JP7736633B2 - 全固体電池用のスラリー組成物の製造方法、および全固体電池の製造方法 - Google Patents
全固体電池用のスラリー組成物の製造方法、および全固体電池の製造方法Info
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Description
(a)アブソープトメータによって、固体電解質に分散媒を混合しながら、トルク曲線の最大トルクを測定する。
(b)固体電解質が良品であるか、または不良品であるかを判定する。
(c)良品と分散媒とを含むスラリー組成物を製造する。
上記(b)は、最大トルクが0.3N・m以上である時、固体電解質を良品と判定することを含む。
(d)上記「1.」~「4.」のいずれか1項に記載のスラリー組成物の製造方法により製造されたスラリー組成物を基材の表面に塗工することにより、塗工層を形成する。
(e)塗工層を含む発電要素を形成する。
(f)発電要素を含む全固体電池を製造する。
「備える」、「含む」、「有する」、および、これらの変形(例えば「から構成される」等)の記載は、オープンエンド形式である。オープンエンド形式は必須要素に加えて、追加要素をさらに含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。「からなる」との記載はクローズド形式である。ただしクローズド形式であっても、通常において付随する不純物であったり、本開示技術に無関係であったりする付加的な要素は排除されない。「実質的に…からなる」との記載はセミクローズド形式である。セミクローズド形式においては、本開示技術の基本的かつ新規な特性に実質的に影響しない要素の付加が許容される。
図1は、本実施形態における製造方法の概略フローチャートである。以下「本実施形態における製造方法」が「本製造方法」と略記され得る。本製造方法は、「スラリー組成物の製造方法」、「電極層の製造方法」、「セパレータ層の製造方法」、および「全固体電池の製造方法」を含む。
本製造方法は、アブソープトメータによって、固体電解質に分散媒を混合しながら、トルク曲線の最大トルクを測定することを含む。
測定温度:23±5℃
回転翼の回転数:100rpm
試料(固体電解質)の質量:15g
分散媒の供給速度:1.0ml/min
N=(V/m)×100
Nは、液体吸収量(単位 ml/100g)を示す。
mは、試料(固体電解質)の質量を示す。上記のとおりmは15gである。
Vは、最大トルク時の分散媒の供給量である。
固体電解質は、電極層およびセパレータ層内にイオン伝導パスを形成し得る。固体電解質は、粉末状である。固体電解質は、例えば、0.1~5μmのD50を有していてもよい。本製造方法は、例えば、最大トルクが0.3N・m以上になるように、固体電解質の粉体物性を調整することを含んでいてもよい。
分散媒は液体である。一部の成分が分散媒に溶解してもよい。例えば、バインダ、分散安定剤等が分散媒に溶解してもよい。分散媒は、例えば、テトラリン、酪酸ブチル、およびN-メチル-2-ピロリドンからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
本製造方法は、固体電解質が良品であるか、または不良品であるかを判定することを含む。すなわち本製造方法は、最大トルクが0.3N・m以上である時、固体電解質を良品と判定することを含む。
本製造方法は、良品(固体電解質)と分散媒とを含むスラリー組成物を製造することを含む。スラリー組成物は、各種固体材料が分散媒(液体中)に分散されることにより、製造され得る。本製造方法においては、任意の分散装置が使用され得る。例えば、超音波ホモジナイザ、振とう器等が使用されてもよい。
正極活物質は、粉末状であってもよい。正極活物質は、例えば、1~30μmのD50を有していてもよい。正極活物質は、例えば、中空粒子を含んでいてもよい。正極活物質は、例えば、中実粒子を含んでいてもよい。
Li1-yNixMe1-xO2
0.5≦x≦1
-0.5≦y≦0.5
Meは、例えば、Co、MnおよびAlからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。xは、例えば、0.6以上であってもよいし、0.7以上であってもよいし、0.8以上であってもよいし、0.9以上であってもよい。
負極活物質は、粉末状であってもよい。負極活物質は、例えば、1~30μmのD50を有していてもよい。負極活物質は、任意の成分を含み得る。負極活物質は、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、ソフトカーボン、ハードカーボン、Si、SiOx(0<x<2、例えばMg等がドープされていてもよい。)、Si基合金、Sn、SnOx(0<x<2)、Li、Li基合金、およびLi4Ti5O12からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。合金系活物質(例えばSi等)が、炭素系活物質(例えば黒鉛等)に担持されることにより、複合材料が形成されてもよい。
導電材は、電極層内に電子伝導パスを形成し得る。導電材の配合量は、100質量部の電極活物質に対して、例えば0.1~10質量部であってもよい。導電材は、任意の成分を含み得る。導電材は、例えば、カーボンブラック(CB)、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ(CNT)およびグラフェンフレーク(GF)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。CBは、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(登録商標)、ファーネスブラック、チャンネルブラック、およびサーマルブラックからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
バインダは、電極層またはセパレータ層において固体材料を結合し得る。バインダは、粉末状であってもよい。例えば、バインダ溶液が使用されてもよい。バインダ溶液は、溶媒にバインダが溶解することにより形成され得る。バインダの配合量は、100質量部の電極活物質に対して、例えば0.1~10質量部であってもよい。バインダは、任意の成分を含み得る。バインダは、例えば、ゴム系バインダ、およびフッ素系バインダからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。ゴム系バインダは、例えば、ブタジエンゴム(BR)、水素化ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、水素化スチレンブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化ニトリルブタジエンゴム、およびエチレンプロピレンゴム(EPM)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。フッ素系バインダは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF-HFP)、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。バインダは、ここに例示される各材料のポリマーブレンド、ポリマーアロイ、共重合体等を含んでいてもよい。
本製造方法は、スラリー組成物を基材の表面に塗工することにより、塗工層を形成することを含んでいてもよい。本製造方法においては、任意の塗工装置が使用され得る。例えば、ダイコータ、ロールコータ等が使用されてもよい。
本製造方法は、塗工層を含む発電要素を形成することを含んでいてもよい。例えば、セパレータ層30の表面に、第2電極層20が形成されることにより発電要素50が形成され得る。第2電極層20も、スラリー組成物の塗工により形成され得る。第2電極層20は、第1電極層10と異なる極性を有する。例えば、第1電極層10が負極層である時、第2電極層20は正極層である。例えば、第1電極層10が正極層である時、第2電極層20は負極層である。セパレータ層30は、第1電極層10と第2電極層20との間に介在する。セパレータ層30は、第1電極層10を第2電極層20から分離し得る。
本製造方法は、発電要素50を含む全固体電池を製造することを含んでいてもよい。例えば、発電要素50にリードタブ、外部端子等が接続されてもよい。発電要素50が外装体(不図示)に収納されてもよい。外装体は密封されてもよい。外装体は、任意の形態を有し得る。外装体は、例えば、金属箔ラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。外装体は、例えば、金属製のケース等であってもよい。外装体は、例えば、Al等を含んでいてもよい。外装体は、1個の発電要素50を単独で収納していてもよいし、複数個の発電要素50を収納していてもよい。複数個の発電要素50は、直列回路を形成していてもよいし、並列回路を形成していてもよい。
下記手順により、各種のスラリー組成物および全固体電池が製造された。
複数種の固体電解質が準備された。各固体電解質は、実質的に同一の化学組成を有していた。各固体電解質は、合成条件、粉砕条件、合成ロット等が異なっていた。各固体電解質の最大トルクおよび液体吸収量が測定された。測定時、分散媒としてテトラリンが使用された。
最大トルクの測定結果に基づいて、各固体電解質が良品と不良品とに分類された。良品のトルク曲線は、0.3N・m以上の最大トルクを有していた。不良品のトルク曲線は、0.3N・m未満の最大トルクを有していた。
(負極層用のスラリー組成物)
下記材料が準備された。
負極活物質:Li4Ti5O12(密度 3.5g/cm3)
導電材:VGCF(密度 2g/cm3)
バインダ:SBR系バインダ(密度 0.9g/cm3)
固体電解質:硫化物固体電解質(密度 2g/cm3)
分散媒:テトラリン
下記材料が準備された。
正極活物質:LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2
導電材:VGCF
バインダ:SBR系バインダ
固体電解質:硫化物固体電解質
分散媒:テトラリン
下記材料が準備された。
固体電解質:LiI-LiBr-Li2S-P2S5(ガラスセラミックス型、D50:2.5μm)
バインダ溶液:溶質 SBR系バインダ(質量分率 5%)、溶媒 テトラリン
分散媒:テトラリン
(正極層の形成)
ブレード式アプリケータにより、第2スラリー組成物が基材(Al箔)の表面に塗工された。塗工後、ホットプレート(設定温度:100℃)上において、第2スラリー組成物が30分間乾燥されることにより、正極層が形成された。
ブレード式アプリケータにより、第1スラリー組成物が基材(Cu箔)の表面に塗工された。塗工後、ホットプレート(設定温度:100℃)上において、第1スラリー組成物が30分間乾燥されることにより、負極層が形成された。負極層の目付量は、正極の充電比容量に対する、負極の充電比容量の比が、1.15となるように調整された。正極の充電比容量は、185mAh/gであった。
正極層にプレス加工が施された。プレス加工後、ダイコータにより、第3スラリー組成物が正極層の表面に塗工された。塗工後、ホットプレート(設定温度:100℃)上において、第3スラリー組成物が30分間乾燥されることにより、セパレータ層が形成された。以上より第1ユニットが準備された。ロールプレスにより、第1ユニットにプレス加工が施された。プレス圧は、2tоn/cm2であった。
仮支持体上のセパレータ層が、第1ユニットの表面に転写された。打ち抜き加工により、第1ユニットおよび第2ユニットの平面形状が調整された。第1ユニットのセパレータ層と、第2ユニットのセパレータ層とが対面するように、第1ユニットと第2ユニットとが積層された。これにより発電要素が形成された。発電要素にホットプレス加工が施された。プレス温度は130℃であった。プレス圧は2tоn/cm2であった。
外装体(Alラミネートフィルム製のパウチ)が準備された。発電要素が外装体に封入された。拘束部材が準備された。5MPaの拘束圧が発生するように、外装体の外側に拘束部材が取り付けられた。以上より、全固体電池が製造された。
正極層用、負極層用、およびセパレータ層用の全てのスラリー組成物において、良品の固体電解質が使用された。
負極層用およびセパレータ層用のスラリー組成物において、良品の固体電解質が使用された。正極層用のスラリー組成物において、不良品の固体電解質が使用された。
正極層用およびセパレータ層用のスラリー組成物において、良品の固体電解質が使用された。負極層用のスラリー組成物において、不良品の固体電解質が使用された。
正極層用および負極層用のスラリー組成物において、良品の固体電解質が使用された。セパレータ層用のスラリー組成物において、不良品の固体電解質が使用された。
正極層用、負極層用、およびセパレータ層用の全てのスラリー組成物において、不良品の固体電解質が使用された。
1Cの定電流方式充電により、全固体電池が2.95Vまで充電された。2.95Vに到達後、2.95Vの定電圧方式充電により、電流が0.01Cに減衰するまで、全固体電池が充電された。充電後、1Cの定電流方式放電により、全固体電池が1.5Vまで放電された。
図4は、直流抵抗の測定結果を示すグラフである。図4中、例えば、正極層の行における「Y」は、正極層用のスラリー組成物に使用された固体電解質が良品「最大トルク≧0.3N・m」であったことを示す。「N」は、固体電解質が不良品「最大トルク<0.3N・m」であったことを示す。
Claims (6)
- (a)アブソープトメータによって、固体電解質に分散媒を混合しながら、トルク曲線の最大トルクを測定すること、
(b)前記固体電解質が良品であるか、または不良品であるかを判定すること、および
(c)前記良品と前記分散媒とを含むスラリー組成物を製造すること、
を含み、
前記(b)は、前記最大トルクが0.3N・m以上である時、前記固体電解質を前記良品と判定することを含み、
前記(b)は、前記最大トルク時の前記分散媒の吸収量が70ml/100g以上である時、前記固体電解質を前記良品と判定することを含む、
全固体電池用のスラリー組成物の製造方法。 - 前記(c)は、正極活物質を含む前記スラリー組成物を製造することを含む、
請求項1に記載の全固体電池用のスラリー組成物の製造方法。 - 前記(c)は、負極活物質を含む前記スラリー組成物を製造することを含む、
請求項1に記載の全固体電池用のスラリー組成物の製造方法。 - (a)アブソープトメータによって、固体電解質に分散媒を混合しながら、トルク曲線の最大トルクを測定すること、
(b)前記固体電解質が良品であるか、または不良品であるかを判定すること、および
(c)前記良品と前記分散媒とを含むスラリー組成物を製造すること、
を含み、
前記(b)は、前記最大トルクが0.3N・m以上である時、前記固体電解質を前記良品と判定することを含み、
前記(c)は、正極活物質を含む前記スラリー組成物を製造することを含む、
全固体電池用のスラリー組成物の製造方法。 - (a)アブソープトメータによって、固体電解質に分散媒を混合しながら、トルク曲線の最大トルクを測定すること、
(b)前記固体電解質が良品であるか、または不良品であるかを判定すること、および
(c)前記良品と前記分散媒とを含むスラリー組成物を製造すること、
を含み、
前記(b)は、前記最大トルクが0.3N・m以上である時、前記固体電解質を前記良品と判定することを含み、
前記(c)は、負極活物質を含む前記スラリー組成物を製造することを含む、
全固体電池用のスラリー組成物の製造方法。 - (d)請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のスラリー組成物の製造方法により製造された前記スラリー組成物を基材の表面に塗工することにより、塗工層を形成すること、
(e)前記塗工層を含む発電要素を形成すること、および
(f)前記発電要素を含む全固体電池を製造すること、
を含む、
全固体電池の製造方法。
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