JP7726257B2 - 被覆材の固定構造及び固定金具 - Google Patents

被覆材の固定構造及び固定金具

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Description

本願は、鉄骨造建物の構造材の周囲を配置される耐火被覆材等の固定構造と、その固定構造に使用する固定金具に関する。
鉄骨造建物は、火災時の熱で躯体の強度が低下するのを遅延させるために、鉄骨材からなる梁、柱等の構造材の周囲に適切な耐火被覆を施すことが法令等によって義務付けられている。かかる耐火被覆工法としては従来、以下のようなものが採用されている。
(1)水ガラスや水硬性セメントにバーミキュライト、ロックウールなどの無機成分を混合するなどして泡状に加工した耐火材を鉄骨材の周囲に吹き付けて硬化させる(例えば、特許文献1等)。
(2)ロックウール、セラミックファイバー等の無機質繊維を積層して可撓性を有するマット状に形成した耐火被覆材を鉄骨材の周囲に展張し、鉄骨材の縁部等にあらかじめ溶接した取付ピンに突き刺して固定する(例えば、特許文献2等)。耐火被覆材を展張してからピンを突き刺して専用の溶接ガンで溶接する後打ち工法もある。
(3)珪酸カルシウム板、石膏ボード、ロックウールボード等からなる不燃性板材で鉄骨材を囲い、それらを適宜の取付具や接着剤等を用いて鉄骨材に固定する。さらに、不燃性板材の外側にマット状の耐火被覆材を重ねて釘、ビス、タッカー等で留め付ける(例えば、特許文献3、4等)。
(4)発泡軽量コンクリート(ALC)製の床版や外壁材(外壁パネル)を鉄骨材に添設し、マッチ状の耐火被覆材を鉄骨材の周囲に展張して鉄骨材を包み、その縁部を床版や外壁材に釘、ビス、タッカー等で留め付ける(例えば、特許文献4、5、6等)。これらの工法では、鉄骨材からなる外周梁の、外壁材に面しない側面および底面をマット状の耐火被覆材で覆い、その耐火被覆材の下縁部は外壁材の裏面に重ね、上縁部は床版の下面に重ねて留め付けることで、外壁材と耐火被覆材と床版とが連続する複合的な耐火被覆構造(合成耐火被覆構造)となすことができる。
なお、前記(2)~(4)の耐火被覆工法においては、火熱により発泡して膨張するシート状の耐火被覆材を、マット状の耐火被覆材に替えて、或いはマット状の耐火被覆材と組み合わせて使用することもある(例えば、特許文献3、4、5、7等)。
特開平10-147993号公報 特開平6-136853号公報 特開2001-98661号公報 特開2010-43444号公報 登録実用新案第3171133号公報 特開2007-9607号公報 特開2014-025213号公報
前記従来の耐火被覆工法のうち(1)の吹付け工法は、吹付け箇所の周囲の養生を必要とし、また専門技術者でないと施工できない、という不便がある。それに比べると、マット状またはシート状の耐火被覆材を用いる(2)~(4)の工法は、ハサミやカッターを用いて耐火被覆材を所望の形状に容易にカットすることができるという利点があるが、その耐火被覆材を鉄骨材の周囲に固定するためには、専用工具を用いて鉄骨材に取付ピンを溶接したり、固定下地となる不燃性板材を鉄骨材のサイズに合わせて加工し、鉄骨材の周囲に取り付けたりするなどの面倒な工程が必要になる。また、耐火被覆材の留め付け作業にも電動ドライバやタッカー等の電動工具が必要になる。
本願が開示する発明は、かかる施工事情を効率化すべくなされたものであって、特に外壁材と床版とが直交状態で取り合う部位に配置される外周部の鉄骨梁を包囲するための耐火被覆材を、現場での面倒な工程や電動工具等を必要とせず、鉄骨梁に対して簡単に留め付けることのできる耐火被覆材の固定構造と、その固定構造に使用する固定金具を提供することを具体的な解決課題としている。
さらに本願が開示する発明は、鉄骨梁だけでなく鉄骨柱その他の構造材にも耐火被覆材を施すことができ、また耐火被覆材に限らず、可撓性を有するマット状に形成された断熱材、気密材、防湿材、吸音材その他の被覆材の施工にも適用可能な被覆材の固定構造及び固定金具を提供するものである。
前述の目的を達成するために本願が開示する発明が採用した被覆材の固定構造は、互いに平行な少なくとも一対のフランジと、それら一対のフランジ同士を結合するウェブとを備えた形鋼からなる構造材における、前記一対のフランジとウェブとによって囲まれた少なくとも一箇所の側腹部を被覆する厚手被覆材と、前記一対のフランジのうち少なくともいずれか一方のフランジの外面に当てがわれる、前記厚手被覆材よりも薄い薄手被覆材と、前記一方のフランジの先端側から前記厚手被覆材及び前記薄手被覆材に装着される固定金具と、を含んで構成され、前記厚手被覆材は、可撓性を有するマット状の被覆材が前記側腹部の内寸よりも大きい断面寸法に形成されて前記側腹部に圧縮状態で充填され、前記固定金具は、前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、を具備して、前記刺込片の先端縁と前記添接片との間隔を弾性的に拡大し得るように賦形され、前記厚手被覆材及び薄手被覆材が、前記一方のフランジを包囲した状態で前記刺込片と前記添接片との間に弾性的に挟み込まれて、前記構造材の前記側腹部及び前記一方のフランジの外面にそれぞれ固定された、ものとして特徴付けられる。
さらに、この被覆材の固定構造においては、前記厚手被覆材の一端縁の近傍に前記一方のフランジを挿入し得るスリットが形成され、前記スリットに前記一方のフランジを挿入した状態で前記厚手被覆材が前記側腹部に充填されることにより、前記厚手被覆材における前記スリットの外側部分が前記一方のフランジの外面に被せられるとともに、前記薄手被覆材が、前記スリットの外側部分と隙間なく連続するか、又は前記外側部分と重なるように、前記一方のフランジの外面に当てがわれた状態で、前記固定金具により固定された構成を採用することもできる。
さらに、この被覆材の固定構造の具体的態様として、前記構造材がH形鋼からなる梁であり、前記一方のフランジが前記梁の下フランジであり、前記厚手被覆材が無機質繊維を積層して所定厚さのマット状に成形した耐火被覆材であるものを特定することができる。
さらに、前記梁が鉄骨造建物の外周部分に沿って配置される外周梁であり、前記梁の外側に外壁材が建て込まれ、前記梁の下フランジの下面に重ねられる薄手被覆材が前記梁の下フランジと前記外壁材との間で屈曲して前記外壁材の裏面まで連続するように展張されたものと特定することができる。
また、前述の被覆材の固定構造に使用される固定金具は、前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、を具備し、前記抱持片は、前記添接片側を凹面とする円弧状に湾曲して、前記添接片との接続縁から前記刺込片との接続縁に至る仮想平面の前記添接片に対する交差角が鋭角になり、かつ、前記交差角を少なくとも拡大側に弾性変形させ得るように賦形され、前記刺込片は、前記抱持片との接続縁から前記添接片の他端縁側に接近する向きに延び出して、その先端縁には返しを有する尖り先部が形成されている、ものとして特徴付けられる。
前記添接片の中間部には、前記抱持片側に向かって斜めに突き出す掛止爪が形成されていてもよい。
また、前記添接片は、その一端縁が前記梁の下フランジと前記外壁材との間まで延び出すとともに、その一端縁に、前記薄手被覆材の屈曲箇所に沿うように湾曲形成された押え片が形成されていると、より好ましい。
前述のように構成される被覆材の固定構造及び固定金具によれば、梁その他の構造材を包囲する被覆材を、専門職人の技能を必要とせず、また特殊な留め具や工具等も使用せずに、きわめて簡単な工程で効率よく構造材に固定することができる。これにより、現場での施工性が格段に向上する。
固定金具は、例えば帯板状の薄バネ鋼板を側面視略J形に折曲加工するなどして安価に製造することができ、その取り扱いも容易である。さらに、固定金具は構造材に直接、接触しないように装着されるので、火災時に固定金具が加熱されても、その熱が梁に伝わるのを抑えることができる。
鉄骨造建物の外周梁に対する被覆材の固定構造の第一実施形態を示す、外周梁周りの施工前の断面図である。 同じく、当該外周梁周りの施工後の断面図である。 図1、図2に示した被覆材の固定構造に使用される固定金具の斜視図である。 鉄骨造建物の外周梁に対する被覆材の固定構造の第二実施形態を示す、外周梁周りの施工後の断面図である。 図4に示した被覆材の固定構造に使用される固定金具の斜視図である。
以下、本願が開示する発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は、鉄骨造建物の外周部分に沿って配置される梁の周囲を、厚さの異なる二種類の被覆材によって被覆する被覆材の固定構造を示しており、図3は、それらの耐火被覆材を固定する固定金具の構成例を示している。
例示形態の梁1はH形鋼からなり、その上面には、例えばALC(軽量気泡コンクリート)パネル等からなる床版2が載架される。また、梁1の屋外側には、例えばセメント系材料やセラミック系材料からなるパネル状の外壁材3が取り付けられる。これら床版2及び外壁材3は、火災時にはそれぞれが所定の耐火性能を発揮する。外壁材3は、梁1の屋外側のフランジ11、12に持出しブラケットを介して結合された、山形鋼や異形C形鋼等からなる長尺のレール部材41、42に、外壁材3の裏面に取り付けた外壁材固定具31、32を係合させるなどして建て込まれる。床版2の縁端部と外壁材3との間に形成される隙間には、例えばグラスウールマット等からなる断熱材5が充填される。なお、本願が開示する発明は、床版2や外壁材3の固定手段を詳細に限定するものではない。
この梁1の周囲には、床版2の下面に接する箇所から外壁材3の裏面までの範囲にわたる耐火被覆が施される。その耐火被覆は、梁1の上フランジ11とウェブ13と下フランジ12とによってコ字状に囲まれた、梁1の側方に開口する凹部内空間(本願が開示する発明では、この空間を梁1の「側腹部14」と称する。)を被覆する厚手被覆材6と、梁1の下フランジ12の下面から外壁材3の裏面にかけて展張される薄手被覆材7と、それら両被覆材6、7を梁1の下フランジ12に固定する固定金具8と、を含んで構成される。以下、それらについて詳述する。
例示形態における厚手被覆材6は、例えばロックウール、セラミックファイバー、グラスウール、石綿等の無機質繊維を、耐火基準を満たす厚さに積層して、可撓性を有するマット状に成形した耐火被覆材である。この厚手被覆材6は、あらかじめその断面寸法が梁1の屋内側の側腹部14の内寸よりもやや大きくなるように準備される。具体的には、厚手被覆材6の厚さDが、梁1の屋内側の側腹部14における上フランジ11及び下フランジ12の張り出し幅w(両フランジ11、12の張り出し幅が異なる場合は、その大きい方)を超えるように成形されるか、或いは複数枚、重ねて接着されるとともに、その高さHがウェブ13の高さhを超えるようにカットされる。この厚手被覆材6が梁1の屋内側の側腹部14に圧縮状態で充填されると、上下方向の圧縮に対する反発弾性により側腹部14内で自立的に保持される。さらに、梁1の側腹部14から若干、はみ出した膨出部分が、梁1の上フランジ11及び下フランジ12の端面を被覆する。なお、厚手被覆材6の上下の縁端に、あらかじめ梁1の上フランジ11及び下フランジ12の端面に被さる切欠段部(図示せず)を形成しておいてもよい。
薄手被覆材7も厚手被覆材6と同様の材質からなるマット状の耐火被覆材であるが、その厚さが厚手被覆材6よりも相対的に小さくなるように(目安として厚手被覆材6の厚さの1/4ないし1/2程度の厚さに)成形されている。この薄手被覆材7は、梁1の下フランジ12の下面全体に重ねられ、さらに屋外側に延びて梁1と外壁材3との間で屈曲し、外壁材3の裏面下方まで連続するように展張される。
固定金具8は、例えば帯板状の薄バネ鋼板を側面視略J形に折曲加工するなどして形成された部材である。固定金具8は、薄手被覆材7の表面に下方から重ねられる平坦な添接片81と、添接片81の屋内側の一端縁から厚手被覆材6側に屈折されて延び出した抱持片82と、抱持片82の先端から添接片81側に延び出して厚手被覆材6に穿刺される刺込片83と、を具備している。
抱持片82は、添接片81側を凹面とする緩い円弧状に湾曲するとともに、添接片81との接続縁から刺込片83との接続縁に至る仮想平面の添接片81に対する交差角θが鋭角(概ね60度以上、90度未満)になり、かつ前記交差角θを少なくとも拡大側に弾性変形させ得るように賦形されている。また、刺込片83は、添接片81と平行ではなく、抱持片82との接続縁から添接片81の他端縁側に接近する向きに傾斜して延び出しており、その先端縁には、返し84を有する略矢印形の尖り先部85が形成されている。
この固定金具8が梁1の下フランジ12の先端側(屋内側)から厚手被覆材6及び薄手被覆材7に当てがわれて、添接片81を薄手被覆材7の下面に押し当てつつ、刺込片83を持ち上げて、その尖り先部85を厚手被覆材6に突き刺す。すると、刺込片83の先端縁が添接片81側に戻る弾性により、厚手被覆材6の下部と薄手被覆材7とが梁1の下フランジ12を包むようにして下フランジ12の上下に押し付けられる。刺込片83の先端縁には返し84が形成されているので、厚手被覆材6に刺し込まれた固定金具8は、容易には抜け落ちないように、しっかりと保持される。こうして、梁1の下フランジ12の上下に重ねられた被覆材が固定金具8によって上下から弾性的に挟み込まれた耐火被覆が得られる。
図4は、前述と同じ部位に対する被覆材の固定構造の変形例を示しており、図5は、図4の固定構造に使用される固定金具8の例を示している。例示形態では、厚手被覆材6及び薄手被覆材7の材質は前述の形態と同じであるが、その張設形態が若干、相違している。すなわち、厚手被覆材6は、前述の形態よりも高さが大きくなるようにカットされて、その下端縁の近傍には、梁1の下フランジ12を挿入し得るスリット61が形成されている。そして、この厚手被覆材6が、スリット61に下フランジ12を挿入するようにして、梁1の側腹部14に圧縮状態で充填される。厚手被覆材6をこのような形態で梁1の側腹部14に配置することで、下フランジ12の端面がスリット61の外側部分62によって完全に被覆されるとともに、梁1の側腹部14における厚手被覆材6の保持状態も、さらに強固になる。
他方、薄手被覆材7は、屋内側への延び出しが短くなるように下フランジ12に当てがわれて、厚手被覆材6のスリット61の外側部分62と略同厚で隙間なく連続するように配置される。つまり、この形態では、厚手被覆材6におけるスリット61の外側部分62と薄手被覆材7とが略同厚になるように、厚手被覆材6に形成するスリット61の位置が設定されている。そして、前述の形態と同様に、固定金具8の添接片81で薄手被覆材7と厚手被覆材6の外側部分62とを上向きに押さえつつ、刺込片83を持ち上げて、その尖り先部85を厚手被覆材6に突き刺すと、刺込片83の先端縁が添接片81側に戻る弾性により、厚手被覆材6及び薄手被覆材7が梁1の下フランジ12を包む状態に固定される。刺込片83の先端縁には返し84が形成されているので、厚手被覆材6に刺し込まれた固定金具8は、容易には抜け落ちないように、しっかりと保持される。
さらに、この形態では、固定金具8の添接片81に、抱持片82側に向かって斜めに突き出す掛止爪86が、添接片81の中間部を略V字形に切り起こすなどして形成されている。この掛止爪86は、固定金具8の刺込片83を厚手被覆材6に刺し込むときに薄手被覆材7の縁部近傍に掛止されて、薄手被覆材7を屋内側に引き寄せることで、薄手被覆材7を下フランジ12から離れにくくする作用をなす。
また、この形態では、固定金具8の添接片81の一端縁が梁1の下フランジ12と外壁材3との間まで届くようにやや長く延び出しており、その一端縁には、下向きに略1/4円弧状に湾曲する押え片87が形成されている。この押え片87は、梁1の下フランジ12の下面から外壁材3の裏面まで連続するように展張される薄手被覆材7の屈曲箇所に沿うように配置されて、薄手被覆材7の展張状態を保持する作用をなす。
以上に説明したように、梁1の側腹部14にマット状の厚手被覆材6を圧縮状態で充填するとともに、下フランジ12の下面には薄手被覆材7を当てがい、固定金具8の添接片81を薄手被覆材7に押し当てながら刺込片83を厚手被覆材6に穿刺することで、厚手被覆材6と薄手被覆材7とが、下フランジ12を包囲した状態で固定される。このような被覆材の固定構造及び固定金具8を採用することにより、梁1を包囲するマット状の被覆材を、専門職人の技能を必要とせず、また特殊な留め具や工具等も使用せずに、きわめて簡単な工程で効率よく留め付けることができる。この固定金具8は、梁1には直接、接触しないように装着されるので、火災時に固定金具8が加熱されても、その熱が梁1に伝わるのは抑えられる。また、梁1の下面を薄手被覆材7によって被覆することで、梁1の下側や外壁材3との間に通気スペースを確保するのも容易になる。
前述の各形態における薄手被覆材7には、火熱により発泡して膨張するシート状の耐火被覆材を採用することもできる。また、図4に示した形態においては、梁1の下フランジ12の下面を被覆する厚手被覆材6の外側部分62に薄手被覆材7の縁部が重なるようにして薄手被覆材7を配置し、その重なり部分の下面を固定金具8の添接片81で押さえるように固定金具8を装着してもよい。また、梁1の両側面を被覆する必要がある部位では、両側の側腹部14にそれぞれ厚手被覆材6を圧縮充填するとともに、梁1の下面に薄手被覆材7を当てがい、梁1の両側から固定金具8を対向するように取り付けて固定することもできる。
本願が開示する発明は、梁1だけでなく、H形鋼等からなる柱その他の構造材への耐火被覆工法にも、横向きを縦向きに置き換えるなどして適用可能である。なお、本願が開示する発明では、H形鋼或いはこれに類するI形鋼、リップのない溝形鋼、2本の溝形鋼を背合わせに結合した合わせ鋼材等からなる構造材の材軸直交断面において、強軸方向(主たる曲げ荷重の作用方向)に直交する方向(弱軸方向)に張り出した、通常は二片の平坦な板状部位を「フランジ11、12」と称し、それら二片のフランジ11、12を弱軸方向に結合する板状部位を「ウェブ13」と称している。
さらに、耐火被覆材に限らず、可撓性を有する適宜厚さの断熱材、気密材、防湿材、吸音材、内装下地材その他の被覆材の施工にも、同様にして適用可能である。その場合は、被覆材の厚さや材質等に応じて、固定金具の各部の寸法や形状を適宜、変更する。
また、本明細書に開示した実施形態その他の事項は、以下の付記に示す技術的思想として把握することもできる。
(付記1)
互いに平行な少なくとも一対のフランジと、それら一対のフランジ同士を結合するウェブとを備えた形鋼からなる構造材における、前記一対のフランジとウェブとによって囲まれた少なくとも一箇所の側腹部を被覆する厚手被覆材と、
前記一対のフランジのうち少なくともいずれか一方のフランジの外面に当てがわれる、前記厚手被覆材よりも薄い薄手被覆材と、
前記一方のフランジの先端側から前記厚手被覆材及び前記薄手被覆材に装着される固定金具と、
を含んで構成される被覆材の固定構造であって、
前記厚手被覆材は、可撓性を有するマット状の被覆材が前記側腹部の内寸よりも大きい断面寸法に形成されて前記側腹部に圧縮状態で充填され、
前記固定金具は、前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、を具備して、前記刺込片の先端縁と前記添接片との間隔を弾性的に拡大し得るように賦形され、
前記厚手被覆材及び薄手被覆材が、前記一方のフランジを包囲した状態で前記刺込片と前記添接片との間に弾性的に挟み込まれて、前記構造材の前記側腹部及び前記一方のフランジの外面にそれぞれ固定された
ことを特徴とする被覆材の固定構造。
(付記2)
付記1に記載された被覆材の固定構造において、
前記厚手被覆材の一端縁の近傍に前記一方のフランジを挿入し得るスリットが形成され、
前記スリットに前記一方のフランジを挿入した状態で前記厚手被覆材が前記側腹部に充填されることにより、前記厚手被覆材における前記スリットの外側部分が前記一方のフランジの外面に被せられるとともに、
前記薄手被覆材が、前記スリットの外側部分と隙間なく連続するか、又は前記外側部分と重なるように、前記一方のフランジの外面に当てがわれた状態で、前記固定金具により固定された
ことを特徴とする被覆材の固定構造。
(付記3)
付記1又は付記2に記載された被覆材の固定構造において、
前記構造材がH形鋼からなる梁であり、
前記一方のフランジが前記梁の下フランジであり、
前記厚手被覆材が無機質繊維を積層して所定厚さのマット状に成形した耐火被覆材であることを特徴とする被覆材の固定構造。
(付記4)
付記3に記載された被覆材の固定構造において、
前記梁が鉄骨造建物の外周部分に沿って配置される外周梁であり、
前記梁の外側に外壁材が建て込まれ、
前記梁の下フランジの下面に重ねられる薄手被覆材が前記梁の下フランジと前記外壁材との間で屈曲して前記外壁材の裏面まで連続するように展張された
ことを特徴とする被覆材の固定構造。
(付記5)
付記1~付記4のいずれか一項に記載された被覆材の固定構造に使用される固定金具であって、
前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、
前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、
前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、
を具備し、
前記抱持片は、前記添接片側を凹面とする円弧状に湾曲して、前記添接片との接続縁から前記刺込片との接続縁に至る仮想平面の前記添接片に対する交差角が鋭角になり、かつ、前記交差角を少なくとも拡大側に弾性変形させ得るように賦形され、
前記刺込片は、前記抱持片との接続縁から前記添接片の他端縁側に接近する向きに延び出して、その先端縁には返しを有する尖り先部が形成されている
ことを特徴とする被覆材の固定金具。
(付記6)
付記5に記載された被覆材の固定金具において、
前記添接片の中間部に、前記抱持片側に向かって斜めに突き出す掛止爪が形成されている
ことを特徴とする被覆材の固定金具。
(付記7)
付記4、又は付記4を引用する付記5~付記6に記載された被覆材の固定構造に使用される固定金具であって、
前記添接片は、その一端縁が前記梁の下フランジと前記外壁材との間まで延び出すとともに、その一端縁に、前記薄手被覆材の屈曲箇所に沿うように湾曲形成された押え片が形成されている
ことを特徴とする被覆材の固定金具。
本願が開示する発明は、鉄骨造建物等における構造材の周囲に各種の被覆材を固定するための技術として幅広く利用することができる。
1 梁
11 上フランジ
12 下フランジ
13 ウェブ
14 側腹部
2 床版
3 外壁材
31、32 外壁材固定具
41、42 レール部材
5 断熱材
6 厚手被覆材
61 スリット
62 外側部分
7 薄手被覆材
8 固定金具
81 添接片
82 抱持片
83 刺込片
84 返し
85 尖り先部
86 掛止爪
87 押え片

Claims (7)

  1. 互いに平行な少なくとも一対のフランジと、それら一対のフランジ同士を結合するウェブとを備えた形鋼からなる構造材における、前記一対のフランジとウェブとによって囲まれた少なくとも一箇所の側腹部を被覆する厚手被覆材と、
    前記一対のフランジのうち少なくともいずれか一方のフランジの外面に当てがわれる、前記厚手被覆材よりも薄い薄手被覆材と、
    前記一方のフランジの先端側から前記厚手被覆材及び前記薄手被覆材に装着される固定金具と、
    を含んで構成される被覆材の固定構造であって、
    前記厚手被覆材は、可撓性を有するマット状の被覆材が前記側腹部の内寸よりも大きい断面寸法に形成されて前記側腹部に圧縮状態で充填され、
    前記固定金具は、前記薄手被覆材の表面に押し当てられる平坦な添接片と、前記添接片の一端縁から前記厚手被覆材側に屈折されて延び出す抱持片と、前記抱持片の先端から前記添接片側に延び出して前記厚手被覆材に穿刺される刺込片と、を具備して、
    前記刺込片の先端縁と前記添接片との間隔を弾性的に拡大し得るように賦形され、
    前記固定金具が、前記刺込片と前記添接片との間に前記厚手被覆材と薄手被覆材とを弾性的に挟み込んで、前記フランジには直接、接触しないように装着されることにより、
    前記厚手被覆材及び薄手被覆材が、前記一方のフランジを包囲した状態で前記構造材の前記側腹部及び前記一方のフランジの外面にそれぞれ固定された
    ことを特徴とする被覆材の固定構造。
  2. 請求項1に記載された被覆材の固定構造において、
    前記厚手被覆材の一端縁の近傍に前記一方のフランジを挿入し得るスリットが形成され、
    前記スリットに前記一方のフランジを挿入した状態で前記厚手被覆材が前記側腹部に充填されることにより、前記厚手被覆材における前記スリットの外側部分が前記一方のフランジの外面に被せられるとともに、
    前記薄手被覆材が、前記スリットの外側部分と隙間なく連続するか、又は前記外側部分と重なるように、前記一方のフランジの外面に当てがわれた状態で、前記固定金具により固定された
    ことを特徴とする被覆材の固定構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された被覆材の固定構造において、
    前記構造材がH形鋼からなる梁であり、
    前記一方のフランジが前記梁の下フランジであり、
    前記厚手被覆材が無機質繊維を積層して所定厚さのマット状に成形した耐火被覆材であることを特徴とする被覆材の固定構造。
  4. 請求項3に記載された被覆材の固定構造において、
    前記梁が鉄骨造建物の外周部分に沿って配置される外周梁であり、
    前記梁の外側に外壁材が建て込まれ、
    前記梁の下フランジの下面に重ねられる薄手被覆材が前記梁の下フランジと前記外壁材との間で屈曲して前記外壁材の裏面まで連続するように展張された
    ことを特徴とする被覆材の固定構造。
  5. 請求項1又は請求項2に記載された被覆材の固定構造において
    前記固定金具の前記抱持片は、前記添接片側を凹面とする円弧状に湾曲して、前記添接片との接続縁から前記刺込片との接続縁に至る仮想平面の前記添接片に対する交差角が鋭角になり、かつ、前記交差角を少なくとも拡大側に弾性変形させ得るように賦形され、
    前記刺込片は、前記抱持片との接続縁から前記添接片の他端縁側に接近する向きに延び出して、その先端縁には返しを有する尖り先部が形成されている
    ことを特徴とする被覆材の固定構造
  6. 請求項5に記載された被覆材の固定構造において、
    前記添接片の中間部に、前記抱持片側に向かって斜めに突き出す掛止爪が形成されている
    ことを特徴とする被覆材の固定構造
  7. 請求項4に記載された被覆材の固定構造において
    前記固定金具の前記抱持片は、前記添接片側を凹面とする円弧状に湾曲して、前記添接片との接続縁から前記刺込片との接続縁に至る仮想平面の前記添接片に対する交差角が鋭角になり、かつ、前記交差角を少なくとも拡大側に弾性変形させ得るように賦形され、
    前記刺込片は、前記抱持片との接続縁から前記添接片の他端縁側に接近する向きに延び出して、その先端縁には返しを有する尖り先部が形成されており、
    前記添接片は、その一端縁が前記梁の下フランジと前記外壁材との間まで延び出すとともに、その一端縁に、前記薄手被覆材の屈曲箇所に沿うように湾曲形成された押え片が形成されている
    ことを特徴とする被覆材の固定金具。
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