JP7706953B2 - 保護膜付きチップの製造方法 - Google Patents
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Description
[1].保護膜形成用シートを用いた保護膜付きチップの製造方法であって、前記保護膜付きチップは、チップと、前記チップの突起状電極を有する面に設けられた保護膜と、を備え、前記保護膜形成用シートは、支持シートと、前記支持シートの一方の面上に設けられた硬化性樹脂フィルムと、を備え、前記硬化性樹脂フィルムは、ウエハの突起状電極を有する面に貼付し、硬化させることによって、前記ウエハの前記面に保護膜を形成するための樹脂フィルムであり、前記支持シートは、その前記一方の面において、前記硬化性樹脂フィルムが設けられた第1領域と、前記第1領域を囲み、かつ前記硬化性樹脂フィルムが設けられていない第2領域と、を有し、前記製造方法は、減圧環境下で、前記保護膜形成用シート中の前記硬化性樹脂フィルムを加熱しながら、前記ウエハの前記面に貼付する減圧貼付工程と、貼付後の前記硬化性樹脂フィルムを硬化させることにより、前記ウエハの前記面に保護膜を形成する硬化工程と、前記保護膜を形成後の前記ウエハを分割し、前記保護膜を切断することにより、前記保護膜付きチップを得る加工工程と、を有する、保護膜付きチップの製造方法。
[2].前記ウエハとして、前記面の平面視での面積が、前記硬化性樹脂フィルムの前記ウエハへの貼付面の面積に対して同等以上であるものを用い、前記減圧貼付工程において、前記硬化性樹脂フィルムの前記貼付面の全面を、前記ウエハの前記面に貼付する、[1]に記載の保護膜付きチップの製造方法。
[3].前記減圧貼付工程において、前記突起状電極の上部を、前記硬化性樹脂フィルムを貫通させて突出させるか、又は、前記加工工程において、前記突起状電極の上部を、前記保護膜を貫通させて突出させる、[1]又は[2]に記載の保護膜付きチップの製造方法。
はじめに、本発明の一実施形態に係る保護膜付きチップの製造方法で用いる保護膜形成用シートについて説明する。
前記保護膜形成用シートは、支持シートと、前記支持シートの一方の面上に設けられた硬化性樹脂フィルムと、を備え、前記硬化性樹脂フィルムは、ウエハの突起状電極を有する面に貼付し、硬化させることによって、前記ウエハの前記面に保護膜を形成するための樹脂フィルムであり、前記支持シートは、その前記一方の面において、前記硬化性樹脂フィルムが設けられた第1領域と、前記第1領域を囲み、かつ前記硬化性樹脂フィルムが設けられていない第2領域と、を有する。
前記保護膜形成用シートが、前記支持シート中に前記第1領域及び第2領域を有していることにより、前記保護膜形成用シート中の前記硬化性樹脂フィルムを、ウエハの突起状電極を有する面に貼付したとき、硬化性樹脂フィルムのウエハヘ貼付されておらず、かつ厚さが厚くなった領域の形成を抑制できる。これに対して、上述の特許文献1には、支持シート中に前記第1領域及び第2領域が存在することについては、一切開示されていない。
以下、図面を参照しながら、前記保護膜形成用シートについて説明する。
以下の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図3以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示す保護膜形成用シート1は、支持シート11と、支持シート11の一方の面11a上に設けられた硬化性樹脂フィルム12と、を備えている。
支持シート11は、その一方の面11a、すなわち硬化性樹脂フィルム12側の面において、硬化性樹脂フィルム12が設けられた第1領域111aと、第1領域111aを囲み、かつ硬化性樹脂フィルム12が設けられていない第2領域112aと、を有する。すなわち、支持シート11において、第1領域111aの全領域は、硬化性樹脂フィルム12によって被覆されており、第2領域112aの全領域は、硬化性樹脂フィルム12によって被覆されていない。
本明細書において、「ウエハ」としては、シリコン、ゲルマニウム、セレン等の元素半導体や、GaAs、GaP、InP、CdTe、ZnSe、SiC等の化合物半導体、で構成される半導体ウエハ;サファイア、ガラス等の絶縁体で構成される絶縁体ウエハが挙げられる。
ウエハは、ダイシング等の手段により分割され、チップとなる。本明細書においては、ウエハの場合と同様に、回路が形成されている側のチップの面を「回路面」と称し、チップの回路面とは反対側の面を「裏面」と称する。
ウエハの回路面とチップの回路面には、いずれもバンプ、ピラー等の突起状電極が設けられている。突起状電極は、はんだで構成されていることが好ましい。
硬化性樹脂フィルム12の平面形状、すなわち支持シート11側とは反対側の面(換言すると、硬化性樹脂フィルム12のウエハへの貼付面)12aの形状は、円形である。なお、ウエハには、結晶方位の認識やアライメントのために、オリエンテーション・フラットやノッチが設けられることがあり、ウエハの形状が完全な円形ではない場合があるが、硬化性樹脂フィルム12もこれに合わせた平面形状とすることができる。
支持シート11の幅の最大値、すなわち直径D11は、硬化性樹脂フィルム12の幅の最大値、すなわち直径D12よりも大きい。
支持シート11の第2領域112aの平面形状は、幅が(D11-D12)/2の円環である。
平面形状が円形のウエハとしては、例えば、直径が6インチ、8インチ、12インチ及び18インチのものがある。これらのいずれかのウエハを貼付対象とする硬化性樹脂フィルム12で好ましいものとしては、例えば、その幅の最大値(直径)D12が、140~150mm、190~200mm、290~300mm、又は440~450mmであるものが挙げられる。
前記溝は、目的とするチップの大きさ及び形状に対応した形態で、ウエハの突起状電極を有する面に形成される。
X=Gc1/Gc300
により算出されるX値が、19以上10000未満であることが好ましい。このような硬化性樹脂フィルム12を、加熱しながら、ウエハの突起状電極を有する面へ貼付したときには、突起状電極が硬化性樹脂フィルム12を容易に貫通し、突起状電極の上部が硬化性樹脂フィルム12から容易に突出する。また、このような硬化性樹脂フィルム12は、軟質であり、ウエハの突起状電極を有する面及び前記溝を有するウエハのように、凹凸面を有する貼付対象物への貼付用として好適である。
前記試験片は、厚さ1mmの単層の硬化性樹脂フィルム12であってもよいが、作製が容易である点では、厚さ1mm未満の単層の硬化性樹脂フィルム12が複数枚積層されて構成された積層フィルムであることが好ましい。
前記積層フィルムを構成する複数枚の単層の硬化性樹脂フィルム12の厚さは、すべて同じであってもよいし、すべて異なっていてもよいし、一部のみ同じであってもよいが、作製が容易である点では、すべて同じであることが好ましい。
突起状電極の上部において、硬化性樹脂フィルム12の残存が抑制される効果及び硬化性樹脂フィルム12が前記溝を十分に充填する効果がより高くなる点では、X値は、25以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましく、40以上であることがさらに好ましく、50以上であることが特に好ましく、例えば、60以上であってもよい。
硬化性樹脂フィルム12が突起状電極の基部を被覆する効果がより高くなる点では、Gc300は、100Pa以上であることが好ましく、500Pa以上であることがより好ましく、1000Pa以上であることがさらに好ましい。
硬化性樹脂フィルム12の含有成分等については、別途説明する。
支持シート11の厚さは、特に限定されないが、50~850μmであることが好ましく、75~700μmであることがより好ましい。支持シート11の厚さが前記下限値以上であることで、支持シート11がより高強度となる。支持シート11の厚さが前記上限値以下であることで、支持シート11の柔軟性が向上し、取り扱い性がより向上する。
ここに示す保護膜形成用シート2は、支持シート21と、支持シート21の一方の面21a上に設けられた硬化性樹脂フィルム12と、を備えている。
そして、保護膜形成用シート2は、支持シート11に代えて支持シート21を備えており、硬化性樹脂フィルム12の数が異なる点以外は、図2~図3に示す保護膜形成用シート1と同じである。
支持シート21の一方の面21aにおける第2領域212aは、露出している(露出面である)ことが好ましい。
保護膜形成用シート2を、その硬化性樹脂フィルム12側の上方から見下ろして平面視したとき、支持シート21上において、すべての硬化性樹脂フィルム12は、互いに等間隔で設けられている。
保護膜形成用シート2中のすべての硬化性樹脂フィルム12は、その形状及び大きさが同じである。そして、保護膜形成用シート2の幅方向(長手方向に対して直交する方向)において、すべての硬化性樹脂フィルム12の配置位置は同じであり、保護膜形成用シート2の幅方向における中間の位置と一致している。
支持シート21の幅の最大値D21は、硬化性樹脂フィルム12の幅の最大値、すなわち直径D12よりも大きい。ここでは、支持シート21の幅は、支持シート21の長手方向において一定であるため、支持シート21の幅の最大値は、単に支持シート21の幅を意味する。
支持シート21の第2領域212aの平面形状は、矩形から、複数個の直径D12の円を一列に取り除いた形状である。
例えば、図2に示す保護膜形成用シート1においては、図5に示すように、支持シート11の前記一方の面11aのうち、第2領域112a中に、支持シート11の外周部に沿って、帯状(ここでは円環状)の治具用接着剤層13が設けられていてもよい。治具用接着剤層13は、保護膜形成用シート1をリングフレーム等の治具に固定するための層である。
同様に、図4に示す保護膜形成用シート2においても、支持シート21の前記一方の面21aのうち、第2領域212a中に、硬化性樹脂フィルム12ごとに、硬化性樹脂フィルム12に接触せずに第1領域211aを囲む、環状の治具用接着剤層が設けられていてもよい。
前記保護膜形成用シートを構成する前記硬化性樹脂フィルムは、熱硬化性及びエネルギー線硬化性のいずれであってもよく、熱硬化性及びエネルギー線硬化性の両方の特性を有していてもよい。
本明細書において、「エネルギー線硬化性」とは、エネルギー線を照射することにより硬化する性質を意味する。
熱硬化性樹脂フィルム形成用組成物としては、例えば、重合体成分(A)と、熱硬化性成分(B)と、を含有する熱硬化性樹脂フィルム形成用組成物(III)(本明細書においては、単に「組成物(III)」と称することがある)等が挙げられる。
重合体成分(A)における前記ポリビニルアセタールとしては、公知のものが挙げられる。なかでも、好ましいポリビニルアセタールとしては、例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等が挙げられ、ポリビニルブチラールがより好ましい。
前記他の成分としては、例えば、硬化促進剤(C)、充填材(D)、カップリング剤(E)、架橋剤(F)、エネルギー線硬化性樹脂(G)、光重合開始剤(H)、添加剤(I)、溶媒等が挙げられる。
充填材(D)は、有機充填材及び無機充填材のいずれであってもよいが、無機充填材であることが好ましい。好ましい無機充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化ケイ素、窒化ホウ素等の粉末;これら無機充填材を球形化したビーズ;これら無機充填材の表面改質品;これら無機充填材の単結晶繊維;ガラス繊維等が挙げられる。
これらの中でも、無機充填材は、シリカ又はアルミナであることが好ましい。
上述のGc1を適切に調節し、X値を容易に調節できる点で好ましい添加剤(I)としては、例えば、レオロジーコントロール剤、界面活性剤、シリコーンオイル等が挙げられる。
前記界面活性剤としては、例えば、変性シロキサン、アクリル重合体等が挙げられる。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、アラルキル変性シリコーンオイル、変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としては、アラルキル基;ヒドロキシ基等の極性基;ビニル基、フェニル基等の不飽和結合を有する基が挙げられる。
エネルギー線硬化性樹脂フィルム形成用組成物としては、例えば、エネルギー線硬化性成分(a)を含有するエネルギー線硬化性樹脂フィルム形成用組成物(IV)(本明細書においては、単に「組成物(IV)」と略記することがある)等が挙げられる。
前記他の成分としては、例えば、エネルギー線硬化性基を有しない重合体(b)、熱硬化性成分、充填材、カップリング剤、架橋剤、光重合開始剤、添加剤、溶媒等が挙げられる。
前記保護膜形成用シートを構成する前記支持シートは、公知のものであってよい。
例えば、前記基材のみからなる支持シートの構成材料としては、各種樹脂が挙げられる。
前記樹脂としては、例えば、ポリエチレン;ポリプロピレン等の、ポリエチレン以外のポリオレフィン;エチレン系共重合体(モノマーとしてエチレンを用いて得られた共重合体);塩化ビニル系樹脂(モノマーとして塩化ビニルを用いて得られた樹脂);ポリスチレン;ポリシクロオレフィン;ポリエステル;2種以上の前記ポリエステルの共重合体;ポリ(メタ)アクリル酸エステル;ポリウレタン;ポリウレタンアクリレート;ポリイミド;ポリアミド;ポリカーボネート;フッ素樹脂;ポリアセタール;変性ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリスルホン;ポリエーテルケトン等が挙げられる。
また、前記樹脂としては、例えば、前記ポリエステルとそれ以外の樹脂との混合物等のポリマーアロイも挙げられる。
また、前記樹脂としては、例えば、ここまでに例示した前記樹脂の1種又は2種以上が架橋した架橋樹脂;ここまでに例示した前記樹脂の1種又は2種以上を用いたアイオノマー等の変性樹脂も挙げられる。
前記易剥離性の層としては、例えば、シリコーン系剥離剤、アルキッド系剥離剤等の剥離剤によって構成された層が挙げられる。
粘着シート中の前記基材としては、例えば、前記基材のみからなる支持シートと同じものが挙げられる。
粘着シート中の前記粘着剤層が含有する粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。粘着剤層は、エネルギー線の照射により粘着性が低下するものであってもよい。
粘着シート中の前記中間層が含有する成分としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート化合物の硬化物、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂(オレフィンから誘導された構成単位を有する熱可塑性樹脂)等が挙げられる。
前記保護膜形成用シートは、上述の各層(支持シート、硬化性樹脂フィルム、治具用接着剤層等)を、対応する位置関係となるように順次積層することで製造できる。各層の形成方法は、先に説明したとおりである。また、各層は、必要に応じて、その積層前後のいずれかのタイミングで、その形状を調節すればよい。
また、前記保護膜形成用シートの製造時には、支持シートとして剥離フィルムを用い、この剥離フィルムの一方の面(剥離処理面)上に前記硬化性樹脂フィルム形成用組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることで、剥離フィルム上に前記硬化性樹脂フィルムを形成し、保護膜形成用シートが得られる。このように、支持シートとして剥離フィルムを用いた場合、剥離フィルムの略全面に硬化性樹脂フィルムを形成した後、剥離フィルムの第1領域として想定している形状と同一の形状(例えば、円形)に硬化性樹脂フィルムを裁断し、第2領域が生じるように余分の硬化性樹脂フィルムを除去することで、容易に保護膜形成用シートを得られる点で好ましい。また、支持シートとして帯状の剥離フィルムを用いた場合、第2領域が生じるように余分の硬化性樹脂フィルムを連続的に除去することで、図4に示す保護膜形成用シート2を容易に得られる点で好ましい。また、保護膜形成用シート2の硬化性樹脂フィルムの露出面(剥離フィルム側とは反対側の面)を、粘着シートである支持シートの粘着面(例えば、粘着剤層の露出面)と貼り合わせた後、粘着シートを硬化性樹脂フィルム12よりも大きな同心円形状に裁断し、余分の粘着シートを連続的に除去することで、図2に示す保護膜形成用シート1が、帯状の剥離フィルム上に連続的に設けられた状態で得られる点で好ましい。この場合、硬化性樹脂フィルム上の剥離フィルムは、保護膜形成用シートの使用時に取り除くことができる。
次に、本発明の一実施形態に係る保護膜付きチップの製造方法について説明する。
本実施形態の保護膜付きチップの製造方法は、減圧環境下で、前記保護膜形成用シート中の前記硬化性樹脂フィルムを加熱しながら、ウエハの突起状電極を有する面に貼付する減圧貼付工程と、貼付後の前記硬化性樹脂フィルムを硬化させることにより、前記ウエハの前記面に保護膜を形成する硬化工程と、前記保護膜を形成後の前記ウエハを分割し、前記保護膜を切断することにより、チップと、前記チップの突起状電極を有する面に設けられた切断後の前記保護膜と、を備えた保護膜付きチップを得る加工工程と、を有する。
本実施形態の保護膜付きチップの製造方法によれば、前記貼付工程において、硬化性樹脂フィルムのウエハヘ貼付されておらず、かつ厚さが厚くなった領域の形成を高度に抑制できる。その結果、貼付工程以降の工程において、ウエハの側面や、保護膜付きチップの製造装置のいずれかの部位が、硬化性樹脂フィルムの余分な部位の付着によって汚染されることを高度に抑制できる。
ここでは、図2~図3に示す保護膜形成用シート1を用いた場合を例に挙げて説明するが、図4に示す保護膜形成用シート2や、その他の前記保護膜形成用シートを用いた場合も、保護膜付きチップの製造方法の要旨は同じである。
前記減圧貼付工程においては、減圧環境下で、保護膜形成用シート1中の硬化性樹脂フィルム12を加熱しながら、ウエハ9の突起状電極91を有する面9aに貼付する。これにより、図6(a)に示すように、保護膜形成用シート1と、保護膜形成用シート1中の硬化性樹脂フィルム12のうち、支持シート11側とは反対側の面12a上に設けられたウエハ9と、を備え、ウエハ9における突起状電極91の、前記面9a近傍の基部が、硬化性樹脂フィルム12によって被覆されて構成されている、保護膜形成用シート付きウエハ101が得られる。なお、図6(a)では、突起状電極91の頭頂部まで硬化性樹脂フィルム12によって被覆された状態を示しているが、突起状電極91の頭頂部が硬化性樹脂フィルム12によって被覆されておらず、露出した状態であってもよい。また、支持シート11が、粘着シート又は治具用接着剤層を有する支持シートである場合には、支持シート11の周縁部が、リングフレーム等の治具(図示略)に貼付されていてもよい。
本明細書において、「突起状電極の高さ」とは、突起状電極のうち、ウエハの突起状電極を有する面(回路面)から最も高い位置に存在する部位での高さを意味する。
前記減圧貼付工程においては、保護膜形成用シート1の使用自体によって、硬化性樹脂フィルム12のウエハヘ貼付されておらず、かつ厚さが厚くなった領域の形成を抑制する効果が得られる。さらに、このように、硬化性樹脂フィルム12に均等に貼付圧力が加えられることによって、仮に支持シート11の第2領域112a上へ、硬化性樹脂フィルム12がはみ出したとしても、典型的にはウエハ9の外周に沿った全領域で、硬化性樹脂フィルム12がはみ出すため、硬化性樹脂フィルム12のはみ出し量は、ウエハ9の外周に沿った全領域で分散され、その結果、硬化性樹脂フィルム12のはみ出し量が低減される。
このように、前記減圧貼付工程においては、保護膜形成用シート1の使用と、減圧環境下での硬化性樹脂フィルム12の貼付と、によって、硬化性樹脂フィルム12の厚さが厚くなった領域の形成を抑制する効果が顕著に高くなる。
そして、前記減圧貼付工程においては、このようなウエハ9を用い、硬化性樹脂フィルム12の前記面12a(ウエハ9への貼付面)の全面を、ウエハ9の前記面9aに貼付することが好ましい。
このように、硬化性樹脂フィルム12の前記面12aの全面が、ウエハ9の前記面9aで覆われることで、支持シート11の第2領域112a上への硬化性樹脂フィルム12のはみ出し量をより低減でき、その結果、硬化性樹脂フィルム12のウエハヘ貼付されておらず、かつ厚さが厚くなった領域の形成を、より抑制できる。
前記硬化工程においては、ウエハ9へ貼付後の硬化性樹脂フィルム12を硬化させることにより、図6(b)に示すように、ウエハ9の前記面9aに保護膜12’を形成する。これにより、ウエハ9と、ウエハ9の突起状電極91を有する面9aに設けられた保護膜12’と、を備えた保護膜付きウエハ102が得られる。保護膜付きウエハ102中の保護膜12’は、そのウエハ9側と反対側の面12b’に、さらに支持シート11を備えている。図6B中、符号12a’は、保護膜12’の支持シート11側とは反対側の面を示している。
硬化性樹脂フィルム12の紫外線硬化時において、紫外線の照度は180~280mW/cm2であることが好ましく、紫外線の光量は450~1000mJ/cm2であることが好ましい。
前記加工工程においては、保護膜12’を形成後の(保護膜付きウエハ102中の)ウエハ9を分割する。これにより、ウエハ9はチップ9’へと個片化され、図6(c)に示すように、複数個のチップ9’と、これら複数個のチップ9’の突起状電極91を有する面9a’に設けられた、未切断で一繋がり(1枚)の保護膜12’と、を備えた保護膜付きウエハ分割体103が得られる。
前記第2基材としては、前記第1基材と同様のものが挙げられる。
前記粘着剤層としては、エネルギー線硬化性又は非硬化性の粘着剤層が挙げられる。
本明細書において、「非硬化性」とは、加熱やエネルギー線の照射等、如何なる手段によっても、硬化しない性質を意味する。
保護膜付きチップ105は、公知の方法でピックアップできる。
粘着剤層が硬化性である場合には、粘着剤層の硬化後に、保護膜付きチップ105をピックアップすることで、より容易にピックアップできる。
前記保護膜形成用シートを用いる場合には、前記保護膜形成フィルムをチップ9’の裏面9b’に貼り合わせる。
さらに、この場合には、ウエハの突起状電極を有する面に保護膜を形成するための保護膜形成用シート中の支持シート(例えば、図2~図3に示す支持シート11、図4に示す支持シート21)を「第1支持シート」と称し、前記保護膜形成フィルムを備えた保護膜形成用シート中の支持シートを「第2支持シート」と称して、これら支持シートを区別する。支持シートが備えている粘着剤層についても同様であり、第1支持シート中の粘着剤層を「第1粘着剤層」と称し、第2支持シート中の粘着剤層を「第2粘着剤層」と称して、これら粘着剤層を区別する。
さらに、この場合には、前記硬化性樹脂フィルムから形成された保護膜(例えば、図6(b)等に示す保護膜12’)を「第1保護膜」と称し、前記保護膜形成フィルムから形成された保護膜(例えば、チップ9’の裏面9b’に設ける保護膜)を「第2保護膜」と称して、これら保護膜を区別する。
硬化性の前記保護膜形成フィルムは、熱硬化性及びエネルギー線硬化性のいずれであってもよく、熱硬化性及びエネルギー線硬化性の両方の特性を有していてもよい。
非硬化性の保護膜形成フィルムは、目的とする対象物(すなわちウエハ)に設けられた(形成された)段階以降、保護膜であるとみなす。
第2支持シートが硬化性の粘着剤層を備えている場合には、粘着剤層の硬化後に、保護膜付きチップ105をピックアップすることで、より容易にピックアップできる。
本実施形態の保護膜付きチップの製造方法は、前記減圧貼付工程、硬化工程及び加工工程をこの順に有していれば、上述の製造方法(以下、「製造方法1」と称することがある)に限定されず、上述の製造方法(製造方法1)において、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
また、前記溝が設けられていないウエハを用い、その内部にその分割の起点となる改質層をレーザー照射により予め設けておき、このウエハが設けられているシートをエキスパンドすること、又はウエハの裏面の研削時の衝撃を利用することによって、ウエハをチップに個片化してもよい。
これらの変形例においては、ウエハのチップへの分割(個片化)と、保護膜の切断と、が同時に行われることがある。
製造方法2においても、製造方法1の場合と同様に、支持シート11の第2領域112a上において、硬化性樹脂フィルム12の厚さが厚くなった領域の形成を抑制できる。
なお、製造方法1の場合と同様に、前記減圧貼付工程において、図7(a)の場合とは異なり、硬化性樹脂フィルム12のウエハ9の前記面9aへの貼付時に、同時に、突起状電極91の上部を、硬化性樹脂フィルム12を貫通させて突出させることができれば、保護膜12’の表層部位のクリーニングは、不要となる場合がある。
製造方法2においても、製造方法1の場合と同じ理由で、保護膜12’をチップ9’の外周(換言すると側面)に沿って切断するとき、隣り合うチップ9’間に充填されている保護膜12’を、チップ9’の外周(側面)に沿って切断し、2つに分けることが好ましい。
また、製造方法2は、製造方法1の場合と同様に、前記減圧貼付工程の直前に前記裁断工程を有していてもよい。
また、製造方法2では、前記加工工程においてウエハを分割する前に、保護膜の表層部位をクリーニングによって取り除くことによって、突起状電極の上部を、保護膜を貫通させて突出(露出)させる場合について、説明した。
本実施形態において、突起状電極の上部を突出させるタイミングは、これらに限定されず、前記減圧貼付工程における、硬化性樹脂フィルムのウエハへの貼付時から、前記加工工程における、ウエハの分割時又は保護膜の切断時までのいずれかの段階で、突起状電極の上部を突出させることができる。例えば、突起状電極の上部は、保護膜ではなく、硬化性樹脂フィルムを貫通させて突出させてもよい。
本実施形態においては、前記減圧貼付工程において、前記突起状電極の上部を、前記硬化性樹脂フィルムを貫通させて突出させるか、又は、前記加工工程において、前記突起状電極の上部を、前記保護膜を貫通させて突出させることが好ましい。
Claims (2)
- 保護膜形成用シートを用いた保護膜付きチップの製造方法であって、
前記保護膜付きチップは、チップと、前記チップの突起状電極を有する面に設けられた保護膜と、を備え、
前記保護膜形成用シートは、支持シートと、前記支持シートの一方の面上に設けられた硬化性樹脂フィルムと、を備え、
前記硬化性樹脂フィルムは、ウエハの突起状電極を有する面に貼付し、硬化させることによって、前記ウエハの前記面に保護膜を形成するための樹脂フィルムであり、
前記支持シートは、その前記一方の面において、前記硬化性樹脂フィルムが設けられた第1領域と、前記第1領域を囲み、かつ前記硬化性樹脂フィルムが設けられていない第2領域と、を有し、
前記製造方法は、減圧環境下で、前記保護膜形成用シート中の前記硬化性樹脂フィルムを加熱しながら、前記ウエハの前記面に貼付する減圧貼付工程と、
貼付後の前記硬化性樹脂フィルムを硬化させることにより、前記ウエハの前記面に保護膜を形成する硬化工程と、
前記保護膜を形成後の前記ウエハを分割し、前記保護膜を切断することにより、前記保護膜付きチップを得る加工工程と、を有し、
前記保護膜形成用シートは、温度90℃、周波数1Hzの条件で、直径25mm、厚さ1mmの前記硬化性樹脂フィルムの試験片にひずみを発生させて、前記試験片の貯蔵弾性率を測定し、前記試験片のひずみが1%のときの前記試験片の貯蔵弾性率をGc1とし、前記試験片のひずみが300%のときの前記試験片の貯蔵弾性率をGc300としたとき、式:X=Gc1/Gc300により算出されるX値が、19以上10000未満であり、
前記減圧貼付工程において、前記突起状電極の上部を、前記硬化性樹脂フィルムを貫通させて突出させる、保護膜付きチップの製造方法。 - 前記ウエハとして、前記面の平面視での面積が、前記硬化性樹脂フィルムの前記ウエハへの貼付面の面積に対して同等以上であるものを用い、
前記減圧貼付工程において、前記硬化性樹脂フィルムの前記貼付面の全面を、前記ウエハの前記面に貼付する、請求項1に記載の保護膜付きチップの製造方法。
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