JP2005056968A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ダイアタッチフィルムを用いた半導体装置の製造において、ダイシング工程中のチップの飛びと、ピックアップ工程でのダイシングテープとダイアタッチフィルムとの間の容易な剥離の両方を同時に可能にする新規な方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、表面に粘着層を持つダイシングテープの粘着層面にダイアタッチフィルムを貼付し、次にダイアタッチフィルム面に半導体ウエハを加熱下で接着し、半導体ウエハをダイアタッチフィルム層と共に個々の半導体装置の単位で切断し、切断された個々の半導体装置をダイアタッチフィルム層と共に加熱下でダイシングテープから剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法に関する。
【選択図】 図4
【解決手段】 本発明は、表面に粘着層を持つダイシングテープの粘着層面にダイアタッチフィルムを貼付し、次にダイアタッチフィルム面に半導体ウエハを加熱下で接着し、半導体ウエハをダイアタッチフィルム層と共に個々の半導体装置の単位で切断し、切断された個々の半導体装置をダイアタッチフィルム層と共に加熱下でダイシングテープから剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法に関する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、ダイアタッチフィルムとダイシングテープとを用いて、半導体回路が形成されたウエハを各チップに切断(ダイシング)する方法における改良に関する。
半導体素子(チップ)は、従来より、多数の半導体装置をウエハの上に形成した後、それぞれの半導体素子(個片チップ)に切断(ダイシング)して、この切断されたチップを回路基板などの所定の位置に実装するという方法が採用されている。このダイシング工程においては、最近、ダイアタッチフィルムが使用されることが多くなっている。ダイアタッチフィルムを用いてダイシングを行なう半導体装置の製造プロセスの具体例を図面を参照して説明する。
図1は、感熱型のダイアタッチフィルムを用いた半導体装置の製造プロセスの一例を示す工程図である。まず、ダイシングテープ1の上にダイアタッチフィルム2を貼付する(図1(a))。ダイシングテープ1の表面には、予めアクリル樹脂などによる感圧型の粘着剤層が配置されており、ダイアタッチフィルム2をダイシングテープ1に押圧しながら貼付を行なうことにより、ダイシングテープ1とダイアタッチフィルム2とがしっかりと接着・固定される。次に、加熱しながらダイアタッチフィルム2の上に、半導体装置が形成されたウエハ3を接着する(図1(b))。この際、接着時の加熱によってダイアタッチフィルム2が軟化して、ウエハ3がダイアタッチフィルム層2上にしっかりと接着・固定される。次に、ダイアタッチフィルム2上で固定されたウエハ3に対して、カッターによって下層のダイアタッチフィルム層2ごと切れ目5を入れることによって、ウエハ3を、個片チップ4に切り分ける(ダイシング:図1(c))。次に、突上げ具6をダイシングテープ1の裏面に配置して、突上げ具6内に配置された突上げ針7によってダイアタッチフィルム層2を押し上げてダイアタッチフィルム2とダイシングテープ1との間を剥離させることによって、ダイアタッチフィルム2の層を有する半導体チップ4を分離する(ピックアップ:図4(d))。ピックアップの際には、チップ4の取り上げ及び移送のために、吸引装置などを用いる。
図2に、他の手法による半導体装置の製造プロセスの一例を示す。図2に示すプロセスにおいては、まず、ダイアタッチフィルム2の上にウエハ3を載置する(図2(a))。この際、ダイアタッチフィルム2を加熱しながら作業を行なうことによって、ウエハ3をダイアタッチフィルム2に対してしっかりと接着・固定する。次に、ダイアタッチフィルム2の裏面に、感圧型の粘着剤層を有するダイシングテープ1を貼付する(図2(b))。この際、ダイシングテープ1をダイアタッチフィルム2に押圧しながら貼付を行なうことによって、ダイシングテープ1とダイアタッチフィルム2とをしっかりと固定する。次に、図1の場合と同様に、カッターによる各チップ4へのダイシング(図2(c))及びダイシングされたチップ4のピックアップ(図2(d))を行なう。
上記のようなダイアタッチフィルムを用いた半導体装置の製造プロセスにおいては、ダイシングテープ1とダイアタッチフィルム2との間の粘着力を厳密に調整する必要があった。即ち、ダイシングテープとダイアタッチフィルムとは、ダイシング工程においてはしっかりと固定されているいることが必要である一方で、ピックアップ工程においては容易に剥離できることが必要である。ダイシングテープとダイアタッチフィルムとの間の粘着力が弱いと、カッターによるダイシングの際に、切断されたチップがカッターの回転によってダイシングテープ1から剥がれて飛散してしまうという問題がある。また、逆にこれらの間の粘着力が強すぎると、ピックアップ工程においてダイアタッチフィルムとダイシングテープとの間が剥離できないためにチップのピックアップができなかったり、或いは、特に薄厚チップの場合には、ピックアップの際の突上げ針による押し上げによってチップが変形して破損してしまう(割れてしまう)といった問題があった。したがって、厚さ100μm以下の薄い半導体チップの製造には、上述の方法では対応できなかった。
このようなダイシング工程とピックアップ工程のそれぞれでの相反する要求に対応するために、紫外線硬化型の粘着剤層を配したダイシングテープを用いた半導体装置の製造方法が提案されている。その一例を図3に示す。図3に示す半導体装置の製造方法においては、まず、感圧型の粘着剤層を有するダイシングテープ1の上にダイアタッチフィルム2を押圧することによって接着・固定する(図3(a))。図3に示すプロセスにおいては、この接着層を、感圧型で且つ紫外線照射によって硬化する性質を有する材料によって形成する。ダイアタッチフィルム2の接着の後、加熱しながら、ダイアタッチフィルム2の上にウエハ3を載置して、接着・固定する(図3(b))。続いてダイシング(図3(c))を行なった後、ダイシングテープ1の裏面から紫外線(UV光)8を照射する(図3(d))。これによって、ダイシングテープ1上の粘着剤層を硬化させて粘着力を低下させた後、突上げ具6の突上げ針7によってダイアタッチフィルムを押し上げて、ダイシングテープ1の粘着剤層とダイアタッチフィルム2との間を剥離させることによって、半導体チップ4をピックアップする(図3(e))。
この方法によれば、ダイシング工程が終了した後にダイシングテープとダイアタッチフィルムとの間の粘着力を低下させることで、ダイシングの際のチップの飛びを抑制しながら、同時にピックアップ工程を容易に行なうことができる。しかしながら、この工程ではUV照射を行なわなければならず、装置の構成や工程の増加などの面でコストアップが避けられない。また、製造する半導体チップの種類によっては、UV照射によってその性能が著しく悪化してしまうものがあり、このような半導体チップの製造には本方法を採用することができない。更に、ダイシングテープ表面に配置するUV硬化型樹脂粘着剤層の種類によっては、UV照射によって樹脂粘着剤層とダイアタッチフィルム中の未硬化の樹脂とが反応してしまい、所期の目的とは逆にダイシングテープとダイアタッチフィルムとの間の粘着力が増大して、ピックアップが困難又は不可能になってしまう場合もあった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、ダイアタッチフィルムを用いた半導体装置の製造において、ダイシング工程中のチップの飛びと、ピックアップ工程でのダイシングテープとダイアタッチフィルムとの間の容易な剥離の両方を同時に可能にする新規な方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明は、表面に粘着剤層を持つダイシングテープの粘着剤層面にダイアタッチフィルムを貼付し、次にダイアタッチフィルム面に半導体ウエハを加熱下で接着し、半導体ウエハをダイアタッチフィルム層と共に個々の半導体装置の単位で切断し、切断された個々の半導体装置をダイアタッチフィルム層と共に加熱下でダイシングテープから剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明において、ダイシングテープとしては、表面に粘着剤層を有する従来公知の任意材質のダイシングテープを好ましく用いることができる。例えば、基材としてポリ塩化ビニル又はポリオレフィンのテープに、粘着剤層として、アクリル系ポリマーなどのような当該技術において公知の任意の感圧粘着型樹脂層を形成したものなどを、ダイシングテープとして本発明において使用することができる。粘着剤層の厚さは、1〜20μmが好ましく、5〜10μmがより好ましい。
また、本発明において、ダイアタッチフィルムとしては、好ましくは25℃〜80℃の軟化開始点、より好ましくは30℃〜50℃の軟化開始点を有する熱硬化性樹脂フィルムや、未硬化の熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とのブレンドによるフィルムなどを使用することができる。軟化点が上記の範囲よりも高い樹脂をダイアタッチフィルムとして使用すると、半導体ウエハをダイアタッチフィルム面に加熱接着する際にダイアタッチフィルムとダイシングテープとの間の所期の密着性が得られず、ダイシングの際のチップの飛びを招くので好ましくない。また、ダイアタッチフィルムとして、シリカフィラーなどを添加したものを使用することもできる。具体的には、本発明において使用することのできるダイアタッチフィルムは、官能基を有するゴム状オリゴマー若しくはゴム状ポリマーと、未硬化のエポキシ樹脂とのブレンド、或いは当該ブレンドにシリカフィラーを添加した材料などによって構成することができる。また、ダイアタッチフィルムの厚さは、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
次に本発明方法を具体的に説明する。図4は、本発明の一態様にかかる半導体装置の製造方法を説明する工程図である。本発明方法においては、まず、上記に説明した、表面に粘着剤層を有するダイシングテープ1の粘着剤層面にダイアタッチフィルム2を押圧して貼付する(図4(a))。ダイシングテープとダイアタッチフィルムとの貼付けは、通常は常温で行なう。次に、ダイアタッチフィルム面2に半導体ウエハ3の裏面(半導体装置が形成されていない方の面)を加熱下で接着する。この接着時の加熱温度は、ダイアタッチフィルムの軟化点以上の温度であることが好ましい。このように、ダイアタッチフィルム面への半導体ウエハの接着を、ダイアタッチフィルムの軟化点以上の温度で行なうことにより、ダイアタッチフィルムとダイシングテープ上の粘着剤との間に分子間力が働いて、ダイアタッチフィルムとダイシングテープとの間の常温での密着力が向上すると考えられる。但し、この際の加熱温度はダイアタッチフィルムの硬化温度よりも低くなければならない。好ましくは、ダイアタッチフィルム面への半導体ウエハの接着は、ダイアタッチフィルムの硬化温度よりも10℃低い温度からこれよりも50℃低い温度までの範囲、より好ましくはダイアタッチフィルムの硬化温度よりも20℃低い温度からこれよりも40℃低い温度までの範囲の温度で行なうことが好ましい。
次に、ダイアタッチフィルム2を介してダイシングテープ1上に固定された半導体ウエハ3を、個々の半導体装置(個片チップ)の単位で切断する(図4(c):ダイシング)。ダイシングは、ダイシングカッター若しくはダイシングブレードによって、半導体ウエハ3に対して、ダイアタッチフィルム層2ごと切れ目5を入れることによって行なう。ダイシングは通常、常温で行なう。本発明方法においては、前段の工程(b)をダイアタッチフィルムの軟化点以上の温度での加熱下で行なうことによって、ダイアタッチフィルムとダイシングテープとの間の常温での密着力が向上しているので、ダイシング工程の際にカッターの刃の回転によって切断された個々の半導体装置(個片チップ)がダイシングテープから剥がれて飛散することがなく、効率よくダイシングを行なうことができる。
次に、ダイシング工程で切断された半導体装置(個片チップ)4をダイアタッチフィルム層2と共にダイシングテープから剥離することによって、個々の半導体装置(個片チップ)4を取り上げる(図4(d):ピックアップ)。ピックアップは、例えば、ダイシングテープ1の裏面に突上げ具6を配置し、突上げ具6内部の突上げ針7によって個片チップ4をダイアタッチフィルム層ごと持ち上げることによって行なうことができる。本発明方法は、このピックアップ工程を加熱下で行なうことを特徴とする。加熱温度は、ダイアタッチフィルムの軟化開始点から軟化点より30℃高い温度までの範囲の温度が好ましく、ダイアタッチフィルムの軟化軟化開始点よりも5℃高い温度から軟化開始点よりも20℃高い温度までの範囲の温度がより好ましい。
本発明方法においては、ピックアップ工程を加熱下で行なうことにより、上述の工程(b)での加熱によって高められたダイアタッチフィルムとダイシングテープの粘着剤との間の分子間力が弱められることにより、ダイシングテープとダイアタッチフィルム層との間の密着力が低下する。これにより、ピックアップ工程をスムーズに行なうことができ、ピックアップ時のチップの割れなどの問題を排除することができる。
ピックアップ工程を加熱下で行なうのは、例えば、突上げ具のホルダーに加熱部材を装着したり、或いは熱風ヒーターなどを配置することによって行なうことができる。
ピックアップしたダイアタッチフィルム層付の半導体装置は、そのまま回路基板などの所定の位置に載置して、ダイアタッチフィルムの硬化温度まで加熱することによって、所定の位置に接着・固定することができる。
ピックアップしたダイアタッチフィルム層付の半導体装置は、そのまま回路基板などの所定の位置に載置して、ダイアタッチフィルムの硬化温度まで加熱することによって、所定の位置に接着・固定することができる。
また、本発明は、ダイシングテープとダイアタッチフィルムとが積層されている所謂「ダイシング・ダイアタッチ一体型フィルムを用いた場合にも適用することができる。即ち、本発明の他の態様は、粘着剤層を間に挟んで積層されたダイシングテープ層とダイアタッチフィルム層とを有する多層テープのダイアタッチフィルム面に半導体ウエハを加熱下で接着し、半導体ウエハをダイアタッチフィルム層と共に個々の半導体装置の単位で切断し、切断された個々の半導体装置をダイアタッチフィルム層と共に加熱下でダイシングテープから剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法に関する。この場合、ダイアタッチフィルム層として、80℃以下の軟化開始点を有する材質のものを使用することが好ましい。
以下の実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、以下の実験において、ピール強度は90°剥離によるピール強度で、測定速度は50mm/minであった。
実施例1
図4(a)で示されるように、アクリル系ポリマーから構成される粘着剤層を有するポリ塩化ビニル製のダイシングテープ1の粘着剤層面に、熱硬化性エポキシ樹脂から構成されるダイアタッチフィルム2(エイブルスティック社製ABLEFLEX 5220、厚さ30μm、軟化点42℃)を常温で張り合わせた(工程a)。次に、図4(b)で示されるように、ダイアタッチフィルム面に、シリコンウエハ3(厚さ50μm)を80℃で貼付けた(工程b)。図4(c)で示されるように、ダイシングテープ1上に載置されたシリコンウエハ3に、ダイアタッチフィルム層2ごとカッターで切れ目5を入れることによって、各個片チップ4(ダイサイズ4×4mm)へのダイシングを行なった(工程c)。4×4mmのダイサイズでのダイシングにおいて、チップの飛びは全く起こらなかった。ダイシングが終了したら、図4(d)で示すように、ダイシングテープ1の裏面に突上げ具6を配置し、突上げ具内部の突上げ針7によって、切断された個片チップ4をダイアタッチフィルム層2ごと押し上げることによって、ダイアタッチフィルム層2を有する半導体装置(個片チップ)4をピックアップした(工程d)。この際、突上げ具6のホルダー9に装着した加熱部材によって50℃に加熱しながらピックアップを行なった。ピックアップ工程では、ダイシングテープ1とダイアタッチフィルム2との間が速やかに剥離して、個片チップを容易にピックアップすることができた。
図4(a)で示されるように、アクリル系ポリマーから構成される粘着剤層を有するポリ塩化ビニル製のダイシングテープ1の粘着剤層面に、熱硬化性エポキシ樹脂から構成されるダイアタッチフィルム2(エイブルスティック社製ABLEFLEX 5220、厚さ30μm、軟化点42℃)を常温で張り合わせた(工程a)。次に、図4(b)で示されるように、ダイアタッチフィルム面に、シリコンウエハ3(厚さ50μm)を80℃で貼付けた(工程b)。図4(c)で示されるように、ダイシングテープ1上に載置されたシリコンウエハ3に、ダイアタッチフィルム層2ごとカッターで切れ目5を入れることによって、各個片チップ4(ダイサイズ4×4mm)へのダイシングを行なった(工程c)。4×4mmのダイサイズでのダイシングにおいて、チップの飛びは全く起こらなかった。ダイシングが終了したら、図4(d)で示すように、ダイシングテープ1の裏面に突上げ具6を配置し、突上げ具内部の突上げ針7によって、切断された個片チップ4をダイアタッチフィルム層2ごと押し上げることによって、ダイアタッチフィルム層2を有する半導体装置(個片チップ)4をピックアップした(工程d)。この際、突上げ具6のホルダー9に装着した加熱部材によって50℃に加熱しながらピックアップを行なった。ピックアップ工程では、ダイシングテープ1とダイアタッチフィルム2との間が速やかに剥離して、個片チップを容易にピックアップすることができた。
工程(b)でダイアタッチフィルム層2とシリコンウエハ3とを80℃で接着したものについて、ダイアタッチフィルム層2とダイシングテープ1との間のピール強度(常温)を測定したところ、0.3N/10mmであった。同じものを、50℃に加熱して同様にダイアタッチフィルム層2とダイシングテープ1との間のピール強度を測定したところ、0.04N/10mmに低下していた。
比較例1
上記実施例1の工程cでダイシングされた個片チップを、常温で、突上げ具6内部の突上げ針7によってダイアタッチフィルム層2ごと押し上げることによって、ダイアタッチフィルム層2を有する半導体装置(個片チップ)4をピックアップしようとしたところ、チップが割れてしまい、ピックアップをすることはできなかった。
上記実施例1の工程cでダイシングされた個片チップを、常温で、突上げ具6内部の突上げ針7によってダイアタッチフィルム層2ごと押し上げることによって、ダイアタッチフィルム層2を有する半導体装置(個片チップ)4をピックアップしようとしたところ、チップが割れてしまい、ピックアップをすることはできなかった。
比較例2
ダイアタッチフィルム面2への、シリコンウエハ3(厚さ50μm)の貼付け(工程b)を常温で行なった他は、実施例1と同様に半導体装置の製造実験を行なったところ、4×4mmサイズのダイシング工程の際に、切断されたチップの幾つかがカッターの回転によってダイシングテープから剥がれて飛散する現象が見られた。工程bで得られた積層体のダイシングテープ1とダイアタッチフィルム層2との間のピール強度(常温)を測定したところ、0.1N/10mmであった。
ダイアタッチフィルム面2への、シリコンウエハ3(厚さ50μm)の貼付け(工程b)を常温で行なった他は、実施例1と同様に半導体装置の製造実験を行なったところ、4×4mmサイズのダイシング工程の際に、切断されたチップの幾つかがカッターの回転によってダイシングテープから剥がれて飛散する現象が見られた。工程bで得られた積層体のダイシングテープ1とダイアタッチフィルム層2との間のピール強度(常温)を測定したところ、0.1N/10mmであった。
比較例3
熱硬化性エポキシ系のダイアタッチフィルムの代りに、軟化点が200℃以上のポリイミドフィルムを用いた他は、実施例1と同様の実験を行なった。工程(b)でダイアタッチフィルム層2とシリコンウエハ3とを80℃で接着したものについて、ダイアタッチフィルム層2とダイシングテープ1との間のピール強度(常温)を測定したところ、0.13N/10mmと低かった。4×4mmサイズのダイシング工程の際に、切断されたチップの幾つかがカッターの回転によってダイシングテープから剥がれて飛散する現象が見られた。軟化点が高いダイアタッチフィルムを用いた場合には、加熱接着によるダイアタッチフィルム層とダイシングテープとの間の接着が不十分で、ダイシング工程における個片チップの固定が十分でないことが分かる。
熱硬化性エポキシ系のダイアタッチフィルムの代りに、軟化点が200℃以上のポリイミドフィルムを用いた他は、実施例1と同様の実験を行なった。工程(b)でダイアタッチフィルム層2とシリコンウエハ3とを80℃で接着したものについて、ダイアタッチフィルム層2とダイシングテープ1との間のピール強度(常温)を測定したところ、0.13N/10mmと低かった。4×4mmサイズのダイシング工程の際に、切断されたチップの幾つかがカッターの回転によってダイシングテープから剥がれて飛散する現象が見られた。軟化点が高いダイアタッチフィルムを用いた場合には、加熱接着によるダイアタッチフィルム層とダイシングテープとの間の接着が不十分で、ダイシング工程における個片チップの固定が十分でないことが分かる。
本発明によれば、ダイアタッチフィルムを用いたダイシング工程において、半導体ウエハの接着を加熱下で行なうことで、ダイシングテープの粘着剤層とダイアタッチフィルム層との間の分子間力を向上させてダイアタッチフィルムとダイシングテープとの間の常温での密着力を増大させることにより、カッターによるダイシングの際にはしっかりとウエハを固定してカッターの回転によるチップの飛びを防止すると共に、ピックアップの際には、突上げ具によるチップの押出し工程を加熱下で行なうことで、ダイアタッチフィルム層を軟化させてダイシングテープの粘着剤層とダイアタッチフィルム層との間の分子間力を弱めてダイアタッチフィルムとダイシングテープとの間の密着力を低下させて、ピックアップをスムーズに行なうことが可能である。
Claims (5)
- 表面に粘着剤層を持つダイシングテープの粘着剤層面にダイアタッチフィルムを貼付し、次にダイアタッチフィルム面に半導体ウエハを加熱下で接着し、半導体ウエハをダイアタッチフィルム層と共に個々の半導体装置の単位で切断し、切断された個々の半導体装置をダイアタッチフィルム層と共に加熱下でダイシングテープから剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 粘着剤層を間に挟んで積層されたダイシングテープ層とダイアタッチフィルム層とを有する多層テープのダイアタッチフィルム面に半導体ウエハを加熱下で接着し、半導体ウエハをダイアタッチフィルム層と共に個々の半導体装置の単位で切断し、切断された個々の半導体装置をダイアタッチフィルム層と共に加熱下でダイシングテープから剥離することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- ダイアタッチフィルム面に半導体ウエハを接着する工程を、ダイアタッチフィルムの軟化点以上の温度での加熱下で行なう請求項1又は2に記載の方法。
- 切断された個々の半導体装置をダイアタッチフィルム層と共にダイシングテープから剥離する工程を、ダイアタッチフィルムの軟化開始点から軟化開始点より30℃高い温度までの範囲の温度での加熱下で行なう請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 80℃以下の軟化開始点を有する熱硬化性樹脂製のダイアタッチフィルムを使用する請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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