JP7558129B2 - 導電性高分子含有液の製造方法、及び導電性積層体の製造方法 - Google Patents

導電性高分子含有液の製造方法、及び導電性積層体の製造方法 Download PDF

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本発明は、π共役系導電性高分子を含む導電性高分子含有液の製造方法、及び導電性積層体の製造方法に関する。
導電層を形成するための塗料又はその成分として、π共役系導電性高分子にポリアニオンがドープした導電性複合体を含む導電性高分子分散液を使用することがある。例えば、π共役系導電性高分子であるポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)は水に対して分散し難いが、これにポリスチレンスルホン酸がドープしてPEDOT-PSSを形成することにより、水に対する分散性が高まる。
導電性高分子分散液をプラスチック製の基材に塗工して導電層を形成する場合、導電性高分子分散液の基材に対する濡れ性が高いことが求められる。この目的のため、水系分散媒に変えてアルコール等の有機溶剤に導電性複合体を分散させるべく、導電性複合体にアミン化合物を反応させ、疎水化する技術が開示されている(例えば特許文献1)。
特開2021-095459号公報
しかし、特許文献1に開示の方法においては、導電性複合体に結合させるアミン化合物の他にヒドロキシピリジン化合物を必須成分としなければならない制約がある。
本発明は、ヒドロキシピリジン化合物を使用せずともイソプロピルアルコール等の有機溶剤に対する分散安定性に優れた導電性複合体を含む導電性高分子含有液の製造方法、及び導電性積層体の製造方法を提供する。
[1] 第四級アンモニウム化合物を含むアルコール溶液に、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体を含有する導電性高分子水系分散液を加えて、前記ポリアニオンの一部のアニオン基と前記第四級アンモニウム化合物とを反応させ、反応生成物を析出させる反応析出工程と、前記反応生成物を分散溶剤に分散させて導電性高分子含有液を得る調製工程と、を有する、導電性高分子含有液の製造方法。
[2] 前記反応析出工程の後、前記反応生成物を回収する回収工程と、回収した前記反応生成物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、洗浄した前記反応生成物を前記調製工程に供して前記導電性高分子含有液を得ることと、を更に有する、[1]に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[3] 前記反応析出工程の後、前記アルコール溶液中で前記反応生成物を沈降させ、上澄み液を除去し、前記反応生成物を含むスラリーを得る沈降工程と、前記沈降工程で得た前記スラリーに洗浄液を加えて攪拌した後、前記洗浄液中で前記反応生成物を沈降させ、上澄み液を除去し、前記反応生成物を含むスラリーを得る洗浄工程と、前記洗浄工程で得た前記スラリーに含まれる前記反応生成物を前記調製工程に供して前記導電性高分子含有液を得ることと、を更に有する、[1]に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[4] 前記分散溶剤がイソプロピルアルコールを含む、[1]~[3]の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[5] 前記導電性高分子含有液の総質量に対するイソプロピルアルコールの含有量を84質量%以上とする、[4]に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[6] 前記第四級アンモニウム化合物を含むアルコール溶液の100~300質量部に加える前記導電性高分子水系分散液の総質量が100質量部である、[1]~[5]の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[7] 前記第四級アンモニウム化合物がテトラアルキルアンモニウムハライドを含む、[1]~[6]の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[8] 前記調製工程において、前記導電性高分子含有液に高導電化剤をさらに添加することを含む、[1]~[7]の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[9] 前記π共役系導電性高分子が、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)を含む、又は、前記ポリアニオンが、ポリスチレンスルホン酸を含む、[1]~[8]の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
[10] [1]~[9]の何れか一項に記載の製造方法によって導電性高分子含有液を得る工程と、基材の少なくとも一部に、前記導電性高分子含有液を塗工する工程と、を含む、導電性積層体の製造方法。
本発明の導電性高分子含有液の製造方法によれば、導電性複合体の分散安定性(換言すれば保存安定性)に優れた導電性高分子含有液を容易に製造することができる。
本発明の導電性積層体の製造方法によれば、使用する導電性高分子含有液の分散安定性が優れ、基材に対する濡れ性も優れるので、導電性積層体を容易に製造できる。
本発明はSDGs目標12「つくる責任 つかう責任」に資すると考えられる。
本明細書及び特許請求の範囲において、「~」で示す数値範囲の下限値及び上限値はその数値範囲に含まれるものとする。
≪導電性高分子含有液の製造方法≫
本発明の第一態様は、第四級アンモニウム化合物を含むアルコール溶液(反応液)に、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体を含有する導電性高分子水系分散液を加えて、前記ポリアニオンの一部のアニオン基と前記第四級アンモニウム化合物とを反応させ、反応生成物を析出させる反応析出工程と、前記反応生成物を分散溶剤に分散させて導電性高分子含有液を得る調製工程と、を有する、導電性高分子含有液の製造方法である。
[反応析出工程]
本工程は、導電性高分子水系分散液を第四級アンモニウム化合物が含まれるアルコール溶液(反応液)に加えることにより、導電性複合体と前記第四級アンモニウム化合物との反応生成物を反応液中に析出させる工程である。
前記反応液に含まれ、導電性複合体に反応させる第四級アンモニウム化合物としては、後述する置換基(C)を形成可能なものが挙げられる。
前記反応液に導電性高分子水系分散液を加えると、第四級アンモニウム化合物が、導電性複合体のポリアニオンの一部のアニオン基と反応する。これにより後述の置換基(C)が形成されて導電性複合体が疎水性になり、イソプロピルアルコール等の有機溶剤に対する分散安定性が向上した状態になり、反応液中での安定的な分散が困難になり、析出して析出物となる。
前記反応液に含まれるアルコールは1種でもよく、2種以上でもよい。
具体的には、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、t-ブタノール、アリルアルコール等が挙げられる。
前記反応液中の第四級アンモニウム化合物の含有量としては、加える導電性複合体の総質量100質量部に対して、10質量部以上5000質量部以下が好ましく、100質量部以上1000質量部以下がより好ましく、150質量部以上500質量部以下がさらに好ましい。
上記範囲の下限値以上であると、導電性複合体と第四級アンモニウム化合物との反応効率が高まり、反応生成物を容易に得られる。
上記範囲の上限値以下であると、未反応の第四級アンモニウム化合物が混入することによる導電性複合体の導電性低下を防止できる。
導電性高分子水系分散液は、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含有する導電性複合体が水系分散媒中に含まれる分散液である。π共役系導電性高分子及びポリアニオンとしては後述するものが挙げられる。
前記水系分散媒は、水、又は水と水溶性有機溶剤との混合液である。水溶性有機溶剤は水100g(20℃)に対して1g以上溶解するものをいう。水溶性有機溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤が挙げられる。水系分散媒に含まれる水溶性有機溶剤は1種類でもよいし、2種類以上でもよい。
水系分散媒の総質量に対する水の含有量は、50質量%超が好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、100質量%であってもよい。水の含有量が多いと、導電性複合体の分散性が高まり、ひいては第四級アンモニウム化合物との反応効率が高まる。さらに反応生成物が反応液中に析出し易くなる。
導電性高分子水系分散液は、例えば、ポリアニオンの水溶液中で、π共役系導電性高分子を形成するモノマーを化学酸化重合することにより得られる。また、導電性高分子水系分散液は市販のものを使用してもよい。
前記化学酸化重合には、公知の触媒を適用してもよい。例えば、触媒及び酸化剤を用いることができる。触媒としては、例えば、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物等が挙げられる。酸化剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩が挙げられる。
導電性高分子水系分散液の総質量に対する、π共役系導電性高分子及びポリアニオンの含有量としては、0.1質量%以上5質量%以下が好ましく、0.5質量%以上2質量%以下がより好ましく、0.8質量%以上1.5質量%以下がさらに好ましい。
上記好適な範囲であると、導電性複合体の分散性が高まり、第四級アンモニウム化合物との反応効率が高まる。
前記第四級アンモニウム化合物を含むアルコール溶液(前記反応液)の100~300質量部に加える前記導電性高分子水系分散液の総質量は20~200質量部が好ましく、100質量部がより好ましい。上記好適な範囲であると、反応が安定に進み、反応生成物が容易に析出する。
前記反応液の体積V1に対する、加える導電性高分子水系分散液の体積V2の体積比(V1/V2)は、0.3~3.0が好ましく、0.5~2.5がより好ましく、0.8~2.0がさらに好ましい。
上記好適な範囲であると、反応が安定に進み、反応生成物が容易に析出する。
前記反応液に導電性高分子水系分散液を加える方法は特に制限されず、所望量を一気に数秒で加えてもよいし、ゆっくりと滴下してもよい。粒度が小さい導電性複合体を得て、導電性を高める観点から、ゆっくりと滴下する方法が好ましい。
前記反応液に導電性高分子水系分散液を滴下する速度としては、一定の量を滴下し続けるとして、滴下開始から滴下終了まで、1分~3時間が好ましく、10分~2時間がより好ましい。滴下中、前記反応液を穏やかに撹拌することが好ましい。
上記好適な範囲であると、反応が安定に進み、反応生成物が容易に析出する。
前記反応液に導電性高分子水系分散液を滴下する分量としては、0.1~100ml/分が好ましく、1~10ml/分がより好ましい。滴下中、前記反応液を穏やかに撹拌することが好ましい。
上記好適な範囲であると、反応が安定に進み、反応生成物が容易に析出する。
前記反応液に導電性高分子分散液を加えて穏やかに撹拌すると、数分~数時間のうちに、反応生成物が析出する。反応の終了は反応生成物の析出の終了を目視で観測して確認することができる。
前記反応液の温度は特に制限されず、例えば、5~40℃とすればよい。
本態様の製造方法は、反応析出工程の後であって調製工程の前に、次に説明する回収工程、沈降工程、洗浄工程をさらに有してもよい。
[回収工程]
本工程は、反応析出工程で析出した反応析出物を前記反応液から分離して回収する工程である。
回収方法としては、例えば、ろ過が挙げられる。
回収した反応生成物(析出物)の水分量はできるだけ少ないことが好ましく、水分を全く含まないことが最も好ましいが、実用の観点からは、水分を10質量%以下の範囲で含んでもよい。
水分量を少なくする方法としては、例えば、有機溶剤で析出物を洗い流す方法、析出物を乾燥する方法等が挙げられる。
[沈降工程]
本工程は、反応析出工程で析出した反応析出物を前記反応液中(前記アルコール溶液中)で沈降させ、上澄み液を除去し、反応析出物を含むスラリーを得る工程である。
反応析出物の沈降は、反応後の反応液を静置して待てばよい。沈降後に、上澄み液を除去する方法は、特に制限されず、例えばデカンテーションや吸引が挙げられる。
[洗浄工程]
回収工程又は沈降工程の後には、洗浄工程を加えることが好ましい。
洗浄工程は、洗浄液で前記反応生成物を洗浄する工程である。
回収工程で回収した反応生成物を洗浄する方法としては、例えば、反応生成物の上から洗浄液をかけ流す方法、洗浄液中で反応生成物を穏やかに攪拌する方法が挙げられる。攪拌の後、回収工程と同様にして反応生成物を洗浄液から回収することができる。
沈降工程の後で行う洗浄工程としては、前記スラリーに洗浄液を加えて攪拌する方法が挙げられる。攪拌の後、沈降工程と同様にして洗浄液中で反応生成物を沈降させ、上澄み液を除去し、反応生成物を含むスラリーを得ることができる。
以上の洗浄工程によって、残留する水、未反応の第四級アンモニウム化合物、導電性高分子水系分散液に含まれていた不純物等を除去することができる。
以上の洗浄工程は、1回行う場合だけに限られず、複数回行ってもよい。
洗浄液は、析出物の溶解を最低限に抑えつつ洗浄可能なものが好ましい。このため、洗浄液としては、イソプロピルアルコール以外のアルコール系溶剤が好ましい。洗浄液に含まれる有機溶剤は1種類でもよいし、2種類以上でもよい。
[調製工程]
本工程は、前段の工程で得た反応生成物を分散溶剤に分散させて、導電性高分子含有液を得る工程である。
本工程の分散溶剤は、有機溶剤を1種以上含むものであり、前記反応生成物(第四級アンモニウム化合物と反応した導電性複合体)の分散安定性に優れることから、イソプロピルアルコールを含むことが好ましい。
本工程で得る導電性高分子含有液の総質量に対するイソプロピルアルコールの含有量は、84質量%以上が好ましく、86質量%以上がより好ましく、88質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましく、92質量%以上が最も好ましい。イソプロピルアルコールの含有量の上限値としては、前記反応生成物を含有する余地を残して、例えば、99.9質量%以下が目安として挙げられる。上記の好適な範囲であると、前記反応生成物の分散安定性が向上し、基材に対する濡れ性も優れる。
本工程で得る導電性高分子含有液は、少量の水を含んでいても構わない。
導電性高分子含有液の総質量に対する水の含有量は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下がさらに好ましく、1質量%以下が特に好ましい。水の含有量が少ないと、導電性複合体の分散安定性が向上し、基材に対する濡れ性も優れる。
本工程で得る導電性高分子含有液に、イソプロピルアルコール以外の有機溶剤を添加してもよい。
前記有機溶剤としては、例えば、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、窒素原子含有化合物系溶剤等が挙げられる。
炭化水素系溶剤としては、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。脂肪族炭化水素系溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等が挙げられる。芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン等が挙げられる。
ケトン系溶剤としては、例えば、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、アリルアルコール等が挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル等が挙げられる。
窒素原子含有化合物系溶剤としては、例えば、N-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
上記の中でも、イソプロピルアルコールとの相溶性が高いアルコール系溶剤が好ましく、エタノール又は1-プロパノールがより好ましい。
反応生成物にイソプロピルアルコール等の分散溶剤を添加して得た導電性高分子含有液を、攪拌して分散処理を施すことが好ましい。攪拌の方法は特に制限されず、スターラー等の剪断力が弱い攪拌であってもよいし、高剪断力の分散機(ホモジナイザ等)を用いて攪拌してもよいが、高剪断力の高圧ホモジナイザーを用いて攪拌することが好ましい。
高圧ホモジナイザーで分散する導電性高分子含有液の総質量に対する、反応生成物の含有量は、例えば、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上2質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上1質量%以下がさらに好ましい。
上記範囲の濃度であると、反応生成物の分散安定性を充分に高めることができる。
(高導電化剤)
本工程で得た導電性高分子含有液に、高導電化剤をさらに添加してもよい。
ここで、π共役系導電性高分子、ポリアニオン、有機溶剤、及び第四級アンモニウム化合物は、高導電化剤に分類しない。
高導電化剤は、糖類、窒素含有芳香族性環式化合物、2個以上の水酸基を有する化合物、1個以上の水酸基および1個以上のカルボキシ基を有する化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物、ラクタム化合物、グリシジル基を有する化合物、不飽和結合及びヒドロキシ基のうち少なくとも一方を1つ以上有し、かつ炭素数3~5である化合物、からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。なかでも、イソプロピルアルコールに対する溶解性が良好であり、高導電化の効果が容易に得られることから、不飽和結合及びヒドロキシ基のうち少なくとも一方を1つ以上有し、かつ炭素数3~5である化合物がより好ましい。ここで、不飽和結合は、隣接する炭素原子同士の不飽和結合に限らず、炭素原子同士以外の隣接する原子同士の不飽和結合も含む。
本態様の導電性高分子含有液に含有される高導電化剤は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
好適な高導電化剤の具体例として、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、2,3-ブテンジオール、及び2,3-ブチンジオールから選択される少なくとも1種が挙げられる。
導電性高分子含有液の総質量に対する高導電化剤の含有量は、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上10質量%以下がより好ましく、3質量%以上7質量%以下がさらに好ましい。
上記範囲の下限値以上であれば、高導電化剤添加による導電性向上効果が充分に発揮され、上記範囲の上限値以下であれば、導電性複合体の分散安定性がより向上する。
(その他の添加剤)
本工程で得た導電性高分子含有液には、公知のその他の添加剤を添加してもよい。
添加剤としては、本発明の効果が得られる限り特に制限されず、例えば、界面活性剤、無機導電剤、消泡剤、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを使用できる。
界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤が挙げられるが、保存安定性の面からノニオン系が好ましい。また、ポリビニルピロリドンなどのポリマー系界面活性剤を添加してもよい。
無機導電剤としては、金属イオン類、導電性カーボン等が挙げられる。なお、金属イオンは、金属塩を水に溶解させることにより生成させることができる。
消泡剤としては、シリコーン樹脂、ポリジメチルシロキサン、シリコーンオイル等が挙げられる。
カップリング剤としては、ビニル基又はアミノ基を有するシランカップリング剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、糖類等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキサニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
導電性高分子含有液が上記添加剤を含有する場合、その含有割合は、添加剤の種類に応じて適宜決められるが、例えば、反応生成物の100質量部に対して、0.001質量部以上5質量部以下の範囲とすることができる。
≪導電性高分子含有液≫
本発明の第一態様の製造方法で得た導電性高分子含有液は、次の態様であることが好ましい。まず、導電性高分子含有液は、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体と、イソプロピルアルコール(イソプロパノール)とを含有することが好ましい。
前記ポリアニオンは、前記ポリアニオンの一部のアニオン基と、第四級アンモニウム化合物との反応によって修飾されている。
前記導電性高分子含有液の総質量に対する前記イソプロピルアルコールの含有量は84質量%以上が好ましい。
上記の導電性高分子含有液において、導電性複合体は、分散状態であってもよいし、溶解状態であってもよい。本明細書において、特に明記しない限り、分散状態と溶解状態とを区別せず、単に分散状態ということがある。
[導電性複合体]
前記導電性高分子含有液に含まれる導電性複合体は、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含む。導電性複合体中のポリアニオンはπ共役系導電性高分子にドープして、導電性を有する導電性複合体を形成している。
ポリアニオンにおいては、一部のアニオン基のみがπ共役系導電性高分子にドープしており、ドープに関与しない余剰のアニオン基を有している。余剰のアニオン基は親水基であるため、この余剰のアニオン基が修飾されていない導電性複合体は水分散性を有する。
(π共役系導電性高分子)
π共役系導電性高分子としては、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であればよく、例えば、ポリピロール系導電性高分子、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリアセチレン系導電性高分子、ポリフェニレン系導電性高分子、ポリフェニレンビニレン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子、ポリアセン系導電性高分子、ポリチオフェンビニレン系導電性高分子、及びこれらの共重合体等が挙げられる。空気中での安定性の点からは、ポリピロール系導電性高分子、ポリチオフェン類及びポリアニリン系導電性高分子が好ましく、透明性の面から、ポリチオフェン系導電性高分子がより好ましい。
ポリチオフェン系導電性高分子としては、ポリチオフェン、ポリ(3-メチルチオフェン)、ポリ(3-エチルチオフェン)、ポリ(3-プロピルチオフェン)、ポリ(3-ブチルチオフェン)、ポリ(3-ヘキシルチオフェン)、ポリ(3-ヘプチルチオフェン)、ポリ(3-オクチルチオフェン)、ポリ(3-デシルチオフェン)、ポリ(3-ドデシルチオフェン)、ポリ(3-オクタデシルチオフェン)、ポリ(3-ブロモチオフェン)、ポリ(3-クロロチオフェン)、ポリ(3-ヨードチオフェン)、ポリ(3-シアノチオフェン)、ポリ(3-フェニルチオフェン)、ポリ(3,4-ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4-ジブチルチオフェン)、ポリ(3-ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3-メトキシチオフェン)、ポリ(3-エトキシチオフェン)、ポリ(3-ブトキシチオフェン)、ポリ(3-ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3-ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3-オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3-デシルオキシチオフェン)、ポリ(3-ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3-オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジエトキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジプロポキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジブトキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジオクチルオキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4-ジドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4-プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4-ブチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3-メチル-4-メトキシチオフェン)、ポリ(3-メチル-4-エトキシチオフェン)、ポリ(3-カルボキシチオフェン)、ポリ(3-メチル-4-カルボキシチオフェン)、ポリ(3-メチル-4-カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3-メチル-4-カルボキシブチルチオフェン)が挙げられる。
ポリピロール系導電性高分子としては、ポリピロール、ポリ(N-メチルピロール)、ポリ(3-メチルピロール)、ポリ(3-エチルピロール)、ポリ(3-n-プロピルピロール)、ポリ(3-ブチルピロール)、ポリ(3-オクチルピロール)、ポリ(3-デシルピロール)、ポリ(3-ドデシルピロール)、ポリ(3,4-ジメチルピロール)、ポリ(3,4-ジブチルピロール)、ポリ(3-カルボキシピロール)、ポリ(3-メチル-4-カルボキシピロール)、ポリ(3-メチル-4-カルボキシエチルピロール)、ポリ(3-メチル-4-カルボキシブチルピロール)、ポリ(3-ヒドロキシピロール)、ポリ(3-メトキシピロール)、ポリ(3-エトキシピロール)、ポリ(3-ブトキシピロール)、ポリ(3-ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3-メチル-4-ヘキシルオキシピロール)が挙げられる。
ポリアニリン系導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリ(2-メチルアニリン)、ポリ(3-イソブチルアニリン)、ポリ(2-アニリンスルホン酸)、ポリ(3-アニリンスルホン酸)が挙げられる。
これらのπ共役系導電性高分子のなかでも、導電性、透明性、耐熱性に優れることから、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。
導電性複合体に含まれるπ共役系導電性高分子は、1種類でもよいし、2種類以上でもよい。
(ポリアニオン)
ポリアニオンは、アニオン基を有するモノマー単位を、分子内に2つ以上有する重合体である。このポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、スルホ基、またはカルボキシ基であることが好ましい。
このようなポリアニオンの具体例としては、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、スルホ基を有するポリアクリル酸エステル、スルホ基を有するポリメタクリル酸エステル(例えば、ポリ(4-スルホブチルメタクリレート、ポリスルホエチルメタクリレート、ポリメタクリロイルオキシベンゼンスルホン酸)、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸等のスルホ基を有する高分子や、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンカルボン酸)、ポリイソプレンカルボン酸等のカルボキシ基を有する高分子が挙げられる。ポリアニオンは、単一のモノマーが重合した単独重合体であってもよいし、2種以上のモノマーが重合した共重合体であってもよい。
これらポリアニオンのなかでも、導電性をより高くできることから、スルホ基を有する高分子が好ましく、ポリスチレンスルホン酸がより好ましい。
前記ポリアニオンは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアニオンの質量平均分子量は2万以上100万以下が好ましく、10万以上50万以下がより好ましい。質量平均分子量は、ゲルろ過クロマトグラフィを用いて測定し、プルラン換算で求めた質量基準の平均分子量である。
ポリアニオンが有する全てのアニオン基の個数を100モル%としたとき、余剰のアニオン基は、30モル%以上90モル%以下が好ましく、45モル%以上75モル%以下がより好ましい。
本発明の導電性複合体を構成するポリアニオンは、ポリアニオンが有するドープに関与しない余剰のアニオン基(以下、「一部のアニオン基」ともいう)と、第四級アンモニウム化合物との反応によって修飾されている。すなわち、本発明のポリアニオンは、第四級アンモニウム化合物と一部のアニオン基との反応によって形成された置換基(C)を有する。
(置換基C)
置換基(C)は下記式(C)で表される基であると推測される。
-N11121314 ・・・(C)
[式(C)中、R11~R14はそれぞれ独立に、置換基を有してもよい炭化水素基である。]
置換基(C)において、左端の結合手は、アニオン基の負電荷と、第四級アンモニウムカチオンの正電荷とが結合していることを表す。負に荷電し得るアニオン基として、例えば「-SO 」のように、酸素原子に活性なプロトンが結合したアニオン基が挙げられる。
化学式(C)におけるR11~R14は置換基を有していてもよい炭化水素基である。化学式(C)におけるR11~R14は第四級アンモニウム化合物に由来する置換基である。
化学式(C)における炭化水素基は、置換基を有していてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。
脂肪族炭化水素基の置換基としては、フェニル基、水酸基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基の置換基としては、炭素数1~5のアルキル基、水酸基等が挙げられる。
有機溶剤への分散性が高くなり、導電性が向上することから、第四級アンモニウム化合物は、窒素原子上に炭素数が3以上の置換基を有することが好ましく、5以上の置換基を有することがより好ましく、窒素原子上に炭素数が7以上の置換基を有することがさらに好ましい。この窒素原子上の各置換基の炭素数の上限値は特に制限されず、溶剤への溶解性や反応性を考慮して、例えば、40以下が好ましく、30以下がより好ましく、20以下がさらに好ましい。
また、第四級アンモニウム化合物が有する前記R11~R14の合計の炭素数は、8~44が好ましく、12~40がより好ましく、16~36がさらに好ましい。
前記窒素原子上の各置換基の炭素数の数は同じでも良いし、異なっていてもよい。
第四級アンモニウム化合物は非水溶性であることが好ましい。ここで、非水溶性であるとは、20℃の水100gに対する溶解性が1g未満であることをいう。
非水溶性第四級アンモニウム化合物は、ポリアニオンに対する反応性が高いので、目的の置換基(C)を容易に形成することができる。
第四級アンモニウム化合物はテトラアルキルアンモニウムハライドであることが好ましい。ポリアニオンに対する反応性が高く、反応生成物が水系分散媒に溶解し難くなり容易に析出するからである。カウンターアニオンのハロゲンイオンとしては、臭素イオン、塩素イオンが好ましく、臭素イオンがより好ましい。
第四級アンモニウム化合物の具体例としては、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、テトラ-n-オクチルアンモニウム塩、テトラ-n-デシルアンモニウム塩、テトラフェニルアンモニウム塩、テトラベンジルアンモニウム塩、テトラナフチルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
アンモニウムカチオンのカウンターアニオンとしては、例えば、臭素イオン、塩素イオン等のハロゲンイオンやヒドロキシイオンが挙げられる。
導電性複合体中の、ポリアニオンの含有割合は、π共役系導電性高分子100質量部に対して1質量部以上1000質量部以下の範囲であることが好ましく、10質量部以上700質量部以下がより好ましく、100質量部以上500質量部以下がさらに好ましい。ポリアニオンの含有割合が前記下限値以上であれば、π共役系導電性高分子へのドーピング効果が強くなる傾向にあり、導電性がより高くなる。一方、ポリアニオンの含有量が前記上限値以下であれば、ドープに関与しないアニオン基の量が適度に抑えられ、アニオン基に第四級アンモニウム化合物を反応させる際に疎水性に容易に変換できる。
導電性高分子含有液の総質量に対する、前記導電性複合体の含有量は、例えば、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上2質量%以下がより好ましく、0.2質量%以上1質量%以下がさらに好ましい。上記の好適な範囲であると、導電性複合体の分散安定性がより向上する。
<粒度>
製造した導電性高分子含有液の分散安定性は、液中の導電性複合体の粒度によって評価することができる。製造直後の粒度Q0と、保存後の粒度Q1とを比較して、Q1/Q0で表される比が1に近いほど、分散安定性が優れることを意味する。導電性複合体の粒子は、製造後に徐々に凝集し、目視できる程に凝集すると、沈降して沈殿を形成する。このように凝集した導電性複合体を含む導電性高分子含有液は、塗工が難しく、塗工できたとしても塗膜に含まれる導電性複合体の分布にムラが生じ、塗膜からなる導電層の導電性が不良となる。
導電性複合体の粒度は、導電性高分子含有液の総質量に対する導電性複合体の濃度を0.1~0.5質量%に調整した時に、25℃において、10nm以上500nm以下が好ましく、50nm以上450nm以下がより好ましく、100nm以上400nm以下がさらに好ましい。これらの好適な範囲であると、導電性複合体の分散安定性がより向上する。
上記粒度は、動的光散乱法によって、キュムラント平均粒径を測定した値として求められる。
≪導電性積層体の製造方法≫
本発明の第二態様は、第一態様の製造方法によって導電性高分子含有液を得る工程と、基材の少なくとも一つの面に、前記導電性高分子含有液を塗工することを含む、導電性積層体の製造方法である。
本態様の製造方法により、基材と、前記基材の少なくとも一つの面に形成された、第一態様の導電性高分子含有液の硬化物からなる導電層を備えた導電性積層体が得られる。
[導電層]
基材の少なくとも一つの面に備えられた前記導電層の平均厚みとしては、例えば、10nm以上100μm以下であることが好ましく、20nm以上50μm以下であることがより好ましく、30nm以上30μm以下であることがさらに好ましい。
導電層の平均厚さが前記下限値以上であれば、高い導電性を発揮でき、前記上限値以下であれば、導電層の基材に対する密着性がより向上する。
前記導電性積層体が備える導電層は、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体を含有する。
基材に塗布した導電性高分子含有液が、バインダ成分を含む場合には、導電層にバインダ成分若しくはバインダ成分が硬化した硬化物が含まれる。
[基材]
前記導電性積層体を構成する基材は、絶縁性材料からなる基材であってもよいし、導電性材料からなる基材であってもよい。基材の形状は特に制限されず、例えば、フィルム、基板等の平面を主体とする形状が挙げられる。
絶縁性材料としては、ガラス、合成樹脂、セラミックス等が挙げられる。
導電性材料としては、金属、導電性金属酸化物、カーボン等が挙げられる。
(フィルム基材)
前記基材としてフィルム基材を用いると、導電性積層体は導電性フィルムとなる。
前記フィルム基材としては、例えば、合成樹脂からなるプラスチックフィルムが挙げられる。前記合成樹脂としては、例えば、エチレン-メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリアリレート、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられる。
フィルム基材と導電層との密着性を高める観点から、フィルム基材用の合成樹脂はバインダ樹脂と同種の樹脂であることが好ましく、なかでも、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂が好ましい。
フィルム基材用の合成樹脂は、非晶性でもよいし、結晶性でもよい。
フィルム基材は、未延伸のものでもよいし、延伸されたものでもよい。
フィルム基材には、導電性高分子含有液から形成される導電層の接着性をさらに向上させるために、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理等の表面処理が施されてもよい。
フィルム基材の平均厚みは、5μm以上500μm以下が好ましく、20μm以上200μm以下がより好ましい。フィルム基材の平均厚みが前記下限値以上であれば、破断しにくくなり、前記上限値以下であれば、フィルムとして充分な可撓性を確保できる。
フィルム基材の平均厚みは、無作為に選択される10箇所について厚さを測定し、その測定値を平均した値である。
(ガラス基材)
ガラス基材としては、例えば、無アルカリガラス基材、ソーダ石灰ガラス基材、ホウケイ酸ガラス基材、石英ガラス基材等が挙げられる。基材にアルカリ成分が含まれると、導電層の導電性が低下する傾向にあるため、前記ガラス基材のなかでも、無アルカリガラスが好ましい。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分の含有量がガラス組成物の総質量に対し、0.1質量%以下のガラス組成物のことである。
ガラス基材の平均厚みとしては、100μm以上3000μm以下であることが好ましく、100μm以上1000μm以下であることがより好ましい。ガラス基材の平均厚みが前記下限値以上であれば、破損しにくくなり、前記上限値以下であれば、導電性積層体の薄型化に寄与できる。
ガラス基材の平均厚みは、無作為に選択される10箇所について厚さを測定し、その測定値を平均した値である。
前記導電性高分子含有液を基材の任意の面に塗工(塗布)する方法としては、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファウンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等のコーターを用いた方法、エアスプレー、エアレススプレー、ローターダンプニング等の噴霧器を用いた方法、ディップ等の浸漬方法等を適用することができる。
導電性高分子含有液の基材への塗布量は特に制限されないが、均一にムラなく塗工することと、導電性と膜強度を勘案して、固形分として、0.01g/m以上10.0g/m以下の範囲であることが好ましい。
基材上に塗工した導電性高分子含有液からなる塗膜を乾燥させて、分散媒を除去することにより、前記塗膜が硬化してなる導電層(導電膜)が形成された導電性積層体を得ることができる。
塗膜を乾燥する方法としては、加熱乾燥、真空乾燥等が挙げられる。加熱乾燥としては、例えば、熱風加熱や、赤外線加熱などの方法を採用できる。
加熱乾燥を適用する場合、加熱温度は、使用する分散媒に応じて適宜設定されるが、通常は、50℃以上150℃以下の範囲内である。ここで、加熱温度は、乾燥装置の設定温度である。上記加熱温度の範囲における好適な乾燥時間としては、1分以上30分以下が好ましく、5分以上15分以下がより好ましい。
前記導電性高分子含有液が活性エネルギー線硬化性のバインダ成分を含有する場合には、前記乾燥工程後に、乾燥した導電性高分子の塗膜に活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射工程をさらに有してもよい。活性エネルギー線照射工程を有すると、導電層の形成速度を速くでき、導電性フィルムの生産性が向上する。
活性エネルギー線照射工程を有する場合、使用される活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、可視光線等が挙げられる。紫外線の光源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプなどの光源を用いることができる。
(製造例1)ポリスチレンスルホン酸の製造
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で撹拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、この溶液を12時間撹拌した。
得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000ml添加し、限外ろ過法によりポリスチレンスルホン酸含有溶液の約1000mlの溶媒を除去した。次いで、残液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約2000mlの溶媒を除去して、ポリスチレンスルホン酸を水洗した。この水洗操作を3回繰り返した。
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形状のポリスチレンスルホン酸を得た。
(製造例2)π共役系導電性高分子とポリアニオンを含む導電性高分子分散液の合成
14.2gの3,4-エチレンジオキシチオフェンと36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合させた。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくり添加し、3時間撹拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約2000mlの溶媒を除去した。この操作を3回繰り返した。
次いで、得られた溶液に200mlの10質量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水とを加え、限外ろ過法により約2000mlの溶媒を除去した。残液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた溶液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法により約2000mlの溶媒を除去した。この操作を5回繰り返し、濃度1.2質量%のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT-PSS)水分散液を得た。なお、PEDOT-PSSにおけるPSSの含有量は75質量%であった。
(製造例3)第四級アンモニウム塩との反応A
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gをメタノール100gに溶解させた有機層(有機溶液)に、製造例2で調製したPEDOT-PSS水分散液100gを1秒で一気に加えて30分撹拌した。この結果、テトラブチルアンモニウムブロミドと導電性複合体の反応生成物が析出した。この析出物をろ取し、メタノール100gを加えて析出物を軽く懸濁しながら30分撹拌後、再度析出物をろ取した。この洗浄操作をもう1度繰り返した。これにより、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例4)第四級アンモニウム塩との反応B
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gを、テトラオクチルアンモニウムブロミド2.4gに変更した以外は、製造例3と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例5)第四級アンモニウム塩との反応C
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gを、テトラデシルアンモニウムブロミド2.4gに変更した以外は、製造例3と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例6)第四級アンモニウム塩との反応D
PEDOT-PSS水分散液100gを30分かけて滴下して加える方法に変更した以外は、製造例3と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例7)第四級アンモニウム塩との反応E
PEDOT-PSS水分散液100gを30分かけて滴下して加える方法に変更した以外は、製造例4と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例8)第四級アンモニウム塩との反応F
PEDOT-PSS水分散液100gを30分かけて滴下して加える方法に変更した以外は、製造例5と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例9)第四級アンモニウム塩との反応G
メタノール100gを、エタノール100gに変更し、PEDOT-PSS水分散液100gを30分で滴下した以外は、製造例3と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例10)第四級アンモニウム塩との反応H
メタノール100gを、イソプロピルアルコール100gに変更し、PEDOT-PSS水分散液100gを30分で滴下した以外は、製造例3と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
(製造例11)第四級アンモニウム塩との反応I
メタノール100gを、メタノール50gとイソプロピルアルコール50gに変更した以外は、製造例3と同様にして、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
[実施例1]
製造例3で得た導電性複合体1.1gとイソプロピルアルコール274gを加えて高圧ホモジナイザーで処理することで、初期の導電性高分子含有液を得た。この導電性高分子含有液に含まれる導電性複合体の粒度(キュムラント平均粒径)Q0を動的光散乱法で測定した結果を表1に示す。続いて導電性高分子含有液をバーコーター#8にてPETフィルム(東レ株式会社製、ルミラーT60)に塗布し、120℃で2分間乾燥することで導電性フィルムを得た。この導電性フィルムの表面抵抗率R0を測定した結果を表1に示す。
また、初期の導電性高分子含有液を40℃で10日間静置した後の導電性高分子含有液を得て、これに含まれる導電性複合体の粒度(キュムラント平均粒径)Q1を動的光散乱法で測定した結果を表1に示す。
[実施例2]
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gをメタノール100gに溶解させた有機層(有機溶液)に、製造例2で調製したPEDOT-PSS水分散液100gを1秒で一気に加えて30分撹拌した。この結果、テトラブチルアンモニウムブロミドと導電性複合体の反応生成物が析出した。続いて30分間静置し、反応生成物(析出物)を沈降させた後、上澄み液100gをデカントして取り除き、イソプロピルアルコール100gを加えて析出物を軽く懸濁しながら30分撹拌後、再度析出物を沈降させ、上澄み液100gをデカントして取り除いた。この洗浄操作(溶媒交換操作)を3回繰り返した。これにより、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gと、イソプロピルアルコール(濃度90質量%以上)と含む導電性高分子含有液102.4gを得た。
これを初期の導電性高分子含有液として用いたこと以外は、実施例1と同様にして保存後の導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例3]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例4で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例4]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例5で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例5]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例6で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例6]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例7で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例7]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例8で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例8]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例9で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例9]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例10で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[実施例10]
製造例3で得た導電性複合体1.1gを、製造例11で得た導電性複合体1.1gに変更した以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gを、アセトン50gとトルエン50gの混合液100gに溶解させた有機層(有機溶液)に、製造例2で調製したPEDOT-PSS水分散液100gを1秒で一気に加えて30分撹拌した。この結果、テトラブチルアンモニウムブロミドと導電性複合体の反応生成物が析出した。この析出物をろ取し、上記の混合液100gを加えて析出物を軽く懸濁しながら30分撹拌後、再度析出物をろ取した。この洗浄操作をもう1度繰り返した。これにより、前述の置換基(C)を有する導電性複合体1.1gを得た。
ここで得た導電性複合体1.1gを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性高分子含有液を得て、粒度Q0及び粒度Q1を測定し、導電性フィルムを作製して表面抵抗率R0を測定した。結果を表1に示す。なお、保存後(4℃で10日間静置後)の導電性高分子含有液を目視したところ、導電性複合体が凝集し、沈降が見られた。
[比較例2]
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gを、アセトン50gとトルエン50gの混合液100gに溶解させた有機溶液を得た。この有機溶液を、製造例2で調製したPEDOT-PSS水分散液100gに対して1秒で一気に加えて30分撹拌した。この結果、
テトラブチルアンモニウムブロミドが析出し、反応が不十分のため導電性複合体の析出物を得られなかった。
[比較例3]
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gを、メタノール100gに溶解させた有機溶液を得た。この有機溶液を、製造例2で調製したPEDOT-PSS水分散液100gに対して1秒で一気に加えて30分撹拌した。この結果、テトラブチルアンモニウムブロミドが析出し、反応が不十分のため導電性複合体の析出物を得られなかった。
[比較例4]
テトラブチルアンモニウムブロミド2.4gを、メタノール100gに溶解させた有機溶液を得た。この有機溶液を、製造例2で調製したPEDOT-PSS水分散液100gに対して30分かけて滴下して加えて30分撹拌した。この結果、テトラブチルアンモニウムブロミドが析出し、反応が不十分のため導電性複合体の析出物を得られなかった。
[粒度の測定方法]
各例で作製した導電性高分子含有液を試料(25℃)として、ゼータ電位・粒径・分子量測定システム(ELSZ-2000ZS、大塚電子社製)を用い、動的光散乱法によって、光子相関法で求めた自己相関関数からキュムラント法で平均粒子径d(流体力学的径)および多分散指数を求めた値を粒度とした。
[表面抵抗率の測定]
各例で作製した導電性フィルムについて、導電層の表面抵抗率を、抵抗率計(日東精工アナリテック株式会社製ハイレスタ)を用い、印加電圧10Vの条件で測定した。
Figure 0007558129000001
本発明に係る各実施例の導電性高分子含有液にあっては、導電性複合体を第四級アンモニウム化合物と反応させたことにより、イソプロパノールを含む分散溶剤に対して導電性複合体が充分に分散し、分散安定性に優れていた。この結果、導電性複合体の粒度が静置中に増加することが抑制されていた。また、塗工により形成した導電層の導電性も良好であった。
前記反応の際、導電性複合体を含む水系分散液を第四級アンモニウム化合物が含まれる有機溶液にゆっくり滴下して反応させると(実施例5~10)、一気に添加して反応させる場合(実施例1~4)と比べて、粒度が比較的小さい導電性複合体が得られ、さらに導電性も優れていた。これらの結果から、反応の際には上述の滴下する方法が好ましいことが明らかである。
比較例1では、反応液を構成する有機溶媒がアルコールではなかったので、分散安定性に優れる導電性複合体が得られなかった。
比較例2では、導電性高分子水系分散液に対して、第四級アンモニウム化合物を含む、アルコール以外の有機溶剤溶液を加えたので、第四級アンモニウム化合物と導電性複合体を充分に反応させることができなかった。
比較例3~4では、導電性複合体を含む水系分散液に、第四級アンモニウム化合物が含まれる有機溶液を加えたので、反応が不十分となり、目的の析出物が得られなかった。

Claims (10)

  1. 第四級アンモニウム化合物を含むアルコール溶液に、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体を含有する導電性高分子水系分散液を加えて、前記ポリアニオンの一部のアニオン基と前記第四級アンモニウム化合物とを反応させ、反応生成物を析出させる反応析出工程と、
    前記反応生成物を分散溶剤に分散させて導電性高分子含有液を得る調製工程と、を有する、導電性高分子含有液の製造方法。
  2. 前記反応析出工程の後、前記反応生成物を回収する回収工程と、
    回収した前記反応生成物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、
    洗浄した前記反応生成物を前記調製工程に供して前記導電性高分子含有液を得ることと、を更に有する、請求項1に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  3. 前記反応析出工程の後、前記アルコール溶液中で前記反応生成物を沈降させ、上澄み液を除去し、前記反応生成物を含むスラリーを得る沈降工程と、
    前記沈降工程で得た前記スラリーに洗浄液を加えて攪拌した後、前記洗浄液中で前記反応生成物を沈降させ、上澄み液を除去し、前記反応生成物を含むスラリーを得る洗浄工程と、
    前記洗浄工程で得た前記スラリーに含まれる前記反応生成物を前記調製工程に供して前記導電性高分子含有液を得ることと、を更に有する、請求項1に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  4. 前記分散溶剤がイソプロピルアルコールを含む、請求項1~3の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  5. 前記導電性高分子含有液の総質量に対するイソプロピルアルコールの含有量を84質量%以上とする、請求項4に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  6. 前記第四級アンモニウム化合物を含むアルコール溶液の100~300質量部に加える前記導電性高分子水系分散液の総質量が100質量部である、請求項1~5の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  7. 前記第四級アンモニウム化合物がテトラアルキルアンモニウムハライドを含む、請求項1~6の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  8. 前記調製工程において、前記導電性高分子含有液に高導電化剤をさらに添加することを含む、請求項1~7の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  9. 前記π共役系導電性高分子が、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)を含む、又は、前記ポリアニオンが、ポリスチレンスルホン酸を含む、請求項1~8の何れか一項に記載の導電性高分子含有液の製造方法。
  10. 請求項1~9の何れか一項に記載の製造方法によって導電性高分子含有液を得る工程と、
    基材の少なくとも一部に、前記導電性高分子含有液を塗工する工程と、を含む、導電性積層体の製造方法。
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