JP7535923B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、塵芥収集車のような作業車両であって、人の危険エリアへの侵入を監視する作業車両に関する。
従来から、作業車両の一例である塵芥収集車が知られている。この塵芥収集車は、塵芥を収容する塵芥収容箱と、作業者等により後方の投入口から投入された塵芥を一時的に保持し、前記塵芥収容箱の内部へ塵芥を移動させる押込部材を有する積込装置を備える塵芥投入箱と、を備えている。
また、上記塵芥収集車には、塵芥投入箱の塵芥を積込装置で塵芥収容箱の内部へ移動させる際に、塵芥投入箱の投入口へ塵芥を投げ込む作業者が積込装置との接触を避けることができるように安全性を確保するための監視システムが設けられている。この監視システムは、塵芥収集車の後端部の上部に設けられ、積込装置の周辺を撮像するカメラと、カメラからの撮像情報に基づいて積込装置を緊急停止させるための制御装置と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。
上記監視システムでは、積込装置を始動させるための始動スイッチを押して積込作業を行っている最中に、制御部が、カメラで撮像した撮像情報に基づいて、侵入禁止領域内に侵入している人物像(例えば作業者)が存在しているか否かを判断し、侵入禁止領域内に人物像が侵入していると判断すると、積込装置を緊急停止させる。
特許第4283568号公報
上記制御部は、積込装置の運転中に侵入禁止領域内に人物像が侵入して危険な状態であるため、積込装置を緊急停止させる。しかし、積込装置が緊急停止すると、作業者は、始動スイッチを再度押して積込装置を再始動させることになるが、積込装置の運転中に危険な状態であったことを認識した上で始動スイッチを押しているとは限らない。そのため、再度危険な状態になる可能性が高く、改善の余地があった。
そこで本発明は、作業装置が緊急停止した後に、作業者に危険な状態であったことを認識させることができる作業車両を提供することを目的とする。
本発明の作業車両は、所定の作業を実行する作業装置と、前記作業装置を始動させるための始動操作を行う始動手段と、前記作業装置が緊急停止後に前記始動手段の始動操作による該作業装置の再始動を無効にする無効手段と、前記無効手段による再始動の無効を解除するための解除操作を行う解除手段と、前記作業装置に対して作業者が作業を行う作業エリアにおける該作業装置近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアに作業者が侵入したことを検出する検出手段と、前記検出手段の検出情報に基づいて制御をする制御部と、を備え、前記制御部は、前記検出手段が危険エリアに作業者が侵入したことを検出した場合には、前記作業装置を緊急停止させるように指示する指示手段と、前記指示手段により前記作業装置が緊急停止された場合に、前記検出手段が危険エリアに作業者が侵入していないことを検出し、かつ、前記解除手段を解除操作したときの解除操作信号を受信することにより、前記無効手段による無効を解除して前記始動手段の始動操作による前記作業装置の再始動を可能とする再始動判断手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、検出手段が危険エリアに作業者が侵入したことを検出した場合に、指示手段により作業装置が緊急停止される。作業装置が緊急停止された場合には、検出手段が危険エリアに作業者が侵入していないことを検出して安全を確保した状態で、作業者が解除手段を解除操作することで、作業者が危険な状態であったことを認識させることができる。そして、制御部は、無効手段による無効を解除して始動手段の始動操作による作業装置の再始動を可能にすることで、作業者に危険な状態であったことを認識させた上で作業装置の再始動を行わせることができる。
また、本発明の作業車両は、所定の作業を実行する作業装置と、前記作業装置を始動させるための始動操作を行う始動手段と、前記作業装置が緊急停止後に前記始動手段の始動操作による該作業装置の再始動を無効にする無効手段と、前記無効手段による無効を解除するための解除操作を行う解除手段と、前記作業装置に対して作業者が作業を行う作業エリアにおける該作業装置近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアに作業者が侵入したことを検出する検出手段と、前記検出手段の検出情報に基づいて制御をする制御部と、を備え、前記制御部は、前記検出手段が危険エリアに作業者が侵入したことを検出した場合には、前記作業装置を緊急停止させるように指示する指示手段と、前記指示手段により前記作業装置が緊急停止された場合に、前記検出手段が危険エリアに作業者が侵入していることを検出した状態、又は前記解除手段が解除操作されていない状態では、前記始動手段を操作しても、該始動手段からの始動操作信号を無視する無視手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、検出手段が危険エリアに作業者が侵入したことを検出した場合に、指示手段により作業装置が緊急停止される。作業装置が緊急停止された場合には、検出手段が危険エリアに作業者が侵入していることを検出した状態、つまり安全が確保されていない危険な状態、又は解除手段が解除操作されていない状態では、始動手段を始動操作しても、始動手段からの始動操作信号を無視するので、作業装置が再始動しない。これにより、作業者に作業装置が緊急停止されて危険な状態であったことを認識させることができる。
また、本発明の作業車両は、所定の作業を実行する作業装置と、前記作業装置を始動させるための始動操作及び該始動操作とは異なる操作が可能な始動手段と、前記作業装置が緊急停止後に前記始動手段の始動操作による該作業装置の再始動を無効にする無効手段と、前記作業装置に対して作業者が作業を行う作業エリアにおける該作業装置近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアに作業者が侵入したことを検出する検出手段と、前記検出手段の検出情報に基づいて制御をする制御部と、を備え、前記始動手段は、始動操作を行うことにより前記作動装置を始動させ、始動操作とは異なる操作を行うことにより前記無効手段による無効を解除して該始動操作による前記作業装置の再始動を可能にする手段であり、前記制御部は、前記検出手段が危険エリアに作業者が侵入したことを検出した場合には、前記作業装置を緊急停止させるように指示する指示手段と、前記指示手段により前記作業装置が緊急停止された場合に、前記検出手段が危険エリアに作業者が侵入していないことを検出し、かつ、前記始動手段を始動操作とは異なる操作を行った時の異なる操作信号を受信することにより、前記無効手段による無効を解除して該始動手段の始動操作による前記作業装置の再始動を可能とする再始動判断手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、検出手段が危険エリアに作業者が侵入したことを検出した場合に、指示手段により作業装置が緊急停止される。作業装置が緊急停止された場合には、検出手段が危険エリアに作業者が侵入していないことを検出して安全を確保した状態で、作業者が始動手段を始動操作とは異なる操作を行うことで、作業者が危険な状態であったことを認識させることができる。そして、制御部は、無効手段による無効を解除して始動手段の始動操作による作業装置の再始動を可能にすることで、作業者に危険な状態であったことを認識させた上で作業装置の再始動を行わせることができる。
また、本発明の作業車両は、前記制御部が、前記指示手段により前記作業装置が緊急停止されてから、所定時間経過しても前記解除手段からの解除操作信号を受け取っていない場合に、第3者に報知するための報知手段を備えていてもよい。
上記のように、指示手段により作業装置が緊急停止されてから、所定時間経過しても解除手段からの解除操作信号を受け取っていない場合には、制御部は、作業者が危険な状態に陥っていて、解除手段を解除操作できないと判断し、第3者に報知することで作業者の危険な状態を解消することができる。
また、本発明の作業車両は、前記制御部が、前記指示手段により前記作業装置が緊急停止されてから、所定時間経過しても前記始動手段からの異なる操作信号を受け取っていない場合に、第3者に報知するための報知手段を備えていてもよい。
上記のように、指示手段により作業装置が緊急停止されてから、所定時間経過しても始動手段からの異なる操作信号を受け取っていない場合には、制御部は、作業者が危険な状態に陥っていて、始動手段を始動操作とは異なる操作ができないと判断し、第3者に報知することで作業者の危険な状態を解消することができる。
本発明は、検出手段が危険エリアに作業者が侵入していないことを検出し、かつ、解除手段を解除操作することによって、作業装置が緊急停止した後に、作業者に危険な状態であったことを認識させることができる作業車両を提供することができる。また、本発明は、安全が確保されていない危険な状態、又は解除手段が解除操作されていない状態では、始動手段を始動操作しても、始動手段からの始動操作信号を無視することによって、作業装置が緊急停止した後に、作業者に危険な状態であったことを認識させることができる作業車両を提供することができる。また、本発明は、検出手段が危険エリアに作業者が侵入していないことを検出し、かつ、始動手段を始動操作とは異なる操作を行うことによって、作業装置が緊急停止した後に、作業者に危険な状態であったことを認識させることができる作業車両を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る塵芥収集車の側面図である。 前記塵芥収集車の背面図である。 前記塵芥収集車における押込板の動作説明図であり、図3(a)は初期状態を示し、図3(b)は反転後の状態を示し、図3(c)は二次圧縮後の状態を示し、図3(d)は一次圧縮後の状態を示す。 前記塵芥収集車の撮像手段の模式図である。 前記塵芥収集車のブロック図である。 前記塵芥収集車の撮像手段が撮像した画像を示す模式図である。 図6の枠周辺の拡大図である。 前記塵芥収集車における処理の前半を示すフローチャートである。 前記塵芥収集車における処理の後半を示すフローチャートである。 前記塵芥収集車の別の形態のブロック図である。 前記塵芥収集車の別の形態のブロック図である。
以下、本発明に係る作業車両の一実施形態について、図1~図8を参照しつつ説明する。
作業車両は、所定の作業を実行する作業装置と、作業装置に対して作業者等が作業を行う作業エリアを撮像する撮像手段と、撮像手段が撮像した画像に基づいて制御する制御部と、を備える。本実施形態の作業車両は、図1、図2及び図4に示すように、ごみ等の塵芥を収集して処分施設まで運搬する塵芥収集車1であり、撮像手段は、作業装置に対して作業者等が作業を行う作業エリアにおける作業装置近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアに作業者が侵入したことを検出する検出手段を構成し、具体的には、塵芥収集車1の後方を撮像可能なカメラ61であり、作業装置は、塵芥収集車1への塵芥の積込作業を行うための積込装置5である。以下、塵芥収集車1の具体的な構成を説明する。
塵芥収集車1は、運転室21を有する車台2と、車台2上において運転室21の後方に配置される塵芥収容箱3と、塵芥収容箱3の後部に連接される塵芥投入箱4と、塵芥投入箱4内に配置される積込装置(作業装置)5と、カメラ61を有し且つ塵芥投入箱4に取り付けられる撮像部6と、積込装置5を制御可能な制御部7と、を備える(図1参照)。
塵芥収容箱3は、塵芥を収容する箱状の部位であり、後方に向けて開口する開口部31を有する。
塵芥投入箱4は、後端部において後方に向けて開口する投入開口部(投入部)41を有し、該投入開口部41から塵芥を投入される。この塵芥投入箱4の内部において、底部45は、車幅方向から見て下方に凸となる円弧状の曲面形状を有する。また、塵芥投入箱4は、上下方向にスライドすることによって投入開口部41を開閉する蓋42も有する。この塵芥投入箱4は、上部に設けられ且つ車幅方向に延びる回動軸43を介して塵芥収容箱3に接続されてある。塵芥投入箱4は、該回動軸43周りに回動可能であり、この回動によって塵芥収容箱3の開口部31を開閉する。例えば、塵芥投入箱4は、図1の実線で示す位置では塵芥収容箱3の開口部31を閉鎖し、図1の二点鎖線で示す位置のように上方に回動した位置では、塵芥収容箱3の開口部31を開放して塵芥収容箱3に収容された塵芥を外部に排出できる状態である。
積込装置5は、投入開口部41から投入された塵芥を塵芥収容箱3に押し込む押込板(押込部材)53を有し、塵芥投入箱4内に配置される。この積込装置5は、制御部7に接続され、該制御部7によって制御される。具体的に、積込装置5は、塵芥投入箱4の両側壁に沿い且つ傾斜方向に延びる一対のガイドレール51と、各ガイドレール51に沿ってスライド可能な(案内される)一対のスライダ52と、一対のスライダ52間に配置される上述の押込板53と、各スライダ52と押込板53とを接続するピン54と、を有する。このピン54は、車幅方向に延び、該ピン54周りに押込板53が回動自在となるように該押込板53を各スライダ52に接続している。この押込板53は、塵芥投入箱4内に投入された塵芥を圧縮すると共に、塵芥収容箱3に押し込む部材であり、押込板53の先端53aは、車幅方向に真っ直ぐに延びている。
また、積込装置5は、押込板53を駆動する一対のプッシュシリンダ(圧縮駆動手段)55及び一対のプレスシリンダ(押込駆動手段)56を有し、これら一対のプッシュシリンダ55及び一対のプレスシリンダ56のそれぞれは、シリンダ55c、56cと、該シリンダ55c、56cに対して進退するピストン55p、56pと、を有する。一対のプッシュシリンダ55のそれぞれは、塵芥投入箱4内の両側壁に沿って配置され、一対のプレスシリンダ56のそれぞれも、塵芥投入箱4内の両側壁に沿って配置されている。
各プッシュシリンダ55において、シリンダ55c側の端部がピン551を介して塵芥投入箱4の側壁に接続され、ピストン55p側の端部がピン552を介してスライダ52(車幅方向において対応する側のスライダ52)の上端部に接続されている。このプッシュシリンダ55が、伸長動作することで、該プッシュシリンダ55が接続されているスライダ52がガイドレール51に沿って斜め上方に移動し、収縮動作することで、該プッシュシリンダ55が接続されているスライダ52がガイドレール51に沿って斜め下方に移動する。
また、各プレスシリンダ56において、シリンダ56c側端部がピン561を介して押込板53に接続され、ピストン56p側端部が、プッシュシリンダ55のピストン55p側端部と共にピン552を介してスライダ52の上端部に接続されている。一対のプッシュシリンダ55が長さを維持した状態、即ち、シリンダ55cに対してピストン55pが進退しない状態で、これら一対のプレスシリンダ56が、互いに同期した状態で伸長動作することで、押込板53がピン54周りに回動(図1における時計回りの方向に回動)し、互いに同期した状態で収縮動作することで、押込板53がピン54周りに回動(図1における反時計回りの方向に回動)する。
また、積込装置5は、塵芥を投入開口部41から塵芥投入箱4に投入する作業者等が該積込装置5を操作するための操作部57を有する。この操作部57は、積込装置5のON・OFFボタン(動作入力部)やスイッチ等の各種の入力を行うための入力部、積込装置5の緊急停止ボタン、リセットボタン等が配置されている。また、この操作部57には、積込装置5の制御についての設定や該設定の変更等のスイッチ、ボタン、ダイヤル等の各種の入力部も配置されている。
なお、本実施形態の積込装置5は、モーメンタリ式(自動復帰型)で動作する。例えば、この積込装置5は、前記入力部がON操作されるとこれをトリガーとしてシーケンス動作が始動し、一連のシーケンス動作が終了すると自動的に停止する。なお、積込装置5は、入力部がON操作されるとOFF操作されるまで動作が継続するオルタネイト式(保持型)で動作するものであってもよい。
操作部57は、塵芥の投入開口部41への投入作業中に作業者等が操作できるよう、塵芥投入箱4の後端部、詳しくは、車幅方向における投入開口部41の両側に配置されている。本実施形態の塵芥収集車1では、後方から見て投入開口部41の左側に配置された操作部57には、積込装置5を始動させるための始動操作を行う始動手段(始動ボタン、図2参照)574と、積込装置5が緊急停止後に後述する無効手段76による再始動の無効を解除するための解除操作を行う解除手段(解除ボタン、図2参照)575と、その他の操作に必要な複数のボタンが配置され、投入開口部41の右側に配置された操作部57には、緊急停止ボタンのみが配置されている。尚、始動手段574及び解除手段575を押しボタンで構成する他、スナップスイッチや回転式スイッチで構成してもよい。
以上のように構成される積込装置5の塵芥の積込動作の詳細について、図3(a)~図3(d)も参照しつつ、以下において説明する。ここで、図3(a)~図3(d)は、押込板53、プッシュシリンダ55、及びプレスシリンダ56のみを抜き出した動作説明図である。尚、図面を見易くするために各図においてプッシュシリンダ55の位置をずらしている。
先ず、各構成53、55、56が初期状態(図3(a)に示す状態)のときに、各プレスシリンダ56が収縮動作することによって、押込板53の先端53aが塵芥収容箱3から離れる方向(図3(a)における反時計回りの方向)に押込板53がピン54周りに回動して(即ち、「反転」の行程が行われ)、図3(b)に示す状態となる。
この状態から、各プッシュシリンダ55が収縮動作することによって、押込板53が、ピン54周りの回動方向における姿勢を維持しつつ、ガイドレール51の延びる方向に沿って斜め下方に移動し(即ち、「一次圧縮」の行程が行われ)、図3(d)に示す状態となる。即ち、押込板53が投入開口部41に接近する。
続いて、各プレスシリンダ56が伸長動作することによって、押込板53の先端53aが塵芥収容箱3に近づく方向(図3(d)における時計回りの方向)に押込板53がピン54周りに回動して(即ち、「二次圧縮」の行程が行われ)、図3(c)に示す状態となる。この押込板53がピン54周りに回動することで、押込板53の先端53aは、塵芥投入箱4内の底部45に沿って移動する。即ち、塵芥投入箱4内の底部45は、二次圧縮行程において回動する押込板53の先端53aの軌跡に沿った曲面形状である。
その後、各プッシュシリンダ55が伸長動作することによって、押込板53が、ピン54周りの回動方向における姿勢を維持しつつ、ガイドレール51の延びる方向に沿って斜め上方に移動し(即ち、「押込」の行程が行われ)、図3(a)に示す状態に戻る。即ち、押込板53は、一次圧縮及び二次圧縮された後の塵芥を開口部31から塵芥収容箱3内に押し込む。
以上のようにして各プッシュシリンダ55及び各プレスシリンダ56が交互に伸縮動作することによって、押込板53は、1サイクルの行程動作(反転、一次圧縮、二次圧縮、押込)を行う。これにより、投入開口部41から塵芥投入箱4内に投入された塵芥が、塵芥収容箱3に収容される(積み込まれる)。この1サイクルの行程動作において、押込板53の先端53aの車幅方向から見た動作軌跡は、4点を結ぶ閉じた形状となる(図3(a)~図3(d)における二点鎖線参照)。
撮像部6は、図4にも示すように、作業者等が塵芥投入箱4内の積込装置5に対して投入開口部41から塵芥の投入作業が行われる作業エリアを撮像可能なカメラ61と、カメラ61を支持する支持部62と、を有する。また、本実施形態の撮像部6は、カメラ61での撮像内容に基づいて作業者等に報知可能な報知部(報知手段)63を有する。この報知部(報知手段)63とは別の第2報知部(報知手段)64を塵芥収集車1に備えている。第2報知部(報知手段)64は、ブザー、パトライト(登録商標)、液晶表示装置等のうちの一つ又は複数を組み合わせて構成することができる。尚、パトライト(登録商標)及び液晶表示装置のモニタは、外部から視認可能な位置に配置することが好ましく、さらに好ましくは投入開口部41の周囲に配置する。
第2報知部64は、後述する停止指示手段741により積込装置5が緊急停止されてから、所定時間経過しても解除手段575からの解除操作信号を後述する再始動判断手段77が受け取っていない場合に、第3者に報知するための手段である。前記のように所定時間経過しても解除手段575からの解除操作信号を後述する再始動判断手段77が受け取っていない場合に、制御部7は、作業者が危険な状態に陥っていて、解除手段575を解除操作できないと判断し、第3者に報知することで作業者の危険な状態を解消することができる。尚、前記所定時間は、作業者によって自由に設定することができる。
カメラ61は、レンズ611と、該レンズ611を通じて作業エリアを撮像する撮像素子612と、を有する。本実施形態のカメラ61は、動画の撮像を行い、作業エリアを撮影する際に十分な範囲(広い範囲)を撮像できるような広角レンズ611を有している。また、カメラ61が撮像した画像は、例えば、危険エリアAr1を上方から撮像した画像である。
この撮像素子612は、例えば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等であり、撮像された画像(本実施形態の例では、動画像)の画像データを出力する。また、カメラ61は、制御部7に接続されており、該制御部7に画像データを出力する。また、カメラ61は、運転室21内に配置されたバックモニタM(図1参照)にも接続されており、該バックモニタMにも画像データを出力する。
支持部62は、投入開口部41の上方にカメラ61が位置するように該カメラ61を支持(保持)する。この支持部62は、塵芥投入箱4における投入開口部41の上側に固定される基部621と、基部621にカメラ61を接続するブラケット622と、基部621の周囲に取り付けられるカバー板624と、を有する。
基部621は、長尺な板部材、パイプ等が組み合わされることによって構成されたフレーム状の部位であり、塵芥投入箱4における投入開口部41の上方部位から後方側(詳しくは、斜め上方)に向けて延びている。
ブラケット622は、基部621の先端と、該先端の下方に配置されるカメラ61とを接続する。このブラケットの基端部(基部621側の端部)622aは、車幅方向に延びる軸部材623を介して基部621の先端に接続され、先端部(基端部と反対側の端部)622bは、カメラ61に接続されている。該ブラケット622は、軸部材623周りに回動可能である。この回動により、カメラ61の撮像可能な範囲を変更することができる。
カバー板624は、塵芥収集車1の走行中等に飛んでくるゴミ等からカメラ61を保護等するために基部621の周囲に配置されている板状の部材である。
報知部63は、投入開口部41から塵芥投入箱4内への塵芥の投入作業を行っている作業者等やその周囲の人(積込装置5の周囲)に対し、作業者等の安全についての報知を行う。本実施形態の報知部63は、発光したときの色が異なる複数のランプ63a、63b、63cを有し、発光するランプによって作業者等の安全についての報知を行う。例えば、報知部63では、作業者が作業エリアにおける安全エリア(積込装置5等への巻き込み事故が発生し難いエリア)で作業しているときには、第一のランプ63aが緑色に発光し、危険エリア(積込装置5等への巻き込み事故が発生する可能性の高いエリア)Ar1に接近したときには、第二のランプ63bが黄色に発光し、危険エリアAr1に進入したときには、第三のランプ63cが赤色に発光する。発光態様は、連続発酵であってもよいし、点滅であってもよい。
なお、報知部63はランプ63a~63cに加えまたは代えて音(ブザー又は音声)により報知してもよい。
制御部7は、カメラ61が撮像した画像Im1に基づいて積込装置5を制御可能である。この制御部7は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、このCPUによって実行される種々のプログラムやその実行に必要なデータ等を予め記憶するROM(Read Only Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性記憶素子、このCPUのいわゆるワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶素子およびその周辺回路等を備えたマイクロコンピュータによって構成される。
このように構成される制御部7では、図5に示すように、当該制御部7がプログラムを実行することによって、機能的に、人特定手段71と、境界設定手段72と、越境判断手段73と、指示手段74と、試運転制御手段75と、無効手段76と、再始動判断手段77と、が構成される。即ち、制御部7は、人特定手段71と、境界設定手段72と、越境判断手段73と、指示手段74と、試運転制御手段75と、無効手段76と、再始動判断手段77と、を備える。
人特定手段71は、図6及び図7にも示すように、カメラ61が撮像した画像(動画像)Im1の被撮像物から人物像Im2を幾何学形状の枠Frで囲んで特定する。この人特定手段71は、枠Frで囲まれた人物像Im2が画像Im1内を移動すると、この人物像Im2の移動に伴って枠Frを移動させる。また、人物像Im2の姿勢の変化、作業エリアにおける位置等によって画像Im1に占める人物像Im2の領域(大きさ、形等)が変化するが、人特定手段71は、この変化に応じて枠Frの大きさを変化させる。なお、人物像Im2の変化に応じて枠Frの形状を変更してもよい。また、人特定手段71は、カメラ61からの画像Im1に複数の人物像Im2が含まれているときには、人物像Im2毎に枠Frで囲む。本実施形態の人特定手段71は、人物像Im2を四角の枠Frで囲む。なお、カメラ61が撮像した画像(動画像)Im1の被撮像物から人物像Im2を幾何学形状の枠Frで囲んで特定することは、カメラ61が撮像した画像(動画像)Im1の被撮像物のうち人物像Im2に幾何学形状を当てはめて、その幾何学形状の端縁を枠Frとすることや、人物像Im2と背景との境界(人物像の輪郭)に沿って不定形状に取り囲みその不定形状の端縁を枠Frとすることも含む。
本実施形態のカメラ61が撮像した画像(動画像)Im1において、人が通常の姿勢である(例えば、背中を伸ばした状態で立っている)場合、人物像Im2のうち人の頭は上方に位置する部位である。なお、この枠Frは、四角形の枠(バウンディングボックス)であるが、楕円形状を含む円形状の枠当の他の幾何学形状の枠であってもよい。
境界設定手段72は、カメラ61からの画像Im1内での所定のライン(境界ライン)Lの設定を行う。例えば、境界設定手段72は、カメラ61からの画像Im1に対してラインLを付加する。また、境界設定手段72は、カメラ61からの画像Im1内でのラインLの位置(境界位置)及び形状(線形状)の少なくとも一方を設定可能である。この境界設定手段72は、機能的に、境界付加手段721と、境界位置設定手段722と、境界曲率設定手段723と、を有する。なお、境界設定手段72はカメラ61からの画像Im1に対して、モニタ上に映した状態でラインLを設定するものであってもよいし、データ上でラインLを設定するものであってもよい。
境界付加手段721は、カメラ61からの画像Im1(画像データ上)にラインLを付加する。このラインLは、作業エリアにおける塵芥投入箱4の投入開口部(積込装置5)近傍で、作業員等に危険の及ぶ可能性がある危険エリアAr1の境界又は該境界に沿った境界領域を示す線状のラインである。即ち、ラインLは、投入開口部41(積込装置5)の縁又はその近傍に設定され、積込装置5に起因する危険が作業者等に及ぶ可能性がある危険エリアAr1と他のエリア(危険エリアAr1以外のエリア)Ar2との境界又は境界領域を示す(図1参照)。
本実施形態の境界付加手段721は、カメラ61からの画像Im1(画像データ上)に、危険ライン(停止境界ライン)L1と警告ラインL2との二種類のラインを付加する。即ち、ラインLは、危険ラインL1と、警告ラインL2と、を含む。この危険ラインL1は、制御部7が積込装置5の作業実行を停止するよう制御するためのラインである。また、警告ラインL2は、作業者等が危険エリアAr1(危険ラインL1)に接近していることを報知部63が報知するよう制御するためのラインであり、投入開口部41からの距離が危険ラインL1より大きくなる位置に設定されたラインである。本実施形態の警告ラインL2は、画像Im1において危険ラインL1の上側(危険ラインL1の積込装置5よりも遠い側)に設定されている。
これら各ラインL1、L2は、左右方向に延びる直線、または、左右方向に延びる曲線である。本実施形態の各ラインL1、L2は、カメラ61が有するレンズ611の歪曲収差に基づいて設定された曲線である。具体的には、各ラインL1、L2は、地面等に引かれた車幅方向と平行な直線をカメラ61が撮像したときに、撮像された画像Im1における前記直線(即ち、レンズ611の歪曲収差によって湾曲した状態の前記直線)に即した形状の曲線である。カメラ61は塵芥収集車1の後部に設けられその後方を撮像しているため、車幅方向と平行な直線はレンズ611による歪みが発生しない場合には水平方向に延びる直線として画像Imに撮像される。しかしながらレンズ611は広角レンズを用いているため、本実施形態の危険ラインL1及び警告ラインL2では、画像Im1におけるレンズ611の光軸(詳しくは、レンズ611の光軸に相当する位置(以下、「光軸相当位置」とも称する。))からの距離に基づいてラインL1、L2の各部位の曲率が設定されている。仮に、危険ラインを撮像された画像Imに鉛直方向の線(車両前後方向と平行な直線)に基づいて危険ラインL1や警告ラインL2を設定する場合も光軸に相当する位置からの距離に基づいてラインL1、L2の各部位の曲率が設定される。
境界位置設定手段722は、カメラ61からの画像Im1内での各ラインL1、L2の位置を設定(変更)する。また、境界位置設定手段722は、各ラインL1、L2の形状を変えることなく、画像Im1に対する上下方向及び左右方向の少なくとも一方における相対位置を変更する。
詳しくは、操作部57がカメラ61からの画像Im1内でのラインL1、L2の位置(境界位置)を入力することができる境界位置入力部(境界位置入力手段)571を有し、境界位置設定手段722は、操作部57の境界位置入力部571からの入力に基づいて、画像Im1における各ラインL1、L2の位置(本実施形態の例では、上下方向の位置)を変更する。本実施形態の境界位置設定手段722は、画像Im1内での各ラインL1、L2の位置を上下方向(積込装置5の遠近方向)に変更できる。この境界位置設定手段722は、画像Im1内における各ラインL1、L2の位置を個別に変更する構成でもよく、両ラインL1、L2を一緒に(同時に)変更する構成でもよい。
境界曲率設定手段723は、カメラ61からの画像Im1内での各ラインL1、L2の曲率を設定(変更)する。また、境界曲率設定手段723は、各ラインL1、L2の任意の一点(例えば、各ラインL1、L2の延伸方向における中央の一点)の画像Im1に対する上下方向及び左右方向における相対位置を保持したまま、各ラインL1、L2の曲率を変更する。
詳しくは、境界位置設定手段722によって設定された(位置を変更された)各ラインL1、L2の画像Im1内における光軸相当位置からの距離に基づき、各ラインL1、L2の画像Im1内での曲率(詳しくは、各ラインL1、L2の各部位の曲率)を設定(変更)する。これにより、カメラ61からの画像Im1内におけるラインL1、L2の位置が境界位置設定手段722によって変更されたときに、この位置の変更に応じて(画像Im1における光軸相当位置からの距離の変化に応じて)ラインL1、L2の形状(各部位の曲率)が変化する。即ち、画像Im1内での位置が変更された各ラインL1、L2は、レンズ611の歪曲収差に応じて変形する。
なお、前記「光軸からの距離」とは、光軸中心を基準とした径方向距離である。レンズ611の歪曲収差により、光軸中心からの径方向距離が小さい(近い)被写体に比べ、径方向距離が大きい(遠い)被写体の方が画像上での湾曲が大きくなる。具体的には、図6に示すように、画像Im1上で、塵芥投入箱4の投入開口部(投入部)41が大きく湾曲して映る。
また、境界曲率設定手段723は、境界位置設定手段722による画像Im1内での各ラインL1、L2の位置の設定の有無にかかわらず、各ラインL1、L2の曲率を設定(変更)できる。具体的には、操作部57がカメラ61からの画像Im1内での各ラインL1、L2の曲率を入力することができる境界曲率入力部(境界曲率入力手段)572を有し、境界曲率設定手段723は、操作部57の境界曲率入力部572からの入力に基づいて、各ラインL1、L2の画像Im1内での曲率を設定(変更)する。
越境判断手段73は、カメラ61からの画像Im1において人物像Im2が各ラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたか否かを判断し、越えたと判断したときに指示信号を出力する。本実施形態の越境判断手段73は、人特定手段71が特定した枠Frの少なくとも一部(例えば、枠Frの一部)が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたか否かと、人特定手段71が特定した枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側(危険ラインL1側)に越えたか否かのそれぞれを判断する。この越境判断手段73は、枠Frが越えたと判断したラインL1、L2によって、指示信号の出力先が異なる。
指示手段74は、越境判断手段73の判断に基づいて、積込装置5及び報知部(報知手段)63の少なくとも一方に指示する。この指示手段74は、機能的に、停止指示手段741と警告指示手段742とを有する。
また、停止指示手段741は、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部(例えば、枠Frの一部)が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたと越境判断手段73が判断したときに、積込装置5に該積込装置5の動作(作業実行)を停止するように指示する。即ち、停止指示手段741は、越境判断手段73からの指示信号を受信したときに、積込装置5の動作を停止させる。このとき、停止指示手段741は、第三のランプ63cが発光するように報知部63にも指示する。
警告指示手段742は、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部(例えば、枠Frの一部)が警告ラインL2を危険エリアAr1側(積込装置5側)に越えたと越境判断手段73が判断したときに、報知部63に警告を発するように指示する。即ち、警告指示手段742は、越境判断手段73からの指示信号を受信したときに、報知部63に報知させる。本実施形態の警告指示手段742は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えたときに、第二のランプ63bが発光するように報知部63に指示する。
尚、警告指示手段742は、試運転制御手段75が機能(作動)している間、即ち、制御部7の試運転が行われている間は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えると、報知部63には指示を出力する。また、停止指示手段741は、制御部7の試運転が行われている間は、枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えても、積込装置5に指示を出さない。
試運転制御手段75は、制御部7の試運転を実行する。詳しくは、操作部57が制御部7を試運転状態(設定モード)に切り替える試運転スイッチ(試運転入力手段)573を有し、試運転制御手段75は、操作部57の試運転スイッチ573からの入力に基づいて、制御部7の試運転を実行する。この試運転制御手段75は、機能的に、停止維持手段751と、報知指示手段752と、を有する。
停止維持手段751は、積込装置5を停止維持させる。具体的に、停止維持手段751は、操作部57の試運転スイッチ573からの入力によって制御部7の試運転が実行されている間、積込装置5の停止状態を維持する。即ち、停止維持手段751は、制御部7の試運転が実行されている間は、作業者が操作部57を操作して積込装置5を作動させようとしても積込装置5を作動させない。つまり、試運転制御手段75は、試運転実行中の操作部57からの動作入力を無視する。
報知指示手段752は、停止維持手段751が積込装置5を停止維持させた状態で(即ち、制御部7の試運転が実行されている間)枠Frが各ラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたと越境判断手段73が判断したときに、報知部63に報知を指示する。具体的に、報知指示手段752は、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えたときに、報知部63において対応するランプ63bを発光させるように指示し、さらに、画像Im1において枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたときは、報知部63において対応するランプ63cを発光させるように指示する。
無効手段76は、積込装置5が緊急停止後に始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を無効にする手段である。具体的には、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部(例えば、枠Frの一部)が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたと越境判断手段73が判断したときに、積込装置5に該積込装置5の動作(作業実行)を緊急停止するように停止指示手段741が指示するとともに、無効手段76に始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を無効にするように停止指示手段741が指示する。
再始動判断手段77は、停止指示手段741により積込装置5が緊急停止された場合に、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部(例えば、枠Frの一部)が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えていない、つまり、枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1に侵入していないと判定し、かつ、解除手段575を解除操作したときの解除操作信号を受信することにより、無効手段76による無効を解除して始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を可能とする手段である。
以上のように構成される塵芥収集車1では、作業者等が投入開口部41から塵芥投入箱4内(積込装置5)への塵芥の投入作業を行っているときに、作業者や作業中の塵芥収集車1の近くにいる人(作業員等)が、危険エリアAr1に接近又は入ったことを的確に捉え、報知や積込装置5の停止(緊急停止)によって、巻き込み事故等の積込装置5に起因する事故を防ぐことができる。具体的には、以下の通りである。
始動手段574が操作されることで積込装置5が始動し、投入開口部41からの塵芥の投入作業が開始されると、図8に示すように、撮像部6のカメラ61による撮像が開始され(ステップS1)、撮像された画像(動画像データ)Im1が制御部7に出力される。
制御部7がカメラ61からの画像Im1を受信すると、境界付加手段721が該画像(画像データ)Im1にラインL(危険ラインL1及び警告ラインL2)を付加する(ステップS2)。
また、人特定手段71がカメラ61からの画像Im1において人物像Im2を枠Frで囲むことにより特定する(ステップS3)。この特定後、人特定手段71は、特定した人物像Im2の動き(作業エリアでの作業者等の移動、姿勢の変化等)に追従して枠Frの位置や形大きさ、縦横の寸法等を変化させる。
続いて、越境判断手段73が、危険ラインL1と警告ラインL2とが付加された画像Im1において、枠Frの少なくとも一部がいずれかのラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたか否かの判断を行う。尚、画像Im1中に複数の枠Frが設定されている(即ち、複数の人物像Im2が在る)場合には、越境判断手段73は、ラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたか否かの判断を複数の人物像Im2の枠Fr毎に行う。
詳しくは、越境判断手段73は、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが危険エリアAr1に接近して枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側(図6及び図7における下側)に越えたと判断したときは(ステップS4:Yes)、警告指示手段742に指示信号を出力する。この指示信号を受信した警告指示手段742は、報知部63に報知をさせる(ステップS5)。本実施形態の警告指示手段742は、報知部63に第二のランプ63bを発光させ、作業員等に警告ラインL2を越えたことを報知する。このとき、積込装置5は作動し続けている。
また、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えていない間は(ステップS4:No)、越境判断手段73は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えるか否かの判断(監視)を続ける。
また、報知部63の報知によって作業員等が危険エリアAr1から離れる、即ち、カメラ61からの画像Im1において警告ラインL2を越えたと判断された枠Frが越境状態(枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えた状態)を解消したと越境判断手段73が判断すると(ステップS6:Yes)、該越境判断手段73は、警告指示手段742への指示信号の出力を停止する。これにより、警告指示手段742は、報知部63に報知を停止させ(ステップS9)、越境判断手段73は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えるか否かの判断(監視)を再開する。
一方、報知部63による報知があったにもかかわらず、作業員等が危険エリアAr1から離れずにさらに接近し、即ち、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが危険エリアAr1から離れずに(ステップS6:No)さらに接近し、越境判断手段73が枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたと判断したときは(ステップS7:Yes)、該越境判断手段73は、停止指示手段741に指示信号を出力するとともに警告指示手段742に指示信号を出力(第三のランプ63cを発光)する。この指示信号を受信した停止指示手段741は、積込装置5の動作を停止させる(即ち、緊急停止させる:ステップS8)。これにより、作業員等が危険エリアAr1に接近し過ぎ又は危険エリアAr1に進入したことによる巻き込み等の積込装置5に起因する事故が防がれる。
前記指示信号を受信した停止指示手段741は、前記のように積込装置5を緊急停止させる(ステップS8)とともに、積込装置5の再始動を無効にするよう無効手段76に指示する(ステップS10)。したがって、作業者が、始動手段574を始動操作(この実施形態では押し操作)しても、積込装置5の再始動ができない。そして、制御部7は、カメラ61からの画像Im1において、越境判断手段73が枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えていない(安全が確保されている)と判断し(ステップS11、No)、作業者が解除手段575を解除操作したかどうかを確認する(ステップS12)。作業者が解除手段575を解除操作することによって、作業者が危険な状態であったことを認識させることができる。作業者が解除手段575を解除操作したことが確認されると(ステップS12、Yes)、制御部7は、無効手段76による無効を解除して始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を可能にする。そして、作業者が、始動手段574の始動操作を行ったかどうかを確認し(ステップS13)、始動手段574の始動操作を行ったと確認されると(ステップS13、Yes)、作業者に危険な状態であったことを認識させた上で積込装置5の再始動を行わせることができる(ステップS14)。
ステップS12において、解除手段575を解除されていない場合には、所定時間経過するまで解除操作されるかどうかを監視し(ステップS15)、所定時間経過しても解除操作されない場合には、第2報知部64による報知を開始して(ステップS16)、第3者に知らせることになる。
なお、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが警告ラインL2を危険エリアAr1側に越え且つ危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えていない状態(ステップS7:No)、即ち、枠Frにおける最も危険エリアAr1側に位置する部位が警告ラインL2と危険ラインL1との間に位置している状態では、越境判断手段73は、枠Frが警告ラインL2を越えた状態(越境状態)が解消されたか否か、及び、危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたか否かの判断(監視)を続ける。
また、本実施形態の塵芥収集車1では、画像Im1内での危険ラインL1及び警告ラインL2の位置及び曲率の設定(変更)が可能である。この設定(変更)の際に、操作部57の試運転スイッチ573が押下される、即ち、制御部7が試運転状態(設定モード)になることで、積込装置5を作動させずに、作業員等が投入開口部41又は投入開口部41内の積込装置5に対してどの位置まで接近したときに報知部63が警告ラインL2を越えた旨の報知を行い、及び積込装置5の緊急停止が行われるかを、作業員等が実際に投入開口部41又は積込装置5に接近して試すことができる。具体的には、以下の通りである。
操作部57の試運転スイッチ573が押下されると、制御部7の試運転が実行され(設定モードに切り替わり)、撮像部6のカメラ61による撮像が開始される。このとき、積込装置5は作動しないが、制御部7において、境界設定手段72、越境判断手段73、及び試運転制御手段75が、機能(作動)している。このように、制御部7の試運転が実行されている間は、試運転制御手段75(詳しくは、停止維持手段751)が機能しているため、操作部57に配置された積込装置5のON・OFFボタンが操作されて積込装置5がON(運転状態)になっても、停止維持手段751によって積込装置5の停止状態が維持される、即ち、積込装置5が作動しない。なお、積込装置5が作動中であれば停止することで停止状態に移行し維持させる。
続いて、操作部57の境界位置入力部571からの入力によって、画像Im1内での各ラインL1、L2の位置が設定(変更)され、又は、操作部57の境界曲率入力部572によって、画像Im1内での各ラインL1、L2の曲率が設定(変更)される(ステップS12)。尚、本実施形態の塵芥収集車1では、制御部7の試運転を実行することなく、境界位置入力部571又は境界曲率入力部572からの入力によって、各ラインL1、L2の画像Im1内での位置及び曲率の変更が可能である。
ここで、境界位置入力部571からの入力によって画像Im1内での各ラインL1、L2の位置が移動すると、境界曲率入力部572からの入力がなくても、境界曲率設定手段723が画像Im1における光軸相当位置からの距離(即ち、レンズ611の歪曲収差)に応じて、各ラインL1、L2の曲率を自動的に設定(調整)する。
ここで、光軸相当位置を画像Im1の中心と合致している場合において、該中心より下方に配置された水平方向に延びるラインLを例に説明する。このラインLを上方(光軸に接近する側)に移動させると曲率を小さくし(曲率半径を大きくし)、逆に下方(光軸から遠ざかる側)に移動させると曲率を大きくする(曲率半径を小さくする)。なお、曲率は1本のラインLにおいてひとつの曲率(真円に近似)としてもよく、複数の曲率の曲線の組み合わせであってもよい。複数の曲線の組み合わせの場合は、そのすべてもしくは1の曲線に対し曲率を設定(調整)する。また、境界曲率入力部572の指示により境界曲率設定手段723が位置変更前のラインLの曲率を設定している場合は、その設定済みの曲線に対しさらに曲率を設定(調整)する。
このように位置、曲率が設定(変更)された状態で、作業者等が、例えば、投入開口部41への塵芥の投入作業の再現等を行って投入開口部41へ接近する。このとき、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が新たに設定された警告ライン(画像Im1中の位置や曲率が設定(変更)された警告ライン)L2を越えると、試運転制御手段75の報知指示手段752が、報知部63に、対応するランプ63bを発光させるように指示する。また、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が新たに設定された危険ライン(画像Im1中の位置や曲率が設定(変更)された危険ライン)L1を越えると、試運転制御手段75の報知指示手段752が、報知部63に、対応するランプ63cを発光させるように指示する。
このようにして、本実施形態の塵芥収集車1では、積込装置5が緊急停止した状態(巻き込み事故等の積込装置5に起因する事故が発生しない状態)で、画像Im1中の各ラインL1、L2の位置及び曲率の設定を行うことが可能である。
以上の塵芥収集車1では、人特定手段が画像の被撮像物から人物を幾何学形状の枠で囲んで特定するよう構成され、該特定した人物の枠Frが、危険エリアAr1の危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたときに警告がなされるとともに、枠Frが、危険エリアAr1の警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えたときに積込装置5の緊急停止がなされるため、危険エリアAr1に侵入した人が積込装置5に巻き込まれることを精度良く防止することができる。具体的に、本実施形態の塵芥収集車1では、人物が上体をのけぞった姿勢で手を伸ばした場合であっても、人物の危険エリアAr1側への越境があると判断され、積込装置5の作業の停止や警告がなされる。
また、本実施形態の塵芥収集車1では、塵芥収集車1の作業環境や撮像画像に応じて、各ラインL1、L2のカメラ61が撮像した画像Im1内における位置及び形状(線形状)の少なくとも一方(例えば、位置及び線形状の両方)を変更することで、危険エリアAr1に侵入した人が積込装置5に巻き込まれることをさらに精度良く防止することができる。
さらに、本実施形態の塵芥収集車1では、枠Frの形状を四角形状や円形状のように単純な形状とすることで、人特定手段71による特定処理や越境判断手段73による判断処理を容易に行うことができる。
以上、本発明につき一実施形態を取り上げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されない。
上記実施形態の塵芥収集車1では、境界ラインLとして危険ラインL1及び警告ラインL2の両方が設けられていたが、境界ラインLとして危険ラインL1のみが設けられていてもよく、この場合、特定した人物の枠Frが、危険エリアAr1の危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたときに積込装置5の緊急停止のみがなされることとなる。また、境界ラインLとして、警告ラインL2のみが設けられていてもよく、この場合、枠Frが、危険エリアAr1の警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えたときに警告のみがなされることとなる。
また、前記実施形態の指示手段74は、機能的に、停止指示手段741と警告指示手段742とを有するものであった。しかし、停止指示手段741、警告指示手段742の一方のみを有するものであってもよい。また、前記実施形態の指示手段74は、停止指示手段741と警告指示手段742とを有する不可分のひとつの手段であった。しかし、停止指示手段741と警告指示手段742が独立した別個の手段であってもよい。
作業車両1は、ダンプトラック・車両運搬車(作業装置は傾斜やスライド移動する荷台が相当)、コンテナの積込装置を有するコンテナ運搬車(作業装置はコンテナの積み下ろしを行う積込装置が相当)、荷受台昇降装置付き車両(作業装置は昇降する荷受台と荷受台を昇降させる昇降機構が相当)、コンクリートミキサー車(作業装置はコンクリートドラム)、コンクリートポンプ車(コンクリート圧送ポンプやコンクリート分配用ブーム装置)クレーン車・高所作業車(ブーム)、掘削車(ブームや掘削用ドリル)、その他の作業車両であってもよく、特にPTO等を介して駆動源の回転を油空圧ポンプやブロワへ伝達することにより稼働する装置を有する場合は、作業装置5は当該稼働する装置、駆動源や油空圧ポンプ等のみならずそれらを連結する動力伝達シャフトも相当する。
また、作業車両1が、例えばコンテナ運搬車、車両運搬車等であり、作業装置5が例えば荷受台昇降装置等であって、モーメンタリ式で動作される場合には、入力部がON操作されている場合に限って作業装置5が動作するものであってもよい。この場合の作業装置5は、モーメンタリ式ではなく、入力部がON操作されるとOFF操作されるまで動作が継続するオルタネイト式(保持型)で動作するものであってもよい。
また、上記実施形態では、検出手段を撮像手段(カメラ61)から構成したが、非接触式の各種センサやレーザーセンサ等であってもよい。非接触式の各種センサやレーザーセンサ等の検出手段K(図10参照)を用いる場合には、検出手段Kで積込装置5からの距離を例えば2段階に検出し、その検出された距離に応じて制御部7が指示する。具体的には、作業者から積込装置5までの距離が予め設定されている第1距離未満となる危険エリアと第1距離よりも長い距離の第2距離から第1距離までの間の警告エリアとを検出手段Kが検出するようにしている。そして、第1距離未満になったことを検出手段Kが検出すると、危険エリアに作業者が侵入したと判断して、図10に示すように、停止指示手段741に検出信号を出力する。停止指示手段741は、積込装置5を緊急停止するように指示するとともに、無効手段76に始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を無効にするように指示する。また、第2距離から第1距離までの間に作業者が位置していると検出手段Kが検出すると、作業者が警告エリアに侵入したと判断して、報知部63による報知を開始する。
また、上記実施形態では、再始動判断手段77(図5参照)を設けたが、図10に示すように、再始動判断手段77に代えて無視手段78を設けてもよい。この無視手段78は、指示手段74の停止指示手段741により積込装置5が緊急停止された場合に、検出手段Kが危険エリアに作業者が侵入していることを検出した状態、又は解除手段575が解除操作されていない状態では、始動手段574を操作しても、始動手段574からの始動操作信号を無視する手段である。このように、積込装置5が緊急停止された場合には、検出手段Kが危険エリアに作業者が侵入していることを検出した状態、つまり安全が確保されていない危険な状態、又は解除手段575が解除操作されていない状態では、始動手段574を始動操作しても、始動手段574からの始動操作信号を無視するので、積込装置5が再始動しない。これにより、作業者に積込装置5が緊急停止されて危険な状態であったことを認識させることができる。そして、検出手段Kが危険エリアに作業者が侵入していない安全な状態において、解除手段575を解除操作したときの解除操作信号を受信することにより、制御部7は、無効手段76による無効を解除して始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を可能とする。尚、前述同様に、指示手段74の停止指示手段741により積込装置5が緊急停止されてから、所定時間経過しても解除手段575からの解除操作信号を受け取っていない場合には、第2報知部(第2報知手段)64にて第3者に報知することになる。
また、上記実施形態では、無効手段76による再始動の無効を解除するための解除操作を行う解除手段575を始動手段574とは別に設けたが、図11に示すように、解除手段575を省略し、始動手段574のみを設けてもよい。具体的には、始動手段574を通常の始動操作(1回押す)とは異なる操作を行って無効手段76による無効を解除するように構成する。異なる操作は、始動手段574を複数回(2回以上の任意の回数)押す操作又は所定時間以上押し続ける操作であってもよい。また、始動手段が2個ある場合には、異なる操作が、2個の始動手段を同時に押す操作であってもよい。尚、異なる操作を行うことによって、無効手段76による無効が解除されたことをブザーやランプ等の報知手段により作業者に報知するようにしてもよい。図11に示す再始動判断手段79は、指示手段74の停止指示手段741により積込装置5が緊急停止された場合に、検出手段Kが危険エリアに作業者が侵入していないことを検出し、かつ、始動手段574を始動操作とは異なる前記操作を行った時の異なる操作信号を受信することにより、無効手段76による無効を解除して始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を可能とする手段である。尚、前述同様に、指示手段74の停止指示手段741により積込装置5が緊急停止されてから、所定時間経過しても始動手段574からの異なる操作信号を受け取っていない場合には、第2報知部(第2報知手段)64にて第3者に報知することになる。
また、上記実施形態では、指示手段により作業装置が緊急停止された場合に、検出手段61が危険エリアに作業者が侵入していないことを検出し、かつ、解除手段575を解除操作したときの解除操作信号を受信することにより、無効手段76による無効を解除して始動手段574の始動操作による積込装置5の再始動を可能に構成したが、検出手段61が危険エリアに作業者が侵入していることを検出している状態又は解除手段575からの解除操作信号を受信していない状態では、始動手段574を始動操作しても、始動手段574からの始動操作信号を無視するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ステップS11で枠が危険ラインL1を越境していないと判断してから解除操作の有無を判断したが(ステップS12)、解除操作の有無の判断で解除操作がされた場合に(ステップS12でYes)、枠が危険ラインを越境したか否かを判断することで、検出手段を解除操作したときの解除信号を受信していると判断してもよい。この場合、枠が危険ラインを越境した状態であっても解除操作が所定時間なされない場合に第2報知部による報知が開始されるため、作業者の危険な状態を解消しやすくなる。
1…塵芥収集車、2…車台、3…塵芥収容箱、4…塵芥投入箱、5…積込装置、6…撮像部、7…制御部、21…運転室、31…開口部、41…投入開口部(投入部)、42…蓋、43…回動軸、45…底部、51…ガイドレール、52…スライダ、53…押込板(押込部材)、53a…先端、54…ピン、55…プッシュシリンダ(圧縮駆動手段)、55c,56c…シリンダ、55p,56p…ピストン、56…プレスシリンダ(押込駆動手段)、57…操作部、61…カメラ(撮像手段)、62…支持部、63…報知部(報知手段)、63a…第一のランプ、63b…第二のランプ、63b…第三のランプ、63c…第三のランプ、71…人特定手段、72…境界設定手段、73…越境判断手段、74…指示手段、75…試運転制御手段、76…無効手段、77…再始動判断手段、78…無視手段、79…再始動判断手段、551,552…ピン、561…ピン、571…境界位置入力部(境界位置入力手段)、572…境界曲率入力部(境界曲率入力手段)、573…試運転スイッチ(試運転入力手段)、611…レンズ、611…広角レンズ、612…撮像素子、621…基端部(基部)、622…ブラケット、622a…基端部、622b…先端部、623…軸部材、624…カバー板、721…境界付加手段、722…境界位置設定手段、723…境界曲率設定手段、741…停止指示手段、742…警告指示手段、751…停止維持手段、752…報知指示手段、Ar1…危険エリア、Fr…枠、Im1…画像(動画像)、Im2…人物像、L…ライン(境界ライン)、L1…危険ライン、L2…警告ライン、M…バックモニタ

Claims (5)

  1. 所定の作業を実行する作業装置と、
    前記作業装置を始動させるための始動操作を行う始動手段と、
    前記作業装置が緊急停止後に前記始動手段の始動操作による該作業装置の再始動を無効にする無効手段と、
    前記無効手段による再始動の無効を解除するための解除操作を行う解除手段と、
    前記作業装置に対して作業者が作業を行う作業エリアにおける該作業装置近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアの領域内を監視し、該危険エリアの領域内に作業者が侵入したことを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出情報に基づいて制御をする制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記検出手段が危険エリアの領域内に作業者が侵入したことを検出した場合には、前記作業装置を緊急停止させるように指示する指示手段と、
    前記指示手段により前記作業装置が緊急停止された場合に、前記検出手段が危険エリアの領域内に作業者の少なくとも一部が侵入したことで危険エリア側に越えた状態を解消したことを検出し、かつ、前記解除手段を解除操作したときの解除操作信号を受信することにより、前記無効手段による無効を解除して前記始動手段の始動操作による前記作業装置の再始動を可能とする再始動判断手段と、を備えていることを特徴とする作業車両。
  2. 所定の作業を実行する作業装置と、
    前記作業装置を始動させるための始動操作を行う始動手段と、
    前記作業装置が緊急停止後に前記始動手段の始動操作による該作業装置の再始動を無効にする無効手段と、
    前記無効手段による無効を解除するための解除操作を行う解除手段と、
    前記作業装置に対して作業者が作業を行う作業エリアにおける該作業装置近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアの領域内を監視し、該危険エリアの領域内に作業者が侵入したことを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出情報に基づいて制御をする制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記検出手段が危険エリアの領域内に作業者が侵入したことを検出した場合には、前記作業装置を緊急停止させるように指示する指示手段と、
    前記指示手段により前記作業装置が緊急停止された場合に、前記検出手段が危険エリアの領域内に作業者の少なくとも一部が侵入したことで危険エリア側に越えた状態であることを検出した状態、又は前記解除手段が解除操作されていない状態では、前記始動手段を操作しても、該始動手段からの始動操作信号を無視する無視手段と、を備えていることを特徴とする作業車両。
  3. 所定の作業を実行する作業装置と、
    前記作業装置を始動させるための始動操作及び該始動操作とは異なる操作が可能な始動手段と、
    前記作業装置が緊急停止後に前記始動手段の始動操作による該作業装置の再始動を無効にする無効手段と、
    前記作業装置に対して作業者が作業を行う作業エリアにおける該作業装置近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアの領域内を監視し、該危険エリアの領域内に作業者が侵入したことを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出情報に基づいて制御をする制御部と、を備え、
    前記始動手段は、始動操作を行うことにより前記作装置を始動させ、始動操作とは異なる操作を行うことにより前記無効手段による無効を解除して該始動操作による前記作業装置の再始動を可能にする手段であり、
    前記制御部は、
    前記検出手段が危険エリアの領域内に作業者が侵入したことを検出した場合には、前記作業装置を緊急停止させるように指示する指示手段と、
    前記指示手段により前記作業装置が緊急停止された場合に、前記検出手段が危険エリアの領域内に作業者の少なくとも一部が侵入したことで危険エリア側に越えた状態を解消したことを検出し、かつ、前記始動手段を始動操作とは異なる操作を行った時の異なる操作信号を受信することにより、前記無効手段による無効を解除して該始動手段の始動操作による前記作業装置の再始動を可能とする再始動判断手段と、を備えていることを特徴とする作業車両。
  4. 前記制御部は、前記指示手段により前記作業装置が緊急停止されてから、所定時間経過しても前記解除手段からの解除操作信号を受け取っていない場合に、第3者に報知するための報知手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車両。
  5. 前記制御部は、前記指示手段により前記作業装置が緊急停止されてから、所定時間経過しても前記始動手段からの異なる操作信号を受け取っていない場合に、第3者に報知するための報知手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の作業車両。
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