以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
−塵芥収集車の構成−
図2A及び図2Bは、本発明の実施形態の塵芥収集車1を示し、この塵芥収集車1は、走行可能な車台2と、その車台2上に設けられた運転室3及び塵芥収容箱4と、この塵芥収容箱4の後方開口部4aに連設され、塵芥が投入される塵芥投入口7が形成された塵芥投入箱5と、この塵芥投入箱5に設けられて塵芥収容箱4に塵芥を積み込む塵芥積込装置6(図6参照)と、上端位置Aと下端位置B(図6参照)との間をスライド移動することで塵芥投入口7を開閉する投入口カバー8とを備えている。なお、塵芥収容箱4内に前後にスライド移動可能な排出板が設けられていてもよいし、塵芥投入箱5を上側の回動軸を中心に回動させて後方開口部4aを開閉可能に構成してもよいし、塵芥収容箱4を傾動可能に構成してもよいが、以下の説明では、その場合の油圧シリンダ等は省略する。
図6及び図8に示すように、本実施形態の塵芥積込装置6は、例えば、プレス式であり、塵芥投入箱5の両側壁9には溝型鋼で形成された案内溝部材20が補強枠を兼ねて前方上方より後方下部に向かって傾斜するように設けられている。塵芥投入箱5内にはその横幅一杯に広がる昇降板21が収容されている。一方、昇降板21の背面上部の左右端部に設けた支持部には、図7にも2点鎖線で示すように、昇降板支持軸21aが挿通されている。この昇降板支持軸21aが昇降板21の摺動距離に合致して塵芥投入箱5の側壁9に形成された摺動用開口22を越えて側壁9の内側より外側に突出するように配置されている。塵芥投入箱5の側壁から外側に突出した昇降板支持軸21aと塵芥投入箱5の下部間には、塵芥投入箱5の外側で案内溝部材20の傾斜方向に沿って設けられた昇降シリンダ23が連結されている。この昇降シリンダ23の伸縮作動によって昇降板21を案内溝部材20に沿って上下に往復移動させるようにしている。
昇降板21の下端には、塵芥投入箱5内の横幅一杯に広がる圧縮板24の一端が前後に揺動自在に支持されている。この圧縮板24の先端は前方に向かって若干屈折形成されている。圧縮板24の背面に突設した接続部と昇降板21の背面上部に設けられた支持部との間には、揺動シリンダ25が連結され、この揺動シリンダ25の伸縮作動によって圧縮板24を前後に揺動させるようにしている。
図1Bに示すように、投入口カバー8は、略矩形板状を有し、左右両端に設けたローラ8aが左右側壁9の内側に設けたレール部材8bに沿って動くことで、上下にスライド移動可能となっている。
図7に示すように、投入口カバー8の上端部において車幅方向に飛び出す棒状の車幅方向端部8cに板状のリンク部材40の先端が回動可能に連結されている。リンク部材40の他端には、外側アーム部41の先端がアーム連結ピン41aにより回動可能に連結されている。外側アーム部41の基端側は、側面視で昇降シリンダ23と重なる位置に回動可能に支持されている。
外側アーム部41は、基端側のパイプ部材42と、基端側がパイプ部材42の先端に固定され、先端側がリンク部材40の基端側に回動可能に連結される板部材43とを備えている。パイプ部材42は、例えば、鋼製パイプで構成され、側面視で中間部において後方へ折り曲げられ、先端側はさらに側壁9に向かって(車幅方向内側へ)折り曲げられている。板部材43は、例えば車幅方向に一対の鋼板よりなり、パイプ部材42に対し溶接等により固定されている。これら一対の鋼板の間をリンク部材40が回動可能となっている。
外側アーム部41の基端側は、側壁9における昇降シリンダ23と塵芥投入口7との間に設けられたアーム取付ブラケット44に回動可能に連結されている。アーム取付ブラケット44は、例えば基端が側壁9に固定された角錐台44aを備え、図4にも示すように、この角錐台44aの先端は、昇降シリンダ23よりも車幅方向外側まで延び、板状の先端部44bが一体に設けられている。板状の先端部44bは、図7に示すように、側面視で昇降シリンダ23のピストンロッド23aと重なる位置まで前方に向かって下方へ延び、この先端部44bがパイプ部材42の基端側と回動可能に連結されている。
図8に示すように、塵芥投入箱5における塵芥積込装置6の上方には、塵芥投入箱5の左右側壁9をつなぐクロスバー10が設けられている。「塵芥積込装置6の上方」とは、塵芥積込装置6の上方のスペースを意味し、塵芥積込装置6の一部(例えば、昇降シリンダ23の一部)が側面視でクロスバー10よりも高い位置にあってもよい。クロスバー10は、例えば、剛性を保つためにある程度の厚さを有する鋼管よりなるが、棒鋼で構成されていてもよい。
図1A及び図5に示すように、この左右に延びるクロスバー10の左右中央よりも背面から見て右側には、電動モータ等よりなるアクチュエータとしての駆動モータ11が固定されている。駆動モータ11の電力は、例えば車台2側のバッテリBT(図10参照)から供給される。図5にも示すように、駆動モータ11の出力軸11aには、駆動プーリ11bが回転一体に設けられている。駆動モータ11は、モータ取付ブラケット11cを介してクロスバー10に固定されている。この駆動プーリ11bに伝動部材としての伝動ベルト12が掛けられている。一方、図1Bにも示すように、駆動プーリ11bの上方で、塵芥積込装置6の上側には、ベアリングを内蔵した上側支持部13を介して従動プーリ13aが回転可能に支持されている。従動プーリ13aは、左右側壁9の中央から左右いずれか一方にずれた位置(図1Bでは、前方から見て左側)に設けられている。この従動プーリ13aに伝動ベルト12の上端側が掛けられている。このように伝動ベルト12は、上下に延びて駆動プーリ11bと従動プーリ13aとの間で駆動モータ11によって駆動されるようになっている。
そして、内側アーム部14の一端14aが伝動ベルト12に回動可能に連結されている。具体的には、図5に示すように、伝動ベルト12の所定位置に固定された固定部14cには、上側アーム支持部14dが設けられ、この上側アーム支持部14dに内側アーム部14の一端14aが回動可能に支持されている。一方、内側アーム部14の他端14bは、投入口カバー8の上端側に設けた下側アーム支持部14eに回動可能に連結されている。図1Bに示すように、下側アーム支持部14eは、投入口カバー8のコ字状断面のアーム取付ブラケット8dに固定されている。これにより、伝動ベルト12の駆動に合わせて内側アーム部14が上下に移動するようになっている。
すなわち、駆動モータ11を制御して伝動ベルト12を駆動させることで、内側アーム部14が上下に移動し、それによって投入口カバー8が図7に示す上端位置Aと下端位置Bとの間でスライド移動し、塵芥投入口7が開閉されるようになっている。
駆動モータ11の制御は、PLC15及びコントロールボード16が行う。図10に簡略化して示すように、PLC15は、プログラマブル・ロジック・コントローラ(programmable logic controller)であり、適宜プログラムを書き換えることが可能となっている。コントロールボード16は、例えば、マイコン(マイクロコンピュータ)及びDACを含む。DACは「Digital Analog Converter」の略で、「D/Aコンバーター」ともいわれ、デジタル信号をアナログ信号に変換する回路又はコンポーネントを意味する。コントロールボード16は、ドライバ17に接続され、ドライバ17が駆動モータ11に接続されている。
図1A及び図1Bに示すように、塵芥投入箱5内には、投入口カバー8が上端位置A又は下端位置Bの手前に移動してきたのを検知する上側センサ18及び下側センサ19がそれぞれ設けられている。具体的には後述するが、下側センサ19は、塵芥投入口7の上縁よりも少し上方のクロスバー10の近傍に設けられている。上側センサ18は、塵芥投入箱5内部の上端近傍に設けられている。
一方、投入口カバー8の上辺の上側センサ18及び下側センサ19に対応する位置には、上下に延びるプレート状の被検知板26が設けられている。この被検知板26が上側センサ18及び下側センサ19の近傍に移動したときに、その存在が検出されるようになっている。被検知板26の上下長さは、上側センサ18及び下側センサ19によって検出したい投入口カバー8の高さに合わせて設定すればよい。図9Bにも示すように、PLC15は、上側センサ18又は下側センサ19の信号を受けて駆動モータ11の回転数を低下させるように構成されている。
具体的には、図1Bに示すように、上側センサ18は、投入口カバー8が上端位置Aに来て完全に開くよりも所定位置手前で被検知板26を検出するように、上側センサ取付ブラケット18aを介して塵芥投入箱5の上側に固定されている。図1Aに示すように、上側センサ18は、上側センサ取付ブラケット18aの長孔18b等を利用して上下位置を微調整可能となっている。また、下側センサ19は、投入口カバー8が下端位置Bに来て完全に閉じるよりも所定位置手前で被検知板26を検出するように、クロスバー10に下側センサ取付ブラケット19aを介して取り付けられている。図5に示すように、下側センサ19も、下側センサ取付ブラケット19aの長孔19b等を利用して位置を微調整可能となっている。
次に、塵芥積込装置6等を制御するPLC15に対する入出力状態について、図2A、図2B、図6、図8、図10及び図11により説明する。
塵芥収集車1は、図2A及び図2Bに示すように、塵芥投入箱5の塵芥投入口7の周辺を監視するためのカメラ91を備えている。このカメラ91は、例えば、運転室3等に設けられる画像処理ユニット90に接続されている。具体的には、カメラ91は、図10に示すように、信号分配器92を介して監視用のモニタ93及び画像処理ユニット90に接続されている。画像処理ユニット90には、所定のプログラムを実行して各種の制御を行うCPU94、カメラ91からの画像データを取得して公知の画像処理を行う画像処理部(DSP95)、CPU94やDSP95において使用されるデータを記憶するメモリ(M96)、CPU94の指令を受けて開閉されるリレースイッチSW4等も設けられている。CPU94は、上記PLC15及びコントロールボード16と共に、本発明の制御部を構成している。
DSP95が検知するエリアは、例えば、図8に示すように、塵芥投入口7の近傍の人物等を映し出す、比較的広範囲の開閉検知エリアY1と、この開閉検知エリアY1のうち、塵芥投入口7にさらに近い障害物検知エリアY11と、開閉検知エリアY1と障害物検知エリアY11との間の広さの積込危険検知エリアY2とが設定されている。
詳しくは後述するが、例えば、DSP95において塵芥積込装置6の作動中に人物が積込危険検知エリアY2にいると判定すれば、塵芥積込装置6への巻き込まれの危険を回避するために、CPU94がリレースイッチSW4を開放させて塵芥積込装置6を緊急停止するように構成されている。また、DSP95において積込作業の開始前に人物が投入口カバー8の開閉検知エリアY1にいて、特定の動作を行ったと判定すれば、CPU94がPLC15にその判定結果を出力し、PLC15がコントロールボード16に投入口カバー8を開かせるための指示を出すように構成されている。また、積込作業が終了して駆動源メインスイッチとしてのPTOスイッチSWPをOFFにすると、PLC15がコントロールボード16に投入口カバー8を閉じさせるための指示を出すように構成されている。そのときに、障害物検知エリアY11に人物等の障害物があれば、投入口カバー8の閉動作を停止させるようになっている。
画像処理ユニット90のメモリM96には、開閉検知エリアY1において人物が特定の動作を行ったか否かを画像処理にて認識するために、人物の所定部位の特定の動作の特徴データ(辞書データ)が格納されている。例えば、人物の所定部位としては、頭部や手や足に着目する。そして、人物が中身の入ったごみ袋(塵芥)を手に持った状態でも行える特定の動作(両手を顔より上に上げる、頭部を左右に振る、両手を左右に広げる、片足を左右に振る等)を予め設定する。そして、設定した特定の動作について予め多くの画像を撮像して、その大きさや形状等の特徴を抽出し、これを特定の動作の特徴データ(辞書データ)としている。
また、メモリM96には、塵芥積込装置6の作動中、人物が積込危険検知エリアY2にいるか否かを画像処理にて認識するために、人物の特徴データ(辞書データ)が格納されている。この特徴データは、例えば、予め多くの人物の頭部(顔も含む)の画像を撮影して、その大きさや形状等の特徴を抽出したものである。
また、メモリM96には、PTOスイッチSWPをOFFにして投入口カバー8が自動で閉じられるとき、障害物が障害物検知エリアY11にあるか否かを画像処理にて認識するために、障害物の特徴データ(辞書データ)が格納されている。例えば、障害物としては塵芥投入口7の下縁を遮るように存在する一定の大きさ以上の物体であり、予め多くの障害物の画像を撮影することにより、その大きさや形状等の特徴を抽出したものを、障害物の特徴データとしている。
塵芥収集車1の運転室3内の前部操作部(図示せず)及び塵芥投入箱5の後部操作部27には、各種作動スイッチ27aが設けられている。各作動スイッチ27aには、緊急停止スイッチSW1,SW2、塵芥積込装置6の始動スイッチSW5、塵芥積込装置6の停止スイッチSW6、投入口カバー8の開スイッチSW7、閉スイッチSW8等が設けられている。また、塵芥投入箱5には、緊急停止プレート50に対応する緊急停止スイッチSW3が設けられている。
また、図6に示すように、塵芥投入箱5内には、昇降板21を昇降させる昇降シリンダ23が最伸長した状態を検出する無接点スイッチLS1、昇降シリンダ23が最収縮した状態を検出する無接点スイッチLS2、圧縮板24を揺動させる揺動シリンダ25が最伸長した状態を検出する無接点スイッチLS4、揺動シリンダ25が最収縮した状態を検出する無接点スイッチLS3等が設けられている。無接点スイッチLS1及びLS2は、塵芥投入箱5と昇降シリンダ23との間において、それぞれ一方に検出体が、他方に被検出体が配設されて切換作動するようになっている。また、無接点スイッチLS3及びLS4は、昇降板21と揺動シリンダ25との間において、それぞれ一方に検出体が、他方に被検出体が配設されて切換作動するようになっている。なお、上記無接点スイッチLS1〜LS4は、昇降シリンダ23及び揺動シリンダ25の作動を検出するセンサ部に相当し、当該作動の検出信号をPLC15に送る機能を有している。これらの無接点スイッチLS1〜LS4、上側センサ18及び下側センサ19としては、例えば光電スイッチ、近接スイッチ等を使用できる。
図11に油圧回路図を簡略化して示すように、この油圧回路は、油圧ポンプP、オイルリザーバT、昇降シリンダ23を伸縮制御する電磁制御弁V1、揺動シリンダ25を伸縮制御する電磁制御弁V2等から構成されている。油圧ポンプPには、塵芥積込装置6の駆動源となる車両エンジン(図示省略)の駆動力が、PTO(パワーテイクオフ)を介して伝達される。
電磁制御弁V1,V2は、例えば6ポート3位置の電磁式の方向切換弁よりなる。電磁制御弁V1はソレノイドSOLa及びSOLbを有し、電磁制御弁V2はソレノイドSOLc及びSOLdを有している。電磁制御弁V1,V2は、各ソレノイドに通電されているときのみ上方位置又は下方位置に切り換わり、通電されていない状態では中立位置に復帰するようになっている。
図10に示すように、これらの各種スイッチSW1〜SW8、無接点スイッチLS1〜LS4、上側センサ18、下側センサ19、ソレノイドSOLa〜SOLd等は、PLC15に接続されている。PLC15は、図示省略の信号用電力供給部、中央処理部、各種リレーコイル、リレーコイルのa接点等を有しており、バッテリBT、キースイッチSWK、塵芥積込装置6の駆動源(車両エンジン)による動力伝達のONとOFFを操作する駆動源メインスイッチとしてのPTOスイッチSWP、メンテナンススイッチSWM等と共に電気回路に組み込まれている。このPLC15は、各種スイッチSW1〜SW8、無接点スイッチLS1〜LS4、上側センサ18、下側センサ19の入力状況に基づいて予め設定された手順に従って、対応するソレノイドSOLa〜SOLdに出力するようにプログラムされている。なお、以下において、ソレノイドSOLa〜SOLdへの通電・解除を説明する際、リレーコイルの説明は省略する。
以下、上記電気回路について詳細に説明する。PLC15への電力供給は、バッテリBTによって行われる。このバッテリBTの正極から図10の右側に延びてグランドラインK1に至る通電ラインK2上には、上流側から順に、キースイッチSWK、リレーコイルCR1が介設されている。通電ラインK2のキースイッチSWKとバッテリBTとの間には、通電ラインK3の上流端が電気的に接続されている。また、通電ラインK3には、リレーコイルCR1の接点cr1と電源ランプLが介設されている。リレーコイルCR1がONになって接点cr1が閉じられると、通電ラインK3に通電することによって電源ランプLが点灯する。また、リレーコイルCR1の接点cr1及び電源ランプLの中間において通電ラインK3から分岐するように、通電ラインK4の上流端が電気的に接続されている。通電ラインK4とPLC15との間には、PTOスイッチSWP、各種スイッチSW1〜SW8、無接点スイッチLS1〜LS4、上側センサ18、下側センサ19が電気的に接続されている。
さらに、通電ラインK4から分岐する通電ラインK5によって、塵芥積込装置6の塵芥積込作動中には必ずPLC15に通電されるようになっている。この通電ラインK5は、積込継続信号を入力するラインであり、上述した緊急停止スイッチSW1〜SW3が設けられている。これらの緊急停止スイッチSW1〜SW3によって通電が遮断されると、PLC15の作動が停止する。これにより、電磁制御弁V1,V2のソレノイドSOLa〜SOLdを励磁させるためのPLC15からの制御信号の出力が全て途絶え、電磁制御弁V1,V2が中立位置に復帰し、塵芥積込装置6の作動が停止されるようになっている。
上述したように、塵芥積込装置6の積込作動時には、キースイッチSWK及びPTOスイッチSWPがいずれも閉じられており、通電ラインK3〜K5によってPLC15に通電されている。その通電ラインK5の途中に画像処理ユニット90が設けられているので、この状態でリレースイッチSW4が開放されると、PLC15への通電が遮断されて塵芥積込装置6の作動が停止されるようになっている。
次に、このように構成された塵芥収集車1の作動について説明する。
まず、塵芥積込装置6の作動について説明する。塵芥積込装置6は、通常、図6で実線に示す塵芥の積込行程終了状態で停止している。この状態では、昇降板21は上昇限界位置に、圧縮板24は前方揺動限界位置にそれぞれ配置されている。
作業者は、塵芥収集車1に乗り込むと、キースイッチSWKをONにする。このキースイッチSWKのONに伴ってバッテリBTからの電力がPLC15の信号用電力供給部に入力され、PLC15が通電状態となる。
作業者は、塵芥収集車1を運転し、収集現場に着いて塵芥収集車1を停止させた後、PTOスイッチSWPをONにする。すると、PTOが接続状態となり、油圧ポンプPの駆動が開始される。この際、電磁制御弁V1及びV2は中立位置にあり、油圧ポンプPから吐出された作動油は各シリンダ23,25を駆動させることなくオイルリザーバTに還流される。
また、この状態では、昇降シリンダ23及び揺動シリンダ25はいずれも最伸長状態にあるので、無接点スイッチLS1及びLS4が作動し、この無接点スイッチLS1及びLS4のON信号がPLC15に入力されている。この状態で作業者が、塵芥投入箱5の塵芥投入口7より塵芥を投入した後、始動スイッチSW5を押圧操作すると、PLC15により、ソレノイドSOLdが通電状態となり、電磁制御弁V2が上方位置に切り換わる。その結果、揺動シリンダ25が収縮作動し、圧縮板24をその圧縮面が略水平位置になるまで反転させる。
圧縮板24が後方揺動限界位置に達すると、すなわち、揺動シリンダ25が最収縮すると、無接点スイッチLS3が作動し、PLC15は、電磁制御弁V2を中立位置に復帰させると同時に、ソレノイドSOLbが通電状態となり、電磁制御弁V1が上方位置に切り換わるため、昇降シリンダ23が収縮作動し、昇降板21を案内溝部材20に沿って下降させる。その結果、昇降板21に連結された圧縮板24が、その圧縮面を略水平となるように保持したまま平行に下降するため、塵芥投入箱5の底面の円弧面との間で塵芥を押し潰すことができる。
昇降板21が下降限界位置に達すると、すなわち、昇降シリンダ23が最収縮すると、無接点スイッチLS2が作動し、PLC15はソレノイドSOLbへの通電を解除して電磁制御弁V1を中立位置に復帰させると同時に、ソレノイドSOLcに通電し、電磁制御弁V2を下方位置に切り換える。その結果、塵芥の押し潰し終了状態より揺動シリンダ25が伸長作動し、軸支部を支点として圧縮板24をその圧縮面が略垂直になるまで時計回りに揺動させる。これにより、圧縮板24は、前行程で一次的に押し潰された塵芥を塵芥投入箱5の底面の平坦面との間で二次的に圧縮することができる。
圧縮板24が前方揺動限界位置に達すると、すなわち、揺動シリンダ25が最伸長すると、無接点スイッチLS4が作動し、PLC15は、ソレノイドSOLcへの通電を解除して電磁制御弁V2を中立位置に復帰させると同時に、ソレノイドSOLaに通電し、電磁制御弁V1を下方位置に切り換える。その結果、圧縮行程の終了状態より昇降シリンダ23が伸長作動し、圧縮板24をその圧縮面が略垂直となるように保持したまま平行に上昇させ、前行程にて圧縮した塵芥を塵芥収容箱4内に積み込む。そして、昇降板21が上昇限界位置に達すると、すなわち、昇降シリンダ23が最伸長すると、無接点スイッチLS1が作動し、PLC15は、ソレノイドSOLaへの通電を解除して電磁制御弁V1を中立位置に復帰させる。これにより、積込行程が終了する。
以上の通り、塵芥積込装置6は、始動スイッチSW5の押圧操作により、反転行程、押潰行程、圧縮行程、積込行程(以下、積込サイクルともいう。)の順に作動し、塵芥投入箱5に投入された塵芥を塵芥収容箱4に積み込むことができる。
−投入口カバーの開閉制御と塵芥積込装置の緊急停止制御−
次に、本実施形態に係る画像処理ユニット90の画像処理を利用した投入口カバー8の開閉制御と塵芥積込装置6の緊急停止制御について説明する。投入口カバー8の開閉制御については、図7に示すように、例えば、投入口カバー8が下端位置Bにあって完全に閉じている全閉状態と、上端位置Aまで完全に開く全開状態との間の制御について説明する。
図9Aに示すように、例えば、キースイッチSWKがOFF、投入口カバー8が全閉、PTOスイッチSWP(駆動源メインスイッチ)がOFFのステップS1の状態から、制御がスタートすることにする。
まず、ステップS2において、作業者が塵芥収集車1に乗り込んでキースイッチSWKをONにすることにより、バッテリBTからの電力がPLC15の信号用電力供給部に入力され、PLC15が通電状態となる。また、同時に、画像処理ユニット90も通電状態となる。
キースイッチSWKがONになれば、ステップS3において、PLC15は塵芥積込装置6の作動を不可にする。つまり、塵芥積込装置6の始動スイッチSW5を操作しても塵芥積込装置6が作動しないようにする。
次いで、ステップS4において、画像処理ユニット90のCPU94は、メモリM96に格納された複数種類の辞書データのうち、辞書データを特定動作認識用特徴データに設定する。この特徴データは、例えば、図8に示すように、開閉検知エリアY1に作業者等の人物Oが手Hに中身の入ったごみ袋(塵芥)を掴み、顔よりも高い位置にごみ袋を持ち上げた動作となっている。
次いで、ステップS5で、特定の動作の判定を行う領域を開閉検知エリアY1に設定する。
次いで、ステップS6で特定動作認識処理が行われる。図12Aに示すように、まず、ステップS101において、カメラ91から入力される画像データを取得し、ステップS102において、取得した入力画像データに対する二値化処理が行われる。この二値化処理は、例えば、入力画像データについて各画素の輝度値が予め設定された閾値以上である場合に最大輝度値とし、閾値未満であれば最小輝度値とする処理である。生成される二値化データは、ノイズや光量変化の影響の多くが除去されたものとなる。
次いで、ステップS103において、ラベリング処理が行われる。このラベリング処理は、二値化画像データにおいて互いに近接する各画素を領域化するものであり、例えば、同じ輝度値に属すると主に、所定距離内で密接する複数の画素について1つの領域とされたものが、それぞれ物体像として認識される。
次いで、ステップS104において、それぞれの物体像についての特定動作認識処理が行われる。例えば、図8に示すように、カメラ91が、開閉検知エリアY1に作業者等の人物Oが手Hにごみ袋を掴み、顔よりも高い位置にごみ袋を持ち上げた動作を映し出す。すると、DSP(画像処理部)95が、映し出された画像の特徴と、予めメモリM96に格納された特徴データと照らし合わせ、同様の画像であるかどうかを判定する。
次いで、ステップS7において、制御部としてのPLC15及びCPU94によって、手動の開スイッチSW7が押されるか、又は、DSP95によりステップS6において開閉検知エリアY1で人物Oが特定の動作をしたと認識されたかどうか判定される。ステップS6においてDSP95が、投入口カバー8を開くための特定の動作が行われたと認識した場合、PLC15によって、投入口カバー8の開き動作が行われる。このため、YESの場合にはステップS8に進み、NOの場合にはステップS12に進む。
ステップS8において、PLC15により、上側センサ18がONかどうか判定される。上側センサ18がOFFである場合には、ステップS9に進んで処理1が行われる。
ステップS9では、処理1が行われる。例えば、投入口カバー8が下端位置Bにある場合には、パイプ部材42がピストンロッド23aの車幅方向外側にある。このとき、下側センサ19が投入口カバー8の被検知板26を検知している。図9Bに示すように、PLC15は、カバー開の信号と上側センサ18からのOFF信号を受けてコントロールボード16にカバー開のON信号を送る。すると、コントロールボード16は、ソフトスタートのために、電圧制御又は周波数制御によって駆動モータ11を徐々に加速するように制御し、これによって駆動モータ11が徐々に一定速度v2まで加速される。これにより、伝動ベルト12が駆動され、内側アーム部14が上昇し、結果として投入口カバー8が速度v1で徐々に開き始める。具体的には、車幅方向端部8cに連結されたリンク部材40が板部材43を引っ張るのに合わせてアーム取付ブラケット44の先端部44bとの連結部を中心に外側アーム部41が回動し、板部材43とリンク部材40とは、他の部材をとの接触を避けながら上昇していく。
駆動モータ11が加速して伝動ベルト12が一定速度v2になると、一定速度v2のまま投入口カバー8が上昇する。このとき、投入口カバー8の下側アーム支持部14eと、伝動ベルト12側の上側アーム支持部14dとの間の位置関係(距離)は変化するが、内側アーム部14がこれらに対して回動可能に接続されているので、投入口カバー8は滑らかにスライド移動する。
そして、投入口カバー8が上端位置Aに近付くと、上側センサ18が検知してPLC15に信号が送られる。
すると、PLC15は、上側センサ18からのON信号を受けてコントロールボード16にカバー開のOFF信号を送る。すると、コントロールボード16は、電圧制御又は周波数制御により駆動モータ11を減速させる。すなわち、コントロールボード16は、駆動モータ11を一定速度v2から停止するまで徐々に速度v3を減速させる。
一方、上側センサ18がONである場合には、すでに投入口カバー8がある程度開いた状態で、全開状態手前にあるので、投入口カバー8を勢いよく全開位置に開いてしまわないようにする必要がある。このため、ステップS10に進んで処理2の低速一定速度処理が行われる。図9Cに示すように、処理2では、投入口カバー8の開スイッチSW7が押されている間だけ投入口カバー8が一定の低速v4で開く。低速v4であるため、全開位置まで開いても衝撃は少ない。
ステップS9又はステップS10の処理が行われると、ステップS11において投入口カバー8が全開となる。投入口カバー8が全開になると、ステップS17に進む。
また、ステップS12において、投入口カバー8を閉じる場合も同様の制御が行われる。詳しい説明は省略するが、ステップS12において、PLC15及びCPU94によって、手動の閉スイッチSW8が押されるか、又は、DSP95によりステップS6において開閉検知エリアY1で人物Oが特定の動作をしたと認識されたかどうか判定される。この場合には、辞書データのうち閉じる動作の特定動作認識用の特徴データを使用し、カメラ91で得られた画像の特徴と比較すればよい。YESの場合には、ステップS13に進み、NOの場合には、ステップS6に戻る。
ステップS13において、下側センサ19がONかどうか判定される。下側センサ19がOFFである場合には、ステップS14に進んで処理3が行われる。
ステップS14では、処理1とは開閉が逆(上下逆)の動きである処理3が行われる。PLC15は、カバー閉の信号と下側センサ19からのOFF信号を受けてコントロールボード16にカバー閉のON信号を送る。すると、コントロールボード16は、ソフトスタートのために、電圧制御又は周波数制御によって駆動モータ11を徐々に加速するように制御し、これによって駆動モータ11が速度v1から徐々に一定速度v2まで加速される。これにより、伝動ベルト12が駆動され、内側アーム部14が下降し、結果として投入口カバー8が速度v1で徐々に下降し始める。駆動モータ11が加速して伝動ベルト12が一定速度v2になると、一定速度v2のまま投入口カバー8が下降する。そして、投入口カバー8が下端位置Bに近付くと、下側センサ19が検知してPLC15に信号が送られる。すると、PLC15は、下側センサ19からのON信号を受けてコントロールボード16にカバー閉のOFF信号を送る。すると、コントロールボード16は、電圧制御又は周波数制御により駆動モータ11を減速させる。すなわち、コントロールボード16は、駆動モータ11を一定速度v2から停止するまで徐々に速度v3を減速させる。
一方、下側センサ19がONである場合には、すでに投入口カバー8がある程度閉じた状態で、全閉状態手前にあるので、投入口カバー8を勢いよく全閉位置に閉じてしまわないようにする必要がある。このため、ステップS15に進んで処理4の低速一定速度処理が行われる。処理4では、投入口カバー8の閉スイッチSW8が押されている間だけ投入口カバー8が低速の一定速度で下降する。低速であるため、全閉位置まで開いても衝撃は少ない。
ステップS14又はステップS15の処理が行われると、ステップS16において投入口カバー8が全閉となる。投入口カバー8が全閉となると、ステップS6に戻る。
ステップS17では、PTOスイッチSWP(駆動源メインスイッチ)がONになったかどうかが判定される。PTOスイッチSWPがONになっていない場合、ステップS6に戻る。PTOスイッチSWPがONになった場合には、ステップS17に進む。
次いで、ステップS18において、PTOスイッチSWPがONになると、塵芥積込装置6が作動可能になる。すなわち、投入口カバー8が全開(上側センサ18がON)になり、かつ、PTOスイッチSWPがONになったことを条件に、始動スイッチSW5の操作が有効になる。これにより、投入口カバー8が全開になる前に先にPTOスイッチSWPをONにした場合には、始動スイッチSW5の操作は無効となる。これはDSP95による画像認識処理の判定ベースとなる辞書データと検知エリアについて、投入口カバー8を開くためのものと、塵芥積込装置6の作動中の危険を認識するものとにはっきり区別して安全性を確保するためである。
次いで、ステップS19において、画像処理ユニット90のCPU94は、メモリM96に格納された複数種類の辞書データのうち、辞書データを積込危険防止用特徴データに設定する。
次いで、ステップS20で、積込危険の判定を行う領域を積込危険検知エリアY2に設定する。
次いで、ステップS21で人物認識処理が行われる。図12Bに示すように、まず、ステップS201において、カメラ91から入力される画像データを取得し、ステップS202において、取得した入力画像データに対する二値化処理が行われる。この二値化処理は、例えば、入力画像データについて各画素の輝度値が予め設定された閾値以上である場合に最大輝度値とし、閾値未満であれば最小輝度値とする処理である。生成される二値化データは、ノイズや光量変化の影響の多くが除去されたものとなる。
次いで、ステップS203において、ラベリング処理が行われる。このラベリング処理は、二値化画像データにおいて互いに近接する各画素を領域化するものであり、例えば、同じ輝度値に属すると主に、所定距離内で密接する複数の画素について1つの領域とされたものが、それぞれ物体像として認識される。
次いで、ステップS204において、それぞれの物体像についての人物認識処理が行われる。例えば、カメラ91が、積込危険検知エリアY2に作業者等の人物Oの頭部が入ると、DSP(画像処理部)95が、映し出された画像の特徴と、予めメモリM96に格納された人物の頭部の特徴データとを照らし合わせ、同様の画像であるかどうかを判定する。
次いで、ステップS22において、PLC15により、塵芥積込装置6の始動スイッチSW5がONになったかどうかが判断される。始動スイッチSW5がONになると、ステップS23において、塵芥積込装置6が作動される。
次いで、塵芥積込装置6が作動中のステップS24において、DSP95が積込危険検知エリアY2に人物がいないと判定しているときは、塵芥積込装置6が1サイクル通常動作する。
一方、DSP95が積込危険検知エリアY2に人物がいると判定しているときは、塵芥積込装置6の圧縮板24が圧縮行程に入る手前で、画像処理ユニット90のCPU94がリレースイッチSW4を解放する。これにより、ステップS25で塵芥積込装置6が緊急停止する。
ステップS26において、塵芥積込装置6の1サイクル作動後、積込作業がまだ終了していなければステップS21に戻る。積込作業が終了したのであればステップS27に進む。
ステップS27では、PTOスイッチSWP(駆動源メインスイッチ)がOFFになったかどうかが判定される。OFFになると、ステップS28に進む。
ステップS28において、画像処理ユニット90のCPU94は、メモリM96に格納された複数種類の辞書データのうち、辞書データを、障害物認識用特徴データに設定する。
次いで、ステップS29で、障害物の有無の判定を行う領域を障害物検知エリアY11に設定する。
次いで、ステップS30で障害物認識処理が行われる。ステップS6の特定動作認識処理と同様に、図12Cに示すように、まず、ステップS301において、カメラ91から入力される画像データを取得し、ステップS302において、取得した入力画像データに対する二値化処理が行われる。
次いで、ステップS303において、ラベリング処理が行われる。
次いで、ステップS304において、障害物認識処理が行われる。例えば、作業者以外の人物の手や塵芥投入口7内部から外にはみ出した塵芥が塵芥投入口7の下縁を遮るように存在しないかが判定される。具体的には、カメラ91が、障害物検知エリアY11に人物Oの手H等の投入口カバー8で挟まれると危険である障害物を映し出す。すると、ステップS31において、DSP95が、映し出された画像と、予めメモリM96に格納された、障害物の特徴データとを照らし合わせ、同様の画像であるかどうかを判定することにより、障害物検知エリアY11に障害物があるか否かが判定される。
障害物がある場合には、ステップS36に進んでモニタ93や図示しないブザー等で障害物の存在を通知する。その後、ステップS301に戻る。
人物の手等の障害物がない場合には、投入口カバー8を閉じる動作を行うために、ステップS32に進み、下側センサ19がONかどうか判定される。下側センサ19がOFFである場合には、ステップS33に進んでステップS14と同様の処理3が行われる。また、下側センサ19がONである場合には、ステップS34に進んでステップS15と同様の処理4が行われる。
ステップS33又はステップS34の処理が行われると、ステップS35において投入口カバー8が全閉となる。
このように、本実施形態によると、塵芥投入箱5に設けたカメラ91に、塵芥を両手に持った人物(作業者)の特定の動作が映ると、DSP95は、例えば投入口カバー8を開く指示が出されたと認識し、PLC15が投入口カバー8を自動で開かせるので、作業者は塵芥を地面に置くことなく、塵芥を塵芥投入口7から投入できる。これにより、収集現場に着いてから塵芥投入口7へ塵芥を投入開始する時間を短縮できるので、作業者の作業性がよい。また、積込作業が終わったときに、作業者が開閉検知エリアY1で投入口カバー8を閉じるための特定の動作をすれば、自動で投入口カバー8を閉じることができる。
また、PLC15(制御部)は、PTOスイッチSWP(駆動源メインスイッチ)がOFFになると、投入口カバー8を下降させて塵芥投入口7を閉じるように構成されているので、積込作業が終わった後、作業者が投入口カバー8を閉め忘れて塵芥収集車1の運転室3に乗り込んだとしても、PTOスイッチSWPをOFFにすると投入口カバー8を自動的に閉じることができる。しかも、投入口カバー8が閉じようと動いているときに投入口カバー8の下端と塵芥投入口7の下縁との間に何らかの障害物が入ってくれば投入口カバー8の動きを自動的に止めることができる。従って、作業者は、投入口カバー8を完全に閉じるまで塵芥投入口7の前にいる必要がなく作業性及び安全性がよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、塵芥収集車1は、PTOを備えているが、PTOを備えず、電動モータで油圧ポンプPを駆動する電動塵芥車であってもよい。その場合、図9Aで示したステップS27で架装物電源がOFFされたかどうかを判定すればよく、その他の制御の流れは同様である。
また、上記実施形態では、障害物検知エリアY11と積込危険検知エリアY2の広さが異なるように設定したが、これらのエリアを同じ広さにしてもよい。
また、上記実施形態では、開閉検知エリアY1で画像処理を行うための辞書データを人物の手足の動き等の特定動作の特徴データとし、積込危険検知エリアY2で画像処理を行うための辞書データを人物の頭部の特徴データとしたが、本発明はこれに限らず、開閉検知エリアY1と積込危険検知エリアY2とで画像処理を行うための辞書データを同じもの(人物の頭部の特徴データ等)としてもよい。
また、上記実施形態では、塵芥積込装置6は、昇降板21とこの昇降板21の下端の圧縮板24とを備え、反転行程、押潰行程、圧縮行程、積込行程の積込サイクルを有するいわゆるプレス式で構成した。本発明はこれに限らず、塵芥積込装置は、油圧シリンダで往復回動する押込板と、回転駆動される回転板とを備えたいわゆる回転板式であってもよい。
また、上記実施形態では、投入口カバー8をスライド移動させるアクチュエータとして駆動モータ11を使用したが、本発明はこれに限らず、アクチュエータとして空気圧シリンダや油圧シリンダを使用してもよい。油圧シリンダを使用する場合には、例えば、特開2011−148614号公報のような、投入口カバーに連結される開閉アームに対し油圧シリンダを取り付ける構造が採用できる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。