(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るPOS(Point Of Sales)端末20の設置例を示す図である。POS端末20は、商品販売データ処理装置の一例である。図1(A)は、POS端末20等を客側から見た斜視図である。図1(B)は、POS端末20等を店員側から見た斜視図である。図1(A)に示すように客側から見てPOS端末20の右側にカウンタが置かれている。
図2は、POS端末20の外観例を示す図である。図2(A)は、POS端末20を客側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末20を店員側から見た斜視図である。図3は、POS端末20の構成例を示す図である。図2及び図3において、同一部分には同一符号を付している。
以下、図2を参照しつつ、図3に示したPOS端末20の構成例を説明する。POS端末20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、客側撮像部216と、客側人感センサ217と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215、店員側撮像部218と、店員側人感センサ219とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POS端末20の動作を制御する。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
RAM203は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ30から取得した商品マスタ等)や、処理において生成した情報(例えば、登録処理において生成した登録情報、精算処理において生成した精算情報等)を記憶する。
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
客側表示部205は、客用として設けられたタッチディスプレイであり、客に種々の情報を表示するとともに、客から種々の入力を受け付ける。客側表示部205は、商品に付されたコード情報を読み取る読み取り手段の一例である。客側スキャナ部206は、客用として設けられたスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコード(商品コード等の識別情報)等に光(レーザ光)を照射して光学的に読み取る。
なお、客側スキャナ部206は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部205に、商品の注文ボタン等が表示されている場合、客は、注文ボタンを操作(押下)し、商品を登録することができる。客側撮像部216は、釣銭機209を含む客側方向を撮像する。客側人感センサ217は、人(主に客)の接近を検知する。
カード決済部208は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等の各種媒体)による決済機構である。本実施形態のカード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるが、少なくとも、カード認識部を備えるものであればよい。
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。なお、当該釣銭機209は、客側に向けられており、客が操作するものである。このように、POS端末20は、顧客側に金銭を入出金するための入出金部を備える。
店員側表示部210は、店員用として設けられたタッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部211は、各種のキー(ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。
店員側スキャナ部212は、店員用として設けられたスキャナ部であり、例えば、商品に付されているバーコード(商品コード等の識別情報)や店員の名札に付された店員コード等に光(レーザ光)を照射して光学的に読み取る。
なお、店員側スキャナ部212は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部211に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録することができる。また、店員側表示部210に、商品に対応するプリセットキーが表示されている場合、店員は、当該プリセットキーを操作し、当該商品を登録することができる。店員側撮像部218は、店員側方向を撮像する。店員側人感センサ219は、人(主に店員)の接近を検知する。
印刷部213は、媒体を排出する印刷部であり、例えば、レシート等の種々の媒体を印刷、発行する。印刷部213は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更可能な1台の印刷部である。印刷部の向きは、手動で変更してもよいし、例えば動作モード(詳細は後述)の移行に応じて自動的に変更(メカ的に制御等)してもよい。なお、印刷部の向きの正誤をセンサなどで検出してもよい。このように、印刷部213は、印刷物の排出先を店員側と顧客側のいずれか一方に切り替え可能である。
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンス等を出力する。
通信部215は、他端末(他のPOS端末20)との間において情報を送受信する。
(各動作モードの概要)
続いて、POS端末20の動作モードについて説明する。POS端末20は、複数の動作モードを有する。例えば、POS端末20は、通常モード、フルセルフモード、セミセルフモードを有する。なお、以下の説明する動作モードは、通常業務中の動作モード(商品登録処理や会計処理に係る動作モード)であり、売上や在高等を集計、照会等する集計モード、店員や保守員等が設定作業や保守作業を行う際のメンテナンスモード、新人がトレーニングを行う際のトレーニングモード等は含まない。
図4~図6は、POS端末20の動作モードの概略を説明する図である。図4は、通常モードの概略を説明する図である。図4(A)は通常モードにおける処理(商品登録処理、会計処理)の流れや人(店員、客)の動作を表した模式図であり、図4(B)は通常モードにおけるPOS端末20の動作の基本的な流れを示したフローチャートである。図5は、フルセルフモードの概略を説明する図である。図5(A)はフルセルフモードにおける処理(商品登録処理、会計処理)の流れや人(客)の動作を表した模式図であり、図5(B)はフルセルフモードにおけるPOS端末20の動作の基本的な流れを示したフローチャートである。図6は、セミセルフモードの概略を説明する図である。図6(A)はセミセルフモードにおける処理(商品登録処理、会計処理)の流れや人(客)の動作を表した模式図であり、図6(B)及び図6(C)はセミセルフモードにおけるPOS端末20の動作の基本的な流れを示したフローチャートである。
なお、以下の説明において、上述の動作モード(通常モード、フルセルフモード、セミセルフモード)の分類とは別の切り口として、POS端末20が、商品登録処理を実行するモードを登録モード、精算処理を実行するモードを会計モードと称する場合がある。
(通常モード)
通常モードは、図4(A)に示すように、店員側にて登録処理を実行し、客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、図4(B)に示すように、通常モードの場合、店員側が登録モードになり、客側が会計モードになる。つまり、POS端末20は、登録処理~精算処理の全体を通して見た場合、登録会計モードとして動作する。
通常モードの場合、店員は、客の買上商品を店員側(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211)にて登録する。つまり、POS端末20は、店員の操作(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211等の操作)により、買上商品の登録処理を実行する(図4(A)の上段)。
店員による登録処理が完了した場合、客は、店員側表示部210において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カード決済部208を操作し、精算する(図4(A)の下段)。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)により、精算処理を実行する(図4(A)の下段)。
つまり、通常モードでは、図4(B)に示すように、初めは店員側において、例えば店員側スキャナ部212により商品がスキャン等され(ステップS10:YES)、商品を登録する(ステップS11)。小計キー(例えば、店員側表示部210に表示された小計キー、又は、キー操作部211に配置された小計キー等)の押下後は(ステップS30:YES)、客側において、例えば釣銭機209により精算が行われ(ステップS50)、処理が完了する。なお、ステップS30に小計キーは、登録処理を完了させるための操作キーであり、小計ボタン、登録完了キー、登録完了ボタン、お会計キー、お会計ボタンなどと称する場合もある。
なお、客は、店員による登録処理が完了する迄(合計金額が確定する迄)、待機していてもよいが、登録処理が完了する前に釣銭機209に貨幣を投入してもよい。つまり、POS端末20は、登録処理中において入金を受付可能である(図4(A)の上段)。
また、店員は、客による精算が完了する迄(客がお釣りやレシートが取る迄)、待機していてもよいが、次の客の買上商品を登録してもよい。つまり、POS端末20は、精算処理中において次客の買上商品を登録可能である(図4(A)の下段)。また、店員は、客による精算中に不在であってもよい(図4(A)の下段)。つまり、当該客の精算中には、当該客の応対を終えてもよい。
また、POS端末20は、お釣りがある場合には、お釣りの取り忘れを防止するため、釣銭機209による釣銭・釣札の払出しを制御し、客が釣銭・釣札を取り除いたことをセンサ等で認識した上で、印刷部213によるレシートの発行を制御する。他の動作モードにおいても同様である。なお、上述したように、通常モードでは、お釣りを受け取る客の前に店員がいる場合といない場合とがあるが、店員がいる場合は、必ずしも上述した制御を行わなくてもよい(即ち、釣銭・釣札の払出とレシートの発行とを同時に行ってもよいし、先にレシートを発行してもよい)。また、現在の動作モードや店員の存在/不在(例えば、店員の存在/不在はセンサにより認識)に応じて、釣銭・釣札の払出しとレシートの発行のタイミング等を制御してもよい。
(フルセルフモード)
フルセルフモードは、図5(A)に示すように、客側にて登録処理を実行し、客側にて精算処理を実行する動作モードである。即ち、図5(B)に示すように、フルセルフモードの場合、客側が登録モードにも会計モードにもなる。つまり、POS端末20は、登録処理~精算処理の全体を通して見た場合、登録会計モードとして動作する。
フルセルフモードの場合、客は、買上商品を客側(客側スキャナ部206、客側表示部205)にて登録する。つまり、POS端末20は、客の操作等(客側スキャナ部206によるスキャン、客側表示部205へのタッチ)により、買上商品の登録処理を実行する(図5(A)の上段)。
登録処理が完了した場合、客は、客側表示部205において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カード決済部208を操作し、精算する(図5(A)の下段)。つまり、POS端末20は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)により、精算処理を実行する(図5(A)の下段)。
つまり、フルセルフモードでは、図5(B)に示すように、客側において、例えば客側スキャナ部206により商品がスキャン等され(ステップS20:YES)、商品を登録する(ステップS21)。登録完了キー(例えば、客側表示部205に表示された登録完了キー等)の押下後は(ステップS40:YES)、客側において、例えば釣銭機209により精算が行われ(ステップS50)、処理が完了する。なお、ステップS40に係る登録完了キーは、登録処理を完了させるための操作キーであり、登録完了ボタン、小計キー、小計ボタン、お会計キー、お会計ボタンなどと称する場合もある。
なお、フルセルフモードは、上述したように、客側にて登録処理も精算処理も実行するが、店員側は何もできないという訳ではない。つまり、POS端末20は、フルセルフモードで動作しているときであっても、例えば、店員側スキャナ部212にて店員コードのスキャンが可能である。なお、店員側及び客側の両側にて登録処理を実行している状態(動作モード)を、ダブルスキャンモードと称する場合もある。
(セミセルフモード)
セミセルフモードは、店員側にて登録処理を実行する登録専用モードと、客側にて精算処理を実行する会計専用モードとに区別される。図6の例は、POS端末20-1が登録専用モードで動作し、POS端末20-2が会計専用モードで動作している例である。
セミセルフモードの場合、店員は、登録専用モードのPOS端末20-1において、客の買上商品を店員側(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211)にて登録する。つまり、POS端末20-1は、店員の操作(店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211等の操作)により、買上商品の登録処理を実行する(図6(A)の上段)。
店員による登録処理が完了した場合、客は、会計専用モードのPOS端末20-2に移動し、店員側表示部210において買上商品の合計金額を確認し、釣銭機209に貨幣を投入、または、カード決済部208を操作し、精算する(図6(A)の下段)。つまり、POS端末20-2は、客の操作等(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)により、精算処理を実行する(図6(A)の下段)。
登録専用モードのPOS端末20(図6の例ではPOS端末20-1)において登録処理が完了した場合、客は、登録専用モードのPOS端末20から会計専用モードのPOS端末20(図6の例ではPOS端末20-2)に移動するが、移動先のPOS端末20には、精算処理に必要な情報(登録情報等)が供給される。
登録専用モードのPOS端末20(図6の例ではPOS端末20-1)から会計専用モードのPOS端末20(図6の例ではPOS端末20-2)への精算処理に必要な情報の供給方法としては、登録専用モードのPOS端末20から会計専用モードのPOS端末20に精算処理に必要な情報を送信(ストアコントローラ30を介して送信してもよい。以下同様)する方法や、登録専用モードのPOS端末20において媒体(精算処理に必要な情報を取得するためのバーコード等が印刷された媒体)を発行する方法がある。
なお、図6の例では、会計専用モードのPOS端末20は1台(POS端末20-2)しか存在していないが、会計専用モードのPOS端末20が2台以上存在している場合には、登録専用モードのPOS端末20(図6の例ではPOS端末20-1)において、精算処理を実行させるPOS端末(会計専用モードのPOS端末20)を指定してもよい。なお、登録専用モードのPOS端末20において、媒体(精算処理に必要な情報を取得するためのバーコード等が印刷された媒体)を発行した場合には、当該媒体を読み取った会計専用モードのPOS端末20において精算処理が実行される。
つまり、セミセルフモードでは、はじめは、登録専用モードのPOS端末20(POS端末20-1)の店員側において商品を登録する。例えば、図6(B)に示すように、店員側スキャナ部212のスキャン等により(ステップS10:YES)、商品を登録する(ステップS11)。小計キー(例えば、店員側表示部210に表示された小計キー、又は、キー操作部211に配置された小計キー等)の押下後に(ステップS30:YES)、例えば会計専用モードのPOS端末20(POS端末20-2)が指定されると(ステップS31:YES)、指定されたPOS端末20に登録情報が送信され(ステップS32)、処理が完了する。
なお、図6(B)の例では、商品登録の終了時にはまずは小計キーを押下し、続いて(小計キーの押下後に)、POS端末20を指定するといった処理手順であるが、商品登録の終了時に、直接(小計キーを押下せずに)、POS端末20を指定するといった処理手順であってもよい。後者の場合、画面上に小計キーを表示しなくてもよい。
続いて、図6(C)に示すように、登録専用モードのPOS端末20(POS端末20-1)によって指定されたPOS端末20(POS端末20-2)は、登録情報の受信後(ステップS49:YES)、客側において、例えば釣銭機209により精算が行われ(ステップS50)、処理が完了する。
なお、店員は、登録情報を送信した後(若しくは媒体を発行した後)は、次の客の買上商品を登録可能である(図6(A)の下段)。また、店員は、登録情報を送信した後は、不在であってもよい(図6(A)の下段)。
なお、図6の例では、会計専用モードのPOS端末20-2は、登録専用モードのPOS端末20-1において登録された商品の登録情報を用いて精算処理を実行している。つまり、会計専用モードのPOS端末20-2が精算処理に用いる登録情報は、POS端末20-1が登録専用モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報である。しかしながら、会計専用モードのPOS端末20-2に登録情報を送信可能であれば(若しくはお会計券を発行可能であれば)、会計専用モードのPOS端末20-2が精算処理に用いる登録情報は、必ずしも、POS端末20-1が登録専用モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報でなくてもよい。
一例として、会計専用モードのPOS端末20-2が精算処理に用いる登録情報は、POS端末20-1が通常モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報であってもよい。つまり、会計専用モードのPOS端末20-2は、POS端末20-1が通常モードとして動作しているときに登録した商品の登録情報を用いて精算処置を実行してもよい。
なお、POS端末20-1の店員側において登録処理を終了したとき(登録情報を送信しようとするときやお会計券を発行しようとするとき)に、客側において精算の操作(釣銭機209への貨幣の投入、カード決済部208の操作)が既に開始されていた場合には、登録情報の送信若しくはお会計券の発行を禁止してもよいし、精算の操作をキャンセルしてもよい。
また、図6の例では、POS端末20-2は、会計専用モードとして動作しているときに、登録情報を受信し(若しくはお会計券を読み取り)、精算処理を実行している。しかしながら、登録情報を受信した後(若しくはお会計券を読み取った後)に精算処理が実行可能であれば、POS端末20-2が登録情報を受信する(若しくはお会計券を読み取る)ときの動作モードは、必ずしも、会計専用モードでなくてもよい。
一例として、POS端末20-2は、フルセルフモードで動作しているときに、POS端末20-1から登録情報を受信し、他端末から受信した登録情報を用いて精算処理を実行してもよい。なお、POS端末20-2は、他端末から受信した登録情報を用いて精算処理を実行する前にフルセルフモードから会計専用モードに移行する(会計専用モードの精算処置として他端末から受信した登録情報を処理する)。なお、POS端末20-2は、他端末から受信した登録情報を用いて精算処理を実行する前にフルセルフモードから会計専用モードに移行してもしなくてもよい(フルセルフモードの精算処置として他端末から受信した登録情報を処理してもよい)。
(動作モードの移行)
POS端末20は、店員による明示的なモード移行操作(例えば、画面上の入力、選択操作等)、店員による明示的なモード移行操作以外の他の操作(例えば、店員コードの読取等)に従って動作モードが移行する。また、POS端末20は、店員の操作に拠らない所定条件(経過時間や所定時刻(スケジュール)等の時間に関する条件、他端末等との間における情報の送受信に関する条件等)に基づいて動作モードが移行する。
以下、上記各動作モードにおいて特典を表示する特典表示機能について説明する。本実施形態では、顧客が実際に所持している各種カードを顧客自身がカード決済部208に読み取らせる。POS端末20は、カード決済部208によって読み取られたカード情報(例えばカード番号等)から、登録した商品の購入時に利用したときに発生するカードの特典等を表示する。客は表示された特典を参考にして、利用するカードを決定する。なお、各種カードは、登録された商品の代金を決済可能なものであればよく、例えばクレジットカード、電子マネーのカード、デビットカード、ポイントカード等が挙げられる。また、カードに代えて、各種カードの機能を有する携帯端末であってもよい。
本実施形態では、一例として、通常モード及びセミセルフモードでは、客は商品の登録中にカードを読み取らせることができる。フルセルフモードの場合、全ての商品の登録が終了した後に、客はカードを読み取らせることができる。
以下の説明では、クレジットカード、電子マネーのカード、デビットカード、及びポイントカードを提供している事業者を単に事業者と表現することがある。また、クレジットカードと店舗とが提携しているカード(以下、「提携カード」とも表現する)もあり、この場合は店舗もカード事業者に含まれる。こうした提携カードでは、クレジット会社からの特典と、店舗からの特典が得られることがある。
図7は、特典表示機能を実現するためのシステム構成例を示す図である。図7には、複数のPOS端末20、店舗サーバ110、ネットワーク120、事業者130A、130B、130C、130Dが示されている。事業者130Aは、クレジットカードを提供している事業者の特典情報が記憶されたサーバである。事業者130Bは、電子マネーを提供している事業者の特典情報が記憶されたサーバである。事業者130Cは、デビットカードを提供している事業者の特典情報が記憶されたサーバである。事業者130Dは、ポイントカードを提供している事業者の特典情報が記憶されたサーバである。以下、事業者130A、130B、130C、130Dの夫々を特に区別しない場合には任意の事業者を事業者130と称する。また、各事業者130は、1つの事業者(例えば、1つのクレジット会社)のみを示すものではなく、事業者130Aは、1つ以上のクレジット会社の特典情報が記憶されたサーバを示す。
POS端末20は、店舗サーバ110及びネットワーク120を介して、各事業者130と通信可能である。ネットワーク120は、インターネット、一般電話回線等で構成されるが、通信回線であれば、どのようなネットワークでもよい。
図8は、特典表示画面の一例を示す図である。この特典表示画面は、決済で用いられた場合の特典を示すもので、上述したように客が所持している各種カードをカード決済部208に読み取らせることにより表示される。特典表示画面には、「おすすめ」、「カード種別」、「発生ポイント」、「利用可能ポイント」、及び「キャンペーン情報」が表示される。
このうち、「おすすめ」は、読み取られたカードのうち、所定の基準により定まる優先順位である。本実施形態では、所定の基準として発生ポイントを用いており、発生ポイントが大きいほど優先順位が高くなり、その上位1位と2位を表示する。「カード種別」は、読み取られたカードが、クレジットカード、電子マネーのカード、デビットカード、及びポイントカードのいずれかであること、また、カードのブランド名(図8では、A、B、X、Y、Z)を示す。さらに、「カード種別」には、カードが使用可能か否かも示される。例えば、図8に示されるような「残高不足」や、図示はしていないが、カードの有効期限が切れ、無効になっていることが示される。
「発生ポイント」は、今回の取引で発生するポイントを示す。なお、図8には、提携カードのクレジットカードAにおいて、「4/2」が示されているが、「4」は店舗事業者により発生するポイントを示し、「2」はクレジットカード事業者により発生するポイントを示している。よって、クレジットカードAを使用した場合には、合計で6ポイント発生する。
「利用可能ポイント」は、この取引で利用可能なポイント(1ポイントが1円に相当)を示す。「キャンペーン」情報は、現在行われているキャンペーンやこれから行われるキャンペーンを示す。例えば、「ポイント1.5倍」は、ポイントが1.5倍になるキャンペーンを現在行っていることを示し、「来週月曜日はポイント2倍」は、これから行われるキャンペーンを示す。
特典表示画面において、当店で使用できないカードであることを示す場合には、「デビットカードY」に示されるように、「当店では使用不可」と表示される。この場合、「発生ポイント」、「利用可能ポイント」、及び「キャンペーン情報」は表示されない。このように、本実施形態では、特典情報をカードに応じて(例えば、残高不足や使用不可)表示態様を異ならせて表示する。これにより、客が特典情報をより容易に確認することができる。
また、図8に示されるように、本カードと家族カードの紐付けられたカードの特典情報を1枠にまとめることで、本カードと家族カードとが関連付けて表示される。このように、紐付けられた複数のカードが含まれる場合には、紐付けられた複数のカードが決済で用いられた場合の特典を示す特典情報を関連付けて表示するようにしてもよい。関連付けて表示することで、客が特典情報をより容易に確認することができる。
次に、カードを読み取らせるときに、客側表示部205に表示される画面の遷移について説明する。図9、図10、図11は、客側表示部205に表示される画面の一例を示す図である。以下で説明される画面及び画面の遷移は、各動作モードにおいてほぼ共通している。
図9(A)に示されるように、POS端末20は、客にカードの読み取りを促すために、客側表示部205に「カードを読み取らせて下さい」をポップアップ表示する。客がカードをカード決済部208に読み取らせると、図9(B)に示されるように、カードの特典が表示されていく。図9(B)に示される「読み取り終了」ボタンは、特典を見たい全てのカードを読み取ったときに客が押下するボタンである。なお、「おすすめ」は、全てのカードが読み取られない限り判定できないため、「読み取り終了」ボタンの押下後に表示される。
また、通常モード及びセミセルフモードにおいて商品の登録中にカードを読み取らせた場合には、合計金額が不明のため、図9(B)における発生ポイントは空欄となる。通常モード及びセミセルフモードにおいて、客が図9(B)に示される読み取り終了ボタンを押下すると、発生ポイントが表示される。一方、フルセルフモードにおいて全ての商品の登録が終了した後にカードを読み取らせた場合には、合計金額が確定しているため、図9(B)に示されるように発生ポイントが表示される。
図9(B)において、客は、図8に示した各種カードを読み取らせ、「読み取り終了」を押下すると、図10(A)に示される画面が表示される。図10(A)は、特典表示画面を含む使用カード選択画面を示している。POS端末20は、客に使用するカードの選択を促すために、客側表示部205に「カードを選択して下さい」をポップアップ表示する。客は、使用するカードを特典表示画面で選択する。選択方法は、使用するカードの「カード種別」が表示された領域をタッチする方法である。図10(A)の使用カード選択画面において、客がクレジットカードAを選択すると、図10(B)に示される確認画面が表示される。
図10(B)に示される確認画面では、クレジットカードAが選択されたことを示すために、クレジットカードAの欄は網掛けされる。また、POS端末20は、使用するカードを確認するために、客側表示部205に「クレジットカードAでよろしいですか?」という確認画面をポップアップ表示するとともに、「はい」ボタン、「いいえ」ボタンを表示する。客が「はい」ボタンを押下すると、POS端末20は、図11に示される3つの精算画面のうちの、いずれかの精算画面を表示する。
図11に示される3つの精算画面は、レシートなしボタン141、領収書ありボタン142の有無の違いである。いずれの精算画面を表示するかは、店舗により予め設定されている。図11(A)は、レシートなしボタン141、及び領収書ありボタン142の両方が表示される精算画面の一例である。図11(B)は、レシートなしボタン141のみが表示される精算画面の一例である。図11(A)は、レシートなしボタン141、及び領収書ありボタン142の両方が表示されない精算画面の一例である。なお、図11(A)の精算画面には、レシートなしボタン141、及び領収書ありボタン142の両方が表示されるが、客はいずれか一方のみ押下可能である。
図11(A)の精算画面において、客が領収書ありボタン142を押下した場合、領収書が発行される。また、図11(A)及び図11(B)の精算画面において、客がレシートなしボタン141を押下した場合、紙媒体に印刷されたレシートに代えて、客のスマートフォンに電子レシートが出力される。なお、電子レシートの出力先は、客のスマートフォンに限らず、客が携帯端末やPCからレシートを閲覧可能に表示するためのデータを記憶するサーバやクラウド上の仮想サーバであってもよい。図11(C)の精算画面では、レシートなしボタン141、及び領収書ありボタン142の両方が表示されないため、客は選択の余地はなく、紙媒体に印刷されたレシートが発行される。客は、図10に示されるいずれかの精算画面において、確認ボタンを押下することで精算を終了することができる。以上説明した、図9、図10、図11において、1つ前の画面に戻すための「戻る」ボタンを設けるようにしてもよい。
次に、通常モード及びセミセルフモードにおける店員側表示部210の表示態様について説明する。図12は、通常モード及びセミセルフモードにおける店員側表示部210の表示態様を示す図である。店員側表示部210には、客がカードを読み取らせているときには、「カード読み取り中」が表示され、客が図9(B)に示した「読み取り終了」ボタンを押下すると、「カード読み取り終了」が表示される。
図12(A)は、登録画面に表示される「カード読み取り中」表示145を示す図であり、図12(B)は、小計画面に表示される「カード読み取り終了」表示146を示す図である。なお、商品の登録中にカードの読み取りが終了した場合には、登録画面において「カード読み取り終了」表示146が表示され、小計画面においてもカードの読み取りが終了していない場合には、「カード読み取り中」表示145が表示される。
通常モードの場合、客が図9(B)に示した「読み取り終了」ボタンを押下すると、図10(A)に示した使用カード選択画面が表示される。一方、セミセルフモードの場合、店員は「カード読み取り終了」表示146を確認した後に、精算装置指定ボタン147、148によって精算装置を指定する。POS端末20は、指定された精算装置へ特典情報を送信する。客は指定された精算装置において、不図示の精算開始ボタンを押下すると、図10(A)に示した使用カード選択画面が表示される。このように、POS端末20は、登録された商品の代金の精算を他の装置で行う場合に、他の装置に特典情報を送信する。これにより、他の装置で精算を行う場合にも、客に適切な情報を提供することができる。
以上より、通常モードおいて、客側表示部205には、図9(A)、図9(B)、図10(A)、図10(B)、図11のいずれかの画面、がこの順番で表示される。一方、フルセルフモードおいて、客側表示部205には、図9(A)、図9(B)がこの順番で表示され、指定された精算装置において、図10(A)、図10(B)、図11のいずれかの画面、がこの順番で表示される。
フルセルフモードでは、店員を介さずに登録及び精算が行われる。そのため、客が全ての商品を登録した後に、精算方法を選択するためのボタン(例えば、現金、電子マネー、クレジット等)と、特典情報機能を実行するための不図示の特典表示ボタンが表示される。この特典表示ボタンを押下すると、図9(A)、図9(B)、図10(A)、図10(B)、図11のいずれかの画面、がこの順番で表示される。なお、フルセルフモードにおいて、店員側表示部210には何も表示されないが、店員が状態を確認するために、店員側表示部210に客側表示部205と同じ画面を表示(ミラー表示)可能としてもよい。
以上説明した特典表示機能の処理概要についてフローチャートを用いて説明する。以下に説明するフローチャートは、CPU201により実行される。図13(A)は、特典情報生成処理の一例を示すフローチャートを示す図である。CPU201は、カード決済部208によってカードが読み取られた否かを判定する(ステップS101)。カードが読み取られなかった場合には(ステップS101:NO)、ステップS106に進む。カードが読み取られた場合には(ステップS101:YES)、店舗サーバ110を介して、カードに対応する事業者のサーバから特典情報を取得する(ステップS102)。このとき読み取られたカードが提携カードの場合には自店舗で特典が発生することがある。そこで、CPU201は、自店舗で特典が発生するか否かを判定する(ステップS103)。自店舗で特典が発生しない場合には(ステップS103:NO)、CPU201は、ステップS105に進む。
自店舗で特典が発生する場合には(ステップS103:YES)、CPU201は、特典情報に自店舗分の特典を加えた特典情報を生成する(ステップS104)。CPU201は、読み取られたカードに対応する特典情報を表示する(ステップS105)。CPU201は、「読み取り終了」ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS106)。「読み取り終了」ボタンが押下されなかった場合には(ステップS106:NO)、ステップS101に進む。
「読み取り終了」ボタンが押下された場合には、読み取られたカードに、本カード及び当該本カードの家族カードが含まれるか否かを判定する(ステップS107)。本カード及び当該本カードの家族カードが含まれない場合には(ステップS107:YES)、本処理を終了する。本カード及び当該本カードの家族カードが含まれる場合には(ステップS107:YES)、図8に示したように、CPU201は、本カードと家族カードとを1枠にまとめた特典情報を生成し(ステップS108)、本処理を終了する。
以上説明した特典情報生成処理により、読み取られたカードごとに、当該カードが決済で用いられた場合の特典を示す特典情報が生成される。この特典情報生成処理は、各動作モードにおいて特典情報機能を提供する場合に実行される。なお、通常モード及びブルセルフモードでは、小計キーが押下されない限り発生ポイントが不明であり、それによって「おすすめ」も判定できないため、発生ポイント及び「おすすめ」は、小計キー押下後に生成される。次に、各動作モードごとの特典情報関連処理について説明する。
図13(B)は、通常モードにおける特典情報関連処理の一例を示すフローチャートを示す図である。図13(A)に示した特典情報生成処理は、図13(B)の特典情報関連処理とは独立して実行される。図13(B)において、CPU201は、小計キーが押下され、かつ読み取り終了ボタンが押下されると(ステップS201:YES)、発生ポイントを算出し、「おすすめ」を判定して、発生ポイント及び「おすすめ」を付加した特典情報を生成する(ステップS202)。そして、CPU201は、使用カード選択画面を表示する(ステップS203)。ここでは、図10(A)に示した画面が表示される。
CPU201は、客により使用するカードが選択されると(ステップS204:YES)、図10(B)に示したように、確認画面をポップアップ表示する(ステップS205)。CPU201は、客により確認画面に表示された「はい」ボタンが押下されると(ステップS206:YES)、図11に示した精算画面を表示する(ステップS207)。精算画面において、確認ボタンが押下されると(ステップS208:YES)、CPU201は、選択されたカードで決済を行い(ステップS209)、本処理を終了する。
次に、セミセルフモードにおける特典情報関連処理について説明する。セミセルフモードでは、登録装置と精算装置で取引が行われるため、登録装置での処理と、精算装置での処理とについて説明する。図14(A)は、セミセルフモード(登録装置)における特典情報関連処理の一例を示すフローチャートを示す図である。図13(A)に示した特典情報生成処理は、図14(A)の特典情報関連処理(セミセルフ:登録装置)とは独立して実行される。
図14(A)において、CPU201は、小計キーが押下され、かつ読み取り終了ボタンが押下されると(ステップS301:YES)、発生ポイントを算出し、「おすすめ」を判定して、発生ポイント及び「おすすめ」を付加した特典情報を生成する(ステップS302)。そして、CPU201は、発生ポイント及び「おすすめ」を付加した特典情報を表示する(ステップS303)。ここでは、図10(A)に示した画面が表示される。
CPU201は、図12(B)に示した小計画面において、精算装置が指定されると(ステップS304:YES)、指定された精算装置に登録データと特典情報とを送信して(ステップS305)、本処理を終了する。
図14(B)は、セミセルフモード(精算装置)における特典情報関連処理の一例を示すフローチャートを示す図である。CPU201は、登録装置から送信された登録データと特典情報を受信する(ステップS401)。これにより、CPU201は、不図示の精算開始ボタンを表示する。精算開始ボタンが押下されると(ステップS402:YES)、CPU201は、使用カード選択画面を表示する(ステップS403)。ここでは、図10(A)に示した画面が表示される。
CPU201は、客により使用するカードが選択されると(ステップS404:YES)、図10(B)に示したように、確認画面をポップアップ表示する(ステップS405)。CPU201は、客により確認画面に表示された「はい」ボタンが押下されると(ステップS406:YES)、図11に示した精算画面を表示する(ステップS407)。精算画面において、確認ボタンが押下されると(ステップS408:YES)、CPU201は、選択されたカードで決済を行い(ステップS409)、本処理を終了する。
次に、フルセルフモードにおける特典情報関連処理について説明する。フルセルフモードでは、上述したように、客が全ての商品を登録した後に特典ボタンが押下されることにより、特典情報機能が実行される。従って、CPU201は、特典表示ボタンが押下されると(ステップS501:YES)、図13(A)に示した特典情報生成処理を実行する(ステップS502)。ここでは、既に全ての商品が登録されているために、発生ポイント及び「おすすめ」が付加された特典情報が生成される。CPU201は、使用カード選択画面を表示する(ステップS503)。ここでは、図10(A)に示した画面が表示される。
CPU201は、客により使用するカードが選択されると(ステップS504:YES)、図10(B)に示したように、確認画面をポップアップ表示する(ステップS505)。CPU201は、客により確認画面に表示された「はい」ボタンが押下されると(ステップS506:YES)、図11に示した精算画面を表示する(ステップS507)。精算画面において、確認ボタンが押下されると(ステップS508:YES)、CPU201は、選択されたカードで決済を行い(ステップS509)、本処理を終了する。
以上説明した実施形態では、客がカードを読み取らせていたが、店員がカードを読み取らせるようにしてもよい。また、図9、図10に示した画面には、特典情報等が示されているが、登録された商品も表示可能である。さらに、特典情報は、客側表示部205にのみ表示せずに、店員側表示部210にも表示するようにしてもよい。また、紐付けられたカードの特典情報を関連付けて表示したが、本カードと家族カード以外に、例えば同一のクレジット会社が発行する異なるクレジットブランドのカードが複数読み取られた場合にも、関連付けて表示してもよい。また、カードから取得するカード情報は、カード番号全体でなくてもよく、カード番号のうち、例えばクレジット会社のみが判定可能な番号のみを取得してもよい。この場合であっても、特典情報を取得することができることもあるため、カード番号全体を取得する場合と比較して、安全性を確保することができる。さらに、セミセルフモードにおいては、精算装置で使用するカードを選択した場合に、客によってカードを読み取らせ、カード番号を再度取得するようにしてもよい。これにより、登録装置と精算装置の間でカード番号の通信を行わないようにすることができる。
次に、セミセルフモードの種々の態様について説明する。上述したセミセルフモードでは、登録モードで動作するPOS端末から、会計モードで動作するPOS端末を指定する必要があるが、この指定方法について説明する。以下の説明では、登録モードで動作するPOS端末を登録装置と表現し、会計モードで動作するPOS端末を会計装置と表現する。
複数の会計装置のうちから会計処理を実行させる会計装置を指定する態様としては、会計処理を実行させる会計装置を、店員が登録装置にて指定する態様(第1の指定態様)と、客に手渡しされるお会計券を登録装置から発行させ、店員から手渡しされたお会計券を、客が1つの会計装置に読み取らせる態様(第2の指定態様)とがあるが、会計装置を指定する態様としては、上記の態様に限定されない。例えば、以下のように会計装置を指定する態様であってもよい。
1つの態様として、商品登録の完了に応じて表示された送信ボタンに対して行われた操作に応じて(あるいは商品登録の完了を宣言するような操作であってもよい)、登録装置が、例えば会計装置に状態の問合せを行って会計処理が可能な(例えば、障害が発生しておらず、使用中でもない)会計装置を認識し、使用中でない会計装置のうちから所定の規則(例えば会計装置番号順)に従って、1つの会計装置を決定する。そして、登録装置は、決定した会計装置に会計情報を送信して会計処理の実行を指示する。
もう1つの態様として、予め会計装置について会計処理の優先順位を設定しておくようにする。そのうえで、商品登録の完了に応じて、会計装置への会計情報の送信を指示する送信ボタンの操作が有効となるように表示する。送信ボタンが操作されたことに応じて、登録装置は、設定された優先順位に従った順で会計装置の会計処理が可能であるか否かを確認し、会計処理が可能であることが確認されなければ、優先順位が次の会計装置について確認するようにする。そのうえで、登録装置は、最初に会計処理が可能であることが確認された会計装置に会計情報を送信して会計処理の実行を指示する。
もう1つの態様として、登録装置は、全ての会計装置に会計情報を送信する。会計情報を受信した会計装置は、自己が受信した会計情報に含まれる会計情報を利用して会計処理を実行可能な状態となると、自己が会計処理を実行することを通知する会計処理実行通知を会計情報の送信元の登録装置に送信する。
登録装置は、会計処理実行通知の受信に応じて、会計処理実行通知の送信先の会計装置を示す表示(会計処理実行表示)を行う。店員は、会計処理実行表示を見て、会計処理を実行する会計装置がいずれであるのかを客に伝えればよい。
この際、会計処理実行表示とともに、会計処理実行通知を送信した会計装置のサインポールを所定のパターンで点灯させたり、会計装置から所定の報知音を出力させたりすることで、自己が会計処理を実行することを報知するようにしてよい。
もう1つの態様として、登録装置にて商品登録を終えた商品が容れられた買い物カゴを、店員が、会計装置ごとに対応して設置されたカゴ置き場のうちのいずれかに買い物カゴを移動させる。
カゴ置き場には、載置された買い物カゴを検出するセンサが備えられる。センサによりカゴ置き場買い物カゴが載置されたことが判定されると、対応の会計装置が要求を行って、登録装置から対応の会計情報を取得し、会計処理を実行するようにされる。この場合にも、会計処理を実行することとなった会計装置が、サインポールの点灯や報知音の出力などにより、自己が会計処理を実行することを報知するようにしてよい。
もう1つの態様として、登録装置は、会計情報と、複数の会計装置間での転送順を設定した転送順情報とを含む会計指示情報を、或る1つの会計装置に送信する。転送順情報は、会計装置間で循環的に転送順を指定するものであってよい。
会計指示情報を受信した会計装置は、自己が会計処理を実行可能であれば、会計指示情報の送信元の登録装置に対して、会計処理実行通知を送信し、受信された会計指示情報に含まれる会計情報を利用して会計処理を実行する。
一方、会計指示情報を受信した会計装置は、自己が会計処理を実行不可である場合、受信された会計指示情報に含まれる転送順情報に従って、転送順が次の会計装置に対して、受信された会計指示情報を転送する。このようにして、会計装置間で会計指示情報が順次転送されるようにすることによっても、会計処理を実行させるべき会計装置の指定に相当する手順が実現される。
(第2実施形態)
図16は、第2実施形態に係る販売システム1を説明するためのネットワークの概念図である。図16に示す販売システム1は、管理装置(例えば、ストアコントローラ)510、クラウドサーバ520、登録精算装置530、精算装置540、監視装置550(例えば、パーソナルコンピュータ等)、携帯端末560(例えば、スマートフォン等)を含む。なお、図16において、1台の登録精算装置530を図示したが、1店舗内の登録精算装置530の数は2台以上であってもよい。また、図16において、2台の精算装置540を図示したが、1店舗内の精算装置540の数は1台であってもよいし3台以上であってもよい。また、図16において、1台の監視装置550を図示したが、1店舗内の監視装置550の数は2台以上であってもよい。また、管理装置510は、基本的には1店舗に1台であるが、2台以上であってもよい。販売システム1は、種々の店舗等(スーパーマーケット、コンビニストア、ドラックストア、ホームセンタ、家電量販店、アパレルショップ、その他の専門店等)に導入可能である。
図16に示した販売システム1は、店員が登録精算装置530を使用して商品を登録する態様に対応するサービス、顧客自身が携帯端末560を使用して商品を登録する態様に対応するサービス(以下、サービスAと称する)など各種サービスを提供する。なお、販売システム1のうち、サービスAを提供する部分を特定販売システムと称する場合がある。換言すれば、特定販売システムは、販売システム1のサブシステムであり、サービスAを提供する。なお、以下の説明において、顧客のうち、サービスAを利用する顧客を特に会員と称する場合がある。
管理装置510、登録精算装置530、精算装置540、監視装置550は、店舗内に設置されるものであり、LAN519(有線でも無線でもよい)を介して通信可能に接続されている。管理装置510は、クラウドサーバ520と通信可能である。
管理装置510は、主にLAN519内の各種装置を管理する装置である。例えば、管理装置510は、外部の装置との通信機能を有する。管理装置510は、外部の装置(例えば、非図示の本部のサーバ、クラウドサーバ520であってもよい)から、例えば、商品ファイル(商品マスタ)や、特売ファイルを受信し、登録精算装置530等に供給したり、精算装置540等から取引情報を受信し外部の装置(例えば、クラウドサーバ520等)に送信したりする。
商品ファイルは、例えば、個々の商品を識別する商品識別情報(商品コード)に対応付けて、商品名や販売価格等を記憶したファイルである。特売ファイルは、例えば、商品識別情報に対応付けて、特売期間(開始日時、終了日時)、特売内容(値引きや割引の条件、値引きや割引の内容)を記憶したファイルである。
クラウドサーバ520は、各種サービスを提供するサーバである。クラウドサーバ520は、第1実施形態で説明した事業者130A、130B、130C、130Dと通信可能である。なお、図16において、事業者130A、130B、130C、130Dは図示を省略している。クラウドサーバ520は、事業者130A、130B、130C、130Dと通信可能であることから、第1実施形態で説明した特典情報等を事業者130から取得できるため、例えば精算装置540において、図8で説明した特典表示画面を表示させることができる。
クラウドサーバ520は、サービスA(会員である顧客自身が携帯端末560を使用して商品を登録する態様に対応するサービス)を提供する。例えば、クラウドサーバ520は、サービスAに関係する各種情報(例えば、取引情報(バスケット情報)等)を管理(記憶)する。
クラウドサーバ520は、商品ファイルや特売ファイルを管理(記憶)する。なお、上述したように、クラウドサーバ520はサービスAを提供するが、特売ファイルに基づく特売(特売ファイルを参照して実現される特売)は、販売システム1全体において行われるものであってもよいし、販売システム1のうち特定販売システム(サービスA)において限定的に行われるものであってもよい。つまり、店員が登録精算装置530を使用して商品を登録する場合も、会員である顧客自身が携帯端末560を使用して商品を登録する場合も特売ファイルに基づく特売が適用されてもよいし、会員である顧客自身が携帯端末560を使用して商品を登録する場合に限って特売ファイルに基づく特売が適用されてもよい。なお、クラウドサーバ520に代えて、他の装置(例えば、非図示の本部のサーバ)が商品ファイルを管理してもよい。また、クラウドサーバ520に代えて、他の装置(例えば、非図示の本部のサーバ)が特売ファイルを管理してもよい。
また、クラウドサーバ520は、年齢確認商品(購入者の年齢の確認を要する商品。店員呼出商品とも称する。例えば、酒、タバコ等)の商品コードを記憶した年齢確認商品ファイルを管理する。年齢確認商品ファイルは、例えば、年齢確認商品であるか否かを判断するために用いられる。なお、クラウドサーバ520に代えて、他の装置(例えば、非図示の本部のサーバ)が年齢確認商品ファイルを管理してもよい。なお、例えば、商品ファイルが年齢確認商品に該当するか否かのフラグ(値0:該当、値1:非該当)を記憶することにより、商品ファイルが年齢確認商品ファイルを兼ねてもよい。
登録精算装置530は、登録処理及び精算処理を実行する装置である。登録精算装置530は、店員によって使用される(店員の操作によって登録処理と精算処理とを実行する)。
精算装置540は、精算処理を実行する装置である。精算装置540は、基本的には、顧客によって使用される(顧客に操作によって精算処理を実行する)。精算装置540は、少なくとも、サービスAを利用する顧客(会員)に利用される。
監視装置550は、主にLAN519内の各種装置を監視する装置である。監視装置550は、他の装置(例えば、登録精算装置530、精算装置540等)の稼働状況等を監視し、他の装置における各種情報を表示したり、他の装置に対する各種命令を出力したりする。
携帯端末560は、会員である顧客によって操作される。携帯端末560は、サービスAを利用する際に用いられる。携帯端末560は、通信機能、撮像機能(カメラ)の他に、各種コード(バーコード、2次元コード等)を認識する認識機能を備える。例えば、携帯端末560は、商品に付されているバーコードを認識する。例えば、携帯端末560は、撮像機能によって撮像されている撮像画像(スルー画像として取得している画像)内の特徴点を抽出し、オブジェクト(各種コード)を認識してもよい。
なお、携帯端末560は、基本的には各会員の所有物であることを想定しているが、店舗側が貸与するものであってもよい。なお、携帯端末560の数(稼働中の数)は、来店者数等に応じて変化するものであり、図16では、複数台が可能である旨の例として2台の携帯端末560を図示している。
なお、携帯端末560は、サービスAに係る各種画面を表示する。例えば、携帯端末560に、サービスAを利用するためのアプリケーションプログラム。以下、特定アプリとも称する。)をインストールしておき、携帯端末560は、サービスAに係る各種画面を表示してもよい。
なお、販売システム1(又は特定販売システム)の一部又は全部を他の名称(例えば、商品登録システム、精算システム、商品販売データ処理システム等)などと称してもよい。
また、上記では、クラウドサーバ520、精算装置540、携帯端末560について、サービスAに利用される説明したが、管理装置510についてもサービスAに利用される(例えば、精算装置540とクラウドサーバ520との情報の送受信に利用される)。なお、サービスAに他の装置(登録精算装置530、監視装置550、非図示の本部のサーバ等)を利用してもよい。
図17は、精算装置540について説明する説明図である。図17(A)は、精算装置540の外観例(客側から見た斜視図)を示す図である。図17(B)は、精算装置540の構成例を示す図である。図17(A)及び図17(B)において、同一部分には同一符号を付している。なお、精算装置540は、基本的に客が操作するものである。
以下、図17(A)を参照しつつ、図17(B)に示した精算装置540の構成例を説明する。精算装置540は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ハードディスク404と、表示部405と、スキャナ部406と、カード決済部408と、釣銭機409と、印刷部413と、音声出力部414と、通信部415とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。なお、精算装置540は、キー操作部、撮像部(カメラ)、報知部(サインポール等のランプ)を更に設けていてもよい。
CPU401は、中央演算処理装置であり、ROM402に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、精算装置540の動作を制御する。
ROM402は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU401が利用する各種の情報を記憶する。
RAM403は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM403は、ROM402やハードディスク404から読みだした情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶する。
ハードディスク404は、種々の情報を記憶する。ハードディスク404は、例えば、ROM402に代えて、CPU401が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM403に代えて、ROM402から読みだした情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶してもよい。
表示部405は、タッチディスプレイであり、種々の情報を表示するとともに、種々の入力を受け付ける。
スキャナ部406は、種々の情報を光学的に読み取る。例えば、スキャナ部406は、携帯端末560の表示部に表示されるコード(精算用の2次元コード等)をスキャンし、精算処理に必要な情報を読み取る。また、スキャナ部406は、他の装置(例えば、登録精算装置530が発光したお会計券(登録商標)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)をスキャンし、精算処理に必要な情報を読み取ってもよい。また、スキャナ部406は、商品に付されているバーコードをスキャンし、商品コードを読み取ってもよい。また、スキャナ部406は、店員の名札に付されたバーコード等をスキャンし、店員コードを読み取ってもよい。
カード決済部408は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等のプリペイドカード、デビット支払時におけるキャッシュカード、ポイント支払時におけるポイントカード等)による決済機構である。カード決済部408は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるが、少なくとも、カード認識部を備えるものであればよい。なお、カード認識部は、特典付与、割引等のために各種カード(例えば、ポイントカード、会員カード、株主カード等)を認識してもよい。
釣銭機409(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。紙幣や硬貨が投入口に投入された場合にはセンサによって検出(投入があった旨の検出、金種別の枚数の検出等)される。
印刷部413は、各種媒体(レシート、お会計券等)を印刷、発行する。
音声出力部414は、音声を出力する。例えば、音声出力部414は、音声ガイダンス等を出力する。通信部415は、他装置(管理装置510、登録精算装置530、他の精算装置540、監視装置550等)との間において情報を送受信する。
なお、精算装置540の外観やハードウェア構成を説明したが、登録精算装置530等の外観やハードウェア構成については説明を省略する。なお、図16において説明したように、登録精算装置530は、基本的に店員が使用する(店員の操作によって登録処理と精算処理とを実行する)。
また、登録精算装置530は、両側(店員側、顧客側)の夫々に表示部やスキャナ部を備えるとともに、一方側(客側)に決済部(カード決済部、現金決済部)を備える構成としてもよい。当該構成の登録精算装置530は、例えば稼働状況等に応じて、複数の動作態様(店員の操作によって登録処理を実行して顧客の操作によって精算処理を実行する態様、顧客の操作によって登録処理と精算処理とを実行する態様、店員及び顧客の操作によって登録処理を実行して顧客の操作によって精算処理を実行する態様等)のうちの何れかの動作態様に切り替え可能な装置であってもよい。また、顧客の操作によって精算処理を実行する態様であれば、登録精算装置530をサービスAに利用可能である。すなわち、顧客は、登録処理を携帯端末560で実行し、登録精算装置530で精算処理を実行可能である。
次に、携帯端末560に表示される画面例について説明する。図18(A)は、開始画面を示す図である。開始画面は、顧客が取引を開始する際に表示される画面である。開始画面には、支払方法選択ボタン601、非選択ボタン602、及び関連情報表示欄603が表示される。
支払方法選択ボタン601は、顧客が所望する支払方法をタッチするためのボタンである。支払方法選択ボタン601には、顧客が予め登録しておいた支払方法の一覧が表示される。図18(A)の例では、支払方法として、「現金」、「クレジットカードA」、「クレジットカードB」、「電子マネー」、及び「ポイントカード」が表示されている。
非選択ボタン602は、現時点では支払方法を選択しないときにタッチするためのボタンである。非選択ボタン602には、現時点では支払方法を選択しないことを示す「あとで選択する」が表示される。
関連情報表示欄603は、支払方法に関連する情報を表示するための欄である。図18(A)の例では、支払方法に関連する情報として、「クレジットカードAなら全品5%引き!」と表示されている。これにより、顧客が支払方法を選択する際に参考となる情報を提供することができるので、顧客の使い勝手を向上させることができる。
図18(B)は、登録画面を示す図である。登録画面には、登録欄605、支払方法表示変更ボタン610、変更価格報知611、及び適用報知612が表示される。さらに、登録画面には、撮像画像を表示する撮像画像表示領域604が設けられている。図18(B)では、商品(○○食パン)に付されているバーコードを撮像しているときの表示例が示されている。顧客は、所望の商品(購入する商品)の登録に際し、図18(B)に示すように、該商品に付されているバーコードを認識(撮像)する。
登録欄605には、登録済みの商品、点数、及び合計金額などが表示される。図18(B)の場合、登録済みの商品として、○○ヨーグルト、○○チョコレート、○○食パンとが表示されている。登録されたタイミングが遅いものほど下部に表示される。よって、図18(B)の場合は、○○食パンが直近に登録された商品である。また、登録欄には、「お会計へ進む」ボタンが表示される。顧客は、商品の登録を終え、精算する場合に、「お会計へ進む」ボタンをタッチする。
支払方法表示変更ボタン610は、現時点で選択されている支払方法、または支払方法が選択されていないことと、支払方法を変更する際の操作とが表示され、顧客が支払方法を変更するためのボタンである。図18(B)の場合は、電子マネーが選択されていることが示されている。これにより、顧客は現時点で支払方法として電子マネーが選択されていないことを認識できる。支払方法表示変更ボタン610を顧客がタッチすると、図18(C)に示される変更画面が表示される。
図18(C)に示される変更画面には、登録画面に重畳するように、支払方法選択ボタン601、非選択ボタン602、及び関連情報表示欄603が表示される。支払方法選択ボタン601、非選択ボタン602、及び関連情報表示欄603は、図18(A)で説明した通りである。
図18(B)に戻り、変更価格報知611は、現時点で選択されている支払方法によって価格が変更されたことを商品登録時に報知する。現時点で支払方法が選択されていない場合の表示例は図18(D)で説明する。図18(B)の場合は、選択されている電子マネーで支払うと、○○食パンが10%引きになることが表示されている。変更価格報知611は、商品登録後の所定時間(例えば3秒)表示される。これにより、顧客は現時点で選択されている支払方法によって価格が変更されることを認識することができる。
適用報知612は、現時点で選択されている支払方法によって価格が変更されたことを登録された商品とともに報知する。図18(B)の場合は、○○食パンが10%引きになったことが表示されている。これにより、顧客は現時点で選択されている支払方法によって価格が変更された商品を認識することができる。
図18(D)は、登録画面を示す図である。図18(B)の登録画面との違いは、支払方法が選択されていないことである。そのため、支払方法表示変更ボタン610には、支払方法が選択されていないことが表示される。これにより、顧客は現時点で支払方法が選択されていないことを認識できる。変更価格報知611は、現時点で支払方法が選択されていない場合に、ある支払方法がによって価格が変更されることを商品登録時に報知する。図18(D)の場合は、支払方法が電子マネーであれば、○○食パンは10%引きになることが報知されている。これにより、顧客は価格が変更される支払方法を認識することができる。
顧客は、商品の登録を終えて、精算する場合には、登録欄605に設けられた「お会計へ進む」ボタンをタッチする。「お会計へ進む」ボタンがタッチされると、登録画面に代えて、2次元コード表示画面が表示される。図19(A)は、2次元コード表示画面を示す図である。2次元コード表示画面は、精算用の2次元コードを表示した画面である。なお、携帯端末560は、2次元コード表示画面に代えて、登録画面上に(登録画面の手前側に)、精算用の2次元コードを表示した小画面を表示してもよい。
精算装置540は、2次元コード表示画面に表示された精算用の2次元コードを読み取ると、小計画面を表示する。図19(B)は、小計画面を示す図である。小計画面には、支払方法選択ボタン631、及びおすすめ表示ボタン632などが表示される。支払方法選択ボタン631は、顧客が支払方法を選択するためのボタンである。小計画面が表示される前に、顧客により支払方法が選択されている場合には、小計画面表示時に、選択されている支払方法に対応するボタンが網掛け表示される。図19(B)の場合は、クレジットカードAが支払方法として選択されていることを示す。
また、図19(B)に示される小計画面は、図18で示した登録欄605に表示されている○○ヨーグルト、○○チョコレート、及び○○食パンを購入する場合の小計画面である。図18に示されるように、値引き前の合計金額は830円であるが、クレジットカードAが支払方法として選択されているため、5%引きとなり、図19(B)の小計画面では、合計金額として788円が表示されている。
おすすめ表示ボタン632は、特典表示画面を表示するためのボタンである。おすすめ表示ボタン632がタッチされると、客側表示部205に図9(A)に示した画面が表示される。顧客がクレジットカード等を読み取らせることで、各カードのカード情報が取得される。その後、図9(B)の「読み取り終了」ボタンがタッチされると、特典表示画面が表示される。図20(A)は、特典表示画面を示す図である。特典表示画面640は、小計画面に重畳して表示される。ここでの特典表示画面640は、図8で示した特典表示画面から「デビットカード」に関する情報を除いたものであるため、説明を省略する。顧客は、小計画面の下部の「戻る」ボタンを押下することで特典表示画面が表示されていない小計画面を表示することができる。なお、顧客により支払方法が予め登録されているので、クレジットカード等を読み取らせることなく特典表示画面を表示してもよい。この場合、電子マネーの残高やクレジットカードが期限切れか否かなどは確認することができない。
小計画面において、顧客は支払方法を変更することができる。図20(B)は、支払方法変更時の小計画面を示す図である。図20(B)に示される小計画面は、図19(B)の小計画面において、顧客が支払方法として電子マネーを選択した場合に表示される画面を示している。
支払方法を変更しようとした場合には、図20(B)に示されるように、警告画面641が表示される。警告画面641は、既に選択済みの支払方法と異なるがよろしいか否かを問う画面であり、顧客は「はい」、または「いいえ」を選択する。顧客が「いいえ」を選択した場合には、図19(B)の小計画面に戻る。顧客が「はい」を選択した場合には、合計金額が再計算され、表示される。
図21は、再計算後に表示される小計画面を示す図である。図21に示される小計画面には、金額変更報知642が表示される。支払方法が電子マネーの場合、○○食パンが10%引きになり、他は値引きされないため、合計金額が808円に変更される。金額変更報知642により、顧客は合計金額が変更されたことを容易に認識することができるので、顧客は変更した方がよいか否かを判断することができる。
図22、図23は、販売システム1による商品購入の全体の流れの概要を説明するシーケンス図である。具体的に、図22、図23は、ある店舗(サービスAが稼働する店舗)に、ある顧客(特定アプリをインストール済みの携帯端末560を所持する会員)が来店し、当該携帯端末560を使用して当該店舗に陳列されている商品を登録し、登録した商品についての精算が完了する迄における、当該携帯端末560、当該店舗に設置された精算装置540、データセンタ等の外部に設置されたクラウドサーバ520の夫々における処理の流れの一例を示したものである。
なお、図22のシーケンス図の説明において、店舗の入口付近には、当該店舗を特定するための2次元コード(店舗特定情報等を2次元コード化した2次元コード)が表示されているものとする。また、図22のシーケンス図の説明において、バーコードを認識することによって特定される商品は、年齢確認商品でも特売予定商品でもないものとする。
ステップS601:携帯端末560は、店舗特定情報を取得する。具体的には、来店した顧客が、携帯端末560で、店舗の入口付近に表示されている2次元コードをスキャンすることにより、携帯端末560は店舗特定情報を取得する。
ステップS602:店舗特定情報を取得した携帯端末560は、当該店舗特定情報を顧客識別情報(ユーザID)とともにクラウドサーバ520に送信する。
(クラウドサーバ520のアドレス)
ステップS602の実行時において、クラウドサーバ520のアドレス(送信先情報)は、携帯端末560に記憶されている。具体的には、携帯端末560は、顧客登録の際(例えば、携帯端末560に特定アプリをインストールする際等)に、クラウドサーバ520のアドレスを記憶する。例えば、特定アプリ内にクラウドサーバ520のアドレスが保持されており、顧客登録の完了時に、クラウドサーバ520のアドレスが、携帯端末560の記憶部(特定アプリのユーザ記憶領域であってもよいし、アプリ共通の記憶領域であってもよい)に記憶されるようにしてもよい。
(顧客識別情報について)
ステップS602の実行時において、顧客識別情報は、携帯端末560に記憶されている。具体的には、携帯端末560は、顧客登録の際に、顧客識別情報を記憶する。顧客登録では、携帯端末560を用いて、登録フォームに入力された情報が、クラウドサーバ520に顧客情報として記憶されるが、登録フォームに顧客識別情報を入力する態様(顧客が顧客識別情報を指定する態様)の場合、登録フォームに入力した顧客識別情報が、当該携帯端末560の記憶部に記憶されるとともに、クラウドサーバ520に送信され、クラウドサーバ520に顧客情報として記憶される。一方、登録フォームに顧客識別情報を入力しない態様(クラウドサーバ520が顧客識別情報を生成する態様)の場合、クラウドサーバ520が生成した顧客識別情報が、クラウドサーバ520に顧客情報として記憶されるとともに、携帯端末560に送信され、携帯端末560の記憶部にも記憶される。
ステップS603:携帯端末560から顧客識別情報及び店舗特定情報を受信したクラウドサーバ520は、当該取引のバスケット(バスケット情報)を生成する。バスケット情報は、例えば、バスケット識別情報、取引開始日時、取引終了日時、顧客識別情報、登録商品情報等を含むものであってもよい。バスケット識別情報は、バスケットを一意に識別する識別情報である。例えば、バスケット識別情報は、店舗識別情報と、日付と、シリアル番号(例えば店舗別日付別のシリアル番号)とから構成されるものであってもよい。取引開始日時は、取引の開始日時(例えば、バスケット情報の生成日時)である。なお、取引開始日時は、1品目の商品の登録日時であってもよい。バスケット情報の生成日時と1品目の商品の登録日時とを別々に両方記憶してもよい。なお、バスケット情報の生成時には、バスケット識別情報、取引開始日時、顧客識別情報は生成されるが、実際の取引(商品登録)の開始前であるため、他の情報は生成されない。
ステップS604:当該取引のバスケットを生成したクラウドサーバ520は、画面情報(開始画面の画面情報、初期登録画面の画面情報)を生成し、生成した画面情報をバスケット識別情報と支払方法一覧情報ともに携帯端末560に送信する。支払方法一覧情報とは、開始画面において、支払方法選択ボタン601を表示するための情報である。顧客が予め登録しておいた支払方法は、顧客識別情報と関連付けてクラウドサーバが記憶している。
ステップS605:クラウドサーバ520からバスケット識別情報及び画面情報を受信した携帯端末560は、バスケット識別情報を記憶するとともに、開始画面を表示部に表示する。
ステップS606:携帯端末560は、顧客により支払方法が選択される。ここでは、非選択ボタン602がタッチされた場合には、支払方法として、「なし」が選択されたものとする。
ステップS607:携帯端末560は、支払方法をバスケット識別情報とともにクラウドサーバ520に送信する。例えば、「現金」、「クレジットカード」、または「なし」が送信される。
ステップS608:携帯端末560からバスケット識別情報及び支払方法を受信したクラウドサーバ520は、バスケット識別情報から当該取引のバスケットを特定する。
ステップS609:クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報に関連付けて、受信した支払方法を記憶する。以降、クラウドサーバ520は、記憶した支払方法にもとづき商品の価格を算出する。また、クラウドサーバ520は、支払方法として「なし」が記憶されている場合には、デフォルトで定まっている支払方法(例えば現金)で商品の価格を算出する。
ステップS610:携帯端末560は、登録画面を表示部に表示する。
ステップS611:顧客の読取操作に応じて、携帯端末560は、商品に付されたバーコードをスキャンし、商品コードを読み取る。
ステップS612:携帯端末560は、読み取った商品コードをバスケット識別情報とともにクラウドサーバ520に送信する。
ステップS613:携帯端末560からバスケット識別情報及び商品コードを受信したクラウドサーバ520は、バスケット識別情報から当該取引のバスケットを特定する。
ステップS614:クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報を更新(商品データを追加)する。例えば、クラウドサーバ520は、N品目として商品コードを受信した場合には、特定したバスケットのバスケット情報において、当該商品コードを登録商品情報(登録商品N)の商品コードとして記憶し、当該商品コードに対応する品名及び価格を商品情報から取得し、記憶された支払方法にもとづき価格を算出し、登録商品情報(登録商品N)の商品及び価格を記憶する。また、クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報において、登録商品情報(計)を更新する。
ステップS615:バスケット情報を更新したクラウドサーバ520は、商品登録後の画面情報(更新後のバスケット情報に対応する登録画面の画面情報)を生成し、生成した画面情報をバスケット識別情報とともに携帯端末560に送信する。
ステップS616:クラウドサーバ520からバスケット識別情報及び画面情報を受信した携帯端末560は、当該バスケット識別情報が記憶しているバスケット識別情報と一致するかを確認した後、当該画面情報に基づく登録画面を表示部に表示する。つまり、携帯端末560の登録画面に商品が追加される。
なお、図22では説明の便宜上簡略化したが、ステップS611~ステップS616の処理は、後述する図23のステップS701において会計指示を受け付ける迄の間において、ステップS611において商品コードを読み取る度に繰り返し実行される。つまり、ステップS616の後には、会計指示を受け付ける場合(ステップS701に進む場合)と、再度商品コードを読み取る場合(上記ステップS610に戻る場合)とがある。
次に図23を用いて説明する。
ステップS701:携帯端末560は、顧客の操作として会計指示を受け付ける。具体的には、携帯端末560は、「お会計へ進む」ボタンのタッチを受け付ける。
ステップS702:会計指示を受け付けた携帯端末560は、精算用の2次元コードを生成する。つまり、携帯端末560は、当該携帯端末560による買上商品について精算処理を実行するために必要となる情報(例えば、バスケット識別情報)を2次元コード化する。2次元コードを生成した携帯端末560は、図19(A)に示すように、生成した2次元コードを表示部に表示する。
ステップS703:顧客の読取操作に応じて、精算装置540は、携帯端末560の表示部に表示されている2次元コードをスキャンし、2次元コードを読み取る。例えば、精算装置540は、顧客によってスキャナ部406による認識範囲内に向けられた携帯端末560の表示部に表示されている2次元コードをスキャンし、2次元コードを読み取る。
ステップS704:2次元コードを読み取った精算装置540は、クラウドサーバ520に小計金額の算出を要求する。例えば、精算装置540は、小計金額の算出を要求する算出要求(小計算出要求情報)を2次元コードから取得したバスケット識別情報とともに、管理装置510を介して、クラウドサーバ520に送信する。
ステップS705:携帯端末560からバスケット識別情報及び小計算出要求情報を受信したクラウドサーバ520は、バスケット識別情報から当該取引のバスケットを特定する。
ステップS706:バスケットを特定したクラウドサーバ520は、特定したバスケットの小計金額を支払方法にもとづき算出する。
ステップS707:小計金額を算出したクラウドサーバ520は、バスケット情報を更新(小計金額(算出後小計金額)を記憶)するとともに、算出した小計金額を示す小計情報をバスケット識別情報とともに、管理装置510を介して、精算装置540に送信する。
ステップS708:クラウドサーバ520からバスケット識別情報及び小計情報を受信した精算装置540は、表示部405に小計金額を表示する。つまり、精算装置540は、精算画面(非図示)に小計金額を表示する。
ステップS709:表示部405に小計金額を表示した精算装置540は、支払い(精算)を実行する。支払は、選択された支払方法で行われるが、図19(B)などを用いて説明したように、支払方法を変更することも可能である。
支払方法が現金の場合には、預り金の投入を受け付けて、釣り銭金額を算出し、釣り銭がある場合には、釣り銭を放出するとともに、レシートを発行する。また、精算装置540は、精算が完了した場合には、精算完了情報をバスケット情報とともに、管理装置510を介して、クラウドサーバ520に送信し、クラウドサーバ520は当該バスケットの取引終了日時(精算日時)を記憶する。
次に、図22、図23で示した処理において、支払方法が変更されたときの処理の流れについて説明する。顧客は、携帯端末560において商品が登録可能な状態(状態Aとする)と、図20(B)で示したような、精算装置54において小計画面が表示されている状態(状態Bとする)において支払方法を変更することができる。具体的に、状態Aは、ステップS610-ステップS611まで、またはステップS616-ステップS701までの状態である。状態Bは、ステップS708-ステップS709までの状態である。
図24は、状態Aにおいて支払方法が変更されたときの処理の流れの概要を説明するシーケンス図である。
ステップS801:携帯端末560は、支払方法表示変更ボタン610が顧客によりタッチされる。
ステップS802:携帯端末560は、図18(C)に示したように、変更画面を表示する。
ステップS803:携帯端末560は、顧客により支払方法が選択される。ここでは、非選択ボタン602がタッチされた場合には、支払方法として、「なし」が選択されたものとする。
ステップS804:携帯端末560は、支払方法をバスケット識別情報とともにクラウドサーバ520に送信する。例えば、「現金」、「クレジットカード」、または「なし」が送信される。
ステップS805:携帯端末560からバスケット識別情報及び支払方法を受信したクラウドサーバ520は、バスケット識別情報から当該取引のバスケットを特定する。
ステップS806:クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報に関連付けて、受信した支払方法を記憶する。また、クラウドサーバ520は、支払方法として「なし」が記憶されている場合には、デフォルトで定まっている支払方法(例えば現金)で価格を算出する。
ステップS807:クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報を更新(価格を再算出)する。具体的に、クラウドサーバ520は、記憶した支払方法にもとづき、商品すべての価格を算出し、商品及び価格を記憶する。また、クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報において、合計金額を更新する。
ステップS808:バスケット情報を更新したクラウドサーバ520は、算出された価格や更新された合計金額の画面情報を生成し、生成した画面情報をバスケット識別情報とともに携帯端末560に送信する。
ステップS809:クラウドサーバ520からバスケット識別情報及び画面情報を受信した携帯端末560は、当該バスケット識別情報が記憶しているバスケット識別情報と一致するかを確認した後、当該画面情報に基づき登録画面を表示部に表示することで、登録画面を更新する。
図25は、状態Bにおいて支払方法が変更されたときの処理の流れの概要を説明するシーケンス図である。
ステップS901:精算装置540は、小計画面において、顧客により既に選択された支払方法とは異なる他の支払方法が選択される。
ステップS902:精算装置540は、図20(B)に示した警告画面641を表示部に表示する。
ステップS903:精算装置540は、警告画面641において、顧客により「はい」が選択される。
ステップS904:精算装置540は、小計金額の算出を要求する。具体的に、精算装置540は、小計金額の算出の要求を、選択された支払方法とバスケット識別情報とともにクラウドサーバ520に送信する。
ステップS905:精算装置540からバスケット識別情報及び支払方法を受信したクラウドサーバ520は、バスケット識別情報から当該取引のバスケットを特定する。
ステップS906:クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報に関連付けて、受信した支払方法を記憶する。
ステップS907:クラウドサーバ520は、特定したバスケットのバスケット情報を更新(小計金額を再算出)する。具体的に、クラウドサーバ520は、記憶した支払方法にもとづき、商品すべての価格を算出し、特定したバスケットのバスケット情報において、小計金額を更新する。
ステップS908:バスケット情報を更新したクラウドサーバ520は、小計金額更新後の画面情報を生成し、生成した画面情報をバスケット識別情報とともに精算装置540に送信する。
ステップS909:クラウドサーバ520からバスケット識別情報及び画面情報を受信した精算装置540は、当該バスケット識別情報が記憶しているバスケット識別情報と一致するかを確認した後、当該画面情報に基づき小計画面を表示部に表示することで、小計画面を更新する。
なお、図22、図23のシーケンス図は、上述したように、バーコードを認識することによって特定される商品が年齢確認商品でも特売予定商品でもない場合のシーケンス図であるが、バーコードを認識することによって特定される商品が年齢確認商品である場合には、ステップS615において、精算装置540は店員を呼び出す(店員の携帯する端末、登録精算装置530、監視装置550等に呼び出しメッセージを送信等)。なお、精算装置540にランプ等の発光部材を具備させることにより、該発光部材を発光させることにより店員を呼び出してもよい。
精算装置540に店員を呼び出させる方法としては種々の方法が考えられるが、例えば、以下の方法であってもよい。携帯端末560は、ステップS701において会計指示の受け付けたときに年齢確認商品を登録しているか否かを判断し(例えば、後述する店員呼び出しフラグを確認し)、会計指示の受け付けたときに年齢確認商品を登録している場合、続くステップS702において店員の呼び出しを要する旨の情報を含む、2次元コードを生成する。これにより、年齢確認商品が購入される場合に、ステップS709において精算装置540は店員を呼び出すことができる。
なお、携帯端末560は、買上商品について精算処理を実行するために必要となる情報とクーポンを発行するために必要な情報とを含む1つの2次元コードを生成してもよいし、夫々の情報を含む2つの2次元コードを生成してもよい。また、精算装置540は、レシートとは別媒体(別の紙)としてクーポンを発行(レシートと容易に分離可能に発行する場合を含む)してもよいし、レシートの一部としてクーポンを発行してもよい(レシート兼クーポンの媒体を発行してもよい)。
また、精算装置540は、媒体であるクーポン(レシートとは別媒体として発行するクーポンであってもレシート兼クーポンであってもよい)に、当該クーポンの内容(値引き金額等)をコード化して印刷してもよい。例えば、精算装置540は、精算装置540や登録精算装置530が読み取り可能な2次元コードを印刷してもよい。
また、顧客(又は携帯端末560)を識別する識別情報をコード化してもよい。これにより、精算装置540等は、クーポンに印刷されるコード(2次元コード等)を読み取ることにより、販売システム1(具体的には特定販売システムが提供するサービスA)として、クーポンの利用状況(利用有無、利用日時等)を把握することが可能になる。また、例えば、精算装置540が、ステップS702において、精算用の2次元コード(ステップS702にて携帯端末560が生成する2次元コード)と、上記クーポンに印刷されるコード(2次元コード等)と、を読み取らせるようにし、精算用の2次元コードを読み取ることによって得られる識別情報と、クーポンを読み取ることによって得られる識別情報とを照合するなどして、当人でなければクーポンを利用できないようにすることも可能である。つまり、クーポンの有償又は無償の譲渡を無効化し、防止することができる。
以上説明した第2実施形態では、顧客が支払方法を予め登録している形態について説明したが、これに限るものではない。予め登録していなくても、店舗で可能な支払方法を表示し、その中から顧客に選択させてもよい。また、顧客が支払方法を予め登録している形態において、さらにデフォルトとする支払方法も登録可能としてもよい。この場合、支払方法選択ボタン601を表示することなく、支払方法を登録されたデフォルトの支払方法としてもよいし、非選択ボタン602がタッチされた場合には、支払方法を登録されたデフォルトの支払方法としてもよい。図20や図21で示した小計画面において、支払方法ごとの小計一覧を表示してもよい。これにより、顧客は支払方法ごとに小計を把握することができる。
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]
本発明は、商品販売データ処理装置、及び、プログラムに関する。
[背景技術]
近年の電子マネーの普及などにより、電子マネーのカードやクレジットカードなど、多くのカードを所持している客が増加している。こうした背景から、多くのカードを携帯する必要がなく、カードでの決済時に、購入場所、購入日時、購入金額、顧客の定めた優先事項に応じて、決済に最適なカードを顧客に提案する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2017-130092号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、客が実際に携帯してないカードが最適なカードと提案されることがあり、必ずしも適切な情報を提供するこができないという問題点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、客に適切な情報を提供可能な技術を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、客が購入する商品を登録する登録手段と、客が所持する1つ以上の媒体から、前記登録手段によって登録された商品の代金を決済する際に用いられる媒体情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記媒体情報に基づき、決済で用いられた場合の特典を示す特典情報を、前記媒体ごとに表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
上記によれば、客が所持する媒体の特典情報を表示可能なため、客に適切な情報を提供することができる。
上記商品販売データ処理装置において、前記表示手段は、前記特典情報を前記媒体に応じて表示態様を異ならせて表示してもよい。
上記によれば、媒体に応じて異ならせて表示することで、客が特典情報をより容易に確認することができる。
上記商品販売データ処理装置において、前記取得部により前記媒体情報が取得された前記媒体に、紐付けられた複数の前記媒体が含まれる場合には、前記表示手段は、紐付けられた複数の前記媒体が決済で用いられた場合の特典を示す前記特典情報を関連付けて表示してもよい。
上記によれば、関連付けて表示することで、客が特典情報をより容易に確認することができる。
上記商品販売データ処理装置において、前記登録手段によって登録された商品の代金の精算を他の装置で行う場合に、前記他の装置に前記特典情報を送信する送信手段を備えるようにしてもよい。
上記によれば、他の装置で精算を行う場合にも、客に適切な情報を提供することができる。
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、商品販売データ処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムあって、前記コンピュータを、客が購入する商品を登録する登録手段と、客が所持する1つ以上の媒体から、前記登録手段によって登録された商品の代金を決済する際に用いられる情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された情報に基づき、決済で用いられた場合の特典を示す特典情報を、前記媒体ごとに表示する表示手段として機能させることを特徴とするプログラムである。
上記によれば、客が所持する媒体の特典情報を表示可能なため、客に適切な情報を提供することができる。
なお、以上に説明したPOS端末20を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。