JP7524703B2 - 画像形成装置、画像形成方法およびプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置、画像形成方法およびプログラムに関する。
画像形成装置において、カラーインクによる画像形成後の記録媒体に対して、オーバーコート液としてクリアインクを吐出する技術が知られている。また、このような画像形成装置において、ノズルからのクリアインクの不吐出を検出する技術が知られている。
このような、クリアインクの不吐出を検出する技術として、カラーインクを用紙に吐出するカラーインクノズルおよびカラーインクとの間でにじみを生じる無色透明のクリアインクを用紙に吐出するクリアインクノズルを有する印刷部と、クリアインクノズルの吐出検査の際、クリアインクノズルが吐出するクリアインクによるドットとカラーインクノズルが吐出するカラーインクによるドットとが、少なくとも一部が重なるようにクリアインクおよびカラーインクを用紙に吐出するよう印刷部を制御する印刷制御部と、用紙上の色インクの広がり度合いに基づき、クリアインクノズルの不吐出の有無を判定する吐出判定部と、を備えたインクジェット印刷装置が開示されている(例えば特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、吐出対象となる記録媒体である基材の色によってはクリアインクの不吐出の検出精度が低くなるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基材の色によらず安定したクリアインクの不吐出の検出が可能となる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光学センサにより基材から読み取られた情報から前記基材の色値を取得する第1取得部と、前記第1取得部から取得された前記色値から前記基材の色を認識する認識部と、前記認識部により認識された前記基材の色に基づいて、カラーインクを決定する第1決定部と、前記情報から前記基材の光沢度を取得する第2取得部と、前記第2取得部により取得された前記光沢度に基づいて、クリアインクの液滴を重ねる重ね回数を決定する第2決定部と、前記基材上に、記録ヘッドから前記クリアインクの液滴を前記重ね回数分だけ吐出させた後、該クリアインクのパターンと同じ位置に前記第1決定部により決定された前記カラーインクを吐出させることによって不吐出検出パターンを形成させる印刷制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、基材の色によらず安定したクリアインクの不吐出の検出が可能となる。
図1は、実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る画像形成装置のキャリッジの構成の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係る画像形成装置によるクリアインクの不吐出の検出方法の概要を説明する図である。 図4は、実施形態に係る画像形成装置によるクリアインクの不吐出の検出方法の概要を説明する図である。 図5は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図6は、実施形態に係る画像形成装置の制御部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。 図7は、基材の表面が粗い場合のクリアインクの不吐出の検出方法を説明する図である。 図8は、不吐出ノズルの有無を判定するために用いる判定閾値テーブルの一例を示す図である。 図9は、光学センサによりパターンを読み取ったとき検出値の波形を示す図である。 図10は、光学センサによりパターンを読み取ったとき検出値の波形を示す図である。 図11は、実施形態に係る画像形成装置のパターン印刷処理の流れの一例を示す図である。 図12は、実施形態意係る画像形成装置のパターン検知処理の流れの一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置、画像形成方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
(画像形成装置の概略構成)
図1は、実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す図である。図2は、実施形態に係る画像形成装置のキャリッジの構成の一例を示す図である。図1および図2を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の概略構成について説明する。
図1に示す本実施形態に係る画像形成装置1は、シリアル型のインクジェット記録装置である。図1に示すように、画像形成装置1は、カートリッジ装填部10と、側板21a、21bと、メインガイドロッド31と、サブ板金ガイド32と、キャリッジ33と、供給チューブ36と、光学センサ37と、回復機構81と、を備えている。
カートリッジ装填部10は、インクカートリッジ(インクカートリッジ10C、10M、10Y、10K、10CL)を設置するための部材である。インクカートリッジ10C、10M、10Y、10K、10CLは、キャリッジ33に搭載された記録ヘッド34a~34c(後述)に対してインクを供給するためのカートリッジである。インクカートリッジ10Cは、C(シアン)のカラーインクをキャリッジ33の記録ヘッドへ供給する。インクカートリッジ10Mは、M(マゼンタ)のカラーインクをキャリッジ33の記録ヘッドへ供給する。インクカートリッジ10Yは、Y(イエロー)のカラーインクをキャリッジ33の記録ヘッドへ供給する。インクカートリッジ10Kは、K(ブラック)のカラーインクをキャリッジ33の記録ヘッドへ供給する。インクカートリッジ10CLは、クリアインクをキャリッジ33の記録ヘッドへ供給する。ここで、クリアインクとは、可視光線について透過性のある(可視性の低い)インクであり、オーバーコート液またはプライマー液等として利用される水性インクまたはUVインク等である。なお、クリアインクは、無色のインクに限定されず、透過性のあるY(イエロー)、W(ホワイト)、Si(シルバー)等のインクであってもよい。また、画像形成装置1が利用するインクとしてC、M、Y、KおよびCL(クリア)の5種のインクを説明したが、これに限定されず、少なくともCL(クリア)のインク(すなわちクリアインク)を含むものとし、また、上述の4つのプロセスカラーのカラーインクの他に例えばGr(グリーン)またはO(オレンジ)等のスポットカラーのカラーインクを用いるものとしてもよい。
側板21a、21bは、メインガイドロッド31およびサブ板金ガイド32を支持する板部材である。
メインガイドロッド31は、キャリッジ33が主走査方向Dにおいて摺動自在に保持するガイドロッドである。サブ板金ガイド32は、側板21a、21bに横架したメインガイドロッド31を固定する部材である。
キャリッジ33は、C、M、Y、K、CLの液体としての各種のインクを吐出して画像を形成する記録ヘッド34a~34cを有し、メインガイドロッド31およびサブ板金ガイド32に沿って主走査方向Dに移動しながら記録ヘッド34a~34cに、基材としての記録媒体Pへの画像形成を行わせるユニットである。なお、記録ヘッド34a~34cについて総称する場合、または区別なく呼称する場合、「記録ヘッド34」と称する場合がある。記録ヘッド34は、インクの吐出方向が下向き(記録媒体P側への向き)となるようにノズルを備えている。また、記録ヘッド34a~34cは、記録媒体Pの搬送方向C(副走査方向)に沿ってずらして配置されている。また、記録ヘッド34a~34cは、図2に示すように、主走査方向Dに直交する副走査方向に沿って配列された複数のノズルの列が、主走査方向Dに沿って複数配設されている。なお、本実施形態では、記録ヘッド34a~34cのうち、記録ヘッド34aはクリアインクを吐出し、記録ヘッド34b、34cはカラーインクを吐出するものとして説明するが、これに限定されるものではない。
供給チューブ36は、カートリッジ装填部10に装填されたインクカートリッジ10C、10M、10Y、10K、10CLから各種インクを、キャリッジ33の記録ヘッド34へ供給するためのチューブである。
光学センサ37は、記録媒体Pに印字された画像を撮像して二次元の画像データ(撮像画像)を得る二次元センサであり、図1に示すように、キャリッジ33に固定されている。光学センサ37は、キャリッジ33の主走査方向の移動の際に、内部の光源で撮像対象(記録媒体P等)に光を照射して、反射光を受光することにより二次元の画像データを得る。
回復機構81は、キャリッジ33の主走査方向Dの一方の端側の非印字領域に配置され、記録ヘッド34のノズルの吐出状態を維持および回復する機構である。回復機構81は、記録ヘッド34a~34cの各ノズルをそれぞれキャッピングするキャップ部材82a~82cと、当該各ノズルをワイピングするための払拭ユニット83と、を備えている。また、回復機構81の下方側には、記録ヘッド34の吐出状態の維持および回復動作によって生じる廃液を収容する廃液タンクが設けられている。
(クリアインクの不吐出の検出方法の概要)
図3および図4は、実施形態に係る画像形成装置によるクリアインクの不吐出の検出方法の概要を説明する図である。図3および図4を参照しながら、本実施形形態に係る画像形成装置1によるクリアインクの不吐出の検出方法の概要について説明する。
まず、記録ヘッド34aは、図3に示すように、記録媒体Pに対して、クリアインクCLRを吐出して、クリアインクCLRのパターンを形成させる。次に、記録ヘッド34aは、図3に示す矢印のように、形成されたクリアインクCLRのパターンと同じ位置に、カラーインクCOL1を吐出する。なお、着弾したクリアインクCLRが時間経過またはヒータ45(後述)等の作用により乾いた状態にした後に、カラーインクCOL1を吐出することが望ましい。このとき、一般にカラーインクはクリアインクよりも表面張力が高いため、記録ヘッド34aから吐出されたカラーインクCOL1は、クリアインクCLRの表面を矢印の方向に流れ落ち、クリアインクCLRのパターンの周りに層を形成する。これによって、クリアインクを吐出できるノズルは、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りとなるパターンを形成することができる。一方、目詰まり等によりクリアインクを吐出できないノズルは、カラーインクCOL1により埋め尽くされ、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りにできないパターンを形成することになる。このような形成されるパターン(不吐出検出パターン)の相違により、記録ヘッド34aにおけるクリアインクの吐出または不吐出を検出することが可能となる。
また、クリアインクCLRは一般に樹脂量が高いため、クリアインクCLRの液滴を複数回吐出することによって高さ方向に重ねる(積層する)ことができる。したがって、図3に示すように、記録ヘッド34aにより吐出されるクリアインクCLRの液滴を複数回(重ね回数)だけ吐出して、クリアインクCLRの液滴を高さ方向に重ねることによって、クリアインクCLRの膜厚を大きくした場合、その上に吐出されたカラーインクCOL1は、クリアインクCLRの表面を流れ落ちやすくすることができる。これによって、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りとなるパターンを形成しやすくすることができる。
また、図3では、例えば、白色の記録媒体Pに対して、クリアインクCLRを吐出して、白色ではない色(例えば黒色)のカラーインクCOL1を吐出してパターンを形成する動作を示したが、基材としての記録媒体Pの色は白色に限られるものではなく、例えば、図4に示すように、黒色の記録媒体Pが用いられる場合もある。この場合、黒色のカラーインクを用いた場合、クリアインクCLRを通して浮き彫りとなったパターンの部分の色と、カラーインクのパターンの部分の色(黒)との区別がつかなくなる。
そこで、例えば、図4に示すように、黒色ではない色(例えば黄色)のカラーインクCOL2を用いることによって、クリアインクCLRを通して浮き彫りとなったパターンの部分の色と、カラーインクCOL2のパターンの部分の色とを判別できるようなパターンを形成することができる。このように、例えば、基材である記録媒体Pの色が黒であるときは白色のカラーインクを用い、記録媒体Pの色が黒であるときは黄色のカラーインクを用いる等、基材の色に応じてカラーインクの色を変える(例えば、基材の色とは異なる色のカラーインクを用いる)ことによって、基材の色によらず視認性を確保し、クリアインクの不吐出を安定的に検出することができるパターンを形成することできる。
なお、画像形成装置1の周囲の温度またはインクの粘度等の影響によって、記録ヘッド34から吐出されるインクが本来の着弾位置からずれる、いわゆる吐出曲がりが発生する場合がある。この場合、クリアインクの着弾位置とカラーインクの着弾位置とがずれることになる。これに対応する方法として、例えば、クリアインクのパターン形成後、当該パターンを含む所定範囲においてカラーインクをベタ印刷する方法が挙げられる。これによって、吐出曲がりによる着弾位置にずれを吸収し、記録媒体の色がクリアインクを通して浮き彫りとなる不吐出検出パターンを形成することができる。
(画像形成装置のハードウェア構成)
図5は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図5を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成について説明する。
図5に示すように、画像形成装置1は、制御部100と、記録ヘッド34および光学センサ37を含むキャリッジ33と、ヘッドドライバ41と、主走査モータ42と、副走査モータ43と、搬送ローラ44と、ヒータ45と、操作パネル51と、を備える。なお、キャリッジ33、記録ヘッド34および光学センサ37については、上述した通りである。
制御部100は、画像形成装置1の全体の制御を司る制御ユニットである。制御部100は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、NVRAM(Non-Volatile RAM)104と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)105と、ネットワークI/F106と、I/O107と、印刷制御部111と、主走査モータ駆動部112と、副走査モータ駆動部113と、ヒータ制御部115と、を備えている。
CPU101は、ROM102に記憶された各種プログラムを、ワーク領域として利用するRAM103に読み込んで、各種機能を実現する演算装置である。NVRAM104は、各種の設定情報等が記憶された不揮発性記憶装置である。
ASIC105は、画像データに対する各種信号処理および画像処理を行うための集積回路である。
ネットワークI/F106は、有線または無線等のデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)またはWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続される外部機器と通信を行うためのインターフェースである。ネットワークI/F106は、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)に準拠したインターフェースである。
I/O107は、各種センサとデータ通信するための入出力インターフェースである。I/O107は、例えば、キャリッジ33の光学センサ37により検出されたデータ(撮像画像等)を受信する。
印刷制御部111は、画像データに基づいて、ヘッドドライバ41を介してキャリッジ33に搭載されている記録ヘッド34のインクの吐出動作を制御する制御回路である。なお、印刷制御部111の機能の全体または一部は、CPU101によりプログラムが実行されることによって実現されるものとしてもよい。
主走査モータ駆動部112は、主走査モータ42の回転動作を制御して、タイミングベルトに固定されているキャリッジ33の主走査方向の移動制御および位置制御を行う駆動回路である。副走査モータ駆動部113は、副走査モータ43の回転動作を制御して、基材である記録媒体Pの副走査方向(搬送方向)の搬送量および搬送タイミング等を制御する駆動回路である。
ヒータ制御部115は、記録媒体Pが予め設定されている温度となるように、ヒータ45の加熱動作を制御する制御回路である。
ヘッドドライバ41は、印刷制御部111による制御に従って、記録ヘッド34のインクの吐出動作を行わせる駆動回路である。
主走査モータ42は、主走査モータ駆動部112による制御に従って、タイミングベルトに固定されているキャリッジ33を主走査方向に移動させるモータである。副走査モータ43は、副走査モータ駆動部113による制御に従って、搬送ローラ44を回転させることにより記録媒体Pを副走査方向(搬送方向)に移動させるモータである。
ヒータ45は、ヒータ制御部115による制御に従って、記録媒体Pを加熱する機器である。
操作パネル51は、例えば液晶パネル等により構成されたタッチパネル等であり、ユーザからの入力の受け付けを行うためのボタン等の入力機能、および画像形成装置1の動作状態および設定値等を表示する表示機能を備える装置である。
なお、図5に示した画像形成装置1のハードウェア構成は一例であり、他の構成要素が含まれていてもよい。例えば、ASIC105の機能が、CPU101がプログラムを実行することにより実現される機能により代替可能であれば、ASIC205は備えられなくてもよい。
(画像形成装置の機能ブロックの構成および動作)
図6は、実施形態に係る画像形成装置の制御部の機能ブロックの構成の一例を示す図である。図7は、基材の表面が粗い場合のクリアインクの不吐出の検出方法を説明する図である。図8は、不吐出ノズルの有無を判定するために用いる判定閾値テーブルの一例を示す図である。図9は、光学センサによりパターンを読み取ったとき検出値の波形を示す図である。図10は、光学センサによりパターンを読み取ったとき検出値の波形を示す図である。図6~図10を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1の制御部100の機能ブロックの構成および動作について説明する。
図6に示すように、画像形成装置1の制御部100は、色値取得部201(第1取得部)と、光沢度取得部202(第2取得部)と、光沢度判定部203(第1判定部)と、重ね数決定部204(第2決定部)と、基材色認識部205(認識部)と、インク決定部206(第1決定部)と、パターン読取部207(第3取得部)と、不吐出判定部208(第2判定部)と、メンテナンス制御部209と、通信部211と、操作入力部212と、表示制御部213と、記憶部214と、を有する。
色値取得部201は、光学センサ37により検出された記録媒体Pの情報(例えば撮像画像)からLab色空間での基材としての記録媒体Pの色値(Lab値)を取得する機能部である。色値取得部201は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、色値取得部201は、例えば、図5に示すI/O107、およびCPU101によりプログラムが実行されることによって実現されると捉えることもできる。
光沢度取得部202は、光学センサ37により検出された記録媒体Pの情報(例えば撮像画像)に基づいて、基材としての当該記録媒体Pの光沢度を取得する機能部である。光沢度取得部202は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、光沢度取得部202は、例えば、図5に示すI/O107、およびCPU101によりプログラムが実行されることによって実現されると捉えることもできる。
光沢度判定部203は、光沢度取得部202により取得された基材としての記録媒体Pの光沢度が所定の閾値(第1閾値)以上であるか否かを判定する機能部である。光沢度判定部203は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。
重ね数決定部204は、光沢度判定部203による光沢度に対する判定結果に応じて、クリアインクの不吐出検出を行うためパターンの印字において、クリアインクの液滴を何回重ねるかの重ね数を決定する機能部である。
ここで、クリアインクの液滴を複数回だけ吐出して、クリアインクの液滴を高さ方向に重ねる動作について説明する。基材である記録媒体Pは、その種類によって表面の粗さが異なり(すなわち光沢度が異なり)、インクが浸透する媒体もあれば、非浸透の媒体もあり、さらに、上述のように色も異なるため、着弾したインクの広がり方、およびインクの色の見え方等も変わってくる。例えば、図7に示すように、基材である記録媒体Pの表面が粗く(光沢度が低く)凹凸があるものを想定し、記録媒体Pの表面には、凹部Pdtと凸部Pbpとが形成されているものとする。このような表面が粗い基材に対してインクを吐出した場合、インクのドットがきれいに造形されず、上述の図3および図4で示したようにクリアインクとカラーインクとを重ねて吐出しても、インクが吐出されているのか、基材の凹凸によってインクが動いてしまったのかの判断が困難となる。例えば、図7に示す記録媒体Pのように表面が粗く凹凸がある場合、クリアインクの液滴数が少ない(例えば1回)と、凹部Pdtにクリアインクが埋もれてしまい、その上にカラーインクを吐出してもクリアインクの周りに流れ落ちることがなく、クリアインクのパターンを浮き彫りにすることができない場合が考えられる。また、記録媒体Pの凸部Pbpに対してインクを吐出する場合、クリアインクが不吐出であるにもかかわらず、カラーインクを吐出すると、凸部Pbpの周りにカラーインクが流れ落ち、当該凸部Pbpがクリアインクの代わりに浮き彫りの状態に見えるような状態が発生することも考えられる。
そこで、本実施形態では、基材である記録媒体Pの表面が粗い場合には、図7に示すように、クリアインクCLRを複数回(図7では2回)吐出して高さ方向に重ねることによって、その表面形状に左右されないような、クリアインクの不吐出検出のためのクリアインクCLRとカラーインクCOL3とのパターンを形成することができる。図7に示すように、例えば、凹部Pdtにインクを吐出する場合、クリアインクCLRの液滴が高さ方向に重ねて吐出されることによって、クリアインクCLRの膜厚が大きくなり、その上に吐出されたカラーインクCOL3は、クリアインクCLRの周りへ流れ落ちやすくなる。これによって、基材である記録媒体Pの表面形状に左右されずに、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りとなるパターンを形成しやすくすることができ、クリアインクの不吐出の検出精度を向上させることができる。
具体的には、重ね数決定部204は、光沢度判定部203により記録媒体Pに光沢度が所定の閾値未満である場合(すなわち記録媒体Pの表面が粗い場合)、閾値以上である場合よりも多くの回数を、クリアインクの吐出回数(重ね数)として決定する。重ね数決定部204は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。
基材色認識部205は、色値取得部201により取得された基材としての記録媒体Pの色値(Lab値)から、当該記録媒体Pの色を認識する機能部である。基材色認識部205は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。
インク決定部206は、基材色認識部205により認識された記録媒体Pの色に基づいて、不吐出検出パターンの形成に用いるカラーインクを決定する機能部である。例えば、基材色認識部205により記録媒体Pの色が白色であると認識された場合、インク決定部206は、不吐出検出パターンを形成するためのインクとして黒色のカラーインクを決定する。また、基材色認識部205により記録媒体Pの色が黒色であると認識された場合、インク決定部206は、不吐出検出パターンを形成するためのインクとして黄色のカラーインクを決定する。インク決定部206は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。
パターン読取部207は、不吐出検出パターンが印字された記録媒体Pに対して光学センサ37により検出された(読み取られた)当該不吐出検出パターンの画像情報を取得する機能部である。パターン読取部207は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、パターン読取部207は、例えば、図5に示すI/O107、およびCPU101によりプログラムが実行されることによって実現されると捉えることもできる。
不吐出判定部208は、パターン読取部207により取得された画像情報から得られる不吐出検出パターンの検出値について、図8に示す判定閾値テーブル(判定閾値情報の一例)から得られる閾値を用いた判定により、クリアインク吐出用の記録ヘッド34aにおいて不吐出のノズル(不吐出ノズル)の有無を判定する機能部である。
判定閾値テーブルは、図8に示すように、カラーインクと、閾値xとを関連付けたテーブルである。図8に示す判定閾値テーブルの例では、カラーインク(1)と、閾値xとしての値aとが関連付けられ、カラーインク(2)と、閾値xとしての値bとが関連付けられている。なお、判定閾値テーブルは、テーブル形式に情報となっているが、これに限定されるものではなく、カラーインクと閾値とを関連付ける情報であれば、どのような形式の情報(判定閾値情報の一例)であってもよい。
次に、図9および図10を参照しながら、不吐出判定部208による不吐出ノズルの有無の判定動作について説明する。図9に示す例では、例えば、基材である記録媒体Pが白色で、不吐出検出パターンの形成に用いられたカラーインク(インク決定部206により決定されたカラーインク)が白色のカラーインクCOL1であるものとした場合の、パターン読取部207により取得された画像情報としての検出値の波形を示す。
図9(a)に示す検出値の波形は、記録媒体P上に形成された不吐出検出パターンが、クリアインクが正常に吐出されていることを示すパターンである場合の波形である。すなわち、図9(a)に示す不吐出検出パターンは、クリアインクCLRのパターンが形成された後にカラーインクCOL1が吐出され、クリアインクCLRのパターンの周りに層が形成された状態であり、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りとなったパターンとなっている。このようなクリアインクが正常に吐出された場合の不吐出検出パターンの検出値(例えば濃度値)は、カラーインクCOL1に対応するパターンの部分では高い値となり、クリアインクCLRに対応するパターンの部分では低い値となるので、各部分での検出値には差分ΔEが生じる。
一方、図9(b)に示す検出値の波形は、記録媒体P上に形成された不吐出検出パターンが、クリアインクが吐出されていないことを示すパターンである場合の波形である。すなわち、図9(b)に示す不吐出検出パターンは、目詰まり等によりクリアインクが吐出されずにカラーインクCOL1が吐出されたため、カラーインクCOL1により埋め尽くされ、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りにできないパターンとなっている。このようなクリアインクが吐出されない場合の不吐出検出パターンの検出値(例えば濃度)は、カラーインクCOL1に対応する部分での値が検出されるので、上述の検知値の差分ΔEが検出されない、すなわち差分ΔE=0となる。
また、図10に示す例では、例えば、基材である記録媒体Pが黒色で、不吐出検出パターンの形成に用いられたカラーインク(インク決定部206により決定されたカラーインク)が黄色のカラーインクCOL2であるものとした場合の、パターン読取部207により取得された画像情報としての検出値の波形を示す。
図10(a)に示す検出値の波形は、記録媒体P上に形成された不吐出検出パターンが、クリアインクが正常に吐出されていることを示すパターンである場合の波形である。すなわち、図10(a)に示す不吐出検出パターンは、クリアインクCLRのパターンが形成された後にカラーインクCOL2が吐出され、クリアインクCLRのパターンの周りに層が形成された状態であり、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りとなったパターンとなっている。このようなクリアインクが正常に吐出された場合の不吐出検出パターンの検出値(例えば濃度値)は、カラーインクCOL2に対応するパターンの部分では低い値となり、クリアインクCLRに対応するパターンの部分では高い値となるので、各部分での検出値には差分ΔEが生じる。
一方、図10(b)に示す検出値の波形は、記録媒体P上に形成された不吐出検出パターンが、クリアインクが吐出されていないことを示すパターンである場合の波形である。すなわち、図10(b)に示す不吐出検出パターンは、目詰まり等によりクリアインクが吐出されずにカラーインクCOL2が吐出されたため、カラーインクCOL2により埋め尽くされ、基材である記録媒体Pの色がクリアインクCLRを通して浮き彫りにできないパターンとなっている。このようなクリアインクが吐出されない場合の不吐出検出パターンの検出値(例えば濃度)は、カラーインクCOL2に対応する部分での値が検出されるので、上述の検知値の差分ΔEが検出されない、すなわち差分ΔE=0となる。
したがって、不吐出判定部208は、まず、パターン読取部207により取得された画像情報から得られる不吐出検出パターンの検出値から、カラーインクに対応するパターンの部分の検出値と、クリアインクに対応するパターンの部分の検出値との差分ΔEを検出する。そして、不吐出判定部208は、検出した差分ΔEが、上述の判定閾値テーブルにおけるカラーインクに対応する閾値(第2閾値)以上である場合、記録ヘッド34aにクリアインクの不吐出のノズルがあると判定し、当該閾値未満である場合、不吐出のノズルはないと判定する。
不吐出判定部208は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。
メンテナンス制御部209は、キャリッジ33の記録ヘッド34のノズルの吐出状態を維持および回復するためのメンテナンス処理を制御する機能部である。具体的には、メンテナンス制御部209は、主走査モータ駆動部112を介して、キャリッジ33を回復機構81まで移動させ、回復機構81による記録ヘッド34のノズルへのメンテナンス処理を実行させる。また、メンテナンス制御部209は、不吐出判定部208により記録ヘッド34aについて不吐出ノズルがあると判定された場合、当該記録ヘッド34aのノズルに対してメンテナス処理を実行させる。メンテナンス制御部209は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。
通信部211は、外部機器との間で、例えば画像データ等のデータ通信を行う機能部である。通信部211は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、通信部211は、例えば、図5に示すネットワークI/F106、およびCPU101によりプログラムが実行されることによって実現されると捉えることもできる。
操作入力部212は、ユーザによる操作パネル51に対する操作入力を受け付ける機能部である。操作入力部212は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。なお、操作入力部212は、例えば、図5に示す操作パネル51の入力機能、およびCPU101によりプログラムが実行されることによって実現されると捉えることもできる。
表示制御部213は、操作パネル51の表示動作を制御する機能部である。表示制御部213は、例えば、図5に示すCPU101によりプログラムが実行されることによって実現される。
記憶部214は、画像データ、および上述の図8に示した判定閾値テーブル等を記憶する機能部である。記憶部214は、図5に示すNVRAM104によって実現される。
なお、光沢度判定部203、重ね数決定部204、基材色認識部205、インク決定部206、不吐出判定部208、メンテナンス制御部209および表示制御部213のうち少なくともいずれかは、ASIC105等のハードウェア回路によって実現されるものとしてもよい。
また、図6に示す制御部100の各機能部は、機能を概念的に示したものであって、このような構成に限定されるものではない。例えば、図6に示す制御部100で独立した機能部として図示した複数の機能部を、1つの機能部として構成してもよい。一方、図6に示す制御部100で1つの機能部が有する処理内容を複数に分割し、複数の機能部として構成するものとしてもよい。
(パターン印刷処理)
図11は、実施形態に係る画像形成装置のパターン印刷処理の流れの一例を示す図である。図11を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1のパターン印刷処理の流れについて説明する。
<ステップS11>
まず、画像形成装置1の色値取得部201は、光学センサ37により検出された基材としての記録媒体Pの情報(例えば撮像画像)からLab色空間での記録媒体Pの色値(Lab値)を取得する。また、画像形成装置1の光沢度取得部202は、光学センサ37により検出された記録媒体Pの情報(例えば撮像画像)に基づいて、基材としての当該記録媒体Pの光沢度を取得する。そして、ステップS12へ移行する。
<ステップS12>
次に、画像形成装置1の光沢度判定部203は、光沢度取得部202により取得された基材としての記録媒体Pの光沢度が所定の閾値以上であるか否かを判定する。光沢度が閾値以上である場合(ステップS12:Yes)、ステップS13へ移行し、光沢度が閾値未満である場合(ステップS12:No)、ステップS14へ移行する。
<ステップS13>
光沢度判定部203により、基材としての記録媒体Pの光沢度が所定の閾値以上であると判定された場合、画像形成装置1の重ね数決定部204は、クリアインクの不吐出検出を行うためパターン(不吐出検出パターン)の印字において、クリアインクの液滴の吐出回数(重ね回数)として第1重ね数(例えば1回等)に決定する。そして、ステップS15へ移行する。
<ステップS14>
光沢度判定部203により、基材としての記録媒体Pの光沢度が所定の閾値未満であると判定された場合、画像形成装置1の重ね数決定部204は、クリアインクの不吐出検出を行うためのパターン(不吐出検出パターン)の印字において、クリアインクの液滴の吐出回数(重ね回数)として、第1重ね数より多い第2重ね数に決定する。そして、ステップS15へ移行する。
<ステップS15>
画像形成装置1の基材色認識部205は、色値取得部201により取得された基材としての記録媒体Pの色値(Lab値)から、当該記録媒体Pの色を認識する。そして、ステップS16へ移行する。
<ステップS16>
画像形成装置1のインク決定部206は、基材色認識部205により認識された記録媒体Pの色に基づいて、不吐出検出パターンの形成に用いるカラーインクを決定する。例えば、基材色認識部205により記録媒体Pの色が白色であると認識された場合、インク決定部206は、不吐出検出パターンを形成するためのインクとして黒色のカラーインクを決定する。また、基材色認識部205により記録媒体Pの色が黒色であると認識された場合、インク決定部206は、不吐出検出パターンを形成するためのインクとして黄色のカラーインクを決定する。そして、ステップS17へ移行する。
<ステップS17>
画像形成装置1の印刷制御部111は、重ね数決定部204により決定されたクリアインクの重ね回数、およびインク決定部206により決定されたカラーインクに基づいて、キャリッジ33の記録ヘッド34からクリアインクおよびカラーインクを、記録媒体Pに吐出させて不吐出検出パターンを印刷する。具体的には、印刷制御部111は、重ね数決定部204により決定された重ね回数分だけ、記録ヘッド34aからクリアインクを記録媒体P上の同じ位置に吐出させた後、インク決定部206により決定されたカラーインクを、クリアインクのパターンと同じ位置に吐出させることにより不吐出検出パターンを形成させる。なお、カラーインクをオーバーコート液として用いる場合、通常の印刷においては、カラーインクの吐出により画像を印刷した後、クリアインクを吐出してコーティングする。一方、パターン印刷処理における印刷制御部111による不吐出検出パターンの印刷では、図3および図4等で上述したように、記録ヘッド34aによるクリアインクの吐出を行った後、当該クリアインクのパターンと同じ位置にカラーインクを吐出するため、副走査モータ駆動部113は、図1に示した搬送方向Cとは逆方向に記録媒体Pを搬送させるものとすればよい。そして、パターン印刷処理を終了する。
以上のステップS11~S17の流れによって、パターン印刷処理が実行され、基材である記録媒体P上に不吐出検出パターンが印刷される。
(パターン検知処理)
図12は、実施形態意係る画像形成装置のパターン検知処理の流れの一例を示す図である。図12を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1のパターン検知処理の流れについて説明する。
<ステップS31>
まず、画像形成装置1のパターン読取部207は、キャリッジ33の主走査方向の移動に従って、不吐出検出パターンが印字された記録媒体Pに対して光学センサ37により検出された(読み取られた)当該不吐出検出パターンの画像情報を取得する。そして、ステップS32へ移行する。
<ステップS32>
次に、画像形成装置1の不吐出判定部208は、パターン読取部207により取得された画像情報から得られる不吐出検出パターンの検出値について、図8に示した判定閾値テーブルから得られる閾値を用いた判定により、クリアインク吐出用の記録ヘッド34aにおいて不吐出のノズル(不吐出ノズル)の有無を判定する。具体的には、不吐出判定部208は、パターン読取部207により取得された画像情報から得られる不吐出検出パターンの検出値から、カラーインクに対応するパターンの部分の検出値と、クリアインクに対応するパターンの部分の検出値との差分ΔEを検出して、上述の判定閾値テーブルにおけるカラーインクに対応する閾値と比較判定する。差分ΔEが閾値以上である場合(ステップS32:Yes)、ステップS33へ移行し、差分ΔEが閾値未満である場合(ステップS32:No)、ステップS34へ移行する。
<ステップS33>
検出した差分ΔEが、上述の判定閾値テーブルにおけるカラーインクに対応する閾値以上である場合、不吐出判定部208は、記録ヘッド34aにクリアインクの不吐出のノズルがないと判定する。そして、ステップS37へ移行する。
<ステップS34>
検出した差分ΔEが、上述の判定閾値テーブルにおけるカラーインクに対応する閾値未満である場合、不吐出判定部208は、記録ヘッド34aにクリアインクの不吐出のノズルがあると判定する。そして、ステップS35へ移行する。
<ステップS35>
画像形成装置1のメンテナンス制御部209は、キャリッジ33の記録ヘッド34のノズルの吐出状態を維持および回復するためのメンテナンス処理を実行する。具体的には、メンテナンス制御部209は、主走査モータ駆動部112を介して、キャリッジ33を回復機構81まで移動させ、回復機構81による記録ヘッド34aのノズルへのメンテナンス処理を実行させる。そして、ステップS36へ移行する。
<ステップS36>
画像形成装置1は、上述の図11に示したパターン印刷処理を再び実行する。そして、ステップS32へ戻る。
<ステップS37>
画像形成装置1の印刷制御部111は、クリアインクを用いた印刷が可能であると判断するそして、パターン検知処理を終了する。
以上のステップS31~S37の流れによって、パターン検知処理が実行される。
なお、上述のステップS32において不吐出判定部208により記録ヘッド34aにクリアインクの不吐出のノズルがあると判定された場合、または、ステップS35においてメンテンナンス処理の動作結果が異常となった場合、ステップS36のパターン印刷処理を再実行せずに以下の動作を行うものとしてもよい。すなわち、不吐出判定部208により記録ヘッド34aにおいて不吐出のノズルとして判定された当該ノズルを登録しておき、通常の印刷において、当該ノズルによるクリアインクの吐出を行わず、本来当該ノズルでクリアインクを吐出する動作の代わりに、他のノズルでクリアインクを吐出する動作で代替する補完動作を行うものとしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1では、色値取得部201は、光学センサ37により検出された基材としての記録媒体Pの情報から記録媒体Pの色値を取得し、基材色認識部205は、色値取得部201により取得された記録媒体Pの色値から、当該記録媒体Pの色を認識し、インク決定部206は、記録媒体Pの色に基づいてカラーインクを決定し、印刷制御部111は、記録媒体P上に記録ヘッド34aからクリアインクを吐出させた後、該クリアインクのパターンと同じ位置に、インク決定部206により決定されたカラーインクを吐出させることにより不吐出検出パターンを形成させるものとしている。これによって、基材の色に応じてカラーインクの色を変えることによって、基材の色によらず視認性を確保し、クリアインクの不吐出を安定的に検出することができるパターンを形成することできる。よって、基材の色によらず安定したクリアインクの不吐出の検出が可能となる。
また、印刷制御部111は、基材である記録媒体P上に記録ヘッド34aからクリアインクを複数回吐出させた後、当該クリアインクのパターンと同じ位置にカラーインクを吐出させることにより不吐出検出パターンを形成させる。これによって、クリアインクの膜厚が大きくなるので、その上に吐出されたカラーインクは、クリアインクの表面を流れ落ちやすくすることができる。これによって、基材である記録媒体Pの色がクリアインクを通して浮き彫りとなるパターンを形成しやすくすることができる。
また、光沢度取得部202は、光学センサ37により検出された記録媒体Pの情報に基づいて、基材としての当該記録媒体Pの光沢度を取得し、重ね数決定部204は、光沢度に基づいて、クリアインクの液滴を重ねる回数(重ね回数)を決定する。これによって、記録媒体Pの光沢度、すなわち凹凸の状態に応じて、クリアインクの吐出回数を決定するので、記録媒体Pの表面形状に左右されないような、クリアインクの不吐出検出のためのクリアインクとカラーインクとの不吐出検出パターンを形成することができる。
なお、上述の実施形態において、画像形成装置1の制御部100の各機能部の少なくともいずれかがプログラムの実行によって実現される場合、そのプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。また、上述の実施形態において、画像形成装置1の制御部100で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Compact Disk-Recordable)、またはDVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、画像形成装置1の制御部100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、画像形成装置1の制御部100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、上述の実施形態において、画像形成装置1の制御部100で実行されるプログラムは、上述した各機能部のうち少なくともいずれかを含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU101が上述の記憶装置(例えば、ROM102またはNVRAM104等)からプログラムを読み出して実行することにより、上述の各機能部が主記憶装置上にロードされて生成されるようになっている。
1 画像形成装置
10 カートリッジ装填部
10C、10CL、10K、10M、10Y インクカートリッジ
21a、21b 側板
31 メインガイドロッド
32 サブ板金ガイド
33 キャリッジ
34、34a、34b、34c 記録ヘッド
36 供給チューブ
37 光学センサ
41 ヘッドドライバ
42 主走査モータ
43 副走査モータ
44 搬送ローラ
45 ヒータ
51 操作パネル
81 回復機構
82a、82b、82c キャップ部材
83 払拭ユニット
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 NVRAM
105 ASIC
106 ネットワークI/F
107 I/O
111 印刷制御部
112 主走査モータ駆動部
113 副走査モータ駆動部
115 ヒータ制御部
201 色値取得部
202 光沢度取得部
203 光沢度判定部
204 重ね数決定部
205 基材色認識部
206 インク決定部
207 パターン読取部
208 不吐出判定部
209 メンテナンス制御部
211 通信部
212 操作入力部
213 表示制御部
214 記憶部
CLR クリアインク
COR1、COR2、COR3 カラーインク
P 記録媒体
Pbp 凸部
Pdt 凹部
特開2015-217526号公報

Claims (9)

  1. 光学センサにより基材から読み取られた情報から前記基材の色値を取得する第1取得部と、
    前記第1取得部から取得された前記色値から前記基材の色を認識する認識部と、
    前記認識部により認識された前記基材の色に基づいて、カラーインクを決定する第1決定部と、
    前記情報から前記基材の光沢度を取得する第2取得部と、
    前記第2取得部により取得された前記光沢度に基づいて、クリアインクの液滴を重ねる重ね回数を決定する第2決定部と、
    前記基材上に、記録ヘッドから前記クリアインクの液滴を前記重ね回数分だけ吐出させた後、該クリアインクのパターンと同じ位置に前記第1決定部により決定された前記カラーインクを吐出させることによって不吐出検出パターンを形成させる印刷制御部と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 前記印刷制御部は、前記基材上に、前記記録ヘッドから前記クリアインクの液滴を複数回吐出させた後、該クリアインクのパターンと同じ位置に前記第1決定部により決定された前記カラーインクを吐出させることによって前記不吐出検出パターンを形成させる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2取得部により取得された前記光沢度が第1閾値以上であるか否かを判定する第1判定部を、さらに備え、
    前記第2決定部は、前記第1判定部により前記光沢度が前記第1閾値以上であると判定された場合、前記重ね回数を第1重ね数に決定し、該光沢度が該第1閾値未満であると判定された場合、該重ね回数を前記第1重ね数よりも多い第2重ね数に決定する請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記光学センサにより読み取られた前記基材に形成された前記不吐出検出パターンの画像情報を取得する第3取得部と、
    前記第3取得部により取得された前記画像情報に基づいて、前記記録ヘッドにおいて前記クリアインクの不吐出のノズルの有無を判定する第2判定部と、
    をさらに備えた請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2判定部は、
    前記第3取得部により取得された前記画像情報から得られる前記不吐出検出パターンの検出値から、前記カラーインクに対応するパターンの部分の検出値と、前記クリアインクに対応するパターンの部分の検出値との差分を検出し、
    前記差分が、カラーインクと第2閾値とを関連付ける判定閾値情報により特定される、前記第1決定部により決定されたカラーインクに対応する第2閾値以上である場合、前記記録ヘッドに前記クリアインクの不吐出のノズルがないと判定し、該差分が該第2閾値未満である場合、該記録ヘッドに前記クリアインクの不吐出のノズルがあると判定する請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2判定部により前記記録ヘッドに前記クリアインクの不吐出のノズルがあると判定された場合、該記録ヘッドのノズルの吐出状態を回復させるためのメンテナンス処理を実行するメンテナンス制御部を、さらに備えた請求項またはに記載の画像形成装置。
  7. 前記クリアインクは、無色、イエロー、ホワイトまたはシルバーのオーバーコート液またはプライマー液である請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 光学センサにより基材から読み取られた情報から前記基材の色値を取得する第1取得ステップと、
    取得した前記色値から前記基材の色を認識する認識ステップと、
    認識した前記基材の色に基づいて、カラーインクを決定する第1決定ステップと、
    前記情報から前記基材の光沢度を取得する第2取得ステップと、
    取得した前記光沢度に基づいて、クリアインクの液滴を重ねる重ね回数を決定する第2決定ステップと、
    前記基材上に、記録ヘッドから前記クリアインクの液滴を前記重ね回数分だけ吐出させた後、該クリアインクのパターンと同じ位置に、決定した前記カラーインクを吐出させることによって不吐出検出パターンを形成させる形成ステップと、
    を有する画像形成方法。
  9. コンピュータに、
    光学センサにより基材から読み取られた情報から前記基材の色値を取得する第1取得ステップと、
    取得した前記色値から前記基材の色を認識する認識ステップと、
    認識した前記基材の色に基づいて、カラーインクを決定する第1決定ステップと、
    前記情報から前記基材の光沢度を取得する第2取得ステップと、
    取得した前記光沢度に基づいて、クリアインクの液滴を重ねる重ね回数を決定する第2決定ステップと、
    前記基材上に、記録ヘッドから前記クリアインクの液滴を前記重ね回数分だけ吐出させた後、該クリアインクのパターンと同じ位置に、決定した前記カラーインクを吐出させることによって不吐出検出パターンを形成させる形成ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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