JP7522732B2 - 眼疾患治療用のペプチド及び医薬組成物 - Google Patents

眼疾患治療用のペプチド及び医薬組成物 Download PDF

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Description

本出願は、2018年11月14日出願の米国仮特許出願第62/767,180号の優先権を主張する。その内容は、本明細書により参照として援用される。
本発明は、眼疾患治療用のペプチド及び医薬組成物に関する。
ドライアイ症候群または乾性角結膜炎は、広義では、涙液分泌障害による眼表面の損傷と定義することができる(Joossen C et al., Exp. Eye Res., 146:172-8, 2016)。ドライアイ症候群は、涙液分泌障害を引き起こすとともに、様々な要因の組み合わせにより眼球を損傷し不快感をもたらすことが知られている。ドライアイ症候群の発症は、年齢と密接に関係しているものの、その発生率は、若年層で上昇しており、これは、コンタクトレンズ、コンピュータ、及び情報端末の使用による乾燥環境への長時間曝露が原因である(Stern ME et al., Int. Rev. Immunol., 32:19-41、2013)。
具体的には、ドライアイ症候群は、角膜上皮及び結膜上皮の粘液分泌ならびに粘液分泌杯細胞の粘液分泌を減少させ、眼球の潤滑性の急激な低下をもたらす。また、ドライアイ症候群は、角膜表面の損傷を引き起こし、それにより、角膜へのフルオレセイン色素浸透を増加させる。ドライアイ症候群のこうした症候は、塩化コバルト紙を使用するシルマー試験により涙液分泌の変化として評価することができる。さらに、ドライアイ症候群に伴うものである可能性がある角膜の損傷は、一般的な蛍光色素及び細隙灯蛍光光度計を使用して容易に評価することができる。
一方で、ドライアイ症候群の治療のほとんどは、対症療法に限定され、その治療効率は非常に低いことが多い。現在のところ、人工涙液がドライアイ症候群の第一選択治療である。代表的な対症療法としての人工涙液は、不足する涙液を補充するにすぎない。そのうえ、人工涙液は、眼に頻繁に投与する必要があるという欠点を有する(Kim CS et al., Nutrients 8. pii:E750, 2016)。ヒアルロン酸ナトリウム及び自家血清由来の点眼剤が開発されており、ドライアイ症候群に罹患した患者で使用されてきている。また、レバミピド(OPC-127959)及びジクアホソルナトリウムなどの合成化合物は、涙液及び粘液の分泌を促進するものであり、これらも開発されて使用されてきている。しかしながら、これらの薬物の長期使用は、眼充血及び角膜石灰化など様々な副作用を生じる可能性がある(Bernauer W et al., Br. J. Ophthalmol., 90:285-8, 2006)。したがって、ドライアイ症候群治療用の安全かつ有効な治療薬の開発が求められている。
ある特定の態様において、本発明は、式(I):
Figure 0007522732000001
で表される化合物の塩を提供し、
式中:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は、以下のものではなく:
Figure 0007522732000002
好ましくは、化合物は少なくとも1つのD-アミノ酸残基を有する。
さらなる態様において、本発明は、式(I):
Figure 0007522732000003
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、以下:
(a)R、R、及びRの少なくとも1つは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである;
(b)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルのうち少なくとも1つは、-R、-OR、-SR、-N(R、-N(R 、=NR、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-S(=O)、-OS(=O)OR、-S(=O)OR、-S(=O)N(R、-S(=O)R、-OP(=O)(OR、-(アルキレン)-C(=O)R、-C(=S)R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、-C(=S)OR、-C(=O)SR、-C(=S)SR、-(アルキレン)-C(=O)N(R、-C(=S)N(R、及び-C(-NR)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;かつ
少なくとも1つ存在するRまたはRは、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルである;
(c)化合物は、少なくとも1つのD-アミノ酸残基を有する;あるいは
(d)少なくとも2つのRが存在し;
少なくとも2つのRが存在し;または
少なくとも1つのR及び少なくとも1つのRが存在し;かつ
存在するこれらR及び/またはRとは異なるR及び/またはRが少なくとも1つ存在する
のうちの少なくとも1つのとおりであり;ならびに
ただし、化合物は以下のものではない:
Figure 0007522732000004
態様によっては、本発明は、以下の構造:
Figure 0007522732000006
を有する化合物、またはその薬学上許容される塩を提供する。
さらなる態様において、本発明は、式(V):
Figure 0007522732000007
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は、以下のものではない:
Figure 0007522732000008
さらなる態様において、本発明は、式(VI):
Figure 0007522732000009
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は、以下のものではない:
Figure 0007522732000010
なおさらなる態様において、本発明は、式(VII):
Figure 0007522732000011
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は、以下のものではない:
Figure 0007522732000012
なおさらなる態様において、本発明は、式(IX):
Figure 0007522732000013
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
Jは、OHまたは-NRであり;ならびに
及びRは、それぞれ独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルから選択されるか、あるいはR及びRは介在する窒素原子と一緒になって環を形成する。
本発明はまた、式(X-am):
Figure 0007522732000014
で表される化合物またはその薬学上許容される塩も提供し;
式中:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
Jは、OHまたは-NRであり;ならびに
及びRは、それぞれ独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルから選択されるか、あるいはR及びRは介在する窒素原子と一緒になって環を形成する。
本発明は、以下の化合物の塩も提供する:
Figure 0007522732000015
同じく本発明が提供するのは、薬学上許容されるキャリア及び本発明の化合物または塩を含む医薬組成物である。
本発明は、本発明の化合物または塩、あるいはそれらを含む医薬組成物を投与することによる、眼疾患の治療法も提供し、眼疾患は、例えば、網膜症、角膜炎、ドライ型黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライアイ症候群、乾性角結膜炎、及び角結膜上皮障害から選択される。
本発明の実施形態に従って調製されるペプチドの配列及び特性を示す表である。 本発明の実施形態に従って調製されるペプチドの合成プロセスを示す図である。 本発明の実施形態に従って調製されるペプチドの精製手順を示す図である。 眼窩外涙腺切除の手順を示す写真である。 目にYDE-001~YDE-028を投与したラットモデルの体重変化を示す表である。 目にYDE-029~YDE-043を投与したラットモデルの体重変化を示す表である。 ラットモデルの目に作用剤を投与する手順を示す写真である。 塩化コバルト紙を用いて、ラットモデルの涙液分泌量を測定する手順を示す写真である。 塩化コバルト紙を用いて、目にYDE-001~YDE-028を投与したラットモデルの涙液分泌量を測定した結果を示す写真である。 目にYDE-001~YDE-028を投与したラットモデルの涙液分泌量の変化を示す表である。 塩化コバルト紙を用いて、目にYDE-029~YDE-043を投与したラットモデルの涙液分泌量を測定した結果を示す写真である。 目にYDE-029~YDE-043を投与したラットモデルの涙液分泌量の変化を示す表である。 角膜損傷を確認するためラットモデルの目に蛍光物質を投与する手順を示す写真である。 蛍光物質を用いて、目にYDE-001~YDE-028を投与したラットモデルの角膜損傷を測定した結果を示す写真である。 目にYDE-001~YDE-028を投与したラットモデルの角膜損傷の回復を確認するための蛍光色素の透過率を示す表である。 蛍光物質を用いて、目にYDE-029~YDE-043を投与したラットモデルの角膜損傷を測定した結果を示す写真である。 目にYDE-029~YDE-043を投与したラットモデルの角膜損傷の回復を確認するための蛍光色素の透過率を示す表である。 プレート番号1のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから48時間後の細胞増殖率を示す図である。 プレート番号2のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから48時間後の細胞増殖率を示す図である。 プレート番号3のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから48時間後の細胞増殖率を示す図である。 プレート番号4のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから48時間後の細胞増殖率を示す図である。 プレート番号1のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから72時間後の細胞増殖率を示す図である。 プレート番号2のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから72時間後の細胞増殖率を示す図である。 プレート番号3のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから72時間後の細胞増殖率を示す図である。 プレート番号4のヒト角膜上皮細胞でhEGF処理してから72時間後の細胞増殖率を示す図表である。 ヒト角膜上皮細胞でYY-101処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYY-102処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-011処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-038処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-042処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-043処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-044処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-045処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-049処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-054処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-057処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-058処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-059処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-060処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-072処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-073処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-074処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-075処理してから(a)48時間後または(b)72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-078処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-080処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-081処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-083処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-084処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-086処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-001処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-010処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-029処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-092処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-053処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-064処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-066処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-012処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-019処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-055処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-085処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-047処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-048処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-050処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-051処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-052処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-056処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-061処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。 ヒト角膜上皮細胞でYDE-062処理してから48時間後及び72時間後の細胞増殖率を示す図である。
本発明は、ドライアイ症候群などの眼疾患を治療する治療薬の驚くべき発見に基づいている。本作用剤の有効性は、当該ペプチドを合成し、それらをドライアイ症候群であるラットの目に投与し、そしてシルマー試験及び蛍光色素沈着試験を通じて目の保護効果を確認することにより、実証された。
本発明の新規ペプチドは、目に投与されると、涙液分泌量を増加させ、損傷した角膜の回復を促進する。したがって、それらは、眼疾患治療用の治療薬として有利に使用することができる。
定義
当該分野で使用される慣例に従い、本明細書中の式中の
Figure 0007522732000016
は、部分または置換基「R」が、骨格構造に結合していることを示すのに使用される。
「アルキル」とは、第一級、第二級、第三級、及び/または第四級炭素原子を有する炭化水素であり、これは、直鎖、分岐鎖、及び環状基、またはそれらの組み合わせを包含する。例えば、アルキル基は、1~20個の炭素原子を有する(すなわち、C-C20アルキルである)、1~10個の炭素原子を有する(すなわち、C-C10アルキルである)、または1~6個の炭素原子を有する(すなわち、C-Cアルキルである)ことができる。適切なアルキル基の例として、メチル(Me、-CH)、エチル(Et、-CHCH)、1-プロピル(n-Pr、n-プロピル、-CHCHCH)、2-プロピル(i-Pr、i-プロピル、-CH(CH)、1-ブチル(n-Bu、n-ブチル、-CHCHCHCH)、2-メチル-1-プロピル(i-Bu、i-ブチル、-CHCH(CH)、2-ブチル(s-Bu、s-ブチル、-CH(CH)CHCH)、2-メチル-2-プロピル(t-Bu、t-ブチル、-C(CH)、1-ペンチル(n-ペンチル、-CHCHCHCHCH)、2-ペンチル(-CH(CH)CHCHCH)、3-ペンチル(-CH(CHCH)、2-メチル-2-ブチル(-C(CHCHCH)、3-メチル-2-ブチル(-CH(CH)CH(CH)、3-メチル-1-ブチル(-CHCHCH(CH)、2-メチル-1-ブチル(-CHCH(CH)CHCH)、1-ヘキシル(-CHCHCHCHCHCH)、2-ヘキシル(-CH(CH)CHCHCHCH)、3-ヘキシル(-CH(CHCH)(CHCHCH))、2-メチル-2-ペンチル(-C(CHCHCHCH)、3-メチル-2-ペンチル(-CH(CH)CH(CH)CHCH)、4-メチル-2-ペンチル(-CH(CH)CHCH(CH)、3-メチル-3-ペンチル(-C(CH)(CHCH)、2-メチル-3-ペンチル(-CH(CHCH)CH(CH)、2,3-ジメチル-2-ブチル(-C(CHCH(CH)、3,3-ジメチル-2-ブチル(-CH(CH)C(CH)、及びオクチル(-(CHCH)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルコキシ」は、式-O-アルキルを有する基を示し、式中、上記で定義されるとおりのアルキル基は、酸素原子を介して親化合物と結合する。アルコキシ基のアルキル部分は、例えば、1~20個の炭素原子を有する(すなわち、C-C20アルコキシである)、1~12個の炭素原子を有する(すなわち、C-C12アルコキシである)、1~10個の炭素原子を有する(すなわち、C-C10アルコキシである)、または1~6個の炭素原子を有する(すなわち、C-Cアルコキシである)ことができる。適切なアルコキシ基の例として、メトキシ(-O-CHまたは-OMe)、エトキシ(-OCHCHまたは-OEt)、及びt-ブトキシ(-OC(CHまたは-O-tBu)が挙げられるが、これらに限定されない。
「ハロアルキル」とは、上記で定義されるとおりのアルキル基の水素原子のうち少なくとも1個がハロゲン原子で置き換えられている、アルキル基である。ハロアルキル基のアルキル部分は、1~20個の炭素原子を有する(すなわち、C-C20ハロアルキルである)、1~12個の炭素原子を有する(すなわち、C-C12ハロアルキルである)、1~10個の炭素原子を有する(すなわち、C-C10ハロアルキルである)、または1~6個の炭素原子を有する(すなわち、C-Cハロアルキルである)ことができる。適切なハロアルキル基の例として、-CF、-CHF、-CFH、及び-CHCFが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」とは、第一級、第二級、第三級、及び/または第四級炭素原子を有する炭化水素であり、直鎖、分岐鎖、及び環状基、またはそれらの組み合わせを包含し、かつ少なくとも1つの不飽和領域、すなわち、炭素炭素sp二重結合を有するものである。例えば、アルケニル基は、2~20個の炭素原子を有する(すなわち、C-C20アルケニルである)、2~12個の炭素原子を有する(すなわち、C-C12アルケニルである)、2~10個の炭素原子を有する(すなわち、C-C10アルケニルである)、または2~6個の炭素原子を有する(すなわち、C-Cアルケニルである)ことができる。適切なアルケニル基の例として、ビニル(-CH=CH)、アリル(-CHCH=CH)、シクロペンテニル(-C)、及び5-ヘキセニル(-CHCHCHCHCH=CH)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニル」とは、第一級、第二級、第三級、及び/または第四級炭素原子を有する炭化水素であり、直鎖、分岐鎖、及び環状基、またはそれらの組み合わせを包含し、かつ少なくとも1つの炭素炭素sp三重結合を有するものである。例えば、アルキニル基は、2~20個の炭素原子を有する(すなわち、C-C20アルキニルである)、2~12個の炭素原子を有する(すなわち、C-C12アルキニルである)、2~10個の炭素原子を有する(すなわち、C-C10アルキニルである)、または2~6個の炭素原子を有する(すなわち、C-Cアルキニルである)ことができる。適切なアルケニル基の例として、エチニル(-C≡CH)及びプロパルギル(-CHC≡CH)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキレン」は、飽和炭化水素基を示し、これは、分岐鎖、直鎖、または環状、いずれも可能であり(または分岐鎖、直鎖、もしくは環状基の組み合わせを有することができ)、かつ、親アルカンの同一炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子を取り除くことに由来する2価を有する。例えば、アルキレン基は、1~20個の炭素原子、1~10個の炭素原子、または1~6個の炭素原子を有することができる。典型的なアルキレン基の例として、1,2-エチレン(-CH-CH-)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニレン」は、不飽和炭化水素基を示し、これは、分岐鎖、直鎖、または環状、いずれも可能であり(または分岐鎖、直鎖、もしくは環状基の組み合わせを有することができ)、かつ、親アルケンの同一炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子を取り除くことに由来する2価を有する。例えば、アルケニレン基は、1~20個の炭素原子、1~10個の炭素原子、または1~6個の炭素原子を有することができる。典型的なアルケニレン基の例として、1,2-エテニレン(-CH=CH-)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニレン」は、不飽和炭化水素基を示し、これは、分岐鎖、直鎖、または環状、いずれも可能であり(または分岐鎖、直鎖、もしくは環状基の組み合わせを有することができ)、かつ、親アルキンの同一炭素原子または2個の異なる炭素原子から2個の水素原子を取り除くことに由来する2価を有する。例えば、アルキニレン基は、1~20個の炭素原子、1~10個の炭素原子、または1~6個の炭素原子を有することができる。典型的なアルキニレンラジカルの例として、エチニレン(-C≡C-)、2-プロピニレン(-CHC≡C-)、及び4-ペンチニレン(-CHCHCHC≡C-)が挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」は、芳香族炭化水素基を示す。例えば、アリール基は、6~20個の炭素原子、6~14個の炭素原子、または6~12個の炭素原子を有することができる。典型的なアリール基の例として、ベンゼン(例えば、フェニル)、置換ベンゼン、置換または無置換のナフタレン、置換または無置換のアントラセン、などに由来するラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリールアルキル」は、炭素原子、典型的には末端または他のsp炭素原子に結合した1個の水素原子が、アリール基に置き換えられている、非環式のアルキル基を示す。典型的なアリールアルキル基の例として、ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、ナフトベンジル、2-ナフトフェニルエタン-1-イルなど(これらはそれぞれ、置換でも無置換でもよい)が挙げられるが、これらに限定されない。アリールアルキル基は、7~20個の炭素原子を有することができる。例えば、アリールアルキル基のアルキル部分は、1~6個の炭素原子を有することができ、アリールアルキル基のアリール部分は6~14個の炭素原子を有することができる。
「アリールアルケニル」は、炭素原子、典型的には末端または他のsp炭素原子(もっとも、sp炭素原子の場合もあり得る)に結合した1個の水素原子が、アリール基に置き換えられている、非環式のアルケニル基を示す。アリールアルケニルのアリール部分は、例えば、本明細書中記載されるアリール基のどれでもよく、アリールアルケニルのアルケニル部分は、例えば、本明細書中記載されるアルケニル基のどれでも含むことができる。アリールアルケニル基は、8~20個の炭素原子を有することができる。例えば、アリールアルケニル基のアルケニル部分は、2~6個の炭素原子を有することができ、アリールアルケニル基のアリール部分は、6~14個の炭素原子を有することができる。
「アリールアルキニル」は、炭素原子、典型的には末端または他のsp炭素原子(もっとも、sp炭素原子の場合もあり得る)に結合した1個の水素原子が、アリール基に置き換えられている、非環式のアルキニル基を示す。アリールアルキニルのアリール部分は、例えば、本明細書中記載されるアリール基のどれでもよく、アリールアルキニルのアルキニル部分は、例えば、本明細書中記載されるアルキニル基のどれでも含むことができる。アリールアルキニル基は、8~20個の炭素原子を有することができる。例えば、アリールアルキニル基のアルキニル部分は、2~6個の炭素原子を有することができ、アリールアルキニル基のアリール部分は、6~14個の炭素原子を有することができる。
「シクロアルキル」は、環中に炭素原子のみを有する飽和の単環または複環を示す。シクロアルキル基は、単環として3~7個の炭素原子を有することができ、二環として7~12個の炭素原子を有することができ、多環として最大約20個の炭素原子を有することができる。単環式シクロアルキルは、3~7個の環原子を有し、より典型的には5または6個の環原子を有する。二環式シクロアルキルは、7~12個の環原子を有することができ、縮合環系、スピロ環式系、または架橋環系であることができる。シクロアルキル基の例において、原子は、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系に配置されていてもよい。単環式シクロアルキルの限定ではない例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)。
「置換(された)」という用語は、アルキル、アルキレン、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリルなどに関して、例えば、「置換アルキル」、「置換アルキレン」、「置換アリール」、「置換アリールアルキル」、「置換ヘテロシクリル」、及び「置換カルボシクリル(例えば、置換シクロアルキル)」において、そのアルキル、アルキレン、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはカルボシクリル(例えば、シクロアルキル)の少なくとも1個の水素原子が、それぞれ独立して、非水素置換基により置き換えられていることを意味する。典型的な置換基の例として、ハロ、ハロアルキル、オキソ、-CN、-NO、=N-OH、-N、-R、-OR、-SR、-N(R)、-N(R) 、=NR、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R)、-S(=O)R、-OS(=O)OR、-S(=O)OR、-S(=O)N(R)、-S(=O)R、-OP(=O)(OR)、-(アルキレン)-C(=O)R、-C(=S)R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、-C(=S)OR、-C(=O)SR、-C(=S)SR、-(アルキレン)-C(=O)N(R)、-C(=S)N(R)、及び-C(-NR)N(R)が挙げられるが、これらに限定されず、Rは、独立して、H、アルキル、アリール、アリールアルキル、またはヘテロシクリルである。アルキレン基、アルケニレン基、及びアルキニレン基も、同様に置換可能である。
当業者には当然だろうが、「アルキル」、「アリール」、「ヘテロシクリル」などの部分が、少なくとも1つの置換基で置換される場合、それらは、任意選択で、「アルキレン」、「アリーレン」、「ヘテロシクリレン」などの部分として示される場合がある(すなわち、親「アルキル」、「アリール」、または「ヘテロシクリル」部分の少なくとも1個の水素原子が本明細書中記載されるとおりの置換基により置き換えられる)。「アルキル」、「アリール」、「ヘテロシクリル」などの部分が、「置換(された)」として本明細書中記載される、または図面において置換された(もしくは、任意選択で置換された、例えば、置換基の数が、0または正の数である)として描写される場合、当然ながら、「アルキル」、「アリール」、「ヘテロシクリル」などの用語は、「アルキレン」、「アリーレン」、「ヘテロシクリレン」などの用語と相互交換可能である。
当業者ならわかるだろうが、式Iの化合物の置換基及び他の部分は、許容できる安定な医薬組成物へと配合することが可能な医薬的に有用な化合物として十分に安定である化合物を提供するように、選択されるべきである。そのような安定性を有する式Iの化合物は、当然ながら、本発明の範囲内に含まれる。
「ヘテロアルキル」は、少なくとも1個の炭素原子がO、N、またはSなどのヘテロ原子により置き換えられているアルキル基を示す。例えば、アルキル基の中の親分子に結合している炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)により置き換えられている場合、得られるヘテロアルキル基は、それぞれ、アルコキシ基(例えば、-OCH)、アミン基(例えば、-NHCH、-N(CHなど)、またはチオアルキル基(例えば、-SCH)となり得る。アルキル基の中の親分子に結合していない末端以外の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)により置き換えられている場合、得られるヘテロアルキル基は、それぞれ、アルキルエーテル(例えば、-CHCH-O-CHなど)、アルキルアミン(例えば、-CHNHCH、-CHN(CHなど)、またはチオアルキルエーテル(例えば、-CH-S-CH)となり得る。アルキル基の末端炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)により置き換えられている場合、得られるヘテロアルキル基は、それぞれ、ヒドロキシアルキル基(例えば、-CHCH-OH)、アミノアルキル基(例えば、-CHNH)、またはアルキルチオール基(例えば、-CHCH-SH)となり得る。例えば、ヘテロアルキル基は、1~20個の炭素原子、1~10個の炭素原子、または1~6個の炭素原子を有することができる。好ましくは、ヘテロアルキル基は、鎖中に合計で(すなわち、炭素原子とヘテロ原子を合わせて)2~20個、2~10個、または2~6個の原子を有する。C-Cヘテロアルキル基は、1~6個の炭素原子を有するヘテロアルキル基を示す。
本明細書中使用される「複素環」または「ヘテロシクリル」という用語は、以下の文書、例えば、Paquette, Leo A., Principles of Modern Heterocyclic Chemistry (W. A. Benjamin, New York, 1968)、具体的には第1、3、4、6、7、及び9章;The Chemistry of Heterocyclic Compounds, A Series of Monographs (John Wiley & Sons, New York, from 1950 to the present)、具体的には第13、14、16、19、及び28巻;ならびにJ. Am. Chem. Soc. (1960) 82:5566などに記載されるものを含むが、これらに限定されない。本発明の特定の実施形態において、「複素環」は、本明細書中定義されるとおりの炭素環であって、環中、少なくとも1個(例えば、1、2、3、または4個)の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)に置き換えられたものを含む。「複素環」または「ヘテロシクリル」という用語は、飽和環、部分不飽和環、及び芳香環(すなわち、ヘテロ芳香環)を含む。置換複素環は、例えば、本明細書中開示される置換基のいずれかで置換された複素環を含み、置換基にはカルボニル基が含まれる。
複素環の例として、ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、硫黄酸化テトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフテニル、インドリル、インドリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ピペリジニル、4-ピペリジニル、ピロリジニル、2-ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、チアントレニル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサジニル、2H-ピロリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、1H-インダゾリル、プリニル、4H-キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4aH-カルバゾリル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、オキシインドリル、及びベンゾオキサゾリニル(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)が挙げられるが、これらに限定されない。
例として、炭素で結合した複素環は、ピラジンの2、3、4、5、または6位で、ピリダジンの3、4、5、または6位で、ピリミジンの2、4、5、または6位で、ピラジンの2、3、5、または6位で、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール、もしくテトラヒドロピロールの2、3、4、または5位で、オキサゾール、イミダゾール、もしくはチアゾールの2、4、または5位で、イソオキサゾール、ピラゾール、もしくはイソチアゾールの3、4、または5位で、アジリジンの2または3位で、アゼチジンの2、3、または4位で、キノリンの2、3、4、5、6、7、または8位で、あるいはイソキノリンの1、3、4、5、6、7、または8位で結合したものが可能であるが、これらに限定されない。より典型的には、炭素で結合した複素環の例として、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、5-ピリジル、6-ピリジル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル、6-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル、2-ピラジニル、3-ピラジニル、5-ピラジニル、6-ピラジニル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、及び5-チアゾリル(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)が挙げられる。
例として、窒素で結合した複素環は、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2-ピロリン、3-ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2-イミダゾリン、3-イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2-ピラゾリン、3-ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、イソインドリン、または1H-インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、及びカルバゾールまたはβ-カルボリンの9位で結合したもの(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)が可能であるが、これらに限定されない。より典型的には、窒素で結合した複素環の例として、1-アジリジニル、1-アゼチジニル、1-ピロリル、1-イミダゾリル、1-ピラゾリル、及び1-ピペリジニル(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)が挙げられる。
「ヘテロシクリルアルキル」は、炭素原子、典型的には末端またはsp炭素原子に結合した1個の水素原子が、ヘテロシクリルラジカルにより置き換えられている非環式のアルキルラジカル(すなわち、ヘテロシクリル-アルキレン部分)を示す。典型的なヘテロシクリルアルキル基の例として、ヘテロシクリル-CH-、2-(ヘテロシクリル)エタン-1-イル、などが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中使用されるヘテロシクリルアルキルの「ヘテロシクリル」部分は、「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」などの文書に記載されるもの及び上記のいずれかのヘテロシクリル基を含む。当業者には当然だろうが、得られる基が化学的に安定であるならば、ヘテロシクリル基は、炭素炭素結合または炭素ヘテロ原子結合のどちらを通じてでも、ヘテロシクリルアルキルのアルキル部分と結合することができる。ヘテロシクリルアルキル基は、2~20個の炭素原子を有することができる。例えば、ヘテロシクリルアルキル基のアルキル部分は1~6個の炭素原子を有することができ、ヘテロシクリルアルキル基のヘテロシクリル部分は2~14個の炭素原子を有することができる。ヘテロシクリルアルキルの例として、硫黄、酸素、及び/または窒素を含む五員複素環、例えば、チアゾリルメチル、2-チアゾリルエタン-1-イル、イミダゾリルメチル、オキサゾリルメチル、チアジアゾリルメチルなど;ならびに硫黄、酸素、及び/または窒素を含む六員複素環、例えば、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル、ピリジニルメチル、ピリダジルメチル、ピリミジルメチル、ピラジニルメチルなど(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)が挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロシクリルアルケニル」は、炭素原子、典型的には末端またはsp炭素原子(もっとも、sp炭素原子の場合もあり得る)に結合した水素原子のうち1個が、ヘテロシクリルラジカルにより置き換えられている非環式のアルケニルラジカル(すなわち、ヘテロシクリルアルケニレン部分)を示す。ヘテロシクリルアルケニル基のヘテロシクリル部分は、「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」などの文書に記載されるもの及び本明細書中記載されるいずれかのヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリルアルケニル基のアルケニル部分は、本明細書中記載されるいずれかのアルケニル基を含む。当業者には当然だろうが、得られる基が化学的に安定であるならば、ヘテロシクリル基は、炭素炭素結合と炭素ヘテロ原子結合のどちらを通じてでも、ヘテロシクリルアルケニルのアルケニル部分と結合することができる。ヘテロシクリルアルケニル基は、3~20個の炭素原子を有することができる。例えば、ヘテロシクリルアルケニル基のアルケニル部分は2~6個の炭素原子を有することができ、ヘテロシクリルアルケニル基のヘテロシクリル部分は2~14個の炭素原子を有することができる。
「ヘテロシクリルアルキニル」は、炭素原子、典型的には末端またはsp炭素原子(もっとも、sp炭素原子の場合もあり得る)に結合した水素原子のうち1個が、ヘテロシクリルラジカルにより置き換えられている非環式のアルキニルラジカル(すなわち、ヘテロシクリルアルキニレン部分)を示す。ヘテロシクリルアルキニル基のヘテロシクリル部分は、「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」などの文書に記載されるもの及び本明細書中記載されるいずれかのヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリルアルキニル基のアルキニル部分は、本明細書中記載されるいずれかのアルキニル基を含む。当業者には当然だろうが、得られる基が化学的に安定であるならば、ヘテロシクリル基は、炭素炭素結合と炭素ヘテロ原子結合のどちらを通じてでも、ヘテロシクリルアルキニルのアルキニル部分と結合することができる。ヘテロシクリルアルキニル基は、3~20個の炭素原子を有することができる。例えば、ヘテロシクリルアルキニル基のアルキニル部分は2~6個の炭素原子を有することができ、ヘテロシクリルアルキニル基のヘテロシクリル部分は2~14個の炭素原子を有することができる。
「ヘテロアリール」は、環中に少なくとも1個のヘテロ原子を含む芳香族ヘテロシクリルを示す。芳香環に含まれる可能性がある適切なヘテロ原子の限定ではなく例として、酸素、硫黄、及び窒素が挙げられる。ヘテロアリール環の限定ではなく例として、本明細書中の「ヘテロシクリル」の定義に列挙されるもの全てが挙げられ、そこには、ピリジニル、ピロリル、オキサゾリル、インドリル、イソインドリル、フラニル、チエニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、キノリル、イソキノリル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジルなど(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)が含まれる。
「炭素環」または「カルボシクリル」は、飽和、部分不飽和、または芳香環であり、単環として3~7個の炭素原子を有するもの、二環として7~12個の炭素原子を有するもの、及び多環として最大約20個の炭素原子を有するものを示す。単環式炭素環は、3~7個の炭素原子を有し、より典型的には5または6個の環原子を有する。二環式シクロアルキルは、7~12個の炭素原子を有することができ、縮合環系、スピロ環式系、または架橋環系であることができる。シクロアルキル基の例において、原子は、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系に配置されていてもよい。単環式シクロアルキルの限定ではなく例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルが挙げられる(これらはそれぞれ置換でも無置換でもよい)。
「アシル」は、-C(=O)-アルキル、-C(=O)-炭素環(これは、置換または無置換である)、及び-C(=O)-複素環(これは、置換または無置換である)を示し、式中、アルキル、炭素環、または複素環部分は、本明細書中定義されるとおりである。「アシル」の限定ではなく例として、-C(=O)CH、-C(=O)CHCH、-C(=O)CH(CH、-C(=O)C(CH、-C(=O)-フェニル(これは、置換または無置換である)、-C(=O)-シクロプロピル(これは、置換または無置換である)、-C(=O)-シクロブチル(これは、置換または無置換である)、-C(=O)-シクロペンチル(これは、置換または無置換である)、-C(=O)-シクロヘキシル(これは、置換または無置換である)、及び-C(=O)-ピリジル(これは、置換または無置換である)が挙げられる。
「アリールヘテロアルキル」は、本明細書中定義されるとおりのヘテロアルキルであって、基中、水素原子(これは、炭素原子とヘテロ原子のいずれに結合していてもよい)が本明細書中定義されるとおりのアリール基により置き換えられているものを示す。得られる基が化学的に安定であるならば、アリール基は、ヘテロアルキル基の炭素原子に結合していることも、ヘテロアルキル基のヘテロ原子に結合していることもできる。例えば、アリールヘテロアルキル基は、-アルキレン-O-アリール、-アルキレン-O-アルキレン-アリール、-アルキレン-NH-アリール、-アルキレン-NH-アルキレン-アリール、-アルキレン-S-アリール、-アルキレン-S-アルキレン-アリールなどの式を有することができる。また、上記式中のどのアルキレン部分も、本明細書中定義されるまたは例示される置換基のいずれかでさらに置換することができる。
「ヘテロアリールアルキル」は、本明細書中定義されるとおりのアルキル基であって、基中、水素原子が本明細書中定義されるとおりのヘテロアリール基により置き換えられているものを示す。ヘテロアリールアルキルの限定ではなく例として、-CH-ピリジニル、-CH-ピロリル、-CH-オキサゾリル、-CH-インドリル、-CH-イソインドリル、-CH-フラニル、-CH-チエニル、-CH-ベンゾフラニル、-CH-ベンゾチオフェニル、-CH-カルバゾリル、-CH-イミダゾリル、-CH-チアゾリル、-CH-イソオキサゾリル、-CH-ピラゾリル、-CH-イソチアゾリル、-CH-キノリル、-CH-イソキノリル、-CH-ピリダジル、-CH-ピリミジル、-CH-ピラジル、-CH(CH)-ピリジニル、-CH(CH)-ピロリル、-CH(CH)-オキサゾリル、-CH(CH)-インドリル、-CH(CH)-イソインドリル、-CH(CH)-フラニル、-CH(CH)-チエニル、-CH(CH)-ベンゾフラニル、-CH(CH)-ベンゾチオフェニル、-CH(CH)-カルバゾリル、-CH(CH)-イミダゾリル、-CH(CH)-チアゾリル、-CH(CH)-イソオキサゾリル、-CH(CH)-ピラゾリル、-CH(CH)-イソチアゾリル、-CH(CH)-キノリル、-CH(CH)-イソキノリル、-CH(CH)-ピリダジル、-CH(CH)-ピリミジル、-CH(CH)-ピラジルなどが挙げられる。
「シリルオキシ」は、基-O-SiRを示し、式中、各Rは、独立して、アルキル、アリール(これは、置換または無置換である)、またはヘテロアリール(これは、置換または無置換である)である。シリルオキシの限定ではなく例として、-O-Si(CH、-O-Si(CHtBu、-O-Si(tBu)CH、-O-Si(tBu)、-O-Si(CHPh、-O-Si(Ph)CH、及び-O-Si(Ph)が挙げられる
「任意選択で置換された」という用語は、式Iの化合物の特定部分(例えば、任意選択で置換されたアリール基)が、任意選択で1つ、2つ、またはそれ以上の置換基を有することを示す。
「そのエステル」という用語は、分子中のいずれかの-COOH官能基が、-COOR官能基であるように修飾されている、または分子中のいずれかの-OH官能基が-OC(=O)Rであるように修飾されている、化合物の任意のエステルを示す。本明細書では、エステルのR部分は、安定なエステル部分を形成する任意の炭素含有基が可能であり、そのような部分として、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、及びそれらの置換誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。エステルの例には、以下に記載されるとおりの「互変異性体エノール」についての上記エステルも含めることができる。
本発明の化合物
ある特定の実施形態において、本発明は、式(I):
Figure 0007522732000017
で表される化合物の塩を提供し、
式中:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は、以下のものではなく:
Figure 0007522732000018
好ましくは、化合物は、少なくとも1つのD-アミノ酸残基を有する。
ある特定の実施形態において、R、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、オキソ、ヒドロキシル、-OR、ヒドロキシアルキル、-CHOR、及びハロから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルである。
実施形態によっては、指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-CN、-NO、=N-OH、-N、-R、-OR、-SR、-N(R、-N(R 、=NR、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-S(=O)、-OS(=O)OR、-S(=O)OR、-S(=O)N(R、-S(=O)R、-OP(=O)(OR、-(アルキレン)-C(=O)R、-C(=S)R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、-C(=S)OR、-C(=O)SR、-C(=S)SR、-(アルキレン)-C(=O)N(R、-C(=S)N(R、及び-C(-NR)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである。
さらに特定の実施形態において、指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-R、-OR、-N(R、-N(R 、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、及び-(アルキレン)-C(=O)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである。
そのような実施形態のある特定の場合において、Rは、存在するごとに独立して、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;ならびにRは、存在するごとに独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-10L)の構造を有する:
Figure 0007522732000019
あるいは、化合物は、(I-10D)の構造を有する場合がある:
Figure 0007522732000020
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである。
より詳細には、Rは、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000021
から選択することができ;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
基の例として
Figure 0007522732000022
が挙げられる。
一部の好適な実施形態において、Rは、
Figure 0007522732000023
である。代替の好適な実施形態において、Rは、
Figure 0007522732000024
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-1L)の構造を有する:
Figure 0007522732000025
あるいは、化合物は、式(I-1D)の構造を有する場合がある
Figure 0007522732000026
ある特定の実施形態において、Rは、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである。
実施形態によっては、Rは、水素、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000027
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
基の例として
Figure 0007522732000028
が挙げられる。
好ましくは、Rは、水素である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-2L)の構造を有する:
Figure 0007522732000029
あるいは、化合物は、式(I-2D)の構造を有する場合がある:
Figure 0007522732000030
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキルもしくはアリールアルキルである。
実施形態によっては、Rは、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000031
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
基の例として、
Figure 0007522732000032
が挙げられる。好ましくは、Rは、
Figure 0007522732000033
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-3L)の構造を有する:
Figure 0007522732000034
あるいは、化合物は、式(I-3D)の構造を有する場合がある:
Figure 0007522732000035
ある特定の実施形態において、pは、1または2であり;ならびに、Rは、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される。
ある特定の実施形態において、pは、1または2であり;ならびに、Rは、存在するごとに独立して、-CH、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される。
ある特定の好適な実施形態において、Rは、ヒドロキシルである。代替の好適な実施形態において、Rは、-CHである。
上記実施形態のいずれにおいても、pは、1の場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Lg)の構造を有する:
Figure 0007522732000036
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4La)の構造を有する:
Figure 0007522732000037
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Lb)の構造を有する:
Figure 0007522732000038
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Lc)の構造を有し:
Figure 0007522732000039
ただし、Rはヒドロキシルではない。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Dg)の構造を有する:
Figure 0007522732000040
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Da)の構造を有する:
Figure 0007522732000041
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Db)の構造を有する:
Figure 0007522732000042
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Dc)の構造を有し:
Figure 0007522732000043
ただし、Rはヒドロキシルではない。
ある特定の実施形態において、Rは、オキソである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Ld)の構造を有する:
Figure 0007522732000044
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Le)の構造を有する:
Figure 0007522732000045
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Dd)の構造を有する:
Figure 0007522732000046
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4De)の構造を有する:
Figure 0007522732000047
ある特定の実施形態において、Rは、水素またはアルキルであり、アルキルは、任意選択で、-C(=O)NHの1つの存在で置換される。ある特定の実施形態において、Rは、任意選択で-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルである。例えば、Rは、-CHの場合がある。あるいは、Rは、
Figure 0007522732000048
の場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-6L)の構造を有する:
Figure 0007522732000049
あるいは、化合物は、式(I-6D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000050
ある特定の実施形態において、Rは、(C-C10)アルキルであり、好ましくは
Figure 0007522732000051
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-7L)の構造を有する:
Figure 0007522732000052
あるいは、化合物は、式(I-7D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000053
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-11L)の構造を有する:
Figure 0007522732000054
あるいは、化合物は、式(I-11D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000055
ある特定の実施形態において、Rは、-CHまたは-Hであり、好ましくは-Hである。
ある特定の実施形態において、Rは、-CHまたは-Hであり、好ましくは-Hである。
ある特定の実施形態において、化合物は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、または少なくとも8つのD-アミノ酸残基を有する。
ある特定の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物の塩を提供し、化合物は、以下から選択される:
Figure 0007522732000056
Figure 0007522732000057
Figure 0007522732000058
Figure 0007522732000059
Figure 0007522732000060
Figure 0007522732000061
Figure 0007522732000062
Figure 0007522732000063
Figure 0007522732000064
Figure 0007522732000065
Figure 0007522732000066
本発明は、式(I):
Figure 0007522732000067
で表される化合物またはその薬学上許容される塩も提供し;
式中:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、以下:
(a)R、R、及びRの少なくとも1つは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである;
(b)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルのうち少なくとも1つは、-R、-OR、-SR、-N(R、-N(R 、=NR、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-S(=O)、-OS(=O)OR、-S(=O)OR、-S(=O)N(R、-S(=O)R、-OP(=O)(OR、-(アルキレン)-C(=O)R、-C(=S)R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、-C(=S)OR、-C(=O)SR、-C(=S)SR、-(アルキレン)-C(=O)N(R、-C(=S)N(R、及び-C(-NR)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;かつ
少なくとも1つ存在するRまたはRは、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルである;
(c)化合物は、少なくとも1つのD-アミノ酸残基を有する;あるいは
(d)少なくとも2つのRが存在し;
少なくとも2つのRが存在し;または
少なくとも1つのR及び少なくとも1つのRが存在し;かつ
存在するこれらR及び/またはRとは異なるR及び/またはRが少なくとも1つ存在する
のうちの少なくとも1つのとおりであり;ならびに
ただし、化合物は以下のものではない:
Figure 0007522732000068
Figure 0007522732000069
ある特定の実施形態において、R、R、及びRの少なくとも1つは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである。
ある特定の実施形態において、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルのうち少なくとも1つは、-R、-OR、-SR、-N(R、-N(R 、=NR、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-S(=O)、-OS(=O)OR、-S(=O)OR、-S(=O)N(R、-S(=O)R、-OP(=O)(OR、-(アルキレン)-C(=O)R、-C(=S)R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、-C(=S)OR、-C(=O)SR、-C(=S)SR、-(アルキレン)-C(=O)N(R、-C(=S)N(R、及び-C(-NR)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;かつ、少なくとも1つ存在するRまたはRは、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルである。
ある特定の実施形態において、化合物は、少なくとも1つのD-アミノ酸残基を有する。
ある特定の実施形態において、化合物は、以下を満たす:
少なくとも2つのRが存在し;
少なくとも2つのRが存在し;または
少なくとも1つのR及び少なくとも1つのRが存在し;かつ
存在するこれらR及び/またはRとは異なるR及び/またはRが少なくとも1つ存在する。
ある特定の実施形態において:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、オキソ、ヒドロキシル、-OR、ヒドロキシアルキル、-CHOR、及びハロから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルである。
実施形態によっては、指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-CN、-NO、=N-OH、-N、-R、-OR、-SR、-N(R、-N(R 、=NR、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-S(=O)、-OS(=O)OR、-S(=O)OR、-S(=O)N(R、-S(=O)R、-OP(=O)(OR、-(アルキレン)-C(=O)R、-C(=S)R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、-C(=S)OR、-C(=O)SR、-C(=S)SR、-(アルキレン)-C(=O)N(R、-C(=S)N(R、及び-C(-NR)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである。
さらに特定の実施形態において、指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-R、-OR、-N(R、-N(R 、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、及び-(アルキレン)-C(=O)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである。
そのような実施形態のある特定の場合において、Rは、存在するごとに独立して、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり;ならびに、Rは、存在するごとに独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-10L)の構造を有する:
Figure 0007522732000070
あるいは、化合物は、式(I-10D)の構造を有する場合がある:
Figure 0007522732000071
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである。
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである。
より詳細には、Rは、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000072
から選択することができ;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
基の例として、
Figure 0007522732000073
が挙げられる。
一部の好適な実施形態において、Rは、
Figure 0007522732000074
である。代替の好適な実施形態において、Rは、
Figure 0007522732000075
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-1L)の構造を有する:
Figure 0007522732000076
あるいは、化合物は、式(I-1D)の構造を有する場合がある
Figure 0007522732000077
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである。
ある特定の実施形態において、Rは、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである。
実施形態によっては、Rは、水素、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000078
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
基の例として、
Figure 0007522732000079
が挙げられる。
好ましくは、Rは、水素である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-2L)の構造を有する:
Figure 0007522732000080
あるいは、化合物は、式(I-2D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000081
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである。
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキルもしくはアリールアルキルである。
実施形態によっては、Rは、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000082
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
基の例として、
Figure 0007522732000083
が挙げられる。好ましくは、Rは、
Figure 0007522732000084
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-3L)の構造を有する:
Figure 0007522732000085
あるいは、化合物は、式(I-3D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000086
ある特定の実施形態において、pは、1または2であり;ならびに、Rは、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される。
ある特定の実施形態において、pは、1または2であり;ならびに、Rは、存在するごとに独立して、-CH、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される。
ある特定の好適な実施形態において、Rは、ヒドロキシルである。代替の好適な実施形態において、Rは、-CHである。
上記実施形態のいずれにおいても、pは、1の場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Lg)の構造を有する:
Figure 0007522732000087
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4La)の構造を有する:
Figure 0007522732000088
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Lb)の構造を有する:
Figure 0007522732000089
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Lc)の構造を有し:
Figure 0007522732000090
ただし、Rはヒドロキシルではない。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Dg)の構造を有する:
Figure 0007522732000091
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Da)の構造を有する:
Figure 0007522732000092
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Db)の構造を有する:
Figure 0007522732000093
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Dc)の構造を有し:
Figure 0007522732000094
ただし、Rはヒドロキシルではない。
ある特定の実施形態において、Rは、オキソである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Ld)の構造を有する:
Figure 0007522732000095
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Le)の構造を有する:
Figure 0007522732000096
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4Dd)の構造を有する:
Figure 0007522732000097
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-4De)の構造を有する:
Figure 0007522732000098
ある特定の実施形態において、Rは、水素またはアルキルであり、このアルキルは、任意選択で、-C(=O)NHの1つの存在で置換される。ある特定の実施形態において、Rは、任意選択で-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルである。例えば、Rは、-CHの場合がある。あるいは、Rは、
Figure 0007522732000099
の場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-6L)の構造を有する:
Figure 0007522732000100
あるいは、化合物は、式(I-6D)の構造を有する場合がある:
Figure 0007522732000101
ある特定の実施形態において、Rは、(C-C10)アルキルであり、好ましくは
Figure 0007522732000102
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-7L)の構造を有する:
Figure 0007522732000103
あるいは、化合物は、式(I-7D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000104
ある特定の実施形態において、化合物は、式(I-11L)の構造を有する:
Figure 0007522732000105
あるいは、化合物は、式(I-11D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000106
ある特定の実施形態において、Rは、-CHまたは-Hであり、好ましくは-Hである。
ある特定の実施形態において、Rは、-CHまたは-Hであり、好ましくは-Hである。
ある特定の実施形態において、化合物は、
Figure 0007522732000107
またはその薬学上許容される塩である。
ある特定の実施形態において、化合物は、
HyP-Gly-Gln-Xaa-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lysで表されるアミノ酸配列を有するペプチド;
またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体;
であり、式中、Xaaは、Glu、Asn、Gln、His、Lys、Ser、Thr、Ala、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、Trp、homo-Ser、Asp(Me)、及びAsn(Me)から選択され;ならびに
ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
そのような実施形態のある特定の場合において、ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
ペプチドは、コラーゲンIIα1型由来ペプチドのバリアントである場合がある。コラーゲンIIα1型は、動物軟骨細胞由来の細胞外基質から単離される場合がある。
本発明中使用される「ペプチド」という用語は、2つ以上のアミノ酸がペプチド結合により連結されている化合物を示す。さらに、ペプチドは、構成アミノ酸の個数によって、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチドなどに分類される。オリゴペプチドは、約10以下のペプチド結合を有し、ポリペプチドは、複数のペプチド結合を有する。また、本発明のペプチドには、アミノ酸残基が置換されている変異ペプチドが含まれる。
本発明中使用される「HyP」という用語は、ヒドロキシプロリンと呼ばれるアミノ酸を示し、このアミノ酸中、ヒドロキシル基(-OH)は、プロリンの4位で炭素原子と結合している。HyPは、式CNOを有し、以下のとおり表すことができる:
Figure 0007522732000108

HyPには、全ての異性体を含めることができる。また、HyPは、特に記載がない限り、「2S,4R」の立体化学で表される異性体であることもできる。
本発明中使用される「homo-Ser」という用語は、ホモセリンと読み、側鎖にヒドロキシル基を有するα-アミノ酸を示す。Homo-Serは、微生物及び植物において、トレオニン及びメチオニンの生合成中に存在する中間体である。Homo-Serは、以下のとおり表すことができる:
Figure 0007522732000109
本発明中使用される「Asp(Me)」という用語は、アスパラギン酸の4位で炭素原子と結合しているヒドロキシル基(OH)の水素原子が、メチル基(CH)で置換されているアミノ酸を示す。Asp(Me)は、以下のとおり表すことができる:
Figure 0007522732000110
本発明中使用される「Asn(Me)」という用語は、アスパラギンの4位で炭素原子と結合しているアミン基(NH)の水素原子が、メチル基(CH)で置換されているアミノ酸を示す。Asn(Me)は、以下のとおり表すことができる:
Figure 0007522732000111
本発明中使用される「(N-Me)Gly」という用語は、グリシンの2位で炭素原子と結合しているアミン基(NH)の水素原子が、メチル基(CH)で置換されているアミノ酸を示す。(N-Me)Glyは、以下のとおり表すことができる:
Figure 0007522732000112
ある特定の実施形態において、化合物は、
HyP-Gly-Gln-Asp-Xaa-Leu-Ala-Gly-Pro-Lysで表されるアミノ酸配列を有するペプチド;
またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体;
であり、式中、Xaaは、Val、Ile、Leu、Ala、Phe、Tyr、Trp、Ser、Thr、及び(N-Me)Glyから選択され;ならびに
ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
そのような実施形態のある特定の場合において、ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
ある特定の実施形態において、化合物は、
HyP-Gly-Gln-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Xaaで表されるアミノ酸配列を有するペプチド;
またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体;
であり、式中、Xaaは、Tyr、Leu、Glu、Gln、Ala、及びNle(6-OH)から選択され;ならびに
ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
そのような実施形態のある特定の場合において、ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
ある特定の実施形態において、化合物は、
Xaa-Gly-Gln-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lysで表されるアミノ酸配列を有するペプチド;
またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体;
であり、式中、Xaaは、以下:
Figure 0007522732000113
から選択され;ならびに
ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
そのような実施形態のある特定の場合において、ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である。
ある特定の実施形態において、本発明は、以下の構造:
Figure 0007522732000114
を有する化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。
ある特定の実施形態において、本発明は、式(V):
Figure 0007522732000115
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は、以下のものではない:
Figure 0007522732000116
ある特定の実施形態において、R及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である。
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、例えば、
Figure 0007522732000117
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(V-1L)の構造を有する
Figure 0007522732000118
あるいは、化合物は、式(V-1D)の構造を有する場合もある
Figure 0007522732000119
ある特定の実施形態において、Rは、Hである。
ある特定の実施形態において、pは1であり、及びRは、ヒドロキシルである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(V-4La)の構造を有する:
Figure 0007522732000120
ある特定の実施形態において、化合物は、式(V-4Lb)の構造を有する:
Figure 0007522732000121
ある特定の実施形態において、化合物は、式(V-4Da)の構造を有する:
Figure 0007522732000122
ある特定の実施形態において、化合物は、式(V-4Db)の構造を有する:
Figure 0007522732000123
ある特定の実施形態において、Rは、-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキル、例えば、
Figure 0007522732000124
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(V-6L)の構造を有する:
Figure 0007522732000125
あるいは、化合物は、式(V-6D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000126
ある特定の実施形態において、Rは、-Hである。
ある特定の実施形態において、化合物は、以下:
Figure 0007522732000127
、またはそれらの薬学上許容される塩から選択される。
ある特定の実施形態において、本発明は、式(VI):
Figure 0007522732000128
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は、以下のものではない:
Figure 0007522732000129
ある特定の実施形態において:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である。
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、例えば、
Figure 0007522732000130
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VI-1L)の構造を有する
Figure 0007522732000131
あるいは、化合物は、式(VI-1D)の構造を有する場合もある
Figure 0007522732000132
ある特定の実施形態において、Rは、Hである。
ある特定の実施形態において、pは1であり、及びRは、ヒドロキシルである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VI-4La)の構造を有する:
Figure 0007522732000133
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VI-4Lb)の構造を有する:
Figure 0007522732000134
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VI-4Da)の構造を有する:
Figure 0007522732000135
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VI-4Db)の構造を有する:
Figure 0007522732000136
ある特定の実施形態において、Rは、-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキル、例えば、
Figure 0007522732000137
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VI-6L)の構造を有する:
Figure 0007522732000138
あるいは、化合物は、式(VI-6D)の構造を有する場合がある:
Figure 0007522732000139
ある特定の実施形態において、Rは、-Hである。
ある特定の実施形態において、Rは、(C-C10)アルキル、例えば
Figure 0007522732000140
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VI-7L)の構造を有する:
Figure 0007522732000141
あるいは、化合物は、式(VI-7D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000142
ある特定の実施形態において、本発明は、式(VII):
Figure 0007522732000143
で表される化合物またはその薬学上許容される塩を提供し、
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、化合物は以下のものではない:
Figure 0007522732000144
ある特定の実施形態において:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である。
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、例えば、
Figure 0007522732000145
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-1L)の構造を有する
Figure 0007522732000146
あるいは、化合物は、式(VII-1D)の構造を有する場合もある
Figure 0007522732000147
ある特定の実施形態において、Rは、Hである。
ある特定の実施形態において、pは1であり、及びRは、ヒドロキシルである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-4La)の構造を有する:
Figure 0007522732000148
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-4Lb)の構造を有する:
Figure 0007522732000149
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-4Da)の構造を有する:
Figure 0007522732000150
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-4Db)の構造を有する:
Figure 0007522732000151
ある特定の実施形態において、Rは、-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキル、例えば、
Figure 0007522732000152
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-6L)の構造を有する:
Figure 0007522732000153
あるいは、化合物は、式(VII-6D)の構造を有する場合がある:
Figure 0007522732000154
ある特定の実施形態において、Rは、-Hである。
ある特定の実施形態において、Rは、(C-C10)アルキル、例えば、
Figure 0007522732000155
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-7L)の構造を有する:
Figure 0007522732000156
あるいは、化合物は、式(VII-7D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000157
ある特定の実施形態において、化合物は、式(VII-10L)の構造を有する:
Figure 0007522732000158
あるいは、化合物は、式(VII-10D)の構造を有する場合もある:
Figure 0007522732000159
本発明は、式(IX):
Figure 0007522732000160
で表される化合物またはその薬学上許容される塩も提供し;
式中:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
Jは、OHまたは-NRであり;ならびに
及びRは、それぞれ独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルから選択されるか、またはR及びRは介在する窒素原子と一緒になって環を形成する。
式(IX)の化合物の例として、YDE-100からYDE-107までが挙げられる。
式(IX)の化合物のある特定の実施形態において:
及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である。
式(IX)の化合物のある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、例えば、
Figure 0007522732000161
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-IL)の構造を有する:
Figure 0007522732000162
あるいは、ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-1D)の構造を有する:
Figure 0007522732000163
ある特定の実施形態において、Rは、Hである。
ある特定の実施形態において、pは1であり、及びRは、ヒドロキシルである。ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-4La)の構造を有する:
Figure 0007522732000164
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-4Lb)の構造を有する:
Figure 0007522732000165
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-4Da)の構造を有する:
Figure 0007522732000166
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-4Db)の構造を有する:
Figure 0007522732000167
ある特定の実施形態において、Rは、-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルであり、例えば、、Rは、
Figure 0007522732000168
の場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-6L)の構造を有する:
Figure 0007522732000169
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-6D)の構造を有する:
Figure 0007522732000170
ある特定の実施形態において、Rは、-Hである。
ある特定の実施形態において、Rは、(C-C10)アルキルである。例えば、Rは、
Figure 0007522732000171
である場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-7L)の構造を有する:
Figure 0007522732000172
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-7D)の構造を有する:
Figure 0007522732000173
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-10L)の構造を有する:
Figure 0007522732000174
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-10D)の構造を有する:
Figure 0007522732000175
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-11L)の構造を有する:
Figure 0007522732000176
ある特定の実施形態において、化合物は、式(IX-11D)の構造を有する:
Figure 0007522732000177
ある特定の実施形態において、Rは、-CHまたは-Hであり、好ましくは-Hである。
ある特定の実施形態において、Jは、OHである。あるいは、他の実施形態において、Jは、-NRである。そのような実施形態のある特定の場合において、R及びRは、それぞれ独立して、アルキルである。あるいは、R及びRは介在する窒素原子と一緒になって環を形成する場合がある。
他の実施形態において、本発明は、式(X-am):
Figure 0007522732000178
で表される化合物またはその薬学上許容される塩も提供し;
式中:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
Jは、OHまたは-NRであり;ならびに
及びRは、それぞれ独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルから選択されるか、またはR及びRは介在する窒素原子と一緒になって環を形成する。
式(X-am)の化合物の例として、YDE-93及びYDE-96が挙げられる。
式(X-am)の化合物のある特定の実施形態において:
、R、及びRは、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、オキソ、ヒドロキシル、-OR、ヒドロキシアルキル、-CHOR、及びハロから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R、及びRは、それぞれ独立して、水素またはアルキルである。
ある特定の実施形態において、指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-CN、-NO、=N-OH、-N、-R、-OR、-SR、-N(R、-N(R 、=NR、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-S(=O)、-OS(=O)OR、-S(=O)OR、-S(=O)N(R、-S(=O)R、-OP(=O)(OR、-(アルキレン)-C(=O)R、-C(=S)R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、-C(=S)OR、-C(=O)SR、-C(=S)SR、-(アルキレン)-C(=O)N(R、-C(=S)N(R、及び-C(-NR)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;ならびに
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである。
さらなる実施形態において、指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-R、-OR、-N(R、-N(R 、-NHC(=O)R、-C(=O)R、-C(=O)N(R、-C(=O)OR、-(アルキレン)-C(=O)OR、及び-(アルキレン)-C(=O)N(Rから選択される1つまたは複数の置換基で置換され;ならびに
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである。
なおさらなる実施形態において、Rは、存在するごとに独立して、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-10L)の構造を有する:
Figure 0007522732000179
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-10D)の構造を有する:
Figure 0007522732000180
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである。あるいは、Rは、置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、またはヘテロシクリルアルキルである場合がある。
なおさらなる実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000181
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10の整数、好ましくは1~5、より好ましくは1~3である。
なおさらなる実施形態において、Rは、
Figure 0007522732000182
から選択される。好ましくは、Rは、
Figure 0007522732000183
であるか、またはRは、
Figure 0007522732000184
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-1L)の構造を有する:
Figure 0007522732000185
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-1D)の構造を有する:
Figure 0007522732000186
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである。あるいは、Rは、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである場合がある。
さらなる実施形態において、Rは、水素、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000187
から選択され;式中、Rは、水素またはアルキルであり;ならびに、nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
他の実施形態において、Rは、
Figure 0007522732000188
から選択される場合がある。一部の好適な実施形態において、Rは、水素である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-2L)の構造を有する:
Figure 0007522732000189
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-2D)の構造を有する:
Figure 0007522732000190
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換の(C-C10)ハロアルキルである。あるいは、Rは、置換または無置換のアルキルもしくはアリールアルキルである場合がある。
ある特定の実施形態において、Rは、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000191
から選択され;Rは、水素またはアルキルであり;ならびに、nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である。
さらなる実施形態において、Rは、
Figure 0007522732000192
から選択され;好ましくは、Rは、
Figure 0007522732000193
である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-3L)の構造を有する:
Figure 0007522732000194
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-3D)の構造を有する:
Figure 0007522732000195
ある特定の実施形態において、pは、1または2であり;ならびに、Rは、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、-OR、-CHOR、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される。
さらなる実施形態において、pは、1または2であり;ならびに、Rは、存在するごとに独立して、-CH、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される。好ましくは、Rは、ヒドロキシルであるか、またはRは、-CHである。
ある特定の実施形態において、pは、1である。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Lg)の構造を有する:
Figure 0007522732000196
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4La)の構造を有する:
Figure 0007522732000197
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Lb)の構造を有する:
Figure 0007522732000198
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Lc)の構造を有し:
Figure 0007522732000199
ただし、Rはヒドロキシルではない。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Dg)の構造を有する:
Figure 0007522732000200
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Da)の構造を有する:
Figure 0007522732000201
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Db)の構造を有する:
Figure 0007522732000202
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Dc)の構造を有し:
Figure 0007522732000203
ただし、Rはヒドロキシルではない。
ある特定の実施形態において、Rは、オキソである。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Ld)の構造を有する:
Figure 0007522732000204
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Le)の構造を有する:
Figure 0007522732000205
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4Dd)の構造を有する:
Figure 0007522732000206
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-4De)の構造を有する:
Figure 0007522732000207
ある特定の実施形態において、Rは、水素またはアルキルであり、アルキルは、任意選択で、-C(=O)NHの1つの存在で置換され;好ましくは、Rは、任意選択で-C(=O)NHの1つの存在で置換されたアルキルである。例えば、Rは-CHである場合があり、またはRは、
Figure 0007522732000208
である場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-6L)の構造を有する:
Figure 0007522732000209
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-6D)の構造を有する:
Figure 0007522732000210
ある特定の実施形態において、Rは、(C-C10)アルキルである。例えば、Rは、
Figure 0007522732000211
である場合がある。
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-7L)の構造を有する:
Figure 0007522732000212
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-7D)の構造を有する:
Figure 0007522732000213
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-11L)の構造を有する:
Figure 0007522732000214
ある特定の実施形態において、化合物は、式(X-am-11D)の構造を有する:
Figure 0007522732000215
ある特定の実施形態において、Rは、-CHまたは-Hであり、好ましくは-Hである。
ある特定の実施形態において、Rは、-CHまたは-Hであり、好ましくは-Hである。
ある特定の実施形態において、R及びRは、それぞれ独立して、任意選択で置換されたアルキルである。代替実施形態において、R及びRは、それぞれ独立して、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルである。さらなる代替実施形態において、R及びRは介在する窒素原子と一緒になって環を形成する。
本発明は、式8:
Figure 0007522732000216
で表される化合物の塩、及び
式10:
Figure 0007522732000217
で表される化合物の塩、も提供する。
ある特定の実施形態において、化合物は、プロドラッグの場合があり、例えば、その場合、親化合物のヒドロキシルは、エステルまたは炭酸基として存在し、親化合物中に存在するカルボン酸は、エステルとして存在し、またはアミノ基は、アミドとして存在する。そのような実施形態のある特定の場合において、プロドラッグは、in vivoで代謝されて活性親化合物になる(例えば、エステルが加水分解されて対応するヒドロキシルまたはカルボン酸になる)。
ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、ラセミ体の場合がある。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、1種の鏡像異性体が豊富になっている場合がある。例えば、本発明の化合物は、30%ee、40%ee、50%ee、60%ee、70%ee、80%ee、90%ee、またはさらには95%以上のeeを有する場合がある。
本発明の化合物は、1つより多い不斉中心を有する。したがって、本発明の化合物は、1種または複数のジアステレオマーが豊富になっている場合がある。例えば、本発明の化合物は、30%de、40%de、50%de、60%de、70%de、80%de、90%de、またはさらには95%以上のdeを有する場合がある。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、1つまたは複数の不斉中心では実質的に1種類の異性体配置を取り、残りの不斉中心では、複数の異性体配置を取る。
ある特定の実施形態において、化合物中の所定の不斉中心の鏡像異性体過剰率は、少なくとも40%ee、50%ee、60%ee、70%ee、80%ee、90%ee、92%ee、94%ee、95%ee、96%ee、98%ee、またはそれ以上のeeである。
本明細書中使用される場合、立体化学を示さずに描かれた単結合は、その化合物の立体化学を示さない。式(I)の化合物は、立体化学が示されていない化合物の例である。
本明細書中使用される場合、破線または塗りつぶしたくさび形の結合は、絶対立体化学配置を示す。
ある特定の実施形態において、本発明の化合物の治療用製剤は、化合物の1種類の鏡像異性体を主に提供するように富化させることができる。ある鏡像異性体が豊富になった混合物は、例えば、1種類の鏡像異性体を少なくとも60molパーセント、またはより好ましくは少なくとも75、90、95、またはさらには99molパーセント含む場合がある。ある特定の実施形態において、1種類の鏡像異性体が豊富になった化合物は、他の鏡像異性体を実質的に含まず、この場合、実質的に含まない、とは問題の物質が、組成物または化合物混合物中、例えば、その他の鏡像異性体の量と比較した場合、10%未満、または5%未満、または4%未満、または3%未満、または2%未満、または1%未満しか占めないことを意味する。例えば、組成物または化合物混合物が、第一鏡像異性体を98グラム及び第二鏡像異性体を2グラム含有する場合、これは、第一鏡像異性体を98molパーセント含有し、第二鏡像異性体は2%しか含有しないということができる。
ある特定の実施形態において、治療用製剤は、本発明の化合物の1種類のジアステレオマーを主に提供するように富化させることができる。あるジアステレオマーが豊富になった混合物は、例えば、1種類のジアステレオマーを少なくとも60molパーセント、またはより好ましくは少なくとも75、90、95、またはさらには99molパーセント含む場合がある。
医薬組成物
ある特定の実施形態において、本発明は、本発明の塩または化合物、あるいはそれらの薬学上許容される塩と、及び薬学上許容されるキャリアとを含む医薬組成物を提供する。
ある特定の実施形態において、医薬組成物は、眼への外用投与用に、例えば、点眼剤として配合される。
ある特定の実施形態において、化合物の少なくとも50%、60%、70%、80%、または90%は、塩として存在する。好ましくは、化合物の少なくとも95%は、塩として存在する。さらにより好ましくは、化合物の少なくとも99%は、塩として存在する。
ある特定の実施形態において、本発明は、ヒト患者での使用に適した医薬製剤を提供し、本医薬製剤は、本発明の塩または化合物のいずれか、及び1種または複数の薬学上許容される賦形剤を含む。ある特定の実施形態において、医薬製剤は、本明細書中記載されるとおりの症状または疾患の治療または予防に使用するためのものである場合がある。ある特定の実施形態において、医薬製剤は、ヒト患者での使用に適切であるのに十分な低さのパイロジェン活性を有する。
本発明の1つの実施形態は、本発明の塩または化合物、あるいはそれらの薬学上許容される塩と、及び任意選択で化合物の投与の仕方についての説明書とを含む、医薬キットを提供する。
本発明の組成物及び方法は、治療を必要としている個体を治療するのに利用することができる。ある特定の実施形態において、個体は、ヒトなどの哺乳類、または非ヒト哺乳類である。ヒトなどの動物に投与する場合、組成物または化合物は、好ましくは医薬組成物として投与され、本医薬組成物は、例えば、本発明の化合物及び薬学上許容されるキャリアを含む。薬学上許容されるキャリアは、当該分野で周知であり、例えば、水もしくは生理緩衝生理食塩水などの水溶液、または他の溶媒、またはビヒクル、例えば、グリコール、グリセロール、オリーブ油などの油、もしくは注射用有機エステルなどが挙げられる。ある特定の好適な実施形態において、そのような医薬組成物がヒト投与用、特に侵襲的投与経路(すなわち、注射または移植などの、上皮バリアを通過する輸送または拡散を回避する経路)用である場合、水溶液は、パイロジェンを含まない、または実質的にパイロジェンを含まない。賦形剤は、例えば、作用剤の徐放を実現するように、または1種または複数の細胞、組織、もしくは臓器を選択的に標的とするように、選択することができる。医薬組成物は、錠剤、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、粒剤、再構成用凍結乾燥剤、散剤、液剤、シロップ剤、坐剤、注射剤などの単位剤形をしていることが可能である。組成物は、経皮送達系、例えば、皮膚パッチ中に存在することも可能である。組成物は、外用投与に適した液剤中に存在する、例えば点眼剤であることも可能である。
薬学上許容されるキャリアは、化合物、例えば本発明の化合物などを、例えば安定化する、その溶解性を高める、またはその吸収を高めるように作用する生理学的に許容される作用剤を含有することができる。そのような生理学的に許容される作用剤として、例えば、炭水化物、例えば、グルコース、スクロース、またはデキストランなど、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸またはグルタチオンなど、キレート化剤、低分子量タンパク質、または他の安定剤、あるいは賦形剤などが挙げられる。薬学上許容されるキャリアは、生理学的に許容される作用剤も含めて、例えば、組成物の投与経路に応じて選択される。製剤または医薬組成物は、自己乳化薬物送達系または自己マイクロ乳化薬物送達系であることが可能である。医薬組成物(製剤)は、例えば、本発明の化合物をその中に組み込んで有することが可能な、リポソームまたは他の重合体マトリクスであることも可能である。リポソーム、例えば、リン脂質または他の脂質を含むものは、製造及び投与が比較的簡単な、無毒の、生理学的に許容される、代謝性キャリアである。
「薬学上許容される」という語句は、本明細書中、医療上正しい判断の範囲内で、ヒト及び動物の組織と接触する用途に適しており、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わず、合理的なリスク対効果比に見合う、化合物、材料、組成物、及び/または剤形を示すのに使用される。
「薬学上許容されるキャリア」という語句は、本明細書中使用される場合、薬学上許容される材料、組成物、またはビヒクル、例えば液状もしくは固形の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、またはカプセル化材料を意味する。各キャリアは、配合物のその他の成分と適合性があり、患者に対して有害ではないという点で「許容される」ものでなければならない。薬学上許容されるキャリアとして機能可能な材料のいくつかの例として、以下が挙げられる:(1)糖類、例えば、ラクトース、グルコース、及びスクロースなど、(2)デンプン、例えば、コーンデンプン及びジャガイモデンプンなど、(3)セルロース及びその誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、及び酢酸セルロースなど、(4)粉末トラガカント、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)賦形剤、例えば、カカオバター及び坐剤ワックスなど、(9)油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、及び大豆油など、(10)グリコール、例えば、プロピレングリコールなど、(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコールなど、(12)エステル、例えば、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなど、(13)寒天、(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなど、(15)アルギン酸、(16)パイロジェンを含まない水、(17)等張性生理食塩水、(18)リンガー液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸緩衝液、ならびに(21)医薬配合物で使用される他の無毒適合性物質。
医薬組成物(製剤)は、複数ある投与経路のどれにより対象に投与することも可能であり、そのような投与経路として、例えば、経口(例えば、水性または非水性の液剤もしくは懸濁剤に含まれたドレンチ剤、錠剤、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、ボーラス剤、散剤、粒剤、舌への塗布用ペースト剤など);口腔粘膜を通じた吸収(例えば、舌下);肛門、直腸、または膣を通じて(例えば、ペッサリー剤、クリーム剤、またはフォーム剤として);非経口(筋肉内、静脈内、皮下、またはくも膜下腔内を含み、例えば、滅菌液剤または懸濁剤として);経鼻;腹腔内;皮下;経皮(例えば、皮膚に貼るパッチとして);ならびに外用(例えば、皮膚に塗布されるクリーム剤、軟膏剤、またはスプレー剤として、あるいは点眼剤として)が挙げられる。化合物は、吸入用に配合される場合もある。ある特定の実施形態において、化合物は、単に、滅菌水に溶解または懸濁させただけの場合がある。適切な投与経路及びそれに適した組成物についての詳細は、例えば、米国特許第6,110,973号、同第5,763,493号、同第5,731,000号、同第5,541,231号、同第5,427,798号、同第5,358,970号、及び同第4,172,896号、ならびにそれらの中で引用される特許に見ることができる。
配合物は、都合よく、単位剤形で存在させることができ、医薬の当該分野で周知である任意の方法により調製することができる。単一剤形を製造するためにキャリア材料と混合することが可能な活性成分の量は、治療される宿主、特定の投与様式に応じて変わることになる。単一剤形を製造するためにキャリア材料と混合することが可能な活性成分の量は、一般に、治療効果をもたらす化合物の量になる。一般に、この量は、100パーセントのうち、活性成分が約1パーセントから約99パーセント、好ましくは約5パーセント~約70パーセント、特に好ましくは約10パーセント~約30パーセントの範囲になる。
こうした配合物または組成物の調製法は、活性化合物、例えば本発明の化合物を、キャリアと、及び任意選択で、1種または複数の付属成分と一体化する工程を含む。一般に、配合物は、本発明の化合物を、液状キャリア、または微粉砕された固形キャリア、あるいはその両方と、均一かつ密接に一体化し、次いで、必要な場合は生成物を成形することにより、調製される。
経口投与に適した本発明の配合物は、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(香味基材、通常はスクロース及びアカシアゴムまたはトラガカントを使用する)、凍結乾燥製剤(lyophile)、散剤、粒剤、あるいは水性または非水性液に含まれた液剤または懸濁剤として、あるいは水中油または油中水液状乳剤として、あるいはエリキシル剤またはシロップ剤として、あるいはトローチ剤(不活性基材、例えばゼラチンとグリセリン、またはスクロースとアカシアゴムを使用する)、及び/または洗口剤などとしての形状であることができ、それぞれ、活性成分として本発明の化合物を予め定めた量で含有する。組成物または化合物は、ボーラス、舐剤、またはペースト剤として投与することもできる。
経口投与用の固形剤形(カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、錠剤、丸剤、ドラジェ剤、散剤、粒剤など)を調製するため、活性成分を、1種または複数の薬学上許容されるキャリア、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなど、及び/または以下のいずれかと混合する:(1)充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/またはケイ酸など、(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及び/またはアカシアゴムなど、(3)保湿剤、例えば、グリセロールなど、(4)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなど、(5)溶解遅延剤(solution retarding agents)、例えば、パラフィンなど、(6)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物など、(7)湿潤剤、例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなど、(8)吸収剤、例えば、カオリン及びベントナイト粘土など、(9)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物など、(10)錯形成剤、例えば、修飾または非修飾シクロデキストリンなど、ならびに(11)着色剤。カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、錠剤、及び丸剤の場合、医薬組成物は、緩衝剤も含むことができる。同種の固形組成物も、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを用いて、軟及び硬ゼラチンカプセル剤に充填される充填剤として使用することができる。
錠剤は、任意選択で1種または複数の付属成分とともに、圧縮または成形することにより作製することができる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース)、界面活性剤、または分散剤を用いて調製することができる。成形錠剤は、不活性液状希釈剤で湿潤させた粉末化合物の混合物を、適切な機械で成形することにより、作製することができる。
医薬組成物の錠剤及び他の固形剤形、例えば、ドラジェ剤、カプセル剤(スプリンクルカプセル剤及びゼラチンカプセル剤を含む)、丸剤、及び粒剤などは、任意選択で、コーティング及び殻、例えば、腸溶コーティング及び医薬製造分野で周知の他のコーティングを用いて、表面加工(scored)または調製することができる。こうした剤形は、剤形中の活性成分の徐放または制御放出をもたらすように配合することもでき、例えば、所望の放出プロファイルをもたらすためにヒドロキシプロピルメチルセルロースを様々な割合で使用したり、他の重合体マトリクス、リポソーム、及び/または微小球体を使用したりする。こうした剤形は、例えば、細菌捕集フィルターでの濾過により、あるいは使用直前に滅菌水または他のある種の滅菌注射媒体に溶解可能な滅菌固形組成物の形状で滅菌剤を組み込むことにより、滅菌することができる。こうした組成物は、任意選択で、不透明剤も含有することができ、活性成分(複数可)のみを放出する、または優先的に、胃腸管の特定部分において、任意選択で、遅延した様式で、放出する組成物であることもできる。使用可能な包埋組成物の例として、重合体物質及びワックスが挙げられる。活性成分は、マイクロカプセル化形状にあることも可能であり、適宜、上記の賦形剤の1種または複数を伴う。
経口投与に使いやすい液状剤形として、薬学上許容される乳剤、再構築用凍結乾燥剤、マイクロ乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、及びエリキシル剤が挙げられる。液状剤形は、活性成分に加えて、当該分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、シクロデキストリン及びその誘導体、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(詳細には、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油(例えば、小麦胚芽)、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタン脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含有することができる。
経口組成物は、不活性希釈剤の他に、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、香料、及び保存剤も含むことができる。
懸濁剤は、活性化合物に加えて、懸濁化剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、及びソルビタンエステルなど、結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天及びトラガカント、ならびにそれらの混合物を含有することができる。
直腸、膣、または尿道投与用の医薬組成物の配合物は、坐剤として存在する場合があり、坐剤は、1種または複数の活性化合物を、1種または複数の適切な無刺激性賦形剤またはキャリアと混合することにより調製することができ、賦形剤またはキャリアは、例えば、カカオバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックス、またはサリチル酸塩を含むものであって、室温では固体であるが、体温では液体となり、したがって、直腸または膣腔中で溶融して活性化合物を放出することになる。
口への投与用の医薬組成物の配合物は、洗口液、または経口スプレー、または経口軟膏として存在することができる。
これに代えてまたはこれに加えて、組成物は、カテーテル、ステント、ワイヤ、または他の腔内デバイスを介して送達されるように配合することができる。そのようなデバイスを介した送達は、膀胱、尿道、尿管、直腸、または腸への送達に特に有用である可能性がある。
膣投与に適した配合物として、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレー配合物も挙げられ、これら配合物は、当該分野で既知であるキャリアを適切なように含有する。
外用または経皮投与用剤形として、散剤、スプレー剤、軟膏、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、液剤、パッチ剤、及び吸入剤が挙げられる。活性化合物は、滅菌条件下、薬学上許容されるキャリアと、及び任意の保存剤、緩衝剤、または必要な場合には噴射剤と、混合することができる。
軟膏、ペースト剤、クリーム剤、及びゲル剤は、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、動植物油脂、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、及び酸化亜鉛、またはそれらの混合物を含有することができる。
散剤及びスプレー剤は、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、またはこうした物質の混合物を含有することができる。スプレー剤は、追加で、通常の噴射剤、例えば、クロロフルオロ炭化水素、及び、揮発性無置換炭化水素、例えば、ブタン及びプロパンを含有することができる。
経皮パッチは、本発明の化合物を身体に制御送達できるという追加の利点を有する。当該剤形は、活性化合物を適切な媒体に溶解または分散させることにより作製可能である。皮膚を横断する化合物の流動を増加させるため吸収促進剤も使用可能である。そのような流動速度は、速度制御膜を提供する、または化合物を重合体マトリクスもしくはゲルに分散させる、いずれかにより制御可能である。
眼配合物、眼軟膏、点眼パウダー、点眼液なども、本発明の範囲内にあることが企図される。眼配合物の例は、米国公開第2005/0080056号、同第2005/0059744号、同第2005/0031697号、及び同第2005/004074号、ならびに米国特許第6,583,124号に記載されており、これらの内容は、本明細書中参照として援用される。望まれる場合には、液状眼配合物は、涙液、眼房水、または硝子体液のものと同様な性質を有するか、あるいはそのような液体と適合性がある。好適な投与経路は、局所投与である(例えば、点眼液などの外用投与、または移植片を介した投与)。
「非経口投与」及び「非経口で投与される」という語句は、本明細書中使用される場合、経腸及び外用投与以外の投与様式、通常は、注射によるものを意味し、そのような投与として、特に制限なく、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、関節包内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節腔内、嚢下、くも膜下、脊髄内、及び胸骨内の、注射ならびに点滴が挙げられる。非経口投与に適した医薬組成物は、1種または複数の活性化合物を、1種または複数の薬学上許容される滅菌等張性水性もしくは非水性の溶液、分散液、懸濁液、または乳濁液、あるいは滅菌粉末と組み合わせて含み、滅菌粉末は、使用直前に再構成して滅菌注射液または分散剤とすることができ、また医薬組成物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、配合物を目的のレシピエントの血液と等張性にする溶質、または懸濁化もしくは増粘剤を含有することができる。
本発明の医薬組成物に使用可能である適切な水性及び非水性キャリアの例として、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、及びそれらの適切な混合物、オリーブ油などの植物油、ならびにオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料を使用することにより、分散剤の場合は必要とされる粒子径を維持することにより、及び界面活性剤を使用することにより、維持することができる。
こうした組成物は、アジュバント、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤なども含有することができる。微生物の活動は、様々な抗細菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含ませることにより確実に阻止することができる。等張化剤、例えば、糖類、塩化ナトリウムなどを組成物に含ませることが望ましい場合もある。また、注射用医薬剤形の長期吸収が、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなどの吸収遅延作用剤を含ませることによりもたらされる場合がある。
場合によっては、薬物の効果を長期化する目的で、皮下または筋肉内注射からの薬物吸収を遅くすることが望ましい。これは、水溶性の乏しい結晶性または非晶質材料の液状懸濁剤を使用することにより達成可能である。その場合、薬物の吸収速度は、溶解速度に依存し、したがって、結晶寸法及び結晶形に依存する可能性がある。あるいは、非経口投与される剤形の吸収遅延は、薬物を油性ビヒクルに溶解または懸濁させることにより達成される。
注射用デポー剤形は、対象化合物がポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性重合体に含まれているマイクロカプセル化マトリクスを形成することにより作製される。薬物対重合体比、及び使用される特定重合体の性質に応じて、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性重合体の例として、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射配合物は、身体組織と適合性であるリポソームまたはマイクロエマルション中に薬物を捕捉させることによっても調製される。
本発明の方法で使用する場合、活性化合物は、それ自体として、または例えば、0.1~99.5%(より好ましくは、0.5~90%)の活性成分を薬学上許容されるキャリアと組み合わせて含有する医薬組成物として、投与することができる。
再充填可能なデバイスまたは生分解性デバイスによる導入方法も、提供することができる。薬物の制御送達のため、近年、タンパク質生物製剤をはじめとする様々な徐放性重合体デバイスが開発されてきており、in vivoで試験されている。生分解性及び非分解性重合体両方を含む、様々な生体適合性重合体(ヒドロゲルを含む)が、特定標的部位で化合物を徐放する移植片を形成するのに使用できる。
医薬組成物中の活性成分の実際の投薬レベルは、特定の患者、組成物、及び投与様式で所望の治療反応を達成するのに有効であるが患者にとって毒性ではない、活性成分量を得られるように変更可能である。
選択される投薬レベルは、様々な要因に依存することになり、そのような要因として、使用される特定の化合物またはそのエステル、塩、もしくはアミドあるいはそれら化合物の組み合わせの活性、投与経路、投与時間、使用される特定化合物(複数可)の排出速度、治療期間、使用される特定化合物(複数可)と併用される他の薬物、化合物及び/または材料、治療される患者の年齢、性別、体重、症状、全般的な健康状態、及び以前の病歴、ならびに医薬分野で周知の同様な要因が挙げられる。
当業者である医師または獣医師は、必要とされる医薬組成物の治療上有効量を容易に決定及び処方することができる。例えば、医師または獣医師は、所望の治療効果を達成するために必要とされるレベルより低いレベルで医薬組成物または化合物の投薬を開始し、所望の効果が達成されるまで徐々に投薬量を増加させることができる。「治療上有効量」は、所望の治療効果を誘発するのに十分な化合物の濃度を意味する。一般に当然であるが、化合物の有効量は、対象の体重、性別、年齢、及び病歴によって変化することになる。有効量に影響する他の要因として、患者の症状の重篤度、治療される障害、化合物の安定性、及び望ましい場合は、本発明の化合物とともに投与される別種の治療薬をあげることができるが、これらに限定されない。合計用量が多い場合は、作用剤を複数回投与することにより送達可能である。有効性及び投薬量の決定法は、当業者に既知である(Isselbacher et al. (1996) Harrison’s Principles of Internal Medicine 13 ed., 1814-1882、これは本明細書中参照として援用される)。
一般に、本発明の組成物及び方法に使用される活性化合物の適切な一日量は、治療効果をもたらすのに有効な最低量である化合物の量となる。そのような有効量は、一般に、上記の要因に依存することになる。
望ましい場合は、活性化合物の有効一日量は、1回、2回、3回、4回、5回、6回、またはそれ以上の分割用量で、1日を通じて適切な間隔で別々に、任意選択で、単位剤形中で投与することができる。本発明のある特定の実施形態において、活性化合物は、1日2回または3回投与することができる。好適な実施形態において、活性化合物は、1日1回投与される。
この治療を受ける患者は、治療の必要がある任意の動物であり、そのような動物として、霊長類、詳細には、ヒト、及び他の哺乳類、例えば、ウマ、ウシ、ブタ、及びヒツジ、ならびに、家禽及び一般的なペットが挙げられる。
ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、単独で使用される場合も、別種の治療薬と共同投与される場合もある。本明細書中使用される場合、「共同投与」という語句は、2種以上の異なる治療化合物について、先に投与された治療化合物が依然として体内で有効である間に第二の化合物が投与される(例えば、2種の化合物が、患者において同時に有効であり、これには2種の化合物の相乗効果が含まれる場合がある)、任意の投与形式を示す。例えば、異なる治療化合物は、同一配合物で投与することも、別個の配合物で同時または順次いずれかで投与することも可能である。ある特定の実施形態において、異なる治療化合物は、互いに1時間、12時間、24時間、36時間、48時間、72時間、または1週間以内に投与することができる。すなわち、そのような治療を受ける個体は、異なる治療化合物の併用効果の恩恵を受けることができる。
ある特定の実施形態において、本発明の化合物と1種または複数の追加治療薬(複数可)の共同投与は、本発明の化合物(例えば、式I、V、VI、またはVIIの化合物)または1種または複数の追加治療薬(複数可)それぞれの個別投与に比べて改善された有効性をもたらす。そのような実施形態のある特定の場合において、共同投与は、相加効果をもたらし、相加効果は、本発明の化合物及び1種または複数の追加治療薬(複数可)の個別投与の効果それぞれの合計を示す。
本発明は、本発明の組成物及び方法における、本発明の化合物の薬学上許容される塩の使用を含む。「薬学上許容される塩」という用語は、本明細書中使用される場合、無機酸または有機酸に由来する塩を含み、そのような酸として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、グリコール酸、サリチル酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、マロン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ナフタレン-2-スルホン酸、シュウ酸、マンデル酸、及び他の酸が挙げられる。薬学上許容される塩の形には、塩を構成する分子比が1:1ではない形を含めることができる。例えば、塩は、塩基1分子あたり、1分子より多い無機または有機酸分子、例えば式I、V、VI、またはVIIの化合物1分子あたり塩酸2分子を含むことができる。別の例として、塩は、塩基1分子あたり、1分子より少ない無機または有機酸分子、例えば、酒石酸1分子あたり式I、V、VI、またはVIIの化合物2分子を含むことができる。
さらなる実施形態において、本発明の企図される塩として、アルキル、ジアルキル、トリアルキル、またはテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、本発明の企図される塩として、L-アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、ベタイン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2-(ジエチルアミノ)エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、リチウム、L-リシン、マグネシウム、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン、ピペラジン、カリウム、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン、及び亜鉛塩が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、本発明の企図される塩として、Na、Ca、K、Mg、Zn、または他の金属塩が挙げられるが、これらに限定されない。
薬学上許容される酸付加塩は、様々な溶媒和物、例えば、水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミドなどとの溶媒和物としても存在することができる。そのような溶媒和物の混合物も調製することができる。そのような溶媒和物の供給源は、結晶化溶媒に由来する可能性があり、調製または結晶化の溶媒に固有である、またはそのような溶媒で偶発的である場合がある。
湿潤剤、乳化剤、及び潤滑剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなど、ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味料、香味料、及び香料、保存剤、及び抗酸化剤も、組成物中に存在することができる。
薬学上許容される抗酸化剤の例として、以下が挙げられる:(1)水溶性抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど、(2)油溶性抗酸化剤、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ-トコフェロールなど、ならびに(3)金属キレート化剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸など。
治療方法
本発明は、眼疾患の治療法も提供し、本方法は、治療を必要としている対象に、本発明の塩、本発明の化合物、または本発明の塩もしくは化合物を含む医薬組成物を投与することを含む。
具体的には、眼疾患は、網膜症、角膜炎、ドライ型黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライアイ症候群、角結膜上皮障害、増殖性硝子体網膜症、色素性網膜症、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症(retionopathy of prematurity)、未熟児網膜症(retinopathy of immaturity)、増殖性網膜症、虚血性網膜症、流行性角結膜炎、アトピー性角膜炎、上輪部角膜炎、翼状片乾性角膜炎、フリクテン性角結膜炎、強膜炎、角膜移植片拒絶、脈絡膜血管新生、血管新生緑内障、虚血性視神経ニューロパチー、後水晶体線維増殖症、糖尿病黄斑、血管新生虹彩疾患、紅色症、近視、フォンヒッペル・リンダウ病、眼ヒストプラズマ症、網膜中心静脈閉塞症、シェーグレン症候群、及びスティーブンス・ジョンソン症候群から選択することができる。好ましくは、眼疾患は、網膜症、角膜炎、黄斑変性症、ドライアイ症候群、及び角結膜上皮障害から選択することができる。
ある特定の好適な実施形態において、眼疾患は、網膜症、角膜炎、ドライ型黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライアイ症候群、乾性角結膜炎、及び角結膜上皮障害から選択される。
眼疾患治療用の医薬組成物は、活性医薬成分として本発明の塩または化合物を含み、さらに、キャリア、賦形剤、崩壊剤、甘味料、コーティング剤、膨潤剤、潤滑剤、スリップ剤、香味料、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、希釈剤、分散剤、界面活性剤、及び結合剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤を含むことができる。具体的には、非経口投与用の配合物は、滅菌された水性液剤、非水性液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤、坐剤などであることが可能である。
対象に投与される本発明の塩または化合物の用量は、疾患の種類、疾患の重篤度、医薬組成物中に含まれる活性医薬成分及び他の成分の種類及び量、配合物の種類、患者の年齢、体重、全般的な健康状態、性別、及び食事、投与の時間及び経路、治療期間、ならびに同時使用される薬物など様々な要因に応じて調節することができる。
しかしながら、所望の効果に関して、医薬組成物中に含まれる塩または化合物の有効量は、0.0001μg/日~100μg/日の場合がある。そのような場合、投与は、1日1回で行うことも、複数の用量に分割することもできる。具体的には、医薬組成物中に含まれる塩または化合物の濃度は、1000μM~0.001μMの場合がある。同じく、医薬組成物中に含まれる塩または化合物の濃度は、100μM~0.005μMまたは50μM~0.02μMの場合がある。
また、必要であれば、医薬組成物中に含まれる塩または化合物の濃度は、30μM~1μMであってもよい。さらに、医薬組成物中に含まれる化合物またはペプチドの濃度は、0.01μM~1μMの場合がある。
また、対象は、哺乳類、詳細には、ヒトの場合がある。投与経路は、投与法、体液の体積及び粘度などを考慮して当業者が適切に選択することができる。具体的には、投与は、塗布、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、胸骨内、経皮的、鼻腔内、吸入、外用、直腸、経口、眼内、及び皮内からなる群より選択される任意の1種の経路を通じて行うことができる。好ましくは、投与は、対象の目への外用投与を含む。
詳細には、投与は、点眼液として使用されるため、好ましくは目に投与することができる。
本発明は、ここまで全般的に記載されているが、以下の実施例を参照することによりさらに容易に理解できるだろう。実施例は、本発明のある特定の態様及び実施形態を例示することを目的として含まれているにすぎず、本発明を限定することを意図しない。
実施例1:YDE誘導体の調製
動物軟骨細胞由来の細胞外基質のタンパク質分析は、医用質量分析センターのBeakのグループにより行われた(Diatech Korea Co.,Ltd.、Seoul、Korea)。コラーゲンIIα1型タンパク質のアミノ酸配列の一部分であるプロリン-GQDGLAGPK(P-GQDGLAGPK)は、上記のタンパク質分析を通じて得られた。
YDE-011のタンパク質合成の例は、以下のとおりである。本発明の他の化合物(例えば、YDE-001~YDE-086)は、類似の手順を通じて、例えば、所望の工程で異なるアミノ酸構成要素試薬に置き換えることにより、作製される。
Figure 0007522732000218
YDE-011の手順例
固相合成
Fmoc-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(1)
濾過膜を装着した固相合成反応器に、DCM(30mL)に加えたFmoc-Lys(Boc)-Wang樹脂(1.75g、1mmol)を加え、次いで30分間膨潤させ、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Pro-OH(3.37g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
Fmoc-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(2)
Fmoc-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(1)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Gly-OH(3.0g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
Fmoc-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(3)
Fmoc-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(2)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Ala-OH(3.1g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
Fmoc-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(4)
Fmoc-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(3)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Leu-OH(3.5g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
Fmoc-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(5)
Fmoc-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(4)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Gly-OH(3.0g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
Fmoc-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(6)
Fmoc-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(5)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Leu-OH(3.5g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
Fmoc-Gln(Trt)-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(7)
Fmoc-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(6)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Gln(Trt)-OH(6.1g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL、10当量)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
Fmoc-Gly-Gln(Trt)-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(8)
Fmoc-Gln(Trt)-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(7)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Gly-OH(3.0g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を、それぞれ加えた。反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。樹脂は、それ以上精製することなく次の工程に使用した。
H-Hyp(tBu)-Gly-Gln(Trt)-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(9)
Fmoc-Gly-Gln(Trt)-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(8)に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加え、5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。樹脂に、Fmoc-Hyp(tBu)-OH(4.2g、10mmol)のDMF(25mL)溶液、及びHBTU(3.8g、10mmol)とN-メチルモルホリン(2.0g、20mmol)のDMF(25mL)溶液を加え、反応混合物を1時間撹拌し、樹脂から液相を分離した。Fmoc-Hyp(tBu)-Gly-Gln(Trt)-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂に、ピペリジン(10mL)のDMF(40mL)溶液を加えた。反応混合物を5分間撹拌し、次いで、樹脂から液相を分離した。樹脂を、DMF(50mL)で6回洗った。
樹脂からの除去
H-Hyp-Gly-Gln-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys-OHのTFA塩(10)
H-Hyp(tBu)-Gly-Gln(Trt)-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys(Boc)-Wang樹脂(9)1mmolに、カクテル溶液(87.5%のTFA/2.5%の1,2-エタンジチオール/2.5%のHO/5.0%のチオアニソール)30mLを加え、反応混合物を2時間撹拌し、反応混合物をHPLCによりモニタリングした。濾過した溶液に、冷ジエチルエーテル(500mL)を加えて、粗ペプチドを沈殿させた。沈殿したペプチドをろ過装置でろ過し、ジエチルエーテル500mLで洗った。粗ペプチドを真空乾燥させて、105%(1g)を得た。
精製工程
H-Hyp-Gly-Gln-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys-OHのTFA塩(10)
粗化合物を、分取HPLCシステムにより精製した
塩交換工程
H-Hyp-Gly-Gln-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lys-OHのAcOH塩(11)
精製した化合物を、イオン交換樹脂により、TFA塩からAcOH塩へと交換した。イオン交換したペプチドを、凍結乾燥機により乾燥させた。
YDE-001~YDE-092のペプチドは、上記の例示手順に類似したやり方で、1種または複数の異なるアミノ酸残基を置き換えてペプチド、プロリン-GQDGLAGPKに導入することにより(図1及び表1)、ANYGEN(Gwangju、Korea)が合成した。
ANYGENが行なったYDE-001~YDE-075のペプチドの合成プロセス及びそれらの精製手順を、図2及び図3に示す。
Figure 0007522732000219
Figure 0007522732000220
Figure 0007522732000221
Figure 0007522732000222
Figure 0007522732000223
Figure 0007522732000224
Figure 0007522732000225
Figure 0007522732000226
Figure 0007522732000227
Figure 0007522732000228
Figure 0007522732000229
Figure 0007522732000230
Figure 0007522732000231
YDE誘導体の分析
実施例1で調製したYDE誘導体を、HPLCにより分析した。その結果、合成したYDE-001、YDE-002、YDE-003、YDE-004、YDE-005、YDE-006、YDE-007、YDE-008、YDE-009、YDE-010、YDE-011、YDE-012、YDE-013、YDE-014、YDE-015、YDE-016、YDE-017、YDE-018、YDE-019、YDE-020、YDE-021、YDE-022、YDE-023、YDE-024、YDE-025、YDE-026、YDE-027、YDE-028、YDE-029、YDE-030、YDE-031、YDE-032、YDE-033、YDE-034、YDE-035、YDE-036、YDE-037、YDE-038、YDE-039、YDE-040、YDE-041、YDE-042、YDE-043、YDE-044、YDE-045、YDE-047、YDE-048、YDE-049、YDE-050、YDE-051、YDE-052、YDE-053、YDE-054、YDE-055、YDE-056、YDE-057、YDE-058、YDE-059、YDE-060、YDE-064、YDE-066、YDE-072、YDE-073、YDE-074、YDE-075、YDE-078、YDE-080、YDE-081、YDE-083、YDE-084、YDE-085、YDE-086、YDE-092、YDE-094、及びYDE-100の純度は、それぞれ、98.3%、98.9%、98.7%、98.5%、99.1%、99.4%、98.0%、99.6%、99.6%、99.2%、98.1%、98.3%、96.1%、98.9%、95.1%、98.6%、96.9%、99.5%、98.0%、98.1%、98.8%、98.2%、97.2%、98.6%、98.8%、98.7%、99.2%、98.7%、98.1%、97.5%、96.5%、97.4%、98.7%、97.8%、95.5%、97.5%、97.2%、96.9%、99.3%、98.0%、99.4%、96.4%、95.1%、98.6%、97.4%、98.8%、97.4%、95.8%、98.9%、96.9%、98.8%、97.7%、95.0%、97.9%、96.3%、97.8%、99.2%、98.6%、95.9%、99.2%、99.0%、95.1%、95.0%、97.4%、及び98.7%であることを確認した。
また、実施例1で調製したYDE誘導体をイオン質量分析により分析した。その結果、合成したYDE-001、YDE-002、YDE-003、YDE-004、YDE-005、YDE-006、YDE-007、YDE-008、YDE-009、YDE-010、YDE-011、YDE-012、YDE-013、YDE-014、YDE-015、YDE-016、YDE-017、YDE-018、YDE-019、YDE-020、YDE-021、YDE-022、YDE-023、YDE-024、YDE-025、YDE-026、YDE-027、YDE-028、YDE-029、YDE-030、YDE-031、YDE-032、YDE-033、YDE-034、YDE-035、YDE-036、YDE-037、YDE-038、YDE-039、YDE-040、YDE-041、YDE-042、YDE-043、YDE-044、YDE-045、YDE-047、YDE-048、YDE-049、YDE-050、YDE-051、YDE-052、YDE-053、YDE-054、YDE-055、YDE-056、YDE-057、YDE-058、YDE-059、YDE-060、YDE-064、YDE-066、YDE-072、YDE-073、YDE-074、YDE-075、YDE-078、YDE-080、YDE-081、YDE-083、YDE-084、YDE-085、YDE-086、YDE-092、YDE-094、及びYDE-100の分子量は、それぞれ、969.6、954.8、967.7、977.1、968.1、926.9、941.1、910.7、939.7、953.0、953.7、987.8、1003.8、1025.9、996.7、1011.0、1011.4、968.7、1044.4、1061.4、1084.5、1035.0、984.9、999.1、969.7、942.0、937.6、967.3、988.1、960.6、954.2、991.1、954.4、990.7、950.9、937.6、968.1、955.4、966.0、709.3、622.2、486.8、951.3、951.3、911.4、967.5、896.5、911.0、967.3、911.2、953.2、967.2、927.4、896.4、952.8、953.4、670.1、953.3、599.7、486.5、966.1、895.8、909.1、486.4、995.1、953.1、486.5、486.5、486.5、486.5、486.5、486.5、673.2、及び823.9であることを確認した。
実施例2:修飾C末端を持つYDE誘導体の調製
YDEペプチドの調製
YDE-011のアミノ酸配列の誘導体であるYDEペプチド(YDE-093、YDE-096、及びYDE-101~YDE-107)を、YDE-011などYDEペプチドのC末端修飾により得た。
C末端修飾ペプチドを調製する目的で、WO2018/225961に記載の標準手順に基づきFmoc固相ペプチド合成(SPPS)を行い、さらにC末端アミド化反応を行った。
本発明のペプチドは、類似手順を通じて、例えば、所望の工程で異なるアミノ酸構成要素試薬に置き換えることにより、作製される。
YDE-093の調製例
C末端アミド化ペプチドYDE-093を調製するため、下記のスキームAに示すとおりの合成プロセスを行った。WO2018/225961に記載の手順に従って、Fmoc保護した10量体ペプチド(Fmoc-Hyp-H-Gly-Gln-Leu-Gly-Ala-Leu-Gly-Pro-Lys(Dde)-OH)を調製した。
選択したアミノ酸配列に基づき、以下のとおりの順序で連鎖反応を行った:
1)Fmoc-Lys(Dde)-OH
2)Fmoc-Pro-OH
3)Fmoc-Gly-OH
4)Fmoc-Ala-OH
5)Fmoc-Leu-OH
6)Fmoc-Gly-OH
7)Fmoc-Leu-OH
8)Fmoc-Gln(Trt)-OH
9)Fmoc-Gly-OH
10)Fmoc-Hyp(tBu)-OH
スキームA:
Figure 0007522732000232
Fmoc-Hyp-Gly-Gln-Leu-Gly-Ala-Leu-Gly-Pro-Lys(Dde)-OH(500mg、0.37mmol)及びtert-ブチル(2-(2-アミノエトキシ)エチル)カルバマート(91mg、0.44mmol)を溶解させたDMF(10mL)溶液に、0℃で、HOBt(76mg、0.56mmol)、EDCI(107mg、0.56mmol)、及びi-PrEtN(24μL、0.136mmol)を加え、同温で1時間撹拌した。1時間後、反応混合物を室温まで昇温させ、16時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を水(20mL)に注ぎ、DCM(20mL×2)で抽出した。有機層を1つにまとめ、さらに、水(20mL×2)で洗い、減圧濃縮した。残渣にジエチルエーテルを加えて沈殿させ、所望のFmoc保護ペプチド(400mg、71%)を白色固体として得た。
反応容器に、Fmoc-Hyp-Gly-Gln-Leu-Gly-Ala-Leu-Gly-Pro-Lys(Dde)-PEG1-NHBoc(400mg、0.26mmol)を入れ、4%ヒドラジンのDMF溶液(10mL)を加え、30分間撹拌し、次いでジエチルエーテル(40mL)を加えて沈殿させた。その後、沈殿物を濾過して集め、続いて大量のエーテルで2回洗って、粗ペプチドYDE-093(定量的収率)を白色固体として得た。粗YDE-093を、分取HPLCシステムにより精製した。精製したペプチドを、イオン交換樹脂によりTFA塩からAcOH塩へと変換した。イオン交換したペプチドを、凍結乾燥機により乾燥させた。
YDE-093、YDE-096、及びYDE-101~YDE-107を、以下の表1Aに示す。
Figure 0007522732000233
Figure 0007522732000234
YDEペプチドの分析
実施例2で調製したYDEペプチドを、HPLCにより分析した。その結果、合成したYDE-093、YDE-096、YDE-101、YDE-102、YDE-103、YDE-105、YDE-106、及びYDE-107の純度が、それぞれ、99.1%、95.4%、96.7%、97.2%、97.9%、97.4%、97.2%、及び98.2%であることを確認した。
また、実施例2で調製したYDE誘導体を、イオン質量分析により分析した。その結果、合成したYDE-093、YDE-096、YDE-101、YDE-102、YDE-103、YDE-105、YDE-106、及びYDE-107の分子量が、それぞれ、1139.0、1173.6、851.9、880.1、864.5、866.1、878.4、及び894.3であることを確認した。
実施例3:ドライアイ症候群に対するYDE誘導体による眼保護効果の評価
ドライアイ症候群であるラットの調製
実施例1で調製したYDE-001~YDE-028について、ドライアイ症候群に対する眼保護効果を評価する目的で、合計320匹のSprague-Dawley型オスラット(OrientBio、Seungnam、Korea)を7日間順応させた。その後、試験ラット264匹に、眼窩外涙腺切除(本明細書中以下、ELGE)によりドライアイ症候群を誘導した。眼に異常のない試験ラット8匹は、対照群として、偽手術を行った。
齧歯類麻酔機械(Surgivet、Waukesha、Wis.、USA)及び人工呼吸器(モデル687、Harvard Apparatus、Cambridge、UK)を用いて2%~3%のイソフルラン(Hana Pharm.Co.、Hwasung、Korea)、70%のNO、及び28.6%のOの混合ガスを吸入させることにより、ラットを全身麻酔した。その後、咬筋の上かつ視神経の下である皮下領域に位置する眼窩外涙腺を、左耳珠の前部において10mm寸法の横切開を通じて切除した。皮膚は、標準法により縫合した。ELGE手術時間は、各ラットについて5分間を超えることはなかった。ELGE手術から6日後、シルマー試験で涙液分泌量を測定することにより、ドライアイ症候群が誘導されたかどうかを確認した。一方、偽手術を受けた対照群の各ラットは、皮膚切開により眼窩外涙腺の存在及び位置を確認し、次いで、眼窩外涙腺を切除することなく皮膚を縫合した(図4)。
ELGE手術前に測定したELGE試験群の平均体重は、241.59±13.56gであり、ELGE手術から6日後に測定した平均体重は、297.38±34.02gであった。偽手術前に測定した対照群の平均体重は、240.13±25.63gであり、偽手術から6日後に測定した平均体重は、297.38±34.02gであった(図5)。
対照群の涙液分泌量の平均は、8.34±0.73mmであり、ELGE試験群の涙液分泌量の平均は、3.55±0.70mmであった。涙液分泌量の平均に基づき、1群あたり8匹のラットとして合計で32の群を選択した。
参照薬物として、現在市販されている3%ジクアホソルナトリウム(Santen、Tokyo、Japan;本明細書中以下、DS)を使用した。
本動物実験は、Daegu Haany Universityの動物実験倫理委員会による事前承認を受けて行った(承認番号第DHU2017-003号、2017年1月12日)。全ての試験動物は、ELGE手術及び最終的なと殺の前18時間は、給水を除いて絶食させた。
32の群は、表2にまとめたとおりであった。
Figure 0007522732000235
また、実施例1で調製したYDE-029~YDE-043について、ドライアイ症候群に対する眼保護効果を評価する目的で、合計200匹のSprague-Dawley型オスラット(OrientBio、Seungnam、Korea)を7日間順応させた。試験ラット165匹に、ELGEによりドライアイ症候群を誘導した。眼に異常のない試験ラット8匹は、対照群として、偽手術を行った。ELGEは、上記のとおり行った。
ELGE手術前に測定したELGE試験群の平均体重は、264.09±11.53gであり、ELGE手術から6日後に測定した平均体重は、316.13±15.77gであった。偽手術前に測定した対照群の平均体重は、263.50±9.24gであり、偽手術から6日後に測定した平均体重は、315.25±10.85gであった(図6)。
対照群の涙液分泌量の平均は、10.90±1.69mmであり、ELGE試験群の涙液分泌量の平均は、4.83±0.99mmであった。涙液分泌量の平均に基づき、1群あたり8匹のラットとして合計で20の群を選択した。
参照薬物として、現在市販されている3%DSを使用した。
本動物実験は、Daegu Haany Universityの動物実験倫理委員会による事前承認を受けて行った(承認番号第DHU2017-050号、2017年6月8日)。全ての試験動物は、ELGE手術及び最終的なと殺の前18時間は、給水を除いて絶食させた。
20の群は、表3にまとめたとおりであった。
Figure 0007522732000236
YDE誘導体の投与
YDE-001~YDE-028については、YY-102及び28種のYDE-シリーズを、それぞれ濃度3mg/mlで生理食塩水に溶解させ、ELGE手術の7日後から14日間、毎日9:30am及び3:30pmの合計28回、5μl/眼の用量で投与した。DS溶液は、濃度30mg/mlで生理食塩水に溶解させ、ELGE手術の7日後から14日間、1日2回の合計28回、5μl/眼の用量で投与した。偽手術対照群及びELGE対照群については、同じ投与刺激を与えた。過剰な眼乾燥を防ぐ目的で、試験薬の代わりに同体積の生理食塩水を同じ様式で投与した。
さらに、YDE-029~YDE-043については、YY-102及び15種のYDEシリーズを、それぞれ濃度3mg/mlで生理食塩水に溶解させ、ELGE手術の7日後から14日間、毎日9:30am及び3:30pmの合計28回、5μl/眼の用量で投与した。DS溶液は、濃度30mg/mlで生理食塩水に溶解させ、ELGE手術の7日後から14日間、1日2回の合計28回、5μl/眼の用量で投与した。偽手術対照群及びELGE対照群については、同じ投与刺激を与えた。過剰な眼乾燥を防ぐ目的で、試験薬の代わりに同体積の生理食塩水を同じ様式で投与した(図7)。
YDE誘導体による涙液分泌量の変化の確認
ELGE手術から6日後、YDE-001~YDE-043の投与開始後7日目及び14日目に涙液分泌量の変化を測定した。涙液分泌量は、寸法1×15mmの塩化コバルト紙(Toyo Roshi Kaisha、Japan)が吸収した涙液の移動距離の減少により測定した。
塩化コバルト紙をラットの外眼角に60秒間設置し、涙液を吸収させた(図9)。電子デジタルノギス(Mytutoyo、Tokyo、Japan)で、吸収面積の長さを塩化コバルト紙の角から測定した(図8)。
図9は、試験結果を示し、図中、Aは偽対照群、BはELGE対照群、CはDS参照群、DはYY-102投与群、E~AFはそれぞれ、順にYDE-001~YDE-028投与群のものである。
この結果、ELGE手術から6日後、生理食塩水の投与開始後7日目及び14日目において、ELGE対照群の涙液分泌量は、偽対照群と比べた場合に減少していることが確認された。YDE誘導体で処置された群及びDS参照群では、涙液分泌量は、ELGE対照群と比較した場合に増加していたが、ただし、YDE-9、YDE-10、YDE-17、YDE-19、YDE-20、YDE-21、YDE-22、YDE-25、YDE-27、及びYDE-28の3%溶液で処置された群は例外であり、これらは、14日間のその投与後の涙液分泌量にどのような有意な変化も示さなかった。特に、涙液分泌量は、DS参照群と比較した場合に、YDE-15、YDE-11、YDE-08、YDE-26、YDE-16、YDE-01、YDE-23、及びYY-102の3%溶液で処置された群で20%超の増加であった。
具体的な涙液分泌量を、図10及び表4に示す。
Figure 0007522732000237
Figure 0007522732000238
図11は、試験結果を示し、図中、Aは偽対照群、BはELGE対照群、CはDS参照群、DはYY-102投与群、E~Sはそれぞれ、順にYDE-029~YDE-043投与群のものである。
この結果、ELGE手術から6日後、生理食塩水投与開始後7日目及び14日目において、ELGE対照群の涙液分泌量は、偽対照群と比べた場合に減少していることが確認された。YDE誘導体で処置された群及びDS参照群では、涙液分泌量は、ELGE対照群と比較した場合に増加していたが、ただし、YDE-029、YDE-030、YDE-032、YDE-033、YDE-034、YDE-036、及びYDE-41の3%溶液で処置された群は例外であり、これらは、14日間のその投与後の涙液分泌量にどのような有意な変化も示さなかった。特に、涙液分泌量は、DS参照群と比較した場合に、順に、YDE-040、YDE-043、及びYDE-042の3%溶液で処置された群で20%超の増加であった。
具体的な涙液分泌量を、図12及び表5に示す。
Figure 0007522732000239
YDE誘導体による角膜損傷変化の確認
YDE-001~YDE-028をそれぞれ眼に14回投与した後、角膜透過率の変化をチェックした。
角膜透過率を測定する目的で、動物用麻酔であるZolethyl 50(商標)(Virbac Lab.、Carros、France)を、用量25mg/kgで腹腔内注射した。その後、1%(v/v)蛍光溶液(フルオレセインナトリウム塩、Tokyo Kasei Kogyo Co.、Tokyo、Japan)を含有する生理食塩水を、用量5μl/眼で眼に塗布した。このように処置した眼を閉じ、テープで固定した。1時間後、残存する蛍光溶液を綿スワブで除去した(図12)。12時間~24時間後、青色光タングステンランプ及び卓上型眼用細隙灯生体顕微鏡(モデルSM-70N;Takaci Seiko Co.、Nakano、Japan)を用いて、角膜透過率を測定した(図13)。
図14は、試験結果を示し、図中、Aは偽対照群、BはELGE対照群、CはDS参照群、DはYY-102投与群、E~AFはそれぞれ、順にYDE-001~YDE-028投与群のものである。
この結果、蛍光色素の透過率は、偽対照群と比較した場合にELGE対照群で上昇していた。蛍光色素の透過率は、ELGE対照群と比較した場合、投与開始後14日目において、YDE-10、YDE-20、YDE-22、YDE-25、YDE-27、及びYDE-28の3%溶液で処置した群では低下していなかった。YDE誘導体で処置した群及びDS参照群では、蛍光色素の角膜透過率は、ELGE対照群と比較した場合に低下していたが、ただし、YDE-10、YDE-20、YDE-22、YDE-25、YDE-27、及びYDE-28の3%溶液で処置した群は例外であった。特に、蛍光色素の透過率は、DS参照群と比較した場合に、YDE-15、YDE-11、YDE-08、YDE-26、YDE-16、YDE-01、YDE-23、及びYY-102の3%溶液で処置した群で20%超の低下であった。
具体的な蛍光色素透過率を、図15及び表6に示す。
Figure 0007522732000240
また、YDE-029~YDE-043をそれぞれ眼に14回投与し、次いで角膜透過率の変化をチェックした。角膜透過率の測定は、上記と同じ様式で行った(図16)。
この結果、蛍光色素の透過率は、偽対照群と比較した場合にELGE対照群で上昇していた。蛍光色素の透過率は、ELGE対照群と比較した場合、投与開始後14日目において、YDE-29、YDE-32、YDE-33、YDE-36、及びYDE-41の3%溶液で処置した群では低下していなかった。YDE誘導体で処置した群及びDS参照群では、蛍光色素の角膜透過率は、ELGE対照群と比較した場合に低下していたが、ただし、YDE-29、YDE-32、YDE-33、YDE-36、及びYDE-41の3%溶液で処置した群は例外であった。特に、蛍光色素の透過率は、DS参照群と比較した場合に、YDE-40、YDE-43、及びYDE-42の3%溶液で処置した群で20%超の低下であった。
具体的な蛍光色素透過率を、図17及び表7に示す。
Figure 0007522732000241
実施例4:YDE誘導体の安定性の評価
各試験物質の水溶液での安定性を確認する目的で、各試料10mgを、水1mlに溶解させて濃度1mg/mlとし、次いでこれをガラスバイアルに入れ、ゴム栓で蓋をして、アルミニウムキャップで密閉し、長期貯蔵条件(25℃、75%RH)下で貯蔵した。試験物質安定性は、長期貯蔵条件下、1週間、2週間、4週間、8週間、及び12週間の時点での関連物質の量を測定することにより評価した。
この結果、YY-101では2週間後に関連物質が66.5%生成した。対照的に、YDE-001~YDE-028では、12週間後に関連物質が1.1%~30.6%生成した。具体量を表8に示す。
Figure 0007522732000242
Figure 0007522732000243
実施例5:YDE誘導体による角膜損傷回復の評価
YDE誘導体が角膜損傷を回復させる可能性があるかどうかを確認する目的で、ヒト初代角膜上皮細胞の細胞増殖率をチェックした。
具体的には、初代角膜上皮細胞(ATCC、ATCC PCS-700-010)を、角膜上皮細胞増殖キット(ATCC、ATCC PCS-700-040)の角膜上皮細胞基本培地(ATCC、ATCC PCS-700-030)を含有する96ウェル培養プレート(Perkin Elmer、6005680)に、1ウェルあたり5×10細胞の量で播種し、次いでこれを37℃及び5%CO条件下、24時間培養した。
YDE-001~YDE-075をそれぞれ、100%DMSO(Sigma、D2660)に濃度10mMで溶解させ、次いでこれを、100%DMSOで希釈して、各化合物濃度を6、1.9、0.6、0.2、0.06、0.02、0.006、及び0.002mMとした。希釈YDE誘導体20μlを、DMSO濃度が5%に希釈されるように、角膜上皮細胞基本培地380μlを含有する96ウェルマイクロプレート(Greiner Bio-One、651201)に加えた。
24時間後、96ウェルマイクロプレートで希釈されたYDE誘導体それぞれ20μlを、細胞を含有する96ウェル培養プレートに加えた。対照群として、hEGF(Sigma、E9644)を、YDE誘導体と同じ濃度で処理した。YDE誘導体またはhEGFで処理された細胞を、37℃及び5%CO条件下、48時間及び72時間培養した(図18~図25)。
培養細胞を、製造業者の説明書のとおりにCellTiter-Glo発光試薬(Promega、G7573)で処理し、室温で30分間反応させた。その後、Envision 2014 Multi-labelプレートリーダーを用いて、蛍光シグナル(すなわち発光シグナル)をチェックした。測定した値を、ビヒクル対照(100%増殖細胞)を用いて正規化した。
この結果、YY-101、YY-102、YDE-011、YDE-038、YDE-042、YDE-043、YDE-044、YDE-045、YDE-049、YDE-054、YDE-057、YDE-058、YDE-059、及びYDE-060では0.3μM以下の濃度で細胞増殖が観察された。特に、YY-102、YDE-011、YDE-045、YDE-057、及びYDE-060で高い細胞増殖率が示された(図26~図43)。
参照による援用
本明細書中言及される全ての刊行物及び特許は、それぞれ個別の刊行物または特許が具体的かつ個別に参照として援用されると示されているかのように、そのまま全体が本明細書により参照として援用される。矛盾する場合、本明細書中のあらゆる定義を含めて、本出願が優先される。
等価物
本発明の具体的な実施形態が検討されてきたものの、上記明細書は、例示であって、限定するものではない。本発明の多くの改変形態が、本明細書及び以下の特許請求の範囲を検討することで当業者に明らかとなるだろう。本発明の全範囲は、特許請求の範囲及びその全範囲の等価物、ならびに明細書及びそうした改変形態を参照することによって決定されるべきである。
いくつかの実施形態を以下に示す。
項1
以下の式(I):
Figure 0007522732000244
で表される化合物の塩であって、
式中:
、R 、及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R 、及びR は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、前記化合物は、以下のものではなく:
Figure 0007522732000245
好ましくは、前記化合物は、少なくとも1つのD-アミノ酸残基を有するものである、
前記塩。
項2
、R 、及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、オキソ、ヒドロキシル、-OR 、ヒドロキシアルキル、-CH OR 、及びハロから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R 、及びR は、それぞれ独立して、水素またはアルキルである、
項1に記載の塩。
項3
指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-CN、-NO 、=N-OH、-N 、-R 、-OR 、-SR 、-N(R 、-N(R 、=NR 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-S(=O) 、-OS(=O) OR 、-S(=O) OR 、-S(=O) N(R 、-S(=O)R 、-OP(=O)(OR 、-(アルキレン)-C(=O)R 、-C(=S)R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、-C(=S)OR 、-C(=O)SR 、-C(=S)SR 、-(アルキレン)-C(=O)N(R 、-C(=S)N(R 、及び-C(-NR )N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである、項1または2に記載の塩。
項4
指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-R 、-OR 、-N(R 、-N(R 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、及び-(アルキレン)-C(=O)N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである、項1から3のいずれか1項に記載の塩。
項5
は、存在するごとに独立して、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルである、項4に記載の塩。
項6
前記化合物は、式(I-10L):
Figure 0007522732000246
の構造を有する、項1から5のいずれか1項に記載の塩。
項7
以下の式(I-10D):
Figure 0007522732000247
の構造を有する、項1から5のいずれか1項に記載の塩。
項8
は、置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである、項1から7のいずれか1項に記載の塩。
項9
は、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000248
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項1から8のいずれか1項に記載の塩。
項10
は、
Figure 0007522732000249
から選択される、項1から9のいずれか1項に記載の塩。
項11
は、
Figure 0007522732000250
である、項1から10のいずれか1項に記載の塩。
項12
は、
Figure 0007522732000251
である、項1から10のいずれか1項に記載の塩。
項13
前記化合物は、式(I-1L)
Figure 0007522732000252
の構造を有する、項1から12のいずれか1項に記載の塩。
項14
前記化合物は、式(I-1D)
Figure 0007522732000253
の構造を有する、項1から12のいずれか1項に記載の塩。
項15
は、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである、項1から14のいずれか1項に記載の塩。
項16
は、水素、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000254
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項1から15のいずれか1項に記載の塩。
項17
は、
Figure 0007522732000255
から選択される、項1から16のいずれか1項に記載の塩。
項18
は、水素である、項1から17のいずれか1項に記載の塩。
項19
前記化合物は、式(I-2L):
Figure 0007522732000256
の構造を有する、項1から18のいずれか1項に記載の塩。
項20
前記化合物は、式(I-2D):
Figure 0007522732000257
の構造を有する、項1から18のいずれか1項に記載の塩。
項21
は、置換または無置換のアルキルもしくはアリールアルキルである、項1から20のいずれか1項に記載の塩。
項22
は、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000258
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項1から21のいずれか1項に記載の塩。
項23
は、
Figure 0007522732000259
から選択される、項1から24のいずれか1項に記載の塩。
項24
は、
Figure 0007522732000260
である、項1から23のいずれか1項に記載の塩。
項25
前記化合物は、式(I-3L):
Figure 0007522732000261
の構造を有する、項1から24のいずれか1項に記載の塩。
項26
前記化合物は、式(I-3D):
Figure 0007522732000262
の構造を有する、項1から24のいずれか1項に記載の塩。
項27
pは、1または2であり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される、
項1から26のいずれか1項に記載の塩。
項28
pは、1または2であり;ならびに
は、存在するごとに独立して、-CH 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される、
項1から27のいずれか1項に記載の塩。
項29
は、ヒドロキシルである、項28に記載の塩。
項30
は、-CH である、項28に記載の塩。
項31
pは、1である、項27から30のいずれか1項に記載の塩。
項32
前記化合物は、式(I-4Lg):
Figure 0007522732000263
の構造を有する、項1から31のいずれか1項に記載の塩。
項33
前記化合物は、式(I-4La):
Figure 0007522732000264
の構造を有する、項1から32のいずれか1項に記載の塩。
項34
前記化合物は、式(I-4Lb):
Figure 0007522732000265
の構造を有する、項1から32のいずれか1項に記載の塩。
項35
前記化合物は、式(I-4Lc):
Figure 0007522732000266
の構造を有し;
ただし、R はヒドロキシルではない、項1から28、30、及び31のいずれか1項に記載の塩。
項36
前記化合物は、式(I-4Dg):
Figure 0007522732000267
の構造を有する、項1から31のいずれか1項に記載の塩。
項37
前記化合物は、式(I-4Da):
Figure 0007522732000268
の構造を有する、項1から31及び36のいずれか1項に記載の塩。
項38
前記化合物は、式(I-4Db):
Figure 0007522732000269
の構造を有する、項1から31及び36のいずれか1項に記載の塩。
項39
前記化合物は、式(I-4Dc):
Figure 0007522732000270
の構造を有し;
ただし、R はヒドロキシルではない、項1から28、30、31、及び36のいずれか1項に記載の塩。
項40
は、オキソである、項1から26のいずれか1項に記載の塩。
項41
前記化合物は、式(I-4Ld):
Figure 0007522732000271
の構造を有する、項40に記載の塩。
項42
前記化合物は、式(I-4Le):
Figure 0007522732000272
の構造を有する、項40に記載の塩。
項43
前記化合物は、式(I-4Dd):
Figure 0007522732000273
の構造を有する、項40に記載の塩。
項44
前記化合物は、式(I-4De):
Figure 0007522732000274
の構造を有する、項40に記載の塩。
項45
は、水素またはアルキルであり、前記アルキルは、任意選択で、-C(=O)NH の1つの存在で置換される、項1から44のいずれか1項に記載の塩。
項46
は、任意選択で-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルである、項1から45のいずれか1項に記載の塩。
項47
は、-CH である、項1から46のいずれか1項に記載の塩。
項48
は、
Figure 0007522732000275
である、項1から46のいずれか1項に記載の塩。
項49
前記化合物は、式(I-6L):
Figure 0007522732000276
の構造を有する、項1から48のいずれか1項に記載の塩。
項50
前記化合物は、式(I-6D):
Figure 0007522732000277
の構造を有する、項1から48のいずれか1項に記載の塩。
項51
は、(C -C 10 )アルキルである、項1から50のいずれか1項に記載の塩。
項52
は、
Figure 0007522732000278
である、項1から51のいずれか1項に記載の塩。
項53
は、
Figure 0007522732000279
である、項1から51のいずれか1項に記載の塩。
項54
前記化合物は、式(I-7L):
Figure 0007522732000280
の構造を有する、項1から53のいずれか1項に記載の塩。
項55
前記化合物は、式(I-7D):
Figure 0007522732000281
の構造を有する、項1から53のいずれか1項に記載の塩。
項56
前記化合物は、式(I-11L):
Figure 0007522732000282
の構造を有する、項1から55のいずれか1項に記載の塩。
項57
前記化合物は、式(I-11D):
Figure 0007522732000283
の構造を有する、項1から55のいずれか1項に記載の塩。
項58
は、-CH または-Hである、項1から57のいずれか1項に記載の塩。
項59
は、-Hである、項1から58のいずれか1項に記載の塩。
項60
は、-CH または-Hである、項1から59のいずれか1項に記載の塩。
項61
は、-Hである、項1から60のいずれか1項に記載の塩。
項62
前記化合物は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、または少なくとも8つのD-アミノ酸残基を含む、項1から61のいずれか1項に記載の塩。
項63
前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000284
Figure 0007522732000285
Figure 0007522732000286
から選択される、項1に記載の塩。
項64
前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000287
Figure 0007522732000288
Figure 0007522732000289
から選択される、項1に記載の塩。
項65
前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000290
Figure 0007522732000291
Figure 0007522732000292
から選択される、項1に記載の塩。
項66
前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000293
Figure 0007522732000294
から選択される、項1に記載の塩。
項67
前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000295
から選択される、項1に記載の塩。
項68
以下の式(I):
Figure 0007522732000296
で表される化合物;
式中:
、R 、及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R 、及びR は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、以下:
(a)R 、R 、及びR の少なくとも1つは、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである;
(b)アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルの少なくとも1つは、-R 、-OR 、-SR 、-N(R 、-N(R 、=NR 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-S(=O) 、-OS(=O) OR 、-S(=O) OR 、-S(=O) N(R 、-S(=O)R 、-OP(=O)(OR 、-(アルキレン)-C(=O)R 、-C(=S)R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、-C(=S)OR 、-C(=O)SR 、-C(=S)SR 、-(アルキレン)-C(=O)N(R 、-C(=S)N(R 、及び-C(-NR )N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;かつ
少なくとも1つ存在するR またはR は、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルである;
(c)前記化合物は、少なくとも1つのD-アミノ酸残基を有する;あるいは
(d)少なくとも2つのR が存在し;
少なくとも2つのR が存在し;または
少なくとも1つのR 及び少なくとも1つのR が存在し;かつ
前記存在するこれらR 及び/またはR とは異なるR 及び/またはR が少なくとも1つ存在する
のうちの少なくとも1つのとおりであり;ならびに
ただし、前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000297
Figure 0007522732000298
ではない、前記化合物、またはその薬学上許容される塩。
項69
、R 、及びR の少なくとも1つは、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである、項68に記載の化合物。
項70
アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルの少なくとも1つは、-R 、-OR 、-SR 、-N(R 、-N(R 、=NR 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-S(=O) 、-OS(=O) OR 、-S(=O) OR 、-S(=O) N(R 、-S(=O)R 、-OP(=O)(OR 、-(アルキレン)-C(=O)R 、-C(=S)R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、-C(=S)OR 、-C(=O)SR 、-C(=S)SR 、-(アルキレン)-C(=O)N(R 、-C(=S)N(R 、及び-C(-NR )N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;ならびに
少なくとも1つ存在するR またはR は、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、または(シクロアルキル)アルキルである、
項68または69に記載の化合物。
項71
前記化合物は、少なくとも1つのD-アミノ酸残基を含む、項68から70のいずれか1項に記載の化合物。
項72
前記化合物は、以下:
少なくとも2つのR が存在し;
少なくとも2つのR が存在し;または
少なくとも1つのR 及び少なくとも1つのR が存在し;かつ
前記存在するこれらR 及び/またはR とは異なるR 及び/またはR が少なくとも1つ存在する
を満たす、項68から71のいずれか1項に記載の化合物。
項73
、R 、及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、オキソ、ヒドロキシル、-OR 、ヒドロキシアルキル、-CH OR 、及びハロから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R 、及びR は、それぞれ独立して、水素またはアルキルである、
項68から72のいずれか1項に記載の化合物。
項74
指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-CN、-NO 、=N-OH、-N 、-R 、-OR 、-SR 、-N(R 、-N(R 、=NR 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-S(=O) 、-OS(=O) OR 、-S(=O) OR 、-S(=O) N(R 、-S(=O)R 、-OP(=O)(OR 、-(アルキレン)-C(=O)R 、-C(=S)R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、-C(=S)OR 、-C(=O)SR 、-C(=S)SR 、-(アルキレン)-C(=O)N(R 、-C(=S)N(R 、及び-C(-NR )N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;ならびに
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである、
項68から73のいずれか1項に記載の化合物。
項75
指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-R 、-OR 、-N(R 、-N(R 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、及び-(アルキレン)-C(=O)N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;ならびに
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである、
項68から74のいずれか1項に記載の化合物。
項76
は、存在するごとに独立して、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルである、項75に記載の化合物。
項77
以下の式(I-10L):
Figure 0007522732000299
の構造を有する、項68から76のいずれか1項に記載の化合物。
項78
以下の式(I-10D):
Figure 0007522732000300
の構造を有する、項68から76のいずれか1項に記載の化合物。
項79
は、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである、項68から78のいずれか1項に記載の化合物。
項80
は、置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである、項68から78のいずれか1項に記載の化合物。
項81
は、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000301
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項68から78のいずれか1項に記載の化合物。
項82
は、
Figure 0007522732000302
から選択される、項68から78のいずれか1項に記載の化合物。
項83
は、
Figure 0007522732000303
である、項68から78のいずれか1項に記載の化合物。
項84
は、
Figure 0007522732000304
である、項68から78のいずれか1項に記載の化合物。
項85
以下の式(I-1L)
Figure 0007522732000305
の構造を有する、項68から84のいずれか1項に記載の化合物。
項86
以下の式(I-1D)
Figure 0007522732000306
の構造を有する、項68から84のいずれか1項に記載の化合物。
項87
は、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである、項68から86のいずれか1項に記載の化合物。
項88
は、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである、項68から86のいずれか1項に記載の化合物。
項89
は、水素、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000307
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項68から86のいずれか1項に記載の化合物。
項90
は、
Figure 0007522732000308
から選択される、項68から86のいずれか1項に記載の化合物。
項91
は、水素である、項68から86のいずれか1項に記載の化合物。
項92
以下の式(I-2L):
Figure 0007522732000309
の構造を有する、項68から90のいずれか1項に記載の化合物。
項93
以下の式(I-2D):
Figure 0007522732000310
の構造を有する、項68から90のいずれか1項に記載の化合物。
項94
は、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである、項68から93のいずれか1項に記載の化合物。
項95
は、置換または無置換のアルキルもしくはアリールアルキルである、項68から93のいずれか1項に記載の化合物。
項96
は、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000311
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項68から93のいずれか1項に記載の化合物。
項97
は、
Figure 0007522732000312
から選択される、項68から93のいずれか1項に記載の化合物。
項98
は、
Figure 0007522732000313
である、項68から93のいずれか1項に記載の化合物。
項99
以下の式(I-3L):
Figure 0007522732000314
の構造を有する、項68から98のいずれか1項に記載の化合物。
項100
以下の式(I-3D):
Figure 0007522732000315
の構造を有する、項68から98のいずれか1項に記載の化合物。
項101
pは、1または2であり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される、
項68から100のいずれか1項に記載の化合物。
項102
pは、1または2であり;ならびに
は、存在するごとに独立して、-CH 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される、
項68から100のいずれか1項に記載の化合物。
項103
は、ヒドロキシルである、項102に記載の化合物。
項104
は、-CH である、項102に記載の化合物。
項105
pは、1である、項101から104のいずれか1項に記載の化合物。
項106
以下の式(I-4Lg):
Figure 0007522732000316
の構造を有する、項68から105のいずれか1項に記載の化合物。
項107
以下の式(I-4La):
Figure 0007522732000317
の構造を有する、項68から106のいずれか1項に記載の化合物。
項108
以下の式(I-4Lb):
Figure 0007522732000318
の構造を有する、項68から106のいずれか1項に記載の化合物。
項109
以下の式(I-4Lc):
Figure 0007522732000319
の構造を有し;
ただし、R はヒドロキシルではない、項68から102及び104から106のいずれか1項に記載の化合物。
項110
以下の式(I-4Dg):
Figure 0007522732000320
の構造を有する、項68から105のいずれか1項に記載の化合物。
項111
以下の式(I-4Da):
Figure 0007522732000321
の構造を有する、項68から105及び110のいずれか1項に記載の化合物。
項112
以下の式(I-4Db):
Figure 0007522732000322
の構造を有する、項68から105及び110のいずれか1項に記載の化合物。
項113
以下の式(I-4Dc):
Figure 0007522732000323
の構造を有し;
ただし、R はヒドロキシルではない、項68から102、104から106、及び110のいずれか1項に記載の化合物。
項114
は、オキソである、項68から98のいずれか1項に記載の化合物。
項115
以下の式(I-4Ld):
Figure 0007522732000324
の構造を有する、項114に記載の化合物。
項116
以下の式(I-4Le):
Figure 0007522732000325
の構造を有する、項114に記載の化合物。
項117
以下の式(I-4Dd):
Figure 0007522732000326
の構造を有する、項114に記載の化合物。
項118
以下の式(I-4De):
Figure 0007522732000327
の構造を有する、項114に記載の化合物。
項119
は、水素またはアルキルであり、前記アルキルは、任意選択で、-C(=O)NH の1つの存在で置換される、項68から118のいずれか1項に記載の化合物。
項120
は、任意選択で-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルである、項68から119のいずれか1項に記載の化合物。
項121
は、-CH である、項68から120のいずれか1項に記載の化合物。
項122
は、
Figure 0007522732000328
である、項68から120のいずれか1項に記載の化合物。
項123
以下の式(I-6L):
Figure 0007522732000329
の構造を有する、項68から122のいずれか1項に記載の化合物。
項124
以下の式(I-6D):
Figure 0007522732000330
の構造を有する、項68から122のいずれか1項に記載の化合物。
項125
は、(C -C 10 )アルキルである、項68から124のいずれか1項に記載の化合物。
項126
は、
Figure 0007522732000331
である、項68から125のいずれか1項に記載の化合物。
項127
は、
Figure 0007522732000332
である、項68から125のいずれか1項に記載の化合物。
項128
以下の式(I-7L):
Figure 0007522732000333
の構造を有する、項68から127のいずれか1項に記載の化合物。
項129
以下の式(I-7D):
Figure 0007522732000334
の構造を有する、項68から127のいずれか1項に記載の化合物。
項130
以下の式(I-11L):
Figure 0007522732000335
の構造を有する、項68から129のいずれか1項に記載の化合物。
項131
以下の式(I-11D):
Figure 0007522732000336
の構造を有する、項68から129のいずれか1項に記載の化合物。
項132
は、-CH または-Hである、項68から131のいずれか1項に記載の化合物。
項133
は、-Hである、項68から131のいずれか1項に記載の化合物。
項134
は、-CH または-Hである、項68から133のいずれか1項に記載の化合物。
項135
は、-Hである、項68から133のいずれか1項に記載の化合物。
項136
以下:
Figure 0007522732000337
である、項68に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項137
HyP-Gly-Gln-Xaa-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lysで表されるアミノ酸配列を有するペプチドであり;
式中、Xaaは、Glu、Asn、Gln、His、Lys、Ser、Thr、Ala、Val、Ile、Leu、Phe、Tyr、Trp、homo-Ser、Asp(Me)、及びAsn(Me)から選択され;ならびに
前記ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、
項68に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体。
項138
前記ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、項137に記載の化合物。
項139
HyP-Gly-Gln-Asp-Xaa-Leu-Ala-Gly-Pro-Lysで表されるアミノ酸配列を有するペプチドであり;
式中、Xaaは、Val、Ile、Leu、Ala、Phe、Tyr、Trp、Ser、Thr、及び(N-Me)Glyから選択され;ならびに
前記ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、
項68に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体。
項140
前記ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、項139に記載の化合物。
項141
HyP-Gly-Gln-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Xaaで表されるアミノ酸配列を有するペプチドであり;
式中、Xaaは、Tyr、Leu、Glu、Gln、Ala、及びNle(6-OH)から選択され;ならびに
前記ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、
項68に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体。
項142
前記ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、項141に記載の化合物。
項143
Xaa-Gly-Gln-Leu-Gly-Leu-Ala-Gly-Pro-Lysで表されるアミノ酸配列を有するペプチドであり;
式中、Xaaは、以下:
Figure 0007522732000338
から選択され;ならびに
前記ペプチド中の少なくとも1つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、
項68に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩及び/または立体異性体。
項144
前記ペプチド中の少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、または少なくとも7つのアミノ酸残基は、D-アミノ酸残基である、項143に記載の化合物。
項145
以下の式:
Figure 0007522732000339
を有する化合物、またはその薬学上許容される塩。
項146
以下の式(V):
Figure 0007522732000340
で表される化合物であって、
式中:
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000341
ではない、
前記化合物、またはその薬学上許容される塩。
項147
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である、
項146に記載の化合物。
項148
は、置換または無置換のアルキルである、項146または147に記載の化合物。
項149
は、
Figure 0007522732000342
である、項146から148のいずれか1項に記載の化合物。
項150
以下の式(V-1L)
Figure 0007522732000343
の構造を有する、項146から149のいずれか1項に記載の化合物。
項151
以下の式(V-1D)
Figure 0007522732000344
の構造を有する、項146から149のいずれか1項に記載の化合物。
項152
は、Hである、項146から151のいずれか1項に記載の化合物。
項153
pは1であり、及びR は、ヒドロキシルである、項146から152のいずれか1項に記載の化合物。
項154
以下の式(V-4La):
Figure 0007522732000345
の構造を有する、項146から153のいずれか1項に記載の化合物。
項155
以下の式(V-4Lb):
Figure 0007522732000346
の構造を有する、項146から153のいずれか1項に記載の化合物。
項156
以下の式(V-4Da):
Figure 0007522732000347
の構造を有する、項146から153のいずれか1項に記載の化合物。
項157
以下の式(V-4Db):
Figure 0007522732000348
の構造を有する、項146から153のいずれか1項に記載の化合物。
項158
は、-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルである、項146から157のいずれか1項に記載の化合物。
項159
は、
Figure 0007522732000349
である、項146から158のいずれか1項に記載の化合物。
項160
以下の式(V-6L):
Figure 0007522732000350
の構造を有する、項146から159のいずれか1項に記載の化合物。
項161
以下の式(V-6D):
Figure 0007522732000351
の構造を有する、項146から159のいずれか1項に記載の化合物。
項162
は、-Hである、項146から161のいずれか1項に記載の化合物。
項163
以下:
Figure 0007522732000352
から選択される、項146に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
項164
以下の式(VI):
Figure 0007522732000353
で表される化合物であって、
式中:
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000354
ではない、
前記化合物、またはその薬学上許容される塩。
項165
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である、
項164に記載の化合物。
項166
は、置換または無置換のアルキルである、項164または165に記載の化合物。
項167
は、
Figure 0007522732000355
である、項164から166のいずれか1項に記載の化合物。
項168
以下の式(VI-1L)
Figure 0007522732000356
の構造を有する、項164から167のいずれか1項に記載の化合物。
項169
以下の式(VI-1D)
Figure 0007522732000357
の構造を有する、項164から167のいずれか1項に記載の化合物。
項170
は、Hである、項164から169のいずれか1項に記載の化合物。
項171
pは1であり、及びR は、ヒドロキシルである、項164から170のいずれか1項に記載の化合物。
項172
以下の式(VI-4La):
Figure 0007522732000358
の構造を有する、項164から171のいずれか1項に記載の化合物。
項173
以下の式(VI-4Lb):
Figure 0007522732000359
の構造を有する、項164から171のいずれか1項に記載の化合物。
項174
以下の式(VI-4Da):
Figure 0007522732000360
の構造を有する、項164から171のいずれか1項に記載の化合物。
項175
以下の式(VI-4Db):
Figure 0007522732000361
の構造を有する、項164から171のいずれか1項に記載の化合物。
項176
は、-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルである、項164から175のいずれか1項に記載の化合物。
項177
は、
Figure 0007522732000362
である、項164から176のいずれか1項に記載の化合物。
項178
以下の式(VI-6L):
Figure 0007522732000363
の構造を有する、項164から177のいずれか1項に記載の化合物。
項179
以下の式(VI-6D):
Figure 0007522732000364
の構造を有する、項164から177のいずれか1項に記載の化合物。
項180
は、-Hである、項164から179のいずれか1項に記載の化合物。
項181
は、(C -C 10 )アルキルである、項164から180のいずれか1項に記載の化合物。
項182
は、
Figure 0007522732000365
である、項164から180のいずれか1項に記載の化合物。
項183
は、
Figure 0007522732000366
である、項164から180のいずれか1項に記載の化合物。
項184
以下の式(VI-7L):
Figure 0007522732000367
の構造を有する、項164から183のいずれか1項に記載の化合物。
項185
以下の式(VI-7D):
Figure 0007522732000368
の構造を有する、項164から183のいずれか1項に記載の化合物。
項186
以下の式(VII):
Figure 0007522732000369
で表される化合物であって、
式中:
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
は、水素またはアルキルであり;
ただし、前記化合物は、以下:
Figure 0007522732000370
ではない、
前記化合物、またはその薬学上許容される塩。
項187
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である、
項186に記載の化合物。
項188
は、置換または無置換のアルキルである、項186または187に記載の化合物。
項189
は、
Figure 0007522732000371
である、項186から188のいずれか1項に記載の化合物。
項190
以下の式(VII-1L)
Figure 0007522732000372
の構造を有する、項186から189のいずれか1項に記載の化合物。
項191
以下の式(VII-1D)
Figure 0007522732000373
の構造を有する、項186から189のいずれか1項に記載の化合物。
項192
は、Hである、項186から191のいずれか1項に記載の化合物。
項193
pは1であり、及びR は、ヒドロキシルである、項186から192のいずれか1項に記載の化合物。
項194
以下の式(VII-4La):
Figure 0007522732000374
の構造を有する、項186から193のいずれか1項に記載の化合物。
項195
以下の式(VII-4Lb):
Figure 0007522732000375
の構造を有する、項186から193のいずれか1項に記載の化合物。
項196
以下の式(VII-4Da):
Figure 0007522732000376
の構造を有する、項186から193のいずれか1項に記載の化合物。
項197
以下の式(VII-4Db):
Figure 0007522732000377
の構造を有する、項186から193のいずれか1項に記載の化合物。
項198
は、-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルである、項186から197のいずれか1項に記載の化合物。
項199
は、
Figure 0007522732000378
である、項186から198のいずれか1項に記載の化合物。
項200
以下の式(VII-6L):
Figure 0007522732000379
の構造を有する、項186から199のいずれか1項に記載の化合物。
項201
以下の式(VII-6D):
Figure 0007522732000380
の構造を有する、項186から199のいずれか1項に記載の化合物。
項202
は、-Hである、項186から201のいずれか1項に記載の化合物。
項203
は、(C -C 10 )アルキルである、項186から202のいずれか1項に記載の化合物。
項204
は、
Figure 0007522732000381
である、項186から203のいずれか1項に記載の化合物。
項205
は、
Figure 0007522732000382
である、項186から203のいずれか1項に記載の化合物。
項206
以下の式(VII-7L):
Figure 0007522732000383
の構造を有する、項186から205のいずれか1項に記載の化合物。
項207
以下の式(VII-7D):
Figure 0007522732000384
の構造を有する、項186から205のいずれか1項に記載の化合物。
項208
以下の式(VII-10L):
Figure 0007522732000385
の構造を有する、項186から207のいずれか1項に記載の化合物。
項209
以下の式(VII-10D):
Figure 0007522732000386
の構造を有する、項186から207のいずれか1項に記載の化合物。
項210
以下の式(IX):
Figure 0007522732000387
で表される化合物であって;
式中:
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
、R 、及びR は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
Jは、OHまたは-NR であり;ならびに
及びR は、それぞれ独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルから選択されるか、あるいはR 及びR は介在する窒素原子と一緒になって環を形成する、
前記化合物、またはその薬学上許容される塩。
項211
及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
は、それぞれ存在する場合、ヒドロキシルであり;
pは、1であり;
は、任意選択で-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルであり;ならびに
は、水素である、
項210に記載の化合物。
項212
は、置換または無置換のアルキルである、項210または211に記載の化合物。
項213
は、
Figure 0007522732000388
である、項210から212のいずれか1項に記載の化合物。
項214
以下の式(IX-1L):
Figure 0007522732000389
の構造を有する、項210から213のいずれか1項に記載の化合物。
項215
以下の式(IX-1D):
Figure 0007522732000390
の構造を有する、項210から213のいずれか1項に記載の化合物。
項216
は、Hである、項210から215のいずれか1項に記載の化合物。
項217
pは1であり、及びR は、ヒドロキシルである、項210から216のいずれか1項に記載の化合物。
項218
以下の式(IX-4La):
Figure 0007522732000391
の構造を有する、項210から217のいずれか1項に記載の化合物。
項219
以下の式(IX-4Lb):
Figure 0007522732000392
の構造を有する、項210から217のいずれか1項に記載の化合物。
項220
以下の式(IX-4Da):
Figure 0007522732000393
の構造を有する、項210から217のいずれか1項に記載の化合物。
項221
以下の式(IX-4Db):
Figure 0007522732000394
の構造を有する、項210から217のいずれか1項に記載の化合物。
項222
は、-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルである、項210から221のいずれか1項に記載の化合物。
項223
は、
Figure 0007522732000395
である、項210から222のいずれか1項に記載の化合物。
項224
以下の式(IX-6L):
Figure 0007522732000396
の構造を有する、項210から223のいずれか1項に記載の化合物。
項225
以下の式(IX-6D):
Figure 0007522732000397
の構造を有する、項210から223のいずれか1項に記載の化合物。
項226
は、-Hである、項210から225のいずれか1項に記載の化合物。
項227
は、(C -C 10 )アルキルである、項210から226のいずれか1項に記載の化合物。
項228
は、
Figure 0007522732000398
である、項210から227のいずれか1項に記載の化合物。
項229
は、
Figure 0007522732000399
である、項210から227のいずれか1項に記載の化合物。
項230
以下の式(IX-7L):
Figure 0007522732000400
の構造を有する、項210から229のいずれか1項に記載の化合物。
項231
以下の式(IX-7D):
Figure 0007522732000401
の構造を有する、項210から229のいずれか1項に記載の化合物。
項232
以下の式(IX-10L):
Figure 0007522732000402
の構造を有する、項210から231のいずれか1項に記載の化合物。
項233
以下の式(IX-10D):
Figure 0007522732000403
の構造を有する、項210から231のいずれか1項に記載の化合物。
項234
以下の式(IX-11L):
Figure 0007522732000404
の構造を有する、項210から233のいずれか1項に記載の化合物。
項235
以下の式(IX-11D):
Figure 0007522732000405
の構造を有する、項210から233のいずれか1項に記載の化合物。
項236
は、-CH または-Hである、項210から235のいずれか1項に記載の化合物。
項237
は、-Hである、項210から236のいずれか1項に記載の化合物。
項238
Jは、OHである、項210から237のいずれか1項に記載の化合物。
項239
Jは、-NR である、項210から237のいずれか1項に記載の化合物。
項240
及びR は、それぞれ独立して、アルキルである、項239に記載の化合物。
項241
及びR は介在する窒素原子と一緒になって環を形成する、項239に記載の化合物。
項242
以下の式(X-am):
Figure 0007522732000406
で表される化合物であって、
式中:
、R 、及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
pは、0、1、または2であり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;
、R 、及びR は、それぞれ独立して、水素またはアルキルであり;
Jは、OHまたは-NR であり;ならびに
及びR は、それぞれ独立して、H、任意選択で置換されたアルキル、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルから選択されるか、あるいはR 及びR は介在する窒素原子と一緒になって環を形成する、
前記化合物、またはその薬学上許容される塩。
項243
、R 、及びR は、それぞれ独立して、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルであり;
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、オキソ、ヒドロキシル、-OR 、ヒドロキシアルキル、-CH OR 、及びハロから選択され;
は、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルであり;
は、水素、あるいは置換または無置換のアルキルであり;ならびに
、R 、及びR は、それぞれ独立して、水素またはアルキルである、
項242に記載の化合物。
項244
指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-CN、-NO 、=N-OH、-N 、-R 、-OR 、-SR 、-N(R 、-N(R 、=NR 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-S(=O) 、-OS(=O) OR 、-S(=O) OR 、-S(=O) N(R 、-S(=O)R 、-OP(=O)(OR 、-(アルキレン)-C(=O)R 、-C(=S)R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、-C(=S)OR 、-C(=O)SR 、-C(=S)SR 、-(アルキレン)-C(=O)N(R 、-C(=S)N(R 、及び-C(-NR )N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;ならびに
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである、
項242または243に記載の化合物。
項245
指定される場合、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルは、無置換であるか、あるいはハロ、ハロアルキル、オキソ、-R 、-OR 、-N(R 、-N(R 、-NHC(=O)R 、-C(=O)R 、-C(=O)N(R 、-C(=O)OR 、-(アルキレン)-C(=O)OR 、及び-(アルキレン)-C(=O)N(R から選択される1つまたは複数の置換基で置換され;ならびに
は、存在するごとに独立して、水素、あるいは置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、もしくは(シクロアルキル)アルキルである、項242から244のいずれか1項に記載の化合物。
項246
は、存在するごとに独立して、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルであり;ならびに
は、存在するごとに独立して、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキルである、項245に記載の化合物。
項247
以下の式(X-am-10L):
Figure 0007522732000407
の構造を有する、項242から246のいずれか1項に記載の化合物。
項248
以下の式(X-am-10D):
Figure 0007522732000408
の構造を有する、項242から246のいずれか1項に記載の化合物。
項249
は、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである、項242から248のいずれか1項に記載の化合物。
項250
は、置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである、項242から248のいずれか1項に記載の化合物。
項251
は、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000409
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項242から248のいずれか1項に記載の化合物。
項252
は、
Figure 0007522732000410
から選択される、項242から248のいずれか1項に記載の化合物。
項253
は、
Figure 0007522732000411
である、項242から248のいずれか1項に記載の化合物。
項254
は、
Figure 0007522732000412
である、項242から248のいずれか1項に記載の化合物。
項255
以下の式(X-am-1L)
Figure 0007522732000413
の構造を有する、項242から254のいずれか1項に記載の化合物。
項256
以下の式(X-am-1D)
Figure 0007522732000414
の構造を有する、項242から254のいずれか1項に記載の化合物。
項257
は、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである、項242から256のいずれか1項に記載の化合物。
項258
は、H、あるいは置換または無置換のアルキル、アリールアルキル、もしくはヘテロシクリルアルキルである、項242から256のいずれか1項に記載の化合物。
項259
は、水素、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000415
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項242から256のいずれか1項に記載の化合物。
項260
は、
Figure 0007522732000416
から選択される、項242から256のいずれか1項に記載の化合物。
項261
は、水素である、項242から256のいずれか1項に記載の化合物。
項262
以下の式(X-am-2L):
Figure 0007522732000417
の構造を有する、項242から260のいずれか1項に記載の化合物。
項263
以下の式(X-am-2D):
Figure 0007522732000418
の構造を有する、項242から260のいずれか1項に記載の化合物。
項264
は、置換または無置換の(C -C 10 )ハロアルキルである、項242から263のいずれか1項に記載の化合物。
項265
は、置換または無置換のアルキルもしくはアリールアルキルである、項242から263のいずれか1項に記載の化合物。
項266
は、置換または無置換のアルキル、
Figure 0007522732000419
から選択され;
は、水素またはアルキルであり;ならびに
nは、1~10、好ましくは1~5、より好ましくは1~3の整数である、
項242から263のいずれか1項に記載の化合物。
項267
は、
Figure 0007522732000420
から選択される、項242から263のいずれか1項に記載の化合物。
項268
は、
Figure 0007522732000421
である、項242から263のいずれか1項に記載の化合物。
項269
以下の式(X-am-3L):
Figure 0007522732000422
の構造を有する、項242から268のいずれか1項に記載の化合物。
項270
以下の式(X-am-3D):
Figure 0007522732000423
の構造を有する、項242から268のいずれか1項に記載の化合物。
項271
pは、1または2であり;ならびに
は、存在するごとに独立して、置換または無置換のアルキル、-OR 、-CH OR 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される、
項242から270のいずれか1項に記載の化合物。
項272
pは、1または2であり;ならびに
は、存在するごとに独立して、-CH 、ハロ、ヒドロキシル、及びヒドロキシアルキルから選択される、
項242から270のいずれか1項に記載の化合物。
項273
は、ヒドロキシルである、項272に記載の化合物。
項274
は、-CH である、項272に記載の化合物。
項275
pは、1である、項271から274のいずれか1項に記載の化合物。
項276
以下の式(X-am-4Lg):
Figure 0007522732000424
の構造を有する、項242から275のいずれか1項に記載の化合物。
項277
以下の式(X-am-4La):
Figure 0007522732000425
の構造を有する、項242から276のいずれか1項に記載の化合物。
項278
以下の式(X-am-4Lb):
Figure 0007522732000426
の構造を有する、項242から276のいずれか1項に記載の化合物。
項279
以下の式(X-am-4Lc):
Figure 0007522732000427
の構造を有し;
ただし、R はヒドロキシルではない、項242から272及び274から276のいずれか1項に記載の化合物。
項280
以下の式(X-am-4Dg):
Figure 0007522732000428
の構造を有する、項242から275のいずれか1項に記載の化合物。
項281
以下の式(X-am-4Da):
Figure 0007522732000429
の構造を有する、項242から275及び280のいずれか1項に記載の化合物。
項282
以下の式(X-am-4Db):
Figure 0007522732000430
の構造を有する、項242から275及び280のいずれか1項に記載の化合物。
項283
以下の式(X-am-4Dc):
Figure 0007522732000431
の構造を有し;
ただし、R はヒドロキシルではない、項242から272、274から276、及び280のいずれか1項に記載の化合物。
項284
は、オキソである、項242から268のいずれか1項に記載の化合物。
項285
以下の式(X-am-4Ld):
Figure 0007522732000432
の構造を有する、項284に記載の化合物。
項286
以下の式(X-am-4Le):
Figure 0007522732000433
の構造を有する、項284に記載の化合物。
項287
以下の式(X-am-4Dd):
Figure 0007522732000434
の構造を有する、項284に記載の化合物。
項288
以下の式(X-am-4De):
Figure 0007522732000435
の構造を有する、項284に記載の化合物。
項289
は、水素またはアルキルであり、前記アルキルは、任意選択で、-C(=O)NH の1つの存在で置換される、項242から288のいずれか1項に記載の化合物。
項290
は、任意選択で-C(=O)NH の1つの存在で置換されたアルキルである、項242から289のいずれか1項に記載の化合物。
項291
は、-CH である、項242から290のいずれか1項に記載の化合物。
項292
は、
Figure 0007522732000436
である、項242から290のいずれか1項に記載の化合物。
項293
以下の式(X-am-6L):
Figure 0007522732000437
の構造を有する、項242から292のいずれか1項に記載の化合物。
項294
以下の式(X-am-6D):
Figure 0007522732000438
の構造を有する、項242から292のいずれか1項に記載の化合物。
項295
は、(C -C 10 )アルキルである、項242から294のいずれか1項に記載の化合物。
項296
は、
Figure 0007522732000439
である、項242から295のいずれか1項に記載の化合物。
項297
は、
Figure 0007522732000440
である、項242から295のいずれか1項に記載の化合物。
項298
以下の式(X-am-7L):
Figure 0007522732000441
の構造を有する、項242から297のいずれか1項に記載の化合物。
項299
以下の式(X-am-7D):
Figure 0007522732000442
の構造を有する、項242から297のいずれか1項に記載の化合物。
項300
以下の式(X-am-11L):
Figure 0007522732000443
の構造を有する、項242から299のいずれか1項に記載の化合物。
項301
以下の式(X-am-11D):
Figure 0007522732000444
の構造を有する、項242から299のいずれか1項に記載の化合物。
項302
は、-CH または-Hである、項242から301のいずれか1項に記載の化合物。
項303
は、-Hである、項242から301のいずれか1項に記載の化合物。
項304
は、-CH または-Hである、項242から303のいずれか1項に記載の化合物。
項305
は、-Hである、項242から303のいずれか1項に記載の化合物。
項306
及びR は、それぞれ独立して、任意選択で置換されたアルキルである、項242から305のいずれか1項に記載の化合物。
項307
及びR は、それぞれ独立して、任意選択で置換されたアルコキシルアルキルである、項242から305のいずれか1項に記載の化合物。
項308
及びR は介在する窒素原子と一緒になって環を形成する、項242から305のいずれか1項に記載の化合物。
項309
以下の式8:
Figure 0007522732000445
で表される化合物の塩。
項310
以下の式10:
Figure 0007522732000446
で表される化合物の塩。
項311
項1から67、309、及び310のいずれか1項に記載の塩または項68から308のいずれか1項に記載の化合物と、及び薬学上許容されるキャリアとを含む、医薬組成物。
項312
眼への外用投与用に、例えば、点眼剤として配合されたものである、項311に記載の医薬組成物。
項313
項68から308のいずれか1項に記載の化合物を含み、前記化合物の少なくとも50%、60%、70%、80%、または90%は、塩として存在する、項311または312に記載の医薬組成物。
項314
前記化合物の少なくとも95%は、塩として存在する、項313に記載の医薬組成物。
項315
前記化合物の少なくとも99%は、塩として存在する、項314に記載の医薬組成物。
項316
眼疾患の治療法であって、治療を必要としている対象に、項1から67、309、及び310のいずれか1項に記載の塩または項68から308のいずれか1項に記載の化合物、あるいは項311から315のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
項317
前記眼疾患は、網膜症、角膜炎、ドライ型黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライアイ症候群、乾性角結膜炎、及び角結膜上皮障害から選択される、項316に記載の方法。
項318
前記化合物または組成物の投与は、前記対象の前記眼に外用投与することを含む、項316または317に記載の方法。

Claims (15)

  1. 以下の表から選択される化合物の薬学上許容される塩を含む組成物であって、前記組成物中の前記化合物の少なくとも90%は、塩として存在する、前記組成物。
  2. 前記化合物は、以下の表から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記化合物は、以下の表から選択される、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記化合物は、以下の表から選択される、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記化合物は、
    である、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記化合物は、
    である、請求項4に記載の組成物。
  7. 前記化合物は、以下の表から選択される、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記化合物は、以下の表から選択される、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記化合物は、
    である、請求項8に記載の組成物。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の組成物と、薬学上許容されるキャリアとを含む、医薬組成物。
  11. 眼への外用投与用に配合されたものである、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 眼疾患の治療のための医薬の製造のための、請求項1からのいずれか1項に記載の組成物、または請求項10もしくは11に記載の医薬組成物の使用。
  13. 前記眼疾患は、網膜症、角膜炎、ドライ型黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライアイ症候群、乾性角結膜炎、及び角結膜上皮障害から選択される、請求項12に記載の使用。
  14. 眼疾患の治療のための、請求項1からのいずれか1項に記載の組成物を含む医薬組成物、または請求項10もしくは11に記載の医薬組成物。
  15. 前記眼疾患は、網膜症、角膜炎、ドライ型黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライアイ症候群、乾性角結膜炎、及び角結膜上皮障害から選択される、請求項14に記載の医薬組成物。
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