以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。本明細書において、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに垂直な方向である。X軸方向およびY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向である。
先ず、図1を参照して、研削装置1について説明する。研削装置1は、基板Wを研削する。基板Wは、シリコンウェハ若しくは化合物半導体ウェハ等の半導体基板、又はガラス基板を含む。基板Wは、半導体基板又はガラス基板の表面に形成されるデバイス層を更に含んでもよい。デバイス層は、電子回路を含む。また、基板Wは、複数の基板を接合した重合基板であってもよい。研削は、研磨を含む。研削装置1は、例えば、テーブル10と、4つのチャック20と、3つの工具駆動部30と、筐体40と、制御部16と、を備える。
制御部16は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)17と、メモリ等の記憶媒体18とを備える。記憶媒体18には、研削装置1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部16は、記憶媒体18に記憶されたプログラムをCPU17に実行させることにより、研削装置1の動作を制御する。
テーブル10は、4つのチャック20を回転中心線R1の周りに保持し、回転中心線R1を中心に回転する。上方から見て、テーブル10の回転方向は、時計回り方向と、反時計回り方向とに切り替えられる。
4つのチャック20は、テーブル10の回転中心線R1の周りに等間隔で配置される。各チャック20は、テーブル10と共に回転し、搬入出位置A0と、1次研削位置A1と、2次研削位置A2と、3次研削位置A3と、搬入出位置A0とにこの順番で移動する。
搬入出位置A0は、チャック20に対する基板Wの搬入出が行われる位置であり、基板Wの搬入が行われる位置と、基板Wの搬出が行われる位置とを兼ねる。1次研削位置A1は、基板Wの1次研削が行われる位置である。2次研削位置A2は、基板Wの2次研削が行われる位置である。3次研削位置A3は、基板Wの3次研削が行われる位置である。なお、本実施形態では搬入位置と搬出位置とは同じ位置であるが、搬入位置と搬出位置とは異なる位置であってもよい。
4つのチャック20は、それぞれの回転中心線R2(図2参照)を中心に回転自在に、テーブル10に取り付けられる。チャック20毎に、チャック20を駆動するチャック駆動部19が設けられる。
チャック駆動部19は、例えば、チャック20を回転させるモータ19aを含む。モータ19aの回転駆動力は、タイミングベルト等を介してチャック20に伝達される。なお、タイミングベルトの代わりに、ギヤが用いられてもよい。
1つの工具駆動部30は、1次研削用の研削工具Dを駆動する。工具駆動部30は、研削工具Dを回転させたり、昇降させたりする。別の工具駆動部30は、2次研削用の研削工具Dを駆動する。残りの工具駆動部30は、3次研削用の研削工具Dを駆動する。
次に、図2を参照して工具駆動部30について説明する。工具駆動部30は、研削工具Dが装着される可動部31を含む。研削工具Dは、基板Wに押し当てられ、基板Wを研削する。研削工具Dは、例えば円盤状の研削ホイールD1と、研削ホイールD1の下面にリング状に配列される複数の砥石D2と、を含む。
可動部31は、研削工具Dが装着されるフランジ32と、フランジ32が下端に設けられるスピンドル軸33と、スピンドル軸33を回転させるスピンドルモータ34と、を有する。フランジ32は水平に配置され、その下面に研削工具Dが装着される。スピンドル軸33は鉛直に配置される。スピンドルモータ34は、スピンドル軸33を回転し、フランジ32に装着された研削工具Dを回転させる。研削工具Dの回転中心線R3は、スピンドル軸33の回転中心線である。
工具駆動部30は、更に、可動部31を昇降させる昇降部35を有する。昇降部35は、例えば、鉛直なZ軸ガイド36と、Z軸ガイド36に沿って移動するZ軸スライダ37と、Z軸スライダ37を移動させるZ軸モータ38と、を有する。Z軸スライダ37には可動部31が固定され、Z軸スライダ37と共に可動部31及び研削工具Dが昇降する。昇降部35は、研削工具Dの位置を検出する位置検出器39を更に有する。位置検出器39は、例えばZ軸モータ38の回転を検出し、研削工具Dの位置を検出する。
昇降部35は、研削工具Dを待機位置から下降させる。研削工具Dは、下降しながら回転し、回転する基板Wの上面と接触し、基板Wの上面全体を研削する。基板Wの厚みが設定値に達すると、昇降部35は研削工具Dの下降を停止する。その後、昇降部35は、研削工具Dを待機位置まで上昇させる。
研削装置1は、複数のチャック20を収容する筐体40を備える。筐体40は、研削屑及び研削液が外部に飛散するのを抑制する。研削屑は、基板Wの研削によって生じる粉又は破片である。粉は、基板Wから削り出される粉と、研削工具Dから脱離する砥粒とを含む。破片は、例えば基板Wの周縁にて生じる円弧状の薄片である。筐体40は、テーブル10をも収容してもよい。
筐体40は、チャック20の上方に位置する上面パネル41と、チャック20の側方に位置する側面パネル42と、を有する。上面パネル41は水平であり、側面パネル42は鉛直である。上面パネル41は、側面パネル42の上に位置する。上面パネル41には、可動部31の挿入口41aが形成される。
図1に破線で示すように、上面パネル41は、例えば1次研削位置A1、2次研削位置A2及び3次研削位置A3の上方を覆う。また、上面パネル41は、搬入出位置A0の上方を開放する。例えば、上面パネル41は、上方から見て、矩形の一角をL字状に切り欠いた形状を有する。
図2に示すように、研削装置1は、チャック20で保持された基板Wに対して研削液を供給するノズル50を備える。研削液は、例えば、DIW(Deionized Water)等の純水である。研削液は、基板Wと研削工具Dの間に入り込み、研削抵抗を減らし、熱の発生を抑制する。
図1に示すように、研削装置1は、筐体40の内部を、テーブル10の回転中心線R1の周りに複数の部屋に仕切る固定仕切壁45を備える。固定仕切壁45は、上面パネル41の下面に固定される。上方から見て、固定仕切壁45は、テーブル10の径方向(回転中心線R1に直交する方向)に延びている。
固定仕切壁45は、例えば、十字状に設けられ、筐体40の内部を、テーブル10の回転中心線R1の周りに4つの部屋B0~B3に仕切る。3つの部屋B1~B3は、基板Wの研削が行われる研削室である。B1は1次研削室であり、B2は2次研削室であり、B3は3次研削室である。残り1つの部屋B0は、基板Wの搬入出が行われる搬入出室である。基板Wの搬入出は、外部の搬送装置とチャック20とが基板Wを受け渡すことを含む。
上方から見て、筐体40の内部は、反時計回り方向に、搬入出室B0と、1次研削室B1と、2次研削室B2と、3次研削室B3とにこの順番で仕切られている。なお、4つの部屋B0~B3の順番は逆でもよく、上方から見て、筐体40の内部は、時計回り方向に、搬入出室B0と、1次研削室B1と、2次研削室B2と、3次研削室B3とにこの順番で仕切られていてもよい。
図3に示すように、研削装置1は、テーブル10と共に回転する複数の回転仕切壁15を備える。複数の回転仕切壁15は、それぞれ、テーブル10の周方向に隣り合う複数のチャック20の間に位置し、テーブル10と共に回転し、固定仕切壁45の真下で停止し、固定仕切壁45の下端部と接触する。固定仕切壁45と回転仕切壁15は、互いに隣り合う部屋間での、研削屑及び研削液の移動を抑制する。なお、回転仕切壁45の上端部と、固定仕切壁45の下端部とは、接触しなくてもよい。
例えば、固定仕切壁45と回転仕切壁15は、1次研削室B1及び3次研削室B3から搬入出室B0への研削屑等の侵入を抑制し、搬入出室B0を清浄に保つ。また、固定仕切壁45と回転仕切壁15は、粒径の大きい1次研削屑が1次研削室B1から2次研削室B2に侵入するのを抑制し、2次研削後の研削面の荒れを抑制する。更に、固定仕切壁45と回転仕切壁15は、粒径の大きい2次研削屑が2次研削室B2から3次研削室B3に侵入するのを抑制し、3次研削後の研削面の荒れを抑制する。
図4に示すように、固定仕切壁45は、テーブル10の径方向(図4ではY軸方向)に延びる上壁100と、上壁100に沿って上壁100から吊り下げられる第1上シート111と、第1上シート111と間隔をおいて向かい合う第2上シート112と、を含む。第1上シート111、及び第2上シート112は、例えば樹脂シート又はゴムシートである。
第1上シート111と、第2上シート112とは、特許文献3に記載のブラシとは異なり、線ではなく面で、研削屑及び研削液の移動を阻害する。また、第1上シート111と、第2上シート112とは、研削屑及び研削液の移動を二重に阻害する。従って、従来よりも、隣り合う部屋間での研削屑及び研削液の移動を阻害できる。
図4(B)に示すように、上壁100は、その下端に、テーブル10の径方向に延びる水平部101と、水平部101の幅方向一端から下方に突出する鉛直部102と、を有する。水平部101と鉛直部102とは、L字アングル103を形成する。固定仕切壁45は、鉛直部102に対して第1上シート111及び第2上シート112を固定する固定具を有する。その固定具は、特に限定されないが、例えばボルト120である。
ボルト120は、テーブル10の径方向に間隔をおいて複数設けられる。ボルト120の軸部121は、第1上シート111の貫通穴と第2上シート112の貫通穴を通り、鉛直部102のボルト穴にねじ込まれる。ボルト120の頭部122は、押さえ板123等を介して第1上シート111及び第2上シート112を押さえる。
ボルト120を緩めたり締めたりすることで、第1上シート111又は第2上シート112を交換できる。第1上シート111の交換の前後で、第1上シート111の寸法又は形状を変更することも可能である。第2上シート112について同様である。
上方から見て、第1上シート111、第2上シート112、及びボルト120の頭部122は、水平部101からはみ出さない。ボルト120の頭部122等と他の部材との干渉を抑制できる。
第1上シート111と、第2上シート112とは、スペーサ114、115を挟んで配置され、スペーサ114、115よりも下方に突出する。スペーサ114、115には、ボルト120の軸部121が通る貫通穴が形成される。
固定仕切壁45は、第1上シート111と第2上シート112の間に配置される第3上シート113を更に含んでもよい。第3上シート113は、例えば樹脂シート又はゴムシートである。第1上シート111と、第2上シート112と、第3上シート113とは、研削屑及び研削液の移動を三重に阻害する。
第3上シート113と第1上シート111とは、スペーサ114を挟んで配置され、スペーサ114よりも下方に突出する。また、第3上シート113と第2上シート112とは、スペーサ115を挟んで配置され、スペーサ115よりも下方に突出する。
図4(B)に二点鎖線で示すように、回転仕切壁15の上端部は、テーブル10の径方向から見て上に凸の曲面を有してもよい。第3上シート113は、回転仕切壁15の上端部に接触する。一方、第1上シート111及び第2上シート112は、回転仕切壁15の上端部に接触しない。
第3上シート113が回転仕切壁15の上端部に接触する。そこで、第3上シート113の厚みT3は、第1上シート111の厚みT1及び第2上シート112の厚みT2よりも厚くてもよい。第3上シート113の耐久性と、第1上シート111及び第2上シート112の可撓性とを両立できる。第1上シート111及び第2上シート112は、回転仕切壁15の上端部に接触し、その上端部に倣うように変形してもよい。
なお、第1上シート111と第2上シート112の間には、第3上シート113以外の部材、例えばブラシが配置されてもよい。また、第1上シート111と第2上シート112の間に、第3上シート113もブラシも配置されなくてもよく、何も配置されていなくてもよい。ボルト120によって、種々のシール部材を付け替え可能であり、また、シール部材の数を変更可能である。第3上シート113が無い場合、第1上シート111及び第2上シート112のどちらか又は両方が回転仕切壁15の上端部に接触する。なお、第3上シート113が無い場合、第1上シート111及び第2上シート112の両方が回転仕切壁15の上端部に接触しなくてもよい。
固定仕切壁45は、上壁100と側面パネル42の間に位置し上壁100よりも下方に突出する側壁130と、側壁130からテーブル10に向けて突出する第1横シート141と、第1横シート141と間隔をおいて向かい合う第2横シート142と、を含む。第1横シート141、及び第2横シート142は、例えば樹脂シート又はゴムシートである。
図4(C)に示すように、第1横シート141は、例えば第1上シート111と同一平面上に配置される。第1横シート141の厚みは、第1上シート111の厚みT1と同一であってもよい。また、第2横シート142は、例えば第2上シート112と同一平面上に配置される。第2横シート142の厚みは、第2上シート112の厚みT2と同一であってもよい。
第1横シート141と、第2横シート142とは、特許文献3に記載のブラシとは異なり、線ではなく面で、研削屑及び研削液の移動を阻害する。また、第1横シート141と、第2横シート142とは、研削屑及び研削液の移動を二重に阻害する。従って、従来よりも、隣り合う部屋間での研削屑及び研削液の移動を阻害できる。
固定仕切壁45は、第1横シート141と第2横シート142の間に配置される第3横シート143を更に含んでもよい。第3横シート143は、例えば樹脂シート又はゴムシートである。
第3横シート143は、例えば第3上シート113と同一平面上に配置される。第3横シート143の厚みは、第3上シート113の厚みT3と同一であってもよい。第3横シート143の厚みは、第1横シート141の厚み及び第2横シート142の厚みよりも厚い。
図4(C)に示すように、第3横シート143は、第1横シート141及び第2横シート142よりも上方に突出し、第1上シート111と第2上シート112の間に入り込んでいる。その結果、第1上シート111と第1横シート141との間に切れ目が有ったとしても、その切れ目を第3横シート143で塞ぐことができ、その切れ目を介した研削屑及び研削液の移動を阻害できる。同様に、第2上シート112と第2横シート142との間に切れ目が有ったとしても、その切れ目を第3横シート143で塞ぐことができ、その切れ目を介した研削屑及び研削液の移動を阻害できる。
図4(D)に示すように、第1上シート111及び第2上シート112は、第3上シート113よりも側壁130に向けて突出している。その結果、第3上シート113と第3横シート143の間に切れ目が有ったとしても、その切れ目を第1上シート111と第2上シート112で挟んで隠すことができ、その切れ目を介した研削屑及び研削液の移動を阻害できる。
次に、図5を参照して、チャックカバー70等について説明する。図5に示すように、研削装置1は、チャック20と共に回転するチャックカバー70を備える。チャック20は、基板Wを保持する保持台21と、保持台21の下縁に設けられるフランジ23とを含む。保持台21は、多孔質体21aと、基台21bと、を有する。保持台21の上面に凹部が形成され、その凹部に円盤状の多孔質体21aが埋め込まれる。
多孔質体21aの内部の気体が吸引され、多孔質体21aの気圧が大気圧よりも低い負圧になると、基板Wが多孔質体21aに吸着される。一方、気体の吸引が停止され、多孔質体21aの気圧が大気圧に戻されると、基板Wの吸着が解除される。
チャック20は、回転台25の上に載置され、回転台25に対して固定具で固定される。その固定具は、特に限定されないが、例えばボルト24である。ボルト24は、チャック20のフランジ23の周方向に間隔をおいて複数設けられる。ボルト24の軸部は、フランジ23の貫通穴を通り、回転台25のボルト穴にねじ込まれる。ボルト24の頭部が、フランジ23を上方から押さえる。ボルト24を緩めたり締めたりすることで、チャック20を交換できる。
チャックカバー70は、環状の庇部71を含む。環状の庇部71は、その中央に、チャック20の保持台21が入る開口部71aを形成する。庇部71の上面は、チャック20の保持台21の上面と同じ高さか、保持台21の上面よりも下方に配置される。また、庇部71の上面は、後述するテーブルカバー60の傾斜部61よりも上方に配置される。
庇部71の上面は、チャック20の回転中心線R2から遠ざかるほど下方に傾斜する。なお、庇部71の上面は、水平であってもよい。但し、庇部71の上面が傾斜していれば、重力によって斜め下に研削液を排出でき、研削液に混じる研削屑の堆積を抑制できる。庇部71の上面は、例えば円錐形状を有する。
庇部71は、チャック20のフランジ23よりも上方に配置され、固定具であるボルト24を上方から覆う。庇部71の中央に形成される開口部71aの直径は、保持台21の直径よりも大きく、且つフランジ23の直径よりも小さい。庇部71の真下にボルト24を隠すことができ、研削液がボルト24にぶつかるのを抑制でき、研削液の飛散を抑制できる。
本実施形態によれば、チャックカバー70は、チャック20と共に回転する。基板Wの研削時にチャック20を回転させると、庇部71が回転し、遠心力によって庇部71に付着した研削液を径方向外方に吹き飛ばすことができる。従って、研削液に混じる研削屑の堆積を抑制でき、研削屑がチャック20の周辺に堆積するのを抑制できる。その結果、チャック20又は研削工具Dの交換等のメンテナンスの際に作業者又は作業ロボットが汚れるのを抑制できる。また、堆積した研削屑が剥がれてチャック20又は基板Wに付着するのを抑制できる。
チャックカバー70の庇部71と、チャック20のフランジ23との間には、スペーサ28が設けられる。スペーサ28は、フランジ23の周方向に間隔をおいて複数設けられる。複数のスペーサ28の上に、庇部71が載置される。なお、スペーサ28は庇部71と一体化されていてもよく、その場合、スペーサ28がフランジ23の上に載置され、後述するボルト29の軸部がフランジ23のボルト穴にねじ込まれる。
スペーサ28は、庇部71とフランジ23の間に隙間を形成する。隙間が無い場合に比べて、庇部71の厚みを薄くでき、庇部71を軽量化できる。また、庇部71とフランジ23の間に、ボルト24の頭部を配置するスペースを確保できる。
スペーサ28は、その上面にボルト穴を有する。そのボルト穴には、スペーサ28に対して庇部71を固定するボルト29の軸部がねじ込まれる。ボルト29の頭部は、庇部71を上方から押さえる。庇部71の上面には、チャック20の径方向に延びる溝71bが形成される。その溝71bがボルト29の頭部を収容し、ボルト29の頭部が溝71bの底面を上方から押さえる。
庇部71の上面は傾斜しているのに対し、庇部71の下面は水平になっている。庇部71の下面が水平であれば、庇部71を複数のスペーサ28の上に安定的に載置できる。スペーサ28の数は、好ましくは3個以上である。
チャックカバー70は、庇部71の周縁から下方に延びる外筒部77を含む。外筒部77は、図5では真下に延びるが、斜め下に延びてもよい。外筒部77は、後述するテーブルカバー60の内筒部67の上端よりも下方に延び、その内筒部67を囲む。内筒部67と外筒部77とによって、研削液の浸入を抑制するラビリンスを形成できる。
庇部71と外筒部77の境界は、例えば面取り形状を有し、曲線形状を有する。折れ線形状の境界の場合、その境界を液滴が乗り越えるのを、液滴の表面張力が阻害する。その結果、リング状の液だまりが形成されやすい。庇部71と外筒部77の境界が曲線形状を有していれば、その境界を液滴が乗り越え易く、研削液が排出されやすい。従って、研削液に混じる研削屑がリング状に堆積するのを抑制できる。
図5に示すように、研削装置1は、テーブル10と共に回転するテーブルカバー60を有する。テーブルカバー60は、テーブル10の回転中心線R1から遠ざかるほど下方に傾斜する傾斜部61を有する。
傾斜部61は、チャック20の保持台21の上面よりも下方に配置され、且つテーブル10の上方に配置される。傾斜部61は、水平な平板部とは異なり、重力によって斜め下に研削液を排出できる。それゆえ、研削液に混じる研削屑の堆積を抑制できる。
傾斜部61は、例えばテーブル10の周方向に高さが一定である円錐形状を有する。傾斜部61が円錐形状を有する場合、図3に矢印で示すように研削液を放射状に排出でき、チャック20の周辺に研削屑が堆積するのを抑制できる。
なお、傾斜部61は、角錐形状を有してもよい。但し、傾斜部61が角錐形状を有する場合、図3に二点鎖線で示す溝Gが形成される。溝Gの底部にチャック20が位置しており、チャック20の近傍に研削液が集まりやすく、研削液に混じる研削屑が堆積しやすい。
図5に示すように、傾斜部61は、頂部と裾部の間に、回転台25の入る開口部61aを形成する。開口部61aは、回転台25毎に形成され、テーブル10の回転中心線R1の周りに間隔をおいて複数形成される。複数の開口部61aは、例えば等間隔で形成される。
テーブルカバー60は、傾斜部61の開口部61aの開口縁から上方に立ち上がる内筒部67を含む。内筒部67は、図5では真上に立ち上がるが、斜め上に立ち上がってもよい。内筒部67の上縁は、周方向全体に亘って水平である。内筒部67は、研削液が開口部61aに浸入するのを防止する。
図6(A)に示すように、内筒部67は、第1円弧筒部67aと、第2円弧筒部67bと、連結部67cと、を含む。第1円弧筒部67aは、傾斜部61に対して固定される。第2円弧筒部67bは、第1円弧筒部67aに対して取り外し可能に連結される。連結部67cは、第1円弧筒部67aと第2円弧筒部67bを環状に連結する。
連結部67cは、例えば、連結板67c1と、ボルト67c2と、を含む。連結板67c1は、例えば第2円弧筒部67bの内周面に固定され、第1円弧筒部67aの内周面まで延びている。ボルト67c2の軸部は、第1円弧筒部67aの貫通穴を通り、連結板67c1のボルト穴にねじ込まれる。ボルト67c2の頭部が、第1円弧筒部67aを径方向外側から押さえる。
なお、連結部67cの構造は、特に限定されない。例えば、連結板67c1は、第1円弧筒部67aの内周面に固定され、第2円弧筒部67bの内周面まで延びていてもよい。この場合、ボルト67c2の軸部は、第2円弧筒部67bの貫通穴を通り、連結板67c1のボルト穴にねじ込まれる。ボルト67c2の頭部が、第2円弧筒部67bを径方向外側から押さえる。
いずれにしろ、ボルト67c2を緩めたり締めたりすることで、第2円弧筒部67bを取り外したり取り付けたりできる。図6(B)から明らかなように、第2円弧筒部67bを取り外すことにより、チャック20の交換が容易になる。
図5に示すように、第2円弧筒部67bは、第1円弧筒部67aよりも、テーブル10の径方向外方に配置される。そして、第2円弧筒部67bの下縁の少なくとも一部は、回転台25の上面よりも下方に配置される。
その結果、第2円弧筒部67bを取り外せば、図7に示すように、回転台25の上面に載せたチャック20を横に引き摺り出せる。チャック20と回転台25との密着力が強く、チャック20を上に引き剥がせない場合に有効である。
図5に示すように、内筒部67は、第2円弧筒部67bを載せる第3円弧筒部67dを更に含んでもよい。第3円弧筒部67dは、傾斜部61に対して固定され、第1円弧筒部67aと一体化されてもよい。
内筒部67は、第2円弧筒部67bと第3円弧筒部67dを位置合わせする位置合わせ部67eを更に含んでもよい。位置合わせ部67eは、例えば、第2円弧筒部67bの内周面に固定され、第3円弧筒部67dの内側に差し込まれ、その内周面に接触することで、第2円弧筒部67bと第3円弧筒部67dを位置合わせする。
テーブルカバー60は、傾斜部61の下縁から下方に延びる筒部63を有する。筒部63は、図5では真下に延びるが、斜め下に延びてもよい。筒部63は、研削液をテーブル10の外に落下させる。筒部63の外径は、テーブル10の直径よりも大きい。
傾斜部61と筒部63の境界は、例えば面取り形状を有し、曲線形状を有する。折れ線形状の境界の場合に比べて、その境界を液滴が乗り越え易く、研削液が排出されやすい。従って、研削液に混じる研削屑がリング状に堆積するのを抑制できる。
傾斜部61は、その頂部に、固定軸11が通る開口部61bを形成する。テーブルカバー60は、傾斜部61の開口部61bの開口縁から上方に立ち上がる中央筒部69を有する。中央筒部69は、図5では真上に立ち上がるが、斜め上に立ち上がってもよい。中央筒部69は、研削液が開口部61bに浸入するのを防止する。
テーブルカバー60は、テーブル10の周方向に複数の分割カバーに分割される。分割カバーの数と、チャック20の数とは、同数である。周方向に隣り合う分割カバーの間には、回転仕切壁15が配置される。
複数の分割カバーは、個別に、テーブル10に対して取り外し可能に取り付けられる。メンテナンスの際に分割カバーを個別に取り外せばよく、テーブルカバー60の全体をまとめて取り外さずに済むので、作業性を向上できる。
研削装置1は、ベースカバー90を備える。ベースカバー90は、水平な円盤部91を有する。円盤部91は、テーブルカバー60の下方であってテーブル10の上方に配置され、テーブル10と同心円状に配置される。円盤部91の直径は、テーブル10の直径よりも大きい。
円盤部91は、テーブル10の回転中心線R1の周りに、チャック20の回転軸26が通る開口部91aを形成する。開口部91aは、テーブル10の回転中心線R1の周りに等間隔で複数形成される。
ベースカバー90は、開口部91aの開口縁から上方に立ち上がる内筒部93を含む。内筒部93は、図5では真上に立ち上がるが、斜め上に立ち上がってもよい。内筒部93には、回転軸26が挿通される。
回転軸26は、回転台25の回転中心から鉛直下方に延びている。回転台25の周縁には、下方に延びる外筒部27が設けられる。外筒部27は、図5では真下に延びるが、斜め下に延びてもよい。
外筒部27は、ベースカバー90の内筒部93の上端よりも下方に延び、その内筒部93を囲む。内筒部93と外筒部27とによって、研削液の浸入を抑制するラビリンスを形成できる。
開口部91aは、上記の通り、テーブル10の回転中心線R1の周りに等間隔で複数配置される。テーブル10の周方向に隣り合う開口部91aの間に、回転仕切壁15が配置される。回転仕切壁15は、円盤部91の上に設けられる。
ベースカバー90は、円盤部91の周縁から下方に延びる筒部94を有する。筒部94は、図5では真下に延びるが、斜め下に延びてもよい。
円盤部91と筒部94の境界は、例えば面取り形状を有し、曲線形状を有する。折れ線形状の場合に比べて、その境界を液滴が乗り越え易く、研削液が排出されやすい。従って、研削液に混じる研削屑がリング状に堆積するのを抑制できる。
図5に示すように、研削装置1は、テーブルカバー60の傾斜部61の頂部とチャック20の間にて、傾斜部61に対して洗浄液を供給するノズル51を備える。ノズル51は、傾斜部61に対して上方から洗浄液を供給する。ノズル51は、中央筒部69に設けられてもよい。洗浄液は、例えば純水である。洗浄液は、傾斜部61に供給された後、重力によって斜め下に流れ落ちる。洗浄液によって、傾斜部61の広い範囲を洗浄でき、チャック20の周辺に研削屑が堆積するのを抑制できる。ノズル51は、洗浄液が傾斜部61の頂部に届く位置にて、傾斜部61に対して洗浄液を供給してもよい。傾斜部61の頂部から裾部まで全体を洗浄できる。
ノズル51は、例えば基板Wの研削時に、洗浄液を吐出し、傾斜部61に付着する研削液及び研削屑を洗い流す。ノズル51は、1次研削室B1だけではなく、2次研削室B2及び3次研削室B3にも設けられる。ノズル51は、搬入出室B0にも設けられてもよい。ノズル51は、基板Wの研削時以外の時に、洗浄液を吐出してもよい。
テーブルカバー60の傾斜部61は、その頂部に、固定軸11が通る開口部61bを形成する。開口部61bの開口縁から中央筒部69が立ち上がり、中央筒部69の径方向外方にノズル51が配置される。中央筒部69の内側に洗浄液が浸入するのを防止できる。
研削装置1は、基板Wの厚みを測定する測定器95を備える。測定器95が、ノズル51を含む。測定器95の内部には、洗浄液の流路L1、L2が形成される。流路L2は、後述する第1アーム95c及び第2アーム95dの少なくともいずれかの基端部を通っている。洗浄液は、流路L2を通り、第1アーム95cを介して第1ハイトセンサ95aの熱を吸収し、ノズル51から吐出される。あるいは、洗浄液は、流路L2を通り、第2アーム95dを介して第2ハイトセンサ95bの熱を吸収し、ノズル51から吐出される。洗浄液によって第1ハイトセンサ95a及び第2ハイトセンサ95bの少なくともいずれかを冷却できる。なお、冷却用の流路L2は、ノズル用の流路L1とは別に形成されてもよい。
測定器95は、例えば、基板Wの高さを測定する第1ハイトセンサ95aと、チャック20の高さを測定する第2ハイトセンサ95bとを含む。基板Wの高さと、チャック20の高さとの差分から、基板Wの厚みを測定できる。なお、測定器95は、図5では接触式であるが、非接触式であってもよい。
測定器95は、第1ハイトセンサ95aを保持する第1アーム95cと、第2ハイトセンサ95bを保持する第2アーム95dと、第1アーム95cと第2アーム95dを保持するブラケット95eとを含む。ブラケット95eの下面に、ノズル51が設けられる。
測定器95のブラケット95eは、固定軸11の上面に取り付けられ、固定軸11の径方向外方に突き出している。ノズル51は、ブラケット95eの下面の、固定軸11の径方向外方に突き出した部分に設けられ、傾斜部61に対して洗浄液を供給する。
図8に示すように、ノズル51の供給口51aは、テーブルカバー60の周方向(テーブルカバー60の回転方向)に間隔をおいて複数設けられる。1つの部屋(例えば1次研削室B1)に、複数の供給口51aが設けられてもよい。複数の供給口51aによって、テーブルカバー60の傾斜部61の周方向の広い範囲を同時に洗浄できる。また、ノズル51の供給口51aは、テーブルカバー60の周方向に沿う円弧状のスリットである。テーブルカバー60の傾斜部61の頂部に近い位置で洗浄液を供給できる。なお、ノズル51の供給口51aは、直線状のスリットであってもよいし、円形の穴であってもよい。
ところで、傾斜部61の裾部では、その裾部を液滴が乗り越えるのを、液滴の表面張力が阻害する。その結果、リング状の液だまりが形成されやすく、リング状の汚れが固着しやすい。
そこで、研削装置1は、テーブルカバー60の傾斜部61の裾部に対して上方から洗浄液を供給するノズル52-1、52-2を備える。洗浄液は、例えば純水である。洗浄液は、研削屑で汚れた研削液を洗い流し、リング状の汚れが固着するのを抑制する。
ノズル52-1は、例えば1次研削室B1の搬入出室B0との境界付近に位置する。その境界付近とは、その境界である固定仕切壁45から50mm以内の範囲をいう。その範囲内に、ノズル52-1の吐出口の少なくとも一部があればよい。
一方、ノズル52-2は、3次研削室B3の搬入出室B0との境界付近に位置する。その境界付近とは、その境界である固定仕切壁45から50mm以内の範囲をいう。その範囲内に、ノズル52-2の吐出口の少なくとも一部があればよい。
制御部16は、上方から見て時計回り方向にテーブル10を回転する間、1次研削室B1に配置したノズル52-1からテーブルカバー60の傾斜部61の裾部に対して洗浄液を供給する。傾斜部61の裾部が1次研削室B1から搬入出室B0に移動する直前に、傾斜部61の裾部を洗浄でき、搬入出室B0に汚れが持ち込まれるのを防止できる。
一方、制御部16は、上方から見て反時計回り方向にテーブル10を回転する間、3次研削室B3に配置したノズル52-2からテーブルカバー60の傾斜部61の裾部に対して洗浄液を供給する。傾斜部61の裾部が3次研削室B3から搬入出室B0に移動する直前に、傾斜部61の裾部を洗浄でき、搬入出室B0に汚れが持ち込まれるのを防止できる。
図8に示すように、研削装置1は、筐体40の外側に位置し、筐体40から気体を排出する排気ボックス43を備える。排気ボックス43は、配管44を介して不図示の吸引源に接続されている。吸引源は、例えば真空ポンプ又はエジェクタである。吸引源は、工場設備の一部であってもよい。配管44は、例えば排気ボックス43の天井43aに設置される。排気ボックス43は、吸引源の吸引力によって、筐体40の内部から気体を排出し、筐体40の内部を筐体40の外部よりも負圧にし、研削屑及び研削液の漏出を抑制する。
3つの排気ボックス43は、3つの研削室B1~B3から個別に気体を排出し、3つの研削室B1~B3を筐体40の外部よりも負圧にする。搬入出室B0の気圧は、研削室B1~B3の気圧よりも高い。その気圧差が、研削室B1~B3から搬入出室B0への、研削屑及び研削液の飛散を制限する。
なお、排気ボックス43の数と、研削室の数は、3つには限定されない。また、排気ボックス43の数と、配管44の数とは同数ではなくもよい。例えば、1つの配管44が、互いに隣り合う2つの排気ボックス43にまたがって接続されてもよい。
ところで、排気ボックス43は、筐体40の内部から気体を排出する際に、筐体40の内部から研削液の液滴をも排出する。そして、研削液の液滴には、研削の際に生じた研削屑が混じっている。
そこで、図9に示すように、筐体40の側面パネル42は、研削屑で汚れた研削液が気体と共に研削装置1の外部に排出されるのを抑制すべく、液受け部42aと、排気口42bと、戻し口42cとを、含む。
液受け部42aは、チャック20に保持された基板Wと同じ高さに位置し、基板Wの上面から水平に飛散する研削液を受ける。液受け部42aは、大量の研削液が排気ボックス43に入り込むのを制限する。
排気口42bは、液受け部42aよりも上方に位置し、例えば液受け部42aの真上に位置する。研削液は、液受け部42aに当たった後、重力によって下に落下するので、排気口42bにはほとんど入らない。
排気口42bは、排気ボックス43の内部に連通する。排気ボックス43は、排気口42bを介して、筐体40の内部から気体を排出する。その気体には、研削液の液滴が混じっている。
排気ボックス43は、その内部にて、気体から研削液の液滴を分離する。研削液の液滴は、気体よりも大きな密度を有し、重力等によって気体から分離する。分離した研削液は、落下する。
戻し口42cは、液受け部42aよりも下方に位置し、例えば液受け部42aの真下に位置する。戻し口42cは、排気ボックス43の内部にて気体から分離した研削液を、筐体40の内部に戻す。これにより、研削屑で汚れた研削液が気体と共に研削装置1の外部に排出されるのを抑制できる。
排気ボックス43は、排気ボックス43の内部にて気体から分離した研削液を、側面パネル42の戻し口42cに向けて斜め下に導く傾斜面43bを有する。傾斜面43bは、下方に向かうほど、側面パネル42に近づく。研削液は、傾斜面43bに沿って流れ落ちる。その流れによって、傾斜面43bに汚れが付着するのを抑制できる。
排気ボックス43の傾斜面43bは、例えば、側面パネル42の排気口42bよりも高い位置から、側面パネル42の戻し口42cと同じ高さの位置まで、下方に向かうほど側面パネル42に近づく。研削液の液滴は、気体と共に側面パネル42の排気口42bを通過した後、排気ボックス43の傾斜面43bに付着し、傾斜面43bに沿って流れ落ちる。
研削装置1は、排気ボックス43の内部を介して筐体40の内部に洗浄液を供給するノズル53を備えてもよい。洗浄液は、例えばDIW等の純水である。洗浄液は、排気ボックス43の内部に供給された後、側面パネル42の戻し口42cを通り、筐体40の内部に供給される。洗浄液は、研削液とは異なり、研削屑等の汚れを含まないので、排気ボックス43の内部と、筐体40の内部を洗浄できる。
ノズル53は、例えば、排気ボックス43の傾斜面43bに設けられる。洗浄液が、傾斜面43bに沿って流れ落ちる。その流れによって、傾斜面43bに汚れが付着するのを抑制できる。ノズル53は、傾斜面43bから上方に突出していてもよいし、突出していなくてもよい。
ところで、図8に示すように、上方から見て、隣り合う部屋(例えばB1とB2、又はB0とB3)の境界では、円形状のテーブルカバー60等と側面パネル42の隙間が最も狭くなっている。その狭い隙間には、研削屑が詰まりやすい。
なお、テーブルカバー60が無い場合も、上方から見て、隣り合う部屋の境界では、テーブル10と側面パネル42の隙間が最も狭くなっている。その狭い隙間には、研削屑が詰まりやすい。
そこで、本実施形態では、側面パネル42の戻し口42cが、隣り合う部屋(例えばB1とB2、又はB0とB3)の境界付近に配置され、固定仕切壁45の付近に配置される。固定仕切壁45の付近とは、例えば、固定仕切壁45から50mm以内の範囲をいう。その範囲内に、戻し口42cの少なくとも一部があればよい。
側面パネル42の戻し口42cは、隣り合う部屋(例えばB1とB2、又はB0とB3)の境界付近に配置されることで、テーブルカバー60等と側面パネル42の隙間に洗浄液を供給し、液の流れを形成する。その流れによって、研削屑が詰まるのを抑制する。
図9(B)に示すように、側面パネル42の正面から見て、ノズル53の吐出口53aは、できるだけ隣り合う部屋の境界の近くに配置されてもよく、つまり、できるだけ固定仕切壁45の近くに配置されてもよい。
例えば、側面パネル42の正面から見て、固定仕切壁45とノズル53の吐出口53aの距離と、固定仕切壁45と戻し口42cとの距離が同程度であってもよい。戻し口42cの固定仕切壁45に最も近い端から、筐体40の内部に洗浄液を供給できる。
なお、図示しないが、側面パネル42の液受け部42aには、筐体40の内部に洗浄液を供給するノズルが設けられてもよい。このノズルは、例えば液受け部42aの上部に設けられる。洗浄液は、ノズルから吐出された後、液受け部42aを伝って流れ落ち、液受け部42aに付着した研削屑を洗い落とす。
図8及び図10に示すように、筐体40は、複数のチャック20の下方に位置し、落下する研削液及び研削屑を受けるパン46を含む。パン46は、洗浄液をも受ける。以下、研削液及び洗浄液を、まとめて液体とも呼ぶ。また、研削屑で汚れた液体を、汚液とも呼ぶ。パン46は、その上面に、2つの傾斜面210、220を有する。
図10(A)に示すように、2つの傾斜面210、220は、山形に組み合わされており、互いに隣り合う2つの部屋B0、B1と残り2つの部屋B2、B3との境界線BLから離れるほど下方に傾斜する。2つの傾斜面210、220は、境界線BLを挟んで両側に汚液を流れ落とす。
本実施形態によれば、2つの傾斜面210、220が山形に組み合わされる。従って、1つの傾斜面のみが設けられる場合に比べて、傾斜面の高低差が同じであれば、傾斜面の水平距離が短く、傾斜の勾配が急である。それゆえ、汚液が流れ落ちやすくなる。よって、パン46における研削屑及び研削液の流れを改善できる。
図10(A)に示すように、パン46は、2つの傾斜面210、220の下縁211、221に沿って2つの樋230、240を有している。汚液は、2つの傾斜面210、220に沿って流れ落ちた後、2つの樋230、240に入る。
図10(B)及び図10(C)に示すように、各樋230、240は、その溝底に、下縁211、221の一端から他端に向けて下方に傾斜するガイド面231、241を有する。ガイド面231、241によって、汚液を寄せ集めることができる。
図10(B)に示すように、樋230は、その溝底に、搬入出室B0から1次研削室B1に向けて下方に傾斜するガイド面231を有する。ガイド面231の傾斜によって、汚液に含まれる1次研削屑が1次研削室B1から搬入出室B0に侵入するのを抑制でき、搬入出室B0を清浄に維持できる。
なお、図10(B)に示すように、樋230は、その溝底に、ガイド面231とは反対向きに傾斜するガイド面232を有してもよい。ガイド面232は、ガイド面231よりも短く、1次研削室B1の搬入出室B0とは反対側の端に配置される。
図10(C)に示すように、樋240は、その溝底に、3次研削室B3から2次研削室B2に向けて下方に傾斜するガイド面241を有する。ガイド面241の傾斜によって、粒径の大きい2次研削屑が2次研削室B2から3次研削室B3に侵入するのを抑制でき、3次研削後の研削面の荒れを抑制できる。
なお、図10(C)に示すように、樋240は、その溝底に、ガイド面241とは反対向きに傾斜するガイド面242を有してもよい。ガイド面242は、ガイド面241よりも短く、2次研削室B2の3次研削室B3とは反対側の端に配置される。
各樋230、240は、その溝底の最も高さの低い部位に、汚液を排出する排出口233、243を含む。排出口233、243には、排出口233、243から下方に延びる配管250、260が接続される。
汚液は、ガイド面231、241に沿って流れ落ち、排出口233、243から配管250、260に排出される。排出口233、243は、最も高さの低い部位に位置するので、寄せ集めた汚液を効率的に排出できる。
図11に示すように、工具駆動部30は、研削工具Dが取り付けられる可動部31と、可動部31を昇降させる昇降部35とを含む。昇降部35は、傾斜面210、220の下縁211、221ではなく、傾斜面210、220の山形の傾斜縁212、222と向かい合う。昇降部35が樋230、240に面しないので、樋230、240のメンテナンスが容易である。
上記の通り、筐体40の内部には、研削液や洗浄液が供給される。これらの液体と共に、研削屑が、排出口233、243に流れ込む。その結果、排出口233、243が詰まることがある。
そこで、図12に示すように、研削装置1は、筐体40の内部に位置する第1液面レベルセンサ80-1、80-2を備える。第1液面レベルセンサ80-1、80-2は、筐体40の内部に溜まる液体の液面レベルを検出する。検出した液面レベルが予め設定された高さを超えると、排出口233、243が詰まったと、制御部16が判断する。
また、研削装置1は、チャック20と第1液面レベルセンサ80-1、80-2との間に位置するセンサカバー81-1、81-2を備える。センサカバー81-1、81-2は、チャック20に保持された基板Wから第1液面レベルセンサ80-1、80-2に向かう汚液を、その途中で遮る。従って、汚れが第1液面レベルセンサ80-1、80-2に付くのを抑制でき、第1液面レベルセンサ80-1、80-2の動作不良を抑制できる。また、第1液面レベルセンサ80-1、80-2に加わる衝撃を低減でき、第1液面レベルセンサ80-1、80-2の故障を抑制できる。
筐体40は、チャック20の側方に位置する4つの側面パネル42-1、42-2、42-3、42-4を含む。これらの側面パネル42は、矩形に組み合わされ、4つの角CR0~CR4を形成する。CR0は搬入出室B0の角であり、CR1は1次研削室B1の角であり、CR2は2次研削室B2の角であり、CR3は3次研削室C3の角である。
第1液面レベルセンサ80-1は角CR1に位置し、別の第1液面レベルセンサ80-2は別の角CR2に位置する。第1液面レベルセンサ80-1、80-2を角CR1、CR2に配置することで、他の部材との干渉を防止できる。
上方から見て、センサカバー81-1は、角CR1を形成する2つの側面パネル42-1、42-2のそれぞれに対して傾斜する傾斜板81a-1を有する。そして、第1液面レベルセンサ80-1は、2つの側面パネル42-1、42-2と傾斜板81a-1で囲まれた空間に位置する。傾斜板81a-1によって角CR1を隠すことで、角CR1に汚れが溜まるのを防止できる。
また、上方から見て、センサカバー81-2は、角CR2を形成する2つの側面パネル42-2、42-3のそれぞれに対して傾斜する傾斜板81a-2を有する。そして、第1液面レベルセンサ80-2は、2つの側面パネル42-2、42-3と傾斜板81a-2で囲まれた空間に位置する。傾斜板81a-2によって角CR2を隠すことで、角CR2に汚れが溜まるのを防止できる。
上方から見て、第1液面レベルセンサ80-1は樋230と重なっており、別の第1液面レベルセンサ80-2は別の樋240と重なっている。第1液面レベルセンサ80-1、80-2は、樋230、240の内部に入り込んでいてもよいし、樋230、240よりも上方に位置してもよい。いずれにしろ、液体の集まる樋230、240の位置で、液面レベルを検知できる。
上方から見て、第1液面レベルセンサ80-1、80-2は、排出口233、243の近傍に位置する。第1液面レベルセンサ80-1、80-2を排出口233、243の近傍に配置することで、排出口233、243の詰まりを確実に検知できる。
研削装置1は、第1液面レベルセンサ80-1、80-2とは別に、筐体40の内部に溜まる液体の液面レベルを検出する第2液面レベルセンサ82-1、82-2を備える。第1液面レベルセンサ80-1と第2液面レベルセンサ82-1は、同一の角CR1に配置され、同一の液面レベルを検出する。また、第1液面レベルセンサ80-2と第2液面レベルセンサ82-2は、同一の角CR2に配置され、同一の液面レベルを検出する。同一の液面レベルを2つのセンサでダブルチェックできる。1つのセンサに動作不良又は故障が生じている場合であっても、残りのセンサで液面レベルを検出できる。なお、第2液面レベルセンサ82-1、82-2は、第1液面レベルセンサ80-1、80-2の検出範囲よりも高い位置の液面レベルを検出してもよい。
次に、図13を参照して、一組の第1液面レベルセンサ80-1と第2液面レベルセンサ82-1について説明する。なお、別の一組の第1液面レベルセンサ80-2と第2液面レベルセンサ82-2は、同様に構成されるので、説明を省略する。
研削装置1は、筐体40の外部に、筐体40の内部と連通する鉛直管83を備える。鉛直管83の下端から延びる水平管86が、例えば樋230の内部に挿入される。鉛直管83の上端から延びる水平管87は、例えば筐体40の上面パネル41よりも上方に配置される。
鉛直管83の内部には、外気が入り込む。従って、鉛直管83内の液体の液面レベルは、筐体40内の液体の液面レベルと同一になる。第2液面レベルセンサ82-1は、鉛直管83に取付けられ、鉛直管83内の液体の液面レベルを検出する。
第2液面レベルセンサ82-1は、第1液面レベルセンサ80-1とは異なり、筐体40の外部に配置される。従って、汚液が第2液面レベルセンサ82-1に飛散するのを防止でき、第2液面レベルセンサ82-1の動作不良、及び故障を防止できる。
第1液面レベルセンサ80-1は、液面レベルの変位を計測する変位計を含む。例えば、第1液面レベルセンサ80-1は、液面レベルの変動に従って昇降するフロート80aと、フロート80aのガイド80bと、フロート80aの変位を計測する変位計80cを有する。なお、変位計は、フロート式には限定されない。変位計は、液面レベルの高さを所定の範囲内で連続的に計測する。
一方、第2液面レベルセンサ82-1は、液面レベルの設定値への到達を検出するスイッチを含む。スイッチは、例えば近接スイッチである。近接スイッチの方式は、特に限定されないが、例えば光学式である。光学式の近接スイッチは、透明な鉛直管83の透過光を検出し、その光量の変化から液面レベルの設定値への到達を検出する。なお、近接スイッチは、静電容量式等であってもよい。この場合、鉛直管83は、不透明であってもよい。第2液面レベルセンサ82-1として、第1液面レベルセンサ80-1とは別の方式のものを用いることで、2つのセンサに同時に動作不良又は故障が生じるのを回避できる。
第2液面レベルセンサ82-1のスイッチは、液面レベルの設定値への到達を検出するスイッチを含む。その液面レベルの設定値は、山形に組み合わされる2つの傾斜面210、220の頂き201(図10(A)参照)の高さHよりも低くてもよい。傾斜面210、220に沿う流れが無くなって研削屑が沈着し始める前に、排出口233、243の詰まりを検知できる。
図12に示すように、研削装置1は、センサカバー81-1、81-2とは別に、角CR3を覆うコーナーカバー84を有してもよい。コーナーカバー84は、角CR3を形成する2つの側面パネル42-3、42-4のそれぞれに対して傾斜する傾斜板84aを有する。傾斜板84aによって角CR3を隠すことで、角CR3に汚れが溜まるのを防止できる。コーナーカバー84は、搬入出室B0には設置されなくてもよい。
また、研削装置1は、側面パネル42と固定仕切壁45との角を覆う第2コーナーカバー85を有してもよい。第2コーナーカバー85は、側面パネル42と固定仕切壁45のそれぞれに対して傾斜する第2傾斜板85aを有する。第2傾斜板85aによって角を隠すことで、角に汚れが溜まるのを防止できる。第2コーナーカバー85は、1次研削室B1と、2次研削室B2と、3次研削室B3とに設置される。第2コーナーカバー85は、搬入出室B0には設置されなくてもよい。
図14(A)に示すように、研削装置1は、研削装置1の外面を形成する外装300を備える。外装300は、その内部に、テーブル10と、チャック20と、チャック駆動部19と、工具駆動部30と、筐体40と、回収部320とを収容する。回収部320は、研削屑を回収する。研削屑は、例えば研削液等の液体と共に回収部320に流れ込む。回収部320は、研削屑から液体を分離し、液体を排出し、研削屑を残す。回収部320の詳細は、後述する。
外装300には、第1開口301と、第2開口302とが別々に形成される。第1開口301は、作業者又は作業ロボットが研削装置1の外部からチャック20又は工具駆動部30にアクセスするのを許容する。一方、第2開口302は、作業者又は作業ロボットが研削装置1の外部から回収部320にアクセスするのを許容する。
研削装置1は、第1開口301を開閉する第1扉311と、第1扉311とは別に第2開口302を開閉する第2扉312とを備える。作業者又は作業ロボットが、第1扉311を操作し、第1開口301を開閉する。同様に、作業者又は作業ロボットが、第2扉312を操作し、第2開口302を開閉する。
本実施形態によれば、研削装置1の外面に、第1開口301と、第2開口302とが別々に形成される。第2開口302は、第1開口301よりも、回収部320の近くに形成される。その結果、作業者又は作業ロボットは、回収部320に触れる際に、第1扉311を操作し、第1開口301を開く必要が無い。従って、作業者又は作業ロボットは、チャック20又は工具駆動部30に触れずに済む。それゆえ、チャック20及び研削工具Dを駆動したまま、基板Wの研削を中断することなく、研削装置1の外部に研削屑を取り出すことができる。つまり、基板Wの研削中に、研削装置1の外部に研削屑を取り出すことができる。
第1開口301と、第2開口302は、例えば、研削装置1の同じ向きの側面に形成される。研削装置1の反対向きの側面にも、第1開口301と第2開口302が形成されてもよく、第1開口301と第2開口302の数は複数でもよい。また、回収部320の数も複数でもよい。回収部320は、図13等に示す筐体40よりも下方に位置し、筐体40の排出口233、243から落下する研削屑を回収する。
図14(A)に示すように、研削装置1は、第1扉311による第1開口301の開放を検出する扉センサ321を備える。扉センサ321は、特に限定されないが、例えば近接スイッチである。扉センサ321は、第1開口301の開放を検出すると、その開放を示す信号を制御部16(図1参照)に送信する。
制御部16は、チャック20及び研削工具Dの駆動中に、扉センサ321によって第1開口301の開放を検出すると、チャック20及び研削工具Dの駆動を停止する。同様に、制御部16は、テーブル10の駆動中に、扉センサ321によって第1開口301の開放を検出すると、テーブル10の駆動を停止する。駆動中の物体と、作業者又は作業ロボットとの接触を防止できる。
一方、制御部16は、チャック20及び研削工具Dの駆動中に第2扉312が第2開口302を開放しても、チャック20及び研削工具Dの駆動を続行する。同様に、制御部16は、テーブル10の駆動中に第2扉312が第2開口302を開放しても、テーブル10の駆動を続行する。研削装置1の外部に研削屑を取り出すために、基板Wの研削を中断せずに済む。
上記の通り、第2扉312が第2開口302を開放しても、制御部16は物体の駆動を継続する。従って、第2開口302の開放を検出する扉センサは、無くてもよい。
図14(B)に示すように、回収部330は、第2開口302からチャック20又は工具駆動部30へのアクセスを制限する壁341、342、343、344、345を含む。壁341、342、343、344、345は、箱340を形成する。箱340は、第2開口302に向けて開放されている。
図15に示すように、箱340の天井である壁341には、研削屑の入口346が形成される。入口346は、配管250又は260を介して、筐体40の排出口233又は243と連通する。入口346は、両方の配管250、260を介して、両方の排出口233、243と連通してもよい。研削屑は、箱340の入口346を通り、箱340の内部に落下する。
回収部330は、箱340の内部に、箱340の入口346から落下する研削屑をガイドする一対のガイド壁351、352を含んでもよい。
図15に示すように、回収部330は、研削屑を収容する複数の容器331、332を含む。複数の容器331、332は、別々に、箱340の内部から取り外し可能である。例えば、一の容器331で研削屑を回収しつつ、別の容器332を取り外し、その容器332を空にすることができる。但し、容器の数は、1つでもよい。
図14(B)に示すように、箱340は、容器331、332の取り出し口を開閉する扉347、348を有する。扉347、348は、第2扉312とは別の扉であるが、第2扉312を兼ねてもよい。作業者又は作業ロボットは、扉347、348を開き、容器331、332を箱340の外部に取り出す。その後、作業者又は作業ロボットは、空の容器331、332を箱340の内部に戻し、扉347、348を閉める。
図15に示すように、回収部330は、研削屑の収容先を切り替える切替機構360を含む。切替機構360は、例えば、回転板361と、操作レバー362と、を有する。回転板361は、研削屑の落下する通路に位置し、傾斜する。操作レバー362は、回転板361を回転させ、回転板361の傾斜方向を切り替える。回転板361の傾斜方向を切り替えることで、研削屑の収容先を切り替えることができる。
回転板361の回転直径は、一対のガイド壁351、352の間隔をよりも小さい。一対のガイド壁351、352は、回転板361の回転を停止させるストッパの役割も有する。回転板361の回転軸363は、水平に配置され、一対のガイド壁351、352の水平方向中央の真下に配置される。
図15(A)に示すように、回転板361は、右のガイド壁352に当たった状態で、左下に傾斜し、左の容器331に研削屑を落下させる。この場合、研削屑の収容先は、左の容器331である。
一方、図15(B)に示すように、回転板361は、左のガイド壁351に当たった状態で、右下に傾斜し、右の容器332に研削屑を落下させる。この場合、研削屑の収容先は、右の容器332である。
回収部330は、ロック機構370を含む。ロック機構370は、研削屑の収容先である容器331の取り外しを制限し、その他の容器332の取り外しを許容する。あるいは、ロック機構370は、研削屑の収容先である容器332の取り外しを制限し、その他の容器331の取り外しを許容する。研削屑の収容中に、収容先である容器を誤って取り外すのを防止でき、研削屑が箱340の内部に散乱するのを防止できる。
ロック機構370として、例えば、切替機構360の操作レバー362が用いられる。操作レバー362は、例えば、回転板361の回転軸363から、容器の通る道まで直線状に延び、容器の取り出しを制限する。操作レバー362は、例えば、図14(B)に示すように扉347を押さえることで、容器331の取り出しを制限する。また、操作レバー362は、別の扉348を押さえることで、別の容器332の取り出しを制限する。操作レバー362は、扉347のみを押さえた状態と、別の扉348のみを押さえた状態とに切り替わる。操作レバー362がロック機構370であれば、収容先の切り替えと同時に、ロック先の切り替えを実施でき、ロック先の切り替え忘れを防止できる。
容器331、332は、研削屑を残し、研削屑から液体を分離すべく、網を含む。容器331、332は、全体が網のかごであるが、下壁のみが網のものであってもよい。そして、回収部330は、容器331、332を下方から支持し、液体を下方に落とす網状の載置部333を含む。載置部333の上には、隣り合う容器331、332の間を仕切る仕切板334があってもよい。液体は、容器331、332から滴り落ちた後、載置部333を通り、回収部330の外部に排出される。回収部330の内部に研削屑のみを残すことができ、容器331、332を箱340から取り出す頻度を低減できる。
以上、本開示に係る研削装置、及び研削方法について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、および組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
例えば、工具駆動部30の数は、1つ以上であればよい。また、チャック20の数は、工具駆動部30の数よりも多ければよい。また、筐体40の内部は固定仕切壁45によって4つの部屋B0~B3に仕切られるが、その部屋の数は4つには限定されず2つ以上であればよい。