JP7515326B2 - ターゲット供給装置、極端紫外光生成装置、及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

ターゲット供給装置、極端紫外光生成装置、及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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本開示は、ターゲット供給装置、極端紫外光生成装置、及び電子デバイスの製造方法に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、10nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、波長約13nmの極端紫外(EUV:Extreme UltraViolet)光を生成するための装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた半導体露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLaser Produced Plasma(LPP)式の装置の開発が進んでいる。
米国特許第7872245号明細書 米国特許第8610095号明細書 特開2015-218871号公報
概要
本開示の一態様によるターゲット供給装置は、ターゲット物質を内包する第1内包部材と、第1内包部材から流れ込むターゲット物質を内包する第2内包部材と、第1内包部材及び第2内包部材の一方に一体に形成されており、一方の内包部材から他方の内包部材に向かって延在し、第1内包部材及び第2内包部材の間の連通部を全周に渡って囲い、他方の内包部材に密着するリング状の封止部と、第1内包部材が連通部を介して第2内包部材と連通するように第1内包部材及び第2内包部材を互いに締結し、締結によって他方の内包部材に封止部を押圧する締結部材と、を備え、封止部は、締結部材による他方の内包部材への押圧によって塑性変形し、塑性変形によって連通部の周囲における第1内包部材及び第2内包部材の間の空間を封止する。
また、本開示の一態様による極端紫外光生成装置は、プラズマ生成領域を含むチャンバ装置と、プラズマ生成領域にターゲット物質を供給するターゲット供給装置と、プラズマ生成領域においてターゲット物質からプラズマが生成されるようにターゲット物質にレーザ光を照射するレーザ装置と、を備え、ターゲット供給装置は、ターゲット物質を内包する第1内包部材と、第1内包部材から流れ込むターゲット物質を内包する第2内包部材と、第1内包部材及び第2内包部材の一方に一体に形成されており、一方の内包部材から他方の内包部材に向かって延在し、第1内包部材及び第2内包部材の間の連通部を全周に渡って囲い、他方の内包部材に密着するリング状の封止部と、第1内包部材が連通部を介して第2内包部材と連通するように第1内包部材及び第2内包部材を互いに締結し、締結によって他方の内包部材に封止部を押圧する締結部材と、を備え、封止部は、締結部材による他方の内包部材への押圧によって塑性変形し、塑性変形によって連通部の周囲における第1内包部材及び第2内包部材の間の空間を封止する。
また、本開示の一態様による電子デバイスの製造方法は、プラズマ生成領域を含むチャンバ装置と、プラズマ生成領域にターゲット物質を供給するターゲット供給装置と、プラズマ生成領域においてターゲット物質からプラズマが生成されるようにターゲット物質にレーザ光を照射するレーザ装置と、を備え、ターゲット供給装置は、ターゲット物質を内包する第1内包部材と、第1内包部材から流れ込むターゲット物質を内包する第2内包部材と、第1内包部材及び第2内包部材の一方に一体に形成されており、一方の内包部材から他方の内包部材に向かって延在し、第1内包部材及び第2内包部材の間の連通部を全周に渡って囲い、他方の内包部材に密着するリング状の封止部と、第1内包部材が連通部を介して第2内包部材と連通するように第1内包部材及び第2内包部材を互いに締結し、締結によって他方の内包部材に封止部を押圧する締結部材と、を備え、封止部は、締結部材による他方の内包部材への押圧によって塑性変形し、塑性変形によって連通部の周囲における第1内包部材及び第2内包部材の間の空間を封止する極端紫外光生成装置によって、ターゲット物質にレーザ光を照射することによってプラズマを生成し、プラズマから生成される極端紫外光を露光装置に出射し、電子デバイスを製造するために、露光装置によって感光基板上に極端紫外光を露光することを含む。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、電子デバイスの製造装置の全体の概略構成例を示す模式図である。 図2は、極端紫外光生成装置の全体の概略構成例を示す模式図である。 図3は、比較例におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図4は、実施形態1におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図5は、実施形態2におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図6は、実施形態3におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図7は、延在部と封止部との高さの差を示す図である。 図8は、実施形態4におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図9は、実施形態1及び実施形態2の変形例におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図10は、実施形態3の変形例1におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図11は、実施形態3の変形例2におけるターゲット供給装置を含む一部の概略構成例を示す模式図である。 図12は、実施形態4の変形例1を示す図である。 図13は、実施形態4の変形例2を示す図である。 図14は、実施形態4の変形例3を示す模式図である。 図15は、実施形態4の変形例4を示す図である。 図16は、実施形態4の変形例5の一例を示す図である。 図17は、実施形態4の変形例5の他の一例を示す図である。 図18は、実施形態4の変形例5のさらに他の一例を示す図である。 図19は、実施形態4の変形例6の一例を示す図である。 図20は、実施形態4の変形例6の他の一例を示す図である。 図21は、実施形態4の変形例6のさらに他の一例を示す図である。
実施形態
1.概要
2.電子デバイスの製造装置の説明
3.比較例の極端紫外光生成装置の説明
3.1 構成
3.2 動作
3.3 課題
4.実施形態1のターゲット供給装置の説明
4.1 構成
4.2 作用・効果
5.実施形態2のターゲット供給装置の説明
5.1 構成
5.2 作用・効果
6.実施形態3のターゲット供給装置の説明
6.1 構成
6.2 作用・効果
7.実施形態4のターゲット供給装置の説明
7.1 構成
7.2 作用・効果
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.概要
本開示の実施形態は、極端紫外(EUV)と呼ばれる波長の光を生成する極端紫外光生成装置、及び電子デバイスの製造装置に関するものである。なお、以下では、極端紫外光をEUV光という場合がある。
2.電子デバイスの製造装置の説明
図1に示すように、電子デバイス製造装置は、EUV光生成装置100及び露光装置200を含む。露光装置200は、複数のミラー211,212を含むマスク照射部210と、複数のミラー221,222を含むワークピース照射部220とを含む。マスク照射部210は、EUV光生成装置100から入射したEUV光101によって、反射光学系を介してマスクテーブルMTのマスクパターンを照明する。ワークピース照射部220は、マスクテーブルMTによって反射されたEUV光101を、反射光学系を介してワークピーステーブルWT上に配置された不図示のワークピース上に結像させる。ワークピースはフォトレジストが塗布された半導体ウエハ等の感光基板である。露光装置200は、マスクテーブルMTとワークピーステーブルWTとを同期して平行移動させることにより、マスクパターンを反映したEUV光101をワークピースに露光する。以上のような露光工程によって半導体ウエハにデバイスパターンを転写することで半導体デバイスを製造することができる。
3.比較例の極端紫外光生成装置の説明
3.1 構成
比較例のEUV光生成装置100について説明する。なお、本開示の比較例とは、出願人のみによって知られていると出願人が認識している形態であって、出願人が自認している公知例ではない。
図2は、本例のEUV光生成装置100の全体の概略構成例を示す模式図である。図2に示すように、EUV光生成装置100は、レーザ装置LD、チャンバ装置10、プロセッサ120、及びレーザ光デリバリ光学系30を主な構成として含む。図2では、後述する封止部材500及び締結部材600といった、EUV光生成装置100の構成の一部が省略されている。
チャンバ装置10は、密閉可能な容器である。チャンバ装置10は、低圧雰囲気の内部空間を囲う内壁10bを含む。チャンバ装置10はサブチャンバ15を含み、サブチャンバ15にターゲット供給装置40が設けられている。ターゲット供給装置40は、サブチャンバ15の壁を貫通するように取り付けられている。ターゲット供給装置40は、タンク41及びノズル42を含み、ドロップレットDLをチャンバ装置10の内部空間に供給している。ドロップレットDLは、ターゲットとも呼ばれる。
タンク41は、その内部にドロップレットDLとなるターゲット物質を貯蔵する。ターゲット物質は、スズを含む。タンク41の内部は、配管を介してガス圧を調節する圧力調節器43と連通している。タンク41には、ヒータ44及び温度センサ45が取り付けられている。ヒータ44は、ヒータ電源46から供給される電流により、タンク41を加熱する。この加熱により、タンク41内のターゲット物質は溶融する。温度センサ45は、タンク41を介してタンク41内のターゲット物質の温度を測定する。圧力調節器43、温度センサ45、及びヒータ電源46は、プロセッサ120に電気的に接続されている。
ノズル42は、タンク41に取り付けられ、ターゲット物質を吐出する。ノズル42には、ピエゾ素子47が取り付けられている。ピエゾ素子47は、ピエゾ電源48に電気的に接続されており、ピエゾ電源48から印加される電圧で駆動される。ピエゾ電源48は、プロセッサ120に電気的に接続されている。このピエゾ素子47の動作により、ノズル42から吐出されるターゲット物質はドロップレットDLにされる。
また、チャンバ装置10は、ターゲット回収部14を含む。ターゲット回収部14は、チャンバ装置10の内壁10bに取り付けられる箱体である。ターゲット回収部14は、チャンバ装置10の内壁10bに連続する開口10aを介してチャンバ装置10の内部空間に連通している。ターゲット回収部14及び開口10aは、ノズル42の直下に配置される。ターゲット回収部14は、開口10aを通過してターゲット回収部14に到達する不要なドロップレットDLを回収し、この不要なドロップレットDLが溜まるドレインタンクである。
チャンバ装置10の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられている。この貫通孔は、ウィンドウ12によって塞がれ、ウィンドウ12をレーザ装置LDから出射されるパルス状のレーザ光90が透過する。
また、チャンバ装置10の内部空間には、レーザ集光光学系13が配置されている。レーザ集光光学系13は、レーザ光集光ミラー13A及び高反射ミラー13Bを含む。レーザ光集光ミラー13Aは、ウィンドウ12を透過するレーザ光90を反射して集光する。高反射ミラー13Bは、レーザ光集光ミラー13Aが集光する光を反射する。レーザ光集光ミラー13A及び高反射ミラー13Bの位置は、レーザ光マニュピレータ13Cにより、チャンバ装置10の内部空間でのレーザ集光位置がプロセッサ120から指定された位置になるように調節される。
チャンバ装置10の内部空間には、例えば、回転楕円面形状の反射面75aを含むEUV光集光ミラー75が配置される。反射面75aは、プラズマ生成領域ARにおいてプラズマから生成されるEUV光101を反射する。反射面75aは、第1焦点及び第2焦点を有する。反射面75aは、例えば、その第1焦点がプラズマ生成領域ARに位置し、その第2焦点が中間集光点IFに位置するように配置されてもよい。図2では、第1焦点及び第2焦点を通る直線が焦点直線L0として示されている。
また、EUV光生成装置100は、チャンバ装置10の内部空間及び露光装置200の内部空間を連通させる接続部19を含む。接続部19の内部には、アパーチャが形成された壁が設けられる。この壁は、アパーチャが第2焦点に位置するように配置されることが好ましい。
また、EUV光生成装置100は、圧力センサ26及びターゲットセンサ27を含む。圧力センサ26及びターゲットセンサ27は、チャンバ装置10に取り付けられ、プロセッサ120に電気的に接続されている。圧力センサ26は、チャンバ装置10の内部空間の圧力を計測する。ターゲットセンサ27は、例えば撮像機能を含み、プロセッサ120からの指示によってドロップレットDLの存在、軌跡、位置、速度等を検出する。
レーザ装置LDは、バースト動作する光源であるマスターオシレータを含む。マスターオシレータは、バーストオンでパルス状のレーザ光90を出射する。マスターオシレータは、例えば、ヘリウムや窒素等が炭酸ガス中に混合された気体を放電によって励起することで、レーザ光90を出射するレーザ装置である。あるいは、マスターオシレータは、量子カスケードレーザ装置でもよい。また、マスターオシレータは、Qスイッチ方式により、パルス状のレーザ光90を出射してもよい。また、マスターオシレータは、光スイッチや偏光子等を含んでもよい。なお、バースト動作とは、バーストオン時に連続したパルス状のレーザ光90を所定の繰り返し周波数で出射し、バーストオフ時にレーザ光90の出射を抑制する動作である。
レーザ装置LDから出射するレーザ光90の進行方向は、レーザ光デリバリ光学系30によって調節される。レーザ光デリバリ光学系30は、レーザ光90の進行方向を調節するための複数のミラー30A,30Bを含み、これらミラー30A,30Bの少なくとも1つの位置が不図示のアクチュエータで調節される。ミラー30A,30Bの少なくとも1つの位置が調節されることで、レーザ光90がウィンドウ12から適切にチャンバ装置10の内部空間に伝搬し得る。
本開示のプロセッサ120は、制御プログラムが記憶された記憶装置と、制御プログラムを実行するCPUとを含む処理装置である。プロセッサ120は、本開示に含まれる各種処理を実行するために特別に構成又はプログラムされている。プロセッサ120は、EUV光生成装置100の幾つかの構成を制御する。また、プロセッサ120は、EUV光生成装置100全体を制御する。プロセッサ120には、圧力センサ26で計測されたチャンバ装置10の内部空間の圧力に係る信号や、ターゲットセンサ27によって撮像されたドロップレットDLのイメージデータに係る信号や、露光装置200からのバースト信号等が入力される。プロセッサ120は、上記イメージデータ等を処理し、例えば、ドロップレットDLが出力されるタイミング、ドロップレットDLの出力方向等を制御してもよい。さらに、プロセッサ120は、レーザ装置LDの発振タイミング、レーザ光90の進行方向、レーザ光90の集光位置等を制御してもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて後述のように他の制御が追加されてもよい。
チャンバ装置10には、エッチングガスをチャンバ装置10の内部空間に供給する中心側ガス供給部81が配置されている。上記のように、ターゲット物質はスズを含むため、エッチングガスは、例えば水素ガス濃度が100%と見做せる水素含有ガスである。あるいは、エッチングガスは、例えば水素ガス濃度が3%程度のバランスガスでもよい。バランスガスには、窒素(N)ガスやアルゴン(Ar)ガスが含まれている。ドロップレットDLを構成するターゲット物質がプラズマ生成領域ARでレーザ光90を照射されてプラズマ化すると、スズの微粒子及びスズの荷電粒子が生じる。エッチングガスは、これら微粒子及び荷電粒子を構成するスズと反応する水素を含む。スズが水素と反応すると、常温で気体のスタンナン(SnH)になる。
中心側ガス供給部81は、円錐台の側面状の形状をしており、コーンと呼ばれる場合がある。中心側ガス供給部81は、EUV光集光ミラー75の中央部に形成された貫通孔75cを挿通している。
中心側ガス供給部81は、ノズルである中心側ガス供給口81aを含む。中心側ガス供給口81aは、反射面75aの第1焦点及び第2焦点を通る焦点直線L0上に設けられる。焦点直線L0は、反射面75aの中心軸方向に沿って設けられている。
中心側ガス供給口81aは、反射面75aの中心側からプラズマ生成領域ARに向かってエッチングガスを供給する。中心側ガス供給口81aは、焦点直線L0に沿って反射面75aの中心側から反射面75aから離れる方向にエッチングガスを供給することが好ましい。中心側ガス供給口81aは、中心側ガス供給部81の不図示の配管を介してエッチングガスを供給するタンクである不図示のガス供給装置に接続されている。ガス供給装置は、プロセッサ120によって駆動を制御される。不図示の配管には、不図示の供給ガス流量調節部が設けられてもよい。
中心側ガス供給口81aは、エッチングガスをチャンバ装置10の内部空間に供給するガス供給口であると共に、レーザ光90がチャンバ装置10の内部空間に出射する出射口でもある。レーザ光90は、ウィンドウ12と中心側ガス供給口81aとを通過してチャンバ装置10の内部空間に向かって進行する。
チャンバ装置10の内壁10bには、排気口10Eが連続している。焦点直線L0上には露光装置200が配置されるため、排気口10Eは、焦点直線L0上ではなく焦点直線L0の側方における内壁10bに設けられている。排気口10Eの中心軸に沿う方向は、焦点直線L0に直交している。また、排気口10Eは、焦点直線L0に垂直な方向から見る場合において、プラズマ生成領域ARを基準として反射面75aとは反対側に設けられている。排気口10Eは、チャンバ装置10の内部空間の後述する残留ガスを排気する。排気口10Eは排気管10Pに接続されており、排気管10Pは排気ポンプ60に接続されている。
ターゲット物質がプラズマ化する際、排ガスとしての残留ガスがチャンバ装置10の内部空間に生成される。残留ガスは、ターゲット物質のプラズマ化により生じたスズの微粒子及び荷電粒子と、それらがエッチングガスと反応したスタンナンと、未反応のエッチングガスとを含む。なお、荷電粒子の一部はチャンバ装置10の内部空間で中性化するが、この中性化した荷電粒子も残留ガスに含まれる。排気ポンプ60は、残留ガスを排気口10Eと排気管10Pとを介して吸引する。
次に、ターゲット供給装置40の構成についてより詳細に説明する。
図3は、比較例におけるターゲット供給装置40を含む一部の概略構成例を示す模式図である。図3では、圧力調節器43、ヒータ44、及び温度センサ45といったターゲット供給装置40の構成の一部が省略されている。
ここではまず、タンク41について説明する。タンク41は、タンク本体410と、蓋体412とを含む。
タンク本体410は、溶融状態のターゲット物質を内部空間に貯蔵する筐体であり、ターゲット物質を内包する第1内包部材である。タンク本体410の周面は、円筒の周面状の形状をしている。タンク本体410の底部には、ターゲット物質がタンク本体410の内部空間からノズル42に向かって流れるタンク流路414が位置している。比較例では、タンク流路414は第1流路であり、タンク本体410は第1流路を含む第1流路部材でもある。タンク流路414の中心軸は、タンク本体410の中心軸と同軸上に位置する。タンク流路414は、タンク本体410の底面410aの開口と連通している。
蓋体412は、タンク本体410の上面410bの開口、及び当該開口の周縁部を覆う。蓋体412は、複数の不図示の締結部材が当該開口の周縁部においてタンク本体410及び蓋体412に螺入されることで、タンク本体410に固定されている。複数の締結部材は、タンク本体410の中心軸周りにおいて互いに等間隔離れて配置される。蓋体412は板状の部材であり、蓋体412の下面は平面である。締結部材は、ボルトである。
また、蓋体412は、チャンバ装置10のサブチャンバ15の内壁の開口を覆う。蓋体412は、上記締結部材とは別の複数の不図示の締結部材が内壁の開口の周縁部において内壁及び蓋体412に螺入されることで、内壁に固定されている。これにより、タンク本体410及びノズル42は、チャンバ装置10の内部空間に配置される。複数の締結部材は、蓋体412の中心軸周りにおいて互いに等間隔離れて配置される。締結部材は、ボルトである。
蓋体412には開口が連続しており、この開口に圧力調節器43に繋がる不図示の配管が挿通されている。配管は、タンク本体410の内部空間にまで延設されている。
次に、ターゲット供給装置40のノズル42について説明する。ノズル42は、後述する締結部材600によってタンク本体410に締結される。ノズル42は、タンク本体410のタンク流路414から流れ込むターゲット物質を内包する第2内包部材であり、当該ターゲット物質を吐出する。ノズル42は、タンク流路414と連通してタンク流路414からターゲット物質が流れ込むノズル流路424と、ノズル流路424と連通し、ノズル流路424から流れ込むターゲット物質を吐出するノズル孔426とを含む。比較例では、ノズル流路424は第2流路であり、ノズル42は第2流路を含む第2流路部材でもある。
ノズル流路424の中心軸は、タンク流路414の中心軸と同軸上に位置する。ノズル流路424の一部は、タンク流路414と連通している。ノズル流路424の一部の直径は、タンク流路414の直径と同じである。ノズル流路424の残りの一部は、ノズル流路424の一部及びノズル孔426の間に位置し、ノズル流路424の一部とノズル孔426とに連通している。ノズル流路424の残りの一部の直径は、ノズル流路424の一部からノズル孔426に向かって徐々に細くなる。従って、残りの一部の最大直径は一部の直径と同じであり、残りの一部の最小直径はノズル孔426の直径と同じである。
ノズル孔426は、タンク41からタンク流路414及びノズル流路424を介して流れ込むターゲット物質をプラズマ生成領域ARに向かって吐出する。ノズル孔426の直径は、例えば3μm-6μmである。
タンク本体410及びノズル42において、タンク本体410は平面状の底面410aを含み、ノズル42は底面410aに当接する平面状の上面42aを含む。比較例では、底面410aはタンク本体410である第1内包部材の第1面であり、上面42aはノズル42である第2内包部材の第2面である。上面42aには開口が連続しており、開口はノズル流路424と連通している。また、底面410aには上面42aの開口とは別の開口が連続しており、底面410aの開口は上面42aの開口及びノズル流路424と連通している。この連通によって、タンク本体410からノズル42にターゲット物質が流れる。
ターゲット物質を内包し、ターゲット物質が流れるタンク本体410及びノズル42において、タンク本体410及びノズル42のそれぞれの材質は、ターゲット物質であるスズとの反応性が低い材質である。このような材質には、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、またはタンタル(Ta)が挙げられる。また、蓋体412の材質も、タンク本体410と同じ材質である。ノズル42の材質及び蓋体412の材質のそれぞれは、タンク本体410の材質と同じであることが好ましいが、スズとの反応性が低い上記材質であればタンク本体410の材質と異なってもよい。
ターゲット供給装置40は、リング状の封止部材500をさらに含む。比較例では、封止部材500は、第1内包部材であるタンク本体410及び第2内包部材であるノズル42から独立した、タンク本体410及びノズル42とは別の部材である。また、比較例では、封止部材500の材質はタンク41及びノズル42のそれぞれの材質とは異なっており、封止部材500は金属から構成されており、金属の外表面には銀メッキが施されている。この金属は、弾性を有するSUS等のステンレスで構成されている。
封止部材500は、ノズル42の上面42aに連続するリング状の溝428に配置される。溝428は、ノズル流路424の径方向において、ノズル流路424から離間している。また、溝428の外壁面及び内壁面は、ノズル流路424の中心軸を基準とする同一の円の円周上に位置し、ノズル流路424を全周に渡って囲う。従って、封止部材500は、タンク流路414の中心軸及びノズル流路424の中心軸を基準とする同一の円の円周上に配置され、タンク流路414とノズル流路424との連通部を全周に渡って囲って配置されている。
封止部材500の中心軸及び封止部材500の径方向を通る平面における封止部材500の肉厚部の断面の幅は溝428の幅よりも小さくされ、断面の高さは溝428の深さよりも大きくされる。このため、タンク本体410及びノズル42が後述する締結部材600によって互いに締結されていない状態では、溝428に配置された封止部材500の一部は溝428から上方にはみ出ている。そして、底面410aと上面42aとが互いに当接するようにタンク本体410及びノズル42が締結部材600によって互いに締結されると、封止部材500は底面410aからの押圧力により潰れるように変形する。封止部材500は、変形によって底面410a及び溝428の内面に密着すると共にタンク本体410及びノズル42の間の隙間を埋めて、タンク流路414及びノズル流路424の間の連通部の周囲における底面410a及び上面42aの間を封止する。上記したように封止部材500は外表面に銀メッキが施されている金属から構成されているため、銀メッキは押圧力によって変形して底面410a及び溝428の内面に形成される微小な凹凸を埋めるように密着する。凹凸は、切削などによるタンク本体410及び溝428の加工によって形成されてしまうものである。
ターゲット供給装置40は、タンク流路414及びノズル流路424が互いに連通するように、ノズル42及びタンク本体410を互いに締結するボルトなどの複数の締結部材600をさらに含む。締結部材600のそれぞれは、封止部材500の中心軸方向に沿って配置されており、封止部材500の径方向において封止部材500よりも外側に配置される。複数の締結部材600は、ノズル流路424の中心軸周りにおいて互いに等間隔離れて配置される。複数の締結部材600は、ノズル42をタンク本体410に向けて押し付けて、ノズル42及びタンク本体410を互いに締結する。これにより、上面42aは底面410aに当接し、上記したように封止部材500はタンク流路414及びノズル流路424の間の連通部の周囲における底面410a及び上面42aの間を封止する。複数の締結部材600が配置される例を示しているが、締結部材600は、少なくとも1つ配置されていればよい。
締結部材600の熱膨張係数は、タンク本体410及びノズル42のそれぞれの熱膨張係数と同じである。
3.2 動作
次に、比較例のEUV光生成装置100の動作について説明する。EUV光生成装置100では、例えば、新規導入時やメンテナンス時等において、チャンバ装置10の内部空間の大気が排気される。その際、大気成分の排気のために、チャンバ装置10の内部空間のパージと排気とを繰り返してもよい。パージガスには、例えば、窒素やアルゴンなどの不活性ガスが用いられることが好ましい。その後、チャンバ装置10の内部空間の圧力が所定の圧力以下になると、プロセッサ120は、ガス供給装置から中心側ガス供給部81を介してチャンバ装置10の内部空間へのエッチングガスの導入を開始させる。このときプロセッサ120は、チャンバ装置10の内部空間の圧力が所定の圧力に維持されるように、不図示の供給ガス流量調節部や排気ポンプ60を制御してもよい。その後、プロセッサ120は、エッチングガスの導入開始から所定時間が経過するまで待機する。
また、プロセッサ120は、排気ポンプ60により、チャンバ装置10の内部空間の気体を排気口10Eから排気させ、圧力センサ26で計測されたチャンバ装置10の内部空間の圧力の信号に基づいて、チャンバ装置10の内部空間の圧力を略一定に保つ。
また、プロセッサ120は、タンク41内のターゲット物質を融点以上の所定温度に加熱および維持するために、ヒータ電源46からヒータ44に電流を印加させ、ヒータ44を昇温させる。このとき、プロセッサ120は、温度センサ45からの出力に基づいて、ヒータ電源46からヒータ44へ印加される電流の値を調節し、ターゲット物質の温度を所定温度に制御する。なお、所定温度は、ターゲット物質がスズである場合、スズの融点232℃以上の温度であり、例えば240℃-290℃である。
また、プロセッサ120は、ノズル42のノズル孔426から溶融したターゲット物質が所定の速度で吐出するように、圧力調節器43によってタンク41内の圧力を調節する。この圧力下で、ターゲット物質はノズル42のノズル孔426から吐出される。ノズル孔426から吐出するターゲット物質は、ジェットの形態をとってもよい。このとき、プロセッサ120は、ドロップレットDLを生成するために、ピエゾ電源48からピエゾ素子47に所定波形の電圧を印加させる。ピエゾ素子47の振動は、ノズル42を経由してノズル42のノズル孔426から吐出するターゲット物質へと伝搬し得る。ターゲット物質は、この振動により所定周期で分断され、液滴のドロップレットDLとなる。
ターゲットセンサ27は、チャンバ装置10内の所定位置を通過するドロップレットDLの通過タイミングを検出する。プロセッサ120は、ターゲットセンサ27からの信号に同期した発光トリガ信号をレーザ装置LDに出力する。発光トリガ信号が入力されると、レーザ装置LDは、パルス状のレーザ光90を出射する。出射されたレーザ光90は、レーザ光デリバリ光学系30とウィンドウ12とを経由して、レーザ集光光学系13に入射する。また、レーザ光90は、レーザ集光光学系13から出射部である中心側ガス供給部81に進行する。レーザ光90は、中心側ガス供給部81における出射口である中心側ガス供給口81aからプラズマ生成領域ARに向かって焦点直線L0に沿って出射され、プラズマ生成領域ARでドロップレットDLに照射される。このとき、プロセッサ120は、レーザ光90がプラズマ生成領域ARで集光されるように、レーザ集光光学系13のレーザ光マニュピレータ13Cを制御する。また、プロセッサ120は、ドロップレットDLにレーザ光90が照射されるように、ターゲットセンサ27からの信号に基づいて、レーザ装置LDからレーザ光90を出射するタイミングを制御する。このため、レーザ光集光ミラー13Aで集光されるレーザ光90は、プラズマ生成領域ARでドロップレットDLに照射される。この照射により生成されたプラズマから、EUV光を含む光が放射される。
プラズマ生成領域ARで発生したEUV光を含む光のうち、EUV光101は、EUV光集光ミラー75によって中間集光点IFで集光された後、接続部19から露光装置200に入射する。従って、接続部19は、EUV光生成装置100におけるEUV光101の出射口であると理解し得る。
ターゲット物質がプラズマ化する際、上記のようにスズの微粒子が生じる。この微粒子は、チャンバ装置10の内部空間に拡散する。チャンバ装置10の内部空間に拡散する微粒子は、中心側ガス供給部81から供給される水素を含むエッチングガスと反応してスタンナンになる。エッチングガスとの反応により得られたスタンナンの多くは、未反応のエッチングガスの流れに乗って、排気口10Eに流入する。また、未反応の荷電粒子、微粒子、及びエッチングガスの少なくとも一部は、排気口10Eに流入する。
排気口10Eに流入した未反応のエッチングガス、微粒子、荷電粒子、及びスタンナン等は、残留ガスとして排気管10Pから排気ポンプ60内に流入し無害化等の所定の排気処理が施される。
3.3 課題
タンク41内の圧力が所定値よりも高くなると、ターゲット物質であるスズは、タンク流路414とノズル流路424との連通部から底面410a及び上面42aの間の微小な隙間を介して封止部材500に向かって漏れ出てしまい、封止部材500に接触してしまうことがある。封止部材500の材質は、タンク本体410及びノズル42のそれぞれの材質とは異なっている。この場合、ターゲット物質に接触する封止部材500は、タンク本体410及びノズル42に比べてターゲット物質との反応性が高くなることがあり、タンク本体410及びノズル42よりも先にターゲット物質によって侵食及び腐食されてしまう懸念がある。侵食及び腐食によって、封止部材500はタンク本体410及びノズル42よりも早く劣化してしまい、タンク本体410及びノズル42への封止部材500の密着が弱まる。密着が弱まると、封止部材500とタンク本体410及びノズル42とのそれぞれの間に隙間が生じ、隙間からターゲット供給装置40の外部にターゲット物質が漏れる懸念がある。従って、ターゲット供給装置40の使用可能期間が予め想定した想定期間よりも短くなる懸念がある。
そこで、以下の実施形態では、使用可能期間が想定期間よりも短くなることが抑制され得るターゲット供給装置40が例示される。
4.実施形態1のターゲット供給装置の説明
次に、実施形態1のターゲット供給装置40の構成を説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
4.1 構成
図4は、本実施形態におけるターゲット供給装置40を含む一部の概略構成例を示す模式図である。図4では、図3と同様に、圧力調節器43、ヒータ44、及び温度センサ45といったターゲット供給装置40の構成の一部が省略されている。
本実施形態のターゲット供給装置40では、比較例のターゲット供給装置40と同様に、第1内包部材及び第1流路部材はタンク本体410であり、第1流路はタンク流路414であり、第2内包部材及び第2流路部材はノズル42であり、第2流路はノズル流路424である。また、本実施形態のターゲット供給装置40では、比較例のターゲット供給装置40と同様に、第1内包部材の第1面はタンク本体410の底面410aであり、第2内包部材の第2面はノズル42の上面42aである。
本実施形態のノズル42の構成は、溝428が省略されていることを除いて比較例のノズル42の構成と同じとされる。
本実施形態のタンク本体410の構成は、封止部材500がタンク本体410の一部であることを除いて比較例のタンク本体410の構成と同じとされる。タンク本体410の一部が封止部材500の機能を備えるため、比較例における封止部材500に相当するタンク本体410の部位を以下において封止部510として説明する。
封止部510は、タンク本体410への切削などの加工によってタンク本体410の一部として構成されており、タンク本体410に一体に形成されている。従って、封止部510は、タンク本体410とは別部材ではないし、接合等によってタンク本体410と一体となっている部材でもない。
上記のように封止部510はタンク本体410の一部として構成されているため、封止部510の材質はタンク本体410の材質と同じである。このような材質は、比較例における材質と同じである。また、封止部510の熱膨張係数も、タンク本体410の熱膨張係数と同じである。
封止部510は、底面410aへの切削などによってリング状に形成されており、底面410aに連続している。封止部510は、タンク本体410の底面410aからノズル42の上面42aに向かって延在している突起である。
封止部510は、締結部材600の締結によって上面42aに密着する密着面511を含む。密着面511は、リング状の平面である。本実施形態の上面42aは、比較例の上面42aと同様に平面である。なお、本実施形態の上面42aでは、上面42aのうちの密着面511が密着する領域のみが密着面511に密着する平面であってもよい。密着面511の面積は、封止部510を除く底面410a全体の面積よりも小さい。
封止部510は上記したように突起であるため、密着面511は封止部510を除く平面状の底面410aに比べて上面42aの近くに位置している。従って、封止部510を除く底面410aは密着面511よりも上面42aから離間しており、封止部510を除く底面410a及び上面42aの間には隙間が形成される。また、密着面511のみが上面42aに密着し、封止部510を除く底面410aは上面42aとは非接触となり上面42aに対向して上面42aから離れて配置される。
密着面511の表面粗さRyは、例えば0.2μm-1.6μmである。封止部510の高さと、封止部510の径方向における密着面511の幅との比は、例えば1:6である。図4においては、当該高さと幅とは、当該比の通りに図示されているものではない。密着面511が密着するノズル42の上面42aの全体の表面粗さRyは、例えば0.2μm-1.6μmである。なお、ノズル42の上面42aのうちの密着面511が密着する領域のみ、表面粗さRyが例えば0.2μm-1.6μmであってもよい。
リング状の封止部510は、タンク流路414及びノズル流路424の間の連通部440の中心軸を基準とする同一の円の円周上に位置し、連通部440を全周に渡って囲う。封止部510の内周面は、タンク流路414におけるタンク本体410の内周面と連続している。従って、封止部510の内周面は、タンク流路414における内周面の縁と連続しており、封止部510の内周面及びタンク流路414におけるタンク本体410の内周面の間には底面410aが位置していない。
封止部510の中心軸を含む平面における封止部510の断面は、台形形状である。
台形形状の断面の一方の側面は、封止部510の外周面である。この側面は、封止部510の中心軸方向に対して傾斜しているテーパ面であり、底面410aから上面42aに向かって徐々に封止部510の中心軸に近づいて位置している。従って、封止部510の外径は、封止部510の中心軸方向において、底面410aから上面42aに向かって徐々に小さくされている。底面410aに対する一方の側面の傾斜角度は、例えば30°とされている。
また、台形形状の断面の他方の側面は、封止部510の内周面である。この側面は、封止部510の中心軸方向に対して一方の側面とは逆側に傾斜しているテーパ面であり、底面410aから上面42aに向かって徐々に封止部510の中心軸から離れて位置している。従って、封止部510の内径は、封止部510の中心軸方向において、底面410aから上面42aに向かって徐々に大きくされている。底面410aに対する他方の側面の傾斜角度は、例えば30°とされている。
このように、封止部510の径方向における上記断面の幅は、底面410aから上面42aに向かって徐々に小さくされている。
また、封止部510は、封止部510の径方向において連通部440及び締結部材600の間に位置している。
締結部材600は、タンク流路414が連通部440を介してノズル流路424と連通するようにタンク本体410及びノズル42を互いに締結する。締結部材600は、締結によって上面42aを封止部510に押圧する。
封止部510は、締結部材600による上面42aへの押圧によって塑性変形する。封止部510は、塑性変形によって連通部440の周囲における底面410a及び上面42aの間の空間を封止する。上面42aに密着する封止部510の密着面511の面圧をPとし、封止部510によって封止される上記空間の内圧をPiとし、安全係数をαとする。例えば、内圧Piは40MPaであり、安全係数は0.2-2である。面圧Pは、以下の式から算出される。
P=Pi(1+α)。
4.2 作用・効果
本実施形態のターゲット供給装置40では、第1内包部材はタンク本体410であり、第2内包部材はノズル42である。封止部510は、タンク本体410に一体に形成されており、底面410aから上面42aに向かって延在し、上面42aに密着する。締結部材600は、封止部510を上面42aに押圧する。封止部510は、締結部材600による上面42aへの押圧によって塑性変形し、塑性変形によって連通部440の周囲における底面410a及び上面42aの間の空間を封止する。
封止部510がタンク本体410に一体に形成されているため、封止部510の材質はタンク本体410の材質と同じとなる。従って、ターゲット物質であるスズが封止部510に接触しても、封止部510は、タンク本体410に比べてターゲット物質との反応性が高くなってしまうことが抑制され、タンク本体410よりも先にターゲット物質によって侵食及び腐食されてしまうことが抑制され得る。タンク本体410よりも先における封止部510の侵食及び腐食が抑制されると、タンク本体410よりも早い封止部510の劣化が抑制され得る。また、劣化が抑制される封止部510は、締結部材600による上面42aへの押圧によって塑性変形し、塑性変形によって上面42aに密着する。ノズル42が切削などによって加工される際に、上面42aには加工によって微小な凹凸が形成されてしまう。密着面511は、塑性変形によってこの凹凸を埋めるように密着する。封止部510が密着すると、封止部510は、劣化によって密着が弱まる場合に比べて、封止部510とノズル42の上面42aとの間における隙間の発生が抑制され得、隙間からのターゲット物質の漏れが抑制され得る。従って、本実施形態のターゲット供給装置40では、ターゲット供給装置40の使用可能期間が想定期間よりも短くなることが抑制され得る。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510は、タンク本体410の一部である。従って、比較例のように封止部材500がタンク本体410とは別部材である場合に比べて、ターゲット供給装置40の部品点数が削減され得、封止部510及びタンク本体410における接触界面が削減され得、封止部510とタンク本体410の底面410aとの間における隙間の発生が抑制され得、隙間からのターゲット物質の漏れが抑制され得る。
比較例のように封止部材500がタンク本体410とは別部材である場合、封止部材500によって封止されている空間における内圧が想定よりも高くなると、封止部材500は、封止部材500の径方向に伸び、封止部材500のうち底面410a及び上面42aとの接触部が伸びによって摩耗し、接触部が摩耗によって劣化することがある。しかしながら、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510は、タンク本体410に一体に形成されている。従って、比較例のように封止部材500がタンク本体410とは別部材である場合に比べて、封止部510の伸びが抑制され、底面410a及び上面42aとの接触部の摩耗による封止部510の劣化が抑制され得る。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、面圧Pは上記式から算出される。
式から算出される面圧Pによって、封止部510の中心軸方向における封止部510の塑性変形量が規定される。従って、締結部材600の過度な押圧による封止部510の破損が抑制され得る。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510の外径は、タンク本体410からノズル42に向かって徐々に小さくされる。また、封止部510の内径は、封止部510の中心軸方向において、外径とは逆に、タンク本体410からノズル42に向かって徐々に大きくされている。
従って、封止部510の断面は台形となり得、封止部510の径方向における上記断面の幅は、タンク本体410からノズル42に向かって徐々に小さくされ得る。この場合、封止部510の断面が矩形である場合に比べて、締結部材600による封止部510の押圧時において、封止部510の縁部における応力集中が緩和され得る。縁部とは、密着面511及び封止部510の外周面における縁部と、密着面511及び封止部510の内周面における縁部とを示す。応力集中が緩和されると、応力集中による封止部510の破損が抑制され得る。なお、封止部510の外径はタンク本体410からノズル42に向かって徐々に大きくされ、封止部510の内径はタンク本体410からノズル42に向かって徐々に小さくされてもよい。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510の内周面は、タンク本体410のタンク流路414におけるタンク本体410の内周面と連続している。
この場合、封止部510の内周面がタンク本体410の内周面と連続していない場合に比べて、封止部510をタンク本体410に形成する際におけるタンク本体410の加工面及び加工数が少なくなり得る。なお、封止部510の内周面は、必ずしもタンク本体410の内周面と連続している必要はない。従って、封止部510の最小内径は、タンク流路414におけるタンク本体410の内径と同一である必要はなく、タンク本体410の内径よりも大きくされてもよい。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510が連続する底面410aは、平面であり、封止部510の密着面511よりも上面42aから離間している。
従って、タンク本体410において、密着面511を除く底面410aの上面42aへの密着が抑制され、上面42aへの密着面511の密着が封止部510の側方から目視にて確認され得る。また、底面410aが離間せずに底面410aも密着面として上面42aに密着する場合に比べて、締結部材600の押圧力は密着面511に集中し易くなり、密着面511は塑性変形し易くなり、封止が確保され得る。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510の密着面511及び上面42aは、平面である。
この場合、密着面511及び上面42aが平面ではない場合に比べて、密着面511は、容易に塑性変形し、上面42aに容易に密着し得る。なお、必ずしも密着面511及び上面42aは、平面である必要はない。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、タンク本体410、ノズル42、及び締結部材600のそれぞれの熱膨張係数は、互いに同じである。また、封止部510がタンク本体410の一部であるため、封止部510の熱膨張係数はタンク本体410の熱膨張係数と同じである。締結部材600の熱膨張係数がタンク本体410、及びノズル42のそれぞれの熱膨張係数と異なると、締結の緩みの原因、または締結部材600の剪断の原因となる場合がある。しかしながら、それぞれの熱膨張係数が互いに同じであるため、締結の緩み、または締結部材600における剪断の発生が抑制され得る。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、締結部材600は、封止部510の径方向において封止部510よりも外側に配置される。
この場合、締結部材600へのターゲット物質の接触が封止部510によって抑制され、接触による締結部材600の侵食及び腐食が抑制され、侵食及び腐食による締結部材600の劣化が抑制され得る。また、封止部510は封止部510によって封止されている空間における内圧が締結部材600に掛かることを抑制し得、内圧による締結部材600における剪断の発生が抑制され得る。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510は、タンク本体410への加工によって形成されたタンク本体410の一部である。
従って、封止部510は、タンク本体410とは別部材ではないし、接合等によってタンク本体410と一体となっている部材でもない。封止部510が接合等によってタンク本体410と一体となり、封止部510によって封止されている空間における所定以上の内圧が封止部510に掛かると、接合が当該内圧によって解除され、接合解除前に比べて、封止部510がタンク本体410からずれ、封止が確保されない懸念が生じる。しかしながら、本実施形態の封止部510はタンク本体410の加工によって形成されるため、上記に比べて、内圧が封止部510に掛かっても、タンク本体410からの封止部材500のずれが抑制され得、封止が確保され得る。
5.実施形態2のターゲット供給装置の説明
次に、実施形態2のターゲット供給装置40の構成を説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
5.1 構成
図5は、本実施形態におけるターゲット供給装置40を含む一部の概略構成例を示す模式図である。図5では、図3と同様に、圧力調節器43、ヒータ44、及び温度センサ45といったターゲット供給装置40の構成の一部が省略されている。
本実施形態のターゲット供給装置40では、実施形態1のターゲット供給装置40と同様に、第1内包部材及び第1流路部材はタンク本体410であり、第1流路はタンク流路414であり、第2内包部材及び第2流路部材はノズル42であり、第2流路はノズル流路424である。また、本実施形態のターゲット供給装置40では、比較例のターゲット供給装置40と同様に、第1内包部材の第1面はタンク本体410の底面410aであり、第2内包部材の第2面はノズル42の上面42aである。
本実施形態のタンク本体410の構成は、比較例のタンク本体410の構成と同じ、つまり封止部510が省略されていることを除いて実施形態1のタンク本体410の構成と同じとされる。
本実施形態のノズル42の構成は、封止部510がノズル42の一部でありノズル42に一体に形成されていることを除いて実施形態1のノズル42の構成と同じとされる。このように、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510の位置が実施形態1の封止部510の位置とは異なっている。
本実施形態のターゲット供給装置40の構成として、本実施形態におけるノズル42及びノズル42の一部である封止部510の関係は、実施形態1におけるタンク本体410及びタンク本体410の一部である封止部510の関係と同様とされる。
本実施形態の封止部510は、実施形態1の封止部510とは上下に反転している。従って、封止部510の外径は底面410aから上面42aに向かって徐々に大きくされ、封止部510の内径は底面410aから上面42aに向かって徐々に小さくされている。このように、封止部510の径方向における断面の幅は、底面410aから上面42aに向かって徐々に大きくされている。
本実施形態の締結部材600は締結によって底面410aに封止部510を押圧し、封止部510は締結部材600による底面410aへの押圧によって塑性変形する。
本実施形態の封止部510と封止部510に押圧されるタンク本体410との関係は、実施形態1の封止部510と封止部510に押圧されるノズル42との関係と同様とされる。
5.2 作用・効果
本実施形態のターゲット供給装置40では、第1内包部材はタンク本体410であり、第2内包部材はノズル42である。封止部510は、ノズル42に一体に形成されており、上面42aから底面410aに向かって延在し、底面410aに密着する。締結部材600は、封止部510を底面410aに押圧する。封止部510は、締結部材600による底面410aへの押圧によって塑性変形し、塑性変形によって連通部440の周囲における底面410a及び上面42aの間の空間を封止する。
上記のように、本実施形態の封止部510と封止部510に押圧されるタンク本体410との関係は、実施形態1の封止部510と封止部510に押圧されるノズル42との関係と同様とされる。従って、本実施形態の封止部510とタンク本体410との関係により得られる作用・効果は、実施形態1の封止部510とノズル42との関係により得られる作用・効果と同様である。また、本実施形態におけるノズル42及びノズル42に一体に形成されている封止部510の関係は、実施形態1におけるタンク本体410及びタンク本体410に一体に形成されている封止部510の関係と同様とされる。従って、本実施形態におけるノズル42及び封止部510の関係により得られる作用・効果は、実施形態1におけるタンク本体410及び封止部510の関係により得られる作用・効果と同様である。このように、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510がノズル42に一体に形成されていても、実施形態1に示すように封止部510がタンク本体410に一体に形成されている場合と同様の作用・効果を得ることができる。
6.実施形態3のターゲット供給装置の説明
次に、実施形態3のターゲット供給装置40の構成を説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
6.1 構成
図6は、本実施形態におけるターゲット供給装置40を含む一部の概略構成例を示す模式図である。図6では、図3と同様に、圧力調節器43、ヒータ44、及び温度センサ45といったターゲット供給装置40の構成の一部が省略されている。
本実施形態のターゲット供給装置40では、実施形態1のターゲット供給装置40と同様に、第1内包部材及び第1流路部材はタンク本体410であり、第1流路はタンク流路414であり、第2内包部材及び第2流路部材はノズル42であり、第2流路はノズル流路424である。また、本実施形態のターゲット供給装置40では、比較例のターゲット供給装置40と同様に、第1内包部材の第1面はタンク本体410の底面410aであり、第2内包部材の第2面はノズル42の上面42aである。
本実施形態のターゲット供給装置40では、ノズル42の構成は実施形態1のノズル42の構成と同じであるが、タンク本体410の構成は実施形態1のタンク本体410の構成とは異なる。具体的には、本実施形態のタンク本体410は、実施形態1のタンク本体410の一部である延在部700をさらに含む。
延在部700は、封止部510と同様に、タンク本体410への切削などの加工によってタンク本体410の一部として構成されており、タンク本体410に一体に形成されている。従って、延在部700は、タンク本体410とは別部材ではないし、接合等によってタンク本体410と一体となっている部材でもない。
上記のように延在部700はタンク本体410の一部として構成されているため、延在部700の材質はタンク本体410の材質と同じである。また、延在部700の熱膨張係数も、タンク本体410の熱膨張係数と同じである。
延在部700は、封止部510と同様に、底面410aへの切削などによってリング状に形成されており、底面410aに連続している。延在部700は、タンク本体410の底面410aからノズル42の上面42aに向かって延在している突起である。
延在部700は、連通部440の中心軸を基準とする同一の円の円周上に位置している。延在部700は、封止部510の径方向において締結部材600よりも外側に位置しており、封止部510及び締結部材600を全周に渡って囲う。従って、締結部材600は、タンク流路414の径方向において封止部510及び延在部700の間に配置される。
延在部700の中心軸を含む平面における延在部700の断面は、矩形形状である。断面が正方形形状とされる例を示しているが、断面の形状は、正方形形状や矩形形状に限定されない。延在部700の平面状の当接面は、タンク本体410とノズル42との締結前においてタンク本体410とノズル42とが対向している状態では、封止部510の密着面511よりもノズル42の上面42aから離間している。従って、図7に示すように、底面410aからの延在部700の高さは底面410aからの封止部510の高さよりも小さくされており、延在部700と封止部510との高さの差Hは例えば10μm-100μmとなっている。
締結部材600は、密着面511が上面42aに当接した後、延在部700が上面42aに面当接するまで、ノズル42をタンク本体410に押圧する。従って、延在部700は、タンク本体410及びノズル42の締結によって封止部510よりも後にノズル42の上面42aと面当接する。
6.2 作用・効果
本実施形態のターゲット供給装置40では、延在部700は、タンク本体410の一部であり、底面410aから上面42aに向かって延在している。延在部700は、タンク本体410及びノズル42の締結によって封止部510よりも後にノズル42の上面42aと当接する。
本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510は、密着面511が上面42aに当接してから延在部700が上面42aに当接するまでの間、塑性変形する。従って、封止部510の塑性変形量が封止部510の高さと延在部700の高さとの差Hによって規定され得、塑性変形量が差Hによって規定されない場合に比べて塑性変形量の再現性が向上し得る。なお、延在部700が上面42aに面当接する必要はなく、延在部700が上面42aに向かって先細に構成され、延在部700が上面42aに点状あるいは線状に当接してもよい。
本実施形態のターゲット供給装置40では、延在部700は、リング状であり、封止部510の径方向において締結部材600よりも外側に位置し、封止部510と締結部材600とを全周に渡って囲う。
この場合、延在部700が締結部材600の内側に配置されている場合に比べて、上面42aへの延在部700の密着を締結部材600の側方から目視にて容易に確認し得る。また、延在部700がリング状であると、締結部材600の側方であればどこからでも延在部700が目視され得る。
ターゲット供給装置40において、ターゲット供給装置40の組み立て後に封止部510における封止の漏れを確認する場合、延在部700には開口または溝が位置することが好ましい。開口は、延在部700の径方向において延在部700を貫通している。溝は、延在部700の中心軸方向に窪んでいると共に、延在部700の径方向において延在部700を貫通している。このような開口または溝から、漏れが確認される。或いは、漏れを確認する場合、延在部700はリング状である必要はない。例えば、複数の延在部700がタンク本体410の中心軸周りにおいて互いに等間隔離れて位置し、複数の延在部700の間の隙間から漏れが確認されてもよい。
7.実施形態4のターゲット供給装置の説明
次に、実施形態4のターゲット供給装置40の構成を説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
7.1 構成
図8は、本実施形態におけるターゲット供給装置40を含む一部の概略構成例を示す模式図である。図8では、図3と同様に、圧力調節器43、ヒータ44、及び温度センサ45といったターゲット供給装置40の構成の一部が省略されている。
本実施形態のターゲット供給装置40は、実施形態1のタンク本体410及び実施形態2のノズル42を含む。従って、本実施形態のターゲット供給装置40では、封止部510はタンク本体410及びノズル42のそれぞれに構成される。また、本実施形態のターゲット供給装置40は、タンク本体410及びノズル42の間に配置されフィルタケース800をさらに含む。
フィルタケース800は、ターゲット物質を内包する内包部材であり、ターゲット物質が流れる流路部材でもある。以下に、フィルタケース800について説明する。
フィルタケース800は、筒状である。フィルタケース800は、タンク流路414及びノズル流路424に連通するケース流路802と、ケース流路802に配置されるフィルタ804と、フィルタ804をフィルタケース800に固定する固定部材806とを含む。
ケース流路802は、タンク流路414から流入するターゲット物質がノズル流路424に流出する供給路である。ケース流路802の一部はタンク流路414と連通し、一部の直径は、タンク流路414の直径よりも大きくされている。ケース流路802の残りの一部はノズル流路424と連通し、残りの一部の直径はノズル流路424の直径と同じにされている。残りの一部の直径は、ノズル流路424の直径よりも大きくてもよいし、一部の直径と同じにされてもよい。
フィルタ804は、フィルタ804を通過するターゲット物質をろ過し、ターゲット物質からパーティクルを除去する。パーティクルは、酸化スズといった金属酸化物である。このようなフィルタ804は、例えば、パーティクルを捕集するために、多孔質部材で構成されている。従って、フィルタ804には無数の貫通孔が位置しており、貫通孔の口径は例えば3μm-10μmである。また、フィルタ804の熱膨張係数とフィルタケース800の熱膨張係数との差は、フィルタケース800の熱膨張係数の20%より小さいことが好ましい。
フィルタ804の外周面はケース流路802におけるフィルタケース800の内周面に密着しており、フィルタ804の外周面及びフィルタケース800の内周面の間は封止されている。
固定部材806は、フィルタ804に重ねられており、底面410aに当接する。固定部材806は、タンク本体410及びフィルタケース800が後述する締結部材600aによって締結される際に、底面410aによってフィルタ804に向かって押圧される。これにより、固定部材806は、ケース流路802におけるフィルタケース800の内周面に位置する段差にフィルタ804を押し付け、フィルタ804を段差に固定する。段差は、ケース流路802の一部及び残りの一部の間に位置する。固定部材806は、リング状のシムであり、ケース流路802の中心軸を基準とする同一の円の円周上に配置される。固定部材806は、封止部510の内側に配置される。従って、本実施形態におけるタンク本体410側の封止部510の内周面は、タンク本体410のタンク流路414におけるタンク本体410の内周面と連続していない。
上記のフィルタ804の外周面及びフィルタケース800の内周面における封止と固定部材806の固定とによって、フィルタ804の外周面及びフィルタケース800の内周面の間からフィルタケース800外部へのターゲット物質の漏れが抑制される。なお、上記のフィルタ804の外周面及びフィルタケース800の内周面における封止のみによって上記ターゲット物質の漏れが抑制されるのであれば、固定部材806は省略されてもよい。この場合、タンク本体410側の封止部510の内周面は、実施形態1と同様に、タンク本体410のタンク流路414におけるタンク本体410の内周面と連続してもよい。
フィルタケース800の材質と固定部材806の材質とは、タンク本体410の材質及びノズル42の材質と同じである。フィルタケース800及び固定部材806の材質は、タンク本体410の材質及びノズル42の材質と同じであることが好ましいが、スズとの反応性が低い上記材質であればタンク本体410の材質及びノズル42の材質と異なってもよい。フィルタケース800及び固定部材806の熱膨張係数は、タンク本体410及びノズル42のそれぞれの熱膨張係数と同じであることが好ましい。
フィルタケース800は、底面410aに対向する上面810aと、上面42aに対向する底面82aとを含む。
本実施形態の締結部材600は、タンク本体410及びフィルタケース800と、フィルタケース800及びノズル42とのそれぞれに配置される。説明の便宜上、それぞれの締結部材600を、締結部材600a,600bとして説明する。締結部材600a,600bの構成は、締結部材600の構成と同じとされる。
複数の締結部材600aは、タンク流路414とケース流路802とが互いに連通するように、フィルタケース800及びタンク本体410を互いに締結する。複数の締結部材600aは、タンク流路414の中心軸周りにおいて互いに等間隔離れて配置される。
締結部材600aの熱膨張係数は、タンク本体410及びフィルタケース800のそれぞれの熱膨張係数と同じである。
また、複数の締結部材600bは、ケース流路802とノズル流路424とが互いに連通するように、フィルタケース800及びノズル42を互いに締結する。複数の締結部材600bは、ノズル流路424の中心軸周りにおいて互いに等間隔離れて配置される。締結部材600bは、締結部材600aよりも内側に配置される。締結部材600bは、締結部材600aよりも外側に配置されてもよい。
締結部材600bの熱膨張係数は、フィルタケース800及びノズル42のそれぞれの熱膨張係数と同じである。
ここで、締結部材600aによって締結されるタンク本体410及びフィルタケース800について説明する。タンク本体410及びフィルタケース800において、本実施形態のターゲット供給装置40では、実施形態1のターゲット供給装置40と同様に、第1内包部材及び第1流路部材はタンク本体410であり、第1流路はタンク流路414である。また、タンク本体410及びフィルタケース800において、本実施形態のターゲット供給装置40では、第2内包部材及び第2流路部材はフィルタケース800となり、第2流路はケース流路802となる。また、第1面はタンク本体410の底面410aとなり、第2面はフィルタケース800の上面810aとなる。従って、フィルタケース800は実施形態1のノズル42に相当し、ケース流路802は実施形態1のノズル流路424に相当し、上面810aは実施形態1の上面42aに相当する。上面810aの構成は、実施形態1の上面42aの構成と同じとされる。
封止部510は、実施形態1の封止部510と同様に、タンク本体410の底面410aに連続する。封止部510は、タンク流路414及びケース流路802の間の連通部440aの中心軸を基準とする同一の円の円周上に位置し、連通部440aを全周に渡って囲う。また、封止部510は、封止部510の径方向において連通部440a及び締結部材600aの間に位置している。複数の締結部材600aは、フィルタケース800をタンク本体410に向けて押し付けて、フィルタケース800及びタンク本体410を互いに締結する。締結部材600aは、締結によって上面810aを封止部510に押圧する。封止部510は、締結部材600aによる上面810aへの押圧によって塑性変形する。封止部510は、塑性変形によってノズル流路424とケース流路802との連通部440aの周囲における底面410a及び上面810aの間の空間を封止する。
次に、締結部材600bによって締結されるフィルタケース800及びノズル42について説明する。フィルタケース800及びノズル42において、本実施形態のターゲット供給装置40では、実施形態2のターゲット供給装置40と同様に、第2内包部材及び第2流路部材はノズル42であり、第2流路はノズル流路424である。また、フィルタケース800及びノズル42において、本実施形態のターゲット供給装置40では、第1内包部材及び第1流路部材はフィルタケース800となり、第1流路はケース流路802となる。また、第1面はフィルタケース800の底面82aとなり、第2面はノズル42の上面42aとなる。従って、フィルタケース800は実施形態2のタンク本体410に相当し、ケース流路802は実施形態2のタンク流路414に相当し、底面82aは実施形態2の底面410aに相当する。底面82aの構成は、実施形態2の底面410aの構成と同じとされる。
本実施形態のノズル42の構成は、実施形態2のノズル42の構成と同じとされている。従って、封止部510は、実施形態2の封止部510と同様に、ノズル42の上面42aに連続する。封止部510は、ケース流路802及びノズル流路424の間の連通部440bの中心軸を基準とする同一の円の円周上に位置し、連通部440bを全周に渡って囲う。また、封止部510は、封止部510の径方向において連通部440b及び締結部材600bの間に位置している。複数の締結部材600bは、ノズル42をフィルタケース800に向けて押し付けて、ノズル42及びフィルタケース800を互いに締結する。締結部材600bは、締結によって底面82aに封止部510を押圧する。封止部510は、締結部材600bによる底面82aへの押圧によって塑性変形する。封止部510は、塑性変形によってケース流路802とノズル流路424との連通部440bの周囲における底面82a及び上面42aの間の空間を封止する。
7.2 作用・効果
本実施形態のターゲット供給装置40では、タンク本体410及びフィルタケース800において、第1内包部材はタンク本体410であり、第2内包部材はフィルタケース800である。封止部510は、タンク本体410に一体に形成されており、底面410aから上面810aに向かって延在し、上面810aに密着する。締結部材600aは、上面810aを封止部510に押圧する。封止部510は、締結部材600aによる上面810aへの押圧によって塑性変形し、塑性変形によって連通部440aの周囲における底面410a及び上面810aの間の空間を封止する。
本実施形態のタンク本体410における封止部510と封止部510に押圧されるフィルタケース800との関係は、実施形態1の封止部510と封止部510に押圧されるノズル42との関係と同様とされる。従って、本実施形態の封止部510とフィルタケース800との関係により得られる作用・効果は、実施形態1の封止部510とノズル42との関係により得られる作用・効果と同様である。このように本実施形態のターゲット供給装置40では、フィルタケース800がタンク本体410に締結されても、実施形態1に示すように封止部510がノズル42に押圧される場合と同様の作用・効果を得ることができる。
また、本実施形態のターゲット供給装置40では、フィルタケース800及びノズル42において、第1内包部材はフィルタケース800であり、第2内包部材はノズル42である。封止部510は、ノズル42に一体に形成されており、上面42aから底面82aに向かって延在し、底面410aに密着する。締結部材600bは、封止部510を底面82aに押圧する。封止部510は、締結部材600bによる底面82aへの押圧によって塑性変形し、塑性変形によって440bの周囲における底面82a及び上面42aの間の空間を封止する。
本実施形態のノズル42における封止部510と封止部510に押圧されるフィルタケース800との関係は、実施形態2の封止部510と封止部510に押圧されるタンク本体410との関係と同様とされる。従って、本実施形態のノズル42における封止部510とフィルタケース800との関係により得られる作用・効果は、実施形態2の封止部510とタンク本体410との関係により得られる作用・効果と同様である。このように本実施形態のターゲット供給装置40では、フィルタケース800がノズル42に締結されても、実施形態2に示すように封止部510がタンク本体410に押圧される場合と同様の作用・効果を得ることができる。
以上、上記実施形態を例に説明したが、本開示はこれらに限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
実施形態1及び実施形態2の変形例として、図9に示すように、ターゲット供給装置40は実施形態1のタンク本体410及び実施形態2のノズル42を含み、実施形態1のタンク本体410と実施形態2のノズル42とが互いに締結されてもよい。従って、封止部510は、実施形態1のように第1内包部材であるタンク本体410及び実施形態2のように第2内包部材であるノズル42のそれぞれに一体に形成されている。2つの封止部510のうちの一方は、封止部510の径方向において、封止部510の他方の外側に位置する。図9では、ノズル42における封止部510はタンク本体410における封止部510の外側に位置するが、それぞれの封止部510の位置は逆であってもよい。封止部510が2重に位置するため、封止の効果が高まる。なお、2つの封止部510が封止部510の中心軸方向に並んでおり、一方の封止部510が他方の封止部510に密着してもよい。実施形態1、実施形態2、及び上記変形例における封止部510によって、封止部510は、互いに離れて配置されるタンク本体410及びノズル42の少なくとも一方に一体に形成されており、当該一方から他方に向かって延在し、延在側に位置する他方に密着すると理解できる。
封止部510の形成のため、タンク本体410とノズル42とのうちの封止部510を含む部材が切削によって加工される。加工によって部材から削りカスが発生し、削りカスが当該部材の流路に溜まることがある。溜まった削りカスは流路を含む部材の洗浄によって除去され、流路における削りカスの溜まりは抑制される。削りカスは微細であるため、封止部510がノズル42の一部である場合、ノズル42が洗浄されても、一部の削りカスがノズル孔426に残り、ノズル孔426の詰まりの原因となり得る。従って、封止部510は、ノズル42よりも、ノズル孔426の直径よりも大きい直径であるタンク流路414を含むタンク本体410の一部であることが好ましい。
実施形態3の変形例1として、図10に示すように、延在部700は、実施形態2のターゲット供給装置40において、実施形態2の第2内包部材であるノズル42に一体に形成されており、第2面である上面42aに連続してもよい。
実施形態3の変形例2として、図11に示すように、延在部700は、実施形態1及び実施形態2の変形例におけるタンク本体410及びノズル42のそれぞれに一体に形成されており、底面410a及び上面42aのそれぞれに連続してもよい。なお、本変形例において、延在部700は、底面410a及び上面42aのそれぞれに連続する必要はなく、底面410a及び上面42aのいずれか一方のみに連続してもよい。
実施形態3、及び上記実施形態3の変形例1,2における延在部700によって、延在部700は、第1内包部材であるタンク本体410及び第2内包部材であるノズル42のうちの封止部510を含む内包部材に一体に形成されており、当該内包部材から当該内包部材とは別の内包部材に向かって延在すると理解できる。
実施形態3の変形例3として、延在部700は、実施形態1のターゲット供給装置40において実施形態1のノズル42に一体に形成されており、上面42aに連続してもよいし、または実施形態2のターゲット供給装置40において実施形態2のタンク本体410に一体に形成されており、底面410aに連続してもよい。従って、延在部700は、タンク本体410及びノズル42のうちの封止部510を含まない部材に一体に形成されていると理解できる。
実施形態4の変形例1として、図12に示すように、タンク本体410及びフィルタケース800において、タンク本体410の構成は、実施形態2のタンク本体410の構成と同じとされる。また、本変形例における封止部510は、第2内包部材であるフィルタケース800の一部として構成されており、フィルタケース800に一体に形成されており、第2面である上面810aに連続する。本変形例の封止部510と封止部510に押圧されるタンク本体410との関係は、実施形態4の封止部510と封止部510に押圧されるフィルタケース800との関係と同様とされる。従って、本変形例の封止部510とタンク本体410との関係により得られる作用・効果は、実施形態4の封止部510とフィルタケース800との関係により得られる作用・効果と同様である。また、本変形例におけるフィルタケース800及びフィルタケース800に一体に形成されている封止部510との関係は、実施形態4におけるタンク本体410及びタンク本体410に一体に形成されている封止部510との関係と同様とされる。従って、本変形例におけるフィルタケース800及び封止部510の関係により得られる作用・効果は、実施形態4のタンク本体410及び封止部510の関係により得られる作用・効果と同様である。
実施形態4の変形例2として、図13に示すように、タンク本体410及びフィルタケース800において、ターゲット供給装置40は実施形態4のタンク本体410及び実施形態4の変形例1のフィルタケース800を含み、実施形態4のタンク本体410と実施形態4の変形例1のフィルタケース800とが互いに締結されてもよい。従って、実施形態4の変形例2では、封止部510は、実施形態4のように第1内包部材であるタンク本体410及び実施形態4の変形例1のように第2内包部材であるフィルタケース800のそれぞれに一体に形成されている。2つの封止部510のうちの一方は、封止部510の径方向において、封止部510の他方の外側に位置する。なお、2つの封止部510が封止部510の中心軸方向に並んでおり、一方の封止部510が他方の封止部510に密着してもよい。
実施形態4、及び実施形態4の変形例1,2における封止部510の位置によって、封止部510は、第1内包部材であるタンク本体410及び第2内包部材であるフィルタケース800の少なくとも一方に一体に形成されていると理解できる。
実施形態4の変形例3として、図14に示すように、フィルタケース800及びノズル42において、ノズル42の構成は、実施形態1のノズル42の構成と同じとされる。また、封止部510は、第1内包部材であるフィルタケース800の一部として構成されており、フィルタケース800に一体に形成されており、第1面である底面82aに連続する。本変形例の封止部510と封止部510に押圧されるノズル42との関係は、実施形態4の封止部510と封止部510に押圧されるフィルタケース800との関係と同様とされる。従って、本変形例の封止部510とノズル42との関係により得られる作用・効果は、実施形態4の封止部510とフィルタケース800との関係により得られる作用・効果と同様である。また、本変形例におけるフィルタケース800及びフィルタケース800に一体に形成されている封止部510の関係は、実施形態4におけるノズル42及びノズル42に一体に形成されている封止部510の関係と同様とされる。従って、本変形例のフィルタケース800及び封止部510の関係により得られる作用・効果は、実施形態4のノズル42及び封止部510の関係により得られる作用・効果と同様である。
実施形態4の変形例4として、図15に示すように、フィルタケース800及びノズル42において、ターゲット供給装置40は実施形態4のノズル42及び実施形態4の変形例3のフィルタケース800を含み、実施形態4のノズル42と実施形態4の変形例3のフィルタケース800とが互いに締結されてもよい。従って、実施形態4の変形例4では、封止部510は、実施形態4の変形例3のように第1内包部材であるフィルタケース800及び実施形態4のように第2内包部材であるノズル42のそれぞれに一体に形成されている。2つの封止部510のうちの一方は、封止部510の径方向において、封止部510の他方の外側に位置する。なお、2つの封止部510が封止部510の中心軸方向に並んでおり、一方の封止部510が他方の封止部510に密着してもよい。
実施形態4、及び実施形態4の変形例3,4における封止部510の位置によって、封止部510は、第1内包部材であるフィルタケース800及び第2内包部材であるノズル42の少なくとも一方に一体に形成されていると理解できる。
実施形態4の変形例5として、図16、図17、及び図18に示すように、延在部700は、第1内包部材であるタンク本体410と第2内包部材であるフィルタケース800とのうちの封止部510を含む内包部材に一体に形成されていてもよい。図16に示すタンク本体410及びフィルタケース800の構成は、実施形態4のタンク本体410及びフィルタケース800の構成と同じとされる。図17に示すタンク本体410及びフィルタケース800の構成は、実施形態4の変形例1のタンク本体410及びフィルタケース800の構成と同じとされる。図18に示すタンク本体410及びフィルタケース800の構成は、実施形態4の変形例2のタンク本体410及びフィルタケース800の構成と同じとされる。図18に示す変形例において、延在部700は、底面410a及び上面810aのそれぞれに連続する必要はなく、底面410a及び上面810aのいずれか一方に連続してもよい。
実施形態4の変形例6として、図19、図20、及び図21に示すように、延在部700は、第1内包部材であるフィルタケース800と第2内包部材であるノズル42とのうちの封止部510を含む内包部材に一体に形成されていてもよい。図19に示すノズル42及びフィルタケース800の構成は、実施形態4のノズル42及びフィルタケース800の構成と同じとされる。図20に示すノズル42及びフィルタケース800の構成は、実施形態4の変形例3のノズル42及びフィルタケース800の構成と同じとされる。図21に示すノズル42及びフィルタケース800の構成は、実施形態4の変形例4のノズル42及びフィルタケース800の構成と同じとされる。図21に示す変形例において、延在部700は、底面82a及び上面42aのそれぞれに連続する必要はなく、底面82a及び上面42aのいずれか一方のみに連続してもよい。
実施形態4の変形例7として、延在部700は、第1内包部材であるタンク本体410と第2内包部材であるフィルタケース800とのうちの封止部510を含まない内包部材に一体に形成されていてもよい。
実施形態4の変形例8として、延在部700は、第1内包部材であるフィルタケース800と第2内包部材であるノズル42とのうちの封止部510を含まない内包部材に一体に形成されていてもよい。
実施形態4及び実施形態4の各変形例において、封止部510は、タンク本体410及びフィルタケース800側と、フィルタケース800及び第2内包部材であるノズル42側との両方に位置する必要はなく、どちらか一方に位置してもよい。
封止部510の塑性変形のために、タンク本体410とフィルタケース800とノズル42とにおいて、硬さに差が生じていてもよい。
タンク本体410とフィルタケース800とノズル42とは、1つの締結部材600によって締結されてもよい。
タンク本体410が筒状で、タンク本体410の内部空間がノズル流路424と連通していてもよい。この場合、タンク本体410の内部空間は第1流路となる。また、封止部510は、上面42aに対向するタンク本体410の端面に連続すればよい。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図している。従って、特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかである。また、本開示の実施形態を組み合わせて使用することも当業者には明らかである。
本明細書及び特許請求の範囲全体で使用される用語は、明記が無い限り「限定的でない」用語と解釈されるべきである。たとえば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、不定冠詞「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。また、「A、B及びCの少なくとも1つ」という用語は、「A」「B」「C」「A+B」「A+C」「B+C」又は「A+B+C」と解釈されるべきである。さらに、それらと「A」「B」「C」以外のものとの組み合わせも含むと解釈されるべきである。

Claims (6)

  1. ターゲット物質を内包する第1内包部材と、
    前記第1内包部材から流れ込む前記ターゲット物質を内包する第2内包部材と、
    前記第2内包部材に設けられる凹部に配置され、前記第1内包部材から流れ込む前記ターゲット物質をろ過するフィルタと、
    前記第1内包部材及び前記第2内包部材の一方に一体に形成されており、前記一方の内包部材から他方の内包部材に向かって延在し、前記第1内包部材及び前記第2内包部材の間の連通部を全周に渡って囲い、前記他方の内包部材に密着するリング状の封止部と、
    前記フィルタ及び前記第1内包部材に当接し、前記連通部を全周に渡って囲うリング状の固定部材と、
    前記第1内包部材が前記連通部を介して前記第2内包部材と連通するように前記第1内包部材及び前記第2内包部材を互いに締結し、締結によって前記他方の内包部材に前記封止部を押圧する締結部材と、
    を備え、
    前記封止部は、前記締結部材による前記他方の内包部材への押圧によって塑性変形し、塑性変形によって前記連通部の周囲における前記第1内包部材及び前記第2内包部材の間の空間を封止
    前記固定部材は、前記締結部材による第1内包部材からの押圧力により、前記フィルタを前記第2内包部材へ押圧する
    ターゲット供給装置。
  2. 請求項1に記載のターゲット供給装置であって、
    前記一方の内包部材のうちの前記封止部が連続する面は、平面であり、前記他方の内包部材に密着する前記封止部の密着面よりも前記他方の内包部材から離間している。
  3. 請求項1に記載のターゲット供給装置であって、
    前記他方の内包部材に密着する前記封止部の密着面及び前記他方の内包部材のうちの前記密着面が密着する面は、平面である。
  4. 請求項1に記載のターゲット供給装置であって、
    前記第1内包部材、前記第2内包部材、及び前記締結部材のそれぞれの熱膨張係数は、互いに同じである。
  5. プラズマ生成領域を含むチャンバ装置と、
    前記プラズマ生成領域にターゲット物質を供給するターゲット供給装置と、
    前記プラズマ生成領域において前記ターゲット物質からプラズマが生成されるように前記ターゲット物質にレーザ光を照射するレーザ装置と、
    を備え、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲット物質を内包する第1内包部材と、
    前記第1内包部材から流れ込む前記ターゲット物質を内包する第2内包部材と、
    前記第2内包部材に設けられる凹部に配置され、前記第1内包部材から流れ込む前記ターゲット物質をろ過するフィルタと、
    前記第1内包部材及び前記第2内包部材の一方に一体に形成されており、前記一方の内包部材から他方の内包部材に向かって延在し、前記第1内包部材及び前記第2内包部材の間の連通部を全周に渡って囲い、前記他方の内包部材に密着するリング状の封止部と、
    前記フィルタ及び前記第1内包部材に当接し、前記連通部を全周に渡って囲うリング状の固定部材と、
    前記第1内包部材が前記連通部を介して前記第2内包部材と連通するように前記第1内包部材及び前記第2内包部材を互いに締結し、締結によって前記他方の内包部材に前記封止部を押圧する締結部材と、
    を備え、
    前記封止部は、前記締結部材による前記他方の内包部材への押圧によって塑性変形し、塑性変形によって前記連通部の周囲における前記第1内包部材及び前記第2内包部材の間の空間を封止
    前記固定部材は、前記締結部材による第1内包部材からの押圧力により、前記フィルタを前記第2内包部材へ押圧する
    極端紫外光生成装置。
  6. プラズマ生成領域を含むチャンバ装置と、
    前記プラズマ生成領域にターゲット物質を供給するターゲット供給装置と、
    前記プラズマ生成領域において前記ターゲット物質からプラズマが生成されるように前記ターゲット物質にレーザ光を照射するレーザ装置と、
    を備え、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲット物質を内包する第1内包部材と、
    前記第1内包部材から流れ込む前記ターゲット物質を内包する第2内包部材と、
    前記第2内包部材に設けられる凹部に配置され、前記第1内包部材から流れ込む前記ターゲット物質をろ過するフィルタと、
    前記第1内包部材及び前記第2内包部材の一方に一体に形成されており、前記一方の内包部材から他方の内包部材に向かって延在し、前記第1内包部材及び前記第2内包部材の間の連通部を全周に渡って囲い、前記他方の内包部材に密着するリング状の封止部と、
    前記フィルタ及び前記第1内包部材に当接し、前記連通部を全周に渡って囲うリング状の固定部材と、
    前記第1内包部材が前記連通部を介して前記第2内包部材と連通するように前記第1内包部材及び前記第2内包部材を互いに締結し、締結によって前記他方の内包部材に前記封止部を押圧する締結部材と、
    を備え、
    前記封止部は、前記締結部材による前記他方の内包部材への押圧によって塑性変形し、塑性変形によって前記連通部の周囲における前記第1内包部材及び前記第2内包部材の間の空間を封止
    前記固定部材は、前記締結部材による第1内包部材からの押圧力により、前記フィルタを前記第2内包部材へ押圧する
    極端紫外光生成装置によって、前記ターゲット物質に前記レーザ光を照射することによって前記プラズマを生成し、前記プラズマから生成される極端紫外光を露光装置に出射し、
    電子デバイスを製造するために、前記露光装置によって感光基板上に前記極端紫外光を露光すること
    を含む電子デバイスの製造方法。
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