JP7514054B2 - セメント用混合材、およびセメント組成物 - Google Patents

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本発明は、バイオマス灰を含むセメント用混合材、および、該セメント用混合材を含むセメント組成物に関する。なお、本発明においてセメント用混合材は、セメント用混混和材、およびコンクリート用混和材も含む概念である。
石炭火力発電所で石炭を燃焼して得られる石炭灰は、セメント分野ではセメントの原料である粘土と化学成分が似ているため粘土代替品や、セメント用混和材(JIS A 6201 「コンクリート用フライアッシュ」)として、長年に渡り用いられてきた。しかし、年々深刻になる地球温暖化の対策のため、今後、火力発電所では石炭に代えて草木竹等のバイオマスの使用が増加すると予想される。
しかし、バイオマス灰には、バイオマスを単独で燃却して得られる専焼灰と、バイオマスと石炭を混合して燃焼して得られる混焼灰
があるが、いずれもセメント用混合材として用いる場合、セメント用混合材であるフライアッシュ等の石炭灰とは異なる特性を有する。例えば、非特許文献1は、セメントと木質バイオマス灰(専焼灰)を各種の割合で置換した混合セメントのモルタルの圧縮強度が記載されている。バイオマス灰の置換率が高くなる程、混合セメントモルタル/ベースセメントモルタルの強度比(活性度指数)は小さくなることから、バイオマス灰はモルタルの強度を低下させる。したがって、バイオマス灰をセメント用混合材として用いることは難しいと考えられていた。なお、本発明では、専焼灰および混焼灰のいずれも単にバイオマス灰という。
佐川ら、"木質バイオマス焼却灰のセメント混合材への適用"、第70回セメント技術大会講演要旨 2016、pp100~101
そこで、本発明は、バイオマス灰の有効利用に資すため、バイオマス灰を用いても、石炭灰のみを用いた場合と同等以上の強度および流動性を有するセメント用混合材を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を達成するため、鋭意検討した結果、下記[1]~[4]の構成を有するセメント用混合材は、前記課題を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
[1]KOの含有率が3~10質量%、およびCaOの含有率が10~45質量%であるパーム椰子殻灰、並びに、石炭灰を少なくとも含むセメント用混合材であって、パーム椰子殻灰および石炭灰の合計を100質量%として、パーム椰子殻灰を10~30質量%含む、セメント用混合材。
[2]前記パーム椰子殻灰中のガラスの含有率が35~70体積%である、前記[1]に記載のセメント用混合材。
[3]前記パーム椰子殻灰が、さらに、生石灰、消石灰、石灰石、および石膏からなる石灰石由来の粒子を10~50体積%含む、、前記[1]または[2]に記載のセメント用混合材。
[4]前記パーム椰子殻灰のブレーン比表面積が2500~6000cm/gである、前記[1]~[3]のいずれかに記載のセメント用混合材。
[5]パーム椰子殻灰が、パーム椰子殻を燃料の一部または全部に用いた火力発電所の循環流動床式焼却炉から得られる飛灰である、前記[1]~[4]のいずれかに記載のセメント用混合材の製造方法。
[6]前記パーム椰子殻灰および石炭灰の合計を100質量%として、前記パーム椰子殻灰を10~30質量%、および石炭灰を70~90質量%混合する、前記[5]に記載のセメント用混合材の製造方法。
[7]前記[1]~[4]のいずれか1項に記載のセメント用混合材とセメントを少なくとも含む、セメント組成物。
本発明のセメント用混合材は、石炭灰のみを用いた場合と同等以上の強度および流動性を有する。また、本発明は、バイオマス灰の有効利用に資することができる。
本発明は、前記のように、バイオマス灰および石炭灰を少なくとも含むセメント用混合材であって、バイオマス灰および石炭灰の合計を100質量%として、バイオマス灰を10~30質量%含む混合材等である。後掲の表4に示すように、バイオマス灰の含有率がこの範囲を外れると、材齢91日における活性度指数は低くなる。なお、バイオマス灰の含有率は好ましくは15~25質量%、より好ましくは15~20質量%である。
以下、本発明について、バイオマス灰、石炭灰、および、セメント組成物の製造方法に分けて、詳細に説明する。
1.バイオマス灰
バイオマス灰は無色のガラスと有色のガラスを含んでいる。本発明で用いるバイオマス灰中のガラス(無色のガラスおよび有色のガラス)の含有率は、好ましくは35~70体積%である。バイオマス灰中のガラスの含有率がこの範囲を外れると、活性度指数が低くなる。なお、バイオマス灰中のガラスの含有率は、好ましくは40~65質量%、より好ましくは45~60質量%である。なお、有色のガラスとは無色透明でないガラスである。
また、前記バイオマス灰は、草木竹の燃焼灰、食品残渣の燃焼灰が挙げられる。これらの中でも、草木竹の燃焼灰は、KOの含有率がより高く、活性度指数が高いので好ましい。バイオマス発電所では、バイオマスと石炭との混焼を行う場合もあるが、石炭を燃焼して得た石炭灰は一般的にKOの含有率が低くなるので、混焼時の石炭の混合量により得られるバイママス灰の活性が異なる。そのため、本発明で用いるバイオマス灰は、石炭との混焼である場合は、燃料中のバイオマスの比率が50質量%以上のものから得られた灰である。バイオマス灰は無色のガラスより有色のガラスを多く含んでいるので、好ましくはガラス全体に占める有色のガラスの割合が50%質量%以上のものを用いる。
前記バイオマス灰中のKOの含有率は、好ましくは2~10質量%である。バイオマス灰中のKOの含有率がこの範囲を外れると、活性度指数が低くなる。なお、バイオマス灰のKOの含有率は、より好ましくは3~8質量%、さらに好ましくは3~5質量%である。
さらに草木竹の燃焼灰の中でも、パーム椰子殻を燃料として用いて得られたパーム椰子殻灰(PKS灰)が、反応性に優れているため、本発明で用いるバイオマス灰(原料)として好適である。
パーム椰子殻は、パーム油生産の副産物であり、天然バイオマス・エネルギー産業で主に使用されている。パーム椰子殻は、灰分の少ない黄褐色の繊維状物質で、その粒径は5~40mm程度であり、発熱量は4000Kcal/kg程度であるため、再生可能資源を用いたエネルギー生産において、パーム椰子殻は、近年、バイオマス発電の燃料としての利用が増えている。
パーム椰子殻を燃料とするバイオマス発電の燃焼炉には、ストーカ式や流動床式がある。流動床式である循環流動床式、および加圧式流動床式の燃焼炉で発生したバイオマス灰のいずれも、炉内で脱硫を行うために石灰石が投入されるから、カルシウムや硫黄分を多く含み、また、粒度が細かいため、活性度指数がより高くなり好適である。
また、前記バイオマス灰中のCaOの含有率は、活性度指数が向上するため、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20~45質量%である。
また、前記バイオマス灰中の石灰石由来の粒子の含有率は、活性度指数が向上するため、好ましくは10~50体積%、より好ましくは15~45体積%、さらに好ましくは20~40体積%である。ここで、石灰石由来の粒子とは、生石灰、消石灰、石灰石、および石膏である。
さらに、前記バイオマス灰は、好ましくは水洗した飛灰である。後掲の表1に示すように、バイオマス灰は塩化物を比較的多く含むから、本発明のセメント用混合材を鉄筋コンクリートに使用する場合、鉄筋の腐食を抑制するため、事前にバイオマス灰の水洗が必要な場合がある。バイオマス灰はカリウムを多く含むため、塩素のほとんどが水溶性の塩化カリウムとして存在するので、水洗によって容易に塩素を除去できる。そして、水洗後のバイオマス灰は、水和による固結と活性度指数の低下を防止するため、好ましくは水洗後、直ちに脱水および/または乾燥するとよい。水洗後のバイオマス灰の脱水ケーキをセメントクリンカと同時に粉砕すると乾燥が不要になるから好ましい。
また、バイオマス灰が未燃カーボンを多く含む場合、AE剤や減水剤の吸着、モルタルおよびコンクリート等のセメント質硬化体の黒ずみを防止するため、好ましくは、事前にバイオマス灰の未燃カーボンを除去するとよい。また、バイオマス灰と石炭灰を混合して、バイオマス灰由来の未燃カーボンと石炭灰由来の未燃カーボンを一緒に同時に除去してもよい。バイオマス灰から未燃カーボンを除く方法として、浮遊選鉱、静電分離、分級、または加熱等が挙げられる。これらの中でも、塩素とカーボンを同時に除去できるため、好ましくは浮遊選鉱である。
本発明で用いるバイオマス灰のブレーン比表面積は、好ましくは2500~6000cm/gである。該比表面積が2500cm/g以上であれば、セメント用混合材の活性度指数が高く、6000cm/g以下であれば、モルタルおよびコンクリート等のセメント質硬化体を製造する際の作業性がより向上する。なお、前記ブレーン比表面積は、より好ましくは2700~5000cm/g、さらに好ましくは2900~4500cm/gである。バイオマス灰のブレーン比表面積は、粉砕および/または分級して調整するとよい。
2.石炭灰
本発明で用いる石炭灰のブレーン比表面積は、好ましくは2500~6000cm/gである。該比表面積が2500cm/g以上であれば、混合材の活性度指数が高く、6000cm/g以下であれば、セメント質硬化体を製造する際の作業性がより向上する。なお、前記ブレーン比表面積は、より好ましくは2700~5000cm/g、さらに好ましくは2900~4500cm/gである。
前記石炭灰の強熱減量(ig.loss)は、好ましくは10質量%以下である。強熱減量が10質量%以下であれば、セメント用混合材の活性度指数が高い。なお、石炭灰の強熱減量は、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1~3質量%である。石炭灰の強熱減量を前記数値範囲内にするため、加熱および/または静電分離等により、予め、未燃カーボンを除去するとよい。
石炭灰中のSiOの含有率は、好ましくは50質量%以上である。該含有率が50質量%以上であれば、セメント用混合材の活性度指数が高い。なお、石炭灰中のSiOの含有率は、より好ましくは51~80質量%、さらに好ましくは52~70質量%である。また、SiOの含有率が80質量%を超える石炭灰は入手が困難である。
石炭灰の材齢91日の活性度指数は、好ましくは85%以上である。該活性度指数が85%以上であれば、セメント用混合材の活性度指数は高い。なお、該活性度指数は、より好ましくは90%以上である。
また、石炭灰のフロー値比は、好ましくは95%以上である。該フロー値比が95%以上であれば、セメント組成物の流動性がより高くなる。なお、該フロー値比は、より好ましくは100%以上である。
3.セメント組成物の製造方法
本発明のセメント用混合材を含むセメント組成物の製造方法は、最終製品であるコンクリート等のセメント質硬化体に、バイオマス灰および石炭灰が混合されていればよく、例えば、
(i)予めバイオマス灰、および石炭灰の二成分を混合した後、さらにセメントに混合する方法
(ii)フライアッシュセメントにバイオマス灰を混合する方法
(iii)セメント、バイオマス灰、および石炭灰の三成分を混合する方法
(iv)セメントクリンカ、バイオマス灰、および石炭灰を混合した後、該混合物を粉砕して粒度を調整する方法
(v)バイオマス灰、およびセメントクリンカを粉砕して混合した後、石炭灰を混合する方法
(vi)石炭灰、およびセメントクリンカを粉砕して混合した後、バイオマス灰を混合する方法
(vii)コンクリートの混練時に、バイオマス灰、および石炭灰を添加して混練する方法
が挙げられる。
バイオマス灰は、粉砕すると材齢7日における活性度指数が高まるため、前記製造方法の中でも前記(iv)~(v)のように粉砕工程を含む製造方法が好ましい。
前記セメント組成物の製造に用いるセメントは、特に限定されず、普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、エコセメント、白色セメント、耐硫酸塩セメント等が挙げられる。これらの中でも、汎用性が高い普通ポルトランドセメントが好適である。
セメント組成物中のセメント用混合材の含有率は、好ましくは5~40質量%である。該含有率が5質量%未満では、バイオマス灰の有効利用量が少なく、40質量%を超えると、セメント組成物の初期強度発現性が低下する。なお、該含有率は、好ましくは10~30質量%、より好ましくは15~25質量%である。
セメントやバイオマス灰には石膏が含まれるが、前記セメント組成物の強度を高めるため、さらに石膏を添加してもよい。セメント組成物中の石膏の含有率は、SO換算で1.4~6質量%である。該含有率が1.4質量%未満では、セメント組成物の初期強度発現性が低下し、6質量%を超えると、セメント組成物の長期強度発現性が低下する。なお、該石膏の含有率は、好ましくは1.5~4質量%、さらに好ましくは1.6~3質量%である。
本発明のセメント組成物は、強度や流動性を調整するために、石灰石微粉末および/または高炉スラグ微粉末を含んでもよい。
本発明のセメント組成物が石灰石微粉末や高炉スラグ微粉末を含む場合、セメント組成物全体を100質量%として、石灰石微粉末および/または高炉スラグ微粉末の含有率は、好ましくは10質量%以下である。石灰石微粉末および/または高炉スラグ微粉末の含有率が10質量%以下であれば、セメント組成物の強度発現性の低下が起こらない。なお、該含有率は、より好ましくは7質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。石灰石微粉末または高炉スラグ微粉末のブレーン比表面積は、好ましくは3000~10000cm/gである。該ブレーン比表面積が、3000cm/g以上であれば、セメント組成物の強度発現性がより向上し、10000cm/gを超えると、粉砕コストが増加する。なお、該ブレーン比表面積は、より好ましくは4000~9000cm/gである。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.使用材料
(1) バイオマス灰(混焼灰)
(i)パーム椰子殻灰A(略号:PKS灰A)、およびパーム椰子殻灰B(略号:PKS灰B)
出力2万kwの循環流動床式ボイラから捕集した飛灰である。なお、パーム椰子殻と石炭の混合燃料中の石炭の含有率は10質量%である。
(ii)パーム椰子殻灰C(略号:PKS灰C)
出力5万kwの循環流動床式ボイラから捕集した飛灰である。なお、パーム椰子殻と石炭の混合燃料中の石炭の含有率は10質量%である。
前記パーム椰子殻灰A~Cの化学組成等を表1に示し、これらのブレーン比表面積、フロー値比、および活性度指数を表2に示す。パーム椰子殻灰Cは粉砕品も使用した。
パーム椰子殻灰の強熱減量(ig.loss)は、975±25℃で、15分間加熱したパーム椰子殻灰の質量減少率、すなわち、100×(加熱前のパーム椰子殻灰の質量-加熱後のパーム椰子殻灰の質量)/加熱前のパーム椰子殻灰の質量(単位:質量%)である。また、化学組成は、蛍光X線による定量分析(検量線法)を行って求めた。鉱物構成は、偏光顕微鏡下において、定間隔で薄片を移動させながら、顕微鏡の視野に設置された十字線の交点の直下にきた鉱物相を数えることにより、構成割合を求めるポイントカウンティング法により求めた。また、薄片は、試料をエポキシ樹脂で固めた後、20mm×30mm程度のチップを切り出し、厚さ20μm程度の鏡面研磨薄片を作製した。
また、前記パーム椰子殻灰のブレーン比表面積、フロー値比、および活性度指数は、JIS A 6201「コンクリート用フライアッシュ」の附属書Cに準拠して測定した。ちなみに、前記フロー値比は、基準モルタルのフロー値に対する試験モルタルのフロー値の比を百分率で表したものであり、前記活性度指数は、基準モルタルの圧縮強度に対する試験モルタルの圧縮強度の比を百分率で表したものである。
Figure 0007514054000001
Figure 0007514054000002
(2)石炭灰aおよび石炭灰b
石炭灰aおよび石炭灰bのブレーン比表面積、フロー値比、および活性度指数を表3に示す。なお、前記石炭灰のフロー値比および活性度指数は、前記附属書Cに準拠して測定した。
Figure 0007514054000003
(3)セメント
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製、住友大阪セメント社製、および宇部三菱セメント社製を均等に混合したセメント)を用いた。
(4)細骨材
JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に規定する標準砂を用いた。
(5)水道水
2.セメント用混合材のフロー値比および活性度指数の測定
表4の配合に従い、パーム椰子殻灰および石炭灰を混合してセメント用混合材を作製した。次に、前記附属書Cに準拠して、前記セメント用混合材のフロー値比および活性度指数を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0007514054000004
表4に示すように、パーム椰子殻灰Cを含有率が10~30質量%である実施例1~3のセメント用混合材のフロー値比は97~101であり、石炭灰aが100質量%の比較例1のセメント用混合材のフロー値比の103と比べほぼ同等である。
また、実施例1~3の活性度指数は材齢7日で68~70%、材齢28日で78~79%であり、比較例1の活性度指数の材齢7日における68%、材齢28日における78%と比べほぼ同等である。これらに対し、材齢91日における実施例1~3の活性度指数は92~95%であるから、材齢91日における比較例1の活性度指数の90%と比べ高い。
また、種類の異なるパーム椰子殻灰および石炭灰を含む実施例4~6においても、同様のことが云える。
Figure 0007514054000005
表4の実施例1~3(PKS灰の非粉砕品)と表5の実施例7~9(PKS灰の粉砕品)に示すように、パーム椰子殻灰Cの粉砕品C1を用いた場合、非粉砕品Cを用いたものに比べフロー値比が高く、また、特に材齢7日の活性度指数が高くなった。
以上のことから、本発明は、今後、増加が予想されるバイオマス灰の有効利用に資すことができ、また、フロー値比が大きく活性度指数が高いセメント用混合材を提供することができる。

Claims (7)

  1. Oの含有率が3~10質量%、およびCaOの含有率が10~45質量%であるパーム椰子殻灰、並びに、石炭灰を少なくとも含むセメント用混合材であって、パーム椰子殻灰および石炭灰の合計を100質量%として、パーム椰子殻灰を10~30質量%含む、セメント用混合材。
  2. 前記パーム椰子殻灰中のガラスの含有率が35~70体積%である、請求項1に記載のセメント用混合材。
  3. 前記パーム椰子殻灰が、さらに、生石灰、消石灰、石灰石、および石膏からなる石灰石由来の粒子を10~50体積%含む、請求項1または2に記載のセメント用混合材。
  4. 前記パーム椰子殻灰のブレーン比表面積が2500~6000cm/gである、請求項1~3のいずれか1項に記載のセメント用混合材。
  5. パーム椰子殻灰が、パーム椰子殻を燃料の一部または全部に用いた火力発電所の循環流動床式焼却炉から得られる飛灰である、請求項1~4のいずれか1項に記載のセメント用混合材の製造方法。
  6. 前記パーム椰子殻灰および石炭灰の合計を100質量%として、前記パーム椰子殻灰を10~30質量%、および石炭灰を70~90質量%混合する、請求項5に記載のセメント用混合材の製造方法。
  7. 請求項1~4のいずれか1項に記載のセメント用混合材とセメントを少なくとも含む、セメント組成物。
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