JP7513382B2 - 制御装置 - Google Patents

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本発明は、制御の異常を抑制する制御装置に関する。
予め設定された針落ち位置に順番に針落ちを行うミシンとして、電子サイクル縫いミシンが知られている。電子サイクル縫いミシンは、生地に対する複数の針落ち位置とその順番が定められた縫製パターンデータに基づいて、一針ごとに生地を移動させて所定の縫製パターン通りの縫製を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-192530号公報
ところで、上記電子サイクル縫いミシンは、水平且つ互いに直交する方向に生地を移動させるX軸モーター及びY軸モーターを制御して、毎回の針落ちごとに目標となる針落ち位置に生地を位置決めする必要があり、その制御のためには短時間で多くの処理をこなす必要がある。
このため、電子サイクル縫いミシンでは、制御装置が、全体の制御指令を生成するCPUと、制御指令に基づいてX軸モーター及びY軸モーターへの駆動信号を生成するFPGA(Field Programmable Gate Array)のような論理素子とを備え、一部の処理をFPGAに行わせることが検討されている。
しかしながら、CPU側で何らかの異常が発生すると、異常に基づく制御指令をFPGAが受け取り、それ基づいてX軸モーターやY軸モーターの駆動を続けてしまうおそれがあった。これにより、X軸モーターやY軸モーターが異常な動作を続けたり、X軸モーターやY軸モーターに過剰な電流が流れ続けたりするおそれがあり、これらに損傷や破壊を生じさせるおそれがあった。
本発明は、異常な制御を抑制することをその目的とする。
請求項1記載の発明は、制御装置において、
制御対象としてのモーターに対する第一制御指令を出力する第一制御素子と、
前記第一制御指令に基づいて前記モーターに対する第二制御指令を出力する第二制御素子とを備え、
前記第一制御素子が、前記第二制御素子を介して前記モーターの制御を行う制御装置において、
前記第一制御素子は、前記第一制御指令を規定の周期で前記第二制御素子に入力し、
前記第二制御素子は、周期的な前記第一制御指令の入力が得られない場合又は周期を逸脱した場合に前記第一制御素子を異常と判定し、前記モーターを停止させる
さらに、請求項1記載の発明は、
前記第一制御素子は、基準クロック信号を生成して、前記第二制御素子に入力し、
前記第二制御素子は、予備のクロック信号を生成する。
さらに、請求項1記載の発明は、
前記第二制御素子は、前記予備のクロック信号に基づいて前記基準クロック信号を監視して前記第一制御素子の異常を判定すると共に、異常により前記基準クロック信号の入力が途絶えた場合に、前記予備のクロック信号に基づいて前記モーターに対する制御を行うことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の制御装置において、
前記第一制御素子は、正常動作信号を規定の周期で前記第二制御素子に入力し、
前記第二制御素子は、周期的な前記正常動作信号の有無から前記第一制御素子の異常を判定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の制御装置において、
第二制御指令は、PWM信号であることを特徴とする。
本発明は、第一制御素子が第一制御指令を規定の周期で第二制御素子に入力し、第二制御素子は、周期的な第一制御指令の有無から第一制御素子の異常を判定するので、第一制御素子の異常により第一制御指令が途絶えると、第二制御素子は速やかに第一制御素子の異常の発生を認識することが可能となる。
本発明の実施形態であるミシンの概略構成図である。 ミシンの針板周辺の斜視図である。 ミシンの制御系のブロック図である。 制御装置のブロック図である。 制御装置の機能ブロック図である。
[発明の実施形態の概略構成]
以下、本発明である制御装置を適用したミシンを本発明の実施の形態として、図1乃至図5に基づいて詳細に説明する。図1はミシン10の概略構成図、図2はミシン10の針板周辺の斜視図、図3は制御系のブロック図である。
ミシン10は、いわゆる電子サイクル縫いミシンであって、ミシンフレーム20と、縫い針11を保持する針棒12を上下動させる針上下動機構30と、ミシンフレーム20のミシンベッド部21の針落ち位置に設けられた針板16と、針板16の下側で縫い針11の上糸を下糸に絡める釜機構50と、被縫製物である布地を縫い針11に対してX-Y平面に沿って任意に移動させる移動機構としての送り機構60と、上糸の縫い開始端部を保持する上糸保持装置40と、最終針の針落ち後に上糸及び下糸を切断する糸切り装置80と、布地のばたつきを押さえる中押さえ機構85と、上記各構成の動作制御を行う制御装置120とを備えている。
なお、糸調子装置及び天秤等についてはミシンに搭載されている周知の機構であるため図示及び詳細な説明は省略する。
以下、上記各構成について順番に説明する。
[ミシンフレーム]
ミシンフレーム20は、図1に示すように、下部に位置するミシンベッド部21と、ミシンベッド部21の一端部から上方に立ち上げられたミシン立胴部22と、ミシン立胴部22の上部からミシンベッド部21に沿うように延設されたミシンアーム部23とからなる。
ここで、ミシン10の構成を説明するにあたって、後述する針棒12の上下動方向をZ軸方向とし、これと直交する方向であってミシンベッド部21及びミシンアーム部23の長手方向に平行な方向をY軸方向とし、Z軸方向及びY軸方向の双方に直交する方向をX軸方向とする。
なお、ミシン10を水平面上に設置した場合に、Z軸方向は鉛直上下方向となり、X軸方向及びY軸方向は水平方向となる。
また、Y軸方向の一方であってミシンフレーム20の面部側を「前」、その逆側を「後」とし、X軸方向の一方であって面部に正対した状態で左手側を「左」、右手側を「右」とし、Z軸方向の一方の鉛直上方を「上」、その逆側を「下」とする。
ミシンベッド部21の前端上部には、水平な作業台14が設けられており、その針落ち位置には針穴161が形成された針板16が面一で設けられている。
ミシンアーム部23の前端部内側では、その長手方向(Y軸方向)に平行に向けられた上軸32(主軸)が回転可能に支持されている。
また、ミシンベッド部21の内側では、その長手方向(Y軸方向)に平行に向けられた下軸51が回動可能に支持されている。
[針上下動機構]
針上下動機構30は、図1に示すように、ミシン立胴部22の上部に設けられたサーボモーターからなるミシンモーター31と、このミシンモーター31の出力軸に接続されて回転を行う上軸32と、当該上軸32のミシン面部側の端部に固定装備された針棒クランク34と、針棒クランク34において上軸32による回転中心から偏心した位置に一端部が連結されたクランクロッド35と、針棒抱き36を介してクランクロッド35の他端部に連結された針棒12とを備えている。
針棒12は、その下端部に縫い針11を保持すると共に、Z軸方向に沿った往復上下動が可能となるようにミシンアーム部23に支持されている。
ミシンモーター31はサーボモーターであり、エンコーダー37を備えている(図3参照)。そして、制御装置120がエンコーダー37からミシンモーター31の回転速度、上軸角度等の検出を行い、ミシンモーター31に対する動作制御を実施するようになっている。
なお、針棒クランク34、クランクロッド35、針棒抱き36等の構成は、周知のものと同じであるため詳細な説明は省略する。
[中押さえ機構]
中押さえ機構85は、縫い針11を遊挿可能な枠状の中押さえ86と、ミシンモーター31から動力を得て中押さえ86を縫い針11と同周期で小さく昇降させる動力伝達機構と、中押さえ86の下死点高さを調節する中押さえモーター86とを備えている。
中押さえ86は、送り機構60に保持された布地の上方で縫い針11よりも小さいストロークで昇降動作を行い、布地のばたつきを上から押さえて布地からの縫い針11の引き抜きを容易にする。
[送り機構]
送り機構60は、図1~図3に示すように、水平な針板16の上面に沿って布地を移動させて、縫い針11に対して任意に移動位置決めを行う。
このため、送り機構60は、ミシンベッド部21の上面において、X軸方向及びY軸方向に沿って移動可能に支持された下板61及び土台62と、土台62により昇降可能に支持され、下板61の上から布地の保持を行う布押さえ63と、布押さえ63を昇降させる昇降用エアシリンダー64と、土台62を介して布押さえ63をX軸方向に沿って移動させるための駆動源となるX軸モーター65と、土台62を介して布押さえ63をY軸方向に沿って移動させるための駆動源となるY軸モーター66とを備えている。
なお、上記下板61及び布押さえ63は、保持枠として機能する。
下板61はX-Y平面に沿って設けられた長尺な平板であり、その前端部は矩形の枠状を呈しており、中央部が広く開口している。
土台62は下板61の上面後端側に立設されており、土台62と下板61は、布押さえ63と共にX-Y平面に沿って移動を行う。
そして、下板61の前端部の上側には、土台62に支持された布押さえ63が配置されている。この布押さえ63も矩形の枠状であって、土台62の前端部に形成された長穴に沿って昇降可能に支持されている。そして、下板61と布押さえ63は、互いの開口部がほぼ一致するように重ね合わせることができ、当該開口部の内側で縫製が行われる。土台62には、昇降用エアシリンダー64により先端部が上下に揺動を行う図示しない昇降レバーが装備されており、布押さえ63は、昇降レバーの先端部に係合して昇降動作が付与される。
X軸モーター65及びY軸モーター66は、いずれも、制御装置120によりその動作が制御されるステッピングモーターである。ミシンベッド部21には、X軸モーター65及びY軸モーター66のトルクをそれぞれX軸方向及びY軸方向の直動動作に変換する周知の伝達機構が内蔵されており、X軸モーター65及びY軸モーター66から土台62及び下板61にX軸方向及びY軸方向の直動動作が伝達される。
[釜機構]
釜機構50は、半回転釜を有し、大釜54の内側で針棒12の上下動と同期して往復回動を行う図示しない中釜と、中釜の内側に収納された図示しないボビン及びボビンケースと、中釜に往復回動を付与するドライバ55と、上軸32に形成されたクランク部33に一端部が連結されたクランクロッド53と、クランクロッド53の他端部に連結されたアーム部521を有する往復回動軸52と、往復回動軸52により増速されて往復回動を行う下軸51とを備え、当該下軸51はドライバ55を介して中釜を往復回動させるようになっている。また、前述したミシンモーター31は針棒12の上下動と釜機構50の回動動作の駆動源となり、中釜は上軸32と同周期で往復回動を行い、縫い針11の上下動と釜機構50の回動により上糸を下糸に絡める。なお、半回転釜の構造・構成は周知であるため、詳細な説明は省略する。
[糸切り装置]
糸切り装置80は、Z軸回りに回動を行う動メスと、動メスと協働して上糸及び下糸を切断する固定メスと、動メスの回動動作の駆動源となるアクチュエーターとしての糸切りモーター81と、糸切りモーター81から動メスに往復回動を伝達する複数のリンク体とを備えている。
動メスは、前進と後退による往復回動を行い、前進回動時に下糸及び上糸の切断部位を選択的に捕捉し、後退回動時に捕捉した上糸及び下糸を切断する。
[上糸保持装置]
上糸保持装置40は、糸切り装置80と釜機構50の間に配置され、これらの間を渡る上糸の縫い開始端部を保持する糸掴みと、糸掴みによる上糸の縫い開始端部の保持と解放とを切り替える保持用モーター41とを備えている。
そして、上糸保持装置40は、縫い開始時に、糸切り装置80と釜機構50の間を渡る上糸の縫い開始端部を糸掴みで掴み、数針の縫製後に解放する。
これにより、上糸の縫い開始端部を布地の下側に保持し、縫い目の形成を適正に行うことができる。
[ミシンの制御系]
図3に示すように、制御装置120は、制御用の各種プログラムが記憶、格納されたプログラムメモリ122と、これらの各種プログラムに従って各種演算処理を行うCPU121と、各種処理におけるワークメモリとして使用されるRAM123と、各種の縫製パターンデータ及び設定データを格納したデータメモリ124とで概略構成されている。
そして、制御装置120には、図示しないシステムバス、インターフェイス又は駆動回路等を介して、針上下動機構30のミシンモーター31、エンコーダー37、送り機構60のX軸モーター65、Y軸モーター66、昇降用エアシリンダー64、糸切り装置80の糸切りモーター81、中押さえ機構85の中押さえモーター86、上糸保持装置40の保持用モーター41等が接続されている。
なお、昇降用エアシリンダー64は、その往復動作を切り替える電磁弁を介して動作制御が行われるが、ここでは電磁弁の図示を省略する。
また、制御装置120には、縫製に関する各種の設定を入力するための操作入力部125と縫製の実行等の信号入力手段としてのペダル126とが接続されている。
操作入力部125では、例えば、縫製パターンデータ中の針数、針落ち位置等の各種の設定を行う。
ペダル126は、踏み込みにより縫製の開始を指示入力する。
[縫製動作]
制御装置120は、上記構成により、縫製時において、ミシンモーター31の駆動を開始し、保持用モーター41により、第一針目の針落ちの上糸の縫い開始端部を捕捉し、縫製パターンデータに定められた針落ち位置を読み込んで、X軸モーター65及びY軸モーター66により布地を位置決めして、縫製パターンデータに定められた針落ち位置に従って順番に縫製を行う。
また、縫製の開始から規定針数の縫製が行われると、保持用モーター41により、上糸の縫い開始端部を解放する。
また、縫製パターンデータ中に中押さえの高さの設定が記録されている場合には、中押さえモーター86により、縫製パターンデータに定められた針数で中押さえの高さが変更調節される。
そして、最終針において、制御装置120は、糸切りモーター81により上糸及び下糸の切断を行い、ミシンモーター31の停止により縫製を終了する。
[CPU周辺の詳細]
送り機構60のX軸モーター65、Y軸モーター66、糸切り装置80の糸切りモーター81、中押さえ機構85の中押さえモーター86、上糸保持装置40の保持用モーター41は、いずれもステッピングモーターである。
そして、図4に示すように、これらのステッピングモーターに対して、制御装置120は、第一制御素子であるCPU121と第二制御素子であるFPGA(Field Programmable Gate Array)127(図3では図示略)との協働によりPWM(Pulse Width Modulation)制御を行っている。
CPU121から直接的に複数のステッピングモーターに対してPWM制御を行うと、負荷が非常に大きくなり、高速動作が困難となるので、並列処理に適したFPGA127を通じて複数のステッピングモーターに対するPWM制御を行い、高速化を実現している。
なお、制御装置120は、FPGA127を二つ備えており、一方のFPGA127により、X軸モーター65、Y軸モーター66のPWM制御を行い、他方のFPGA127により、糸切りモーター81、中押さえモーター86、保持用モーター41のPWM制御を行っている。
各FPGA127の行う処理については同一なので、X軸モーター65、Y軸モーター66のPWM制御を行うFPGA127について説明を行う。
CPU121は、制御の同期をとるために、FPGA127に対して、規定の周期で基準クロック信号を入力する。
また、CPU121は、制御対象である各ステッピングモーターに対する第一制御指令として、各モーター65,66に対する電流指令を、FPGA127に対して、規定の周期で繰り返し更新出力する。X軸モーター65、Y軸モーター66は、二相のステッピングモーターであり、CPU121は、電流指令として、電流を流すべき相とその電流値とをFPGA127に入力する。
FPGA127は、電流指令に従って、対象となるステッピングモーターのブリッジ回路を通じて、対象となる相に対して、電流指令に定められた電流値に対応するデューティー比のパルス電流を第二制御指令として入力する。
このように、CPU121による第一制御指令とFPGA127の第二制御指令とが周期的に出力されることで、X軸モーター65とY軸モーター66は、目標とする動作量で駆動が行われる。
FPGA127は、CPU121からの電流指令に基づいて各ステッピングモーターの動作制御を行う機能に加えて、CPU121の異常の発生を監視する機能を備えている。
図5は、FPGA127の監視機能を示す機能ブロック図である。
図示のように、FPGA127は、CPU121の基準クロック信号とは別に予備のクロック信号を生成する内部クロック127aと、電流指令の更新監視モジュール127bと、基準クロックの異常監視モジュール127cと、正常動作信号の監視モジュール127dとが内部に構成されている。
内部クロック127aは、FPGA127内に設けられた予備のクロック信号を発信する回路からなる。この予備のクロック信号は、上述した各モジュール127b,127c,127dを含むFPGA127全体に対して入力される。
例えば、CPU121に異常が発生し、基準クロック信号の入力が途絶えると、そのままの状態ではX軸モーター65、Y軸モーター66に対する電流制御を行うことができなくなってしまう。
しかし、FPGA127は、予備のクロック信号を生成する内部クロック127aを有するので、基準クロック信号の入力が途絶えた場合でも、予備のクロック信号に基づいてX軸モーター65、Y軸モーター66に対する電流制御を行うことが可能となる。
電流指令の更新監視モジュール127bは、前述したCPU121がFPGA127に一定の周期で入力する電流指令の有無を監視し、規定の周期を大きく逸脱して電流指令が入力された場合や電流指令そのものが入力されない場合に、CPU121に異常が発生したものと判定する。なお、周期がどの程度、逸脱した場合に異常と判定するかは、任意に設定可能としても良い。
この場合、FPGA127は、当該FPGA127に接続されている全てのステッピングモーター(X軸モーター65及びY軸モーター66)に対して電流を停止して駆動を停止させる。
基準クロックの異常監視モジュール127cは、前述したCPU121からの基準クロック信号の周期を内部クロック127aの予備のクロック信号によって計測し、正規の周期から大きく逸脱を生じていないかを監視する。そして、基準クロック信号の周期が規定の周期を大きく逸脱して入力された場合や基準クロック信号そのものが入力されない場合に、CPU121に異常が発生したものと判定する。なお、周期がどの程度、逸脱した場合に異常と判定するかは、任意に設定可能としても良い。
この場合も、FPGA127は、当該FPGA127に接続されている全てのステッピングモーター(X軸モーター65及びY軸モーター66)に対して電流を停止して駆動を停止させる。
正常動作信号の監視モジュール127dは、CPU121が出力する正常動作信号を監視する。正常動作信号は、CPU121が正常動作時において、FPGA127に対して規定の周期で入力する信号である。
正常動作信号の監視モジュール127dは、正常動作信号の入力の有無を監視し、規定の周期を大きく逸脱して正常動作信号が入力された場合や正常動作信号そのものが入力されない場合に、CPU121に異常が発生したものと判定する。なお、周期がどの程度、逸脱した場合に異常と判定するかは、任意に設定可能としても良い。
この場合も、FPGA127は、当該FPGA127に接続されている全てのステッピングモーター(X軸モーター65及びY軸モーター66)に対して電流を停止して駆動を停止させる。
なお、FPGA127は、二つ設けられているが、これらは個々に内部クロック127a、電流指令の更新監視モジュール127b、基準クロックの異常監視モジュール127c及び正常動作信号の監視モジュール127dを備えており、個別にCPU121の異常を監視している。
この場合、二つのFPGA127の間で、いずれか一方のFPGA127がCPU121の異常を検出したときに、他方のFPGA127に異常検出信号を入力する構成としても良い。これにより、二つのFPGA127が制御する全てのステッピングモーターを速やかに停止させることが可能である。
[発明の実施形態の技術的効果]
上記ミシン10の制御装置120は、CPU121が電流指令を規定の周期でFPGA127に入力し、電流指令の更新監視モジュール127bは、周期的な電流指令の有無からCPU121の異常を判定している。
このため、例えば、CPU121が異常を発生する直前の最後の電流指令が、ステッピングモーターを駆動させる電流指令であった場合、異常発生後は、駆動が停止しない状態になるおそれがあったが、電流指令の更新監視モジュール127bによって、CPU121の異常を検出することができ、ステッピングモーターの駆動を停止させることが可能となる。特に、異常を発生する直前の最後の電流指令が大きな電流を流す指令の場合、モーターの発熱、破損等のおそれがあったが、これらも効果的に発生を低減することが可能となる。
また、制御装置120は、CPU121が基準クロック信号を生成してFPGA127に入力し、FPGA127は、予備のクロック信号を生成するので、CPU121の異常発生により基準クロック信号が途絶えた場合でも、予備のクロック信号に基づいて、その後の動作制御や処理を行うことが可能となる。
また、制御装置120は、FPGA127が、予備のクロック信号に基づいて基準クロック信号の周期を監視してCPU121の異常を判定するので、異常発生時に各ステッピングモーターを停止させることができ、また、過電流による発熱、破損等を回避することが可能となる。また、基準クロック信号の周期の狂いによるステッピングモーターの動作の異常も抑制することが可能となる。
また、制御装置120は、CPU121が正常動作信号を規定の周期でFPGA127に入力し、FPGA127は、周期的な正常動作信号の有無からCPU121の異常を判定している。
このため、異常発生を速やかに検出して各ステッピングモーターを停止させることができ、また、過電流による発熱、破損等を回避することが可能となる。
また、FPGA127は、各ステッピングモーターに対してPWM信号を入力するPWM制御を行っているが、PWM信号はオンとオフの二値からなる信号であることから、異常発生時に二値のいずれかで固定されるおそれがあり、CPU121の異常発生時に影響を受けやすい。
しかしながら、電流指令の更新監視モジュール127b、基準クロックの異常監視モジュール127c又は正常動作信号の監視モジュール127dにより、CPU121の異常を検出可能であるため、PWM制御における異常な制御を効果的に抑制することが可能となる。
[その他]
上記実施形態では、制御装置120の制御対象がステッピングモーターである場合を例示しているが、外部からの制御信号で制御可能なあらゆる機械、器具、装置、素子、その他のものを制御対象とすることができる。また、制御対象は、動作を行うモーター、その他のアクチュエーターに限定されず、明るさや温度、その他の状態が制御されるあらゆる機械、器具、装置、素子、その他のものを制御対象とすることが可能である。
従って、上記実施形態では、ミシン10の制御装置120について例示したが、制御装置を搭載する上位装置はミシンに限定されず、あらゆる装置を対象とすることが可能である。
また、制御装置の第一制御素子をCPU、第二制御素子をFPGAとする場合を例示したが、主と従或いは上位と下位の関係にある各種の制御素子を第一制御素子と第二制御素子として選択することが可能である。
また、上記実施形態では、第二制御素子であるFPGA127がPWM制御を実行する場合を例示したがこれに限定されない。
10 ミシン
41 保持用モーター(制御対象)
65 X軸モーター(制御対象)
66 Y軸モーター(制御対象)
81 糸切りモーター(制御対象)
86 中押さえモーター(制御対象)
120 制御装置
121 CPU(第一制御素子)
127 FPGA(第二制御素子)
127a 内部クロック
127b 電流指令の更新監視モジュール
127c 基準クロックの異常監視モジュール
127d 正常動作信号の監視モジュール

Claims (3)

  1. 制御対象としてのモーターに対する第一制御指令を出力する第一制御素子と、
    前記第一制御指令に基づいて前記モーターに対する第二制御指令を出力する第二制御素子とを備え、
    前記第一制御素子が、前記第二制御素子を介して前記モーターの制御を行う制御装置において、
    前記第一制御素子は、前記第一制御指令を規定の周期で前記第二制御素子に入力し、
    前記第二制御素子は、周期的な前記第一制御指令の入力が得られない場合又は周期を逸脱した場合に前記第一制御素子を異常と判定し、前記モーターを停止させ
    前記第一制御素子は、基準クロック信号を生成して、前記第二制御素子に入力し、
    前記第二制御素子は、予備のクロック信号を生成し、前記予備のクロック信号に基づいて前記基準クロック信号を監視して前記第一制御素子の異常を判定すると共に、異常により前記基準クロック信号の入力が途絶えた場合に、前記予備のクロック信号に基づいて前記モーターに対する制御を行うことを特徴とする制御装置。
  2. 前記第一制御素子は、正常動作信号を規定の周期で前記第二制御素子に入力し、
    前記第二制御素子は、周期的な前記正常動作信号の有無から前記第一制御素子の異常を判定することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 第二制御指令は、PWM信号であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
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