JP7511904B2 - 畦塗り機 - Google Patents

畦塗り機 Download PDF

Info

Publication number
JP7511904B2
JP7511904B2 JP2021007862A JP2021007862A JP7511904B2 JP 7511904 B2 JP7511904 B2 JP 7511904B2 JP 2021007862 A JP2021007862 A JP 2021007862A JP 2021007862 A JP2021007862 A JP 2021007862A JP 7511904 B2 JP7511904 B2 JP 7511904B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
ridge
unit
tilling
coating machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021007862A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022112167A (ja
Inventor
英昭 大村
Original Assignee
松山株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 松山株式会社 filed Critical 松山株式会社
Priority to JP2021007862A priority Critical patent/JP7511904B2/ja
Publication of JP2022112167A publication Critical patent/JP2022112167A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7511904B2 publication Critical patent/JP7511904B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Soil Working Implements (AREA)
  • Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)

Description

本発明は、畦塗り機に関し、特に、トラクタに装着して耕耘深さの調整が可能な畦塗り機に関する。
トラクタに装着して畦塗り作業を行う畦塗り機は、進行方向の前側に耕耘部、その後ろに畦形成部を備えることで畦を形成する。具体的には、耕耘部で旧畦の土を盛り上げて、畦形成部の回転により畦形状に形成する。このとき、耕耘部の耕耘深さを変えることにより、畦形成部に送る土の量を調整して、適切な畦を形成することが可能となる。ここで、土の量が少ない場合は新畦に必要な土が十分に供給されず、強度の強い新畦が形成されない。また、土の量が多いと土が畦形成部の上面を乗り越えて圃場の外等へこぼれて問題が生じる場合がある。
特許文献1には、土量検出手段によって検出された検出値に応じて土量検出手段の検出位置と整畦部の基準部位との上下方向の距離が一定になるようにアクチュエータの作動を制御して、前処理部に対して整畦部を上下方向に移動させる畦塗り機が記載されている。
特許第6110094号公報
畦塗り作業をする場合は、作業者はトラクタに乗車してトラクタを操作しながら行う必要がある。これにより、耕耘部の耕耘深さを手動で調整する場合は、作業者はトラクタから降車する必要があり、畦塗り作業をしたまま調整を行うことができない。このため、補助者が必要となるが、この場合であっても、目視での確認のため土量の変化に対して正確な調整を行うことができない可能性がある。また、補助者の安全性も確保する必要がある。
また、耕耘部の耕耘深さを、アクチュエータを用いた機構などで遠隔で調整可能な場合は、作業者はトラクタからの操作により、耕耘深さを調整することが可能となる。しかし、この場合であっても、作業者はトラクタの後ろ側の畦塗り機の土量の状態を確認する必要があるため、土量の変化に対してレスポンスよく適切な調整を行うことは困難であった。
また、特許文献1では、前処理部に対して整畦部を上下方向に移動させる構成が記載されている。この場合、同じ畦高さを形成する場合は、整畦部の位置は一定となるが、前処理部に対して整畦部を上下に移動させるということは、基準側の前処理部の位置が変更されてしまい畦塗り機全体の姿勢が変わることになる。このため、整畦部を上下に移動させると、走行機体に対する畦塗り機の作業姿勢がそのつど変更になり、この姿勢の変化にともない適切な調整が行えないおそれが生じる。
さらに、特許文献1では、土量検出手段としては、検出アームを飛散防止カバーに回動自在に取り付け、この回動角度を土量検出センサで検出する構成が記載されている。しかし、この飛散防止カバーは、旧畦に合わせて上下に移動するため、旧畦の形状によって基準となる位置がずれて、検出アームにより土量を正確に検出できないおそれが生じる。
本発明は、上記課題に鑑みて、土量の調整を自動でより的確に行うことが可能な、トラクタに装着して畦塗り作業を行う畦塗り機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、代表的な本発明の畦塗り機の一つは、トラクタに装着して畦塗り作業を行う畦塗り機において、耕耘部と、畦形成部と、土量検出部と、耕深位置調整機構と、耕深調整アクチュエータと、制御部とを備え、前記耕耘部は、旧畦の土を削り前記畦形成部に土を供給し、前記畦形成部は、供給された土を利用して畦形状を形成し、前記土量検出部は、前記耕耘部から供給される土の量に関する情報を検出し、前記耕深位置調整機構は、前記畦形成部及び前記土量検出部に対する前記耕耘部の高さを変更可能な機構であり、前記制御部は、前記土量検出部で検出された情報をもとに現在の土の量を算出し、現在の土の量が基準の量になるように前記耕深調整アクチュエータを制御して前記耕耘部の高さを変更する自動土量調整を行うことを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記土量検出部は、前記畦形成部を支持する畦形成部側フレームに固定される取付フレームに対して回動可能な回動アームと、前記回動アームの先端部に備えられ供給された土に接触する土接触部と、前記回動アームの変位を検出するセンサとを備えることを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記土量検出部は、前記回動アームを下方に向けて付勢する付勢部材を備えることを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記センサは、前記回動アームの回動量を検出するセンサであることを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記センサは、前記回動アームの位置を非接触で検出するセンサであることを特徴とする畦塗り機。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記土接触部は、少なくとも土との接触面には、土の付着を抑制する材質が適用されていることを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記土接触部は、前記畦形成部の畦の法面を形成する部分の横方向の長さの5割以上の横方向の長さを有し、前記横方向は前記畦塗り機の進行方向を前方向とした場合の左右方向であることを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記基準の量は、現在よりも前に行われた実際の畦塗り作業の土量を前記土量検出部により測定して決定することを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記制御部は、自動土量調整において、前記耕深調整アクチュエータを動作させた後は、一定時間、土量の検出結果を無視して前記耕深調整アクチュエータを動作させないことを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記耕深調整アクチュエータを操作が可能な操作部を備え、前記制御部は、前記自動土量調整以外のときは、前記耕深調整アクチュエータを前記操作部の操作により直接操作可能であることを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、前記制御部は、前記自動土量調整中に前記操作部の操作により前記耕深調整アクチュエータを操作した場合、その操作後に算出される土量を新たな基準の量として再設定することを特徴とする。
さらに本発明の畦塗り機の一つは、表示部を備え、前記制御部は、前記算出された土の量が前記耕深調整アクチュエータにより自動で調整が可能な範囲を超えていると判定した場合、前記表示部に自動調整可能範囲外であることの情報を表示させることを特徴とする。
本発明によれば、トラクタに装着して畦塗り作業を行う畦塗り機において、土量の調整を自動でより的確に行うことができる。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態により明らかにされる。
本発明の畦塗り機の全体構成の一実施形態を示すブロック図である。 本発明の畦塗り機の第1の例を示す平面図である。 本発明の畦塗り機の第1の例を示す側面図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における土量検出部の平面図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における土量検出部の側面図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における回動アームの斜視図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における回動アームの変形例を示す斜視図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における作業部の伝動部を示す図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における畦形成部に対する耕耘部の第1の位置を示す図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における畦形成部に対する耕耘部の第2の位置を示す図である。 本発明の畦塗り機の第1の例における畦形成部に対する耕耘部の第3の位置を示す図である。 本発明の畦塗り機の第2の例における土量検出部の側面図である。 本発明の畦塗り機による処理の一例を示すフローチャートの第1部分である。 本発明の畦塗り機による処理の一例を示すフローチャートの第2部分である。 本発明の畦塗り機による処理の一例を示すフローチャートの第3部分である。
本発明を実施するための形態を説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の畦塗り機の全体構成の一実施形態を示すブロック図である。図1に示す実施形態では、操作・表示部6、報知部7、制御部11、付勢部材12、供給土接触部材13、供給土量検出手段14、耕深調整アクチュエータ15、耕深位置調整機構16、耕深位置検出手段17、作業部回動アクチュエータ21、作業部回動機構22、作業部回動位置検出手段23、オフセット調整アクチュエータ25、オフセット位置調整機構26、オフセット位置検出手段27を備えている。ここで、操作・表示部6、報知部7は、遠隔により通信が可能でありトラクタに備えることができる。もしくは、報知部7を畦塗り機本体側に備えてもよい。それ以外の構成要素については、畦塗り機本体に備えることができる。
操作・表示部6は、ユーザー40からの操作により制御部11に、操作信号や設定情報を送信するための操作手段を有している。さらに、制御部11からの表示情報や報知情報に基づき表示や音による表示手段を有している。操作手段としては、例えば、押しボタンスイッチやタッチパネルによるスイッチ等の各種のスイッチが適用できる。また、表示手段としては、LCD(液晶ディスプレイ)、LED(発光ダイオード)、電球、有機ELディスプレイ、スピーカー、ブザー等が適用できる。
報知部7は、音や光で報知する手段であり、例えば、スピーカー、ブザー、LED、電球等を適用することができる。報知部7は、制御部11からの制御情報に基づき音や光でユーザー40に報知する。
制御部11は、表示・報知情報処理、操作信号処理、耕深位置情報処理、土量情報処理、アクチュエータ制御信号出力等を行う。制御部11は、操作信号や設定情報を操作・表示部6から取得する。また、供給土量検出手段14から供給土量検出信号を受信し、現在の土量を算出する。また、耕深位置検出手段17から耕深位置検出信号を受信する。また、作業部回動位置検出手段から作業部回動位置検出信号を受信する。また、オフセット位置検出手段27からオフセット位置検出信号を受信する。さらに、制御部11は、操作信号、現在の土量、耕深位置検出信号等に基づき、アクチュエータ動作信号を出力して耕深調整アクチュエータ15を制御する。また、操作信号や作業部回動位置検出信号等に基づき、アクチュエータ動作信号を出力して作業部回動アクチュエータ21を制御する。また、操作信号やオフセット位置検出信号に基づき、アクチュエータ動作信号を出力してオフセット調整アクチュエータ25を制御する。また、制御部11には、基準値等の情報を記録する記憶部を備える。
付勢部材12は、測定する土に接触する供給土接触部材13を下方向に向けて付勢する手段である。付勢部材12は、例えば、バネ等の弾性手段により付勢力を発生させる。このとき、調整機構を備え、付勢力(弾性力)をユーザー40により調整できるようにしてもよい。
供給土接触部材13は、畦塗り機による土の供給量を測定するため、測定する土の上部から接触するように配置される部材である。供給土接触部材13は、付勢部材12により付勢する機構を介して供給される土を押さえることができる。ここでの機構は、付勢部材12により付勢される回動機構を適用してもよく、この場合は土の供給量に応じて回動角度が変化する。供給土接触部材13がなお、供給土接触部材13は、土の付着を抑制する材質の部材を適用できる。
供給土量検出手段14は、畦塗り機による土の供給量を検出する手段である。例えば、供給土接触部材13の変位を検知して土の供給量を測定することができる。このときセンサを用いて検出することができる。センサとしては、例えば、ポテンショメータ、ロータリースイッチ、ひずみゲージ、圧力センサ、IMU(慣性計測装置)、GPS(Global Positioning System)、超音波センサ、光センサ等を適用できる。ポテンショメータであれば、供給土接触部材13の回動量を測定できる。ロータリースイッチであれば、供給土接触部材13の回動量や変位を段階的なスイッチにより測定できる。ひずみゲージであれば、供給土接触部材13の変位を測定できる。圧力センサであれば、供給土接触部材13からの圧力を測定できる。IMU、GPSであれば、供給土接触部材13の変位を測定できる。超音波センサ、光センサも、供給土接触部材13の変位を測定できる。供給土量検出手段14からの情報は供給土量検出信号として制御部11へ送られる。
耕深調整アクチュエータ15は、耕深位置調整機構16を駆動させるアクチュエータである。例えば、電動油圧シリンダ等を適用できる。耕深調整アクチュエータ15は、制御部11の制御(アクチュエータ動作信号)により作動する。
耕深位置調整機構16は、耕深(耕耘部の耕耘深さ)を調整する機構である。耕深調整アクチュエータ15により耕耘部が上下動する。このとき、リンク機構や回動機構により上下動させることができる。
耕深位置検出手段17は、耕深位置調整機構16の調整による耕耘部の耕深位置を検出する。例えばポテンショメータ等のセンサを用いることができる。この他、供給土量検出手段14で説明したセンサを用いてもよい。耕深位置検出手段17で検出した情報は、耕深位置検出信号として制御部11へ送られる。
作業部回動アクチュエータ21は、作業部回動機構22を駆動させるアクチュエータである。例えば、電動油圧シリンダ等を適用できる。作業部回動アクチュエータ21は、制御部11の制御(アクチュエータ動作信号)により作動する。
作業部回動機構22は、畦塗り作業を行う作業部をリンク機構等で水平方向に回動する機構である。これにより、前進作業状態、格納状態、後進作業状態に変更することが可能となる。作業部回動アクチュエータ21により作業部回動機構22を作動させて作業部を回動させる。
作業部回動位置検出手段23は、作業部回動機構22による作業部の回動位置を検出するセンサである。例えば、リミットスイッチやポテンショメータ等のセンサを用いることができる。この他、供給土量検出手段14で説明したセンサを用いてもよい。作業部回動位置検出手段23で検出した情報は、作業部回動位置検出信号として制御部11へ送られる。
オフセット調整アクチュエータ25は、オフセット位置調整機構26を駆動させるアクチュエータである。例えば、電動油圧シリンダ等を適用できる。オフセット調整アクチュエータ25は、制御部11の制御(アクチュエータ動作信号)により作動する。
オフセット位置調整機構26は、畦塗り作業を行う作業部を水平方向に移動・回動させて、作業部の横方向のオフセット量を調整する機構である。このとき、オフセット調整アクチュエータ25によりオフセット位置調整機構26を作動させて作業部のオフセット量を変更する。
オフセット位置検出手段27は、オフセット位置調整機構26による作業部のオフセット位置を検出するセンサである。例えば、ポテンショメータ等のセンサを用いることができる。この他、供給土量検出手段14で説明したセンサを用いてもよい。オフセット位置検出手段27で検出した情報は、オフセット位置検出信号として制御部11へ送られる。
(畦塗り機の第1の例)
図2は、本発明の畦塗り機の第1の例を示す平面図である。図3は、本発明の畦塗り機の第1の例を示す側面図である。これらの図では、畦塗り機本体の構成として畦塗り機50を示す。畦塗り機50は、前進作業状態、格納状態、後進作業状態に変更可能であり、図2、3は、前進作業状態を示す。図2の左右方向が畦塗り機50の横方向であり、図2の上方向が畦塗り機50の前方向(進行方向)である。図3の右側が畦塗り機50の前方向であり、図3の上下方向が畦塗り機50の上下方向である。
畦塗り機50は、装着部51の前側をトラクタの後部に装着する。装着部51と中間フレーム52は、水平方向に回動可能な支点52aにより連結され、中間フレーム52と作業部60側は、水平方向に回動可能な支点52bにより連結されている。中間フレーム52は、支点52bを中心として作業部60の畦形成部側フレーム64に対して回動する。第1電動油圧シリンダ54は、装着部51と中間フレーム52の間に接続されている。第2電動油圧シリンダ55は、作業部60と中間フレーム52と連動するリンク機構53の間に接続されている。
作業部60は、作業方向前側から上面処理部61、耕耘部62、畦形成部63を有している。上面処理部61は必要に応じて取り付けられる。畦塗り作業時は、トラクタから伝達されたPTO動力により、上面処理部61で旧畦の上面を削る等の処理をして、耕耘部62で旧畦の土を盛り上げ、畦形成部63の回転により畦形状に形成する。上面処理部61では、上面処理爪61aが回転をして旧畦の上面側を削る。耕耘部62では、耕耘爪62aが回転をして旧畦の土を削り、後方の畦形成部63へ土を供給する。畦形成部63は、全体としてディスク状で全体として円錐形状の本体部63aと、全体として円筒形状をした上面部63bを有している。畦形成部63が回転することにより、送られてきた土を利用して、本体部63aで畦の法面を、上面部63bで畦の上面を形成する。
畦形成部側フレーム64は、畦形成部63を支えるフレーム構造である。畦形成部63は、中間フレーム52に対して回動可能な畦形成部側フレーム64に対して回転可能に構成される。また、畦形成部63に対して、上面処理部61及び耕耘部62は、上下方向に位置を変更可能な構成であり、この構成については後述する。また、方向輪66は畦形成部63を備える畦形成部側フレーム64に対して回転可能に設けられる。
耕耘部62の上部は、耕耘部カバー62bで覆われており、それよりも横方向外側に補助カバー62cを備えている。補助カバー62cの横方向端部には、ガイド板65が設けられている。ガイド板65は、本体部65aと後ろ側に延長して垂直を中心とした角度調整が可能な延長部65bを備えている。ガイド板65は、平行リンクにより上下方向に移動可能であり、畦の上面に沿って上下する。このガイド板65により、耕耘部62から供給される土を畦の外側へ落とさないようにしている。
畦塗り機50をトラクタからの操作で圃場の上に降ろした時、畦塗り機50の姿勢は、旧畦の上に配置される畦形成部63の高さによって決まる。このとき、上面処理部61及び耕耘部62は旧畦の土を削るのみであるため高さの基準とはならない。旧畦の高さが低い場合には、畦形成部63の本体部63aの外周端が、圃場に刺さることで基準の高さが決まる。また、旧畦の高さが高い場合には、旧畦の上面に接する上面部63bの位置で基準の高さが決まる。さらに、畦塗り機50には、方向輪66を備えており、畦塗り機50の方向がずれないようにする。このとき、方向輪66の接地高さは基準高さにある程度影響する。
図2の状態から、第1電動油圧シリンダ54を、多少伸び縮みさせるとオフセット量(作業部60の横方向の位置)を調整できる。また、図2の状態から、第1電動油圧シリンダ54を大きく縮めると作業部60が左右中央に位置する格納状態となる。格納状態から、第2電動油圧シリンダ55を伸ばすと作業部60の前後が逆転して左側に配置される後進作業状態となる。
なお、図1の作業部回動アクチュエータ21と作業部回動機構22は、図2、3の第2電動油圧シリンダ55とリンク機構53がそれぞれ相当する。また、図1のオフセット調整アクチュエータ25とオフセット位置調整機構26は、図2、3の第1電動油圧シリンダ54と中間フレーム52による回動機構がそれぞれ相当する。
図4は、本発明の畦塗り機の第1の例における土量検出部の平面図である。図5は、本発明の畦塗り機の第1の例における土量検出部の側面図である。図6は、本発明の畦塗り機の第1の例における回動アームの斜視図である。図7は、本発明の畦塗り機の第1の例における回動アームの変形例を示す斜視図である。図4の左右方向が畦塗り機50の横方向であり、図4の上方向が畦塗り機50の前方向である。図5の右側が畦塗り機50の前方向であり、図5の上下方向が畦塗り機50の上下方向である。ここでは、図2、3で示した構成を含めて畦塗り機50が備える土量検出部の構成を説明する。
畦形成部側フレーム64に取り付けられる取付フレーム71には、取付部71a、フレーム部71b、取付部71cを備える。取付部71aは畦形成部側フレーム64に固定する部分である。フレーム部71bは、取付部71aと取付部71c間を接続するフレームであり、取付部71aから前側に向けて所定距離延びてから、曲げ部分を介して、畦側へ向けて横方向外側へ直線状に取付部71cまで延びる部分を備えている。取付部71cは、回動アーム73を取り付ける部分であり、耕耘部62と畦形成部63の間に配置される。
回動アーム73のアーム部73aは、上下方向に延び、前後方向を板厚方向とする板状部材であり、図6に示すように先端側(下側)に行くほど横方向の長さが長くなるように構成されている。アーム部73aの上部には、横方向を板厚方向とする板状の補強部73bが接合されており、補強部73bの上部にボス部73cが接合されている。ボス部73cは横方向を中心軸とする円筒部材である。アーム部73aの下部付近は、板が下に行くに従い後ろ方向(畦形成部63方向)へ曲がっている曲げ部となっており、この部分は土接触部74を形成している。そして、横方向に延びるピン76を、取付部71cに有する孔、及び、ボス部73cに通すことで、回動アーム73が取付部71cに対して回動可能に取り付けられる。このときの回動中心72は、横方向に延びる中心軸となる。ピン76の一端はフランジ状となっており、他端はワッシャ78を介して、ピン76に設けられた孔に止ピン79を挿入することで抜け止め構造を形成している。なお、土接触部74は、回動アーム73と一体でもよいし、別体として取付構造としてもよい。
土接触部74の前後方向の位置は、耕耘部62と畦形成部63の間に設けられる。また、土接触部74の横方向の位置は、土接触部74が畦肩ライン201にかかる位置に、すなわち、畦形成部63の本体部63aと上面部63bの境目にかかる位置に設けられるとよい。土接触部74の横方向の長さMは、ある程度の長さを有しており、例えば、本体部63aの横方向の長さ(形成後の畦の法面の横方向の長さ)の5割以上、さらには6割以上とする等である。また、長くなりすぎないように、例えば、本体部63aの横方向の長さの1.5倍以下、さらには1倍以下とする等である。土接触部74は、土の付着を抑制する機能をもたせることができる。例えば、非粘着性の高い樹脂やゴム、ステンレスなどの材質を採用して他の部材よりも土の付着を抑制する。土接触部74は、図6に示すように、回動アーム73やアーム部73aと同じ材質(例えばステンレスや樹脂等)として一体に構成することができる。
一方、土接触部74は、図7に示すように回動アーム73のアーム部73aと別部材として構成してもよい。この場合、土接触部74の材質(例えば、樹脂、ゴム、ステンレス等)とアーム部73aの材質(例えば鋼材等)は異なるものとして土接触部74をねじ構造などで取付可能とする。ここで、土接触部74は土の付着を抑制する材質を適用するが、この強度をあまり考慮しないで採用できる。一方、アーム部73aは土接触部74よりも強度の高い材質を適用して、全体的な強度を保持する。このことで、全体的なコストを抑えることが可能となる。さらに、摩耗のしやすい土接触部74を取り換え可能とできる。
ボス部73cの外側にねじりバネ75のコイル部分を配置して、ねじりバネ75の一端75aが取付部71cに固定され、他端75bが補強部73bに固定される。ここでの固定は設けた孔にねじりバネ75の端部を挿入する等により行うことができる。ねじりバネ75の弾性力により、回動アーム73が下方へ向けて付勢される。回動アーム73の先端側(土接触部74側)が下方位置において、回動アーム73は前方向へ向けて回動するように付勢されるが、この位置では、アーム部73aの前側側面が取付部71cの端部71c1に当接するように構成される。これにより、アーム部73aの直線部が垂直の状態で回動が止められ、それより前には回動アーム73の下側は回動しない。このため、耕耘部62と回動アーム73や土接触部74が干渉することはない。
さらに、取付部71cには、センサ77を設けている。センサ77は、取付部71cに対する回動アーム73の回動量(回動角度)を検出するセンサであり、例えば、ポテンショメータを適用できる。
なお、図1の付勢部材12は図2~5で示したねじりバネ75が相当する。図1の供給土接触部材13は図2~5で示した土接触部74が相当する。図1の供給土量検出手段14は図2~5で示したセンサ77や回動アーム73が相当する。
図8は、本発明の畦塗り機の第1の例における作業部の伝動部を示す図である。図8の左右方向が畦塗り機50の横方向であり、図8の上方向が畦塗り機50の前方向である。
畦塗り機50を装着したトラクタからのPTOによる回転動力は、装着部51に有する軸からジョイント等(図示を省略)を介して、作業部60側に設けられた横方向を回転軸とする軸101に送られる。軸101の回転動力は、軸101に取り付けられたベベルギア102とギア108の2つに分岐される。ベベルギア102、103により回転軸の方向が横方向から前後方向に変更されジョイント104へ回転動力が送られる。さらに、ジョイント104から耕耘軸105へ回転動力が送られる。耕耘軸105には、耕耘爪62a(図8では一部のみを記載)が固定されており、耕耘軸105を回転させて耕耘部62による作業を行う。さらに、耕耘軸105からチェーン106を介して上面処理軸107へ回転動力が送られる。上面処理軸107は、上面処理爪61a(図8では一部のみを記載)が固定されており、上面処理軸107を回転させて上面処理部61による上面処理作業を行う。一方、ギア108、109を介して畦形成部軸110へ回転動力が送られる。横方向を回転軸とする畦形成部軸110には、畦形成部63が固定されており、畦形成部軸110を回転させると畦形成部63が回転する。
ここで、ジョイント104は、ベベルギア103と耕耘軸105の回転軸の中心位置をお互いにある程度ずらしても回転を伝達することができる部材である。このため、ベベルギア103と耕耘軸105の位置を相対的にずらすことが可能となる。
図9は、本発明の畦塗り機の第1の例における畦形成部に対する耕耘部の第1の位置を示す図である。図10は、本発明の畦塗り機の第1の例における畦形成部に対する耕耘部の第2の位置を示す図である。図11は、本発明の畦塗り機の第1の例における畦形成部に対する耕耘部の第3の位置を示す図である。
図2、9等に示すように、耕耘部62と畦形成部63を支持する畦形成部側フレーム64の間は、リンク機構80により接続されている。リンク機構80は、畦形成部63の背面側となる、畦形成部63よりも横方向中央側に構成される。リンク機構80は、上側の上部アーム81と下側の下部アーム82により構成される平行リンク機構である。これにより、畦形成部63に対して耕耘部62は上下方向に平行移動が可能となる。上部アーム81の前側は耕耘部62に回動可能に接続され、後ろ側は畦形成部側フレーム64に回動可能に接続される。下部アーム82の前側は耕耘部62に回動可能に接続され、後ろ側は畦形成部側フレーム64に回動可能に接続される。ここで、図2、9等の例では、上部アーム81は上部からみて前後方向を縦方向とするH型のアーム形状であり、下部アーム82も上部からみて前後方向を縦方向とするH型のアーム形状となっている。
第3電動油圧シリンダ83は、下部アーム82の途中に設けられた第1取付部84と、畦形成部側フレーム64に設けられた第2取付部85の間を接続する。第3電動油圧シリンダ83を伸ばすと図10のようにリンク機構80の作用により耕耘部62は、畦形成部63(畦形成部側フレーム64)に対して下へ下がる。この場合、基準となる畦形成部63に対して、耕耘部62の耕耘深さが深くなるため、耕耘部62から送られる土200の量は増加する。特に、耕耘部62から供給される土の量が少ない場合は、図10のように耕耘部62を下げて土の量を増やすことにより土200の量を基準の量に保つことが可能となる。また、第3電動油圧シリンダ83を縮めると図11のようにリンク機構80の作用により耕耘部62は、畦形成部63(畦形成部側フレーム64)に対して上に上がる。この場合、基準となる畦形成部63に対して、耕耘部62の耕耘深さが浅くなるため、耕耘部62から送られる土200の量は減少する。特に、耕耘部62から供給される土の量が多い場合は、図11のように耕耘部62を上げて土の量を減らすことにより土200を基準の量に保つことが可能となる。なお、図9は、図10と図11の中間の位置である標準の状態を示している。
また、土が供給されている場合、図9~11に示すように、土接触部74が土200に接触する。このことにより、ねじりバネ75の弾性力に抗して、土接触部74が土200の上部で接するため、後ろ側に移動しながら上昇する。このとき、回動アーム73が取付部71cに対して回動している。この回動量は、土200の量が多いほど多くなるため、センサ77でこの回動量を測定することで、土接触部74の高さ位置を算出して、現在の土の量を算出することが可能となる。
なお、図1の耕深調整アクチュエータ15と耕深位置調整機構16は、図2、9~11の第3電動油圧シリンダ83とリンク機構80がそれぞれ相当する。
(畦塗り機の第2の例)
図12は、本発明の畦塗り機の第2の例における土量検出部の側面図である。畦塗り機の第1の例との違いは、センサ77の代りにセンサ77’を用いた点である。このため、この構成のみ説明し、それ以外の部分は畦塗り機の第1の例と同様であるので説明を省略する。
センサ77’は、取付フレーム71のフレーム部71bに設置される距離センサである。センサ77’は、回動する部分であるアーム部73aとの距離Lを測定する。制御部11(図1参照)は、この測定結果をもとに、土接触部74の高さ位置を算出し、図9~11で示した土200の土の量を算出することが可能となる。センサ77’は非接触で距離を測定できるセンサであればよく、例えば、超音波センサ、光センサ、ミリ波センサ等があげられる。
なお、センサ77’の取り付け位置は、回動しない取付フレーム71側であれば、フレーム部71b以外の測定にふさわしい位置でもよい。例えば、取付部71cや、取付フレーム71に固定される他の部材等である。また、センサ77’の測定対象は回動する側の部材であればアーム部73a以外でもよい。例えば、土接触部74や回動側に固定される他の部材等である。ただし、土接触部74は土が付着しやすいため、アーム部73a側の方が測定が安定していると考えられる。
(フローチャート)
図13は、本発明の畦塗り機による処理の一例を示すフローチャートの第1部分である。図14は、本発明の畦塗り機による処理の一例を示すフローチャートの第2部分である。図15は、本発明の畦塗り機による処理の一例を示すフローチャートの第3部分である。各図中、丸で囲まれた同じアルファベットは、他の図と接続することを意味する。これらの処理は、特に記載がない場合は、図1で示した制御部11で行われる。
図13に示すように、処理がスタートすると(S101)、作業者からのスイッチ操作があるか否かを判定し(S102)、スイッチ操作があった場合は入力判断1を行う(S103)。このスイッチ操作は、図1で示した操作・表示部6の操作である。S102の入力判断1で、入力が電源スイッチの場合は電源が入り(S104)、システムが立ち上がる(S105)。それ以外は、S102へ戻る。ここでの電源は、操作・表示部6だけでなく制御部11等の図1に示したシステムにおける必要な電源も含むことができる。
図14に示すように、次に、S106では作業者からのスイッチ操作があるか否かを判定し、スイッチ操作がある場合はS107へ行き、スイッチ操作がない場合はそのままとなる。このスイッチ操作は、図1で示した操作・表示部6の操作である。
S107では、入力判断1を行い、電源スイッチの場合はS147へ行き電源が切れる。その他のスイッチの場合はS108へ行く。
S108では、入力判断2を行い、土量自動調整スイッチの場合はS109へ行き、アクチュエータ駆動スイッチの場合はS113へ行く。土量自動調整スイッチは、図1で示した操作・表示部6に備えるスイッチである。ここで、作業者は、土量自動調整スイッチをONとする場合は、畦塗り機による畦塗り作業を開始して、安定して畦の上面が形成されている状態において行うとよい。
S109では、土量検出を行い、検出した土量が自動調整可能範囲内と判定した場合はS110へ行き、検出した土量が土量自動調整可能範囲外と判定した場合はS111へ行く。ここでの土量検出は、図1の供給土量検出手段14や図2~5、9~12で示したセンサ77、77’や回動アーム73の構成により行う。また、自動調整可能範囲内は、図1の耕深位置調整機構16で調整できる範囲内を示す。例えば、図9~11に示したように、リンク機構80での耕耘部62の上下の移動範囲は限られるため、調整できる土量の範囲も限られる。このため、耕耘部62の位置との関係で調整できる土量の範囲はあらかじめ定めておくことができる。
S110では、耕深検出を行い、検出した耕深が耕深中間位置の場合はS112へ行き、検出した耕深が耕深中間位置以外の場合はS111へ行く。ここでの耕深検出は、耕深位置検出手段17により行う。耕深は、図9~11に示すよう耕耘部62による耕耘深さであり、この位置を特定する。耕深中間位置は、耕耘部62が上下限位置にある場合は、調整範囲を残していないので、これは除外する処理を行う。
S111では、土量が自動調整可能範囲外である情報を作業者に報知する。この通知は、図1の操作・表示部6や報知部7により、例えば、文字、絵、点灯等の表示や、音声やブザー音等の音で知らせることができる。
S112では、土量自動調整モードを開始して、次はS118へ行く。
S113~S117は、土量自動調整モードではなく、マニュアル操作で耕深を調整する場合の処理である。S113の入力判断3において、耕深調整スイッチが操作された場合は、S114の入力判断4を行う。S114の入力判断4において、耕深『浅』スイッチの場合は耕深アクチュエータにより耕耘深さを浅くする動作を行い、耕深『深』スイッチの場合は耕深アクチュエータにより耕耘深さを深くする動作を行う。S113の入力判断3において、その他のスイッチが操作された場合は、対応するアクチュエータを動作させる。耕深調整スイッチ等のスイッチは、図1で示した操作・表示部6のスイッチである。耕深アクチュエータは、図1の耕深調整アクチュエータ15や図2、9~11の第3電動油圧シリンダ83が該当する。
図15に示すように、S118では、土量検出値及び耕深検出値を基準値に設定する。ここでの土量検出値はS109で検出した土量であり、耕深検出値はS110で検出した耕深である。これらは実際の作業で検出された値であり、これらを基準値として制御部11で記憶する。この基準値は土量の増減を判別する基準となる。
次のS119では、土量検出を行い、検出した土量が自動調整可能範囲内の場合はS120へ行き、検出した土量が土量自動調整可能範囲外の場合はS121へ行く。土量検出の方法はS109と同様である。
S120では、耕深検出を行い、検出した耕深が耕深中間位置の場合はS122へ行き、検出した耕深が耕深中間位置以外の場合はS121へ行く。耕深検出の方法はS110と同様である。
S121では、土量が自動調整可能範囲外である情報を作業者に報知する。この通知は、S111と同様である。
S122では、土量比較を行う。ここでは、S119で検出した土量についてS118で設定した基準値の土量との比較を行う。そして、検出した土量が基準値から変化がない場合はS119へ戻り、検出した土量が基準値より増えている場合はS123へ行き、減っている場合はS126へ行く。
S123では、土量の増加量を算出する。ここではS119で検出した土量からS118で設定した基準値の土量を減ずることで求められる。
次にS124では、浅くする分の耕深調整量について算出する。土量が基準値に戻るように、S123で算出した増加量に基づき図1で示した耕深位置調整機構16により耕深を浅くする量を算出する。例えば、図2、3等に示す畦塗り機50であれば、耕耘部62をリンク機構80により上昇させる量を算出する。この算出はあらかじめ、耕深の増減に対する土量の増減の関係を準備しておくことで可能となる。
次にS125では、耕深を浅くする動作を行う。S124で算出した耕深調整量になるように図1で示した耕深調整アクチュエータ15を動作させる。例えば、図11に示すように第3電動油圧シリンダ83を動作させて(縮めて)、耕耘部62を上昇させ耕深を浅くする。このことで供給される土量が減る。次はS129へ行く。
S126では、土量の減少量を算出する。ここではS118で設定した基準値の土量からS119で検出した土量を減ずることで求められる。
次にS127では、深くする分の耕深調整量について算出する。土量が基準値に戻るように、S126で算出した減少量に基づき図1で示した耕深位置調整機構16により耕深を深くする量を算出する。例えば、図2、3等に示す畦塗り機50であれば、耕耘部62をリンク機構80により下降させる量を算出する。この算出はあらかじめ、耕深の増減に対する土量の増減の関係を準備しておくことで可能となる。
次にS128では、耕深を深くする動作を行う。S127で算出した耕深調整量になるように図1で示した耕深調整アクチュエータ15を動作させる。例えば、図10に示すように第3電動油圧シリンダ83を動作させて(伸ばして)、耕耘部62を下降させ耕深を深くする。このことで供給される土量が増える。次はS129へ行く。
S129では、S125とS128の耕深調整動作後、一定時間、土量の検出結果を無視する。この間、耕深調整アクチュエータ15は動作しない。これは、耕深調整動作の後において、土量の供給が安定するまで所定時間の経過が必要だからである。例えば、図9に示すように耕耘部62からの供給される土200が土接触部74に達するまでの時間を考慮するものである。ここでの一定時間は、例えば、3秒以上、さらに5秒以上、さらには10秒以上等とすることができる。また、作業速度に応じて変更することもできる。例えば、図3や9で説明すると、耕深を変えた時点の耕耘部62の(圃場での)位置が、畦塗り機50が現在の速度で前進して、土接触部74がその位置に達する時間以上の時間とする等である。
次に、S130では、作業者からのスイッチ操作があるか否かを判定し、スイッチ操作がある場合はS131へ行き、スイッチ操作がない場合は、S119へ戻り、土量検出等の処理を繰り返す。このスイッチ操作は、図1で示した操作・表示部6の操作である。
S131では、入力判断1を行い、電源スイッチの場合は、S133で自動土量調整モードを終了してS147(図14)へ行く。その他のスイッチの場合はS132へ行く。
S132では、入力判断2を行い、土量自動調整スイッチの場合はS144(図14)へ行き自動土量調整モードを終了する。アクチュエータ駆動スイッチの場合はS134へ行く。
S134では、入力判断3を行い、耕深調整スイッチの場合はS135へ行く。その他のスイッチの場合は、S136へ行き、対応するその他のアクチュエータを動作させS119へ戻る。
S135では、入力判断4を行う。S114の入力判断4において、耕深『浅』スイッチの場合は耕深アクチュエータにより耕耘深さを浅くする動作を行い(S137)、耕深『深』スイッチの場合は耕深アクチュエータにより耕耘深さを深くする動作を行う(S138)。これらの動作はS116、117同様である。いずれの場合も次はS139へ行く。
S139では、S137とS138の耕深動作後、一定時間、土量の検出結果を無視する。土量が供給して安定するまで所定時間を経過させる。これはS129と同様である。
次に140では、土量検出を行い、検出した土量が自動調整可能範囲内の場合はS141へ行き、検出した土量が土量自動調整可能範囲外の場合はS142へ行く。土量検出の方法はS109と同様である。
S141では、耕深検出を行い、検出した耕深が耕深中間位置の場合はS143へ行き、検出した耕深が耕深中間位置以外の場合はS142へ行く。耕深検出の方法はS110と同様である。
S142では、土量が自動調整可能範囲外である情報を作業者に報知する。この通知は、S111と同様である。その後、S144(図14)へ行き自動土量調整モードが終了する。
S143では、土量検出値及び耕深検出値を基準値に再設定する。ここでの土量検出値はS140で検出した土量であり、耕深検出値はS141で検出した耕深である。これらを再設定した基準値として制御部11で記憶する。そして、S119へ戻る。
S131~S144においては、自動土量調整モード中に自動土量調整スイッチが再度操作されると自動土量調整モードが終了する(S132、S144)。一方、自動土量調整モード中に耕深スイッチの操作により耕深を変更すると、変更後の土量値及び耕深値が基準値に再設定され、自動土量調整モードが継続する(S135、S143等)。
図14に示すS145では、作業者からのスイッチ操作があるか否かを判定し、スイッチ操作がある場合はS146へ行き、スイッチ操作がない場合は、S106へ戻る。
S146では、入力判断1を行い、電源スイッチの場合は、S147で電源を切って、処理は終了となる(S148)。一方、その他のスイッチの場合は、S108へ戻る。
(効果)
以上で説明した実施形態の効果について説明する。図2~12に示した畦塗り機50は、耕耘部62が作業姿勢の基準となる畦形成部63に対して移動する制御を行うため、より正確な土量の調整が可能となる。これにより、適切な畦塗りが可能となる。さらに、土量検出部は、取付フレーム71が畦形成部側フレーム64に固定されるため、基準が動くことがなく正確な土量検出が可能となる。さらに、付勢部材であるねじりバネ75で回動アーム73を付勢するため、例えば土の一部の盛り上がりや、振動による回動アーム73の誤変位等を防止でき、正確な土量検出に貢献する。さらに、土接触部74が所定の長さを有していることで、正確な土量検出に寄与するとともに、耕耘部62から畦形成部63に供給する土をならす効果も発揮する。また、土量の検出は、回動量を検出するセンサ77や非接触で回動アーム73の動き(位置)を検出するセンサ77’を用いるため、正確な検出が可能となる。
さらに、図13~15のフローチャートでは、S118のように、実際に作業を行って基準値を決めることにより正確な自動土量調整が可能となる。さらに、S121等で土量が自動調整可能範囲外である情報を作業者に報知することで、正確な制御が行われていることを作業者が知ることができる。さらに、S125とS128の耕深調整動作後、一定時間、土量の検出結果を無視して、耕深調整動作をさせないことで、土量が供給を安定させて、より正確な土量を検出可能となる。さらに、自動土量調整モード中に耕深アクチュエータを操作すると(S137、S138等)、土量及び耕深の基準値に再設定できることで、変化に応じて、より現実に即した畦塗り作業が可能となる。また、自動土量調整モード以外の耕深アクチュエータを直接操作できる機能(S116、S117)も有することで畦塗り作業の幅を広げることが可能となる。
以上の様に、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、上述した以外の様々な変形例も含まれる。例えば、上記した実施形態に設けられた全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を削除したり、他の構成に置き換えたりすることも可能である。
例えば、土量検出として、回動アーム73を用いた構成を示し上記の効果を備えるが、これ以外に、距離センサ等で土の上面を直接測定する方式を適用することができる。
また、畦形成部63に対する耕耘部62の移動は、リンク機構80による構成を示したが、これ以外に、畦形成部63と耕耘部62との伝動をつなぐためのチェーンケースを、畦形成部63側を中心に回動させる機構でも適用可能である。
また、付勢部材12の例としてねじりバネ75による構成を示したが、これ以外に、板バネ、引きバネ、圧縮バネ等のバネを適用してもよい。さらに、回動アーム73やアーム部73a自体に弾性体を適用して付勢する構成としてもよい。
6 操作・表示部
7 報知部
11 制御部
12 付勢部材
13 供給土接触部材
14 供給土量検出手段
15 耕深調整アクチュエータ
16 耕深位置調整機構
17 耕深位置検出手段
21 作業部回動アクチュエータ
22 作業部回動機構
23 作業部回動位置検出手段
25 オフセット調整アクチュエータ
26 オフセット位置調整機構
27 オフセット位置検出手段
50 畦塗り機
51 装着部
52 中間フレーム
53 リンク機構
54 第1電動油圧シリンダ
55 第2電動油圧シリンダ
60 作業部
61 上面処理部
62 耕耘部
63 畦形成部
64 畦形成部側フレーム
71 取付フレーム
72 回動中心
73 回動アーム
73a アーム部
74 土接触部
75 ねじりバネ
77、77’ センサ
80 リンク機構
81 上部アーム
82 下部アーム
83 第3電動油圧シリンダ
104 ジョイント

Claims (12)

  1. トラクタに装着して畦塗り作業を行う畦塗り機において、
    耕耘部と、畦形成部と、土量検出部と、耕深位置調整機構と、耕深調整アクチュエータと、制御部とを備え、
    前記耕耘部は、旧畦の土を削り前記畦形成部に土を供給し、
    前記畦形成部は、供給された土を利用して畦形状を形成し、
    前記土量検出部は、前記耕耘部から供給される土の量に関する情報を検出し、
    前記耕深位置調整機構は、前記畦形成部及び前記土量検出部に対する前記耕耘部の高さを変更可能な機構であり、
    前記制御部は、前記土量検出部で検出された情報をもとに現在の土の量を算出し、現在の土の量が基準の量になるように前記耕深調整アクチュエータを制御して前記耕耘部の高さを変更する自動土量調整を行うことを特徴とする畦塗り機。
  2. 請求項1に記載の畦塗り機において、
    前記土量検出部は、前記畦形成部を支持する畦形成部側フレームに固定される取付フレームに対して回動可能な回動アームと、前記回動アームの先端部に備えられ供給された土に接触する土接触部と、前記回動アームの変位を検出するセンサとを備えることを特徴とする畦塗り機。
  3. 請求項2に記載の畦塗り機において、
    前記土量検出部は、前記回動アームを下方に向けて付勢する付勢部材を備えることを特徴とする畦塗り機。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の畦塗り機において、
    前記センサは、前記回動アームの回動量を検出するセンサであることを特徴とする畦塗り機。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の畦塗り機において、
    前記センサは、前記回動アームの位置を非接触で検出するセンサであることを特徴とする畦塗り機。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の畦塗り機において、
    前記土接触部は、少なくとも土との接触面には、土の付着を抑制する材質が適用されていることを特徴とする畦塗り機。
  7. 請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の畦塗り機において、
    前記土接触部は、前記畦形成部の畦の法面を形成する部分の横方向の長さの5割以上の横方向の長さを有し、前記横方向は前記畦塗り機の進行方向を前方向とした場合の左右方向であることを特徴とする畦塗り機。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の畦塗り機において、
    前記基準の量は、現在よりも前に行われた実際の畦塗り作業の土量を前記土量検出部により測定して決定することを特徴とする畦塗り機。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の畦塗り機において、
    前記制御部は、自動土量調整において、前記耕深調整アクチュエータを動作させた後は、一定時間、土量の検出結果を無視して前記耕深調整アクチュエータを動作させないことを特徴とする畦塗り機。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の畦塗り機において、
    前記耕深調整アクチュエータを操作が可能な操作部を備え、
    前記制御部は、前記自動土量調整以外のときは、前記耕深調整アクチュエータを前記操作部の操作により直接操作可能であることを特徴とする畦塗り機。
  11. 請求項10に記載の畦塗り機において、
    前記制御部は、前記自動土量調整中に前記操作部の操作により前記耕深調整アクチュエータを操作した場合、その操作後に算出される土量を新たな基準の量として再設定することを特徴とする畦塗り機。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の畦塗り機において、
    表示部を備え、
    前記制御部は、前記算出された土の量が前記耕深調整アクチュエータにより自動で調整が可能な範囲を超えていると判定した場合、前記表示部に自動調整可能範囲外であることの情報を表示させることを特徴とする畦塗り機。
JP2021007862A 2021-01-21 2021-01-21 畦塗り機 Active JP7511904B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021007862A JP7511904B2 (ja) 2021-01-21 2021-01-21 畦塗り機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021007862A JP7511904B2 (ja) 2021-01-21 2021-01-21 畦塗り機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022112167A JP2022112167A (ja) 2022-08-02
JP7511904B2 true JP7511904B2 (ja) 2024-07-08

Family

ID=82656146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021007862A Active JP7511904B2 (ja) 2021-01-21 2021-01-21 畦塗り機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7511904B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014050333A (ja) 2012-09-06 2014-03-20 Kobashi Kogyo Co Ltd 畦塗り機
JP2013236555A5 (ja) 2012-05-11 2015-05-21
JP2015226494A (ja) 2014-05-30 2015-12-17 小橋工業株式会社 畦塗り機
JP2016021971A (ja) 2014-07-25 2016-02-08 鋤柄農機株式会社 畦成形装置
JP2016036303A (ja) 2014-08-08 2016-03-22 松山株式会社 畦塗り機

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5980563B2 (ja) 2012-05-11 2016-08-31 小橋工業株式会社 畦塗り機

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013236555A5 (ja) 2012-05-11 2015-05-21
JP2014050333A (ja) 2012-09-06 2014-03-20 Kobashi Kogyo Co Ltd 畦塗り機
JP2015226494A (ja) 2014-05-30 2015-12-17 小橋工業株式会社 畦塗り機
JP2016021971A (ja) 2014-07-25 2016-02-08 鋤柄農機株式会社 畦成形装置
JP2016036303A (ja) 2014-08-08 2016-03-22 松山株式会社 畦塗り機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022112167A (ja) 2022-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11702818B2 (en) Motor grader cutting edge wear calibration and warning system
JP5261456B2 (ja) 水田作業機
US11686067B2 (en) Motor grader cutting edge wear calibration and warning system
WO2015072521A1 (ja) 田植機
JP2022173320A (ja) 作業車両
JP7511904B2 (ja) 畦塗り機
JP2017046656A (ja) 農作業機用案内システム
JP2009131173A (ja) 農作業機
JP6656896B2 (ja) 農作業機の昇降判別システム
JP6900291B2 (ja) 自動操舵システム
JP2001299010A (ja) トラクタの耕深制御装置
JP2020150845A (ja) マルチ田植機
JP2019068798A (ja) 苗移植機
JP2000157017A (ja) 田植機
JP5576217B2 (ja) 水田作業機
JP2010051280A (ja) 苗移植機
JP3396794B2 (ja) 畦塗機
JP2006325413A (ja) 作業機の姿勢制御装置
JP4715112B2 (ja) 田植機
JP3332410B2 (ja) 耕耘装置の昇降制御装置
JP2023072259A (ja) マルチ田植機
JP2015213442A (ja) 乗用田植機
JP2002095316A (ja) 水田作業機
JP5347994B2 (ja) 田植機
JP2000175525A (ja) 田植機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240409

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240619