JP7501295B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法に関する。
近年、印刷された記録媒体(以下、印刷物とも称する)の用途の多様化が進んでおり、例えば、オフィス用、商用など、幅広い用途で印刷物が用いられている。そして、用途の多様化に伴い、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックなどの従来の色の色材で表現される印刷物に加え、金属光沢などの従来にない視覚効果を有する色材で表現される印刷物が求められている。
金属光沢を有する色材としては、高い光沢性及び写像性を発揮することができる点で銀色の色材を用いることが好ましい。銀色の色材は、従来の色材と混色させることにより、光沢性及び写像性の高いフルカラー画像を有する印刷物を得ることができるため、様々な用途に供することができる。
特許文献1には、金属ナノ粒子、樹脂および多価アルコールを含有する水系インクにおいて、水系インクの吐出安定性、ならびに形成される画像の光輝性、耐擦過性および耐水性を高めることができる水系インクが開示されている。
特許文献2には、銀粒子を用いインクの吐出よれを抑制できるインクジェット記録方法が開示されている。
また、特許文献3、4には銀粒子を含有する活性エネルギー線硬化型インクを用いてインクジェットにより、光輝性に優れた画像を形成する方法が記載されている。
しかしながら、画像に光輝性を付与するために銀粒子を含む光輝性インクを用いる場合、銀粒子以外の固形分、例えば界面活性剤や樹脂が少ないほど高い光沢性が得られやすい一方でインクの分散安定性と画像安定性に課題がある。また、特許文献2は熱エネルギーの作用によりインクを吐出する方式、すなわち、バブルジェット(登録商標)方式のインクジェットの吐出安定性に関するものである。
本発明は光輝性インクを使用して光沢性に優れ、かつ耐擦過性に優れた画像を形成することができる画像形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は以下に記載するとおりの画像形成方法に係るものである。
記録媒体上に光硬化型インクを付与して光硬化型インク層を形成する工程と、
前記光硬化型インク層の上に、個数平均粒子径が100nm以下の光輝性顔料を含有する光輝性インクを付与して光輝性インク層を形成する工程と、
前記光硬化型インク層に光を照射するか、又は、熱を付与することによって前記光硬化型インク層を硬化して光硬化型インクの硬化層を形成する工程と、
を有する画像形成方法。
本発明により、光輝性インクを使用して光沢性に優れ、かつ耐擦過性に優れた画像を形成することができる画像形成方法を提供することができる。
図1は、記録装置の一例を示す斜視説明図である。 図2は、メインタンクの一例を示す斜視説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、以下の説明はこの発明における実施の形態の例を例示するものであって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
<<光輝性インク>>
本実施形態の光輝性インクは、銀粒子を含み、必要に応じて、有機溶剤、水、及び樹脂等の高分子化合物さらにその他の成分を含んでもよい。
本実施形態において、光輝性インクは、有彩色インク又は無彩色インクにより形成される画像に光輝性を付与するインクである。光輝性とは、例えば、画像の鏡面光沢度(日本工業規格(JIS)Z8741)によって特徴付けられる性質のことを指す。光輝性の種類としては、例えば、光を鏡面反射するような光輝性や、マット調の光輝性などがあり、それぞれ、鏡面光沢度の高低によって特徴付けることができる。
なお、有彩色インク又は無彩色インクにより形成される画像(以降、「有彩色インク等により形成される画像」とも称する)に光輝性を付与するとは、有彩色インク又は無彩色インクが付与された領域に対して後から光輝性インクが付与されて光輝性を呈する場合に限られず、光輝性インクが付与された領域に対して後から有彩色インク等が付与されて光輝性を呈する場合、及び光輝性インク及び有彩色インク等が同時に付与されて光輝性を呈する場合などを含む。言い換えると、有彩色インク等により形成される画像が結果として光輝性を有していれば、当該画像の形成工程は特に限定されない。なお、有彩色インクとは有彩色の色材を含むインクであり、無彩色インクとは無彩色の色材を含むインクである。無彩色とは白から灰色を経て黒に至る系列の色を表し、有彩色とは当該無彩色以外の全ての色を表す。
<銀粒子>
光輝性インクは、銀粒子を含む。本実施形態において「銀粒子」とは、銀、銀化合物、及び銀合金から選ばれる少なくとも1つを含む粒子であることが好ましく、銀を含む粒子であることがより好ましい。銀合金を用いる場合、銀に添加されうる別の金属元素または非金属元素としては、特に限定されるものではないが、例えば、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等を挙げることができ、金属光沢を有するものであることが好ましく、白色の金属光沢を有するものであることがより好ましい。銀粒子は、各種金属粒子の中でも白色度が高い金属粒子であり、他色の色材または他色の色材を含むインクと組み合わせることで、様々な金属色を実現することができるため好ましい。また、銀粒子を構成する銀は、水との反応性が弱いため水中でも安定である。その結果、環境負荷が低減できる水系光輝性インクへの展開が可能であり好ましい。また、銀粒子は、下記の通り、球状の銀粒子及び平板状の銀粒子を含み、必要に応じて、その他形状の銀粒子を含んでもよい。
-銀粒子の形状・粒子径-
銀粒子は、40nm以下の銀粒子を含むが、40nm以下である粒子の多くは球状の形状をとることが多い。本実施形態において「球状」とは、真球の形状及び楕円体等の真球に近似する形状を含み、例えば、インク中の粒子は透過型顕微鏡(TEM)等で写真を撮った場合に、写真の単位視野内で観察される銀粒子が丸みを帯びており、その銀粒子における最小径を最大径で除した値が0.6以上1.0以下であることを表す。
球状の銀粒子における個数平均粒子径(以下、「平均粒子径」ともいう)は、100nm以下であり、40nm以下であることが好ましい。また、球状の銀粒子における平均粒子径は、5nm以上であることが好ましい。球状の銀粒子における平均粒子径が100nm以下であることで、光輝性インク中における球状の銀粒子の分散安定性が向上する。また、光輝性インクを用いて形成される画像の光沢性及び写像性を向上させることができる。
なお、本実施形態において、球状の銀粒子における平均粒子径は次のようにして測定する。まず、球状の銀粒子を含む分散体や光輝性インクを1~3μlを採取し、高圧凍結法により凍結体を作製する。次に、凍結体を割断後、断面のカーボンレプリカ膜を作製する。更に、レプリカ膜を透過型顕微鏡(TEM)用グリッドに設置し、TEMで観察し、5μm×5μmの範囲のTEM画像中の、球状の銀粒子の最大径を測定し、その算術平均値を個数平均粒子径とする。
-銀粒子の含有量-
銀粒子の含有量は、光輝性インクの質量に対して1.0質量%以上15.0質量%未満であることが好ましく、2.0質量%以上13.0質量%以下であることがより好ましい。銀粒子の含有量が1.0質量%以上であると、光輝性インクを用いて形成される画像の光沢性及び写像性を向上させることができる。また、15.0質量%未満であると、光輝性インクの分散安定性、及び保存安定性が向上し、例えば、インクジェット方式で吐出する場合における吐出安定性が向上する。
-界面活性剤の含有量-
本発明における界面活性剤量とはインクを調製する際に加える界面活性剤の含有量と銀粒子分散体に含まれる界面活性剤(分散剤)の含有量との合計量を表している。インク全量に対する界面活性剤の質量割合が0.4%以上1.6%以下であると、インクの銀粒子が高い安定性を保つことができ、さらに塩化ビニルやPETに代表される、いわゆる非浸透性メディアにインクを均一に濡れ広げられ、均一で高い光沢性の印刷層が形成できる。上記界面活性剤量の範囲で作成されたインクであれば、受容層を有したメディア、例えば、光沢紙やコート紙でも高い光沢性を発現することが可能である
-樹脂の量-
本発明での樹脂の量はインク質量全体に対する固形分質量割合である。その含有量が0.1%以下であると塩化ビニルやPETに代表される、いわゆる非浸透性メディアに均一で高い光沢性の印刷層が形成できる。また、メディアを重ねた時の裏写りを防止できることも合わせて兼ね備えた印刷物が得られる。裏写り防止という観点からは樹脂の含有量が0.05%以上0.08%以下がより好ましい。
-銀粒子の分散形態-
銀粒子は、表面に保護コロイドが付着した銀コロイドとして、水等の分散媒中に分散していることが好ましい。これにより、銀粒子の分散性が向上し、光輝性インクの保存安定性が向上する。銀コロイドは、いかなる方法で調製されたものであってもよく、例えば、銀イオンを含む溶液を用意し、この銀イオンを保護コロイドの存在下で還元剤により還元することにより得ることができる。これらの方法によって銀コロイドを製造する際、還元反応前後の任意の時点において界面活性剤等を加えると、金属粒子の分散安定性はさらに向上する。保護コロイドとしては、銀粒子表面を保護する役割を果たす有機物であれば特に限定されなPETいが、カルボキシル基を有する有機化合物及び高分子分散剤等が好ましい。
--カルボキシル基を有する有機化合物--
カルボキシル基を有する有機化合物にはカルボン酸が含まれる。カルボン酸としては、銀粒子を被覆可能であれば特に限定されないが、例えば、脂肪族モノカルボン酸および芳香族モノカルボン酸などのモノカルボン酸、脂肪族ポリカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸などのポリカルボン酸、ヒドロキシモノカルボン酸およびヒドロキシポリカルボン酸などのヒドロキシカルボン酸(又はオキシカルボン酸)等が挙げられる。これらのカルボキシル基を有する有機化合物の中でも、脂肪族ヒドロキシカルボン酸(脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸および脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸)などのヒドロキシカルボン酸が好ましい。脂肪族ヒドロキシカルボン酸の中でも、さらに、脂環族ヒドロキシカルボン酸(又は脂環族骨格を有するヒドロキシカルボン酸、例えば、コール酸などのC6-34脂環族ヒドロキシカルボン酸、好ましくはC10-34脂環族ヒドロキシカルボン酸、さらに好ましくはC16-30脂環族ヒドロキシカルボン酸)が好ましい。特に、コール酸などの多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸は、嵩高い構造を有しており、銀粒子の凝集を抑制する効果が大きいため好ましい。
なお、これらのカルボン酸は、塩を形成していてもよく、無水物、水和物などであってもよい。なお、カルボン酸は、塩(特に、アミンとの塩などの塩基性化合物との塩)を形成していない有機化合物であることが好ましい。カルボキシル基を有する有機化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、カルボキシル基を有する有機化合物の分子量は、例えば、1000以下であることが好ましく、800以下であることがより好ましく、600以下であることが更に好ましい。また、カルボキシル基を有する有機化合物のpKa値は、例えば、1以上であることが好ましく、2以上であることがより好ましい。
--高分子分散剤--
高分子分散剤としては、銀粒子を被覆可能であれば特に限定されないが、両親媒性の高分子分散剤(又はオリゴマー型分散剤)を好適に使用できる。高分子分散剤としては、通常、塗料、インキ分野などで着色剤の分散に用いられている高分子分散剤が例示できる。このような分散剤には、スチレン系樹脂(スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体など)、アクリル系樹脂((メタ)アクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸共重合体など)、水溶性ウレタン樹脂、水溶性アクリルウレタン樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(エチルセルロースなどのアルキルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースなどのアルキル-ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのカルボキシアルキルセルロース等)、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール(液状のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど)、天然高分子(ゼラチン、デキストリンなど)、ポリエチレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物などが含まれる。代表的な高分子分散剤(両親媒性の高分子分散剤)としては、親水性モノマーで構成された親水性ユニットを含む樹脂(水溶性樹脂、又は水分散性樹脂)が含まれる。
高分子分散剤は、官能基を有していてもよい。このような官能基としては、例えば、酸基(又は酸性基、例えば、カルボキシル基(又は酸無水物基)、スルホ基(スルホン酸基)など)、ヒドロキシル基などが挙げられる。これらの官能基は、単独で又は2種以上組み合わせて高分子分散剤が有していてもよい。これらの官能基のうち、高分子分散剤は、酸基、特に、カルボキシル基を有していることが好ましい。
また、高分子分散剤は、酸基(カルボキシル基など)を有している場合、少なくとも一部又は全部の酸基(カルボキシル基など)が、塩(アミンとの塩、金属塩など)を形成していてもよい。ただし、本実施形態では、カルボキシル基などの酸基が、塩(特に、塩基性化合物との塩)を形成していない高分子分散剤を好適に使用できる。
高分子分散剤の数平均分子量は、1500以上100000以下が好ましく、2000以上80000以下がより好ましく、3000以上50000以下が更に好ましく、7000以上20000以下が特に好ましい。
以下、市販の高分子分散剤(又は少なくとも両親媒性の分散剤で構成された分散剤)を具体的に例示する。高分子分散剤としては、例えば、ソルスパース13240、ソルスパース13940、ソルスパース32550、ソルスパース31845、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース41090などのソルスパースシリーズ[アビシア(株)製];ディスパービック160、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック164、ディスパービック166、ディスパービック170、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック184、ディスパービック190、ディスパービック191、ディスパービック192、ディスパービック193、ディスパービック194、ディスパービック2001、ディスパービック2050などのディスパービックシリーズ[ビックケミー(株)製];EFKA-46、EFKA-47、EFKA-48、EFKA-49、EFKA-1501、EFKA-1502、EFKA-4540、EFKA-4550、ポリマー100、ポリマー120、ポリマー150、ポリマー400、ポリマー401、ポリマー402、ポリマー403、ポリマー450、ポリマー451、ポリマー452、ポリマー453[EFKAケミカル(株)製];アジスパーPB711、アジスパーPAl11、アジスパーPB811、アジスパーPB821、アジスパーPW911などのアジスパーシリーズ[味の素(株)製];フローレンDOPA-158、フローレンDOPA-22、フローレンDOPA-17、フローレンTG-700、フローレンTG-720W、フローレン-730W、フローレン-740W、フローレン-745Wなどのフローレンシリーズ[共栄社化学(株)製];ジョンクリル678、ジョンクリル679、ジョンクリル62などのジョンクリルシリーズ[ジョンソンポリマー(株)製]などが挙げられる。
これらのうち、酸基を有する高分子分散剤であるディスパービック190、ディスパービック194が好ましい。
<有機溶剤>
本実施形態に使用できる有機溶剤はその沸点が240℃以下であることが好ましいが、使用できる有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
多価アルコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、が挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が240℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。その中でも特に3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、1,2-プロパンジオール、及び3-エチル-3-メチルヒドロキシオキセタンが特に好ましい。
有機溶剤として、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
また、有機溶剤としては、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン等のオキセタン化合物も挙げられる。
有機溶剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、光輝性インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、光輝性インクの質量に対して5質量%以上60質量%以下が好ましく、10質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
光輝性インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、光輝性インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<樹脂>
本実施形態の光輝性インクは樹脂を含まなくてもよいが、樹脂を含むことが好ましい。樹脂を含む光輝性インクを用いて記録媒体上に形成された印刷層は、銀粒子が凝集せずに敷き詰められる構造を安定して維持することができる。また仮に銀粒子が凝集しても凝集する領域を少なくすることができるため、印刷物を高温で長期間保管した場合に、画像の色度(色彩値)であるb*値が大きく変化しない点で優れる。樹脂は、水に可溶な水溶性樹脂、又は水に分散可能な水分散性樹脂が好ましく、単独で用いても併用してもよい。
-水溶性樹脂-
水溶性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ゼラチン、カゼイン等のタンパク質、アラビアゴム等の天然ゴム、サボニン等のグルコキシド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、リグニンスルホン酸塩、セラック等の天然高分子、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、スチレン-アクリル酸共重合物塩、ビニルナフタレン-アクリル酸共重合物塩、スチレン-マレイン酸共重合物塩、ビニルナフタレン-マレイン酸共重合物塩、β-ナフタレンスルホン酸ホリマリン縮合物のナトリウム塩、ポリリン酸等のイオン性高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンイミン等が挙げられる。水溶性樹脂としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の水溶性樹脂を組み合わせて用いてもよい。
-水分散性樹脂-
水分散性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、銀粒子や有機溶剤などの材料と混合して光輝性インクを得ることができる。水分散性樹脂としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の水分散性樹脂を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の平均粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な写像性、光沢度を得る点から、10nm以上30nm以下が好ましい。平均粒子径が10nm以上30nm以下の樹脂粒子を含む光輝性インクを用いて記録媒体上に形成された印刷層は、銀粒子が凝集せずに敷き詰められる構造を安定して維持することができ、また仮に銀粒子が凝集しても凝集する領域を少なくすることができる。このため、印刷物を高温で長期間保管した場合に、画像の色度(色彩値)であるb*値が大きく変化しない点で優れる。
なお、本実施形態において、樹脂粒子における平均粒子径は次のようにして測定する。まず、樹脂粒子を含む分散体や光輝性インクを1~3μlを採取し、高圧凍結法により凍結体を作製する。次に、凍結体を割断後、断面のカーボンレプリカ膜を作製する。更に、レプリカ膜を透過型顕微鏡(TEM)用グリッドに設置し、TEMで観察し、5μm×5μmの範囲のTEM画像中において、樹脂粒子の最大径を測定し、その算術平均値を個数平均粒子径とする。
-樹脂の含有量-
樹脂の含有量としては、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な耐擦過性、写像性、金属光沢の点から、光輝性インクの質量に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上0.08質量%以下がより好ましい。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましい。シリコーン系界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 0007501295000001
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 0007501295000002
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
Figure 0007501295000003
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-CmF2m+1でmは4~6の整数、又はCpH2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
光輝性インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
後述する本発明の実施形態からすると、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾールが防錆機能と銀粒子安定性を向上でき特に好ましい。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<物性>
光輝性インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
光輝性インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、1.0mPa・s以上30.0mPa・s以下が好ましく、5.0mPa・s以上30.0mPa・s以下がより好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下が更に好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
光輝性インクの表面張力としては、記録媒体上で好適に光輝性インクがレベリングされ、光輝性インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
光輝性インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7~12が好ましく、8~11がより好ましい。
<<有彩色インク及び無彩色インク>>
本実施形態の光輝性インクは、有彩色インク又は無彩色インクとともに用いられ、有彩色インク等により形成される画像に光輝性を付与する。有彩色インクは、有彩色の色材を含み、必要に応じて、有機溶剤、水、及び樹脂等のその他の成分を含んでもよい。また、無彩色インクは、無彩色の色材を含み、必要に応じて、有機溶剤、水、及び樹脂等のその他の成分を含んでもよい。なお、有彩色インク及び無彩色インクについて以下説明するが、有彩色の色材及び無彩色の色材以外の成分に関しては、光輝性インクと同様の成分を使用できるため、これらの説明を省略する。
<有彩色インク>
有彩色インクは、有彩色の色材等を含む。有彩色とは無彩色(白から灰色を経て黒に至る系列の色)以外のすべての色を表す。なお、有彩色インクのみで形成される画像は光輝性を有しない。
-有彩色の色材-
有彩色の色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、顔料として、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、緑色顔料、及び橙色顔料などを用いることができる。
顔料の具体例としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料の具体例としては、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249などが挙げられる。
有彩色インク中の有彩色の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
<無彩色インク>
無彩色インクは、無彩色の色材等を含む。無彩色とは白から灰色を経て黒に至る系列の色を表す。なお、無彩色インクのみで形成される画像は光輝性を有しない。
-無彩色の色材-
無彩色の色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、顔料として、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、白色顔料などを用いることができる。
顔料の具体例としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
染料の具体例としては、例えば、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
無彩色インク中の無彩色の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
<<インクセット>>
本実施形態の光輝性インクは、有彩色インク又は無彩色インクと組み合わせることでインクセットとすることが好ましい。本インクセットを用いることで、有彩色インク又は無彩色インクにより形成される画像に光輝性を付与することができる。
また、前述した無彩色、有彩色インクは光輝性インクと同系の水などを含む溶剤系インクであり、後述する(光)硬化型インクで無彩色層、有彩色層を形成する方法でも光輝層の色調をすることができる
<<記録媒体>>
本実施形態の光輝性インクが付与される対象である記録媒体としては、特に限定されないが、表面に受容層を有する光沢紙、非浸透性基材などが挙げられる。記録媒体表面に、あらかじめ受容層(多孔質等)が形成されていても、形成されていなくてもよい。また、記録媒体としては、一般的に記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等も適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。
非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
あらかじめ受容層(多孔質)を有している受容層を有する記録媒体としては、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、株式会社リコー製のIJ用フィルムRM-1GP01(多孔質の平均孔径:230nm);三菱製紙株式会社製のNB-WF-3GF100(多孔質の平均孔径:210nm)、NB-RC-3GR120(多孔質の平均孔径:250nm);キヤノン株式会社製のPT-201A420(多孔質の平均孔径:270nm)、SD-101A450(多孔質の平均孔径:250nm)、GL-101A450(多孔質の平均孔径:240nm)、GP501A450(多孔質の平均孔径:250nm)、SP-101A450(多孔質の平均孔径:210nm)、PT-101A420(多孔質の平均孔径:240nm)、PR101(多孔質の平均孔径:270nm);エレコム株式会社製のEJK-QTNA450(多孔質の平均孔径:200nm)、EJK-EPNA450(多孔質の平均孔径:210nm)、EJK-CPNA450(多孔質の平均孔径:220nm)、EJK-RCA450(多孔質の平均孔径:240nm)、EJK-CGNA450(多孔質の平均孔径:190nm)、EJK-GANA450(多孔質の平均孔径:180nm)、EJK-NANA450(多孔質の平均孔径:170nm)、EJK-EGNA450(多孔質の平均孔径:200nm);富士フイルム株式会社製のWPA455VA(多孔質の平均孔径:200nm)、WPA450PRM(多孔質の平均孔径:210nm)、G3A450A(多孔質の平均孔径:220nm)、G3A450A(多孔質の平均孔径:210nm)、WPA420HIC(多孔質の平均孔径:280nm);セイコーエプソン株式会社製のKA420SCKR(多孔質の平均孔径:240nm)、KA450PSKR(多孔質の平均孔径:230nm)、KA450SLU(多孔質の平均孔径:210nm);ブラザー工業株式会社製のBP71GAA4(多孔質の平均孔径:220nm)などが挙げられる。
<<記録装置、記録方法>>
本実施形態の光輝性インクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。シルバー(S)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410s、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容容器411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
なお、上記のシルバー(S)のインクは本実施形態の光輝性インクの一例である。また、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のカラーインクは、有彩色インクの一例である。なお、上記の4種のインクに加えて、無彩色インクの一例であるブラック(K)、ホワイト(W)等のインクを追加で使用してもよい。追加のインクを使用する場合は、追加のインクを有する液体収容部と液体吐出ヘッドを記録装置に追加する。記録装置は、シルバーインクの吐出ヘッド(第一のインク付与手段の一例)からシルバーインクを付与する工程(第一のインク付与工程の一例)を実行し、その後、付与されたシルバーインクに対して、少なくとも一部が重複するようにシアンインク等の吐出ヘッド(第二のインク付与手段の一例)からシアンインク等を付与する工程(第二のインク付与工程の一例)を実行する。これにより、有彩色又は無彩色の画像に金属光沢等の光輝性を付与することができる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、シルバー(S)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
<<印刷物>>
本実施形態の光輝性インクを用いて形成される印刷物は、上記の記録媒体と、記録媒体上に付与された光輝性インクと有彩色インク又は無彩色インクとにより形成される印刷層と、を有する。
<印刷層>
印刷層は、硬化型インク層の上に光輝性インクにより形成される光輝性印刷層があって、さらに有彩色インクにより形成される有彩色印刷層又は無彩色インクにより形成される無彩色印刷層があってもよい。光輝性印刷層と、上記の有彩色印刷層又は無彩色印刷層と、の位置関係は特に限定されない。
-光輝性印刷層-
光輝性印刷層は、銀粒子を含み、適量の界面活性剤と必要に応じて樹脂等を含む層である。
銀粒子における平均粒子径は、100nm以下であり、40nm以下であることが好ましい。また、球状の銀粒子における平均粒子径は、5nm以上であることが好ましい。球状の銀粒子における平均粒子径が100nm以下であることで、画像の光沢性及び写像性を向上させることができる。
光輝性印刷層が樹脂を含む場合、印刷層の光沢性及び写像性が向上し、耐擦過性も向上する。
樹脂の含有量としては、光輝性印刷層の質量に対して0.01質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.01質量%以上1.6質量%以下がより好ましい。含有量が上記範囲内である場合、印刷層の光沢性及び写像性が向上し、耐擦過性も向上する。
印刷層に含まれる樹脂は、平均粒子径が10nm以上30nm以下である樹脂粒子であることが好ましい。なお、光輝性印刷層に含まれる樹脂粒子の平均粒子径は、10μm×10μmの範囲のTEM画像中の、樹脂粒子の最大径を測定し、その平均を算出することで平均粒子径を求める。
光輝性印刷層の層厚は、50nm以上300nm以下であることが好ましく、50nm以上250nm以下であることがより好ましく、50nm以上200nm以下であることが更に好ましく、50nm以上180nm以下であることが特に好ましい。光輝性印刷層の層厚がこの範囲内であることにより、銀粒子のプラズモン吸収に由来する構造色調が低くなり、金属光沢および写像性に優れた光輝性印刷層を形成することができる。また、印刷層の層厚がこの範囲内となる光輝性インク付与量であれば、記録媒体が多孔質構造を有する場合に、光輝性インクのビヒクルを直ちに吸収することができ、金属光沢および写像性に優れた光輝性印刷層を形成することができる。また、光輝性印刷層の層厚としては、少なくとも銀粒子1つ分以上の層厚が必要である。銀粒子が記録媒体上に1層分以上横方向に並ぶことで、銀粒子間の相互作用が増加し、金属様の写像性に優れた印刷層を形成することができる。なお、層厚を測定する光輝性印刷層は、記録媒体に付与された光輝性インクが十分に乾燥した後の層である。また、光輝性印刷層の層厚は、印刷層の任意の点を10点測定した層厚の平均値である。光輝性印刷層の層厚を測定する方法としては、例えば、印刷物を切断し、切断面を光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、SEM、TEMなどの顕微鏡で観察する方法が挙げられる。
光輝性印刷層のb*値は、CIE(Commission International del’Eclairage)により規格化されているL*a*b*表色系による色差表示法に基づく。光輝性印刷層が高い写像性を有し、銀色であるためには、b*値が-7~0であることが好ましい。b*値は、マイナス側に行くほど青味が強くなり、逆にプラス側行くほど黄色味が強くなる。黄色が強くなると光輝性印刷層は金色に近づき、b*値が0を超えてくると金色が強く発現して銀色とは言いがたい色調となる。また、逆にb*値が-7を下回ると青味が強くなり暗い色調で銀色とは異なる色調となる。b*値の測定方法については、分光測色計で簡便に測定することができる。
光輝性印刷層における表面粗さRaは、20nm以下であることが好ましい。これにより、光沢性及び写像性に優れる印刷層を得ることができる。光輝性印刷層における表面粗さRaを20nm以下にする方法としては特に限定されないが、例えば、球状の銀粒子の平均粒子径を小さくすることが好ましく、具体的には、球状の銀粒子の平均粒子径を40nm以下にすることがより好ましい。
本発明の硬化型(クリア)インク組成物としては、熱硬化型(クリア)インク組成物、活性エネルギー線硬化型クリアインク組成物などが挙げられるが、活性エネルギー線硬化型クリアインク組成物がより好適である。
<重合性化合物>
本発明の硬化型(クリア)インク組成物は、重合性化合物を含有する。前記重合性化合物としては、単官能重合性化合物を必須で含有し、単官能重合性化合物の含有量は、硬化型(クリア)インク組成物の全量に対して、50質量%以上90質量%以下が好ましく、70質量%以上90質量%以下がより好ましい。
単官能重合性化合物としては、25℃における静的表面張力が33mN/m以下の単官能重合性化合物、25℃における静的表面張力が33mN/m超である単官能重合性化合物などが挙げられる。
-25℃における静的表面張力が33mN/m以下の単官能重合性化合物-25℃における静的表面張力が33mN/m以下の単官能重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:33mN/m)、ラウリル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:29mN/m)、イソデシル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:28mN/m)、イソオクチル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:28mN/m)、n-オクチル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:28mN/m)、イソブチル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:25mN/m)、イソノニル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:28mN/m)、オクチル/デシル(メタ)アクリレート(25℃における静的表面張力:29mN/m)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塗膜の硬度を高める観点から、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
25℃における静的表面張力が33mN/m以下の単官能重合性化合物の含有量は、硬化型(クリア)インク組成物の全量に対して、10質量%以上30質量%以下であり、15質量%以上25質量%以下が好ましい。前記含有量が10質量%以上30質量%以下であると、吐出安定性、及び塗膜硬度に優れるという利点がある。
前記静的表面張力は、例えば、静的表面張力測定装置により測定することができる。
また、特開2020-117603や特開2019-163377に記載の色材やモノマー、高分子材料を加えて他種の硬化型インク、硬化型有彩色インクとしても良い
上述した光硬化型インクは加熱することでも硬化が一定程度進むため本発明では熱付与することでも本発明の硬化が得られる。
<重合性化合物>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性成分として重合性化合物(モノマー)を含有する。重合性化合物としては以下に記載する単官能モノマーが挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。また、これらの重合性化合物は必要に応じて二種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート2-ヒドロキシエチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、3-メトキシブチルアクリレート、エトキシエチルアクリレ-ト、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、エチルジグリコールアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレート、イミドアクリレート、イソアミルアクリレート、エトキシ化コハク酸アクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ベンジルアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、4-t-ブチルシクロヘキシルアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、エトキシ化トリブロモフェニルアクリレート、2-フェノキシエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、1,4-シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソデシルアクリレート、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノールアクリレート、イソオクチルアクリレート、オクチル/デシルアクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシ化(4)ノニルフェノールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(350)モノアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(550)モノアクリレート、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン等があげられる。
<多官能(メタ)アクリレート化合物>
本発明では、上記の単官能モノマーに加えてエチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能モノマーを用いることもできる。その例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールトリアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ビスペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、エトキシ化-1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、2-n-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリアクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化リン酸トリアクリレート、エトキシ化トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4-ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6-ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの多官能のモノマーは必要に応じて二種以上を組み合わせて用いてもよい。
多官能モノマーの配合量は、後述する多官能オリゴマーと合わせて、活性エネルギー線硬化型組成物全体に対し、例えば0.01~20質量%、より好ましくは5.0~15.0質量%である。この範囲であれば、密着性とインクジェットに適切な粘度を兼ね備えた硬化物を得ることができる。
<オリゴマー>
本発明では、単官能モノマーに加えて、エチレン性不飽和二重結合を有するオリゴマーを用いることができる。その例としては、芳香族ウレタンオリゴマー、脂肪族ウレタンオリゴマー、エポキシアクリレートリゴマー、ポリエステルアクリレートリゴマー、その他の特殊オリゴマーが挙げられる。
<硬化手段>
本発明の硬化型クリアインク組成物を硬化させる硬化手段としては、加熱硬化又は活性エネルギー線による硬化が挙げられ、これらの中でも活性エネルギー線による硬化が好ましい。
硬化型クリアインク組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、紫外線発光ダイオード(UV-LED)及び紫外線レーザダイオード(UV-L
D)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。波長350nm以上450nm以下(特に波長350nm以上400nm以下)の発光ダイオードを用いることがより好ましい。
また、本発明は硬化型インク層を形成した後、その上に光輝性インク層を形成する前に予備硬化として完全硬化まで至らない光や熱エネルギーを与え半硬化状態の硬化インク層上に光輝性インク層を形成することもできる。
-有彩色印刷層及び無彩色印刷層-
有彩色印刷層は有彩色の色材を含む層であり、無彩色印刷層は無彩色の色材を含む層である。また、有彩色印刷層又は無彩色印刷層は、光輝性印刷層上に位置することが好ましく、印刷層の表面を構成することがより好ましい。前述した硬化型インクが有彩色及び無彩色印刷層であってもそうでなくともよい。
有彩色印刷層又は無彩色印刷層の層厚は、1nm以上300nm以下が好ましく、2nm以上250nm以下がより好ましい。有彩色印刷層又は無彩色印刷層の層厚がこの範囲内であることにより、光輝性印刷層により呈する光輝性が、光輝性印刷層上に形成された有彩色印刷層又は無彩色印刷層により隠蔽されることを抑制することができる。これにより、光沢性及び写像性に優れ、色調も優れる光輝性有色画像である印刷層を得ることができる。なお、層厚を測定する有彩色印刷層又は無彩色印刷層は、記録媒体に付与された有彩色インク又は無彩色インクが十分に乾燥した後の層である。また、有彩色印刷層又は無彩色印刷層の層厚は、印刷層の任意の点を10点測定した層厚の平均値である。有彩色印刷層及び無彩色印刷層の層厚を測定する方法としては、例えば、印刷物を切断し、切断面を光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、SEM、TEMなどの顕微鏡で観察する方法が挙げられる。
<<用途>>
本実施形態の光輝性インクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、光輝性インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された印刷物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
<樹脂粒子を含む樹脂分散液の調製例>
温度計、窒素ガス導入管、及び撹拌器を備えた窒素置換された容器中で、ポリエステルポリオール(商品名:PTMG1000、三菱化学株式会社製、平均分子量:1,000)200.4g、2,2-ジメチロールプロピオン酸15.7g、イソホロンジイソシアネート48.0g、及び有機溶剤としてメチルエチルケトン77.1gを、ジブチルスズジラウレート(DMTDL、東京化成工業株式会社製)0.06gを触媒として使用して反応させた。反応を4時間継続させた後、希釈溶剤としてメチルエチルケトン30.7gを供給し、更に反応を継続させた。反応を合計6時間になるように行った後、メタノール1.4gを投入し、反応を終了させることによって、ウレタン樹脂の有機溶剤溶液を得た。ウレタン樹脂の有機溶剤溶液に48質量%水酸化カリウム水溶液を13.4g加えることにより、ウレタン樹脂が有するカルボキシル基を中和し、次いで、水715.3gを加え、十分に撹拌した後、エージング及び脱溶剤することによって、固形分濃度が30質量%のポリエステルウレタン樹脂粒子を含む、樹脂分散液1を得た。
<銀粒子を含む銀粒子分散液の調製例>
(銀粒子分散液1)
硝酸銀66.8g、カルボキシル基を有する分散剤ポリマー(商品名:ディスパービック190、ビックケミー・ジャパン株式会社製、溶媒:水、不揮発成分40質量%、酸価:10mgKOH/g、アミン価:0mgKOH/g)7.2g、及びコール酸(和光純薬工業株式会社製)2.2gを、イオン交換水100gに添加し、激しく撹拌し、懸濁液を得た。得られた懸濁液に対して、ジメチルアミノエタノール(和光純薬工業株式会社製)100gを水温が50℃を超えないように徐々に加えた後、水温50℃のウォーターバス中で3時間加熱撹拌し、反応液を得た。得られた反応液を、ガラスフィルタ(商品名:GC-90、ADVANTEC社製、平均孔径:0.8μm)でろ過し、銀粒子を20質量%含む銀粒子分散液1を得た。
得られた銀粒子分散液1について、数μlを採取し、高圧凍結法により凍結体を作製し、凍結体を割断後、断面のカーボンレプリカ膜を作製した。レプリカ膜をTEM用グリッドに設置し、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子株式会社製)で観察し、5μm×5μmの範囲のTEM画像中の、ほぼ全てが球状の形状をしており、銀粒子の最大径を測定し、その算術平均値を求めたところ個数平均粒子径は25nmであった。
(銀粒子分散液2~6)
銀粒子分散液1の調製において、ジメチルアミノエタノールの加える速度と、水温を調節することにより、銀粒子の平均粒子径を下記表2のように変更した以外は、調製例1と同様にして、銀粒子を15質量%含む銀粒子分散液2~6を得た。得られた銀粒子分散液2~6について、銀粒子分散液1と同様にして銀粒子の形状を観察すると共に平均粒子径を求めた。結果を表1に示す。
(銀粒子分散液7)
銀粒子分散液1の調製において、コール酸をプロピオン酸(和光純薬工業株式会社製)に換えた以外は、調製例1と同様にして銀粒子を20質量%含む銀粒子分散液7を得た。得られた銀粒子分散液7について、銀粒子分散液1と同様にして銀粒子の形状を観察すると共に平均粒子径を求めた。
結果を表1に示す。
(銀粒子分散液8)
1Lの蒸留水に50gの硝酸銀を溶解させて、第一の溶液を得た。一方、1Lの蒸留水に22.2gのシュウ酸を溶解させて、第二の溶液を得た。第一の溶液と第二の溶液とを混合し、シュウ酸銀を含む混合液を得た。この混合液から、不純物を除去した。1Lの混合液に3gのポリエチレングリコール(分散剤)を添加し、超音波を加えつつ、50分間撹拌した。これにより、シュウ酸銀を分散させた。この混合液を、オートクレープに投入した。この混合液を、0.5MPaの圧力で加圧した。この混合液を900rpmの速度で撹拌しつつ、155℃まで加熱した。この温度下で30分間の撹拌を行い、銀を主成分とする微小粒子を含む液体を得た。この微小粒子の算術平均粗さRaの平均値は、2.0nmであった。
該銀を主成分とする微小粒子を含む液体を遠心分離機にかけ、余剰なポリエチレングリコールを除去した。さらにこの沈殿物をエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(ECA)に投入し、攪拌した。沈殿物を取り出して、遠心分離器にて余剰のエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを除去した。この沈殿物に所定時間の熱乾燥を施し、微小銀粒子含有組成物である銀粒子分散液8を得た。この組成物は、90質量%の銀粒子と、10質量%のその他物質(主にエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)を含んでいる。
得られた銀粒子分散液について、銀粒子分散液1と同様に、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製)にて銀粒子の粒径を確認したところ、平均粒径は105nmであった。微粒子は薄片状である。透過型電子顕微鏡観察による厚さの平均は30nmであった。
(銀粒子分散液9)
銀粒子分散液8の調製において、オートクレープに投入した混合液の撹拌条件を1,200rpmとしつつ、170℃まで加熱した以外は、銀粒子分散液の調製例8と同様にして、銀粒子分散液9を得た。
得られた銀粒子分散液9について、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製)にて銀粒子を観察したところ、微粒子は薄片状であり、平均粒子径は95nm、厚さの平均は28nmであった。
Figure 0007501295000004
<インクの調製例>
(インク1)
銀粒子分散液1を25.0質量%、ジメチルアミノエタノール(和光純薬工業株式会社製)を0.1質量%、1,2-プロパンジオール(東京化成工業株式会社製)を25.0質量%、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(東京化成工業株式会社製)を10.0質量%、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(東京化成工業株式会社製)を5.0質量%、樹脂分散液1を0.12質量%、界面活性剤としてLS-106(花王社製、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)を0.5質量%防腐防黴剤としてプロキセルLV(アビシア社製)を0.1質量%、1,2,3-ベンゾトリアゾール(東京化成工業株式会社製)を0.04質量%、及び合計が100質量%となるようにイオン交換水を残量添加して混合、攪拌した後、平均孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルター(商品名:シリンジフィルター、ザルトリウス社製)で濾過して[インク1]を得た。
(インク2~15)
インク1の調製において、使用する構成成分の量を表2-1、表2-2に示す通りに変更した以外は、調製例1と同様にして[インク2]~[インク15]を得た。なお、表2-1、表2-2における各成分の含有量を表す数値の単位は「質量%」である。
得られたインク1~15について、銀粒子分散液1と同様に、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製)を用いて銀粒子の平均粒子径を確認した。結果、インク1~15中における球状の銀粒子の平均粒子径は、各銀粒子分散液中における銀粒子の平均粒子径と同一であることを確認した。
各インクの処方を表2-1~表2-2に示す。
Figure 0007501295000005
Figure 0007501295000006
<光硬化型インクの調製例>
(光硬化型インク1)
表3に示す各材料を、順次撹拌しながら添加した後、2時間撹拌して、光硬化型インク1を調製した。光硬化型インク1はマゼンタ顔料が含有された有彩色インクである。
なお、表3における各成分の含有量を表す数値の単位は「質量%」である。
(光硬化型インク2~4)
表3に示す各材料を、順次撹拌しながら添加した後、2時間撹拌して、光硬化型インク2~4を調製した。光硬化型インク2~4は無彩色(クリア)インクである。
Figure 0007501295000007
<画像の形成>
実施例においては、以下の工程1~工程5に示す方法によって画像を形成した。
工程1:記録媒体上に光硬化型インク層を形成する
工程2:前期光硬化型インク層にUV光を照射するか、又は熱を付与して、硬化型層を形成する。この工程は予備硬化ステップとの位置づけで、あってもなくともよく、光硬化層が完全に硬化していても、していなくとも良い
工程3:光硬化型インク層上に光輝性インク層を形成する
工程4:光輝性インク層形成側もしくは記録売体側(裏面側)からUV光を照射して、更に光硬化型インクの硬化を促進させる。記録媒体として透明なPET基板を用いる場合は裏面からの光照射でも有効に硬化促進が可能となる
工程5:さらに残留揮発分を完全に揮発させる目的で記録媒体を加熱して乾燥促進させる。ただしこの工程5は必須とは限らない。
上記の各工程は具体的には以下のようにして行った。
表4に記載の記録媒体を用い、株式会社リコー製GEN5ヘッドを使用した印刷機にて、インクの吐出周波数を28kHz、解像度を600dpi×600dpiにて、光硬化型インク層の平均厚みが20μm以上となるベタ画像を印刷し、予備硬化ステップとしてPhoseon社製FJ800(波長395nm)を用いて、照度1W/cmでUVを表4に示す積算光量となるようにUV照射した。また熱による予備硬化条件は表4中に記載した。熱の付与についてはホットプレートなどの上に記録媒体を密着させる方法でも良いし、記録媒体をオーブンに投入して熱を付与する方法でも良く本実施例では記録媒体をオーブンに投入し熱付与した。
次に、得られたインク1~15の各光輝性インクをインクジェットプリンタ(IPSiO GXe5500、株式会社リコー製)に充填し、実施例の全てにおいてホットプレート上で記録媒体温度55℃で上述した光硬化型インクを設けた記録媒体に対し光輝性ベタ画像を形成した。その後、UV硬化インク層をより硬化度を促進させるため、再度、本硬化ステップとしてPhoseon社製FJ800(波長395nm)を用いて、照度1W/cmでUVを表4に示す積算光量となるようにUV照射した。さらに、(必要に応じて残留揮発分を蒸発させる目的で)記録媒体を加熱して乾燥する工程を入れる場合はホットプレートで記録媒体が表4の温度となるように調整し表4に示す時間乾燥させた。
その後、形成したベタ画像を用いて、光沢度、耐擦過性の評価を下記評価方法に従って行った。結果を表4に示す。
[光沢度の評価]
ベタ画像の20°光沢度を光沢度計(BYK Gardener社製、マイクロトリグロス)を用いて測定し、下記の基準で評価した。なお、評価はA以上であることが好ましい。
S:20°光沢度が500以上
A:20°光沢度が400以上、500未満
B:20°光沢度が300以上、400未満
C:20°光沢度が100以上、300未満
D:20°光沢度が100未満
[耐擦過性の評価]
乾燥後の印刷物を学振型摩擦堅牢度試験機AB-301(テスター産業株式会社製)にセットし、接触部に白綿布(JIS L 0803準拠)を取り付けた摩擦子(荷重;300g)にて10回擦り、その劣化具合を目視にて観察し、下記の基準で評価した。所望するレベルはA以上となる。
[評価基準]
A:傷の数が5本未満であり、下地も見えない。
B:傷の数が5本以上10本未満であり、下地も見えない。
C:傷の数が10本以上あり、下地の露出がある。
Figure 0007501295000008
PETでは、透明であるため反対面からも光輝性を有する。インク形成面とは反対の面の耐擦過性はAランクであった。
本発明は下記(1)に記載する画像形成方法に係るものであるが、下記(2)~(5)の実施形態を有する。
(1)記録媒体上に光硬化型インクを付与して光硬化型インク層を形成する工程と、
前記光硬化型インク層の上に、個数平均粒子径が100nm以下の光輝性顔料を含有する光輝性インクを付与して光輝性インク層を形成する工程と、
前記光硬化型インク層に光を照射するか、又は、熱を付与することによって前記光硬化型インク層を硬化して光硬化型インクの硬化層を形成する工程と、
を有する画像形成方法。
(2)記録媒体上に光硬化型インクを付与して光硬化型インク層を形成する工程と、
前記光硬化型インク層に光を照射するか、又は、熱を付与することによって前記光硬化型インク層を予備硬化して前記光硬化型インクの予備硬化層を形成する工程と、
前記光硬化型インクの予備硬化層の上に、個数平均粒子径が100nm以下の光輝性顔料を含有する光輝性インクを付与して光輝性インク層を形成する工程と、
前記光硬化型インクの予備硬化層に光を照射するか、又は、熱を付与することによって前記予備硬化層を本硬化して光硬化型インクの硬化層を形成する工程と、
を有する画像形成方法。
(3)前記光硬化型インクの硬化層を形成する工程を、光輝性インク層側から光を照射するか、又は、熱を付与することによって行う、上記(1)又は(2)に記載の画像形成方法。
(4)前記記録媒体が透明であり、前記光硬化型インク層を硬化して光硬化型インクの硬化層を形成する工程を、前記記録媒体側から光を照射するか、又は、熱を付与することによって行う、上記(1)又は(2)に記載の画像形成方法。
(5)前記光輝性顔料は、形状が球状であり、個数平均粒子径が40nm以下である、上記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410s、410c、410m、410y シルバー(S)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容容器
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2019-038893号公報 特開2019-051629号公報 特開2012-179756号公報 特開2015-150739号公報

Claims (5)

  1. 記録媒体上に光硬化型インクを付与して光硬化型インク層を形成する工程と、
    前記光硬化型インク層の上に、個数平均粒子径が100nm以下の光輝性顔料を含有する光輝性インクを付与して光輝性インク層を形成する工程と、
    前記光硬化型インク層に光を照射するか、又は、熱を付与することによって前記光硬化型インク層を硬化して光硬化型インクの硬化層を形成する工程と、を有し、
    前記光輝性インクは多価アルコールを20質量%以上60質量%以下含有する、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 記録媒体上に光硬化型インクを付与して光硬化型インク層を形成する工程と、
    前記光硬化型インク層に光を照射するか、又は、熱を付与することによって前記光硬化型インク層を予備硬化して前記光硬化型インクの予備硬化層を形成する工程と、
    前記光硬化型インクの予備硬化層の上に、個数平均粒子径が100nm以下の光輝性顔料を含有する光輝性インクを付与して光輝性インク層を形成する工程と、
    前記光硬化型インクの予備硬化層に光を照射するか、又は、熱を付与することによって前記予備硬化層を本硬化して光硬化型インクの硬化層を形成する工程と、を有し、
    前記光輝性インクは多価アルコールを20質量%以上60質量%以下含有する、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  3. 前記光硬化型インクの硬化層を形成する工程を、光輝性インク層側から光を照射するか、又は、熱を付与することによって行う、請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記記録媒体が透明であり、前記光硬化型インク層を硬化して光硬化型インクの硬化層を形成する工程を、前記記録媒体側から光を照射するか、又は、熱を付与することによって行う、請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  5. 前記光輝性顔料は、形状が球状であり、個数平均粒子径が40nm以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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