JP7498869B2 - 膨張タンク、冷却システム、及び自動車 - Google Patents

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Description

本願は、自動車部品の製造技術に関し、特に膨張タンク、冷却システム、及び自動車に関する。
自動車冷却システムの主な役割は、熱を空気中に放出して部品の過熱を防止することであり、膨張タンクは自動車冷却システムの重要な部品の1つである。膨張タンクは、冷却液を貯蔵し、冷却システムに冷却液が不足した場合、適時に冷却システムに冷却液を補充する。
関連技術の技術的解決手段では、電気自動車に設けられた冷却システムは、膨張タンク、気液分離器、電子水ポンプ、冷却対象構成要素(電池パック、モータなど)、及び熱交換器を含み、気液分離器、電子水ポンプ、冷却対象構成要素、及び熱交換器は、パイプラインによって順に接続されて閉ループを形成する。膨張タンクは、パイプラインによって気液分離器に接続されて、気液分離器で分離された空気を吸収したり、気液分離器内に冷却液を補充したりする。使用時、電子水ポンプが起動されて、冷却液及びガスが冷却対象構成要素内に流入するように駆動し、熱を取り出す。その後、冷却液は熱交換器に入って冷却され、熱交換器から流出した冷却液は気液分離器に入って気液分離され、ガスは膨張タンクに流入し、分離後の冷却液は電子水ポンプに流入して冷却サイクルを継続する。
しかしながら、関連技術の技術的解決手段によれば、冷却システムの部品の数が多く、重量も重いため、自動車の軽量化に不利である。
関連技術における上記の欠点を克服するために、本願の目的は、冷却システムの部品の数と重量を削減して自動車の軽量化に有利である膨張タンク、冷却システム、及び自動車を提供することである。
本願の1つの実施例は、膨張タンクを提供し、当該膨張タンクはタンク本体を含み、前記タンク本体内には第1の隔壁が設けられ、前記第1の隔壁は前記タンク本体の内部を第1のチャンバと第2のチャンバとに分割し、前記第1の隔壁には前記第1のチャンバと第2のチャンバとを連通する第1の貫通孔が設けられ、
前記タンク本体には、前記タンク本体の内部を連通するパイプラインが設けられ、前記パイプラインの側壁には混合液体入口が設けられ、前記パイプライン内には第2の隔壁が設けられ、前記第2の隔壁の一端は前記パイプラインの側壁に接続され、前記第2の隔壁の他端は前記混合液体入口までに延在されて、前記パイプライン内で第1の通路及び第2の通路を形成し、前記混合液体入口は前記第1の通路の側壁及び前記第2の通路の側壁に同時に接続され、前記混合液体入口の軸線に垂直な方向において、前記第1の通路の第1の端は前記第1のチャンバに接続され、前記第1の通路の第2の端は閉鎖され、前記第2の通路の第1の端は前記第2のチャンバに接続され、前記第2の通路の第2の端は水ポンプに接続されるために用いられる。
上記の膨張タンクによれば、選択的に、前記第1の通路に連通した前記混合液体入口の面積は、前記第2の通路に連通した前記混合液体入口の面積よりも小さい。
上記の膨張タンクによれば、選択的に、前記第1の通路の第2の端には、端部カバーが設けられ、前記端部カバーは前記パイプライン及び第2の隔壁に固定的に接続される。
上記の膨張タンクによれば、選択的に、前記パイプラインは、円柱状または角柱形を呈し、前記パイプラインの軸線は前記混合液体入口の軸線と互いに垂直である。
上記の膨張タンクによれば、選択的に、前記タンク本体は、第1のサブタンク本体及び第2のサブタンク本体を含み、前記第1のサブタンク本体と第2のサブタンク本体は溶接されて前記タンク本体を形成する。
上記の膨張タンクによれば、選択的に、前記第1のチャンバは、複数の第1のサブチャンバを含み、隣接する2つの第1のサブチャンバ同士の間には第3の隔壁が設けられ、前記第3の隔壁には第3の貫通孔が設けられ、前記第2のチャンバは複数の第2のサブチャンバを含み、隣接する2つの第2のサブチャンバ同士の間には第4の隔壁が設けられ、前記第4の隔壁には第4の貫通孔が設けられる。
上記の膨張タンクによれば、選択的に、任意の2つの隣接する前記第1のサブチャンバと第2のサブチャンバとの間にいずれも前記第1の貫通孔が設けられる、または、前記第1の貫通孔が任意の1つの前記第1のサブチャンバとそれに隣接する前記第2のサブチャンバとの間に設けられる。
上記の膨張タンクによれば、選択的に、前記タンク本体内には、複数の補強リブがさらに設けられる。
本願の他の実施例は、冷却システムを提供し、前記冷却システムは、水ポンプ、冷却対象構成要素、熱交換器、及び上記のいずれかに記載の膨張タンクを含み、前記水ポンプ、冷却対象構成要素、熱交換器、及び膨張タンクは、パイプラインによって順に接続され、前記熱交換器は前記膨張タンクの前記混合液体入口に接続され、前記膨張タンクの前記第2の通路は前記水ポンプに接続される。
本願の別の1つの実施例は、自動車を提供し、前記自動車は、上記の冷却システムを含む。
本願は、膨張タンク、冷却システム、及び自動車を提供し、当該膨張タンクはタンク本体を含み、タンク本体内には第1の隔壁が設けられ、第1の隔壁はタンク本体の内部を第1のチャンバと第2のチャンバとに分割し、第1の隔壁には第1のチャンバと第2のチャンバとを連通する第1の貫通孔が設けられ、タンク本体にはタンク本体の内部を連通するパイプラインが設けられ、パイプラインの側壁には混合液体入口が設けられ、パイプライン内には第2の隔壁が設けられ、第2の隔壁の一端はパイプラインの側壁に接続され、第2の隔壁の他端は混合液体入口までに延在されて、パイプライン内で第1の通路と第2の通路とを形成し、混合液体入口は第1の通路の側壁及び第2の通路の側壁に同時に接続され、混合液体入口の軸線に垂直な方向において、第1の通路の第1の端は第1のチャンバに接続され、第1の通路の第2の端は閉鎖され、第2の通路の第1の端は第2のチャンバに接続され、第2の通路の第2の端は水ポンプに接続されるために用いられる。本願の膨張タンクの使用時、冷却液とガスの混合液体は、混合液体入口を通って第1の通路及び第2の通路内に同時に流入する。第2の通路内に流入した混合液体は水ポンプに直接流入し、第1の通路内に流入した混合液体は第1のチャンバに入って、重力の作用により第1のチャンバ内でガスと冷却液とが分離され、分離後のガスは膨張タンク内に貯蔵され、分離後の冷却液は第1の貫通孔を通って第2のチャンバに入ってから、第2の通路を通って水ポンプに流入し、それにより水ポンプ内に入った冷却液中のガスの含有量を低減する。本願の膨張タンクは、気液分離機能を同時に兼ね備えているため、冷却システムに専用の気液分離器を設ける必要がなく、冷却システムの部品の数及び総重量の削減に有利である同時に、冷却システムにおけるパイプラインの数も削減し、コストが削減され、自動車の軽量化に有利である。
以下、本願の実施例や関連技術における技術的解決手段をより明瞭に説明するために、実施例又は関連技術の記述において使用する必要がある図面を簡単に説明する。当然ながら、以下に記載する図面は本願のいくつかの実施例であり、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
本願の1つの実施例によって提供される膨張タンクの概略構造図である。 本願の1つの実施例によって提供されるパイプラインと他の機器との接続を示す概略構造図である。 本願の1つの実施例によって提供される膨張タンクの分解図である。 本願の1つの実施例によって提供される膨張タンク内の混合液体の流れ方向図である。 本願の1つの実施例によって提供される冷却システムの概略構造図である。
以下、本願の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明瞭にするために、本願の実施例に係る図面を参照しながら、その技術的解決手段について明瞭、且つ完全に説明し、当然ながら、記載される実施例は本願の実施例の一部にすぎず、そのすべての実施例ではない。
当業者によって本願における実施例に基づいて創造的な労働をすることなく獲得されたその他のすべての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。矛盾がない場合には、以下の実施例及び実施例における特徴を互いに組み合わせることができる。
関連技術の技術的解決手段では、電気自動車に設けられた冷却システムは、膨張タンク、気液分離器、電子水ポンプ、冷却対象構成要素(電池パック、モータなど)、及び熱交換器を含み、気液分離器、電子水ポンプ、冷却対象構成要素、及び熱交換器は、パイプラインによって順に接続されて閉ループを形成する。膨張タンクは、パイプラインによって気液分離器に接続されて、気液分離器で分離された空気を吸収したり、気液分離器内に冷却液を補充したりする。使用時、電子水ポンプが起動されて、冷却液及びガスが冷却対象構成要素内に流入するように駆動し、熱を取り出す。その後、冷却液は熱交換器に入って冷却を行い、熱交換器から流出した冷却液は気液分離器に入って気液分離され、そこでガスは膨張タンクに流入し、分離後の冷却液は電子水ポンプに流入して冷却サイクルを継続する。
しかしながら、関連技術の技術的解決手段によれば、冷却システムの部品の数がより多く、その結果、冷却システム全体の重量がより重くなり、自動車の軽量化に不利である。
これに鑑みて、本願は、膨張タンク、冷却システム、及び自動車を提供することを目的とし、膨張タンクの出入口構造及び内部構造を変更することにより、気液分離機能を膨張タンク内に統合し、それにより冷却システムは気液分離器及びパイプラインの一部を省くことができ、冷却システムの部品の数及び総重量の削減に有利である同時に、冷却システムにおけるパイプラインの数も削減し、コストが削減され、自動車の軽量化に有利である。
以下、図面を参照して本願の実施例の内容を詳細に説明し、当業者が本願の内容をより詳細に理解することができるようにする。
実施例1
図1は、本願の1つの実施例によって提供される膨張タンクの概略構造図であり、図2は、本願の1つの実施例によって提供されるパイプラインと他の機器との接続を示す概略構造図であり、図3は、本願の1つの実施例によって提供される膨張タンクの分解図であり、図4は、本願の1つの実施例によって提供される膨張タンク内の混合液体の流れ方向図である。
図1~図4を参照すると、本実施例は、タンク本体100を含む膨張タンク10を提供し、タンク本体100内には第1の隔壁130が設けられ、第1の隔壁130はタンク本体100の内部を第1のチャンバ110と第2のチャンバ120とに分割し、第1の隔壁130には第1のチャンバ110と第2のチャンバ120とを連通する第1の貫通孔131が設けられる。
具体的には、タンク本体100は、プラスチックなどの材料で作製することができ、タンク本体100は略円筒形または角柱形を呈し、タンク本体100の内部がより大きい体積を有することができるように、タンク本体100には突起部がさらに設けられてもよい。
第1の隔壁130は、重力方向に沿って延在して、タンク本体100を第1のチャンバ110と第2のチャンバ120とに分割することができ、第1のチャンバ110及び第2のチャンバ120の具体的な大きさは必要に応じて決定することができる。第1のチャンバ110と第2のチャンバ120との間には、第1の貫通孔131が設けられ、第1のチャンバ110内の冷却液が一定の高さを超えた後に第2のチャンバ120内に流入することを確保するために、第1の貫通孔131はタンク本体100の底部から一定の隙間を有する。
タンク本体100には、タンク本体100の内部を連通するパイプライン200がさらに設けられ、パイプライン200もプラスチック材料で作製することができ、パイプライン200の断面は円形、長方形、または三角形などの形状であってもよく、好ましくは断面が円形であるパイプラインを使用する。パイプライン200の側壁には、混合液体入口210が設けられ、冷却液とガスが含まれた混合液体をタンク本体100内に導入するために、混合液体入口210は冷却システムのパイプライン内に接続される。パイプライン200内には、第2の隔壁220が設けられ、第2の隔壁220はパイプライン100の軸方向に沿って設けられ、第2の隔壁220の一端はパイプライン200の側壁に接続され、第2の隔壁220の他端は混合液体入口210までに延在されて、パイプライン200内で第1の通路230及び第2の通路240を形成し、ここで、第1の通路230及び第2の通路240もパイプライン200の軸方向に沿って延在されていることが理解されることができる。混合液体入口210は、第1の通路230の側壁及び第2の通路240の側壁に同時に接続されて、混合液体が第1の通路230及び第2の通路240に同時に流入するようにする。混合液体入口210の軸線に垂直な方向において、第1の通路230の第1の端は第1のチャンバ110に接続され、第1の通路230の第2の端は閉鎖され、第2の通路240の第1の端は第2のチャンバ120に接続され、第2の通路240の第2の端は水ポンプ20に接続されるために用いられる。第1の通路230の第2の端は閉鎖されているので、第1の通路230内に入った混合液体はタンク本体100内の第1のチャンバ110内にしか入らず、第2の通路240内に入った混合液体は水ポンプ20内に直接流入することができる。
本実施例の膨張タンク10の使用時、冷却液とガスの混合液体は、混合液体入口210を通って第1の通路230及び第2の通路240内に同時に流入する。第2の通路240内に流入した混合液体は水ポンプ20に直接流入する。第1の通路230内に流入した混合液体は、第1のチャンバ110に入り、重力の作用により第1のチャンバ110内でガスと冷却液とが分離され、分離後のガスは膨張タンク10内に貯蔵され、圧力が一定の値に達した後にタンク本体100上の圧力バルブを通って排出できる。分離後の冷却液は、第1の貫通孔131を通って第2のチャンバ120に入り、第2の通路240を通って水ポンプ20に流入する。上記の方法により、本実施例の膨張タンク10は、より良い気液分離機能を有し、水ポンプ内に入る冷却液中のガスの含有量を低減することができ、冷却システムの正常な動作に有利である。
本実施例の膨張タンク10は、気液分離機能を同時に兼ね備えているため、冷却システムに専用の気液分離器を設ける必要がなく、冷却システムの部品の数及び総重量の削減に有利である同時に、冷却システムにおけるパイプラインの数も削減し、コストが削減され、自動車の軽量化に有利である。
1つの可能な実施形態において、本実施例では、第1の通路230に連通した混合液体入口210の面積は、第2の通路240に連通した混合液体入口210の面積よりも小さい。これにより、単位時間あたりに第1のチャンバ110内に入る混合液体の体積が第2のチャンバ120内に入る混合液体体積よりも小さくなり、それにより正常なサイクルが確保されることを前提に、混合液体中の気液分離が実現される。
選択的に、第1の通路230に連通した混合液体入口210の面積は、第2の通路240に連通した混合液体入口210の面積の0~25%であってもよい。
本実施例において、第1の通路230の第2の端には、端部カバー250が設けられ、端部カバー250はパイプライン200及び第2の隔壁220に固定的に接続される。パイプライン200の断面が円形である場合、第1の通路230の断面は略半円形を呈するため、端部カバー250も半円形を呈する。端部カバー250の材料は、タンク本体100の材料と同じであり、具体的な接続及び固定の方法としては、接着、熱板溶接などを使用することができる。
選択的に、本実施例におけるパイプライン200は、円柱状または角柱形を呈し、パイプライン200の軸線は混合液体入口210の軸線と互いに垂直である。使用時、混合液体は、第1の通路230及び第2の通路240内に水平方向に流入し、第2の通路240内に流入した混合液体は重力の影響で水ポンプ内に直接流入する。第1の通路230内に流入した混合液体は、端部カバー250の遮蔽により第1のチャンバ110内に徐々に蓄積され、ガスはより軽いため、重力の作用により混合液体中のガスは徐々に第1のチャンバ110の上部に分離される一方、液体は第1のチャンバ110の下部に蓄積される。液体は、一定の高さに蓄積された後、第1の貫通孔131を通って第2のチャンバ120に流入し、重力の作用により水ポンプ内に流入する。
選択的に、本実施例のタンク本体100は、第1のサブタンク本体101及び第2のサブタンク本体102を含み、第1のサブタンク本体101と第2のサブタンク本体102は溶接によってタンク本体100を形成する。第1のサブタンク本体101及び第2のサブタンク本体102は、パイプライン200の軸方向に垂直な平面に沿って分割され、第1のサブタンク本体101及び第2のサブタンク本体102内には、いずれも一部の第1のチャンバ110、第2のチャンバ120、第1の隔壁130、及び第2の隔壁220が含まれ、第1のサブタンク本体101と第2のサブタンク本体102は熱板溶接によって組み合わせられた後に完全なタンク本体100を形成する。別体構造設計のタンク本体100は、タンク本体100内の構造の設置に容易であり、製造精度の向上に有利である。
さらに、本実施例の第1のチャンバ110は、複数の第1のサブチャンバ111を含むことができ、隣接する2つの第1のサブチャンバ111同士の間には、第3の隔壁140が設けられ、第3の隔壁140には第3の貫通孔141が設けられる。第2のチャンバ120は、複数の第2のサブチャンバ121を含むことができ、隣接する2つの第2のサブチャンバ121同士の間には、第4の隔壁150が設けられ、第4の隔壁150には第4の貫通孔151が設けられる。第3の隔壁140と第4の隔壁150とは、互いに平行である。すなわち、本実施例においては、第1のチャンバ110及び第2のチャンバ120をいずれも複数の互いに連通した小さいチャンバに分割することができ、このように設置することにより、一方では、タンク本体100内部の気液分離の効率の向上に有利であり、他方では、第3の隔壁140及び第4の隔壁150を利用してタンク本体100の強度を高めることができる。
選択的に、本実施例において、任意の2つの隣接する第1のサブチャンバ111と第2のサブチャンバ121との間には、いずれも第1の貫通孔131が設けられ、それにより気液分離が容易になり、冷却液の第2のチャンバ120内に入る速度を高める。
または、第1の貫通孔131は、任意の1つの第1のサブチャンバ111とそれに隣接する第2のサブチャンバ121との間に設けられ、好ましくは中央位置に位置する第1のサブチャンバ111とそれに隣接する第2のサブチャンバ121との間に設けられてもよい。
またさらに、タンク本体100の強度を向上させるために、タンク本体100内には複数の補強リブ160がさらに設けられる。補強リブ160は、第1の隔壁130に平行な方向に沿って設けられてもよいし、第3の隔壁140に平行な方向に沿って設けられてもよい。
上記の説明から分かるように、本実施例の膨張タンク10は、タンク本体100内に互いに連通した第1のチャンバ110及び第2のチャンバ120が設けられ、且つタンク本体100を連通するパイプライン200の側壁上に混合液体入口210が設けられ、パイプライン200内に第2の隔壁220によって第1の通路230及び第2の通路240が形成され、第1の通路230の一端は密閉され、他端は第1のチャンバ110に接続され、第2の通路240は第2のチャンバ及び水ポンプに接続される。混合液体がパイプライン200に流入した後、第2の通路240内に流入した混合液体は水ポンプに直接流入する。第1の通路230内に流入した混合液体は、第1のチャンバ110に入り、重力の作用により第1のチャンバ110内でガスと冷却液とが分離され、分離後のガスは膨張タンク10内に貯蔵され、分離後の冷却液は第1の貫通孔131を通って第2のチャンバ120に入り、第2の通路240を通って水ポンプに流入する。このように、本実施例の膨張タンク10は、気液分離機能を同時に兼ね備えているため、冷却システムに専用の気液分離器を設ける必要がなく、冷却システムの部品の数及び総重量の削減に有利である同時に、冷却システムにおけるパイプラインの数も削減し、コストが削減され、自動車の軽量化に有利である。
実施例2
図5は、本願の1つの実施例によって提供される冷却システムの概略構造図である。
図5を参照すると、本実施例は、冷却システムを提供し、当該冷却システムは、水ポンプ20、冷却対象構成要素30、熱交換器40、及び上記のいずれかの膨張タンク10を含み、水ポンプ20、冷却対象構成要素30、熱交換器40、及び膨張タンク10は、パイプラインによって順に接続され、ここで、熱交換器40は膨張タンク10の混合液体入口に接続され、膨張タンク10の第2の通路は水ポンプ20に接続される。
具体的には、本実施例の冷却対象構成要素30は、エンジン、モータ、または電池パックなどであってもよい。水ポンプ20は、システム全体にサイクル動力を提供するために用いられ、水ポンプ20の作用により冷却液とガスの混合液体はパイプラインに沿ってシステム内で循環して、冷却対象構成要素30の温度を下げることができる。実施例1の膨張タンク10が設けられているため、混合液体は膨張タンク10内で気液分離が実現され、それにより冷却システムの内部で流通するガスの量が低減され、且つ冷却システムに専用の気液分離器を設ける必要がなく、冷却システムの部品の数及び総重量の削減に有利である同時に、冷却システムにおけるパイプラインの数も削減し、コストが削減され、自動車の軽量化に有利である。
実施例3
本実施例は、上記の実施例2の冷却システムを含む自動車を提供する。
具体的には、本実施例において、冷却システムは、自動車のエンジンルーム内またはシャーシと車両本体との間の空間に位置することができる。本実施例の自動車は、上述の実施例2の冷却システムを採用しているため、冷却システムに専用の気液分離器を設ける必要がなく、冷却システムの部品の数及び総重量の削減に有利である同時に、冷却システムにおけるパイプラインの数も削減し、コストが削減され、自動車の軽量化に有利である。
本願の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「周方向」などの用語によって示される向きまたは位置関係は、図面に示された向きまたは位置関係に基づくものであり、単に本願の説明の容易及び説明の簡略化のためのものであり、言及された装置または要素が特定の向きを有し、また特定の向きに構成され動作しなければならないことを指示または示唆するものではなく、したがって本願に対する限定として理解してはいけないことを理解すべきである。
本願において、「取り付け」、「接続」、「連結」、「固定」などの用語は、特に明確に規定および限定されない限り、広義に解釈されるべきであり、例えば、固定的な接続であっても着脱可能な接続であってもよいし、一体化されてもよいし、直接接続であっても仲介物を介した間接接続であっても良いし、2つの要素内部の連通または2つの要素の相互作用関係であってもよい。当業者にとっては、具体的な状況に応じて本願における上述の用語の具体的な意味を理解することができる。
本願の説明において、「第1」、「第2」という用語は、異なる構成要素の説明を容易するためにのみ使用され、順序関係及び相対的重要性を指示または暗示するか、言及された技術的特徴の数を暗黙的に指示すると理解してはいけないことを説明する必要がある。したがって、「第1」、「第2」に限定された特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示的または暗黙的に含むことができる。
本願における各実施例または実施形態は、漸進的に説明され、各々の実施例はその他の実施形態と異なる点を重点的に説明され、各々の実施例間の同じまたは類似の部分は互いに参照すればよい。
本願の説明において、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態」、「例」、「具体的な例」、または「いくつかの例」などの参考用語の説明は、実施形態または例を参照して説明された具体的な特徴、構造、材料、または特点は、本願の少なくとも1つの実施形態または例に含まれることを意図している。本願において、上述の用語の概略表現は、必ずしも同じ実施形態または例を指すものではない。また、説明された具体的な特徴、構造、材料、または特点は、任意の1つまたは複数の実施形態または例において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
最後に説明すべきものとして、以上の各実施例は、本願の技術的解決手段を説明するためのものであって、それを制限するものではなく、前述の各実施例を参照しながら本願を詳細に説明しているが、当業者であれば、依然として前述の各実施例に記載の技術的解決手段を修正するか、又はそのうちの一部又はすべての技術的特徴に対して等価置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱しないと理解すべきである。
本願は2021年6月18日に中国特許局に提出された、出願番号が202110677593.5で、出願の名称が「膨張タンク、冷却システム、及び自動車」という中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用によって本願に組み合わせられる。
10…膨張タンク、
100…タンク本体、101…第1のサブタンク本体、102-第2のサブタンク本体、
110…第1のチャンバ、111…第1のサブチャンバ、
120…第2のチャンバ、121…第2のサブチャンバ、
130…第1の隔壁、131…第1の貫通孔、
140…第3の隔壁、141…第3の貫通孔、
150…第4の隔壁、151…第4の貫通孔、
160…補強リブ、
200…パイプライン、210…混合液体入口、220…第2の隔壁、230…第1の通路、240…第2の通路、250…端部カバー、
20…水ポンプ、
30…冷却対象構成要素、
40…熱交換器。

Claims (10)

  1. タンク本体を含み、前記タンク本体内には第1の隔壁が設けられ、前記第1の隔壁は前記タンク本体の内部を第1のチャンバと第2のチャンバとに分割し、前記第1の隔壁には前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとを連通する第1の貫通孔が設けられ、
    前記タンク本体には、前記タンク本体の内部を連通するパイプラインが設けられ、前記パイプラインの側壁には混合液体入口が設けられ、前記パイプライン内には第2の隔壁が設けられ、前記第2の隔壁の一端は前記パイプラインの側壁に接続され、前記第2の隔壁の他端は前記混合液体入口までに延在されて、前記パイプライン内で第1の通路及び第2の通路を形成し、前記混合液体入口は前記第1の通路の側壁及び前記第2の通路の側壁に同時に接続され、前記混合液体入口の軸線に垂直な方向において、前記第1の通路の第1の端は前記第1のチャンバに接続され、前記第1の通路の第2の端は閉鎖され、前記第2の通路の第1の端は前記第2のチャンバに接続され、前記第2の通路の第2の端は水ポンプに接続されるために用いられる
    ことを特徴とする膨張タンク。
  2. 前記第1の通路に連通した前記混合液体入口の面積は、前記第2の通路に連通した前記混合液体入口の面積よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の膨張タンク。
  3. 前記第1の通路の第2の端には、端部カバーが設けられ、前記端部カバーは前記パイプライン及び第2の隔壁に固定的に接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載の膨張タンク。
  4. 前記パイプラインは、円柱状または角柱形を呈し、前記パイプラインの軸線は前記混合液体入口の軸線と互いに垂直である
    ことを特徴とする請求項1に記載の膨張タンク。
  5. 前記タンク本体は、第1のサブタンク本体及び第2のサブタンク本体を含み、前記第1のサブタンク本体と第2のサブタンク本体は溶接されて前記タンク本体を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の膨張タンク。
  6. 前記第1のチャンバは、複数の第1のサブチャンバを含み、隣接する2つの第1のサブチャンバ同士の間には第3の隔壁が設けられ、前記第3の隔壁には第3の貫通孔が設けられ、前記第2のチャンバは複数の第2のサブチャンバを含み、隣接する2つの第2のサブチャンバ同士の間には第4の隔壁が設けられ、前記第4の隔壁には第4の貫通孔が設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の膨張タンク。
  7. 任意の2つの隣接する前記第1のサブチャンバと前記第2のサブチャンバとの間にいずれも前記第1の貫通孔が設けられる、または、前記第1の貫通孔は、任意の1つの前記第1のサブチャンバとそれに隣接する前記第2のサブチャンバとの間に設けられる
    ことを特徴とする請求項6に記載の膨張タンク。
  8. 前記タンク本体内には、複数の補強リブがさらに設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の膨張タンク。
  9. 水ポンプ、冷却対象構成要素、熱交換器、及び請求項1~8のいずれか1項に記載の膨張タンクを含み、前記水ポンプ、冷却対象構成要素、熱交換器、及び膨張タンクは、パイプラインによって順に接続され、前記熱交換器は、前記膨張タンクの前記混合液体入口に接続され、前記膨張タンクの前記第2の通路は、前記水ポンプに接続される
    ことを特徴とする冷却システム。
  10. 請求項9に記載の冷却システムを含む
    ことを特徴とする自動車。
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