JP7494280B1 - 無線icモジュール、無線icカード、及び無線icモジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図面を参照しながら一実施形態に係る無線ICモジュール及び無線ICカードについて詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係る無線ICカード10を示す平面図である。図2は、図1に示す線A-Aに沿った断面図である。図示したように、互いに直交するX方向、Y方向、及びZ方向を定義する。X方向は、無線ICカード10の長さ方向に相当する。Y方向は、無線ICカード10の幅方向に相当する。Z方向は、無線ICカード10の厚さ方向に相当する。
図1及び図2に示すように、無線ICカード10は、カード基材11と、無線ICモジュール30と、アンテナ14と、を備えている。カード基材11は、ベース部材12と、オーバーシート材16a,16bと、を有している。ベース部材12は、板状に延在して形成され、第1平面18と、第1平面18と反対側の第2平面20と、を有している。ベース部材12は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)などの樹脂で形成されている。
無線ICモジュール30は、ベース部材12(より詳細には、第1平面16)に搭載され、カード基材11に埋設されている。つまり、無線ICモジュール30は、無線ICカード10の内部に位置している。無線ICモジュール30の詳細については、図3乃至図5の説明で後述する。
アンテナ14は、無線ICモジュール30(より詳細には、後述するアンテナ端子36a,36b)に接続されている。アンテナ14は、アルミニウム、銅、銀などの金属で形成されたアンテナコイルである。
図3は、第1実施形態に係る無線ICモジュール30を示す平面図である。図3は、ベース基板32の識別領域IAを二点鎖線で示している。図4は、図3の線B-Bに沿った断面図である。
図3及び図4に示すように、無線ICモジュール30は、ベース基板32と、ICチップ34、一対のアンテナ端子36a,36bと、第1接続配線38と、第2接続配線40と、封止部42と、を備えている。ベース基板32は、板状に形成され、平面視において矩形状である。ベース基板32は、第1主面S1と、第1主面S1と反対側の第2主面S2と、識別領域IAと、を有している。ベース基板32は、電気的絶縁性を有する材料で形成されている。ベース基板32の材料は、例えば、ガラスエポキシである。一例において、ベース基板32の厚さは、75μm程度である。
一対のアンテナ端子36a,36bは、ベース基板32上に形成されている。一対のアンテナ端子36a,36bは、X方向においてICチップ34を挟んで位置している。一対のアンテナ端子36a,36bは、ICチップ34に隙間を置いて位置している。アンテナ端子36a,36bには、アンテナ14が接続される。
図5に示すように、無線ICモジュール30を製造する際の検査において、無線ICモジュール30の機能や外観に問題があると判断された場合、識別領域IAに不良品識別用の切欠54が形成される。上記のようにベース基板32に切欠54が形成されると、第1接続配線38は、切断される。つまり、第1接続配線38は、切欠54が形成された際に、切断されるように識別領域IAを横断して設けられている。一例においては、金属箔44aは、切欠54が形成された際に、切断されるように識別領域IAに横断して延びている。これにより、切欠54が形成された際に、ICチップ34とアンテナ端子36aとの電気的接続は分断される。
また、第1接続配線38が識別領域IAを横断することで、不良品識別用の切欠54を形成する際に、ICチップ34とアンテナ端子36aとの電気的接続を分断する一例を説明したが、不良品識別用の切欠の他に電気的接続を分断するための切欠を形成する構成としてもよい。
第1実施形態に係る無線ICモジュール30及び無線ICカード10によれば、無線ICモジュール30は、切欠54が形成された際に切断されるように識別領域IAを横断している第1接続配線38を備えている。
これにより、切欠54は、無線ICカード10の機能や外観に問題があると判断された場合に形成され、目視で不良品を識別できることと合わせて、切欠54によってICチップ34とアンテナ端子36aとの電気的接続を分断することができる。
また、機能や外観に問題があると判断された無線ICモジュール30において、ICチップ34とアンテナ端子36aとの電気的接続を分断することができるため、無線ICモジュール30が無線ICカード10の内部に埋設されている場合であっても、通信検査を行うことで不良品であることを確認することができる。つまり、不良品の市場流出を抑制可能な無線ICモジュール30、及び無線ICカード10を得ることができる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、無線ICモジュール30は、第2実施形態で説明する構成以外、上記第1実施形態と同様に構成されている。
図6は、第2実施形態に係る無線ICモジュール30を示す平面図である。図7は、図6に示す線C-Cに沿った断面図である。
図6及び図7に示すように、無線ICモジュール30は、ベース基板32と、ICチップ34、一対のアンテナ端子36a,36bと、第1接続配線38と、第2接続配線40と、封止部42と、を備えている。
ベース基板32の材料は、金属であり、厚さ70μmの銅箔をベースとして構成されている。
スリット60は、配線接続部56aとアンテナ接続部58aとの間に位置している。スリット60は、識別領域IA内に位置している一端部62aと、ベース基板32とアンテナ端子36aとの間の隙間に開口する他端部62bと、を有している。スリット60は、上記隙間に連通し、Z方向にアンテナ端子36aを貫通して形成されている。
第1接続配線38は、ワイヤ46aであり、配線接続部56aと、ICチップ34とを電気的に接続している。第2接続配線40は、ワイヤ46bであり、配線接続部56bと、ICチップ34とを電気的に接続している。
封止部42は、ベース基板32とアンテナ端子36a,36bとの間に位置し、アンテナ端子36a,36bをベース基板32に連結している。一例において、封止部42のY方向における両端は、ベース基板32のY方向における両端の間に位置している。なお、封止部42のY方向における両端は、ベース基板32のY方向における両端と一致していてもよいし、ベース基板32のY方向における両端の外側に位置してもよい。
図8に示すように、製造時の検査において機能や外観に問題があると判断された場合、アンテナ端子36aに切欠54が形成される。切欠54及びスリット60は、アンテナ端子36aにおいて、配線接続部56aとアンテナ接続部58aとの電気的接続を分断する。つまり、スリット60は、切欠54が形成された場合に、配線接続部56aとアンテナ接続部58aとを電気的に分断するように形成されている。
図9Aは、第2実施形態に係る無線ICモジュール30の製造工程を示す平面図である。
図9Aに示すように、無線ICモジュール30の製造が開始されると、まず、枠体72と、ベース基板32と、一対のアンテナ端子36a,36bと、を有している金属リードフレーム70を形成する。
一対のアンテナ端子36a,36bは、枠体72に連結され、ベース基板32に隙間を置いて対向している。具体的には、アンテナ端子36a,36bの4つの角部は、第2連結部76を介して枠体72に連結されている。さらに、一対のアンテナ端子36a,36bのうち一方(一例ではアンテナ端子36a)は、上記隙間に連通するスリット60を有している。スリット60を形成する方法は、例えば、パンチングである。
枠体72は、Y方向に沿って延出して形成された金属板である。一例において、金属リードフレーム70は、枠体72の内側に、X方向及びY方向に並ぶ複数組のベース基板32及び一対のアンテナ端子36a,36bを有している。
図9Bに示すように、金属リードフレーム70を形成した後、ベース基板32にICチップ34を実装し、ICチップ34とアンテナ端子36aとを第1接続配線38で接続し、ICチップ34とアンテナ端子36bとを第2接続配線40で接続する。次に、ICチップ34、第1接続配線38、及び第2接続配線40を覆うように封止部42を形成する。これにより、アンテナ端子36a,36bはベース基板32に連結される。
図9Cに示すように、封止部42を形成した後、第2連結部76をパンチングなどの方法で除去することで、アンテナ端子36a,36bを枠体72から切り離す。これにより、アンテナ端子36a,36bは、ベース基板32及び枠体72から電気的に独立した状態になる。次に、ICチップ及びアンテナ端子36a,36bの無線動作に関する検査(通信検査)を行う。
図9Dに示すように、通信検査によって機能不良と判断された場合、一対のアンテナ端子36a,36bのうち一方(一例では、アンテナ端子36a)に不良品識別用の切欠54を形成し、切欠54及びスリット60によって、配線接続部56aとアンテナ接続部58aとの電気的接続を分断する。
一方、通信検査によって機能不良でないと判断された場合、第1連結部74を除去することで、ベース基板32と枠体72との連結を解除し、無線ICモジュールの製造を終了する。
第2実施形態に係る無線ICモジュール及び無線ICモジュールの製造方法によれば、無線ICモジュール30は、識別領域IAとスリット60とを有するアンテナ端子36aを備えているため、アンテナ端子36aに切欠54が形成された場合に、配線接続部56aとアンテナ接続部58aとの電気的接続を分断することができる。これにより、不良品の市場流出を抑制可能な無線ICモジュール及び無線ICモジュールの製造方法を得ることができる。
Claims (5)
- ベース基板と、
前記ベース基板に形成され、アンテナが接続される一対のアンテナ端子と、
前記ベース基板に実装されたICチップと、
前記ICチップと前記一対のアンテナ端子のうち一方のアンテナ端子とを接続する第1接続配線と、
前記ICチップと前記一対のアンテナ端子のうち他方のアンテナ端子とを接続する第2接続配線と、を備え、
前記ベース基板は、不良品識別用の切欠が形成される識別領域を有し、
前記第1接続配線は、前記切欠が形成された際に切断されるように前記識別領域を横断して設けられている、
無線ICモジュール。 - 前記第1接続配線は、前記ベース基板上に設けられ前記一方のアンテナ端子に接続された金属箔と、前記金属箔及び前記ICチップに接続されているワイヤと、を有し、
前記金属箔は、前記識別領域を横断して延びている、
請求項1に記載の無線ICモジュール。 - ベース基板と、
前記ベース基板に隙間を置いて位置している一対のアンテナ端子と、
前記ベース基板に実装されたICチップと、
前記ICチップと前記一対のアンテナ端子の各々とを接続する接続配線と、を備え、
前記一対のアンテナ端子の各々は、前記接続配線が接続された配線接続部と、アンテナが接続されるアンテナ接続部と、を有し、
前記一対のアンテナ端子のうち一方のアンテナ端子は、不良品識別用の切欠が形成される識別領域と、前記配線接続部と前記アンテナ接続部との間に位置し、前記識別領域内に位置する一端部と前記隙間に開口する他端部とを有するスリットと、を更に有し、
前記切欠が形成された場合、前記切欠及び前記スリットは、前記配線接続部と前記アンテナ接続部とを電気的に分断する、
無線ICモジュール。 - カード基材と、
前記カード基材に埋設された請求項1又は3に記載の無線ICモジュールと、
前記カード基材に設けられ前記無線ICモジュールのアンテナ端子に接続されたアンテナと、を備えている、
無線ICカード。 - 枠体と、前記枠体に連結されたベース基板と、前記枠体に連結され前記ベース基板に隙間を置いて対向する一対のアンテナ端子と、を有し、前記一対のアンテナ端子のうち一方のアンテナ端子が前記隙間に連通するスリットを有している金属リードフレームを形成し、
前記ベース基板にICチップを実装し、
前記ICチップと前記一対のアンテナ端子の各々とを接続配線で接続し、
前記ICチップ及び前記接続配線を覆うように封止部を形成することで、前記ベース基板と前記一対のアンテナ端子とを連結し、
前記一対のアンテナ端子を前記枠体から切り離した状態で、前記ICチップ及び前記一対のアンテナ端子の無線動作に関する検査を行い、
前記検査によって機能不良と判定された場合、前記一方のアンテナ端子に不良品識別用の切欠を形成し、前記切欠及び前記スリットは、前記一方のアンテナ端子において、前記接続配線が接続された配線接続部とアンテナが接続されるアンテナ接続部とを電気的に分断する、
無線ICモジュールの製造方法。
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