JP7493873B2 - 弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、弁装置に関する。
自動変速機等に油圧を供給する油圧供給装置は、オイルを吸引して油圧を発生させるオイルポンプと、オイルポンプで発生した油圧を調圧して供給する調圧回路を備える。オイルポンプと調圧回路は油路により接続されるが、油路には、オイルポンプの停止中にオイルの逆流を阻止するための逆止弁が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
逆止弁は、例えばフラッパ弁を用いることができる。
フラッパ弁は、油路の開口部に対向して配置された弁部と、弁部に取り付けられた軸部を備える。軸部は、弁座に形成された穴部を摺動可能に設けられている。弁座にはスプリングが取り付けられ、弁部を油路の開口部を閉止する方向に付勢する。オイルポンプが作動して油路の開口部からの油圧がスプリングの付勢力を上回ると、弁部は油路の開口部を開放する。オイルポンプが停止すると、弁部はスプリングの付勢力によって油路の開口部を閉止する。
特許第6333117号公報
弁部が油路の開口部を開放する際には、軸部が穴部の底部側に摺動するが、軸部の摺動によって穴部からオイルが抜けて穴部が真空に近い状態となる。これによって、油路の開口部を閉止する際に、軸部に負圧がかかって穴部を摺動しにくくなり、弁部の動作に遅れが生じる可能性がある。
穴部が真空状態になって軸部に負圧がかかることを防止し、弁部の動作性を向上させることが求められている。
本発明は、
油路の開口部の開口方向に進退移動可能な弁体によって、前記開口部を開閉する弁装置であって、
前記弁体は、
前記開口方向に延びる軸部と、
前記軸部の前記開口部側の一端に設けられ、前記開口部を閉止可能な外径を有する弁部と、を備え、
前記軸部は、前記開口方向に延びる穴部により、前記開口方向に摺動可能に支持されており、
前記穴部は、前記開口方向における前記開口部側の一端側が開口し、他端側が閉塞され、
前記軸部には、前記軸部が前記穴部の前記他端側に摺動した際に、前記穴部の前記一端と前記他端とを連通するオイル導入路が設けられ
前記オイル導入路は、前記軸部の前記一端から前記他端まで及んで形成された溝であり、
前記穴部の開口した前記一端を囲み、前記軸部が前記穴部の前記他端側に摺動した際に前記弁部が当接する弁座部を有し、
前記弁部には前記弁座部に当接した際に、前記オイル導入路を前記穴部の外部に連通させる連通路が設けられる
本発明によれば、軸部が穴部の底部側に摺動しても、穴部の底部までオイルが導入されるので、穴部が真空状態になって軸部に負圧がかかることを防止し、弁装置の弁部の動作性を向上させることができる。
ベルト式無段変速機の概略構成図である。 油圧供給装置の構成を模式的に示す図である 油路に設けた逆止弁の具体的な構成を説明する図である。 図3の逆止弁周りの拡大図である。 弁体の構成を示す図である。 電動オイルポンプの動作時の逆止弁の動作を説明する図である。 電動オイルポンプの停止時の逆止弁の動作を説明する図である。 比較例として、油路に逆止弁が設けられていない場合を説明する図である。 実施の形態の逆止弁の軸溝および弁溝の作用を示す図である。 比較例として、軸溝および弁溝が設けられていない逆止弁の作用を示す図である。 変形例1に係る逆止弁を示す図である。 変形例2~7に係る逆止弁のオイル導入路を示す図である。
以下、発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、ベルト式無段変速機1の概略構成図である。
図2は、油圧供給装置2の構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、車両用のベルト式無段変速機1は、変速機構として、プライマリプーリP1およびセカンダリプーリP2の一対のプーリと、一対のプーリに巻き掛けられた無端状のベルトBと、を有している。
ベルト式無段変速機1では、プライマリプーリP1とセカンダリプーリP2におけるベルトBの巻き掛け半径を変更することで、プライマリプーリP1とセカンダリプーリP2との間で伝達される回転の変速比が変更される。
プライマリプーリP1およびセカンダリプーリP2におけるベルトBの巻き掛け半径は、それぞれに付設された油室R1、R2へ供給する油圧を調節することで変更される。
ベルト式無段変速機1は、油圧供給装置2を有している。油圧供給装置2は、メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4で発生させた油圧を調圧回路70で調圧して、油室R1、R2に供給する。
メカオイルポンプ3は、エンジン等の車両用駆動源から入力される回転で駆動されるオイルポンプである。メカオイルポンプ3は、車両用駆動源の作動と停止に連動して、作動及び停止が切り換えられる。電動オイルポンプ4は、車両用駆動源とは別に設置されたモータから入力される回転で駆動される。不図示の制御装置によってモータの作動と停止が切り換えられることで、電動オイルポンプ4の作動と停止が切り換えられる。
電動オイルポンプ4は、例えば車両のアイドリングストップ等の、メカオイルポンプ3の停止時にメカオイルポンプ3の代わりに作動させても良い。あるいは、ベルト式無段変速機1のダウンシフト等の大きな油圧が必要とされる場合に、メカオイルポンプ3と併用して作動させても良い。
図2に示すように、ベルト式無段変速機1は、変速機構を収容するトランスミッションケース5を備えているが、鉛直線VL方向におけるトランスミッションケース5の下部には、オイルOLを貯留するオイルパン6が設けられている。オイルパン6は、トランスミッションケース5の下部開口を覆っている。オイルパン6内にはオイル源であるオイル溜まりPLが形成され、メカオイルポンプ3および電動オイルポンプ4は、オイル溜まりPLからオイルOLを吸引する。
トランスミッションケース5は、レイアウトの制約上、車両の前後方向において前端側が後端側より上方に位置するように傾斜して配置されている。トランスミッションケース5に取り付けられたオイルパン6も、車両の前後方向において後端側から前端側に向けて上方に傾斜している。
オイルパン6の内部には、コントロールバルブボディ7がトランスミッションケース5の下部に固定された状態で配置されている。コントロールバルブボディ7には、調圧回路70(図1参照)が内蔵されている。
コントロールバルブボディ7の下部には、ストレーナ8が固定されている。ストレーナ8は、下部にオイルOLの吸込口81を備え、内部にオイルOLを濾過するフィルタFを備えている。
メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4は、鉛直線VL方向におけるストレーナ8の上部に設置されている。図2では、位置関係をわかりやすくするために、メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4を模式的に円形で図示しており、それぞれに図示した吸入口31、41も、位置を示すだけの模式的なものである。
メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4は、それぞれコントロールバルブボディ7の内部に設けられた油路21、22(図1参照)によって接続され、ストレーナ8を介してオイルパン6に貯留されたオイルOLを吸引する。
メカオイルポンプ3は、車両の前後方向においてストレーナ8の後端寄りに配置され、電動オイルポンプ4は前端寄りに配置されている。メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4は、互いに平行な線分X1、X2に沿って設けられているが、メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4は傾斜して配置されたストレーナ8の上部に配置されているため、線分X1、X2に直交する直線Laは、水平線HLに対して所定角度θ傾斜した状態となっている。
この傾斜によって、ストレーナ8の上部の後端寄りに配置されたメカオイルポンプ3の下部はオイル溜まりPL内の液中に位置しているが、電動オイルポンプ4の下部はオイル溜まりPLの液面より上の気中に位置している。
図1に示すように、メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4には、それぞれオイルOLの吸入口31、41が設けられ、ストレーナ8には接続口82、83が設けられている。吸入口31、41と接続口82、83は、それぞれ油路21、22を介して接続されている。
図2に示すように、ストレーナ8の傾斜によって、メカオイルポンプ3の下部に設けられた吸入口31はオイル溜まりPLの液中に位置するが、電動オイルポンプ4の下部に設けられた吸入口41は気中に位置している。なお、図1は模式図のため、便宜上、メカオイルポンプ3の吸入口31もオイル溜まりPLの上方に図示している。
図1に示すように、電動オイルポンプ4の吸入口41とストレーナ8の接続口83を接続する油路22には、電動オイルポンプ4の停止時に油路22におけるオイルOLの逆流を阻止する弁装置として、逆止弁91が設けられている。
メカオイルポンプ3と電動オイルポンプ4が吸入したオイルOLは、それぞれの吐出口32、42から油路23、24を介して調圧回路70に供給される。
油路23、24には、逆止弁92、93が設けられている。逆止弁92は、メカオイルポンプ3の停止時に、油路23におけるオイルOLの逆流を阻止する弁装置である。逆止弁93は、電動オイルポンプ4の停止時に、油路24におけるオイルOLの逆流を阻止する弁装置である。
逆止弁91、92、93の詳細な構成と動作については後述する。
調圧回路70は、コントロールバルブボディ7(図2参照)の内部に形成されており、不図示の制御装置からの指令(通電)に基づいて駆動するソレノイドや、ソレノイドで発生させた信号圧等で作動する調圧弁を有している。
第1調圧弁71は、当該第1調圧弁71でのオイルOLのドレーン量を調整することで、電動オイルポンプ4で発生させた油圧からライン圧を調整する。第1調圧弁71は、また、一部のオイルOLをベルト式無段変速機1の構成要素を潤滑する潤滑油として、トランスミッションケース5(図2参照)内に供給する。
第1調圧弁71により調整されたライン圧は、第2調圧弁72と、プライマリ調圧弁73およびセカンダリ調圧弁74とに供給される。
第2調圧弁72は、ライン圧からパイロット圧を調整する。
第2調圧弁72で調整されたパイロット圧は、プライマリプーリP1側のソレノイド75と、セカンダリプーリP2側のソレノイド76に供給される。
ソレノイド75、76は、それぞれプライマリ調圧弁73とセカンダリ調圧弁74に接続されている。ソレノイド75、76は、不図示の制御装置によって制御され、供給されたパイロット圧を所望の信号圧に調整して、プライマリ調圧弁73及びセカンダリ調圧弁74に供給する。
プライマリ調圧弁73とセカンダリ調圧弁74は、信号圧に応じて、第1調圧弁71から供給されたライン圧を作動圧に調圧して油室R1、R2に供給する。
図3は、油路24に設けた逆止弁93の具体的な構成を説明する図である。
図4は、図3の逆止弁93周りの拡大図である。
以下の説明において、電動オイルポンプ4の吸引によって、オイルOLがオイル溜まりPLから調圧回路70へ送られる方向を油送方向という。図3は、電動オイルポンプ4の吐出口42に接続する、油路24の油送方向上流側端部24a(以下、単に「上流側端部24a」という)を図示している。
図3に示すように、油路24は主にコントロールバルブボディ7の内部に形成されているが、上流側端部24aは、トランスミッションケース5からコントロールバルブボディ7側に延び、コントロールバルブボディ7に接続する壁部51の内部に形成されている。
コントロールバルブボディ7に、油路24の外周を囲む筒状壁部77が設けられ、この筒状壁部77の先端の外周に、壁部51の先端部511が嵌合している。これによって、筒状壁部77の内周側と壁部51の内部とが連通している。油路24は壁部51の内部に形成された上流側端部24aから、コントロールバルブボディ7の内部に接続する。
壁部51には、電動オイルポンプ4の吐出口42と油路24の上流側端部24aとを連通させる円形の開口部51aが、壁部51を厚み方向に貫通して形成されている。開口部51aは、開口方向(図中、開口部51aの中心を通り、開口部51aの開口面に直交する軸線X3方向)が、油路24がコントロールバルブボディ7内を延びる方向に沿った軸線Y方向に直交するように設けられる。
図4に示すように、開口部51aの外周には、この開口部51aを所定間隔で囲む筒状の周壁部54が、開口部51aの開口径D1よりも大きい内径D2で設けられている。周壁部54の内側には、円筒状のスペーサ55と、シールリング56とが、スペーサ55の開口55aとシールリング56の開口56aとを、開口部51aの開口方向に沿わせた向きで設けられている。
シールリング56は、スペーサ55の電動オイルポンプ4側に位置しており、電動オイルポンプ4の吐出口42を囲む壁部43と、スペーサ55との間に挟まれている。
スペーサ55の開口55aの開口径D3は、開口部51aの開口径D1よりも小さく、かつ電動オイルポンプ4の吐出口42の開口径Dxよりも大きい径で形成されており、シールリング56の開口56aの開口径は、吐出口42の開口径Dxよりも大きい径で形成されている。
電動オイルポンプ4の吐出口42と、シールリング56の開口56aと、スペーサ55の開口55aとは、開口部51aの延長上(軸線X3上)で、同心に配置されており、電動オイルポンプ4から吐出されたオイルOLの油路24内への移動が、スペーサ55やシールリング56により阻害されないようになっている。
開口部51aを挟んでスペーサ55とは反対側の油路24内は、逆止弁93の設置位置となっている。
逆止弁93は、いわゆるフラッパ弁であり、軸線X3方向に進退移動可能な弁体94と、弁体94を軸線X3方向において開口部51a側に付勢するスプリングSpとから構成される。
弁体94は、例えばアルミ製であり、一体に形成された円板状の弁部95と、円柱状の軸部96とから構成される。弁部95は一端面95a側を開口部51a側に向けて配置されている。軸部96は、弁部95の他端面95b側に設けられ、軸線X3方向に延びる。
図5は、弁体94の構成を示す図であり、図5の(a)は弁体94の斜視図であり、図5の(b)は、穴部530に挿入された軸部96の断面図である。
図5の(a)に示すように、弁部95の他端面95bの中央には、他端面95bから突出する段部951が形成されている。段部951の中央には、軸部96の一端96aが連結されている。図5の(b)に示すように、軸部96は、軸部96の長手方向に沿う中心軸O方向から見て円形である。
図5の(a)に示すように、軸部96には、外周面を切り欠いた軸溝961が形成されている。軸溝961は、軸部96の長手方向に沿う中心軸O方向に対して平行に延びる直線状の溝である。軸溝961は、軸部96の一端96aから他端96bまで及ぶように形成されている。
図5の(b)に示すように、軸溝961は、軸部96の長手方向に沿う中心軸O方向から見て矩形形状である。また、軸溝961は、軸部96の中心軸O周りの周方向に180°の間隔を空けて、2つ形成されている。
図5の(a)に示すように、弁部95の中央に形成された段部951には、段部951を切り欠いて形成した弁溝952が形成されている。弁溝952は、中心軸Oの径方向に延びる直線状の溝である。弁溝952の一端は、段部951の中央において軸溝961と連通し、他端は段部951の外周縁に及んでいる。弁溝952は、軸溝961と同じ周方向位置に、互いに180°の間隔を空けて2つ形成されている。
図4に戻り、壁部51には、開口部51aに対向する位置に、逆止弁93の収容部513が設けられている。この収容部513は、開口部51aの延長上(軸線X3上)で、油路24の接続部内に開口しており、開口部51aから離れる方向に移動した逆止弁93を収容する。
収容部513は、弁体94の弁部95の外径D4よりも僅かに大きい内径の空間であり、この収容部513の底部513aの中央には、弁体94の支持部53が、油路24(電動オイルポンプ4)側に突出して形成されている。
この支持部53には、逆止弁93の軸部96が挿入される穴部530が、油路24側に開口して設けられおり、この穴部530は、支持部53内を油路24から離れる方向に向けて、軸線X3に沿って直線状に延びている。
穴部530は、開口部側の軸線方向における一端は開口端530aであり、他端は底部530bが形成され閉塞されている。
穴部530は、支持部53の内径側を超えて壁部51内まで及んでいる。逆止弁93の軸部96は、開口端530aから穴部530内に挿入されている。図5の(b)に示すように、軸部96の外周面の軸溝961の間の部分が、摺動面962として穴部530に摺動可能に支持される。
図4に示すように、支持部53の、穴部530の開口端530aを囲む部分は弁座部531となっている。軸部96の他端96bが底部530bまで移動し、軸部96の全長が穴部530の内部に収容されると、弁部95の中央に形成された段部951が、穴部530の開口端530aを囲む弁座部531に当接する。
段部951が弁座部531に当接することによって、穴部530の開口端530aは段部951に閉止されるが、前記したように、段部951には段部951の中央から外周縁に延びる弁溝952が形成され、弁溝952は段部951の中央において、軸部96の一端96aから他端96bまで及んで形成された軸溝961と連通している。弁溝952と弁座部531の間と、軸溝961と穴部530の外周面の間には、それぞれオイルOLが入り込む隙間が形成される。
すなわち、軸部96全体が穴部530に収容され、段部951が弁座部531に当接した状態において、軸部96は穴部530の底部530bから開口端530aを連通し、弁溝952は、軸溝961を穴部530の外部へ連通させる。軸溝961と弁溝952の作用については後述する。
支持部53の外周には、スプリングSpが外挿されて取り付けられている。このスプリングSpの一端は、油路24の内周面で軸線X3方向の位置決めがされており、スプリングSpの他端は、弁部95の他端面95bに当接している。
実施の形態では、逆止弁93の弁部95をスペーサ55の端面65bに当接させた状態で、スプリングSpが、軸線X3方向に圧縮されるようになっている。
そのため、電動オイルポンプ4の停止時には、弁部95が、スプリングSpの付勢力で、スペーサ55の端面65bに圧接し、開口部51aを閉止する位置に保持される。
そして、この状態で電動オイルポンプ4が作動すると、弁部95に電動オイルポンプ4から吐出されたオイルOLの押圧力が作用するので、この押圧力がスプリングSpの付勢力よりも大きくなると、弁部95は、スプリングSpを軸線X3方向に押し縮めながら、スペーサ55から離れる方向にストロークすることになる(図4参照)。
これにより、弁部95は、他端面95b側の段部951が弁座部531に当接する位置まで、油路24内に押し込まれて、弁部95で封止されていた開口部51aが開かれることになる。
これによって、電動オイルポンプ4の吐出口42と、壁部51内の油路24とが連通するので、電動オイルポンプ4から吐出されたオイルOLは、上流側端部24aを通ってコントロールバルブボディ7の油路24内に供給される。
このように、油路24に設けられた逆止弁93は、電動オイルポンプ4の作動と停止に応じて、油路24と電動オイルポンプ4の吐出口42の連通及び遮断を切り換える。
図1に図示した、メカオイルポンプ3と調圧回路70を接続する油路23に設けられた逆止弁92も、逆止弁93と同じ構成のフラッパ弁とすることができる。詳細な説明は省略するが、逆止弁92は、メカオイルポンプ3の作動と停止に応じて、油路23とメカオイルポンプ3の吐出口32の連通および遮断を切り換える。
逆止弁91は、油路22の、ストレーナ8の接続口83に接続する油送方向上流側端部22a(以下、単に「上流側端部22a」という)に設けられている。
上流側端部22aには、接続口83に連通する開口部22bが設けられている。開口部22bは、コントロールバルブボディ7の内部に配置されたセパレートプレート78に形成されている。ストレーナ8の上方に突出する接続口83は、コントロールバルブボディ7に内嵌し、コントロールバルブボディ7の内部に設けられた開口部22bに対向している。
開口部22bの開口方向は、接続口83の開口方向である軸線X方向に沿って配置されており、開口部22bは、接続口83に対して鉛直線VL方向(図2参照)の上方に位置している。電動オイルポンプ4の吸引によって、オイルOLは、重力方向において下から上に向かって流れ、接続口83および開口部22bを通過して、油路22の内部に導入される。
逆止弁91は、逆止弁93と同じ構成のフラッパ弁であり、弁部95と軸部96から構成される弁体94を備える。軸部96は、油路22が形成されるコントロールバルブボディ7の内部に形成された穴部22cに摺動可能に支持されている。穴部22cは開口部22bの開口方向である軸線X方向に沿って設けられ、穴部22cの外周には支持部22dが形成される。支持部22dには、弁部95を付勢するスプリングSpが外挿される。
電動オイルポンプ4の停止中は、スプリングSpの付勢力によって、弁部95が開口部22bに圧接され、開口部22bを閉止する。電動オイルポンプ4が作動すると、電動オイルポンプ4がオイルOLを吸入することにより発生する負圧が作用する。この負圧がスプリングSpの付勢力よりも大きくなると、逆止弁91の弁部95が開口部22bから離れる方向に変位し、開口部22bが開放される(図6参照)。
このように、逆止弁91は、電動オイルポンプ4の作動と停止に応じて、開口部22bを開閉することで、油路22とストレーナ8の接続口83との連通および遮断を切り換える。
ここで、メカオイルポンプ3および電動オイルポンプ4の吐出口32、42側に設けられた逆止弁92、93には、ライン圧の元圧となる高い油圧がかかるため、耐圧性が要求される。前記したように、逆止弁92、93は、耐圧性を高めるために、例えばアルミ製の弁体94とすることができる。
一方、電動オイルポンプ4の吸入口41側に設けられた逆止弁91に対して、電動オイルポンプ4の作動時にかかる圧力は、元圧より弱い負圧である。そのため、逆止弁92、93に比べて要求される耐圧性は低いため、例えば、逆止弁91の弁体94は樹脂製とすることができる。
以下、実施の形態に係る油圧供給装置2の、電動オイルポンプ4の動作時と停止時における逆止弁91、93の動作について説明する。
図6は、電動オイルポンプ4の動作時の逆止弁91、93の動作を説明する図である。
ここでは、電動オイルポンプ4をメカオイルポンプ3と併用して作動させる場合を説明する。なお、図6~図8においては、逆止弁93周りの構成は簡略化して図示している。
例えば、ベルト式無段変速機1のダウンシフト等で、大きな油圧が必要とされる場合に、メカオイルポンプ3の供給する油圧を増加させるために電動オイルポンプ4を作動させる。
不図示の制御装置によって電動オイルポンプ4を作動させ、オイルOLの吸入を開始すると、図6に示すように、油路22の逆止弁91が負圧を受けて開口部22bを開放する方向に変位することで、油路22とストレーナ8の接続口83が連通する。これによって、ストレーナ8で濾過されたオイル溜まりPLのオイルOLが、油路22を流れ、電動オイルポンプ4に吸入される。
電動オイルポンプ4が吸入したオイルOLを吐出口42から吐出することによって、油路24の逆止弁93はライン圧の元圧である油圧を受け、開口部51aを開放する方向に変位する。これによって、油路24と電動オイルポンプ4の吐出口42が連通する。ストレーナ8から電動オイルポンプ4に吸入されたオイルOLが油路24を流れる。電動オイルポンプ4の吸入によって発生したライン圧の元圧は、油路24を介して調圧回路70に供給される。
電動オイルポンプ4が供給した元圧は、調圧回路70においてメカオイルポンプ3が供給した元圧と共に調圧されて、油室R1およびR2に供給される。
図7は、電動オイルポンプ4の停止時の逆止弁91、93の動作を説明する図である。
油室R1およびR2に必要な量の油圧が供給されると、不図示の制御装置は電動オイルポンプ4を停止させる。
電動オイルポンプ4を停止させると、図7に示すように、油路24の逆止弁93には、油圧がかからなくなるため、スプリングSpの付勢力によって開口部51aを閉止する方向に変位し、油路24と電動オイルポンプ4の吐出口42の連通を遮断する。
同様に、油路22の逆止弁91にも電動オイルポンプ4の負圧がかからなくなるため、スプリングSpの付勢力によって開口部22bを閉止する方向に変位し、油路22とストレーナ8の接続口83の連通を遮断する。
図8は、比較例として、逆止弁が設けられていない油路22A、24Aの作用を説明する図である。
図8に示すように、電動オイルポンプ4が停止されるとオイルOLが吸引されなくなるため、油路22A、24A内のオイルOLは、重力に従ってそれぞれ上流側に逆流する。比較例の油路22A、24Aには逆止弁91、93が無いため、逆流したオイルOLは電動オイルポンプ4の鉛直線VL方向下方(図2参照)に設けられたストレーナ8に戻り、油路22A、24AからオイルOLが抜けた状態となる。
図2に示すように、電動オイルポンプ4はストレーナ8の傾斜によってオイル溜まりPLの外の気中に配置されており、吸入口41と吐出口42も気中に位置している。
ここで、オイルOLの逆流によって油路22A、24AからオイルOLが抜けると、気中に位置する電動オイルポンプ4の吸入口41と吐出口42を介して、油路22A、24Aの内部にエアが入り込みやすくなる。
油路22AからオイルOLが抜け、エアが入り込んだ状態で、電動オイルポンプ4を作動させると、電動オイルポンプ4は最初に油路22Aに入り込んだエアを吸入して空転し、オイルOLの吐出を開始するタイミングが遅れる可能性がある。
また、油路24Aに入り込んだエアも、電動オイルポンプ4が吐出するオイルOLに含まれて調圧回路70に供給されると、調圧回路70での動作遅れに繋がる可能性がある。
前記したように、大きな油圧が必要とされるダウンシフト時等に電動オイルポンプ4をメカオイルポンプ3と併用する場合には、速やかに油室R1、R2に油圧を供給することが求められている。
そこで、図7に示すように、実施の形態では油路22に逆止弁91を設けることで、電動オイルポンプ4の停止時に、油路22、24からオイルOLが抜けることを防止する。油路22、24にオイルOLが保持されていることで、電動オイルポンプ4の吸入口41と吐出口42を介して、油路22、24の内部にエアが入り込むことが低減される。
図6に示すように、油路22にオイルOLがある状態で電動オイルポンプ4を作動させると、エアの吸入による空転が低減され、さらに電動オイルポンプ4は油路22の逆止弁91が開く前に油路22のオイルOLを吸入して吐出を開始するため、速やかに油室R1、R2に油圧を供給する。
さらに、図2に示すように、電動オイルポンプ4はオイル溜まりPLに貯留されるオイルOLを吸入するが、オイル溜まりPLのオイルOLは、ベルト式無段変速機1の構成要素の回転によって攪拌された後、トランスミッションケース5の壁面等を伝ってオイルパン6の内部に落下したものである。そのため、オイル溜まりPLのオイルOLには、空気の粒Kが大量に含まれている。ストレーナ8内には、空気の粒Kを含んだオイルOLが吸引される。空気の粒Kは、浮力によってストレーナ8内部を鉛直線VL方向における上側に移動し、エア溜まりAirを形成する。
前記したようにストレーナ8は、電動オイルポンプ4が配置されている前端側が、メカオイルポンプ3が配置されている後端側に対して鉛直線VL方向における上方に位置している。そのため、エア溜まりAirは、電動オイルポンプ4が配置されているストレーナ8の前端側に形成されやすい。
油路22に逆止弁91が設けられていない場合、電動オイルポンプ4の停止時に、メカオイルポンプ3がオイルOLを吸引することでストレーナ8の前端側に形成されたエア溜まりAirのエアが、接続口83(図1参照)を介して油路22に入り込んでしまう可能性がある。これによって、電動オイルポンプ4を作動させる際に多量のエアを吸引していまい、吐出タイミングの遅れが発生する可能性がある。
実施の形態では、電動オイルポンプ4の停止時に、逆止弁91が、油路22とストレーナ8の接続口83との連通を遮断することで、電動オイルポンプ4の停止時に、ストレーナ8の前端側に溜まったエアが接続口83を介して油路22に入り込むことを防止することができる。
前記したように、電動オイルポンプ4が作動する際には、油路22内部のオイルOLを吸引して吐出を開始するため、逆止弁91を後退させて油路22と接続口83を連通させた後に、エア溜まりAirのエアが吸引されても、電動オイルポンプ4の吐出遅れには繋がりにくい。
図9は、実施の形態の逆止弁93の軸溝961および弁溝952の作用を示す図である。
図10は、比較例として、軸溝および弁溝が設けられていない逆止弁93Aの作用を示す図である。
図9に示すように、電動オイルポンプ4が作動し、油路24の逆止弁93が油圧を受けて収容部513側に移動すると、弁体94の軸部96が底部530b側に摺動する。弁体94は、軸部96の全体が穴部530の内部に収容されると、弁部95の中央に形成された段部951が穴部530の開口端530aを囲む弁座部531に当接する。
図10に示すように、弁体94Aに軸溝と弁溝が設けられていない場合、弁体94Aの軸部96Aが穴部530の底部530b側へ摺動する際、穴部530に入り込んでいるオイルOLが、軸部96Aの移動によって穴部530の開口端530aから外部に押し出される。さらに、弁部95Aの段部951が弁座部531に当接すると、開口端530aが弁部95Aの段部951Aによって閉止されるため、穴部530内は密閉された真空に近い状態となる。
真空に近い状態となった穴部530では、軸部96Aを底部530b側に引き込む負圧が発生する。電動オイルポンプ4を停止させると、弁部95Aにかかる油圧が解除され、スプリングSpの付勢力によって弁体94Aが開口部51a側に移動して開口部51aを閉止するが、軸部96Aを底部530b側に引き込む負圧が発生している場合、弁体94の移動が遅くなり、開口部51aの閉止が遅れると、油路24からのオイルOL抜けに繋がる可能性がある。
一方、図9に示すように、実施の形態では、弁体94には軸溝961と弁溝952が形成されている。
軸部96が底部530b側へ摺動する際に、穴部530から押し出されるオイルOLの一部が軸溝961に入り込む。これによって、軸部96が底部530bまで摺動しても、軸溝961によって、穴部530の開口端530aから底部530bにかけてオイルOLが保持される。
さらに、弁体94の段部951が弁座部531に当接しても、弁溝952が穴部530の内部と外部を連通しているため、穴部530の内部は密閉状態とならず、穴部530の外部からオイルOLが入り込むことが可能となる。そして弁溝952は軸溝961に連通しているため、弁溝952を介して穴部530の内部に入り込んだオイルOLが、軸溝961を介して穴部530の底部530b側まで導入される。
このように、軸溝961が穴部530の内部にオイルOLを導入するオイル導入路をして作用し、弁溝952がオイル導入路である軸溝961を穴部530の外部に連通させる連通路として作用する。これによって、穴部530の内部が真空状態になることを防止し、軸部96を底部530b側に引き込む負圧の発生が低減されるため、電動オイルポンプ4を停止させた際に、軸部96を速やかに開口部51a側に摺動させることができる。
詳細な説明は省略するが、油路22の逆止弁91と油路23の逆止弁92を構成する弁体94に対しても、逆止弁93と同じ軸溝961と弁溝952が設けることで、負圧の発生を防止し、電動オイルポンプ4またはメカオイルポンプ3を停止させた際に、軸部96を速やかに摺動させることができる。
以上の通り、実施の形態の逆止弁93(弁装置)は、
(1)油路24の軸線X3方向(開口部51aの開口方向)に進退移動可能な弁体94によって、開口部51aを開閉するものである。
弁体94は、
開口方向に延びる軸部96と、
軸部96の開口部51a側の一端96aに設けられ、開口部51aを閉止可能な外径D4を有する弁部95と、を備える。
軸部96は、軸線X3方向に延びる穴部530により、軸線X3方向に摺動可能に支持されている。
穴部530は、軸線X3方向における開口部51a側の一端側が開口端530aであり、他端側が底部530bにより閉塞されている。
軸部96に、軸部96が穴部530の他端側に摺動した際に、穴部530の開口端530aから底部530bまでを連通する軸溝961(オイル導入路)が設けられる。
弁部95が油路24の開口部51aを開放する際に、軸部96が穴部530の底部530b側に摺動するが、軸部96の摺動によって穴部530からオイルOLが抜けて穴部530が真空に近い状態となる。これによって、弁体94で油路24の開口部51aを閉止する際に、軸部96に負圧がかかって穴部530を摺動しにくくなり、弁部95の動作に遅れが生じる可能性がある。
実施の形態では、穴部530の開口端530aと底部530bを連通するオイル導入路を設けた。これによって、軸部96が穴部530の底部530b側に摺動しても、オイル導入路を介して穴部530の底部530bにオイルOLが導入されるので、穴部530が真空状態となって軸部96に負圧がかかることを防止し、弁部95の動作性を向上させることができる。
(2)オイル導入路は、軸部96の一端96aから他端96bまで及んで形成された軸溝961(溝)である。
軸部96の一端96aから他端96bまで及ぶ軸溝961を形成することで、オイルOLを適切に穴部530の底部530bまで導入することができる。
(3)軸溝961は、軸部96の長手方向に沿う中心軸方向から見て矩形形状を成す。
軸溝961を矩形形状とすることで、流量面積を増加させ、かつ加工しやすい形状とすることができる。
(4)軸溝961(オイル導入路)は、軸部96の長手方向に沿う中心軸方向から見て、軸部96の外周面に中心軸周りの周方向に所定間隔で複数設けられている。
軸溝961を所定間隔で複数配置することで、流量面積を増加させることができる。また、軸溝961の間の部分は穴部530との摺動面962となるため、摺動面962も所定間隔で配置されることになり、軸部96の摺動を安定させることができる。
(5)弁装置は、穴部530の開口端530a(開口した一端)を囲み、軸部96が穴部530の底部530b(他端)側に摺動した際に弁部95が当接する弁座部531を有する。
弁部95に、前記弁部95が弁座部531に当接した際に、オイル導入路を穴部530の外部に連通させる弁溝952(連通路)が設けられる。
軸部96が穴部530の底部530b側に摺動して、弁部95が弁座部531に当接すると、弁部95によって穴部530が密閉される可能性があるが、弁溝952を設けることで、弁溝952を介して穴部530の外部から軸溝961にオイルOLが導入されるため、穴部530が真空状態になることを防止することができる。
(6)逆止弁93は、開口部51aを閉止する方向に弁体94を付勢するスプリングSp(付勢部材)を有する。弁体94は、スプリングSpの付勢力によって開口部51aを弁部95により閉止する位置に保持されると共に、開口部51aに油圧が供給されると、開口部51aを開放する方向に変位する。
逆止弁93をこのような構成のフラッパ弁とすることで、例えばボール弁よりも、開口部51aを開放した際に、オイルOLの流量を多くすることができる。
<変形例>
図11は、変形例1に係る逆止弁93を示す図である。
前記した実施の形態では、オイル導入路および連通路として、弁体94の軸部96と弁部95にそれぞれ軸溝961と弁溝952を設けたが、これに限定されない。
図11に示すように、オイル導入路および連通路として、穴部530と弁座部531に、それぞれ溝532、溝533を形成しても良い。
溝532は、例えば、穴部530に、穴部530の開口端530aから底部530bまで及んだ直線状の溝とすることができる。
溝533は、例えば、弁座部531の表面に穴部530の外部から内部に貫通する直線状の溝とすることができる。
変形例1の溝532、533によっても、実施の形態と同様の効果を得ることができる。
すなわち、軸部96が底部530b側へ摺動する際に、穴部530から押し出されるオイルOLの一部が溝532に入り込む。さらに、弁体94の段部951が弁座部531に当接しても、溝533が穴部530の内部と外部を連通しているため穴部530の内部は密閉状態とならず、オイルOLを、穴部530の外部から、溝533および溝532を介して穴部530の底部530b側まで導入される。これによって、穴部530の内部が真空状態になることを防止し、軸部96を底部530b側に引き込む負圧の発生が低減されるため、電動オイルポンプ4を停止させた際に、軸部96を速やかに開口部51a側に摺動させることができる。
なお、実施の形態および変形例1では、軸溝961、弁溝952、溝532、溝533を直線状の溝として説明したが、形状は限定されない。軸溝961および溝532は、穴部530の開口端530aから底部530bにかけてオイルOLを導入できれば良く、例えば螺旋溝としても良い。弁溝952および溝533は、穴部530の外部と連通されられるものであれば良く、例えば渦巻状の溝としても良い。また、変形例1では、軸溝961および弁溝952に代えて、溝532および溝533を設ける例を説明したが、軸溝961および弁溝952に加えて、溝532および溝533の両方またはいずれか一方を組み合わせて設けても良い。
図12は、変形例2~7に係る逆止弁の軸部を示す図である。
実施の形態では、軸部96に2つの矩形形状の軸溝961(図5の(b)参照)を設ける例を説明したが、軸溝の形状および設ける数はこれに限定されず、適宜変更可能である。
図12の(a)に示すように、軸溝961を、軸部96の長手方向に沿う中心軸O方向から見て三角形状としても良い。
図12の(b)に示すように、三角形状の軸溝961を、軸部96の中心軸O周りの周方向に180°の間隔を空けて、2つ形成しても良い。
さらに、軸部96に軸溝961を設ける代わりに、軸部96を変形させて穴部530に対してオイル導入路となる隙間を形成するようにしても良い。
例えば、図12の(c)に示すように、軸部96の外周面を、穴部530に沿った円弧面963、穴部530に対して隙間を形成する平坦面964から形成しても良い。
円弧面963が、穴部530との摺動部となり、平坦面964と穴部530との間の隙間が、オイルOLが導入されるオイル導入路となる。
図12の(d)に示すように、平坦面964を軸部96の中心軸O周りの周方向に180°の間隔を空けて2つ形成し、平坦面964の間を円弧面963としても良い。平坦面964と円弧面963が周方向に等間隔で配置されることで、軸部96が穴部530の内部を安定して摺動することができる。
また、例えば、図12の(e)に示すように、軸部96を中心軸O方向から見て矩形形状としても良い。軸部96の4つの角部965がそれぞれ穴部530に対する摺動部となり、それぞれの角部965を接続する平坦面964と穴部530の間に形成される隙間が、オイル導入路となる。
軸部96が中心軸O方向から見て、穴部530と2点以上で接触していれば、軸部96が穴部530に対して摺動可能である。図示は省略するが、軸部96は、例えば中心軸O方向から見て三角形状としても良い。
あるいは、図12の(f)に示すように、軸部96を中心軸O方向から見て六角形としても良い。軸部96の6つの角部965がそれぞれ穴部530に対する摺動部となり、それぞれの角部965を接続する平坦面964と穴部530の間に形成される隙間が、オイル導入路となる。
また、実施の形態では、軸溝961と弁溝952を設ける仕様としたが、これに限られない。例えば、軸部96の全長を穴部530より長い仕様とした場合は、軸部96が穴部530の底部530b側まで移動しても弁部95の段部951が弁座部531に当接せず、穴部530が密閉されない。このような場合は弁溝952を設けず、軸溝961のみを設けても良い。
1 ベルト式無段変速機
2 油圧供給装置
21、22、23、24 油路
3 メカオイルポンプ
31 吸入口
32 吐出口
4 電動オイルポンプ
41 吸入口
42 吐出口
43 壁部
5 トランスミッションケース
51 壁部
51a 開口部
511 先端部
513 収容部
513a 底部
53 支持部
530 穴部
530a 開口端
530b 底部
531 弁座部
532、533 溝
54 周壁部
55 スペーサ
55a 開口
56 シールリング
56a 開口
6 オイルパン
7 コントロールバルブボディ
70 調圧回路
71 第1調圧弁
72 第2調圧弁
73 プライマリ調圧弁
74 セカンダリ調圧弁
75、76 ソレノイド
77 筒状壁部
8 ストレーナ
81 吸込口
82、83 接続口
91、92、93 逆止弁
94 弁体
95 弁部
95a 一端面
95b 他端面
951 段部
952 弁溝
96 軸部
96a 一端
96b 他端
961 軸溝
962 摺動面
963 円弧面
964 平坦面
965 角部
OL オイル
P1 プライマリプーリ
P2 セカンダリプーリ
PL オイル溜まり
B ベルト
Sp スプリング

Claims (5)

  1. 油路の開口部の開口方向に進退移動可能な弁体によって、前記開口部を開閉する弁装置であって、
    前記弁体は、
    前記開口方向に延びる軸部と、
    前記軸部の前記開口部側の一端に設けられ、前記開口部を閉止可能な外径を有する弁部と、を備え、
    前記軸部は、前記開口方向に延びる穴部により、前記開口方向に摺動可能に支持されており、
    前記穴部は、前記開口方向における前記開口部側の一端側が開口し、他端側が閉塞され、
    前記軸部には、前記軸部が前記穴部の前記他端側に摺動した際に、前記穴部の前記一端と前記他端とを連通するオイル導入路が設けられ、
    前記オイル導入路は、前記軸部の前記一端から前記他端まで及んで形成された溝であり、
    前記穴部の開口した前記一端を囲み、前記軸部が前記穴部の前記他端側に摺動した際に前記弁部が当接する弁座部を有し、
    前記弁部には前記弁座部に当接した際に、前記オイル導入路を前記穴部の外部に連通させる連通路が設けられることを特徴とする弁装置。
  2. 油路の開口部の開口方向に進退移動可能な弁体と、前記弁体を前記開口方向に付勢する付勢部材と、前記弁体と前記付勢部材を収容し、前記開口方向に延びる穴部が形成された支持部が一体形成されたケース部材とから成り、前記弁体によって前記開口部を開閉する弁装置であって、
    前記弁体は、前記開口方向に延びる軸部と、前記軸部の前記開口部側の一端に設けられ、前記開口部を閉止可能な外径を有する弁部と、備え、
    前記軸部は、前記支持部の前記穴部により、前記開口方向に摺動可能に支持されており、前記付勢部材は、前記支持部の外周に外挿され、一端がケース部材に当接し、他端が前記弁部に当接し、
    前記穴部は、前記開口方向における前記開口部側の一端側が開口し、他端側が閉塞され、
    前記穴部には、前記軸部が前記穴部の前記他端側に摺動した際に、前記穴部の前記一端と前記他端とを連通するオイル導入路が設けられ、
    前記オイル導入路は、前記軸部の前記一端から前記他端まで及んで形成され、前記開口方向に沿って延びる溝であり、
    前記支持部は、前記開口方向に直交する方向に延在し、前記軸部が前記穴部の前記他端側に摺動した際に前記弁部が当接し、前記穴部の開口した前記一端を囲む部分に形成された弁座部を有し、
    前記弁座部には、前記弁部が前記弁座部に当接した際に、前記オイル導入路を前記穴部の外部に連通させる連通路が設けられ、前記連通路は前記開口方向に直交する方向に延びる溝であることを特徴とする弁装置。
  3. 前記溝は、前記軸部の長手方向に沿う中心軸方向から見て矩形形状を成すことを特徴とする請求項1または2記載の弁装置。
  4. 前記オイル導入路は、前記軸部の長手方向に沿う中心軸方向から見て、前記中心軸周りの周方向に所定間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の弁装置。
  5. 前記開口部を閉止する方向に前記弁体を付勢する付勢部材を有し、
    前記弁体は、前記付勢部材の付勢力によって前記開口部を前記弁部により閉止する位置に保持されると共に、前記開口部に油圧が供給されると、前記開口部を開放する方向に変位することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の弁装置。
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