JP7493652B1 - 電動ドリル用粉塵飛散防止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、建築物石綿含有建材による人体被害を削減することを目的とし、特に設備工事の穴あけ時に起きるアスベストによる粉塵被害の削減を可能とする技術提案を課題とする。【解決手段】本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法は、電動ドリルに、筒体と摺動吸収体と柔軟な可撓性を有する粘着体を用い、粉塵が飛散しないようにしながら、壁面に内壁開口穴及び外壁開口穴を開ける施工方法であって、収容体及びジェル状粘着体の取り付け工程Aと、内壁押し付け工程Bと、内壁基準孔開け工程Cと、内壁円形切削工程Dと、外壁案内孔開け工程Eと、収容体及びジェル状粘着体の取り外し工程Fと、外壁押し付け工程Gと、外壁円形切削工程Hとを有する構成を採用した。【選択図】図1

Description

本発明は、電動ドリル用粉塵飛散防止方法の技術に関し、詳しくは、壁等に穴を開ける作業に於いて、ドリル及びホルソーで削った粉塵の飛散を防止する方法であって、詳しくは、容器の縁やドリル穴に柔軟な可撓性を有する粘着体を貼着させることで、漏れなく粉塵の飛散を防ぐ方法に関するものである。
長年にわたり人体に悪影響を及ぼすといわれてきたアスベストの問題は、国の規制が定められた約50年前から意識が高まり、アスベストの含有率などを定めることで被害防止に努めてきたといえる。しかしながら、現在、解体作業や設備の改善の対象となっている建物の多くは規制以前のものも多く、作業者の健康被害が後を絶たない。また、アスベストの粉塵の健康被害は、工事をしている作業者だけでなく、飛散により作業場の近くに住む住人や歩行者などにも影響するといえる。
係るアスベストの問題は、アスベストの粉塵が口や鼻から吸引され、人体に入ることで特に悪影響を及ぼすが、作業者が直接アスベストが含有している壁や天井などに触れて穴あけ作業を行うエアコンの取り付け作業においては特に深刻である。このエアコン取り付けによる穴あけ作業では、ドリルなどを使っての人的作業となり、この時の穴あけ作業時、または作業時に回収した粉塵の処理作業においても、どうしても粉塵を吸い込んでしまうこととなる。従って、このような問題を解決する工夫が必用であるといえる。
エアコンの配管をする場合の作業は、具体的には、先ず電気ドリル等の電動工具によって約内径65mmから80mmの穴を貫通させる工程がある。そうすると、その内径約65mmから80mm分の壁に使用された建材が破片と粉になることとなる。また、それは作業者が作業を行っている側の壁にも、また、作業を行っている壁とは反対側の壁にも粉塵は飛散する。それによって、作業者だけでなく、反対側にいる、例えば通りすがりの通行人がいたとしてもその粉塵を吸い込むこととなる。特に、作業者においては、一日何回も繰り返す作業であり、それは、削った壁や道具についた粉塵を拭い去る作業においてもアスベストを吸い込むこととなる。また、それが毎日のように繰り返し行った場合には、吸い込む粉塵の量も少量では済まされず、人体に与える悪影響は大きいといえる。そしてアスベストを吸引する恐れがある仕事を長期に続けた場合、吸引されたアスベストは肺の組織内に長く滞留し、その結果、石綿肺や肺がんなどに掛かりやすくなるといわれている。そのように健康被害を少しでも無くすための対策が必用であるといえる。
また、これらの現状を深刻に受け止めて、ついに国が対策に乗り出し、2022年4月1日から、アスベストの有り無の事前調査結果の報告義務、並びに、飛散させないように養生しなければならないことが、厚生労働省より発表され、これに伴い、アスベストの粉塵を吸引しないで済む器具や方法の提供は急務といえる。
係る問題に鑑み、従来より種々の技術提案がなされている。例えば、考案の名称「ドリルアタッチメント」とする技術がある(特許文献1参照)。具体的には、「本発明は、上記のような従来技術に鑑み、新規なドリルアタッチメント及びそれに専用のドリルを提供する。」ことを課題とし、解決手段としては「密閉された空間にドリルによる穿孔の際に生じるダストをドリルの回転に伴い自動的に収集できると共にドリルの長さ方向に可動なドリルのダスト収集可動部と当該ドリルのダスト収集可動部を挿入できる缶体とを備え、当該ドリルのダスト収集可動部及び当該缶体によりドリルの回転部分の全周を被覆し、当該缶体にはバネを内蔵し当該缶体を当該ドリルのダスト収集可動部に付勢し、ドリルの穿孔長の調整が可能な機構とドリルへの取付を可能とする機構とドリルからの取外しを可能とする機構とを有してなることを特徴とするドリルアタッチメント。」というものである。しかしながら、係る文献に記載された発明は、筒体をスライドさせて常に押し込むためのバネが用いられているが、それが筒体の内部に収容されておりドリルチャックのすぐ近くにバネの端部が配置されているため、粉塵等の蓄積によりこのバネも一緒に回転する危険性がある。
また、考案の名称「電動ドリル等に於ける粉塵防止装置」とする技術がある(特許文献2参照)。具体的には、「電動ドリルや電動ドライバー等のノーズ先端に伸縮自税に形成した粉塵帽子装置を整備することにより、周囲への粉塵の飛散を防止可能な粉塵帽子装置を提供する」ことを課題とし、解決手段としては「電動ドリル等のノーズに装着可能な内筒部とこの内筒部の外周に摺動自在に嵌合した外筒部と、前記内筒部のつば部と外筒部のつば部との間に弾装したスプリングコイルとを具美した電動ドリル等に於ける粉塵帽子装置」というものである。しかしながら、係る文献に記載された考案も、外筒部の先端が特に何ら加工されておらず、外壁等の凹凸に対応できず、粉塵等がその隙間から飛散することが考えられる。
また、発明の名称「電動ドリル装置及び吸引装置」とする技術があります(特許文献3参照)。具体的には、「清掃作業を楽に行うことができ、作業負担も生じない電動ドリル装置及び吸引装置を提供する。」ことを課題とし、解決手段としては「電動ドリルと上下動可能な筒体を有する吸引装置を備えた電動ドリル装置であって、筒体はドリルのシャフトとビットを覆うカバー部と、該カバー部の途中に設けられた分岐筒を備えており、電動ドリルの作動に応じて上下させることができ、吸引機本体から伸びたホースと分岐筒は結合され、吸引機本体には背負具を備られて可搬型とされている電動ドリル装置。」というものである。しかしながら、係る文献に記載された発明は、基台の上に立設される壁掛け材の構造が大きく異なっております。更に、(3)の文献では、大掛かりな吸引装置を必要とするため、手軽さに欠ける点が問題となる。
特開2008-23622号公報 公開実用昭69-143612号公報 特開2016-129913号公報
本発明は、特に設備工事における壁等への穴あけ作業時に生ずる粉塵被害の削減を目的とし、を課題とする。特に、アスベストを含有する建築物石綿含有建材による人体被害を削減することを課題とした。
本発明に係る、電動ドリル用粉塵飛散防止方法は、電動ドリルに、筒体と摺動吸収体と柔軟な可撓性を有する粘着体を用い、粉塵が飛散しないようにしながら、壁面に内壁開口穴及び外壁開口穴を開ける施工方法であって、収容体および粘着体の取り付け工程Aと、内壁押し付け工程Bと、内壁基準孔開け工程Cと、内壁円形切削工程Dと、外壁案内孔開け工程Eと、収容体および粘着体の取り外し工程Fと、外壁押し付け工程Gと、外壁円形切削工程Hとを有し、収容体および粘着体の取り付け工程Aは、収容体および粘着体を外壁に取り付ける工程であり、前記内壁押し付け工程Bは、前記筒体の一端に設けたフランジ部に貼着した前記粘着体を内壁の表面形状の凹凸に沿うように押し付けて変形させ、前記筒体と前記内壁との隙間を無くす工程であり、前記内壁基準孔開け工程Cは、目的となる穴あけの中心を案内するための基準孔をドリル刃により開ける工程であり、前記内壁円形切削工程Dは、前記内壁基準孔開け工程Cで開けた前記基準孔に案内されてホルソーにより大径の前記内壁開口穴を開ける工程であり、前記外壁案内孔開け工程Eは、前記内壁基準孔開け工程C及び前記内壁円形切削工程Dで前記内壁の前記内壁開口穴を開けた後に、外壁の目的となる前記外壁開口穴の中心を案内するための案内孔を開ける工程であり、その際前記外壁の外側から粘着体を貼着して案内孔から突出してくるドリル刃を被覆しつつ、進行を止め、穴開けを終了して収容体に粉塵を収容させ、収容体および粘着体の取り外し工程Fは収容体と粘着体ジェルを剥がしとる工程であり、前記外壁押し付け工程Gは、前記収容体を取り外し、外壁に空けた案内孔を中心に、前記粘着体を押し付けて前記外壁の表面形状に沿って変形させ、前記筒体と前記外壁との隙間を無くす工程であり、前記外壁円形切削工程Hは、前記外壁案内孔開け工程Eで開けた前記案内に案内させて前記外壁へ大径の前記外壁開口穴を開ける工程である構成を採用した。
また、本発明に係る、電動ドリル用粉塵飛散防止方法は、前記粘着体が柔軟性に優れたジェル状のウレタン素材である構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記電動ドリル用粉塵飛散防止方法は、前記収容体がダイヤフラムにより減圧する構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記電動ドリル用粉塵飛散防止方法は、前記収容体が山形形状のビニール製である構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記電動ドリル用粉塵飛散防止方法は、前記収容体が壁掛け式ごみ入れを利用したものである構成を採用することもできる。
本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法によれば、刃先から零れ落ちるアスベスト等の粉塵を簡易的な道具によって飛散を漏れなく防ぐことを可能とし、作業者等の健康被害を防止できるという優れた効果を発揮するものである。
また、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法によれば、作業後に粉塵を処理する際にも容易に拭い去ることができるという優れた効果を発揮する。
また、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法によれば、収容体の縁に着脱可能な粘着体で凹凸のある壁面に貼着するため、剥がして他の穴あけにもそのまま使えることから、作業性に勝れるという優れた効果を発揮する。
また、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法によれば、構成がシンプルなため製造コストを抑えることができ量産に適するという優れた効果を発揮する。
本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法で使用する道具に関する基本構成説明図である。 本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法の手順を示す手順説明図である。 本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法の基本的な流れを示すフローチャートである。 本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止補助具の作業状態を説明する作業状態説明図である。
本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法1は、電動ドリル30に、筒体20と摺動吸収体10と柔軟な可撓性を有する粘着体40を用い、粉塵Pが飛散しないようにしながら、壁面Kに内壁開口穴52及び外壁開口穴53を開ける施工方法であって、収容体および粘着体の取り付け工程Aと、内壁押し付け工程Bと、内壁基準孔開け工程Cと、内壁円形切削工程Dと、外壁案内孔開け工程Eと、収容体および粘着体の取り外し工程Fと、外壁押し付け工程Gと、外壁円形切削工程Hとを有し、粘着体40と収容体60を利用して粉塵Pを収容させることを最大の特徴としている。以下、図面に基づいて説明する。なお、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法1の全体形状、及び寸法各部の形状は、下記に述べる説明に限定さるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を奏する形状及び寸法の範囲内で変更することができるものである。
図1は、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法1で使用する道具に関する基本構成説明図であり、図1(a)は収容体60が容体内をダイヤフラムを用いて減圧し壁面Kに吸着させる構成である場合を示し、図1(b)は収容体60が山形形状のビニール製62である場合を示し、図1(c)は収容体60が壁掛け式ごみ入れ63を利用したものである場合をそれぞれ示している。以下、使用する各構成部材について詳細な説明をする。
電動ドリル用粉塵飛散防止方法1は、電動ドリル30に、筒体20と摺動吸収体10と柔軟な可撓性を有する粘着体40を用いて、粉塵Pが飛散しないようにしながら、壁面Kに内壁開口穴52及び外壁開口穴53を開ける施工方法であって、収容体および粘着体の取り付け工程Aと内壁押し付け工程Bと、内壁基準孔開け工程Cと、内壁円形切削工程Dと、外壁案内孔開け工程Eと、収容体および粘着体の取り外し工程Fと、外壁押し付け工程Gと、外壁円形切削工程Hとを有し、収容体および粘着体の取り付け工程Aは収容体および粘着体を外壁に取り付ける工程であり、前記内壁押し付け工程Bは、前記筒体20の一端に設けたフランジ部41に貼着した前記粘着体40を内壁UKの表面形状の凹凸に沿うように押し付けて変形させ、前記筒体20と前記内壁UKとの隙間を無くす工程であり、前記内壁基準孔開け工程Cは、目的となる穴あけの中心を案内するための基準孔50をドリル刃200により開ける工程であり、前記内壁円形切削工程Dは、前記内壁基準孔開け工程Cで開けた前記基準孔50に案内されてホルソー210により大径の前記内壁開口穴52を開ける工程であり、前記外壁案内孔開け工程Eは、前記内壁基準孔開け工程C及び前記内壁円形切削工程Dで前記内壁UKの前記内壁開口穴52を開けた後に、外壁SKの目的となる前記外壁開口穴53の中心を案内するための案内孔51を開ける工程であり、その際前記外壁SKの外側から粘着体40を貼着して案内孔51から突出してくるドリル刃200を被覆しつつ、進行を止め、穴開けを終了して収容体60に粉塵Pを収容させ、収容体および粘着体の取り外し工程Fは収容体60と粘着体ジェル100を剥がしとる工程であり、前記外壁押し付け工程Gは、前記収容体60を取り外した後、外壁SKに空けた案内孔51を中心に、前記粘着体40を押し付けて前記外壁SKの表面形状に沿って変形させ前記筒体20と前記外壁SKとの隙間を無くす工程であり、前記外壁円形切削工程Hは、前記外壁案内孔開け工程Eで開けた前記案内51に案内させて前記外壁SKへ大径の前記外壁開口穴53を開ける工程とするものである。
ドリル刃200は、電動ドリル30に装着され、回転させられることによって、物に穴を開け、切削を行うための刃のことである。おおまかに分けて、木工用、金属用、コンクリート用などがある。
ホールソー210は、電動ドリルドライバーやインパクトドライバーに取り付けて使用する工具で、木材や金属にドリルでは開けられないような大きな穴をあける工具の事である。用途や目的に合わせて種類やサイズが様々で、木材や樹脂、鉄板などに穴をあけることが可能である。
摺動吸収部10は、ドリル刃200やホルソー210が壁Kを切り込んで突き進むと、これに応じて筒体20がスライドし、押しつぶされても常に元の状態に戻ろうとする力を与えるための略球状の形状に形成されたゴムなどの弾性素材により構成されるものである。市販されているダストカバーには、全体が蛇腹となったものが存在する。係る蛇腹により自由な伸縮を可能とするものであるが、係る蛇腹部に粉塵Pが入り込み取り除くことが困難になるという問題を含んでいるといえるものである。
筒体20は、ドリル刃200又はホルソー210を被覆し、刃先から生じる粉塵Pを収容する容体となるものであり、摺動吸収部10を介してドリル刃200又はホルソー210に対して前後に移動するものである。
電動ドリル30は、穴あけが主目的の電動工具である。モーターと減速機・ドリルチャックからなり、JISC9605では「携帯電気ドリル」となっている。機能的には「ボール盤」を携帯化したものである。現在では、機械本体も絶縁体で構成された二重絶縁の機種が主流である。携帯用電動工具としては一番普及しているものであり、電動ドリル30又は単に電ドリ、電ドル、ドリルとも呼ばれる。電気ドリル30は、発明された当時はドリル刃200を取り付け正方向に回転させて木材や金属に穴をあける専用の電動工具であった。その後色々な機能が本体に追加され、先端に取付ける工具も豊富になって作業範囲が広がった。その事により穴あけ・締め付け・弛め・研磨・研削等の各種作業が可能となり、名称も機能性能を追加表示する各種電気ドリル30となった。
粘着体40は、筒体20の先端部分に設けられるフランジ部41に貼着によって切削加工との間に挟んで更にこれを押し付けることによって壁等の凹凸の形状に則して変形する軟質体であるとともに粘着性を有したものである。具体的には、例えば、株式会社イノアックコーポレーションから提供されているG-elasto(登録商標)等である。係るG-elasto(登録商標)は柔軟性に優れ、高い衝撃吸収性を持ったジェル状のウレタン素材であり、自己粘着性を持つ難黄変タイプの透明素材のため、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法1及びこれを用いた壁の穴あけ施工方法1に用いる粘着体40として好適である。または、シリコン樹脂の架橋密度をコントロールして僅かな自由流動性を残すことによるジェル化したものも柔軟性と剥離性を備えており、これも好適な素材といえる。
フランジ部41は、筒体20の先端と壁等の間に粘着体40を挟みつけるための段差部のことである。
基準孔50は、目的となる内壁開口穴52を開ける際に、ホルソー等の円形切削具を案内するために最初に開けられる孔である。
案内孔51は、内壁の基準孔50及び開口穴に貫通して開けられる外壁開口穴53の中心を案内する孔である。
内壁開口穴52は、内壁UKの目的となる穴のことであり、基準孔50を中心としてホルソー等の円形切削具を用いて開口させた穴のことである。
外壁開口穴53は、外壁SKの目的となる穴のことであり、案内孔51を中心としてホルソー等の円形切削具を用いて開口させた穴のことである。
収容体60は、アスベスト等の粉塵Pを飛散させることなく収容する容体である。係る表記は総称として用いるもので、容体内を減圧して被覆するものやビニール袋等で覆うもの或いは壁掛け式ゴミ収容体63などを含むものである。
ダイヤフラム61は、密閉された領域内を減圧するための板状の部材で板材をスライドさせることにより容積変化をさせ、具体的には注射器の原理でシリンダーからピストンを引くのと同じ作用をさせるものである。タッパー等で採用されている簡易な構造の蓋体に用いられているものでも良い。
山形形状のビニール製62は、中央が高くなり粘着体ジェル100を覆うものであり、仮にドリル刃200が粘着体ジェル100を突き破ってしまった場合にも粉塵Pを漏らさないように収容する収容体60の一例である。
壁掛け式ごみ入れ63は、壁Kに磁石や吸盤を使って備える枠体とこの枠体にビニール袋の開口縁部を引っ掛けてその引っ掛けた縁部を抑え込む枠体とで構成されるゴミ入れを収容体60として利用する一例である。
粘着体ジェル100は、液体のような柔軟性と固体のような弾力を持つゼリー状の半固形物のことである。なお、粘着体40と同構成としても良い。
壁面Kは、外壁内壁を問わず壁を構成する平な建築資材のことである。一般の住宅では、内壁に間柱Mを挟むように外壁SKと内壁UKが存在し、エアコンのダクト用の穴を開ける場合には外壁SKと内壁UKを貫通した穴を開けることが必要となるものである。
粉塵Pは、粉のように細かく気体中に浮遊する塵状の固体の粒子であり、国際標準化機構では「粒径が75μm未満の固形浮遊物」と定義されている。特に吸引すると作業者の健康に大きく影響するアスベストを含有する粉塵Pが問題となる。
図2は、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法1の手順を示す手順説明図であり、図2(a)は、外壁側の案内孔51を予定する位置に粘着体ジェル100と収容体60を粘着体40で貼着させた状態を示し、図2(b)は、間柱Mを挟んで外壁SKと内壁UKで構成される壁面に粘着体40を押し付けて粘着体を内壁UKの表面形状に沿って変形させ、所定の位置の基準孔50の中心位置に電動ドリル30を位置させることを示し、この時、図2に示されるように、粘着体ジェル100及び収容体60を案内孔が予定される位置に貼着しておくことが望ましい。図2(c)は、内壁UKと筒体20との間を粘着体40で隙間なく押し付けて基準孔50を開ける状態を示し、図2(d)は、基準孔50に案内されたホルソーにより内壁開口穴52を開けた状態を示し、図2(e)は、その後ドリル刃200が外壁に案内孔50を開けた状態を示し、この時外壁SKをドリル刃200が貫通した段階でドリル刃200の切込を止め、粘着体ジェル100を突き破らないでとどめておくことが望ましい。図2(f)は、外壁から収容体及び粘着体ジェル100を取り外した状態を示している。図2(g)は、外側から外壁SKに対して粘着体40を押し付けて外壁SKと筒体20との間を隙間なく密着させた状態を示し、図2(h)は、外壁SKに外壁開口穴53をホルソー210によって開口させた状態を示している。
図3は、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止方法1の基本的な流れを示すフローチャートである。
収容体および粘着体の取り付け工程Aは、外壁側SKから案内孔51が予定される位置に粘着体ジェル100及び収容体60を外壁SKに貼着する工程である。詳しくは、収容体60と外壁SKの間に粘着体40を挟んで外壁SKの表面形状に沿って粘着体40を変形させる。案内孔51が貫通して突き出した際にこれを被覆できる量の粘着体ジェル100を略ドーム状に形成して貼着させておく。
内壁押し付け工程Bは、フランジ部41に貼着した粘着体40を圧し潰して内壁等の被切削加工物の表面に形状に沿って変形させ、筒体20と壁等の被切削加工物との隙間を無くす工程である。
内壁基準孔開け工程Cは、目的となる穴あけの中心を案内するための基準孔50を開ける工程である。
内壁円形切削工程Dは、内壁基準孔開け工程Cで開けた基準孔50に案内されて大径の穴を開ける工程である。
外壁案内孔開け工程Eは、内壁基準孔開け工程C及び円形切削工程Dで内壁の穴を開けた後に、外壁の目的となる穴あけの中心を案内するための基準孔50を開ける工程である。
収容体および粘着体の取り外し工程Fは、収容体および粘着体の取り付け工程Aで取り付けた収容体と粘着体を剥がして取り外す工程である。
外壁押し付け工程Gは、外壁に空けた案内孔を中心に、粘着体40を圧し潰して壁等の被切削加工物の表面に形状に沿って変形させ、筒体20と壁との被切削加工物との隙間を無くす工程である。
外壁円形切削工程Hは、外壁案内孔開け工程Eで開けた案内に案内されて外壁等の被切削加工物へ大径の穴を開ける工程である。
本発明に係る、電動ドリル用粉塵飛散防止方法1の技術的な特徴は、粘着体40を用いることで表面に凹凸があるような壁Kへの穴あけ作業においてもこれに対応して密閉することができ、これによって粉塵Pの飛散をシャットアウトすることを可能としたことが最大の特徴である。
図4は、本発明に係る電動ドリル用粉塵飛散防止補助具1の作業状態を説明する作業状態説明図であり、図4(a)は、最初に内壁の内側から外壁に向かって基準孔50を開けた状態を示し、図4(b)は、ホルソー210によって内壁開口穴52を開けた状態を示し、図4(c)は、その後ドリル刃200を外壁SKに貫通させて案内孔51が空いている状態を示している。図4(d)は、外側に回り込んで外壁に空いた案内孔51にドリル刃200を案内させ大径の内壁開口穴53を開けた状態を示したものである。
本発明は、アスベストの粉塵を吸い込むことによって作業者の健康が著しく損なわれていた問題を解決し、また、作業者のみならず作業をしている周辺においても粉塵による環境被害を減少することが可能となることから、産業上の利用可能性は高いものと思慮される。
K 壁面
UK 内壁
SK 外壁
P 粉塵
1 電動ドリル用粉塵飛散防止方法
10 摺動吸収部
20 筒体
30 電動ドリル
40 粘着体
41 フランジ部
50 基準孔
51 案内孔
52 内壁開口穴
53 外壁開口穴
60 収容体
61 ダイヤフラム
62 山形形状のビニール製
63 壁掛け式ごみ入れ
100 粘着体ジェル
200 ドリル刃
210 ホルソー
収容体および粘着体の取り付け工程A
内壁押し付け工程B
内壁基準孔開け工程C
内壁円形切削工程D
外壁案内孔開け工程E
収容体および粘着体の取り外し工程F
外壁押し付け工程G
外壁円形切削工程H

Claims (5)

  1. 電動ドリル(30)に、
    筒体(20)と、
    摺動吸収体(10)と、
    柔軟な可撓性を有する2つの粘着体(40)と、
    粘着体ジェル(100)と、
    収容体(60)と、を用い、
    粉塵(P)が飛散しないようにしながら、
    壁面(K)に内壁開口穴(52)及び外壁開口穴(53)を開ける施工方法であって、
    収容体及び粘着体ジェルの取り付け工程Aと、
    内壁押し付け工程Bと、
    内壁基準孔開け工程Cと、
    内壁円形切削工程Dと、
    外壁案内孔開け工程Eと、
    収容体及び粘着体ジェルの取り外し工程Fと、
    外壁押し付け工程Gと、
    外壁円形切削工程Hとを有し、
    前記収容体及び粘着体ジェルの取り付け工程Aは、一方の前記粘着体(40)を外壁(SK)の表面形状の凹凸に沿うように押し付けて変形させ、前記収容体(60)と前記外壁(SK)との隙間を無くすと共に案内孔(51)の予定位置に粘着体ジェル(100)を貼着する工程であり、
    前記内壁押し付け工程Bは、前記筒体(20)の一端に設けたフランジ部(41)に貼着した他方の前記粘着体(40)を内壁(UK)の表面形状の凹凸に沿うように押し付けて変形させ、前記筒体(20)と前記内壁(UK)との隙間を無くす工程であり、
    前記内壁基準孔開け工程Cは、目的となる穴あけの中心を案内するための基準孔(50)をドリル刃(200)により開ける工程であり、
    前記内壁円形切削工程Dは、前記内壁基準孔開け工程Cで開けた前記基準孔(50)に案内されてホルソー(210)により大径の前記内壁開口穴(52)を開ける工程であり、
    前記外壁案内孔開け工程Eは、前記内壁基準孔開け工程C及び前記内壁円形切削工程Dで前記内壁(UK)の前記内壁開口穴(52)を開けた後に、外壁(SK)の目的となる前記外壁開口穴(53)の中心を案内するための案内孔(51)を開ける工程であり、その際前記外壁(SK)の外側から、前記収容体及び粘着体ジェルの取り付け工程Aにて粘着体ジェル(100)を貼着してあるため案内孔(51)から突出してくるドリル刃(200)を被覆しつつ、該ドリル刃(200)が外壁(SK)を貫通したところで進行を止め、内壁側からの穴開けを終了して収容体(60)内に粉塵(P)を収容させ、
    前記収容体及び粘着体の取り外し工程Fは、前記収容体及び粘着体の取り付け工程Aで一方の前記粘着体(40)により外壁(SK)に取り付けた前記収容体(60)と前記粘着体ジェル(100)、及び一方の前記粘着体(40)を取り外す工程であり、
    前記外壁押し付け工程Gは、外壁(SK)に空けた案内孔(51)を中心に、前記外壁(SK)側から一方の前記粘着体(40)を押し付けて前記外壁(SK)の表面形状に沿って変形させ前記筒体(20)と前記外壁(SK)との隙間を無くす工程であり、
    前記外壁円形切削工程Hは、前記外壁案内孔開け工程Eで開けた案内孔(51)に案内させて前記外壁(SK)へ大径の前記外壁開口穴(53)を開ける工程であることを特徴とする電動ドリル用粉塵飛散防止方法(1)。
  2. 前記粘着体(40)が柔軟性に優れたジェル状のウレタン素材(41)であることを特徴とする請求項1に記載の電動ドリル用粉塵飛散防止方法(1)。
  3. 前記収容体(60)がダイヤフラム(61)により減圧することで壁面に吸着することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動ドリル用粉塵飛散防止方法(1)。
  4. 前記収容体(60)が山形形状のビニール製(62)であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動ドリル用粉塵飛散防止方法(1)。
  5. 前記収容体(60)が壁掛け式ごみ入れ(63)を利用したものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動ドリル用粉塵飛散防止方法(1)。
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