JP7489697B2 - アルマイト処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルマイト処理方法に関する。
アルミニウム合金製のアルミニウム製品の表面に人工的に酸化被膜を形成する陽極酸化処理、すなわちアルマイト処理が広く行われている。アルマイト処理においては、治具でアルミニウム製品を挟むなどして電解液中に吊り下げ、治具等を経由してアルミニウム製品に通電する。例えば、下記特許文献1に、吊り下げ用の治具を経由して、アルミニウム製品に電流を流す構成が開示されている。
また、アルミニウム製品2は軟らかいため、ネジ穴のネジ山に強度が必要な場合には、図7に示すように、アルミニウム製品2にインサート(ヘリサート、E-サート(登録商標))コイル5を挿入するためのインサート用雌ネジ穴3が形成されている。
しかし、インサートコイル5は、一般にステンレス製であるため、アルマイト処理の電解液(硫酸水溶液)に溶けてしまう。このため、インサートコイル5は、アルマイト処理中に電解液に浸して使用することはできない。
従来、インサート用雌ネジ穴3が形成されたアルミニウム製品2をアルマイト処理する場合には、図8に示すように、インサートコイル5が挿入されていない状態で、治具兼用のアルミ線5をアルミニウム製品2に巻き付けて吊り下げて通電したり(図8(a)、図8(b))、アルミ線5をインサート用雌ネジ穴3に通して吊り下げて通電したり(図8(c))している。
特開2001-152391号公報 実開昭58-168569号公報 特開昭57-5896号公報
しかし、治具によりアルミニウム製品を挟んだり、治具をアルミニウム製品に巻き付けたりする場合には、治具との接触によりアルミニウム製品に傷が付いてしまう場合がある。また、治具を経由して通電する場合には、治具が接触しているアルミニウム製品の表面の接点部分は、電解液と接触しないため酸化被膜が形成されず、アルミニウム製品の表面に酸化被膜のムラができてしまう。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、アルミニウム製品に傷や酸化被膜のムラが生じることなく、良好に陽極酸化処理を行うことのできるアルマイト処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係るアルマイト処理方法は、アルミニウム製品を電解液に浸漬して陽極酸化することで、前記アルミニウム製品の表面に酸化皮膜を形成するアルマイト処理方法において、前記アルミニウム製品のインサート用雌ネジ穴に、吊りボルトの雄ネジ部であって、前記インサート用雌ネジ穴の雌ネジ形状に合わせて形成された雄ネジ部を挿入するボルト挿入工程と、前記吊りボルトに連結された電線により前記アルミニウム製品を前記電解液に浸漬した状態で吊り下げる吊下工程と、前記電解液中の前記アルミニウム製品と陰極部材との間に電流を流す通電工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るアルマイト処理方法によれば、アルミニウム製品に傷や酸化被膜のムラが生じることなく、良好に陽極酸化処理を行うことができる。
図1は、本発明の実施形態に係る吊りボルトの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係るアルミニウム製品の斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る吊りボルトによりアルミニウム製品を吊り下げた状態を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る陽極酸化処理のイメージを示す模式図である。 図5は、本発明の実施形態に係るアルマイト処理方法の流れを示すフローチャートである。 図6は、本発明の実施形態に係る吊りボルトの変形例を示す図である。 図7は、従来のアルミニウム製品の構成を示す斜視図である。 図8は、従来のアルマイト処理方法を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係るアルマイト処理方法について説明する。本実施形態では、他の部材とネジ留めで連結するためにアルミニウム製品に元々形成されているインサート用雌ネジ穴33にネジ留めされる吊りボルト10を、アルミニウム製品30を吊り下げるための治具として、且つ、アルミニウム製品30との電気的接点として使用することを特徴としている。
よって、本実施形態の対象となるアルミニウム製品30は、アルマイト処理後に他の部材とネジ留め連結するためにインサートコイルが挿入されるインサート用雌ネジ穴33が形成されていることが前提となる(図2参照)。
まず、本アルマイト処理方法に用いる器具について説明する。図1は、アルミニウム製品30を吊り下げて支持するためのチタン製の吊りボルト10の構成を示し、図1(a)は斜視図、図1(b)は平面図、図1(c)は断面図を示している。吊りボルト10は、雄ネジ部11と、頭部15とを備えている。雄ネジ部11は、アルミニウム製品30に形成されているインサート用雌ネジ穴33に良好にネジ留めされる形状に形成されている。
ここで、インサート用雌ネジ穴33には、アルマイト処理後に、雌ネジとして機能するインサートコイル(ヘリサートコイル)が挿入設置される。本実施形態では、アルマイト処理時に、インサートコイルが挿入されていない状態のインサート用雌ネジ穴33にチタン製吊りボルト10をねじ込み挿入する。
したがって、チタン製吊りボルト10の雄ネジ部11は、インサート用雌ネジ穴33の雌ネジに丁度ネジ留め嵌合する雄ネジ形状とする必要がある。しかし、このような雄ネジは規格化された形状ではないため、従来の規格化されたダイスを使用して雄ネジ加工することができない。本実施形態では、インサート用雌ネジ穴33を形成するためのインサートタップのサイズを計測し、このインサートタップの径よりも僅かに小さくなるように、旋盤加工により雄ネジ部11を加工形成した。
頭部15は、円柱形状をしており、頭部15の側面には、雄ネジ部11の軸に直交する方向に貫通する、アルミ線20を通すための挿通穴16が形成されている。また、頭部15の頂面中心には、雄ネジ部11の軸方向に挿通穴16まで貫通する貫通雌ネジ穴18が形成されている。
アルミ線20が挿通穴16に通された状態で、固定用ネジ19をその雄ネジ部先端がアルミ線20に接触するまで挿入することで、挿通穴16から抜けないようにアルミ線20を頭部15に連結固定することができる(図3参照)。
アルミ線20は、一端側が吊りボルト10の頭部15に連結固定され、他端側が電源にもつながる外部の端子等の部材に固定される、可撓性の導電性線状部材である。アルミ線20は、インサート用雌ネジ穴33にネジ留めされた吊りボルト10を介して、アルミニウム製品30を所定の姿勢で電解液(硫酸水溶液)41内に浸かった状態で吊り下げ支持する(図4参照)。
続いて、本実施形態に係るアルマイト処理方法について説明する。図5は、本実施形態に係るアルマイト処理方法の流れを示すフローチャートである。まず、S1において、吊りボルト10をアルミニウム製品30のインサート用雌ネジ穴33にねじ込んで挿入する。吊りボルト10の雄ネジ部11は、円柱状の頭部15を手で摘まんで回すことでインサート用雌ネジ穴33にねじ込めるように構成されている。
S2では、アルミニウム製品30にネジ留めされた吊りボルト10の挿通穴16にアルミ線20を貫通させ、さらに、アルミ線20が抜けないように、アルミ線20の先端を折り曲げるなどして吊りボルト10に連結固定する(図3参照)。
次に、S3では、アルミ線20の他端の根元側を外部の端子等の部材に固定し、アルミニウム製品30を電解液層40の電解液41内に浸漬させた状態で吊り下げる(図4参照)。その後、S4に進み、アルミ線20及び吊りボルト10を介して、アルミニウム製品30と陰極部材45との間に電圧を印加し、陽極酸化を行う。
S4において、アルミニウム製品30に通電されると、電解液中において電気分解が生じ、アルミニウム製品30の表面に酸化被膜が形成される(陽極酸化)。このとき、吊りボルト10は、チタン製であるため、ステンレス製等のボルトと異なり、陽極酸化によりチタン金属が溶け出すことがないため、繰り返し使用することができる。なお、吊りボルト10の表面が酸化されても、通電接点箇所は酸化されずにアルミの状態で保持されているため、アルミニウム製品30やアルミ線20との通電上は問題無い。
陽極酸化処理が終了すると、S5では、アルミ線20によって吊り下げられたアルミニウム製品30を取り出し、アルミ線20及び吊りボルト10を順次取り外すことで、作業が終了する。このとき、使用後の治具兼用のアルミ線30には酸化被膜(アルマイト被膜)が形成されているため、次回の吊りボルト10との通電のため、薬品に浸漬して酸化被膜を除去して再利用する。但し、酸化被膜を薬品にて溶解させる場合には、アルミ自体が痩せていくため、使用回数には限りがある。
以上、本実施形によれば、アルミニウム製品30を吊り下げる治具として、アルミニウム製品30に元々形成されているインサート用雌ネジ穴33に挿入される吊りボルト10を使用しており、治具がアルミニウム製品30の表面に接触することがないため、アルマイト処理時にアルミニウム製品30の表面に傷が付いたり、酸化被膜のムラが生じたりすることなく、見た目の綺麗な酸化被膜を良好に形成することができる。
続いて、図6を参照しながら、本実施形態に係る吊りボルト10変形例について説明する。図6(a)は、本実施形態の変形例1に係る吊りボルト10’の正面図、図6(b)は、本実施形態の変形例2に係る吊りボルト10’’の正面図である。
同図に示すように、吊りボルト10の頭部15の形状は、アルミ線20を通すための挿通穴を備えていれば、変形例1の頭部15’や変形例2の頭部15’’のような形状に適宜変更することができ、本変形例1,2によっても上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
以上、変形例も含めて本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、本実施形態で使用する各器具のサイズや形状、個数等は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、電源と吊りボルトとを接続する電線としてアルミニウム製のアルミ線を用いたが、チタン製のチタン線等、他の金属製の電線を用いることができる。但し、アルマイト処理の硫酸浴で硫酸水溶液に溶けない導電性金属を用いる必要がある。
電線としてチタン線を用いた場合、上述したアルミ線のように、使用後に毎回表面の酸化被膜を除去する必要はないが、アルミ線のような柔軟性がないため、吊り下げられるアルミニウム製品や、吊り下げる際のアルミニウム製品の姿勢が制限される場合がある。また、チタン線を用いる場合、吊りボルトの電線の挿通穴にチタン線を通すのではなく、チタン製の吊りボルトとチタン製の電線とを最初から一体に連結した形状に形成するようにしても良い。
また、上記実施形態では、アルミニウム製品の1つのインサート用雌ネジ穴を使って、1つの吊りボルト及び1本のアルミ線によりアルミニウム製品の吊下と電気的接点を実現しているが、アルミニウム製品に複数のインサート用雌ネジ穴がある場合には、複数のチタン製ボルトやアルミ線を利用するようにしても良い。
10 吊りボルト
11 雄ネジ部
15 頭部
16 挿通穴
18 タップ用貫通雌ネジ穴
19 固定用ネジ
20 アルミ線
30 アルミニウム製品
33 インサート用雌ネジ穴
40 電解液層
41 電解液
45 陰極部材

Claims (2)

  1. アルミニウム製品を電解液に浸漬して陽極酸化することで、前記アルミニウム製品の表面に酸化皮膜を形成するアルマイト処理方法において、
    前記アルミニウム製品のインサート用雌ネジ穴に、吊りボルトの雄ネジ部であって、前記インサート用雌ネジ穴の雌ネジ形状に合わせて形成された雄ネジ部を挿入するボルト挿入工程と、
    前記吊りボルトに連結された電線により前記アルミニウム製品を前記電解液に浸漬した状態で吊り下げる吊下工程と、
    前記電解液中の前記アルミニウム製品と陰極部材との間に電流を流す通電工程と、
    を備えることを特徴とするアルマイト処理方法。
  2. 前記吊りボルトの挿通穴に前記電線を通す電線挿通工程をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のアルマイト処理方法。
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JP2008068973A (ja) 2006-09-13 2008-03-27 Daiwa House Ind Co Ltd 吊り治具
JP2017050542A (ja) 2012-05-29 2017-03-09 アップル インコーポレイテッド 陽極酸化処理プロセス

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