以下、本発明の一実施形態に係る電気掃除機1、及びこれを備えた電気掃除機システムSについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、電気掃除機1、及び電気掃除機システムSの全体構成について概略を説明した後、主要部についてさらに詳細に説明する。なお、以下の説明においては、特に断りの無い限り上下方向、前後方向、幅方向等の位置関係については、図1に示すように電気掃除機1を立設させた状態を基準として説明する。
≪電気掃除機1、及び電気掃除機システムSの全体構成について≫
図1に示すように、電気掃除機システムSは、電気掃除機1、及び掃除機支持装置120を備えている。なお、本実施形態の電気掃除機システムSは、掃除機支持装置120を備えたものとして例示するが、掃除機支持装置120を備えていないものであっても良い。
図1に示すように、電気掃除機1は、スティック状(縦型)の外観を有する掃除機である。電気掃除機1は、例えば、電源コードを介して外部電源から電力を得る掃除機等とすることも可能であるが、本実施形態では充電式のものとされている。図1に示すように、電気掃除機1は、掃除機本体10、集塵部20、管部30、及び清掃具40(吸込具)を備えている。
図1や図2に示すように、掃除機本体10は、電気掃除機1の本体をなし、吸引力を発揮して集塵する機能を発揮する部分である。具体的には、掃除機本体10は、後に詳述するように、筐体をなす本体部12(本体ケース)の内部に、電動送風機70、バッテリー80、制御部90、及びその他の部品等を備えている。また、図1~図5に示すように、掃除機本体10は、本体部12の外部にハンドル部100を備えている。また、掃除機本体10は、上下方向の下方側に吸引口14を有する。吸引口14は、管部30や清掃具40を接続可能とされている。
電動送風機70は、空気を吸引して気流を発生させるためのものである。また、バッテリー80は、電動送風機70に対して電気的に接続されている。バッテリー80は、電動送風機70をはじめ、電気掃除機1が備える電装部品等に対して電力を供給するためのものである。制御部90は、電気掃除機1の動作制御を行うためのものである。制御部90は、電動送風機70等の電装部品への電力供給を制御する等して、電気掃除機1の動作制御を行うためのものである。
ハンドル部100は、電気掃除機1のユーザが把持するためのものである。ハンドル部100は、本体部12の上下方向の上側において、掃除機本体10の長手方向(上下方向)に続くように設けられた棒状の部分である。また、ハンドル部100の近傍には、操作部106が設けられている。操作部106は、電気掃除機1の操作を行うためのものであり、例えば電源のオンオフ操作等を行うためのものとされている。
集塵部20は、電気掃除機1により吸引された塵芥が集められる部分である。集塵部20は、掃除機本体10に対して連続するように設けられている。集塵部20は、掃除機本体10の下端側に設けられた吸引口14を介して、掃除機本体10の内外に連通している。
本実施形態の電気掃除機1及び電気掃除機システムSは、大略、上述したような構成とされている。電気掃除機1及び電気掃除機システムSは、ハンドル部100の構成や、ハンドル部100のレイアウト、清掃具40の構成、掃除機支持装置120の構成、制御部90による動作制御等、様々な特徴を有している。以下、電気掃除機1及び電気掃除機システムSにおいて特徴的な構成について、さらに詳細に説明する。
≪ハンドル部100の構成について≫
図1~図5に示すように、ハンドル部100は、本体部12の上下方向の上側に設けられている。ハンドル部100は、棒形状とされている。ハンドル部100は、一端側(基端部)が本体部12に対して連続し、他端側(先端部)が自由端とされている。ハンドル部100は、本体部12において前後方向の前側の位置から延びるように形成されている。また、ハンドル部100は、基端部から先端部に至る中途にある屈曲位置102において屈曲した形状とされている。ハンドル部100は、屈曲位置102から本体部12の後側に向かって延びている。
ハンドル部100は、前後方向の後方側の部分をなす後面部100aと、前方側の部分をなす前面部100bとを有する。後面部100a及び前面部100bにおいて、屈曲位置102に相当する位置には、後面屈曲部102a及び前面屈曲部102bが設けられている。後面屈曲部102a及び前面屈曲部102bは、それぞれ所定の曲率で湾曲しており、曲率半径方向にオフセットした位置関係にある。また、前面部100bにおいて、後面屈曲部102aに対して前後方向に対向(オフセット)した位置にある部分は、平坦面104とされている。平坦面104は、上下方向に沿うように拡がる平面とされている。平坦面104には、操作部106が設けられている。操作部106は、電気掃除機1の電源操作や、動作モードの切り替え等の操作を行うためのボタン類が配置されている。
≪ハンドル部100のレイアウトについて≫
続いて、ハンドル部100のレイアウトについて説明する。ハンドル部100は、掃除機本体10の内部に設けられた電動送風機70やバッテリー80に対するレイアウトにも特徴を有する。以下、掃除機本体10の内部構造について概略を説明したうえ、ハンドル部100のレイアウトについて説明する。
図2に示すように、掃除機本体10は、筐体をなす中空の本体部12に電動送風機70、バッテリー80、制御部90等を格納したものである。本体部12は、電動送風機格納部22、バッテリー収容部24、集塵部構成部26、及び基板収容部28を有する。なお、バッテリー収容部24は、本体部12と別体で設けられてもよい。
電動送風機格納部22は、集塵部構成部26に対して掃除機本体10に対して上側に設けられている。電動送風機格納部22には、掃除機本体10の下端側に設けられた吸引口14から集塵部構成部26に流入する気流を発生可能なように電動送風機70が組み付けられている。バッテリー収容部24は、電動送風機格納部22に対して前後方向後方側に隣接する位置に設けられている。
バッテリー収容部24は、掃除機本体10の天面側に設けられた開口部24aを蓋体24bにより開閉可能とされている。バッテリー収容部24は、蓋体24bを取り外すことにより、開口部24aを介してバッテリー80を上下方向に出し入れ可能とされている。開口部24aは、ハンドル部100に対して上下方向に対向する位置にある。開口部24aをなす開口面24cは、図5等に示すように前後方向に向けて略水平に形成されている。なお、開口面24cは、前後方向の前側から後側に向かうに従って、ハンドル部100から離れるように傾斜したものとすることも可能である。これにより、バッテリー80を取り外す場合に、ハンドル部100に干渉することを低減できる。
集塵部構成部26は、集塵部20を構成する部分である。集塵部構成部26は、電動送風機格納部22に対して上下方向下方側に隣接する位置に設けられている。集塵部構成部26は、吸引口14と連通している。ここで、集塵部20は、いわゆるサイクロン式の集塵装置等によって構成することが可能であるが(吸引口14を有するパイプと集塵部構成部26とが掃除機本体10の前後方向に並ぶ構成)、本実施形態ではいわゆる紙パック式のものとされている。そのため、集塵部構成部26は、紙パックを取り付けるための接続部26aが吸引口14と連通するように設けられている。そのため、接続部26aに対して接続された紙パックを集塵部構成部26に収容することにより、集塵部20を形成することができる。
基板収容部28は、制御部90を構成する基板を収容する部分である。本実施形態では、電動送風機格納部22に対して上方側の空間が基板収容部28とされている。制御部90を構成する基板は、電動送風機70の回転軸に対して直交する平面に沿って配される。また、操作部106を制御する操作制御部は、ハンドル部100を構成する前面部100bにおいて平坦面104をなす部分に対して沿って配されている。
ハンドル部100は、上述したようにして本体部12に対して組み付けられた電動送風機70、バッテリー80、及び制御部90等を基準として、図2に示したようなレイアウトとなるように設けられている。具体的には、ハンドル部100は、上下方向から見て、バッテリー80と、少なくとも一部において重なるように配置されている。本実施形態では、電気掃除機1を上下方向から見た状態において、ハンドル部100のうち、先端側(自由端側)の部分が、バッテリー80(バッテリー収容部24)と重複するレイアウトとされている。また、電気掃除機1を上下方向から見た状態において、ハンドル部100のうち本体部12と接続される側の一端(基端側)が電動送風機70と重複するレイアウトとされている。さらに、ハンドル部100のうち本体部12と接続される側の一端(基端側)は、前後方向において電動送風機70の中心軸線Lより前側に位置している。ハンドル部100のうち他端(自由端側)は、前後方向において電動送風機70の中心軸線Lより後側に位置している。
≪清掃具40の構成について≫
続いて、清掃具40の構成について、図6~図11等を参照しつつ詳細に説明する。清掃具40は、外部から塵埃を取り入れるためのものであり、電動送風機70による吸引力が作用することで外部から空気や塵埃を吸い込むことが可能である。図6や図7等に示すように、清掃具40は、清掃具本体部42(本体部)、及び継手部44を有する。また、清掃具40は、清掃具本体部42の内部に、回転清掃体46、清掃体駆動部48(駆動部)を有する。
清掃具本体部42は、清掃時に床に配置される部分であり、清掃時にユーザにより動作される方向である前後方向に対して、左右方向に長い形状を有する。清掃具本体部42は、図6等に示すように、清掃具本体部42は、回転清掃体配置部60、入開口62、及び収容部66を有する。
回転清掃体配置部60は、回転清掃体46が配される部分である。回転清掃体配置部60は、清掃具本体部42の左右方向に延び、回転清掃体46を収容可能な中空の空間を有する。
入開口62は、清掃具本体部42の底面側において、塵埃を取り込むために開口した部分である。本実施形態では、入開口62が形成された空間に、回転清掃体配置部60を有する。
図6に示すように、収容部66は、後に詳述する清掃体駆動部48をなす駆動部210や、駆動部210に対して電力供給するための配線等を収容するためのものである。収容部66は、塵埃の通過経路から外れた位置において駆動部210や配線を配置可能とされている。本実施形態では、収容部66が回転清掃体配置部60と前後方向に並ぶよう(回転清掃体配置部60に対して後方)に設けられている。
継手部44は、上述した清掃具本体部42のうち電気掃除機1の背面側(後方側)となる位置において、連通部45と連通するように設けられている。継手部44は、清掃具本体部42に対して所定の回転範囲(前後方向及び左右方向の少なくとも一方)で回転可能に取り付けられている。継手部44は、管部30が接続される部分である。継手部44は、筒状とされており、基端部において連通部45と連通している。また、電動送風機70の負圧が連通部45の小孔に作用することで、清掃具本体部42が吸気口から内部に取り入れた空気が駆動部210の内部を通過し、連通部45の小孔に流入するようになっている。
図6や図7に示すように、回転清掃体46は、回転清掃体配置部60に収容され、回転可能に支持される筒状の部材である。回転清掃体46は、後に詳述する清掃体駆動部48により動力を受けて、回転清掃体配置部60にて回転可能とされている。回転清掃体46は、清掃具本体部42の長手方向(左右方向)に延びる清掃体200と、取付部202とを有する。
取付部202は、清掃具本体部42に対して回転清掃体46を取り付けるために用いられる部分である。回転清掃体46は、両端に設けられた取付部202,202(以下、必要に応じて両者を「取付部202a」、「取付部202b」と区別することもある)を、清掃具本体部42内に設けられた所定の取り付け位置に取り付けることにより、清掃具本体部42に対して回転自在に支持されている。
一方、図9に示すように、取付部202bは、回転清掃体46の軸方向他端側(取付部202aとは反対側)の端部を支持するものである。取付部202bは、後述する第二取付体202yと連結可能な第一取付体202xを備えている。第一取付体202xは、清掃体200の端部に固定されている。第二取付体202yは、後述する従動側プーリ216に対して接続され、清掃具本体部42(下ケース42a)側に配置されている。第一取付体202x及び第二取付体202yは、軸線方向に連結及び分離可能とされている。
第一取付体202xは、被係合部202e、及び第一フランジ部202iを備えている。被係合部202eは、第一取付体202xの端面において、凹状に形成されている。被係合部202eの形状は回転方向に係止する構成であればいかなるものであっても良いが、本実施形態では十字状とされている。被係合部202eは、後述の第二取付体202yの係合部202jを嵌め込み、係合させることができる部分である。第一フランジ部202iは、第一取付体202xの端部(第二取付体202y側の端部)において、径方向外側に膨出するように設けられている。
図8や図9に示すように、第二取付体202yは、係合部202j、及び軸部202kを有する。係合部202jは、第二取付体202yの端部において軸線方向に突出し、上述の被係合部202eと係合可能なものとされている。係合部202jの形状はいかなるものであっても良いが、本実施形態では被係合部202eと同様に十字状の形状とされている。軸部202kは、第二取付体202yの軸心位置に設けられた軸体である。軸部202kは、清掃具本体部42に設けられた板状の支持部220の一方側から他方側に向けて差し込まれている。軸部202kは、従動側プーリ216が固定される軸体である。軸部202kは、第二取付体202yの一部として構成されているが、軸部202kを構成する部分が、係合部202j等を備えた第二取付体202yとは別体の部材として構成されても良い。軸部202kは、係合部202jが設けられた部分を基端として回転軸線方向に延び、その軸線方向中間部に従動側プーリ216が固定される構成とされている。そのため、従動側プーリ216を基準とすると、第二取付体202yをなす係合部202jは、軸線方向一方側(基端側)に位置している。軸部202kは、後述する清掃体駆動部48の従動側プーリ216の軸心位置に挿通され、従動側プーリ216と一体的に回転可能とされている。そのため、回転清掃体46は、一端側に設けられた第一取付体202xを第二取付体202yに対して接続した状態において、従動側プーリ216に連動して回転可能とされている。
また、軸部202kは、先端側において第一軸受部202z(第一従動側軸受部)によって回動可能に軸支されている。第一軸受部202zは、ボールベアリングによって構成されている。軸部202kは、第一軸受部202zの内輪と共に、第一軸受部202zの外輪に対して回転可能とされている。第一軸受部202zは、正面視が矩形(本実施形態では正方形)であって板状の従動側軸受保持部202p(従動側軸受保持部)に設けられた孔部に嵌め込まれ、外輪が従動側軸受保持部202pに対して回転不能に保持されている。また、図6や図8に示すように、従動側軸受保持部202pは、下ケース42aに設けられたスリット状の差込部202mに差し込まれることにより、下ケース42aに対して保持されている。このため、回転する回転清掃体46を安定して支持することができる。
清掃具40は、清掃体駆動部48を設けることにより、清掃体駆動部48から出力された動力を受けて回転清掃体46が駆動するものとされている。図6~図10に示すように、清掃体駆動部48は、駆動部210、ベルト212、出力側プーリ214を含む出力側構造DM、従動側プーリ216を含む従動側構造DS等を備えている。
従動側構造DSは、駆動部210の動力を回転体に伝えるものである。従動側構造DSは、軸部202k、従動側プーリ216、ガイド部250(従動側ガイド部270,272)、係合部202j、抜止部材282、第一軸受部202z(第一従動側軸受部)、従動側軸受保持部202p、第二軸受部225(第二従動側軸受部)、支持部220を有する。従動側構造DSは、係合部202j、従動側プーリ216、及びガイド部250(従動側ガイド部270,272)の順に並ぶように配されたものとされている。また、従動側構造DSは、係合部202j、従動側プーリ216、第一軸受部202zの順に配された構成とされている。また、従動側構造DSは、第二軸受部225と第一軸受部202zとの間に、従動側プーリ216及びガイド部250(従動側ガイド部270,272)が配されたものとされている。
駆動部210は、清掃具本体部42内に設けられたモータ210aや、出力側プーリ214等によって構成されている。駆動部210は、モータ210aの回転軸に出力側プーリ214が設けられたものである。駆動部210は、回転清掃体46よりもさらに背面側に設けられた収容部66に配置されている。また、ベルト212は、歯付の無端ベルトによって構成されている。ベルト212は、出力側プーリ214及び従動側プーリ216に掛け渡されている。
出力側プーリ214は、駆動部210が有する出力軸(回転軸)に対して接続されるプーリである。出力側プーリ214は、ベルト212が掛けられる周部に軸線方向に延びる歯を備えた歯付のプーリによって構成されている。出力側プーリ214は、先端側において出力側軸受部214zによって回動可能に軸支されている。出力側軸受部214zは、上述した第一軸受部202zと同様の構成とされている。出力側軸受部214zは、ボールベアリングによって構成されている。駆動部210の出力軸は、出力側軸受部214zの内輪と共に、出力側軸受部214zの外輪に対して回転可能とされている。また、出力側軸受部214zは、正面視が矩形(本実施形態では正方形)であって板状の出力側軸受保持部214pに設けられた孔部に嵌め込まれ、外輪が出力側軸受保持部214pに対して回転不能に保持されている。また、図6や図8に示すように、出力側軸受保持部214pは、下ケース42aに設けられたスリット状の差込部202nに差し込まれることにより、下ケース42aに対して保持されている。
従動側プーリ216は、取付部202bを構成する歯付のプーリである。従動側プーリ216は、上述した第二取付体202yの軸部202kと一体的に回動可能とされたプーリである。従動側プーリ216は、ベルト212が掛けられる周部に軸線方向に延びる歯を備えた歯付のプーリによって構成されている。
清掃体駆動部48は、出力側構造DMと従動側構造DSとの間に無端ベルトからなるベルト212を掛け回した構成とされている。そのため、駆動部210を作動させることにより、回転動力を取付部202b側に伝え、清掃具本体部42の空間内において回転清掃体46を回転駆動させることができる。
また、図6~図9に示すように、清掃体駆動部48をなす各部材は、支持部220によって支持されている。支持部220は、清掃具本体部42において第二取付体202yが取り付けられる側の領域に立設されている。換言すると、支持部220は、回転清掃体46の軸方向において、回転清掃体46と並んで配されている。また、支持部220は、回転清掃体46と駆動部210との並び方向に沿って延びる板状部材である。支持部220に対して回転清掃体46とは反対側に、出力側プーリ214、従動側プーリ216およびベルト212が配される。
また、清掃体駆動部48は、ガイド部250を備えている。出力側構造DMは、回転軸線方向の両側において、周部より径方向に突出するようガイド部250が形成され、従動側構造DSは、回転軸線方向の両側において、周部より径方向に突出するようガイド部250が形成される。以下、ガイド部250のうち、出力側構造DMが有するものを出力側ガイド部260,262、従動側構造DSが有するものを従動側ガイド部270,272とも称す。
出力側ガイド部260,262は、それぞれ出力側プーリ214の回転軸線方向の一方側、及び他方側の側方に配されている。出力側ガイド部260,262のうち、少なくとも一方側は、出力側プーリ214とは別部材により構成される。本実施形態では、出力側プーリ214の側方のうち、駆動部210の出力軸の基端側(モータ210a側)の側方に配される出力側ガイド部260は、出力側プーリ214と一体的に形成されている。一方、出力側プーリ214の側方のうち、駆動部210の出力軸の先端側(出力側軸受部214z側)の側方に配される出力側ガイド部262は、出力側プーリ214とは別部材(別体)により構成されている。出力側ガイド部262は、出力側プーリ214の周部よりも大径であって円板状の部材とされている。
出力側ガイド部262は、略中央に駆動部210の出力軸を挿通可能な挿通孔264を有する。そのため、出力側プーリ214の軸心位置において出力側ガイド部260及び出力側プーリ214に亘って形成された挿通孔264、及び出力側ガイド部262の中央部に形成された挿通孔266の双方に亘って駆動部210の出力軸を挿通することにより、出力側ガイド部260,262が出力側プーリ214とともに駆動部210の出力軸に対して軸支された状態になる。
従動側ガイド部270,272は、それぞれ従動側プーリ216の回転軸線方向の一方側、及び他方側の側方に配されている。従動側ガイド部270,272のうち、少なくとも一方側は、従動側プーリ216とは別部材により構成される。本実施形態では、従動側プーリ216の側方のうち、第二取付体202yの軸部202kの基端側(回転清掃体46側)の側方に配される従動側ガイド部270は、従動側プーリ216と一体的に形成されている。一方、従動側プーリ216の側方のうち、軸部202kの先端側(第一軸受部202z側)の側方に配される従動側ガイド部272は、従動側プーリ216とは別部材(別体)により構成されている。従動側ガイド部272は、従動側プーリ216の周部よりも大径であって円板状の部材とされている。
従動側ガイド部272は、略中央に軸部202kを挿通可能な挿通孔274を有する。そのため、従動側プーリ216の軸心位置において従動側プーリ216に形成された挿通孔274、及び従動側ガイド部272の中央部に形成された挿通孔276の双方に亘って軸部202kを挿通することにより、従動側ガイド部270,272が従動側プーリ216とともに軸部202kに対して軸支された状態になる。このように、従動側ガイド部272が従動側プーリ216を側方から支持するため、従動側プーリ216の回転安定性を向上させることができる。また、従動側ガイド部272は、ベルト212を側方から支持するため、ベルト212の外れを防止することができる。
ここで、上述した各構成部材を組み合わせて形成される清掃体駆動部48の全体構成についてさらに詳細に説明する。従動側プーリ216の軸心位置には、略小判型に開口した挿通孔274が設けられている。また、従動側ガイド部272の中央には、挿通孔274と同様に略小判型に開口した挿通孔276が設けられている。第二取付体202yの軸部202kは、挿通孔274,276と同様に略小判型の外観形状を有する軸体とされている。また、支持部220には、第二取付体202yを回転可能に支承(支持)する軸支持部220cが設けられている。軸支持部220cには、軸部202kを挿通することにより回転可能に支持する第二軸受部225(第二従動側軸受部)が設けられている。すなわち、第二軸受部225は、支持部220によって支持されている。第二軸受部225は、従動側プーリ216を基準として従動側ガイド部270,272とは反対側に配置されている。さらに、軸部202kは、先端側において第一軸受部202zによって回転可能に軸支されている。そのため、第二取付体202yは、支持部220の軸支持部220cに設けられた第二軸受部225、従動側プーリ216と従動側ガイド部272とに設けられた挿通孔274,276、及び第一軸受部202zに亘って軸部202kを挿通した状態で、従動側プーリ216に対して固定されている。第一軸受部202zに挿通された軸部202kの端部に対し、第一軸受部202zの内輪よりも大径で円板状の抜止部材をネジ280によって固定することにより、第一軸受部202zに対する軸部202kが抜け止めされている。このような構成とされているため、第二取付体202yに対し、回転清掃体46側に設けられた第一取付体202xを接続することにより、回転清掃体46は、従動側プーリ216に連動して回転可能となる。このため、第二取付体202yは、従動側プーリ216の一部として有すると表現することもできる。
支持部220において清掃具本体部42の正面側の位置には、回転清掃体46の端部に設けられた第二取付体202yを回転可能に支承(支持)する軸支持部220cが設けられている。また、支持部220において清掃具本体部42の背面側の位置には、駆動部210を支承可能なように切り欠いた形状の受部220dが設けられている。具体的に、駆動部210は、モータをなすモータ210aに出力軸が設けられ、モータの大部分をなす駆動機本体210a1と、駆動機本体210a1より径が小さく、軸方向に膨出する膨出部210a2とを有する。出力軸は、膨出部210a2に設けられている。
受部220dは、支持部220の上端から下方に向けて延びるように形成されている。そのため、出力軸が出力側プーリ214、出力側ガイド部262、及び出力側軸受部214zに亘って挿通した駆動部210を組み込む際には、受部220dに沿って膨出部210a2をスライドさせる。これにより、駆動部210の出力軸に対して出力側プーリ214、出力側ガイド部262、及び出力側軸受部214zが軸線方向にこの順で軸支された状態になる。また、出力側軸受部214zに挿通された駆動部210の出力軸の端部に対し、出力側軸受部214zの内輪よりも大径で円板状の抜止部材290をネジ292によって固定することにより、出力側軸受部214zに対して駆動部210の出力軸が抜け止めされている。
なお、上述したような組み込み作業は、出力側プーリ214と従動側プーリ216にベルト212が掛け渡された状態で行えば、ベルト212の張力により掛け難いといったことがなく、より容易に行うことができる。また、支持部220、駆動部210、ベルト212、出力側プーリ214、第二取付体202y、第二軸受部225、従動側プーリ216、第一軸受部202z、従動側軸受保持部202p、出力側軸受部214z、出力側軸受保持部214p、出力側ガイド部262、及び従動側ガイド部272がユニット化され、一体的に構成されているため、清掃体駆動部48の下ケース42aへの組み込みが容易である。また、図10(a)に示すように、支持部220の受部220d側には、駆動機本体210a1の端部をネジ止めするためネジ孔222eが設けられている。なお、第二取付体202yは、支持部220と対向する平坦な当接面を有していることが好ましい。これにより、従動側プーリ216の回転安定性を向上させることができる。なお、出力側ガイド部260は、出力側プーリ214に対して別部材(別体)であってもよいし、従動側ガイド部270は、従動側プーリ216に対して別部材(別体)であってもよい。
≪掃除機支持装置120の構成について≫
図1や図12~14に示すように、掃除機支持装置120は、電気掃除機1を、掃除機本体10と清掃具40とが管部30を介して接続された状態で支持するものである。図13に示すように、掃除機支持装置120は、載置部130、及び支柱部140を有する。
載置部130は、清掃具40を載置するための台座となる部分であり、後述する支柱部140から前側に向かって低くなるよう傾斜した載置面を有する。また、載置部130は、正面側にストッパ132を有する。ストッパ132は、載置部130の天面側から上方に向けて突出するように形成されている。また、ストッパ132は、載置部130の幅方向に延びるように形成されている。そのため、ストッパ132は、載置部130の天面に配置された清掃具40がストッパ132を越えて正面側に移動しないように位置決めすることができる。
支柱部140は、載置部130の背面側(ストッパ132とは反対側)において上下方向に立設された支柱状の部分である。支柱部140は、載置部130に配置された清掃具40に対して接続された管部30と係合して支持する部分である。具体的には、支柱部140は、上端側に設けられた係合部142に対し、管部30に設けられた受部32を係合させることにより、管部30を支持することができる。
具体的には、受部32は、管部30の背面側において膨出するように設けられた部分である。受部32は、掃除機支持装置120の支柱部140と係合して係合構造を構成できるものとされている。受部32は、中空状であって、管軸方向一方側(清掃具40との接続側)および背面側に向けて開放された開口部32aを有する。一方、支柱部140の係合部142は、管部30の受部32の開口部32aに上方から差し込み可能なように凹部が形成されている。また、支柱部140には、係合部142の凹部の内側において突出した突起部144が設けられており、受部32を係合部142に対して上方から下方に向けて差し込むことにより、受部32と係合部142とによる係合構造を形成できる。これにより、支柱部140は、管部30を係合させた状態で支持することができる。なお、本実施形態においては、管部30に受部32を設ける構成を例に説明したが、支柱部140の係合構造の上側から管部30を引っ掛ける係合構造を管部30に有すればよく、例えば管部30において下側(清掃具40側)に延びるフックが設けられ、そのフックが支柱部140の係合部142の凹部に差し込まれるようになっていてもよい。
また、支柱部140は、第一支柱構成部150、第二支柱構成部152、及び第三支柱構成部154を有する。第一支柱構成部150、第二支柱構成部152、及び第三支柱構成部154は、それぞれ支柱部140の上下方向に分かれて配置されている。
具体的には、第一支柱構成部150は、支柱部140の上下方向上端側の領域をなす部分である。第一支柱構成部150には、上述した係合部142が設けられている。そのため、第一支柱構成部150は、管部30との係合構造をなす部分として機能する。
第二支柱構成部152は、支柱部140の下端側(載置部130側)の領域をなす部分である。第二支柱構成部152の前面152aは、第一支柱構成部150の前面152aよりも第一支柱構成部の表面よりも前後方向後方側に位置している。
第三支柱構成部154は、第一支柱構成部150及び第二支柱構成部152に対して上下方向の間に位置する部分である。第三支柱構成部154は、前面154a側に凹部156を有する。凹部156は、第一支柱構成部及150の前面150a及び第二支柱構成部152の前面152aよりも後方に向けて凹状となるように形成されている。
具体的には、第三支柱構成部154の前面154aは、第一接続面154b、第二接続面154c、及び平坦面154dの3つの面を有するものとされている。第一接続面154bは、第一支柱構成部150の前面150aに続くように形成された湾曲面、屈曲面または傾斜面(本実施形態では湾曲面)からなるものとされている。また、第二接続面154cは、第二支柱構成部152の前面152aに続くように形成された湾曲面、屈曲面または傾斜面(本実施形態では湾曲面)からなるものとされている。平坦面154dは、第一接続面154b、及び第二接続面154cに対して上下方向の間に設けられた平坦な面である。第一接続面154b及び第二接続面154cは、同一の曲率で湾曲したものとすることが可能であるが、本実施形態では第一接続面154bの曲率より第二接続面154cの曲率の方が小さい曲面とされている。これにより、清掃具40の後端47が第二接続面154cに引っかかることを抑制して載置部130の載置面に清掃具40を載置することができる。
≪制御部90による動作制御≫
制御部90は、デューティー比に基づく電動送風機70の動作制御(デューティ制御)を行える。制御部90は、掃除機本体10と清掃具40との連通状態に応じてデューティ比を設定することができる。具体的には、制御部90は、掃除機本体10と清掃具40とが直接的又は間接的に接続されているか否かに応じてデューティ比を設定することができる。ここで、制御部90による掃除機本体10と清掃具40との接続状態の把握は、掃除機本体10と清掃具40との直接的あるいは間接的な接続を電気的に検出可能にすること、各種のスイッチによりユーザが適宜設定可能とすること、掃除機本体10と清掃具40とを直接的あるいは管部30を介して間接的に接続する際に物理的にオンオフ可能なスイッチを設けること、接続を検知するためのセンサ類を設けること等によって実現すると良い。
制御部90は、掃除機本体10と清掃具40とが連通状態であることを条件として設定されるデューティ比(連通時デューティ比D1)を、非連通状態であることを条件として設定されるデューティ比(非連通時デューティ比D2)よりも高く設定する(D1>D2)。これにより、掃除機本体10と清掃具40とが連通状態であり、高い吸引力が必要とされるときに、電動送風機70の出力を高めることができる。
また、電気掃除機1が、吸引力の異なる複数の動作モードを選択可能である場合には、その動作モードに応じて適切な吸引力を発揮できるように制御部90が電動送風機70の出力制御を行うものであると良い。具体的には、例えば、電気掃除機1の動作モードとして、標準的な吸引力での掃除を行うための運転モード(標準モード)、標準モードよりも吸引力を低下させることにより消費電力を抑制した運転モード(セーブモード)、標準モードよりも高い吸引力で掃除を行うための運転モード(ターボモード)等の複数の動作モードを選択して運転可能なものとすることができる。この場合、制御部90は、選択された運転モードに応じて適切な吸引力を発揮できるように、電動送風機70の出力制御を行う。
ここで、上述したように、吸引力の異なる複数の運転モードでの運転を可能とした場合において、第一動作モードを選んだ場合と、これよりも吸引力の高い第二動作モードを選んだ場合とで、吸引力の大小関係を維持しつつ、掃除機本体10と清掃具40との連通状態に応じてデューティ比を設定するようにすると良い。具体的には、例えば上述したセーブモードで運転する場合と、標準モードで運転する場合とを比較すると、標準モードで運転する場合の連通時デューティ比D1が、セーブモードで運転する場合の連通時デューティ比D1よりも大きくなるように制御すると良い。また、標準モードで運転する場合の非連通時デューティ比D2が、セーブモードで運転する場合の非連通時デューティ比D2よりも大きくなるように制御すると良い。同様に、標準モードで運転する場合と、ターボモードで運転する場合とを比較すると、ターボモードで運転する場合の連通時デューティ比D1が、標準モードで運転する場合の連通時デューティ比D1よりも大きくなり、ターボモードで運転する場合の非連通時デューティ比D2が、標準モードで運転する場合の非連通時デューティ比D2よりも大きくなるように制御すると良い。
制御部90は、電気掃除機1の動作モードを設定するための操作部を備えていると良い。具体的には、第一動作モードを設定するための第一操作部92と、第二動作モードを設定するための第二操作部94とを備えたものとすると良い。
≪電気掃除機1、清掃具40、掃除機支持装置120、及び電気掃除機システムSにより得られる効果等について≫
以下、上述した電気掃除機1、清掃具40、及び電気掃除機システムSにより得られる効果等について、本発明の態様ごとに説明する。
[本発明の第一の態様に係る電気掃除機1について]
従来、実公昭59-27063号公報に開示されているように、吸込口体を着脱可能な先端開口部を有するとともに、吸引力を発生させるファンモータを内部に有する掃除機本体に、電池を内蔵した棒状の把手が設けられた電気掃除機が提供されている。
上述した従来技術の電気掃除機は、掃除機本体から後方に向けて真っ直ぐ把手が伸びている。そのため、従来技術の電気掃除機は、先端開口部または吸込口体を床面に当てる場合に、把手を把持しにくく、操作性が低いといった問題があった。
そこで本発明は、把持しやすく操作性の高い電気掃除機の実現を目的とした。
(1-1)上述した課題を解決すべく提供される電気掃除機1は、吸引力を発生させる電動送風機70を内部に有するとともに、上下方向の下側に吸引口14を有する本体部12と、塵埃が集塵される集塵部20と、本体部12の上下方向の上側に設けられるハンドル部100と、を備え、ハンドル部100は、中途に設けられた屈曲位置102において屈曲した棒形状のものであり、本体部12のうち上下方向と直交する前後方向における前側から延び、屈曲位置102から本体部12の後側に向かって延びるものであることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、本体部12の上側に設けられた棒状のハンドル部100が、本体部12の前側から延び、屈曲位置102において屈曲して本体部12の後側に向かって延びるように設けられている。そのため、電気掃除機1は、掃除を行う際にユーザがハンドル部100を把持しやすく、操作性が高い。
(1-2)上述した電気掃除機1は、ハンドル部100のうち本体部12と接続される側に、電動送風機70の動作を制御するための操作部106が配されるものである。
これにより、電気掃除機1は、操作部106の操作、及びハンドル部100を持って電気掃除機1を移動させる操作のためにユーザがハンドル部100を持つ位置の変更を行いやすくなる。また、電気掃除機1は、(1-2)のような構成とすることにより、ハンドル部100を持って電気掃除機1を移動させるときに、操作部106を誤操作してしまうのを抑制できる。
(1-3)上述した(1-2)の電気掃除機1は、ハンドル部100は、上下方向に沿うように拡がる平坦面104を有し、操作部106は、平坦面104に配されていることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、(1-3)のような構成とすることにより、操作部106をより一層操作しやすくなる。
(1-4)上述した(1-2)の電気掃除機1は、ハンドル部100が、前後方向における前側の面を構成する前面部100bと、前後方向における後側の面を構成する後面部100aと、を有するものであり、後面部100aが、屈曲位置102において屈曲した後面屈曲部102aを有するものであり、前面部100bが、後面屈曲部102aに対して前後方向に対向する位置に平坦面104を有し、当該平坦面104に操作部106を有することを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上記(1-4)のような構成とすることにより、操作部106の操作を行う場合と、ハンドル部100を持って電気掃除機1を移動させる操作とを行う場合とで、ユーザがハンドル部100を持つ位置を変更する作業を行いやすくなる。また、電気掃除機1は、(1-4)のような構成とすることにより、ハンドル部100を持って電気掃除機1を移動させるときに、操作部106を誤操作してしまうのをより一層確実に抑制できる。
(1-5)上述した(1-1)~(1-4)の電気掃除機1は、本体部12は、前後方向の後側にバッテリー80を有することを特徴とするものである。
電気掃除機1は、(1-5)のような構成とすることにより、例えばハンドル部100の内部にバッテリー80を設けるような構成とする場合に比べて、重量物であるバッテリー80が下方側に配置されることになる。そのため、電気掃除機1は、(1-5)のような構成とすることにより重心を下側に設定することができる。これにより、電気掃除機1は、掃除のために移動させるときの取り回し操作を行いやすい。
(1-6)上述した(1-5)の電気掃除機1は、上下方向から見て、バッテリー80とハンドル部100とが、少なくとも一部において重なることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上記(1-6)のような構成とすることにより、重量物であるバッテリー80の重心位置に対して上方側の位置において把持することができる。これにより、電気掃除機1は、掃除のために移動させるときの取り回し操作を行いやすい。
(1-7)上述した(1-5)または(1-6)の電気掃除機1において、バッテリー80は、本体部12に設けられたバッテリー収容部24に対して着脱可能に収容され、バッテリー収容部24は、バッテリー80を挿入可能に開口した開口部24aをハンドル部100に対して上下方向に対向する位置に有し、開口部24aは、前後方向の前側から後側に向かうに従って、ハンドル部100から離れるように傾斜する開口面24cを有することを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上記(1-7)のような構成とすることにより、バッテリー80をバッテリー収容部24に対して取り付けたり、取り外したりする作業が行いやすくなる。
(1-8)上述した(1-1)~(1-7)の電気掃除機1は、ハンドル部100のうち本体部12と接続される側の一端は、上下方向から見て、電動送風機70と重なることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上記(1-8)のような構成とすることにより、重量物である電動送風機70の重心位置に対して上方側の位置において把持することができる。これにより、電気掃除機1は、掃除のために移動させるときの取り回し操作を行いやすい。
(1-9)上述した(1-1)~(1-8)の電気掃除機1は、ハンドル部100のうち本体部12と接続される側の一端は、前後方向において電動送風機70の中心軸線より前側に位置することを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上記(1-9)のような構成とすることにより、重量物である電動送風機70に対して直上の位置において把持することができる。これにより、電気掃除機1は、掃除のために移動させるときの取り回し操作を行いやすい。
[本発明の第二の態様に係る清掃具40について]
従来、特開2010-51711号公報に開示されているように、複数のブラシを有する回転体と、回転体を回転させるモータと、モータの回転をベルトによって回転体に伝える電気掃除機のヘッドにおいて、モータの軸に設けられたローラと回転支持体とにベルトが掛けられたものが提供されている。
しかしながら、上述のような従来技術においては、ローラまたは回転支持体からベルトが外れてしまうおそれがあるという問題があった。
そこで本発明は、プーリからベルトが外れ難くすることが可能な電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
(2-1)上述した課題を解決すべく提供される清掃具40は、塵埃の入口となる入開口62と、清掃体200を有する回転清掃体46と、モータ210aの回転軸に出力側プーリ214が設けられた駆動部210と、駆動部210の動力を回転清掃体46に伝える従動側構造DSと、を備え、従動側構造DSに設けられた従動側プーリ216、及び出力側プーリ214に亘ってベルト212が掛けられ、従動側構造DSは、ベルト212が掛けられる周部を従動側プーリ216に有するとともに、従動側プーリ216の軸線方向における少なくとも一方側に、周部より径方向に突出するガイド部250(従動側ガイド部270,272)を有することを特徴とするものである。
清掃具40は、従動側構造DSに設けられた従動側プーリ216に対して軸線方向における少なくとも一方側に、周部より径方向に突出するガイド部250(従動側ガイド部270,272)を有する。また、ガイド部250は、従動側プーリ216の周部より径方向に突出したものとされている。そのため、清掃具40は、従動側プーリ216の周部に掛けられたベルト212が外れ難い。
(2-2)上述した清掃具40において、ガイド部250は、従動側プーリ216とは別部材であることを特徴とするものである。
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、従動側プーリ216にベルト212を掛けた後、別部材とされた従動側ガイド部272を配する作業を行える。また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216からベルト212を外す場合には、ベルト212を掛けるときとは逆に別部材とされた従動側ガイド部272を外した状態で、ベルト212を取り外すことができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、周部に対して回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出したガイド部250を設けた構成としつつ、従動側プーリ216に対するベルト212の掛け外しを容易に行うことができる。
(2-3)上述した(2-1)または(2-2)の清掃具40において、ガイド部250は、従動側プーリ216が支持される軸部202kに支持されることを特徴とするものである。
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、従動側プーリ216が固定される軸部202kの軸方向に、従動側プーリ216に対してガイド部250(本実施形では従動側ガイド部272)を配した構成とすることができる。これにより、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216に対して従動側ガイド部272を位置精度良く配することができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、プーリからベルト212が外れてしまうのを抑制するために適切な位置に従動側ガイド部272を確実に配することができる。なお、従動側ガイド部270が従動側プーリ216と別部材である場合には、従動側ガイド部270が軸部202kに固定されてもよい。
(2-4)上述した(2-3)の清掃具40において、従動側プーリ216及びガイド部250は、軸部202kから抜け止めされることを特徴とするものである。
清掃具40は、上述した構成とすることにより、従動側プーリ216及びガイド部250が軸部202kの軸線方向に移動しないように位置決めされている。従って、清掃具40は、従動側プーリ216及びガイド部250が軸部202kの軸線方向、及び軸線方向に対して交差する方向のいずれにも位置ズレしにくく、従動側プーリ216の傾きも生じにくい。そのため、清掃具40は、従動側プーリ216からベルト212が外れにくい。
(2-5)上述した(2-3)または(2-4)の清掃具40において、従動側プーリ216を基準として、軸部202kのうちガイド部250側の端部に、抜止部材282が固定されることを特徴とするものである。
清掃具40は、上述した構成とすることにより、従動側プーリ216及びガイド部250が軸部202kの軸線方向に移動しないように抜止部材282によって位置決めできる。従って、清掃具40は、従動側プーリ216及びガイド部250が軸部202kの軸線方向、及び軸線方向に対して交差する方向のいずれにも位置ズレしにくく、従動側プーリ216の傾きも生じにくい。そのため、清掃具40は、従動側プーリ216からベルト212が外れにくい。
(2-6)上述した(2-1)~(2-5)の清掃具40において、従動側構造DSは、回転清掃体46の軸方向の端部と分離可能に係合する係合部202jを有し、係合部202j、従動側プーリ216、及びガイド部250(従動側ガイド部272)の順に並ぶよう配されることを特徴とするものである。
清掃具40は、上述した構成とすることにより、回転清掃体46の係脱を容易に行える。また、清掃具40は、上述した構成とすることにより、回転清掃体46の係脱が行われる係合部202jとは従動側プーリ216を介して反対側においてガイド部250(従動側ガイド部272)から外れるのを抑制できる。
(2-7)上述した(2-3)~(2-5)の清掃具40において、従動側構造DSは、従動側プーリ216を基準として、軸部202kのうちガイド部250側に配された第一軸受部202zと、第一軸受部202zを支持する従動側軸受保持部202pと、を有することを特徴とするものである。
清掃具40は、従動側プーリ216を回転可能に支持するための支持構造として、従動側プーリ216が固定された軸部202kを受けるための第一軸受部202zを、従動側軸受保持部202pによって保持したものとされている。これにより、清掃具40は、軸部202kをスムーズに回転可能に支持することができる。
(2-8)上述した(2-7)の清掃具40において、従動側構造DSは、従動側プーリ216を基準として、ガイド部250とは反対側に配された第二軸受部225を有し、従動側構造DSを第二軸受部225にて支持する支持部220を備え、第二軸受部225と第一軸受部202zとの間に、従動側プーリ216及びガイド部250が配されることを特徴とするものである。
清掃具40は、上述した構成とすることにより、軸部202kを第二軸受部225及び第一軸受部202zの間において傾きが生じないように支持することができる。また、清掃具40は、第二軸受部225及び第一軸受部202zの間に従動側プーリ216及びガイド部250を有する。そのため、清掃具40は、従動側プーリ216からベルト212が外れ難い。
[本発明の第三の態様に係る清掃具40について]
従来、特開2010-51711号公報に開示されているように、複数のブラシを有する回転体と、回転体を回転させるモータと、モータの回転をベルトによって回転体に伝える電気掃除機のヘッドにおいて、モータの軸に設けられたローラと回転支持体とにベルトが掛けられたヘッドが開示されている。
しかしながら、上述のような従来技術においては、回転支持体を回転可能に支持するブラシ軸受が回転軸に対して回転するため、ブラシ軸受と回転軸の隙間に塵埃が付着し易く、回転体の回転性能に影響が出るといったおそれがあった。
そこで本発明は、回転体の回転性能の低下を抑制可能な電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
(3-1)上述した課題を解決すべく提供される清掃具40は、塵埃の入口となる入開口62と、清掃体200を有する回転清掃体46と、モータ210aの回転軸に出力側プーリ214が設けられた駆動部210と、出力側プーリ214とともにベルト212が掛けられる従動側プーリ216と、従動側プーリ216が支持される軸部202kを受けるボールベアリングからなる第一従動側軸受部202zと、第一従動側軸受部202zを保持する従動側軸受保持部202pと、を備えることを特徴とするものである。
清掃具40は、従動側プーリ216を回転可能に支持するための支持構造として、従動側プーリ216が固定された軸部202kを受けるための第一従動側軸受部202zを、従動側軸受保持部202pに設けられた保持されたものを用いている。これにより、清掃具40は、清掃体200を回転可能に支持する支持構造において埃が付着する等して、清掃体200の回転性能が低下する可能性を従来技術よりも軽減できる。
(3-2)上述した清掃具40は、回転清掃体46の軸方向の端部と分離可能に係合する係合部202jを備え、係合部202j、従動側プーリ216、第一従動側軸受部202zの順に配されることを特徴とするものである。
清掃具40は、上述した構成とすることにより、係合部202jにおいて回転清掃体46の係脱を容易に行える。また、清掃具40は、上述した構成とすることにより、回転清掃体46の係脱が行われる係合部202jとは従動側プーリ216を介して反対側に第一従動側軸受部202zが配されるため、第一従動側軸受部202zに埃が付着する等して、清掃体200の回転性能が低下する可能性を従来技術よりも軽減できる。
(3-3)上述した(3-1)または(3-2)の清掃具40は、軸部202kを受ける第二従動側軸受部225を有し、第二従動側軸受部225を支持する支持部220を備えることを特徴とするものである。
清掃具40は、かかる構成とされているため、第二従動側軸受部225が支持部220によって支持され、第二従動側軸受部225の内輪が軸部202kとともに回転する構成とされている。そのため、清掃具40は、清掃体200を回転可能に支持する支持構造において埃が付着する等して、清掃体200の回転性能が低下する可能性を従来技術よりも軽減できる。
(3-4)上述した(3-1)~(3-3)の清掃具40は、従動側プーリ216を基準として、軸部202kのうち第一従動側軸受部202z側の端部にて抜け止めされることを特徴とするものである。
清掃具40は、上述した構成とすることにより、従動側プーリ216が軸部202kの軸線方向に沿って第一従動側軸受部202z側に移動しないように位置決めされている。従って、清掃具40は、従動側プーリ216が軸部202kの軸線方向、及び軸線方向に対して交差する方向のいずれにも位置ズレしにくく、従動側プーリ216の傾きも生じにくい。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216からベルト212が外れにくい。
(3-5)上述した(3-1)~(3-4)の清掃具40は、モータ210aの回転軸を受ける出力側軸受部214zと、出力側軸受部214zを保持する出力側軸受保持部214pとを備え、従動側軸受保持部202pと出力側軸受保持部214pとは一体的に構成されることを特徴とするものである。
清掃具40は、上述した構成とすることにより、モータ210aや出力側軸受部214z、出力側軸受保持部214pを、従動側軸受保持部202pとともに一体的に組み付けることができる。
[本発明の第四の態様に係る掃除機支持装置120について]
従来、特開2021-107004号公報に開示されているように、掃除機本体、延長管および吸込具が接続された電気掃除機を支持する掃除機支持装置がある。この掃除機支持装置の支柱部は、延長管と係合することで電気掃除機を支持するものとされている。
ここで、上述のような従来技術において、吸込具の後端が支柱部の前側に干渉してしまうことがあるため、延長管を掃除機支持装置に対してより一層係合させやすい構成の掃除機支持装置の提供が求められていた。
そこで本発明は、電気掃除機の管部を容易に係合させることが可能な掃除機支持装置および電気掃除機セットを実現することを目的とした。
(4-1)上述した課題を解決すべく提供される掃除機支持装置120は、電動送風機70を有する掃除機本体10と、塵埃を吸引するための吸引口14を有する清掃具40と、掃除機本体10と清掃具40とを接続する管部30と、を備えた電気掃除機1を、掃除機本体10と管部30と清掃具40とが接続された状態で支持するものであって、清掃具40を載置するための載置部130と、載置部130に立設され、管部30と係合する支柱部140と、を備え、支柱部140は、管部30に対して後方側に位置し、管部30との係合構造をなす第一支柱構成部150と、当該支柱部140の下端側をなす第二支柱構成部152と、第一支柱構成部150及び第二支柱構成部152に対して当該支柱部140の上下方向の間に位置する第三支柱構成部154と、を有するものであり、第三支柱構成部154は、第一支柱構成部150の前面150a及び第二支柱構成部152の前面152aよりも後方に向けて凹状となるように形成された凹部156を前面154aに有することを特徴とするものである。
掃除機支持装置120は、支柱部140を構成する第一支柱構成部150において管部30と係合構造を形成可能とされるとともに、支柱部140の下端側をなす第二支柱構成部152と第一支柱構成部150との間に設けられた第三支柱構成部154の前面154aに凹部156が設けられている。また、第三支柱構成部154の前面154aは、凹部156において、第一支柱構成部150の前面150a及び第二支柱構成部152の前面152aよりも後方に向けて凹状となるように形成されている。そのため、掃除機支持装置120は、第一支柱構成部150において管部30と係合させようとする際に、凹部156が存在していることにより、清掃具40の後端47が支柱部140と干渉し難い。従って、掃除機支持装置120によれば、ユーザは、第一支柱構成部150において管部30を係合させる作業を容易に行うことができる。
(4-2)上述した掃除機支持装置120において、支柱部140は、第二支柱構成部152の前面が、第一支柱構成部150の前面よりも後方に位置していることを特徴とするものである。
掃除機支持装置120は、上述した構成とすることにより、第一支柱構成部150において管部30と係合させる場合において、清掃具40が第三支柱構成部154の凹部156を通過し第二支柱構成部152に到達するときに、清掃具40が第二支柱構成部152において清掃具40をスムーズに前方に押し出すことができる。従って、掃除機支持装置120によれば、ユーザは、管部30を支柱部140に係合させる作業をより一層スムーズに行える。
(4-3)上述した(4-1)または(4-2)の掃除機支持装置120において、第三支柱構成部154の前面154aは、第一支柱構成部150の前面150aに続く第一接続面154bと、第二支柱構成部152の前面152aに続く二接続面154cと、を有することを特徴とするものである。
掃除機支持装置120は、管部30を支柱部140に係合させる過程において、清掃具40が第一接続面154b及び第二接続面154cに案内されてスムーズに移動する。従って、掃除機支持装置120によれば、管部30を支柱部140に係合させる作業をより一層スムーズに行える。
(4-4)上述した(4-1)~(4-3)の掃除機支持装置120において、凹部156は、第一接続面154bと第二接続面154cとの間に平坦面104を有することを特徴とするものである。
掃除機支持装置120は、上述のような構成とすることにより、管部30を支柱部140に係合させる過程において、第一接続面154bによって案内されてきた清掃具40を平坦面104に沿ってスムーズに下方に移動させ、第二接続面154cに向けて案内できる。従って、掃除機支持装置120によれば、ユーザは、管部30を支柱部140に係合させる作業をより一層スムーズに行える。
(4-5)上述した(4-1)~(4-4)の掃除機支持装置120は、第一接続面154bの曲率より第二接続面154cの曲率が小さい曲面であることを特徴とするものである。
掃除機支持装置120は、上述のような構成とすることにより、管部30を支柱部140に係合させる過程において、第一接続面154bが設けられた部分において、清掃具40が支柱部140の邪魔になるのを抑制しつつ、清掃具40が第二接続面154cが設けられた部分を通過するときに、清掃具40をスムーズに前方に促し、清掃具40を載置させることができる。従って、掃除機支持装置120によれば、ユーザは、管部30を支柱部140に係合させる作業をスムーズに行える。
(4-6)上述した電気掃除機システムSは、上述した(4-1)~(4-5)のいずれかに記載の掃除機支持装置120と、電気掃除機1と、を備えていることを特徴とするものである。
電気掃除機システムSは、掃除機支持装置120を備えたものであるため、ユーザが第一支柱構成部150において管部30を係合させる作業を容易に行うことができる。
[本発明の第五の態様に係る電気掃除機1について]
従来、特開2011-10743号公報に開示されている電気掃除機のように、電動送風機を収容した掃除機本体と、前記電動送風機を入力が互いに異なる複数の動作モードのいずれかで選択的に動作させる制御手段と、前記電動送風機の動作モードを記憶可能な不揮発性の記憶手段と、床面を掃除しているかどうかを判断する床掃除判断手段とを具備し、前記制御手段は、前記電動送風機の駆動再開後に前記床掃除判断手段が床面を掃除していると判断した場合に、前記電動送風機の前回床面を掃除していたときに前記記憶手段で記憶した動作モードで前記電動送風機を駆動させることを特徴としたものがある。この電動掃除機においては、電動送風機の駆動再開後に床掃除判断手段が床面を掃除していると判断した場合に、制御手段が電動送風機の前回床面を掃除していたときに記憶手段で記憶した動作モードで電動送風機を駆動させることにより、床面を掃除している場合には、作業者が動作モードを操作することなく前回床面を掃除していたときに記憶した動作モードで電動送風機を駆動させる動作が行われる。
しかしながら、従来技術では、床掃除判断手段により床面を掃除していると判断された場合に動作可能な複数の通常動作モードと、床掃除判断手段により床面を掃除していないと判断された場合に動作可能な複数の特殊動作モードとを予め記憶しておく必要があり、多くのモードの中から選択することになる。
そこで本発明は、電動送風機の吸引力を容易に変更可能な電気掃除機を提供することを目的とした。
(5-1)上述した課題を解決すべく提供される電気掃除機1は、電動送風機70と、電動送風機70の動作を制御する制御部90とを有する掃除機本体10と、塵埃を取り込む清掃具40と、を備え、制御部90は、デューティー比に基づいて電動送風機70の動作制御を行えるものであり、掃除機本体10と清掃具40とが連通状態であることを条件として設定されるデューティ比を、掃除機本体10と清掃具40とが非連通状態であることを条件として設定されるデューティー比よりも高くすることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上述した構成とすることにより、例えば、従来技術のように床面を掃除している場合とそうでない場合とで別々に複数の動作モードを記憶させるような方法で電動送風機の吸引力を変更することとする場合に比べて、簡単に電動送風機の吸引力を変更することができる。
(5-2)上述した課題を解決すべく提供される電気掃除機1は、電動送風機70と、電動送風機70の動作を制御する制御部90とを有する掃除機本体10と、塵埃を取り込む清掃具40と、を備え、制御部90は、掃除機本体10と清掃具40とが直接的又は間接的に接続されていることを条件として設定されるデューティー比を、掃除機本体10と清掃具40との直接的又は間接的な接続が解除されていることを条件として設定されるデューティ比よりも高くすることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上述した構成とすることにより、例えば、従来技術のように床面を掃除している場合とそうでない場合とで別々に複数の動作モードを記憶させるような方法で電動送風機の吸引力を変更することとする場合に比べて、簡単に電動送風機の吸引力を変更することができる。
(5-3)上述した(5-1)または(5-2)の電気掃除機1において、制御部90は、掃除機本体10と清掃具40との電気的な接続を検出することを条件として設定されるデューティ比を、掃除機本体10と清掃具40との電気的な接続が検出されていないことを条件として設定されるデューティよりも高くするものとされている。
電気掃除機1は、上述した構成とすることにより、掃除機本体10と清掃具40との電気的な接続状態に応じてデューティ比を変更するものであるため、簡単に電動送風機の吸引力を変更することができる。
(5-4)上述した(5-1)~(5-3)の電気掃除機1は、電動送風機70に電力を供給するバッテリー80を備えることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上述した構成とすることにより、掃除機本体10と清掃具40との接続状態に応じて適切な出力で電動送風機70を駆動させることができるため、電動送風機70の駆動に伴う消費電力を最適化できる。従って、電気掃除機1は、上記(5-4)のようにバッテリー80によって電動送風機70を駆動させる場合において好適である。
(5-5)上述した(5-1)~(5-4)の電気掃除機1は、第一動作モードと、第一動作モードより吸引力が大きい第二動作モードとを選択可能に有し、第一動作モードおよび第二動作モードそれぞれは、デューティ比の変更により、第一動作モードよりも第二動作モードの方が吸引力が大きい関係を維持した状態で、それぞれの吸引力が変更されることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上述した構成とすることにより、吸引力の異なる二以上の動作モードを備えつつ、掃除機本体10と清掃具40との接続状態に応じて適切な出力で電動送風機70を駆動させることができる。そのため、電気掃除機1は、吸引力の異なる二以上の動作モードごとに、掃除機本体10と清掃具40との接続状態に応じて出力の異なる動作モードをさらに規定しておく必要がなく、その分だけユーザの利便性の向上や、制御構成の簡略化を図ることができる。
(5-6)上述した(5-5)の電気掃除機1は、第一動作モードを設定するための第一操作部92と、第二動作モードを設定するための第二操作部94とを備えることを特徴とするものである。
電気掃除機1は、上述した構成とすることにより、第一動作モード及び第二動作モードのいずれの動作モードによって運転を行うのかを、ユーザが容易に選択できる。
本願発明は、上述した実施の形態に記載の構成に限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲において適宜設計変更等することが可能である。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段、発明を実施するための形態等に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段、発明を実施するための形態等に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても、本願または本願に基づく分割出願等において権利取得する意思を有する。