JP7487014B2 - 水力発電システム及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水力発電システム及び制御方法に関する。
水車と発電電動機とを備える水力発電システムが知られている(例えば、特許文献1)。このような水力発電システムでは、発電運転の始動時には、水路から供給された水により、水車を介して発電電動機を回転させることで、発電電動機に発電を開始させる。そして、発電電動機による出力電圧の周波数を、系統の周波数に同期させるよう、出力電圧の制御を行う。発電電動機による出力電圧の周波数が系統の周波数に同期したら、発電電動機を系統に接続して、発電した電力の系統への供給を開始する。
特開2006-29270号公報
しかし、このように発電した場合、系統と接続するまでに使用した水は、系統への電力供給に寄与しないことになり、水の有効利用については改善の余地がある。従って、水力発電システムにおいて、発電運転の始動時において発電用の水を有効利用することが求められている。また、始動を開始から発電運転開始するまでの時間を短縮し、系統電力の需給調整への迅速な応答を可能にすることも求められている。
本発明は、上記課題を解決するために、発電運転の始動時において発電用の水を有効利用すること、および始動から発電運転開始までの時間短縮が可能な水力発電システム及び制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る水力発電システムは、発電電動機と、前記発電電動機と系統との接続及び非接続を切り替える遮断器と、前記発電電動機に連結される水車、及び前記水車に供給する水量を調整するガイドベーンを備える水車システムと、制御装置と、を備え、発電運転の始動時において、前記制御装置は、前記遮断器によって前記発電電動機と前記系統とを接続することで、前記系統からの系統電力によって前記発電電動機を回転させて、前記ガイドベーンの開度を制御することで前記水車に水を供給して、前記発電電動機の回転数が所定回転数に到達したら、前記ガイドベーンの開度を、前記水車が無負荷で回転する無負荷開度より大きくすることで、前記発電電動機の回転による発電量を前記系統電力よりも大きくして、前記発電電動機から前記系統への電力供給を開始させる。
この水力発電システムによると、系統への電力供給に用いられない水の量を減らすことが可能となり、水Wを有効利用することが可能となる。
前記制御装置は、前記ガイドベーンの開度を、前記無負荷開度となるまで、時間経過に従い徐々に大きくすることが好ましい。この水力発電システムによると、水の供給量を徐々に大きくして、水を適切に供給することが可能となる。
前記水車システムの状態を検出する検出部を更に備え、前記制御装置は、前記検出部の検出結果に基づき、前記ガイドベーンの開度及び前記発電電動機の回転数の少なくとも1つを調整することが好ましい。この水力発電システムは、検出部による水車周りの状態の検出結果を参照することで、水を適切に供給できているかを検出することが可能となり、この検出結果に基づき制御することで、水を適切に水車に供給することができる。
前記検出部は、前記水車に供給する水が流れる供給管内の圧力と、前記水車が収納されるケーシング内の圧力と、前記水車に供給された水が排出される排出管内の圧力と、前記水車の背圧と、前記水車の側圧との、少なくとも1つを検出することが好ましい。この水力発電システムは、このようなパラメータの検出結果に基づき制御することで、水を適切に水車に供給することができる。
前記制御装置は、前記系統電力により前記発電電動機の回転が開始した後に、前記ガイドベーンを開く制御を開始することが好ましい。この水力発電システムは、系統電力により発電電動機の回転を開始した後にガイドベーンを開くことで、系統への電力供給に用いられない水の量を、さらに適切に減らすことが可能となり、水をより有効に利用することができる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る制御方法は、発電電動機と、前記発電電動機と系統との接続及び非接続を切り替える遮断器と、前記発電電動機に連結される水車及び前記水車に供給する水量を調整するガイドベーンを有する水車システムと、を備える水力発電システムの制御方法であって、発電運転の始動時において、前記遮断器によって前記発電電動機と前記系統とを接続することで、前記系統からの系統電力によって前記発電電動機を回転させて、前記ガイドベーンの開度を制御することで前記水車に水を供給して、前記発電電動機の回転数が定格回転数に到達したら、前記ガイドベーンの開度を、前記水車が無負荷で回転する無負荷開度より大きくすることで、前記発電電動機の回転による発電量を前記系統電力よりも大きくして、前記発電電動機から前記系統への電力供給を開始させる。この制御方法によると、系統への電力供給に用いられない水の量を減らすことが可能となり、水Wを有効利用することが可能となる。
本発明によれば、発電運転の始動時において、発電用の水を有効利用することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る水力発電システムの模式図である。 図2は、本実施形態に係る発電電動機の構成の一例を示す模式図である。 図3は、本実施形態に係る水車システムの模式図である。 図4は、本実施形態に係るガイドベーンの一例を示す模式図である。 図5は、本実施形態に係るガイドベーンの一例を示す模式図である。 図6は、本実施形態に係る制御装置の模式的なブロック図である。 図7は、本実施形態における始動運転と発電運転との制御内容の一例を説明するグラフである。 図8は、始動運転と発電運転との制御のフローを説明するフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本実施形態に係る水力発電システムの模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る水力発電システム1は、系統Sに接続されている。系統Sは、電力系統であり、水力発電システム1からの電力が供給されたり、水力発電システム1に電力(系統電力)を供給したりする。水力発電システム1は、変圧器10、遮断器12、発電電動機14、水車システム16、接続軸18、及び制御装置20を備える。
変圧器10と、遮断器12と、発電電動機14とは、電気的に直列に接続されている。変圧器10は、系統Sと電気的に接続されている。遮断器12は、変圧器10に電気的に接続されており、具体的には、変圧器10の系統Sと反対側に接続されている。すなわち、遮断器12は、変圧器10を介して、系統Sに接続されている。発電電動機14は、遮断器12に電気的に接続されており、具体的には、遮断器12の変圧器10(系統S)と反対側に、電気的に接続されている。すなわち、発電電動機14は、遮断器12を介して、系統Sに接続されている。ただし、小規模な水力システムでは、変圧器10を省略して、系統Sと遮断器12を直接接続する場合もある。
変圧器10は、電圧を変換する装置である。例えば、変圧器10は、発電電動機14が発電した電力を昇圧して、系統Sに供給する。また例えば、変圧器10は、系統Sからの系統電力を降圧して、発電電動機14に供給する。遮断器12は、回路の接続状態と非接続状態とを切り替える遮断器である。遮断器12は、制御装置20の制御により、系統S(変圧器10)と発電電動機14との接続及び非接続を切り替える。
発電電動機14は、回転することで発電する発電機としての機能と、電力供給を受けることで回転する電動機としての機能とを備える装置である。図2は、本実施形態に係る発電電動機の構成の一例を示す模式図である。図2に示すように、発電電動機14は、筐体22と、ステータ24と、ロータ26とを備える。ステータ24とロータ26とは、筐体22内に配置される。ステータ24は、リング状となっている。ロータ26は、ステータ24の内側に設けられた柱状の部材であり、ステータ24に対し回転可能となっている。ロータ26は、接続軸18と接続されている。接続軸18は、ロータ26に対して固定されており、ロータ26の回転に伴い回転する。
発電電動機14は、後述の発電運転において、水車システム16の水車32の回転が、接続軸18を介してロータ26に伝達される。発電電動機14は、発電運転において、水車32の回転に伴い、ロータ26が方向Rに回転して発電を行い、発電した電力を系統Sに供給する。また、水力発電システム1は、揚水運転を行ってもよい。揚水運転においては、発電電動機14は、系統Sから電力供給を受けることで、発電運転時の方向Rと逆方向に回転して、水車32は、発電運転時と逆方向に回転する。水車32は、発電運転時と逆方向の回転により、揚水を行う。
水車システム16は、発電運転時において、供給管T1から供給される水Wにより、水車32が方向R1に回転し、供給管T1から供給された水Wを、排出管T2から排出する。水車システム16は、発電運転時において、水車32の回転を、接続軸18を介してロータ26に伝達することで、ロータ26を回転させて、発電電動機14に発電を行わせる。
図3は、本実施形態に係る水車システムの模式図である。図3に示すように、水車システム16は、ケーシング30と、水車32と、ガイドベーン34と、入口弁36と、検出部38と、供給管T1と、排出管T2とを備える。ケーシング30は、供給管T1及び排出管T2に接続される。供給管T1は、ケーシング30よりも、水Wの流れにおける上流側に設けられる。供給管T1は、例えば図示しない貯留部に貯留された水Wが流れて、貯留部からの水Wをケーシング30に供給する。また、排出管T2は、ケーシング30よりも、水Wの流れにおける下流側に設けられる。排出管T2は、水車32を通ってケーシング30から排出される水Wが供給され、水Wを下流側に流す。
ケーシング30は、導入部30Aと、水車収納部30Bとを含む。本実施形態では、導入部30Aは、中空のリング状となっている。導入部30Aは、供給管T1に連通しており、供給管T1からの水Wが内部に供給される。水車収納部30Bは、中空となっており、内部に水車32が収納されている。水車収納部30Bは、導入部30Aの内周に設けられ、導入部30Aと連通している。水車収納部30Bは、排出管T2にも連通している。
水車32は、いわゆるランナであり、先端32aと反対側の末端32bにおいて、接続軸18に接続されている。水車32は、接続軸18に対して固定されており、接続軸18を介して、ロータ26(発電電動機14)と連結されている。水車32は、接続軸18及びロータ26の回転に伴い回転する。水車32は、ケーシング30に対して回転可能に、水車収納部30B内に設けられる。水車32は、先端32aが、水車収納部30Bの排出管T2との連通している箇所に対向し、側面32c(外周面)が、水車収納部30Bの導入部30Aと連通する箇所に対向するように、水車収納部30B内に設けられる。
ガイドベーン34は、ケーシング30内において、水車32よりも、ケーシング30内の水Wの流れの上流側に設けられる。言い換えれば、ガイドベーン34は、水Wの流れ方向において、ケーシング30の供給管T1との連通箇所と、水車32との間に設けられる。ガイドベーン34は、水車32に供給する水量を調整する。ガイドベーン34は、閉状態において、供給管T1からの水Wの、水車32への供給を停止する。ガイドベーン34は、開状態において、供給管T1からの水Wを、水車32に供給する。ガイドベーン34は、制御装置20により開度が調整されることで、水車32に供給する水量を調整する。
図4及び図5は、本実施形態に係るガイドベーンの一例を示す模式図である。図4、図5に示すように、本実施形態に係るガイドベーン34は、例えば、複数の羽根状部材34Aを有する。複数の羽根状部材34Aは、水車32の外周面(側面32c)の放射方向外側に設けられ、水車32の外周面を取り巻くよう配置される。複数の羽根状部材34Aの各々は、回動可能に設けられる。ガイドベーン34は、複数の羽根状部材34Aの回動によって隣接する羽根状部材34A同士の間の隙間の開閉及び開き具合を調節可能に設けられている。図4に示すようにガイドベーン34が開状態となっている場合、羽根状部材34A同士の間の隙間に、水車32に供給される水Wが流れる。また、図5に示すようにガイドベーン34が閉状態となっている場合、羽根状部材34A同士の間は閉じられて隙間がなく、水Wが流れない。
このように、本実施形態に係る水車システム16は、フランシス水車であるが、フランシス水車であることに限られず、カプラン水車など、水力発電で採用されうる形態の水車であればよい。
図3に示すように、入口弁36は、供給管T1に設けられている。入口弁36は、ケーシング30と供給管T1との連通箇所よりも、水Wの流れの上流側に設けられる。入口弁36は、開状態において、供給管T1からの水Wを、ケーシング30に供給する。入口弁36は、閉状態において、供給管T1からの水Wの、ケーシング30への供給を停止する。入口弁36は、制御装置20により、開状態と閉状態とが切り替えられる。入口弁36は、制御装置20により、開度が調整可能であってもよい。
検出部38は、水車システム16の状態を検出するセンサである。検出部38は、所定の時間毎に、逐次、水車システム16の状態を検出する。本実施形態においては、検出部38として、検出部38A、38B、38C、38D、38Eとが設けられている。
検出部38Aは、供給管T1内に設けられる圧力センサである。検出部38Aは、供給管T1内において、入口弁36よりも、水Wの流れ方向における上流側に設けられる。検出部38Aは、供給管T1内の水Wの圧力を検出する。
検出部38Bは、ケーシング30内に設けられる圧力センサである。検出部38Bは、ケーシング30の導入部30Aに設けられており、より詳しくは、ケーシング30内において、ガイドベーン34よりも水Wの流れ方向の上流側に設けられている。さらに言えば、検出部38Bは、水Wの流れ方向において、入口弁36よりも下流側であってガイドベーン34よりも上流側に設けられている。検出部38Bは、ケーシング30内の圧力を検出し、より詳しくは、ケーシング30内のガイドベーン34よりも水Wの流れの上流側における、水Wの圧力を検出する。
検出部38Cは、ケーシング30内に設けられる圧力センサである。検出部38Cは、ケーシング30の水車収納部30Bに設けられており、より詳しくは、ケーシング30内において、ガイドベーン34の下流側であって水車32の上流側に設けられている。さらに言えば、検出部38Cは、水車収納部30Bにおいて、水車32の側面32cに対向する位置(側面32cとガイドベーン34との間の位置)に設けられている。検出部38Cは、ケーシング30内の、ガイドベーン34の下流側であって水車32の上流側の位置における水Wの圧力を、検出する。さらに言えば、検出部38Cは、水車収納部30B内の水車32の側面32cに対向する位置における水Wの圧力、すなわち、水車32の側圧を、検出する。
検出部38Dは、ケーシング30内に設けられる圧力センサである。検出部38Dは、ケーシング30の水車収納部30Bに設けられており、より詳しくは、ケーシング30内において、ガイドベーン34の下流側であって水車32の上流側に設けられている。さらに言えば、検出部38Dは、水車収納部30Bにおいて、水車32の末端32bに対向する位置(水車収納部30Bの末端32bと対向する面と、末端32bとの間の位置)に設けられている。検出部38Dは、ケーシング30内の、ガイドベーン34の下流側であって水車32の上流側の位置における水Wの圧力を、検出する。さらに言えば、検出部38Dは、水車収納部30B内の水車32の末端32bに対向する位置における水Wの圧力、すなわち、水車32の背圧を、検出する。
検出部38Eは、排出管T2内に設けられる圧力センサである。すなわち、検出部38Eは、水車32よりも、水Wの流れ方向における下流側に設けられる。検出部38Eは、排出管T2内の水Wの圧力を検出する。
このように、検出部38は、供給管T1内の圧力と、ケーシング30内の圧力と、水車32の側圧と、水車32の背圧と、排出管T2内の圧力とを検出する。ただし、検出部38は、これらの全てを検出することに限られず、供給管T1内の圧力と、ケーシング30内の圧力と、水車32の側圧と、水車32の背圧と、排出管T2内の圧力との、少なくとも1つを検出すればよい。また、検出部38は、これら以外の水車システム16の状態を検出してもよく、例えば、水車32に連結される接続軸18の振動数を検出してもよい。
水車システム16は、以上のような構成となっている。次に、制御装置20について説明する。図6は、本実施形態に係る制御装置の模式的なブロック図である。制御装置20は、水力発電システム1を制御する制御装置、ここではコンピュータである。図6に示すように、制御装置20は、入力部50と、出力部52と、記憶部54と、制御部56と、を備える。
入力部50は、作業者の操作を受け付ける装置であり、例えばマウスやキーボードやタッチパネルなどである。出力部52は、情報を出力する装置であり、例えば制御部56の制御内容などを表示する表示装置を含む。ただし、入力部50と出力部52とは、制御装置20に含まれなくてもよい。記憶部54は、制御部56の演算内容やプログラムの情報などを記憶するメモリであり、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
制御部56は、演算装置、すなわちCPU(Central Processing Unit)である。制御部56は、検出値取得部60と、発電電動制御部62と、水車制御部64と、を含む。検出値取得部60と、発電電動制御部62と、水車制御部64とは、制御部56が記憶部54に記憶されたソフトウェア(プログラム)を読み出すことで実現され、後述する処理を実行する。
検出値取得部60は、検出部38の検出結果を取得する。発電電動制御部62は、発電電動機14を制御する。発電電動制御部62は、遮断器12の開閉を制御して、系統Sと発電電動機14との、接続及び非接続を切り替える。水車制御部64は、水車システム16を制御する。水車制御部64は、入口弁36の開閉を制御して、ケーシング30への水Wの供給を制御する。また、水車制御部64は、ガイドベーン34の開度を制御して、水車32への水Wの供給を制御する。
制御部56は、発電電動機14による発電運転の始動時に、始動運転を行わせる。すなわち、制御部56は、最初に始動運転を行ってから、発電運転に移行する。発電運転とは、発電電動機14から系統Sに電力を供給する運転モードを指し、始動運転とは、水力発電システム1の停止状態から、水力発電システム1を始動して発電運転に移行するまでの運転モードを指す。以下、始動運転から発電運転までにおける制御部56の制御内容について説明する。
図7は、本実施形態における始動運転と発電運転との制御内容の一例を説明するグラフである。図7の上のグラフの線分L1は、時間ごとの発電電動機14(ロータ26)の回転数を示しており、図7の下のグラフの線分L2は、時間ごとのガイドベーン34の開度を示している。ガイドベーン34の開度は、水車32に供給される水Wの量に対応する。始動運転の開始前には、発電電動機14及び水車システム16は停止しており、ロータ26及び水車32は回転が停止している。さらに言えば、始動運転の開始前には、遮断器12が開状態になっており、系統Sと発電電動機14とが非接続になっている。また、始動運転の開始前には、ガイドベーン34及び入口弁36が閉状態となっており、ケーシング30及び水車32への水Wの供給が停止している。
始動運転時において、制御部56は、発電電動制御部62により、遮断器12を閉状態にして、系統Sと発電電動機14とを接続する。これにより、系統Sからの系統電力が、発電電動機14に供給される。発電電動機14のロータ26は、系統電力により、方向Rへの回転を開始する。発電電動制御部62は、ロータ26の回転数を制御して、ロータ26の回転数を徐々に上昇させる。この場合、例えば、発電電動制御部62は、発電電動機14に接続されて発電電動機14への系統電力の供給量を調整する調整装置(図示略)を制御することで、発電電動機14への系統電力の供給量を調整して、ロータ26の回転数を制御する。図7の線分L1の例では、発電電動制御部62が、時刻t0において遮断器12を開状態から閉状態に切り替えて、発電電動機14への系統電力の供給が開始する。ロータ26は、発電電動制御部62の制御により、時刻t0から、徐々に回転数が上昇する。
発電電動制御部62は、時刻t0より後の時刻taにおいて、ロータ26への界磁電流の供給を開始する。時刻taは、ロータ26の回転数が、界磁電流の供給に必要な程度まで上昇した時刻である。ロータ26の回転数は、界磁電流の供給により更に上昇してゆき、時刻taより後の時刻t1において、所定回転数P1に到達する。このように、発電電動制御部62は、系統電力を発電電動機14に供給させて、ロータ26の回転数を、所定回転数P1まで到達させる。発電電動制御部62は、ロータ26の回転数を、所定回転数P1で保持する。このように、始動運転においては、系統電力を駆動力としてロータ26を回転させて、所定回転数P1に到達させる。なお、所定回転数P1は、本実施形態においては、発電電動機14が系統Sへの電力供給を行う際(発電運転の際)の回転数であり、言い換えれば、定格回転数である。
なお、水車32は、ロータ26の回転に同期して、方向R1に回転する。水車32は、時刻t0において方向R1への回転を開始して、時間経過に伴い、回転数が徐々に上昇して、時刻t1で所定の回転数(ここでは定格回転数)に到達する。方向R1は、供給管T1からケーシング30を経て排出管T2に向けて水Wが流れる際に、水Wにより水車32が回転する方向である。
また、始動運転時において、制御部56は、水車制御部64により、ガイドベーン34及び入口弁36を開いて、ガイドベーン34の開度制御を開始する。これにより、水車32への水Wの供給が開始する。水車制御部64は、時間経過に伴い、ガイドベーン34の開度を徐々に上昇させることで、水車32に供給する水量を徐々に上昇させる。図7の線分L2の例では、水車制御部64は、ロータ26の回転が開始した時刻t0よりも後の時刻tbにおいて、ガイドベーン34の開度制御を開始する。すなわち、水車制御部64は、時刻tbにおいて、ガイドベーン34を閉状態から開状態に切り替え、時刻tb以降において、時間経過に伴いガイドベーン34の開度を徐々に大きくする。また、水車制御部64は、時刻tb又は時刻tbの前に、入口弁36を開状態に切り替えておく。なお、時刻tbは、図7の例では時刻taの後であるが、時刻taの後であることに限られない。時刻tbは、時刻t0よりも後の時刻であれば、任意の時刻であってよい。
水車制御部64は、ガイドベーン34の開度を徐々に大きくして、ガイドベーン34の開度を、無負荷開度A1まで到達させる。無負荷開度A1は、水車32が無負荷で回転する開度の上限値を指す。すなわち、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1以下であれば、水車32は無負荷で回転し、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1より大きければ、水車32は水Wからの負荷により回転する。言い換えれば、無負荷開度A1は、水車32が水Wから受けるエネルギーと、発電電動機14に供給される系統電力とが一致する際の、ガイドベーン34の開度を指す。従って、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1以下である場合、水車32及びロータ26は、系統電力を駆動源として回転することとなり、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1より大きい場合、水車32及びロータ26は、水車32に供給される水Wを駆動源として回転していることとなる。
制御部56は、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達し、かつ、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達したら、始動運転から発電運転に切り替える。具体的には、制御部56は、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達し、かつ、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達したら、ロータ26の回転数を所定回転数P1に保持したまま、ガイドベーン34の開度を、無負荷開度A1より大きくする。制御部56は、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1より大きくすることで、水車32が水Wから受けるエネルギーを、発電電動機14に供給される系統電力よりも大きくする。これにより、発電電動機14がロータ26の回転により発電する電力が、系統電力より大きくなって、発電電動機14が発電した電力が、例えば逆潮流として、系統Sに供給される。制御部56は、発電運転において、ガイドベーン34の開度を、時間経過に応じて徐々に大きくして、無負荷開度A1より大きい定格開度A2に到達させる。制御部56は、ガイドベーン34の開度を、定格開度A2に保持する。
このように、制御部56は、始動運転において、系統電力を駆動源としてロータ26の回転数を所定回転数P1まで到達させつつ、ガイドベーン34を開いて、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1まで到達させる。そして、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達し、かつ、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達したら、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1より大きくする発電運転に切り替えて、発電電動機14が発電する電力の系統Sへの供給を開始する。
なお、始動運転において、系統Sから電力供給を受けることでロータ26を回転させるため、始動運転におけるロータ26の回転方向と、発電運転におけるロータ26の回転方向とは、同じ方向である。同様に、始動運転における水車32の回転方向と、発電運転における水車32の回転方向とは、同じ方向である。
また、図7の例では、制御部56は、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達するタイミングと、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達するタイミングとを、時刻t1として一致させている。ただし、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達するタイミングと、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達するタイミングとは、一致していなくてもよい。例えば、図7の線分L2aに示すように、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達するタイミング(時刻t1a)を、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達するタイミング(時刻t1)より早くしてもよい。この場合、制御部56は、時刻t1aから時刻t1まで、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1に保持しておき、時刻t1から、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1から大きくして、発電運転に切り替える。また例えば、図7の線分L2bに示すように、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達するタイミング(時刻t1b)を、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達するタイミング(時刻t1)より遅くしてもよい。この場合、制御部56は、時刻t1bから、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1より大きくして、発電運転に切り替える。なお、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達するタイミングと、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達するタイミングとの間の時間は、短いことが好ましく、例えばほぼ同時であるであることが好ましい。なお、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達するまでに、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達させておいてもよい。すなわち、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達するタイミングと、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達するタイミングとの前後関係やタイミング間の時間は、水車の特性によって設定してよい。
また、始動運転においては、水Wでなく系統電力によってロータ26を回転させるため、水車32の回転数と水Wの供給量とが対応せず、例えば回転している水車32に対して、水Wの供給が開始される場合がある。そのため、始動運転においては、例えば回転している水車32に遮られて水Wが十分に供給されなかったり、水Wの流れが乱れたりするなど、水Wを適切に水車32に供給できなくなるおそれが生じる。このような場合に備え、制御部56は、検出値取得部60が取得した検出部38の検出結果に基づき、始動運転におけるロータ26の回転数と、始動運転におけるガイドベーン34の開度との、少なくともいずれかを制御する。制御部56は、検出部38による水車32周りの状態の検出結果を参照することで、水Wを適切に供給できているかを検出することが可能となり、この検出結果に基づきロータ26の回転数やガイドベーン34の開度を制御することで、水Wを適切に水車32に供給することができる。
例えば、制御部56は、検出部38Eによる排出管T2内の圧力の検出結果が予め定めた閾値未満である場合、水車32への水Wの供給が不足していると判断して、ロータ26の回転数を一時的に低下させる回転数低下制御を行う。これにより、水車32の回転数も一時的に低下するため、水Wが水車32に供給され易くなる。そして、例えば排出管T2内の圧力の検出結果が閾値以上になったら、回転数低下制御をやめて、ロータ26の回転数を再度上昇させる。なお、この場合、回転数低下制御の代わりに、ガイドベーン34の開度を小さくする開度低下制御を行ってもよい。この場合、例えば排出管T2内の圧力の検出結果が閾値以上になったら、開度低下制御をやめて、ガイドベーン34の開度を再度大きくする。また、回転数低下制御と開度低下制御との両方を行ってもよい。
また例えば、制御部56は、検出部38Cが検出した水車32の側圧の時間毎の変動量や、検出部38Dが検出した水車32の背圧の時間毎の変動量や、検出部38Eが検出した排出管T2内の圧力の時間毎の変動量が、予め定めた閾値より大きい場合、水Wの流れが乱れていると判断し、上述の回転数低下制御と開度低下制御との、少なくともいずれかを実行する。この場合においても、同様に検出結果が閾値以上になったら、回転数低下制御と開度低下制御とを停止する。
以上説明した始動運転と発電運転との制御のフローを、フローチャートに基づき説明する。図8は、始動運転と発電運転との制御のフローを説明するフローチャートである。図8に示すように、始動運転を開始する場合(ステップS10;Yes)、制御部56は、遮断器12を閉状態に切り替えて系統Sと発電電動機14とを接続して、系統電力によるロータ26の回転を開始させる(ステップS12)。ロータ26の回転に伴い、水車32の回転も開始する。そして、制御部56は、ガイドベーン34を開いて、ガイドベーン34の開度制御を開始する(ステップS14)。これにより、水車32への水Wの供給が開始する。始動運転を開始しない場合(ステップS10;No)、ステップS10に戻り、始動運転の開始指示を待つ。
制御部56は、時間経過に伴い、ロータ26の回転数と、ガイドベーン34の開度とを徐々に上昇させる。具体的には、制御部56は、検出部38の検出結果に基づき、ロータ26の回転数及びガイドベーン34の開度を制御して、ロータ26の回転数及びガイドベーン34の開度を上昇させる(ステップS16)。制御部56は、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達し、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達したかを判断する(ステップS18)。ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達しない場合、及びガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達しない場合の、少なくともいずれかの場合(ステップS18;No)、ステップS16に戻り、ロータ26の回転数及びガイドベーン34の開度の制御を続ける。一方、ロータ26の回転数が所定回転数P1に到達し、かつ、ガイドベーン34の開度が無負荷開度A1に到達したら(ステップS18;Yes)、制御部56は、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1よりも開いて、発電運転を開始させる(ステップS20)。制御部56は、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1より開くことで、発電電動機14がロータ26の回転により発電する電力を、系統電力より大きくして、系統Sへの電力供給を開始させる。
以上説明したように、本実施形態に係る水力発電システム1は、発電電動機14と、遮断器12と、水車32及びガイドベーン34を有する水車システム16と、制御装置20と、を備える。遮断器12は、発電電動機14と系統Sとの接続及び非接続を切り替える。水車32は、発電電動機14に連結される。ガイドベーン34は、水車32に供給する水量を調整する。制御装置20は、発電運転の始動時(始動運転時)において、遮断器12によって発電電動機14と系統Sとを接続することで、系統Sからの系統電力によって発電電動機14を回転させる。また、制御装置20は、始動運転時において、ガイドベーン34の開度を制御することで水車32に水Wを供給する。制御装置20は、発電電動機14の回転数が所定回転数P1に到達したら、ガイドベーン34の開度を、水車が無負荷で回転する無負荷開度A1より大きくすることで、発電電動機14の回転による発電量を系統電力よりも大きくして、発電電動機14から系統Sへの電力供給を開始させる。
従来の始動運転においては、水Wの供給により水車32を介して発電電動機14を回転させて発電し、発電電動機14の出力電力の周波数を系統電力の周波数に一致させてから、遮断器12を閉状態に切り替えて、発電電動機14から系統Sへの電力供給を開始させている。この場合、水車32に供給した水Wは、発電電動機14の出力電力の周波数が系統電力の周波数と同期するまでの期間においては、系統Sへの電力供給に用いられない。従って、水Wの有効利用には、改善の余地がある。それに対し、本実施形態においては、系統Sからの系統電力により発電電動機14を駆動して、系統電力による発電電動機14の回転数が所定回転数P1に到達したら、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1より大きくして、系統Sへの電力供給を開始させる。これにより、系統Sへの電力供給に用いられない水Wの量を減らすことが可能となり、水Wを有効利用することが可能となる。さらに、発電電動機14を系統電力により駆動するため、発電電動機14の出力電圧の周波数を、予め系統電力の周波数と同期させておくことが可能となり、発電電動機14の出力電力の周波数を系統電力の周波数に一致させるための制御が不要となる。従って、本実施形態によると、発電電動機14を始動させてから系統Sへの電力供給を開始させるまでの時間を、すなわち始動から発電運転開始までの時間を、短くすることが可能となる。そのため、本実施形態に係る水力発電システム1によると、系統Sへの電力供給を開始させるまでに要した電力量を、水Wにより発電電動機14を始動させた場合の水量を電力に換算した電力量より少なくすることが可能となり、エネルギー消費量を削減することも可能となる。
また、制御装置20は、ガイドベーン34の開度を、無負荷開度A1となるまで、時間経過に従い徐々に大きくする。系統電力による発電電動機14の駆動から水Wによる発電電動機14の駆動に切り替える場合、ガイドベーン34の開度を無負荷開度A1より大きくする必要がある。しかし、発電電動機14が回転している状態からガイドベーン34の開度を急に大きくすると、水Wが回転している水車に遮られて水車32に供給されなかったり、水Wの流れが乱れたりするなど、水Wを適切に供給できない場合がある。それに対し、本実施形態に係る水力発電システム1は、ガイドベーン34の開度を、無負荷開度A1となるまで徐々に大きくするため、水Wの供給量を徐々に大きくして、水Wを適切に供給することが可能となる。
また、本実施形態に係る水力発電システム1は、水車システム16の状態を検出する検出部38を更に備える。制御装置20は、検出部38の検出結果に基づき、ガイドベーン34の開度及び発電電動機14の回転数の少なくとも1つを調整する。始動運転においては、例えば回転している水車32に遮られて水Wが十分に供給されなかったり、水Wの流れが乱れたりするなど、水Wを適切に水車32に供給できなくなるおそれが生じる。それに対し、水力発電システム1は、検出部38による水車32周りの状態の検出結果を参照することで、水Wを適切に供給できているかを検出することが可能となり、この検出結果に基づきロータ26の回転数やガイドベーン34の開度を制御することで、水Wを適切に水車32に供給することができる。
また、検出部38は、水車32に供給する水が流れる供給管T1内の圧力と、水車32が収納されるケーシング30内の圧力と、水車32に供給された水が排出される排出管T2内の圧力と、水車32の背圧と、水車32の側圧との、少なくとも1つを検出する。水力発電システム1は、このようなパラメータの検出結果に基づき、発電電動機14の回転数やガイドベーン34の開度を制御することで、水Wを適切に水車32に供給することができる。
また、制御装置20は、系統電力により発電電動機14の回転が開始した後に、ガイドベーン34を開く制御を開始する。本実施形態に係る水力発電システム1は、系統電力により発電電動機14の回転を開始した後に、ガイドベーン34を開くことで、系統Sへの電力供給に用いられない水Wの量を、さらに適切に減らすことが可能となり、水Wをより有効に利用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これら実施形態の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
1 水力発電システム
10 変圧器
12 遮断器
14 発電電動機
16 水車システム
18 接続軸
20 制御装置
22 筐体
24 ステータ
26 ロータ
30 ケーシング
32 水車
34 ガイドベーン
38 検出部
S 系統
T1 供給管
T2 排出管
W 水

Claims (6)

  1. 発電電動機と、
    前記発電電動機と系統との接続及び非接続を切り替える遮断器と、
    前記発電電動機に連結される水車、及び前記水車に供給する水量を調整するガイドベーンを備える水車システムと、
    制御装置と、を備え、
    発電運転の始動時において、前記制御装置は、
    前記遮断器によって前記発電電動機と前記系統とを接続することで、前記系統からの系統電力によって前記発電電動機を回転させて、
    前記発電電動機と前記系統とを接続したタイミングにおいて、前記ガイドベーンを閉状態にしておき、前記ガイドベーンの開度を制御することで前記水車に水を供給して、
    前記発電電動機の回転数が所定回転数に到達したら、前記ガイドベーンの開度を、前記水車が無負荷で回転する無負荷開度より大きくすることで、前記発電電動機の回転による発電量を前記系統電力よりも大きくして、前記発電電動機から前記系統への電力供給を開始させる、
    水力発電システム。
  2. 前記制御装置は、前記ガイドベーンの開度を、前記無負荷開度となるまで、時間経過に従い徐々に大きくする、請求項1に記載の水力発電システム。
  3. 前記水車システムの状態を検出する検出部を更に備え、
    前記制御装置は、前記検出部の検出結果に基づき、前記ガイドベーンの開度及び前記発電電動機の回転数の少なくとも1つを調整する、請求項1又は請求項2に記載の水力発電システム。
  4. 前記検出部は、前記水車に供給する水が流れる供給管内の圧力と、前記水車が収納されるケーシング内の圧力と、前記水車に供給された水が排出される排出管内の圧力と、前記水車の背圧と、前記水車の側圧との、少なくとも1つを検出する、請求項3に記載の水力発電システム。
  5. 前記制御装置は、前記系統電力により前記発電電動機の回転が開始した後に、前記ガイドベーンを開く制御を開始する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水力発電システム。
  6. 発電電動機と、前記発電電動機と系統との接続及び非接続を切り替える遮断器と、前記発電電動機に連結される水車、及び前記水車に供給する水量を調整するガイドベーンを有する水車システムと、を備える水力発電システムの制御方法であって、
    発電運転の始動時において、
    前記遮断器によって前記発電電動機と前記系統とを接続することで、前記系統からの系統電力によって前記発電電動機を回転させて、
    前記発電電動機と前記系統とを接続したタイミングにおいて、前記ガイドベーンを閉状態にしておき、前記ガイドベーンの開度を制御することで前記水車に水を供給して、
    前記発電電動機の回転数が定格回転数に到達したら、前記ガイドベーンの開度を、前記水車が無負荷で回転する無負荷開度より大きくすることで、前記発電電動機の回転による発電量を前記系統電力よりも大きくして、前記発電電動機から前記系統への電力供給を開始させる、
    制御方法。
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