JP7486156B2 - 回転部材の偏心検出装置及び回転部材の監視システム - Google Patents
回転部材の偏心検出装置及び回転部材の監視システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7486156B2 JP7486156B2 JP2020071544A JP2020071544A JP7486156B2 JP 7486156 B2 JP7486156 B2 JP 7486156B2 JP 2020071544 A JP2020071544 A JP 2020071544A JP 2020071544 A JP2020071544 A JP 2020071544A JP 7486156 B2 JP7486156 B2 JP 7486156B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- eccentricity
- rotating member
- pitch
- magnetic
- flux density
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000001514 detection method Methods 0.000 title claims description 101
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 title description 11
- 238000004804 winding Methods 0.000 claims description 84
- 230000004907 flux Effects 0.000 claims description 61
- 230000001186 cumulative effect Effects 0.000 claims description 42
- 230000001788 irregular Effects 0.000 claims description 19
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 claims description 13
- 238000003860 storage Methods 0.000 claims description 5
- 239000011295 pitch Substances 0.000 claims 20
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 17
- 239000000463 material Substances 0.000 description 10
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 9
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 6
- 230000015654 memory Effects 0.000 description 6
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 229920001971 elastomer Polymers 0.000 description 5
- 239000006247 magnetic powder Substances 0.000 description 5
- 239000005060 rubber Substances 0.000 description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000002950 deficient Effects 0.000 description 3
- 229920000459 Nitrile rubber Polymers 0.000 description 2
- 239000004734 Polyphenylene sulfide Substances 0.000 description 2
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 2
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 2
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 2
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 2
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 2
- 230000007613 environmental effect Effects 0.000 description 2
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 2
- 239000004033 plastic Substances 0.000 description 2
- 229920003023 plastic Polymers 0.000 description 2
- 229920000069 polyphenylene sulfide Polymers 0.000 description 2
- 229910052761 rare earth metal Inorganic materials 0.000 description 2
- 150000002910 rare earth metals Chemical class 0.000 description 2
- 229920005992 thermoplastic resin Polymers 0.000 description 2
- JHWNWJKBPDFINM-UHFFFAOYSA-N Laurolactam Chemical compound O=C1CCCCCCCCCCCN1 JHWNWJKBPDFINM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004677 Nylon Substances 0.000 description 1
- 229920000299 Nylon 12 Polymers 0.000 description 1
- 229920002292 Nylon 6 Polymers 0.000 description 1
- 229920002302 Nylon 6,6 Polymers 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 1
- 229920000800 acrylic rubber Polymers 0.000 description 1
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 229920006229 ethylene acrylic elastomer Polymers 0.000 description 1
- 229920001973 fluoroelastomer Polymers 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 230000007774 longterm Effects 0.000 description 1
- 230000007257 malfunction Effects 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 229910001172 neodymium magnet Inorganic materials 0.000 description 1
- 229920001778 nylon Polymers 0.000 description 1
- 229920006111 poly(hexamethylene terephthalamide) Polymers 0.000 description 1
- 229920000058 polyacrylate Polymers 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Description
本実施形態に係る回転部材の偏心検出装置1は、固定部材に対して相対回転自在に設けられた回転部材の偏心状態を検出する装置である。偏心検出装置1は、固定部材に設けられるとともに磁束密度を検出する磁気検出部と、回転部材に設けられるとともに回転部材の回転に伴い前記磁気検出部で検出される磁束密度が変化するパターン(位相)が形成されている被検出部と、磁気検出部によって検出した前記回転部材の回転に伴う前記磁束密度の変化に基づいて回転部材の偏心状態を推定する偏心推定部60と、を備えている。
また本実施形態に係る回転部材の監視システム10は、上述の回転部材の偏心検出装置1と、偏心推定部60による偏心状態の推定に応じて異常有無を判定する判定部7と、 判定部7による異常判定時に作動する報知部8と、を備えている。
以下、詳しく説明する。
図1には、一実施形態に係る回転部材の偏心検出装置1が適用される回転設備の例として、シート巻取り設備100の一例を示す。ここに示すシート巻取り設備100は、回転部材としての巻取り軸3に長尺のシートSが巻回される装置である。図1のシート巻取り設備100は、円柱状の巻取り軸3が設けられた部位周辺を示しており、操作パネル等は省略して示す。巻取り軸3は、固定部材としての支持体2に軸回転可能に支持され、支持体2には、巻取り軸3を回転自在に支持する支持ベアリング20が設けられている。偏心検出装置1は、巻取り軸3の端部30に圧入して装着される被検出部4と、支持体2に取り付けられる磁気検出部5と、磁気検出部5による検出結果に基づいて、巻取り軸3の偏心を推定する偏心推定部60を含む演算装置6とを備えている。
図2(a)及び図2(b)には、被検出部として、N極及びS極が周方向に交互に複数着磁された磁性体4である例を示す。ここに示す磁性体4は、フェライト等の磁性粉がゴム材により結合されたいわゆるゴム磁石を用いている。磁性体4は、取付部40を介して巻取り軸3に取り付けられる。磁性体4は、巻取り軸3の回転に伴って回転するように構成されている。取付部40は、SPCC等の鋼板をプレス加工して片側の断面が略L字形状に形成される。取付部40は、巻取り軸3の端部30に嵌合される円筒部42と、円筒部42における軸方向の一方端部42aから径方向の外側に延出する円板部41とを有している。図2(a)に示すように、円板部41の軸L方向の外側面41aには、磁性体4が加硫接着されている。磁性体4の形状や取付部40への固着態様は図例に限定されないが、本実施形態では、円板部41の外側面41aと、円板部41の径方向の外側端部41bを覆うように配されている。これによれば、取付部40に磁性体4を強固に固着でき、長期の使用に耐えることができる。
したがって、巻取り軸3の偏心状態を把握するために、回転速度を検出するセンサーと巻取り軸3の移動距離を検出する非接触の距離センサーの2つを装着する場合もあるが、本実施形態によれば、ひとつの磁気センサー5で、巻取り軸3の回転速度と偏心状態を測定することができる。
<ブロック図>
図3は、本実施形態に係る回転部材3の偏心検出装置1及び回転部材3の監視システム1の構成を示すブロック図である。
偏心検出装置1は、上述したとおり、巻取り軸3と一体回転可能に取り付けられた磁性体4と、支持体2に設けられるとともに磁性体4から発生する磁束密度を検出可能な磁気センサー5とを備えている。さらに、偏心検出装置1は、磁気センサー5と電気的に接続された演算装置6を備えている。演算装置6は、判定部7及び報知部8とそれぞれ電気的に並列に接続されている。演算装置6は、磁気センサー5によって検出された磁性体4の回転に伴う磁束密度の変化に基づいて累積ピッチ誤差を算出する偏心推定部60と、偏心推定部60にて算出された所定位置の累積ピッチ誤差を標準累積ピッチ誤差として設定する標準状態設定部61と、を備えている。さらに、演算装置6は、磁性体4から発生する磁束密度の絶対値を算出し、磁束密度の絶対値に基づいて巻取り軸3の周囲温度を推定する周囲温度推定部62と、磁束密度の変化に基づいて巻取り軸3の速度変化を算出し、巻取り軸3の速度変化から巻取り軸3の回転が不規則であるか否かを推定する不規則回転推定部63と、を備えている。また、演算装置6は、磁気センサー5が検出する磁束密度の変化に基づいて巻取り軸3の回転速度を算出する回転速度算出部65を備えている。具体的には、回転速度算出部65は、磁性体4が回転することで、磁気センサー5から正弦波の磁束密度の変化が入力されると、正弦波の磁束密度を矩形波に変換し、矩形波の間隔から回転速度を算出する。ここで、偏心推定部60、標準状態設定部61、周囲温度推定部62、不規則回転推定部63、及び回転速度算出部65は、共通するCPU及びメモリによって構成されている。また、演算装置6は、上記の偏心推定部60、標準状態設定部61、周囲温度推定部62、不規則回転推定部63、及び回転速度算出部65それぞれの算出処理を実行するために必要な各種プログラムやデータが記憶される記憶部64を備えている。記憶部64は、偏心推定部60、標準状態設定部61、周囲温度推定部62、不規則回転推定部63、及び回転速度算出部65の算出結果も適宜、記憶可能に構成されている。なお、記憶部64は、ROM、RAM等のメモリやHDDで構成されている。判定部7は、演算装置6から出力された巻取り軸3の偏心状態、周囲温度、及び不規則回転状態に応じて巻取り軸3の異常有無を判定するように構成されている。報知部8は、 判定部7から異常判定との判定結果を受信したときに作動するように構成されている。本実施形態では、偏心検出装置1に、判定部7及び報知部8が追加されることで、巻取り軸3の監視システム10が構成される。
次に図4を参照しながら、巻取り軸3の偏心状態の推定・検出についてさらに説明する。
ここでは測定開始位置Pを所定位置の基準とし、その測定開始位置Pから1波目、2波目・・・と磁束密度のパターンを得て、算出する例について説明する。
偏心推定部60は、磁気センサー5が検出した磁束密度の変化に基づいて、各位相における実測ピッチを算出し、算出した実測ピッチを所定位置、すなわち測定開始位置P(図2(b)及び図4参照)から累積して実測累積ピッチを算出する。偏心推定部60は、記憶部64に記憶されている各位相における理論ピッチを読み出し、実測累積ピッチと理論ピッチを測定開始位置Pから累積した理論累積ピッチとの差分ピッチを理論ピッチの一位相である理論単一ピッチで除して累積ピッチ誤差を算出する。なお、実測ピッチとは、リアルタイムに磁気センサー5が検出した磁束密度の変化から算出されるN極及びS極の1周期分のピッチを意味し、理論ピッチとは、偏心のない理想的な磁束密度の変化から算出されるN極及びS極の1周期分のピッチを意味する。そして、偏心推定部60は、累積ピッチ誤差の変化状態に基づいて巻取り軸3の偏心状態を推定する。
本実施形態でいう累積ピッチ誤差とは、測定開始位置Pからピッチ幅を足して所定の計算式で算出していく。例えば、図4に示す1波目の累積ピッチ誤差は、(実測ピッチN1-理論単一ピッチPt)÷理論単一ピッチで算出する。また2波目の累積ピッチ誤差 は(実測ピッチN1+N2-理論単一ピッチ×2)÷理論単一ピッチで算出する。さらに3波目の累積ピッチ誤差 は(実測ピッチN1+N2+N3-理論単一ピッチ×3)÷理論単一ピッチで算出する。こうして各位相それぞれでの累積ピッチ誤差を算出していく。そして、偏心検出装置1を巻取り軸3に設定した初期段階で、巻取り軸3が初期状態であるときの所定位置における累積ピッチ誤差を算出し、その累積ピッチ誤差を標準累積ピッチ誤差として設定し、記憶部64に記憶させる。偏心推定部60は、標準累積ピッチ誤差を基準とした累積ピッチ誤差の変化状態に基づき、巻取り軸3が偏心しているか否かを推定する。つまり、偏心検出装置1は、偏心検出装置1を巻取り軸3に設定した初期段階における巻取り軸3の位置を基準として巻取り軸3の偏心を検出することができる。
この構成によれば、偏心推定部60に大きな負荷をかけることなく、巻取り軸3の偏心状態を確実に推定することができ、偏心状態の検出精度を高めることができる。
なお、この標準累積ピッチ誤差は、測定開始位置Pから1波目で算出される累積ピッチ誤差に限定されず、ある所定位置で算出される累積ピッチ誤差を標準累積ピッチ誤差として設定してもよい。偏心検出装置1が巻取り軸3に設定された初期の累積ピッチ誤差を標準累積ピッチ誤差として設定しておけば、初期の累積ピッチ誤差を基準に判定するので、偏心検出装置1が巻取り軸3に設定された初期状態からの巻取り軸3の偏心状態を検出することができる。また複数本の巻取り軸3,3・・・を対象として、同時に偏心検出を行う場合において、磁性体4を巻取り軸3に取り付ける際の取り付け状態に多少の違いがあっても、標準状態設定部62で巻取り軸3の偏心状態の検出精度への影響を抑制できる。
ここで例えば、累積ピッチ誤差を一周期分連続的に算出し、その結果から巻取り軸3の偏心状態を推定するようにしてもよい。しかしながら、一周期分の累積ピッチ誤差を記録しておく必要があり、偏心推定部の負荷が大きくなる場合がある。一方、累積ピッチ誤差を検出する対象が磁性体4の一箇所だけであると、巻取り軸3の偏心状態を検出する精度が不十分である。本実施形態の偏心検出装置1によれば、所定数の対象位相における累積ピッチ誤差に基づいて巻取り軸3の偏心状態を推定するため、偏心推定部60の負荷を抑えつつ、偏心状態の検出精度を高めることができる。
まず、巻取り軸3の回転が始まるとこれに伴い磁性体4も回転する。そして磁性体4の回転に伴い、磁気センサー5が磁束密度の変化を検出し(S100)、演算装置6に入力する。そして演算装置6が備える偏心推定部60は、複数の対象位相の累積ピッチ誤差を算出していく(S101)。設定された対象位相に対応する標準累積ピッチ誤差を読み込み(S102)、算出された累積ピッチ誤差と対応する標準累積ピッチ誤差とを照合する(S103)。累積ピッチ誤差と標準累積ピッチ誤差の差分量(累積ピッチ誤差-標準累積ピッチ誤差)と閾値を比較し、差分量が閾値より高い場合は「偏心あり」と判定部7で判定し、報知部8で報知する(S105,S106)。
閾値は、巻取り軸3の偏心が起こったと判定できる累積ピッチ誤差の変化量を事前に調査し設定する。巻取り軸3の偏心状態を早期に認識したい場合は、この閾値の値設定を厳しく設定する等すればよい。
次に図6を参照しながら、偏心検出装置1で周囲温度の推定を行う場合について説明する。
被検出部として磁性体4を使用する場合は、磁性体4に含まれる磁性粉の特性から温度を推定できる。よって、偏心検出装置1によれば、上記の偏心検出だけでなく、使用環境の変化も検出することができる。
例えばフェライトから発生する磁束密度は、フェライトの温度が上がる程、減少する。したがって、フェライトから発生する磁束密度が減少する程、フェライトの温度が上昇する一方、フェライトから発生する磁束密度が増加する程、フェライトの温度が低下していると推測できる。本実施形態では、演算装置6が周囲温度推定部63を備えており、周囲温度推定部63は、磁性体4から発生する磁束密度の絶対値を算出し、磁束密度の絶対値に基づいて巻取り軸3の周囲温度を推定することができる。
図6では、実線は通常時のグラフ、点線は温度上昇後のグラフを示している。
ここに示すように点線のグラフは通常時よりも低い値で推移しており、ここから巻取り軸3の周囲温度に変動があったことがわかる。またこのときの変動値を算出すれば、温度計等の温度検出手段を別途追加しなくても、磁気センサー5の検出結果に基づいて、 巻取り軸3の偏心状態の他に、周囲温度の上昇もしくは低下を検出することができる。よって例えば閾値を設定し、その閾値を基準に上下に変動がみられた場合には、異常発生として報知部8で報知するようにしてもよい。閾値は、周囲温度の上昇又は低下が起きたと判定できる磁束密度の絶対値を事前に調査等し設定する。
次に図7を参照しながら、偏心検出装置1で不規則回転(回転ムラ)の推定を行う場合について説明する。
本実施形態では、演算装置6に不規則回転推定部64を備えており、隣り合う一位相のピッチの変化を算出し、その変化量をモニタリングすることで、巻取り軸3の不規則回転を推定することができる。
以上の構成によれば、振動検出手段等の計測器を別途追加しなくても、磁気センサー5の検出結果に基づいて、 巻取り軸3の偏心状態の他に、巻取り軸3の回転にムラが生じ、不規則回転なっていることを検出することができる。よってこの場合も、初期値Mを基準に上下に変動がみられた場合には、異常発生として報知部8で報知するようにしてもよい。初期値Mは、巻取り軸3の回転にムラが生じ不規則回転になっていると判定できる値を事前に調査等し設定する。
また上述の実施形態では、磁性体4として磁性ゴムの場合を述べたがこれに限定されず、熱可塑性樹脂からなるプラスチック磁石でもよいし、焼結磁石でもよい。プラスチック磁石とする場合は、加工性、耐摩耗性、耐久性に優れた磁性体4とすることができる。熱可塑性樹脂としては、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン6T、ナイロン9T、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等が採用される。
また偏心推定部60で算出された結果に基づき、異常の有無を判定する判定部7での判定制御は上述に限定されず、偏心検出のために計測・算出するパターンも、上述に限定されない。例えば、累積ピッチ誤差を磁性体4の一周期分連続的に算出し、その結果から一周期分の最大値と最小値の差を累積ピッチ誤差として算出し回転部材の偏心状態を推定してもよい。さらにモニタリング対象は、偏心検出装置の適用設備に応じて、減らすことも可能である。例えば測定開始位置Pから45°と135°の位置等、特定の位置のみを継続的にモニタリング対象とし偏心検出を行ってもよい。この場合、偏心推定部60の負荷を軽減できる。差分ピッチを理論単一ピッチで除した値を累積ピッチ誤差として使用する方式に限らず、差分ピッチの値をそのまま累積ピッチ誤差として使用し、その累積ピッチ誤差の変化状態に基づいて回転部材の偏心状態を推定してもよい。また、偏心推定部60が回転部材の偏心状態を推定する手法としては、磁束密度の変化から算出された累積ピッチ誤差に基づいて推定する手法に限らない。例えば、所定位置における磁束密度の変化をそのまま用いて、回転部材の偏心状態を推定してもよい。つまり、この場合、回転部材に偏心が起こっていないときの磁束密度を示す所定位置の標準磁束密度と、回転部材に偏心が起こったときの所定位置の磁束密度の変化量を事前に調査し、その変化量を閾値として事前に設定し、記憶部64に記憶する。そして、磁気センサー5でリアルタイムに検出した磁束密度と標準磁束密度との変化量を閾値と照合して、回転部材の偏心状態を推定してもよい。また、偏心推定部60は、巻取り軸3に偏心が起きているか否かを推定するだけでなく、累積ピッチ誤差の変化状態に基づいて巻取り軸3の偏心量を推定するようにしてもよい。
また不規則回転推定部64による推定手法も上述に限定されず、例えば磁束密度に基づいて回転部材3の速度変化を算出し、回転部材3の速度変化から回転部材3の回転が不規則になったことを推定するようにしてもよい。
また演算装置6は、偏心推定部60を少なくとも備えていればよく、周囲温度推定部62、不規則回転推定部63、及び回転速度算出部65は備えていなくともよい。また、偏心検出装置1を構成するだけであれば、判定部7及び報知部8は省略してもよい。また、偏心推定部60、標準状態設定部61、周囲温度推定部62、不規則回転推定部63、及び回転速度算出部65は、共通するCPU及びメモリによって構成されるものに限らず、それぞれを別々のCPU及びメモリによって構成してもよい。また、判定部7及び報知部8は、演算装置6の外部に設置される構成に限らず、演算装置6に内蔵されていてもよい。
10 監視システム
1 偏心検出装置
2 支持体(固定部材)
3 巻取り軸(回転部材)
4 磁性体(被検出部)
4’ ロータ(被検出部)
5 磁気センサー(磁気検出部)
6 偏心推定部
7 判定部
8 報知部
Claims (10)
- 固定部材に対して相対回転自在に設けられた回転部材の偏心状態を検出する回転部材の偏心検出装置であって、
前記固定部材に設けられるとともに磁束密度を検出する磁気検出部と、
前記回転部材に設けられるとともに前記回転部材の回転に伴い前記磁気検出部で検出される磁束密度を周期的に変化させるパターンが形成されている被検出部と、
前記磁気検出部で検出した前記磁束密度の変化から算出される1周期分のピッチである実測ピッチと、偏心のない理想的な磁束密度の変化から算出される1周期分のピッチである理論ピッチとに基づいて、前記回転部材の偏心状態を推定する偏心推定部とを備えており、
前記偏心推定部は、前記被検出部における周方向の所定の位置から前記実測ピッチを累積した値である実測ピッチ累積値と、前記所定の位置から前記理論ピッチを累積した値に相当する理論ピッチ累積値との差に基づいて累積ピッチ誤差を算出し、前記累積ピッチ誤差の変化状態に基づいて、前記回転部材の偏心状態を推定することを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項1において、
前記累積ピッチ誤差は、前記実測ピッチ累積値と、前記理論ピッチ累積値との差の値を前記理論ピッチで除して算出することを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項1又は請求項2において、
所定位置において算出された前記累積ピッチ誤差を標準累積ピッチ誤差として設定する標準状態設定部と、前記標準累積ピッチ誤差を記憶する記憶部と、を備え、
前記偏心推定部は、前記標準累積ピッチ誤差を基準とした前記累積ピッチ誤差の変化状態に基づき、前記回転部材が前記所定位置から偏心しているか否かを推定することを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項1~請求項3のいずれか1項において、
前記被検出部には、前記パターンが異なる基準パターンが少なくとも周方向の1箇所に形成されていることを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項4において、
前記基準パターンは、他の部位で形成される磁束密度のパターンよりもパターンの幅が広くなるように構成されていることを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項1~請求項5のいずれか1項において、
前記被検出部は、前記回転部材に一体に取り付けられるとともに、N極及びS極が交互に着磁された磁性体であることを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項6において、
前記磁性体から発生する前記磁束密度の絶対値を算出し、前記磁束密度の絶対値に基づいて前記回転部材の周囲温度を推定する周囲温度推定部を備えたことを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項1~請求項7のいずれか1項において、
前記1周期分毎の複数のピッチの変化を算出し、その変化量から前記回転部材の回転が不規則になったことを推定する不規則回転推定部を備えたことを特徴する回転部材の偏心検出装置。 - 請求項1~請求項8のいずれか1項において、
前記回転部材は、長尺のシートが巻回される巻き取り軸であり、
前記巻き取り軸の端部に、前記被検出部を圧入し装着し、前記巻き取り軸を回転自在に支持する支持体に、前記磁気検出部を取り付けたことを特徴とする回転部材の偏心検出装置。 - 請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の回転部材の偏心検出装置と、
前記偏心推定部による偏心状態の推定に応じて異常有無を判定する判定部と、
前記判定部による異常判定時に作動する報知部と、を備える回転部材の監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020071544A JP7486156B2 (ja) | 2020-04-13 | 2020-04-13 | 回転部材の偏心検出装置及び回転部材の監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020071544A JP7486156B2 (ja) | 2020-04-13 | 2020-04-13 | 回転部材の偏心検出装置及び回転部材の監視システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021167788A JP2021167788A (ja) | 2021-10-21 |
JP7486156B2 true JP7486156B2 (ja) | 2024-05-17 |
Family
ID=78079684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020071544A Active JP7486156B2 (ja) | 2020-04-13 | 2020-04-13 | 回転部材の偏心検出装置及び回転部材の監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7486156B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010132263A (ja) | 2008-11-04 | 2010-06-17 | Tokai Rika Co Ltd | ウエビング巻取装置 |
JP2015186271A (ja) | 2014-03-20 | 2015-10-22 | セイコーエプソン株式会社 | 温度検出装置、駆動装置および電動モーターの制御方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58120911U (ja) * | 1982-02-10 | 1983-08-17 | 株式会社村田製作所 | 回転系の偏心度検出装置 |
JPS62104453A (ja) * | 1985-10-30 | 1987-05-14 | Toshiba Corp | 回転子の温度検出装置 |
JPS63186586A (ja) * | 1987-01-28 | 1988-08-02 | Canon Inc | 回転装置 |
JPH0421384A (ja) * | 1990-05-14 | 1992-01-24 | Yamaha Corp | モータ組み込み型ロータリエンコーダ |
JPH05296760A (ja) * | 1992-04-16 | 1993-11-09 | Toyota Motor Corp | 歯車の歯の偏心測定装置 |
-
2020
- 2020-04-13 JP JP2020071544A patent/JP7486156B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010132263A (ja) | 2008-11-04 | 2010-06-17 | Tokai Rika Co Ltd | ウエビング巻取装置 |
JP2015186271A (ja) | 2014-03-20 | 2015-10-22 | セイコーエプソン株式会社 | 温度検出装置、駆動装置および電動モーターの制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021167788A (ja) | 2021-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN106523710B (zh) | 唇口密封件和确定唇口密封件或其所密封的单元的状态的方法 | |
JP5189206B2 (ja) | 磁場方向の測定値とフラックスコレクタとを用いる磁気位置センサ | |
JP4979898B2 (ja) | 印刷媒体厚さ測定システム | |
US9383184B2 (en) | Inductive position-measuring device | |
US9671251B2 (en) | Reluctance chain sensor and method of measuring the chain elongation | |
US7221151B2 (en) | Magnetic array position sensor | |
CN108120454B (zh) | 一种增量编码器的角度检测方法 | |
JP2008089591A (ja) | シャフトエンコーダ及びこのシャフトエンコーダの動作方法 | |
US20180274682A1 (en) | Sealing device | |
WO2017150508A1 (ja) | コンベヤベルトの摩耗検出装置 | |
US20210140760A1 (en) | Linear displacement measuring apparatus for determining an absolute position, and linear guide having such a displacement measuring apparatus | |
JP7486156B2 (ja) | 回転部材の偏心検出装置及び回転部材の監視システム | |
JPWO2021215076A5 (ja) | ||
JP2022075988A (ja) | 検査プローブ | |
JP4377417B2 (ja) | 傾きセンサ付き位置検出器 | |
TWI434025B (zh) | Non - contact sensing device | |
US20190094045A1 (en) | Rotation angle detecting device | |
CN100560999C (zh) | 轴承组件 | |
JP2011042468A (ja) | コンベアベルト及びベルトコンベア装置 | |
US12017863B2 (en) | Conveyor belt monitoring for temperature, rip detection and speed | |
JP7068552B2 (ja) | 摩耗監視装置およびボールねじ | |
JP2005156348A (ja) | 位置検出装置 | |
EP1564530A1 (en) | Optical encoder for detection of rotary and axial movement | |
US11988530B2 (en) | Method for detecting an absolute angular position or an absolute angular movement path of a rotating member | |
JPH11349193A (ja) | 巻き取りフィルム用タッチロール動作異常検出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230310 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20231107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20231205 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20240201 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240325 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240409 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240425 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7486156 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |