JP7482280B1 - 塗装装置、及び、塗装方法 - Google Patents

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ヤスシ 森
忠博 松浦
孝裕 小島
正範 室川
洋友 蛭田
崇志 氏家
順一 佐藤
弘宗 佐藤
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株式会社ユアテック
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Abstract

Figure 0007482280000001
【課題】鋼管の内面を好適に塗装可能な塗装装置等を提供する。
【解決手段】塗装ノズル115のカップ部115cに塗料が貯留された状態で、塗装ノズル115が塗装装置の中心軸回りに回転すると、塗料に遠心力がかかり、(A)に示すように、下ノズル孔115aから塗料が側方に吐出する。これにより、鋼管の内面に対して略垂直に塗料を噴射することができ、鋼管の内面を均一に塗装することができる。下ノズル孔115aが目詰まりを起こした場合、カップ部115cに対して、上ノズル孔115bの高さまで到達する量の塗料を供給する。この状態で、塗装ノズル115が塗装装置の中心軸回りに回転すると、塗料に遠心力がかかり、(B)に示すように、上ノズル孔115bから塗料が側方に吐出する。これにより、鋼管の内面の塗装が可能になる。
【選択図】図5

Description

本発明は、塗装装置、及び、塗装方法に関する。
鉄塔における鋼管からなる主柱材の頂部から、当該主柱材の内部に挿入可能であり、水系塗料を主柱材の内面に向けて放出するシャワー部を備える鋼管送電鉄塔の主柱材の内面塗装に適用可能な塗装装置が提案されている(例えば特許文献1)。
特許第6247124号公報
送電鉄塔鋼管主柱材といった鋼管の内面をより好適に塗装する技術が望まれる。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、鋼管の内面を好適に塗装可能な塗装装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る塗装装置は、
鉄塔の鋼管の頂部から該鋼管の内部に挿入可能な本体と、
前記鋼管内面に当接して前記鋼管の中心軸上に前記本体が位置するように支持する支持部と、
前記本体に取り付けられ、前記鋼管内面に向けて塗料を吐出することで前記鋼管内面を塗装する塗装部と、を備え、
前記塗装部は、
カップ型の形状であって、塗料を貯留可能なカップ部と、
前記カップ部を前記本体の中心軸周りに回転させる駆動部と、を備え、
前記カップ部は、
側面に設けられた第1のノズル孔と、
前記第1のノズル孔より上方であって、側面に設けられた第2のノズル孔と、を備え、
前記塗装部は、前記カップ部を回転させて発生する遠心力により、前記第1のノズル孔または前記第2のノズル孔から、前記カップ部に貯留される塗料を吐出することにより前記鋼管内面を塗装する。
前記カップ部は、高さ方向に直径が異なり、側面下部に直径が最大となる突出部を有し、
前記第1のノズル孔は、突出部近傍に設けられるようにしてもよい。
前記塗装装置は、前記カップ部の上部に設けられた開口からも塗料を吐出可能であるようにしてもよい。
前記塗装部から噴射された塗料を上方に飛散させるように空気を噴射可能であるエアノズルを備えるようにしてもよい。
前記エアノズルは、前記本体の中心軸周りに回転可能に設けられるようにしてもよい。
前記エアノズルは、前記カップ部の回転方向とは反対方向に回転可能に構成されるようにしてもよい。
前記本体に接続され、前記本体を前記鋼管内の上下方向に移動させる巻き上げワイヤーを備え、
前記支持部は、前記巻き上げワイヤーの巻き上げにより発生する前記本体の中心軸周りトルクを抑制するトルク制御部を備えるようにしてもよい。
複数のワイヤーで構成され、前記鋼管内面に塗料を塗布するワイヤーブラシを備えるようにしてもよい。
少なくとも前記塗装部を撮影可能なカメラを備えるようにしてもよい。
本発明の第2の観点に係る塗装方法は、
塗装装置の本体を鉄塔の鋼管の頂部から該鋼管の内部に挿入するステップと、
前記塗装装置の支持部により前記鋼管内面に当接して前記鋼管の中心軸上に前記本体が位置するように支持するステップと、
前記塗装装置の塗装部により前記鋼管内面に向けて塗料を吐出することで前記鋼管内面を塗装する塗装ステップと、を備える塗装方法であって、
前記塗装部は、
カップ型の形状であって、塗料を貯留可能なカップ部と、
前記カップ部を前記本体の中心軸周りに回転させる駆動部と、を備え、
前記カップ部は、
側面に設けられた第1のノズル孔と、
前記第1のノズル孔より上方であって、側面に設けられた第2のノズル孔と、を備え、
前記塗装ステップでは、前記カップ部を回転させて発生する遠心力により、前記第1のノズル孔または前記第2のノズル孔から、前記カップ部に貯留される塗料を吐出することにより前記鋼管内面を塗装する。
本発明によれば、鋼管の内面を好適に塗装することができる。
本発明の実施形態に係る塗装装置による塗装方法を示す図である。 本発明の実施形態に係る塗装装置の外観の概要図である。 センタリングアーム制御機構等を示す側面図である。 塗装ノズルの構成を示す斜視図である。 (A)~(C)は、塗装ノズルによる塗装方法を示す図である。 (A)は、鋼管の一例を示す図であり、(B)は、フランジ部分(継ぎ目部分)Pfの通過時のエアノズルの動作を示す図である。 塗料タンク、塗料ポンプの構成を示す図である。 本体パイプの内部構造等を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の塗装装置10による塗装方法を示す図である。本発明の実施形態に係る塗装装置10は、送電鉄塔の主柱材といった鋼管製の柱部材Pの内部を塗装するように構成された装置である。本実施形態では、鋼管製の柱部材Pを単に鋼管Pと呼ぶ。巻上げ器20は、ワイヤーを巻き取るローラーやモータ等から構成される。巻上げ器20は、操作者の操作に応じて、塗装装置10に接続されたワイヤーを送り出したり、巻き取ることで、塗装装置10を牽引しつつ鋼管Pの内部を上下方向に移動させる。巻上げ器20は、例えば、最上部付近等に固定される。巻上げ器20は地面等に設置され、滑車を介して塗装装置10を巻き上げるようにしてもよい。
図1に示すように、鋼管Pの最上部から巻上げ器20により、塗装装置10に接続されたワイヤーを牽引しつつ送り出すことで、塗装装置10を内部に挿入する。その後、巻上げ器20からワイヤーを送り出して塗装装置10を降下させ、塗装装置10を鋼管P最下部まで到達させる。そして、塗装装置10から周囲に塗料を吐出させることで鋼管Pの内面の塗装を開始させるとともに、巻上げ器20による巻き上げを開始し、塗装装置10を上昇させる。最終的には、塗装装置10が鋼管Pの最上部から排出される。このようにして、塗装装置10により鋼管Pの内面の全面を塗装するようになっている。
塗装装置10は、無線通信機能を有し、コントローラ30と通信してコントローラ30からの制御信号に基づいて動作するようになっている。コントローラ30は、塗装装置10の動作を制御するための装置であり、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力インタフェース、通信インタフェース等で構成される。コントローラ30は、ユーザの入力操作に応じた制御信号を塗装装置10に送信する。また、コントローラ30は、塗装装置10が備えるカメラにより撮影された鋼管P内部の画像を受信し、表示部に表示可能となっている。コントローラ30は、専用の装置であってもよいし、汎用の通信端末(パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等)に専用のプログラムを読み込ませることでコントローラ30として機能させるようにしてもよい。コントローラ30と巻上げ器20を有線または無線で接続し、巻上げ器20による巻き上げ速度、巻き上げ方向の制御もコントローラ30により行うようにしてもよい。
(構成の概要)
図2は、塗装装置10の外観の概要図である。なお、図2は構成を説明するための概要図であり、実寸は異なっていてもよい。図2に示すように、塗装装置10は、巻き上げワイヤー101、塗料タンク102、エアコンプレッサー103、塗料ポンプ104、塗料パイプ105、電源ユニット106、制御部107、3本の上センタリングアーム108、上センタリングアーム制御機構109、3本の下センタリングアーム110、下センタリングアーム制御機構111、本体パイプ112、カメラ113、塗装ノズル回転シャフト114、塗装ノズル115、ブラシ回転シャフト116、エアノズル117、2本のワイヤーブラシ118等で構成される。
この実施形態の塗装装置10は、100A(外径114.3mm)~450A(外径457.2mm)の鋼管Pの内面を塗装することを想定している。この実施の形態では、塗装装置10の全長は約5m、突起物を含む直径(全幅)は100mm(100Aの鋼管の内径未満)となっている。なお、塗装装置10のサイズはこれに限定されず、塗装対象に応じてサイズを変更してもよい。
巻き上げワイヤー101は、塗装装置10を牽引し、巻き上げるためのワイヤーであり、巻上げ器20に接続され、巻上げ器20によって巻き上げられる。巻き上げワイヤー101は、例えば、巻き上げにより生じる捻れを緩和するためのスイベルを介して塗装装置10の本体に接続される。
塗料タンク102は、塗料を貯留するタンクであり、図7に示すように、塗料ポンプ104にチューブTを介して塗料を供給する。塗料タンク102から塗料ポンプ104へは、例えば、塗料の自重により、塗料が移動する。この実施の形態では、塗料は鋼管内面に塗布する特殊防食塗料を想定しているが、これ以外の任意の塗料であってもよい。塗料タンク102は、例えば、ポリエチレン等の塗料に耐容性を持つ素材で構成された着脱可能なタンクで構成される。塗料が充填されたタンクを交換式とすることで、塗料タンク102の洗浄等のメンテナンスの手間が省ける。タンクの長さは、約2500mmであるが、塗装対象の鋼管Pの長さ等に応じて、適宜変更可能である。
エアコンプレッサー103は、電動式のミニエアコンプレッサーであり、エア(圧縮空気)を出力する。エアコンプレッサー103は、ホースやシャフトを介して本体パイプ112、カメラ113、エアノズル117にエアを供給する。
塗料ポンプ104は、塗料が供給されるチューブTを回転するローラーで押し出して塗料の供給路である塗料パイプ105に所定量の塗料を供給するローラーポンプで構成される。塗料ポンプ104は、ローラーの回転数により塗料の供給量を調整可能である。塗料ポンプ104による塗料の供給量は、制御部107により制御される。
塗料パイプ105は、一端が塗料の経路(チューブT)を経て塗料ポンプ104に接続されるとともに、他端が塗装ノズル115に塗料を供給可能に設置され、塗料ポンプ104から送り出された塗料を塗装ノズル115のカップ内に供給する。
電源ユニット106は、電池等で構成され、塗装装置10の各部(エアコンプレッサー103、塗料ポンプ104、制御部107、モータ等の駆動部、カメラ113等)に電力を供給する。なお、一部の電動部材は独立した電池を備え、独立して駆動するようにしてもよい。
制御部107は、塗装装置10の各部の動作するコンピュータであり、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、通信インタフェース等で構成される。制御部107は、例えば、電源ユニット106からの電力を各部に供給する制御、塗料の供給量(塗料ポンプ104)の制御、後述する塗装ノズル回転シャフト114(塗装ノズル115)、ブラシ回転シャフト116(エアノズル117、ワイヤーブラシ118)の回転量の制御、上センタリングアーム制御機構109のトルク制御、エアノズル117からのエアの噴出量の制御等を行う。制御部107は、外部のコントローラ30と通信を行い、コントローラからの制御信号に基づいて各部の制御を行う。
塗料タンク102、エアコンプレッサー103、塗料ポンプ104、塗料パイプ105、電源ユニット106、制御部107は、例えばそれぞれユニバーサルジョイントで接続される。
上センタリングアーム108及び下センタリングアーム110は、塗装装置10を鋼管Pの中心軸上に維持させるための支持部材であり、本体に対して開閉可能に設けられている。上センタリングアーム108及び下センタリングアーム110の先端には、鋼管Pの内面に当接するローラー(キャスター)ROが設けられる。3本の上センタリングアーム108は、塗装装置10の中心軸を基準に120度毎に設けられる。同様に、3本の下センタリングアーム110は、塗装装置10の中心軸を基準に120度毎に設けられる。
上センタリングアーム108及び下センタリングアーム110は、100A~450Aの鋼管Pの内面に対して当接可能なように、塗装装置10の中心軸を基準とした円周方向に直径約100mm~約450mmの範囲で開閉可能となっている。
上センタリングアーム108は、プルロッド108rを介して上センタリングアーム制御機構109に接続され、上センタリングアーム制御機構109により開放方向に支持され、外力を受けると反発するようになっている。そして、この反力により塗装装置10を鋼管Pの中心軸上に支持する。上センタリングアーム108は、鋼管Pからの外力を受けない状態では最大開放状態となるようになっており、最大開放状態よりも狭い鋼管Pを通過する際には、ローラーROが鋼管Pに当接して受ける外力により塗装装置10の中心軸に方向(内側)に、鋼管Pの内径に応じたサイズに閉じるようになっている。
同様に、下センタリングアーム110は、プルロッド110rを介して下センタリングアーム制御機構111に接続され、下センタリングアーム制御機構111により開放方向に支持され、外力を受けると反発するようになっている。そして、この反力により塗装装置10を鋼管Pの中心軸上に支持する。下センタリングアーム110は、鋼管Pからの外力を受けない状態では最大開放状態となるようになっており、最大開放状態よりも狭い鋼管Pを通過する際には、ローラーROが鋼管Pに当接して受ける外力により塗装装置10の中心軸に方向(内側)に、鋼管Pの内径に応じたサイズに閉じるようになっている。
上センタリングアーム制御機構109は、物理的に上センタリングアーム108の開閉状態を制御する。図3は、センタリングアーム制御機構等を示す側面図である。図3に示すように、上センタリングアーム制御機構109は、プッシュスプリング201を備え、プッシュスプリングの一端201aがプルロッド108rを介して上センタリングアーム108に接続される。プッシュスプリングの他端201bは、上センタリングアーム制御機構109の回転シャフト202に固定される。また、上センタリングアーム108の根元は、回転シャフト202に軸支される。上センタリングアーム108が閉じる方向に外力が働くと、プルロッド108rが下方向に押圧されることでプッシュスプリング201が押圧され、それにより上センタリングアーム108の開放方向に反力を発生させるようになっている。
また、上センタリングアーム制御機構109は、塗装装置10の巻き上げにより発生する捻れを軽減するための機能(トルク制御機能)を有する。回転シャフト202は、本体シャフト112sに対して回転可能に軸支される。回転シャフト202の上部には、本体シャフト112sに固定されたモータ203、該モータ203のシャフトに固定されるギア204、該ギア204と噛合する内ギア205が設けられる。内ギア205は、回転シャフト202に固定されており、モータ203が回転することで、ギア204及び内ギア205を介して回転シャフト202、上センタリングアーム制御機構109及び上センタリングアーム108が本体シャフト112sに対して回転する。上センタリングアーム108と鋼管Pの内面との摩擦により、塗装装置10の中心軸回りにトルクを発生させて、塗装装置10の巻き上げにより発生する捻れ軽減することができる。よって、モータ203の回転方向、回転シャフト202の回転方向は、塗装装置10の巻き上げにより発生する捻れを相殺する向きであればよい。上センタリングアーム制御機構109は、本実施形態のトルク制御部を構成する。
下センタリングアーム制御機構111は、物理的に下センタリングアーム110の開閉状態を制御する。図3に示すように、下センタリングアーム制御機構111は、プッシュスプリング211を備え、プッシュスプリングの一端211aがプルロッド110rを介して下センタリングアーム110に接続される。プッシュスプリングの他端211bは、本体シャフト112sに固定される。下センタリングアーム110が閉じる方向に外力が働くと、プルロッド110rが下方向に牽引されることでプッシュスプリング211が押圧され、それにより下センタリングアーム110の開放方向に反力を発生させるようになっている。
なお、上センタリングアーム制御機構109のプッシュスプリング201は、上センタリングアーム108と鋼管Pの内面との摩擦により、回転方向のトルク制御を行うため、下センタリングアーム制御機構111のプッシュスプリング211よりも反力が強くなっている。下センタリングアーム110は、主として塗装装置10のブレを軽減することを目的としている。なお、この実施の形態では、塗装装置10を鋼管Pの中心軸上に維持させるための支持部材として、上下2セットのセンタリングアームを設けているが、3セット(3箇所)以上の支持部材を設けてもよいし、好適に塗装装置10を支持できれば支持部材は1セット(1箇所)でもよい。
3本の上センタリングアーム108、上センタリングアーム制御機構109、3本の下センタリングアーム110、下センタリングアーム制御機構111は、本実施形態の支持部を構成する。
本体パイプ112は、塗装ノズル回転シャフト114、ブラシ回転シャフト116、各回転シャフトを回転させる駆動手段、エアノズル117にエアを供給するエアシャフト、ワイヤーブラシ118の長さを調整するための調整機構等を内蔵するパイプ形状の部材である。本体パイプ112の内部にはエアコンプレッサー103からエアが供給され、内部が陽圧に保たれる。これにより、本体パイプ112内に塗料が進入することを防止でき、内部の部材を保護することができる。本体パイプ112に対して、本体シャフト112sが固定される。本体シャフト112sの上部は制御部107に固定される。本体シャフト112sの内部には、エアコンプレッサー103からエアを供給するためのホース、制御部107からの信号線、電源ユニット106からの電源ケーブル等が挿通している。本体パイプ112及び本体パイプに固定される本体シャフト112sは、本実施形態の本体を構成する。
カメラ113は、無線通信機能を有するCCD(Charge Coupled Device)カメラ等で構成される。カメラ113は、少なくとも塗装ノズル115への塗料の供給状況、塗装ノズル115からの塗料の吐出状況を撮影可能に設置され、本体パイプ112の下方に固定される。カメラ113は、撮影した画像を外部のコントローラ30や通信端末に無線送信する。これにより、鋼管P内の塗装状況を外部で確認可能になる。また、カメラ113のケース内をエアコンプレッサー103から供給されるエアにより陽圧とするとともに、カメラ113のレンズ周囲からエアを常時噴射することで、レンズ部分への塗料の付着を防止している。
塗装ノズル回転シャフト114は、本体パイプ112に挿通されており、本体パイプ112にベアリングを介して接続され、本体パイプ112に対して塗装装置10の中心軸回りに回転可能に構成される。この実施の形態では、塗装装置10の中心軸回りに上方から見て右回転(時計回り)するようなっている。
塗装ノズル115は、上方に開口を有したカップ型の形状の部材であり、開口部に塗装ノズル回転シャフト114が挿通され、開口部(塗装ノズル115)の底部に塗装ノズル回転シャフト114が固定される。即ち、塗装ノズル115は、塗装ノズル回転シャフト114と一体に構成され、塗装ノズル回転シャフト114とともに塗装装置10の中心軸回りに回転可能となっている。図4に示すように、塗装ノズル115の開口に塗料パイプ105から塗料が注入され、カップ部115cと塗装ノズル回転シャフト114との間に塗料を貯留可能である。
図4に示すように、塗装ノズル115は、側面下部の下ノズル孔115aと、側面上部の上ノズル孔115bと、を有する。カップ部115cは側面の中央部分がくびれたつづみ型の形状(側面上部及び側面下部が突出した形状)となっている。そして、下ノズル孔115aは、カップ部115c下部の最も突出した部分近傍であって、遠心力が最もかかる部分近傍に設けられる。上ノズル孔115bは、少なくとも下ノズル孔115aの上部に設けられていればよく、例えば、図4に示すように、カップ部115c上部の突出した部分近傍に設けられる。カップ部115cは、例えば、高さ約80mmであり、下部の最も突出した部分の全幅は70mmとなっている。
塗装ノズル115のカップ部115cに塗料が貯留された状態で、塗装ノズル115が塗装装置10の中心軸回りに回転すると、塗料に遠心力がかかり、図5(A)に示すように、下ノズル孔115aから塗料が側方(回転の半径方向)に吐出する。これにより、鋼管Pの内面に対して略垂直に塗料を噴射することができ、均一に塗料を吐出できるので鋼管Pの内面を均一に塗装することができる。また、塗装ノズル115への塗料の供給量を下ノズル孔115aの位置未満とし、塗装ノズル115の回転を停止した場合(塗装を停止した場合)、下ノズル孔115aから塗料の吐出が停止して下ノズル孔115aが開いた状態とすることができる。これにより、塗料の液垂れを最小限とすることができるとともに、下ノズル孔115aの目詰まりの可能性を低減できる。
なお、カップ部115cへの塗料の供給量は通常時、上ノズル孔115bの高さまで到達しない量に調整される。これにより、通常は上ノズル孔115bから塗料が吐出することはないようになっている。粘度が高い塗料の場合、下ノズル孔115aが目詰まりを起こして塗料を吐出できなくなることが考えられる。この場合、カップ部115cに対して、上ノズル孔115bの高さまで到達する量の塗料を供給する。この状態で、塗装ノズル115が塗装装置10の中心軸回りに回転すると、塗料に遠心力がかかり、図5(B)に示すように、上ノズル孔115bから塗料が側方(回転の半径方向)に吐出する。これにより、鋼管Pの内面の塗装が可能になる。このように、塗装ノズル115には、通常塗料を吐出するための下ノズル孔115aに加えて、塗料を吐出可能な上ノズル孔115bが設けられているので、下ノズル孔115aの目詰まりの発生時等の不良の発生時にも鋼管Pの内面を好適に塗装できる。
さらに、塗装ノズル115は、上方に開口を有しているので、下ノズル孔115a及び上ノズル孔115bが目詰まりを起こして塗料を吐出できなくなった場合でも、塗装ノズル115を回転させつつカップ部115cに対してあふれる量の塗料を供給することで、図5(C)に示すように、塗装ノズル115(カップ部115c)の上方の開口部から塗料を遠心力により斜め上側方に吐出させることができる。これにより、鋼管Pの内面の塗装が可能になる。このように、下ノズル孔115a及び上ノズル孔115bの目詰まり、不良の発生時にも鋼管Pの塗装(塗料の吐出)が可能であるとともに、塗料の過剰供給やオーバーフローによる不具合、故障を防止できる。
塗装ノズル115、カップ部115c、下ノズル孔115a及び上ノズル孔115bは、それぞれ本実施形態の塗装部、カップ部、第1のノズル孔、第2のノズル孔を構成する。
ブラシ回転シャフト116は、本体パイプ112及び塗装ノズル回転シャフト114に挿通されており、本体パイプ112及び塗装ノズル回転シャフト114にベアリングを介して接続され、本体パイプ112及び塗装ノズル回転シャフト114に対して塗装装置10の中心軸回りに回転可能に構成される。この実施の形態では、塗装装置10の中心軸回りに上方から見て左回転(反時計回り)するようなっている。
エアノズル117は、塗装ノズル115の下部に設けられ、ブラシ回転シャフト116に固定され、ブラシ回転シャフト116と一体に回転する。ブラシ回転シャフト116内には、エアの通路となるエアシャフトがあり、該エアシャフトを通ったエアがエアノズル117の先端から噴射可能になっている。エアノズル117の先端は、上方(斜め上方)を向いており、エアノズル117から上方向(斜め上方)にエアを噴射することで、塗装ノズル115から吐出された塗料を上方向に飛ばして、飛散ことができるように構成されている。エアノズル117は、回転面(回転方向)に対して垂直ではなく、傾斜して設けられていてもよい。例えば、回転方向の逆側に傾斜していてもよい。このようにすることで、エアの噴射方向が回転方向に逆らうことがなく順目でエアを噴射でき、エアを好適に噴射できる。
図6(A)に示すように、鋼管Pは、径の異なる鋼管P1と鋼管P2がフランジ(継手)を介して接続されているものである場合がある。このような場合でも、図6(B)に示すように、鋼管P1と鋼管P2のフランジ部分(継ぎ目部分)Pfの通過時に、エアノズル117を動作させて、エアを噴射させることで、フランジ部分Pfの地面と平行な下向きの面にも塗料を行き渡らせることができる。なお、エアノズル117のアーム部分は、例えば銅で構成され、角度の調整が容易になっている。これにより、鋼管Pの構造(継ぎ目構造)に応じた調整が容易になる。エアノズル117は、制御部107の制御のもと、フランジ部分Pfの通過時等の必要な場合のみエアを噴射するように動作する。
ワイヤーブラシ118は、小径(例えば0.8mm)のワイヤーを複数(例えば4本)束ねたブラシであり、塗装装置10の底部付近に2つ設けられる。ワイヤーブラシ118は、ブラシ回転シャフト116に接続され、ブラシ回転シャフト116と一体に回転する。即ち、ブラシ回転シャフト116、エアノズル117及びワイヤーブラシ118は一体に構成されている。
ワイヤーブラシ118は、図6(B)に示すように、先端が側方(鋼管Pの内面側)に向けて構成され、ワイヤー長調整機構により、鋼管Pの内径に合わせて先端が鋼管Pの内面に接するように長さを調整可能である。ワイヤーブラシ118は、ブラシ回転シャフト116の回転に伴い、塗装装置10の中心軸回り(鋼管Pの中心軸回り)に左回転する。そして、回転したワイヤーブラシ118の先端(ブラシ)により、鋼管Pの内面を研磨でき、塗装ノズル115から吐出された塗料を撹拌、含侵させ、鋼管Pの内面に塗料を馴染ませる(塗布する)ことができる。これにより、鋼管Pの内面のピンホールや浮遊塗膜を軽減できる。
上述のように、塗装ノズル回転シャフト114及び塗装ノズル115は、塗装装置10の中心軸回りに上方から見て右回転するようなっている一方、ブラシ回転シャフト116、エアノズル117及びワイヤーブラシ118は、塗装装置10の中心軸回り(鋼管Pの中心軸回り)に上方から見て左回転するようになっている。このように、中心軸回りに回転する機構をそれぞれ逆回転させることで、反動回転トルクを相殺し、塗装装置10の鋼管Pに対する回転量を軽減している。なお、それぞれの回転方向を逆にしてもよく、塗装ノズル回転シャフト114及び塗装ノズル115を左回転、ブラシ回転シャフト116、エアノズル117及びワイヤーブラシ118を右回転させるようにしてもよい。
(内部構造)
続いて、本体パイプ112の内部構造及び各部の動作方法について説明する。図8は、本体パイプ112の内部構造等を示す図である。図8に示すように、本体パイプ112の内部には、ワイヤー長調整モータ301、ブラシ回転モータ302、塗装ノズル回転モータ303、接地センサスイッチ311、回転式エアカップリング312、ワイヤー長調節スライドスプロケット313、複数のギアG1~G5、複数のベアリングB1~B4、ラックR等が設けられている。
ワイヤー長調整モータ301は、ワイヤーブラシ118の長さを調整するためのモータであり、ステッピングモータ等で構成され、制御部107の制御のもと所定の方向に所定の回転数で回転する。ワイヤー長調整モータ301のシャフトにはギアG1(ピニオンギア)が装着されており、ギアG1は、本体パイプ112内を上下に移動可能に設けられたラックRと噛合し、ワイヤー長調整モータ301の回転によりラックRが上下に移動する。
ラックRの下部は、ワイヤー長調節スライドスプロケット313に固定される。ワイヤー長調節スライドスプロケット313は、本体パイプ112内を上下に移動可能に中心部がブラシ回転シャフト116に軸支され、ラックRの上下動に伴い一体に上下動する。ワイヤー長調節スライドスプロケット313は、内輪と外輪とで構成されるベアリング形状であり、外輪の上部にラックRが固定され、内輪の下部に2本のワイヤーWが固定される。この2本のワイヤーWは、ワイヤー長調節スライドスプロケット313の上下動に伴い一体に上下動する。ワイヤーWの先端はワイヤーブラシ118に接続されており、ワイヤーWの上下動により、ワイヤーブラシ118の長さ(塗装装置10からの突出量)が調整される。このように、ワイヤー長調整モータ301の回転駆動により、各部が連動してワイヤーブラシ118の長さを調整可能となっている。これらの構成は、ワイヤー長調整機構ともいう。
ブラシ回転モータ302は、ブラシ回転シャフト116、エアノズル117及びワイヤーブラシ118を所定方向(この実施形態では左回り)に回転させるためのモータであり、ステッピングモータ等で構成され、制御部107の制御のもと所定の方向に所定の回転数で回転する。ブラシ回転モータ302のシャフトにはギアG2が装着されており、ギアG2はブラシ回転シャフト116に固定されたギアG3と噛合する。ブラシ回転シャフト116はベアリングB1の内輪に支持され、該ベアリングB1の外輪が本体パイプ112に固定される。また、ブラシ回転シャフト116は、ベアリングB3を介してワイヤー長調節スライドスプロケット313を軸支する。そのため、ブラシ回転シャフト116は、本体パイプ112の中心軸回りに回転可能であり、ブラシ回転モータ302の回転によりブラシ回転シャフト116、エアノズル117及びワイヤーブラシ118が回転する。これらの構成は、ブラシ(エアノズル)回転駆動機構ともいう。
ブラシ回転シャフト116の底部には、鋼管Pの最下部への接地時の衝撃を和らげる接地クッションゴム314が取り付けられている。ブラシ回転シャフト116は、5mm程の上下動可能に設けられており、接地時にブラシ回転シャフト116が上方向に押し上げられる。ブラシ回転シャフト116の頂部の直上方には、タッチセンサ等で構成される接地センサスイッチ311が設けられており、ブラシ回転シャフト116が上に押し上げられると接地センサスイッチ311に接触し、接地センサスイッチ311によりその接触が検出される。接地センサスイッチ311は、ブラシ回転シャフト116の接触を検出すると、例えば、制御部107を介して、外部のコントローラ30や通信端末にその旨を通知する。これにより、外部から塗装装置10が鋼管Pの最下部に到達したことを判定可能である。
塗装ノズル回転モータ303は、塗装ノズル回転シャフト114及び塗装ノズル115を所定方向(この実施形態では右回り)に回転させるためのモータであり、ステッピングモータ等で構成され、制御部107の制御のもと所定の方向に所定の回転数で回転する。カップ回転モータ303のシャフトにはギアG4が装着されており、ギアG4は塗装ノズル回転シャフト114に固定されたギアG5と噛合する。塗装ノズル回転シャフト114は、ベアリングB2及びB4を介して本体パイプ112に回転可能に支持される。そのため、塗装ノズル回転シャフト114は、本体パイプ112の中心軸回りに回転可能であり、塗装ノズル回転モータ303の回転により塗装ノズル回転シャフト114及び塗装ノズル115が回転する。塗装ノズル回転モータ303、ギアG4、G5、塗装ノズル回転シャフト114は、本実施形態の駆動部を構成する。
回転式エアカップリング312は、エアが供給されるホースと接続するためのプラグであり、下部がブラシ回転シャフト116と接続され、ブラシ回転シャフト116は回転自在に接続される。回転式エアカップリング312は、エアコンプレッサー103から供給されたエアをブラシ回転シャフト116に中継する。中継されたエアは、ブラシ回転シャフト116内を通過可能となっており、エアノズル117のエアの噴射量は、任意の箇所に設けられた図示せぬ電磁弁等により制御される。
(塗装工程)
続いて、本発明の実施形態に係る塗装装置10による鋼管P内面の塗装工程について説明する。ここでは、1または複数の操作者となるユーザにより、鋼管Pの内面の塗装作業が行われるものとする。図1に示すように、塗装装置10の巻き上げワイヤー101を巻上げ器20に接続した状態で、鋼管Pの最上部に塗装装置10を挿入する。このとき、塗装装置10は、上センタリングアーム108及び下センタリングアーム110により鋼管Pの中心軸上に支持される。この状態で、ユーザが巻上げ器20をコントローラ30等により操作して、塗装装置10と接続されたワイヤーを送り出していく。塗装装置10が鋼管Pの最下部(地面)に到達すると、接地センサスイッチ311が接地を検出し、コントローラ30や通信端末に接地(塗装装置10の最下部への到達)が通知される。
これを受けて、ユーザは巻上げ器20によるワイヤーの送り出しを停止する。そして、ユーザは、コントローラ30を操作して、塗料の塗装ノズル115への供給を開始し、塗装ノズル115の回転を開始させる。これにより、鋼管Pの内面の塗装を開始する。また、巻上げ器20によるワイヤーの巻き上げを開始する。そして、ワイヤーブラシ118の回転も開始させる。これにより、塗装ノズル115から鋼管P内面に噴射された塗料がワイヤーブラシ118により撹拌、含侵される。このようにして、鋼管Pの最下部から上部へ向けて塗装装置10が移動しつつ、鋼管Pの内面が塗料により塗装、塗布される。ユーザは、カメラ113により塗装ノズル115による塗装状況(塗装の良好度、塗料の噴射量、目詰まりの発生の有無等)を確認可能である。そして、塗装状況に応じて、ワイヤーの巻き上げ速度、塗料の供給量等を適宜調整する。例えば、下ノズル孔115aから塗料が噴射していないことが確認できた場合、下ノズル孔115aに目詰まりが発生したと判断して、巻き上げを一時停止し、上ノズル孔115bから塗料を噴射するために、一時的に塗料の供給量を増やせばよい。
また、鋼管Pのサイズに応じて、ワイヤーの巻き上げ速度、塗料の供給量等を適宜調整する。例えば、径の大きい鋼管P(例えば350A~450Aの鋼管等)の場合は、塗装面積が増えるので巻上げ速度を低下させて塗装時間を確保すればよい。
径の異なる鋼管Pのフランジ部分(継ぎ目部分)Pfの通過時には、ユーザは、コントローラ30を操作して、エアノズル117によるエアの噴射を開始する。なお、フランジ部分Pfを通過しているか否かは、カメラ113によって確認すればよい。また、センタリングアームまたはセンタリングアーム制御機構に、段差センサを設けて、段差を検出した場合にフランジ部分Pfを通過すると判定して、自動的にエアノズル117によるエアの噴射を開始するようにしてもよい。そして、フランジ部分Pfをエアノズル117が通過仕切った後は、自動的にエアノズル117によるエアの噴射を停止する。
以上の操作、制御を鋼管Pの最上部まで行うことで、鋼管Pの内面全体を好適に塗装することができる。本発明の実施形態の塗装装置10によれば、塗装ノズル115により、回転の遠心力で塗料を噴射するので、均一な塗装が可能である。また、塗装ノズル115が複数のノズル孔(下ノズル孔115a及び上ノズル孔115b)を有するので、ノズル孔に目詰まりによる塗装不良を防止できる。
なお本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。例えば、上記実施形態で示した塗装装置10の外観や構成(各部の位置等)は一例であり、同様の目的を達成できれば適宜改良、変更、置換可能である。そして、上記実施形態で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。
例えば、上記実施形態の本体、支持部、駆動部、エアノズル117、ワイヤーブラシ118、各部の駆動機構、ワイヤー長調整機構等の構成は一例であり、任意改良してもよし、同等の性能の部品に置換してもよい。また、塗料タンク102、エアコンプレッサー103、塗料ポンプ104、塗料パイプ105、電源ユニット106、制御部107といった構成のスタックの順序は任意に変更してもよい。
また、3本の上センタリングアーム108、上センタリングアーム制御機構109、3本の下センタリングアーム110、下センタリングアーム制御機構111は、塗装部となる塗装ノズルよりも上部に設けられていたが、支持部が塗装部の下部に設けられていてもよい。また、エアノズル117やワイヤーブラシ118も少なくとも塗料が吐出する塗装部よりも下にあればよく、本実施形態の位置に限定されない。
上記実施形態では、塗装装置10の各部はコントローラ30からの操作信号に基づいて、制御部107の制御のもと動作するようになっていたが、トルクセンサ、ジャイロセンサ、段差センサ等のセンサを設けて、センサによる検出結果に応じて、各部(上センタリングアーム制御機構109によるトルク制御、エアノズル117のエア噴射等)を自動で動作させるようにしてもよい。また、塗装装置10の動作を予めプログラミングしておき、プログラムに沿って動作させるようにしてもよい。
上記実施形態の塗装ノズル115は、上下2つのノズル孔が設けられていたが、3つ以上のノズル孔が設けられていてもよい。また、上ノズル孔115bを無くして、下ノズル孔115aまたはカップ部115cの上方の開口部から塗料を吐出する構成としてもよい。また、各ノズル孔と同じ円周上に複数のノズル孔を設けてもよい。これによち、塗料の吐出量を増やすことができ、塗装の高速化が期待できる。
また、上記実施形態の塗装ノズル115は、図4に示したように、側面の中央部分がくびれたつづみ型の形状となっていたが、形状はこれに限定されず、円筒型で、側面の下部の下ノズル孔115aの近傍位置のみが側方に突出(例えば他の部分よりも1cm突出)しており、円周方向の直径が最大となる突出部を有する形状であってもよい。つまり、側面上部は側方に突出していなくてもよい。
その他、上記実施形態で示した構成、制御手順などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
10 塗装装置
20 巻上げ器
30 コントローラ
101 巻き上げワイヤー
102 塗料タンク
103 エアコンプレッサー
104 塗料ポンプ
105 塗料パイプ
106 電源ユニット
107 制御部
108 上センタリングアーム
109 上センタリングアーム制御機構
110 下センタリングアーム
111 下センタリングアーム制御機構
112 本体パイプ
113 カメラ
114 塗装ノズル回転シャフト
115 塗装ノズル
116 ブラシ回転シャフト
117 エアノズル
118 ワイヤーブラシ
P 鋼管製の柱部材(鋼管)

Claims (10)

  1. 鉄塔の鋼管の頂部から該鋼管の内部に挿入可能な本体と、
    前記鋼管内面に当接して前記鋼管の中心軸上に前記本体が位置するように支持する支持部と、
    前記本体に取り付けられ、前記鋼管内面に向けて塗料を吐出することで前記鋼管内面を塗装する塗装部と、を備え、
    前記塗装部は、
    カップ型の形状であって、塗料を貯留可能なカップ部と、
    前記カップ部を前記本体の中心軸周りに回転させる駆動部と、を備え、
    前記カップ部は、
    側面に設けられた第1のノズル孔と、
    前記第1のノズル孔より上方であって、側面に設けられた第2のノズル孔と、を備え、
    前記塗装部は、前記カップ部を回転させて発生する遠心力により、前記第1のノズル孔または前記第2のノズル孔から、前記カップ部に貯留される塗料を吐出することにより前記鋼管内面を塗装する
    塗装装置。
  2. 前記カップ部は、高さ方向に直径が異なり、側面下部に直径が最大となる突出部を有し、
    前記第1のノズル孔は、突出部近傍に設けられる
    請求項1に記載の塗装装置。
  3. 前記塗装装置は、前記カップ部の上部に設けられた開口からも塗料を吐出可能である
    請求項1に記載の塗装装置。
  4. 前記塗装部から噴射された塗料を上方に飛散させるように空気を噴射可能であるエアノズルを備える
    請求項1に記載の塗装装置。
  5. 前記エアノズルは、前記本体の中心軸周りに回転可能に設けられる
    請求項4に記載の塗装装置。
  6. 前記エアノズルは、前記カップ部の回転方向とは反対方向に回転可能に構成される
    請求項5に記載の塗装装置。
  7. 前記本体に接続され、前記本体を前記鋼管内の上下方向に移動させる巻き上げワイヤーを備え、
    前記支持部は、前記巻き上げワイヤーの巻き上げにより発生する前記本体の中心軸周りトルクを抑制するトルク制御部を備える
    請求項1に記載の塗装装置。
  8. 複数のワイヤーで構成され、前記鋼管内面に塗料を塗布するワイヤーブラシを備える
    請求項1に記載の塗装装置。
  9. 少なくとも前記塗装部を撮影可能なカメラを備える
    請求項1に記載の塗装装置。
  10. 塗装装置の本体を鉄塔の鋼管の頂部から該鋼管の内部に挿入するステップと、
    前記塗装装置の支持部により前記鋼管内面に当接して前記鋼管の中心軸上に前記本体が位置するように支持するステップと、
    前記塗装装置の塗装部により前記鋼管内面に向けて塗料を吐出することで前記鋼管内面を塗装する塗装ステップと、を備える塗装方法であって、
    前記塗装部は、
    カップ型の形状であって、塗料を貯留可能なカップ部と、
    前記カップ部を前記本体の中心軸周りに回転させる駆動部と、を備え、
    前記カップ部は、
    側面に設けられた第1のノズル孔と、
    前記第1のノズル孔より上方であって、側面に設けられた第2のノズル孔と、を備え、
    前記塗装ステップでは、前記カップ部を回転させて発生する遠心力により、前記第1のノズル孔または前記第2のノズル孔から、前記カップ部に貯留される塗料を吐出することにより前記鋼管内面を塗装する
    塗装方法。
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