JP7480940B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、モータに関する。
従来、モータのステータを樹脂によりモールド成形することによってケーシングを形成したモールドモータがある。回転子には、駆動対象に接続されている回転軸が固定される。このようなモータは、ステータの防水性や、モータ駆動時のステータの振動に対する防振性・防音性に優れている。
また、モータの駆動に伴い発生する電位差により、軸受に電流が流れる場合がある。この結果、当該電流により、電食と呼ばれる軸受の損傷が生じる場合がある。そこで、このような電食を防止するための構造が、例えば、特表2016-510207号公報に記載されている。
特表2016-510207号公報
特表2016-510207号公報のモータは、樹脂材質のハウジング(100)と、ステータアセンブリー(200)と、ローターアセンブリー(300)と、金属材質のベアリングカバー(400)と、金属材質のコネクタ(500)とを有する。ステータアセンブリー(200)は、ハウジング(100)の内部に設けられる。ベアリングカバー(400)は、円盤状に拡がり、ハウジング(100)の上面に着脱可能に結合される。ベアリングカバー(400)の内側には、ローターアセンブリー(300)の回転軸(320)を回転可能に支持するベアリングが設けられる。コネクタ(500)の一端は、ベアリングカバー(400)に接触する。コネクタ(500)の他端は、ハウジング(100)を貫通し、ステータコアに接触する。(段落0018,段落0020,段落0027,段落0033ほか)。
これにより、ベアリングカバー(400)は、コネクタ(500)を介してステータコアと電気的に連結されて接地される。この結果、ベアリングに電流が流れるのを抑制できるため、ベアリングの電食が防止される。しかしながら、特表2016-510207号公報では、モータベアリングカバー(400)が金属製であるため、加工が難しく、製造コストが増加する。
そこで、カバーを樹脂製にする方法が考えられる。しかしながら、特表2016-510207号公報のモータにおいて、ベアリングカバー(400)を樹脂製にすると、ステータコアと連結されているコネクタ(500)と、ベアリングとを、電気的に導通させることはできない。
本発明の目的は、ステータを一体成形した樹脂製のケーシングを有するモールドモータにおいて、カバーを樹脂成形することにより容易に製造し、かつ、当該樹脂製のカバーに保持される軸受の電食を防止できる構造を提供することである。
本願の例示的な第1発明は、モータであって、静止部と、中心軸を中心として軸受部を介して回転する回転部と、を有し、前記静止部は、前記中心軸を環状に取り囲み、径方向に延びる複数のティースを有する磁性体であるステータコアを含むステータと、前記ステータの少なくとも一部を収容するケーシングと、前記ケーシングに固定されるカバーと、を有し、前記軸受部は、前記中心軸の周囲において互いに軸方向に離間して配置される一方側軸受および他方側軸受を含み、前記ケーシングは、軸方向一方側に形成されたケーシング開口部と、前記ケーシング開口部から軸方向他方側へ向けて円筒状に延びるケーシング円筒部と、前記ケーシング円筒部の軸方向他方側の端部から径方向内側に拡がり、前記他方側軸受が直接的または間接的に固定されるケーシング底部と、軸方向に延び、前記他方側軸受または前記ステータコアと電気的に導通する金属製のケーシング側導通部品と、を有し、前記ケーシング円筒部と前記ケーシング底部とは樹脂製の単一部材であり、前記ステータは、前記ケーシング円筒部および前記ケーシング底部の少なくとも一方に収容され、前記カバーは、前記ケーシング開口部を覆う樹脂製のカバー本体部と、前記カバー本体部の中央に固定され、前記一方側軸受を保持する金属製の一方側軸受ホルダ部と、径方向に延び、一端が前記一方側軸受ホルダ部と電気的に導通し、他端が前記ケーシング側導通部品と電気的に導通する金属製のカバー側導通部品と、を有する。
本願の例示的な第1発明によれば、ステータを一体成形した樹脂製のケーシングを有するモールドモータにおいて、ケーシング開口部を覆うカバー本体部を樹脂成形により容易に製造できる。また、金属製のカバー側導通部品および金属製のケーシング側導通部品を設ける。そして、カバー側導通部品の一端を、一方側軸受を保持する金属製の軸受ホルダ部と電気的に導通させ、カバー側導通部品の他端を、ケーシング側導通部品と電気的に導通させる。また、ケーシング側導通部品の一端を、カバー側導通部品と電気的に導通させ、ケーシング側導通部品の他端を、他方側軸受またはステータコアと電気的に導通させる。これにより、一方側軸受および他方側軸受の電食を防止できる。
図1は、第1実施形態に係るモータの縦断面図である。 図2は、第1実施形態に係るモータの部分縦断面図である。 図3は、第1実施形態に係るカバー側導通部品の斜視図である。 図4は、第1実施形態に係るカバーの斜視図である。 図5は、第1実施形態に係るケーシングの斜視図である。 図6は、第1実施形態に係るモータの部分下面図である。 図7は、変形例に係るモータの部分縦断面図である。 図8は、変形例に係るモータの部分縦断面図である。 図9は、変形例に係るモータの部分縦断面図である。 図10は、変形例に係るカバー側導通部品および上側軸受ホルダ部の斜視図である。 図11は、変形例に係るカバーの斜視図である。 図12は、変形例に係るカバーの斜視図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、モータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、モータの中心軸に直交する方向を「径方向」、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向を上下方向とし、ステータに対してカバー側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係るモータの製造時および使用時の向きを限定する意図はない。すなわち、以下の実施形態または変形例における「上側(上端部)」は「軸方向一方側(軸方向一方側の端部)」と読み替えられるものとし、「下側(下端部)」は「軸方向他方側(軸方向他方側の端部)」と読み替えられるものとする。また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.第1実施形態>
<1-1.モータの構成>
図1は、モータ1の縦断面図である。このモータ1は、例えば、空調機の室内機および室外機等の家電製品に使用される。ただし、本発明のモータは、家電製品以外の用途に使用されるものであってもよい。例えば、本発明のモータは、自動車や鉄道等の輸送機器、OA機器、医療機器、工具、産業用の大型設備等に搭載されて、種々の駆動力を発生させるものであってもよい。
また、本実施形態に係るモータ1は、高周波のパルス幅変調(PWM)方式制御により、インバータのスイッチング素子を駆動させている。パルス幅変調方式制御を行っているモータでは、軸受の電食現象が生じやすい。したがって、パルス幅変調方式制御を行うモータにおいては、本発明の技術が特に有用である。なお、本実施形態におけるモータ1はパルス幅変調方式制御を行っているが、本発明はこの限りではない。軸受の電食現象が生じ得るモータであれば、その他の制御方式によって駆動するモータであってもよい。
図1に示すように、モータ1は、静止部2と回転部3とを有する。静止部2は、駆動対象となる機器の枠体に固定される。回転部3は、静止部2に対して、後述する軸受部60を介して上下に延びる中心軸9の周りに回転可能に支持される。回転部3の後述するシャフト31には、駆動対象となる機器の回転部または減速機構等が固定される。
本実施形態の静止部2は、ステータ21、ケーシング22、カバー23、および回路基板24を有する。
ステータ21は、外部電源から回路基板24を介して供給される駆動電流に応じて、磁束を発生させる電機子である。ステータ21は、中心軸9および後述するロータ32の径方向外側を環状に取り囲む。ステータ21は、ステータコア211、インシュレータ212、および複数のコイル213を有する。ステータコア211は、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板からなる磁性体である。ステータコア211は、ケーシング22に固定されている。また、ステータコア211は、円環状のコアバック41と、コアバック41から径方向内側へ向けて延びる複数のティース42とを有する。コアバック41は、中心軸9と略同軸に配置される。複数のティース42は、周方向に略等間隔に配列される。
インシュレータ212は、絶縁体である樹脂からなる。インシュレータ212は、ステータコア211に取り付けられる。各ティース42の上面、下面、および周方向の両側面は、インシュレータ212により覆われている。コイル213は、ティース42の周囲にインシュレータ212を介して巻かれた導線からなる。インシュレータ212は、ステータコア211とコイル213との間に介在することによって、ステータコア211とコイル213とが電気的に短絡することを防止する。
ケーシング22は、ケーシング円筒部221と、ケーシング底板部222と、ケーシング側導通部品223と、下側軸受ホルダ部252とを有する。
ケーシング円筒部221は、軸方向に略円筒状に延びる。ケーシング円筒部221の径方向内側には、ロータ32が配置される。また、本実施形態のケーシング円筒部221は、ケーシング本体部43と、端壁部44とを有する。ケーシング本体部43は、ケーシング円筒部221のうちの下側の部位である。端壁部44は、ケーシング円筒部221のうちの上側の端部を含む部位である。端壁部44は、ケーシング本体部43から上側へ突出する。ケーシング本体部43および端壁部44はそれぞれ円筒形状を有する。ただし、端壁部44は、ケーシング本体部43よりも径方向の厚みが小さい。
ケーシング底板部222は、ケーシング円筒部221の下端部から径方向内側へ向けて、円環状に拡がる。ケーシング底板部222は、ステータ21およびロータ32よりも下側に位置する。また、ケーシング底板部222は、下側軸受ホルダ部252の外周面および下面の一部を覆い、かつ、下側軸受ホルダ部252を保持している。
ケーシング22は、ステータ21および下側軸受ホルダ部252が保持された金型の内部に、樹脂を流し込むことにより得られたインサート成形品である。すなわち、樹脂成形されたケーシング円筒部221およびケーシング底板部222は、ステータ21および下側軸受ホルダ部252を保持する樹脂製の単一部材である。本実施形態のステータ21は、ケーシング円筒部221のケーシング本体部43を形成している樹脂に覆われている。ただし、ステータ21は、ケーシング円筒部221およびケーシング底板部222の少なくとも一方に収容されていればよい。
また、本実施形態では、ステータ21の表面のうち、ティース42の径方向内側の端面以外の面が、ケーシング本体部43を形成している樹脂に覆われている。これにより、ステータ21内部への浸水を抑制できる。また、ステータ21のコイル213およびステータコア211を電気的に絶縁することができる。ただし、ティース42の径方向内側の端面を含むステータ21の全部が、ケーシング円筒部221またはケーシング底板部222を形成している樹脂に覆われてもよい。すなわち、ケーシング22は、ステータ21の少なくとも一部を収容するものであればよい。
また、ケーシング円筒部221の上側の端部は開口し、ケーシング開口部225が形成されている。すなわち、ケーシング円筒部221は、ケーシング開口部225から下側へ向けて円筒状に延びる。これにより、ケーシング22は、ケーシング開口部225から下側へ連続する内部空間220をさらに有する。内部空間220は、端壁部44の径方向内側に位置する空間である。静止部2の回路基板24と、回転部3の後述するシャフト31の一部およびロータ32は、当該内部空間220に位置する。これにより、モータ1全体を軸方向に小型化することができる。ただし、ケーシング開口部225が形成される位置は、これに限定されない。ケーシング開口部225は、ケーシング22の上側および下側の少なくとも一方に形成されていればよい。
ケーシング側導通部品223の詳細な構造については、後述する。
下側軸受ホルダ部252は、略円環形状を有する。上述のとおり、ケーシング22は、下側軸受ホルダ部252等が保持された金型の内部に、樹脂を流し込むことにより得られたインサート成形品である。これにより、下側軸受ホルダ部252は、ケーシング底板部222に固定される。また、下側軸受ホルダ部252の内部には、後述するシャフト31を回転可能に支持する下側軸受62が保持されている。下側軸受ホルダ部252の材料には、鉄やアルミニウム等の導電性を有する金属が用いられる。
カバー23は、ケーシング22の上方に配置され、かつ、シャフト31の周囲において径方向に略円環板状に拡がる部材である。カバー23は、カバー本体部231と、カバー側導通部品232と、上側軸受ホルダ部251とを有する。
カバー23は、カバー側導通部品232および上側軸受ホルダ部251が保持された金型の内部に、樹脂を流し込むことにより得られたインサート成形品である。樹脂が硬化することによって、カバー本体部231が形成される。これにより、従来の金属製のカバーをプレス成形して製造する場合よりも、作業が容易になり、さらに製造設備や金型を安価かつ小型にすることができる。また、樹脂製のカバー本体部231を有することによって、モータ1からの振動に伴って生じるカバー本体部231の反響音(騒音)を、金属製のカバーを用いる場合と比べて低く抑えることができる。
カバー本体部231は、上側軸受ホルダ部251の径方向外側を円環状に拡がる。上側軸受ホルダ部251およびカバー側導通部品232は、カバー本体部231を形成する樹脂に覆われることによって、カバー本体部231に固定される。より具体的には、カバー本体部231は、上側軸受ホルダ部251の外周面および下面の一部を覆い、上側軸受ホルダ部251を保持している。また、カバー本体部231は、カバー側導通部品232の後述する延長部73を覆い、カバー側導通部品232を保持している。これにより、カバー側導通部品232および上側軸受ホルダ部251を、カバー本体部231に対してネジや接着剤等で固定する必要がなくなる。この結果、モータ1の部品点数を削減できる。
カバー本体部231の下面には、円環状の溝部230が形成されている。溝部230は、カバー本体部231の周縁部の下面から上側へ凹む。ケーシング22の端壁部44の上端部は、溝部230に嵌まる。また、カバー23とケーシング22とが、互いに圧入により強固に固定される。カバー本体部231は、回路基板24よりも上側からケーシング開口部225を覆う。これにより、ケーシング22内部への水や異物の侵入が抑制される。
カバー側導通部品232の詳細な構造については、後述する。
上側軸受ホルダ部251は、上側が閉じた有蓋の略円筒形状を有する。上側軸受ホルダ部251は、カバー本体部231の中央位置に固定される。また、上側軸受ホルダ部251の内部には、後述するシャフト31の上端部および上側軸受61が保持されている。上側軸受ホルダ部251の材料には、鉄やアルミニウム等の導電性を有する金属が用いられる。
回路基板24は、ステータ21およびロータ32の上側、かつ、カバー23の下側において、径方向に拡がる。回路基板24の表面には、モータ1を駆動させるための電子部品26を含む電子回路が実装されている。当該電子回路は、パルス幅変調方式制御を行う。コイル213を構成する導線(図示省略)の端部は、上側に引き出され、当該電子回路と電気的に接続される。すなわち、回路基板24は、ステータ21と電気的に接続される。また、外部電源から延びる導線(図示省略)が、回路基板24と電気的に接続される。すなわち、コイル213と外部電源とが、回路基板24を介して電気的に接続される。外部電源から供給される電流は、回路基板24を介して、コイル213へ流れる。なお、回路基板24は、駆動対象となる機器に搭載された制御回路と電気的に接続されてもよく、当該制御回路からの信号線を受信してもよい。
回転部3は、シャフト31およびロータ32を有する。
シャフト31は、中心軸9に沿って上下方向に延びる柱状の部材である。シャフト31は、上側軸受61および下側軸受62に支持されながら、中心軸9を中心として回転可能に支持される。シャフト31の下端部は、ケーシング22の下端部よりも下方へ突出している。シャフト31の下端部には、例えば、駆動対象となる機器の回転部である空調機用のファンが取り付けられる。また、シャフト31の下端部は、ギア等の動力伝達機構を介して、ファン以外の駆動部に連結されてもよい。
なお、本実施形態では、シャフト31が下方へ突出しているが、本発明はこの限りではない。シャフト31は、カバー23よりも上方へ突出して、その上端部が駆動対象と連結されていてもよい。また、シャフト31は、ケーシング22の下方およびカバー23の上方の双方へ突出して、その下端部および上端部の両方が、それぞれ駆動対象に連結されていてもよい。
ロータ32は、ステータ21の径方向内側、かつ、シャフト31の周囲に配置され、シャフト31とともに回転する環状の部材である。ロータ32は、ロータコア321および複数のマグネット322を有する。
ロータコア321は、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板からなる。ロータコア321の径方向内側には、ロータ貫通孔320が設けられている。ロータ貫通孔320は、中心軸9に沿ってロータ32を軸方向に貫通する。シャフト31は、ロータ貫通孔320に挿入され、ロータコア321の内周面に圧入によって取り付けられている。ただし、シャフト31は、ロータコア321に、圧入の代わりに、または圧入に加えて、接着によって取り付けられてもよい。
複数のマグネット322は、ロータコア321の周囲に配置される。各マグネット322の径方向外側の面は、ステータ21のティース42の径方向内側の端面に対向する磁極面となっている。複数のマグネット322は、N極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶように、周方向に等間隔に配列されている。
なお、複数のマグネット322に代えて、円環状のマグネットが使用されていてもよい。円環状のマグネットを使用する場合には、マグネットの外周面に、N極とS極とが、周方向に交互に着磁されていればよい。また、複数のマグネット322は、本実施形態のようにロータコア321の周囲に配置されていてもよく、あるいは、ロータコア321の内部に埋め込まれた状態で配置されていてもよい。
軸受部60は、上側軸受61と下側軸受62とを含む。上側軸受61および下側軸受62は、互いに軸方向に離間して配置される。上側軸受61は、ロータ32よりも上方において中心軸9の周囲に配置され、シャフト31を回転可能に支持している。下側軸受62は、ロータ32よりも下方において中心軸9の周囲に配置され、シャフト31を回転可能に支持している。本実施形態の上側軸受61および下側軸受62は、いずれも、球体601、外輪602、および内輪603を有するボールベアリングである。ボールベアリングにおいては、外輪602と内輪603とが、球体601を介して相対的に回転する。球体601、外輪602、および内輪603の材料には、鉄等の導電性を有する金属が使用される。すなわち、上側軸受61および下側軸受62は、いずれも、外周面と内周面との間が導電性を有する部材で繋がっている。
上側軸受61の外輪602は、上側軸受ホルダ部251に固定される。これにより、上側軸受61の外輪602は、上側軸受ホルダ部251と、電気的に導通している。下側軸受62の外輪602は、下側軸受ホルダ部252に固定される。これにより、下側軸受62の外輪602は、下側軸受ホルダ部252と、電気的に導通している。また、上側軸受61および下側軸受62のそれぞれの内輪603は、シャフト31に固定される。
モータ1の駆動時には、外部電源から、回路基板24上の電子部品26に通電される。電子部品26は、コイル213に通電するための駆動電流を生成し、通電を制御する。コイル213に駆動電流が供給されることで、ステータコア211の複数のティース42に、磁束が生じる。そして、ティース42とロータ32に搭載されているマグネット322との間の磁束が及ぼす作用により、周方向のトルクが発生する。その結果、中心軸9を中心として回転部3が回転する。また、シャフト31に直接的または間接的に取り付けられている機器が、回転部3とともに回転する。
なお、上述のとおり、上側軸受61は、金属製の上側軸受ホルダ部251に支持されている。また、下側軸受62は、金属製の下側軸受ホルダ部252に支持されている。これにより、モータ1の駆動時に各部の温度が上昇した場合でも、上側軸受61と上側軸受ホルダ部251との間、および下側軸受62と下側軸受ホルダ部252との間の相対的な寸法変化や変形が抑制される。このため、回転部3の空転を防ぎ、高い回転精度が維持される。
<1-2.ケーシング側導通部品およびカバー側導通部品の詳細な構造>
次に、ケーシング側導通部品223およびカバー側導通部品232のより詳細な構造について、説明する。ケーシング側導通部品223およびカバー側導通部品232の材料には、それぞれ鉄(例えば、SPCC)、真鍮、または銅等の導電性を有する金属が用いられる。
図2は、モータ1の部分縦断面図である。図2に示すように、上側軸受ホルダ部251は、ホルダ円筒部91とフランジ部92とを有する。ホルダ円筒部91は、中心軸9に沿って円筒状に延びる。また、ホルダ円筒部91の径方向内側には、上側軸受61が配置される。フランジ部92は、ホルダ円筒部91の下端部から径方向外側へ拡がる。フランジ部92は、カバー本体部231を形成する樹脂に埋め込まれている。
図3は、カバー側導通部品232の斜視図である。図3に示すように、カバー側導通部品232は薄板状の部品である。カバー側導通部品232は、例えば、一枚の金属製の薄板材を切断およびプレスすることによって製造される。また、カバー側導通部品232は、カバー本体部231を形成する樹脂に埋め込まれつつ、径方向に延びる。カバー側導通部品232は、接触部71と、取付部72と、延長部73とを有する。接触部71は、カバー側導通部品232のうち、径方向外側の端部に位置する。取付部72は、カバー側導通部品232のうち、径方向内側の端部に位置する。延長部73は、接触部71と取付部72とを繋ぐ。
図4は、カバー23の斜視図である。カバー23を樹脂成形する前段階として、上側軸受ホルダ部251のフランジ部92に、カバー側導通部品232の取付部72を取り付ける。そして、カバー側導通部品232および上側軸受ホルダ部251が保持された金型の内部に、樹脂を流し込む。また、カバー側導通部品232および上側軸受ホルダ部251が樹脂の流れによって浮いたり反ったりすることを防ぐために、複数箇所(本実施形態では、2箇所)で、ピン等を用いて、カバー側導通部品232および上側軸受ホルダ部251を押さえつける。これにより、成形後のカバー本体部231において、当該ピン等の跡である2つの第1穴部64および第2穴部65が形成される。第1穴部64および第2穴部65はそれぞれ、カバー本体部231の下側の面から上側へ凹む。第1穴部64において、カバー側導通部品232の取付部72の一部がカバー本体部231の外部へ露出する。また、第2穴部65において、カバー側導通部品232の延長部73の一部がカバー本体部231の外部へ露出する。
なお、カバー側導通部品232の取付部72は、上側軸受ホルダ部251のフランジ部92に、熱かしめによって取り付けられる。これにより。カバー側導通部品232は、上側軸受ホルダ部251と電気的に導通する。ただし、カバー側導通部品232の取付部72は、上側軸受ホルダ部251のフランジ部92に、ネジ止め、溶着、溶接、かしめ、または接着によって取り付けられてもよい。
また、上述のとおり、カバー側導通部品232の延長部73の少なくとも一部は、カバー本体部231を形成する樹脂に埋め込まれる。これにより、延長部73の下側に電子部品26等が配置される場合でも、これらの電子部品26とカバー側導通部品232との間の絶縁性を高めることができる。
なお、本実施形態のモータ1においては、モータ1全体を軸方向により小型化するために、上側軸受ホルダ部251および上側軸受61の一部分が、ケーシング22の上端部より下側に配置されている。これにより、端壁部44の上端部は、上側軸受ホルダ部251のフランジ部92の下面よりも上側に位置している。
そこで、本実施形態のカバー側導通部品232には、接触部71と取付部72との間において、軸方向に延びる段差部74が設けられている。これにより、接触部71の軸方向位置は、取付部72の軸方向位置よりも上側に位置する。また、図4に示すように、カバー本体部231は、突出部237をさらに有する。突出部237は、カバー本体部231の下面からさらに下側へ突出する。カバー側導通部品232の延長部73のうち、段差部74よりも径方向内側の部位は、突出部237を形成する樹脂に覆われる。カバー側導通部品232の延長部73のうち、段差部74よりも径方向外側の部位は、カバー本体部231のうちの突出部237よりも径方向外側の部位を形成する樹脂に覆われる。このように、カバー側導通部品232およびカバー本体部231を、ケーシング22の端壁部44の上端部と上側軸受ホルダ部251のフランジ部92の下面との間の高低差を考慮した形状とすることによって、カバー本体部231の成形に用いる樹脂量を低減できる。なお、上述のとおり、カバー側導通部品232は薄板状であるため、プレス等によって段差部74を容易に形成できる。ただし、段差部74を設ける代わりに、延長部74が、接触部71と取付部72との間の少なくとも一部を一定の傾斜角度で傾斜する形状としてもよい。つまり、接触部71の軸方向位置が、取付部72の軸方向位置よりも上側(軸方向一方側)にあればよい。
また、図4に示すように、カバー本体部231は、第1突出部233と、第2突出部234とを有する。第1突出部233は、上述の溝部230よりも径方向外側、すなわち、カバー本体部231の外周部から、下側へ突出する。第2突出部234は、第1突出部233及び溝部230よりも径方向内側において、カバー本体部231から下側へ突出する。また、カバー側導通部品232の接触部71は、溝部230に位置する。本実施形態では、接触部71の全体が、カバー本体部231の外部へ露出する。ただし、接触部71の少なくとも一部がカバー本体部231の外部へ露出していればよい。
図5は、ケーシング22の斜視図である。図1、図2、および図5に示すように、ケーシング側導通部品223は、ケーシング22の外周面に沿って、略軸方向に延びる。ケーシング側導通部品223は、第1端子51と、第2端子52と、導線部53とを有する。第1端子51は、ケーシング側導通部品223のうち、上側の端部に位置する。第2端子52は、ケーシング側導通部品223のうち、下側の端部に位置する。導線部53は、第1端子51と第2端子52とを繋ぐ。導線部53の上側の端部は、第1端子51と連結され、電気的に導通している。導線部53の下側の端部は、第2端子52と連結され、電気的に導通している。
図2に示すように、本実施形態の第1端子51は、基端部511と、屈曲部512と、延設部513とを有する。基端部511は、導線部53の上端部から、上方へ向けて略軸方向に延びる。屈曲部512は、基端部511の上端部から、径方向内側へ延びる。延設部513は、第1端子51の先端にあり、屈曲部512の径方向内側の端部から、下方へ向けて略軸方向に延びる。基端部511は、ケーシング22の端壁部44の外周面に配置され、屈曲部512は端壁部44の上端面に配置され、延設部513は端壁部44の内周面に配置される。ただし、ケーシング側導通部品223の上側の端部の形状は、これに限定されない。ケーシング側導通部品223の少なくとも一部が、端壁部44の上側の端面に位置していればよい。
上述のとおり、端壁部44は、カバー本体部231の第1突出部233と第2突出部234との径方向の間に設けられた溝部230においてカバー23に圧入される。このとき、カバー側導通部品232の接触部71と、端壁部44の上側の端面に位置するケーシング側導通部品223の屈曲部512とが、端壁部44とカバー本体部231とに挟まれることによって接触する。これにより、カバー側導通部品232は、ケーシング側導通部品223と電気的に導通する。
なお、溝部230の底面235(図1および図4参照)は、端壁部44の上方に位置し、端壁部44の上側の端面に沿って、略円環状に拡がっている。カバー本体部231の第1突出部233は、底面235の径方向外側の端部から下方へ向けて突出し、かつ、下面視において略円弧状に延びている。また、第2突出部234は、底面235の径方向内側の端部から下方へ向けて、略円筒状に突出している。第1端子51の基端部511の一部分は、端壁部44の外周面と第1突出部233との間に配置されている。屈曲部512は、端壁部44の上側の端面と溝部230の底面235との間に配置されている。また、延設部513は、端壁部44の内周面と第2突出部234との間に配置されている。
すなわち、本実施形態では、端壁部44の上端部に、フック形状の第1端子51が掛けられている。そして、溝部230において、当該第1端子51を、カバー本体部231が覆うことによって、保持している。これにより、第1端子51が、より確実に固定されている。また、第1端子51とカバー側導通部品232の接触部71とが、より確実に接触する。
また、上述のとおり、溝部230において端壁部44とカバー本体部231とが圧入により強固に固定される。これにより、カバー23の浮き上がりによるカバー側導通部品232とケーシング側導通部品223との離間が抑制される。また、カバー側導通部品232の接触部71は、溝部230内に位置する。このため、接触部71がケーシング22とカバー23との嵌め合いの妨げとなることを防止できる。
また、本実施形態では、カバー側導通部品232は、カバー本体部231の下側の面においてケーシング側導通部品223と接触する。これにより、ケーシング側導通部品223の軸方向の長さをより短くしつつ、カバー側導通部品232と電気的に導通させることができる。
次に、ケーシング側導通部品223の導線部53は、第1端子51からケーシング円筒部221の外周面に沿って、下方へ延びている。導線部53には、例えば、樹脂製の被覆が施されている。また、ケーシング22は、ケーシング円筒部221の外周面に、2つの壁部224を有している。2つの壁部224は、略軸方向に延びている。導線部53は、ケーシング円筒部221の外周面において、2つの壁部224の間に配置されている。これにより、ケーシング側導通部品223の損傷や、引っ掛かりが抑制されている。なお、ケーシング22は、3つ以上の壁部224を有していてもよい。
図6は、モータ1の部分下面図である。図1および図6に示すように、導線部53は、ケーシング円筒部221の外周面の下端部から、ケーシング底板部222の下面に沿って径方向内側へと延びている。上述のように、導線部53のうち第1端子51とは反対側の端部には、丸端子である第2端子52が、例えばかしめによって固定されている。
下側軸受ホルダ部252は、上側軸受ホルダ部251と同様に、ホルダ円筒部とフランジ部92とを有する。フランジ部92には、ネジ孔250が設けられている。第2端子52は、金属製のネジ900によって下側軸受ホルダ部252のネジ孔250にネジ止めされている。これにより、第2端子52と下側軸受ホルダ部252とが、電気的に導通している。
ケーシング22を樹脂成形する際には、下側軸受ホルダ部252とステータ21とが保持された金型の内部に、樹脂を流し込む。このとき、下側軸受ホルダ部252のネジ孔250が金型に覆われる。これにより、成形後のケーシング22から、ネジ孔250が外部へ露出する。その後、モータ1を組み立てる際に、ケーシング側導通部品223の第2端子52にネジ900を挿入し、下側軸受ホルダ部252のネジ孔250に、ネジ900を締結する。これにより、ケーシング側導通部品223と下側軸受ホルダ部252とが、電気的に導通する。
上述のとおり、上側軸受61の外輪602は、上側軸受ホルダ部251と電気的に導通し、上側軸受ホルダ部251は、カバー側導通部品232の一端と電気的に導通する。また、カバー側導通部品232の他端は、ケーシング側導通部品223の第1端子51と電気的に導通する。また、ケーシング側導通部品223の第2端子52は、下側軸受ホルダ部252と電気的に導通し、下側軸受ホルダ部252は、下側軸受62の外輪602と電気的に導通する。すなわち、上側軸受61および下側軸受62は、カバー側導通部品232およびケーシング側導通部品223を用いて電気的に接続される。これにより、上側軸受61と下側軸受62との間が同電位となり、電位差が抑制される。この結果、上側軸受61および下側軸受62とシャフト31との間を流れようとする電流が低減され、上側軸受61および下側軸受62における電食現象が、抑制される。
特に、本実施形態では、金属製のカバー側導通部品232および金属製のケーシング側導通部品223を用いることによって、カバー本体部231が樹脂製であっても、上側軸受61および下側軸受62の電食を防止する構造を容易に形成することができる。これにより、従来の金属製のカバーをプレス成形して製造する場合よりも、モータ1の製造作業が容易になり、さらに製造設備や金型を安価かつ小型にすることができる。この結果、モータ1の製造コストを削減できる。
<2.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限定されない。
上述の実施形態において、上側軸受ホルダ部251および下側軸受ホルダ部252は、設けられなくてもよい。例えば、上側軸受61は、上側軸受ホルダ部251を介さず、カバー本体部231に直接的に固定されてもよい。すなわち、カバー23は、上側軸受61を直接的または間接的に保持する構成であればよい。そして、上側軸受61の外輪602と、カバー側導通部品232の取付部72とを直接的に、電気的に導通させてもよい。また、下側軸受62は、下側軸受ホルダ部252を介さず、ケーシング底板部222に直接的に固定されてもよい。すなわち、ケーシング22は、下側軸受62を直接的または間接的に保持する構成であればよい。そして、下側軸受62の外輪602と、ケーシング側導通部品223の第2端子52とを直接的に、電気的に導通させてもよい。
上述の実施形態において、ケーシング22の端壁部44の上端部に掛けられるケーシング側導通部品223のフック形状の向きは、逆であってもよい。図7は、変形例に係るモータ1Bの部分縦断面図である。図7の変形例では、ケーシング側導通部品223Bの導線部53Bは、ケーシング22Bの端壁部44Bの内周面に沿って延びる。ケーシング側導通部品223Bの第1端子51Bは、導線部53Bから、端壁部44Bの上側の端面を通って、径方向外側へ向かう。このような構造であっても、第1端子51Bとカバー側導通部品232Bの接触部71Bとを、電気的に導通させることができる。また、本変形例のように、導線部53Bが端壁部44Bの内側に配置されることによって、導線部53Bがモータ1Bの外部の作業者や物と接触して損傷し、または外れることを防止できる。
上述の実施形態および変形例では、カバー側導通部品における水平に延びる接触部に対して、ケーシング側導通部品の第1端子のフック形状を接触させていた。しかしながら、ケーシング側導通部品をフック形状の無い構造とし、カバー本体部の接触部にフック形状を設けてもよい。
図8は、変形例に係るモータ1Cの部分縦断面図である。図8の例では、カバー側導通部品232Cにおいて、接触部71Cの径方向外側の端部から下方へ突出する突出部711Cが設けられている。ケーシング側導通部品223Cの第1端子51Cは、ケーシング22Cの端壁部44Cの外周面に沿って軸方向に延びる。端壁部44Cは、カバー本体部231Cの溝部230Cにおいて圧入される。このとき、カバー側導通部品232Cの突出部711Cと、ケーシング側導通部品223Cの第1端子51Cとが、端壁部44Cとカバー本体部231Cとに径方向に挟まれることによって接触する。これにより、カバー側導通部品232Cとケーシング側導通部品223Cとを、電気的に導通させることができる。
図9は、変形例に係るモータ1Dの部分縦断面図である。図9の例では、カバー側導通部品232Dにおいて、接触部71Dの径方向外側の端部から下方へ突出する突出部711Dが設けられている。ケーシング側導通部品223Dの第1端子51Dは、ケーシング22Dの端壁部44Dの内周面に沿って軸方向に延びる。端壁部44Dは、カバー本体部231Dの溝部230Dにおいて圧入される。このとき、カバー側導通部品232Dの突出部711Dと、ケーシング側導通部品223Dの第1端子51Dとが、端壁部44Dとカバー本体部231Dとに径方向に挟まれることによって接触する。これにより、カバー側導通部品232Dとケーシング側導通部品223Dとを、電気的に導通させることができる。また、本変形例のように、第1端子51Dが端壁部44Dの内側に配置されることによって、第1端子51Dがモータ1Dの外部の作業者や物と接触して損傷し、または外れることを防止できる。
さらに、ケーシング側導通部品の第1端子を含む一部分以外の部位は、ケーシングに埋め込まれていてもよい。そして、当該第1端子を含む一部分のみが、ケーシングから露出してカバー側導通部品と接触して、電気的に導通されてもよい。
すなわち、本発明においては、ケーシング側導通部品の少なくとも一部が、ケーシング円筒部の内周面、外周面、または上側の端面に位置し、ケーシング側導通部品とカバー側導通部品とが、ケーシング円筒部の端壁部の上側の端部とカバー本体部とに挟まれることによって接触する構造を有していればよい。
図10は、他の変形例に係るカバー側導通部品232Eおよび上側軸受ホルダ部251Eの斜視図である。図10の例では、また、カバー側導通部品232Eは、接触部71Eと、固定部75Eと、延長部73Eとを有する。接触部71Eは、上述の実施形態および変形例と同様に、カバー側導通部品232Eのうち、径方向外側の端部において、ケーシング側導通部品と接触する。固定部75Eは、端部が開放された環状形状により弾性を有する。延長部73Eは、接触部71Eと固定部75Eとを繋ぐ。固定部75Eは、上側軸受ホルダ部251Eのホルダ円筒部91Eの周囲に対して挟持する。このように、弾性を有する固定部75Eを上側軸受ホルダ部251Eに挟み込み固定することによって、ネジや接着等を用いてこれらを固定する必要がなくなるため、部品点数を削減できる。
また、図10の変形例において、延長部73Eは、縦板部731Eと、横板部732Eとを有する。縦板部731Eは、軸方向および径方向に薄板状に拡がる。横板部732Eは、軸方向に対して垂直に薄板状に拡がる。また、接触部71Eは、軸方向に対して垂直に薄板状に拡がる。接触部71Eは、横板部732Eとは径方向に連続し、縦板部731Eとは直交しつつ連続する。このような構造を有するカバー側導通部品232Eは、例えば、一枚の金属製の薄板材を切断および折り曲げることにより、容易に形成することができる。また、本変形例では、カバーを樹脂成形する際に、横板部732Eおよび接触部71Eを、ピン等を用いて押さえつけることができる。これにより、カバー側導通部品232Eの各部が樹脂の流れによって浮いたり反ったりすることを防止できる。
図11は、他の変形例に係るカバー23Fの斜視図である。図11の例では、カバー本体部231Fは、複数のリブ70Fを有する。複数のリブ70Fはそれぞれ、カバー本体部231Fから下側へ突出しつつ径方向に延びる。複数のリブ70Fを設けることにより、カバー本体部231Fの強度を高めることができる。また、カバー側導通部品の少なくとも一部を、複数のリブ70Fのうちの1本に埋め込むことができる。これにより、カバー本体部231F全体の成形に用いる樹脂量を低減させることができる。
図12は、他の変形例に係るカバー23Gの斜視図である。上述の実施形態および変形例では、カバー側導通部品は、カバーの樹脂成形の際にインサートされることによって、カバー本体部に固定されていた。しかしながら、図12の変形例に示すように、カバー側導通部品232Gは、カバー本体部231Gとは別体として設けられてもよい。そして、ネジ700Gを用いて、カバー本体部231Gに固定されてもよい。
上述の実施形態および変形例では、ケーシング側導通部品は、下側軸受ホルダ部に接続されることによって下側軸受と電気的に導通していた。しかしながら、ケーシング側導通部品は、ステータコアに接続されることによってステータコアと電気的に導通してもよい。これにより、軸受とステータコアとの間が同電位となり、電位差を抑制できる。この結果、軸受とステータコアとの間に電流が流れることによる電食の発生を抑制できる。
上述の実施形態および変形例において、カバー側導通部品は薄板状であり、例えば、金属製の薄板材を切断およびプレスすることによって製造されていた。しかしながら、カバー側導通部品は、2つの金属製の端子と、当該2つの端子を接続するリード線とによって形成されてもよい。
また、各部材の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上述の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、モータに利用できる。
1,1B,1C,1D モータ
2 静止部
3 回転部
9 中心軸
21 ステータ
22,22B,22C,22D ケーシング
23,23F,23G カバー
24 回路基板
31 シャフト
32 ロータ
43 ケーシング本体部
44,44B,44C,44D 端壁部
60 軸受部
61 上側軸受
62 下側軸受
64 第1穴部
65 第2穴部
70F リブ
71,71B,71C,71D,71E 接触部
72 取付部
73,73E 延長部
74 段差部
75E :固定部
91,91E ホルダ円筒部
92,92G フランジ部
211 ステータコア
212 インシュレータ
213 コイル
220 内部空間
221 ケーシング円筒部
222 ケーシング底板部
223,223B,223C,223D ケーシング側導通部品
225 ケーシング開口部
230,230C,230D 溝部
231,231C,231D,231F,231G カバー本体部
232,232B,232C,232D,232E,232G カバー側導通部品
233 第1突出部
234 第2突出部
251,251E,251G 上側軸受ホルダ部
252 下側軸受ホルダ部
711C,711D 突出部
731E 縦板部
732E 横板部

Claims (9)

  1. モータであって、
    静止部と、
    中心軸を中心として軸受部を介して回転する回転部と、
    を有し、
    前記静止部は、
    前記中心軸を環状に取り囲み、径方向に延びる複数のティースを有する磁性体であるステータコアを含むステータと、
    前記ステータの少なくとも一部を収容するケーシングと、
    前記ケーシングに固定されるカバーと、
    を有し、
    前記軸受部は、前記中心軸の周囲において互いに軸方向に離間して配置される一方側軸受および他方側軸受を含み、
    前記ケーシングは、
    軸方向一方側に形成されたケーシング開口部と、
    前記ケーシング開口部から軸方向他方側へ向けて円筒状に延びるケーシング円筒部と、
    前記ケーシング円筒部の軸方向他方側の端部から径方向内側に拡がり、前記他方側軸受が直接的または間接的に固定されるケーシング底部と、
    軸方向に延び、前記他方側軸受または前記ステータコアと電気的に導通する金属製のケーシング側導通部品と、
    を有し、
    前記ケーシング円筒部と前記ケーシング底部とは樹脂製の単一部材であり、前記ステータは、前記ケーシング円筒部および前記ケーシング底部の少なくとも一方に収容され、
    前記カバーは、
    前記ケーシング開口部を覆う樹脂製のカバー本体部と、
    前記カバー本体部の中央に固定され、前記一方側軸受を保持する金属製の一方側軸受ホルダ部と、
    径方向に延び、一端が前記一方側軸受ホルダ部と電気的に導通し、他端が前記ケーシング側導通部品と電気的に導通する金属製のカバー側導通部品と、
    を有し、
    前記カバー側導通部品は、
    径方向外側の端部において、前記ケーシング側導通部品と接触する接触部と、
    径方向内側の端部において、前記一方側軸受ホルダ部に取り付けられる取付部と、
    前記接触部と前記取付部とを繋ぐ延長部と、
    を有し、
    前記延長部の少なくとも一部は、前記カバー本体部に埋め込まれ、
    前記接触部は、軸方向他方側へ向けて、前記カバー本体部の外部へ露出する、モータ。
  2. 請求項1に記載のモータであって、
    前記カバー側導通部品は、前記カバー本体部の軸方向他方側の面において前記ケーシング側導通部品と接触する、モータ
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータであって、
    前記ケーシング側導通部品の少なくとも一部は、前記ケーシング円筒部の内周面、外周面、または軸方向一方側の端面に位置し、
    前記ケーシング側導通部品と前記カバー側導通部品とは、前記ケーシング円筒部の軸方向一方側の端部と前記カバー本体部とに挟まれることで接触する、モータ
  4. 請求項1に記載のモータであって、
    前記ケーシング円筒部は、
    前記ステータを覆うケーシング本体部と、
    前記ケーシング本体部から軸方向一方側へ突出する円筒状の端壁部と、
    を有し、
    前記カバーは、
    前記カバー本体部の外周部から軸方向他方側へ突出する第1突出部と、
    前記第1突出部よりも径方向内側において、前記カバー本体部から軸方向他方側へ突出する第2突出部と、
    をさらに有し、
    前記端壁部は、前記第1突出部と前記第2突出部との径方向の間に設けられた溝部において前記カバーに圧入され、
    前記ケーシング側導通部品の少なくとも一部は、前記端壁部の軸方向一方側の端面に位置し、
    前記接触部は、前記溝部において、前記カバー本体部の外部へ露出し、
    前記ケーシング側導通部品と前記カバー側導通部品とは、前記端壁部と前記カバー本体部とに挟まれることで接触する、モータ
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記カバー側導通部品は薄板状の部品である、モータ
  6. 請求項1に記載のモータであって、
    前記カバー本体部は、
    軸方向他方側の面から軸方向一方側へ凹む穴部
    を有し、
    前記穴部において、前記延長部の一部は前記カバー本体部の外部へ露出する、モータ
  7. 請求項1に記載のモータであって、
    前記一方側軸受ホルダ部は、
    径方向内側に前記一方側軸受が配置され、前記中心軸に沿って円筒状に延びるホルダ円筒部と、
    前記ホルダ円筒部の軸方向他方側の端部から径方向外側へ拡がるフランジ部と、
    を有し、
    前記フランジ部は、前記カバー本体部に埋め込まれ、
    前記取付部は、前記フランジ部に取り付けられ、
    前記接触部の軸方向位置は、前記取付部の軸方向位置よりも軸方向一方側にある、モータ
  8. 請求項1に記載のモータであって、
    カバー本体部は、
    それぞれ軸方向他方側へ突出しつつ径方向に延びる複数のリブ
    を有し、
    前記延長部の少なくとも一部は、前記複数のリブのうちの1本に埋め込まれる、モータ
  9. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記ケーシング円筒部のうち軸方向一方側の端部を含む円筒状の端壁部の径方向内側には、前記ケーシング開口部から軸方向の他方側へ連続する内部空間が形成され、
    前記ケーシング側導通部品の少なくとも一部は、前記端壁部の内周面に位置し、
    前記ケーシング側導通部品と前記カバー側導通部品とは、前記端壁部よりも径方向内側において接触する、モータ
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