JP7477923B1 - 学習支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】間違えた問題を次回学習する際に類題と一緒に出題することを可能とする学習支援システムを提供することである。【解決手段】学習支援システム10は、学習者4が知識を習得するための複数の問題及び該複数の問題に夫々対応する解答が登録された問題記憶部12と、複数の問題の各問題の出題日を決定する際に、学習者4の学習効果を高めるように出題間隔を決定する出題間隔決定部14と、学習者4が不正解となった問題と類似関係にある問題の出題日を予定よりも早めて不正解となった問題の出題日に揃えるように前記出題間隔を調整する類似問題早出調整部17と、出題間隔決定部14及び類似問題早出調整部17により決定又は調整された出題間隔に基づいて、学習者4に各問題を出題する出題部18と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、学習支援システムに関する。
従来、学習者は紙媒体を用いて学習していたが、デジタル技術の発展により、学習のためのソフトウェア等が開発されている。本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、問題毎に付されている問題番号に対応させて前記問題を記憶する問題記憶手段と、前記問題毎の正解を前記問題番号に対応させて記憶する正解記憶手段と、前記問題毎の解説を前記問題番号に対応させて記憶する解説記憶手段と、前記問題記憶手段に記憶されている前記問題を表示する問題表示手段と、前記問題表示手段により表示された前記問題に対する解答を入力する解答入力手段と、前記正解記憶手段に記憶されている前記正解と前記解答入力手段により入力された前記解答とを照合し、前記問題に対する前記解答を採点する採点手段と、前記採点手段により採点された前記解答が正しい場合には、 前記正解記憶手段に記憶されている前記正解を表示し、前記解答が誤っている場合には、 前記解説記憶手段に記憶されている前記解説を表示する解答表示手段とを備えることを特徴とする学習装置が開示されている。
特開2004-29649号公報
例えば、特許文献1に開示されたようなソフトウェアなどの学習支援装置を利用して学習することが出来るが、これらの学習支援装置に登録された問題の中には類題が存在するはずである。得意な問題であれば何の支障もないが、間違えやすい問題は類題を一緒に解くことで理解が深まることが期待される。
本発明の目的は、間違えた問題を次回学習する際に類題と一緒に出題することを可能とする学習支援システムを提供することである。
本発明に係る学習支援システムは、学習者が知識を習得するための複数の問題及び該複数の問題に夫々対応する解答が登録された問題記憶部と、前記複数の問題の各問題の出題日を決定する際に、前記学習者の学習効果を高めるように出題間隔を決定する出題間隔決定部と、前記学習者が不正解となった問題の次回の出題日を動かさずにそのままの日に出題し、前記不正解となった問題と類似関係にある問題の次回の出題日を予定よりも早めて前記不正解となった問題の前記次回の出題日同じ日に揃えるように前記出題間隔を調整する類似問題早出調整部と、前記出題間隔決定部及び前記類似問題早出調整部により決定又は調整された前記出題間隔に基づいて、前記学習者に前記各問題を出題する出題部と、 を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る学習支援システムにおいて、前記類似問題早出調整部は、前記不正解となった問題に対する回答が2回以上であり、かつ、正答率が所定値以下となるときに、前記類似関係にある問題のうち、類似度が高い問題の早出しを調整することが好ましい。
また、本発明に係る学習支援システムにおいて、前記類似問題早出調整部は、前記類似関係にある問題のうち、前記出題間隔が所定の期間内である問題の早出しを調整することが好ましい。
本発明によれば、間違えた問題を次回学習する際に類題と一緒に出題することが出来る。
本発明に係る実施形態の学習支援システムを示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを用いて出題されている様子を示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを用いて出題された問題に解答した様子を示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを用いて問題を登録している様子を示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを用いて登録された問題が出題されている様子を示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを用いて出題された問題に解答した様子を示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを用いて倍率等を設定している様子を示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを用いて出題された類似関係にある3つの問題を表示する様子を示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを示す図である。 本発明に係る実施形態の学習支援システムを示す図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を示す図である。図2は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を用いて出題されている様子を示す図である。図3は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を用いて出題された問題に解答した様子を示す図である。
図4は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を用いて問題を登録している様子を示す図である。図5は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を用いて登録された問題が出題されている様子を示す図である。
図6は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を用いて出題された問題に解答した様子を示す図である。図7は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を用いて倍率等を設定している様子を示す図である。
図8は、本発明に係る実施形態の学習支援システム10を用いて出題された類似関係にある3つの問題を表示する様子を示す図である。
学習支援システム10は、学習者4が生涯学習を行うために効率良く学習するためのシステムである。学習支援システム10は、問題記憶部12と、出題間隔決定部14と、出題頻度調整部16と、類似問題早出調整部17と、出題部18と、科目延長設定部20とを備える。
問題記憶部12は、学習者4が知識を習得するための複数の問題及び該複数の問題に夫々対応する解答を登録する機能を有する。ここでは、図4に示されるように、学習者4自身が学ぶことを望む問題を作成して登録することができるものとして説明するが、予め準備された問題を登録してもよい。
図4,5に示される例では、「日本の都道府県で一番面積が広いのは大阪である」という問を○×で解答する問題である。ここでは、×を選択すると、図6に示されるように「正解」と表示される。なお、もちろん、この問題の正解は、「北海道」であるため、正しい解答が表示されるとともに、関連情報として、一番面積が狭い都道府県が「香川県」であることも表示される。
問題記憶部12によって登録された各問題は、複数の科目に分類されている。科目は、例えば、日本史、世界史、英語、数学、化学、物理、生物学、知的財産などの他、気象予報士、情報処理安全確保支援士、宅建士、弁理士、行政書士などのように資格別に分類されてもよい。
出題間隔決定部14は、複数の問題の各問題の出題日時を決定する際に、エビングハウスの忘却曲線に基づいて学習者4の学習効果を高めるように出題間隔を決定する機能を有する。エビングハウスの忘却曲線とは、人が忘却するメカニズムを端的に表したグラフのことであり、縦軸に「節約率」を、横軸に「時間」をとったグラフである。
出題間隔決定部14は、エビングハウスの忘却曲線に基づいて、学習した内容が効率良く定着するように間隔を設定することができ、例えば、学習した後の10分後、翌朝3時、5日~6日後、10~14日後、15~20日後、21日~28日後といった間隔で設定することが出来る。なお、このように間隔で設定がなされるが、出題された問題を間違えた場合、出題頻度は、最初に戻り、10分後、翌朝3時・・・という形で出題される。
また、出題間隔決定部14は、正答の割合が7割以上を保っていたときに34~39日、40~50日、51日~79日後、80日~90日後に設定し、以後、正答率が9割以上の場合は、例えば、86400秒×(乱数(75~90)+(正解数×3))の計算式を用いて設定することが出来る。
出題頻度調整部16は、学習者4にとって学習の必要性が低い問題の出題頻度を下げるように、必要性が低い問題の出題間隔に所定の倍率を乗じる。なお、所定の倍率は、ここでは、科目毎に設定するものとして説明するが、問題毎に設定してもよい。
例えば、一度、情報処理安全確保支援士の資格試験に合格した者は、当該資格試験に関する知識を習得しているため、頻繁に問題を解き直す必要性に乏しく、その時間を他の勉強に費やした方が効率がよい。
しかしながら、全く勉強しなくなると知識が抜けてしまう可能性があるため、例えば、図7に示されるように、情報処理安全確保支援士の出題間隔に所定の倍率(例えば、15倍)を乗じて間隔を広げる。このように、出題頻度調整部16は、所定の倍率を科目毎(例えば、情報処理安全確保支援士)に設定可能とする。
具体的には、出題間隔の期間に所定の倍率を乗じることで、例えば、本来30日後に出題される問題が1年後に出題されるように調整することが出来る。これにより、数年前に登録した問題が、忘れかけてしまっていた頃に出題されるため、記憶の定着が図れるという利点がある。
例えば、出題までの秒数が2,937,600秒(34日)の場合で倍率が15となっている場合、2,937,600秒×15=44,064,000秒(510日)、すなわち、1年以上出題されないように調整することが出来る。
必要性の高い問題に時間を費やしながら、上記のように必要性の低い問題も頻度を下げて学習することで知識が抜けないように保持し生涯学習に対応することが出来るという利点がある。
登録した問題数が増えてくると一日に大量の問題が出題されてしまうことがあり、学習者4の学習意欲が低下してしまう虞がある。しかしながら、上記のように調整することで、登録された問題を分散させて出題することができ、学習者4の学習意欲を保つことが出来るという効果がある。
また、出題頻度調整部16は、正解数が12回以上のものは、出題間隔に5~7日を加算する処理を行う追加機能を有する。これは、過去に12回以上正解していたものは、頻繁に出題しても学習に影響がないと判断しているためである。
さらに、出題頻度調整部16は、正解数が12回未満でも、倍率が2以上の場合には、出題間隔に1~2日を加算する処理を行う追加機能を有する。たとえ正解数が12回未満でも、倍率が2以上の場合には急いで再出題する必要性が乏しいと判断しているためである。
出題頻度調整部16は、次回の出題日時が24時間以上のときは、各問題について、それぞれ5時間程度の出題の時間差を設ける処理を行う追加機能を有する。この処理を行うことで、出題が特定の時間に集中せずに分散させるようにする。
また、出題頻度調整部16は、正解数が16回以下である場合、360日を上限として次回出題日時を300~360日にする追加機能を有する。上記のように、倍率を乗じる処理を行うことで、例えば、510日後に出題するといったように極端に長い出題間隔になることがある。そして、資格試験の終了間近に登録し、直後の試験が開催され、高い倍率を設定した問題は特に出題回数が極端に低下する可能性があるため、1年に一度は必ず出題されるように調整を行うためである。
さらに、出題頻度調整部16は、正解数が16回を超え、1820日以上なら1820を上限とする処理を行う。正解数が多かったとしても、1820日(5年)程度を上限にしなければ、記憶が維持できない可能性があるためである。
出題頻度調整部16は、次回の出題日時が3日後以降で、かつ、次回出題日が12月31日~1月4日の場合に6~7日を加算する処理を行う追加機能を有する。この処理は、年末年始は休みたいと考える学習者4が存在することを想定したためである。なお、3日以降という制限があるため、全く出題されないということではない。
また、出題頻度調整部16は、次回出題日時が8日後以降で、かつ、土曜日か日曜日の出題の場合に2日~5日加算する処理を行う追加機能を有する。このように処理を行うのは、土日は休みたいと考える学習者4が存在することを想定したためである。
さらに、出題頻度調整部16は、次回の出題日時が20日後以降で、かつ、水曜日に出題される場合に1日加算する又は1日減算する処理を行う追加機能を有する。水曜日の出題頻度をわずかに減らすことで、学習者4の勉強に対するモチベーション維持に繋がるようにことを想定したためである。
出題頻度調整部16は、次回の出題日時が3日後以降の場合、出題時刻を例えば午前3時などに統一する追加機能を有する。出題数が100を超えてくると問題を全て正解した後も、その後すぐに違う問題が出題されるといったことが増えて学習者4がストレスを感じることを防ぐためである。
類似問題早出調整部17は、学習者4が不正解となった問題と類似関係にある問題の出題日を予定よりも早めて不正解となった問題の出題日に揃えるように出題間隔を調整する機能を有する。
学習支援システム10は、学習者4が生涯学習を行うために効率良く繰り返し学習するためのシステムであり、問題記憶部12には様々なカテゴリの問題が登録されているが、これらの問題の中には互いに類似関係にある類題が存在する。これらの類題の出題日を揃えると同じ概念の問題を解くため、学習者4に対する気づきを与えやすく、効率良く学習することが期待される。
ここで、出題間隔決定部14は、出題間隔決定部14の乱数を用いて出題間隔を設定しているため、類似の問題についてもバラバラに出題される。さらに、出題頻度調整部16の倍率機能が利用されると、より一層類似の問題が散らばって出題される確率が高くなる。このような状況であると類似問題を同じタイミングで解く気づきの機会を逸失してしまう可能性がある。
例えば、図8に示されるような3つの問題が問題記憶部12に登録された場合、出題間隔決定部14の乱数などにより3つの問題がバラバラに出題される。ここで、図8に示される3つの問題のうち問題1は一番文字数が多くて詳しい情報が開示されている。歴史の勉強が十分に進んでいない場合、問題1に比べて情報量の少ない問題2の正答率が下がる可能性がある。
問題1の次に問題2が出題されると学習者4の理解力を高めることができ、また逆の順番で、問題2の次に問題1が出題されても、2つの問題が同じ日に出題されれば理解に繋がりやすい。しかしながら、乱数を使って出題間隔を決めていると問題1と問題2が連続して出題されるとは限らない。
また、問題1は問題2に比べて詳しい情報があるため、問題1の連続正解率は高くなると出題頻度が低くなり、問題2のみが繰り返し出題される虞がある。乱数を使って出題間隔を決めていると言っても、生涯学習という長いスパンで見ると出題日が重なる可能性もゼロではないが低いため、学習効率が良いと言える状況ではない。そこで、類似問題早出調整部17の機能により、問題の不正解時に一定程度類似すると考えられる出題予定日時を早める。
また、類似問題早出調整部17は、不正解となった問題に対する回答が2回以上であり、かつ、正答率が8割以下となるときに、類似関係にある問題のうち、類似度が高い問題の早出しを調整する機能を有する。なお、類似問題早出調整部17は、早出しの対象とするのは、類似関係にある問題のうち、出題間隔が所定の期間内(例えば、30日以内)である場合に早出しを調整する。
ここで、類題の判定する方法としては学習者4が自己で類似と考えるものの問題を紐づけて登録したものを利用することであるが、手動で登録するものだけに頼ると学習者4の負担が多くなるため、自動判定などを適宜利用することが好ましい。例えば、文字列解析技術などを使って類似判定を自動で行い、類似度の高い順に並び変えて、上位8位までの問題を類似と判定する。
例えば、不正解となった問題2の出題予定日時が10分後であり、問題1の本来の出題予定日時が86400秒後(2日後)であり、問題3の本来の出題予定日時が172800秒後(3日後)とした場合、問題2の出題予定日時に問題及び問題3を揃えるだけでなく、3つの問題の出題予定日を平均値もしくは中央値で決めてもよい。平均を取ると86600秒後(約1日後)となる。
なお、類似問題早出調整部17の機能によって早出しする一日当たりの上限数は60問程度に抑え、早出しの上限数の半分を超えたら、早出しする頻度を抑えるなどの制限を加えることが好ましい。
出題部18は、出題間隔決定部14、出題頻度調整部16及び類似問題早出調整部17により決定又は調整された出題間隔に基づいて、学習者4に各問題を出題する機能を有する。
具体的には、図4に示されるように学習者4が学習しようと思う問題を登録した後、10分後、翌朝3時、5日~6日後、10~14日後、15~20日後、21日~28日後といった間隔で、学習者4の端末(スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ)に出題される。
出題部18は、次回の出題予定日が所定期間内となっている問題の中から複数の問題を選択して予定よりも早く出題する追加機能を有する。具体的には、類似問題早出調整部17によって早出しが必要と判断された類題について出題する。
科目延長設定部20は、出題間隔について、科目毎に所定の期間を加算する機能を有している。図7に示されるように、科目延長設定部20は、強制的に延長する時間として、数時間、1日、数日、8日~80日といった選択肢を持たせ、選択された延長期間を出題間隔に加算する。
例えば、今日は忙しいと判断したときに1日延長したり、数日はお休みしたいと感じたときに数日延長したり、一定期間、試験がないため勉強する必要性が乏しいと判断したときに8~80日延長することが出来る。
続いて、上記構成の学習支援システム10の作用について説明する。学習者4は、自分自身が学ぼうと考える学習内容に関する問題を作成し、図4に示されるように、自分自身で登録する。
学習者4自身が登録した後、10分後、翌朝3時、5日~6日後、10~14日後、15~20日後、21日~28日後といった間隔で、学習者4の端末(スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ)に出題される。
上記の間隔は、エビングハウスの忘却曲線に基づいて学習した内容の記憶の定着が適切になるように設定されているため、学習者4は効率良く学習することが出来る。
しかしながら、学習者4が登録する問題数が増加してくると一日に出題される量が増えてしまい、学習意欲が下がってしまい、また学習効率が下がってしまうことがある。例えば、一度、情報処理安全確保支援士の資格試験に合格した者は、当該資格試験に関する知識を習得しているため、頻繁に問題を解き直す必要性に乏しく、その時間を他の勉強に費やした方が効率がよい。
しかし、全く勉強しなくなると知識が抜けてしまう可能性があるため、例えば、図7に示されるように、情報処理安全確保支援士の出題間隔に所定の倍率(例えば、15倍)を乗じて間隔を広げる。このように、出題頻度調整部16は、所定の倍率を科目毎(例えば、情報処理安全確保支援士)に設定可能とする。これにより、数年前に登録した問題が、忘れかけてしまっていた頃に出題されるため、記憶の定着が図れるという利点がある。
学習支援システム10によれば、必要性の高い問題に時間を費やしながら、上記のように必要性の低い問題も頻度を下げて学習することで知識が抜けないように保持し生涯学習に対応することが出来るという利点がある。
また、学習支援システム10によれば、今日は忙しいと判断したときに1日延長したり、数日はお休みしたいと感じたときに数日延長したり、一定期間、試験がないため勉強する必要性が乏しいと判断したときに8~80日延長することが出来るため、無理のない範囲で勉強を継続可能な仕組みになっているため、生涯学習に適している。
以上のように学習支援システム10によれば生涯学習に適しているものの、出題間隔は乱数や倍率などによって変更されるため、類似関係にある問題もバラバラに出題されることが多い。しかしながら、上述したように、類似関係にある問題は同じ日にまとめて解いた方が、理解が深まることが期待される。
ここで、学習支援システム10によれば、類似問題早出調整部17の機能により、学習者4が不正解となった問題と類似関係にある問題の出題日を予定よりも早めて不正解となった問題の出題日に揃えるように出題間隔を調整することが出来る。
これにより、不正解の問題を再び解き直す際に、これに関連する類題を同じ日に出題することで各問題の関連性を把握することができ、理解力が高まるという利点を奏する。
図9は、本発明に係る学習支援システム10aを示す図である。学習支援システム10aは、問題記憶部12と、出題間隔決定部14と、出題頻度調整部16と、出題日統一調整部17aと、出題部18と、科目延長設定部20とを備える。ここで、学習支援システム10aと学習支援システム10の相違は、出題日統一調整部17aであるため、以下では、出題日統一調整部17aについて中心に説明する。
出題日統一調整部17aは、学習者4が正解した問題と類似関係にある問題の出題日を統一するように出題間隔を調整する機能を有する。
具体的には、出題日統一調整部17aは、学習者が正解した問題と類似関係にある問題の出題日が正解した問題の次回の出題日に基づいて所定の範囲内に存在するときに正解した問題とこれと類似関係にある問題の出題日を揃えるように出題間隔を調整する。所定の範囲内は、出題間隔を所定値で除算した値に基づいて決定する。
例えば、図8に示される問題1、問題2及び問題3は類似関係にあり、それぞれの次回の出題予定日が6月9日午前3時(問題1)、7月2日午前3時(問題2)、及び10月2日午前3時(問題3)の場合に、6月9日に問題1を解答し、次回出題日が21日後の6月30日になったとする。このとき、類題である問題2が7月2日に出題されるが、同一の日ではないため、学習者4は2つが類題であることを気づかない虞がある。
そこで、出題日統一調整部17aの機能により、類似関係にある問題の出題日を統一することができる。上記の具体例では、6月10日に問題1を解答し、次回の出題日が21日後の6月30日になった。このとき、一定期間内、例えば、出題間隔(ここでは21日後)÷5の範囲内に存在する問題であれば出題日と統一する処理を行う。
ここで、出題間隔が21日の場合は21÷5=4.2日、切り捨てると4日なので、6月30日の前後4日は所定間隔の範囲、すなわち、出題日が近いと判定される。なお、ここでは、21日という比較的短い期間を例示したが、倍率などを用いて出題間隔が長くなればなるほど、出題日統一調整部17aの機能が効果を発揮する。
例えば、倍率により出題間隔が365日となった場合、365÷5=73日となり、73日、すなわち、約2ヶ月の範囲内に入れば類似関係にある問題の出題日を統一することが出来る。
続いて、上記構成の学習支援システム10aの作用について説明する。学習支援システム10aは、学習支援システム10と同様の構成を有しているため、学習者4が生涯学習を行うために効率良く学習することが出来る。
ここで、出題間隔決定部14及び出題頻度調整部16の機能により、乱数や倍率により出題間隔が変わる。これらの機能では、類似関係にある問題がバラバラに出題されることが多いため、所定の範囲内に存在する類似問題であれば、同じ日に統一して出題されることが好ましい。
このような課題に対して、学習支援システム10aによれば、出題日統一調整部17aは、学習者が正解した問題と類似関係にある問題の出題日が正解した問題の次回の出題日に基づいて所定の範囲内に存在するときに正解した問題とこれと類似関係にある問題の出題日を揃えるように出題間隔を調整する。
これにより、学習者4は、類似関係にある問題を同じ日に解くことができ、これらの類似関係にある関連性を理解することができるため、より効率良く学習を行うことが出来るという顕著な効果を奏する。
図10は、本発明に係る学習支援システム10bを示す図である。学習支援システム10bは、問題記憶部12と、出題間隔決定部14と、出題頻度調整部16と、出題効率調整部17bと、出題部18と、科目延長設定部20とを備える。ここで、学習支援システム10bと学習支援システム10の相違は、出題効率調整部17bであるため、以下では、出題効率調整部17bについて中心に説明する。
出題効率調整部17bは、類似関係にある複数の問題の正答率が高いときに複数の問題の出題が遅くなるように出題間隔を調整する機能を有する。
具体的には、出題効率調整部17bは、類似関係にある複数の問題について各問題を夫々複数回解いたときの問題毎の正答率を平均して求めた平均正答率が所定の基準値を超えている場合に、平均正答率を所定の値で除算して求めた調整値を各問題の次回の出題までの日数にそれぞれ乗じて出題日を遅らせる機能を有する。また、出題効率調整部17bは、調整値(倍率)が1以上2以下となるように所定の値を決定する機能を有する。
例えば、図8に示される問題において、過去に登録した問題との類似性が高く十分理解している問題1と、理解が不十分な問題2を学習者自身が問題記憶部12の機能を使って登録したとする。このような状況下で、問題1と問題2は乱数によって多少のズレがあっても似たような出題間隔で出題されるが、問題2と問題1を同一の出題間隔のまま繰り返し出題していくと効率がよいとは言えない。
このような課題に対して解決する手段の1つとして、類題の理解度が一定以上の場合は問題の出題頻度を下げることが好ましく、具体的には、類題の理解度に応じて出題間隔に所定の倍率を乗じる。
類題の理解度を確定する方法として、本来であれば、仮に5段階あるいは0か100の2段階としても、すべての問題に定期的に理解度を登録することは学習者にとって手間となるため、現時点では理解度が類題の平均正答率に相当するとしている。
また、倍率の確定方法として、類題の一致度が高い順に並べ変えて上位8つの問題の正答率を求める。そして、出題効率調整部17bは、類題の平均正答率が8割を超えていれば、類題平均正答率÷55で求まる値を乗算する。例えば、類題の平均正答率が80%の場合は80÷55≒1.5倍(調整値)が乗算される。また、類題の平均正答率が95%の場合は95÷55=1.8倍(調整値)が乗算される。
図8に示される問題において、問題1の正答率が100%であり、問題2の正答率が83%であると、これら2つの問題の類題平均正答率は、(100+83)÷2=91.5%となる。
出題効率調整部17bは、類似関係にある複数の問題について各問題を夫々複数回解いたときの問題毎の正答率を平均して求めた平均正答率が8割を超えている場合に、平均正答率を55で除算して求めた調整値を各問題の次回の出題までの日数にそれぞれ乗じて出題日を遅らせる。
上記のように、問題1の正答率が100%であり、問題2の正答率が83%であり、問題3が連続正解6回で正答率が10割のときには、次回の出題日は「40~57日後」となるはずであるが、出題効率調整部17bの機能により、91.5÷55=1.66が乗算されて、次回の出題日は「66~94日後」となる。これにより、本来の出題間隔よりも「26~37日」延長される。なお、26~37日を延長する理由は、類題の正答率が高ければ、当該問題の理解している可能性が高いからである。
なお、上記では、出題効率調整部17bは、所定の倍率を乗算して出題間隔を広げるものとして説明したが、類題の平均正答率に基づいて理解度が低いと判断される場合、一部の問題の正答率が高い場合、問題文を丸暗記しただけであり類題全体の理解度が高くなっていない可能性がある。モチベーションの維持の問題もあるが、類題の正答率が一定以下の場合は0.5以上0.9以下の調整値を乗算して出題頻度を下げることで理解度を高めることが期待される。
例えば、類題の平均正答率が6割未満のときは、平均類題正答率を60で除算する。そうすると、出題効率調整部17bは、類題平均正答率が50%の場合に50÷60≒0.9倍を乗算する。また、出題効率調整部17bは、類題平均正答率が30%の場合に30÷60≒0.5倍を乗算する。
問題3が存在し、その類題が問題1と問題2であったとすると、問題1の正答率は100%で、問題2の正答率が50%だったとする。この場合、問題3の類題の平均正答率は(100+50)÷2=50となる。
出題効率調整部17bは、類題平均正答率が50の場合に0.9倍を乗算するため、問題3の次回出題予定日が仮に50日後だったとき、50×0.9=45日後となり、出題間隔が小さくなる。このような調整を行うのは類題判定された問題の正答率が低い場合、この分野の問題を重点的に解くことで、効率良く体系的に学習することができるからである。
続いて、上記構成の学習支援システム10bの効果について説明する。学習支援システム10bは、学習支援システム10と同様の構成を有しているため、学習者4が生涯学習を行うために効率良く学習することが出来る。
ここで、出題間隔決定部14及び出題頻度調整部16の機能により、乱数や倍率により出題間隔が変わる。これらの機能では、類似関係にある問題がバラバラに出題されることが多い。このため、類似関係にある問題の平均正答率が高く理解度が高いと判断した場合、これらの類似問題の出題間隔を同じように広げ、平均正答率が低く理解度が低いと判断した場合、これらの類似問題の出題間隔を同じように狭くすることが望ましい。
そこで、学習支援システム10bによれば、出題効率調整部17bの機能により、類似関係にある複数の問題の平均正答率が高い場合には、1~2の数字を乗じて出題間隔を広め、類似関係にある複数の問題の平均正答率が低い場合には、0.5~0.9の数字を乗じて出題間隔を狭める。これにより、より効率良く記憶させるとともに、効率良く記憶を維持することが出来るという利点がある。
4 学習者、10,10a,10b 学習支援システム、12 問題記憶部、14 出題間隔決定部、16 出題頻度調整部、17 類似問題早出調整部、17a 出題日統一調整部、17b 出題効率調整部、18 出題部、20 科目延長設定部。

Claims (3)

  1. 学習者が知識を習得するための複数の問題及び該複数の問題に夫々対応する解答が登録された問題記憶部と、
    前記複数の問題の各問題の出題日を決定する際に、前記学習者の学習効果を高めるように出題間隔を決定する出題間隔決定部と、
    前記学習者が不正解となった問題の次回の出題日を動かさずにそのままの日に出題し、前記不正解となった問題と類似関係にある問題の次回の出題日を予定よりも早めて前記不正解となった問題の前記次回の出題日同じ日に揃えるように前記出題間隔を調整する類似問題早出調整部と、
    前記出題間隔決定部及び前記類似問題早出調整部により決定又は調整された前記出題間隔に基づいて、前記学習者に前記各問題を出題する出題部と、
    を備えることを特徴とする学習支援システム。
  2. 請求項1に記載の学習支援システムにおいて、
    前記類似問題早出調整部は、前記不正解となった問題に対する回答が2回以上であり、かつ、正答率が所定値以下となるときに、前記類似関係にある問題のうち、類似度が高い問題の早出しを調整することを特徴とする学習支援システム。
  3. 請求項1に記載の学習支援システムにおいて、
    前記類似問題早出調整部は、前記類似関係にある問題のうち、前記出題間隔が所定の期間内である問題の早出しを調整することを特徴とする学習支援システム。
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