JP7477922B2 - 撹拌用のシリンジ - Google Patents

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Description

本発明は、バレル内で固体と液体とを撹拌できるように構成された撹拌用のシリンジに関する。
上記の撹拌用のシリンジとして、例えば特許文献1に開示されているように、筒状であり且つ先端側にノズルが設けられるとともに後端側からガスケットとプランジャとが順番に挿入されているシリンダ(いわゆる、バレル)を備えており、このシリンダの内部に流体、固体、球状の撹拌部材が投入されたシリンジが知られている。
かかるシリンジでは、バレルの先端側の内面と、該内面に対向するガスケットの前面とが撹拌部材の外径に合わせて凹状に形成されており、プランジャを押し込み切った際に、ガスケットと撹拌部材との間、前記内面と撹拌部材との間に隙間が生じないようになっている。
そのため、前記シリンジを振るとシリンダ内で動き回る撹拌部材により流体と固体とが撹拌され、プランジャを押し込めば、固体を撹拌した流体をシリンダ内から残さずに吐出できるようになっている。
特開2011-72471号公報
ところで、上記従来のようなシリンダにノズルが設けられているシリンジでは、シリンダ内の空間、すなわち、撹拌部材で液体と固体とを撹拌するための空間にノズルの内部が連通しているため、固体がノズル内に入ると液体に撹拌されないまま残ってしまうことがあった。
なお、上記従来のシリンジは、シリンダ内に投入した撹拌部材で液体と固体とを撹拌するものであるが、シリンダ内に液体と固体のみを投入して撹拌を行うシリンジにおいても同様の問題が起こり得る。
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、固体の溶け残りを抑えることができる撹拌用のシリンジを提供することを課題とする。
本発明の撹拌用のシリンジは、
筒状であり両端が開口したバレルであって、撹拌対象となる液体及び固体が投入されるバレルと、
前記バレルの一方の開口側の一端部に装着されるノズルキャップとを備え、
前記ノズルキャップは、
前記バレルの内外を連通させる流通路が形成された筒状のノズル部を有し、
前記ノズル部は、前記流通路内における前記液体の流出方向における後端側が、前記固体を砕くべく前記バレル内に投入されているボール部材を収容可能な収容部となるように構成される。
また、本発明の撹拌用のシリンジにおいて、
前記ノズルキャップは、前記ノズル部内に設けられたフィルタ構造を有するように構成されていてもよい。
さらに、本発明の撹拌用のシリンジにおいて、
前記フィルタ構造は、前記収容部の先端側に位置するように構成されていてもよい。
以上のように、本発明の撹拌用のシリンジによれば、固体の溶け残りを抑制できるという優れた効果を奏し得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る撹拌用のシリンジを分解した状態の断面図であって、撹拌キャップをバレルから分解した状態の断面図である。 図2は、同実施形態に係る撹拌用のシリンジを分解した状態の断面図であって、ノズルキャップをバレルから分解した状態の断面図である。 図3は、図2の矢印IIIの方向からノズル部内を見た図である。 図4は、図2のIV-IV断面線における断面図である。 図5は、同実施形態に係る撹拌用のシリンジの使用状態の説明図であって、バレル内に液体、錠剤、ボール部材を投入している状態の説明図である。 図6は、同実施形態に係る撹拌用のシリンジの使用状態の説明図であって、バレルに撹拌キャップを取り付けた状態の説明図である。 図7は、同実施形態に係る撹拌用のシリンジの使用状態の説明図であって、バレルにノズルキャップを取り付けた状態の説明図である。 図8は、同実施形態に係る撹拌用のシリンジの使用状態の説明図であって、バレル内の撹拌液をバレル外に排出している状態の説明図である。 図9において、(a)は本発明の他の実施形態に係る撹拌用のシリンジの部分拡大図であり、(b)は本発明の別の実施形態に係る撹拌用のシリンジの部分拡大図である。 図10は、本発明のさらに別の実施形態に係る撹拌用のシリンジの部分拡大図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる撹拌用のシリンジについて、添付図面を参照しつつ説明する。撹拌用のシリンジは、バレル内で撹拌対象としての固体と液体とを撹拌するように構成されたシリンジである。
図1に示すように、本実施形態の撹拌用のシリンジ1は、両端が開口した筒状であり且つ内部に液体及び該液体と撹拌する固体が投入されるバレル2と、バレル2の一方の開口側の一端部に着脱可能であり、且つバレル2内で液体と固体とを撹拌する際に前記一端部に装着される撹拌キャップ3と、バレル2の前記一端部に着脱可能であり、且つバレル2内で液体と固体とを撹拌した撹拌液をバレル2外に排出する際に前記一端部に装着されるノズルキャップ4と(図2参照)、前記バレル2内における他方の開口側に挿入された状態で、前記バレル2内を遮る(前記軸線方向において前記バレル2内を遮る)ガスケット5と、バレル2内で固体と液体とを撹拌すべくバレル2内に投入されるボール部材6と、を備えている。なお、バレル2には、撹拌キャップ3とノズルキャップ4とを付替可能となっている。
バレル2は、筒状のバレル本体部20と、該バレル本体部20の一方の開口側の一端部に撹拌キャップ3を着脱するための着脱構造21と、バレル本体部20内に挿入されたガスケット5をバレル本体部20の他方の開口に対して抜止する抜止構造22と、を有する。
バレル本体部20の前記一方の開口は、固体、液体、ボール部材6が投入される投入口200となっており、バレル本体部20の前記他方の開口は、ガスケット5をバレル2の軸線方向に沿って移動(スライド)させるためのプランジャが挿し込まれる挿込口201となっている。
なお、本実施形態では、バレル本体部20の投入口200側の端部を前端部202、バレル本体部20の挿込口201側の端部を後端部203と称することとする。
着脱構造21は、バレル本体部20の前端部202の外周面に形成されたねじ山によって構成されており、バレル本体部20の前端部202に対して撹拌キャップ3又はノズルキャップ4を螺合できるようになっている。
抜止構造22は、バレル本体部20の後端部203の内周面(後端側内周面)から、バレル本体部20の径方向内方に向かって突出する突部220により構成されている。
本実施形態の抜止構造22は、バレル本体部20の後端側内周面の周方向全周に亘って連続する環状に形成された一つの突部220によって構成されているが、例えば、前記周方向において所定の間隔毎に形成された複数の突部220により構成されていてもよい。
ガスケット5は、バレル本体部20内に挿入された状態で外周側面がバレル2の内周面全周に亘って密接するように構成されている。また、ガスケット5は、外周側面がバレル本体部20の内周面と密接した状態のまま、バレル本体部20の軸線方向に沿って移動可能(スライド可能)となっている。
また、ガスケット5は、バレル本体部20の後端側へ移動した場合抜止部(突部220)の前面(バレル本体部20の前端部202側に向いた面)に当接し、これにより、バレル本体部20の後端側への移動が規制されるようになっている。
撹拌キャップ3は、バレル本体部20の前端部202に被せた状態で、投入口200を塞ぐように構成されている。
本実施形態に係る撹拌キャップ3は、投入口200に連続するようにして開口した凹状の空間である撹拌室300が形成された撹拌部30と、撹拌部30の開口側(他方の開口側)の端部に延設された筒状の取付部であって、バレル2の前端部202に外嵌した状態で取り付けられる取付部31と、を有する。
撹拌室300を形成している撹拌部30の内面301には、バレル本体部20の軸線方向に対応する方向での正面視形状が投入口200に対応する円形状である内天面301aと、撹拌キャップ3をバレル本体部20の前端部202に取り付けた状態においてバレル本体部20の前端部202の前方に配置される筒状の内周壁面301bと、内天面301aの外周縁部と内周壁面301bの閉塞端側の縁部とが連続することで形成されている隅部301cと、が含まれている。
内天面301aは、バレル本体部20の軸線方向における正面視形状が投入口200に対応する円形状である。また、本実施形態の内天面301aは、隅部301cを構成する外周縁部の内側全域が平面となるように構成されている。
撹拌キャップ3をバレル本体部20の前端部202に取り付けた状態において、内周壁面301bの軸線方向は、バレル本体部20の軸線方向と一致又は略一致するようになっている。
隅部301cは、撹拌部30の外方に向かって凹状となるように湾曲した曲面である。隅部301cの曲率は、ボール部材6の曲率以下となるように設定されている。なお、隅部301cは、環状であり、周方向における曲率もボール部材6の曲率以下となるように設定されている。
上述のように、撹拌キャップ3は、バレル本体部20の前端部202に螺合させるように構成されているため、取付部31の内周面には、バレル2の着脱構造21を構成しているねじ山に螺合可能なねじ溝が形成されている。
ノズルキャップ4は、図2に示すように、バレル本体部20の前端部202に外嵌させる外嵌部40と、該外嵌部40に突設されたノズル部41であって、バレル本体部20の内外を連通させる連通路410が形成された筒状のノズル部41と、該ノズル部41内に設けられたフィルタ構造42と、を有する。すなわち、ノズルキャップ4は、ノズル付きのキャップである。
外嵌部40は、筒状であり内部にバレル本体部20の前端部202を挿入可能な筒状部400と、筒状部400の一方の開口を塞ぐ閉塞部401であって、筒状部400に挿入されたバレル本体部20の前端部202の端面が突き当たる閉塞部401と、を有する。
上述のように、ノズルキャップ4も、バレル本体部20の前端部202に螺合させるように構成されているため、筒状部400の内周面には、バレル2の着脱構造21を構成しているねじ山に螺合可能なねじ溝が形成されている。
閉塞部401の内面は、ガスケット5の前面(バレル本体部20の前端部202側に向けて配置される面)に対応した形状になっている。本実施形態のガスケット5の前面は、外周端部から中心部に向かうにつれて前方に膨らむ山なりに形成されているため、閉塞部401の内面は、外周端部から中心部に向かうにつれて外方(バレル本体部20の軸線方向における外方)に向かう凹状に形成されている。
そのため、バレル本体部20の前端部202に筒状部400を螺合させると、閉塞部401の外周縁部にバレル本体部20の前端部202の端面が当接し、ガスケット5がバレル本体部20の前端部202側まで移動すると、閉塞部401の内面のうち外周縁部よりも内側の部分に対してガスケット5の前面が当接する。
ノズル部41は、筒状であり、内部の空間により連通路410が構成されている。また、ノズル部41の基端側はバレル本体部20の内部で開口し、ノズル部41の先端側はバレル本体部20の外部で開口するように構成されているため、バレル本体部20の内部と外部とがノズル部41の内部の空間(すなわち、連通路410)により連通している。
さらに、ノズル部41は、連通路410内にボール部材6を収容できるように構成されている。
本実施形態に係るノズル部41は、閉塞部401の外面に突設された筒状のボール収容部411と、ボール収容部411の先端部から延出する筒状のノズル本体部412とを有する。なお、ノズル部41の流通路は、ボール収容部411の内部の空間とノズル本体部412の内部の空間とで構成されているが、ボール収容部411の内部の空間(流通路内における液体の流出方向における後端側の空間)は、ボール部材6を収容する機能も兼ねている空間である。
また、ノズル本体部412の基端部412aと先端部412bとは別体で構成されているが、ノズル本体部412の基端部412aと先端部412bとは一体であってもよい。
ボール収容部411の内径は、ボール部材6の直径よりも大きくなっている。ボール収容部411の内部の深さ(軸線方向における深さ)は、ボール部材6の直径以上の深さとなっている。そのため、ボール収容部411内に収容されたボール部材6は、バレル本体部20内には突出しないような大きさに構成されている。
ここで、本実施形態に係るノズルキャップ4は、ボール収容部411内に収容されたボール部材6を受け止めるボール受構造43を有する。
ボール受構造43は、図3に示すように、ボール収容部411の先端側において、ボール収容部411内に収容されたボール部材6を受け止めるように構成されており、さらに、受け止めているボール部材6とボール収容部411の内面との間に、撹拌液を流通させるための隙間430が形成されるように構成されている。なお、図3では、フィルタ構造42を図示していない。
本実施形態に係るボール受構造43は、ボール収容部411の内面から突出した受用凸部431により構成されている。なお、本実施形態に係るボール受構造43は、ボール収容部411の内周面の周方向において間隔をあけて形成された複数の受用凸部431により構成されている。また、ボール受構造43は、ガスケット5をバレル本体部20の後端側に後退させたとき、ボール部材6がボール受構造43から離脱可能な寸法となっている。
フィルタ構造42は、流通路内のボール受構造43の前方に設けられている。本実施形態のフィルタ構造42は、ボール収容部411とノズル本体部412との間に設けられている。
また、本実施形態のフィルタ構造42は、平板状であり、図4に示すように、一方の面から他方の面に亘って貫通する貫通孔420が複数形成された構造となっているが、例えば、撹拌液を流通させることができれば、メッシュ構造等であってもよい。フィルタ構造の貫通孔420の直径は、ノズル部41の先端に取り付けられるカテーテル等の内径と同じか小さいほうがよい。
ボール部材6は、図1、図2に示すように、球状である。また、ボール部材6は、上述のように、液体と固体とを撹拌するためにバレル本体部20内に投入されるが、例えば、固体が錠剤等である場合は、固体を粉砕する機能も発揮するようになっている。
本実施形態に係る撹拌用のシリンジ1の構成は以上の通りである。続いて、撹拌用のシリンジ1による固体と液体との撹拌方法について説明する。
なお、本実施形態では、撹拌用のシリンジ1を、バレル本体部20の中心軸線を中心とする回転(自転)と、バレル本体部20の中心軸線に交差する軸線を中心とする回転(公転)とを同時に行うことによってバレル本体部20内で固体と液体とを撹拌することを前提として撹拌方法の説明を行う。また、本実施形態では、固体が錠剤である場合を一例に挙げて撹拌方法についての説明を行う。
撹拌用のシリンジ1で固体と液体とを撹拌するにあたり、バレル本体部20内に液体、固体、ボール部材6をそれぞれ投入する。本実施形態では、図5に示すように、バレル本体部20の挿込口201をガスケット5で閉塞しているため、液体W、固体T、ボール部材6を投入口200からバレル本体部20内に投入する。
続いて、図6に示すように、バレル本体部20の前端部202に撹拌キャップ3を装着する。これにより、液体Wと固体Tとを撹拌する準備が完了する。
続いて、撹拌用のシリンジ1を自転させるとともに公転させる。また、本実施形態では、バレル本体部20の前端部202側がバレル本体部20の後端部203側よりも下方側に位置するように傾けた姿勢で自転させるとともに公転させるため、固体T及びボール部材6は、撹拌室300内で動くことになる。
このようにすると、固体Tは、ボール部材6と衝突したり、ボール部材6と撹拌部30の内面とに挟まれたりすることによって粉砕されながら液体Wに混ざる。
固体Tと液体Wとを撹拌した撹拌液を使用する場合は、バレル本体部20の前端部202から撹拌キャップ3を外した後、図7に示すように、バレル本体部20の前端部202にノズルキャップ4を装着する。そして、図8に示すように、バレル本体部20の内部に挿込口201からプランジャ7を挿し込み、ガスケット5をバレル本体部20の前端部202側に押し込むことにより、ノズル部41を通じて撹拌液をバレル本体部20の外部に排出することができる。
なお、固体Tと液体Wとを撹拌した撹拌液を使用する場合においては、バレル本体部20の前端部202から撹拌キャップ3を外した後、撹拌液を別の容器等にそのまま移してもよい。
以上のように、本実施形態に係る撹拌用のシリンジ1によれば、上記構成の撹拌用のシリンジ1で液体Wと固体Tとを撹拌する場合は、ノズルキャップ4に換えて撹拌キャップ3がバレル本体部20の前端部202に取り付けられ、また、投入口200に対応する円形状の内天面301aが平面若しくは曲面であるため、固体Tが入り込むような凹みが無く、固体Tが撹拌室300(固体Tと液体Wとを撹拌する領域)の外部に出て溶け残ることを抑制できる。
従って、撹拌用のシリンジ1は、固体Tの溶け残りを抑制できるという優れた効果を奏し得る。なお、仮に固体Tの溶け残りが生じたとしても、連通路410内にはフィルタ構造42が設置されているため、この溶け残りを連通路410内に堰き止めておくことができ、必要であれば、溶け残りを再度攪拌することができる。
また、撹拌室300がバレル2の外側に形成されるため、液体Wと固体Tとの撹拌時に固体Tや、固体Tの破片がバレル2の内面に衝突して傷ついてしまうことを抑制できる。これにより、バレル2とガスケット5との密接状態が維持され、攪拌液の排出時に液漏れすることを防止できる。
そして、撹拌室300を形成する内面のうち内天面301aの外周縁部と内周壁面301bの閉塞端側の縁部とが連続する隅部301cが湾曲しているため、隅部301cに固体Tや固体Tの破片が滞留し難くなる。また、隅部301cの曲率がボール部材6の曲率以下であるから、ボール部材6が内天面301aと内周壁面301bだけでなく隅部301cにも接触可能となることで固体Tが粉砕されやすくなる。
さらに、ノズルキャップ4は、ボール収容部411内にボール部材6を収容できるように構成されているため、ガスケット5のバレル本体部20の前端側への移動がボール部材6によって阻害されてしまうことを抑えることができる。特に、本実施形態では、ボール部材6全体がボール収容部411内に収容されるため、バレル本体部20内の最も前端側までガスケット5を移動させることができ、これにより、バレル本体部20内の撹拌液を残さずに排出し易くなる。
また、ボール部材6は、ボール収容部411の内面との間に撹拌液が流通可能な隙間430をあけた状態で受用凸部431に受け止められるため、撹拌液の流通が阻害されないようになっている。
なお、本実施形態に係る撹拌用のシリンジ1は、上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を行うことは勿論である。
上記実施形態では、撹拌用のシリンジ1がノズルキャップ4を備えることを前提としていたが、この構成に限定されない。例えば、撹拌用のシリンジ1は、バレル本体部20内の撹拌液を他の容器等に直接移すような場合は、ノズルキャップ4を備えていなくてもよい。
上記実施形態の撹拌用のシリンジ1では、バレル本体部20の中にボール部材6を投入していたが、この構成に限定されない。例えば、撹拌用のシリンジ1は、バレル本体部20内に投入される固体Tが粉末等の粉砕せずに液体Wに溶かすことができるものである場合は、バレル本体部20内にボール部材6を投入せずに、固体Tと液体Wとを撹拌することも可能である。
上記実施形態では、撹拌キャップ3とノズルキャップ4とにねじ溝を形成し、バレル本体部20の前端部202にねじ山を形成していたが、この構成に限定されない。例えば、撹拌キャップ3とノズルキャップ4とにねじ山を形成し、バレル本体部20の前端部202にねじ溝を形成してもよい。
また、上記実施形態において、撹拌キャップ3とノズルキャップ4は、バレル本体部20の前端部202に対して螺合するように構成されていたが、この構成に限定されない。撹拌キャップ3とノズルキャップ4は、固体Tと液体Wの撹拌時にバレル本体部20から外れることがなければ、例えば、バレル本体部20の前端部202に圧入するように構成されていてもよい。
上記実施形態において、内天面301aは平面であったが、この構成に限定されない。例えば、内天面301aは曲面であってもよい。具体的に説明すると、内天面301aは、撹拌キャップ3がバレル本体部20の前端部202に取り付けられた状態において軸線方向における外方に向かって凸状に湾曲していてもよい。この場合、内天面301aは、図9(a)に示すようにテーパー状であってもよいし、図9(b)に示すように半球状であってもよい。
このようにすれば、液体Wと固体Tとを撹拌する空間がバレル2の外方に向かって広がるため、バレル2内への固体Tが侵入しにくくすることによってバレル2の内面の傷つきを抑制しやすくなる。
また、内天面301aは、図10に示すように、撹拌キャップ3がバレル本体部20の前端部202に取り付けられた状態において軸線方向における内方に向かって凸状に湾曲していてもよい。このようにすれば、固体Tを前記軸線方向に交差する方向における外側に分散させながら固体Tと液体Wとを撹拌することができるため、固体Tが液体Wに混ざりやすくなる。
本開示は、以下の内容を含む。
(1)筒状であり両端が開口したバレルであって、撹拌対象となる液体及び固体が投入されるバレルと、
前記バレルの一方の開口側の一端部に対して、ノズル付きのノズルキャップと付替可能である撹拌キャップと、を備え、
前記撹拌キャップは、前記バレルの軸線方向における正面視形状が前記バレルの前記一方の開口に対応する円形状の内天面を有し、
前記内天面は、平面若しくは曲面である攪拌用のシリンジ。
前記(1)の撹拌用のシリンジで液体と固体とを撹拌する場合は、ノズルキャップに換えて撹拌キャップがバレルの前記一端部に取り付けられる。また、撹拌キャップでは、前記一方の開口に対応する円形状の内天面が平面若しくは曲面であるため、固体が撹拌を行う領域外に出てしまうことによる固体の溶け残りを防止できる。
(2)前記撹拌キャップは、前記バレルの前記一端部に取り付けられた状態で前記バレルの前記一端部の前方に配置される筒状の内周壁面を有し、
前記内周壁面の一方の開口が前記バレルの内部に向けて開口し、
前記内周壁面の他方の開口が前記内天面で閉塞される、攪拌用のシリンジ。
前記(2)の攪拌用のシリンジによれば、内天面と内周壁面とによってバレルの前記一端部の前方、すなわち、バレルの外側に液体と固体とを撹拌するためのスペースが形成されるため、液体と固体との撹拌時にバレルの内面が傷ついてしまうことを防止できる。
(3)前記撹拌キャップは、前記内天面の外周縁部と閉塞端側の縁部とが連続する隅部を有し、
該隅部は、前記固体と前記液体とを撹拌すべく前記バレル内に投入されたボール部材の曲率以下の曲率で湾曲している攪拌用のシリンジ
前記(3)の攪拌用のシリンジによれば、液体と固体とを撹拌する空間である撹拌キャップ内では、内天面の外周縁部と閉塞端側の縁部とで形成される隅部が湾曲しているため、該隅部に固体や固体の破片が滞留し難くなる。また、隅部がボール部材の曲率以下の曲率で湾曲しているため、バレル内にボール部材を投入して液体と固体とを撹拌する場合においては、ボール部材が隅部にも接触可能であるため、固体が撹拌されやすくなる。
(4)前記内天面は、前記撹拌キャップが前記バレルの前記一端部に取り付けられた状態において前記軸線方向における外方に向かって凸状に湾曲している攪拌用のシリンジ
前記(4)の攪拌用のシリンジによれば、液体と固体とを撹拌する空間がバレルの外方に向かって広がるため、バレル内への固体が侵入しにくくすることによってバレルの内面の傷つきを抑制しやすくなる。
(5)前記内天面は、前記撹拌キャップが前記バレルの前記一端部に取り付けられた状態において前記軸線方向における内方に向かって凸状に湾曲している攪拌用のシリンジ
前記(5)の攪拌用のシリンジによれば、固体を前記軸線方向に交差する方向における外側に分散させながら固体と液体とを撹拌することができるため、固体が液体に混ざりやすくなる。
(6)前記ノズルキャップは、
前記バレルの前記一端部に外嵌させる外嵌部と、
該外嵌部に形成されたノズル部であって、前記バレルの内外を連通させる流通路が形成された筒状のノズル部と、
該ノズル部内に設けられたフィルタ構造と、を有するように構成される攪拌用のシリンジ。
前記(6)の攪拌用のシリンジによれば、固体の溶け残りがあったとしても、フィルタ構造で堰き止めることができるため、固体の溶け残りがバレルの外部に排出されることを防止でき、ノズル部の先に接続されるカテーテル等が目詰まりを起こすことを防止できる。また、フィルタ構造で堰き止めた固体の溶け残りを再度液体と攪拌することで、固体全量を残さず排出することができる。
(7)前記ノズル部は、前記流通路内における前記液体の流出方向における後端側が、前記固体を砕くべく前記バレル内に投入されているボール部材を収容可能な収容部となるように構成され、
前記フィルタ構造は、前記収容部の先端側に位置している攪拌用のシリンジ。
前記(7)の攪拌用のシリンジによれば、バレル内に投入されているボール部材をバレル内からノズル部の後端側、すなわち、収容部内に移すことができるため、ボール部材を収容部内に移して収容すれば、例えば、バレルに挿し込んだプランジャをバレル内の先端側まで押し込みやすくなる。
1…シリンジ、2…バレル、3…撹拌キャップ、4…ノズルキャップ、5…ガスケット、6…ボール部材、20…バレル本体部、21…着脱構造、22…抜止構造、30…撹拌部、31…取付部、40…外嵌部、41…ノズル部、42…フィルタ構造、43…ボール受構造、200…投入口、201…挿込口、202…前端部、203…後端部、220…突部、300…撹拌室、301a…内天面、301b…内周壁面、301c…隅部、400…筒状部、401…閉塞部、410…連通路、411…ボール収容部、412…ノズル本体部、430…隙間、431…受用凸部、T…固体、W…液体

Claims (4)

  1. 筒状であり両端が開口したバレルであって、撹拌対象となる液体及び固体が投入されるバレルと、
    前記バレルの一方の開口側の一端部に装着されるノズルキャップとを備え、
    前記ノズルキャップは、
    前記バレルの前記一端部に外嵌させる外嵌部と、
    前記外嵌部から外方に突出するように形成され、且つ前記バレルの内外を連通させる連通路が形成された筒状のノズル部と、を有し、
    前記ノズル部は、前記連通路内における前記液体の流出方向における後端側が、前記固体を砕くべく前記バレル内に投入されているボール部材を収容可能な収容部となるように構成され、
    前記収容部の深さは、前記ボール部材の直径よりも大きくなっている、
    撹拌用のシリンジ。
  2. 前記ノズルキャップは、前記ノズル部内に設けられたフィルタ構造を有する、
    請求項1に記載の攪拌用のシリンジ。
  3. 前記フィルタ構造は、前記収容部の先端側に位置している、
    請求項2に記載の攪拌用のシリンジ。
  4. 前記ノズル部は、
    前記収容部の先端部から延出するノズル本体部を有し、
    前記連通路は、前記ノズル部の基端側でバレル内部に開口するように形成され、
    前記フィルタ構造は、前記収容部と前記ノズル本体部との間に設けられている、
    請求項3に記載の攪拌用のシリンジ。
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