JP7477395B2 - 繊維処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維処理剤に関する。
合成繊維、例えばポリオレフィン繊維は、耐薬品性等に優れ、また安価であるため、幅広く用いられている。一方、ポリオレフィン繊維は、疎水性であるため、コロナ処理またはプラズマ処理を施す方法(例えば特許文献1参照)、界面活性剤を添加する方法(例えば特許文献2参照)等により、水に対する濡れ性を付与する方策が開発されている。
特開2001-040575号公報 特開平8-157650号公報
しかしながら、上記の技術であっても、濡れ性が持続しないという問題があった。本発明は、水に対する優れた濡れ性、その持続性を繊維に付与する繊維処理剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、水性媒体と、酸変性ポリオレフィン(X)と、1価の塩基(C)と、多官能アミン(am)とを含有してなる繊維処理剤であって、前記酸変性ポリオレフィン(X)が、ポリオレフィン(A)と不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)とを構成原料として含み、前記ポリオレフィン(A)がエチレンとα-オレフィン(炭素数3~8)とを構成単量体として含み、前記エチレンと前記α-オレフィンとの重量比[エチレン/α-オレフィン]が3/97~50/50である繊維処理剤(Y)である。
本発明の繊維処理剤(Y)は、以下の効果を奏する。
(1)貯蔵安定性に優れる。
(2)繊維に、水に対する優れた濡れ性、その持続性を付与する。
(3)繊維に、優れた染色性、その持続性を付与する。
<ポリオレフィン(A)>
本発明におけるポリオレフィン(A)は、エチレンとα-オレフィン(炭素数3~8)とを構成単量体として含む。
前記α-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン及び1-オクテンが挙げられる。
なお、α-オレフィンは2種又はそれ以上を併用してもよいが、1種が好ましい。
上記α-オレフィンのうち、濡れ性、染色性および工業上の観点から、好ましいのはプロピレンである。
なお、本願においては、濡れ性の持続性と染色性の持続性とを(持続性)と記載することがある。
ポリオレフィン(A)の構成単量体であるエチレンとα-オレフィン(炭素数3~8)との重量比[エチレン/α-オレフィン]は、3/97~50/50であり、好ましくは5/95~40/60、さらに好ましくは10/90~30/70である。
重量比[エチレン/α-オレフィン]が、3/97未満の場合、持続性、貯蔵安定性に劣り、50/50を超えると濡れ性、染色性に劣る。
上記重量比[エチレン/α-オレフィン]は、例えば、1H-MNRにより算出できる
前記ポリオレフィン(A)には、エチレン、α-オレフィン以外にその他の単量体を構成単量体としてもよい。その場合、ポリオレフィン(A)を構成する全単量体の重量に基づいて、その他の単量体の重量は、好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、とくに好ましくは1重量%以下である。
上記その他の単量体としては、例えば、2-ブテン、イソブテン、炭素数[Cと略記することがある]9~30のα-オレフィン(1-デセン、1-ドデセン等)及びC4~30の不飽和単量体(例えば、酢酸ビニル)が挙げられる。
ポリオレフィン(A)の数平均分子量(Mn)は、濡れ性、染色性および持続性、貯蔵安定性の観点から、好ましくは800~50,000であり、さらに好ましくは1,500~40,000、とくに好ましくは2,000~30,000である。
本発明におけるGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)によるMn、重量平均分子量(Mw)の測定条件は以下のとおりである。
装置 :高温ゲルパーミエイションクロマトグラフ
[「Alliance GPC V2000」、Waters(株)製]
検出装置 :屈折率検出器
溶媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel 10μm、MIXED-B 2本直列
[ポリマーラボラトリーズ(株)製]
カラム温度 :135℃
ポリオレフィン(A)は、炭素数1000個当たりの二重結合数[ポリオレフィン(A)の分子末端及び/又は分子鎖中の炭素-炭素の二重結合数]は、後述の不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)との反応性および生産性の観点から、好ましくは0.5~20個であり、さらに好ましくは1.5~18個、とくに好ましくは2~15個である。
ここにおいて、該二重結合数は、ポリオレフィン(A)の1H-NMR(核磁気共鳴)分光法のスペクトルから求めることができる。すなわち、該スペクトル中のピークを帰属し、ポリオレフィン(A)の4.5~6ppmにおける二重結合由来の積分値およびポリオレフィン(A)由来の積分値から、ポリオレフィン(A)の二重結合数とポリオレフィン(A)の炭素数の相対値を求め、ポリオレフィン(A)の炭素1,000個当たりの該分子末端および/または分子鎖中の二重結合数を算出する。後述の実施例における二重結合数は該方法に従った。
ポリオレフィン(A)のポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーは、濡れ性、染色性および持続性、貯蔵安定性の観点から、好ましくは1~50%であり、さらに好ましくは5~45%であり、とくに好ましくは10~40%である。
上記ポリオレフィン(A)のポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーと、後述の酸変性ポリオレフィン(X)のポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーとは相関性を有する。
上記アイソタクティシティーは、例えば、13C-NMR(核磁気共鳴分光法)を用いて算出することができる。一般的に、側鎖メチル基は両隣(三連子、トリアッド)、その三連子の両隣隣(五連子、ペンタッド)、更にその五連子の両隣(七連子、ヘプタッド)程度までのメチル基との立体配置(メソ又はラセモ)の影響を受け、異なる化学シフトにピークが観測されることが知られており、立体規則性の評価はペンタッドについて行うことが一般的であり、本発明におけるアイソタクティシティーも、ペンタッドの評価に基づいて算出することができる。
即ち、α-オレフィンがプロピレンの場合、13C-NMRで得られるプロピレン中の側鎖メチル基由来の炭素ピークについて、ペンタッド各ピーク(H)、ペンタッドがメソ構造のみで形成されるアイソタクティックのプロピレン中のメチル基由来のピーク(Ha)とした場合、アイソタクティシティ-は、以下の式で算出される。
アイソタクティシティー(%)=[(Ha)/Σ(H)]×100 (1)
但し、式中、Haはアイソタクチック(ペンタッドがメソ構造のみで形成される)の信号のピーク高さ、Hはペンタッドの各ピーク高さである。
なお、後述の酸変性ポリオレフィン(X)のポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーについても上記同様に測定できる。
本発明におけるポリオレフィン(A)の製造方法は、例えば、高分子量(好ましくはMnが60,000~400,000、さらに好ましくはMnが80,000~250,000)ポリオレフィン(A0)を熱減成する方法が挙げられる。
熱減成法には、前記ポリオレフィン(A0)を(1)有機過酸化物不存在下、例えば300~450℃で0.5~10時間、熱減成する方法、および(2)有機過酸化物[例えば2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]存在下、例えば180~300℃で0.5~10時間、熱減成する方法等が含まれる。
これらのうち工業的な観点および繊維処理特性の観点から、好ましいのは、分子末端および/または分子鎖中の二重結合数のより多いものが得やすい(1)の方法である。
上記ポリオレフィン(A)を構成する単量体であるエチレンとα-オレフィンとの重量比[エチレン/α-オレフィン]と、高分子量ポリオレフィン(A0)の重量比[エチレン/α-オレフィン]とは相関性を有する。
また、熱減成温度が高い、熱減成時間が長いほど、炭素数1000個当たりの二重結合数は、大となる傾向がある。
さらに、(A0)のMnが小、熱減成温度が高い、熱減成時間が長いほど、ポリオレフィン(A)のMnは小となる傾向がある。
また、(A0)のアイソタクティシティーが大であるほど、ポリオレフィン(A)のアイソタクティシティーが大である傾向がある。
<不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)>
本発明における不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)は、重合性不飽和基を1個有する炭素数[以下、Cと略記することがある]3~30の(ポリ)カルボン酸(無水物)が含まれる。
なお、本発明において不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)は、不飽和モノカルボン酸、不飽和ポリカルボン酸および/または不飽和ポリカルボン酸無水物を意味する。
該不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)のうち、不飽和モノカルボン酸としては、脂肪族モノカルボン酸(C3~24、例えばアクリル酸、メタクリル酸、α-エチルアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸)、脂環含有モノカルボン酸(C6~24、例えばシクロヘキセンカルボン酸);不飽和ポリ(2~3またはそれ以上)カルボン酸(無水物)としては、不飽和ジカルボン酸(無水物)[脂肪族ジカルボン酸(無水物)(C4~24、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、およびこれらの無水物)、脂環含有ジカルボン酸(無水物)(C8~24、例えばシクロへキセンジカルボン酸、シクロヘプテンジカルボン酸、ビシクロヘプテンジカルボン酸、メチルテトラヒドロフタル酸、およびこれらの無水物)等]等が挙げられる。不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)は1種単独でも、2種以上併用してもいずれでもよい。
上記不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)のうち、ポリオレフィン(A)との反応性、濡れ性、染色性および持続性の観点から好ましいのは、不飽和ジカルボン酸無水物、さらに好ましいのは無水マレイン酸である。
<酸変性ポリオレフィン(X)>
本発明における酸変性ポリオレフィン(X)は、前記ポリオレフィン(A)と不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)とを構成単位として含む。好ましくは、前記ポリオレフィン(A)と不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)とを、ラジカル開始剤(f)の不存在下または存在下で反応させてなる。
ポリオレフィン(A)と不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)との重量比[ポリオレフィン(A)/不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)]は、濡れ性、染色性および持続性、貯蔵安定性のバランスの観点から、好ましくは80/20~99.5/0.5、さらに好ましくは90/10~99/1で反応させてなる。
酸変性ポリオレフィン(X)は、好ましくは、ラジカル開始剤(f)の存在下で、前記ポリオレフィン(A)および不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)に、必要により適当な有機溶媒[C3~18、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素(ジ-、トリ-、およびテトラクロロエタン、ジクロロブタン等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジ-t-ブチルケトン等)、エーテル(エチル-n-プロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、ジ-t-ブチルエーテル、ジオキサン等)]を加え反応させて製造することができる。
なお、上記ラジカル開始剤(f)は、公知のもの、例えば、アゾ開始剤(アゾビスイソブチロニトリル等)、過酸化物開始剤(ジクミルパーオキサイド等)が挙げられる。
上記ラジカル開始剤(f)のうち、過酸化物開始剤が好ましい。
反応温度はポリオレフィン(A)、不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)の反応性および生産性の観点から好ましくは100~270℃、さらに好ましくは120~250℃、とくに好ましくは130~240℃である。
前記酸変性ポリオレフィン(X)は、好ましくは下記要件(1)~(3)を満たす。
(1)酸価が、1~100mgKOH/g
(2)数平均分子量(Mn)が1,000~60,000
(3)ポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーが1~50%
要件(1):
酸変性ポリオレフィン(X)の酸価は、貯蔵安定性および酸変性ポリオレフィン(X)の生産性の観点から、好ましくは1~100mgKOH/g(以下数値のみを示す)、さらに好ましくは3~75、とくに好ましくは5~55である。ここにおける酸価は、JIS K0070に準じて以下の(i)~(iii)の手順で測定して得られる値である。
(i)100℃に温度調整したキシレン100gに酸変性ポリオレフィン(X)1gを溶解させる。
(ii)70℃まで冷却後、70℃でフェノールフタレインを指示薬として、0.1mol/L水酸化カリウムエタノール溶液[商品名「0.1mol/Lエタノール性水酸化カリウム溶液」、和光純薬(株)製]で滴定[滴定速度:2mL/分]を行う。
(iii)滴定に要した水酸化カリウム量をmgに換算して酸価(単位:mgKOH/g)を算出する。
なお、上記測定では1個の酸無水物基は1個のカルボキシル基と等価になる結果が得られる。後述の実施例における酸価は該方法に従った。
また、上記酸価は、ポリオレフィン(A)の有する二重結合数、ポリオレフィン(A)の重量、不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)の種類、重量で適宜、調整可能である。
要件(2):
酸変性ポリオレフィン(X)のMnは、持続性および貯蔵安定性の観点から、好ましくは1,000~60,000、さらに好ましくは2,000~50,000、とくに好ましくは3,000~40,000である。
また、上記酸変性ポリオレフィン(X)のMnは、ポリオレフィン(A)のMn、不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)の種類、重量、ポリオレフィン(A)と不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)との反応の制御により、適宜、調整可能である。
要件(3):
酸変性ポリオレフィン(X)のポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーは、持続性および貯蔵安定性の観点から、好ましくは1~50%であり、さらに好ましくは5~45%、とくに好ましくは10~40%である。
また、酸変性ポリオレフィン(X)のポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーは、前記のとおり、ポリオレフィン(A)、ポリオレフィン(A0)のアイソタクティシティーにより、適宜、調整可能である。
<1価の塩基(C)>
本発明における1価の塩基(C)としては、例えば、モノアミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルブチルアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノプロパノール、モルホリン等)、アンモニア及びアルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)が挙げられる。
上記1価の塩基(C)のうち、貯蔵安定性、取り扱い性の観点から、好ましいのはモノアミン、アンモニア、さらに好ましいのはトリアルキル(アルキルの炭素数がそれぞれ独立に1~4)アミン、とくに好ましいのはトリエチルアミンである。
<多官能アミン(am)>
本発明における多官能アミン(am)としては、好ましくは1、2級アミノ基を少なくとも2個有するアミンであり、例えば、ポリアルキレンポリアミン(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなど)、ポリアリルアミン(日東紡株式会社製 PAAシリーズなど)、ポリエチレンイミン(日本触媒株式会社製 エポミンシリーズなど)及びポリアルキレングリコールの末端アミノ基変性物(三洋化成工業株式会社製 ケミスタットY-400など)などが挙げられる。
上記多官能アミン(am)のうち、濡れ性、染色性および持続性の観点から、好ましいのは、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンである。
多官能アミン(am)の1、2級アミン価(mgKOH/g)は、濡れ性、染色性および持続性の観点から、好ましくは250~1,200、さらに好ましくは300~1,100、とくに好ましくは500~1,000である。
なお、1級アミン価及び2級アミン価の合計は、全アミン価と3級アミン価の差(全アミン価-3級アミン価)から算出することができる。また、全アミン価は、ASTM D2074の方法により測定する。但し、試料の溶解溶媒にはクロロホルムを用い、滴定溶液には0.1mol/L過塩素酸酢酸標準溶液を用いる。
3級アミン価は、試料1g中に含まれる3級アミンを中和するのに要する過塩素酸と当量の水酸化カリウムのmg数をいう。ASTM D2073に準じ下記方法で測定する。
(1)試料を精秤する。〔試料量:S(g)〕
(2)無水酢酸/酢酸混合溶液(9/1)20mLを加えて溶解し、室温で3時間静置する。
(3)酢酸30mLを加えて、電位差滴定装置にて0.1モル/L過塩素酸/酢酸溶液(力価:f)で滴定する。〔滴定量:A(mL)〕
(4)上記と同様にして空試験を行う。〔滴定量:B(mL)〕
(5)次式から3級アミン価を算出する。
3級アミン価=(A-B)×f×0.1×56.108/S
多官能アミン(am)の重量平均分子量(Mw)は、持続性および濡れ性、染色性観点から、好ましくは1,000~75,000、さらに好ましくは1,500~50,000、とくに好ましくは3,000~30,000である。
多官能アミン(am)は酸(ac)で、一部または全部中和された多官能アミン(塩)であってもよい。
酸(ac)としては1価の酸(塩酸、酢酸、硝酸等)、2価(硫酸等)、3価(リン酸等)が挙げられるが好ましくは1価の酸であり、さらに好ましくは塩酸及び酢酸である。中和率は特に限定しないが好ましくは0~100%、更に好ましくは0~80%である。
<繊維処理剤(Y)>
本発明の繊維処理剤(Y)は、水性媒体と、前記酸変性ポリオレフィン(X)と、1価の塩基(C)と、多官能アミン(am)とを含有してなる。
繊維処理剤(Y)は、種々の用途に使用可能であるが、とりわけ合成繊維用繊維処理剤として、さらにはポリオレフィン繊維用繊維処理剤として好適に使用できる。
該水性媒体としては、水、水性溶剤(25℃での水への溶解度が10g以上/100g水)、例えばケトン(アセトン、メチルエチルケトン(以下MEKと略記)、ジエチルケトン等)及びアルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)が挙げられ、生産性の観点から好ましいのはアセトン、MEK及びイソプロパノールである。有機溶剤は1種または2種以上で使用することができる。
上記水性媒体のうち、好ましいのは水が70%重量以上、さらに好ましいのは水が95重量%以上、とくに好ましいのは水である。
繊維処理剤(Y)は、例えば、以下の方法により製造できる。
(1)酸変性ポリオレフィン(X)、1価の塩基(C)、多官能アミン(am)及び水性媒体を仕込んだ後、分散機により分散し、さらに必要により、水性溶剤を留去して、繊維処理剤(Y)を得る。
(2)酸変性ポリオレフィン(X)、1価の塩基(C)及び水性溶剤を仕込み混合後、撹拌しながら、水を仕込み、転相乳化し、さらに必要により、水性溶剤を留去して、水性媒体中に、酸変性ポリオレフィン(X)と1価の塩基(C)[好ましくは酸変性ポリオレフィン(X)と1価の塩基(C)の塩]が分散した水性分散体(D)を得る。これに、多官能アミン(am)(好ましくは水溶液)を加えて、繊維処理剤(Y)を得る。
(3)酸変性ポリオレフィン(X)、1価の塩基(C)、水を仕込み、混合した混合物と、水性媒体とを、分散機により分散し、水性媒体中に、酸変性ポリオレフィン(X)と1価の塩基(C)[好ましくは酸変性ポリオレフィン(X)と1価の塩基(C)の塩]が分散した水性分散体(D)を得る。これに、多官能アミン(am)(好ましくは水溶液)を加えて、繊維処理剤(Y)を得る。
上記(1)~(3)のうち、工業上および貯蔵安定性の観点から、好ましいのは(2)、(3)、さらに好ましいのは(2)である。
また、上記繊維処理剤(Y)を得る工程において、酸変性ポリオレフィン(X)、1価の塩基(C)や多官能アミン(am)以外に、必要により、公知のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤や非イオン界面活性剤等を用いてもよい。
前記酸変性ポリオレフィン(X)由来のカルボキシル基のモル数に基づく、1価の塩基(C)のモル数(γ)は、貯蔵安定性、濡れ性、染色性および持続性の観点から、好ましくは10~100%、さらに好ましくは20~90%、とくに好ましくは30~80%である。
上記(γ)(単位:%)は、次式にて算出できる。
(γ)=100×(β)/(α)
但し、
(α)=[酸変性ポリオレフィン(X)の酸価]×[酸変性ポリオレフィン(X)の重量]/56100
(β)=[1価の塩基(C)の価数]×[1価の塩基(C)の重量]/[1価の塩基(C)の分子量]
なお、上記酸変性ポリオレフィン(X)の酸価は、酸基がカルボン酸無水物基の場合、メタノールによりハーフエステル化された後のハーフエステル化酸価として測定されるため、得られた酸価を2倍して、上記(γ)を算出する。
上記繊維処理剤(Y)において、酸変性ポリオレフィン(X)と1価の塩基(C)との合計重量と、多官能アミン(am)との重量比[酸変性ポリオレフィン(X)+1価の塩基(C)]/(am)は、濡れ性、染色性および持続性のバランスの観点から、好ましくは20/80~80/20、さらに好ましくは30/70~70/30、とくに好ましくは40/60~60/40である。
繊維処理剤(Y)の重量に基づく、酸変性ポリオレフィン(X)と1価の塩基(C)と多官能アミン(am)との合計重量は、工業上および貯蔵安定性の観点から、好ましくは5~50重量%、さらに好ましくは10~45重量%、さらに好ましくは15~40重量%である。
また、繊維処理剤(Y)中の酸変性ポリオレフィン(X)[酸変性ポリオレフィン(X)の塩を含む]のメジアン径(メジアン粒子径)は、貯蔵安定性および持続性の観点から、好ましくは0.05~5μm、さらに好ましくは0.1~2.5μmである。該メジアン径は、レーザー回折式粒度分布測定器により測定できる。
<繊維(Z1)>
本発明の繊維(Z1)は、未処理繊維(合成繊維等)を、繊維処理剤(Y)で処理して得られる。好ましい形態としては、ポリオレフィン繊維を、ポリオレフィン繊維処理剤[繊維処理剤(Y)]で処理して得られる。
すなわち、繊維処理剤(Y)を合成繊維に付着させることで、繊維に、濡れ性および染色性を付与することができる。
例えば、合成繊維に、繊維処理剤(Y)を付着させる方法としては、例えば、紡糸、延伸などの任意の工程で、オイリングロール法、浸漬法、噴霧法などが挙げられる。
繊維の処理方法としては、スプレー法又は浸漬法等が挙げられる。繊維処理剤(Y)を水性媒体に希釈して、固形分0.05~5重量%の繊維処理剤水性希釈液(S)を調整し、繊維処理剤水性希釈液(S)を繊維にスプレーまたは繊維処理剤水性希釈液(S)に繊維を浸漬し、乾燥させることで固形分を付着させる。
繊維処理剤(Y)の付着量は、繊維重量に基づいて、固形分として好ましくは0.05~5重量%、更に好ましくは、0.1~2重量%である。
上記合成繊維としては、ポリオレフィン、ポリエステル及びポリアミド等が挙げられる。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体及びエチレン・プロピレン・1-ブテン共重合体などが挙げられる。
また、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート、及びポリエーテルポリエステルなどが挙げられる。
ポリアミドとしては、6,6-ナイロンや6-ナイロンなどが挙げられる。
本発明の繊維処理剤(Y)が付着されてなる繊維(Z1)を用いた繊維形態は、布状の形状のものが好ましく、織物、編物及び不織布などが挙げられる。
また、混綿、混紡、混繊、交編及び交織などの方法で混合した繊維を布状として使用してもよい。上記のうち、とくに不織布の形態が好ましい。
<不織布(Z2)>
本発明の不織布(Z2)は、前記繊維(Z1)を用いた不織布である。
不織布(Z2)は、以下の(1)~(2)が挙げられる。
(1)繊維処理剤(Y)を付着させた短繊維を、乾式又は湿式法で繊維積層体とした後、加熱ロールで圧着したり、空気加熱で融着したり、高圧水流で繊維を交絡させ不織布とする。
(2)スパンボンド法、メルトブローン法及びフラッシュ紡糸法などによって得られた不織布に、繊維処理剤(Y)を付着させる。
不織布(Z2)の水に対する濡れ性は、該不織布(Z2)を溶融、成形したフィルムの濡れ張力によって評価できる。該フィルムの濡れ張力は、高い濡れ性が求められる衛生材料用途への適用の観点から好ましくは33~50mN/m、さらに好ましくは34~45mN/mである。
本発明における染色性は、例えば、後述の実施例の方法により評価できる。 染色を施す方法には、例えば、(1)繊維(Z1)に染色する、(2)不織布(Z2)に染色する方法が挙げられる。
すなわち、繊維(Z1)、不織布(Z2)を、染料溶液に浸積する方法が含まれる。
染料としては、種々のもの、C.I.ダイレクトイエロー1、4、C.I.ダイレクトレッド227、243、C.I.ダイレクトブルー202、203やC.I.ダイレクトブラック62、71等の直接染料;C.I.アシッドイエロー17、19、C.I.アシッドオレンジ 56、64、C.I.アシッドレッド 1、8、C.I.アシッドバイオレット 11、34、C.I.アシッドブルー40、236、249、C.I.アシッドグリーン27、41やC.I.アシッドブラック26、48等の酸性染料;C.I.リアクティブイエロー 1、2、175、C.I.リアクティブレッド 2、6、C.I.リアクティブブルー 7、14、C.I.リアクティブオレンジ 5、12、C.I.リアクティブブラウン 7、11、C.I.リアクティブグリーン 8、19、C.I.リアクティブバイオレット 、4やC.I.リアクティブブラック31、39等の反応性染料;C.I.ベーシックイエロー 11、14、C.I.ベーシックレッド1、2、C.I.ベーシックバイオレット14、C.I.ベーシックブルー24、25等の塩基性染料が挙げられる。
本発明の繊維処理剤(Y)は、種々の繊維処理用途に使用可能であるが、とりわけ合成繊維用処理剤、さらにはポリオレフィン繊維用処理剤として好適に使用できる。また、繊維処理剤で処理した繊維、それを用いた不織布は、水に対する濡れ性、染色性にすぐれるため、各種繊維用途、各種不織布用途に極めて有用である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。なお、以下において、実施例6~8は、それぞれ参考例1~3である。
<製造例1>
反応容器に、プロピレン85%、エチレン15%を構成単位とするポリオレフィン(A0-1)[商品名「Vistamaxx6202」、Exxonmobil社製、以下同じ。]1000gを仕込み、液相に窒素通気しながら、マントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら380℃で50分間の条件で、熱減成を行い、ポリオレフィン(A-1)を得た。
ポリオレフィン(A-1)のMnは3,900、炭素1,000個当たりの分子末端および/または分子鎖中の二重結合数は7.4個、アイソタクティシティーは17%であった。
<製造例2~6、比較製造例1>
製造例1において、表1にしたがった以外は、製造例1と同様に行い、各ポリオレフィン(A)を得た。結果を表1に示す。
Figure 0007477395000001
<製造例11>
反応容器に(A-1)100部、無水マレイン酸(B-1)5部を仕込み、窒素置換後、窒素通気下に180℃まで加熱昇温して均一に溶解させた。ここにラジカル開始剤[ジクミルパーオキサイド、商品名「パークミルD」、日油(株)製](f-1)2部をキシレン5部に溶解させた溶液を5分間で滴下した後、キシレン還流下1時間撹拌を続けた。その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)で未反応の無水マレイン酸を留去して、酸変性ポリオレフィン(X-1)を得た。
なお、(X-1)は、酸価は26、Mnは4,500、アイソタクティシティーは14%であった。
<製造例12~18、比較製造例11>
製造例11において、表2にしたがった以外は、製造例11と同様に行い、各酸変性ポリオレフィン(X)を得た。結果を表2に示す。
Figure 0007477395000002
<実施例1>
撹拌装置、加熱冷却装置及び温度計を備えた反応容器に(X-1)100部、トリエチルアミン(C-1)[東京化成工業(株)製]4.5部及びテトラヒドロフラン80部を仕込み、攪拌下60℃に温調して均一に溶解させた。水233部を5時間かけて少しずつ投入し、転相乳化を行った。
室温まで冷却後、減圧下でテトラヒドロフランを除去し、固形分が30.0重量%となるように水を加えて、(X-1)を含有してなる水性分散体(D-1)を得た。
さらに、撹拌しながら、ポリアリルアミン塩酸塩(Mw:15,000)(am-1)25重量%水溶液[商品名「PAA-HCL-3L」、ニットーボーメディカル(株)を濃度調整したもの]500部を、1時間かけて仕込み、繊維処理剤(Y-1)を得た。
次に、繊維処理剤(Y-1)を固形分が3%となるように、水を加えて希釈して、希釈液を得た。この希釈液に、ポリプロピレン不織布[繊維径2.5dtex、目付け量30g/m2]を浸漬した後、100℃で10分間乾燥させて不織布(Z2-1)(付着量:0.7重量%)を得た。
<実施例2~9、比較例1>
実施例1において、表3の原料組成(部)にしたがった以外は、実施例1と同様にして、各繊維処理剤(Y)、各不織布(Z2)を得た。
得られた各繊維処理剤(Y)、各不織布(Z2)について、後述の評価方法によって評価を行った。結果を表3に示す。
なお、平均粒子径(メジアン径)は、レーザー回折式粒度分布測定器「LA-750」[(株)堀場製作所製]を用いて、測定を行った。
<1>繊維処理剤(Y)の貯蔵安定性
繊維処理剤(Y)30gを、スクリュー菅瓶[50mL(胴径35mm×高さ78mm)]に入れて、30℃×14日間保存した。貯蔵前後のメジアン径(μm)の測定結果から、下記の算出式により(30℃での貯蔵安定性)を求め、以下の評価基準で評価した。(貯蔵安定性)(%)=
(貯蔵後のメジアン径)×100/(貯蔵前のメジアン径)
<評価基準>
◎:110%未満
○:110%以上、115%未満
△:115%以上、120%未満
×:120%以上
<2>濡れ性
得られた不織布(Z2)を、プレス機[型番「TABLE TYPE TEST PRESS SA-302」、テスター産業(株)製]を用い、180℃、5.0MPaの条件で溶融、加圧して成形し、フィルムにした。そのフィルムの濡れ張力をJIS K6768に準拠して測定し、以下の評価基準で評価した。濡れ張力が大であるほど水に対する濡れ性が良好であることを示す。
<評価基準>
◎:35mN/m超
○:33mN/m超、35mN/m以下
△:31mN/m超、33mN/m以下
×:31mN/m以下
<3>濡れ性の持続性
得られた不織布(Z2)を、50℃に調整した循風恒温器[商品名「DN410H」、ヤマト科学(株)製]中に14日間静置したものを10分間水洗浄した後、50℃の循風乾燥機で乾燥させた。その各不織布を上記<2>と同様に濡れ張力(2)を測定し、上記<2>で得られた濡れ張力(1)に対する割合を(保持性)とし、以下の評価基準で評価した。
(保持性)=濡れ張力(2)×100/濡れ張力(1)
<評価基準>
◎:95%以上
○:90%以上95%未満
△:85%以上90%未満
×:85%未満
<4>染色性
得られた不織布(Z2)を、酸性染料[商品名「Acid Blue 40」、SIGMA-ALDRICH社製]0.5g/L、無水硫酸ナトリウム0.5g/L、酢酸1.0g/Lの染色水溶液中にて90℃で60分間染色を行い、続いて不織布を水洗した。その後、ノニポールソフトFD80[三洋化成工業(株)製]0.5g/L、三洋レベロン[三洋化成工業(株)製]1.0g/L、酢酸1.0g/Lの水溶液で70℃15分洗浄し、続いて水洗した後、50℃に調整した定温乾燥機[品番「OFW-300B」、アズワン(株)製]中に1日静置し、乾燥した。
上記で染色を行った各不織布と比較して目視による色合い(色の濃さ)評価を行い、以下の評価基準で評価した。なお、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートを主成分とする繊維からなる織物)を各不織布と同様の条件で染色し標準サンプルとした。
<評価基準>
◎:標準サンプルより色合いが濃い
○:標準サンプルと色合いが同程度
△:標準サンプルより色合いがやや薄い
×:染色性が認められない
<5>染色性の持続性
40℃での染色堅牢度について、JIS L0844に規定されているB-1号に準拠して、上記<4>で得られた不織布を、水洗、脱水、乾燥した不織布の変退色について、変退色用グレースケールを基準に級数判定を行い、以下の評価基準で評価した。
<評価基準>
◎:(5級)
○:(4級以上5級未満)
△:(4級)
×:(4級未満)
Figure 0007477395000003
表1~3の結果から、本発明の繊維処理剤(Y)は、比較のものと比べて、貯蔵安定性に優れ、繊維に、水に対する優れた濡れ性、その持続性を付与するとともに、優れた染色性、その持続性を付与することが分かる。
本発明の繊維処理剤(Y)は、種々の繊維処理用途に使用可能であるが、とりわけ合成繊維用処理剤、さらにはポリオレフィン繊維用処理剤として好適に使用できる。また、繊維処理剤で処理した繊維、それを用いた不織布は、水に対する濡れ性、染色性にすぐれるため、極めて有用である。

Claims (9)

  1. 水性媒体と、酸変性ポリオレフィン(X)と、1価の塩基(C)と、多官能アミン(am)とを含有してなる繊維処理剤であって、前記酸変性ポリオレフィン(X)が、ポリオレフィン(A)と不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(B)とを構成原料として含み、前記ポリオレフィン(A)がエチレンとプロピレンとのみを構成単量体として含み、前記エチレンとプロピレンとの重量比[エチレン/プロピレン]が10/90~30/70であって、前記酸変性ポリオレフィン(X)の酸価が、15~46mgKOH/gである繊維処理剤。
  2. 前記ポリオレフィン(A)の炭素数1,000個当たり炭素-炭素二重結合数が0.5~20個である請求項1記載の繊維処理剤。
  3. 前記酸変性ポリオレフィン(X)の数平均分子量(Mn)が1,000~60,000である請求項1又は2記載の繊維処理剤。
  4. 前記ポリオレフィン(X)のポリ(α-オレフィン)部分のアイソタクティシティーが1~50%である請求項1~3のいずれか記載の繊維処理剤。
  5. 前記1価の塩基(C)が、トリアルキル(アルキルの炭素数がそれぞれ独立に1~4)アミンである請求項1~4のいずれか記載の繊維処理剤。
  6. 前記酸変性ポリオレフィン(X)由来のカルボキシル基のモル数に基づく、1価の塩基(C)のモル数(γ)が10~100%である請求項1~5のいずれか記載の繊維処理剤。
  7. 前記酸変性ポリオレフィン(X)と前記1価の塩基(C)との合計重量と、多官能アミン(am)との重量比[酸変性ポリオレフィン(X)+1価の塩基(C)]/(am)が、20/80~80/20である請求項1~6のいずれか記載の繊維処理剤。
  8. 請求項1~7のいずれか記載の繊維処理剤が付着した繊維(Z1)。
  9. 請求項8記載の繊維(Z1)を用いた不織布(Z2)。
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