JP7477171B2 - 共振ずり測定装置及びその使用方法、並びに粘度計及びその使用方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載された共振ずり測定装置は、圧電素子、上部ディスク基板及びバネを有する上部ユニットと、下部ディスク基板を有する下部ユニットと、を備え、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間が試料挿入部を形成し、前記圧電素子及び前記上部ディスク基板は、バネを介して固定機材に振動可能に接続され、ひずみゲージが前記バネに貼着され、前記圧電素子に周波数を変化させながら交流電圧を印加することにより、前記上部ユニットの振動に伴う前記ひずみゲージからの共振時の応答電圧を測定する、共振ずり測定装置である。
また、本発明者らは、特許文献1の発明を基に、例えば100μL以下というような微量の液体試料のバルク粘度を精度よく測定可能な粘度計及び粘度測定方法を提案している。
しかし、ニュートンリングを観察しての接触点の決定は使用者の熟練が必要であり、再現性のよい決定が困難であった。
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間は試料挿入部を形成し、前記上部ディスク基板の前記下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離は、前記下部ディスク基板を上下方向に変位させることにより変更可能であり、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を計測する手段と、前記下部ディスク基板を上下方向に変位させる手段と、を更に有し、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた際の接触の判定を、前記ひずみ計測手段からの共振時の出力の変化によって行うものであり、前記試料挿入部に試料を挿入していない状態で前記駆動部材に印加される交流電圧の振幅Uinに対する、前記ひずみ計測手段の応答電圧の振幅Uoutの比Uout/Uinが低下したときを前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との接触状態と判定する、共振ずり測定装置。
[2] 前記変位させる手段により前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた後、前記変位させる手段により前記下部ディスク基板を上下方向に変位させて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を広げて所定の距離に制御する、[1]に記載の共振ずり測定装置。
[3] 前記ひずみ計測手段からの共振時の出力の変化に基づいて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間に形成された前記試料挿入部に挿入された試料の粘弾性を測定する、[1]又は[2]に記載の共振ずり測定装置。
[4] 前記ひずみ計測手段からの共振時の出力の変化から求められる共振ずり曲線に基づいて、物理モデル解析により、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間に形成された前記試料挿入部に挿入された試料の粘弾性を測定する、[3]に記載の共振ずり測定装置。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の共振ずり測定装置の使用方法であって、 前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた際の接触の判定を、前記ひずみ計測手段からの共振時の応答電圧の変化によって行い、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた後、前記下部ディスク基板を上下方向に変位させて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を広げて所定の距離に制御することを特徴とする、
共振ずり測定装置の使用方法。
[6] 固定部材と、上部ユニットと、下部ユニットと、情報処理ユニットと、を備え、
前記上部ユニットは、圧電素子、前記圧電素子の前記下部ユニット側に配置された上部ディスク基板、前記圧電素子を前記固定部材に対して一方向に振動可能に支持する板バネ及び前記板バネの前記一方向の変位を検知する検知手段を有し、
前記下部ユニットは、下部ディスク基板、前記下部ディスク基板を固定する下部ディスクホルダ及び前記下部ディスク基板を固定した前記下部ディスクホルダを載置するステージを有し、
前記情報処理ユニットは、前記板バネの前記一方向の変位を検知する検知手段と電気的に接続されており、前記情報処理ユニットが、前記圧電素子に周波数を変化させながら交流電圧を印加することにより、前記上部ユニットの振動に伴う前記検知手段からの共振時の応答電圧を前記情報処理ユニットで測定する、粘度計であって、
前記ステージは、前記上部ユニットの前記上部ディスク基板の下面と、前記下部ユニットの前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更可能であるように、上下方向に変位可能であり、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間は試料挿入部を形成し、前記上部ディスク基板の前記下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を計測する手段と、前記ステージを上下方向に変位させる駆動系と、を更に有し、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた際の接触の判定を、前記検知手段からの共振時の応答電圧の変化によって行うものであり、前記試料挿入部に試料を挿入していない状態で前記圧電素子に印加される交流電圧の振幅Uinに対する、前記検知手段の応答電圧の振幅Uoutの比Uout/Uinが低下したときを前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との接触状態と判定する、粘度計。
[7] 前記駆動系により前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた後、前記ステージを下方向に変位させて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を広げて所定の距離に制御する、[6]に記載の粘度計。
[8] 前記上部ディスク基板の下面と、前記下部ディスク基板の上面との間の距離が、0.1~1000μmである、[6]又は[7]に記載の粘度計。
[9] 測定可能な試料の粘度が0.1~60000mPa・sである、[6]~[8]のいずれかに記載の粘度計。
[10] 測定可能な試料の体積が1~100μLである、[6]~[9]のいずれかに記載の粘度計。
[11] 測定可能な試料が粒子を含む、[6]~[10]のいずれかに記載の粘度計。
[12] 測定可能な試料が、電解液、生物の体液及び液状の薬剤からなる群から選択されるいずれか1種である、[6]~[11]のいずれかに記載の粘度計。
[13] [6]~[12]のいずれかに記載の粘度計の使用方法であって、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた際の接触の判定を、前記検知手段からの共振時の応答電圧の変化によって行い、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた後、前記ステージを下方向に変位させて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を広げて所定の距離に制御することを特徴とする、
粘度計の使用方法。
さらに本発明の第1の実施形態の共振ずり測定装置は、簡便に共振ずり挙動の測定が可能であり、密閉ユニットをコンパクトに容易に設けることが可能であり、製造費用を低く抑えることができる。
「~」を用いて表す数値範囲は、「~」の前後の数値をその範囲に含む。
本発明の第1の実施形態の共振ずり測定装置を、適宜、図を参照しながら説明する。 図1は、本発明の第1の実施形態の共振ずり測定装置101を示す概略構成図である。 本実施形態の共振ずり測定装置101は、上部ディスクホルダ113、上部ディスク基板116、上部ディスク基板116を横方向に揺動可能に保持する弾性部材117を有する上部ユニット110及び上部ディスク基板を揺動させるための駆動部材115と、下部ディスク基板114及び下部ディスクホルダ112を有する下部ユニット111と、駆動部材115と電気的に接続された情報処理ユニット140と、を備え、上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面との間が試料挿入部121を形成し、駆動部材115、上部ディスクホルダ113及び上部ディスク基板116は、弾性部材117を介して固定機材130に横方向に揺動可能に保持され、弾性部材117のひずみを計測するためのひずみ計測手段119が弾性部材117に貼着されている。
共振ずり測定装置101は、重力の向きを基準として、上部ディスク基板116が上方となるように、かつ、下部ディスク基板114が下方となるように、配置される。
情報処理ユニット140は、駆動部材115に、周波数を変化させながら、上部ユニット110の共振周波数を含む周辺の周波数に合わせて、正弦波の交流電圧を印加することにより、上部ユニット110の振動に伴うひずみ計測手段119からの共振時の応答電圧を測定する。これにより、上部ユニット110の共振ずり曲線を得ることができる。
弾性部材117が板バネである場合、膜形状の試料挿入部121の両方の面、すなわち、上部ディスク基板116の下面及び下部ディスク基板114の上面に対して、略垂直に配置される。
駆動部材115が4分割ピエゾチューブからなる圧電素子である場合、適当な振幅・周波数の電圧を、対向する電極と内側の電極にかけることにより、上部ディスク基板116を有する上部ユニット110を、左右に振動させることができる。このとき、試料挿入部121に固体、液体、液晶などの微量試料を挟み、駆動部材115に、上部ユニット110の共振周波数を含む周辺の周波数に合わせて、正弦波の交流電圧を印加することにより、微量試料にずり変形を生じさせるとともに、上部ユニット110を左右に振動させ、弾性部材117(板バネ)に貼着されたひずみ計測手段119によって、この振幅の大きさを交流電圧(すなわち印加電圧)の周波数を変えて測定することで共振ずり曲線が得られる。
以下、本発明の第2の実施形態の粘度計を、適宜、図を参照しながら説明する。
図4は、本発明に係る粘度計を示す概略構成図である。図5は、図4に示す粘度計の試料挿入部の近傍を拡大した図である。なお、図5において、図4で説明済みのものと同じ構成要素には、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本発明の第2の実施形態の粘度計は、例えば100μL以下というような微量の液体試料のバルク粘度を精度よく測定可能な粘度計である。
上部ディスク基板216は上部ディスクホルダ213を介して、圧電素子215の下部ユニット211側に配置されている。
ステージ224は、駆動系223により一定の方向に変位可能であり、上部ディスク基板216の下面と、下部ディスク基板214の上面との間の距離(以下、「距離D」という場合がある。)を可変としている。
距離Dが可変なので、下部ディスク基板214の上に試料を乗せる場合にも有用である。
上部ユニット210と下部ユニット211とは、鉛直方向に上下に配置することが好ましい。この場合において、板バネ217は鉛直方向と平行であり、前記駆動系223は、ステージ224を鉛直方向に変位可能である。
上部ディスク基板216の下面は、図4及び図5に示すとおり、上部ユニット210と下部ユニット211とを鉛直方向に上下に配置した場合において、下部ディスク基板214に対向する面である。下部ディスク基板214の上面は、図4及び図5に示すとおり、上部ユニット210と下部ユニット211とを鉛直方向に上下に配置した場合に、上部ディスク基板216に対向する面である。
圧電素子駆動ユニット225は、関数発生器と増幅器からなる。圧電素子駆動ユニット4は、圧電素子215に電気ケーブル218を介して交流電圧を印加し、圧電素子215を振動させる。また、圧電素子駆動ユニット225は、情報処理ユニット250と信号ケーブル(図示せず)で接続され、圧電素子215に印加する交流電圧の周波数等の情報を送るようにしてもよい。
前記ひずみゲージは、板バネ217の表面に1つ以上を配置することが好ましい。
前記静電容量計及び前記レーザー変位計は、非接触で板バネ217の一方向の変位(振幅)を計測できるように配置することが好ましい。
板バネ217の一方向の変位を検知する検知手段219としてひずみゲージを用いると、粘度計の構造を簡素化でき、生産性も向上できる。
上部ディスク基板216の下面及び下部ディスク基板の上面の一方又は両方を曲面(球面、円柱面、平面、又は球面及び円柱面以外の曲面を包含する)とする場合の曲率半径Rは、特に限定されないが、例えば、1~1000mmの範囲内とすることができる。液体試料の粘度によって、曲率半径Rを変更してもよい。例えば、低粘度の液体試料では曲率半径Rを大きくする方が好ましく、高粘度の液体試料では曲率半径Rを小さくする方が好ましい。
本発明の第2の実施形態の粘度計201を使用して試料の粘度を測定する場合の距離Dは、0.1~1000μmが好ましく、0.5~500μmがより好ましく、1~100μmがさらに好ましく、2~50μmがいっそう好ましく、5~20μmがよりいっそう好ましい。
本実施形態の粘度計201では、距離Dは、空気中で、上部ディスク基板216の下面と下部ディスク基板214の上面との距離Dをゼロにした状態から、駆動系223によって上部ディスク基板216の下面と下部ディスク基板214の上面との間の距離Dを拡大することによって、調節する。
粒子の粒子径は、上部ディスク基板216の下面と下部ディスク基板214の上面との間の距離Dを調整することができる範囲内であれば特に限定されないが、距離Dの1/2以下が好ましく、1/4以下がより好ましい。例えば、距離Dが20μmであるとき、粒子の粒径は10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。本発明の第2の実施形態の粘度計201では、上部ディスク基板216の下面と下部ディスク基板214の上面との間の距離Dを調整することにより、例えば、5μm以上の粒子が含まれる試料の粘度測定にも対応させることができる。なお、粒子の粒子径としては、最小フェレ径を用いる。
本発明の第2の実施形態の粘度計201の測定可能な試料としては、例えば、電解液、生物の体液又は液状の薬剤が挙げられる。
前記電解液としては、例えば、電解コンデンサの電解液、電池の電解液又はイオン液体が挙げられる。前記電池の電解液としては、例えば、リチウムイオン電池の電解液が挙げられる。特に電池の電解液は、充放電の繰返しに伴う粘度増加は性能劣化の指標であり、事故防止のためにも粘度測定が重要である。ところが、実電池内の電解液の回収が困難且つ危険であり、回収できる量は100μL程度である。そのため、微量試料の粘度測定が可能な本発明の第2の実施形態の粘度計201は有用である。
前記生物の体液としては、例えば、血液、リンパ液、組織液又は体腔液が挙げられる。特に血液は、高血糖症又は高コレステロール血症等での粘度増加が見られるため、これらの疾患の検査等のために粘度測定が重要である。そのため、より低侵襲で赤血球等の粒子を含む微量試料の粘度測定が可能な本発明の第2の実施形態の粘度計201は有用である。
前記液状の薬剤としては、例えば、リポソーム懸濁液等の分散液、免疫グロブリン製剤や抗体医薬品等の溶液又はω-3脂肪酸等の液体が挙げられる。特にリポソーム懸濁液等のドラッグデリバリーシステム(DDS)の分子設計最適化指標として重要である。そのため、リポソーム等の粒子を含む微量試料の粘度測定が可能な本発明の第2の実施形態の粘度計201は有用である。
図1で示される、変位計測手段としてひずみ計測手段119(ひずみゲージ)を備える本発明の第1の実施形態の共振ずり測定装置101を用いて、空気中で、駆動部材115(圧電素子)に周波数fを変化させながら正弦波の交流電圧Uinを印加することにより、上部ユニット110の振動に伴うひずみ計測手段119(ひずみゲージ)からの応答電圧Uoutを測定した。
図3は、上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面とが離れている空気中表面分離(AS)状態、および上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面とが接触して固体接触(SC)状態にある場合の、駆動部材115(圧電素子)に印加する交流電圧(すなわち、印加電圧)の周波数f(横軸)に対して、応答電圧の振幅Uoutと印加電圧の振幅Uinの比(Uout/Uin)(縦軸)を表したグラフである。上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面とが離れており空気中表面分離(AS)状態にある場合、Uout/Uinにはピークが観測されるが、上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面とが接触して固体接触(SC)状態になると、Uout/Uinが低下するとともにほぼ一定値となり、ピークが観測されなくなる。
また、図示しないが、時間を横軸、Uout/Uinを縦軸にとった場合、上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面との接触時から、Uout/Uinがほぼ一定値となる。
図4で示される、変位計測手段として検知手段219(ひずみゲージ)を備える本発明の第2の実施形態の粘度計201を用いて、空気中で、圧電素子215に周波数fを変化させながら正弦波の交流電圧Uinを印加することにより、上部ユニット210の振動に伴う検知手段219(ひずみゲージ)からの応答電圧Uoutを測定した。
図7は、上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面とが離れている空気中表面分離(AS)状態、および上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面とが接触して固体接触(SC)状態にある場合の、圧電素子215に印加する交流電圧Uin(すなわち、印加電圧)の周波数f(横軸)に対して、応答電圧の振幅Uoutと印加電圧の振幅Uinの比(Uout/Uin)(縦軸)を表したグラフである。上部ディスク基板216の下面と下部ディスク基板214の上面とが離れており空気中表面分離(AS)状態にある場合、Uout/Uinにはピークが観測されるが、上部ディスク基板116の下面と下部ディスク基板114の上面とが接触して固体接触(SC)状態になると、Uout/Uinが低下するとともにほぼ一定値となり、ピークが観測されなくなる。
また、図示しないが、時間を横軸、Uout/Uinを縦軸にとった場合、上部ディスク基板216の下面と下部ディスク基板214の上面との接触時から、Uout/Uinがほぼ一定値となる。
Claims (6)
- 上下に配置された上部ディスク基板及び下部ディスク基板と、前記上部ディスク基板を横方向に揺動可能に支持する弾性部材と、前記上部ディスク基板を揺動させるために交流電圧が印加される駆動部材と、前記弾性部材のひずみを計測するためのひずみ計測手段と、前記ひずみ計測手段の応答電圧を検出する情報処理ユニットとを有する共振ずり測定装置であって、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間は試料挿入部を形成し、前記上部ディスク基板の前記下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離は、前記下部ディスク基板を上下方向に変位させることにより変更可能であり、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を計測する手段と、前記下部ディスク基板を上下方向に変位させる手段と、を更に有し、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた際の接触の判定を、前記ひずみ計測手段からの共振時の出力の変化によって行うものであり、前記試料挿入部に試料を挿入していない状態で前記駆動部材に印加される交流電圧の振幅Uinに対する、前記ひずみ計測手段の応答電圧の振幅Uoutの比Uout/Uinが低下したときを前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との接触状態と判定する、共振ずり測定装置。 - 前記変位させる手段により前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた後、前記変位させる手段により前記下部ディスク基板を上下方向に変位させて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を広げて所定の距離に制御する、請求項1に記載の共振ずり測定装置。
- 前記ひずみ計測手段からの共振時の出力の変化に基づいて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間に形成された前記試料挿入部に挿入された試料の粘弾性を測定する、請求項1又は2に記載の共振ずり測定装置。
- 前記ひずみ計測手段からの共振時の出力の変化から求められる共振ずり曲線に基づいて、物理モデル解析により、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間に形成された前記試料挿入部に挿入された試料の粘弾性を測定する、請求項3に記載の共振ずり測定装置。
- 固定部材と、上部ユニットと、下部ユニットと、情報処理ユニットと、を備え、
前記上部ユニットは、圧電素子、前記圧電素子の前記下部ユニット側に配置された上部ディスク基板、前記圧電素子を前記固定部材に対して一方向に振動可能に支持する板バネ及び前記板バネの前記一方向の変位を検知する検知手段を有し、
前記下部ユニットは、下部ディスク基板、前記下部ディスク基板を固定する下部ディスクホルダ及び前記下部ディスク基板を固定した前記下部ディスクホルダを載置するステージを有し、
前記情報処理ユニットは、前記板バネの前記一方向の変位を検知する検知手段と電気的に接続されており、前記情報処理ユニットが、前記圧電素子に周波数を変化させながら交流電圧を印加することにより、前記上部ユニットの振動に伴う前記検知手段からの共振時の応答電圧を前記情報処理ユニットで測定する、粘度計であって、
前記ステージは、前記上部ユニットの前記上部ディスク基板の下面と、前記下部ユニットの前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更可能であるように、上下方向に変位可能であり、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間は試料挿入部を形成し、前記上部ディスク基板の前記下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を計測する手段と、前記ステージを上下方向に変位させる駆動系と、を更に有し、
前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた際の接触の判定を、前記検知手段からの共振時の応答電圧の変化によって行うものであり、前記試料挿入部に試料を挿入していない状態で前記圧電素子に印加される交流電圧の振幅Uinに対する、前記検知手段の応答電圧の振幅Uoutの比Uout/Uinが低下したときを前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との接触状態と判定する、粘度計。 - 前記駆動系により前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を変更して前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面とを接触させた後、前記駆動系により前記ステージを下方向に変位させて、前記上部ディスク基板の下面と前記下部ディスク基板の上面との間の距離を広げて所定の距離に制御する、請求項5に記載の粘度計。
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