JP7476796B2 - 哺乳動物の嗅粘膜または嗅粘液の検査方法 - Google Patents

哺乳動物の嗅粘膜または嗅粘液の検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、哺乳動物の嗅粘膜または嗅粘液の検査方法および検査試薬に関する。
現在、臨床現場では、嗅覚障害の診断は、嗅素を患者にかいでもらい、においの存在を検知できるか、およびにおいの種類を認識できるかを判定することにより行われている。嗅覚障害の診断に関して国内外に複数の検査キットがあるが、いずれも患者の返答に基づいた自覚的な検査法である。他覚的・客観的な嗅覚検査は、匂い刺激を行った際の嗅電図測定など実験室レベルの方法しかなく、臨床応用されている技術は存在しない。
三輪高喜 「嗅覚検査の現状と今後の展望」 耳展 54:2;70~79,2011
本発明は、嗅覚を他覚的・客観的に診断し得る、臨床応用し易い技術を開発することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、嗅粘膜で特異的に産生され、嗅粘液中に分泌される分泌タンパク質としてリポカリン15が存在することを見出した。かかる知見を応用すれば、嗅粘膜が嗅覚と密接に関連し得るという事実に照らすと、哺乳動物から採取された嗅粘膜サンプルまたは嗅粘液サンプル中のリポカリン15の量を測定することにより、嗅覚を検査し得ると考えられる。
すなわち、本発明者らは、以下の発明を着想することに成功し、本発明を完成するに至った。
〔1〕哺乳動物から採取された嗅粘膜サンプルまたは嗅粘液サンプル中のリポカリン15の量を測定することを含む、哺乳動物の嗅粘膜または嗅粘液の検査方法。
〔2〕リポカリン15に対する抗体を用いてリポカリン15のタンパク質量が測定される、〔1〕の検査方法。
〔3〕哺乳動物から採取された嗅粘液サンプルにおいてリポカリン15のタンパク質量が測定される、〔1〕または〔2〕の検査方法。
〔4〕哺乳動物がヒトである、〔1〕~〔3〕のいずれかの検査方法。
〔5〕リポカリン15の検出手段を含む、哺乳動物の嗅粘膜または嗅粘液の検査試薬。
〔6〕検出手段が抗体である、〔5〕の検査試薬。
本発明の方法は、リポカリン15の量の測定により、嗅粘膜、または嗅粘膜に関連する機能(例、嗅覚)もしくは障害(例、嗅覚障害)を他覚的・客観的に診断し得る。
本発明の方法はまた、リポカリン15の量の測定という点で、嗅電図測定など実験室レベルに限定される方法ではなく、臨床応用し易い簡便な技術である。
本発明の方法はさらに、哺乳動物から採取された嗅粘液をサンプルとして使用する場合、侵襲性が低いという利点を有する。
本発明の試薬は、本発明の方法の実施に好適に利用することができる。
図1は、His-hLCN15のE.coli中における発現を示す図である。レーン1:タンパク質マーカー(ナカライ社);レーン2:His-hLCN15発現菌体。 図2は、hLCN15の精製度および分子質量の解析を示す図である。レーン1:タンパク質マーカー(ナカライ社);レーン2:精製したhLCN15。 図3は、嗅粘液におけるhLCN15の検出、および呼吸上皮粘液におけるhLCN15の非検出を示す図である。 図4は、ヒト鼻切片のhLCN15抗体を用いた免疫染色を示す図である。a:ヒト鼻 大切片のH-E染色;b:嗅球直下の嗅粘膜部分のhLCN15抗体染色像;c:中鼻甲介のhLCN15抗体染色像;d:下鼻甲介のhLCN15抗体染色像。 図5は、ヒト鼻切片のOMP抗体(嗅神経細胞マーカー)を用いた免疫染色を示す図である。a:嗅球直下の嗅粘膜部分のヒトOMP(hOMP)抗体染色像;b:拡大図。 図6は、ヒト鼻切片のhLCN15抗体を用いた免疫染色(図4bの拡大図)を示す図である。a:嗅球直下の嗅粘膜のhLCN15抗体染色像;b:拡大図(漿液腺)。 図7は、ヒト検体(個体1:嗅神経の少ない検体)におけるPGP9.5(嗅神経)、CK18(支持細胞)、およびLCN15に対する免疫染色の結果を示す図である。 図8は、ヒト検体(個体2:嗅神経の多い検体)におけるPGP9.5(嗅神経)、CK18(支持細胞)、およびLCN15に対する免疫染色の結果を示す図である。 図9は、hLCN15抗体を用いたヒト嗅粘液中のhLCN15の定量のための検量線の1例を示す図である。 図10は、嗅覚正常群及び嗅覚障害群におけるLCN15タンパク質量の比較を示す図である。嗅覚正常群に比較して嗅覚障害群では有意(Welch t-test, p=0.009)にLCN15タンパク質量が少なかった。
本発明は、哺乳動物から採取された嗅粘膜サンプルまたは嗅粘液サンプル中のリポカリン15の量を測定することを含む、哺乳動物の嗅粘膜または嗅粘液の検査方法を提供する。
リポカリン15は、嗅粘膜で産生され、嗅粘液中に分泌される分泌タンパク質である。リポカリン15としては、後述するような種々の哺乳動物種に応じたものを利用することができるが、臨床応用の観点より、ヒトリポカリン15が好ましい。ヒトリポカリン15は、配列番号1のアミノ酸配列を有することが知られている。
哺乳動物としては、例えば、霊長類(例、ヒト、サル、チンパンジー)、齧歯類(例、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ)、家畜および使役用の哺乳動物(例、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ)が挙げられる。好ましくは、哺乳動物は、臨床応用の観点より、ヒトである。
哺乳動物からの嗅粘膜サンプルまたは嗅粘液サンプルの採取は、任意の方法により行うことができる。例えば、哺乳動物からの嗅粘膜サンプルの採取は、生検により行うことができる。また、哺乳動物からの嗅粘液サンプルの採取は、生理食塩水等の溶液で鼻腔上方の嗅部を洗浄し、洗浄液を回収することにより行うことができる。非侵襲性の観点からは、嗅粘液サンプルを採取することが好ましい。
嗅粘膜サンプルまたは嗅粘液サンプルにおけるリポカリン15の量の測定は、任意の方法により行うことができる。例えば、リポカリン15の発現部位である嗅粘膜サンプルにおけるリポカリン15の量の測定は、mRNA量またはタンパク質量を測定することにより行うことができる。また、リポカリン15の分泌部位である嗅粘液サンプルにおけるリポカリン15の発現量の測定は、タンパク質量を測定することにより行うことができる。mRNA量の測定方法としては、例えば、プローブを用いるハイブリダイゼーション法、プライマー(例、2、3、または4個のプライマー)を用いる遺伝子増幅法、質量分析法が挙げられる。mRNA量の測定は、mRNAの逆転写と組み合わされて用いられてもよい。タンパク質量の測定方法としては、例えば、抗体を用いるイムノアッセイ法、抗体以外の親和性物質(例、アプタマー)を用いるアッセイ法、質量分析法が挙げられる。イムノアッセイ法としては、化学発光イムノアッセイ(CLIA)〔例、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA)〕、免疫比濁法(TIA)、酵素免疫測定法(EIA)(例、直接競合ELISA、間接競合ELISA、およびサンドイッチELISA)、放射イムノアッセイ(RIA)、ラテックス凝集反応法、蛍光イムノアッセイ(FIA)、およびイムノクロマトグラフィー法、ウェスタンブロッティング、および免疫染色が挙げられる。
好ましくは、リポカリン15の量の測定は、非侵襲性の観点から、嗅粘液サンプルを解析対象として、抗体を用いたイムノアッセイ法により行うことができる。
イムノアッセイで用いられる抗体は、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体のいずれであってもよい。抗体は、免疫グロブリン(例、IgG、IgM、IgA、IgD、IgE、IgY)のいずれのアイソタイプであってもよい。抗体はまた、全長抗体またはその断片であってもよい。抗体の断片としては、例えば、F(ab’)2、Fab’、Fab、Fvが挙げられる。本発明では、用いられるイムノアッセイ法の種類に応じて、1種の抗体のみならず、2種以上(例、2種、3種)の抗体を用いることができる。
抗体は、標識物質で標識されていてもよい。標識物質としては、例えば、酵素(例、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ルシフェラーゼ)、親和性物質(例、ストレプトアビジン、ビオチン)、蛍光物質またはタンパク質(例、フルオレセイン、ローダミン、緑色蛍光タンパク質)、発光又は吸光物質(例、ルシフェリン)、放射性物質(例、H、14C、32P、35S、125I)が挙げられる。
イムノアッセイ法としては、例えば、直接競合法、間接競合法、およびサンドイッチ法が挙げられる。また、イムノアッセイ法としては、例えば、酵素免疫測定法(EIA)(例、直接競合ELISA、間接競合ELISA、およびサンドイッチELISA)、放射イムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、化学発光イムノアッセイ(CLIA)、イムノクロマトグラフィー法、ラテックス凝集反応法、ウェスタンブロッティングが挙げられる。
本発明の方法では、測定されたリポカリン15の量に基づき、嗅粘膜に関連する機能(例、嗅覚)もしくは障害(例、嗅覚障害)が評価されてもよい。嗅粘膜は嗅覚と密接に関連し得るので(例、山岸ら,耳鼻臨床(1999年)83巻3号383-890頁;Miani et al.,Eur Arch Otorhinolaryngol,2003,vol.260,p.529-535;Netzer et al.,J Otolaryngol.,2002,vol.31(1),p.9-12;Kondo et al.,Cell Tissue Res,2009,vol.335(3),p.489-503);Hurtt et al.,Toxicology and Applied Pharmacology,1988,vol.94(2),p.311-328;Kim et al.,Otolaryngol Head Neck Surg.,2010,vol.143(6),p.837-42;Kikuta et al., Sci Rep.,2016,vol.6,p.35361)、嗅粘膜により特異的に産生されるリポカリン15は、正常な嗅粘膜の量、ひいては嗅覚の指標となり得る。例えば、嗅粘膜が異常な状態(例、傷害または障害)にある場合、嗅粘膜におけるリポカリン15のmRNA量およびタンパク質量、ならびに嗅粘液に分泌されるリポカリン15のタンパク質量は減少し得るため、リポカリン15は上記のような指標として有用であり得る。
上記のような評価は、例えば、測定されたリポカリン15の量を、カットオフ値等の基準値と比較することにより、行うことができる。カットオフ値等の基準値の算出は、当該分野において周知である。例えば、正常群及び異常群においてリポカリン15の量を解析し、リポカリン15の所定量における正常群と異常群との診断感度及び診断特異度を求め、これらの値に基づいて、ROC(Receiver Operating Characteristic)曲線を作成する。そして、診断感度及び診断特異度が最大となるようなリポカリン15の量を求め、その値をカットオフ値とすることができる。また、リポカリン15の任意の量における診断効率(全症例数に対する、正常正診症例と異常正診症例の合計数の割合)を求め、最も高い診断効率が算出されるポカリン15の量をカットオフ値とすることもできる。あるいは、異常群に属する被験体が、正常群に属する(偽陽性)と誤って評価されることを極力排除する観点から、診断特異度をより重視してカットオフ値を決定してもよい。
本発明はまた、リポカリン15の検出手段を含む、哺乳動物の嗅粘膜または嗅粘液の検査試薬を提供する。
リポカリン15、および哺乳動物の詳細は、上述したものと同様である。
リポカリン15の検出手段は、mRNAまたはタンパク質の検出手段である。
mRNAの検出手段としては、例えば、用いられる遺伝子増幅法の種類に応じたプライマー(例、2個以上のプライマー)、および核酸プローブが挙げられる。核酸プローブは、遊離の形態、又は固相に固定された形態において用いることができる。固相としては、例えば、アレイ、メンブレン(例、ニトロセルロース膜、ろ紙)、カラム等の支持体;及びプレート(例、マルチウェルプレート)、チューブ等の容器が挙げられる。
タンパク質の検出手段としては、例えば、抗体、およびアプタマーが挙げられる。これらの検出手段は、上述したような標識物質で標識されていてもよい。また、これらの検出手段が標識物質で標識されていない場合、本発明の検査試薬は、標識物質で標識された抗体を適宜調製することができるように、標識物質を含むように構成されていてもよい。
リポカリン15の検出手段としては、タンパク質の検出手段が好ましく、抗体がより好ましい。抗体の詳細は、上述したものと同様である。
本発明の検査試薬はまた、リポカリン15 mRNAまたはタンパク質(標品)を含んでいてもよい。このような標品は、例えば、ポジティブコントロールとして、および/または定量のための検量線の作成に用いることができる。
本発明の検査試薬はさらに、抗体を含む場合、抗体によるイムノアッセイに必要な構成要素を含んでいてもよい。このような構成要素としては、上述したような標識物質および酵素の基質、ならびに希釈液、2次抗体、および抗体の安定化剤、哺乳動物から試料を採取し得る器具(例、生検針)または溶液(例、生理食塩水)が挙げられる。
特定の実施形態では、本発明の検査試薬は、鼻内内視鏡検査試薬として使用することができる。このような場合、本発明の検査試薬は、リポカリン15を介して嗅粘膜を染色できるように、標識物質で標識された抗体を含むか、または抗体および標識物質を個別に含むことが好ましい。染色は、スプレーまたは塗布等の任意の様式で行うことができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)ヒトLCN15発現ベクターの構築
ヒトLCN15(hLCN15)の1次配列情報はRSCB(https://www.rcsb.org/)より取得した。いずれもシグナルペプチドを排した成熟体としてユーロフィン社にて合成し(配列番号1)、発現時にhLCN15のN末端にHisタグが遺伝的に融合されるよう、定法に従いpET16bのマルチクローニングサイトにサブクローニングした。
(実施例2)大腸菌を用いたhLCN15タンパク質の調整
得られたプラスミドをBL21(DE3)にヒートショック法にて形質転換し、LBプレート(アンピシリン 100μg/L含む)に播種し、37℃・13時間静置培養した。形成したコロニーをピックし、600mLの培地(MagicMedia、ThermoFisher社)を張り込んだ2Lフラスコに移し、37℃・16時間・200rpmで培養後、更に、20℃・20時間培養した。6000xg、10分の遠心分離により菌体を回収し、破砕するまで-80℃冷凍庫にて保存した。また、一部菌体を10-20%SDS-PAGE(ジェレックスインターナショナル社)にて展開し、His-hLCN15の発現を確認した。
発現菌体200mL分をlysisバッファー(50mM Tris-HCl,pH9,1M NaCl,2mM MgaCl,2mM CaCl,4mM DTT,10% glycerol)で溶解したのち、超音波破砕(INSONATOR 201M、久保田商事社:180W/30min/4℃)し、800xg、10分間遠心分離したのち、AVANTI JXN-30(ベックマン社)にて108000xg、30分間超遠心分離した。得られた上清を、econopack column(BioRad社)にBV=1mLにて張り込んだHis・tagカラムにアプライし、lysisバッファーで洗浄し、更に、10mL PBS(-)で洗浄した。次に、digestion buffer(50mM Tris-HCl,pH8.0,100mM NaCl,5mM CaCl)を5mL添加し、5μL Factor Xa(Merck社)を添加したのち、37℃・12時間インキュベートした。その後、His上清を回収し、amicon ultra MWCO10k(Merck社)にて濃縮し、SDS-PAGEによる純度解析を実施した。当該PAGE上で、夾雑タンパク質由来のバンドが検出されておらず、hLCN15に相当する単一バンドであるため、純度は90%以上と考えられる(図1)。
(実施例3)hLCN15を抗原とした抗血清の作製
抗体はユーロフィンジェノミクス株式会社の抗体作製サービスを利用した。具体的には調製したhLCN15タンパク質をウサギに1回目0.3mg(0day)、2回目0.2mg(28day)、3回目0.2mg(35day)、4回目0.2mg(42day)を投与して免疫した。3回目投与前(35day)に試採血し、ELISAで十分に抗体価が上がっていることを確認し、49dayで全採血し、抗血清(hLCN15ポリクローナル抗体)を得た。
(実施例4)ヒト嗅粘液の採取
非侵襲的な手法でヒト嗅粘液を採取した。嗅粘液については、被験者が四つん這いの姿勢になり、頭頂部を床につけて頭部が上下逆となる姿勢を取った。片側の鼻腔に37度に温めた生理食塩水1mLを流し込み、鼻腔上方の嗅部に貯留させた。10分静置した後、起き上がって、鼻腔から流れ出た液体をチューブで回収した。
呼吸上皮粘液については、直径1mm、長さ2cmの外科用の吸収スポンジ(Merocel(登録商標),Medtronic Japan,Tokyo,Japan)を鼻腔内に10分間静置した後に回収した。
(実施例5)hLCN15ポリクローナル抗体を用いたヒト嗅粘液のWestern Blotting方法
嗅粘液・呼吸粘液を各7.5μLと4xLDS sampleバッファー(Life technologies社)を混合し、10-20% SDS-PAGE(ジェレックスインターナショナル社)に6μLずつアプライした。200V/80mA/35minの条件で展開したのち、iBlotシステム(Life Technologies社)にて20V/2A/7minの条件でPVDF膜に転写した。得られた転写膜をiBindシステム(Life Technologies社)を用いて抗原抗体反応に供した。なお、一次抗体はhLCN15ポリクロ―ナル抗体、二次抗体はGoat Anti-rabbit IgG抗体(KPL社、#474-1506)を用いた。その後、SuperSignal(登録商標) West Dura Trial Kit(ThermoFisher社)を用いて発色反応し、Amwesham Imager 600(Amersham社)にてデータの取り込みを行った。この結果、作製したhLCN15ポリクローナル抗体は、hLCN15タンパク質を抗原として認識することを確認した(図2)。
(実施例6)hLCN15ポリクローナル抗体を用いたヒト嗅粘液中のhLCN15の検出
調製した抗hLCN15ポリクローナル抗体を用いて、嗅粘液および呼吸上皮に対するWestern Blotting法を実施した。その結果、呼吸上皮では全例(n=3)で検出限界以下であったが、嗅粘液では全例(n=4)でhLCN15が検出された(図3)。以上から、調製した抗hLCN15ポリクロ―ナル抗体はヒト試料中のhLCN15を検出可能であること、および嗅粘液中にhLCN15が存在することを明らかにした。
(実施例7)ヒト嗅粘膜組織の採取と固定
ヒト嗅粘膜組織サンプルは採取後10%中性緩衝ホルマリン(武藤化学)にて室温下に1週間固定した。骨組織を含むサンプルは続いて10%エチレンジアミン四酢酸(EDTA)にて室温、4週間脱灰を行った。その後アルコール系列で脱水したのちパラフィンに包埋した。MASコートされたスライドグラス(松浪硝子)に冠状断、厚さ4μmの切片を作製した。
(実施例8)hLCN15抗血清を用いたヒト鼻切片の免疫組織染色
(1)方法
作製した切片をキシレン・エタノール系列で脱パラフィン・親水化したのち、抗原賦活化液(DAKO S1700)を用い、121℃・20分のオートクレーブによる抗原賦活化を行った。続いて3%過酸化水素含メタノールで10分、内因性ペルオキシダーゼのブロッキングを行った。ブロッキング液(ナカライデスク ブロッキングワンHisto)にて室温で10分処理し非特異的抗体反応を減少させた後、切片をウサギ抗hLCN15抗血清(ブロッキング液をTBS-Tで20倍希釈した抗体希釈液で500倍希釈)、ウサギ抗サイトケラチン18(CK18)抗体(上記抗体希釈液で250倍希釈)、ウサギ抗PGP9.5抗体(上記抗体希釈液で500倍希釈)にてそれぞれ室温・1時間反応させた。反応後PBS(pH7.4)にて洗浄し、HRP付加抗ウサギIgG二次抗体(シンプルステインMAX-PO(R)、ニチレイ)にて室温・30時間反応させた。HRPによる発色反応はジアミノベンジジン(DAB、ニチレイ)を用いた。切片はヘマトキシリンによる対比染色の後、脱水・透徹した。
(2)結果
ヒトの鼻腔全体が含まれている大切片の染色において、抗hLCN15抗体による染色は鼻腔下方の粘膜には見られず、鼻腔の最上方である嗅裂の粘膜の固有層に染色像がみられた(図4a-d)。染色が認められた部位は隣接する切片の抗PGP9.5抗体(神経細胞マーカー)及び抗CK18抗体(嗅上皮支持細胞マーカー)による染色で染色がみられた位置と隣接し、嗅粘膜であると考えられた(図5a,b)。高倍率の観察で、hLCN15はボウマン腺と考えられる腺組織に反応があることが確認された(図6a,b)。すなわち、LCN15の発現は、嗅粘膜(ボウマン腺)の局在と有意に相関していた。
ヒトはマウス・ラットと異なり嗅粘膜の退行変性が顕著であり、嗅神経細胞が残っている領域(PGP9.5陽性領域)が限局している。CK18陽性の領域は本来嗅神経上皮を覆っている支持細胞(呼吸上皮にはない)が残存していることを示している。嗅神経上皮が高度に変性すると支持細胞も失われて呼吸上皮化するが、嗅神経上皮の変性が中等度の場合は上皮中層の嗅神経細胞は失われるが支持細胞は残存する(参考文献:Child KM et al : The Neuroregenerative Capacity of Olfactory Stem Cells Is Not Limitless: Implications for Aging. J Neurosci 2018; 38: 6806-6824.)。
したがって、各細胞マーカーの染色パターンによって、嗅神経上皮の状態は次のように判断される。
PGP陽性、CK18陽性領域: 嗅神経上皮の変性がない、または軽度
PGP陰性、CK18陽性領域: 嗅神経上皮の変性が中等度
PGP陰性、CK18陰性領域: 嗅神経上皮の変性が高度
今回、2個体のヒト鼻大切片を免疫組織染色に使用したが、抗PGP9.5染色により個体1は嗅粘膜の変性がより高度でPGP9.5陽性の神経の残存が少なく、個体2は神経の残存がやや多く認められた(図7、8)。抗CK18染色はこれに合致して、個体1では範囲が狭く、個体2では残存が多かった(図7、8)。LCN15陽性部位も個体1は陽性部位が限局しており、個体2はより広範囲に分布していた(図7、8)。すなわち、LCN15の発現は、嗅粘膜に関連する機能もしくは障害と有意に相関していた。
以上より、LCN15は、嗅粘膜、または嗅粘膜に関連する機能もしくは障害の指標となり得ることが示された。
(実施例9)hLCN15ポリクローナル抗体を用いたヒト嗅粘液中のhLCN15の評価
(1)hLCN15ポリクローナル抗体を用いたヒト嗅粘液中のhLCN15のウエスタンブロット
ヒト嗅粘液・呼吸粘液を各1.82μgタンパク質量になるように4xLDS sampleバッファー(Life technologies社)を混合し、10-20% SDS-PAGE(ジェレックスインターナショナル社)に6μLずつアプライした。200V/80mA/35minの条件で展開したのち、iBlotシステム(Life Technologies社)にて20V/2A/7minの条件でPVDF膜に転写した。得られた転写膜をiBindシステム(Life Technologies社)を用いて抗原抗体反応に供した。なお、一次抗体はhLCN15ポリクロ―ナル抗体、二次抗体はGoat Anti-rabbit IgG抗体(KPL社、#474-1506)を用いた。その後、SuperSignal(登録商標) West Dura Trial Kit(ThermoFisher社)を用いて発色反応し、Amwesham Imager 600(Amersham社)にてデータの取り込みを行った。
(2)hLCN15ポリクローナル抗体を用いたヒト嗅粘液中のhLCN15の定量
上記ウエスタンブロットを実施する際に同一ゲルにhLCN15を12.5、2.5、0.5ng/laneになるように泳動し、一緒にPDVF膜に転写した。このhLCN15の検出されたバンドの化学発光の16bit画像データからdensitogramを作り、波形下面積を得て、検量線を作成した。同様に検体のhLCN15量もバンドの化学発光の16bit画像データからdensitogramを作り、波形下面積を得て、検量線を用いて換算した。検量線の1例を図9に示す(実際はゲル/膜1枚ごとに検量線を作成した)。
(3)結果
被験者を嗅覚正常群(基準嗅力検査において嗅素A、B、C、D、Eのいずれも閾値2が同定可能であった被験者)と嗅覚障害群(同検査において嗅素A、B、C、D、Eのいずれかが閾値2で判別不能であった被験者)に分け、それぞれの嗅粘液の1.82μgタンパク量当たりのLCN15の量を定量し群間比較したところ、嗅覚正常群に比較して嗅覚障害群では有意(Welch t-test, p=0.009)にLCN15の含有量が少なかった(表1、図10)。
Figure 0007476796000001
(実施例10)嗅覚受容体発現細胞を用いるレポーターアッセイ
(1)材料
(1-1)ヒト嗅覚受容体遺伝子のクローニング
ヒト嗅覚受容体はGenBankに登録されている配列情報を基に、TrueClone cDNA Cloneコレクション(OriGene)から購入したヒト嗅覚受容体遺伝子を鋳型としたPCR法によりクローニングした。PCR法により増幅した各遺伝子を、EcoRIおよびXhoIサイトを利用して、Rho-pME18Sベクター(K. Kajiya et al., Journal of Neuroscience 15 August 2001, 21 (16) 6018-6025)のRhoタグ配列の下流にサブクローニングし、ヒト嗅覚受容体の発現ベクターを得た。
(1-2)コウモリRTP1s発現ベクターの作製
コウモリのRTP1s遺伝子(GenBank accession No. XM_006765851の109位のAから3’末までの塩基配列)をユーロフィンジェノミクスの人工遺伝子合成サービスを用いて合成し、HindIIIおよびEcoRIサイトを利用してpcDNA3.1(+)ベクター(Thermo Fisher Scientific)にクローニングし、コウモリRTP1sの発現ベクターpcDNA3.1-microbat RTP1sを得た。
(1-3)ヒトGolf発現ベクターの作成
ヒトGolfタンパク質をコードする全長cDNAの配列は、NCBIのGenBankに登録されている(GenBank accession No. NM_182978)。ヒトmRNAを鋳型として、プライマーを用いて、RT-PCRを行った。増幅したDNA断片を、GENEART Seamless Cloning and Assembly Kit(A13288、ライフテクノロジーズ社)を用いてプラスミドpcDNA3.1(+)(ライフテクノロジーズ社)のHindIII-EcoRIサイトにクローニングし、ヒトGolf発現ベクターpcDNA3.1-Golfを得た。
(1-4)ラットRic8B発現ベクターの作成
ラットRic8Bタンパク質をコードする全長cDNAの配列は、NCBIのGenBankに登録されている(GenBank accession No. NM_175598)。ラットmRNAを鋳型として、プライマーを用いて、RT-PCRを行った。増幅したDNA断片を、GENEART Seamless Cloning and Assembly Kit(A13288、ライフテクノロジーズ社)を用いてプラスミドpcDNA3.1(+)(ライフテクノロジーズ社)のHindIII-XbaIサイトにクローニングし、ラットRic8B発現ベクターpcDNA3.1-Ric8Bを得た。
(1-5)嗅覚受容体発現細胞の作製
嗅覚受容体(OR X)を発現させたHEK293T細胞を以下の手順で作製した。表2に示す組成の発現ベクター混合液を調整し、クリーンベンチ内で20分静置した後、前日に10cmシャーレに播種したHEK293T細胞(2.5×10細胞/10cmシャーレ)に添加した。37℃、5%COを保持したインキュベータ内で5時間培養した後、96ウェルプレート(BD)の各ウェルにHEK293T細胞(2.5×10細胞/ml)を100μlずつ播種し、37℃、5%COを保持したインキュベータ内で一晩培養した。
Figure 0007476796000002
(2)ルシフェラーゼアッセイ
HEK293T細胞に発現させた嗅覚受容体(OR X)は、Golfと共役してアデニル酸シクラーゼを活性化し、以て細胞内cAMP量を増加させる。本実施例において、試験物質に対する嗅覚受容体の応答の測定には、細胞内cAMP量の増加をホタルルシフェラーゼ由来の発光値の増加としてモニターするルシフェラーゼレポータージーンアッセイを用いた。「ルシフェラーゼレポータージーンアッセイ」を「ルシフェラーゼアッセイ」ともいう。ホタルルシフェラーゼは、pGL4.29[luc2P/CRE/Hygro] Vectorに搭載されたホタルルシフェラーゼ遺伝子から、細胞内cAMP量依存的に発現する。併せて、ウミシイタケルシフェラーゼ由来の発光値を、各ウェルの遺伝子導入効率や細胞数の誤差を補正するための内部標準として用いた。ウミシイタケルシフェラーゼは、pGL4.74[hRluc/TK] Vectorに搭載されたウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子から、CMVプロモーターの制御下で構成的に発現する。
(3)LCN15同時添加効果の測定
HEK293細胞に嗅覚受容体(OR X)を発現させ、ルシフェラーゼアッセイを行う。上記(1-5)で得られた培養物から培地を取り除き、CD293培地、イソ吉草酸(30μM)、およびイソ吉草酸(30μM)とLCN15(1μM)の混合液を15μl添加し、反応液とする。イソ吉草酸(30μM)およびイソ吉草酸(30μM)とLCN15(1μM)の混合液は、CD293培地(Invitrogen)に溶解して調製する。細胞をCOインキュベータ内で37℃、3時間培養し、ホタルルシフェラーゼ遺伝子を細胞内で充分に発現させる。細胞内のホタルルシフェラーゼ由来の発光値を測定し、「Luc値」とする。また、細胞内のウミシイタケルシフェラーゼ由来の発光値を測定し、「hRLuc値」とする。各ルシフェラーゼ由来の発光値は、Dual-GloTM luciferase assay system(promega)を用い、製品の操作マニュアルに従って測定する。試験物質刺激により誘導されたホタルルシフェラーゼ由来の発光値(Luc値)を、同一ウェルのウミシイタケルシフェラーゼ由来の発光値(hRluc値)で割り、「Luc/hRluc値」とする。Luc/hRluc値を試験物質に対する嗅覚受容体(OR X)の応答強度の指標とする。
その結果、嗅覚受容体(OR X)はイソ吉草酸単独添加に比べ、イソ吉草酸とLCN15の混合液により応答強度が増強し得る。すなわち、LCN15は、嗅覚受容体(OR X)を介して、嗅粘膜に関連する機能もしくは障害と相関し得ると考えられる。
以上のように、本発明の方法および試薬は、ヒト等の哺乳動物の検査に有用である。

Claims (6)

  1. 哺乳動物から採取された嗅粘膜サンプルまたは嗅粘液サンプル中のリポカリン15の量を測定することを含む、哺乳動物の嗅覚障害の検査方法。
  2. リポカリン15に対する抗体を用いてリポカリン15のタンパク質量が測定される、請求項1記載の検査方法。
  3. 哺乳動物から採取された嗅粘液サンプルにおいてリポカリン15のタンパク質量が測定される、請求項1または2記載の検査方法。
  4. 哺乳動物がヒトである、請求項1~3のいずれか一項記載の検査方法。
  5. リポカリン15の検出手段を含む、哺乳動物の嗅覚障害の検査試薬。
  6. 検出手段が抗体である、請求項5記載の検査試薬。
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