JP7475620B2 - 運動機能回復訓練装置 - Google Patents

運動機能回復訓練装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7475620B2
JP7475620B2 JP2018156669A JP2018156669A JP7475620B2 JP 7475620 B2 JP7475620 B2 JP 7475620B2 JP 2018156669 A JP2018156669 A JP 2018156669A JP 2018156669 A JP2018156669 A JP 2018156669A JP 7475620 B2 JP7475620 B2 JP 7475620B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
control unit
unit
human body
automatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018156669A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020028511A (ja
Inventor
洋希 金谷
貴之 河野
崇 筒井
由有子 池田
貴之 潮田
Original Assignee
オージー技研株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オージー技研株式会社 filed Critical オージー技研株式会社
Priority to JP2018156669A priority Critical patent/JP7475620B2/ja
Priority to CN201910439385.4A priority patent/CN110856685A/zh
Publication of JP2020028511A publication Critical patent/JP2020028511A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7475620B2 publication Critical patent/JP7475620B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61HPHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
    • A61H1/00Apparatus for passive exercising; Vibrating apparatus; Chiropractic devices, e.g. body impacting devices, external devices for briefly extending or aligning unbroken bones
    • A61H1/02Stretching or bending or torsioning apparatus for exercising
    • A61H1/0274Stretching or bending or torsioning apparatus for exercising for the upper limbs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B23/00Exercising apparatus specially adapted for particular parts of the body
    • A63B23/035Exercising apparatus specially adapted for particular parts of the body for limbs, i.e. upper or lower limbs, e.g. simultaneously
    • A63B23/12Exercising apparatus specially adapted for particular parts of the body for limbs, i.e. upper or lower limbs, e.g. simultaneously for upper limbs or related muscles, e.g. chest, upper back or shoulder muscles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B24/00Electric or electronic controls for exercising apparatus of preceding groups; Controlling or monitoring of exercises, sportive games, training or athletic performances
    • A63B24/0087Electric or electronic controls for exercising apparatus of groups A63B21/00 - A63B23/00, e.g. controlling load
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61HPHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
    • A61H1/00Apparatus for passive exercising; Vibrating apparatus; Chiropractic devices, e.g. body impacting devices, external devices for briefly extending or aligning unbroken bones
    • A61H1/02Stretching or bending or torsioning apparatus for exercising
    • A61H2001/0203Rotation of a body part around its longitudinal axis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61HPHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
    • A61H2201/00Characteristics of apparatus not provided for in the preceding codes
    • A61H2201/12Driving means
    • A61H2201/1207Driving means with electric or magnetic drive

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Rehabilitation Therapy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Rehabilitation Tools (AREA)

Description

開示の実施形態は、運動機能回復訓練装置に関する。
特許文献1には、前腕を訓練対象とした運動機能回復訓練装置が記載されている。この運動機能回復訓練装置は、第1角速度で他動的回転運動を行い、次に第1角速度よりも高速の第2角速度で他動的回転運動を行い、その後患者の意志による自動的回転運動を行う。第1角速度による回転後に第2角速度で素早く回転させることで、機能回復を図る筋の緊張が高まり伸張反射が励起される。また、自動的回転運動では筋の刺激を持続して筋緊張を維持するために、サーボモータにより軽い抵抗力が付与される。
特開2015-245号公報
上記従来技術の運動機能回復訓練装置は、自動的回転運動時に患者が発生するトルクを検出し、その検出したトルクに応じてサーボモータにより速度指令を発生させる。このとき、患者の力にぶれが生じるとサーボモータで発生させる速度もぶれてしまうため、滑らかな動作とならず、患者が自動的回転運動をスムーズに実施できない可能性があるという課題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、訓練対象者が自動運動をスムーズに実施できる運動機能回復訓練装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、訓練対象となる人体部位の運動機能を回復させるための訓練を行う運動機能回復訓練装置であって、回転可能に支持され、前記人体部位を固定する固定部材と、前記固定部材を正転方向及び逆転方向に回転させるモータと、前記モータの回転位置を検出する回転位置センサと、前記回転位置センサの検出結果に基づいて前記モータを制御するコントローラと、を有し、前記モータは、訓練対象者が回転させようとする力に対して抵抗力を付与するものであり、前記コントローラは、前記回転位置センサの検出結果に基づいて前記モータの回転速度を算出する回転速度算出部と、前記回転速度における所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する第1フィルタ処理演算部と、前記高周波成分を除去された前記回転速度に基づいて速度指令を算出する速度指令算出部と、前記訓練対象者が自発的に前記固定部材を回転させる自動運動を行う際に、前記速度指令に基づいて前記モータを制御する第1制御部と、を有し、前記第1制御部は、前記自動運動を行う際に、前記訓練対象者が前記固定部材に対して、前記訓練対象者が前記固定部材を回転させようとする回転方向に力を作用させている間では前記固定部材は常に滑らかに回転するように、前記高周波成分を除去された前記回転速度を用いて算出された前記速度指令に基づいて前記モータを制御し、前記速度指令が、前記訓練対象者前記固定部材を回転させようとする方向とは反対方向の回転に対応する速度指令となる場合では前記固定部材を停止した状態に保持するように、前記モータを制御する運動機能回復訓練装置が適用される。
本発明によれば、患者が自動運動をスムーズに実施することができる。
本実施形態に係る運動機能回復訓練装置の全体構成の一例を示す説明図である。 回動部の構成の一例を抽出して示す説明図である。 固定部材の断面構造の一例を概念的に示す説明図である。 固定部材の断面構造の他の例を概念的に示す説明図である。 固定部材の断面構造のさらに他の例を概念的に示す説明図である。 コントローラの機能構成の一例を表す説明図である。 訓練種別が「回内」又は「回外」である場合のモータの回転速度の変化の一例を表す説明図である。 訓練種別が「回内外」である場合のモータの回転速度の変化の一例を表す説明図である。 訓練種別が「回内」である場合のタッチパネルの表示の一例を表す説明図である。 訓練種別が「回外」である場合のタッチパネルの表示の一例を表す説明図である。 コントローラのCPUにより実行される処理手順の一例を表すフローチャートである。 他動運動処理の処理手順の一例を表すフローチャートである。 自動運動処理の処理手順の一例を表すフローチャートである。 指を屈曲運動及び伸展運動させることにより訓練を行う変形例において、回動部の構成の一例を表す説明図である。 コントローラのハードウェア構成の一例を表す説明図である。
以下、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<1.運動機能回復訓練装置の構成>
まず、図1~図5を参照しつつ、本実施形態に係る運動機能回復訓練装置の構成の一例について説明する。図1は本実施形態に係る運動機能回復訓練装置の全体構成の一例を示す説明図、図2は回動部の構成の一例を抽出して示す説明図、図3~図5は固定部材の断面構造例を概念的に示す説明図である。なお、以下において、運動機能回復訓練装置の構成の説明の便宜上、図1に示す上下左右前後の方向を適宜使用する場合があるが、これらの方向は運動機能回復訓練装置の各構成の位置関係を限定するものではない。本実施形態では、前後方向は後述する回動部の回転軸心方向、上下方向は鉛直方向、左右方向は前後方向及び上下方向の両方向に垂直な方向を指すものである。
運動機能回復訓練装置1は、訓練対象となる人体部位の運動機能を回復させるための訓練(リハビリテーション)を行う装置である。訓練対象者は、例えば脳卒中などの脳血管疾患や整形外科疾患等による運動機能障害を有する患者等である。本実施形態では、訓練対象となる人体部位が前腕部である場合について説明するが、前腕部以外の人体部位を訓練対象としてもよい。
図1に示すように、運動機能回復訓練装置1は、昇降テーブル2と、装置本体3と、回動部4とを有する。
昇降テーブル2は、装置本体3が載置されるテーブル5と、図示しない伸縮機構により上下方向に伸縮可能な支柱6と、支柱の下部に設けられた複数(この例では5本)の脚部7a~7eとを有する。脚部7a~7eが連結する中心位置から、脚部7aは左方向、脚部7bは前方向、脚部7cは右方向、脚部7dは右後方、脚部7eは左後方に向かって延設されている。脚部7a~7eの数を5本とすることにより、例えば脚部の数が4本(90°間隔の十字型)の場合に比べて安定性を向上している。また、脚部7a,7b間の間隔を90°とすることで、右腕の前腕部を訓練する訓練対象者が近づくスペースを前方左側に確保し、当該訓練対象者の椅子、車椅子、足等と脚部の干渉を抑制できる。同様に、脚部7b,7c間の間隔を90°とすることで、左腕の前腕部を訓練する訓練対象者が近づくスペースを前方右側に確保し、当該訓練対象者の椅子、車椅子、足等と脚部の干渉を抑制できる。各脚部7a~7bの下部にはキャスタ8がそれぞれ設けられている。
装置本体3の前面には、訓練に関する表示や各種操作を行うためのタッチパネル9(表示部の一例)が設けられている。また、装置本体3の内部には、回動部4を正転方向及び逆転方向に回転させるモータ10(後述の図6参照)と、モータ10の回転位置を検出するエンコーダ11(回転位置センサの一例。後述の図6参照)と、エンコーダ11の検出結果に基づくモータ10の制御等を行うコントローラ12(後述の図6参照)等が設けられている。モータ10は、エンコーダ11の検出結果に基づいて位置、速度及びトルクの少なくとも1つを制御されるサーボモータである。コントローラ12は、CPUやメモリ等を備えたコンピュータとして構成される(後述の図15参照)。また、例えばレゾルバやポテンショメータ等、エンコーダ以外の回転位置センサを用いてもよい。さらに、モータ10のトルクを検出するトルクセンサを設けてもよい。
回動部4は、装置本体3の前側に回動可能に設けられており、装置本体3から前方に向かって突出し、訓練対象者の前腕部17(訓練対象となる人体部位の一例)を支持する。回動部4は、円板部材13と、支持バー14と、固定部材15と、グリップ16とを有する。円板部材13は、装置本体3の前面に設けられ、モータ10により回転軸心AX周りに回転される。支持バー14は、回転軸心AXから下方に所定距離だけオフセットした位置に位置し、円板部材13から回転軸心AXと略平行に前方に突出して設けられている。固定部材15は、支持バー14の先端部近傍に設けられており、訓練対象者の手首部18を着脱自在に固定する。固定部材15は、回動部4が回動することにより回転軸心AX周りに回転される。グリップ16は、支持バー14から上方に突出して設けられており、訓練対象者によって把持される。なお、グリップ16を支持バー14から取外し可能な構成とし、例えばグリップ位置を偏心させ、180度回転させることでグリップ位置を変更してもよい。また、グリップ16を支持バー14に対してスライド可能とするスライド機構を設けてもよい。
回動部4は、グリップ16が鉛直上方を向く位置を基準角度(0°)として、時計回り方向及び反時計回り方向に回動する。例えば図2に示すように、訓練対象者の右腕の前腕部17を訓練する場合には、回動部4が時計回り方向に回動することで前腕部17を回外運動させ、反時計回り方向に回動することで前腕部17を回内運動させる。また図示は省略するが、反対に左腕の前腕部の訓練する場合には、回動部4が時計回り方向に回動することで前腕部17を回内運動させ、反時計回り方向に回動することで前腕部17を回外運動させる。
図2に示すように、固定部材15は、前腕部17の手首部18が載置されるベース部19と、開閉することにより手首部18を固定及び解放可能な一対の開閉部20と、一対の開閉部20のそれぞれの内側に設けられた一対のクッション部21と、一対の開閉部20のそれぞれの上端を解放可能に結合させる結合部22とを有する。
クッション部21は、例えばウレタン等の柔軟な材料で構成されており、手首部18に接触して押圧する。なお、ベース部19をクッション部21と同様の柔軟な材料で構成してもよい。結合部22は、例えば面ファスナ等で構成されており、一対の開閉部20の上端のギャップを所望の大きさに調整して結合できる。これにより、固定部材15は訓練対象者の手首部18の太さに関わらず固定することができる。
固定部材15は、手首部18の先端側(手部側)に接触する部分の面圧が手首部18の基端側(肘部側)に接触する部分の面圧よりも大きくなるように構成されている。面圧の調整手段は特に限定されるものではないが、例えば図3に示すように、手部側のクッション部21aの硬度が肘部側のクッション部21bの硬度よりも硬くなるように構成してもよい。なお、この例ではクッション部が2種類の硬度を有するように構成したが、3種類以上の硬度を有するように構成してもよいし、硬度が段階的でなく連続的に変化するように構成してもよい。
また、例えば図4に示すように、クッション部21の厚みが手部側から肘部側に向けて徐々に薄くなるように構成してもよい。なお、この例ではクッション部の厚みが連続的に変化するように構成したが、厚みが異なる複数種類のクッションを用いて、手部側から肘部側に向けて厚みが段階的に減少するように構成してもよい。
また、例えば図5に示すように、手部側のクッション部21cが内周に複数の突起部23を備えており、肘部側のクッション部21dが突起部を備えない構成としてもよい。突起部23は例えばクッション部と同じ柔軟な材料で構成されており、突起部23により手首部18に対する面圧を高くできる。なお、この例ではクッション部を突起部23が有るものと無いものの2種類で構成したが、クッション部を突起部の数や大きさ、形状等に応じて3種類以上で構成してもよい。また、突起部の数が手部側から肘部側に向けて徐々に少なくなる等、段階的でなく連続的に変化するように構成してもよい。
<2.コントローラの機能構成>
次に、図6~図9を参照しつつ、コントローラ12の機能構成の一例について説明する。図6はコントローラ12の機能構成の一例を表す説明図、図7及び図8はモータ10の回転速度の変化の一例を表す説明図、図8はタッチパネル9の表示の一例を表す説明図である。
図6に示すように、コントローラ12は、第1他動運動制御部24と、第2他動運動制御部25と、自動運動制御部26と、制御切替部27と、訓練種別設定部57と、回転速度算出部28と、第1フィルタ処理演算部29と、トルク算出部30と、第2フィルタ処理演算部31と、速度指令算出部32と、速度指令制限部33と、刺激付与処理部34と、振動付与処理部35と、人体反応量算出部36と、第1表示制御部37と、可動域計測部38と、自動運動量算出部39と、達成率算出部40と、第2表示制御部41とを有する。
第1他動運動制御部24は、他動運動を行う際に、モータ10が所定の第1設定速度V1で駆動するようにモータ10の回転速度を制御する。「他動運動」とは、モータ10により回動部4を回動させて、訓練対象者の前腕部17を外力により回外運動又は回内運動させることをいう。なお、第1他動運動制御部24による制御は、速度指令に基づく速度制御でもよいし、速度が第1設定速度V1となるように位置指令を順次変更する位置制御としてもよい。
第2他動運動制御部25(第2制御部の一例)は、他動運動を行う際に、モータ10が所定の第2設定速度V2(設定速度の一例)で駆動するようにモータ10の回転速度を制御する。図7に示すように、第2設定速度V2は、前腕部17の人体反応(例えば伸張反射や筋肉のバネ等)を励起させるために第1設定速度V1よりも高速に設定されている。なお、第2他動運動制御部25による制御は、速度指令に基づく速度制御でもよいし、速度が第2設定速度V2となるように位置指令を順次変更する位置制御としてもよい。
自動運動制御部26(第1制御部の一例)は、自動運動を行う際に、予め定められた回転方向にのみ回転するように、モータ10を制御する。「自動運動」とは、訓練対象者による自発的な回外運動又は回内運動を受けて回動部4を回動させることをいう。自動運動制御部26による制御は、後述する速度指令Vrefに基づく速度制御である。
訓練種別設定部57は、タッチパネル9における訓練種別の選択入力に基づいて、訓練種別を、自動運動において回内運動を訓練する「回内」、自動運動において回外運動を訓練する「回外」、自動運動において回内運動と回外運動の両方を訓練する「回内外」のいずれかに設定する。
制御切替部27は、訓練種別設定部57により設定された訓練種別に応じて、制御の切り替え態様を変更する。例えば、訓練種別が「回内」又は「回外」に設定された場合には、制御切替部27は、エンコーダ11により検出された回転位置に基づいて、第1他動運動制御部24による制御と、第2他動運動制御部25による制御と、自動運動制御部26による制御とを切り替える。図7に示すように、制御切替部27は、まず第1他動運動制御部24による制御を実行し、検出位置が第1回転位置P1に到達した際に、第1他動運動制御部24による制御を第2他動運動制御部25による制御に切り替える。また、検出位置が第2回転位置P2に到達した際に、第2他動運動制御部25による制御を自動運動制御部26による制御に切り替える。そして、検出位置が第3回転位置P3に到達した際に、自動運動制御部26による制御を再び第1他動運動制御部24による制御に切り替える。以上の3種類の制御の実行による他動運動と自動運動の組み合わせを1サイクルとして、所定の回数のサイクルが繰り返される。
一方、訓練種別が「回内外」に設定された場合には、制御切替部27は、エンコーダ11により検出された回転位置に基づいて、第2他動運動制御部25による制御と、自動運動制御部26による制御とを切り替える。図8に示すように、制御切替部27は、回外運動又は回内運動のいずれか一方において、まず第2他動運動制御部25による制御を実行し、検出位置が第4回転位置P4に到達した際に、第2他動運動制御部25による制御を自動運動制御部26による制御に切り替える。また、検出位置が第5回転位置P5に到達した際に、自動運動制御部26による制御を第2他動運動制御部25による制御に切り替え、回外運動又は回内運動の他方において、第2他動運動制御部25による制御を実行する。また、検出位置が第6回転位置P6に到達した際に、第2他動運動制御部25による制御を自動運動制御部26による制御に切り替える。そして、検出位置が第7回転位置P7に到達した際に、自動運動制御部26による制御を再び第2他動運動制御部25による制御に切り替える。以上の回外運動及び回内運動のそれぞれにおける2種類の制御の実行による他動運動と自動運動の組み合わせを1サイクルとして、所定の回数のサイクルが繰り返される。
回転速度算出部28は、エンコーダ11の検出結果に基づいてモータ10の回転速度を算出する。例えば、回転速度算出部28は、エンコーダ11で検出された位置を時間で1階微分したり、検出信号(例えばインクリメンタル信号)を所定の時間カウントするなどの処理により、回転速度を算出する。当該回転速度は、訓練対象者が自発的に前腕部17を回外運動又は回内運動させる際の回転速度に相当する。
第1フィルタ処理演算部29は、例えばローパスフィルタとして機能する演算部であり、回転速度算出部28により算出された回転速度の信号における所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する。これにより、訓練対象者の自発的な運動による回転速度にぶれが生じた場合であっても、当該ぶれによる振動成分を除去できる。
トルク算出部30は、回転速度算出部28により算出された回転速度に基づいてトルクを算出する。当該トルクは、訓練対象者が自発的に前腕部17を回外運動又は回内運動させる際の力に相当する。なお、回転速度からトルクを算出する他にも、例えばトルクセンサを設ける場合にはその検出結果に基づいてトルクを算出してもよい。
第2フィルタ処理演算部31は、例えばローパスフィルタとして機能する演算部であり、トルク算出部30により算出されたトルクの信号における所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する。これにより、訓練対象者の自発的な運動による力にぶれが生じた場合であっても、当該ぶれによる振動成分を除去できる。
速度指令算出部32は、第1フィルタ処理演算部29により高周波成分を除去された回転速度Vfbと、第2フィルタ処理演算部31により高周波成分を除去されたトルクTfbとに基づいて、速度指令Vrefを算出する。具体的には、速度指令算出部32は次の計算式(1)に基づいて速度指令Vrefを算出する。
Figure 0007475620000001
なお、スキャン時間は1サイクルにおいてコントローラ12が自動運動時の処理(自動運動制御部26による処理)を実行する時間であり、機械諸元に基づき決定される固定値である。仮想マス及び仮想粘性はパラメータであり、これらのパラメータにより、前腕部17に対して所定の抵抗力を付与することが可能となり、筋肉の緊張を維持させて訓練効果を向上することができる。
速度指令制限部33は、速度指令算出部32により算出された速度指令Vrefが自動運動方向(自動運動において回転させるべき方向)とは反対方向の回転に対応する速度指令となる場合に、自動運動制御部26に入力される速度指令を0にする。
自動運動制御部26は、自動運動を行う際、速度指令算出部32により算出され、加えて、速度指令制限部33により0以上に制限された速度指令Vrefに基づいてモータ10を制御する。その結果、自動運動制御部26は、自動運動を行う際に、予め定められた回転方向(訓練対象者が回転させようとする方向)にのみ回転するように、モータ10を制御することが可能となる。
刺激付与処理部34は、第2他動運動制御部25による制御から自動運動制御部26による制御への切り替え時に、前腕部17の人体反応(例えば伸張反射や筋肉のバネ等)を誘発する刺激を付与するように刺激付与装置42を制御する。これにより、他動運動から自動運動への切り替え時に人体反応がさらに生じ易くなり、訓練の効果をより高めることができる。なお、ここでいう切り替え時は、必ずしも制御の切り替えタイミングと同時である必要はない。すなわち、切り替え時は、人間の反射として同時と感じられる程度の、第2他動運動制御部25による制御及び自動運動制御部26による制御に跨る時間幅を有しており、その時間幅内で刺激が付与されれば、切り替え時に刺激を付与することに相当する。
刺激付与装置42は、運動機能回復訓練装置1に付属され、前腕部17に関連する部位に人体反応を誘発する所定の刺激を付与する装置である。刺激付与装置42の装置態様は特に限定されるものではないが、例えば前腕部17の訓練対象となる筋部付近に貼り付けられる1又は複数の振動発生装置(図示省略)として構成することができる。この場合、刺激付与処理部34は、1又は複数の振動発生装置の周波数及び振動レベルを個別に制御し、例えば皮膚をタッピングするような刺激を付与したり、各振動発生装置に時間差を設けて振動を発生させることで皮膚をさするような刺激を付与することにより、皮膚筋反射を誘発することができる。また例えば、刺激付与装置42を振動発生装置と電気刺激装置で構成し、振動刺激と電気刺激の両方を付与してもよい。また、その他にも、例えばノズルからエアを噴出する装置や、刷毛や棒状の部材で皮膚をさするように動作させる装置等として構成してもよい。
振動付与処理部35は、訓練を行う前に、固定部材15を含む回動部4の全体を所定の周波数で振動させるようにモータ10を制御する。これにより、訓練前に前腕部17の筋肉に直接刺激を与えることができ、筋肉の緊張を緩和して効率の良いリハビリテーション訓練が可能となる。またこのとき、振動付与処理部35は、訓練開始時に計測する訓練対象者の可動域の範囲内で振動させるので、安全性を確保できる。
人体反応量算出部36は、第2他動運動制御部25による制御から自動運動制御部26による制御へ切り替えた時点から所定時間(例えば100ms)経過するまでの間に前腕部17の人体反応により固定部材15が回転した量(回動部4の回動量)である人体反応量を、エンコーダ11の検出結果に基づいて算出する。なお、人体反応量算出部36により算出された人体反応量を、訓練結果データとして所定のファイル形式(例えばCSVファイル等)で出力可能としてもよい。
第1表示制御部37は、人体反応量算出部36により算出された人体反応量をタッチパネル9に表示させる(後述の図9参照)。訓練の実行中は、人体反応量の算出がサイクルごとに行われ、人体反応量の表示もサイクルごとに更新される。
可動域計測部38は、モータ10により固定部材15を回転させて前腕部17の可動域を計測する。例えば、可動域計測部38は、回内方向と回外方向のそれぞれについて固定部材15を回転させ、モータ10の負荷トルク(トルク算出部30により算出)が所定値に到達した際の回転角度を可動域として計測する(後述の図9参照)。
自動運動量算出部39は、自動運動制御部26による制御時(自動運動時)に、訓練対象者が自発的に固定部材15を回転させた量(回動部4の回動量)である自動運動量を、エンコーダ11の検出結果に基づいて算出する。また、自動運動量算出部39は、訓練開始時からの自動運動量の平均値(平均角度)を算出する。自動運動量の検出手法は特に限定されるものではないが、例えば回転速度算出部28により算出された回転速度が所定値以下となった場合、あるいは、その所定値以下である状態が所定時間以上継続した場合に、訓点対象者による自発的な自動運動が終了したと判定し、自動運動開始から当該時点までの回転量を自動運動量としてもよい。また例えば、トルク算出部30により算出されたトルクが所定値以下となった場合、あるいは、その所定値以下である状態が所定時間以上継続した場合に、訓点対象者による自発的な自動運動が終了したと判定し、自動運動開始から当該時点までの回転量を自動運動量としてもよい。
達成率算出部40は、自動運動量算出部39により算出された自動運動量と、可動域計測部38により計測された可動域とに基づいて、自動運動量の可動域に対する割合である自動達成率(0~100%)を算出する。なお、達成率算出部40により算出された自動達成率は、訓練結果データとして所定のファイル形式(例えばCSVファイル等)で出力することも可能である。
第2表示制御部41は、達成率算出部40により算出された自動達成率と、自動運動量算出部39により算出された平均自動運動量とを、タッチパネル9に表示させる(後述の図9参照)。訓練の実行中は、自動達成率や平均自動運動量の算出がサイクルごとに行われ、自動達成率や平均自動運動量の表示もサイクルごとに更新される。
図9及び図10は、第1表示制御部37及び第2表示制御部41によるタッチパネル9の表示の一例を表す説明図である。図9に示すように、タッチパネル9には、訓練種別画面43と、運動状態画面44と、訓練状況画面45とが表示されている。訓練種別画面43では、訓練種別として、前述した「回内」、「回外」、「回内外」のいずれかを選択することができる。図9に示す例では「回内」が選択されている。
運動状態画面44には、第2表示制御部41により、回内運動と回外運動のそれぞれについて自動達成率表示部46が表示されると共に、平均自動運動量表示部47が表示される。図9に示す例では、訓練種別で「回内」が選択されているので、回内運動に対応する自動達成率表示部46が表示され、回外運動に対応する自動達成率表示部46は非表示(あるいは薄い表示でもよい)となっている。自動達成率表示部46は、例えば複数のメータで構成されており、達成率算出部40により算出された自動達成率を、その値の大きさに応じた数のメータを点灯させることによって可視化する。また、自動達成率表示部46は、自動達成率が最大値近傍(100%に近い値)である場合には、複数のメータの最上部に位置する所定のマーク48(例えばスミレマーク)を点灯させる。このように自動達成率をメータやマークで表示することによって、訓練対象者が自発的に動かせた量を分かり易く可視化できる。また、平均自動運動量表示部47は、訓練開始時からの自動運動量の平均値を平均角度(この例では87°)として表示する。
訓練状況画面45には、第1表示制御部37により、回内運動と回外運動のそれぞれについて人体反応量表示部49が表示される。図9に示す例では、訓練種別で「回内」が選択されているので、回内運動に対応する人体反応量表示部49が表示され、回外運動に対応する人体反応量表示部49は非表示(あるいは薄い表示でもよい)となっている。人体反応量表示部49は、人体反応量算出部36により算出された人体反応量を、その値の大きさに応じた数のマーク50(例えばスミレマーク)を表示させることによって可視化する。例えば、人体反応量が5°以下の場合にはマーク50が0個、人体反応量が6°~11°の範囲内の場合にはマーク50が1個、人体反応量が12°~17°の範囲内の場合にはマーク50が2個、人体反応量が18°~23°の範囲内の場合にはマーク50が3個、人体反応量が24°~29°の範囲内の場合にはマーク50が4個、人体反応量が30°以上の場合にはマーク50が5個表示される。図9に示す例では、人体反応量が18°~23°の範囲内であり、マーク50が3個表示されている。このように人体反応量の大きさをマークの数で表示することによって、訓練対象者の人体反応の有無及びその大きさを分かり易く可視化できる。
また、訓練状況画面45には、人体反応量の他、訓練回数51、残り時間52、今回の訓練で実行したサイクル回数53、可動域計測部38によって計測された回内方向の可動域54及び回外方向の可動域55、自動運動において回転させるべき方向を示す回転方向56が表示されている。
図10は、訓練種別として「回外」が選択された場合の表示の一例である。図10に示すように、運動状態画面44において、回外運動に対応する自動達成率表示部46が表示され、回内運動に対応する自動達成率表示部46は非表示(あるいは薄い表示でもよい)となっている。図10に示す例では、自動達成率が最大値近傍(100%に近い値)であり、自動達成率表示部46は全てのメータと最上部に位置するマーク48とを点灯させている。また、訓練状況画面45において、回外運動に対応する人体反応量表示部49が表示され、回内運動に対応する人体反応量表示部49は非表示(あるいは薄い表示でもよい)となっている。図10に示す例では、人体反応量が24°~29°の範囲内であり、マーク50が4個表示されている。
なお、訓練種別で「回内外」が選択された場合には、上述した図9に示す表示内容と図10に示す表示内容とが、回内運動と回外運動の切り替えに応じて交互に切り替わって表示される。
なお、上記画面構成は一例であり、上述した項目に加えて又は代えて、その他の項目を表示してもよいし、上述した項目の一部を非表示としてもよい。また、マークや記号を別の種類に変更してもよいし、人体反応量や自動達成率を例えば数値で表示してもよい。
なお、上述したコントローラ12の各処理部は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、コントローラ12は、モータ10に駆動電力を給電する部分(インバータ等)のみ実際の装置により実装され、その他の機能は後述するCPU901(図15参照)が実行するプログラムにより実装されてもよいし、その一部又は全部がASICやFPGA、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。
<3.コントローラの処理手順>
次に、図11~図13を参照しつつ、コントローラ12のCPU901により実行される処理手順の一例について説明する。
図11に示すように、ステップS10では、コントローラ12は、可動域計測部38により、モータ10により固定部材15を回転させて前腕部17の可動域を計測する。
ステップS20では、コントローラ12は、訓練種別設定部57により、タッチパネル9における訓練種別の選択入力に基づいて、訓練種別を「回内」、「回外」、「回内外」のいずれかに設定する。
ステップS30では、コントローラ12は、振動付与処理部35により、回動部4の全体を所定の周波数で振動させるようにモータ10を制御する。
ステップS100では、コントローラ12は、他動運動処理を実行する。他動運動処理の内容については後述する(図11参照)。
ステップS200では、コントローラ12は、自動運動処理を実行する。他動運動処理の内容については後述する(図12参照)。
ステップS40では、コントローラ12は、訓練を終了するか否かを判定する。訓練を終了するか否かは、例えば設定された訓練時間が経過したか否か、又は、設定された回数のサイクルが終了したか否か、等により判定される。訓練を終了しない場合には(ステップS40:NO)、上記ステップS100に戻り、訓練を終了するまでステップS100及びステップS200を繰り返す。訓練を終了する場合には(ステップS40:YES)、本フローを終了する。
図12に、上記ステップS100の他動運動処理の処理手順の一例を示す。なお、図12では、上記ステップS20において訓練種別が「回内」又は「回外」に設定された場合について説明する。
図12に示すように、ステップS110では、コントローラ12は、第1他動運動制御部24により、モータ10が第1設定速度V1で駆動するようにモータ10の回転速度を制御する。
ステップS120では、コントローラ12は、制御切替部27により、エンコーダ11による検出位置が第1回転位置P1に到達したか否かを判定する。第1回転位置P1に到達していない場合には(ステップS120:NO)、上記ステップS110に戻る。一方、第1回転位置P1に到達した場合には(ステップS120:YES)、ステップS130に移る。
ステップS130では、コントローラ12は、第2他動運動制御部25により、モータ10が第2設定速度V2で駆動するようにモータ10の回転速度を制御する。
ステップS140では、コントローラ12は、制御切替部27により、エンコーダ11による検出位置が第2回転位置P2に到達したか否かを判定する。第2回転位置P2に到達していない場合には(ステップS140:NO)、上記ステップS130に戻る。一方、第2回転位置P2に到達した場合には(ステップS140:YES)、他動運動処理を終了し、ステップS200の自動運動処理に移る。
図13に、上記ステップS200の自動運動処理の処理手順の一例を示す。なお、図13では、上記ステップS20において訓練種別が「回内」又は「回外」に設定された場合について説明する。
図13に示すように、ステップS205では、コントローラ12は、人体反応量算出部36により、第2他動運動制御部25による制御から自動運動制御部26による制御へ切り替えた時点、すなわち自動運動処理の開始時点から予め定められた設定時間(自動運動開始の待ち時間)が経過したか否かを判定する。設定時間が経過するまで本ステップを繰り返し(ステップS205:NO)、設定時間が経過した場合には(ステップS205:YES)、ステップS210に移る。
ステップS210では、コントローラ12は、人体反応量算出部36により、自動運動処理の開始時点から予め定められた設定時間が経過するまでの間に前腕部17の人体反応により固定部材15が回転した量(回動部4の回動量)である人体反応量を、エンコーダ11の検出結果に基づいて算出する。そして、第1表示制御部37により、算出した人体反応量をタッチパネル9に表示させる。
ステップS215では、コントローラ12は、自動運動制御部26により、速度指令Vrefに基づいてモータ10の速度制御を行う。
ステップS220では、コントローラ12は、回転速度算出部28により、エンコーダ11の検出結果に基づいてモータ10の回転速度を算出する。
ステップS225では、コントローラ12は、第1フィルタ処理演算部29により、上記ステップS220において算出した回転速度の信号における所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する。
ステップS230では、コントローラ12は、トルク算出部30により、上記ステップS220において算出した回転速度に基づいてトルクを算出する。なお、前述したように例えばトルクセンサを設ける場合にはその検出結果に基づいてトルクを算出してもよい
ステップS235では、コントローラ12は、第2フィルタ処理演算部31により、上記ステップS230において算出したトルクの信号における所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する。
ステップS240では、コントローラ12は、速度指令算出部32により、上記ステップS225において高周波成分を除去した回転速度と、上記ステップS235において高周波成分を除去したトルクとに基づいて、速度指令Vrefを算出する。
ステップS245では、コントローラ12は、速度指令制限部33により、上記ステップS250において算出した速度指令Vrefが自動運動方向(自動運動において訓練対象者が回転させるべき方向。図9及び図10の回転方向56)と逆方向であるか否かを判定する。速度指令Vrefが自動運動方向と同じ方向である場合には(ステップS245:NO)、後述のステップS255に移る。一方、速度指令Vrefが自動運動方向と逆方向である場合には(ステップS245:YES)、ステップS250に移る。
ステップS250では、コントローラ12は、速度指令制限部33により、自動運動制御部26に入力される速度指令Vrefを0にする。
ステップS255では、コントローラ12は、エンコーダ11による検出位置が第3回転位置P3に到達したか否か、又は、上記ステップS220で算出した回転速度が0であることを検出したか否かを判定する。第3回転位置P3に到達しておらず、且つ、回転速度が0でない場合には(ステップS255:NO)、先のステップS210に戻る。一方、第3回転位置P3に到達したか、又は、回転速度が0であることを検出した場合には(ステップS255:YES)、ステップS260に移る。
ステップS260では、コントローラ12は、自動運動量算出部39により、訓練対象者が自発的に固定部材15を回転させた量(回動部4の回動量)である自動運動量を、エンコーダ11の検出結果に基づいて算出する。また、達成率算出部40により、算出した自動運動量と、上記ステップS10において計測した可動域とに基づいて、自動運動量の可動域に対する割合である自動達成率を算出する。さらに、第2表示制御部41により、算出した自動達成率をタッチパネル9に表示させる。その後、自動運動処理を終了し、前述のステップS40に移る。
なお、以上では訓練種別が「回内」又は「回外」に設定された場合について説明したが、訓練種別が「回内外」に設定された場合には、図11におけるステップS100及びステップS200が2回繰り返されることにより1サイクルとなる。この場合、図12において、ステップS110及びステップS120は実行せず、ステップS130及びステップS140のみ実行し、ステップS140では第4回転位置P4又は第6回転位置P6に到達したか否かを判定する。また、図13において、ステップS255では第5回転位置P5又は第7回転位置P7に到達したか否かを判定する。
また、前述の刺激付与処理部34による前腕部17の人体反応を誘発する刺激を訓練対象者に付与する処理は、上述したフローチャートとは異なる別のルーチンにて実行される。
<4.本実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態の運動機能回復訓練装置1は、回転可能に支持され、前腕部17を固定する固定部材15と、固定部材15を正転方向及び逆転方向に回転させるモータ10と、モータ10の回転位置を検出するエンコーダ11と、エンコーダ11の検出結果に基づいてモータ10を制御するコントローラ12と、を有し、コントローラ12は、訓練対象者が自発的に固定部材15を回転させる自動運動を行う際に、予め定められた回転方向にのみ回転するように、モータ10を制御する自動運動制御部26を有する。これにより、次のような効果を得る。
すなわち、本実施形態の運動機能回復訓練装置1では、訓練対象者が自動運動を行う際に、コントローラ12が訓練対象者による回転運動に応じてモータ10を制御することで、前腕部17に対して所定の抵抗力を付与し、筋肉の緊張を維持させて訓練効果を向上する。この自動運動を行う際に訓練対象者の力にぶれが生じると、例えば図7及び図8に一点鎖線で示す波形58のように、回転させようとする方向とは反対方向の回転が生じる等により、モータ10の動作にもぶれが生じ、固定部材15の回転が滑らかな動作とならない可能性がある。
本実施形態では、自動運動制御部26により、予め定められた回転方向にのみ回転するようにモータ10を制御する。これにより、固定部材15は訓練対象者が回転させようとする方向にのみ回転するようになり、例えば図7及び図8に実線で示す波形のように、固定部材15を滑らかに回転動作させることが可能となるので、訓練対象者が自動運動をスムーズに実施できる。
また、本実施形態において、コントローラ12が、エンコーダ11の検出結果に基づいてモータ10の回転速度を算出する回転速度算出部28と、回転速度における所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する第1フィルタ処理演算部29と、高周波成分を除去された回転速度Vfbに基づいて速度指令Vrefを算出する速度指令算出部32と、を有し、自動運動制御部26が、自動運動を行う際に、速度指令Vrefに基づいてモータ10を制御する場合には、次のような効果を得る。
つまり、本実施形態の運動機能回復訓練装置1では、訓練対象者が自動運動を行う際に、エンコーダ11の検出結果からモータ10の回転速度を算出し、算出した回転速度から速度指令Vrefを算出し、算出した速度指令Vrefに基づいてモータ10を制御する。速度指令Vrefをフィードバックした回転速度よりも小さくすることで、前腕部17に対して所定の抵抗力を付与し、筋肉の緊張を維持させて訓練効果を向上する。この自動運動を行う際に訓練対象者の力にぶれが生じると、例えば図7及び図8に一点鎖線で示す波形59のように、回転させようとする方向への力の大きさが細かく変動(振動)する等により、モータ10の動作にもぶれが生じ、固定部材15の回転が滑らかな動作とならない可能性がある。
本実施形態では、第1フィルタ処理演算部29により回転速度から高周波成分を除去するので、訓練対象者の力にぶれが生じた場合であっても、当該ぶれによる回転速度の振動成分を除去できる。これにより、例えば図7及び図8に実線で示す波形のように、固定部材15を滑らかに回転動作させることができるので、訓練対象者が自動運動をスムーズに実施できる。
また、本実施形態において、コントローラ12が、速度指令算出部32により算出された速度指令Vrefがマイナスとなる場合に、自動運動制御部26に入力される速度指令Vrefを0にする速度指令制限部33を有する場合には、次のような効果を得る。つまり、上記構成により、例えば訓練対象者の力のぶれにより固定部材15に対して動かそうとする方向とは反対方向の力が作用した場合でも、固定部材15の回転速度が0となり停止した状態に保持できる。その結果、固定部材15は訓練対象者が動かそうとする方向にしか回転せず、反対方向には回転しないこととなるので、訓練対象者は自動運動をよりスムーズに実施できる。
また、本実施形態において、コントローラ12が、回転速度に基づいてトルクを算出するトルク算出部30と、トルクにおける所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する第2フィルタ処理演算部31と、を有し、速度指令算出部32が、高周波成分を除去された回転速度Vfbと、高周波成分を除去されたトルクTfbと、に基づいて速度指令Vrefを算出する場合には、次のような効果を得る。
つまり、本実施形態の運動機能回復訓練装置1では、訓練対象者が自動運動を行う際に、エンコーダ11の検出結果からモータ10の回転速度を算出し、算出した回転速度からトルクを算出し、算出した回転速度及びトルクから速度指令Vrefを算出し、算出した速度指令Vrefに基づいてモータ10を制御する。この自動運動を行う際に訓練対象者の力にぶれが生じると、算出する回転速度やトルクにもぶれが生じ、その結果算出した速度指令Vrefもぶれてしまうため、例えば図7及び図8に一点鎖線で示す波形58,59のように、モータ10の動作にもぶれが生じ、固定部材15の回転が滑らかな動作とならない可能性がある。
本実施形態では、第1フィルタ処理演算部29により回転速度から高周波成分を除去するのに加えて、第2フィルタ処理演算部31によりトルクから高周波成分を除去するので、訓練対象者の力にぶれが生じた場合であっても当該ぶれによる回転速度及びトルクの振動成分を除去できる。これにより、例えば図7及び図8に実線で示す波形のように、固定部材15を滑らかに回転動作させることができるので、訓練対象者が自動運動をスムーズに実施できる。
また、本実施形態において、運動機能回復訓練装置1が、訓練対象となる前腕部17に関連する部位に所定の刺激を付与する刺激付与装置42をさらに有し、コントローラ12が、モータ10により固定部材15を回転させる他動運動を行う際に、モータ10が所定の第2設定速度V2で駆動するようにモータ10の回転速度を制御する第2他動運動制御部25と、エンコーダ11により検出された回転位置に基づいて、第2他動運動制御部25による制御から自動運動制御部26による制御へ切り替える制御切替部27と、第2他動運動制御部25による制御から自動運動制御部26による制御への切り替え時に、前腕部17の人体反応を誘発する刺激を付与するように刺激付与装置42を制御する刺激付与処理部34と、を有する場合には、次のような効果を得る。
つまり、本実施形態の運動機能回復訓練装置1では、モータ10により固定部材15を回転させる他動運動において、モータ10が比較的高速な第2設定速度V2で駆動するようにモータ10の回転速度を制御することで、その後自動運動へ切り替えた際に訓練対象者の人体反応を利用して筋肉を刺激し、運動機能を回復させる効果を高めている。そして、他動運動から自動運動への切り替え時に人体反応をさらに誘発する刺激を訓練対象者に付与することで、人体反応がさらに生じ易くなり、訓練の効果をさらに高めることができる。したがって、より効率の良いリハビリテーション訓練を提供できる。
また、本実施形態において、固定部材15を、前腕部17の先端側(手部側)に接触する部分の面圧が前腕部17の基端側(肘部側)に接触する部分の面圧よりも大きくなるように構成する場合には、次のような効果を得る。
つまり、例えば前腕部17の運動機能を回復させる訓練を行う運動機能回復訓練装置1では、他動運動時の装置からの外力は固定部材15を介して前腕部17に伝わる。この前腕部17の回内運動及び回外運動における捻転角度は、手部側の方が肘部側よりも大きくなる。このため、仮に固定部材15が一定の面圧で接触して前腕部17を固定する構造である場合、捻転角度が小さい肘部側に固定部材15による圧力がより強く加わるため、訓練対象者が本来捻転させることができる角度(可動域)まで可動できないという課題があった。一方、これを解消するために、最大に捻転させたい部位(手首部18)のみを固定しようとした場合には、皮膚や筋肉への局所的な圧力が増大するという課題もあった。
本実施形態では、固定部材15が、前腕部17の手部側に接触する部分の面圧が肘部側に接触する部分の面圧よりも大きくなるように構成されている。これにより、皮膚や筋肉への局所的な圧力を増大させることなく、訓練対象者の本来の可動域まで前腕部17を捻転させることができる。したがって、訓練対象者の可動域を最大限に利用した訓練を実施できる運動機能回復訓練装置1を提供できる。
また、本実施形態において、コントローラ12が、訓練を行う前に、固定部材15を所定の周波数で振動させるようにモータ10を制御する振動付与処理部35を有する場合には、次のような効果を得る。
一般に、例えば片麻痺患者の痙縮等の筋肉の緊張を緩和するのに、例えば100Hz未満の振動刺激が有効であることが良く知られている。そこで運動機能回復訓練装置1において、訓練前に、人体部位にハンディマッサージャー等を当てて筋肉の緊張を緩和することが考えられるが、その場合には別途ハンディマッサージャーを準備する必要があることや、適切な部位に当てることが容易ではない(特に回外運動を行う回外筋は深層部にあり、皮膚に振動を与えても直接刺激するのが難しい)という課題があった。
本実施形態では、訓練前に、モータ10により固定部材15に所定の周波数の振動を付与することにより、訓練対象である前腕部17の筋肉に直接刺激を与えることができる。これにより、訓練対象の筋肉の緊張を緩和して効率の良いリハビリテーション訓練が可能となると共に、準備運動と訓練とを一貫して実行できる運動機能回復訓練装置1を提供できる。
また、本実施形態において、運動機能回復訓練装置1が、訓練に関する表示を行うタッチパネル9をさらに有し、コントローラ12が、第2他動運動制御部25による制御から自動運動制御部26による制御へ切り替えた時点から所定時間が経過するまでの間に前腕部17の人体反応により固定部材15が回転した量である人体反応量を、エンコーダ11の検出結果に基づいて算出する人体反応量算出部36と、人体反応量をタッチパネル9に表示させる第1表示制御部37と、を有する場合には、次のような効果を得る。
仮に、人体反応量が表示されない運動機能回復訓練装置1とする場合、人体反応が発生しているか否かが不明なまま訓練が実施されるため、適切な訓練がなされていない可能性がある。
本実施形態によれば、人体反応の有無や人体反応量を可視化することができる。その結果、訓練対象者の訓練に対するモチベーションを向上できると共に、療法士(理学療法士や作業療法士)が表示内容を活用することでより適切な訓練を行うことができる。
また、本実施形態において、運動機能回復訓練装置1が、訓練に関する表示を行うタッチパネル9をさらに有し、コントローラ12が、モータ10により固定部材15を回転させて前腕部17の可動域を計測する可動域計測部38と、自動運動制御部26による制御時に、訓練対象者が自発的に固定部材15を回転させた量である自動運動量を、エンコーダ11の検出結果に基づいて算出する自動運動量算出部39と、自動運動量の可動域に対する割合である自動達成率を算出する達成率算出部40と、自動達成率をタッチパネル9に表示させる第2表示制御部41と、を有する場合には、次のような効果を得る。
仮に、自動達成率が表示されない運動機能回復訓練装置1とする場合、自動運動において訓練対象者が可動域に対してどのくらい自分の力で動かすことができているのかが不明であるため、療法士(理学療法士や作業療法士)は訓練状況や回復状況を正確に把握できない可能性がある。
本実施形態によれば、自動運動量の可動域に対する割合である自動達成率を可視化することができる。その結果、訓練対象者の訓練に対するモチベーションを向上できると共に、療法士(理学療法士や作業療法士)が表示内容を活用することで訓練状況や回復状況をより正確に把握することができる。
<5.変形例>
以上、添付図面を参照しながら一実施の形態について詳細に説明した。しかしながら、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではない。本実施形態の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、技術的思想の範囲内において、様々な変更や修正、組み合わせなどを行うことに想到できることは明らかである。従って、これらの変更や修正、組み合わせなどが行われた後の技術も、当然に技術的思想の範囲に属するものである。
例えば、以上では、訓練対象となる人体部位が前腕部17であり、前腕部17を回外運動及び回内運動させることにより訓練を行う場合について説明したが、例えば指関節、肘関節、膝関節等の関節を有する人体部位を屈曲運動及び伸展運動させることにより訓練を行う場合に、本発明を適用することも可能である。
図14に、例えば指を屈曲運動及び伸展運動させることにより訓練を行う運動機能回復訓練装置(図示省略)の回動部60の構成の一例を示す。回動部60は、訓練対象者の指を着脱自在に固定する固定部材61を有しており、図14に示す例では人差し指62が固定されている。固定部材61は、回動部60が回動することにより回転軸心AX周りに回転される。図14に示すように、回動部60が時計回り方向に回動することで人差し指62を伸展運動させ、反時計回り方向に回動することで人差し指62を屈曲運動させる。本変形例では、モータ(図示省略)により回動部60を回動させて、訓練対象者の人差し指62を外力により伸展運動又は屈曲運動させることで、他動運動を行う。また、訓練対象者による自発的な伸展運動又は屈曲運動を受けて回動部60を回動させることで、自動運動を行う。その他の構成及び制御内容については上記実施形態と同様である。本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
<6.コントローラのハードウェア構成例>
次に、図15を参照しつつ、上記で説明したCPU901が実行するプログラムにより実装された第1他動運動制御部24、第2他動運動制御部25、自動運動制御部26等による処理を実現するコントローラ12のハードウェア構成例について説明する。なお、図15中では、コントローラ12のモータ10に駆動電力を給電する機能に係る構成を適宜省略して図示している。
図15に示すように、コントローラ12は、例えば、CPU901と、ROM903、RAM905と、ASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路907と、入力装置913と、出力装置915と、記録装置917と、ドライブ919と、接続ポート921と、通信装置923とを有する。これらの構成は、バス909や入出力インターフェース911を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
プログラムは、例えば、ROM903やRAM905、記録装置917等に記録しておくことができる。
また、プログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD・MOディスク・DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体925に、一時的又は永続的に記録しておくこともできる。このような記録媒体925は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体925に記録されたプログラムは、ドライブ919により読み出されて、入出力インターフェース911やバス909等を介し上記記録装置917に記録されてもよい。
また、プログラムは、例えば、ダウンロードサイト・他のコンピュータ・他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置923がこのプログラムを受信する。そして、通信装置923が受信したプログラムは、入出力インターフェース911やバス909等を介し上記記録装置917に記録されてもよい。
また、プログラムは、例えば、適宜の外部接続機器927に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、適宜の接続ポート921を介し転送され、入出力インターフェース911やバス909等を介し上記記録装置917に記録されてもよい。
そして、CPU901が、上記記録装置917に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、上記の第1他動運動制御部24、第2他動運動制御部25、自動運動制御部26等による処理が実現される。この際、CPU901は、例えば、上記記録装置917からプログラムを直接読み出して実行してもよいし、RAM905に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU901は、例えば、プログラムを通信装置923やドライブ919、接続ポート921を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置917に記録せずに直接実行してもよい。
また、CPU901は、必要に応じて、例えばマウス・キーボード・マイク(図示せず)等の入力装置913から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
そして、CPU901は、上記の処理を実行した結果を、例えば表示装置や音声出力装置等の出力装置915から出力してもよく、さらにCPU901は、必要に応じてこの処理結果を通信装置923や接続ポート921を介し送信してもよく、上記記録装置917や記録媒体925に記録させてもよい。
なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
但し、例えばしきい値(図12、図13のフローチャート参照)や基準値等、所定の判定基準となる値あるいは区切りとなる値の記載がある場合は、それらに対しての「同一」「等しい」「異なる」等は、上記とは異なり、厳密な意味である。
1 運動機能回復訓練装置
9 タッチパネル(表示部)
10 モータ
11 エンコーダ(回転位置センサ)
12 コントローラ
15 固定部材
17 前腕部(訓練対象となる人体部位)
25 第2他動運動制御部(第2制御部)
26 自動運動制御部(第1制御部)
27 制御切替部
28 回転速度算出部
29 第1フィルタ処理演算部
30 トルク算出部
31 第2フィルタ処理演算部
32 速度指令算出部
33 速度指令制限部
34 刺激付与処理部
35 振動付与処理部
36 人体反応量算出部
37 第1表示制御部
38 可動域計測部
39 自動運動量算出部
40 達成率算出部
41 第2表示制御部
42 刺激付与装置
61 固定部材
62 人差し指(訓練対象となる人体部位)
Tfb トルク
Vfb 回転速度
Vref 速度指令
V2 第2設定速度(設定速度)

Claims (7)

  1. 訓練対象となる人体部位の運動機能を回復させるための訓練を行う運動機能回復訓練装置であって、
    回転可能に支持され、前記人体部位を固定する固定部材と、
    前記固定部材を正転方向及び逆転方向に回転させるモータと、
    前記モータの回転位置を検出する回転位置センサと、
    前記回転位置センサの検出結果に基づいて前記モータを制御するコントローラと、を有し、
    前記モータは、訓練対象者が回転させようとする力に対して抵抗力を付与するものであり、
    前記コントローラは、
    前記回転位置センサの検出結果に基づいて前記モータの回転速度を算出する回転速度算出部と、
    前記回転速度における所定の周波数よりも高い高周波成分を除去する第1フィルタ処理演算部と、
    前記高周波成分を除去された前記回転速度に基づいて速度指令を算出する速度指令算出部と、
    前記訓練対象者が自発的に前記固定部材を回転させる自動運動を行う際に、前記速度指令に基づいて前記モータを制御する第1制御部と、を有し、
    前記第1制御部は、
    記自動運動を行う際に、前記訓練対象者が前記固定部材に対して、前記訓練対象者が前記固定部材を回転させようとする回転方向に力を作用させている間では前記固定部材は常に滑らかに回転するように、前記高周波成分を除去された前記回転速度を用いて算出された前記速度指令に基づいて前記モータを制御し、前記速度指令が、前記訓練対象者前記固定部材を回転させようとする方向とは反対方向の回転に対応する速度指令となる場合では前記固定部材を停止した状態に保持するように、前記モータを制御す
    ことを特徴とする運動機能回復訓練装置。
  2. 前記コントローラは、
    前記速度指令算出部により算出された前記速度指令が前記自動運動の方向と逆方向となる場合に、前記第1制御部に入力される速度指令を0にする速度指令制限部を有する
    ことを特徴とする請求項に記載の運動機能回復訓練装置。
  3. 訓練対象となる前記人体部位に関連する部位に所定の刺激を付与する刺激付与装置をさらに有し、
    前記コントローラは、
    前記モータにより前記固定部材を回転させる他動運動を行う際に、前記モータが所定の設定速度で駆動するように前記モータの回転速度を制御する第2制御部と、
    前記回転位置センサにより検出された前記回転位置に基づいて、前記第2制御部による制御から前記第1制御部による制御へ切り替える制御切替部と、
    前記第2制御部による制御から前記第1制御部による制御への切り替え時に、前記人体部位の人体反応を誘発する刺激を付与するように前記刺激付与装置を制御する刺激付与処理部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の運動機能回復訓練装置。
  4. 前記固定部材は、
    前記人体部位である前腕部に接触して押圧することで前記前腕部を固定するものであり、前記前腕部の先端側に接触する部分の面圧が前記前腕部の基端側に接触する部分の面圧よりも大きくなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の運動機能回復訓練装置。
  5. 前記コントローラは、
    前記訓練を行う前に、前記固定部材を所定の周波数で振動させるように前記モータを制御する振動付与処理部を有する
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の運動機能回復訓練装置。
  6. 前記訓練に関する表示を行う表示部をさらに有し、
    前記コントローラは、
    前記モータにより前記固定部材を回転させる他動運動を行う際に、前記モータが所定の設定速度で駆動するように前記モータの回転速度を制御する第2制御部と、
    前記回転位置センサにより検出された前記回転位置に基づいて、前記第2制御部による制御から前記第1制御部による制御へ切り替える制御切替部と、
    前記第2制御部による制御から前記第1制御部による制御へ切り替えた時点から所定時間経過するまでの間に前記人体部位の人体反応により前記固定部材が回転した量である人体反応量を、前記回転位置センサの検出結果に基づいて算出する人体反応量算出部と、
    前記人体反応量を前記表示部に表示させる第1表示制御部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の運動機能回復訓練装置。
  7. 前記訓練に関する表示を行う表示部をさらに有し、
    前記コントローラは、
    前記モータにより前記固定部材を回転させて前記人体部位の可動域を計測する可動域計測部と、
    前記第1制御部による制御時に、前記訓練対象者が自発的に前記固定部材を回転させた量である自動運動量を、前記回転位置センサの検出結果に基づいて算出する自動運動量算出部と、
    前記自動運動量の前記可動域に対する割合である自動達成率を算出する達成率算出部と、
    前記自動達成率を前記表示部に表示させる第2表示制御部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の運動機能回復訓練装置。
JP2018156669A 2018-08-23 2018-08-23 運動機能回復訓練装置 Active JP7475620B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018156669A JP7475620B2 (ja) 2018-08-23 2018-08-23 運動機能回復訓練装置
CN201910439385.4A CN110856685A (zh) 2018-08-23 2019-05-24 运动功能恢复训练装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018156669A JP7475620B2 (ja) 2018-08-23 2018-08-23 運動機能回復訓練装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020028511A JP2020028511A (ja) 2020-02-27
JP7475620B2 true JP7475620B2 (ja) 2024-04-30

Family

ID=69623090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018156669A Active JP7475620B2 (ja) 2018-08-23 2018-08-23 運動機能回復訓練装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7475620B2 (ja)
CN (1) CN110856685A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7258796B2 (ja) 2020-02-21 2023-04-17 株式会社鷺宮製作所 Mems素子および振動発電デバイス

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5848979A (en) 1996-07-18 1998-12-15 Peter M. Bonutti Orthosis
JP2001204850A (ja) 2000-01-28 2001-07-31 Daihen Corp トレーニング装置
JP2007520311A (ja) 2004-02-05 2007-07-26 モトリカ インク リハビリテーション並びにトレーニングのための方法及び器械
JP2008510560A (ja) 2004-08-25 2008-04-10 モトリカ リミテッド 脳の可塑性による運動訓練
JP2008238338A (ja) 2007-03-27 2008-10-09 Gifu Univ 動作支援装置およびその制御方法
JP4261657B2 (ja) 1998-12-22 2009-04-30 キヤノン株式会社 カラーフィルタの製造方法
WO2014092076A1 (ja) 2012-12-14 2014-06-19 国立大学法人鹿児島大学 片麻痺前腕機能回復訓練装置
WO2015190605A1 (ja) 2014-06-13 2015-12-17 国立大学法人鹿児島大学 麻痺機能回復訓練装置及び麻痺機能回復訓練方法
JP7116206B2 (ja) 2017-06-06 2022-08-09 マクセル株式会社 複合現実表示システム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04261657A (ja) * 1991-02-15 1992-09-17 Masaki Takahashi 前腕用回旋運動器
JP5291581B2 (ja) * 2009-09-10 2013-09-18 国立大学法人 鹿児島大学 片麻痺指機能回復訓練装置
JP6061300B2 (ja) * 2013-06-17 2017-01-18 国立大学法人 鹿児島大学 片麻痺運動機能回復訓練装置を用いた訓練効果評価方法、および訓練効果評価演算装置、ならびにプログラム

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5848979A (en) 1996-07-18 1998-12-15 Peter M. Bonutti Orthosis
JP4261657B2 (ja) 1998-12-22 2009-04-30 キヤノン株式会社 カラーフィルタの製造方法
JP2001204850A (ja) 2000-01-28 2001-07-31 Daihen Corp トレーニング装置
JP2007520311A (ja) 2004-02-05 2007-07-26 モトリカ インク リハビリテーション並びにトレーニングのための方法及び器械
JP2008510560A (ja) 2004-08-25 2008-04-10 モトリカ リミテッド 脳の可塑性による運動訓練
JP2008238338A (ja) 2007-03-27 2008-10-09 Gifu Univ 動作支援装置およびその制御方法
WO2014092076A1 (ja) 2012-12-14 2014-06-19 国立大学法人鹿児島大学 片麻痺前腕機能回復訓練装置
WO2015190605A1 (ja) 2014-06-13 2015-12-17 国立大学法人鹿児島大学 麻痺機能回復訓練装置及び麻痺機能回復訓練方法
JP7116206B2 (ja) 2017-06-06 2022-08-09 マクセル株式会社 複合現実表示システム

Also Published As

Publication number Publication date
CN110856685A (zh) 2020-03-03
JP2020028511A (ja) 2020-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6656151B2 (ja) リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援装置の制御プログラム
Abdullah et al. Results of clinicians using a therapeutic robotic system in an inpatient stroke rehabilitation unit
JP2020199267A (ja) 障害のある足首の運動期中の経済的な、携帯用の欠損調整型の適応的な補助を提供する方法および装置
JP4397411B2 (ja) 指用リハビリ器具
TWI385011B (zh) 雙側上肢對稱力輸出訓練與評估系統
CN102614066A (zh) 一种提供主动辅助和被动拉伸的患肢训练装置及其控制方法
WO2014208772A1 (ja) 歩行訓練支援装置、歩行訓練支援システム、歩行訓練支援方法およびプログラム
TW201249507A (en) Training apparatus
CN106714685B (zh) 使用触觉装置和脑-计算机接口进行康复的系统
KR20170013068A (ko) 보행 보조 방법 및 이를 수행하는 장치
WO1999061110A1 (fr) Machine d'entrainement pour exercice de reaction dynamique et systeme d'evaluation d'exercice de reaction dynamique
Huang et al. Robot-assisted post-stroke motion rehabilitation in upper extremities: a survey
JP2002126019A (ja) 脚部訓練装置
JP7475620B2 (ja) 運動機能回復訓練装置
JP2015008776A (ja) リハビリテーション装置、制御方法及び制御プログラム
JP2018134294A (ja) 運動療法装置および無酸素性作業閾値の特定方法
JP2004081676A (ja) バイオフィードバック装置及び方法
JP6512704B2 (ja) 片麻痺運動機能回復訓練装置およびプログラム
JP6061300B2 (ja) 片麻痺運動機能回復訓練装置を用いた訓練効果評価方法、および訓練効果評価演算装置、ならびにプログラム
Colombo et al. Assistive controllers and modalities for robot-aided neurorehabilitation
JP7295941B2 (ja) 関節の固縮の特性評価のためのシステム及びデバイス
TWM565021U (zh) Rehabilitation exercise aid
JP2011172604A (ja) 関節可動域訓練装置
WO2008041457A1 (fr) Robot de massage, programme de commande associé et robot permettant de spécifier une partie du corps humain
Shull et al. Continuous movement tracking performance for predictable and unpredictable tasks with vibrotactile feedback

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200317

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200317

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211227

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20220607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220701

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220929

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220929

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20221006

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20221018

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20221028

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20221101

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20230119

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20230216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231013

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240410