JP5291581B2 - 片麻痺指機能回復訓練装置 - Google Patents

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Description

本発明は、片方の手の指が麻痺した患者の前記指を回復訓練させる片麻痺指機能回復訓練装置に関する。
脳卒中を発症すると片麻痺が残ることが少なくない。この片麻痺には、リハビリテーションにより、指の機能を回復させることが可能である。このリハビリテーションは、熟練した医師や療養士の手で実施されるが、訓練が長時間、長期間に亘るため、医師や療養士の身体的な負担が大きい。
この負担を解消することを目的に、従来、訓練装置が提案されている(例えば、特許文献1(図15)参照。)。
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図14は従来の技術の基本原理を説明する図であり、この訓練装置100では、想像線で示される手101を支える第2支持本体102からリンク103〜106が延びており、リンク104とリンク155との連結部に第5装着部107が設けられ、リンク106の先端に第4装着部108が設けられている。
特許文献1段落番号[0078]に記載されているように、上記の構成により、第2指から第5指用の指動作支援機構は、患側上肢手指を種々の態様に変位させることができる。
第4装着部108や第5装着部107で、指109に外から力を加えて屈曲させることを、他動的屈曲と呼ぶことにする。また、指109に外力を加えて伸張させることを、他動的伸張と呼ぶ。一方、外力を加えないで、患者の力により指109を伸張させることを自力的伸張と呼ぶことにする。
指109に、他動的屈曲と他動的伸張とを交互に繰り返す従来の訓練装置では、患者自身の力が反映されているか否かが不明である。患者自身の力が反映されていなければ、訓練の効果が小さく、訓練が長期化する。
そのため、自力的伸張を促すことができる訓練装置が望まれる。
特開2008−67852公報
本発明は、自力的伸張を促すことが可能な訓練装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、片方の手の指が麻痺した患者の前記指を回復訓練させる片麻痺指機能回復訓練装置であって、
この片麻痺指機能回復訓練装置は、手を載せる手載せ台と、この手載せ台に載せられた手の指の一本を押し下げて屈曲させ、屈曲された指が元に戻ろうとする伸張動作は妨げない指屈曲機構と、この指屈曲機構で押し下げられた前記指の付け根を叩いて前記伸張動作を促す指叩き機構と、からなり、
前記指屈曲機構は、前記手載せ台の下方に設けられている第1軸から前記手載せ台にほぼ沿って延び、前記第1軸を中心に上下に旋回する第1アームと、この第1アームを上下に旋回させる第1サーボモータと、前記第1アームに加わるトルクを検出する第1トルク計測機構と、前記手載せ台の上方に設けられている第2軸から前記第1アームに交差するように延ばされ、前記第2軸を中心に上下に旋回する第2アームと、この第2アームを上下に旋回させる第2サーボモータと、前記第2アームに加わるトルクを検出する第2トルク計測機構と、前記第1アームと第2アームとの交点に配置され、前記第1アームの軸方向に移動自在に前記第1アームに取付けられると共に前記第2アームの軸方向に移動自在に前記第2アームに取付けられるスライダと、このスライダに取付けられ前記指を押し下げる指押し部と、前記第1・第2トルク計測機構からトルク情報を取得し前記第1サーボモータ及び第2サーボモータを制御する制御部と、からなることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、手載せ台は、手の手首の近傍を揺動支点として上下に往復動することを特徴とする。
請求項3に係る発明は片方の手の指が麻痺した患者の前記指を回復訓練させる片麻痺指機能回復訓練装置であって、
この片麻痺指機能回復訓練装置は、
手を載せる手載せ台と、
この手載せ台に載せられた手の指の一本を押し下げて屈曲させ、屈曲された指が元に戻ろうとする伸張動作は妨げない指屈曲機構と、
この指屈曲機構で押し下げられた前記指の付け根を叩き、引き続いて前記指の上面を前記指の根元方向へ摺り上げて前記伸張動作を促す指叩き機構と、からなることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、指叩き機構で、屈曲後の指の付け根を叩く。すると、患者の運動神経が刺激され、指が元に戻ろうとし自力的伸張が期待される。
すなわち、本発明によれば、自力的伸張を促すことが可能な訓練装置が提供される。
加えて、請求項1に係る発明では、患者の指に他動的屈曲と自力的伸張とを行わせる訓練装置において、患者の指を移動させる機構を、互いに交差する第1アーム及び第2アームと、これらの交点に配置したスライダと、このスライダに設けた指押し部で構成した。
第1アームを第1サーボモータで駆動し、第2アームを第2サーボモータで駆動する。
第1サーボモータの出力と第2サーボモータの出力とを制御することにより、スライダ及び指押し部を任意の位置に保持させることができ、任意の移動軌跡上を移動させることができる。
カム機構でも上記移動軌跡を得ることができるが、移動軌跡を修正する必要が起こると、カムを交換しなければならず、修正が難しい。この点、本発明によれば、モータ出力を変更するだけで対応させることができ、極めて容易に移動軌跡が修正できる。
したがって、多様の患者の訓練を1台の訓練装置に担わせることでき、訓練装置の稼働率を高めることができる。
請求項2に係る発明では、手載せ台により患者の手首を揺動させる。指の自力的伸張動作に手首の背屈動作を加えることができ、指だけの訓練に比較して、回復訓練の効果を高めることができる。
請求項3に係る発明では、片麻痺指機能回復訓練装置は、指屈曲機構で押し下げられた指の付け根を叩き、引き続いて指の上面を指の根元方向へ摺り上げて伸張動作を促す指叩き機構を備える。指叩き機構で、指の上面を指の根元方向へ摺り上げることにより、指の自力的伸張を促すことが期待できる。
本発明に係る片麻痺指機能を回復させる訓練の様子を説明する図である。 本発明に係る片麻痺指機能回復訓練装置の斜視図である。 片麻痺指機能回復訓練装置の断面図である。 スライダの構造を説明する図である。 図3の5−5線断面図である。 屈曲機構の原理を説明するための三角形図である。 屈曲機構の作動原理を説明する図である。 指の他動的屈曲開始から屈曲途中までを説明する作用図である。 指の他動的屈曲終了から自力的伸張を説明する作用図である。 指叩き機構の変更実施例を説明する図である。 図10の指叩き機構が指を叩く動作を説明する図である。 図10の指叩き機構が指を刷り上げる動作を説明する図である。 トルク計測機構の斜視図である。 従来の片麻痺指機能回復訓練装置の基本構成を説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
先ず、本発明が目指す訓練の内容を、図1に基づいて説明する。
図1(a)において、患者の手10の人指し指11に、介助者が力F1を加え、矢印(1)のように、指の屈曲動作を開始する。同時に、介助者は屈曲している手首12を背屈させる(矢印(2)。
そして、(b)に示すように力F2により、指11が継続して屈曲される(矢印(3))。
さらに(c)に示すように力F3により、指11が継続して屈曲され(矢印(4))、手首12が屈曲される(矢印(5))。
(a)〜(c)にて、指11が介助者の力Fで屈曲されることを、他動的屈曲という。
次に、(d)にて、指11の付け根13を、介助者が、矢印(6)のように軽く叩く(打つ)。軽く叩くことで、患者の運動神経が刺激され、指11が(e)に示すように伸張し(矢印(7))、(a)に戻る。このときに、介助者の指15、16が患者の指11の上面に添えられ、指11の伸張動作に追従して、介助者の指15、16が上げられる。
(d)〜(e)〜(a)にて、指11は、外力なしで自力で伸張する。このことを、自力的伸張という。
以上に説明した他動的屈曲及び自力的伸張を、行わせることができる訓練装置の好しい実施例を、図面に基づいて説明する。
図2に示すように、片麻痺指機構回復訓練装置20(以下、訓練装置20と略記する。)は、矩形のベース板21と、このベース板21に垂直に且つ並行に立てた縦壁部22、22と、これらの縦壁部22、22の斜辺に渡され患者の腕24を支える斜面部25と、縦壁部22、22に渡した揺動軸26に支えられ患者の手27を支える手載せ台28と、この手載せ台28の前部から上方へ延ばされた門型又は箱形ブラケット29と、このブラケット29に取付けられ例えば人指し指11を押し下げる指屈曲機構40とを、含む。
図3に示すように、指屈曲機構40は、手載せ台28の下方に設けられている第1軸41から手載せ台28にほぼ沿って延び、第1軸41を中心に上下に旋回する第1アーム42と、手載せ台28から下へ延ばされたL字形のサブブラケット43に支持され第1アーム42を上下に旋回させる第1サーボモータ44と、門型又は箱形ブラケット29上に設けられている第2軸45から第1アーム42に交差するように延ばされ、第2軸45を中心に上下に旋回する第2アーム46と、ブラケット29上に設けられ第2アーム46を上下に旋回させる第2サーボモータ47と、第1アーム42と第2アーム46との交点48に配置され、第1アーム42の軸方向に移動自在に第1アームに取付けられると共に第2アーム46の軸方向に移動自在に第2アーム46に取付けられるスライダ49と、このスライダ49に取付けられ指(図2、符号11)を押し下げる指押し部51と、第1サーボモータ44の回転角度を監視する第1エンコーダ52、及び第2サーボモータ47の回転角度を監視する第2エンコーダ53からの回転角度情報を取得し第1サーボモータ44及び第2サーボモータ47を制御する制御部54と、からなる。
なお、第1アーム42の駆動トルク(Tarm1)を計測することができる特殊な第1トルク計測機構90を、第1アーム42に根元に備え、トルク情報を制御部54に送る。同様に、第2アーム46の駆動トルク(Tarm2)を計測することができる特殊な第2トルク計測機構95を、第2アーム46に根元に備え、トルク情報を制御部54に送る。
トルクは歪(ひずみ)ゲージで歪を計測し、この歪を換算することで求められる。そのための歪ゲージを第1アーム42に直接貼付けることが考えられる。ただし、第1アーム42に発生する歪が微少である場合には、誤差の影響が顕著となり、計測の信頼性が低下する。対策として、本実施例では、歪を拡大(増幅)させることができる特殊なトルク計測機構90、95を採用する。
先ず、第1トルク計測機構90を、図13で説明する。
図13において、第1軸41に、回転自在に支持ブロック91が取付けられ、この支持ブロック91に第1アーム42が固定されている。このままでは、第1軸41からの駆動トルクが第1アーム42に伝わらない。
そこで、第1軸41に、駆動板92を固定し、この駆動板92の途中にくびれ部93を設け、このくびれ部93に歪ゲージ94を貼り付け(又は内蔵し)、駆動板92の先端を第1アーム42に連結するようにした。
このような構造の第1トルク計測機構90によれば、第1軸41からの駆動トルクは駆動板92を介して第1アーム42に伝えられる。このときにくびれ部93は他の部位より大きく撓むため、歪が拡大される。
第2アーム46に付属する第2トルク計測機構95も同構造であるため、説明を省略する。
図3に戻って、手載せ台28上に設けられた第3サーボモータ55、この第3サーボモータ55の回転角度を監視する第3エンコーダ56及び第3サーボモータ55で上下に旋回されるパンチ57とからなり、患者の指の付け根を叩く指叩き機構58を、訓練装置20に含む。
好ましくは、縦壁部22に設けられ揺動軸26を揺動(回転)させる第4サーボモータ59、及びこの第4サーボモータ59の回転角度を監視する第4エンコーダ61からなり、手載せ台28を上下に往復動させる手首屈伸機構62を、訓練装置20に含む。
制御部54は、第1・第2エンコーダ52、53に加えて、第3・第4エンコーダ56、61からの回転角度情報を取得し、第1・第2サーボモータ47に加えて、第3・第4サーボモータ55、59をも総合的に制御する。
次に、第1アーム42と第2アーム46との交点48に配置されるスライダ49の構造を説明する。
図4に示すように、スライダ49は、上下に延びるスライダ本体64と、このスライダ本体64の上部に回転自在に取付けられ第1アーム42の上面に沿って自由に回転する第1コロ65と、スライダ本体64の下部に回転自在に取付けられ第1アーム42の下面に沿って自由に回転する第2コロ66と、スライダ本体64から第1アーム42に沿って延ばされる突起部67と、この突起部67上に回転自在に取付けられ第1アーム42の側面(外側の面)に沿って自由に回転する第3コロ68と、突起部67下に回転自在に取付けられ第1アーム42の側面(外側の面)に沿って自由に回転する第4コロ69とからなる。
図5は図3の5−5線断面図であり、2個のスライダ49、49が、1本の支軸71で繋がれている。この支軸71は、第1アーム42及び第2アーム46を貫通しており、中央に円筒状で表面に面ファスナー72が貼り付けられている指押し部51が回転自在に設けられ、第5コロ73、73を介して第2アーム46に沿って移動する。
すなわち、支軸71は、第1アーム42並びに第2アーム46に沿って移動する。
指11に面ファスナー74を巻き付け、この面ファスナー74を支軸71側の面ファスナー72に結合する。以降、指11が指押し部51と離れることなく一緒に移動する。
図3において、第1軸41の中心をA、第2軸45の中心をO、交点48をBとすると、図6に示す三角形OABを描くことができる。辺OAは一定長さであり、その他の辺AB及び辺OBは可変長さとなる。
図6に示す三角形OABにおいて、辺OAを通る軸をx軸、点O(原点)を通りx軸に直交する軸をy軸、辺0Aの長さをL(一定値)、辺OBの長さをL1(変動値)、角Oをθ1、角(外角)Aをθ2とする。
角O+角B=角Aから、角B=角A−角O=θ2−θ1と変形し、角Bは(θ2−θ1)となる。内角Aは(2π−θ2)となる。
点Bの座標を(x,y)とすると、x=L1・cosθ1、y=L1・sinθ1となる。
また、正弦定理から、L/sin(θ2−θ1)=L1/sin(2π−θ2)。
ここで、sin(2π−θ2)=sinθ2。L/sin(θ2−θ1)=L1/sinθ2をL1について整理すると、L1=L・sinθ2/sin(θ2−θ1)となる。このL1を、x=L1・cosθ1とy=L1・sinθ1に代入する。
x=L・cosθ1・sinθ2/sin(θ2−θ1)
y=L・sinθ1・sinθ2/sin(θ2−θ1)
θ1、θ2により点B、すなわち指押し部の位置が唯一決定され、指押し部は2次元平面上で制御可能となる。点Bに係る速度(手先速度)及び力(手先外力)の関係式は次のように表すことができる。
Figure 0005291581
点Bの軌跡を別の簡便な方法で説明することができる。
図7(a)において、第1アーム42は非回転状態に保たれ、第2アーム46が駆動トルクTarm2で時計回りに回されると仮定する。すると、点Bは、矢印(11)のように、第1アーム42に沿って移動する。
また、(b)において、第2アーム46は非回転状態に保たれ、第1アーム42が駆動トルクTarm1で時計回りに回されると仮定する。すると、点Bは、矢印(12)のように、第2アーム46に沿って移動する。
また、(c)において、第1アーム42が駆動トルクTarm1で時計回りに回され、第2アーム46が駆動トルクTarm2で時計回りに回されると、点Bは、矢印(13)のように移動する。この移動軌跡は、Tarm2とTarm1とを変更することにより、任意に描くことができる。
したがって、図3において、第1サーボモータ44と第2サーボモータ47の駆動トルク及び、回転方向、回転速度などを変更することにより、指押し部51の位置、移動方向、速度、力を任意に制御することができる。
以上に述べた訓練装置10の作用を次に説明する。
図8(a)に示すように、手載せ台28に、手27を載せ、面ファスナー74が巻かれている指11を指押し部51の下に挿入する。そして、訓練装置(図2、符号20)を始動する。すると、指押し部51が矢印のように下降し始める。手載せ台28と斜面部25との角度はαである。
続いて、(b)に示すように、手載せ台28を図反時計方向(矢印(11))に回転し、手載せ台28と斜面部25との角度をβに増大する(角度α<角度β)。これで手首12の背屈が行われる。
この背屈に並行して、指11の下降は継続される(矢印(12))。
図9(a)において、指11の他動的屈曲が終了し、この状態でパンチ57で指11の付け根13が叩かれる(矢印(13))。そしてパンチ57は戻される。
同時に、指押し部51を、指11が戻る速度で、図反時計方向へ移動する(矢印(14))。指押し部51は、指11に外力を加えないで、添える程度となり、指11の自力的伸張を妨げない。同時に、手載せ台28を反時計方向に回す(矢印(15))。これで、手首12の屈曲が行われる。
(b)に示すように、指11が自力的に伸張し(矢印(16))、図8(a)に戻る。
以上により、指11の他動的屈伸と自力的伸張とが繰り替えされる。加えて、手首12の屈曲と背屈とが繰り返される。図1で述べた訓練と同等の訓練が、本発明の訓練装置10により施されるため、従来、訓練に従事してきた医師や療法士の負担を大幅に軽減することができる。
次に、指叩き機構の変更例を説明する。
図10に示すように、変更された指叩き機構80は、クランク形(又はZ形)ブラケット81と、このクランク形ブラケット81の下部に取付けられた第3サーボモータ55と、この第3サーボモータ55のモータ軸82に固定された矩形ピース83と、この矩形ピース83を移動可能に収納する溝84を有するパンチ57と、溝84に嵌っている矩形ピース83を、パンチ57の先端に向かって押す圧縮ばね85と、パンチ57の後端に設けたフリーローラ86と、このフリーローラ86を案内するためにクランク形ブラケット81の上部に固定されるカムプレート87と、からなる。
好ましくは、パンチ57の先端下面に、軟質材からなる突起89を付設する。この突起89は介助者の指先を模した柔らかさ及び形状とした。
カムプレート87の直線部は、パンチ57の長手軸88と、γの角度(γは0を含まない正の数)をなす。モータ軸82の位置とカムプレート87の位置は不変であるが、パンチ57が移動するため、γは変化する。この点に付いて以下説明する。
図11(a)において、パンチ57の先端の位置(ポジション)をPaとする。この状態から、モータ軸82を図時計回りに回転させる。すると、パンチ57が図時計回りに回転しようとする。
結果、(b)に示すように、フリーローラ86がカムプレート87に沿って回転し始める(矢印(21))。そして、モータ軸82で支持される矩形ピース83が僅かに時計回りに回転しながら、パンチ57の移動を許容するため、パンチ57は図右下へ移動(前進)する。圧縮ばね85は縮む。図におけるパンチ57の先端の位置をPbとする。
さらに、(c)に示すように、フリーローラ86がカムプレート87に沿って回転を続ける(矢印(22))。パンチ57はさらに図右下へ移動し、突起89が指11の第2関節を叩く。圧縮ばね85はさらに縮む。図におけるパンチ57の先端の位置をPcとする。
すなわち、モータ軸82を正転させたことで、パンチ57の先端は、Pa→Pb→Pcのように移動して、指11の第2関節を叩く。
叩いたら、素早く、モータ軸82を反転、すなわち図反時計方向へ回す。すると、パンチ57の先端は、Pc→Pb→Paのように戻る。この動作を詳しく説明する。
図12(a)に示すように、指11は自力的伸張により矢印(23)のように戻る。この動作に追従したように、パンチ57の先端がPbに戻る。この際に、パンチ57は単純に上昇するだけでなく、矢印(24)のように後退し、指11の上面を摺り上げる。すると、指11の自力的伸張がさらに促される。
続いて、(b)に示すように、指11は自力的伸張により矢印(25)のように戻る。この指11の動作に追従したように、パンチ57の先端がPaに戻る。
すなわち、図11(c)〜図12(b)において、Pa→Pb→Pcのように移動するパンチ57が指11の上面を摺り上げて、指11の自力的伸張を促すことが期待できる。
また、請求項1では、手載せ台は、上下に往復動できるようにする他、往復動不能にしてもよい。そうすれば、訓練装置の構造が簡単になり、安価に製造することができる。
本発明は、片麻痺指の機能回復訓練に供する訓練装置に好適である。
10、27…患者の手、11…指(人差し指)、12…手首、13…指の付け根、15、16…介助者の指、20…片麻痺指機構回復訓練装置、28…手載せ台、40…指屈曲機能、41…第1軸、42…第1アーム、44…第1サーボモータ、45…第2軸、26…第2アーム、27…第2サーボモータ、28…交点、29…スライダ、51…指押し部、54…制御部、58、80…指叩き機構、62…手首屈曲機構、90…第1トルク計測機構、95…第2トルク計測機構。

Claims (3)

  1. 片方の手の指が麻痺した患者の前記指を回復訓練させる片麻痺指機能回復訓練装置であって、
    この片麻痺指機能回復訓練装置は、
    手を載せる手載せ台と、
    この手載せ台に載せられた手の指の一本を押し下げて屈曲させ、屈曲された指が元に戻ろうとする伸張動作は妨げない指屈曲機構と、
    この指屈曲機構で押し下げられた前記指の付け根を叩いて前記伸張動作を促す指叩き機構と、からなり、
    前記指屈曲機構は、
    前記手載せ台の下方に設けられている第1軸から前記手載せ台にほぼ沿って延び、前記第1軸を中心に上下に旋回する第1アームと、
    この第1アームを上下に旋回させる第1サーボモータと、
    前記第1アームに加わるトルクを検出する第1トルク計測機構と、
    前記手載せ台の上方に設けられている第2軸から前記第1アームに交差するように延ばされ、前記第2軸を中心に上下に旋回する第2アームと、
    この第2アームを上下に旋回させる第2サーボモータと、
    前記第2アームに加わるトルクを検出する第2トルク計測機構と、
    前記第1アームと第2アームとの交点に配置され、前記第1アームの軸方向に移動自在に前記第1アームに取付けられると共に前記第2アームの軸方向に移動自在に前記第2アームに取付けられるスライダと、
    このスライダに取付けられ前記指を押し下げる指押し部と、
    前記第1・第2トルク計測機構からトルク情報を取得し前記第1サーボモータ及び第2サーボモータを制御する制御部と、からなることを特徴とする片麻痺指機能回復訓練装置。
  2. 前記手載せ台は、前記手の手首の近傍を揺動支点として上下に往復動することを特徴とする請求項1記載の片麻痺指機能回復訓練装置。
  3. 片方の手の指が麻痺した患者の前記指を回復訓練させる片麻痺指機能回復訓練装置であって、
    この片麻痺指機能回復訓練装置は、
    手を載せる手載せ台と、
    この手載せ台に載せられた手の指の一本を押し下げて屈曲させ、屈曲された指が元に戻ろうとする伸張動作は妨げない指屈曲機構と、
    この指屈曲機構で押し下げられた前記指の付け根を叩き、引き続いて前記指の上面を前記指の根元方向へ摺り上げて前記伸張動作を促す指叩き機構と、からなることを特徴とする片麻痺指機能回復訓練装置。
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