JP7472987B2 - 光コネクタおよび光接続構造 - Google Patents

光コネクタおよび光接続構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7472987B2
JP7472987B2 JP2022541411A JP2022541411A JP7472987B2 JP 7472987 B2 JP7472987 B2 JP 7472987B2 JP 2022541411 A JP2022541411 A JP 2022541411A JP 2022541411 A JP2022541411 A JP 2022541411A JP 7472987 B2 JP7472987 B2 JP 7472987B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flange
optical
optical connector
ferrule
adapter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022541411A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022029929A1 (ja
Inventor
光太 鹿間
昇男 佐藤
健 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Publication of JPWO2022029929A1 publication Critical patent/JPWO2022029929A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7472987B2 publication Critical patent/JP7472987B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/38Mechanical coupling means having fibre to fibre mating means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Description

本発明は、小型の光コネクタおよび光接続構造に関する。
近年、動画サービスやIoT(Internet of Things)、クラウドサービスなどによるトラフィックの増加に伴い、データセンタ内やデータセンタ間の通信容量の大幅な拡大が求められている。通信容量の拡大を実現するために従来の電気信号を用いた短距離通信方式に代わり、光通信で用いられる光伝送技術などを用いた光インタコネクション技術の導入が進んでいる。この光インタコネクション技術においては、プラガブルトランシーバと呼ばれる光トランシーバ形態が良く用いられる。
このプラガブルトランシーバにおいては、その金属筐体内に光送受信器をはじめとする各種光部品とそれらを制御するための電気回路部品およびプリント基板などが収容されている。また、筐体には外部から光コネクタを挿抜することが可能なガイド構造が備えてあり、ガイド構造に適合する光コネクタを挿入することで、筐体内の光送受信器と光学的に結合することが可能となっている。
前述のように通信容量増大のニーズに伴い、プラガブルトランシーバのサイズは年々小型化しており、光コネクタのためのガイド構造と同等程度までに筐体が小型化している。そのため今後の更なる筐体の小型化に向けては、ガイド機構も小型化する、すなわち、ガイド機構に適合する光コネクタのサイズを更に小型化していくことが求められている。
また、小型筐体内で光ファイバ同士を接続する用途もあり、本用途においても極力小型な光コネクタが求められている。更には筐体を排したボード上での光インタコネクションの導入が今後進展していくと考えられ、その際にもボード上での光接続部の専有面積を低減するため、小型な光コネクタの需要が高まっている。
一般的にプラガブルトランシーバ用の光コネクタをはじめとする光ファイバ同士を接続する光コネクタとしては、SCコネクタやLCコネクタに代表される円筒フェルールを用いたものが知られている。
非特許文献1に開示される円筒フェルールには、その中心軸に沿って光ファイバのクラッド外径よりもわずかに大きい孔を備えてあり、ファイバは接着固定されて先端は球面の研磨加工が施されている。
また、フェルールは、フランジと呼ばれる金属部品と圧入により一体化されている。フェルール端と逆側のフランジ後方にはコイルばねを備えている。その他、光コネクタは、このコイルばねとフランジが脱落しないように一体化するストップリング部品、およびそれらの周囲を囲むように配置されるプラスチックのハウジング部品を有している。これらのフェルール同士をアダプタ内の割スリーブに挿入し、アダプタハウジングと前記コネクタハウジングが機械的に締結することで、光ファイバ同士の接続がなされる。
このとき、フェルール同士は割スリーブ内において、バネによる圧縮力によって押圧される。この押圧によって前記フェルール内のファイバ同士が密着接続することが可能となっており、空気によるフレネル反射を防止することが可能となっている。
このような接続方法はフィジカルコンタクト接続(PC接続)と呼ばれ、フェルールおよびバネを用いたPC接続技術は光コネクタで広く用いられている手法である。しかしながら、本構造の光コネクタはバネ部品や、ハウジング部品などの機械的な締結構造を用いるため小型化に限界がある。
小型化の1方策として、非特許文献2に開示されるように、前記のハウジング部品を排して、フランジと一体化したフェルール同士を割スリーブ内に挿入し、フランジ同士を板バネで挟むことで、PC接続に必要な押圧力を発現させる構造が提案されている。しかしながら、このような板バネを用いる方式では外部の板バネ部品のサイズが大きいことや、挿抜の際の操作性が悪化するなどの問題がある。
非特許文献3に、フランジ及びアダプタに磁石を用い、フランジに磁力による引力を働かせて押圧力として用いることで、機械的な締結部品やばね部品などを用いることなくPC接続を実現することが可能な小型光コネクタが開示されている。
図12Aに、非特許文献3に開示される光コネクタの構成を、図12Bにその側面断面図を示す。光コネクタは、1対の光ファイバとフェルール、およびフランジを備え、1対の光ファイバとフェルールとを対向させアダプタ内のスリーブに収容して突き合わせることで、光ファイバ同士の接続がなされる構造である。
ここで、既存の光コネクタと同様にフェルールとフランジは圧入により一体化されている。フェルールは、ファイバ外径よりわずかに大きい内径のマイクロホールをフェルール中心に備えており、同マイクロホール内に被覆を除去したファイバが収容され、ファイバとフェルールとファイバとフランジは、接着剤(図示せず)によって固定されている。
ファイバ及びフェルールの先端は、凸球面状に研磨加工されており、PC接続に適した形に適切に研磨されている。ここで、アダプタおよびフランジの少なくとも一方は永久磁石からなり、一方のみが磁石の場合は他方は金属性磁性材料からなる。
従来のLCコネクタ等の機械的なばねを用いた光コネクタでは、ファイバのコア間のギャップをなくして密着状態とするPC接続を実現するために、フランジのファイバ引出側の端部にコイルばねを設ける、あるいは板バネなどで挟む必要があった。
一方、非特許文献3に開示される光コネクタでは、磁力を押圧力として用いることでバネ要素を加えることなく、磁石による引力によってフェルール端のファイバ同士を密着接続させるための押圧力を加えることが可能となる。また、磁石による引力が部材を保持する効果も発現するため、機械的な締結部品を要することなく安定的なPC接続を保つことができる。すなわち部材点数を少なくすることができ、結果的により小型なPC接続型光コネクタを実現することが可能となる。
長瀬亮、保刈和男、"光コネクタ" NTT技術ジャーナル、2007年12月号, pp.74-78. Y. Abe, K. Shikama, S. Yanagi, and T. Takahashi, "Physical-contact-type fan-out device for multicore fibre," Electronics Letters, vol. 49, Issue 11, pp. 711-712, 2013. K. Shikama, N. Sato, A. Aratake, S. Shigematsu, and T. Sakamoto, "Miniature optical connector with magnetic physical contact," Proc. Optical Fiber Conference, San Diego, CA, USA, paper W2A.14, 2020.
しかしながら、図12Bに示すように、その構造的特徴から相対する、フランジから突出するフェルールの長さ(以下、「フェルール突き出し長さ」という。)の和がアダプタの長さよりも長い場合、フランジとアダプタが接触するのでフェルール同士が接触できない。
そこで、フェルール先端を必ず接触させるためには、アダプタ及びフランジからのフェルール突き出し長さを正確に設計する必要がある。また、実際には部材の寸法公差があるため、公差を加味して最悪ケース、すなわち、フェルール突き出し長さがマイナス公差かつアダプタ長さがマイナス公差であるの場合を考慮して設計する必要がある。
例えば、フェルール突き出し長さの設計値からの寸法公差を±dx1、アダプタ長さの設計値からの公差を±dx2として、最悪ケースを想定すると、アダプタ長さはフェルール突き出し長さの基準値の和から、予めアダプタを短く或いはフェルール突き出し長さを長く設定しておく必要がある。例えばアダプタを短くする場合、予め基準値を2×dx1+dx2分小さく設定しておく必要がある。
しかしながら、上記のように設計を行うと、ほとんどの接続ペアではアダプタと少なくとも一方のフランジの対向面の間には空隙が生じることになり、さらに、フェルール突き出し長さがプラス公差かつアダプタ長さがマイナス公差の場合かつ一方のフランジとアダプタが完全に接触する場合を想定すると、他方のフランジとアダプタ間では、2×(2×dx1+dx2)という非常に大きなギャップが生じる。
仮に、dx1およびdx2が0.05mmと設計すると、0.3mmのャップが生じうる。さらに、設計長さの寸法公差に加えて、部材の平面度や直角度の公差なども影響するため、よりギャップが大きくなる懸念がある。
ここで、一般に磁力は磁性体間のギャップが大きくなるほど小さくなるため、空隙が上記例のように必要以上に大きくなる場合、PC接続に必要な磁力を安定して発現することができない。また、温度変化などを考慮すると部材の膨張/収縮が生じるため、ギャップが増大して更に磁力が低下する可能性がある。
このように、フランジとアダプタ間でギャップが大きくなると磁力が低下するので、安定したPC接続を維持できないので問題となる。この磁力低下による影響を防止するためには、部材公差を非常に厳しく規定する必要があるので、部材の加工及び組み立て難易度が上昇し、コネクタの製造歩留まりが低下するという問題があった。さらに、dx1はフェルールの研磨工程の影響を受けるため、研磨工程において歩留まりが低下するという問題があった。
以上のように、小型の光コネクタの設計、製造において制約が生じるので問題となっていた。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る光コネクタは、周囲をクラッドに囲まれた導波コアを有する光ファイバ同士を対向して接続するための光コネクタであって、前記光ファイバを収容するガイド孔を備えたフェルールと、一対の前記フェルールの先端が対向して当該フェルールの中心軸が一致するように収容されるスリーブと、前記一対の前記フェルールのうち、少なくとも一方の前記フェルールの基端側に配置され、前記フェルールと一体化した第1のフランジと、前記第1のフランジと弾性構造を介して連結した第2のフランジと、前記スリーブの周囲に、磁石又は金属性磁性材料を含むアダプタを備え、前記アダプタと前記第2のフランジの少なくとも一方の材質は磁石を含み、前記フェルールの長手方向における前記アダプタの長さが、前記一対の前記フェルールの突き出し長さの和以下に設定されており、前記弾性構造が弾性変形し、第1の固定部と、第2の固定部とをさらに備え、前記第1の固定部が、リング形状であって、前記第1のフランジの前記フェルールの基端に対向する端面に対して反対側の端面に固定され、前記第2の固定部が、リング形状であって、前記第2のフランジの前記フェルールの先端側の一方の端面に対して反対側の他方の端面に固定され、複数の前記弾性構造が、前記第1の固定部と前記第2の固定部とを連結することを特徴とする。
本発明によれば、光コネクタの設計および製造における制約が緩和され、安定したPC接続を有する小型の光コネクタおよび光接続構造を提供できる。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る光コネクタの側面断面図である。 図1Bは、本発明の第1の実施の形態に係る光コネクタの側面断面図である。 図2Aは、本発明の第1の実施の形態に係る光コネクタの効果を説明するための図である。 図2Bは、本発明の第1の実施の形態に係る光コネクタの効果を説明するための図である。 図3Aは、本発明の第1の実施例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図3Bは、本発明の第1の実施例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグのIIIB-IIIB’正面断面図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図5は、本発明の第2の形態の変形例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図6Aは、本発明の第3の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図6Bは、本発明の第3の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの斜視図である。 図7Aは、本発明の第3の実施の形態の変形例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図7Bは、本発明の第3の実施の形態の変形例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの正面図である。 図8Aは、本発明の第4の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図8Bは、本発明の第4の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの正面図である。 図9は、本発明の第5の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図10は、本発明の第5の実施の形態の変形例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図である。 図11Aは、本発明の第6の実施の形態に係る光接続構造の動作を説明するための図である。 図11Bは、本発明の第6の実施の形態に係る光接続構造の動作を説明するための図である。 図12Aは、従来の光コネクタの構成を示す鳥瞰透視図である。 図12Bは、従来の光コネクタの側面断面図である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態について図1~図3Bを参照して説明する。
<光コネクタの構成>
図1Aは、本実施の形態に係る光コネクタ10の構成を示す側面断面図である。光コネクタ10は、光ファイバ101とフェルール102、および第1のフランジ103と、第2のフランジ104とを備え、一対の光ファイバ101とフェルール102をフェルール102の中心軸が一致するようにして対向させアダプタ105内のスリーブ106に収容して突き合わせることで、光ファイバ101同士の接続がなされる構造である。
第1のフランジ103は、既存の光コネクタと同様に、フェルール102と圧入により一体化されており、光ファイバ長手方向(図1におけるX1方向)に変形は不可能である。また、第1のフランジ103と第2のフランジ104とは、弾性構造108を介して連結されている。図1Bに示すように、弾性構造108が弾性変形して、第2のフランジ104は、アダプタ105と磁力を働かせてひきつけ合い、アダプタ105に接する(後述)。
フェルール102は、光ファイバ101外径よりわずかに大きい内径のマイクロホール(ガイド孔)をフェルール102中心に備えており、第1のフランジ103も同様に光ファイバ101を収容可能な孔を備えている。フェルール102のマイクロホール内に光ファイバの被覆107を除去した光ファイバ101が収容され、光ファイバ101とフェルール102および光ファイバ101と第1のフランジ103は接着剤(図示せず)によって固定されている。
光ファイバ101及びフェルール102の先端は、凸球面上に研磨加工されており、PC接続に適した形に適切に研磨されている。また、光ファイバ101は、周囲をクラッドに囲まれた導波コアを有する。
本実施の形態においては、光ファイバ101の種類や材質、フェルール102の種類や材質は公知のいずれでも適用できる。例えば、石英系ファイバやプラスチックファイバでもよく、フェルール102に関してもジルコニア、結晶化ガラス、ホウケイ酸ガラス、プラスチック、金属などいずれを用いてもよい。また、光ファイバ101の周囲には被覆107が施されているが、さらにその周囲に公知のチューブやナイロン被覆などを2重以上に設けてもよい。
また、スリーブ106については、フェルール102の外径よりも僅かに大きい内径を有する円筒形のスリーブ、またはフェルール102の外径よりも僅かに小さい内径を有し、光ファイバ長手方向に割りを設けた割スリーブのいずれを用いてもよい。スリーブ材料についても、ジルコニアや金属、プラスチックなどいずれを用いても同様である。
また、アダプタ105には、永久磁石を用いる。永久磁石の材料としては、発現させたい磁力に応じて、公知の磁石のいずれを用いてもよい。その材料は例えばネオジム磁石であり、ほかに、フェライト磁石、アルニコ磁石、サマリウムコバルト磁石、KS鋼、MK鋼、ネオジウム鉄ボロン磁石などを用いることができる。
このとき、永久磁石を有するアダプタ105は、図1に示す光ファイバ長手方向に沿ってN極、S極に磁化されている。また、第2のフランジ104には、金属性磁性材料を用いる。第2のフランジ104としては、例えば安価で機械加工に優れる材料であるSUS430があり、他に鉄、ニッケル、コバルト、或いは鉄系の合金であるステンレス(SUS)等の磁性を有するものなどを用いることができる。
なお、第2のフランジ104に永久磁石を用いてもよい。第2のフランジ104が永久磁石である場合は、アダプタ105を上記述べたような金属性磁性材料あるいは公知の軟磁性体などを用いてもよい。
また、アダプタ105は非特許文献3に記載のように光ファイバ長手方向において、光ファイバ101の軸を含む平面を対称面として対称に2分割された半割構造の磁石を重ねた形としてもよく、同様に任意にN分割した磁石のペア(Nは2以上の整数)を用いてもよい。
本実施の形態に係る光コネクタ10の接続時の大きさは、例えば、断面の大きさが3mm×3mmであり、光軸方向(光ファイバ長手方向)の長さが9mmである。従来のLC形などの小型光コネクタの大きさが、断面の大きさが7mm×9mmであり、長さが30mmなので、本実施の形態に係る光コネクタは従来のものに比べて非常に小型である。ここで、光コネクタ10の大きさは、例えば、断面の大きさが2mm×2mm以上6mm×6mm以下であり、長さが6mm以上10mm以下とすることができる。
本実施の形態に係る光コネクタ10において、例えば、第1のフランジ103と第2のフランジ104にSUS430フランジ、フェルール102に1.25mmφ外径のジルコニアフェルール、光ファイバ101に石英系のシングルモード光ファイバを用い、アダプタ105にネオジム磁石(3×3×3mm程度)を用いることができる。この場合、フェルール102の第2のフランジ104からの突出し長さ(以下、「フェルール102の突き出し長さ」という。)を1.5mm程度として、光ファイバ101を固着したフェルール102を対向させてスリーブ106を介して接続されている。
また、本実施の形態では、図1に示すように第2のフランジ104およびアダプタ105の外形を矩形または長方形とする例を示したが、その外形は当然任意の形状を用いることができる。例えば外形が円形、楕円形、多角形などとしてもよい。上記は以下の他の実施例でも同様である。
<効果>
次に、本実施の形態に係る光コネクタ10の効果を説明する。図2Aと図2Bそれぞれに、光コネクタ10における第2のフランジ104とアダプタ105との密着前と密着後を示す。
非引用文献3に開示される構造では、前述のようにフランジからのフェルール102の突き出し長さとアダプタ105長さの寸法公差の関係で、フランジとアダプタ105間に非常に大きなギャップが生じ得た。この場合、フランジ103とアダプタ105間の磁力が十分に働かず、最悪の場合にはPC接続が実現できない可能性があった。前述のように、これを防止するためには、前記各部材の寸法公差を非常に小さく設定する必要があった。
一方、本実施の形態に係る光コネクタ10によれば、図2Aに示すように、仮に寸法公差が大きく、第2のフランジ104とアダプタ105の間に大きなギャップが生じた場合でも、図2Bに示すように、第2のフランジ104と第1のフランジ103間の弾性構造108が弾性変形するので、第2のフランジ104とアダプタ105とを接触させることができる。
ここで、「接触」とは、対向する面の少なくとも一部が接することをいい、面同士の完全な密着でなくてもよい。これは、実際の接触面が完全な平行かつ平坦でないことを考慮すれば、当然である。
上記の接触の結果、第2のフランジ104ジとアダプタ105間に働く磁力が増大するので、フェルール102に十分な押圧力が加わり、寸法公差があった場合であっても安定したPC接続を実現できる。すなわち、PC接続を実現する上での寸法公差に関する設計、製造における制約を大幅に緩和することができる。
ここで、第2のフランジ104とアダプタ105とに働く磁力をF1、弾性構造108が変形し、第2のフランジ104とアダプタ105が接触したときに働く磁力をF1max、弾性構造108変形によって第1のフランジ103と第2のフランジ104間に働く反力をF2、第2のフランジ104とアダプタ105が接触したときに第1のフランジ103と第2のフランジ104間に働く反力をF2maxとすると、フェルールに加わる最終的な押圧力Faは、Fa=F1max-F2maxとなる。
ここで、第2のフランジ104とアダプタ105間に働く磁力F1は、寸法公差がある場合はフランジ103とアダプタ105間にギャップが生じるため、その大きさはギャップの長さに依存する。その値は、おおよそ距離の2乗に反比例し、ギャップが小さくなるにつれて大きくその値が上昇する。
一方、反力のF2に関しては、弾性体としてヤング率の小さい材料を選択することでF2をF1に比べて十分小さくできる上、弾性変形の範囲であればF2は前記ギャップの減少量に対して線形的に増加するのみである。
したがって、図2Aに示すような弾性変形が起きる前(ギャップが存在する状態)においてフェルールに加わる押圧力(F1min)よりも、弾性変形を生じさせて第2のフランジ104とアダプタ105を接触させた際の押圧力Fa(=F1max-F2max)の方が大きくなる。
F1は磁石の性能と大きさにより、F2は弾性体の材料と寸法により決まるため、上記関係を考慮してPC接続を実現可能な押圧力Faとなるよう本実施形態に係る光コネクタ10の構成を設計することで、寸法公差があっても安定してPC接続を実現することができる。
このように、光ファイバ長手方向におけるアダプタ105の長さが、対向する2個(1対)のフェルール102の突き出し長さの和以下に設定されていて、寸法公差を加味した場合、光ファイバ長手方向において第2のフランジ104とアダプタ105との間にギャップ(空隙)が生じるが、第1フランジ103と第2フランジ104とを連結する弾性構造108が変形することにより、第2のフランジ104とアダプタ105とが密着して安定したPC接続を実現することができる。
ここで、アダプタ105の長さと対向する2個(1対)のフェルール102の第2のフランジ104からの突き出し長さの和の設計値は、前述のとおりフェルール突き出し長さの寸法公差を±dx1、アダプタ長さの寸法公差をdx2とすると、この公差分を予め見込んで設定する必要がある。
アダプタを短くする場合、予め基準値を2×dx1+dx2分小さく設定しておく必要がある。そこから、さらに突き出し長さがプラス公差、アダプタ長さがマイナス公差の最悪の場合を想定すると、第2のフランジ104とアダプタ105との間のギャップ(空隙)は、接続する両側それぞれで2×dx1+dx2分が最大生じることになる。上記を踏まえると本弾性構造は、前記最大ギャップ分の2×dx1+dx2を吸収できる弾性構造とすることが好ましい。
以上のように、本実施の形態に係る光コネクタ10を用いることで、第2のフランジ104端からのフェルール102の突き出し長さ及びアダプタ105長さの各種寸法公差(長さ公差、平面度、直角度など)及び研磨による工程管理における条件を緩和することができ、部材の製造歩留まりを大幅に向上し部材コストを低減することができる。
例えば、非特許文献3に開示される構成で、磁石材料をネオジム磁石、フランジをSUS430としたときには、磁石サイズを3×3×3mm程度とし、PC接続に必要な押圧力を3N以上達成するためには、ギャップを0.08mm以下とする必要があり、部材寸法公差を厳しく規定する必要がある。
一方、本実施の形態に係る光コネクタ10の構成では、部材寸法公差が大きくても弾性構造108の弾性変形によって寸法誤差を吸収することができ、十分な押圧力をフェルール102に伝えることができる。
以上により、本実施の形態に係る光コネクタ10によれば、部材の寸法公差を厳しく規定することなく安定的なPC接続を保つことができ、小型・高性能な光コネクタを実現することができる。
なお、本実施形態において磁力は第2のフランジ104とアダプタ105間に働くため、第1のフランジ103は必ずしも磁石に引きつけられる金属材料とする必要はないが、当然磁性金属材料や磁石を用いてもよい。また、第1のフランジ103及び第2のフランジ104の形状は、弾性構造108によって容易に連結が可能なように適宜内径も含めた形状を変更してもよい。
<第1の実施例>
図3Aは、本発明の第1の実施例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグ11の構成を示す側面断面図である。図3Bは、図3AにおけるIIIB-IIIB’正面断面図である。光コネクタプラグ11は、光ファイバ101とフェルール102と第1のフランジと第2のフランジ104とを備え、第1のフランジ103と第2のフランジ104とが弾性構造であるコイルバネ111で連結される。
光コネクタプラグ11において、弾性構造はコイルバネ111からなり、コイルバネ111はその軸方向がフェルール102の長手方向(図3AにおけるX2方向)に垂直な方向(図3AにおけるY2方向)、すなわち第1のフランジ103の外周部から軸回りに沿って複数個配置され、第2のフランジ104と連結している。
第2のフランジ104において、長いコイルバネ111を配置できるように、コイルバネ111が連結する部分は貫通している。例えば、第2のフランジ104に貫通孔を形成し、第1のフランジ103に固定したコイルバネ111を、貫通孔に挿通して、板状の弾性構造固定部112に固定した後、弾性構造固定部112を第2のフランジ104の外周に貫通孔を覆うように固定する。
図3Bに示すように、4個のコイルバネ111が、光ファイバ101の軸回りに軸対称に配置されている。なお、2個以上の個数であれば、当然3個、6個、8個など複数個のコイルバネ111が配置されてもよい。
また、軸回りの4個のバネ群(コイルバネ111の組み合わせ)が、フェルール102長手方向にも2組配置させている。これは連結強度に応じて適宜組数を変更してもよい。例えば、バネ自体の強度が十分高いものであれば当然1組でもよいし、また連結強度を高めるために、3組以上配置させてもよい。
ここで、コイルバネ111と第1のフランジ103と第2のフランジ104との接合には、公知の接合方法のいずれでも用いることができる。例えば、機械的な接合方法として、締結構造やフック構造、ねじ止め、リベット、溶接などを用いて接合すればよい。また、接着、または、はんだを用いて接合してもよい。これらの接合に関連する追加の部品加工や追加の部品を設けてもよい。例えばフック構造やねじ穴とねじや、補強板などを用いてもよい。
バネの材料については、公知のいずれの材料を用いてもよく、例えば金属、樹脂などを用いることができる。金属バネの場合は、磁性金属とするとアダプタ105或いは第2のフランジ104と相互作用を起こし、組み立て時の作業性が低下するため、磁化しにくい金属の方が好ましい。
ここで、コイルバネ111の巻き数、太さ、材質、長さなどは磁石の押圧力F1と、前記第2のフランジ104とアダプタ105間で吸収させるギャップ量dLの関係から一意に計算することが可能であり、F1とdLの関係に応じて、所定の磁力以下で変形できる反力F2となるよう適宜設定すればよい。
このような弾性構造であれば、前述のように寸法公差が大きい場合に、第2のフランジ104とアダプタ105間のギャップが大きかったとしても、コイルバネ111がせん断方向にも比較的容易に変形することが可能であるため、第2のフランジ104とアダプタ105間のギャップを吸収するように弾性変形し、第2のフランジ104とアダプタ105とが接触して、その結果、フェルール102および光ファイバ101に十分な押圧力を加えることができる。
これにより、部材の寸法公差が大きい場合でもフェルール102内の対向する光ファイバ101のコア同士を密着させて接触させたPC接続を実現することができる。
なお、弾性構造については本実施例に限らず、その寸法や材料、形状を一部変更した形でも、所定の設計応力で一定量のせん断変形することができる機械的構造であればこれに限定しない
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態を図4~図5を参照して説明する。本実施の形態に係る光コネクタは、第1の実施の形態に係る光コネクタと略同様の構成を備え、略同様の効果を奏するが、弾性構造の配置が異なる。
第1の実施の形態では、バネの軸方向がフェルールの長手方向に垂直な方向で、外周の軸回りに沿って配置されていたのに対し、本実施の形態では、バネの軸方向がフェルールの長手方向と平行な方向に配置されている。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグ21の構成を示す側面断面図である。光コネクタプラグ21は、光ファイバ201とフェルール202と第1のフランジ203と第2のフランジ204とを備え、第1のフランジ203と第2のフランジ204とが弾性構造であるコイルバネ211で連結される。
第1のフランジ203は、基端部に、第2のフランジに挿入する先端部よりも外周が大きい(面積が大きい)弾性構造固定部212を備える。弾性構造固定部212の先端部側の面は、第2のフランジ204の一方の端面と対向する。
光コネクタプラグにおいて、弾性構造はコイルバネ211からなり、複数個のコイルバネ211が配置される。それぞれのコイルバネ211の一端は、第1のフランジ203における弾性構造固定部212の先端部側の面に固定される。コイルバネ211の他端は、第1のフランジ203におけるコイルバネの一端が固定される面に対向する、第2のフランジ204の一方の端面に固定される。
ここで、コイルバネ211と第1のフランジ203と第2のフランジ204との接合には、公知の接合方法のいずれでも用いることができる。例えば、機械的な接合方法として、締結構造やフック構造、ねじ止め、リベット、溶接などを用いて接合すればよい。また、接着、またははんだを用いて接合してもよい。これらの接合に関連する追加の部品加工や追加の部品を設けてもよい。例えばフック構造やねじ穴とねじや、補強板などを用いてもよい。
本実施の形態に係る光コネクタによれば、寸法公差が大きく、第2のフランジ204とアダプタ(図示せず)の間に大きなギャップが生じた場合でも、第2のフランジ204と第1のフランジ203間のコイルバネ211が弾性変形するので、第2のフランジ204とアダプタとを接触させることができる。
その結果、第2のフランジ204とアダプタ間に働く磁力が増大するので、フェルール102に十分な押圧力が加わり、寸法公差があった場合であっても安定したPC接続を実現できる。すなわち、PC接続を実現する上での寸法公差に関する設計、製造における制約を大幅に緩和することができる。
以上のように、本実施の形態に係る光コネクタを用いることで、第2のフランジ204端からのフェルール202の突き出し長さ及び第2のフランジ204長さの寸法公差(長さ公差、平面度、直角度など)及び研磨による工程管理における条件を緩和することができ、部材の製造歩留まりを大幅に向上し部材コストを低減することができる。
また、第1の実施形態に比べて、コイルバネ211の軸方向が変形方向に平行であるため、せん断変形でなく、引張り変形による弾性変形が可能である。一般にコイルバネはせん断方向よりも圧縮・引張方向の方が容易に変形することが可能であり、容易にコイルバネ211を設計できる。
また、本実施形態において磁力は第2のフランジ204とアダプタ間に働くため、第1のフランジ203は必ずしも磁石に引きつけられる金属材料とする必要はないが、当然磁性金属材料や磁石を用いてもよい。また第1のフランジ203及び第2のフランジ204の形状は、弾性構造によって容易に連結が可能なように適宜内径も含めた形状を変更してもよい。
<第2の実施の形態の変形例>
第2の実施の形態の変形例に係る光コネクタは、第2の実施の形態に係る光コネクタと略同様の構成を備えるが、弾性構造の配置が異なる。
図5は、本発明の第2の実施の形態の変形例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグ22の構成を示す側面断面図である。
本変形例に係る光コネクタにおける弾性構造は、1個のコイルバネ221が第1のフランジ203の先端部に挿通されて配置される。コイルバネ221の弾性構造固定部212側の複数の箇所が、第1のフランジ203における弾性構造固定部212の先端部側の面に固定される。
また、コイルバネ221の第2のフランジ204側の複数の箇所が、第1のフランジ203におけるコイルバネ221の複数の箇所が固定される面に対向する、第2のフランジ204の一方の端面に固定される。
本変形例に係る光コネクタによれば、寸法公差が大きく、第2のフランジ204とアダプタ(図示せず)の間に大きなギャップが生じた場合でも、第2のフランジ204と第1のフランジ203間のコイルバネ221が弾性変形するので、第2のフランジ204とアダプタとを接触させることができる。
その結果、第2のフランジ204とアダプタ間に働く磁力が増大するので、フェルール102に十分な押圧力が加わり、寸法公差があった場合であっても安定したPC接続を実現できる。すなわち、PC接続を実現する上での寸法公差に関する設計、製造における制約を大幅に緩和することができる。
本変形例に係る光コネクタは、第2の実施の形態に係る光コネクタと略同様の効果を奏する。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態を、図6A~図7Bを参照して説明する。本実施の形態に係る光コネクタは、第1の実施の形態に係る光コネクタと略同様の構成を備え、略同様の効果を奏するが、弾性構造が異なる。
図6A、図6Bそれぞれに、本発明の第3の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグ31の側面断面図、外部から光ファイバが挿入される側(以下、「光ファイバ引き出し側」という。)から見た斜視図を示す。
光コネクタプラグは、光ファイバ301とフェルール302と第1のフランジ303と第2のフランジ304とを備え、第1のフランジ303と第2のフランジ304とが弾性構造である板バネ311で連結される。
板バネ311の一方の端部が、第1のフランジ303の光ファイバ引き出し側の端面の一部に固定され、板バネ311の他方の端部が、第2のフランジ304の光ファイバ引き出し側の端面の一部に固定される。
板バネ311の軸回り方向の長さ、厚さ、材質により、フェルール302長手方向の弾性(弾性変形の態様)が決まるため、所定の磁力以下で容易に変形できるように適宜設定すればよい。また、4個の板バネ311を用いる例を示したが、第1の実施形態と同様に2個以上の複数個であればその数は適宜設定すればよい。
ここで、板バネ311と第1のフランジ303と第2のフランジ304との接合には、公知の接合方法のいずれでも用いることができる。例えば、機械的な接合方法として、締結構造やフック構造、ねじ止め、リベット、溶接などを用いて接合すればよい。また、接着、またははんだを用いて接合してもよい。これらの接合に関連する追加の部品加工や追加の部品を設けてもよい。例えばフック構造やねじ穴とねじや、補強板などを用いてもよい。
<第3の実施の形態の変形例>
第3の実施の形態の変形例に係る光コネクタは、第3の実施の形態に係る光コネクタと略同様の構成を備えるが、弾性構造が異なる。
図7A、図7Bそれぞれに、本発明の第3の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグ32の側面断面図、光ファイバ引き出し側から見た正面図を示す。
本変形例では、第3の実施の形態と同様に、弾性構造321に板バネを用いるが、第1のフランジ303と第2のフランジ304での板バネ321の固定の態様が異なる。
詳細には、板バネ321が、両方の端部に、大きさが異なるリング形状の固定部を有する。板バネ321の一方の端部のリング形状の固定部は、外径が第1のフランジ303の外径以下であり、内径が光ファイバ被覆307の径以上であり、第1のフランジ303の光ファイバ引き出し側の端面に固定される。
板バネ321の他方の端部のリング形状の固定部は、外径が第2のフランジ304の外径以下であり、内径が第2のフランジ304の内径以上であり、第2のフランジ304の光ファイバ引き出し側の端面に固定される。
このように、本変形例に係る光コネクタは、第3の実施の形態に係る光コネクタに比べて、板バネ321の、第1のフランジ303と第2のフランジ304との接合面積が大きい。その結果、第1のフランジ303と板バネと第2のフランジ304との接合が強固になる。
また、本変形例に係る光コネクタにおいて、複雑な形状ではあるが、第1のフランジ303と第2のフランジ304を一体品として作製してもよく、放電加工、マシニング加工を用いて加工し、3次元的な加工が困難である場合は、鋳造や3Dプリンタなどを用いて3次元形状を一括で形成してもよい。
本実施の形態および変形例によれば、第1及び第2の実施の形態と同様の効果を奏するほか、板バネはコイルバネに比べて剛直に設計しやすいため、接続後のねじりなどの外部応力に対する接続安定性を高めることができる。また、一体形成の場合は、部材同士の接合工程及び接合のための追加構造などを排することができる。
<第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態を図8A~図8Bを参照して説明する。本実施の形態に係る光コネクタは、第1の実施の形態に係る光コネクタと略同様の構成を備え、略同様の効果を奏するが、弾性構造が異なる。
図8A、図8Bそれぞれに、本発明の第4の実施の形態に係る光コネクタにおける光コネクタプラグ41の側面断面図、光ファイバ引き出し側から見た正面図を示す。
本実施の形態では、弾性構造に渦巻バネ411を用いる。渦巻バネ411の一方の端部が、第1のフランジ403の光ファイバ引き出し側の端面の一部に固定され、渦巻バネ411の他方の端部が、第2のフランジ404の光ファイバ引き出し側の端面の一部に固定される。
渦巻バネ411の厚さ、回転数、材質により、フェルール長手方向に沿った弾性(弾性変形の態様)が決まるため、所定の磁力以下で容易に変形できるように適宜設定すればよい。
ここで、渦巻バネ411と第1のフランジ403及び第2のフランジ404との接合方法には、公知の接合方法のいずれでも用いることができる。例えば機械的な接合方法として、締結構造やフック構造、ねじ止め、リベット、溶接などを用いて接合すればよい。また、接着、または、はんだを用いて接合してもよい。これらの接合に関連する追加の部品加工や追加の部品を設けてもよい。例えばフック構造やねじ穴とねじや、補強板などを用いてもよい。
本実施の形態によれば、第1及び第2の実施形態と同様の効果を奏するほか、渦巻バネ411はコイルバネや板バネに比べて、容易にフェルール長手方向に沿った弾性変形が可能であり、かつ他方向への応力に対する外力耐性も高く設計できる。
<第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態を図9~図10を参照して説明する。本実施の形態に係る光コネクタは、第1の実施の形態に係る光コネクタと略同様の構成を備え、略同様の効果を奏するが、ストッパ構造を備える点が異なる。
図9は、本発明の第5の実施例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグ51の構成を示す側面断面図である。
光コネクタプラグ51は、第1の実施の形態と同様に、光ファイバ501とフェルール502と第1のフランジ503と第2のフランジ504とを備え、第1のフランジ503と第2のフランジ504とがコイルバネ511で連結される。コイルバネ511はその軸方向がフェルール502の長手方向に垂直な方向、すなわち第1のフランジ503の外周部から軸回りに沿って複数個配置され、第2のフランジ504と連結している。
第2のフランジ504におけるフェルール502の突出側(以下、「光ファイバ接続側」という。)の端部の開口部の径が、第1のフランジ503の光ファイバ接続側の外径より小さい。この構成により、アダプタ(図示せず)と第2のフランジ504を接触させるときに、第1のフランジ503の光ファイバ接続側への動きを制限する。すなわち、この構成がストッパ構造となる。
また、第1のフランジ503は、第2のフランジ504に装着したときに、第1のフランジ503の外周部で、最も光ファイバ引き出し側に位置するコイルバネ511と、第2のフランジ504における光ファイバ引き出し側の端部の内壁との間に、突起部512を備える。この突起部512により、アダプタと第2のフランジ504を接触させるときに、第1のフランジ503の光ファイバ引き出し側への動きが制限される。すなわち、この突起部512がストッパ構造となる。
これらのストッパ構造により、第1のフランジ503の第2のフランジ504に対する、所定範囲以上の動きが制限される。これにより、第2のフランジ504がコネクタ挿抜時などにおいて、アダプタ側または光ファイバ接続側に動く際に、最大可動範囲をあらかじめ規定(制限)することで、過度な動きに伴う弾性構造または接合(固定)部の破壊を防止することができる。
本実施の形態における光コネクタプラグ51を作製する際には、第2のフランジ504と第1のフランジ503を一体化する上で機械干渉を避ける方法で組み立てる。
例えば、第1の方法としては、第1及び第2のフランジの機械干渉する内壁を外周上の一領域にのみに配置しておくことで実現できる。図9の側面断面図に示すように、前述のように機械干渉する構造が同一面に配されている。第1および第2のフランジの組み立て時の挿入の際においては、第1のフランジ503及び第2のフランジ504の光軸周り方向の回転角を調整し、各々の内壁が接触しないように挿入する。
次に、各々の光軸周り方向の回転角を調整して図9に示す状態にした後に、弾性構造511および弾性構造固定部509を用いて連結することで実装することが可能である。本方法では、バヨネット締結などのように挿入後に軸周りに回転させることで固定するような締結方法を利用してもよい。
第2の方法としては、第2のフランジ504の光ファイバ接続側に設けた内壁端部を、最後に接合(固着)する方法である。これは、第2のフランジ504の光ファイバ接続側の端部を本体に接合(固着)する前に、第1のフランジを第2のフランジに挿入して弾性構造509を介して連結させ、最後に第2のフランジ504の光ファイバ接続側の端部を本体に接合(固着)することで実現できる。同様の方法でワッシャやリング形状の部品などを用いて第2のフランジ504のファイバ接続側から挿入して接合(固着)してもよい。
本実施の形態に係る光コネクタによれば、所定範囲以上で弾性構造(コイルバネ)511が弾性変形すると、ストッパ構造が機械干渉し、所定範囲以上の弾性変形を防止することができる。その結果、弾性構造のせん断破壊や過度な伸びによる破壊および固定部の破壊を防止することができる。以上により、光コネクタのアダプタからの挿抜時やその他ハンドリングの際に、弾性構造の大きな変形による接着部の剥離や材料破壊などを防ぐことができる。
<第5の実施の形態の変形例>
第5の実施の形態の変形例に係る光コネクタは、第5の実施の形態に係る光コネクタと略同様の構成を備えるが、弾性構造とストッパ構造が異なる。
図10に、本発明の第5の実施の形態の変形例に係る光コネクタにおける光コネクタプラグの側面断面図を示す。
光コネクタプラグ52は、第2の実施の形態の変形例と同様に、光ファイバ501とフェルール502と第1のフランジ503と第2のフランジ504とを備え、第1のフランジ503の弾性構造固定部522と第2のフランジ504の光ファイバ引き出し側の端面とが1個のコイルバネで連結される。1個のコイルバネは、第1のフランジ503の先端部に挿通されて配置される。
本変形例におけるストッパ構造は、第1のフランジ503の突起部523と第2のフランジ504の溝部524とから構成される。詳細には、第1のフランジ503は先端部の外周に突起部523を備え、第1のフランジ503が第2のフランジ504に装着されるときに、突起部523が第2のフランジ504の溝部524内に収まるように配置される。その結果、突起部523が溝部524内で可動である範囲で、第1のフランジ503は第2のフランジ504に対して可動となる。
このストッパ構造により、第1のフランジ503の第2のフランジ504に対する、所定範囲以上の動きが制限される。これにより、第2のフランジ504がアダプタ側または光ファイバ接続側に動く際に、最大可動範囲をあらかじめ規定(制限)することで、過度な動きに伴う弾性構造または接合(固定)部の破壊を防止することができる。
以上のように、本変形例に係る光コネクタは、第5の実施の形態と同様の効果を奏する。
<第6の実施の形態>
次に、本発明の第6の実施の形態に係る光接続構造を図11A~図11Bを参照して説明する。
図11Aと図11Bはそれぞれ、本発明の第6の実施の形態に係る光接続構造における光コネクタプラグの接続前と接続後とを示す側面断面図である。
本実施の形態に係る光接続構造60では、光コネクタプラグ22と光導波路デバイス610と接続される。
構成は第2の実施の形態の変形例と同様であるが、一方の光コネクタの光ファイバ引出側は光導波路デバイス610と接着剤を介して、導波路デバイスのコア613と短尺ファイバ601のコアが低損失に光結合するように接続、一体化されている。
詳細には、光接続構造60において、アダプタ605にスリーブ606を介して収容される、フェルール602の基端が、補強板603と接着層604を介して、光導波路デバイス610に接続される。光導波路デバイス610は、光導波路基板上611に光導波路層612を有し、光導波路層612内の光導波路コア613がフェルール602内の短尺ファイバ601と結合する。
光コネクタプラグ22は、アダプタ605に挿入、収容される。その結果、光ファイバ201と短尺ファイバ601が結合して接続される。
ここで、光導波路デバイス610としては、光の伝搬機構を有する平面光波回路(Planar Lightwave Circuit)や光発光素子、光受光素子、光変調素子、光機能素子(例えばスプリッタ、波長合分波器、光スイッチ、偏波制御素子、光フィルタ)などである。光導波路デバイスの材料として例えば、シリコンやゲルマニウムなどの半導体や、インジウムリン(InP)やガリウムヒ素(GaAs)、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)等に代表されるIII-V族半導体、ニオブ酸リチウムなどの強誘電体やポリマー、石英ガラスなどである。
本実施の形態に係る光接続構造60によれば、寸法公差が大きく、第2のフランジ204とアダプタ605の間に大きなギャップが生じた場合でも、第2のフランジ204と第1のフランジ203間のコイルバネ221が弾性変形するので、第2のフランジ204とアダプタ605とを接触させることができる。
その結果、第2のフランジ204とアダプタ605間に働く磁力が増大するので、フェルール102に十分な押圧力が加わり、寸法公差があった場合であっても安定したPC接続を実現できる。すなわち、PC接続を実現する上での寸法公差に関する設計、製造における制約を大幅に緩和することができる。
この構造により、小型の光接続構造を実現できるほか、短尺ファイバを介することで、疑似的に光導波路デバイスと光ファイバの小型な光コネクタ接続を提供することができる。なお光コネクタおよび光コネクタプラグとしては、第1~第5の実施の形態で示したいずれの方法を用いてもよい。
本発明の本実施の形態では、フランジ、第1のフランジ、第2のフランジ、又はアダプタに磁石を用いる例を示したが、フランジ、第1のフランジ、第2のフランジ、又はアダプタの一部に磁石を含む構成でもよく、フランジ、第1のフランジ、第2のフランジ、又はアダプタが本発明の本実施の形態に係る光コネクタの機能を発揮するのに十分な磁力を有すればよい。
本発明の実施の形態では、光コネクタの構成、製造方法などにおいて、各構成部の構造、寸法、材料等の一例を示したが、これに限らない。光コネクタの機能を発揮し効果を奏するものであればよい。
本発明は、小型の光コネクタおよび光接続構造に関するものであり、光通信等の機器・システムに適用することができる。
10 光コネクタ
101 光ファイバ
102 フェルール
103 第1のフランジ
104 第2のフランジ
105 アダプタ
106 スリーブ
107 光ファイバの被覆
108 弾性構造

Claims (5)

  1. 周囲をクラッドに囲まれた導波コアを有する光ファイバ同士を対向して接続するための光コネクタであって、
    前記光ファイバを収容するガイド孔を備えたフェルールと、
    一対の前記フェルールの先端が対向して当該フェルールの中心軸が一致するように収容されるスリーブと、
    前記一対の前記フェルールのうち、少なくとも一方の前記フェルールの基端側に配置され、前記フェルールと一体化した第1のフランジと、
    前記第1のフランジと弾性構造を介して連結した第2のフランジと
    記スリーブの周囲に、磁石又は金属性磁性材料を含むアダプタを備え、
    前記アダプタと前記第2のフランジの少なくとも一方の材質は磁石を含み、
    前記フェルールの長手方向における前記アダプタの長さが、前記一対の前記フェルールの突き出し長さの和以下に設定されており、
    前記弾性構造が弾性変形し、
    第1の固定部と、
    第2の固定部とをさらに備え、
    前記第1の固定部が、リング形状であって、前記第1のフランジの前記フェルールの基端に対向する端面に対して反対側の端面に固定され、
    前記第2の固定部が、リング形状であって、前記第2のフランジの前記フェルールの先端側の一方の端面に対して反対側の他方の端面に固定され、
    複数の前記弾性構造が、前記第1の固定部と前記第2の固定部とを連結することを特徴とする光コネクタ。
  2. 請求項1に記載の光コネクタであって、
    前記弾性構造が、複数の板バネであることを特徴とする光コネクタ。
  3. 請求項1又は請求項に記載の光コネクタであって、
    前記第2のフランジの前記他方の端面側において、前記弾性構造の可動領域を制限するように、前記第1のフランジと前記第2のフランジが機械干渉するストッパ構造を備えることを特徴とする光コネクタ。
  4. 請求項1又は請求項に記載の光コネクタであって、
    前記第2のフランジの前記一方の端面側において、前記弾性構造の可動領域を制限するように前記第1のフランジと前記第2のフランジが機械干渉するストッパ構造を備えることを特徴とする光コネクタ。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光コネクタと
    導波路デバイスと
    を備え、
    前記一対の前記フェルールにおいて、一方の前記フェルールの先端と他方の前記フェルールの先端とが対向して配置され、
    前記第1のフランジが、前記一方の前記フェルールの基端側に配置され、
    前記光導波路デバイスが、前記他方の前記フェルールの基端に接続され
    前記他方の前記フェルールに収容される前記光ファイバが、前記一方の前記フェルールに収容される前記光ファイバと光結合し、
    前記光導波路デバイスの光導波路コアが、前記他方の前記フェルールに収容される前記光ファイバと光結合する光接続構造。
JP2022541411A 2020-08-05 2020-08-05 光コネクタおよび光接続構造 Active JP7472987B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/030023 WO2022029929A1 (ja) 2020-08-05 2020-08-05 光コネクタおよび光接続構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2022029929A1 JPWO2022029929A1 (ja) 2022-02-10
JP7472987B2 true JP7472987B2 (ja) 2024-04-23

Family

ID=80117778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022541411A Active JP7472987B2 (ja) 2020-08-05 2020-08-05 光コネクタおよび光接続構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7472987B2 (ja)
WO (1) WO2022029929A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7501639B2 (ja) * 2020-08-05 2024-06-18 日本電信電話株式会社 光コネクタおよび光接続構造

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003536099A (ja) 2000-06-05 2003-12-02 フーバー ウント ズーナー アーゲー 光学的プラグコネクタの組立のための方法,この方法を実施するための装置及びこのような方法における使用のためのプラグコネクタ
US20110081117A1 (en) 2009-10-01 2011-04-07 Acrolite, Inc. Fiber Optic Light Source Adapter
US20130236139A1 (en) 2012-03-07 2013-09-12 Verizon Patent And Licensing Inc. Hardened multiport optical connector assembly
JP2014235371A (ja) 2013-06-04 2014-12-15 矢崎総業株式会社 光コネクタ
CN110441868A (zh) 2019-07-31 2019-11-12 尚华 一种光纤导丝、阵列磁性光纤连接器及其使用方法
WO2022029930A1 (ja) 2020-08-05 2022-02-10 日本電信電話株式会社 光コネクタおよび光接続構造

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS613106A (ja) * 1984-06-15 1986-01-09 Sumitomo Electric Ind Ltd 光フアイバコネクタ
IT1186469B (it) * 1985-12-18 1987-11-26 Pirelli Cavi Spa Connettore per cavi a fibre ottiche

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003536099A (ja) 2000-06-05 2003-12-02 フーバー ウント ズーナー アーゲー 光学的プラグコネクタの組立のための方法,この方法を実施するための装置及びこのような方法における使用のためのプラグコネクタ
US20110081117A1 (en) 2009-10-01 2011-04-07 Acrolite, Inc. Fiber Optic Light Source Adapter
US20130236139A1 (en) 2012-03-07 2013-09-12 Verizon Patent And Licensing Inc. Hardened multiport optical connector assembly
JP2014235371A (ja) 2013-06-04 2014-12-15 矢崎総業株式会社 光コネクタ
CN110441868A (zh) 2019-07-31 2019-11-12 尚华 一种光纤导丝、阵列磁性光纤连接器及其使用方法
WO2022029930A1 (ja) 2020-08-05 2022-02-10 日本電信電話株式会社 光コネクタおよび光接続構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022029929A1 (ja) 2022-02-10
WO2022029929A1 (ja) 2022-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2757397B1 (en) Optical assembly for repetitive coupling and uncoupling
US6736547B2 (en) Expanded-beam, butt-coupled optical connector
WO2021111589A1 (ja) 光コネクタおよび光接続構造
WO2014148253A1 (ja) マルチコアファイバ用光接続器
KR0171384B1 (ko) 리본형 광케이블용 다심 광커넥터
JP2012194481A (ja) 光コネクタ、光ファイバの実装方法、及び電子情報機器
WO2017066138A1 (en) Optical coupling device with waveguide assisted registration
US4217029A (en) Interlocking precision optical fiber connector or support
EP3467559A1 (en) Optical connector and optical connection structure
WO2022153354A1 (ja) 光モジュールの実装構造および光実装ボード
JP7472987B2 (ja) 光コネクタおよび光接続構造
JP2750966B2 (ja) 光ファイバ多心コネクタ
JP2024019552A (ja) 光コネクタおよび光接続構造
JP7501639B2 (ja) 光コネクタおよび光接続構造
JPH10221559A (ja) 光コネクタの結合構造
JPS63250614A (ja) 光フアイバコネクタ
KR100773175B1 (ko) 광 접속기
JP3228656B2 (ja) 光コネクタプラグ
WO2005010570A2 (en) Packaging for a fiber-coupled optical device
Shikama et al. Miniature optical connector with magnetic physical contact
Morishima et al. Simple-Structure Low-Loss Multi-Core Fiber LC Connector
JP2000056161A (ja) 光ファイバコネクタ、光配線板、及び光ファイバ
JPH02125208A (ja) 光導波路・光ファイバ接続コネクタ
JPH08184727A (ja) 光コネクタ
JP2023180815A (ja) 光接続デバイス、複合光接続デバイス及び光接続デバイスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7472987

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150