JP7472977B2 - 送信機、受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法 - Google Patents

送信機、受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7472977B2
JP7472977B2 JP2022531211A JP2022531211A JP7472977B2 JP 7472977 B2 JP7472977 B2 JP 7472977B2 JP 2022531211 A JP2022531211 A JP 2022531211A JP 2022531211 A JP2022531211 A JP 2022531211A JP 7472977 B2 JP7472977 B2 JP 7472977B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
reference light
beam splitter
phase plate
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022531211A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021255911A1 (ja
Inventor
大樹 佐久間
薫 新井
隆太 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Publication of JPWO2021255911A1 publication Critical patent/JPWO2021255911A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7472977B2 publication Critical patent/JP7472977B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/07Arrangements for monitoring or testing transmission systems; Arrangements for fault measurement of transmission systems
    • H04B10/071Arrangements for monitoring or testing transmission systems; Arrangements for fault measurement of transmission systems using a reflected signal, e.g. using optical time domain reflectometers [OTDR]
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/11Arrangements specific to free-space transmission, i.e. transmission through air or vacuum
    • H04B10/112Line-of-sight transmission over an extended range

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Description

本発明は、離間した送信機及び受信機間で基準となる光周波数の基準信号光を、空間を介して伝送する送信機、受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法に関する。
科学計測や通信、ナビゲーション等の様々分野において、遠隔地等に離間した送受信機間で基準となる周波数信号を高精度に伝送する技術が必要とされている。近年、周波数伝送技術の適用領域拡大に向け、光ファイバによる伝送ではなく、空間を介して基準となる光周波数の信号光を伝送する光周波数伝送システムがある。この種の技術として、非特許文献1に記載のものがある。
非特許文献1の空間光周波数伝送方式によるシステムを説明する。このシステムは互いに離間した基準信号光(基準光ともいう)を空間へ送信する送信機と、基準光を受信して送信機へ折り返す受信機とを備える。送信機から基準周波数の光波である基準光を、空間を介して受信機へ送信する。受信機では、AOM(Acousto Oputic Modulator:音響光学変調)によって、受信した基準光を周波数シフトさせた折返し信号光(折返し光ともいう)を送信機へ返信する。
送信機では、折返し光と基準光との差分であるビート信号から位相変動を検知し、この検知した位相変動に応じて、送信側で位相変動を相殺可能な周波数シフトを基準光に対して行う。これにより受信側で受信される基準光の周波数が一定となるので、受信機からユーザ等の通信端末機へ光ファイバで一定周波数の基準光を伝送できる。
このような方式のシステムでは、受信機のファラデーミラーで基準光を反射し、この際にAOMにより基準光の周波数f1をシフトして周波数f2の折返し光として送信機へ返信している。つまり、基準光と折返し光の周波数f1,f2を変えて区別している。この周波数f2の折返し光とすることで、受信機からの不要な反射光によるノイズを抑制している。
D.R.Gozzard et al, "Stabilized Free-Space Optical Frequency Transfer," PHYSICAL REVIEW APPLIED 10, 024046 (2018).
しかし、上記非特許文献1のシステムにおいて、AOMは超音波による機械的な振動を利用したアクティブ光デバイスである。このため、パッシブ光デバイスに比べて故障が起こり易いため信頼性が低く、更に、消費電力が高いといった課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、故障を起こり難くして信頼性を向上させ、消費電力を抑制することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の送信機は、基準周波数で平面波の基準光を反射及び透過するビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで反射された基準光に対応する第1参照光を反射して、螺旋状で所定のOAM(Orbital Angular Momentum)モードの第2参照光に変換する第1螺旋位相板と、前記ビームスプリッタを透過した第2参照光を透過して平面波の第1参照光に変換すると共に、送信機から空間を介して送信された基準光が受信機で折り返され、且つ前記ビームスプリッタでの反射により正負が反転したOAMモードの第1折返し光を透過して、平面波の第2折返し光に変換する第2螺旋位相板と、平面波の光のみを伝搬し、前記第2螺旋位相板で変換された平面波である第1参照光及び第2折返し光のみを通す特定デバイスと、前記第2螺旋位相板で変換された後に前記特定デバイスを通った後の平面波である第1参照光と前記第2螺旋位相板で変換された後に前記特定デバイスを通った後の平面波である第2折返し光とを合波したビート信号の周波数と、基準周波数との差分を出力するビート検出器と、前記差分が0又は一定となるように、前記ビームスプリッタを透過した基準光の周波数をシフトする周波数シフタと、前記周波数シフタから出力される基準光を空間を介して受信機へ送信する光アンテナとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、故障を起こり難くして信頼性を向上させ、消費電力を抑制できる。
本発明の実施形態に係る送信機及び受信機を用いた空間光周波数伝送システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態の空間光周波数伝送システムの処理動作を説明するための第1のフローチャートである。 本実施形態の空間光周波数伝送システムの処理動作を説明するための第2のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る送信機及び受信機を用いた空間光周波数伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す空間光周波数伝送システム(システムともいう)100は、互いが遠隔地等に離間する送信機10と受信機30とを備える。
送信機10は、基準周波数の光波である基準光(基準信号光)1を空間へ送信すると共に、受信機30からの折返し光(折返し信号光)7を受信する機能を備える。
受信機30は、送信機10から基準光1を受信し、この受信した基準光1を、光ファイバ41を介して通信及び情報処理機能を備えるユーザ端末機42へ送信する。更に、受信機30は、受信した基準光1を反射し、この反射による折返し光7を、空間を介して送信機10へ返信する機能を備える。
送信機10は、基準光源11から出射される基準光を受信するアイソレータ12と、ビームスプリッタ13と、ファラデー回転子14と、第1螺旋位相板15と、第2螺旋位相板16と、レンズ17と、シングルモードファイバ18と、基準発振器19と、ビート検出器20と、発振器制御部21と、可変発振器22と、周波数シフタ23と、光アンテナ24とを備えて構成されている。なお、基準光源11は、送信機10に備えられていてもよい。なお、請求項記載のビート検出器は、基準発振器19、発振器制御部21及び可変発振器22を含んで構成される。
受信機30は、光アンテナ31と、ビームスプリッタ32と、ファラデー回転子33と、第3螺旋位相板34と、レンズ35とを備えて構成されている。
本実施形態では、前述の従来技術で適用されていたアクティブ光デバイスであるAOM以外の螺旋位相板(第1~第3螺旋位相板15,16,34)を用いてシステム100を実現した。
螺旋位相板は、螺旋状のガラス材による位相板により形成され、単一周波数の平面波を、渦を巻いた波面を有する光波に変換するものである。この変換は、光軌道角運動量(OAM:Orbital Angular Momentum)で実現される。その光波の波面状態をOAMモードと呼ぶ。
螺旋位相板には、平面波を反射して螺旋状の波面を有する光波である螺旋ビームに変換するものと、通過させて螺旋ビームに変換するものがある。螺旋位相板は、光を受けて反射又は通過させるのみであり、その他の制御が必要ないことから、パッシブ光デバイスである。
螺旋位相板の巻き数が増える程に、螺旋ビームの光強度分布が外周側に移行して円環状となり、円環状の径が大きくなってゆく。光強度分布による円環状の径が大きくなる程にOAMモードが大きくなる。螺旋ビームの光強度は、円環状の1周における0(始点)~2π(終点)の位相変調を1単位としており、0~2πでは、m=+1となる。mはOAMモードの次数である。0~4πでは、m=+2となる。
平面波ではm=「0」である。m=「0」は、平面波の中心部分が最大の光強度となっている。m=+1以上になると、中心部分の光強度が外周側に寄るが、この状態では、中心部分の光強度が無くなる。また、m=「-1」のように、マイナスは、渦の回転がm=「+1」の逆回転になることを表す。
送信機10側の基準光源11は、レーザを用いて構成されており、基準周波数の平面波であるm=「0」の基準光(レーザ光)を空間を介してアイソレータ12へ出射する。m=「0」の平面波の基準光を基準光1「0」と表す。「0」や「+1」等はOAMモードを示す。
アイソレータ12は、基準光1「0」を一方向にのみに通過させ、空間を介してビームスプリッタ13へ出射する。
ビームスプリッタ13は、基準光1「0」を反射又は通過させる。基準光1「0」がビームスプリッタ13で反射された光を、参照光2「0」(第1参照光)と呼ぶ。
ファラデー回転子14は、ビームスプリッタ12で反射された参照光2「0」を一偏光方向に回転させ、空間を介して第1螺旋位相板15へ出力する。また、ファラデー回転子14は、第1螺旋位相板15で反射した後述の参照光2「+1」を逆偏光方向に回転させ、空間を介してビームスプリッタ13へ出力する。
第1螺旋位相板15は、m=「+1」の位相変調作用を有する反射型の螺旋位相板である。この第1螺旋位相板15は、参照光2「0」を反射すると、参照光2「+1」(第2参照光)を出射する。この参照光2「+1」は、空間からファラデー回転子14を介してビームスプリッタ13を透過し、更に空間を介して第2螺旋位相板16に入射される。
第2螺旋位相板16は、m=「-1」の位相変調作用を有する透過型の螺旋位相板である。この第2螺旋位相板16は、入射された参照光2「+1」を透過することで参照光2「0」に変換する。更に、第2螺旋位相板16は、後述の折返し光7「+1」(第1折返し光)を透過することで折返し光7「0」に変換し、後述の不要反射光8「0」を透過することで不要反射光8「-1」に変換する。
この変換では、図示のように参照光2「0」、不要反射光8「-1」、折返し光7「0」への変換、つまり、(0,-1,0)となるように設計しているが、(0,+1,0)や(0,-2,0)等となるように設計してもよい。つまり、参照光2及び折返し光7が0モードで、不要反射光8「-1」が0モード以外のOAMモードであればよい。
レンズ17は、第2螺旋位相板16を透過して空間から入射される参照光2「0」、折返し光7「0」又は不要反射光8「-1」を集光してシングルモードファイバ18へ入射する。
シングルモードファイバ18は、m=0以外の高次モード(例えば、m=「+1」や「-1」)を通さず、「0」モードのみを通す。このため、シングルモードファイバ18は、参照光2「0」、折返し光7「0」を通し、不要反射光8「-1」を通さない。
なお、デバイス(特定デバイス)としてのシングルモードファイバ18に代え、OAMモード=「0」の光のみを伝搬する(通す)空間フィルタ等の特定デバイスを用いてもよい。
基準発振器19は、基準となる電気のRS(Reference Signal)信号3を、配線を介してビート検出器20へ出力する。
ビート検出器20は、参照光2「0」及び折返し光7「0」を合波した光ビート信号を電気信号へと変換後、この電気信号の周波数とRS信号3の基準周波数f0とを比較した差分である周波数差信号4を出力する。
発振器制御部21は、周波数差信号4から周波数変動量を検知し、制御信号5により可変発振器22が周波数変動量の1/2に相当する周波数変動量を相殺する周波数信号(可変信号6)を出力するように制御する。
周波数シフタ23は、可変信号6の可変値に応じて、基準光1「0」の周波数をシフトする。
光アンテナ24は、周波数シフタ23から出力された基準光1「0」を、空間へ送信する。
受信機30の光アンテナ31は、送信機10の光アンテナ24から送信された基準光1「0」を受信する。この受信された基準光1「0」は、空間を介してビームスプリッタ32で反射され、折返し光7「0」の成分となる。この成分が空間からファラデー回転子33を介して空間を通り第3螺旋位相板34へ出力される。
第3螺旋位相板34は、m=「+1」の位相変調作用を有する反射型の螺旋位相板である。この第3螺旋位相板34は、折返し光7「0」の成分を反射し、折返し光7「+1」を出射する。この折返し光7「+1」は、空間からファラデー回転子33を介してビームスプリッタ32で反射され、この反射によりOAMモードの正負が反転して折返し光7「-1」となり、光アンテナ31から空間へ送信される。この際、光アンテナ31からは、受信機30内で反射した不要反射光8「0」も送信される。
なお、このようなシステム100においては、送信機10の第1及び第2螺旋位相板15,16の配置を工夫することで、送信機10の光アンテナ24と受信機30の光アンテナ31間において、基準光1「0」を高次モードとして伝送することも可能である。
<実施形態の動作>
次に、実施形態に係るシステム100の動作を、図2及び図3に示すフローチャートを参照して説明する。
図2に示すステップS1において、基準光源11から基準周波数の基準光1「0」が出射される。この出射された基準光1「0」は、ステップS2において、アイソレータ12を介してビームスプリッタ13で反射及び透過される。反射された基準光1「0」は、ファラデー回転子14へ出力される参照光2「0」となる。透過された基準光1「0」は、周波数シフタ23へ出力される。
ステップS3において、上記参照光2「0」は、ファラデー回転子14で一偏光方向に回転させられた後、第1螺旋位相板15へ出力される。
ステップS4において、参照光2「0」が第1螺旋位相板15で反射され、参照光2「+1」となって出射される。
この出射された参照光2「+1」は、ステップS5において、ファラデー回転子14で上記ステップS3と逆偏光方向に回転させられた後、ビームスプリッタ13を透過して第2螺旋位相板16に入射される。この際、第2螺旋位相板16には、ビームスプリッタ13で反射された受信機30からの折返し光7「+1」及び不要反射光8「0」も入射されたとする。
ステップS6において、入射された受信機30からの折返し光7「+1」及び不要反射光8「0」と、上記ステップS5の参照光2「+1」とは、第2螺旋位相板16を透過する際の-1の位相変調作用により、折返し光7「0」、不要反射光8「-1」、参照光2「0」となって出力される。
ステップS7において、その出力された折返し光7「0」、不要反射光8「-1」、参照光2「0」は、レンズ17で集光されてシングルモードファイバ18へ入射される。シングルモードファイバ18は、「0」モードの光のみを通過させるため、折返し光7「0」及び参照光2「0」が通過してビート検出器20に入力される。
ステップS8において、ビート検出器20では、入力された折返し光7「0」及び参照光2「0」が合波された光ビート信号が電気信号に変換される。更に、ビート検出器20では、変換された電気信号の周波数とRS信号3の基準周波数f0との比較による周波数差信号4を出力する。
次に、図3に示すステップS9において、発振器制御部21は、周波数差信号4の周波数変動に対応した制御信号5により、可変発振器22で発振される可変信号6の可変値の可変処理を制御する。可変信号6は、周波数シフタ23へ出力される。
ステップS10において、周波数シフタ23では、基準光1「0」の周波数が、可変信号6の可変値-3に対応する周波数だけシフトされ、光アンテナ24へ出力される。
ステップS11において、基準光1「0」が、光アンテナ24から空間を介して受信機30の光アンテナ31へ送信される。
ステップS12において、光アンテナ31で受信された基準光1「0」は、ビームスプリッタ32で反射され、折返し光7「0」成分となってファラデー回転子33を介して第3螺旋位相板34へ出力される。
ステップS13において、折返し光7「0」成分が第3螺旋位相板34で反射され、折返し光7「+1」となって出射される。
この出射された折返し光7「+1」は、ステップS14において、ファラデー回転子14を介してビームスプリッタ13で反射され、折返し光7「-1」となって、光アンテナ31から空間へ送信される。なお、受信機30内で反射した不要反射光8「0」がある場合、不要反射光8「-1」も光アンテナ31から送信される。
ステップS15において、その送信された折返し光7「-1」が、送信機10の光アンテナ24で受信される。この受信された折返し光7「-1」は、周波数シフタ23を介してビームスプリッタ13で反射される。この反射により折返し光7「-1」は反転して折返し光7「+1」となり、第2螺旋位相板16に入射される。この時、ビームスプリッタ13を透過した参照光2「+1」も第2螺旋位相板16に入射されたとする。
この入射された折返し光7「+1」と参照光2「0」との双方は、上記ステップS6~S8で上記同様に処理される。この処理において、その双方の周波数差が0であったとすると、ビート検出器20から周波数f0のビート信号4が発振器制御部21へ出力される。
次に、ステップS9において、発振器制御部21は、ビート信号4の周波数f0に対応した制御信号5により、可変発振器22で発振される可変信号6の可変値の可変処理を制御する。この制御では可変発振器22からの可変信号6の可変値が0となって周波数シフタ23へ出力される。
次に、ステップS10において、周波数シフタ23では、可変信号6の可変値が0なので、基準光1「0」の基準周波数はシフトされず、そのままの基準周波数の基準光1「0」が光アンテナ24へ出力される。この基準周波数の基準光1「0」は、受信機30の光アンテナ31で受信後に、ビームスプリッタ32を透過し、レンズ35で集光されて光ファイバ41に入射され、光ファイバ41を介してユーザ端末機42へ送信される。
このようにステップS6~S15の処理を繰り返すことにより、基準光1「0」が送信機10から受信機30へと伝送される際に生じる周波数変動が補正され、一定周波数の基準光1「0」をユーザ端末機42へ送信できる。
<実施形態の効果>
本実施形態の空間光周波数伝送システム100の作用効果について説明する。
(1a)システム100の送信機10は、基準周波数で平面波の基準光1「0」を反射及び透過するビームスプリッタ13と、ビームスプリッタ13で反射された基準光1「0」に対応する参照光2「0」を反射して、螺旋状で所定のOAMモードの参照光2「+1」に変換する第1螺旋位相板15とを備える。
また、送信機10は、ビームスプリッタ13を透過した参照光2「+1」を透過して平面波の参照光2「0」に変換すると共に、送信機10から空間を介して送信された基準光1「0」が受信機30で折り返され、且つビームスプリッタ13での反射により正負が反転したOAMモードの折返し光7「+1」を透過して、平面波の折返し光7「0」に変換する第2螺旋位相板16を備える。
更に、送信機10は、平面波の光のみを伝搬し、第2螺旋位相板16で変換された平面波である参照光2「0」及び折返し光7「0」のみを通すシングルモードファイバ18と、参照光2「0」と折返し光7「0」との周波数差を出力するビート検出器20と、周波数差が0又は一定となるように、ビームスプリッタ13を透過した基準光1「0」の周波数をシフトする周波数シフタ23と、周波数シフタ23から出力される基準光1「0」を空間を介して受信機30へ送信する光アンテナ24とを備える構成とした。
この構成によれば、送信機10において、基準周波数の基準光1「0」に対応する参照光2「0」と、その基準光1「0」が受信機30で折り返された折返し光7「0」との周波数差を0又は一定にできる。このため、送信機10から一定周波数の基準光1「0」を空間を介して受信機30へ送信し、この送信された一定周波数の基準光1「0」を、受信機30で受信後にユーザ端末機42へ送信できる。この処理を行う送信機10を、パッシブ光デバイスである2つの螺旋位相板15,16を用いて構成したので、従来のAOMのような超音波による機械的な振動を利用したアクティブ光デバイスに比べ、故障が起こり難くなるので信頼性を向上できる。更に、パッシブ光デバイスであるため、アクティブ光デバイスに比べ、消費電力を抑制できる。
(2a)第2螺旋位相板16は、送信機10から空間を介して送信された基準光1「0」が受信機30で折り返される際に、受信機30で反射された不要反射光8「-1」を透過して所定のOAMモードの不要反射光8「-1」に変換してシングルモードファイバ18へ出力する構成とした。
この構成によれば、第2螺旋位相板16で変換されたOAMモードの不要反射光8「-1」は、平面波のみを伝搬するシングルモードファイバ18を通ることができない。このため、シングルモードファイバ18の入力側で不要反射光8「-1」を除去できる。
(3a)送信機10から空間を介して送信された平面波の基準光1「0」を受信する光アンテナ31と、光アンテナ31で受信された基準光1「0」を反射及び透過するビームスプリッタ32と、ビームスプリッタ32で反射された基準光1「0」に対応する折返し光7「+1」成分を反射して、螺旋状で所定のOAMモードの折返し光7「+1」に変換する第3螺旋位相板34とを備える。第3螺旋位相板34で変換された折返し光7「+1」を、ビームスプリッタ13での反射により正負が反転したOAMモードの折返し光7「0」に変換して、光アンテナ31から空間を介して送信機10へ返信する構成とした。
この構成によれば、受信機30において、送信機10からの基準光1「0」がビームスプリッタ32で反射された折返し光7「+1」成分を、螺旋位相板でOAMモードの折返し光7「+1」に変換され、この折返し光7「+1」がビームスプリッタ13でOAMモードの折返し光7「0」に変換されて送信機10へ送信される。この処理を行う受信機30を、パッシブ光デバイスである螺旋位相板34を用いて構成したので、従来のAOMのようなアクティブ光デバイスに比べ、故障が起こり難くなるので信頼性を向上でき、更に、アクティブ光デバイスに比べ、消費電力を抑制できる。
<効果>
(1)基準周波数で平面波の基準光を反射及び透過するビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで反射された基準光に対応する第1参照光を反射して、螺旋状で所定のOAM(Orbital Angular Momentum)モードの第2参照光に変換する第1螺旋位相板と、前記ビームスプリッタを透過した第2参照光を透過して平面波の第1参照光に変換すると共に、送信機から空間を介して送信された基準光が受信機で折り返され、且つ前記ビームスプリッタでの反射により正負が反転したOAMモードの第1折返し光を透過して、平面波の第2折返し光に変換する第2螺旋位相板と、平面波の光のみを伝搬し、前記第2螺旋位相板で変換された平面波である第1参照光及び第2折返し光のみを通す特定デバイスと、前記第1参照光と前記第2折返し光とを合波したビート信号の周波数と、基準周波数との差分を出力するビート検出器と、前記差分が0又は一定となるように、前記ビームスプリッタを透過した基準光の周波数をシフトする周波数シフタと、前記周波数シフタから出力される基準光を空間を介して受信機へ送信する光アンテナとを備えることを特徴とする送信機である。
この構成によれば、送信機において、基準周波数の基準光に対応する第1参照光と、その基準光が受信機で折り返された第2折返し光との周波数差を0又は一定にできる。このため、送信機から一定周波数の基準光を空間を介して受信機へ送信し、この送信された一定周波数の基準光を、受信機で受信後にユーザ端末機へ送信させることができる。この処理を行う送信機を、パッシブ光デバイスである2つの螺旋位相板を用いて構成したので、従来のAOMのような超音波による機械的な振動を利用したアクティブ光デバイスに比べ、故障が起こり難くなるので信頼性を向上できる。更に、パッシブ光デバイスであるため、アクティブ光デバイスに比べ、消費電力を抑制できる。
(2)前記第2螺旋位相板は、送信機から空間を介して送信された基準光が受信機で折り返される際に、当該受信機で反射された不要反射光を透過して所定のOAMモードの不要反射光に変換して前記特定デバイスへ出力することを特徴とする上記(1)に記載の送信機である。
この構成によれば、第2螺旋位相板で変換されたOAMモードの不要反射光は、平面波のみを伝搬する特定デバイスを通ることができない。このため、特定デバイスの入力側で不要反射光を除去できる。
(3)送信機から空間を介して送信された平面波の基準光を受信する光アンテナと、前記光アンテナで受信された基準光を反射及び透過するビームスプリッタと、前記ビームスプリッタで反射された基準光に対応する折返し光成分を反射して、螺旋状で所定のOAMモードの第1折返し光に変換する第3螺旋位相板とを備え、前記第3螺旋位相板で変換された第1折返し光を、前記ビームスプリッタでの反射により正負が反転したOAMモードの第2折返し光に変換して、前記光アンテナから空間を介して前記送信機へ返信することを特徴とする受信機である。
この構成によれば、受信機において、送信機からの基準光がビームスプリッタで反射された折返し光成分を、第3螺旋位相板でOAMモードの第1折返し光に変換され、この第1折返し光がビームスプリッタでOAMモードの第2折返し光に変換されて送信機へ送信される。この処理を行う受信機を、パッシブ光デバイスである第3螺旋位相板を用いて構成したので、従来のAOMのようなアクティブ光デバイスに比べ、故障が起こり難くなるので信頼性を向上でき、更に、アクティブ光デバイスに比べ、消費電力を抑制できる。
(3)上記(1)又は(2)に記載の送信機、及び、上記(3)に記載の受信機を備えることを特徴とする空間光周波数伝送システムである。
この構成によれば、(1)又は(2)に記載の送信機、並びに、(3)に記載の受信機の双方と同様の作用効果が得られる。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
10 送信機
13,32 ビームスプリッタ
15 第1螺旋位相板
16 第2螺旋位相板
18 シングルモードファイバ(特定デバイス)
20 ビート検出器
23 周波数シフタ
24,31 光アンテナ
30 受信機
34 第3螺旋位相板
100 空間光周波数伝送システム

Claims (6)

  1. 基準周波数で平面波の基準光を反射及び透過するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで反射された基準光に対応する第1参照光を反射して、螺旋状で所定のOAM(Orbital Angular Momentum)モードの第2参照光に変換する第1螺旋位相板と、
    前記ビームスプリッタを透過した第2参照光を透過して平面波の第1参照光に変換すると共に、送信機から空間を介して送信された基準光が受信機で折り返され、且つ前記ビームスプリッタでの反射により正負が反転したOAMモードの第1折返し光を透過して、平面波の第2折返し光に変換する第2螺旋位相板と、
    平面波の光のみを伝搬し、前記第2螺旋位相板で変換された平面波である第1参照光及び第2折返し光のみを通す特定デバイスと、
    前記第2螺旋位相板で変換された後に前記特定デバイスを通った後の平面波である第1参照光と前記第2螺旋位相板で変換された後に前記特定デバイスを通った後の平面波である第2折返し光とを合波したビート信号の周波数と、基準周波数との差分を出力するビート検出器と、
    前記差分が0又は一定となるように、前記ビームスプリッタを透過した基準光の周波数をシフトする周波数シフタと、
    前記周波数シフタから出力される基準光を空間を介して受信機へ送信する光アンテナと
    を備えることを特徴とする送信機。
  2. 前記第2螺旋位相板は、送信機から空間を介して送信された基準光が受信機で折り返される際に、当該受信機で反射された不要反射光を透過して所定のOAMモードの不要反射光に変換して前記特定デバイスへ出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の送信機。
  3. 送信機から空間を介して送信された平面波の基準光を受信する光アンテナと、
    前記光アンテナで受信された基準光を反射及び透過するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで反射された基準光に対応する折返し光成分を反射して、螺旋状で所定のOAMモードの第1折返し光に変換する第3螺旋位相板と
    を備え、
    前記第3螺旋位相板で変換された第1折返し光を、前記ビームスプリッタでの反射により正負が反転したOAMモードの第2折返し光に変換して、前記光アンテナから空間を介して前記送信機へ返信する
    ことを特徴とする受信機。
  4. 請求項1又は2に記載の送信機、及び、請求項3に記載の受信機
    を備えることを特徴とする空間光周波数伝送システム。
  5. 送信機は、
    基準周波数で平面波の基準光をビームスプリッタで反射及び透過するステップと、
    前記ビームスプリッタで反射された基準光に対応する第1参照光を第1螺旋位相板で反射して、螺旋状で所定のOAMモードの第2参照光に変換するステップと、
    第2螺旋位相板によって、前記ビームスプリッタを透過した第2参照光を透過して平面波の第1参照光に変換すると共に、送信機から送信された基準光が受信機で折り返され、且つ前記ビームスプリッタでの反射により正負が反転したOAMモードの第1折返し光を透過して、平面波の第2折返し光に変換するステップと、
    平面波の光のみを伝搬する特定デバイスで、前記第2螺旋位相板で変換された平面波である第1参照光及び第2折返し光のみを通すステップと、
    前記第2螺旋位相板で変換された後に前記特定デバイスを通った後の平面波である第1参照光と前記第2螺旋位相板で変換された後に前記特定デバイスを通った後の平面波である第2折返し光とを合波したビート信号の周波数と、基準周波数との差分を出力するステップと、
    前記差分が0又は一定となるように、前記ビームスプリッタを透過した基準光の周波数をシフトするステップと、
    前記シフトされた基準光を受信機へ送信するステップと
    を実行することを特徴とする空間光周波数伝送方法。
  6. 受信機は、
    送信機から空間を介して送信された平面波の基準光を光アンテナで受信するステップと、
    前記光アンテナで受信された基準光をビームスプリッタで反射及び透過するステップと、
    前記ビームスプリッタで反射された基準光に対応する折返し光成分を螺旋位相板で反射して、螺旋状で所定のOAMモードの第1折返し光に変換するステップと、
    前記第1折返し光を、前記ビームスプリッタでの反射により正負が反転したOAMモードの第2折返し光に変換して、前記光アンテナから空間を介して前記送信機へ返信するステップと
    を実行することを特徴とする空間光周波数伝送方法。
JP2022531211A 2020-06-19 2020-06-19 送信機、受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法 Active JP7472977B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/024082 WO2021255911A1 (ja) 2020-06-19 2020-06-19 送信機、受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021255911A1 JPWO2021255911A1 (ja) 2021-12-23
JP7472977B2 true JP7472977B2 (ja) 2024-04-23

Family

ID=79267693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022531211A Active JP7472977B2 (ja) 2020-06-19 2020-06-19 送信機、受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7472977B2 (ja)
WO (1) WO2021255911A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009060241A (ja) 2007-08-30 2009-03-19 National Institutes Of Natural Sciences 高周波信号光伝送システム及び高周波信号光伝送方法
JP2013030886A (ja) 2011-07-27 2013-02-07 Mitsubishi Electric Corp 光基準信号伝送装置および複合型光基準信号伝送装置
JP2018179662A (ja) 2017-04-10 2018-11-15 日本電信電話株式会社 光伝送システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009060241A (ja) 2007-08-30 2009-03-19 National Institutes Of Natural Sciences 高周波信号光伝送システム及び高周波信号光伝送方法
JP2013030886A (ja) 2011-07-27 2013-02-07 Mitsubishi Electric Corp 光基準信号伝送装置および複合型光基準信号伝送装置
JP2018179662A (ja) 2017-04-10 2018-11-15 日本電信電話株式会社 光伝送システム

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
GOZZARD D. R. et al.,Stabilized Free-Space Optical Frequency Transfer,PHYSICAL REVIEW APPLIED 10,米国,American Physical Society,2018年08月29日,pages 024046-1 - 024046-10
MA L. S. et al.,Delivering the same optical frequency at two places: accurate cancellation of phase noise introduced by an optical fiber or other time-varying path,OPTICS LETTERS,米国,Optical Society of America,1994年11月01日,Vol. 19, No. 21,pages 1777-1779

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021255911A1 (ja) 2021-12-23
JPWO2021255911A1 (ja) 2021-12-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6913829B2 (ja) 波長分割多重光信号の復調のためのシステム及び方法
US8145065B2 (en) Low-frequency signal optical transmission system and low-frequency signal optical transmission method
JP5941593B2 (ja) モード分割多重方式を使用する光データ伝送の方法
JP2012018225A5 (ja)
JP5737874B2 (ja) 復調器及び光送受信機
JP4893202B2 (ja) 光時分割多重差動位相変調信号生成装置
CN111525962B (zh) 相干光接收机、相干光处理方法和相干光接收设备
CN101430190A (zh) 干涉仪
JP4828245B2 (ja) 光波距離計
US10520759B2 (en) Opto-electronic oscillator and method of generating an electrical carrier signal
JP7472977B2 (ja) 送信機、受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法
US20020109829A1 (en) Single aperture, alignment insensitive ladar system
CN108418640B (zh) 一种偏振复用的光电i/q平衡探测系统
JP4641274B2 (ja) 光受信装置および光干渉計の制御方法
WO2021100129A1 (ja) 受信機、送受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法
JP4430582B2 (ja) 光制御型フェーズドアレイアンテナ装置
JP7231060B2 (ja) 送受信機、空間光周波数伝送システム及び空間光周波数伝送方法
JP2022042290A (ja) レーザ線幅の測定装置
CN112305550A (zh) 相干探测装置及方法
CN115276817B (zh) 一种基于矢量涡旋光双维度多模式的通信方法及系统
JP4885622B2 (ja) 光マイクロ波ミキサ
JP2014199995A (ja) 光受信器
JP2007251255A (ja) 光制御型フェーズドアレイアンテナ装置
JP2024041422A (ja) 光送信装置
JP5535599B2 (ja) 光波距離計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7472977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150