JP7472837B2 - 可動式サイドガード装置および自動倉庫 - Google Patents

Description

本発明は、可動式サイドガード装置および自動倉庫に関する。

従来、物品をパレットに載せた状態で保管する自動倉庫が知られている（例えば、特許文献１）。この種の自動倉庫では、作業者がコンベヤ上の所定位置で停止したパレットに対して物品の積載状態の点検や、積載状態の修正、物品の載せ替え等の作業を行う場所と、フォークリフトによってコンベヤとの間でパレットを受け渡しする場所とが、別々に設けられている場合があった。

特開２００４－１０２８９号公報

自動倉庫の省スペース化の観点からは、コンベヤ上で停止したパレットについて作業者が作業を行う場所と、フォークリフトによってコンベヤとの間でパレットを受け渡しする場所とを共用することができれば、有益である。

ただし、このような場所の共用に際しては、作業員による作業、ならびにフォークリフトによるコンベヤとの間でのパレットの受け渡しが、特段支障なく実行されることが望まれる。

そこで、本発明は、例えば、コンベヤ上で停止したパレットについて作業者が作業を行う場所と、フォークリフトによってコンベヤとの間でパレットを受け渡しする場所との共用を、特段支障なく実現することを可能とするような、より改善された新規な構成の可動式サイドガード装置および自動倉庫を提供することを、目的の一つとする。

本発明の可動式サイドガード装置は、例えば、フォークが略水平な第一方向に挿入される開口が設けられた側面を有し物品を積載するパレットを、水平に搬送するコンベヤにおける、前記パレットの停止位置において、前記側面に隙間をあけて当該側面に沿って略水平に延びるように設けられたサイドガードであって、前記第一方向に見た場合に前記開口が露出し前記フォークを前記サイドガードの上を越えて前記開口に挿入可能となる引込位置と、当該引込位置よりも上方に位置し前記第一方向に見た場合に前記開口の少なくとも一部を覆う突出位置と、の間で上下に移動可能に構成されたサイドガードと、前記サイドガードを前記引込位置と前記突出位置との間で動かす駆動機構と、を備える。

また、本発明の自動倉庫は、例えば、 フォークが略水平な第一方向に挿入される開口が設けられた側面を有し物品を積載するパレットを、水平に搬送するコンベヤと、前記コンベヤにおける、前記パレットの停止位置において、前記側面に隙間をあけて当該側面に沿って略水平に延びるように設けられたサイドガードであって、前記第一方向に見た場合に前記開口が露出し前記フォークを前記サイドガードの上を越えて前記開口に挿入可能となる引込位置と、当該引込位置よりも上方に位置し前記第一方向に見た場合に前記開口の少なくとも一部を覆う突出位置と、の間で上下に移動可能に構成されたサイドガードと、前記サイドガードを前記引込位置と前記突出位置との間で動かす駆動機構と、前記物品が積載された状態で前記パレットを収納する複数の保管区画を有した保管棚と、前記保管区画と前記コンベヤとの間で物品が積載された前記パレットを搬送可能な搬送機構と、を備える。

図１は、実施形態の自動倉庫の例示的かつ模式的な平面図である。 図２は、実施形態の自動倉庫のサイドガードが設定された部位を示す例示的かつ模式的な平面図である。 図３は、実施形態の自動倉庫のサイドガードが設定された部位を示す例示的かつ模式的な側面図であって、サイドガードが突出位置に位置した状態を示す図である。 図４は、図２のIV－IV断面図であって、サイドガードが突出位置に位置した状態を示す図である。 図５は、実施形態の自動倉庫のサイドガードの上下動の制御を司る制御機構の例示的なブロック図である。 図６は、実施形態の自動倉庫のサイドガードが設定された部位を示す例示的かつ模式的な側面図であって、サイドガードが引込位置に位置した状態を示す図である。 図７は、図２のIV－IV断面図であって、サイドガードが引込位置に位置した状態を示す図である。

以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成から得られる作用および結果（効果）は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、下記の構成によって得られる種々の効果（派生的な効果も含む）のうち少なくとも一つを得ることが可能である。

なお、本明細書において、序数は、方向を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではない。

また、各図中には、自動倉庫における各方向が矢印で示されている。Ｘ方向、Ｙ方向、およびＺ方向は、互いに交差するとともに、互いに直交している。Ｚ方向は、鉛直方向に略沿っており、矢印Ｚは、鉛直上方を指している。Ｚ方向は、上下方向とも称されうる。Ｘ方向およびＹ方向は、水平方向に略沿っている。

［実施形態］
［自動倉庫の概要］
図１は、第１実施形態の自動倉庫１００の平面図である。図１に示されるように、自動倉庫１００は、保管棚１０と、スタッカクレーン２０と、コンベヤ３０，５０，６０と、自走台車４０と、を備えている。なお、図１中の破線の矢印は、パレット２００の搬送方向を示している。

保管棚１０は、物品を積載した複数のパレット２００を保管することができる。保管棚１０は、Ｘ方向およびＺ方向に延びた搬送路Ｔ１に面している。保管棚１０は、それぞれ、Ｘ方向およびＺ方向にマトリクス状に配置された複数の保管区画１１を有している。保管区画１１は、それぞれ、パレット２００を少なくとも一つずつ保管することができるよう、構成されている。

スタッカクレーン２０は、搬送路Ｔ１において、パレット２００を搬送する。スタッカクレーン２０は、レール２１と、移動体２２と、を有している。移動体２２は、レール２１に沿ってＸ方向に移動可能であるとともに、パレット２００をＺ方向に移動可能に構成されている。また、移動体２２は、保管区画１１との間、およびコンベヤ３０との間で、パレット２００を受渡可能に構成されている。スタッカクレーン２０は、搬送機構の一例である。なお、コンベヤ３０と保管区画１１との間の搬送機構は、スタッカクレーン２０には限定されず、例えば、保管棚１０の各階に設けられた自走台車と、各階の自走台車とコンベヤ３０との間でパレット２００を搬送するリフタおよびコンベヤと、を有してもよい。

コンベヤ３０は、保管棚１０へパレット２００を搬入する搬入コンベヤ３１と、保管棚１０からパレット２００を搬出する搬出コンベヤ３２と、を有している。コンベヤ３０は、搬送機構の一例である。

自走台車４０は、周状の搬送路Ｔ２においてパレット２００を搬送する。また、自走台車４０は、搬送路Ｔ２に面したコンベヤ３０，５０，６０との間において、パレット２００を受渡可能に構成されている。自走台車４０は、搬送機構の一例である。

コンベヤ５０は、自動倉庫１００へパレット２００を搬入する搬入コンベヤ５１と、自動倉庫１００からパレット２００を搬出する搬出コンベヤ５２と、を有している。

搬送路Ｔ２に面したコンベヤ６０は、当該搬送路Ｔ２に面した位置Ｐｅにおいて自走台車４０からパレット２００を受け取り、当該受け取ったパレット２００を位置Ｐｗへ搬送する。また、コンベヤ６０は、位置Ｐｗから搬送路Ｔ２に面した位置Ｐｉへパレット２００を搬送する。自走台車４０は、位置Ｐｉのパレット２００を受け取り、当該受け取ったパレット２００を搬送することができる。なお、本実施形態では、コンベヤ６０は、Ｕ字状にパレット２００を搬送するが、これには限定されず、コンベヤ６０は、Ｉ字状にパレット２００を往復搬送してもよい。コンベヤ６０は、搬送機構の一例である。

位置Ｐｗは、パレット２００の停止位置である。パレット２００が位置Ｐｗに停止している状態で、作業者は、当該パレット２００について、物品の積載状態の点検や、積載状態の修正、物品の載せ替え等の作業を行う。位置Ｐｗは、作業位置とも称されうる。

また、位置Ｐｗは、フォークリフトによるコンベヤ６０との間でのパレット２００の受渡位置でもある。なお、フォークリフトからコンベヤ６０に載せられる際のパレット２００の位置Ｐｗは、フォークリフトがコンベヤ６０から受け取る際の位置Ｐｗおよび作業時に停止する位置Ｐｗとは、若干ずれることがある。

また、本実施形態では、位置Ｐｗは、一例として、コンベヤ６０の途中に設けられているがこれには限定されず、位置Ｐｗは、コンベヤ６０の長手方向（搬送方向）の端部に設けられてもよい。

さらに、本実施形態では、搬送路Ｔ２に面したコンベヤ６０と同様の構成を備えたコンベヤ６０Ａ（６０）が、保管棚１０と隣接した位置にも設けられている。コンベヤ６０Ａは、当該搬送路Ｔ１に面した位置Ｐｅにおいてスタッカクレーン２０からパレット２００を受け取り、当該受け取ったパレット２００を位置Ｐｗへ搬送する。また、コンベヤ６０は、位置Ｐｗから搬送路Ｔ１に面した位置Ｐｉへパレット２００を搬送する。スタッカクレーン２０は、位置Ｐｉのパレット２００を受け取り、当該受け取ったパレット２００を搬送することができる。

コンベヤ６０Ａにおいても、位置Ｐｗは、作業者が当該パレット２００について物品の積載状態の点検や、積載状態の修正、物品の載せ替え等の作業を行う位置であるとともに、フォークリフトによるコンベヤ６０との間でのパレット２００の受渡位置でもある。

そして、本実施形態では、各位置Ｐｗに隣接して、サイドガード装置７０が設けられている。サイドガード装置７０は、コンベヤ６０の幅方向の端部に間隔をあけて設けられ、コンベヤ６０によるパレット２００の搬送方向に沿って延びている。

［サイドガードおよびガイド突起］
図２は、自動倉庫１００のサイドガード装置７０Ａ（図１参照）が設けられた部位の平面図である。図３は、自動倉庫１００のサイドガード装置７０Ａが設けられた部位の側面図であり、Ｘ方向に見た図である。また、図４は、図２のIV－IV断面図である。

図２に示されるように、パレット２００は、平面視で正方形状の外観を呈している。また、図３，４に示されるように、パレット２００は、Ｚ方向には、一定の高さを有している。このように、パレット２００は、Ｚ方向に薄い扁平な直方体状の形状を有している。

図２に示されるように、サイドガード装置７０Ａが設けられた部位において、コンベヤ６０は、略水平なＹ方向に延びており、Ｙ方向にパレット２００を搬送する。すなわち、この例においては、コンベヤ６０の長手方向および搬送方向は、Ｙ方向である。なお、コンベヤ６０は、一例としてはチェーンコンベヤであるが、これには限定されず、例えば、ローラコンベヤや、ベルトコンベヤのような、他の種類のコンベヤであってもよい。

パレット２００は、Ｚ方向の端面として、頂面２００ａを有している。図３，４に示されるように、位置Ｐｗにおいて、頂面２００ａは、Ｚ方向と交差するとともに略直交し、水平面に略沿っている。頂面２００ａは、物品（不図示）を載置する載置面である。

また、図２，４に示されるように、位置Ｐｗにおいて、パレット２００の一つの側面２００ｂは、コンベヤ６０の幅方向の外側に位置し、コンベヤ６０の長手方向（搬送方向）に沿って延びている。また、側面２００ｂは、Ｘ方向の反対方向を向いている。そして、図３に示されるように、側面２００ｂには、開口２００ｃが開口している。

サイドガード装置７０は、サイドガード７２，７３を有している。図２に示されるように、サイドガード７２，７３は、コンベヤ６０およびパレット２００の幅方向、すなわちＸ方向およびＸ方向の反対方向の外側において、側面２００ｂと隙間をあけて、コンベヤ６０の長手方向に沿って、すなわち側面２００ｂに沿って、略水平に延びている。サイドガード７２，７３は、作業者がコンベヤ６０や当該コンベヤ６０の駆動機構に接触するのを抑制する。

サイドガード７３は、位置Ｐｗに位置したパレットの側面２００ｂと面している。また、サイドガード７２は、サイドガード７３に対して、Ｙ方向およびＹ方向の反対方向に隣接して設けられている。サイドガード７２は、フロア７０ａから突出した状態で当該固定されている。他方、サイドガード７３は、Ｚ方向、すなわち上下方向に移動可能に構成されている。このようなサイドガード７３を有したサイドガード装置７０は、可動式サイドガード装置の一例である。

コンベヤ６０およびパレット２００とサイドガード７２，７３との間には、コンベヤ６０の長手方向に延びたガイド突起７５が設けられている。ガイド突起７５は、サイドガード７２，７３とＸ方向に並んでいる。また、パレット２００を挟んでガイド突起７５の反対側には、コンベヤ６０の長手方向に延びたガイド突起７６が設けられている。ガイド突起７５は、突起の一例である。

図４に示されるように、ガイド突起７５には、Ｘ方向、すなわちコンベヤ６０の幅方向の中央に近付くように略水平方向に向かうにつれて下方へ向かう傾斜面７５ａが設けられている。また、ガイド突起７６には、Ｘ方向の反対方向、すなわちコンベヤ６０の幅方向の中央に近付くように略水平方向に向かうにつれて下方へ向かう傾斜面７６ａが設けられている。また、傾斜面７５ａ，７６ａは、コンベヤ６０の長手方向に延びている。このような構成により、フォークリフトによってパレット２００をコンベヤ６０上に載置する際、パレット２００は、これら傾斜面７５ａ，７６ａに沿ってコンベヤ６０上の位置に向けて下降することができる。すなわち、傾斜面７５ａ，７６ａは、コンベヤ６０上の所期の位置に所期の姿勢で載置されるよう、パレット２００を案内することができる。傾斜面７５ａ，７６ａは、案内面とも称されうる。

上述したように、図３，４は、いずれも、サイドガード７３が突出位置Ｐｕに位置した状態を示している。当該突出位置Ｐｕにおいて、サイドガード７３は、図３に示されるように、Ｘ方向に見た場合に、開口２００ｃの少なくとも一部を覆っている。なお、本実施形態では、突出位置Ｐｕにおいて、サイドガード７３は、開口２００ｃを部分的に覆っているが、これには限定されず、サイドガード７３は、開口２００ｃを全体的に覆ってもよい。

また、図３，４に示されるように、サイドガード７２は、頂面７２ａと、傾斜面７２ｂと、側面７２ｃと、を有している。また、サイドガード７３は、頂面７３ａと、傾斜面７３ｂと、側面７３ｃと、を有している。頂面７２ａ，７３ａは、Ｚ方向と交差するとともに直交し、水平面に略沿っている。側面７２ｃ，７３ｃは、Ｘ方向と交差するとともに直交し、鉛直面に略沿っている。また、傾斜面７２ｂ，７３ｂは、Ｘ方向に向かうにつれてＺ方向に向けて延びている。サイドガード７３が突出位置Ｐｕに位置した状態において、頂面７２ａと頂面７３ａとは連なるとともに面一であり、傾斜面７２ｂと傾斜面７３ｂとは連なるとともに面一であり、側面７２ｃと側面７３ｃとは連なるとともに面一である。

したがって、図３，４に示されるサイドガード７３が突出位置Ｐｕに位置した状態において、これらサイドガード７２，７３は、作業者の作業の際に足を乗せることができるステップとして機能することができる。サイドガード７２，７３により、作業者は、パレット２００に対する作業を、より容易にあるいはより迅速に実行することができる。

なお、図４に示されるように、サイドガード７３が突出位置Ｐｕに位置した状態において、ガイド突起７５の上端７５ｂの高さは、サイドガード７３の上端としての頂面７３ａの高さと略同じである。なお、ガイド突起７５の上端７５ｂの高さは、頂面７３ａの高さより低くてもよい。

サイドガード７３は、上述したように、上下動可能に構成されている。図５は、サイドガード７３の上下動の制御を司る制御機構７１のブロック図である。図５に示されるように、制御機構７１は、操作入力部７１ａと、制御装置７１ｂと、駆動機構７１ｃと、を有している。

操作入力部７１ａは、例えば、押しボタンスイッチ等であり、オペレータ（ユーザ）の操作入力に応じて制御装置７１ｂに指示信号を出力する。操作入力部７１ａは、押しボタンスイッチである場合、例えば、サイドガード７３の上昇を指示する操作ボタンと、サイドガード７３の下降を指示する操作ボタンと、を有している。

制御装置７１ｂは、例えば、操作入力部７１ａからの指示信号に応じて、サイドガード７３が突出位置Ｐｕまたは引込位置Ｐｄに移動するよう、駆動機構７１ｃを制御する。

駆動機構７１ｃは、例えば、制御装置７１ｂから電気的に制御されるアクチュエータとしての電動モータと、電動モータの回転を減速する減速機構と、減速された回転を直動に変換する運動変換機構と、を有している。

図６は、自動倉庫１００のサイドガード装置７０Ａが設けられた部位の側面図であり、Ｘ方向に見た図である。また、図７は、図２のIV－IV断面図である。ただし、図６，７は、いずれもサイドガード７３が引込位置Ｐｄに位置した状態を示している。図３と図６とを比較するか、あるいは図４と図７とを比較すれば明らかとなるように、引込位置Ｐｄは突出位置Ｐｕよりも下方に位置している。言い換えると、突出位置Ｐｕは引込位置Ｐｄよりも上方に位置している。

図６から明らかとなるように、サイドガード７３が突出位置Ｐｕから引込位置Ｐｄに下降したことにより、パレット２００の側面２００ｂの開口２００ｃは、Ｘ方向に見た場合に、サイドガード７３が突出位置Ｐｕに位置した状態よりも大きく露出し、これにより、フォークリフトのフォークｆが開口２００ｃに挿入できる状態、あるいは、突出位置Ｐｕに位置した状態よりも容易にフォークｆを挿入しやすい状態となる。

図７に示されるように、この状態において、フォークｆは、引込位置Ｐｄに位置したサイドガード７３の頂面７３ａの上を越えて、開口２００ｃ内に、Ｘ方向に挿入可能となる。Ｘ方向は、第一方向の一例である。なお、本実施形態では、引込位置Ｐｄにおいて、開口２００ｃの全体が露出しているが、これには限定されず、開口２００ｃは、フォークｆが挿入可能な範囲で露出すればよい。

また、図６に示されるように、三つのガイド突起７５は、Ｙ方向に間隔をあけて設けられている。Ｘ方向に見た場合に、三つのガイド突起７５は、二つの開口２００ｃの間に位置するガイド突起７５と、二つの開口２００ｃに対して左右に外れて位置した二つのガイド突起７５と、を有している。また、サイドガード７３が引込位置Ｐｄに位置した状態で、Ｘ方向に見た場合、三つのガイド突起７５と開口２００ｃとが、Ｙ方向、すなわち水平方向に並び、開口２００ｃは、三つのガイド突起７５のうちのＹ方向に隣り合った二つのガイド突起７５の間に位置している。言い換えると、Ｘ方向に見た場合に、開口２００ｃのそれぞれを、二つのガイド突起７５が、水平方向に挟んでいる。さらに、これらガイド突起７５は、開口２００ｃと隣接している。このような構成において、ガイド突起７５は、運転者がフォークリフトを操作してフォークｆを開口２００ｃに差し込む際の、当該開口２００ｃを示す目印になる。また、ガイド突起７５は、フォークｆが開口２００ｃからＹ方向またはＹ方向の反対方向にずれた場合にあっても、当該フォークｆがパレット２００の側面２００ｂに当たるのを抑制することができる。

また、図６に示されるように、固定されたサイドガード７２は、Ｘ方向に見た場合に、開口２００ｃの左右両側にずれて設けられている。このため、サイドガード７２も、ガイド突起７５と同様に、フォークリフトの運転者にとって、開口２００ｃの位置を認識する目印となり得る。サイドガード７２は、可動するサイドガード７３に対して、Ｙ方向に並んでいる。サイドガード７２は、突起の一例である。また、Ｙ方向は、第二方向の一例である。

以上、説明したように、本実施形態では、サイドガード７３は、パレット２００の開口２００ｃが露出しフォークｆをサイドガード７３の頂面７３ａの上を越えて開口２００ｃに挿入可能となる引込位置Ｐｄと、当該引込位置Ｐｄよりも上方に位置しＸ方向（第一方向）に見た場合に開口２００ｃの少なくとも一部を覆う突出位置Ｐｕと、の間で上下に移動可能に構成されている。

このような構成によれば、例えば、作業員による位置Ｐｗに位置したパレット２００に対する作業において、作業員は、突出位置Ｐｕに位置したサイドガード７３を、足を乗せるステップとして利用することができ、これにより、ステップが無い場合に比べて、作業効率を向上することができる。他方、フォークリフトの運転者がパレット２００をコンベヤ６０との間で受け渡しする際に、サイドガード７３は引込位置Ｐｄに位置しているため、フォークｆがサイドガード７３と干渉するのが回避され、パレット２００のフォークリフトとコンベヤ６０との間での受け渡しを、円滑に実行することができる。このように、本実施形態によれば、コンベヤ６０上で停止したパレット２００について作業者が作業を行う場所と、フォークリフトによってコンベヤ６０との間でパレット２００を受け渡しする場所との共用を、特段支障なく実現することができる。

また、本実施形態のように、サイドガード装置７０は、サイドガード７３が引込位置Ｐｄに位置した状態でＸ方向に見た場合に開口２００ｃと水平方向に並ぶように設けられたガイド突起７５またはサイドガード７２（突起）を備えてもよい。

このような構成によれば、例えば、ガイド突起７５またはサイドガード７２を、フォークｆを開口２００ｃに差し込む際の、開口２００ｃの目印として利用することができる。

また、本実施形態のように、サイドガード装置７０は、サイドガード７３が引込位置Ｐｄに位置した状態でＸ方向に見た場合にＹ方向およびＹ方向の反対方向（水平方向）に開口２００ｃを挟む二つのガイド突起７５またはサイドガード７２（突起）を備えてもよい。

このような構成によれば、例えば、フォークリフトの運転者は、開口２００ｃをより容易にあるいはより確実に認識しやすくなる。また、フォークｆの位置が開口２００ｃに対して左側にずれた場合、あるいは右側にずれた場合の双方において、ガイド突起７５またはサイドガード７２によって、フォークｆがパレット２００に当たるのを抑制することができる。

また、本実施形態のように、ガイド突起７５の上端７５ｂまたはサイドガード７２の頂面７２ａ（上端）の高さは、突出位置Ｐｕに位置したサイドガード７３の頂面７３ａ（上端）の高さと略同じかまたは低くてもよい。

このような構成によれば、例えば、サイドガード７３が突出位置Ｐｕに位置した状態において、作業者がサイドガード７３上に乗る際に、ガイド突起７５またはサイドガード７２が障害となるのを回避することができる。

また、本実施形態のように、サイドガード７３とガイド突起７５とは、Ｘ方向に並んでもよいし、サイドガード７３とサイドガード７２とは、Ｙ方向（第二方向）に並んでもよい。

このような構成によれば、例えば、突起を、種々のレイアウトで設置することができる。

また、本実施形態のように、ガイド突起７５は、Ｘ方向へ向かうにつれて下方へ向かう傾斜面７５ａを有してもよい。

このような構成によれば、例えば、傾斜面と突起とを別個に設ける場合に比べて、サイドガード装置７０をよりコンパクトに構成することができる。

また、上述したサイドガード装置７０を備えた自動倉庫１００によれば、例えば、特段支障なく、作業者によるパレット２００に対する作業位置と、フォークリフトとコンベヤ６０との間でのパレット２００の受渡位置とを、共用することができるので、自動倉庫１００の省スペース化を図ることができる。

以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック（構造、種類、方向、型式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等）は、適宜に変更して実施することができる。

１０…保管棚
１１…保管区画
２０…スタッカクレーン（搬送機構）
２１…レール
２２…移動体
３０…コンベヤ（搬送機構）
３１…搬入コンベヤ
３２…搬出コンベヤ
４０…自走台車（搬送機構）
５０…コンベヤ
５１…搬入コンベヤ
５２…搬出コンベヤ
６０，６０Ａ…コンベヤ（搬送機構）
７０，７０Ａ…サイドガード装置（可動式サイドガード装置）
７０ａ…フロア
７１…制御機構
７１ａ…操作入力部
７１ｂ…制御装置
７１ｃ…駆動機構
７２…サイドガード（突起）
７２ａ…頂面（上端）
７２ｂ…傾斜面
７２ｃ…側面
７３…サイドガード
７３ａ…頂面（上端）
７３ｂ…傾斜面
７３ｃ…側面
７５…ガイド突起（突起）
７５ａ…傾斜面
７５ｂ…上端
７６…ガイド突起
７６ａ…傾斜面
１００…自動倉庫
２００…パレット
２００ａ…頂面
２００ｂ…側面
２００ｃ…開口
ｆ…フォーク
Ｐｄ…引込位置
Ｐｅ…位置
Ｐｉ…位置
Ｐｕ…突出位置
Ｐｗ…位置（停止位置）
Ｔ１，Ｔ２…搬送路
Ｘ…方向（第一方向）
Ｙ…方向（第二方向）
Ｚ…方向

Claims (9)

1. フォークが略水平な第一方向に挿入される開口が設けられた側面を有し物品を積載するパレットを、水平に搬送するコンベヤにおける、前記パレットの停止位置において、前記側面に隙間をあけて当該側面に沿って略水平に延びるように設けられたサイドガードであって、前記第一方向に見た場合に前記開口が露出し前記フォークを前記サイドガードの上を越えて前記開口に挿入可能となる引込位置と、当該引込位置よりも上方に位置し前記第一方向に見た場合に前記開口の少なくとも一部を覆う突出位置と、の間で上下に移動可能に構成されたサイドガードと、
   前記サイドガードを前記引込位置と前記突出位置との間で動かす駆動機構と、
   を備え、
   前記突出位置において、前記サイドガードは、前記パレットに対する作業を行う作業者の足を乗せるステップとなる、可動式サイドガード装置。
2. 前記突出位置において、前記サイドガードの上端は前記パレットの上面より下方に位置する、請求項１に記載の可動式サイドガード装置。
3. 前記サイドガードが前記引込位置に位置した状態で前記第一方向に見た場合に前記開口と水平方向に並ぶように設けられた突起を備えた、請求項１または２に記載の可動式サイドガード装置。
4. 前記突起として、前記サイドガードが前記引込位置に位置した状態で前記第一方向に見た場合に水平方向に前記開口を挟む二つの突起を備えた、請求項３に記載の可動式サイドガード装置。
5. 前記突起の上端の高さは、前記突出位置に位置した前記サイドガードの上端の高さと略同じかまたは低い、請求項３または４に記載の可動式サイドガード装置。
6. 前記サイドガードと前記突起とが前記第一方向に並んだ、請求項３～５のうちいずれか一つに記載の可動式サイドガード装置。
7. 前記サイドガードと前記突起とが前記第一方向と交差しかつ略水平な第二方向に並んだ、請求項３～６のうちいずれか一つに記載の可動式サイドガード装置。
8. 前記突起は、前記第一方向へ向かうにつれて下方へ向かう傾斜面を有した、請求項３～７のうちいずれか一つに記載の可動式サイドガード装置。
9. フォークが略水平な第一方向に挿入される開口が設けられた側面を有し物品を積載するパレットを、水平に搬送するコンベヤと、
   前記コンベヤにおける、前記パレットの停止位置において、前記側面に隙間をあけて当該側面に沿って略水平に延びるように設けられたサイドガードであって、前記第一方向に見た場合に前記開口が露出し前記フォークを前記サイドガードの上を越えて前記開口に挿入可能となる引込位置と、当該引込位置よりも上方に位置し前記第一方向に見た場合に前記開口の少なくとも一部を覆う突出位置と、の間で上下に移動可能に構成されたサイドガードと、
   前記サイドガードを前記引込位置と前記突出位置との間で動かす駆動機構と、
   前記物品が積載された状態で前記パレットを収納する複数の保管区画を有した保管棚と、
   前記保管区画と前記コンベヤとの間で物品が積載された前記パレットを搬送可能な搬送機構と、
   を備え、
   前記突出位置において、前記サイドガードは、前記パレットに対する作業を行う作業者の足を乗せるステップとなる、自動倉庫。

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