JP7471028B1 - 無線給電システム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、端末に対し効率的な給電を実現する電子装置及び給電方法を提供する技術が開示されている。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、受信機が安定的に複数の送信機から電力供給を受けることを可能とする技術を提供することである。
図1は、本実施形態に係るWPTシステム1の全体の構成を示す図である。
第1送信機100および第2送信機110は、複数の受信機200と通信電波を介して無線による情報通信が可能である。
第1送信機100および第2送信機110から送信される給電信号は所定の電力を有する無線周波数信号であり、かつ、この無線周波数信号に、休止期間以外の期間と比較してわずかな期間である任意の周期の休止期間を設けることで、略継続的な連続波とみなすことができる無線周波数信号とすることが好適である。
具体的に、第1送信機100および第2送信機110から送信される給電信号(給電電波)は、一例として、所定の電力を有する連続波(CW)であってもよい。また 、給電信号の周波数帯域は、第1送信機100および第2送信機110と受信機200との間の距離を考慮して、例えば920MHz帯域である。例示した周波数帯域より高周波数の帯域であると、第1送信機100および第2送信機110と受信機200の距離を短くしないと、受信機200が動作可能な所定の電力を給電できない可能性があるので、実用的範囲を考慮する(一例として第1送信機100および第2送信機110と受信機200との間の距離が数mであるとか)ことで適切な周波数帯域を決定することができる。
なお、本開示においては第1送信機100および第2送信機110が送信する無線電波の周波数は920MHz帯域を中心に互いに相違する。
具体的に、一般に通信システムで使用される電波の特性を表す電波型式というものがある。電波型式は、主搬送波の変調の型式、主搬送波を変調する信号の性質、および伝送情報の型式を示すアルファベットまたは数値を組み合わせた3文字の文字列により表現される。
主搬送波の変調の型式は、無変調:N、振幅変調(両側波帯):A、振幅変調(単側波帯・全搬送波):H、振幅変調(単側波帯・低減搬送波):R、振幅変調(単側波帯・抑圧搬送波):J、振幅変調(独立側波帯):B、振幅変調(独立側波帯):C、角度変調(周波数変調):F、角度変調(位相変調):G、振幅変調及び角度変調を同時に又は一定の順序で変調:Dのいずれか1つからなる。
主搬送波を変調する信号の性質は、変調信号無し:0、副搬送波を使用しないデジタル信号の単一チャネル:1、副搬送波を使用するデジタル信号の単一チャネル:2、アナログ信号の単一チャネル:3、デジタル信号の2以上のチャネル:7、アナログ信号の2以上のチャネル:8、1以上のアナログ信号のチャネルと1以上のデジタル信号のチャネルの複合方式:9のいずれか1つからなる。
伝送情報の型式は、無情報:N、電信(聴覚受信):A、電信(自動受信):B、ファクシミリ:C、データ伝送・遠隔測定・遠隔指令:D、電話(音響):E、テレビジョン(映像):F、NからFまでの組合せ:Wのいずれか1つからなる。
本開示における、第1送信機100および第2送信機110の給電電波の電波型式はN0Nであり、無変調:N、副搬送波を使用しないデジタル信号の単一チャネル:0、無情報:Nである。この場合、給電電波は、主搬送波が変調されず(無変調)、デジタル信号もなく(副搬送波を使用しないデジタル信号の単一チャネル)、伝送される情報もない(無情報)ことを示している。
これにより、変調がないため、周囲の他の通信システムとの干渉が少なくなることにより、安定したエネルギー伝送が可能になる。また、無変調であるため、送信エネルギーが搬送波に集中する。これにより、送信機と受信機間でエネルギーを効率的に伝送することができる。情報を伝送しないため、システムがシンプルであり、送信機と受信機の設計と実装を簡素なものとすることができる。
・第1送信機100の配置に関する情報
・受信機200の配置に関する情報
・消費電力に関する情報
・電力量に関する情報
図2は、図1に示す第1送信機100と、受信機200との構成例を表すブロック図である。図2に示すように、第1送信機100と受信機200とは、例えば、互いに所定間隔で離間する。例えば、第1送信機100と受信機200とは、数m程度の距離だけ隔てられて設置される。具体的には、例えば、第1送信機100は、屋内の高所、例えば、天井、又は壁に設けられた所定の高位置に固定して設置される。受信機200は、屋内の所定のデバイスに設置されたり、給電が必要なデバイスの近傍に載置されたりする。また、受信機200は、ユーザにより携帯されてもよい。第1送信機100は、所定の周波数、例えば、920MHz帯の電波により、受信機200へ給電信号を送信する。受信機200は、第1送信機100から送信される給電信号を電力へ変換し、変換した電力を充電するか、又は、変換した電力を所定のデバイスへ供給する。
なお、キャパシタは、PLL107と接続され、高品質な信号を生成し、不要な高周波成分を除去するためのローパスフィルタとしての役割を有するキャパシタとしても構わない。ローパスフィルタは、抵抗器とキャパシタを含み、高周波成分をキャパシタに流し、低周波成分を通過させる機能を有する。発振器101と、PLL107との間にローパスフィルタを設置することで、不要な高周波成分を除去し、出力信号の品質を向上させることができる。
制御装置C10は、記憶部C101、制御部C104を備える情報処理装置である。
本開示において、制御装置C10は、第1情報処理装置300、第2情報処理装置400とは異なる情報処理装置として開示するが、第1情報処理装置300または第2情報処理装置400が、制御装置C10の機能を有するものとしても構わない。つまり、制御装置C10は、第1情報処理装置300または第2情報処理装置400であっても良い。
また、制御装置C10が有する機能は、複数の第1送信機100の少なくともいずれか1つに含まれ、第1送信機100の機能の一部として実現しても良い。つまり、制御装置C10が実行可能な処理は、第1送信機100により実行されても良い。つまり、第1送信機100は、制御装置C10のハードウェアおよびソフトウェア構成を一部に含んでも良い。
例えば、複数の第1送信機100のいずれかが他の第1送信機100の親機(ホスト)として、制御装置C10の機能を発揮し、各種処理を実行しても良い。つまり、親機にかかる第1送信機100は、制御装置C10として機能するためのハードウェアおよびソフトウェア構成を一部に含む。
なお、全ての第1送信機100が、制御装置C10として機能するためのハードウェアおよびソフトウェア構成を一部に含む構成としても良い。この場合、選択された所定の第1送信機100が親機として、制御装置C10の機能を発揮しても良い。親機は、ユーザによる入力操作により選択されても良い。
図3は、制御装置C10の機能構成を示すブロック図である。
制御装置C10の記憶部C101は、アプリケーションプログラムC1011を備える。
アプリケーションプログラムC1011は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
制御装置C10の制御部C104は、記憶部C101に記憶されたアプリケーションプログラムC1011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
具体的に、制御装置C10は、複数の第1送信機100とイーサネット(Ethernet)、USB(Universal Serial Bus)、シリアル接続等の任意の有線接続規格に基づき有線接続されていても良い。制御装置C10の制御部C104は、有線接続を介して制御信号を第1送信機100へ送信することにより、第1送信機100の給電信号の送信、データ信号の送受信を制御することができる。
具体的に、制御装置C10は、複数の第1送信機100とWiFi、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、Zigbee(登録商標)、Z-Wave、LTE等の任意の無線接続規格に基づき無線接続されていても良い。制御装置C10の制御部C104は、無線接続を介して制御信号を第1送信機100へ送信することにより、第1送信機100の給電信号の送信、データ信号の送受信を制御することができる。
本開示におけるWPTシステム1の特徴を以下に説明する。
具体的に、中心周波数とは、第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波の周波数範囲のうち、周波数帯域の中央に位置する周波数のことを示す。なお、本開示において第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波は、電波法で定められた同じチャネル(略同一の周波数)の無線電波を送信するものとする。所定のチャネルごとに所定の基準周波数が割り当てられており、通常、当該基準周波数(センター周波数)に対して、±20ppm(Parts Per Million)の範囲内に含まれる周波数を有する無線電波は、同じチャネルの無線電波となる。例えば、所定チャネルの基準周波数をfとして、f × (1±20/1,000,000)[Hz]の範囲内に含まれる周波数を有する複数の電波は、同じチャネルの無線電波となる。
なお、本開示においては一例として日本の電波法に基づく同一チャネルの定義を説明したがこれに限られない。具体的に実施国の法令や、業界慣習等に基づき同一チャネルの範囲が定められても構わない。
例えば、アメリカ大陸系諸国では902MHz~928MHz、ヨーロッパ系諸国では865.0~865.6MHzの範囲内で任意の中心周波数を取ることとしても構わない。例えば、第1の送信機の中心周波数が902MHz、第2の送信機の中心周波数が928MHzとしても構わない。
その他、24GHz(ミリ波)などに対して適用しても構わない。
本開示における第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波は、電波型式N0Nである。電波形式がN0Nの電波は、無変調の連続波(CW)として知られおり、理論上は単一の周波数を持つべきものであるが、実際の送信機においては完全に一定の周波数を保つことは困難である。例えば、送信機が設置された環境における外気温の変化は、送信機のコンポーネント(特に発振器)の特性に影響を与え、送信機が送信する給電電波の周波数にも影響を与える。また、送信機が備える発振器、キャパシタ、抵抗などの電子部品には製造過程での微妙な個体差があり、送信周波数に影響を及ぼす場合がある。送信機に供給される電源からのノイズや電源の不安定さも送信機の周波数に影響を及ぼす。
本開示における中心周波数は、第1送信機100および第2送信機110が設置された所定の設置環境において、所定の期間に渡って送信される給電電波の最小値および最大値の平均値とする場合を一例として説明する。
第1送信機100の給電電波の中心周波数f1[Hz]は、第2送信機110の給電電波の中心周波数をf2[Hz]とした場合に、f2 × (1+1/1,000,000)[Hz]以上であり、かつ、f2 × (1+100/1,000,000)[Hz]以下の範囲で、第1送信機100の中心周波数f1および第2送信機110の中心周波数f2を相違させることが好適である。
第1送信機100の給電電波の中心周波数f1[Hz]は、第2送信機110の給電電波の中心周波数をf2[Hz]とした場合に、f2 × (1-1/1,000,000)[Hz]以下であり、かつ、f2 × (1-100/1,000,000)[Hz]以上の範囲で、第1送信機100の中心周波数f1および第2送信機110の中心周波数f2を相違させることが好適である。
第1送信機100の給電電波の中心周波数f1[Hz]は、第2送信機110の給電電波の中心周波数をf2[Hz]とした場合に、f2 × (1+1,000/1,000,000)[Hz]以下であり、かつ、f2 × (1-1,000/1,000,000)[Hz]以上であることが好適である。
上記2波の周波数の異なる波が重なると、9.2kHzで振幅(受信電力)が変動する。変動とは電力が強くなることと弱くなること両方が時間的に発生することである。強くなる時間と弱くなる時間の変動は短いほど時間的にロバストなふるまいといえる。第1送信機100の給電電波の中心周波数f1と、第2送信機110の給電電波の中心周波数f2とが、9.2kHz程度相違する場合の供給電力の時間的な変動は、概ね1/9.2kHz=100μ秒程度となる。特に、FA(Factory Automation)機器、ビーコン等に用いられるセンサ等における無線給電に適用する場合には、その程度の供給電力の時間的変動は給電装置の動作に影響を与えないため好適である。
具体的に、第1送信機100の給電電波の中心周波数が920MHzである場合に、第2送信機110の給電電波の中心周波数は、920MHz±9.2Hz前後が好適である。具体的に、第2送信機110の給電電波の中心周波数は、第1送信機100の給電電波の中心周波数から920MHz×(0.001/1,000,000)[Hz]=9.2Hz程度相違することが好適である。
上記2波の周波数の異なる波が重なると、9.2Hzで振幅(受信電力)が変動する。変動とは電力が強くなることと弱くなること両方が時間的に発生することである。強くなる時間と弱くなる時間の変動は短いほど時間的にロバストなふるまいといえる。第1送信機100の給電電波の中心周波数f1と、第2送信機110の給電電波の中心周波数f2とが、9.2Hz程度相違する場合の供給電力の時間的な変動は、概ね1/9.2Hz=10ミリ秒程度となる。特に、設置環境の環境条件(気温、湿度、気圧、照明条件、音響条件、放射線レベル、振動、風速と風向、またはその他の種類の環境要素等)を検出、測定、監視するためのデバイスである環境センサにおいては、蓄電される容量も多いためその程度の供給電力の時間的変動は給電装置の動作に影響を与えないため好適である。
・第1送信機100および第2送信機110の出力端子に接続されたキャパシタの容量が相違する。なお、ここでいうキャパシタは、PLL107に接続され、送信する電波信号の電源ノイズの影響を抑えるために用いられるローパスフィルタに含まれるキャパシタである。キャパシタは、第1送信機100または第2送信機110に少なくとも含まれる。
・第1送信機100および第2送信機110の設置環境の外気温が相違することにより、第1送信機100および第2送信機110のコンポーネント特性が相違する。また、第1送信機100および第2送信機110のコンポーネントが相違することにより、第1送信機100および第2送信機110の温度特性が変化する場合も含む。
・第1送信機100および第2送信機110に供給される電源電圧または電源電流が相違する。具体的に、マイコン103は、PLL107に対して供給する電力の電圧および電流を制御する。具体的に、第1送信機100および第2送信機110において、マイコン103がPLL107に対して供給する電力の電圧および電流を制御することにより、第1送信機100の給電電波の中心周波数と、第2送信機110の給電電波の中心周波数とを相違させる。
具体的に、第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波の中心周波数を、予め互いに相違する周波数としておくことが考えられる。また、第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波の中心周波数を、所定期間ごとにランダム、所定の時間変化パターンに応じて制御することにより、第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波の中心周波数を、互いに通信情報を受信することなしに相違させることができる。
これにより、無線給電システムの複雑さが低減され、送信機間の干渉が減少し、電力伝送の効率が向上する。また、通信が不要なため、セキュリティリスクを低減させることができる
制御装置C10の制御部C104による、第1送信機100の制御について説明する。
第1送信機100および第2送信機110の中心周波数は、第1送信機100および第2送信機110の温度を制御する温度制御手段と、第1送信機100および第2送信機110の電源電圧を制御する電源電圧制御手段と、第1送信機100および第2送信機110に電源電流を制御する電源電流制御手段と、の少なくともいずれか1以上の制御手段に基づき、第1送信機100および第2送信機110の中心周波数が異なるように制御される。
例えば、第1送信機100または第2送信機110が備えるマイコン103を制御することにより、送信機が備えるコンポーネントを発熱させ温度を制御しても良い。その他、別途、送信機が備える不図示のヒーター等を制御することにより、送信機の温度を制御しても良い。また、第1送信機100または第2送信機110が設置された設置環境における空調機器等を制御することにより第1送信機100または第2送信機110の温度を制御しても良い。
具体的に、第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波の中心周波数を、予め互いに相違する周波数としておくことが考えられる。また、第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波の中心周波数を、所定期間ごとにランダム、所定の時間変化パターンに応じて制御することにより、第1送信機100および第2送信機110が送信する給電電波の中心周波数を、互いに通信情報を受信することなしに相違させることができる。
これにより、送信機間の干渉が低減され、各送信機が効率的に電力を伝送することができ、無線給電システムの電力伝送性能が向上する。
具体的に、第1送信機100は、第2送信機110が送信する給電電波の周波数に関する情報を無線または有線通信により取得し、第1送信機100が送信する給電電波の周波数を、第2送信機110が送信する給電電波の周波数と異なるように制御しても良い。その他、第1送信機100は、制御装置C10を介して取得した、第2送信機110が送信する給電電波の周波数に関する情報に基づき、第1送信機100が送信する給電電波の周波数を、第2送信機110が送信する給電電波の周波数と異なるように制御しても良い。
例えば、第1送信機100および第2送信機110の距離が遠いほど、第1送信機100および第2送信機110の給電電波の周波数をより大きく相違させても良い。例えば、第1送信機100および第2送信機110の距離が遠いほど、第1送信機100および第2送信機110の給電電波の周波数をより小さく相違させても良い。
例えば、第1送信機100および第2送信機110の給電電波の出力値の差が大きいほど、第1送信機100および第2送信機110の給電電波の周波数をより大きく相違させても良い。例えば、第1送信機100および第2送信機110の給電電波の出力値の差が小さいほど、第1送信機100および第2送信機110の給電電波の周波数をより小さく相違させても良い。
そのような場合においては、1の受信機が1のアレーアンテナから無線電波により電力供給を受ける場合において、受信機が設置されている空間内の位置によらず受信機は安定的に1のアレーアンテナから電力供給を受けることができる。具体的に、受信機が十分な電力供給を受けることができない空間的位置(デッドスポット)が発生することを抑制することができる。これにより、1のアレーアンテナは給電空間の全体に渡ってより均一に電力を給電することができる。
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
第1送信機と、第2送信機と、少なくとも1の受信機から構成される無線給電システムにおいて、第1送信機(100)および第2送信機(110)は、受信機(200)に対して給電電波を介して無線により電力供給が可能であり、第1送信機の給電電波の中心周波数は、第2送信機の給電電波の中心周波数と異なり、第1送信機および第2送信機の給電電波は、略継続的な連続波とみなすことができる無線電波である、無線給電システム。
1の受信機が複数の送信機から無線電波により電力供給を受ける場合において、受信機が設置されている空間内の位置によらず受信機は安定的に複数の送信機から電力供給を受けることができる。具体的に、受信機が十分な電力供給を受けることができない空間的位置(デッドスポット)が発生することを抑制することができる。これにより、送信機は給電空間の全体に渡ってより均一に電力を給電することができる。
第1送信機(100)の給電電波の周波数は、第2送信機(110)の給電電波の周波数と同じチャネルに属する無線電波である、付記1記載の無線給電システム。
これにより、同一の無線電波の周波数帯域にかかるチャネルに属する給電電波を送信する第1送信機および第2送信機において、受信機へ十分な電力を供給しつつ、給電空間内に安定的な電力供給を行うことができない空間的位置(デッドスポット)が生じることを抑制することができる。これにより、複数の送信機は同一チャネルの周波数帯の給電電波により受信機に対して電力を供給しつつ、送信機は給電空間の全体に渡ってより均一に電力を給電することができる。
第1送信機(100)および第2送信機(110)は、受信機(200)と通信電波を介して無線による情報通信が可能であり、第1送信機および第2送信機の給電電波は、無変調、変調信号無し、無情報の無線電波である、付記1記載の無線給電システム。
これにより、電力伝送効率が向上する。給電電波に対して、通信に不要な情報を含めないことができる。
第1送信機の給電電波の中心周波数f1[Hz]は、第2送信機の給電電波の中心周波数をf2[Hz]とした場合に、f2×(1+1000/1,000,000)[Hz]以下であり、かつ、f2×(1-1000/1,000,000)[Hz]以上である、付記1記載の無線給電システム。
1の受信機が複数の送信機から無線電波により電力供給を受ける場合において、受信機が設置されている空間内の位置によらず受信機は安定的に複数の送信機から電力供給を受けることができる。具体的に、デッドスポットの発生を特に抑制することができる。
第1送信機の給電電波の中心周波数f1[Hz]は、第2送信機の給電電波の中心周波数をf2[Hz]とした場合に、f2×(1+0.001/1,000,000)[Hz]以上であり、または、f2×(1-0.001/1,000,000)[Hz]以下である、付記4記載の無線給電システム。
1の受信機が複数の送信機から無線電波により電力供給を受ける場合において、受信機が設置されている空間内の位置によらず受信機は安定的に複数の送信機から電力供給を受けることができる。
第1送信機および第2送信機の出力端子に接続されたキャパシタ容量は互いに異なることにより、第1送信機の給電電波の中心周波数は、第2送信機の給電電波の中心周波数と異なる、付記1記載の無線給電システム。
これにより、第1送信機と第2送信機との中心周波数とを相違させることができる。受信機が設置されている空間内の位置によらず、複数の送信機から1の受信機へ安定的に電力を供給可能な無線給電システムを実現することができる。
第1送信機および第2送信機の中心周波数は、第1送信機および第2送信機の温度を制御する温度制御手段と、第1送信機および第2送信機の電源電圧を制御する電源電圧制御手段と、第1送信機および第2送信機に電源電流を制御する電源電流制御手段と、の少なくともいずれか1以上の制御手段に基づき、第1送信機および第2送信機の中心周波数が異なるように制御される、付記1記載の無線給電システム。
受信機が設置されている空間内の位置によらず、複数の送信機から1の受信機へ安定的に電力を供給可能な無線給電システムを実現することができる。
無線給電システムは、第1送信機および第2送信機を制御可能な制御装置を備え、制御装置は、第1送信機の給電電波の中心周波数が、第2送信機の給電電波の中心周波数とは異なるように制御する、付記1記載の無線給電システム。
受信機が設置されている空間内の位置によらず、複数の送信機から1の受信機へ安定的に電力を供給可能な無線給電システムを実現することができる。
第1送信機および第2送信機は、互いに通信するための通信手段を備え、第1送信機または第2送信機は、通信手段を介して受信した通信情報に基づき、第1送信機の給電電波の中心周波数が、第2送信機の給電電波の中心周波数と異なるように制御する、付記1記載の無線給電システム。
受信機が設置されている空間内の位置によらず、複数の送信機から1の受信機へ安定的に電力を供給可能な無線給電システムを実現することができる。送信機間の干渉が低減され、各送信機が効率的に電力を伝送することができ、システムの電力伝送性能が向上する。
第1送信機または第2送信機は、互いに通信情報を受信することなしに、第1送信機の給電電波の中心周波数が、第2送信機の給電電波の中心周波数と異なるように制御する、付記1記載の無線給電システム。
受信機が設置されている空間内の位置によらず、複数の送信機から1の受信機へ安定的に電力を供給可能な無線給電システムを実現することができる。システムの複雑さが低減され、送信機間の干渉が減少し、電力伝送の効率が向上する。また、通信が不要なため、セキュリティリスクを低減させることができる。
Claims (9)
- 第1送信機と、第2送信機と、少なくとも1の受信機から構成される無線給電システムにおいて、
前記第1送信機および前記第2送信機は、前記受信機に対して給電電波を介して無線により電力供給が可能であり、
前記第1送信機の給電電波の中心周波数は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なり、
前記第1送信機および前記第2送信機の給電電波は、略継続的な連続波とみなすことができる無線電波であり、
前記第1送信機および前記第2送信機の出力端子に接続されたキャパシタ容量は互いに異なることにより、前記第1送信機の給電電波の中心周波数は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なる、
無線給電システム。 - 第1送信機と、第2送信機と、少なくとも1の受信機から構成される無線給電システムにおいて、
前記第1送信機および前記第2送信機は、前記受信機に対して給電電波を介して無線により電力供給が可能であり、
前記第1送信機の給電電波の中心周波数は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なり、
前記第1送信機および前記第2送信機の給電電波は、略継続的な連続波とみなすことができる無線電波であり、
前記第1送信機の給電電波の中心周波数f1[Hz]は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数をf2[Hz]とした場合に、f2 × (1+1000/1,000,000)[Hz]以下であり、かつ、f2 × (1-1000/1,000,000)[Hz]以上である、
無線給電システム。 - 前記第1送信機の給電電波の中心周波数f1[Hz]は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数をf2[Hz]とした場合に、f2 × (1+0.001/1,000,000)[Hz]以上であり、または、f2 × (1-0.001/1,000,000)[Hz]以下である、
請求項2記載の無線給電システム。 - 第1送信機と、第2送信機と、少なくとも1の受信機から構成される無線給電システムにおいて、
前記第1送信機および前記第2送信機は、前記受信機に対して給電電波を介して無線により電力供給が可能であり、
前記第1送信機の給電電波の中心周波数は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なり、
前記第1送信機および前記第2送信機の給電電波は、略継続的な連続波とみなすことができる無線電波であり、
前記第1送信機および前記第2送信機の中心周波数は、前記第1送信機および前記第2送信機の温度を制御する温度制御手段に基づき、前記第1送信機および前記第2送信機の中心周波数が異なるように制御される、
無線給電システム。 - 第1送信機と、第2送信機と、少なくとも1の受信機と、前記第1送信機および前記第2送信機を制御可能な制御装置と、から構成される無線給電システムにおいて、
前記第1送信機および前記第2送信機は、前記受信機に対して給電電波を介して無線により電力供給が可能であり、
前記第1送信機の給電電波の中心周波数は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なり、
前記第1送信機および前記第2送信機の給電電波は、略継続的な連続波とみなすことができる無線電波であり、
前記制御装置は、前記第1送信機の給電電波の中心周波数が、前記第2送信機の給電電波の中心周波数とは異なるように制御し、
前記制御装置は、前記第1送信機、前記第2送信機および前記少なくとも1の受信機とは異なる情報処理装置である、
無線給電システム。 - 第1送信機と、第2送信機と、少なくとも1の受信機から構成される無線給電システムにおいて、
前記第1送信機および前記第2送信機は、前記受信機に対して給電電波を介して無線により電力供給が可能であり、
前記第1送信機の給電電波の中心周波数は、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なり、
前記第1送信機および前記第2送信機の給電電波は、略継続的な連続波とみなすことができる無線電波であり、
前記第1送信機および前記第2送信機は、互いに通信するための通信手段を備え、
前記第1送信機または前記第2送信機は、前記通信手段を介して受信した通信情報に基づき、前記第1送信機の給電電波の中心周波数が、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なるように制御する、
無線給電システム。 - 前記第1送信機または前記第2送信機は、互いに通信情報を受信することなしに、前記第1送信機の給電電波の中心周波数が、前記第2送信機の給電電波の中心周波数と異なるように制御する、
請求項1から4のいずれか記載の無線給電システム。 - 前記第1送信機の給電電波の周波数は、前記第2送信機の給電電波の周波数と同じチャネルに属する無線電波である、
請求項1から6のいずれか記載の無線給電システム。 - 前記第1送信機および前記第2送信機は、前記受信機と通信電波を介して無線による情報通信が可能であり、
前記第1送信機および前記第2送信機の給電電波は、無変調、変調信号無し、無情報の無線電波である、
請求項1から6のいずれか記載の無線給電システム。
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