JP7469369B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は遊技機に関し、遊技機の性能向上に寄与する技術に関する。
弾球遊技機や回動遊技機においては液晶表示画面、スピーカ、LED、役物、振動体、ブロワー等を用いた各種の演出を行って遊技を盛り上げる工夫をしている。
下記特許文献では、各種演出動作の制御のための技術が開示されている。
特開2014-64693号公報
このような遊技機では、採用するLED等の素子の種別やドライバチップ等に応じて回路設計や基板パターン配線等を行うが、多様な素子を用いることで基板上の構成が複雑化している。このため基板上で適切な表示を行うことがある。通常、ほぼ全ての基板においてパターン形成後の基板にシルク印刷により、部品番号や端子番号などの表示を行う。
本発明では、このような事情に応じて、基板上の表示の視認性の向上や、基板製造の効率化を実現する構成を提案する。
本発明の遊技機は、第1基板と、第2基板と、を有し、前記第1基板には、配線パターンと同じ導電材料で形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第1の端子情報が設けられ、かつ前記第1基板には導電材料とは異なる材料で形成される端子情報が設けられず、前記第2基板は前記第1基板よりも電源電圧の系統数が多く、前記第2基板には、導電材料とは異なる材料で配線パターンと重なって形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第2の端子情報が設けられ、かつ導電材料と同じ材料で形成される端子情報が設けられていない
本発明の遊技機の構成によれば、製造方式を使い分けることで、全体としての効率化やコストダウンを実現しつつ、基板に応じて見やすい表示を実現できる。
本発明に係る実施の形態の遊技機の外観を示す正面側の斜視図である。 実施の形態の遊技機の遊技盤の構成を示す図である。 実施の形態の遊技機の制御構成を示すブロック図である。 実施の形態の先読み予告演出の例の説明図である。 実施の形態の遊技機の扉を開いた状態の斜視図である。 実施の形態の遊技機の内枠を開いた状態の斜視図である。 実施の形態の遊技盤の裏側の基板配置の説明図である。 実施の形態の遊技機の扉及び内枠の基板配置の説明図である。 実施の形態の遊技機の内枠の基板配置の説明図である。 各種デバイスの配置の説明図である。 基板の接続構成のブロック図である。 電源基板の説明図である。 主制御基板の表面の説明図である。 主制御基板の表面の導電材料による配線パターンの説明図である。 主制御基板の表面の印刷による表示の説明図である。 基板製造工程のフローチャートである。 サイドユニット上LED基板630の回路図である。 LEDドライバ631の端子の説明図である。 サイドユニット上LED基板630の表面層のパターンの説明図である。 サイドユニット上LED基板630の表面層の一部拡大図である。 サイドユニット上LED基板630の裏面層のパターンの説明図である。 サイドユニット上LED基板630の裏面層の一部拡大図である。 LED基板780の回路図である。 LED基板780の表面層のパターンの説明図である。 LED基板780の表面層の一部拡大図である。 LED基板780の裏面層のパターンの説明図である。 LED基板790の回路図である。 LED基板790の表面層のパターンの説明図である。 LED基板790の表面層の一部拡大図である。 LED基板790の裏面層のパターンの説明図である。 装飾基板820の回路図である。 装飾基板820の表面層のパターンの説明図である。 装飾基板820の裏面層のパターンの説明図である。 端子情報の形成状態の説明図である。
以下、添付図面を参照し、本発明に係る実施の形態を次の順序で説明する。
<1.遊技機の構造>
<2.遊技機の制御構成>
[2.1 主制御基板]
[2.2 演出制御基板]
<3.動作の概要説明>
[3.1 遊技状態]
[3.2 図柄変動表示ゲーム]
[3.3 当りについて]
[3.4 演出について]
<4.開閉構造と基板の配置>
<5.基板構成>
[5.1 各基板の接続状態]
[5.2 主制御基板のパターン]
[5.3 基板製造工程]
<6.第1基板例>
[6.1 サイドユニット上LED基板630]
[6.2 LED基板780]
[6.3 LED基板790]
[6.4 装飾基板820]
<7.実施の形態の特徴的な構成及び効果>
<8.その他>
<1.遊技機の構造>

図1及び図2を参照して、本発明に係る実施形態としてのパチンコ遊技機1の構造について説明する。図1はパチンコ遊技機1の外観を示す正面側の斜視図を、図2はパチンコ遊技機1が有する遊技盤3の正面側を示した図である。
なお、パチンコ遊技機1の場合、枠部材と、枠部材に対して開閉可能に設けられた扉部材と、枠部材に対して交換可能に取り付けられた交換部材を有する。
以下説明するパチンコ遊技機1では、枠部材に相当する構成としての内枠2、扉部材に相当する構成としての扉6、交換部材に相当する構成としての遊技盤3を有することになる。
図1に示すパチンコ遊技機1(以下「遊技機1」と略称する場合がある)は、木製の外枠4の前面に額縁状の内枠2を開閉可能に取り付け、内枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3(図2参照)を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを内枠2の開口部に臨ませた構成を有する。遊技盤3は内枠2に対して交換可能に着脱できるため交換部材と呼ぶことができる。
この遊技領域3aの前側には、透明ガラスを支持した扉6が設けられている。また遊技盤3の背面側には、遊技動作を制御するための各種制御基板(図3参照)が配設されている。
扉6の前側(遊技者側)においては、例えば遊技盤3の周囲の全部又は一部を囲むような装飾ユニットとしてサイドユニット10が形成されている。
サイドユニット10は、それ自体が遊技機1のテーマに合わせた装飾形状とされるとともに、内部にLEDや役物等の演出部材が設けられることもあり、遊技者に遊技の雰囲気を伝える演出効果を発揮する。このサイドユニット10は扉6に対して交換可能に取り付けられたユニットとされる。
扉6の前側には扉ロック解除用のキーシリンダ(図示せず)が設けられており、このキーシリンダにキーを差し込んで一方側に操作すれば内枠2に対する扉6のロック状態を解除して扉6を前側に開放でき、また、他方側に操作すれば外枠4に対する内枠2のロック状態を解除して内枠2を前側に開放できるようになっている。
扉6の下側には、ヒンジ(図示せず)により内枠2に開閉自在に枢支された前面操作パネル7が配置されている。
前面操作パネル7には、上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が形成されている。
また上受け皿ユニット8には、上受け皿9に貯留された遊技球を遊技機1の下方に抜くための球抜きボタン14と、遊技球貸出装置(図示せず)に対して遊技球の払い出しを要求するための球貸しボタン11と、遊技球貸出装置に挿入した有価価値媒体の返却を要求するためのカード返却ボタン12とが設けられている。
また上受け皿ユニット8には、遊技者が操作可能に構成された演出ボタン13(操作手段)が設けられている。この演出ボタン13は、所定の入力受付期間中に内蔵ランプ(ボタンLED75)が点灯されて操作可能(入力受付可能)となり、その内蔵ランプ点灯中に所定の操作(押下、連打、長押し等)をすることにより演出に変化をもたらすことが可能となっている。
また上受け皿ユニット8には、遊技者やホールスタッフ等の使用者が各種の項目の選択や方向指示等を行うための十字キー15aや、選択項目の決定を指示するための決定ボタン15b等の操作子が設けられている。
また前面操作パネル7の右端部側には、発射装置32(図3参照)を作動させるための発射操作ハンドル15が設けられている。
また内枠2の上部の両側と発射操作ハンドル15の上側とには、音響により音演出効果(効果音)を発揮するスピーカ46が設けられている。図1では内枠2の上部の2つのスピーカ46のみを示している。
複数のスピーカ46により、演出に関する音などについて、いわゆるステレオ音響再生や、より多チャネルの音響再生を行うことができるようにされている。
また、扉6の適所には、光の装飾により光演出効果を発揮する装飾ランプ45(例えばフルカラーLEDによる光演出用LED等:図3参照)が複数設けられている。この装飾ランプ45としてのフルカラーLED(光演出用LED)等は、パチンコ遊技機1の周囲、例えば扉6の周縁やサイドユニット10内に複数個設けられている。
図2を参照して、遊技盤3の構成について説明する。
図示の遊技盤3には、発射された遊技球を案内する球誘導レール5が盤面区画部材として環状に装着されており、この球誘導レール5取り囲まれた略円形状の領域が遊技領域3a、四隅は非遊技領域となっている。
この遊技領域3aの略中央部には、例えば3つ(左、中、右)の表示エリア(図柄変動表示領域)において、独立して数字やキャラクタや記号などによる複数種類の装飾図柄(例えば、左図柄(左表示エリア対応)、中図柄(中表示エリア対応)、右図柄(右表示エリア対応))の変動表示動作(変動表示および停止表示)が可能である液晶表示装置(LCD)36が設けられている。
この液晶表示装置36は、後述する演出制御基板30の制御の下、装飾図柄の変動表示動作の他、種々の演出を画像により表示する。
また遊技領域3a内には、液晶表示装置36の表示面の周りを遠巻きに囲繞する形でセンター飾り48が設けられている。センター飾り48は、遊技盤3の前面側に沿って設けられ、周囲の遊技球から液晶表示装置36の表示面を保護すると共に、遊技球の打ち出しの強さ又はストローク長により、遊技球の流路を左右に振り分けることを可能とする流路振分手段として働く。
本実施形態では、センター飾り48の存在によって遊技領域3a内の上部両側(左側と右側)に遊技球の流路が形成されるように、センター飾り48は遊技領域3aのほぼ中央部に配置されている。発射装置32により遊技領域3aの上部側に打ち込まれた遊技球は、鎧枠部48bの上部側で左右に振り分けられ、センター飾り48の左側の左流下経路3bと右側の右流下経路3cとの何れかを流下する。
また遊技盤3の下部の非遊技領域は各種機能表示部となっており、ドット表示器による特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示手段)と特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示手段)とが設けられている。
なお特別図柄表示装置38a、38bを含む各種機能表示部を図4に拡大して示している。
特別図柄表示装置38a、38bでは、ドット表示器により表現される「特別図柄」の変動表示動作による特別図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして上記の液晶表示装置36では、特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、画像による装飾図柄を変動表示して、種々の予告演出(演出画像)と共に装飾図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている(これらの図柄変動表示ゲームについての詳細は追って説明する)。
また各種機能表示部には、特別図柄表示装置38a、38bと同じくドット表示器からなる複合表示装置(保留複合表示用LED表示器)38cが配設されている。複合と称したのは、特別図柄1、2、普通図柄の作動保留球数の表示、変動時間短縮機能作動中(時短中)および高確率状態中(高確中)の状態報知という、5つの表示機能を有する保留・時短・高確複合表示装置(以下単に「複合表示装置」と称する)であるからである。
また各種機能表示部には、同じくドット表示器からなる複合表示装置38dが設けられている。
この複合表示装置38dでは、4つのLEDの点灯・消灯状態の組合せにより、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を報知するラウンド数表示が行われる。例えば4つのLEDの点灯・消灯状態の組合せにより、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を報知する。
また複合表示装置38dでは、普通図柄表示として、1個のLEDにより表現される普通図柄の変動表示動作により普通図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また複合表示装置38dでは、3個のLEDにより右打ち表示が行われるようになっている。
図2のセンター飾り48の下方には、内部に始動口34(第1の特別図柄始動口:第1の始動手段)が設けられている。始動口34の内部には、遊技球の通過を検出する検出センサ34a(始動口センサ34a、図3参照)が形成されている。
また右流下経路3cには、開閉動作を行う始動口35(第2の特別図柄始動口:第2の始動手段)が設けられ、内部には、遊技球の通過を検出する検出センサ35a(始動口センサ35a:図3参照)が形成されている。
第1の特別図柄始動口である始動口34は、特別図柄表示装置38aにおける第1の特別図柄(以下、第1の特別図柄を「特別図柄1」と称し、場合により「特図1」と略称する)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、始動口開閉手段(始動口を開放又は拡大可能にする手段)を有しない入賞率固定型の入賞装置として構成されている。本実施形態では、遊技領域3a内の遊技球落下方向変換部材(例えば遊技くぎ、風車44、センター飾り48など)の作用により、始動口34へは、左流下経路3bを流下してきた遊技球については入球(入賞)容易な構成であるのに対し、右流下経路3cを流下してきた遊技球については入球困難または入球不可能な構成となっている。
始動口35は、特別図柄表示装置38bにおける第2の特別図柄(以下、第2の特別図柄を「特別図柄2」と称し、場合により「特図2」と略称する)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、この始動口35の入賞領域は、入賞可能な開状態と、入賞を不可能にする閉状態とに開閉可能に構成される。
始動口35は、特別図柄表示装置38bにおける特別図柄2の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、普通電動役物41によって開閉制御がなされる可変始動口として構成されている。
普通電動役物41は、始動口35への遊技球の入球を可能とする開状態と、始動口35への遊技球の入球を困難または不可能にする閉状態とに制御される。
また遊技領域3aにおける左右下方には、一般入賞口43が2つ設けられており、それぞれの内部には、遊技球の通過を検出する一般入賞口センサ43aが形成されている。
また遊技盤の領域内には遊技球の流下を妨害しない位置に、視覚的演出効果を奏する可動体役物(図示せず)が配設されている。
また普通電動役物41の斜め上方、つまり右流下経路3cの中間部より上部側には、遊技球が通過可能な通過ゲート(特定通過領域)からなる普通図柄始動口37(第3の始動手段)が設けられている。この普通図柄始動口37は、複合表示装置38dの普通図柄の変動表示動作に係る入賞口であり、その内部には、通過する遊技球を検出する普通図柄始動口センサ37a(図3参照)が形成されている。なお本実施形態では、普通図柄始動口37は右流下経路3c側にのみに形成され、左流下経路3b側には形成されていない。しかし本発明はこれに限らず、左流下経路3bのみに形成してもよいし、両流下経路にそれぞれ形成してもよい。
右流下経路3c内の普通図柄始動口37からの経路途中には、開放扉52bにより大入賞口50を開放または拡大可能に構成された特別変動入賞装置52(特別電動役物)が設けられており、その内部には大入賞口50に入球した遊技球を検出する大入賞口センサ52a(図3参照)が形成されている。
大入賞口50の周囲は、流下する遊技球を大入賞口50の方向に寄せる働きをする案内部55や風車53が設けられている。
大入賞口50への遊技球の入球過程は次のようになる。
センター飾り48の上面と球誘導レール5との間の遊動領域を通過し右流下経路3cを経た遊技球は、案内部55によって大入賞口50の方向に導かれる。大入賞口50が開いている状態(大入賞口開状態)であれば、遊技球が大入賞口50内に導かれる。
なお本実施形態の遊技機1では、遊技者が特別変動入賞装置52側に発射位置を狙い定めた場合(遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定めた場合)、始動口34側には遊技球が誘導され難い、又は誘導されない構成となっている。従って「大入賞口閉状態」であれば、始動口34への入賞が困難又は不可能とされるようになっている。
また始動口35は、後述の電サポ有り状態を伴う遊技状態になると、通常状態よりも有利な開閉パターンで動作するようになっている。
本実施形態の場合、遊技者がどのような打ち方をすれば有利な状況となるかについては、遊技状態に応じて変化する。具体的には、後述の「電サポ無し状態」を伴う遊技状態であれば、遊技球が左流下経路3bを通過するように狙いを定める「左打ち」が有利とされ、後述の「電サポ有り状態」を伴う遊技状態であれば、遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定める「右打ち」が有利とされる。
本実施形態の遊技機1においては、遊技領域3aに設けられた各種入賞口のうち、普通図柄始動口37以外の入賞口への入賞があった場合には、各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの賞球数(例えば、始動口34または始動口35は3個、大入賞口50は13個、一般入賞口43は10個)が遊技球払出装置19(図3参照)から払い出されるようになっている。上記の各入賞口に入賞しなかった遊技球は、アウト口49を介して遊技領域3aから排出される。
ここで「入賞」とは、入賞口がその内部に遊技球を取り込んだり、或いは入賞口が遊技球を内部に取り込む構造ではなく通過型のゲートからなる入賞口(例えば、普通図柄始動口37)である場合はそのゲートを遊技球が通過したりすることを言い、実際には入賞口ごとに形成された各入賞検出スイッチにより遊技球が検出された場合、その入賞口に「入賞」が発生したものとして扱われる。この入賞に係る遊技球を「入賞球」とも称する。なお、入賞口に遊技球が入口すれば、その遊技球は入賞検出スイッチにより検出されることとなるため、本明細書中では特に断りのない限り、入賞検出スイッチに遊技球が検出されたか否かによらず、入賞口に遊技球が入口した場合を含めて「入賞」と称する場合がある。
<2.遊技機の制御構成>

図3のブロック図を参照して、遊技機1の遊技動作制御を実現するための構成(制御構成)について説明する。
本実施形態の遊技機1は、遊技動作全般に係る制御(遊技動作制御)を統括的に司る主制御基板(主制御手段)20と、主制御基板20から演出制御コマンドを受けて、演出手段による演出の実行制御(現出制御)を統括的に司る演出制御基板30(演出制御手段)と、賞球の払い出し制御を行う払出制御基板(払出制御手段)29と、外部電源(図示せず)から遊技機1に必要な電源を生成し供給する電源基板(電源制御手段(図示せず))と、を有して構成される。
なお、図3において、各部への電源供給ルートは省略している。
[2.1 主制御基板]
主制御基板20は、CPU(Central Processing Unit)20a(主制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、遊技動作制御手順を記述した制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータを格納するROM(Read Only Memory)20b(主制御ROM)と、ワーク領域やバッファメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)20c(主制御RAM)とを搭載し、全体としてマイクロコンピュータを構成している。
また図示はしていないが、主制御基板20は、周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を実現するためのCTC(Counter Timer Circuit)、及び主制御CPU20aに割込み信号を付与するタイマ割込み等の割込許可/割込禁止機能を発揮する割込みコントローラ回路、及び電源投入時や遮断時や電源異常などを検知してシステムリセット信号を出力して主制御CPU20aをリセット可能なリセット回路、及び制御プログラムの動作異常を監視するウォッチドッグタイマ(WDT)回路、及び予め設定したアドレス範囲内でプログラムが正しく実行されているか否かを監視する指定エリア外走行禁止(IAT)回路、及びハードウェア的に一定範囲の乱数を生成するためのカウンタ回路等も備えている。
上記カウンタ回路は、乱数を生成する乱数生成回路と、その乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを含んで構成され、全体として16ビットカウンタとして働く。主制御CPU20aは、処理状態に応じて上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数生成回路が示している数値を内部抽選用乱数値(大当り判定用乱数(乱数の大きさ:65536))として取得し、その乱数値を大当り抽選に利用する。なお、内部抽選用乱数は、当り狙い打ち等のゴト行為を防ぐために、適宜なソフトウェア処理で生成しているソフト乱数値と、ハード乱数値とを加算したものを取得している。
主制御基板20には、始動口34への入賞(入球)を検出する始動口センサ34aと、始動口35への入賞を検出する始動口センサ35aと、普通図柄始動口37の通過を検出する普通図柄始動口センサ37aと、大入賞口50への入賞を検出する大入賞口センサ52aと、一般入賞口43への入賞を検出する一般入賞口センサ43aと、アウト口49から排出される遊技球(アウト球)を検出するOUT監視スイッチ49aが接続され、主制御基板20はこれらから出力される検出信号を受信可能とされている。主制御基板20は、各センサからの検出信号に基づき、何れの入賞口に遊技球が入球したのかを把握可能とされる。
また主制御基板20には、始動口35の可動翼片を開閉制御するための普通電動役物ソレノイド41cと、大入賞口50の開放扉52bを開閉制御するための大入賞口ソレノイド52cとが接続され、主制御基板20はこれらを制御するための制御信号を送信可能となっている。
さらに主制御基板20には、特別図柄表示装置38aと特別図柄表示装置38bとが接続され、主制御基板20は、特別図柄1、2を表示制御するための制御信号を送信可能とされている。さらにまた、主制御基板20には、複合表示装置38cが接続され、保留数表示や状態表示を制御するための制御信号を送信可能とされている。
また、主制御基板20には、複合表示装置38dが接続され、主制御基板20は、複合表示装置38dに表示される普通図柄表示、右打ち表示、ラウンド表示の表示制御するための制御信号を送信可能とされている。
さらに、主制御基板20には、枠用外部集中端子基板21が接続され、主制御基板20は、枠用外部集中端子基板21を介し、遊技機外部に設けられたホールコンピュータHCに対し所定の遊技情報(例えば、大当り情報、賞球数情報、図柄変動実行情報等)を送信可能とされている。
なお、ホールコンピュータHCは、主制御基板20からの遊技情報を監視して、パチンコホールの遊技機の稼働状況を統括的に管理するための情報処理装置(コンピュータ装置)である。
さらにまた、主制御基板20には、払出制御基板(払出制御部)29が接続され、賞球の払い出しの必要がある場合には、払出制御基板29に対し、払い出しに関する制御コマンド(賞球数を指定する払出制御コマンド)を送信可能とされている。
払出制御基板29には、発射装置32を制御する発射制御基板(発射制御部)28と、遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置(遊技球払出手段)19とが接続されている。この払出制御基板29の主な役割は、主制御基板20からの払出制御コマンドの受信、払出制御コマンドに基づく遊技球払出装置19の賞球払い出し制御、主制御基板20への状態信号の送信などである。
遊技球払出装置19には、遊技球の供給不足を検出する補給切れ検出センサ19aや払い出される遊技球(賞球)を検出する球計数センサ19bが設けられており、払出制御基板29は、これらの各検出信号を受信可能とされている。また遊技球払出装置19には、遊技球を払い出すための球払出機構部(図示せず)を駆動する払出モータ19cが設けられており、払出制御基板29は、払出モータ19cを制御するための制御信号を送信可能とされている。
さらに、払出制御基板29には、上受け皿9が遊技球で満杯状態を検出する満杯検出センサ60(本実施形態では、上受け皿9に貯留される遊技球の貯留状態を検出する検出センサ)と、前扉開放センサ61(例えば扉6や内枠2の開放状態を検出する検出センサ)が接続されている。
払出制御基板29は、満杯検出センサ60、前扉開放センサ61、補給切れ検出センサ19a、球計数センサ19bからの検出信号に基づいて、主制御基板20に対して、各種の状態信号を送信可能となっている。この状態信号には、満杯状態を示す球詰り信号、少なくとも内枠2が開放されていることを示す扉開放信号、遊技球払出装置19からの遊技球の供給不足を示す補給切れ信号、賞球の払出不足や球計数センサ19bに異常が発生したこと示す計数エラー信号、払い出し動作が完了したことを示す払出完了信号などが含まれ、様々な状態信号を送信可能な構成となっている。主制御基板20は、これら状態信号に基づいて、内枠2の開放状態(扉開放エラー)や、遊技球払出装置19の払出動作が正常か否か(補給切れエラー)や、上受け皿9の満杯状態(球詰りエラー)等を監視する。
さらにまた、払出制御基板29には発射制御基板28が接続され、発射制御基板28に対し発射を許可する許可信号を送信可能とされている。発射制御基板28は、払出制御基板29からの許可信号が出力されていることに基づき、発射装置32に設けられた発射ソレノイド(図示せず)への通電を制御し、発射操作ハンドル15の操作による遊技球の発射動作を実現している。具体的には、払出制御基板29から発射許可信号が出力されていること(発射許可信号ON状態)、発射操作ハンドル15に設けられたタッチセンサにより遊技者がハンドルに触れていることを検出されていること、発射操作ハンドル15に設けられた発射停止スイッチ(図示せず)が操作されていないことを条件に、遊技球の発射動作が許容される。従って、発射許可信号が出力されていない場合には(発射許可信号OFF状態)、発射操作ハンドル15を操作しても発射動作は実行されず、遊技球が発射されることはない。また、遊技球の打ち出しの強さは、発射操作ハンドル15の操作量に応じて変化可能となっている。
なお、払出制御基板29が上記球詰りエラーを検出すると、主制御基板20に球詰り信号を送信すると共に発射制御基板28に対する発射許可信号の出力を停止し(発射許可信号OFF)、上受け皿9の満杯状態が解消されるまで打ち出し動作を停止する制御を行うようになっている。
また、払出制御基板29は、発射制御基板28に対する発射の許可信号の出力を、主制御基板20より発射許可が指示されたことを条件に行う。
主制御基板20にはRAMクリアスイッチ98が接続されており、これらスイッチからの検出信号を受信可能とされている。
RAMクリアスイッチ98は、主制御RAM20cの所定領域を初期化することを指示入力するための例えば押しボタン式のスイッチとされる。
RAMクリアスイッチ98は、内枠2が開放された状態で操作可能に設けられたRAMクリアボタンの操作に応じてON/OFFされる。
RAMクリアスイッチ98は、遊技機1内部の適所に設けられている。例えば、主制御基板20上に配置される。
また主制御基板20は、性能表示器97が接続されている。
性能表示器97は、例えば7セグメント表示器を有して構成され、性能情報(後述する)の表示が可能とされた表示手段として機能する。性能表示器97は、例えば主制御基板20上の視認し易い位置に搭載されている。
(性能表示について)
主制御基板20は、性能表示器97に対し所定の性能情報を表示させるための制御信号を送信可能とされている。
性能情報とは、パチンコホールや関係各庁が確認したい情報であり、遊技機1に対する過剰賞球等の不正賞球ゴトの有無や遊技機1本来の出玉性能などに関する情報などがその代表例である。従って、性能情報自体は、予告演出等とは異なり、遊技者が遊技に興じる際に、その遊技進行自体には直接的に関係の無い情報となる。
このため性能表示器97は、遊技機1内部、例えば、主制御基板20、払出制御基板29、発射制御基板28、上記中継基板、演出制御基板30上や、基板ケース(基板を保護する保護カバー)など、内枠2が開放状態とされたときに表示情報を視認可能となる位置に設けられている。
ここで、性能情報には、具体的に次のような情報を採用することができる。
(1)特定状態中において入賞により払い出された総払出個数(特定中総賞球数:α個)を、当該特定状態中おいて遊技領域3aから排出された総アウト球数(特定中アウト個数:β個)で除した値(α/β)に基づく情報(特定比率情報)を、性能情報として採用することができる。
上記「総払出個数」とは、入賞口(始動口34、始動口35、一般入賞口43、大入賞口50)に入賞した際に払い出された遊技球(賞球)の合計値である。本実施形態の場合、始動口34または始動口35は3個、大入賞口50は13個、一般入賞口43は10個である。
また、特定状態として、何れの状態を採用するかについては、如何なる状態下の性能情報を把握したいかに応じて適宜定めることができる。本実施形態の場合であれば、通常状態、潜確状態、時短状態、確変状態、大当り遊技中のうち、何れの状態も採用することができる。また、複数種類の状態を計測対象としてもよい。例えば、通常状態と確変状態や、当り遊技中を除く全ての遊技状態等であり、その計測対象とする種類は適宜定めることができる。
また、特定状態中の期間として、大当り抽選確率が低確率状態又は高確率状態の何れかの期間を採用してもよい。
また、1又は複数の特定の入賞口を計測対象から除外したものを総払出個数としてもよい(特定入賞口除外総払出個数)。例えば、各入賞口のうち、大入賞口50を計測対象から除外したものを、総払出個数としてもよい。
(2)その他、総払出個数、特定入賞口除外総払出個数、総アウト球数の何れかだけを計測し、その計測結果を性能情報としてもよい。
本実施形態では、通常状態中の総払出個数(通常時払出個数)と、通常状態中の総アウト球数(通常時アウト個数)とをリアルタイムで計測し、通常時払出個数を通常時アウト個数で除した値に百を乗じた値(通常時払出個数÷通常時アウト個数×100で算出される値)を性能情報(以下「通常時比率情報」と称する)として表示する。なお、この際の表示値は、小数点第1位を四捨五入した値とする。
従って、通常時払出個数、通常時アウト個数、通常時比率情報の各データが、主制御RAM20cの該当領域(特定中総賞球数格納領域、特定中アウト個数格納領域、特定比率情報格納領域)にそれぞれ格納(記憶)されるようになっている。但し、単に永続的に計測して性能情報を表示するのではなく、総アウト球数が所定の規定個数(例えば、60000個)に達した場合、一旦、計測を終了する。この規定個数とは、通常状態の総アウト球数ではなく、全遊技状態中(当り遊技中を含む)の総アウト球数(以下「全状態アウト個数」と称する)である。この全状態アウト個数もリアルタイムに計測され、主制御RAM20cの該当領域(全状態アウト個数格納領域)に格納される。以下、説明の便宜のために、特定中総賞球数格納領域、特定中アウト個数格納領域、特定比率情報格納領域、全状態アウト個数格納領域を「計測情報格納領域」と略称する。
そして、終了時点の通常時比率情報を主制御RAM20cの所定領域(性能表示格納領域)に格納し(今回の通常時比率情報を記憶)、その後、計測情報格納領域(通常時払出個数、通常時アウト個数および全状態アウト個数)をクリアしてから、再度、計測を開始する(通常時払出個数、通常時アウト個数、通常時比率情報および全状態アウト球数の計測を開始する)。そして、性能表示器97には、前回の通常時比率情報(計測履歴情報)と、現在計測中の通常時比率情報とが表示されるようになっている。なお、前回の情報に限らず、前々回やその前(3回前)などの履歴を表示可能に構成してもよく、何回前までの情報を表示するかについては適宜定めることができる。
(演出制御コマンド)
主制御基板20は、処理状態に応じて、特別図柄変動表示ゲームに関する情報やエラーに関する情報等を含む種々の演出制御コマンドを、演出制御基板30に対して送信可能とされている。但し、ゴト行為等の不正を防止するために、主制御基板20は演出制御基板30に対して信号を送信するのみで、演出制御基板30からの信号を受信不可能な片方向通信の構成となっている。
ここで、演出制御コマンドは、1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなる2バイト構成により機能を定義し、MODEとEVENTの区別を行うために、MODEのBit7はON、EVENTのBit7をOFFとしている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、モード(MODE)及びイベント(EVENT)の各々に対応してストローブ信号が出力される。すなわち、主制御CPU20aは、送信すべきコマンドがある場合、演出制御基板30にコマンドを送信するためのモード(MODE)情報の設定及び出力を行い、この設定から所定時間経過後に1回目のストローブ信号の送信を行う。さらに、このストローブ信号の送信から所定時間経過後にイベント(EVENT)情報の設定及び出力を行い、この設定から所定時間経過後に2回目のストローブ信号の送信を行う。ストローブ信号は、演出制御CPU30aが確実にコマンドを受信可能とする所定期間、主制御CPU20aによりアクティブ状態に制御される。
[2.2 演出制御基板]
演出制御基板30は、演出制御CPU30aを内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、演出制御処理に要する演出データを格納した演出制御ROM30bと、ワーク領域やバッファメモリとして機能する演出制御RAM30cとを搭載したマイクロコンピュータを中心に構成され、その他、音響制御部(音源IC)、RTC(Real Time Clock)機能部、カウンタ回路、割込みコントローラ回路、リセット回路、WDT回路などが設けられ、演出動作全般を制御する。
演出制御CPU30aは演出制御プログラム及び主制御部20から受信した演出制御コマンドに基づいて、各種演出動作のための演算処理や各演出手段の制御を行う。演出手段とは、本実施形態のパチンコ遊技機1の場合、液晶表示装置36(主液晶表示装置36M、副液晶表示装置36S)、光表示装置45a、音響発生装置46a、及び図示を省略した可動体役物となる。
演出制御ROM30bは、演出制御CPU30aによる演出動作の制御プログラムや、演出動作制御に必要な種々のデータを記憶する。
演出制御RAM30cは、演出制御CPU30aが各種演算処理に使用するワークエリアや、テーブルデータ領域、各種入出力データや処理データのバッファ領域等として用いられる。
なお、演出制御基板30は、例えば1チップマイクロコンピュータとその周辺回路が搭載された構成とされるが、演出制御基板30の構成は各種考えられる。例えばマイクロコンピュータに加えて、各部とのインタフェース回路、演出のための抽選用乱数を生成する乱数生成回路、各種の時間計数のためのCTC、ウォッチドッグタイマ(WDT)回路、演出制御CPU30aに割込み信号を与える割込コントローラ回路などを備える場合もある。
この演出制御基板30の主な役割は、主制御部20からの演出制御コマンドの受信、演出制御コマンドに基づく演出の選択決定、液晶表示装置36の表示制御(表示データ供給)、音響発生装置46aの音声出力制御、光表示装置45a(LED)の発光制御、可動体役物の動作制御(可動体役物モータ80cの駆動制御)などとなる。
この演出制御基板30は、液晶表示装置36に対する制御装置としての機能も備えているため、演出制御基板30には、いわゆるVDP(Video Display Processor)、画像ROM、VRAM(Video RAM)としての機能も備えられ、また演出制御CPU30aは、液晶制御部としても機能する。
VDPは、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を行う機能を指している。
画像ROMとは、VDPが画像展開処理を行う画像データ(演出画像データ)が格納されているメモリを指す。
VRAMは、VDPが展開した画像データを一時的に記憶する画像メモリ領域である。
演出制御基板30は、これらの構成により、主制御部20からのコマンドに基づいて各種の画像データを生成し、主液晶表示装置36M、及び副液晶表示装置36Sに出力する。これによって主液晶表示装置36M及び副液晶表示装置36Sにおいて各種の演出画像が表示される。
ここで、図2において示される「液晶表示装置36」は「主液晶表示装置36M」である。副液晶表示装置36Sについては図2における図示が省略されている。
また演出制御基板30は、複数のスピーカ46を含む音響発生装置46aに対する音響制御部(例えば図4の音コントローラ230)を有しており、音響制御部が出力する音響信号はアンプ部46dで増幅されてスピーカ46に供給される。なお音響制御部としての音コントローラ230は演出制御基板30に内蔵されるものとして説明するが、音響制御部は演出制御基板30とは別体の音源ICを用いてもよい。
また、演出制御基板30には、装飾ランプ45や各種LEDを含む光表示装置45aに対する光表示制御部として機能するランプドライバ部45dと、可動体(図示せず)を動作させる可動体役物モータ80cに対する駆動制御部として機能するモータドライバ部80d(モータ駆動回路)とが接続されている。演出制御基板30は、これらランプドライバ部45dやモータドライバ部80dに指示を行って光表示装置45aによる光表示動作や可動体役物モータ80cの動作を制御する。例えば演出制御基板30はシリアル出力回路30dを備え、光表示動作や可動体役物モータ80cの動作を制御するシリアルデータを生成し、ランプドライバ部45dやモータドライバ部80dに供給する。
演出制御基板30にはまた、可動体役物の動作を監視するための原点スイッチ81や位置検出センサ82が接続されている。
原点スイッチ81は、例えばフォトインターラプタ等で構成され、可動体役物モータ80cが原点位置にあるか否かを検出する。原点位置は、例えば可動体が図2の盤面に通常は表出しない位置などとされる。演出制御基板30は、この原点スイッチ81の検出情報に基づいて可動体役物モータ80cが原点位置にあるか否かを判定可能とされている。
また、演出制御基板30は、位置検出センサ82からの検出情報に基づき、可動体役物の現在の動作位置(例えば、原点位置からの移動量)を監視しながらその動作態様を制御する。さらに演出制御基板30は、位置検出センサ82からの検出情報に基づき、可動体役物の動作の不具合を監視し、不具合が生じれば、これをエラーとして検出する。
また演出制御基板30には、図中に操作部17として示す演出ボタン13や十字キー15a、決定ボタン15bのスイッチ、つまり演出ボタン13、十字キー15a、決定ボタン15bの操作検出スイッチが接続され、演出制御基板30は、演出ボタン13、十字キー15a、決定ボタン15bからの操作検出信号をそれぞれ受信可能とされている。
さらに、演出制御基板30には、図1に示した発射操作ハンドル15が遊技者等の使用者により触れられているか否かを検出するためのハンドルセンサ83(タッチセンサ)が設けられている。演出制御基板30はこのハンドルセンサ83の検出情報に基づいて発射操作ハンドル15が使用者によりタッチされているか否かを判定可能とされる。
演出制御基板30は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンドに基づき、予め用意された複数種類の演出パターンの中から抽選により、又は一意に演出パターンを選択(決定)し、必要なタイミングで各種の演出手段を制御して、目的の演出を現出させる。これにより、演出パターンに対応する液晶表示装置36による演出画像の表示、スピーカ46からの音の再生、装飾ランプ45やLEDの点灯点滅駆動が実現され、種々の演出パターン(装飾図柄変動表示動作や予告演出など)が時系列的に展開されることにより、広義の意味での「演出シナリオ」が実現される。
ここで、演出制御コマンドについて、演出制御基板30(演出制御CPU30a)は、主制御部20(主制御CPU20a)が送信する上述したストローブ信号の入力に基づき割込み処理を発生させてその受信・解析を行う。具体的に、演出制御CPU30aは、上述したストローブ信号の入力に基づいてコマンド受信割込処理用の制御プログラムを実行し、これにより実現される割込み処理において、演出制御コマンドを取得し、コマンド内容の解析を行う。
この際、演出制御CPU30aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込みが発生した場合には、他の割込みに基づく割込み処理(定期的に実行されるタイマ割込処理)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を行い、他の割込みが同時に発生してもコマンド受信割込処理を優先的に行うようになっている。
<3.動作の概要説明>
次に、上記のような制御構成(図3)により実現される遊技機1の遊技動作の概要について説明する。
[3.1 遊技状態]
遊技機1では、特別遊技状態である大当り遊技の他、複数種類の遊技状態を設定可能に構成されている。本実施形態の理解を容易なものとするために、先ず、種々の遊技状態について説明する。
遊技機1は、低確率状態又は高確率状態のどちらかと、非時短状態又は時短状態のどちらかと、が組み合わされたいずれかの遊技状態で遊技が進行する。
低確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に低い状態であり、高確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に高い状態である。
非時短状態は、始動口35に遊技球が相対的に入球しにくい状態であり、時短状態は、始動口35に遊技球が相対的に入球しやすい状態である。例えば、時短状態の方が非時短状態よりも、普図当り抽選に当選したときの始動口35の開放時間が長く設定されている。しかしながら、時短状態の方が非時短状態よりも始動口35に遊技球が入球しやすいのであれば、時短状態の方が非時短状態よりも、例えば、普図当り抽選の当選確率を高くしたり、普通図柄の変動時間を短くしたりしてもよい。
本実施形態において、「通常状態」とは、低確率状態及び非時短状態を言い、初期状態に相当する。
[3.2 図柄変動表示ゲーム]
図柄変動表示ゲームについて説明する。
(特別図柄変動表示ゲーム)
本実施形態のパチンコ遊技機1では、所定の始動条件、具体的には、遊技球が始動口34又は始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、主制御基板20において乱数抽選による「大当り抽選」が行われる。主制御基板20は、その抽選結果に基づき、特別図柄表示装置38a、38bに特別図柄1、特別図柄2を変動表示して特別図柄変動表示ゲームを開始させ、所定時間経過後に、その結果を特別図柄表示装置に導出表示して、これにより特別図柄変動表示ゲームを終了させる。
ここで本実施形態では、始動口34への入賞に基づく大当り抽選と、始動口35への入賞に基づく大当り抽選とは別個独立して行われる。このため、始動口34に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38a側で、始動口35に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38b側で導出されるようになっている。具体的には、特別図柄表示装置38a側においては、始動口34に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄1を変動表示して第1の特別図柄変動表示ゲームが開始され、他方、特別図柄表示装置38b側においては、始動口35に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄2を変動表示して第2の特別図柄変動表示ゲームが開始されるようになっている。そして、特別図柄表示装置38a、又は特別図柄表示装置38bにおける特別図柄変動表示ゲームが開始されると、所定の変動表示時間経過後に、大当り抽選結果が「大当り」の場合には所定の「大当り」態様で、それ以外の場合には所定の「はずれ」態様で、変動表示中の特別図柄が停止表示され、これによりゲーム結果(大当り抽選結果)が導出されるようになっている。
なお本明細書中では、説明の便宜上、特別図柄表示装置38a側の第1の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム1」と称し、特別図柄表示装置38b側の第2の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム2」と称する。また特に必要のない限り、「特別図柄1」と「特別図柄2」とを単に「特別図柄」と称し(場合により「特図」と略称する)、また「特別図柄変動表示ゲーム1」と「特別図柄変動表示ゲーム2」とを単に「特別図柄変動表示ゲーム」と称する。
(装飾図柄変動表示ゲーム)
また、上述の特別図柄変動表示ゲームが開始されると、これに伴って、主液晶表示装置36Mに装飾図柄(演出的な遊技図柄)を変動表示して装飾図柄変動表示ゲームが開始され、これに付随して種々の演出が展開される。そして特別図柄変動表示ゲームが終了すると、装飾図柄変動表示ゲームも終了し、特別図柄表示装置には大当り抽選結果を示す所定の特別図柄が、そして主液晶表示装置36Mには当該大当り抽選結果を反映した装飾図柄が導出表示されるようになっている。すなわち、装飾図柄の変動表示動作を含む演出的な装飾図柄変動表示ゲームにより、特別図柄変動表示ゲームの結果を反映表示するようになっている。
従って、例えば特別図柄変動表示ゲームの結果が「大当り」である場合(大当り抽選結果が「大当り」である場合)、装飾図柄変動表示ゲームではその結果を反映させた演出が展開される。そして特別図柄表示装置において、特別図柄が大当りを示す表示態様(例えば、7セグが「7」の表示状態)で停止表示されると、主液晶表示装置36Mには、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、装飾図柄が「大当り」を反映させた表示態様(例えば「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、3個の装飾図柄が「7」「7」「7」の表示状態)で停止表示される。
この「大当り」となった場合、具体的には、特別図柄変動表示ゲームが終了して、これに伴い装飾図柄変動表示ゲームが終了し、その結果として「大当り」の図柄態様が導出表示された後、特別変動入賞装置52の大入賞口ソレノイド52cが作動して開放扉52bが所定のパターンで開閉動作を行い、これにより大入賞口50が開閉され、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(大当り遊技)が発生する。この大当り遊技では、開放扉52bにより、大入賞口の開放時間が所定時間(最大開放時間:例えば、29.8秒)経過するまでか、又は大入賞口に入賞した遊技球数(大入賞口50への入賞球)が所定個数(最大入賞数:役物の1回の作動によりその入口が開き、または拡大した入賞口に対して許容される入賞球数の上限個数:例えば、9個)に達するまで、その入賞領域が開放または拡大され、これら何れかの条件を満した場合に大入賞口が閉鎖される、といった「ラウンド遊技」が、予め定められた規定ラウンド数(例えば、最大16ラウンド)繰り返される。
上記大当り遊技が開始すると、最初に大当りが開始された旨を報知するオープニング演出が行われ、オープニング演出が終了した後、ラウンド遊技が予め定められた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。そして、規定ラウンド数終了後には、大当りが終了される旨を報知するエンディング演出が行われ、これにより大当り遊技が終了するようになっている。
上記の装飾図柄変動表示ゲームの実行に必要な情報に関しては、先ず主制御基板20が、始動口34又は始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、具体的には、始動口センサ34a又は始動口センサ35aにより遊技球が検出されて始動条件(特別図柄に関する始動条件)が成立したことを条件に、「大当り」又は「はずれ」の何れであるかを抽選する‘当落抽選(当否種別抽選)’と、「大当り」であったならばその大当り種別を、「はずれ」であったならばそのはずれ種別を抽選する‘図柄抽選(当選種別(当り種別)抽選)’を含む大当り抽選を行い(はずれが1種類の場合は、はずれについて種別抽選を行う必要がないためその抽選を省略してもよい)、その抽選結果情報に基づき、特別図柄の変動パターンや、当選種別に応じて最終的に停止表示させる特別図柄(以下、「特別停止図柄」と称する)を決定する。
そして、主制御基板20は、処理状態を特定する演出制御コマンドとして、少なくとも特別図柄の変動パターン情報(例えば、大当り抽選結果及び特別図柄の変動時間に関する情報等)を含む「変動パターン指定コマンド」を演出制御基板30側に送信する。これにより、装飾図柄変動表示ゲームに必要とされる基本情報が演出制御基板30に送られる。なお本実施形態では、演出のバリエーションを豊富なものとするべく、特別停止図柄の情報(図柄抽選結果情報(当り種別に関する情報))を含む「装飾図柄指定コマンド」も演出制御基板30に送信するようになっている。
上記特別図柄の変動パターン情報には、特定の予告演出(例えば、後述の「リーチ演出」や「疑似連演出」など)の発生の有無を指定する情報を含むことができる。詳述するに、特別図柄の変動パターンは、大当り抽選結果に応じて、当りの場合の「当り変動パターン」と、はずれの場合の「はずれ変動パターン」に大別される。これら変動パターンには、例えば、後述のリーチ演出の発生を指定する‘リーチ変動パターン’、リーチ演出の発生を指定しない‘通常変動パターン’、疑似連演出とリーチ演出との発生(重複発生)を指定する‘疑似連有りリーチ変動パターン’、疑似連演出の発生を指定し、リーチ演出の発生は指定しない‘疑似連有り通常変動パターン’等、複数種類の変動パターンが含まれる。なお、リーチ演出や疑似連演出の演出時間を確保する関係上、通常、リーチ演出や疑似連演出を指定する変動パターンの方が、通常変動パターンよりも変動時間が長く定められている。
演出制御基板30は、主制御基板20から送られてくる演出制御コマンド(ここでは、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンド)に含まれる情報に基づいて、装飾図柄変動表示ゲーム中に時系列的に展開させる演出内容(予告演出等の演出シナリオ)や、最終的に停止表示する装飾図柄(装飾停止図柄)を決定し、特別図柄の変動パターンに基づくタイムスケジュールに従い装飾図柄を変動表示して装飾図柄変動表示ゲームを実行させる。これにより、特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、主液晶表示装置36Mによる装飾図柄が変動表示され、特別図柄変動表示ゲームの期間と装飾図柄変動表示ゲーム中の期間とが、実質的に同じ時間幅となる。また演出制御基板30は、演出シナリオに対応するように、主液晶表示装置36M又は光表示装置45a或いは音響発生装置46aをそれぞれ制御し、装飾図柄変動表示ゲームにおける各種演出を展開させる。これにより、主液晶表示装置36Mでの画像の再生(画像演出)と、効果音の再生(音演出)と、装飾ランプ45やLEDなどの点灯点滅駆動(光演出)とが実現される。
このように特別図柄変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームとは不可分的な関係を有し、特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現されることとしているので、この二つの図柄変動表示ゲームを等価的な図柄遊技と捉えても良い。本明細書中では特に必要のない限り、上記二つの図柄変動表示ゲームを単に「図柄変動表示ゲーム」と称する場合がある。
(普通図柄変動表示ゲーム)
また遊技機1においては、普通図柄始動口37に遊技球が通過(入賞)したことに基づき、主制御基板20において乱数抽選による「補助当り抽選」が行なわれる。この抽選結果に基づき、LEDにより表現される普通図柄を複合表示装置38dで変動表示させて普通図柄変動表示ゲームを開始し、一定時間経過後に、その結果をLEDの点灯と非点灯の組合せにて停止表示するようになっている。例えば、普通図柄変動表示ゲームの結果が「補助当り」であった場合、複合表示装置38dの普通図柄の表示部を特定の点灯状態(例えば、2個のLED39が全て点灯状態、又は「○」と「×」を表現するLEDのうち「○」側のLEDが点灯状態)にて停止表示させる。
この「補助当り」となった場合には、普通電動役物ソレノイド41c(図3参照)が作動し、これにより可動翼片が開いて始動口35が開放または拡大されて遊技球が流入し易い状態(始動口開状態)となり、通常遊技状態よりも遊技者に有利な補助遊技状態(以下、「普電開放遊技」と称する)が発生する。この普電開放遊技では可動翼片により、始動口35の開放時間が所定時間(例えば0.2秒)経過するまでか、又は始動口35に入賞した遊技球数が所定個数(例えば4個)に達するまで、その入賞領域が開放または拡大され、これら何れかの条件を満たした場合に始動口35を閉鎖する、といった動作が所定回数(たとえば、最大2回)繰り返されるようになっている。
(保留について)
ここで本実施形態では、特別/装飾図柄変動表示ゲーム中、普通図柄変動表示ゲーム中、大当り遊技中、又は普電開放遊技中等に、始動口34又は始動口35若しくは普通図柄始動口37に入賞が発生した場合、すなわち始動口センサ34a又は始動口センサ35a若しくは普通図柄始動口センサ37aからの検出信号の入力があり、対応する始動条件(図柄遊技開始条件)が成立した場合、これを変動表示ゲームの始動権利に係るデータとして、変動表示中に関わるものを除き、所定の上限値である最大保留記憶数(例えば最大4個)まで保留記憶されるようになっている。この図柄変動表示動作に供されていない保留中の保留データ、又はその保留データに係る遊技球を、「作動保留球」とも称する。この作動保留球の数を遊技者に明らかにするため、遊技機1の適所に設けた専用の保留表示器(図示せず)、又は液晶表示装置36(主液晶表示装置36M又は副液晶表示装置36S)による画面中にアイコン画像として設けた保留表示器を点灯表示させる。
また本実施形態では、特別図柄1、特別図柄2、及び普通図柄に関する作動保留球をそれぞれ最大4個まで主制御RAM20cの該当記憶領域に保留記憶し、特別図柄又は普通図柄の変動確定回数として保留する。なお、特別図柄1、特別図柄2、及び普通図柄に関する各作動保留球数の最大記憶数(最大保留記憶数)は特に制限されない。また、各図柄の最大保留記憶数の全部又は一部が異なっていてもよく、その数は遊技性に応じて適宜定めることができる。
[3.3 当りについて]
続いて、遊技機1における「当り」について説明する。
本実施形態の遊技機1においては、複数種類の当りを対象に大当り抽選(当り抽選)を行うようになっている。本例の場合、当りの種別には、大当り種別に属する例えば「通常4R」「通常6R」「確変6R」「確変10R」の各大当りが含まれる。
なお、上記「R」の表記は、規定ラウンド数(最大ラウンド数)を意味する。
大当り種別は、条件装置の作動契機となる当りである。ここで「条件装置」とは、その作動がラウンド遊技を行うための役物連続作動装置の作動に必要な条件とされている装置で、特定の特別図柄の組合せが表示され、又は遊技球が大入賞口内の特定の領域を通過した場合に作動するものを言う。
上記確変状態は、大当り種別に当選することなく、特別図柄変動表示ゲームの実行回数が所定回数(例えば70回:規定ST回数)終了した場合に、高確率状態を終了させて低確率に移行させる、いわゆる「回数切り確変機(ST機)」となっており、規定ST回数が終了したときは、次ゲームから通常状態に移行される。但し、次回大当りが当選するまで継続させるタイプの「一般確変機」としてもよい。
なお、特別図柄変動表示ゲームの実行回数は、特別図柄変動表示ゲーム1、及び特別図柄変動表示ゲーム2の合計実行回数(特図1及び特図2の合計変動回数)であってもよいし、何れか一方の実行回数(例えば特別図柄変動表示ゲーム2の実行回数)であってもよい。また、時短状態の回数についても60回や100回に限らず、遊技性に応じて適宜定めることができる。また、どのような種類の当りを設けるかについても特に制限はなく、適宜定めることができる。
ここで、本例では、大当り種別と同様に「はずれ」についても複数の種別が設けられている。具体的には、「はずれ1」「はずれ2」「はずれ3」の三種のはずれ種別が設けられている。
前述のように、当落抽選の結果が「はずれ」であった場合には、図柄抽選においてはずれ種別の抽選が行われる。
[3.4 演出について]
(演出モード)
次に、演出モード(演出状態)について説明する。本実施形態の遊技機1には、遊技状態に関連する演出を現出させるための複数種類の演出モードが設けられており、その演出モード間を行き来可能に構成されている。具体的には、通常状態、時短状態、潜確状態、確変状態のそれぞれに対応した、通常演出モード、時短演出モード、潜確演出モード、確変演出モードが設けられている。各演出モードでは、装飾図柄の変動表示画面のバックグラウンドとしての背景表示が、それぞれ異なる背景演出により表示され、遊技者が現在、どのような遊技状態に滞在しているかを把握することができるようになっている。
演出制御基板30(演出制御CPU30a)は、複数種類の演出モード間を移行制御する機能部(演出状態移行制御手段)を有する。演出制御基板30(演出制御CPU30a)は、主制御基板20(主制御CPU20a)から送られてくる特定の演出制御コマンド、具体的には、主制御基板20側で管理される遊技状態情報を含む演出制御コマンドに基づいて、主制御基板20側で管理される遊技状態と整合性を保つ形で、現在の遊技状態を把握し、複数種類の演出モード間を移行制御可能に構成されている。上記のような特定の演出制御コマンドとしては、例えば、変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド、遊技状態に変化が生じる際に送られる遊技状態指定コマンド等がある。
(予告演出)
次に、予告演出について説明する。演出制御基板30は、主制御基板20からの演出制御コマンドの内容、具体的には、少なくとも変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターン情報に基づき、現在の演出モードと大当り抽選結果とに関連した様々な「予告演出」を現出制御可能に構成されている。このような予告演出は、当り種別に当選したか否かの期待度(以下「当選期待度」と称する)を示唆(予告)し、遊技者の当選期待感を煽るための「煽り演出」として働く。予告演出として代表的なものには、「リーチ演出」や「疑似連演出」、さらには「先読み予告演出」等がある。演出制御基板30は、これら演出を実行(現出)制御可能な予告演出制御手段として機能する。
「リーチ演出」とは、リーチ状態を伴う演出態様(リーチ状態を伴う変動表示態様:リーチ変動パターン)を言い、具体的には、リーチ状態を経由して最終的なゲーム結果を導出表示するような演出態様を言う。リーチ演出には当選期待度に関連付けられた複数種類のリーチ演出が含まれる。例えば、ノーマルリーチ演出が出現した場合に比べて、当選期待度が相対的に高まるものがある。このようなリーチ演出を‘スーパーリーチ演出’と言う。この「スーパーリーチ」の多くは、当選期待感を煽るべく、ノーマルリーチよりも相対的に長い演出時間(変動時間)を持つ。また、ノーマルリーチやスーパーリーチには複数種類のリーチ演出が含まれる。本例では、スーパーリーチには、スーパーリーチ1、2、3、4という複数種類のリーチ演出が含まれ、これらスーパーリーチ1~4の当選期待度については「スーパーリーチ1<スーパーリーチ2<スーパーリーチ3<スーパーリーチ4」という関係性を持たせている。
「疑似連演出」とは、装飾図柄の疑似的な連続変動表示状態(疑似連変動)を伴う演出態様を言い、「疑似連変動」とは、装飾図柄変動表示ゲーム中において、装飾図柄の一部又は全部を一旦仮停止状態とし、その仮停止状態から装飾図柄の再変動表示動作を実行する、といった表示動作を1回または複数回繰り返す変動表示態様をいう。この点、複数回の図柄変動表示ゲームに跨って展開されるような後述の「先読み予告演出(連続予告演出)」とは異なる。このような「疑似連」は、基本的には、疑似変動回数が多くなるほど当選期待度が高まるようにその発生率(出現率)が定められており、例えば、疑似変動回数に応じて、スーパーリーチ等の期待感を煽るための演出が選択され易くされている。
「先読み予告演出」(以下では「先読み予告」や「先読み演出」と略称する場合もある)とは、先読み判定の結果に基づいて、判定対象の図柄の変動表示が行われるよりも前に、有利状態に制御される可能性を報知する演出を意味する。なお、「有利状態」は、遊技者にとって有利な状態を意味する。
具体的に、本例の先読み演出は、未だ図柄変動表示ゲームの実行(特別図柄の変動表示動作)には供されていない作動保留球(未消化の作動保留球)について、主に、保留表示態様や先に実行される図柄変動表示ゲームの背景演出等を利用して、当該作動保留球が図柄変動表示ゲームに供される前に、当選期待度を事前に報知し得る演出態様で行われる。なお、図柄変動表示ゲームにおいては、上記「リーチ演出」の他、いわゆる「SU(ステップアップ)予告演出」や「タイマ予告演出」、「復活演出」、「プレミア予告演出」などの種々の演出が発生し、ゲーム内容を盛り上げるようになっている。
ここで、図4を参照し、上記先読み予告演出の一例としての「保留変化予告演出」について説明する。
本実施形態の遊技機1の場合、主液晶表示装置36Mの画面内の上側の表示エリアには、装飾図柄変動表示ゲームを現出する表示エリア(装飾図柄の変動表示演出や予告演出を現出するための表示領域)が設けられており、また画面内の下側の表示エリアには、特別図柄1側の作動保留球数を表示する保留表示領域76(保留表示部a1~d1)と特別図柄2側の作動保留球数を表示する保留表示領域77(保留表示部a2~d2)とが設けられている。作動保留球の有無に関しては、所定の保留表示態様により、その旨が報知される。図5では、作動保留球の有無を点灯状態(作動保留球あり:図示の「○(白丸印)」)、又は消灯状態(作動保留球なし:図示の破線の丸印)にて、現在の作動保留球数に関する情報が報知される例を示している。
作動保留球の有無に関する表示(保留表示)は、その発生順(入賞順)に順次表示され、各保留表示領域76、77において、一番左側の作動保留球が、当該保留表示内の全作動保留球のうち時間軸上で一番先に生じた(つまり最も古い)作動保留球として表示される。また、保留表示領域76、77の左側には、現に特別図柄変動表示ゲームに供されている作動保留球を示すための変動中表示領域78が設けられている。本実施形態の場合、変動中表示領域78は、受座Jのアイコン上に、現在ゲームに供されているゲーム実行中保留Kのアイコンが載る形の画像が現れるように構成されている。すなわち、特別図柄1又は特別図柄2の変動表示が開始される際に、保留表示領域76、77に表示されていた最も古い保留a1又はa2のアイコン(アイコン画像)が、ゲーム実行中保留Kのアイコンとして、変動中表示領域78おける受座Jのアイコン上に移動し、その状態が所定の表示時間にわたって維持される。
作動保留球が発生した場合、主制御基板20から、大当り抽選結果に関連する先読み判定情報と、先読み判定時の作動保留球数(今回発生した作動保留球を含め、現存する作動保留球数)とを指定する「保留加算コマンド」が演出制御基板30に送信される(図28のステップS1309~S1312参照)。
本実施形態の場合、上記保留加算コマンドは2バイトで構成され、保留加算コマンドは、先読み判定時の作動保留球数を特定可能とする上位バイト側のデータと、先読み判定情報を特定可能とする下位バイト側データとから構成される。
ここで、上記説明から理解されるように、本実施形態では、始動口34又は始動口35に入賞が発生して新たに保留球が生じたことに基づいて、当該保留球についての先読み判定として、当該保留球に係る図柄変動表示ゲームについての大当り抽選が行われる。後述するように、主制御基板20は、このような先読み判定として行った大当り抽選の結果を表す情報を、主制御RAM20cの該当記憶領域に保留記憶する。
先読み判定時に得られた大当り抽選結果の情報は、図柄変動表示ゲームにおける図柄変動パターンを選択(抽選)するために用いられるものであり、いわば「変動パターン選択用情報」と換言することができる。従って、主制御基板20は、先読み判定を行って、その結果得られる「変動パターン選択用情報」を主制御RAM20cの所定領域に保留記憶していると言うことができる。
演出制御基板30は、主制御基板20が送信した上記の保留加算コマンドを受信すると、これに含まれる先読み判定情報に基づき、上記保留表示に関連する表示制御処理の一環として、「先読み予告演出」に関する演出制御処理を行う。具体的には、先読み予告演出の実行可否を抽選する「先読み予告抽選」を行い、これに当選した場合には、先読み予告演出を現出させる。
ここで、先読み判定情報とは、具体的には、主制御基板20において、作動保留球が図柄変動表示ゲームに供される際に実行される大当り抽選結果(変動開始時の大当り抽選結果)や変動開始時の変動パターンを先読み判定して得られる遊技情報である。すなわち、この情報には、少なくとも変動開始時の当落抽選結果を先読み判定した情報(先読み当落情報)が含まれ、その他、図柄抽選結果を先読み判定した情報(先読み図柄情報)や変動開始時の変動パターンを先読み判定した情報(先読み変動パターン情報)を含ませることができる。如何なる情報を含む保留加算コマンドを演出制御基板30に送るかについては、先読み予告にて報知する内容に応じて適宜定めることができる。
本例では、保留加算コマンドには先読み当落情報、先読み図柄情報、及び先読み変動パターン情報が含まれているものとする。
なお、作動保留球発生時の先読み判定により得られる「先読み変動パターン」は、必ずしも作動保留球が実際に変動表示動作に供されるときに得られる「変動開始時の変動パターン」そのものではある必要はない。例えば、上記変動開始時の変動パターンが「スーパーリーチ1」を指定する変動パターンであるケースを代表的に説明すれば、本ケースでは、先読み変動パターンにより指定される内容が「スーパーリーチ1」というリーチ演出の種類そのものではなく、その骨子である「スーパーリーチ種別」である旨を指定することができる。
本実施形態の場合、先読み予告抽選に当選した場合には、保留表示部a1~d1、a2~d2の保留アイコンのうちで、その先読み予告対象となった保留アイコンが、例えば、通常の保留表示(通常保留表示態様)の白色から、予告表示の青色、緑色、赤色、デンジャー柄(或いは虹色などの特殊な色彩や絵柄)による保留表示(特別保留表示態様)に変化し得る「保留表示変化系」の先読み予告演出(「保留変化予告」とも称する)が行われる。
図5では、ハッチングされた保留表示部b1の作動保留球が、特別保留表示に変化した例を示している。ここで、保留アイコンの青色、緑色、赤色、デンジャー柄の表示は、この順に、当選期待度が高いことを意味しており、特にデンジャー柄の保留アイコンの表示は、大当り当選期待度が極めて高い表示となるプレミアム的な保留アイコンとされている。
(演出手段)
遊技機1における各種の演出は、遊技機1に配設された演出手段により現出される。この演出手段は、視覚、聴覚、触覚など、人間の知覚に訴えることにより演出効果を発揮し得る刺激伝達手段であれば良く、装飾ランプ45やLED装置などの光発生手段(光表示装置45a:光演出手段)、スピーカ46などの音響発生装置(音響発生装置46a:音演出手段)、主液晶表示装置36Mや副液晶表示装置36Sなどの演出表示装置(表示手段)、操作者の体に接触圧を伝える加圧装置、遊技者の体に風圧を与える風圧装置、その動作により視覚的演出効果を発揮する可動体役物などは、その代表例である。ここで、演出表示装置は、画像表示装置と同じく視覚に訴える表示装置であるが、画像によらないもの(例えば7セグメント表示器)も含む点で画像表示装置と異なる。画像表示装置と称する場合は主として画像表示により演出を現出するタイプを指し、7セグメント表示器のように画像以外により演出を現出するものは、上記演出表示装置の概念の中に含まれる。
<4.開閉構造と基板の配置>

上述した図3の構成は、実際には複数の基板を経由して実現される。以下では、遊技機1に搭載される基板うちの一部の基板を抜粋して、それらの配置を説明する。また基板の搭載位置のために遊技機1の開閉構造についても説明する。
図5は扉6を開いた状態を示している。
扉6が開放されることで、内枠2及び内枠2に装着された遊技盤3が直接表出される。
なお扉6に配置される基板と内枠2に配置される基板の間は伝送線路H8としてのハーネスによって配線接続されている。
また遊技機1は、外枠4に対して内枠2を開くこともできるように構成されている。
図6は内枠2を開いた状態を示している。内枠2が開かれることで、内枠2に取り付けられた遊技盤3も外枠4から開放された状態になる。図6では遊技盤3の背面側となる位置に取り付けられた背面カバー18が見えている状態を示している。図6では遊技盤3が示されていないが、背面カバー18を外す(開く)と遊技盤3の背面側が表出する。実際には背面カバー18が透明又は半透明であることで、図6の状態で遊技盤3の背面側が視認可能である。
なお、遊技盤3はさらに内枠2から取り外すことができる。
このように、遊技機1は大きく分けて、外枠4、外枠4に取り付けられた内枠2、内枠2に取り付けられた遊技盤3、及び遊技盤3及び内枠2の前面側に位置する扉6による構成される。各種の基板は、遊技盤3、内枠2、扉6のいずれかに取り付けられる。
図7は遊技盤3に取り付けられる基板のいくつかについて位置を示したものである。なお図7は遊技盤3を背面側から見た状態で、遊技領域3aの裏側に装着される基板を示している。従って、図の右側は、遊技盤3を正面側から見たときの左側となる。図では位置の目安のため、遊技盤3のフレームの輪郭を一点鎖線で示している。
図示するように遊技盤3の裏側には、中央やや上部に演出制御基板30が配置され、その下方に主制御基板20が配置される。また演出制御基板30と重なるように液晶制御基板901が配置され、その近傍にROM基板902,液晶インタフェース基板903が配置される。
遊技盤3裏面左側にはLED接続基板700が配置され、その上部近傍に電源モジュール基板904が配置される。
また遊技盤3の上方に上接続基板905が配置される。
主制御基板20の近傍には、中継基板760、装飾基板740、盤裏左中継基板720、遊技盤接続基板906、盤裏下中継基板800、枠LED中継基板840が配置される。
また遊技盤に取り付けられる可動体役物(不図示)上に取り付けられる基板として、LED基板780,790や、装飾基板820がある。
図8は扉6に取り付けられる基板のいくつかについて、それらの位置を遊技機1の正面側から見た状態で示している。なお遊技機1内の構成として、位置の目安のために、扉6、演出ボタン13、発射操作ハンドル15、上部のスピーカ46を一点鎖線で示している。
扉6の上方に中継基板550が設けられる。
また同じく扉6の上方にサイドユニット上LED基板630が設けられ、扉6の右上にはサイドユニット右上LED基板600が設けられ、その下方にサイドユニット右下LED基板620が設けられる。なお、これらサイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630は、サイドユニット10(図1参照)内に取り付けられ、各基板は、サイドユニット10が扉6に装着されることで、この図8の位置状態となる。
扉6の左側上部には枠左LED基板907が配置され、その下方には枠左下LED基板908が配置される。
また扉6の下方には前枠LED接続基板500が配置される。
また右下にはボタンLED接続基板640が配置され、演出ボタン13の内部にボタンLED基板660が配置される。
次に内枠2に取り付けられる基板の位置を説明する。図9は遊技機1を背面から見た図である。遊技機1の背面側は大部分が透明又は半透明の背面カバー18により保護されている。
この背面側の下方に電源基板300と払出制御基板29が前後に配置されている。
また背面側からみて下方右側には内枠LED中継基板400が取り付けられる。
図10では、扉6や遊技盤3に配置される各種デバイスの配置位置を示している。各デバイスの位置の目安のため、遊技盤3と扉6の輪郭を一点鎖線で示している。
図10において、扉6のサイドユニット10内に設けられるデバイスとしては、サイドユニットデバイス101、サイドユニット右下可動物位置検出スイッチ102、サイドユニット右下可動物モータ103、サイドユニット右上可動物モータ104、サイドユニット右上可動物ソレノイド105、ブロア106、フォトカプラPC1F、PC2F、PC3Fがそれぞれ図示の位置に配置される。フォトカプラPC1F、PC2F、PC3Fはサイドユニット右下LED基板620に取り付けられている。
また図10において遊技盤3に取り付けられるデバイスとしては、下奥可動物上位置検出スイッチ120、下奥可動物右位置検出スイッチ121、振り分け位置検出スイッチ122、下前可動物位置検出スイッチ123、下前可動物モータ124、下奥可動物左位置検出スイッチ125、下奥可動物左モータ126、下奥可動物下右位置検出スイッチ127、下奥可動物下左位置検出スイッチ128、上可動物左モータ129、上可動物左位置検出スイッチ130、左可動物モータ131、上可動物位置検出スイッチ132、上可動物右モータ133、左可動物位置検出スイッチ134、下奥可動物右モータ135が、それぞれ図示の位置に配置される。
なお、以上の図7、図8、図9に示した基板は、遊技機1に設けられる基板の一部にすぎない。特に、以降の説明で対象とする主な基板を図示したものである。
また図10に示したデバイスも、遊技機1に設けられるデバイスの一部にすぎない。
<5.基板構成>
[5.1 各基板の接続状態]

上述のように配置される各基板の接続構成を説明するとともに、電源電圧の供給経路について言及する。
図11は、遊技盤3、内枠2、扉6にそれぞれ配置される基板の一例を示している。
この場合、遊技盤3に搭載される基板として、主制御基板20、演出制御基板30、枠LED中継基板840、LED接続基板700、盤裏左中継基板720、装飾基板740、中継基板760、LED基板780、LED基板790、盤裏下中継基板800、装飾基板820を示している。
内枠2に搭載される基板としては、電源基板300、払出制御基板29、内枠LED中継基板400を示している。
扉6に搭載される基板としては、前枠LED接続基板500、中継基板550、サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630、ボタンLED接続基板640、ボタンLED基板660を示している。
これらの各基板は、遊技機1に搭載される基板の一部であり、遊技盤3、内枠2、扉6に搭載される基板は、図示するもの以外にも各種の基板がある。この図11は、本発明の実施の形態としての技術の説明に用いるために抜粋した基板の接続系統を示しているものであり、全ての基板を示しているものではない。
電源基板300はAC入力電源に基づいて各部に動作電源となる直流電圧を供給する元になる基板である。
主制御基板20、演出制御基板30、払出制御基板29については図3で説明したとおりである。
前枠LED接続基板500は、扉6に設けられたLED、可動体のモータ、ソレノイド、ブロワー等の演出手段に対して、動作の制御信号や電源電圧を供給するための基板である。
サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630はサイドユニット10内に配置される基板で、LEDや可動体役物のモードの駆動制御系を構成する。またこれらの基板は、モータの位置センサやタッチセンサ、その他の各種のセンサの検出信号を演出制御基板30に送信する検出系も構成する。
上述のように扉6には装飾ユニットの1つとしてサイドユニット10が取り付けられており、サイドユニット10は扉6に対して着脱し交換可能とされている。サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630はサイドユニット10とともに着脱されることになる。
サイドユニット10が装着され、中継基板550とサイドユニット右上LED基板600の伝送線路H10が接続されることで電気的には図11に示す構成となる。
ボタンLED基板660は演出ボタン13内のLED及びその発光駆動系を構成し、また各種検出センサの検出信号を転送する回路が構成されている。
ボタンLED接続基板640は、ボタンLED基板660への制御信号や電源電圧を中継し、また各種センサの検出信号を転送する。
内枠LED中継基板400は、演出制御基板30と接続される枠LED中継基板840と前枠LED接続基板500の間を中継するとともに必要な信号処理を行い、また電源電圧の生成、供給を行う。
枠LED中継基板840は内枠LED中継基板400と演出制御基板30との間の信号経路を中継する。
LED基板780,790は、遊技盤3におけるLEDが搭載され、その発光駆動を行う。中継基板760はLEDの発光駆動信号の中継を行う。これらLED基板780,790、中継基板760は可動体役物に取り付けられている。
装飾基板740は中継及び他のLED基板の駆動を行う。
盤裏左中継基板720は中継を行う。
装飾基板820はLEDを搭載する。
盤裏下中継基板800は中継を行う。
LED接続基板700は、演出制御基板30からの制御信号に基づいてLED、モータ等の演出手段の発光駆動のための各種必要な信号処理を行う。
これらの各基板の間はハーネス、ケーブルによる伝送線路Hにより電気的に接続される。「伝送線路H」とは、図示する伝送線路H1,H2,・・・H31の総称である。
各伝送線路Hにおいて、信号や電源電圧等を伝送する個々の配線経路を単に「線路」ともいう。
伝送線路Hは1又は複数の線路の集合を指す。
伝送線路Hは、フレキシブルハーネス、フレキシブル基板、ワイヤーハーネスなどの各種の形態のものを含む。また伝送線路Hは、複数の線路が一体化されたものでもよいし、個々の線路がバインダ、テープなどでまとめられたものでもよい。
さらにコネクタ同士が直接接続される場合、その各コネクタの端子が伝送線路Hとなる。つまりハーネス等の線材が存在しない場合も「伝送線路H」に含める。
即ち伝送線路Hは、特定の種別、形状を指すのではなく、基板間等で電気的配線を形成するものを広く指す。
電源基板300と払出制御基板29は伝送線路H1で接続される。
また電源基板300と内枠LED中継基板400は伝送線路H3で接続される。
これらの伝送線路H1,H3は内枠2内で配設されるハーネス等によるものとなる。
電源基板300と演出制御基板30は伝送線路H2で接続される。
払出制御基板29と主制御基板20は伝送線路H4で接続される。
内枠LED中継基板400と枠LED中継基板840は伝送線路H7で接続される。
これらの伝送線路H2,H4,H7は、内枠2と遊技盤3の間を跨いで接続するハーネス等によるものとなる。
主制御基板20と演出制御基板30は伝送線路H5で接続される。
演出制御基板30と枠LED中継基板840は伝送線路H6で接続される。
演出制御基板30とLED接続基板700は伝送線路H20で接続される。
LED接続基板700と盤裏左中継基板720は伝送線路H21で接続される。
盤裏左中継基板720と装飾基板740は伝送線路H22で接続される。
装飾基板740と中継基板760は伝送線路H23で接続される。可動体役物に取り付けられている中継基板760との接続のため伝送線路H23はフレキシブルケーブルとされることが考えられる。
中継基板760とLED基板780は伝送線路H24で接続される。
LED基板780とLED基板790は伝送線路H25で接続される。
LED接続基板700と盤裏下中継基板800は伝送線路H30で接続される。
盤裏下中継基板800と装飾基板820は伝送線路H31で接続される。
これらの伝送線路H5,H6,H20,H21,H22,H23,H24,H25,H30,H31は遊技盤3内で配設されるハーネスによるものとなる。
内枠LED中継基板400と前枠LED接続基板500は伝送線路H8で接続される。
この伝送線路H8は、内枠2と扉6の間を跨いで接続するハーネス等によるものとなる。
前枠LED接続基板500と中継基板550は伝送線路H9で接続される。
中継基板550とサイドユニット右上LED基板600は伝送線路H10で接続される。
サイドユニット右上LED基板600とサイドユニット右下LED基板620は伝送線路H11で接続される。
サイドユニット右上LED基板600とサイドユニット上LED基板630は伝送線路H12で接続される。
前枠LED接続基板500とボタンLED接続基板640は伝送線路H15で接続される。
ボタンLED接続基板640とボタンLED基板660は伝送線路H16で接続される。
これらの伝送線路H9,H10,H11,H12,H15,H16は扉6内で配設されるハーネス等によるものとなる。
これらの基板の間においては、LED発光、モータによる可動体役物の動作、音出力などの演出のための制御信号、演出制御のためのセンサ信号等、さらには電源電圧の伝送が、以上の伝送線路によって行われる。
ここで、図11では、演出制御基板30において、主にLED発光動作の演出のために発光駆動データをシリアルデータとして出力するシリアル出力回路30dを示している。
先に図3で演出制御基板30は、光表示動作や可動体役物モータ80cの動作を制御するシリアルデータを生成し、シリアル出力回路30dからランプドライバ部45dやモータドライバ部80dに供給すると述べた。これを図11で言うと、シリアル出力回路30dは、伝送線路H20,H6により、2系統のシリアルデータを出力するものとなる。
シリアル出力回路30dは、伝送線路H20により遊技盤3における基板に供給する演出のための駆動データを、LED接続基板700に出力する。演出のための駆動データとは、LED発光制御のための発光駆動データや、可動体役物等のモータ動作のためのモータ駆動データなどがある。
またシリアル出力回路30dは、伝送線路H6により内枠2,扉6における基板に供給する演出のための駆動データを、枠LED中継基板840に出力する。
このように演出制御基板30は、シリアルデータによる駆動データとして、大きく分けて、遊技盤3側への駆動データと、枠・扉側への駆動データを出力する。
図11に示した電源基板300について説明する。
電源基板300は、伝送線路H1,H2,H3により各部に電源電圧を供給する。
図12に電源基板300についての電源系入出力を示している。
電源基板300は、コネクタCN1A~CN7Aが搭載されている。
コネクタCN5A,CN6A、CN7Aには、図11では図示を省略した伝送線路H40,H41,H42の伝送線路端が接続される。
以降、コネクタCN1A~CN7A或いは更に他の図に表れるコネクタも含めて、これらを総称する場合には「コネクタCN」と表記する。
そして本明細書では「コネクタCN」は基板上に設けられるコネクタ端子部品を指す。そして伝送線路Hの端部に形成されるコネクタ接続のため端子部を「伝送線路端」と呼ぶこととする。
「コネクタCN」は「伝送線路端」と接続される。或いは「コネクタCN」は対応する形状の他のコネクタCNと直接接続される場合もある。
3端子構成のコネクタCN5Aには伝送線路H40により、遊技機1の電源プラグ301からのAC24V電源が供給される(AC-IN(A)、AC-IN(B))。
またグランド端子302、伝送線路H40、コネクタCN5Aを介したFG(フレームグランド)経路(FG)が形成される。グランド端子302は例えば遊技機本体外に接続される。
2端子構成のコネクタCN6Aには伝送線路H41が接続され、グランド端子303,304を介したFG経路(FG-1)が形成される。グランド端子303,304は例えば遊技機本体に接続される。
2端子構成のコネクタCN7Aには伝送線路H42が接続され、グランド端子305,306を介したFG経路(FG-2)が形成される。グランド端子305,306は例えば遊技機本体に接続される。
14端子構成のコネクタCN1Aには伝送線路H1-1が接続される。また3端子構成のコネクタCN4Aには伝送線路H1-1が接続される。これら2つのハーネス等としての伝送線路H1-1、H1-2を、上述の図11では伝送線路H1として示した。
伝送線路H1-1により払出制御基板29に対して、35V直流電圧(DC35VA)、12V直流電圧(DC12VA)、5V直流電圧(DC5VA)が供給され、またグランド経路(GND)が形成される。
伝送線路H1-2により払出制御基板29に対して、2系統の24V直流電圧(DC24VA、DC24VB)が供給され、またFG経路(FG)が形成される。
主制御基板20に対しては、払出制御基板29を介して35V直流電圧(DC35VA)、12V直流電圧(DC12VA)、5V直流電圧(DC5VA)が供給され、またグランド経路(GND)が形成される。
20端子構成のコネクタCN2Aには伝送線路H2が接続される。
伝送線路H2により演出制御基板30に対して、5V直流電圧(DC5VB)、12V直流電圧(DC12VB)、35V直流電圧(DC35VB)が供給され、またグランド経路(GND)が形成される。
この伝送線路H2による電源供給に基づいて、演出制御基板30からLED接続基板700には、5V直流電圧(DC5VB)、12V直流電圧(DC12VB)、35V直流電圧(DC35VB)が供給され、LED接続基板700及び下流の各基板(盤裏左中継基板720、盤裏下中継基板800等)における動作電源として用いられる。
一方、枠LED中継基板840は、単なる中継配線を有する基板で電源電圧は不要とされ、演出制御基板30からの電源電圧供給は行われていない。
なお説明上、「上流」「下流」という表現を用いるが、データや制御信号に関しては、主制御基板20が最も上流で、次いで演出制御基板30とし、演出制御基板30からLEDやモータ等の実際の演出デバイスに向かって「下流」とする。
電源電圧については、電源基板300が最も上流であり、実際の演出デバイスに向かって「下流」とする。
6端子構成のコネクタCN3Aには伝送線路H3が接続される。
伝送線路H3により内枠LED中継基板400に対して、12V直流電圧(DC12VB)が供給され、またグランド経路(GND)が形成される。
つまり内枠LED中継基板400は、演出制御基板30から制御される基板であるが、電源基板300から直接電源電圧供給を受ける構成とされている。
内枠LED中継基板400より下流の扉6に設けられる各基板(前枠LED接続基板500等)は、内枠LED中継基板400から電源電圧の供給を受ける。
[5.2 主制御基板のパターン]

主制御基板20の導電材料によるパターン配線について説明する。
図13は、電子部品を搭載する前の主制御基板20の表面層を示している。
図14は、図13のうち、導電材料(銅箔等)によるパターン配線部分のみを示したものである。図15は、図13のうち、シルク印刷による表示内容のみを示したものである。従って図14の基板面に図15の印刷を行ったものが図13のようになる。
これらの図からわかるように、主制御基板20には、導電材料によるパターン配線と、各配線の端部などにおいて電子部品の端子を挿入するスルーホールが形成される。
なお、この主制御基板20は、回路形成面が表面層と裏面層の2層配線基板であり、内層は設けられない。
そして主制御基板20の場合、全ての電子部品、例えばマイクロプロセッサチップ、抵抗、コンデンサ、コネクタ等は、図示する表面層側に配置される。即ち電子部品を片面実装する基板である。そして各電子部品としては、端子をスルーホールに挿入する挿入実装部品が用いられる。
各電子部品は、端子を所定のスルーホールに挿入した状態で、表面層側及び図示しない裏面層側で半田付けされて固定される。
なお裏面層側にもパターン配線が形成され、電子部品間での必要な接続が形成される。
ここでは具体的な回路の説明は避けるが、図14のような導電材料パターンのみでは、搭載する各電子部品の位置や種別の認識が困難であるので、図15のようにシルク印刷による表示が行われる。このシルク印刷は、パターン形成後の基板に対して行われ、導電材料による配線パターン等に重なっている部分もある。
シルク印刷による表示内容には、電子部品の識別情報、位置情報、端子情報などがある。
識別情報は、搭載する部品の種別を識別するための情報であり、例えば抵抗器を示す「R1」「R2」等、コンデンサを示す「C1」「C2」等、ICチップを示す「IC1」「IC2」等の部品番号がある。また識別情報としては、抵抗やコンデンサ等の素子記号も含む。
位置情報は、部品の搭載位置や搭載する向きを示すもので、例えばICチップやコネクタの位置を示す略長方形、電解コンデンサの位置を示す円形などがある。
例えばICチップを示す長方形は、一辺に半円形のくびれが設けられた形状とされ、これによってICチップの向きがわかるようにされている。
なお上述した抵抗やコンデンサ等の素子記号は、それ自体が素子種別を示すため電子部品情報として機能するが、その表示位置及び向き(例えばダイオードや電解コンデンサの向き)は、部品の配置位置と方向も示すため、位置情報としても機能する。
端子情報とは、電子部品の複数の端子のうちの特定の端子を視認者が特定できるようにするものである。特定の端子とは、例えばICチップの1番端子や、コネクタの第1ピンや最終ピン、ダイオードやLEDにおけるカソード端子や、フルカラーLEDにおける特定色のカソード端子などである。
この端子情報は、どのような態様の表記であっても、複数の端子における或る端子が特定できる表示であればよい。
図15の例では、ICチップについては、くびれの或る長方形により方向が規定されることで、間接的に1番端子を示している。ピン配置が一列のコネクタについては「1」「10」などの数字により、第1ピンや最終ピンを示している。ピン配置が二列のコネクタについては「1」「2」「40」などの数字により、第1ピン側と第2ピン側の列、及び最終ピンを示している。
ダイオードの場合「A」「K」によりアノード端子とカソード端子を示している。電解コンデンサの場合「+」で正極端子を示している。
これらが端子情報の例となる。
[5.3 基板製造工程]

基板製造工程について説明する。
図16Aは、上記の主制御基板20に用いられる製造工程の例を示している。
まず工程S1として基材にレジストを塗布する。例えば基板を形成する樹脂等の基材に、銅箔と感光性のフィルムレジストを貼付する。
工程S2としてパターン焼き付けを行う。すなわちフィルムレジスト上に配線パターン(パッドやスルーホール周囲)が描かれているパターンフィルムを載せた状態で紫外線照射を行う。これによってレジストフィルムの表面で、パターンを形成する部分(最終的に銅箔を残す部分)を感光させ、硬化させる。
工程S3で現像を行う。基板を溶剤に入れて、フィルムレジストの未露光部分、つまり硬化されていない部分を除去する。
工程S4でエッチングを行い、不要な銅箔部分を除去する。
工程S5で、必要な銅箔パターン上で硬化されたレジストを剥離する。これにより銅箔によるパターン配線が表出し、図14の状態の基板が形成される。
工程S6でシルク印刷を行う。これにより図13のように識別情報、位置情報、端子情報などが印刷された状態の基板が形成される。
工程S7で必要な表面処理、例えば絶縁材、腐食防止材などによるコーティング等を行う。さらにレーザ加工などによるスルーホールの穴開け等を行って部品搭載前の基板が完成する。
例えば主制御基板20の基板自体は、以上の工程で製造される。
図16Bは他の製造工程を示している。これは後述するLED搭載基板に採用できる製造工程の例である。
工程S1として基材にレジストを塗布した後、工程S2Aでパターン焼き付けを行うが、この場合、紫外線に対するマスクとするパターンフィルムには、配線パターンだけでなく、端子情報も描かれている。加えて、識別情報、位置情報などが描かれているようにしてもよい。さらに加えて基板管理番号などが描かれているようにしてもよい。
そして工程S3,S4,S5を、図16Aと同様に行い、工程S7で表面処理等を行う。つまり、工程S6としてのシルク印刷を行わない。
パターン焼き付けで用いられるパターンフィルムに端子情報が描かれていることで、銅箔によって端子情報が形成されることになる。識別情報、位置情報、基板管理番号なども同様にパターンフィルムに描かれていることで、それらも銅箔によって表示されることになる。つまりそのような場合、シルク印刷工程を省略することができる。
なお、例えば端子情報は導電材料により形成するが、識別情報、位置情報、基板管理番号はシルク印刷により形成するとか、端子情報と基板管理番号は導電材料により形成するが、識別情報、位置情報はシルク印刷により形成するとかしてもよい。その場合は、シルク印刷工程を加える。
また、端子情報、識別情報、基板管理番号は導電材料により形成し、シルク印刷は行わない(位置情報について情報表示は行わない)ような例もある。
ここで遊技機1に搭載される各種の基板の内で、「第1基板」は、端子情報を配線パターンと同じ導電材料で表示するものとする。また「第2基板」は、端子情報をシルク印刷で表示するものとする。
本実施の形態の遊技機1は、例えば主制御基板20や払出制御基板29等を、端子情報をシルク印刷により形成する「第2基板」として備えるが、一方で端子情報を導電材料により表示する「第1基板」も備えるようにする。
第1基板において、他の識別情報、位置情報、基板管理番号を導電材料で形成するかシルク印刷で形成するかは、各種の例が想定される。
<6.第1基板例>

以下、図11に示した基板のうち、「第1基板」に相当する基板を説明していく。第1基板に相当する基板の例として、サイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820を挙げる。
これら第1基板としては、演出用の発光を行うLEDを搭載した基板を例示している。但し、第1基板がLED搭載基板に限られるものではない。
例示する各基板は、それぞれ次のような基板である。
サイドユニット上LED基板630は、電源電圧が1系統であり、フルカラーLED、及び各LEDの発光駆動を行うLEDドライバを備える基板である。
LED基板780は、電源電圧が2系統であり、フルカラーLED、単色LED、及び各LEDの発光駆動を行うLEDドライバ、バッファ回路を備える基板である。
LED基板790は、電源電圧が1系統であり、フルカラーLED、単色LED、及び各LEDの発光駆動を行うLEDドライバを備える基板である。
装飾基板820は、電源電圧が1系統であり、フルカラーLEDを備え、LEDドライバを備えない基板である。
またサイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820は、それぞれ面実装部品としての電子部品が搭載される。このため配線パターンにおける電子部品の実装位置には、スルーホールではなく端子を載せて半田付けするパッドが形成されている。
なお、これら4つの基板を第1基板の例として説明するが、これらに限らず他の基板で第1基板に該当するものもあり得る。
[6.1 サイドユニット上LED基板630]

サイドユニット上LED基板630の回路構成を図17に示す。
サイドユニット上LED基板630にはコネクタCN1Tが搭載される。
コネクタCN1Tは、図11のサイドユニット右上LED基板600におけるコネクタとの間を接続する伝送線路H12の伝送線路端が接続される。
従って、このコネクタCN1Tは“1”~“6”の数字を付したように第1ピンから第6ピンまでの6端子構成であり、第1ピンから第6ピンが、グランド端子、クロック信号CLKの端子、シリアルデータ信号DATAの端子、リセット信号RESETの端子、グランド端子、12V直流電圧(DC12VB)の端子としてアサインされている。
なお、コネクタCN1Tのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
このサイドユニット上LED基板630には、ICとして、LEDドライバ631が搭載され、これに対する電源電圧としては、コネクタCN1Tの第6ピンから供給される12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。
各種信号の流れについて説明する。
コネクタCN1Tには、サイドユニット右上LED基板600から、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETが入力され、これらの信号はLEDドライバ631に供給される。LEDドライバ631は、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETに応じた発光駆動電流を出力する。
LEDドライバ631は、24個の駆動電流端子DIを有しているが、そのうちで16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子としての15個の端子を、発光部632の発光駆動のために用いている。図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして発光部632に対応する15個の駆動電流端子DIは16番端子から34番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」として割り当てられている。
なお「G」はフルカラーLEDチップの緑LEDに対する駆動電流にアサインされていることを示す。「R」はフルカラーLEDチップの赤LEDに対する駆動電流にアサインされていることを示す。「B」はフルカラーLEDチップの青LEDに対する駆動電流にアサインされていることを示す。他の図におけるLEDドライバについても同様に示している。
これら15個の駆動電流端子DIは、発光部632として形成された5系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。
発光部632の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2つのフルカラーLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
なお図の「GA」「RA」「BA」はそれぞれフルカラーLEDチップ内におけるグリーンLEDのアノード、レッドLEDのアノード、ブルーLEDのアノードの意味である(他の回路図も同様)。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1,LED2が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED3,LED4が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED5,LED6が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED7,LED8が直列接続される。
32番端子,33番端子,34番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED9,LED10が直列接続される。
この例ではLED1~LED10は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れる。各駆動電流端子DIの電圧がシリアルデータ信号DATAに基づいてPWM制御されることで、フルカラーLEDチップにおけるG、R、Bの各光量が制御され、多様な発光色が得られる。
なおサイドユニット上LED基板630では、以上に言及したものも含めて、図20に示すとおり、所要箇所に抵抗R1T、R2T・・・、コンデンサC1T、C2T・・・等の電子素子が接続される。
また図示の通りタップTP1T、TP2T・・・が設けられ所要箇所との接続に用いられる。
LEDドライバ631としてのドライバICチップの端子構成を図18Aで説明する。なお、後述するLED基板780のLEDドライバ782や、LED基板790のLEDドライバ791も、同じ構成であるとする。
当該LEDドライバ631等に用いられるドライバICチップの端子としては、方形の各辺に1番端子(VREF)から12番端子(A1)、13番端子(A2)から24番端子(LEDG3)、25番端子(LEDB3)から36番端子(LEDR6)、37番端子(LEDG6)から48番端子(SVCC)が設けられている。
1番端子(VREF)は5Vのレファレンス電圧出力端子である。
2番端子(SCLK)はクロック信号CLKの入力端子である。
3番端子(SDATA)はシリアルデータ信号DATAの入力端子である。
4番端子(SDEN)はイネーブル信号入力端子である。
5番端子(CTLSCT)はシリアルバス通信設定端子であるが、1番端子からのレファレンス電圧、つまりHレベルが入力されて所定モードに設定される。
6番端子(OUTSCT)はLED駆動電流の出力方式制御端子であり、本例ではグランド接続されることでLレベルとされ、所定モード、例えば定電流出力に設定される。
7番端子(RESET)はリセット信号RESETの入力端子である。
8番端子(RT1)は基準電流設定のための抵抗接続端子である。本例では抵抗R1Tが接続される。
9番端子及び31番端子(NC)はダミー端子である(内部接続なし)。
10番端子(SGND)はグランド端子である。
11番端子から15番端子(A0~A4)はスレーブアドレスを設定するアドレス端子である。
5ビットのスレーブアドレスが設定可能とされる。
A0~A4の各端子は、グランドに接続されることでそのビットは「0」、1番端子(VREF)に接続されることでそのビットは「1」に設定される。
16番端子から45番端子まで(30番端子、31番端子を除く)には、駆動電流端子DIとグランド端子(PGND1~PGND4)が形成される。
46番端子、47番端子はテスト端子とされ、グランド接続される。
上述のように48番端子(SVCC)は動作電源端子であり、30番端子(VLED)はLED駆動出力の保護用端子である。
なお図18Bは、後述の図21、図22で参照するためにドライバICチップを裏面から見た状態で示している。
以上のサイドユニット上LED基板630では、端子情報、識別情報、基板管理番号を、配線パターンと同じ導電材料により形成している。
図19はサイドユニット上LED基板630の表面層の導電体パターンを示し、図20Aはその一部拡大図、図21は裏面層の導電体パターンを示し、図22はその一部拡大図である。これら導電体パターンを示した図では、着色部分が導電材料の部分である。
なお、図21,図22の裏面層は、図19の表面層側からみた透視図として示しており、導電体パターンや基板管理番号は、基板裏面を通常視認する状態から左右反転した状態で図示している。従って図21、図22では基板上に表示される電子部品の識別情報や、「○○+×××△」として示した基板管理番号は、左右反転した状態で示している。
また図19~図22においてパターン上に示した多数の小さい円形部分はスルーホール又はビアを表している。銅箔付きのスルーホールビア(層間配線)も含まれる。これらについても説明上「スルーホール」と総称する。これは図24,図25,図26,図28,図29,図30でも同様である。
図19の表面層、図21の裏面層ではベタグランドとしてのグランドパターン633や図17の回路構成を実現するパターン配線が形成されている。
図19(表面層)における「pLED1」~「pLED10」は、図17のフルカラーLEDチップであるLED1~LED10がそれぞれ配置される位置(パッド)を示している。
図21(裏面層)における「p631」は、LEDドライバ631が配置される位置(パッド)を示し、「pCN1T」はコネクタCN1Tが配置される位置(パッド)を示している。
まず表面層のフルカラーLEDチップに関する表示を説明する。
表面層には図17にLED1~LED10として示したフルカラーLEDチップが搭載されるが、それらを載置するパッドの近辺に、「LED1」~「LED10」という識別情報が表示される。図19では、この識別情報は、ベタグランドのグランドパターン633内で、文字の形状に導電材料を除去して形成したものとしている。
例えば図20Bに「LED9」の識別情報を拡大しているが、グランドパターン633の導電材料を文字の形に除去する、いわゆる白抜きの状態で文字を表現することができる。或いは図20Cに示すように、グランドパターン633の一部に枠状の窓Wを設け、その中に導電材料により文字を形成するものでもよい。もちろん、ベタグランドが形成されない場合は、導電材料により文字を形成すれば良い(具体例は図32,図33で後述)。これらいずれの場合も、導電材料により形成された識別情報であるといえる。
図19に示す基板管理番号「○○+×××△」も、導電材料により形成される。この例では図の左下側においてグランドパターン633の外部に形成されている。識別情報のようにベタグラウンド内での白抜きによる表示、窓を設けた表示などの態様でもよい。
さらに図19、図20Aに示すように、各フルカラーLEDチップに関する端子情報150も導電材料により形成される。
「LED1」~「LED10」として搭載される各フルカラーLEDチップは、図19の下部に模式的に示すように、グリーン(緑)LED素子、レッド(R)LED素子、ブルー(B)LED素子がパッケージ化されたものである。そしてグリーンLED素子のカソード端子が1番端子とされ、反時計回りに6番端子まで形成されている。また当該チップには、1番端子を示すカソードマークKMが形成されている。
例えば図19の「pLED9」の付近を図20Aに拡大して示しているが、配線パターンには、フルカラーLEDチップの各端子に対応して配線端に6個のパッドPdが形成されており、そのパッドPdの近辺に端子情報150が表示されている。
実施の形態の説明上、端子情報150は「■」のマークであるとするが、これは一例に過ぎない。□、〇、●、△などの他の記号でもよいし、「1」「K」などの文字や数字の1文字(或いは複数文字)でもよい。またダイオードの場合は、端子情報150はダイオード記号であってもよい。
この端子情報150である■マークは、フルカラーLEDチップの1番端子を半田付けするパッドPd(図の左下のパッド)に近い位置に形成されている。つまりフルカラーLEDチップのカソードマークKMに対応する位置である。
この端子情報150により、「LED9」のフルカラーLEDチップは、カソードマークKMの位置の第1端子が、■マークに最も近いパッドに乗るように搭載されるべきことが示される。
次に図21,図22の裏面層の表示について説明する。
裏面層には、図17に示した電子部品として、LEDドライバ631、コネクタCN1T、抵抗R1T,R2T・・・、コンデンサC1T、C2T・・・が搭載される。
これらの電子部品についての識別情報として、図示するように「IC2」「CN1」「R1」「R2」・・・、「C1」「C2」・・・等の識別情報が導電材料により形成される(図21,図22では左右反転した状態で示されている)。
またLEDドライバ631、コネクタCN1に関しては端子情報150が表示される。
「p631」に配置されるLEDドライバ631は図18Aで説明した方形状のチップ部品である。LEDドライバ631は裏面層に配置され、この図21は表面層からの透視図として示しているため、端子番号は図21の上方に示すように、LEDドライバ631を裏から見ている状態となる。図18Bに、この裏から見た状態で各端子の割当を示している。
このLEDドライバ631の配置位置「p631」には、図22に拡大して示すように、1番端子の近辺に端子情報150として■マークが形成されている。
これによりICチップ及びパッドの端子番号を知ることができる。
コネクタCN1Tが配置される位置「pCN1T」では、第1ピン側に端子情報150として■マークが形成されている。これによりコネクタCN1T及びパッドのピン番号を認識できる。
以上のように表面層、裏面層における端子情報150や、識別情報、基板管理番号は、図16Bの工程S2Aの際に形成される表示情報となる。
[6.2 LED基板780]

続いて遊技盤3側に搭載されるLED基板780について説明する。
LED基板780の回路構成を図23に示す。LED基板780は不図示の可動体内に配置され、可動体部分のLED発光を行う基板とされている。
LED基板780にはコネクタCN1N、CN2Nが搭載される。
コネクタCN1Nは、上流側の中継基板760(図11参照)のコネクタとの間を接続する伝送線路H24の伝送線路端が接続される。このコネクタCN1Nは“1”~“6”の数字を付したように第1ピンから第6ピンまでの6端子構成である。
第4ピン、第6ピンはグランド端子とされる。
第5ピンは5V直流電圧(DC5V)の端子とされる。
第1ピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子とされる。
第2ピンはクロック信号CLKの端子、第3ピンはシリアルデータ信号DATAの端子である。
コネクタCN2Nは、下流側のLED基板790と接続される。
第1ピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子とされる。
第4ピンはグランド端子とされる。
第2ピンはクロック信号CLKの端子、第3ピンはシリアルデータ信号DATAの端子である。
なお、コネクタCN1N,CN2Nのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
LED基板780にはトリプルバッファゲートであるバッファ回路781が搭載される。これに対する電源電圧としては、5V直流電圧(DC5V)が用いられる。5V直流電圧(DC5V)はコネクタCN1Nの第5ピンから供給される。
またLEDドライバ782が搭載されるが、これに対する電源電圧としては、12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。12V直流電圧(DC12VB)はコネクタCN1Nの第1ピンから供給される。
LED基板780における各種信号の流れについて説明する。
上流の中継基板760からコネクタCN1Nに供給されるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、バッファ回路781に入力され、バッファ処理される。そしてコネクタCN2Nに送られ、下流のLED基板790に送信される。
またクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、LEDドライバ782にも供給される。
LEDドライバ782は、24個の駆動電流端子DIを有している。このうち、16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子,36番端子,37番端子,38番端子,39番端子,40番端子,41番端子,43番端子としての22個の端子を発光部783の発光駆動のために用いている。
図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして22個の駆動電流端子DIは16番端子から43番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「N」「N」「N」「N」として割り当てられている。
「N」は単色LEDチップに対する駆動電流にアサインされていることを示す。
これら22個の駆動電流端子DIは、発光部783として形成された10系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。フルカラーLEDチップの直列回路としての6系統と、単色LEDチップの直列回路としての4系統である。
発光部783の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2つ又は3つのLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1,LED2が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED3,LED4が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED5,LED6が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED7,LED8が直列接続される。
32番端子,33番端子,34番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED9,LED10が直列接続される。
36番端子,37番端子,38番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED11,LED12が直列接続される。
この例ではLED1~LED12は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
39番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED14,LED15が直列接続される。
40番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED16,LED17が直列接続される。
41番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED18,LED19,LED20が直列接続される。
43番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED22,LED21が直列接続される。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。
従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れることになる。フルカラーLEDチップの場合は、シリアルデータ信号DATAに基づいてG、R、Bのそれぞれの光量(階調)が制御されることで、多様な発光色を得ることができる。
以上の通り、LED基板780では次の構成を有する。
・上流から送信されてくるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAを、バッファ回路781を介して下流側に転送する。
・クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、LEDドライバ782でも用いて発光部783の発光駆動を行う。
・コネクタCN1Nにより12V直流電圧(DC12VB)、5V直流電圧(DC5V)を受け取り、動作電源としている。
・12V直流電圧(DC12VB)を下流側に動作電源電圧として供給している。
なおLED基板780では、以上に言及したもの以外にも、図23に示すとおり、所要箇所に抵抗R1N、R2N・・・、コンデンサC1N、C2N・・・等の電子素子が接続される。
また、図示の通りタップTP1N、TP2Nが設けられ所要箇所との接続に用いられる。
以上のLED基板780では、端子情報、識別情報、基板管理番号を、配線パターンと同じ導電材料により形成している。
図24はLED基板780の表面層の導電体パターンを示し、図25はその一部拡大図、図26は裏面層の導電体パターンを示している。各図では、着色部分が導電材料の部分である。
なお、図26の裏面層は、図24の表面層側からみた透視図として示しており、左右反転した状態で図示している。「○○+XX△△」として示した部分は、実際には基板管理番号が表示される。
LED基板780に搭載される複数の発光素子は、図23の発光部783に示すように、カラーLEDチップとしてのLED1~LED12と、単色LEDチップとしてのLED14~LED22である。
図24(表面層)における「pLED1」~「pLED22」は、これらLED1~LED22がそれぞれ配置される位置(接点としてのパッド)を示している。
また「p782」は、LEDドライバ782が配置される位置(パッド)を示し、「pCN1N」「pCN2N」はコネクタCN1N、CN2Nが配置される位置(パッド)を示している。また「p781」はバッファ回路781が配置される位置(パッド)を示している。
コネクタCN1Nは、図面左上側のパッドが、第1ピン側となる。
コネクタCN2Nは、図面左側のパッドが、第1ピン側となる。
図24,図26に示すように、表面層、裏面層ではベタグランドとしてのグランドパターン784が形成されているとともに、図23の回路構成を実現するパターン配線が形成されている。
また12V直流電圧(DC12VB)についての電源パターン785が、図24、図26に示すようにコネクタCN1Nの第1ピンの接点(パッド)からスルーホールTH10を介して、主に裏面層において形成されている。
この裏面層の電源パターン785は、はスルーホールTH11により、LEDドライバ782のSVCC端子に接続される。またスルーホールTH12を介してLEDドライバ631のVLED端子に接続される。
LED基板780の場合、バッファ回路781に対する5V直流電圧(DC5V)の供給のために、コネクタCN1Nの第5ピンの接点(パッド)からスルーホールTH15を介して、裏面層に電源パターン786が形成されて、スルーホールTH16により、バッファ回路781に接続される。
表面層には図23にLED1~LED12として示したフルカラーLEDチップや、LED14~LED22として示した単色LEDチップが搭載されるが、図24のように、それらを載置するパッドの近辺に、「LED1」~「LED22」という識別情報が表示される。この識別情報は、ベタグランドのグランドパターン784内に形成されている。
またLEDドライバ782、コネクタCN1N、CN2N、抵抗R1N,R2N・・・、コンデンサC1N、C2N・・・が搭載される。
これらの電子部品についての識別情報として、図24や図25に示すように「IC2」「CN1」「CN2」「R1」「R2」・・・、「C1」「C2」・・・等の識別情報が導電材料により形成される。
図24に示す基板管理番号「○○+××△△」も、導電材料により形成される。
さらに、各フルカラーLEDチップ、単色LEDチップ、LEDドライバ782、コネクタCN1N、CN2Nに関する端子情報150も導電材料により形成される。
「LED1」~「LED12」として搭載される各フルカラーLEDチップては、図19の下部に模式的に示したチップと同様とする。従ってグリーンLED素子のカソード端子が1番端子とされ、反時計回りに6番端子まで形成されている。また1番端子を示すカソードマークKMが形成されている。
そしてLED基板780では、図24に示すように、フルカラーLEDチップの各端子に対応して配線端に6個のパッドが形成されており、そのパッドの近辺に端子情報150の■マークが表示されている。特にこの端子情報150である■マークは、フルカラーLEDチップの1番端子を半田付けするパッドに近い位置に形成されている。つまりフルカラーLEDチップのカソードマークKMに対応する位置である。
また「LED14」~「LED22」の単色LEDチップについては、カソード側のパッドの近辺に端子情報150が形成されている。
「p782」に配置されるLEDドライバ782は、図24の左上に拡大して示した図の方向性(姿勢)で配置される。1番端子は、図の下辺の左側である。そのため、1番端子の近辺に端子情報150が形成されている(図25参照)。
コネクタCN1Nについては、図24の左下に第1ピンから第6ピンを拡大して示した。この第1ピンの近辺に、端子情報150が形成されている(図25参照)。
コネクタCN2Nは、左側が第1ピンであり、その近辺に、端子情報150が形成されている(図25参照)。
これらの端子情報150により、LEDチップ、ICチップ、コネクタについての端子を特定できることになる。
[6.3 LED基板790]

LED基板790は不図示の可動体内に配置され、可動体部分のLED発光を行う基板とされている。
LED基板790の回路構成を図27に示す。LED基板790にはコネクタCN1Xが搭載されている。
コネクタCN1Xは、図23のLED基板780のコネクタCN2Nとの間を接続する伝送線路H25の伝送線路端が接続される。
従って、このコネクタCN1Xは“1”~“4”の数字を付したように第1ピンから第4ピンまでの4端子構成であり、端子のアサインは上述のコネクタCN2Nと同様となる。
なお、コネクタCN1Xのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
LED基板790にはLEDドライバ791が搭載される。LEDドライバ791に対する電源電圧として12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。12V直流電圧(DC12VB)はコネクタCN1Xの第1ピンから供給される。
LED基板790における各種信号の流れについて説明する。
上流のLED基板780からコネクタCN1Xに供給されるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、LEDドライバ791に供給される。
LEDドライバ791は、24個の駆動電流端子DIを有している。このうち、16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子,36番端子としての16個の端子を発光部792の発光駆動のために用いている。
図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして16個の駆動電流端子DIは16番端子から43番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「N」「N」「N」「N」として割り当てられている。
これら16個の駆動電流端子DIは、発光部792として形成された8系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。フルカラーLEDチップの直列回路としての4系統と、単色LEDチップの直列回路としての4系統である。
発光部792の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2つ又は3つのLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1,LED2が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED3,LED4が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED5,LED6が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED7,LED8,LED9が直列接続される。
この例ではLED1~LED9は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
32番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED10,LED11が直列接続される。
33番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED12,LED13が直列接続される。
34番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED14,LED15が直列接続される。
36番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED16,LED17が直列接続される。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れることになる。フルカラーLEDチップの場合は、シリアルデータ信号DATAに基づいてG、R、Bのそれぞれの光量(階調)が制御されることで、多様な発光色を得ることができる。
以上のLED基板790では次の構成を有する。
・上流から送信されてくるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAをLEDドライバ791で用いて発光部792の発光駆動を行う。
・コネクタCN1Xにより12V直流電圧(DC12VB)を受け取り、動作電源としている。
なおLED基板790では、以上に言及したもの以外にも、図24に示すとおり、所要箇所に抵抗R1X、R2X・・・、コンデンサC1X、C2X・・・等の電子素子が接続される。また、図示の通りタップTP1X、TP2Xが設けられ所要箇所との接続に用いられる。
なおLED基板790にはLEDドライバ791と発光部792が搭載されるがバッファ回路は搭載されていない。このため図23のLED基板780のコネクタCN2Nから図24のLED基板790のコネクタCN1Xには12V直流電圧(DC12VB)だけ供給され、5V直流電圧(DC5V)は供給されない。
以上のLED基板790では、端子情報、識別情報、基板管理番号を、配線パターンと同じ導電材料により形成している。
図28はLED基板790の表面層の導電体パターンを示し、図29はその一部拡大図、図30は裏面層の導電体パターンを示している。各図では、着色部分が導電材料の部分である。
なお、図30の裏面層は、図28の表面層側からみた透視図として示しており、左右反転した状態で図示している。「X○+○○○」として示した部分は、実際には基板管理番号が表示される。
LED基板790に搭載される複数の発光素子は、図27の発光部792に示したように、カラーLEDチップとしてのLED1~LED9と、単色LEDチップとしてのLED10~LED17である。
図28(表面層)における「pLED1」~「pLED17」は、LED基板790におけるLED1~LED17がそれぞれ配置される位置(パッド)を示している。また「p791」は、LEDドライバ791が配置される位置(パッド)を示し、「pCN1X」はコネクタCN1Xが配置される位置(パッド)を示している。
図28,図30に示すように、表面層、裏面層ではベタグランドとしてのグランドパターン794が形成されているとともに、図27の回路構成を実現するパターン配線やスルーホールが形成されている。
ここでコネクタCN1Xについて、図28の右側に第1ピンから第4ピンを拡大して示した。
また「p791」に配置されるLEDドライバ791は、図28の右上に拡大して示した図の方向性(姿勢)で配置される。LEDドライバ791の端子配置は図18に示したとおりである。
そしてコネクタCN1XとLEDドライバ791の間は、クロック信号CLKのためのクロックパターン配線795が形成され、シリアルデータ信号DATAのための信号パターン配線796が形成されている。
表面層には図28にLED1~LED9として示したフルカラーLEDチップや、LED10~LED17として示した単色LEDチップが搭載されるが、図28のように、それらを載置するパッドの近辺に、「LED1」~「LED17」という識別情報が表示される。この識別情報は、ベタグランドのグランドパターン794内に形成されている。
またLEDドライバ791、コネクタCN1X、抵抗R1N,R2N・・・、コンデンサC1N、C2N・・・が搭載される。
これらの電子部品についての識別情報として、図24や図25に示すように「IC1」「CN1」「R1」「R2」・・・、「C1」「C2」・・・等の識別情報が導電材料により形成される。
図28に示す基板管理番号「X○+○○○」も、導電材料により形成される。
さらに、各フルカラーLEDチップ、単色LEDチップ、LEDドライバ791、コネクタCN1Xに関する端子情報150も導電材料により形成される。
「LED1」~「LED12」として搭載される各フルカラーLEDチップは、図19の下部に模式的に示したチップと同様とする。従ってグリーンLED素子のカソード端子が1番端子とされ、反時計回りに6番端子まで形成されている。また1番端子を示すカソードマークKMが形成されている。
そしてLED基板790では、図28に示すように、フルカラーLEDチップの各端子に対応して配線端に6個のパッドが形成されており、そのパッドの近辺に端子情報150の■マークが表示されている。特にこの端子情報150は、フルカラーLEDチップの1番端子を半田付けするパッドに近い位置に形成されている。つまりフルカラーLEDチップのカソードマークKMに対応する位置である。
また「LED14」~「LED22」の単色LEDチップについては、カソード側のパッドの近辺に端子情報150が形成されている。
「p791」に配置されるLEDドライバ791は、1番端子は、図の右辺の下側である。そのため、1番端子の近辺に端子情報150が形成されている(図29参照)。
コネクタCN1Xについては、第1ピンの近辺に、端子情報150が形成されている(図29参照)。
これらの端子情報150により、LEDチップ、ICチップ、コネクタについての端子を特定できることになる。
[6.4 装飾基板820]

装飾基板820の回路構成を、図31を用いて説明する。
装飾基板820には、コネクタCN1Sが搭載される。
コネクタCN1Sは、盤裏下中継基板800(図11参照)のコネクタとの間を接続する伝送線路H31の伝送線路端が接続される。
このコネクタCN1Sは“1”~“10”の数字を付したように第1ピンから第10ピンまでの10端子構成であり、第5ピンから第10ピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子とされる。また第4ピン、第3ピン、第2ピン、第1ピンは発光駆動電流13-B7、13-R8、13-G8、13-B8の端子である。
装飾基板820には4系統のLED回路を備えた発光部821が設けられ、それぞれコネクタCN1Sを介した発光駆動電流13-B7、13-R8、13-G8、13-B8により発光駆動される。発光部821のLEDのアノード側はコネクタCN1Sを介して供給される12V直流電圧(DC12VB)が印加される。
この装飾基板820は不図示の可動体内に配置され、可動体部分のLED発光を行う基板とされている。
ここで、発光部821は、LED1,LED2・・・LED9として破線で囲って示すように9個のLEDチップを有する。図からわかるように、各LEDチップは、R、G、Bの各色の発光を行うフルカラーLEDチップである。
この装飾基板820では、演出の仕様上、赤と緑の2色で発光を行うものとされる。この場合に、単色の赤色LEDチップと緑色LEDチップを用いずに、フルカラーLEDチップを用いるようにしている。そして図示のようにフルカラーLEDチップにおいて使用しないブルーLEDの直列回路はアノード側とカソード側を共に12V直流電圧(DC12VB)のラインに接続し、発光駆動電流が流れない構成としている。例えばLED1,LED2,LED3の直列回路では、ブルーLEDを3つ直列接続し、その直列回路のアノード側とカソード側が12V直流電圧(DC12VB)のラインに接続される。
この構成の場合、通常は赤と緑で単色LEDチップを2個使用するところを1つのフルカラーLEDチップを配置することで、低コスト化を実現できる。
またフルカラーLEDチップにおけるR、G、Bの3つの端子のそれぞれに発光駆動電流の端子を接続するものとすると、コネクタCN1Sの端子数(ピン数)が増え、またLEDドライバで使用する発光駆動電流の端子も増える。このため上記のように不使用のブルーLEDには発光駆動電流を供給しないようにする。これによりコネクタ構成やLEDドライバの構成、さらには配線が簡易化され、コストダウンにもなる。
また不使用の色の端子(BA)を未接続にするとノイズ等で意図せず発光する可能性があるので、アノード側とカソード側を12V直流電圧(DC12VB)のラインに接続し、意図しない発光を防止している。
なお、フルカラーLEDチップにおける不使用の端子(ブルーLEDのアノード/カソード)は未接続でもよい。
また、その基板にグランドがある場合は、フルカラーLEDチップにおける不使用端子の両端にグランドを接続してもよい。
また図31の装飾基板820では、フルカラーLEDチップにおけるグリーンLEDの系統には抵抗R1S、R3S、R5Sが接続され、レッドLEDの系統には抵抗R2S、R4S、R6Sが接続されているが、不使用のブルーLEDの端子(BA)には電流が流れないのでブルーLEDの系統には抵抗を接続していない。これも回路の簡易化、コスタダウンを促進する。
装飾基板820の基板上のパターンを図32,図33に示す。図32は図31の回路とされた装飾基板820の表面層、図33は裏面層であり、それぞれ導電体パターンを示している。
なお、図33の裏面層は、図32の表面層側からみた透視図として示しており、左右反転した状態で図示している。
図32、図33においては基板上に印刷される部品の識別番号や基板管理番号も図示した。「△△+○○XX○」として示した部分は、実際には基板管理番号が表示される。図33は透視図のため識別番号や基板管理番号は左右反転された状態となる。
例えば図32の「LED1」~「LED9」や、図33の「CN1」「R1」~「R6」は、図31のカラーLEDチップLED1~LED9、コネクタCN1S、抵抗R1S~R6Sに対応する識別番号である。
各図においてカラーLEDチップLED1~LED9が配置される位置を「pLED1」~「pLED9」、コネクタCN1Sが配置される位置を「pCN1S」、抵抗R1S~R6Sが配置される位置を「pR1S」~「pR6S」としている。
またこれらの各位置で、電子部品の端子が半田付けされる部分(パッドやランド)を、パッドpdとしている。なお抵抗についてのパッドには「pd」の符号の表記を省略している。
またスルーホールTH81~TH94が層間配線のために形成されている。
コネクタCN1Sは、図33の右側のパッドpdが、第1ピン側となるように取り付けられる。
第1ピンには配線823、スルーホールTH90,TH91が接続されている。そして図32のようにスルーホールTH90,TH91から、LED4,LED7におけるレッドLED素子のカソード用のパッドpdに接続されている。
図33のようにコネクタCN1Sの第2ピンには配線824が接続され、配線824がスルーホールTH92を介して図32の表面層に続く。そしてLED4,LED7におけるグリーンLED素子のカソード用のパッドpdに接続されている。
図33のようにコネクタCN1Sの第3ピンには配線825が接続され、配線825がスルーホールTH93を介して図32の表面層に続く。そしてLED1におけるレッドLED素子のカソード用のパッドpdに接続されている。
図33のようにコネクタCN1Sの第4ピンには配線826が接続され、配線826がスルーホールTH94を介して図32の表面層に続く。そしてLED1におけるグリーンLED素子のカソード用のパッドpdに接続されている。
コネクタCN1Sの第5ピンから第10ピンは図33の電源配線822に接続される。電源配線822はスルーホールTH87、TH88、TH89、抵抗R1S~R6Sのそれぞれに接続される。
抵抗R1Sの他端側はスルーホールTH86を介してLED3におけるグリーンLED素子のアノード用のパッドpdに接続されている。
抵抗R2Sの他端側はスルーホールTH85を介してLED3におけるレッドLED素子のアノード用のパッドpdに接続されている。
抵抗R3Sの他端側はスルーホールTH84を介してLED6におけるグリーンLED素子のアノード用のパッドpdに接続されている。
抵抗R4Sの他端側はスルーホールTH83を介してLED6におけるレッドLED素子のアノード用のパッドpdに接続されている。
抵抗R5Sの他端側はスルーホールTH82を介してLED9におけるグリーンLED素子のアノード用のパッドpdに接続されている。
抵抗R6Sの他端側はスルーホールTH81を介してLED9におけるレッドLED素子のアノード用のパッドpdに接続されている。
図32に示すように、LED3、LED2、LED1におけるブルーLED素子は直列接続されている。つまりLED3のカソードとLED2のアノードが配線829aで接続され、LED2のカソードとLED1のアノードが配線829bで接続されている。この場合に電流方向にみて先頭となるLED3のブルーLED素子のアノード用のパッドpdと、最後のLED1のブルーLED素子のカソード用のパッドpdは配線828で接続され、かつスルーホールTH89を介して電源配線822に接続されている。
同様に、LED6、LED5、LED4におけるブルーLED素子は直列接続されており、先頭のLED6のアノード用のパッドpdと、最後のLED4のカソード用のパッドpdは配線828で接続され、かつスルーホールTH88介して電源配線822に接続されている。
さらに同様に、LED9、LED8、LED7におけるブルーLED素子は直列接続されており、先頭のLED9のアノード用のパッドpdと、最後のLED7のカソード用のパッドpdは配線828で接続され、かつスルーホールTH87介して電源配線822に接続されている。
以上のパターンにより、図31の回路が実現されている。なお図31には、電源配線822、配線823~826,828,829a,829bに対応する部分に符号を付している。
そしてこの装飾基板820では、LED1からLED9とした各LEDチップは、それぞれ3個のLED素子(レッドLED素子、グリーンLED素子、ブルーLED素子)の全てのアノード端子及びカソード端子に対応するパッドpdが形成され、全てのアノード端子及びカソード端子は対応するパッドpdに半田付けされる。
つまり各LEDチップはブルーLED素子を未使用とするが、そのブルーLED素子のアノード端子とカソード端子に対してもパッドpdを形成し、半田付けする構成である。
このようにすることで、LED1からLED9の各LEDチップの装飾基板820への取付強度を強化している。
演出上の設計により発光が不要な色がある場合に、カラーLEDチップを搭載すると,未使用とするLED素子が生ずることがある。その場合、未使用のLED素子のアノード端子、カソード端子は、フリーにしておけばよく、半田付けは必要ない。ところが、特に発光演出用の基板は、遊技機の各所の多様な位置に取り付けられ、振動の影響を受けやすい位置となる可能性も大きい。甚だしい場合、LEDチップがガタついたり振動音を発生させたりすることもある。このため未使用のLED素子のアノード端子、カソード端子も含めて対応するパッドpd(pdf)を形成し、半田付けして取付強度を強化することは極めて有用となる。
この装飾基板820において、表面層にはLED1~LED9として示すフルカラーLEDチップが搭載されるが、図32に示すように、それらを載置するパッドの近辺に、「LED1」~「LED9」という識別情報が、配線パターンとともに導電材料により形成される。
また裏面層には、コネクタCN1S、抵抗R1S,R2S・・・が搭載される。これらの電子部品についての識別情報として、「CN1」「R1」「R2」・・・等の識別情報が導電材料により形成される。
また基板管理番号「○××○○+△△」も、導電材料により形成される。
さらに、各フルカラーLEDチップ、コネクタCN1Sに関する端子情報150も導電材料により形成される。
「LED1」~「LED9」として搭載される各フルカラーLEDチップは、図19の下部に模式的に示したチップと同様とする。従ってグリーンLED素子のカソード端子が1番端子とされ、反時計回りに6番端子まで形成されている。また1番端子を示すカソードマークKMが形成されている。
そして図32に示すように、装飾基板820ではフルカラーLEDチップの各端子に対応して配線端に6個のパッドが形成されており、そのパッドの近辺に端子情報150である■マークが表示されている。特にこの端子情報150は、フルカラーLEDチップの1番端子を半田付けするパッドに近い位置に形成されている。つまりフルカラーLEDチップのカソードマークKMに対応する位置である。
コネクタCN1Nについては、図33に示すように端子情報150が形成され、右側が第1ピンであることが示される。
なお、この装飾基板820では、ベタグランドが形成されておらず、「LED1」~「LED9」「CN1」「R1」「R2」等の識別情報や、端子情報150は、空いたスペースに導電材料により形成されている。
<7.実施の形態の特徴的な構成及び効果>

ここまで実施の形態の遊技機1について説明してきたが、この遊技機1は、以下に述べる(構成A1-1)から(構成A4-3)の構成を備えている。
なお(構成A1-1)から(構成A4-3)でいう第1基板の具体例としては、サイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820などである。
第2基板の具体例としては、主制御基板20や払出制御基板29などがある。
第1の端子情報の具体例は、図16Bの工程S2Aの処理により配線パターンと同じ導電材料で形成された端子情報150である。
第2の端子情報の具体例は、図16Aの工程S6のシルク印刷で形成される図15で説明した端子情報である。
(構成A1-1)
遊技機1は、
第1基板と、
第2基板と、
を有し、
前記第1基板には、配線パターンと同じ導電材料で形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第1の端子情報が設けられ、
前記第2基板は前記第1基板よりも搭載する電子部品数が多く、
前記第2基板には、導電材料とは異なる材料で配線パターンと重なって形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第2の端子情報が設けられている。
この(構成A1-1)により、第1基板は、配線パターンと同時に端子情報等を形成でき、シルク印刷を不要とすることができる。
また第1基板は電子部品数が少ない基板であることで、導電材料で端子情報を形成することに有利である。つまり配線領域や部品搭載面を考えても基板上に比較的余裕があるため、導電材料による表示が行い易い。しかもシルク印刷を行わないことによるコストダウンメリットもある。
なお、電子部品数が少なくても、基板面積が極めて小さい場合は、基板上に導電材料で端子情報を形成する余裕があるとは言えないことがある。第1基板が第2基板よりも導電材料による端子情報を形成する余裕があるか否かは、同じ基板面積に換算した部品数で考えるとよい。そのため第1基板は、第2基板より或る単位面積あたりの電子部品数が少ないものと考えるとよい。つまり部品の密度で考えるとよい。
一方、主制御基板20や払出制御基板29等の第2基板は、実装部品数が多く配線パターンのスペースに余裕がない。そこでシルク印刷で端子情報を含む部品情報を配線パターンに重ねて表示させるようにする。
この場合、導電材料の配線パターンの色と、シルク印刷の色が異なることで、パターンや印刷が密集していても端子情報が識別しやすいという利点がある。また端子情報の位置によって配線パターン設計の制約を受けないという利点もある。つまり、実装部品密度が高い第2基板では、シルク印刷で端子情報を含む部品情報を形成することが有利となる。
また、第1基板における端子情報は、必然的に、配線やパッドと重ならない表示となる。従って、配線パターンとの重なりが無いという点で、視認性のよい表示とすることができる。そして少なくとも端子を特定する端子情報を配線パターンと同じ導電材料で形成することで、当該端子情報を見やすいものとできる。製造時やメンテナンス時において、端子番号を特定することが重要であるため、見やすい表示であることが作業性を大きく向上させる。
以上のように第1基板は、配線パターンと同時に導電材料による端子情報等を形成できるため基板製造を効率化できる。また第2基板は、導電材料による端子情報形成に適していない点があるが、シルク印刷により適切な表示を実現できる。
なお、第1基板において導電材料による部品情報の表示とシルク印刷による部品情報の表示を併用するということもあり得るが、第1基板では、シルク印刷を行わない構成が、上述のコストダウン効果も含めて最も有用となる。
(構成A1-2)
上記の(構成A1-1)に加え、前記第1の端子情報は、前記実装部品を取り付けた後も視認可能な位置に形成されている。
例えばサイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820において示した端子情報150は、実装部品を取り付けた後も視認可能な位置に形成されている。
図34A、図34B、図34Cは、電子部品の実装後と実装前の状態を模式的に示している。
図34Aは、例えばフルカラーLEDチップのような6端子の電子部品160の実装後/実装前であり、実装後においても端子情報150が視認可能である。
図34Bは、方形のチップで平行な2つの辺にそれぞれ複数の端子が形成されている電子部品161の実装後/実装前であり、実装後においても端子情報150が視認可能である。
図34Cは、方形のチップで各辺にそれぞれ複数の端子が形成されている電子部品162の実装後/実装前であり、実装後においても端子情報150が視認可能である。
このように端子情報150の配置位置を設定することで、製造後の確認時やメンテナンス時において、端子番号を容易に特定して検査等を行うことができる。
(構成A1-3)
上記の(構成A1-1)や(構成A1-2)に加え、前記第1の端子情報は、前記第1基板におけるベタグランドの領域内に形成されている。
例えばサイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790において示した端子情報150は、ベタグランド内に形成されている。
ベタグランドの領域内であれば、第1の端子情報を形成する面積的余裕もあり、端子情報を形成しやすい。また周囲に導電材料が広がる領域であるため、端子情報の視認性を極めて良好とすることができる。
なお、ベタグランドの領域内に形成される場合、ベタグランド内で導電材料を記号等の形に除去することで表示ができる。いわゆる白抜きの表示である。そのような形態の場合も、導電材料により形成された表示であるといえる。
(構成A1-4)
上記の(構成A1-1)や(構成A1-2)や(構成A1-3)のいずれかに加え、
前記第1基板は、
方形のチップ部品であって平行関係の2つの辺にのみ、それぞれ複数の端子が形成されている実装部品について、1つの辺の複数の端子に対応する複数のパッド又はスルーホールの列に並ぶ位置に形成されている前記第1の端子情報を有する。
例えばサイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820におけるフルカラーLEDチップや、LED基板780のバッファ回路781のICは、方形のチップ部品であって平行関係の2つの辺にのみ、それぞれ複数の端子が形成されている実装部品である。
このような実装部品に対して、図34A、図34Bのように、パッド列の並びにおいて例えば1番ピンの横に並ぶように端子情報150を表示する。図では一点鎖線ELでパッド列の並びを示しているが、端子情報150も一点鎖線EL上に並ぶ位置となっている。このように端子情報150を表示することで明確に1番ピンを特定できる。また、この位置は、1番ピンに近く、かつ、配線設計の邪魔になりにくい場所である。通常は、パッドからの配線パターンは、一点鎖線ELのパッド列に対して垂直方向に設けられるためである。従って端子情報150がパターン設計の制約になりにくく、端子情報の配置として好適である。
なお、挿入実装部品を配置する場合は、パッド列ではなく、電子部品の端子を挿入するスルーホールの列の並びに端子情報を表示することになる。
(構成A1-5)
上記の(構成A1-1)(構成A1-2)(構成A1-3)(構成A1-4)のいずれかに加え、
前記第1基板、前記第2基板はともに、表面層と裏面層の2層配線の基板である。
例えば主制御基板20は表面層と裏面層の2層配線の基板である。またサイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820も2層配線の基板である。
このような2層配線の基板の場合、搭載する部品点数の多寡により、配線パターンの余裕が左右される。従って、2層配線である第1基板、第2基板において部品点数が少ない第1基板について、第1の端子情報を形成することが適切となる。
また遊技機1の各所に分散して搭載される多数のLED搭載基板の多くは、表面層と裏面層の2層配線の基板であることで、基板製造工程の効率化効果は大きい。
(構成A2-1)
遊技機1は、
第1基板と、
第2基板と、
を有し、
前記第1基板には、配線パターンと同じ導電材料で形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第1の端子情報が設けられ、
前記第2基板は前記第1基板よりも電源電圧の系統数が多く、
前記第2基板には、導電材料とは異なる材料で配線パターンと重なって形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第2の端子情報が設けられている。
この(構成A2-1)の場合も、第1基板は、配線パターンと同時に端子情報等を形成でき、シルク印刷を不要とすることができるが、特に第1基板は電源電圧の系統数が少ない基板としている。例えばサイドユニット上LED基板630は12V直流電圧(DC12VB)の1系統、LED基板780は12V直流電圧(DC12VB)と5V直流電圧(DC5V)の2系統、LED基板790は12V直流電圧(DC12VB)の1系統、装飾基板820は12V直流電圧(DC12VB)の1系統である。
これら例示した基板は、主制御基板20の電源系統数より少ない。主制御基板20では35V直流電圧(DC35VA)、12V直流電圧(DC12VA)、5V直流電圧(DC5VA)という3系統の電源配線が行われているためである。
つまり第1基板は、電源の種類が少なく配線パターンのスペースに余裕があるため配線パターンとともに導電材料で端子情報を形成することに適している。そして端子情報を同じ導電材料で形成する場合は配線パターンと端子情報の重なりが無い状態とするため、当該端子情報を見やすいものとできる。
一方、主制御基板20や払出制御基板29等の第2基板は、電源の種類が多く配線パターンのスペースに余裕がない。そこでシルク印刷で端子情報を含む部品情報を配線パターンに重ねて表示させるようにする。
(構成A2-2)
上記の(構成A2-1)に加え、前記第1基板は、1つの系統の電源電圧の配線が形成されている。
サイドユニット上LED基板630、LED基板790、装飾基板820のように電源電圧系統が例えば12V直流電圧(DC12VB)のみの1系統の基板は、よりパターン配線以外に使用できる面積的余裕が大きくなる。従って第1の端子情報を形成することに好適である。
(構成A2-3)
上記の(構成A2-1)又は(構成A2-2)に加え、
前記第1基板は、
方形のチップ部品である実装部品の複数の端子に対応する複数のパッド又はスルーホールの列の並び方向の延長線上に形成された前記第1の端子情報を有する。
フルカラーLEDチップ、バッファ回路781のICチップ、LEDドライバ631,782,791のICチップ等は方形のチップ部品である。図34A、図34B、図34Cのように、これらに対応するパッド列(又はスルーホールの列)の並び方向の延長線EL上に端子情報150を表示する。これにより端子情報150は、その列と、その列における一番近い端子を特定する情報となる。このような端子情報150の位置は、特定の端子を明示するとともに、配線設計の邪魔になりにくい場所であるため、端子情報の配置に好適である。
(構成A2-4)
上記の(構成A2-1)(構成A2-2)(構成A2-3)のいずれかに加え、
前記第1基板は演出用のLEDを搭載する基板であり、
前記第2基板は主制御基板であるとする。
通常、遊技機には各所に分散して多数のLED搭載基板を有する。このようなLED搭載基板を第1基板とする場合、遊技機に搭載する多数の第1基板において製造の効率化を図ることができる。
(構成A3-1)
遊技機1は、
第1基板と、
第2基板と、
を有し、
前記第1基板は、面実装部品が実装された基板であり、
前記第1基板には、配線パターンと同じ導電材料で形成され、前記面実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第1の端子情報が設けられ、
前記第2基板は、挿入実装部品が実装された基板であり、
前記第2基板には、導電材料とは異なる材料で配線パターンと重なって形成され、前記挿入実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第2の端子情報が設けられている。
この(構成A3-1)の場合も、第1基板は、配線パターンと同時に端子情報等を形成でき、シルク印刷を不要とすることができる。特に面実装部品は実装面積が比較的小さく配線パターンのスペースに余裕があるため、第1基板では配線パターンと同じ導電材料で端子情報を形成することが好適である。一方、挿入実装部品は実装面積が比較的大きい。そのため第2基板では配線パターンのスペースの余裕が少ない。そこで第2基板では、シルク印刷などで端子情報を配線パターンに重ねて表示させるようにすることで対応する。
(構成A3-2)
上記の(構成A3-1)に加え、
前記第1基板では、第1の端子情報以外の表示情報も、配線パターンと同じ導電材料で形成されている。
例えばサイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820の例は、基板管理番号や部品番号なども、配線パターンと共に形成するものとした。これによりシルク印刷を不要とし、製造の効率化を図ることができる。
(構成A3-3)
上記の(構成A3-1)又は(構成A3-2)に加え、
前記第1基板において、端子の向きが規定されない電子部品に対しては、前記第1の端子情報は形成されない。
サイドユニット上LED基板630、LED基板780、LED基板790、装飾基板820の例では、例えば抵抗器、コンデンサ(極性のないもの)のように、端子をどちらに接続してもよい電子部品については、導電材料による第1の端子情報を形成しないものとした。これによって必要な電子部品についてのみ第1の端子情報を形成する。つまり第1の端子情報が多すぎないことで、見やすい状態で提供できることになる。
(構成A3-4)
上記の(構成A3-1)(構成A3-2)(構成A3-3)のいずれかに加え、
前記第1の端子情報は、最も近い端子を示す情報である。
例えばICチップやLEDチップなどに対して、第1の端子情報としてのマーク等は、最も近い端子を示すものとする。これにより、端子を特定しやすいものとなる。
■などの記号を用いることで、文字を用いるものよりもスペースをとらずに好適である。そして記号に最も近い端子を示すものとすることで、端子を明確に特定できる。
〇 △等の記号、「R」「1」等の数字や文字を端子情報として用いてもよい。
(構成A4-1)
遊技機1は、
第1基板と、
第2基板と、
を有し、
前記第1基板は電子部品を両面実装する基板であり、
前記第1基板には、配線パターンと同じ導電材料で形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第1の端子情報が設けられ、
前記第2基板は電子部品を片面実装する基板であり、
前記第2基板には、導電材料とは異なる材料で配線パターンと重なって形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第2の端子情報が設けられている。
第1基板に該当する例えばサイドユニット上LED基板630は図19,図21からわかるように電子部品を両面実装する基板である。また装飾基板820は図32,図33からわかるように両面実装基板である。
一方、第2基板に該当する例えば主制御基板20は上述したように電子部品を片面実装する基板である。
この(構成A4-1)では、両面実装の第1基板について、配線パターンと同じ導電材料で端子情報が設けらるものとした。
サイドユニット上LED基板630のように両面実装の場合、表面層と裏面層の両方で、端子情報を導電材料で形成することで、表裏2面分のシルク印刷のコストを削減できることになる。
また両面実装の場合、各面の部品密度も低くなるため、導電材料で端子情報を形成しても、視認性が悪化しないという点もある。
一方、主制御基板20は片面実装なので片側1面分のシルク印刷でよいため、仮にシルク印刷を不要としても、コスト削減効果は比較的小さい。そこで、配線パターンと重ねることが可能なシルク印刷を採用して配線パターンの制約を少なくする利点を重視して、シルク印刷を行うようにする。
特に片面実装では、実装面において電子部品が密集する。配線パターンを形成する余裕も少ない。そこで片面実装の第2基板は、シルク印刷を用いることが好適となる。
(構成A4-2)
上記の(構成A4-1)に加え、
前記第1基板、前記第2基板はともに、表面層と裏面層の2層配線の基板である。
例えば主制御基板20は表面層と裏面層の2層配線の基板である。またサイドユニット上LED基板630、装飾基板820も2層配線の基板である。
内層による配線がない表面層と裏面層の2層配線の基板の場合、配線パターンの密集度合いの差が顕著になりやすい。特に主制御基板20等の第2基板の部品実装面では電子部品と配線パターンが共に密集する。そこで、第2基板はシルク印刷を用いることが好適となる。
(構成A4-3)
上記の(構成A4-1)(構成A4-2)のいずれかに加え、
前記第1基板は演出用のLEDを搭載する基板であり、
前記第2基板は主制御基板であるとする。
通常、遊技機には各所に分散して多数のLED搭載基板を有する。このようなLED搭載基板を第1基板とする場合、遊技機に搭載する多数の第1基板において製造の効率化を図ることができる。
<8.その他>
以上、実施の形態を説明してきたが、上記(構成A1-1)から(構成A4-3)までの各構成例は、各種の組み合わせが可能で、任意に組み合わせることでそれぞれの構成で説明した効果を兼ね備える遊技機1とすることができる。
またそれ以外に実施の形態で説明した構成や動作を組み合わせることも可能である。
また各種例示した具体例は、各構成を実現する一態様にすぎない。特に明示していない具体例も各種考えられる。
上記(構成A1-1)から(構成A4-3)までの各構成例は、遊技領域が形成される遊技盤を備えた遊技機において、遊技盤に備えられる第1基板、第2基板に適用できる。
また枠部材及び遊技領域が形成される遊技盤を備えた遊技機において、枠部材に備えられる第1基板、第2基板に適用できる。
また枠部材及び遊技領域が形成される遊技盤を備えた遊技機に備えられる第1基板、第2基板に適用できる。
また所定のスイッチ信号に起因する抽選結果に基づいて遊技者に有利な利益状態を発生させる遊技機に設けられる第1基板、第2基板にも適用できる。
フルカラーLEDチップとしては、G、R、Bの3原色のLEDを有するチップとしたが、G、R、B、W(ホワイト)のLEDを有するチップなど、他の種のフルカラーLEDチップを採用する場合も本発明は有効である。
実施の形態では、第1基板としてLED搭載基板を例に挙げたが、端子情報150を導電材料により形成するのは、必ずしもLEDを搭載する基板に限られない。例えばモータ駆動のための基板、中継基板、その他の基板において、図16Bの工程S2Aの処理により端子情報150を導電材料により形成するようにしてもよい。
また端子情報は、1番端子を提示する情報に限られない。最終番の端子や、特定の機能の端子を提示するものでもよい。
本発明は、循環式のパチンコ遊技機(いわゆるスマートパチンコ)でも適用できる。
また本発明は、いわゆるスロット遊技機のような回胴型遊技機にも適用できる。
循環式のパチンコ遊技機や回胴型遊技機の場合も、各種の基板を備えるため、それらの内で第1基板、第2基板について、端子情報150の形成方式を異なるようにすることができる。
1 遊技機
20 主制御基板
29 払出制御基板
300 電源基板
400 内枠LED中継基板
500 前枠LED接続基板
550 中継基板
600 サイドユニット右上LED基板
620 サイドユニット右下LED基板
625 LED基板
630 サイドユニット上LED基板
631 LEDドライバ
640 ボタンLED接続基板
660 ボタンLED基板
661,663 700 LED接続基板
720 盤裏左中継基板
740 装飾基板
760 中継基板
780 LED基板
790 LED基板
800 盤裏下中継基板
820 装飾基板

Claims (1)

  1. 所定のスイッチ信号に起因する抽選結果に基づいて遊技者に有利な利益状態を発生させる遊技機において、
    第1基板と、
    第2基板と、
    を有し、
    前記第1基板には、配線パターンと同じ導電材料で形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第1の端子情報が設けられ、かつ前記第1基板には導電材料とは異なる材料で形成される端子情報が設けられず、
    前記第2基板は前記第1基板よりも電源電圧の系統数が多く、
    前記第2基板には、導電材料とは異なる材料で配線パターンと重なって形成され、実装部品に設けられた複数の端子のうちの特定端子を特定できる第2の端子情報が設けられ、かつ導電材料と同じ材料で形成される端子情報が設けられていない
    遊技機。
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