JP7410924B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は遊技機に関し、遊技機の性能向上に寄与する技術に関する。
弾球遊技機や回動遊技機においては液晶表示画面、スピーカ、LED、役物、振動体、ブロワー等を用いた各種の演出を行って遊技を盛り上げる工夫をしている。
下記特許文献では、各種演出動作の制御のための技術が開示されている。
特開2014-64693号公報
このような遊技機では、採用するLED等の素子の種別やドライバチップ等に応じて回路設計や基板パターン配線、ソフトウェア設計等を行うが、多様な素子を用いることで設計が困難化している。また多数の技術者が各部毎に設計に関わる事情から、複雑化が進むと設計上のミスも起こりやすくなってしまう。
そこで本発明では、設計の困難性を招かずに有効な演出効果を得ることができる構成を提案する。
本発明の遊技機は、フルカラーLEDチップと、複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、を有する遊技機であって、前記フルカラーLEDチップは、第1種チップと、各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、を含み、前記発光駆動手段は、複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、を含み、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線が設けられた第1基板と、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線が設けられた第2基板と、を有し、前記第2基板では、第1面に前記第2発光駆動手段、第2面に前記第2種チップが搭載され、前記第2発光駆動用パターン配線は、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、スルーホールの形成位置によって前記第2面側で割当色の関係を一致させる配線が行われているものを含む。
また、前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第1種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致する相互関係であることが考えられる。
本発明の遊技機の構成によれば、多様な演出を行う遊技機の設計やメンテナンスの容易性や効率性を実現でき、また設計時のミスの削減にも有効である。
本発明に係る実施の形態の遊技機の外観を示す正面側の斜視図である。 実施の形態の遊技機の遊技盤の構成を示す図である。 実施の形態の遊技機の制御構成を示すブロック図である。 実施の形態の先読み予告演出の例の説明図である。 実施の形態の遊技機の扉を開いた状態の斜視図である。 実施の形態の遊技機の内枠を開いた状態の斜視図である。 実施の形態の遊技盤の裏側の基板配置の説明図である。 実施の形態の遊技機の扉及び内枠の基板配置の説明図である。 実施の形態の遊技機の内枠の基板配置の説明図である。 各種デバイスの配置の説明図である。 基板の接続構成のブロック図である。 サイドユニット右上LED基板600の回路図である。 サイドユニット右上LED基板600の回路図である。 サイドユニット右上LED基板600の回路図である。 サイドユニット右上LED基板600の回路図である。 サイドユニット右上LED基板600の回路図である。 サイドユニット右上LED基板600の回路図である。 サイドユニット右下LED基板620の回路図である。 サイドユニット右下LED基板620の回路図である。 サイドユニット上LED基板630の回路図である。 ボタンLED基板660の回路図である。 ボタンLED基板660の回路図である。 LED基板780の回路図である。 LED基板790の回路図である。 LED基板920の回路図である。 LEDドライバ631の端子の説明図である。 LEDドライバ921の端子の説明図である。 シリアルデータによる発光制御信号の伝送の説明図である。 タイプ1Aの対向状態の説明図である。 タイプ1Bの対向状態の説明図である。 タイプ2Aの対向状態の説明図である。 タイプ2Bの対向状態の説明図である。 タイプ3Aの対向状態の説明図である。 タイプ3Bの対向状態の説明図である。 タイプ4Aの対向状態の説明図である。 タイプ4Bの対向状態の説明図である。 タイプ5Aの対向状態の説明図である。 タイプ5Bの対向状態の説明図である。 タイプ6Aの対向状態の説明図である。 タイプ6Bの対向状態の説明図である。 サイドユニット上LED基板630の表面層のパターンの説明図である。 サイドユニット上LED基板630の裏面層のパターンの説明図である。 サイドユニット上LED基板630の発光駆動電流配線の説明図である。 LED基板920の表面層のパターンの説明図である。 LED基板920の裏面層のパターンの説明図である。 LED基板920の発光駆動電流配線の説明図である。 LEDドライバ921と他面のLED2の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と他面のLED4の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と他面のLED7の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と他面のLED10の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と他面のLED11の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と他面のLED14の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と同面のLED2の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と同面のLED4の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と同面のLED7の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と同面のLED10の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と同面のLED11の配線例の説明図である。 LEDドライバ921と同面のLED14の配線例の説明図である。 割当色の関係を一致させるための配線例の説明図である。 割当色の関係を一致させるための配線例の説明図である。
以下、添付図面を参照し、本発明に係る実施の形態を次の順序で説明する。
<1.遊技機の構造>
<2.遊技機の制御構成>
[2.1 主制御基板]
[2.2 演出制御基板]
<3.動作の概要説明>
[3.1 遊技状態]
[3.2 図柄変動表示ゲーム]
[3.3 当りについて]
[3.4 演出について]
<4.開閉構造と基板の配置>
<5.基板>
[5.1 各基板の接続状態]
[5.2 サイドユニット右上LED基板600]
[5.3 サイドユニット右下LED基板620]
[5.4 サイドユニット上LED基板630]
[5.5 ボタンLED基板660]
[5.6 LED基板780]
[5.7 LED基板790]
[5.8 LED基板920]
<6.LEDドライバの端子構成>
<7.LEDドライバとLEDのパターン配線>
[7.1 発光制御信号の伝送]
[7.2 LEDドライバとフルカラーLEDチップの対向状態]
[7.3 対向関係一致の場合の配線の具体例]
[7.4 対向関係不一致で異なる面の場合の配線の具体例]
[7.5 対向関係不一致で同一面の場合の配線の具体例]
<8.実施の形態の特徴的な構成及び効果>
<9.その他>
<1.遊技機の構造>

図1及び図2を参照して、本発明に係る実施形態としてのパチンコ遊技機1の構造について説明する。図1はパチンコ遊技機1の外観を示す正面側の斜視図を、図2はパチンコ遊技機1が有する遊技盤3の正面側を示した図である。
なお、パチンコ遊技機1の場合、枠部材と、枠部材に対して開閉可能に設けられた扉部材と、枠部材に対して交換可能に取り付けられた交換部材を有する。
以下説明するパチンコ遊技機1では、枠部材に相当する構成としての内枠2、扉部材に相当する構成としての扉6、交換部材に相当する構成としての遊技盤3を有することになる。
図1に示すパチンコ遊技機1(以下「遊技機1」と略称する場合がある)は、木製の外枠4の前面に額縁状の内枠2を開閉可能に取り付け、内枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3(図2参照)を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを内枠2の開口部に臨ませた構成を有する。遊技盤3は内枠2に対して交換可能に着脱できるため交換部材と呼ぶことができる。
この遊技領域3aの前側には、透明ガラスを支持した扉6が設けられている。また遊技盤3の背面側には、遊技動作を制御するための各種制御基板(図3参照)が配設されている。
扉6の前側(遊技者側)においては、例えば遊技盤3の周囲の全部又は一部を囲むような装飾ユニットとしてサイドユニット10が形成されている。
サイドユニット10は、それ自体が遊技機1のテーマに合わせた装飾形状とされるとともに、内部にLEDや役物等の演出部材が設けられることもあり、遊技者に遊技の雰囲気を伝える演出効果を発揮する。このサイドユニット10は扉6に対して交換可能に取り付けられたユニットとされる。
扉6の前側には扉ロック解除用のキーシリンダ(図示せず)が設けられており、このキーシリンダにキーを差し込んで一方側に操作すれば内枠2に対する扉6のロック状態を解除して扉6を前側に開放でき、また、他方側に操作すれば外枠4に対する内枠2のロック状態を解除して内枠2を前側に開放できるようになっている。
扉6の下側には、ヒンジ(図示せず)により内枠2に開閉自在に枢支された前面操作パネル7が配置されている。
前面操作パネル7には、上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が形成されている。
また上受け皿ユニット8には、上受け皿9に貯留された遊技球を遊技機1の下方に抜くための球抜きボタン14と、遊技球貸出装置(図示せず)に対して遊技球の払い出しを要求するための球貸しボタン11と、遊技球貸出装置に挿入した有価価値媒体の返却を要求するためのカード返却ボタン12とが設けられている。
また上受け皿ユニット8には、遊技者が操作可能に構成された演出ボタン13(操作手段)が設けられている。この演出ボタン13は、所定の入力受付期間中に内蔵ランプ(ボタンLED75)が点灯されて操作可能(入力受付可能)となり、その内蔵ランプ点灯中に所定の操作(押下、連打、長押し等)をすることにより演出に変化をもたらすことが可能となっている。
また上受け皿ユニット8には、遊技者やホールスタッフ等の使用者が各種の項目の選択や方向指示等を行うための十字キー15aや、選択項目の決定を指示するための決定ボタン15b等の操作子が設けられている。
また前面操作パネル7の右端部側には、発射装置32(図3参照)を作動させるための発射操作ハンドル15が設けられている。
また内枠2の上部の両側と発射操作ハンドル15の上側とには、音響により音演出効果(効果音)を発揮するスピーカ46が設けられている。図1では内枠2の上部の2つのスピーカ46のみを示している。
複数のスピーカ46により、演出に関する音などについて、いわゆるステレオ音響再生や、より多チャネルの音響再生を行うことができるようにされている。
また、扉6の適所には、光の装飾により光演出効果を発揮する装飾ランプ45(例えばフルカラーLEDによる光演出用LED等:図3参照)が複数設けられている。この装飾ランプ45としてのフルカラーLED(光演出用LED)等は、パチンコ遊技機1の周囲、例えば扉6の周縁やサイドユニット10内に複数個設けられている。
図2を参照して、遊技盤3の構成について説明する。
図示の遊技盤3には、発射された遊技球を案内する球誘導レール5が盤面区画部材として環状に装着されており、この球誘導レール5取り囲まれた略円形状の領域が遊技領域3a、四隅は非遊技領域となっている。
この遊技領域3aの略中央部には、例えば3つ(左、中、右)の表示エリア(図柄変動表示領域)において、独立して数字やキャラクタや記号などによる複数種類の装飾図柄(例えば、左図柄(左表示エリア対応)、中図柄(中表示エリア対応)、右図柄(右表示エリア対応))の変動表示動作(変動表示および停止表示)が可能である液晶表示装置(LCD)36が設けられている。
この液晶表示装置36は、後述する演出制御基板30の制御の下、装飾図柄の変動表示動作の他、種々の演出を画像により表示する。
また遊技領域3a内には、液晶表示装置36の表示面の周りを遠巻きに囲繞する形でセンター飾り48が設けられている。センター飾り48は、遊技盤3の前面側に沿って設けられ、周囲の遊技球から液晶表示装置36の表示面を保護すると共に、遊技球の打ち出しの強さ又はストローク長により、遊技球の流路を左右に振り分けることを可能とする流路振分手段として働く。
本実施形態では、センター飾り48の存在によって遊技領域3a内の上部両側(左側と右側)に遊技球の流路が形成されるように、センター飾り48は遊技領域3aのほぼ中央部に配置されている。発射装置32により遊技領域3aの上部側に打ち込まれた遊技球は、鎧枠部48bの上部側で左右に振り分けられ、センター飾り48の左側の左流下経路3bと右側の右流下経路3cとの何れかを流下する。
また遊技盤3の下部の非遊技領域は各種機能表示部となっており、ドット表示器による特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示手段)と特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示手段)とが設けられている。
なお特別図柄表示装置38a、38bを含む各種機能表示部を図4に拡大して示している。
特別図柄表示装置38a、38bでは、ドット表示器により表現される「特別図柄」の変動表示動作による特別図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして上記の液晶表示装置36では、特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、画像による装飾図柄を変動表示して、種々の予告演出(演出画像)と共に装飾図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている(これらの図柄変動表示ゲームについての詳細は追って説明する)。
また各種機能表示部には、特別図柄表示装置38a、38bと同じくドット表示器からなる複合表示装置(保留複合表示用LED表示器)38cが配設されている。複合と称したのは、特別図柄1、2、普通図柄の作動保留球数の表示、変動時間短縮機能作動中(時短中)および高確率状態中(高確中)の状態報知という、5つの表示機能を有する保留・時短・高確複合表示装置(以下単に「複合表示装置」と称する)であるからである。
また各種機能表示部には、同じくドット表示器からなる複合表示装置38dが設けられている。
この複合表示装置38dでは、4つのLEDの点灯・消灯状態の組合せにより、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を報知するラウンド数表示が行われる。例えば4つのLEDの点灯・消灯状態の組合せにより、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を報知する。
また複合表示装置38dでは、普通図柄表示として、1個のLEDにより表現される普通図柄の変動表示動作により普通図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また複合表示装置38dでは、3個のLEDにより右打ち表示が行われるようになっている。
図2のセンター飾り48の下方には、内部に始動口34(第1の特別図柄始動口:第1の始動手段)が設けられている。始動口34の内部には、遊技球の通過を検出する検出センサ34a(始動口センサ34a、図3参照)が形成されている。
また右流下経路3cには、開閉動作を行う始動口35(第2の特別図柄始動口:第2の始動手段)が設けられ、内部には、遊技球の通過を検出する検出センサ35a(始動口センサ35a:図3参照)が形成されている。
第1の特別図柄始動口である始動口34は、特別図柄表示装置38aにおける第1の特別図柄(以下、第1の特別図柄を「特別図柄1」と称し、場合により「特図1」と略称する)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、始動口開閉手段(始動口を開放又は拡大可能にする手段)を有しない入賞率固定型の入賞装置として構成されている。本実施形態では、遊技領域3a内の遊技球落下方向変換部材(例えば遊技くぎ、風車44、センター飾り48など)の作用により、始動口34へは、左流下経路3bを流下してきた遊技球については入球(入賞)容易な構成であるのに対し、右流下経路3cを流下してきた遊技球については入球困難または入球不可能な構成となっている。
始動口35は、特別図柄表示装置38bにおける第2の特別図柄(以下、第2の特別図柄を「特別図柄2」と称し、場合により「特図2」と略称する)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、この始動口35の入賞領域は、入賞可能な開状態と、入賞を不可能にする閉状態とに開閉可能に構成される。
始動口35は、特別図柄表示装置38bにおける特別図柄2の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、普通電動役物41によって開閉制御がなされる可変始動口として構成されている。
普通電動役物41は、始動口35への遊技球の入球を可能とする開状態と、始動口35への遊技球の入球を困難または不可能にする閉状態とに制御される。
また遊技領域3aにおける左右下方には、一般入賞口43が2つ設けられており、それぞれの内部には、遊技球の通過を検出する一般入賞口センサ43aが形成されている。
また遊技盤の領域内には遊技球の流下を妨害しない位置に、視覚的演出効果を奏する可動体役物(図示せず)が配設されている。
また普通電動役物41の斜め上方、つまり右流下経路3cの中間部より上部側には、遊技球が通過可能な通過ゲート(特定通過領域)からなる普通図柄始動口37(第3の始動手段)が設けられている。この普通図柄始動口37は、複合表示装置38dの普通図柄の変動表示動作に係る入賞口であり、その内部には、通過する遊技球を検出する普通図柄始動口センサ37a(図3参照)が形成されている。なお本実施形態では、普通図柄始動口37は右流下経路3c側にのみに形成され、左流下経路3b側には形成されていない。しかし本発明はこれに限らず、左流下経路3bのみに形成してもよいし、両流下経路にそれぞれ形成してもよい。
右流下経路3c内の普通図柄始動口37からの経路途中には、開放扉52bにより大入賞口50を開放または拡大可能に構成された特別変動入賞装置52(特別電動役物)が設けられており、その内部には大入賞口50に入球した遊技球を検出する大入賞口センサ52a(図3参照)が形成されている。
大入賞口50の周囲は、流下する遊技球を大入賞口50の方向に寄せる働きをする案内部55や風車53が設けられている。
大入賞口50への遊技球の入球過程は次のようになる。
センター飾り48の上面と球誘導レール5との間の遊動領域を通過し右流下経路3cを経た遊技球は、案内部55によって大入賞口50の方向に導かれる。大入賞口50が開いている状態(大入賞口開状態)であれば、遊技球が大入賞口50内に導かれる。
なお本実施形態の遊技機1では、遊技者が特別変動入賞装置52側に発射位置を狙い定めた場合(遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定めた場合)、始動口34側には遊技球が誘導され難い、又は誘導されない構成となっている。従って「大入賞口閉状態」であれば、始動口34への入賞が困難又は不可能とされるようになっている。
また始動口35は、後述の電サポ有り状態を伴う遊技状態になると、通常状態よりも有利な開閉パターンで動作するようになっている。
本実施形態の場合、遊技者がどのような打ち方をすれば有利な状況となるかについては、遊技状態に応じて変化する。具体的には、後述の「電サポ無し状態」を伴う遊技状態であれば、遊技球が左流下経路3bを通過するように狙いを定める「左打ち」が有利とされ、後述の「電サポ有り状態」を伴う遊技状態であれば、遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定める「右打ち」が有利とされる。
本実施形態の遊技機1においては、遊技領域3aに設けられた各種入賞口のうち、普通図柄始動口37以外の入賞口への入賞があった場合には、各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの賞球数(例えば、始動口34または始動口35は3個、大入賞口50は13個、一般入賞口43は10個)が遊技球払出装置19(図3参照)から払い出されるようになっている。上記の各入賞口に入賞しなかった遊技球は、アウト口49を介して遊技領域3aから排出される。
ここで「入賞」とは、入賞口がその内部に遊技球を取り込んだり、或いは入賞口が遊技球を内部に取り込む構造ではなく通過型のゲートからなる入賞口(例えば、普通図柄始動口37)である場合はそのゲートを遊技球が通過したりすることを言い、実際には入賞口ごとに形成された各入賞検出スイッチにより遊技球が検出された場合、その入賞口に「入賞」が発生したものとして扱われる。この入賞に係る遊技球を「入賞球」とも称する。なお、入賞口に遊技球が入口すれば、その遊技球は入賞検出スイッチにより検出されることとなるため、本明細書中では特に断りのない限り、入賞検出スイッチに遊技球が検出されたか否かによらず、入賞口に遊技球が入口した場合を含めて「入賞」と称する場合がある。
<2.遊技機の制御構成>

図3のブロック図を参照して、遊技機1の遊技動作制御を実現するための構成(制御構成)について説明する。
本実施形態の遊技機1は、遊技動作全般に係る制御(遊技動作制御)を統括的に司る主制御基板(主制御手段)20と、主制御基板20から演出制御コマンドを受けて、演出手段による演出の実行制御(現出制御)を統括的に司る演出制御基板30(演出制御手段)と、賞球の払い出し制御を行う払出制御基板(払出制御手段)29と、外部電源(図示せず)から遊技機1に必要な電源を生成し供給する電源基板(電源制御手段(図示せず))と、を有して構成される。
なお、図3において、各部への電源供給ルートは省略している。
[2.1 主制御基板]
主制御基板20は、CPU(Central Processing Unit)20a(主制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、遊技動作制御手順を記述した制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータを格納するROM(Read Only Memory)20b(主制御ROM)と、ワーク領域やバッファメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)20c(主制御RAM)とを搭載し、全体としてマイクロコンピュータを構成している。
また図示はしていないが、主制御基板20は、周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を実現するためのCTC(Counter Timer Circuit)、及び主制御CPU20aに割込み信号を付与するタイマ割込み等の割込許可/割込禁止機能を発揮する割込みコントローラ回路、及び電源投入時や遮断時や電源異常などを検知してシステムリセット信号を出力して主制御CPU20aをリセット可能なリセット回路、及び制御プログラムの動作異常を監視するウォッチドッグタイマ(WDT)回路、及び予め設定したアドレス範囲内でプログラムが正しく実行されているか否かを監視する指定エリア外走行禁止(IAT)回路、及びハードウェア的に一定範囲の乱数を生成するためのカウンタ回路等も備えている。
上記カウンタ回路は、乱数を生成する乱数生成回路と、その乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを含んで構成され、全体として16ビットカウンタとして働く。主制御CPU20aは、処理状態に応じて上記サンプリング回路に指示を送ることで、上記乱数生成回路が示している数値を内部抽選用乱数値(大当り判定用乱数(乱数の大きさ:65536))として取得し、その乱数値を大当り抽選に利用する。なお、内部抽選用乱数は、当り狙い打ち等のゴト行為を防ぐために、適宜なソフトウェア処理で生成しているソフト乱数値と、ハード乱数値とを加算したものを取得している。
主制御基板20には、始動口34への入賞(入球)を検出する始動口センサ34aと、始動口35への入賞を検出する始動口センサ35aと、普通図柄始動口37の通過を検出する普通図柄始動口センサ37aと、大入賞口50への入賞を検出する大入賞口センサ52aと、一般入賞口43への入賞を検出する一般入賞口センサ43aと、アウト口49から排出される遊技球(アウト球)を検出するOUT監視スイッチ49aが接続され、主制御基板20はこれらから出力される検出信号を受信可能とされている。主制御基板20は、各センサからの検出信号に基づき、何れの入賞口に遊技球が入球したのかを把握可能とされる。
また主制御基板20には、始動口35の可動翼片を開閉制御するための普通電動役物ソレノイド41cと、大入賞口50の開放扉52bを開閉制御するための大入賞口ソレノイド52cとが接続され、主制御基板20はこれらを制御するための制御信号を送信可能となっている。
さらに主制御基板20には、特別図柄表示装置38aと特別図柄表示装置38bとが接続され、主制御基板20は、特別図柄1、2を表示制御するための制御信号を送信可能とされている。さらにまた、主制御基板20には、複合表示装置38cが接続され、保留数表示や状態表示を制御するための制御信号を送信可能とされている。
また、主制御基板20には、複合表示装置38dが接続され、主制御基板20は、複合表示装置38dに表示される普通図柄表示、右打ち表示、ラウンド表示の表示制御するための制御信号を送信可能とされている。
さらに、主制御基板20には、枠用外部集中端子基板21が接続され、主制御基板20は、枠用外部集中端子基板21を介し、遊技機外部に設けられたホールコンピュータHCに対し所定の遊技情報(例えば、大当り情報、賞球数情報、図柄変動実行情報等)を送信可能とされている。
なお、ホールコンピュータHCは、主制御基板20からの遊技情報を監視して、パチンコホールの遊技機の稼働状況を統括的に管理するための情報処理装置(コンピュータ装置)である。
さらにまた、主制御基板20には、払出制御基板(払出制御部)29が接続され、賞球の払い出しの必要がある場合には、払出制御基板29に対し、払い出しに関する制御コマンド(賞球数を指定する払出制御コマンド)を送信可能とされている。
払出制御基板29には、発射装置32を制御する発射制御基板(発射制御部)28と、遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置(遊技球払出手段)19とが接続されている。この払出制御基板29の主な役割は、主制御基板20からの払出制御コマンドの受信、払出制御コマンドに基づく遊技球払出装置19の賞球払い出し制御、主制御基板20への状態信号の送信などである。
遊技球払出装置19には、遊技球の供給不足を検出する補給切れ検出センサ19aや払い出される遊技球(賞球)を検出する球計数センサ19bが設けられており、払出制御基板29は、これらの各検出信号を受信可能とされている。また遊技球払出装置19には、遊技球を払い出すための球払出機構部(図示せず)を駆動する払出モータ19cが設けられており、払出制御基板29は、払出モータ19cを制御するための制御信号を送信可能とされている。
さらに、払出制御基板29には、上受け皿9が遊技球で満杯状態を検出する満杯検出センサ60(本実施形態では、上受け皿9に貯留される遊技球の貯留状態を検出する検出センサ)と、前扉開放センサ61(例えば扉6や内枠2の開放状態を検出する検出センサ)が接続されている。
払出制御基板29は、満杯検出センサ60、前扉開放センサ61、補給切れ検出センサ19a、球計数センサ19bからの検出信号に基づいて、主制御基板20に対して、各種の状態信号を送信可能となっている。この状態信号には、満杯状態を示す球詰り信号、少なくとも内枠2が開放されていることを示す扉開放信号、遊技球払出装置19からの遊技球の供給不足を示す補給切れ信号、賞球の払出不足や球計数センサ19bに異常が発生したこと示す計数エラー信号、払い出し動作が完了したことを示す払出完了信号などが含まれ、様々な状態信号を送信可能な構成となっている。主制御基板20は、これら状態信号に基づいて、内枠2の開放状態(扉開放エラー)や、遊技球払出装置19の払出動作が正常か否か(補給切れエラー)や、上受け皿9の満杯状態(球詰りエラー)等を監視する。
さらにまた、払出制御基板29には発射制御基板28が接続され、発射制御基板28に対し発射を許可する許可信号を送信可能とされている。発射制御基板28は、払出制御基板29からの許可信号が出力されていることに基づき、発射装置32に設けられた発射ソレノイド(図示せず)への通電を制御し、発射操作ハンドル15の操作による遊技球の発射動作を実現している。具体的には、払出制御基板29から発射許可信号が出力されていること(発射許可信号ON状態)、発射操作ハンドル15に設けられたタッチセンサにより遊技者がハンドルに触れていることを検出されていること、発射操作ハンドル15に設けられた発射停止スイッチ(図示せず)が操作されていないことを条件に、遊技球の発射動作が許容される。従って、発射許可信号が出力されていない場合には(発射許可信号OFF状態)、発射操作ハンドル15を操作しても発射動作は実行されず、遊技球が発射されることはない。また、遊技球の打ち出しの強さは、発射操作ハンドル15の操作量に応じて変化可能となっている。
なお、払出制御基板29が上記球詰りエラーを検出すると、主制御基板20に球詰り信号を送信すると共に発射制御基板28に対する発射許可信号の出力を停止し(発射許可信号OFF)、上受け皿9の満杯状態が解消されるまで打ち出し動作を停止する制御を行うようになっている。
また、払出制御基板29は、発射制御基板28に対する発射の許可信号の出力を、主制御基板20より発射許可が指示されたことを条件に行う。
主制御基板20にはRAMクリアスイッチ98が接続されており、これらスイッチからの検出信号を受信可能とされている。
RAMクリアスイッチ98は、主制御RAM20cの所定領域を初期化することを指示入力するための例えば押しボタン式のスイッチとされる。
RAMクリアスイッチ98は、内枠2が開放された状態で操作可能に設けられたRAMクリアボタンの操作に応じてON/OFFされる。
RAMクリアスイッチ98は、遊技機1内部の適所に設けられている。例えば、主制御基板20上に配置される。
また主制御基板20は、性能表示器97が接続されている。
性能表示器97は、例えば7セグメント表示器を有して構成され、性能情報(後述する)の表示が可能とされた表示手段として機能する。性能表示器97は、例えば主制御基板20上の視認し易い位置に搭載されている。
(性能表示について)
主制御基板20は、性能表示器97に対し所定の性能情報を表示させるための制御信号を送信可能とされている。
性能情報とは、パチンコホールや関係各庁が確認したい情報であり、遊技機1に対する過剰賞球等の不正賞球ゴトの有無や遊技機1本来の出玉性能などに関する情報などがその代表例である。従って、性能情報自体は、予告演出等とは異なり、遊技者が遊技に興じる際に、その遊技進行自体には直接的に関係の無い情報となる。
このため性能表示器97は、遊技機1内部、例えば、主制御基板20、払出制御基板29、発射制御基板28、上記中継基板、演出制御基板30上や、基板ケース(基板を保護する保護カバー)など、内枠2が開放状態とされたときに表示情報を視認可能となる位置に設けられている。
ここで、性能情報には、具体的に次のような情報を採用することができる。
(1)特定状態中において入賞により払い出された総払出個数(特定中総賞球数:α個)を、当該特定状態中おいて遊技領域3aから排出された総アウト球数(特定中アウト個数:β個)で除した値(α/β)に基づく情報(特定比率情報)を、性能情報として採用することができる。
上記「総払出個数」とは、入賞口(始動口34、始動口35、一般入賞口43、大入賞口50)に入賞した際に払い出された遊技球(賞球)の合計値である。本実施形態の場合、始動口34または始動口35は3個、大入賞口50は13個、一般入賞口43は10個である。
また、特定状態として、何れの状態を採用するかについては、如何なる状態下の性能情報を把握したいかに応じて適宜定めることができる。本実施形態の場合であれば、通常状態、潜確状態、時短状態、確変状態、大当り遊技中のうち、何れの状態も採用することができる。また、複数種類の状態を計測対象としてもよい。例えば、通常状態と確変状態や、当り遊技中を除く全ての遊技状態等であり、その計測対象とする種類は適宜定めることができる。
また、特定状態中の期間として、大当り抽選確率が低確率状態又は高確率状態の何れかの期間を採用してもよい。
また、1又は複数の特定の入賞口を計測対象から除外したものを総払出個数としてもよい(特定入賞口除外総払出個数)。例えば、各入賞口のうち、大入賞口50を計測対象から除外したものを、総払出個数としてもよい。
(2)その他、総払出個数、特定入賞口除外総払出個数、総アウト球数の何れかだけを計測し、その計測結果を性能情報としてもよい。
本実施形態では、通常状態中の総払出個数(通常時払出個数)と、通常状態中の総アウト球数(通常時アウト個数)とをリアルタイムで計測し、通常時払出個数を通常時アウト個数で除した値に百を乗じた値(通常時払出個数÷通常時アウト個数×100で算出される値)を性能情報(以下「通常時比率情報」と称する)として表示する。なお、この際の表示値は、小数点第1位を四捨五入した値とする。
従って、通常時払出個数、通常時アウト個数、通常時比率情報の各データが、主制御RAM20cの該当領域(特定中総賞球数格納領域、特定中アウト個数格納領域、特定比率情報格納領域)にそれぞれ格納(記憶)されるようになっている。但し、単に永続的に計測して性能情報を表示するのではなく、総アウト球数が所定の規定個数(例えば、60000個)に達した場合、一旦、計測を終了する。この規定個数とは、通常状態の総アウト球数ではなく、全遊技状態中(当り遊技中を含む)の総アウト球数(以下「全状態アウト個数」と称する)である。この全状態アウト個数もリアルタイムに計測され、主制御RAM20cの該当領域(全状態アウト個数格納領域)に格納される。以下、説明の便宜のために、特定中総賞球数格納領域、特定中アウト個数格納領域、特定比率情報格納領域、全状態アウト個数格納領域を「計測情報格納領域」と略称する。
そして、終了時点の通常時比率情報を主制御RAM20cの所定領域(性能表示格納領域)に格納し(今回の通常時比率情報を記憶)、その後、計測情報格納領域(通常時払出個数、通常時アウト個数および全状態アウト個数)をクリアしてから、再度、計測を開始する(通常時払出個数、通常時アウト個数、通常時比率情報および全状態アウト球数の計測を開始する)。そして、性能表示器97には、前回の通常時比率情報(計測履歴情報)と、現在計測中の通常時比率情報とが表示されるようになっている。なお、前回の情報に限らず、前々回やその前(3回前)などの履歴を表示可能に構成してもよく、何回前までの情報を表示するかについては適宜定めることができる。
(演出制御コマンド)
主制御基板20は、処理状態に応じて、特別図柄変動表示ゲームに関する情報やエラーに関する情報等を含む種々の演出制御コマンドを、演出制御基板30に対して送信可能とされている。但し、ゴト行為等の不正を防止するために、主制御基板20は演出制御基板30に対して信号を送信するのみで、演出制御基板30からの信号を受信不可能な片方向通信の構成となっている。
ここで、演出制御コマンドは、1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなる2バイト構成により機能を定義し、MODEとEVENTの区別を行うために、MODEのBit7はON、EVENTのBit7をOFFとしている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、モード(MODE)及びイベント(EVENT)の各々に対応してストローブ信号が出力される。すなわち、主制御CPU20aは、送信すべきコマンドがある場合、演出制御基板30にコマンドを送信するためのモード(MODE)情報の設定及び出力を行い、この設定から所定時間経過後に1回目のストローブ信号の送信を行う。さらに、このストローブ信号の送信から所定時間経過後にイベント(EVENT)情報の設定及び出力を行い、この設定から所定時間経過後に2回目のストローブ信号の送信を行う。ストローブ信号は、演出制御CPU30aが確実にコマンドを受信可能とする所定期間、主制御CPU20aによりアクティブ状態に制御される。
[2.2 演出制御基板]
演出制御基板30は、演出制御CPU30aを内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、演出制御処理に要する演出データを格納した演出制御ROM30bと、ワーク領域やバッファメモリとして機能する演出制御RAM30cとを搭載したマイクロコンピュータを中心に構成され、その他、音響制御部(音源IC)、RTC(Real Time Clock)機能部、カウンタ回路、割込みコントローラ回路、リセット回路、WDT回路などが設けられ、演出動作全般を制御する。
演出制御CPU30aは演出制御プログラム及び主制御部20から受信した演出制御コマンドに基づいて、各種演出動作のための演算処理や各演出手段の制御を行う。演出手段とは、本実施形態のパチンコ遊技機1の場合、液晶表示装置36(主液晶表示装置36M、副液晶表示装置36S)、光表示装置45a、音響発生装置46a、及び図示を省略した可動体役物となる。
演出制御ROM30bは、演出制御CPU30aによる演出動作の制御プログラムや、演出動作制御に必要な種々のデータを記憶する。
演出制御RAM30cは、演出制御CPU30aが各種演算処理に使用するワークエリアや、テーブルデータ領域、各種入出力データや処理データのバッファ領域等として用いられる。
なお、演出制御基板30は、例えば1チップマイクロコンピュータとその周辺回路が搭載された構成とされるが、演出制御基板30の構成は各種考えられる。例えばマイクロコンピュータに加えて、各部とのインタフェース回路、演出のための抽選用乱数を生成する乱数生成回路、各種の時間計数のためのCTC、ウォッチドッグタイマ(WDT)回路、演出制御CPU30aに割込み信号を与える割込コントローラ回路などを備える場合もある。
この演出制御基板30の主な役割は、主制御部20からの演出制御コマンドの受信、演出制御コマンドに基づく演出の選択決定、液晶表示装置36の表示制御(表示データ供給)、音響発生装置46aの音声出力制御、光表示装置45a(LED)の発光制御、可動体役物の動作制御(可動体役物モータ80cの駆動制御)などとなる。
この演出制御基板30は、液晶表示装置36に対する制御装置としての機能も備えているため、演出制御基板30には、いわゆるVDP(Video Display Processor)、画像ROM、VRAM(Video RAM)としての機能も備えられ、また演出制御CPU30aは、液晶制御部としても機能する。
VDPは、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を行う機能を指している。
画像ROMとは、VDPが画像展開処理を行う画像データ(演出画像データ)が格納されているメモリを指す。
VRAMは、VDPが展開した画像データを一時的に記憶する画像メモリ領域である。
演出制御基板30は、これらの構成により、主制御部20からのコマンドに基づいて各種の画像データを生成し、主液晶表示装置36M、及び副液晶表示装置36Sに出力する。これによって主液晶表示装置36M及び副液晶表示装置36Sにおいて各種の演出画像が表示される。
ここで、図2において示される「液晶表示装置36」は「主液晶表示装置36M」である。副液晶表示装置36Sについては図2における図示が省略されている。
また演出制御基板30は、複数のスピーカ46を含む音響発生装置46aに対する音響制御部(例えば図4の音コントローラ230)を有しており、音響制御部が出力する音響信号はアンプ部46dで増幅されてスピーカ46に供給される。なお音響制御部としての音コントローラ230は演出制御基板30に内蔵されるものとして説明するが、音響制御部は演出制御基板30とは別体の音源ICを用いてもよい。
また、演出制御基板30には、装飾ランプ45や各種LEDを含む光表示装置45aに対する光表示制御部として機能するランプドライバ部45dと、可動体(図示せず)を動作させる可動体役物モータ80cに対する駆動制御部として機能するモータドライバ部80d(モータ駆動回路)とが接続されている。演出制御基板30は、これらランプドライバ部45dやモータドライバ部80dに指示を行って光表示装置45aによる光表示動作や可動体役物モータ80cの動作を制御する。例えば演出制御基板30はシリアル出力回路30dを備え、光表示動作や可動体役物モータ80cの動作を制御するシリアルデータを生成し、ランプドライバ部45dやモータドライバ部80dに供給する。
演出制御基板30にはまた、可動体役物の動作を監視するための原点スイッチ81や位置検出センサ82が接続されている。
原点スイッチ81は、例えばフォトインターラプタ等で構成され、可動体役物モータ80cが原点位置にあるか否かを検出する。原点位置は、例えば可動体が図2の盤面に通常は表出しない位置などとされる。演出制御基板30は、この原点スイッチ81の検出情報に基づいて可動体役物モータ80cが原点位置にあるか否かを判定可能とされている。
また、演出制御基板30は、位置検出センサ82からの検出情報に基づき、可動体役物の現在の動作位置(例えば、原点位置からの移動量)を監視しながらその動作態様を制御する。さらに演出制御基板30は、位置検出センサ82からの検出情報に基づき、可動体役物の動作の不具合を監視し、不具合が生じれば、これをエラーとして検出する。
また演出制御基板30には、図中に操作部17として示す演出ボタン13や十字キー15a、決定ボタン15bのスイッチ、つまり演出ボタン13、十字キー15a、決定ボタン15bの操作検出スイッチが接続され、演出制御基板30は、演出ボタン13、十字キー15a、決定ボタン15bからの操作検出信号をそれぞれ受信可能とされている。
さらに、演出制御基板30には、図1に示した発射操作ハンドル15が遊技者等の使用者により触れられているか否かを検出するためのハンドルセンサ83(タッチセンサ)が設けられている。演出制御基板30はこのハンドルセンサ83の検出情報に基づいて発射操作ハンドル15が使用者によりタッチされているか否かを判定可能とされる。
演出制御基板30は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンドに基づき、予め用意された複数種類の演出パターンの中から抽選により、又は一意に演出パターンを選択(決定)し、必要なタイミングで各種の演出手段を制御して、目的の演出を現出させる。これにより、演出パターンに対応する液晶表示装置36による演出画像の表示、スピーカ46からの音の再生、装飾ランプ45やLEDの点灯点滅駆動が実現され、種々の演出パターン(装飾図柄変動表示動作や予告演出など)が時系列的に展開されることにより、広義の意味での「演出シナリオ」が実現される。
ここで、演出制御コマンドについて、演出制御基板30(演出制御CPU30a)は、主制御部20(主制御CPU20a)が送信する上述したストローブ信号の入力に基づき割込み処理を発生させてその受信・解析を行う。具体的に、演出制御CPU30aは、上述したストローブ信号の入力に基づいてコマンド受信割込処理用の制御プログラムを実行し、これにより実現される割込み処理において、演出制御コマンドを取得し、コマンド内容の解析を行う。
この際、演出制御CPU30aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込みが発生した場合には、他の割込みに基づく割込み処理(定期的に実行されるタイマ割込処理)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を行い、他の割込みが同時に発生してもコマンド受信割込処理を優先的に行うようになっている。
<3.動作の概要説明>
次に、上記のような制御構成(図3)により実現される遊技機1の遊技動作の概要について説明する。
[3.1 遊技状態]
遊技機1では、特別遊技状態である大当り遊技の他、複数種類の遊技状態を設定可能に構成されている。本実施形態の理解を容易なものとするために、先ず、種々の遊技状態について説明する。
遊技機1は、低確率状態又は高確率状態のどちらかと、非時短状態又は時短状態のどちらかと、が組み合わされたいずれかの遊技状態で遊技が進行する。
低確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に低い状態であり、高確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に高い状態である。
非時短状態は、始動口35に遊技球が相対的に入球しにくい状態であり、時短状態は、始動口35に遊技球が相対的に入球しやすい状態である。例えば、時短状態の方が非時短状態よりも、普図当り抽選に当選したときの始動口35の開放時間が長く設定されている。しかしながら、時短状態の方が非時短状態よりも始動口35に遊技球が入球しやすいのであれば、時短状態の方が非時短状態よりも、例えば、普図当り抽選の当選確率を高くしたり、普通図柄の変動時間を短くしたりしてもよい。
本実施形態において、「通常状態」とは、低確率状態及び非時短状態を言い、初期状態に相当する。
[3.2 図柄変動表示ゲーム]
図柄変動表示ゲームについて説明する。
(特別図柄変動表示ゲーム)
本実施形態のパチンコ遊技機1では、所定の始動条件、具体的には、遊技球が始動口34又は始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、主制御基板20において乱数抽選による「大当り抽選」が行われる。主制御基板20は、その抽選結果に基づき、特別図柄表示装置38a、38bに特別図柄1、特別図柄2を変動表示して特別図柄変動表示ゲームを開始させ、所定時間経過後に、その結果を特別図柄表示装置に導出表示して、これにより特別図柄変動表示ゲームを終了させる。
ここで本実施形態では、始動口34への入賞に基づく大当り抽選と、始動口35への入賞に基づく大当り抽選とは別個独立して行われる。このため、始動口34に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38a側で、始動口35に関する大当り抽選結果は特別図柄表示装置38b側で導出されるようになっている。具体的には、特別図柄表示装置38a側においては、始動口34に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄1を変動表示して第1の特別図柄変動表示ゲームが開始され、他方、特別図柄表示装置38b側においては、始動口35に遊技球が入球したことを条件に、特別図柄2を変動表示して第2の特別図柄変動表示ゲームが開始されるようになっている。そして、特別図柄表示装置38a、又は特別図柄表示装置38bにおける特別図柄変動表示ゲームが開始されると、所定の変動表示時間経過後に、大当り抽選結果が「大当り」の場合には所定の「大当り」態様で、それ以外の場合には所定の「はずれ」態様で、変動表示中の特別図柄が停止表示され、これによりゲーム結果(大当り抽選結果)が導出されるようになっている。
なお本明細書中では、説明の便宜上、特別図柄表示装置38a側の第1の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム1」と称し、特別図柄表示装置38b側の第2の特別図柄変動表示ゲームを「特別図柄変動表示ゲーム2」と称する。また特に必要のない限り、「特別図柄1」と「特別図柄2」とを単に「特別図柄」と称し(場合により「特図」と略称する)、また「特別図柄変動表示ゲーム1」と「特別図柄変動表示ゲーム2」とを単に「特別図柄変動表示ゲーム」と称する。
(装飾図柄変動表示ゲーム)
また、上述の特別図柄変動表示ゲームが開始されると、これに伴って、主液晶表示装置36Mに装飾図柄(演出的な遊技図柄)を変動表示して装飾図柄変動表示ゲームが開始され、これに付随して種々の演出が展開される。そして特別図柄変動表示ゲームが終了すると、装飾図柄変動表示ゲームも終了し、特別図柄表示装置には大当り抽選結果を示す所定の特別図柄が、そして主液晶表示装置36Mには当該大当り抽選結果を反映した装飾図柄が導出表示されるようになっている。すなわち、装飾図柄の変動表示動作を含む演出的な装飾図柄変動表示ゲームにより、特別図柄変動表示ゲームの結果を反映表示するようになっている。
従って、例えば特別図柄変動表示ゲームの結果が「大当り」である場合(大当り抽選結果が「大当り」である場合)、装飾図柄変動表示ゲームではその結果を反映させた演出が展開される。そして特別図柄表示装置において、特別図柄が大当りを示す表示態様(例えば、7セグが「7」の表示状態)で停止表示されると、主液晶表示装置36Mには、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、装飾図柄が「大当り」を反映させた表示態様(例えば「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、3個の装飾図柄が「7」「7」「7」の表示状態)で停止表示される。
この「大当り」となった場合、具体的には、特別図柄変動表示ゲームが終了して、これに伴い装飾図柄変動表示ゲームが終了し、その結果として「大当り」の図柄態様が導出表示された後、特別変動入賞装置52の大入賞口ソレノイド52cが作動して開放扉52bが所定のパターンで開閉動作を行い、これにより大入賞口50が開閉され、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(大当り遊技)が発生する。この大当り遊技では、開放扉52bにより、大入賞口の開放時間が所定時間(最大開放時間:例えば、29.8秒)経過するまでか、又は大入賞口に入賞した遊技球数(大入賞口50への入賞球)が所定個数(最大入賞数:役物の1回の作動によりその入口が開き、または拡大した入賞口に対して許容される入賞球数の上限個数:例えば、9個)に達するまで、その入賞領域が開放または拡大され、これら何れかの条件を満した場合に大入賞口が閉鎖される、といった「ラウンド遊技」が、予め定められた規定ラウンド数(例えば、最大16ラウンド)繰り返される。
上記大当り遊技が開始すると、最初に大当りが開始された旨を報知するオープニング演出が行われ、オープニング演出が終了した後、ラウンド遊技が予め定められた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。そして、規定ラウンド数終了後には、大当りが終了される旨を報知するエンディング演出が行われ、これにより大当り遊技が終了するようになっている。
上記の装飾図柄変動表示ゲームの実行に必要な情報に関しては、先ず主制御基板20が、始動口34又は始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、具体的には、始動口センサ34a又は始動口センサ35aにより遊技球が検出されて始動条件(特別図柄に関する始動条件)が成立したことを条件に、「大当り」又は「はずれ」の何れであるかを抽選する‘当落抽選(当否種別抽選)’と、「大当り」であったならばその大当り種別を、「はずれ」であったならばそのはずれ種別を抽選する‘図柄抽選(当選種別(当り種別)抽選)’を含む大当り抽選を行い(はずれが1種類の場合は、はずれについて種別抽選を行う必要がないためその抽選を省略してもよい)、その抽選結果情報に基づき、特別図柄の変動パターンや、当選種別に応じて最終的に停止表示させる特別図柄(以下、「特別停止図柄」と称する)を決定する。
そして、主制御基板20は、処理状態を特定する演出制御コマンドとして、少なくとも特別図柄の変動パターン情報(例えば、大当り抽選結果及び特別図柄の変動時間に関する情報等)を含む「変動パターン指定コマンド」を演出制御基板30側に送信する。これにより、装飾図柄変動表示ゲームに必要とされる基本情報が演出制御基板30に送られる。なお本実施形態では、演出のバリエーションを豊富なものとするべく、特別停止図柄の情報(図柄抽選結果情報(当り種別に関する情報))を含む「装飾図柄指定コマンド」も演出制御基板30に送信するようになっている。
上記特別図柄の変動パターン情報には、特定の予告演出(例えば、後述の「リーチ演出」や「疑似連演出」など)の発生の有無を指定する情報を含むことができる。詳述するに、特別図柄の変動パターンは、大当り抽選結果に応じて、当りの場合の「当り変動パターン」と、はずれの場合の「はずれ変動パターン」に大別される。これら変動パターンには、例えば、後述のリーチ演出の発生を指定する‘リーチ変動パターン’、リーチ演出の発生を指定しない‘通常変動パターン’、疑似連演出とリーチ演出との発生(重複発生)を指定する‘疑似連有りリーチ変動パターン’、疑似連演出の発生を指定し、リーチ演出の発生は指定しない‘疑似連有り通常変動パターン’等、複数種類の変動パターンが含まれる。なお、リーチ演出や疑似連演出の演出時間を確保する関係上、通常、リーチ演出や疑似連演出を指定する変動パターンの方が、通常変動パターンよりも変動時間が長く定められている。
演出制御基板30は、主制御基板20から送られてくる演出制御コマンド(ここでは、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンド)に含まれる情報に基づいて、装飾図柄変動表示ゲーム中に時系列的に展開させる演出内容(予告演出等の演出シナリオ)や、最終的に停止表示する装飾図柄(装飾停止図柄)を決定し、特別図柄の変動パターンに基づくタイムスケジュールに従い装飾図柄を変動表示して装飾図柄変動表示ゲームを実行させる。これにより、特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、主液晶表示装置36Mによる装飾図柄が変動表示され、特別図柄変動表示ゲームの期間と装飾図柄変動表示ゲーム中の期間とが、実質的に同じ時間幅となる。また演出制御基板30は、演出シナリオに対応するように、主液晶表示装置36M又は光表示装置45a或いは音響発生装置46aをそれぞれ制御し、装飾図柄変動表示ゲームにおける各種演出を展開させる。これにより、主液晶表示装置36Mでの画像の再生(画像演出)と、効果音の再生(音演出)と、装飾ランプ45やLEDなどの点灯点滅駆動(光演出)とが実現される。
このように特別図柄変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームとは不可分的な関係を有し、特別図柄変動表示ゲームの表示結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現されることとしているので、この二つの図柄変動表示ゲームを等価的な図柄遊技と捉えても良い。本明細書中では特に必要のない限り、上記二つの図柄変動表示ゲームを単に「図柄変動表示ゲーム」と称する場合がある。
(普通図柄変動表示ゲーム)
また遊技機1においては、普通図柄始動口37に遊技球が通過(入賞)したことに基づき、主制御基板20において乱数抽選による「補助当り抽選」が行なわれる。この抽選結果に基づき、LEDにより表現される普通図柄を複合表示装置38dで変動表示させて普通図柄変動表示ゲームを開始し、一定時間経過後に、その結果をLEDの点灯と非点灯の組合せにて停止表示するようになっている。例えば、普通図柄変動表示ゲームの結果が「補助当り」であった場合、複合表示装置38dの普通図柄の表示部を特定の点灯状態(例えば、2個のLED39が全て点灯状態、又は「○」と「×」を表現するLEDのうち「○」側のLEDが点灯状態)にて停止表示させる。
この「補助当り」となった場合には、普通電動役物ソレノイド41c(図3参照)が作動し、これにより可動翼片が開いて始動口35が開放または拡大されて遊技球が流入し易い状態(始動口開状態)となり、通常遊技状態よりも遊技者に有利な補助遊技状態(以下、「普電開放遊技」と称する)が発生する。この普電開放遊技では可動翼片により、始動口35の開放時間が所定時間(例えば0.2秒)経過するまでか、又は始動口35に入賞した遊技球数が所定個数(例えば4個)に達するまで、その入賞領域が開放または拡大され、これら何れかの条件を満たした場合に始動口35を閉鎖する、といった動作が所定回数(たとえば、最大2回)繰り返されるようになっている。
(保留について)
ここで本実施形態では、特別/装飾図柄変動表示ゲーム中、普通図柄変動表示ゲーム中、大当り遊技中、又は普電開放遊技中等に、始動口34又は始動口35若しくは普通図柄始動口37に入賞が発生した場合、すなわち始動口センサ34a又は始動口センサ35a若しくは普通図柄始動口センサ37aからの検出信号の入力があり、対応する始動条件(図柄遊技開始条件)が成立した場合、これを変動表示ゲームの始動権利に係るデータとして、変動表示中に関わるものを除き、所定の上限値である最大保留記憶数(例えば最大4個)まで保留記憶されるようになっている。この図柄変動表示動作に供されていない保留中の保留データ、又はその保留データに係る遊技球を、「作動保留球」とも称する。この作動保留球の数を遊技者に明らかにするため、遊技機1の適所に設けた専用の保留表示器(図示せず)、又は液晶表示装置36(主液晶表示装置36M又は副液晶表示装置36S)による画面中にアイコン画像として設けた保留表示器を点灯表示させる。
また本実施形態では、特別図柄1、特別図柄2、及び普通図柄に関する作動保留球をそれぞれ最大4個まで主制御RAM20cの該当記憶領域に保留記憶し、特別図柄又は普通図柄の変動確定回数として保留する。なお、特別図柄1、特別図柄2、及び普通図柄に関する各作動保留球数の最大記憶数(最大保留記憶数)は特に制限されない。また、各図柄の最大保留記憶数の全部又は一部が異なっていてもよく、その数は遊技性に応じて適宜定めることができる。
[3.3 当りについて]
続いて、遊技機1における「当り」について説明する。
本実施形態の遊技機1においては、複数種類の当りを対象に大当り抽選(当り抽選)を行うようになっている。本例の場合、当りの種別には、大当り種別に属する例えば「通常4R」「通常6R」「確変6R」「確変10R」の各大当りが含まれる。
なお、上記「R」の表記は、規定ラウンド数(最大ラウンド数)を意味する。
大当り種別は、条件装置の作動契機となる当りである。ここで「条件装置」とは、その作動がラウンド遊技を行うための役物連続作動装置の作動に必要な条件とされている装置で、特定の特別図柄の組合せが表示され、又は遊技球が大入賞口内の特定の領域を通過した場合に作動するものを言う。
上記確変状態は、大当り種別に当選することなく、特別図柄変動表示ゲームの実行回数が所定回数(例えば70回:規定ST回数)終了した場合に、高確率状態を終了させて低確率に移行させる、いわゆる「回数切り確変機(ST機)」となっており、規定ST回数が終了したときは、次ゲームから通常状態に移行される。但し、次回大当りが当選するまで継続させるタイプの「一般確変機」としてもよい。
なお、特別図柄変動表示ゲームの実行回数は、特別図柄変動表示ゲーム1、及び特別図柄変動表示ゲーム2の合計実行回数(特図1及び特図2の合計変動回数)であってもよいし、何れか一方の実行回数(例えば特別図柄変動表示ゲーム2の実行回数)であってもよい。また、時短状態の回数についても60回や100回に限らず、遊技性に応じて適宜定めることができる。また、どのような種類の当りを設けるかについても特に制限はなく、適宜定めることができる。
ここで、本例では、大当り種別と同様に「はずれ」についても複数の種別が設けられている。具体的には、「はずれ1」「はずれ2」「はずれ3」の三種のはずれ種別が設けられている。
前述のように、当落抽選の結果が「はずれ」であった場合には、図柄抽選においてはずれ種別の抽選が行われる。
[3.4 演出について]
(演出モード)
次に、演出モード(演出状態)について説明する。本実施形態の遊技機1には、遊技状態に関連する演出を現出させるための複数種類の演出モードが設けられており、その演出モード間を行き来可能に構成されている。具体的には、通常状態、時短状態、潜確状態、確変状態のそれぞれに対応した、通常演出モード、時短演出モード、潜確演出モード、確変演出モードが設けられている。各演出モードでは、装飾図柄の変動表示画面のバックグラウンドとしての背景表示が、それぞれ異なる背景演出により表示され、遊技者が現在、どのような遊技状態に滞在しているかを把握することができるようになっている。
演出制御基板30(演出制御CPU30a)は、複数種類の演出モード間を移行制御する機能部(演出状態移行制御手段)を有する。演出制御基板30(演出制御CPU30a)は、主制御基板20(主制御CPU20a)から送られてくる特定の演出制御コマンド、具体的には、主制御基板20側で管理される遊技状態情報を含む演出制御コマンドに基づいて、主制御基板20側で管理される遊技状態と整合性を保つ形で、現在の遊技状態を把握し、複数種類の演出モード間を移行制御可能に構成されている。上記のような特定の演出制御コマンドとしては、例えば、変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド、遊技状態に変化が生じる際に送られる遊技状態指定コマンド等がある。
(予告演出)
次に、予告演出について説明する。演出制御基板30は、主制御基板20からの演出制御コマンドの内容、具体的には、少なくとも変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターン情報に基づき、現在の演出モードと大当り抽選結果とに関連した様々な「予告演出」を現出制御可能に構成されている。このような予告演出は、当り種別に当選したか否かの期待度(以下「当選期待度」と称する)を示唆(予告)し、遊技者の当選期待感を煽るための「煽り演出」として働く。予告演出として代表的なものには、「リーチ演出」や「疑似連演出」、さらには「先読み予告演出」等がある。演出制御基板30は、これら演出を実行(現出)制御可能な予告演出制御手段として機能する。
「リーチ演出」とは、リーチ状態を伴う演出態様(リーチ状態を伴う変動表示態様:リーチ変動パターン)を言い、具体的には、リーチ状態を経由して最終的なゲーム結果を導出表示するような演出態様を言う。リーチ演出には当選期待度に関連付けられた複数種類のリーチ演出が含まれる。例えば、ノーマルリーチ演出が出現した場合に比べて、当選期待度が相対的に高まるものがある。このようなリーチ演出を‘スーパーリーチ演出’と言う。この「スーパーリーチ」の多くは、当選期待感を煽るべく、ノーマルリーチよりも相対的に長い演出時間(変動時間)を持つ。また、ノーマルリーチやスーパーリーチには複数種類のリーチ演出が含まれる。本例では、スーパーリーチには、スーパーリーチ1、2、3、4という複数種類のリーチ演出が含まれ、これらスーパーリーチ1~4の当選期待度については「スーパーリーチ1<スーパーリーチ2<スーパーリーチ3<スーパーリーチ4」という関係性を持たせている。
「疑似連演出」とは、装飾図柄の疑似的な連続変動表示状態(疑似連変動)を伴う演出態様を言い、「疑似連変動」とは、装飾図柄変動表示ゲーム中において、装飾図柄の一部又は全部を一旦仮停止状態とし、その仮停止状態から装飾図柄の再変動表示動作を実行する、といった表示動作を1回または複数回繰り返す変動表示態様をいう。この点、複数回の図柄変動表示ゲームに跨って展開されるような後述の「先読み予告演出(連続予告演出)」とは異なる。このような「疑似連」は、基本的には、疑似変動回数が多くなるほど当選期待度が高まるようにその発生率(出現率)が定められており、例えば、疑似変動回数に応じて、スーパーリーチ等の期待感を煽るための演出が選択され易くされている。
「先読み予告演出」(以下では「先読み予告」や「先読み演出」と略称する場合もある)とは、先読み判定の結果に基づいて、判定対象の図柄の変動表示が行われるよりも前に、有利状態に制御される可能性を報知する演出を意味する。なお、「有利状態」は、遊技者にとって有利な状態を意味する。
具体的に、本例の先読み演出は、未だ図柄変動表示ゲームの実行(特別図柄の変動表示動作)には供されていない作動保留球(未消化の作動保留球)について、主に、保留表示態様や先に実行される図柄変動表示ゲームの背景演出等を利用して、当該作動保留球が図柄変動表示ゲームに供される前に、当選期待度を事前に報知し得る演出態様で行われる。なお、図柄変動表示ゲームにおいては、上記「リーチ演出」の他、いわゆる「SU(ステップアップ)予告演出」や「タイマ予告演出」、「復活演出」、「プレミア予告演出」などの種々の演出が発生し、ゲーム内容を盛り上げるようになっている。
ここで、図4を参照し、上記先読み予告演出の一例としての「保留変化予告演出」について説明する。
本実施形態の遊技機1の場合、主液晶表示装置36Mの画面内の上側の表示エリアには、装飾図柄変動表示ゲームを現出する表示エリア(装飾図柄の変動表示演出や予告演出を現出するための表示領域)が設けられており、また画面内の下側の表示エリアには、特別図柄1側の作動保留球数を表示する保留表示領域76(保留表示部a1~d1)と特別図柄2側の作動保留球数を表示する保留表示領域77(保留表示部a2~d2)とが設けられている。作動保留球の有無に関しては、所定の保留表示態様により、その旨が報知される。図5では、作動保留球の有無を点灯状態(作動保留球あり:図示の「○(白丸印)」)、又は消灯状態(作動保留球なし:図示の破線の丸印)にて、現在の作動保留球数に関する情報が報知される例を示している。
作動保留球の有無に関する表示(保留表示)は、その発生順(入賞順)に順次表示され、各保留表示領域76、77において、一番左側の作動保留球が、当該保留表示内の全作動保留球のうち時間軸上で一番先に生じた(つまり最も古い)作動保留球として表示される。また、保留表示領域76、77の左側には、現に特別図柄変動表示ゲームに供されている作動保留球を示すための変動中表示領域78が設けられている。本実施形態の場合、変動中表示領域78は、受座Jのアイコン上に、現在ゲームに供されているゲーム実行中保留Kのアイコンが載る形の画像が現れるように構成されている。すなわち、特別図柄1又は特別図柄2の変動表示が開始される際に、保留表示領域76、77に表示されていた最も古い保留a1又はa2のアイコン(アイコン画像)が、ゲーム実行中保留Kのアイコンとして、変動中表示領域78おける受座Jのアイコン上に移動し、その状態が所定の表示時間にわたって維持される。
作動保留球が発生した場合、主制御基板20から、大当り抽選結果に関連する先読み判定情報と、先読み判定時の作動保留球数(今回発生した作動保留球を含め、現存する作動保留球数)とを指定する「保留加算コマンド」が演出制御基板30に送信される(図28のステップS1309~S1312参照)。
本実施形態の場合、上記保留加算コマンドは2バイトで構成され、保留加算コマンドは、先読み判定時の作動保留球数を特定可能とする上位バイト側のデータと、先読み判定情報を特定可能とする下位バイト側データとから構成される。
ここで、上記説明から理解されるように、本実施形態では、始動口34又は始動口35に入賞が発生して新たに保留球が生じたことに基づいて、当該保留球についての先読み判定として、当該保留球に係る図柄変動表示ゲームについての大当り抽選が行われる。後述するように、主制御基板20は、このような先読み判定として行った大当り抽選の結果を表す情報を、主制御RAM20cの該当記憶領域に保留記憶する。
先読み判定時に得られた大当り抽選結果の情報は、図柄変動表示ゲームにおける図柄変動パターンを選択(抽選)するために用いられるものであり、いわば「変動パターン選択用情報」と換言することができる。従って、主制御基板20は、先読み判定を行って、その結果得られる「変動パターン選択用情報」を主制御RAM20cの所定領域に保留記憶していると言うことができる。
演出制御基板30は、主制御基板20が送信した上記の保留加算コマンドを受信すると、これに含まれる先読み判定情報に基づき、上記保留表示に関連する表示制御処理の一環として、「先読み予告演出」に関する演出制御処理を行う。具体的には、先読み予告演出の実行可否を抽選する「先読み予告抽選」を行い、これに当選した場合には、先読み予告演出を現出させる。
ここで、先読み判定情報とは、具体的には、主制御基板20において、作動保留球が図柄変動表示ゲームに供される際に実行される大当り抽選結果(変動開始時の大当り抽選結果)や変動開始時の変動パターンを先読み判定して得られる遊技情報である。すなわち、この情報には、少なくとも変動開始時の当落抽選結果を先読み判定した情報(先読み当落情報)が含まれ、その他、図柄抽選結果を先読み判定した情報(先読み図柄情報)や変動開始時の変動パターンを先読み判定した情報(先読み変動パターン情報)を含ませることができる。如何なる情報を含む保留加算コマンドを演出制御基板30に送るかについては、先読み予告にて報知する内容に応じて適宜定めることができる。
本例では、保留加算コマンドには先読み当落情報、先読み図柄情報、及び先読み変動パターン情報が含まれているものとする。
なお、作動保留球発生時の先読み判定により得られる「先読み変動パターン」は、必ずしも作動保留球が実際に変動表示動作に供されるときに得られる「変動開始時の変動パターン」そのものではある必要はない。例えば、上記変動開始時の変動パターンが「スーパーリーチ1」を指定する変動パターンであるケースを代表的に説明すれば、本ケースでは、先読み変動パターンにより指定される内容が「スーパーリーチ1」というリーチ演出の種類そのものではなく、その骨子である「スーパーリーチ種別」である旨を指定することができる。
本実施形態の場合、先読み予告抽選に当選した場合には、保留表示部a1~d1、a2~d2の保留アイコンのうちで、その先読み予告対象となった保留アイコンが、例えば、通常の保留表示(通常保留表示態様)の白色から、予告表示の青色、緑色、赤色、デンジャー柄(或いは虹色などの特殊な色彩や絵柄)による保留表示(特別保留表示態様)に変化し得る「保留表示変化系」の先読み予告演出(「保留変化予告」とも称する)が行われる。
図5では、ハッチングされた保留表示部b1の作動保留球が、特別保留表示に変化した例を示している。ここで、保留アイコンの青色、緑色、赤色、デンジャー柄の表示は、この順に、当選期待度が高いことを意味しており、特にデンジャー柄の保留アイコンの表示は、大当り当選期待度が極めて高い表示となるプレミアム的な保留アイコンとされている。
(演出手段)
遊技機1における各種の演出は、遊技機1に配設された演出手段により現出される。この演出手段は、視覚、聴覚、触覚など、人間の知覚に訴えることにより演出効果を発揮し得る刺激伝達手段であれば良く、装飾ランプ45やLED装置などの光発生手段(光表示装置45a:光演出手段)、スピーカ46などの音響発生装置(音響発生装置46a:音演出手段)、主液晶表示装置36Mや副液晶表示装置36Sなどの演出表示装置(表示手段)、操作者の体に接触圧を伝える加圧装置、遊技者の体に風圧を与える風圧装置、その動作により視覚的演出効果を発揮する可動体役物などは、その代表例である。ここで、演出表示装置は、画像表示装置と同じく視覚に訴える表示装置であるが、画像によらないもの(例えば7セグメント表示器)も含む点で画像表示装置と異なる。画像表示装置と称する場合は主として画像表示により演出を現出するタイプを指し、7セグメント表示器のように画像以外により演出を現出するものは、上記演出表示装置の概念の中に含まれる。
<4.開閉構造と基板の配置>

上述した図3の構成は、実際には複数の基板を経由して実現される。以下では、遊技機1に搭載される基板うちの一部の基板を抜粋して、それらの配置を説明する。また基板の搭載位置のために遊技機1の開閉構造についても説明する。
図5は扉6を開いた状態を示している。
扉6が開放されることで、内枠2及び内枠2に装着された遊技盤3が直接表出される。
なお扉6に配置される基板と内枠2に配置される基板の間は伝送線路H8としてのハーネスによって配線接続されている。
また遊技機1は、外枠4に対して内枠2を開くこともできるように構成されている。
図6は内枠2を開いた状態を示している。内枠2が開かれることで、内枠2に取り付けられた遊技盤3も外枠4から開放された状態になる。図6では遊技盤3の背面側となる位置に取り付けられた背面カバー18が見えている状態を示している。図6では遊技盤3が示されていないが、背面カバー18を外す(開く)と遊技盤3の背面側が表出する。実際には背面カバー18が透明又は半透明であることで、図6の状態で遊技盤3の背面側が視認可能である。
なお、遊技盤3はさらに内枠2から取り外すことができる。
このように、遊技機1は大きく分けて、外枠4、外枠4に取り付けられた内枠2、内枠2に取り付けられた遊技盤3、及び遊技盤3及び内枠2の前面側に位置する扉6による構成される。各種の基板は、遊技盤3、内枠2、扉6のいずれかに取り付けられる。
図7は遊技盤3に取り付けられる基板のいくつかについて位置を示したものである。なお図7は遊技盤3を背面側から見た状態で、遊技領域3aの裏側に装着される基板を示している。従って、図の右側は、遊技盤3を正面側から見たときの左側となる。図では位置の目安のため、遊技盤3のフレームの輪郭を一点鎖線で示している。
図示するように遊技盤3の裏側には、中央やや上部に演出制御基板30が配置され、その下方に主制御基板20が配置される。また演出制御基板30と重なるように液晶制御基板901が配置され、その近傍にROM基板902,液晶インタフェース基板903が配置される。
遊技盤3裏面左側にはLED接続基板700が配置され、その上部近傍に電源モジュール基板904が配置される。
また遊技盤3の上方に上接続基板905が配置される。
主制御基板20の近傍には、中継基板760、装飾基板740、盤裏左中継基板720、遊技盤接続基板906、盤裏下中継基板800、枠LED中継基板840が配置される。
また遊技盤に取り付けられる可動体役物(不図示)上に取り付けられる基板として、LED基板780,790や、装飾基板820がある。
図8は扉6に取り付けられる基板のいくつかについて、それらの位置を遊技機1の正面側から見た状態で示している。なお遊技機1内の構成として、位置の目安のために、扉6、演出ボタン13、発射操作ハンドル15、上部のスピーカ46を一点鎖線で示している。
扉6の上方に中継基板550が設けられる。
また同じく扉6の上方にサイドユニット上LED基板630が設けられ、扉6の右上にはサイドユニット右上LED基板600が設けられ、その下方にサイドユニット右下LED基板620が設けられる。なお、これらサイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630は、サイドユニット10(図1参照)内に取り付けられ、各基板は、サイドユニット10が扉6に装着されることで、この図8の位置状態となる。
扉6の左側上部には枠左LED基板907が配置され、その下方には枠左下LED基板908が配置される。
また扉6の下方には前枠LED接続基板500が配置される。
また右下にはボタンLED接続基板640が配置され、演出ボタン13の内部にボタンLED基板660が配置される。
次に内枠2に取り付けられる基板の位置を説明する。図9は遊技機1を背面から見た図である。遊技機1の背面側は大部分が透明又は半透明の背面カバー18により保護されている。
この背面側の下方に電源基板300と払出制御基板29が前後に配置されている。
また背面側からみて下方右側には内枠LED中継基板400が取り付けられる。
図10では、扉6や遊技盤3に配置される各種デバイスの配置位置を示している。各デバイスの位置の目安のため、遊技盤3と扉6の輪郭を一点鎖線で示している。
図10において、扉6のサイドユニット10内に設けられるデバイスとしては、サイドユニットデバイス101、サイドユニット右下可動物位置検出スイッチ102、サイドユニット右下可動物モータ103、サイドユニット右上可動物モータ104、サイドユニット右上可動物ソレノイド105、ブロア106、フォトカプラPC1F、PC2F、PC3Fがそれぞれ図示の位置に配置される。フォトカプラPC1F、PC2F、PC3Fはサイドユニット右下LED基板620に取り付けられている。
また図10において遊技盤3に取り付けられるデバイスとしては、下奥可動物上位置検出スイッチ120、下奥可動物右位置検出スイッチ121、振り分け位置検出スイッチ122、下前可動物位置検出スイッチ123、下前可動物モータ124、下奥可動物左位置検出スイッチ125、下奥可動物左モータ126、下奥可動物下右位置検出スイッチ127、下奥可動物下左位置検出スイッチ128、上可動物左モータ129、上可動物左位置検出スイッチ130、左可動物モータ131、上可動物位置検出スイッチ132、上可動物右モータ133、左可動物位置検出スイッチ134、下奥可動物右モータ135が、それぞれ図示の位置に配置される。
なお、以上の図7、図8、図9に示した基板は、遊技機1に設けられる基板の一部にすぎない。特に、以降の説明で対象とする主な基板を図示したものである。
また図10に示したデバイスも、遊技機1に設けられるデバイスの一部にすぎない。
<5.基板の接続構成>
[5.1 各基板の接続状態]

上述のように配置される各基板の接続構成を説明するとともに、電源電圧の供給経路について言及する。
図11は、遊技盤3、内枠2、扉6にそれぞれ配置される基板の一例を示している。
この場合、遊技盤3に搭載される基板として、主制御基板20、演出制御基板30、枠LED中継基板840、LED接続基板700、盤裏左中継基板720、装飾基板740、中継基板760、LED基板780、LED基板790、中継基板910、LED基板920を示している。
内枠2に搭載される基板としては、電源基板300、払出制御基板29、内枠LED中継基板400を示している。
扉6に搭載される基板としては、前枠LED接続基板500、中継基板550、サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630、ボタンLED接続基板640、ボタンLED基板660を示している。
これらの各基板は、遊技機1に搭載される基板の一部であり、遊技盤3、内枠2、扉6に搭載される基板は、図示するもの以外にも各種の基板がある。この図11は、本発明の実施の形態としての技術の説明に用いるために抜粋した基板の接続系統を示しているものであり、全ての基板を示しているものではない。
電源基板300はAC入力電源に基づいて各部に動作電源となる直流電圧を供給する元になる基板である。
主制御基板20、演出制御基板30、払出制御基板29については図3で説明したとおりである。
前枠LED接続基板500は、扉6に設けられたLED、可動体のモータ、ソレノイド、ブロワー等の演出手段に対して、動作の制御信号や電源電圧を供給するための基板である。
サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630はサイドユニット10内に配置される基板で、LEDや可動体役物のモードの駆動制御系を構成する。またこれらの基板は、モータの位置センサやタッチセンサ、その他の各種のセンサの検出信号を演出制御基板30に送信する検出系も構成する。
上述のように扉6には装飾ユニットの1つとしてサイドユニット10が取り付けられており、サイドユニット10は扉6に対して着脱し交換可能とされている。サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630はサイドユニット10とともに着脱されることになる。
サイドユニット10が装着され、中継基板550とサイドユニット右上LED基板600の伝送線路H10が接続されることで電気的には図11に示す構成となる。
ボタンLED基板660は演出ボタン13内のLED及びその発光駆動系を構成し、また各種検出センサの検出信号を転送する回路が構成されている。
ボタンLED接続基板640は、ボタンLED基板660への制御信号や電源電圧を中継し、また各種センサの検出信号を転送する。
内枠LED中継基板400は、演出制御基板30と接続される枠LED中継基板840と前枠LED接続基板500の間を中継するとともに必要な信号処理を行い、また電源電圧の生成、供給を行う。
枠LED中継基板840は内枠LED中継基板400と演出制御基板30との間の信号経路を中継する。
LED基板780,790は、遊技盤3におけるLEDが搭載され、その発光駆動を行う。中継基板760はLEDの発光駆動信号の中継を行う。これらLED基板780,790、中継基板760は可動体役物に取り付けられている。
装飾基板740は中継及び他のLED基板の駆動を行う。
盤裏左中継基板720は中継を行う。
LED基板920はLEDを搭載する。
中継基板910は中継を行う。
LED接続基板700は、演出制御基板30からの制御信号に基づいてLED、モータ等の演出手段の発光駆動のための各種必要な信号処理を行う。
これらの各基板の間はハーネス、ケーブルによる伝送線路Hにより電気的に接続される。「伝送線路H」とは、図示する伝送線路H1,H2,・・・H31の総称である。
各伝送線路Hにおいて、信号や電源電圧等を伝送する個々の配線経路を単に「線路」ともいう。
伝送線路Hは1又は複数の線路の集合を指す。
伝送線路Hは、フレキシブルハーネス、フレキシブル基板、ワイヤーハーネスなどの各種の形態のものを含む。また伝送線路Hは、複数の線路が一体化されたものでもよいし、個々の線路がバインダ、テープなどでまとめられたものでもよい。
さらにコネクタ同士が直接接続される場合、その各コネクタの端子が伝送線路Hとなる。つまりハーネス等の線材が存在しない場合も「伝送線路H」に含める。
即ち伝送線路Hは、特定の種別、形状を指すのではなく、基板間等で電気的配線を形成するものを広く指す。
電源基板300と払出制御基板29は伝送線路H1で接続される。
また電源基板300と内枠LED中継基板400は伝送線路H3で接続される。
これらの伝送線路H1,H3は内枠2内で配設されるハーネス等によるものとなる。
電源基板300と演出制御基板30は伝送線路H2で接続される。
払出制御基板29と主制御基板20は伝送線路H4で接続される。
内枠LED中継基板400と枠LED中継基板840は伝送線路H7で接続される。
これらの伝送線路H2,H4,H7は、内枠2と遊技盤3の間を跨いで接続するハーネス等によるものとなる。
主制御基板20と演出制御基板30は伝送線路H5で接続される。
演出制御基板30と枠LED中継基板840は伝送線路H6で接続される。
演出制御基板30とLED接続基板700は伝送線路H20で接続される。
LED接続基板700と盤裏左中継基板720は伝送線路H21で接続される。
盤裏左中継基板720と装飾基板740は伝送線路H22で接続される。
装飾基板740と中継基板760は伝送線路H23で接続される。可動体役物に取り付けられている中継基板760との接続のため伝送線路H23はフレキシブルケーブルとされることが考えられる。
中継基板760とLED基板780は伝送線路H24で接続される。
LED基板780とLED基板790は伝送線路H25で接続される。
LED接続基板700と中継基板910は伝送線路H30で接続される。
中継基板910とLED基板920は伝送線路H31で接続される。
これらの伝送線路H5,H6,H20,H21,H22,H23,H24,H25,H30,H31は遊技盤3内で配設されるハーネスによるものとなる。
内枠LED中継基板400と前枠LED接続基板500は伝送線路H8で接続される。
この伝送線路H8は、内枠2と扉6の間を跨いで接続するハーネス等によるものとなる。
前枠LED接続基板500と中継基板550は伝送線路H9で接続される。
中継基板550とサイドユニット右上LED基板600は伝送線路H10で接続される。
サイドユニット右上LED基板600とサイドユニット右下LED基板620は伝送線路H11で接続される。
サイドユニット右上LED基板600とサイドユニット上LED基板630は伝送線路H12で接続される。
前枠LED接続基板500とボタンLED接続基板640は伝送線路H15で接続される。
ボタンLED接続基板640とボタンLED基板660は伝送線路H16で接続される。
これらの伝送線路H9,H10,H11,H12,H15,H16は扉6内で配設されるハーネス等によるものとなる。
これらの基板の間においては、LED発光、モータによる可動体役物の動作、音出力などの演出のための制御信号、演出制御のためのセンサ信号等、さらには電源電圧の伝送が、以上の伝送線路によって行われる。
ここで、図11では、演出制御基板30において、主にLED発光動作の演出のために発光駆動データをシリアルデータとして出力するシリアル出力回路30dを示している。
先に図3で出制御基板30は、光表示動作や可動体役物モータ80cの動作を制御するシリアルデータを生成し、シリアル出力回路30dからランプドライバ部45dやモータドライバ部80dに供給すると述べた。これを図11で言うと、シリアル出力回路30dは、伝送線路H20,H6により、2系統のシリアルデータを出力するものとなる。
シリアル出力回路30dは、伝送線路H20により遊技盤3における基板に供給する演出のための駆動データを、LED接続基板700に出力する。演出のための駆動データとは、LED発光制御のための発光駆動データや、可動体役物等のモータ動作のためのモータ駆動データなどがある。
またシリアル出力回路30dは、伝送線路H6により内枠2,扉6における基板に供給する演出のための駆動データを、枠LED中継基板840に出力する。
このように演出制御基板30は、シリアルデータによる駆動データとして、大きく分けて、遊技盤3側への駆動データと、枠・扉側への駆動データを出力する。
[5.2 サイドユニット右上LED基板600]

以下、図11に示した基板のうちのいくつかについて回路構成を説明していく。特にはLEDドライバと、フルカラーLEDチップを搭載した基板の回路構成を説明する。これに該当するものとして以下説明する基板は、サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、サイドユニット上LED基板630、ボタンLED基板660、LED基板780、LED基板790、LED基板920である。
なお、伝送線路H1~H31を総称して「伝送線路H」と呼ぶ場合がある。
また各図に表れるコネクタを総称する場合には「コネクタCN」と表記する。そして本明細書では「コネクタCN」は基板上に設けられるコネクタ端子部品を指す。そして伝送線路Hの端部に形成されるコネクタ接続のため端子部を「伝送線路端」と呼ぶこととする。
「コネクタCN」は「伝送線路端」と接続される。或いは「コネクタCN」は対応する形状の他のコネクタCNと直接接続される場合もある。
また説明上、「上流」「下流」という表現を用いるが、データや制御信号に関しては、主制御基板20が最も上流で、次いで演出制御基板30とし、演出制御基板30からLEDやモータ等の実際の演出デバイスに向かって「下流」とする。
電源電圧については、電源基板300が最も上流であり、実際の演出デバイスに向かって「下流」とする。
まず内枠2及び扉6側の基板について説明していく。
サイドユニット右上LED基板600を図12,図13,図14,図15,図16,図17を用いて説明する。これらの図はサイドユニット右上LED基板600に設けられる回路構成を分けて示したものである。
サイドユニット右上LED基板600にはコネクタとして、図12のコネクタCN1E、図13のコネクタCN7E、図14のコネクタCN2E、CN3E、図16のコネクタCN4E、CN5E、CN6Eが搭載される。
図12のコネクタCN1Eは、図11に示した中継基板550のコネクタとの間を接続する伝送線路H10の伝送線路端が接続される。
このコネクタCN1Eは“1”~“20”の数字を付したように第1ピンから第20ピンまでの20端子構成であり、端子のアサインは次のようになっている。
第3ピン、第9ピン、第11ピン、第16ピンの4つのピンはグランド端子とされる。
第1ピンは5V直流電圧(DC5VB)の端子とされる。
第5ピン、第7ピンの2つのピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子とされる。
第2ピンはシリアルデータ信号S_IN_DATAx、第4ピンはロード信号S_IN_LOAD、第6ピンはクロック信号S_IN_CLKの各端子としてアサインされている。
第8ピンはイネーブル信号ENABLE_L、第10ピンはクロック信号CLK_P、第12ピンはリセット信号RESET_P、第13ピンはクロック信号CLK_M、第14ピンはシリアルデータ信号DATA_P、第15ピンはリセット信号RESET_M、第17ピンはシリアルデータ信号DATA_M、第18ピンは駆動汎用信号1、第19ピンはイネーブル信号ENABLE_M、第20ピンは駆動汎用信号2、の各端子としてアサインされている。
ここでシリアルデータ信号S_IN_DATAxは、下流側の基板で得た各種センサの信号をシリアルデータ化し、上流側、最終的には演出制御基板30へ送信されるシリアルデータである。
クロック信号S_IN_CLK、ロード信号S_IN_LOADは、演出制御基板30から内枠LED中継基板400に供給され、さらに前枠LED接続基板500以下の下流の基板に送られる。これらは下流側からのシリアルデータ送信動作に用いられる。
イネーブル信号ENABLE_L、クロック信号CLK_P、リセット信号RESET_P、クロック信号CLK_M、シリアルデータ信号DATA_P、演出制御基板30から供給される演出デバイスの駆動制御に用いられる信号である。
図13のコネクタCN7Eは、図10に示したサイドユニットデバイス101におけるセンサに接続され、第3ピンにセンス信号SENS2Xが入力される。このセンサ101Sは例えばサイドユニットデバイス101の遊技者の操作を検出するセンサである。当該センサ101Sのセンス信号SENS2Xは抵抗R64Eを介して5V直流電圧(DC5V)によりプルアップされている。
第1ピンにはサイドユニットデバイス101のセンサ101S側の電源電圧となる12V直流電圧(DC12VB)が印加される。第2ピンにはグランド端子とされる。
図14のコネクタCN2Eは、下流側のサイドユニット上LED基板630との間を接続する伝送線路H12の伝送線路端が接続される6端子構成コネクタである。
このコネクタCN2Eは第1ピンから第6ピンが、グランド端子、クロック信号CLKの端子、シリアルデータ信号DATAの端子、リセット信号RESETの端子、グランド端子、12V直流電圧(DC12VB)の端子としてアサインされている。
コネクタCN3Eは、下流側のサイドユニット右下LED基板620との間を接続する伝送線路H11の伝送線路端が接続される。
このコネクタCN3Eは“1”~“16”の数字を付したように第1ピンから第16ピンまでの16端子構成である。
第1ピンは5V直流電圧(DC5VB)の端子とされる。
第8ピン、第13ピンはグランド端子とされる。
第15ピンは12Vモータ駆動電圧(MOT12V)の端子とされる。なお第15ピンとグランド間には保護回路としてツェナーダイオードD11Eが接続される。
第2ピンはクロック信号CLK、第3ピンはセンス信号SENS1X、第4ピンはシリアルデータ信号DATA、第5ピンはセンス信号SENS_A、第6ピンはリセット信号RESET、第7ピンはセンス信号SENS_B、第9ピンはセンス信号SENS_Cの各端子としてアサインされている。
なおセンス信号SENS1Xは、図13に示すように、抵抗R13Eを介して5V直流電圧(DC5V)によりプルアップされている。
またセンス信号SENS_A、センス信号SENS_B、センス信号SENS_Cもそれぞれ抵抗R29E、R27E、R21Eを介して5V直流電圧(DC5V)によりプルアップされている。
また図14のコネクタCN3Eは、第10ピンはモータ駆動信号MOT1-/2、第12ピンはモータ駆動信号MOT1-/1、第14ピンはモータ駆動信号MOT1-2、第16ピンはモータ駆動信号MOT1-1の各端子としてアサインされている。
なお第10ピン、第12ピン、第14ピン、第16ピンとグランド間には保護回路としてそれぞれツェナーダイオードD10E,D12E,D13E,D14Eが接続される。
図16のコネクタCN4Eは、サイドユニット右上可動物モータ104(図10参照)に接続される。このコネクタCN4Eは第1ピンが12Vモータ駆動電圧(MOT12V)の端子、第2ピンが振動制御信号L_VIBの端子とされる。
コネクタCN5Eは、サイドユニット右上可動物ソレノイド105(図10参照)と接続される。このコネクタCN5Eは第1ピンが12Vモータ駆動電圧(MOT12V)の端子、第2ピンがソレノイド制御信号L_SOL_01の端子とされる。
コネクタCN6Eは、サイドユニット上のブロア106(図10参照)と接続される。このコネクタCN6Eは第1ピンが12Vモータ駆動電圧(MOT12V)の端子、第2ピンがブロア制御信号L_BROの端子とされる。
なお、コネクタCN2E、CN3E、CN4E、CN5E、CN6E、CN7Eのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
このサイドユニット右上LED基板600での電源電圧について説明する。
サイドユニット右上LED基板600には、ICとして、図13のバッファ回路601,図14のバッファ回路604,図16のバッファ回路607が搭載される。これらバッファ回路601、604、607は、CMOS8回路入りのシュミットトリガバッファとされ、第2ピン(A1端子)から第9ピン(A8端子)に入力された信号に対してバッファ、即ち信号補償(劣化したH/L信号波形の修復)を行い、それぞれ第18ピン(Y1端子)から第11ピン(Y8端子)から出力する。
つまりA1端子に入力された信号はバッファ処理されてY1端子から出力され、A2端子に入力された信号はバッファ処理されてY2端子から出力され、・・・A8端子に入力された信号はバッファ処理されてY8端子から出力される。
なおバッファ処理とは信号の増幅や波形成形などによる信号補償処理のことであるが、主にデジタルデータとしてのパルス信号を対象とするため、波形整形の意味合いが大きい。以下ではこれらの処理を「バッファ処理」又は「信号補償」などと表記する。
これらバッファ回路601、604、607に対する電源電圧としては5V直流電圧(DC5V)が用いられる。5V直流電圧(DC5V)は、図12のコネクタCN1Eの第1ピンから供給される5V直流電圧(DC5VB)について、ヒューズF1Eを介したコンデンサC1Eの正極側の電圧である。
またICとして、図13のP/S変換回路602,603が搭載されるが、これらに対する電源電圧も5V直流電圧(DC5V)とされる。P/S変換回路602,603は、CMOS8ビットシフトレジスタであり、8ビットのパラレル入出力、シリアル入力、およびシリアル出力を持ち、データの並列-直列変換を行う。
P/S CONT 端子=Lの場合、Q/D1端子~Q/D8端子の8端子はパラレル出力となり、SI端子のデータがCK端子の入力波形の立ち上がりで各レジスタに蓄えられるとともにQ/D1端子~Q/D8端子へ出力される。またCLR/LOAD端子=Lにすることで、CK端子の入力に非同期に各レジスタはリセットされる。
P/S CONT端子=Hの場合、Q/D1端子~Q/D8端子の8端子はパラレル入力となりCLR/LOAD端子=LでCK端子入力に非同期にQ/D1端子~Q/D8端子の入力データが各レジスタに蓄えられる。
またICとして、図15のLEDドライバ605、図16のS/P変換回路(LEDドライバ)606が搭載され、これらに対する電源電圧としては、コネクタCN1Eの第5ピン、第7ピンから供給される12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。
この場合の12V直流電圧(DC12VB)は、図12のコネクタCN1Eの第5ピン、第7ピンからヒューズF2Eを介したコンデンサC2Eの正極側の電圧として取り出される。
またICとして、図16のモータドライバ608,609が搭載されるが、これらは電源電圧として、12Vモータ駆動電圧(MOT12V)と12V直流電圧(DC12VS)を用いている。
12Vモータ駆動電圧(MOT12V)は12V直流電圧(DC12VB)から分離している。
図17に示すように、12V直流電圧(DC12VB)のラインに対して、ショットキーバリアダイオードD8Eのアノード側が接続されている。ショットキーバリアダイオードD8Eのカソード側とグランドの間には、抵抗R23E、コンデンサC10E、C11E、チップバリスタ611が並列に接続される。この構成により、過電圧保護がなされた電源電圧として12Vモータ駆動電圧(MOT12V)が分離される。
12V直流電圧(DC12VS)は、同図に示すように、ダイオードD7E、抵抗R17E、コンデンサC8Eによる回路を用いて、12V直流電圧(DC12VB)から分離している。
サイドユニット右上LED基板600における各種信号の流れについて以下説明する。
図12のコネクタCN1Eには、上流の中継基板550から、ロード信号S_IN_LOAD、クロック信号S_IN_CLK、イネーブル信号ENABLE_L(リセット信号RESET_M)、クロック信号CLK_P、リセット信号RESET_P、シリアルデータ信号DATA_Pが入力され、これらの信号はダンピング抵抗R66E、R9E、R11E、R12Eを介して図13のバッファ回路601に供給され、信号補償される。
なお、これらの各信号の信号経路には図12のように抵抗R3EとツェナーダイオードD2E、抵抗R6EとツェナーダイオードD3E、抵抗R66EとツェナーダイオードD15E、抵抗R9EとツェナーダイオードD6E、抵抗R11EとツェナーダイオードD5E、抵抗R12EとツェナーダイオードD15Eによる保護回路が設けられている。
クロック信号CLK_P、シリアルデータ信号DATA_P、リセット信号RESET_Pは、バッファ回路601で信号補償された後、クロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、リセット信号RESET_Aとして出力され、図14のバッファ回路604に入力される。この場合、クロック信号CLK_A、はA1端子とA5端子、シリアルデータ信号DATA_AはA2端子とA6端子、リセット信号RESET_AはA3端子とA7端子に入力される。
そしてバッファ処理されてY1端子、Y2端子、Y3端子から出力される信号が、ダンピング抵抗R18E、R19E、R20Eを介してコネクタCN2Eからクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETとして出力される。
またバッファ処理されてY5端子、Y6端子、Y7端子から出力される信号がダンピング抵抗R24E、R25E、R26Eを介してコネクタCN3Eからクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETとして出力される。
つまり図14に示すクロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、リセット信号RESET_Aは、それぞれバッファ回路604の入力前に2系統に分岐され、それぞれバッファ処理される。そのうえで、それぞれが、コネクタCN2E、CN3Eから別々の基板に、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETとして出力される。従ってバッファ回路604が2系統への分岐を行いつつバッファ処理を行うことになり、それぞれ分岐後に適切なバッファ処理が可能となる。
また、このようにコネクタCN2E、CN3Eから出力されるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETは、元々は図12のコネクタCN1Eから入力されたクロック信号CLK_P、シリアルデータ信号DATA_P、リセット信号RESET_Pである。これらは上述のように図13のバッファ回路601でバッファ処理されたうえで、クロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、リセット信号RESET_Aとして出力され、図14のバッファ回路604の段階で2系統に分岐される。つまり分岐前もバッファ処理されることで、それまでの伝送路での減衰が補償されたうえで分岐されることになる。共通の信号を2つの基板に分配する際に安定した信号供給を実現している。
図13のバッファ回路601から出力されるクロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、リセット信号RESET_Aは、図15のLEDドライバ605にも供給される。
LEDドライバ605は、クロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、リセット信号RESET_Aに応じた発光駆動電流を出力する。
LEDドライバ605は、16番端子から45番端子にかけて、24個の駆動電流端子DIを有している。これにより最大で24系統の駆動電流を流すことができるが、このLEDドライバ605では、16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子としての14個の端子を用いている。図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして14個の駆動電流端子DIは16番端子から33番端子に向けて順に「N」「N」「N」「N」「N」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」として割り当てられている。「N」は単色LEDチップに対する駆動電流にアサインされていることを示す。「G」はフルカラーLEDチップの緑LEDに対する駆動電流にアサインされていることを示す。「R」はフルカラーLEDチップの赤LEDに対する駆動電流にアサインされていることを示す。「B」はフルカラーLEDチップの青LEDに対する駆動電流にアサインされていることを示す。他の図におけるLEDドライバについても同様に示している。
LEDドライバ605では、フルカラーLEDチップに対するアサインに限って言えば、端子番号の順に「G」「R」「B」という特定の色順序が繰り返す割当となっている。
これら14個の駆動電流端子DIは、発光部612として形成された8系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。8系統のLED回路としては、単色LEDチップによるLED回路が5つ、フルカラーLEDチップによるLED回路が3つ設けられている。
発光部612の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2又は3つのLEDチップ(LED1,LED2・・・)の直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED1,LED2,LED3が直列接続される。
17番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED4,LED5,LED6が直列接続される。
18番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED7,LED8,LED9が直列接続される。
20番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED10,LED11が直列接続される。
21番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED12,LED13が直列接続される。
22番端子,23番端子,24番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED14,LED15が直列接続される。
25番端子,27番端子,28番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED16,LED17が直列接続される。
29番端子,32番端子,33番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED18,LED19が直列接続される。
この例ではLED14~LED19は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
なお、フルカラーLEDチップに関しては、3つのLED素子のアノード側に「GA」「RA」「BA」の符号を付している。これはそれぞれ、緑LEDのアノード、赤LEDのアノード、青LEDのアノードを示す。他の図のフルカラーLEDチップについても同様である。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。
従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れることになる。
例えば各駆動電流端子DIの電圧が駆動制御信号(特にシリアルデータ信号DATA)に基づいてPWM制御されることで、各LED回路は、対応する駆動電流端子DIのパルスデューティに応じた光量の発光を行うことになる。フルカラーLEDチップの場合は、G、R、Bのそれぞれの光量(階調)が制御されることで、多様な発光色を得ることができる。
このサイドユニット右上LED基板600の構成では、図12のコネクタCN1Eから入力されたクロック信号CLK_P、シリアルデータ信号DATA_P、リセット信号RESET_Pを、図13のバッファ回路601でバッファ処理した上で分岐される。そのバッファ処理後のクロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、リセット信号RESET_Aは、分岐の一方として、図15のLEDドライバ605に供給される。また分岐の他方は図14のバッファ回路604に供給され、さらに分岐され、バッファ処理後にコネクタCN2E、CN3Eから下流の基板に送信される。
この場合、発光駆動制御のための信号を、バッファ回路601でバッファ処理した後にLEDドライバ605と下流の基板への送信用に分岐していることで、安定した送信を行うとともに、バッファ回路構成を効率化している。
図13のバッファ回路601から出力されるクロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、及びリセット信号RESET_Mは、図16のS/P変換回路606に供給される。
このS/P変換回路606は、LEDドライバとしてのチップを利用して構成している。LEDドライバは、クロック信号CLK_L、シリアルデータ信号DATA_Lに応じた発光駆動電流を出力するデバイスであるが、この場合、主にモータ駆動のためのシリアル/パラレル変換のために用いている。つまりLEDドライバチップをモータ駆動手段の一部として用いている。
LEDドライバチップによって構成されるS/P変換回路606は、クロック信号CLK_A、シリアルデータ信号DATA_A、リセット信号RESET_Mに応じた発光駆動電流を出力するデバイスであるが、この場合、主にモータ駆動のためのシリアル/パラレル変換回路として機能する。S/P変換回路606は、上述の図15のLEDドライバ605と同様に24個の駆動電流端子DIを有し、24系統の駆動電流出力を行うことができるが、この場合は17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子の7つの端子を用いている。図示のとおり他の出力端子はグランドに接続される。
そして7つの駆動電流端子DIの出力は、バッファ回路607でバッファ処理されたうえで、モータドライバ608の入力端子IN2、IN3、IN4、モータドライバ609の入力端子IN1、IN2、IN3、IN4に供給される。
なお、7つの駆動電流端子DIは、抵抗R60E、R61E、R62E、R56E、R57E、R58E、R59Eを介して5V直流電圧(DC5V)に接続されている。これは5V直流電圧(DC5V)を電源として、駆動電流端子DIに電流を流すためである。
モータドライバ608は入力端子IN2、IN3、IN4の信号に基づいて出力端子OUT2、OUT3、OUT4から、ブロア制御信号L_BRO、ソレノイド制御信号L_SOL01、振動制御信号L_VIBを出力する。これらのブロア制御信号L_BRO、ソレノイド制御信号L_SOL01、振動制御信号L_VIBはそれぞれコネクタCN6E、CN5E、CN4Eに供給される。
モータドライバ609は入力端子IN1、IN2、IN3、IN4の信号に基づいて出力端子OUT1、OUT2、OUT3、OUT4から、モータ駆動信号MOT1-1、MOT1-2、MOT1-/1、MOT1-/2を出力する。これらのモータ駆動信号MOT1-1、MOT1-2、MOT1-/1、MOT1-/2は図26のコネクタCN3Eに供給される。
従ってLEDドライバ605からモータドライバ609までの回路は、サイドユニット右上LED基板600内において、下流側のサイドユニット右下LED基板620のモータ駆動信号を生成する回路系となる。
図12のコネクタCN1Eから入力されるロード信号S_IN_LOAD、クロック信号S_IN_CLKはダンピング抵抗R3E、R6Eを介して、図13のバッファ回路601で信号補償された後、P/S変換回路602,603のそれぞれのCLR/LOAD端子、CK端子に入力され、パラレル/シリアル変換処理の制御を行う。
P/S変換回路602,603は、P/S CONT端子に5V直流電圧(DC5V)が印加されることとでP/S CONT端子=Hとされ、Q/D1端子~Q/D8端子の8端子はパラレル入力とされる。
P/S変換回路603のパラレル入力端子であるQ/D1端子~Q/D8端子においては、Q/D1端子にセンス信号SENS_C、Q/D2端子にセンス信号SENS_B、Q/D4端子にセンス信号SENS_A、Q/D4端子にセンス信号SENS1X、Q/D5端子にセンス信号SENS2Xが入力される。
Q/D6端子、Q/D7端子、Q/D8端子はグランドに接続されている。
センス信号SENS_A、SENS_B、SENS_C、SENS1Xは、コネクタCN3Eから入力される。センス信号SENS2XはコネクタCN7Eから入力される。
P/S変換回路603は以上のように入力されるセンス信号SENS_A、SENS_B、SENS_C、SENS1X、SENS2Xをまとめてシリアルデータ(シリアルデータ信号SDT3)に変換してQ8C端子から出力する。このシリアルデータ信号SDT3はP/S変換回路602のSI端子に入力される。
P/S変換回路602のパラレル入力端子であるQ/D1端子~Q/D8端子においては、Q/D1端子、Q/D2端子、Q/D8端子に5V直流電圧(DC5V)が印加され、他はグランドに接続されている。
P/S変換回路602はSI端子に入力されるP/S変換回路603からのシリアルデータ信号SDT3と、Q/D1端子~Q/D8端子の論理(H/L)をまとめてシリアルデータ(シリアルデータ信号SDT4)に変換してQ8端子から出力する。このシリアルデータ信号SDT4はバッファ回路601に入力され、バッファ処理される。この出力が当該サイドユニット右上LED基板600からのシリアルデータ信号S_IN_DATAxとして、図12のダンピング抵抗R1Eを介してコネクタCN1Eから上流側に送信される。
以上の通り、サイドユニット右上LED基板600では次の構成を有する。
・イネーブル信号ENABLE_L(リセット信号RESET_M)、クロック信号CLK_P、リセット信号RESET_P、シリアルデータ信号DATA_Pが入力され、これらに対してバッファ回路601でバッファ処理を行う。そしてバッファ処理後の信号は、LED発光に用いられたり、モータ駆動信号の生成に用いられたり、下流側へ転送されたりする。
・クロック信号S_IN_CLK、ロード信号S_IN_LOADは、バッファ回路601介してP/S変換回路602,603に供給され、パラレル/シリアル変換処理に用いられる。
・各種センス信号SENS_A、SENS_B、SENS_C、SENS1X、SENS2Xをまとめてシリアルデータに変換してシリアルデータ信号S_IN_DATAxが生成される。このシリアルデータ信号S_IN_DATAxを上流側に送信される。
なお詳述は避けるが、このシリアルデータ信号S_IN_DATAxは、前枠LED接続基板500においてさらに他のセンス信号とともにシリアルデータ化され、内枠LED中継基板400を介して演出制御基板30に送信されることになる。
・コネクタCN1Eにより12V直流電圧(DC12VB)、5V直流電圧(DC5VB)を受け取り、動作電源としている。
・12V直流電圧(DC12VB)からモータ駆動信号生成に用いる12Vモータ駆動電圧(MOT12V)と12V直流電圧(DC12VS)を分離している。
・12V直流電圧(DC12VB)、5V直流電圧(DC5VB)を下流側に動作電源電圧として供給している。
なおサイドユニット右上LED基板600では、以上に言及したものも含めて、図12~図17に示すとおり、所要箇所に抵抗R1E、R2E・・・、コンデンサC1E、C2E・・・、ダイオード(ツェナーダイオードを含む)D1E、D2E・・・等の電子素子が接続される。
また図示の通りタップTP1E、TP2E・・・が設けられ所要箇所との接続に用いられる。
また図示を省略しているが、直流5Vや直流12Vの電源ラインとグランドの間には適宜、電源ノイズ低減等のためのコンデンサが配置されている。
[5.3 サイドユニット右下LED基板620]

サイドユニット右下LED基板620を図18,図19を用いて説明する。これらの図はサイドユニット右下LED基板620に設けられる回路構成を分けて示したものである。
サイドユニット右下LED基板620にはコネクタとして、図18のコネクタCN1F、CN3F、CN4F、図19のコネクタCN2Fが搭載される。
図18のコネクタCN3Fは、図14のサイドユニット右上LED基板600のコネクタCN3Eとの間を接続する伝送線路H11の伝送線路端が接続される。
従って、このコネクタCN3Fは“1”~“16”の数字を付したように第1ピンから第16ピンまでの16端子構成であり、端子のアサインは上述のコネクタCN3Eと同様となる。
コネクタCN1Fは、図10に示したサイドユニット右下可動物モータ103に接続される。
第3ピン、第4ピンには12Vモータ駆動電圧(MOT12V)が印加される。第1ピン、第2ピン、第5ピン、第6ピンからはコネクタCN3Fから入力されたモータ駆動信号MOT1-/2、MOT1-/1、MOT1-2、MOT1-1が出力される。
コネクタCN4Fは、図10に示したサイドユニット右下可動物位置検出スイッチ102に接続される。
第1ピンは12V直流電圧(DC12VB)、第2ピンはグランドの端子とされる。第3ピンは、接続された位置検出スイッチからのセンス信号SENS1Xの入力端子となる。
図19のコネクタCN2Fは、サイドユニット10に配置されるLED基板(不図示)に接続される。第1ピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子とされる。第2ピンから第5ピンは発光駆動信号の端子となる。
なお、コネクタCN1F、CN2F、CN3F、CN4Fのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
このサイドユニット右下LED基板620での電源電圧について説明する。
サイドユニット右下LED基板620には、フォトカプラPC1F、PC2F、PC3Fが搭載される。
これらに対する電源電圧としては5V直流電圧(DC5V)が用いられる。5V直流電圧(DC5V)はコネクタCN3Fの第1ピンから供給される。
またサイドユニット右下LED基板620には、ICとして、図19のLEDドライバ621が搭載され、これに対する電源電圧としては、コネクタCN1Eの第11ピンから供給される12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。
また、図18のコネクタCN1Fから出力される12Vモータ駆動電圧(MOT12V)は、コネクタCN3Fの第15ピンから供給される。
サイドユニット右下LED基板620における各種信号の流れについて説明する。
コネクタCN3Fには、サイドユニット右上LED基板600から、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETが入力され、これらの信号は図19のLEDドライバ621に供給される。
LEDドライバ621は、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETに応じた発光駆動電流を出力する。
LEDドライバ621は、24個の駆動電流端子DIを有しているが、この場合は16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子としての12個の端子を、発光部622の発光駆動のために用いている。
また39番端子,40番端子,41番端子,43番端子の4端子を用いてコネクタCN2Fに接続された不図示のLED基板のLED発光駆動を行う。
図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして発光部622に対応する12個の駆動電流端子DIは16番端子から29番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」として割り当てられている。つまりフルカラーLEDチップに対するアサインとして、端子番号の順に「G」「R」「B」という特定の色順序が繰り返す割当となっている。
これら12個の駆動電流端子DIは、発光部622として形成された4系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。
発光部622の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、1又は3つのフルカラーLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1が接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED2,LED3,LED4が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED5,LED6,LED7が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED8,LED9,LED10が直列接続される。
この例ではLED1~LED10は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れる。各駆動電流端子DIの電圧がシリアルデータ信号DATAに基づいてPWM制御されることで、フルカラーLEDチップにおけるG、R、Bの各光量が制御され、多様な発光色が得られる。
LEDドライバ621の39番端子,40番端子,41番端子,43番端子は発光駆動部623の4系統に接続される。発光駆動部623では、4系統の発光駆動電流をコネクタCN2Fから出力する。
図18のフォトカプラPC1F、PC2F、PC3Fによって、センス信号SENS_A、SENS_B、SENS_Cが得られる。これらはコネクタCN3Fからサイドユニット右上LED基板600に送信される。
またコネクタCN4Fから得られるセンス信号SENS1XもコネクタCN3Fからサイドユニット右上LED基板600に送信される。
これらのセンス信号SENS_A、SENS_B、SENS_C、SENS1Xは上述のようにシリアルデータ化される。
なおサイドユニット右下LED基板620では、以上に言及したものも含めて、図18、図19に示すとおり、所要箇所に抵抗R1F、R2F・・・、コンデンサC1F、C2F・・・等の電子素子が接続される。
また図示の通りタップTP1F、TP2F・・・が設けられ所要箇所との接続に用いられる。
[5.4 サイドユニット上LED基板630]

サイドユニット上LED基板630を、図20を用いて説明する。
サイドユニット上LED基板630にはコネクタCN1Tが搭載される。
コネクタCN1Tは、図14のサイドユニット右上LED基板600のコネクタCN2Eとの間を接続する伝送線路H12の伝送線路端が接続される。
従って、このコネクタCN1Tは“1”~“6”の数字を付したように第1ピンから第6ピンまでの6端子構成であり、端子のアサインは上述のコネクタCN2Eと同様となる。
なお、コネクタCN1Tのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
このサイドユニット上LED基板630には、ICとして、LEDドライバ631が搭載され、これに対する電源電圧としては、コネクタCN1Tの第6ピンから供給される12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。
各種信号の流れについて説明する。
コネクタCN1Tには、サイドユニット右上LED基板600から、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETが入力され、これらの信号はLEDドライバ631に供給される。LEDドライバ631は、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETに応じた発光駆動電流を出力する。
LEDドライバ631は、24個の駆動電流端子DIを有しているが、この場合は16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子としての15個の端子を、発光部632の発光駆動のために用いている。図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして発光部632に対応する15個の駆動電流端子DIは16番端子から34番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」として割り当てられている。つまりフルカラーLEDチップに対するアサインとして、端子番号の順に「G」「R」「B」という特定の色順序が繰り返す割当となっている。
これら15個の駆動電流端子DIは、発光部632として形成された5系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。
発光部632の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2つのフルカラーLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1,LED2が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED3,LED4が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED5,LED6が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED7,LED8が直列接続される。
32番端子,33番端子,34番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED9,LED10が直列接続される。
この例ではLED1~LED10は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れる。各駆動電流端子DIの電圧がシリアルデータ信号DATAに基づいてPWM制御されることで、フルカラーLEDチップにおけるG、R、Bの各光量が制御され、多様な発光色が得られる。
なおサイドユニット上LED基板630では、以上に言及したものも含めて、図20に示すとおり、所要箇所に抵抗R1T、R2T・・・、コンデンサC1T、C2T・・・等の電子素子が接続される。
また図示の通りタップTP1T、TP2T・・・が設けられ所要箇所との接続に用いられる。
[5.5 ボタンLED基板660]

ボタンLED基板660を図21,図22を用いて説明する。これらの図はボタンLED基板660に設けられる回路構成を分けて示したものである。
ボタンLED基板660には図21のコネクタCN1Hが搭載される。
コネクタCN1Hは、上流側のボタンLED接続基板640(図11参照)のコネクタとの間を接続する伝送線路H16の伝送線路端が接続される。
従って、このコネクタCN1Hは“1”~“7”の数字を付したように第1ピンから第7ピンまでの7端子構成であり、端子のアサインは次のようになっている。
第3ピン、第7ピンにはボタンLED基板660の電源電圧となる12V直流電圧(DC12VB)が印加される。第1ピンと第6ピンはグランド端子とされている。
第2ピン、第4ピン、第5ピンは、それぞれクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETの端子とされる。
またコネクタCN1Hのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
このボタンLED基板660には、コネクタCN1Hに入力される電源電圧として12V直流電圧(DC12VB)が供給されている。
ボタンLED基板660には、ICとして、図21のLEDドライバ661、図22のLEDドライバ663が搭載され、これに対する電源電圧としては、12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。
発光部664,662の電源電圧も12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。
ボタンLED基板660における各種信号の流れについて説明する。
コネクタCN1Hには、サイドユニット右上LED基板600から、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETが入力され、これらの信号は図21のチップ抵抗RA1Hを介してLEDドライバ661に供給される。
LEDドライバ661は、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETに応じた発光駆動電流を出力する。
LEDドライバ661は、16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子,36番端子,37番端子,38番端子,39番端子,40番端子,41番端子,43番端子,44番端子,45番端子として、24個の駆動電流端子DIを有し、これらを発光部662の発光駆動のために用いている。
そして24個の駆動電流端子DIは16番端子から45番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」として割り当てられている。つまりフルカラーLEDチップに対するアサインとして、端子番号の順に「G」「R」「B」という特定の色順序が繰り返す割当となっている。
これら24個の駆動電流端子DIは、発光部662として形成された8系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。
発光部622の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2又は3つのフルカラーLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1,LED2が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED3,LED4,LED5が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED6,LED7,LED8が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED9,LED10が直列接続される。
32番端子,33番端子,34番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED11,LED12,LED13が直列接続される。
36番端子,37番端子,38番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED14,LED15,LED16が直列接続される。
39番端子,40番端子,41番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED17,LED18が直列接続される。
43番端子,44番端子,45番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED19,LED20が直列接続される。
この例ではLED1~LED20は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れる。各駆動電流端子DIの電圧がシリアルデータ信号DATAに基づいてPWM制御されることで、フルカラーLEDチップにおけるG、R、Bの各光量が制御され、多様な発光色が得られる。
クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATA、リセット信号RESETは、図22のLEDドライバ663にも供給される。
LEDドライバ663は、24個の駆動電流端子DIを有し、24系統の駆動電流出力を行うことができるが、この場合は16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子,36番端子,37番端子,38番端子としての18個の端子を、発光部664の発光駆動のために用いている。
図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
これら18個の駆動電流端子DIは、発光部664として形成された6系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。
発光部664の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2つのLEDの直列接続と抵抗素子により構成されている。各LEDには並列にツェナーダイオードが接続されている。各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加される。
16番端子,17番端子,18番端子にはLED21,LED22が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子にはLED23,LED24が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子にはLED25,LED26が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子にはLED27,LED28が直列接続される。
32番端子,33番端子,34番端子にはLED29,LED30が直列接続される。
36番端子,37番端子,38番端子にはLED31,LED32が直列接続される。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れる。各駆動電流端子DIの電圧がシリアルデータ信号DATAに基づいてPWM制御されることで階調制御が行われる。
なおサイドユニット右下LED基板620では、以上に言及したもの以外にも、図21、図22に示すとおり、所要箇所に抵抗R1H、R2H・・・、コンデンサC1H、C2H・・・、ダイオード(ツェナーダイオードも含む)D1H、D2H・・・等の電子素子が接続される。
また図示の通りタップTP1H、TP2H・・・が設けられ所要箇所との接続に用いられる。
[5.6 LED基板780]

続いて遊技盤3側に搭載されるLED基板780、790,920について説明する。
まずLED基板780の構成を図23に示す。LED基板780は不図示の可動体内に配置され、可動体部分のLED発光を行う基板とされている。
LED基板780にはコネクタCN1N、CN2Nが搭載される。
コネクタCN1Nは、上流側の中継基板760(図11参照)のコネクタとの間を接続する伝送線路H24の伝送線路端が接続される。このコネクタCN1Nは“1”~“6”の数字を付したように第1ピンから第6ピンまでの6端子構成である。
第4ピン、第6ピンはグランド端子とされる。
第5ピンは5V直流電圧(DC5V)の端子とされる。
第1ピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子とされる。
第2ピンはクロック信号CLKの端子、第3ピンはシリアルデータ信号DATAの端子である。
コネクタCN2Nは、下流側のLED基板790と接続される。
第1ピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子とされる。
第4ピンはグランド端子とされる。
第2ピンはクロック信号CLKの端子、第3ピンはシリアルデータ信号DATAの端子である。
なお、コネクタCN1N,CN2Nのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
LED基板780にはトリプルバッファゲートであるバッファ回路781が搭載される。これに対する電源電圧としては、5V直流電圧(DC5V)が用いられる。5V直流電圧(DC5V)はコネクタCN1Nの第5ピンから供給される。
またLEDドライバ782が搭載されるが、これに対する電源電圧としては、12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。12V直流電圧(DC12VB)はコネクタCN1Nの第1ピンから供給される。
LED基板780における各種信号の流れについて説明する。
上流の中継基板760からコネクタCN1Nに供給されるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、バッファ回路781に入力され、バッファ処理される。そしてコネクタCN2Nに送られ、下流のLED基板790に送信される。
またクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、LEDドライバ782にも供給される。
LEDドライバ782は、24個の駆動電流端子DIを有している。このうち、16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子,36番端子,37番端子,38番端子,39番端子,40番端子,41番端子,43番端子としての22個の端子を発光部783の発光駆動のために用いている。
図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして22個の駆動電流端子DIは16番端子から43番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「N」「N」「N」「N」として割り当てられている。
フルカラーLEDチップに対するアサインに限って言えば、端子番号の順に「G」「R」「B」という特定の色順序が繰り返す割当となっている。
これら22個の駆動電流端子DIは、発光部783として形成された10系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。フルカラーLEDチップの直列回路としての6系統と、単色LEDチップの直列回路としての4系統である。
発光部783の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2つ又は3つのLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1,LED2が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED3,LED4が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED5,LED6が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED7,LED8が直列接続される。
32番端子,33番端子,34番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED9,LED10が直列接続される。
36番端子,37番端子,38番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED11,LED12が直列接続される。
この例ではLED1~LED12は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
39番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED14,LED15が直列接続される。
40番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED16,LED17が直列接続される。
41番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED18,LED19,LED20が直列接続される。
43番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED22,LED21が直列接続される。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。
従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れることになる。フルカラーLEDチップの場合は、シリアルデータ信号DATAに基づいてG、R、Bのそれぞれの光量(階調)が制御されることで、多様な発光色を得ることができる。
以上の通り、LED基板780では次の構成を有する。
・上流から送信されてくるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAを、バッファ回路781を介して下流側に転送する。
・クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、LEDドライバ782でも用いて発光部783の発光駆動を行う。
・コネクタCN1Nにより12V直流電圧(DC12VB)、5V直流電圧(DC5V)を受け取り、動作電源としている。
・12V直流電圧(DC12VB)を下流側に動作電源電圧として供給している。
なおLED基板780では、以上に言及したもの以外にも、図23に示すとおり、所要箇所に抵抗R1N、R2N・・・、コンデンサC1N、C2N・・・等の電子素子が接続される。
また、図示の通りタップTP1N、TP2Nが設けられ所要箇所との接続に用いられる。
[5.7 LED基板790]

LED基板790は不図示の可動体内に配置され、可動体部分のLED発光を行う基板とされている。
LED基板790の構成を図24に示す。LED基板790にはコネクタCN1Xが搭載されている。
コネクタCN1Xは、図23のLED基板780のコネクタCN2Nとの間を接続する伝送線路H25の伝送線路端が接続される。
従って、このコネクタCN1Xは“1”~“4”の数字を付したように第1ピンから第4ピンまでの4端子構成であり、端子のアサインは上述のコネクタCN2Nと同様となる。
なお、コネクタCN1Xのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
LED基板790にはLEDドライバ791が搭載される。LEDドライバ791に対する電源電圧として12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。12V直流電圧(DC12VB)はコネクタCN1Xの第1ピンから供給される。
LED基板790における各種信号の流れについて説明する。
上流のLED基板780からコネクタCN1Xに供給されるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、LEDドライバ791に供給される。
LEDドライバ791は、24個の駆動電流端子DIを有している。このうち、16番端子,17番端子,18番端子,20番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,27番端子,28番端子,29番端子,32番端子,33番端子,34番端子,36番端子としての16個の端子を発光部792の発光駆動のために用いている。
図示のとおり他の駆動電流端子DIはグランドに接続される。
そして16個の駆動電流端子DIは16番端子から43番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「N」「N」「N」「N」として割り当てられている。
フルカラーLEDチップに対するアサインに限って言えば、端子番号の順に「G」「R」「B」という特定の色順序が繰り返す割当となっている。
これら16個の駆動電流端子DIは、発光部792として形成された8系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。フルカラーLEDチップの直列回路としての4系統と、単色LEDチップの直列回路としての4系統である。
発光部792の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、2つ又は3つのLEDチップの直列接続と抵抗素子により構成されている。
16番端子,17番端子,18番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED1,LED2が直列接続される。
20番端子,21番端子,22番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED3,LED4が直列接続される。
23番端子,24番端子,25番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED5,LED6が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED7,LED8,LED9が直列接続される。
この例ではLED1~LED9は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
32番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED10,LED11が直列接続される。
33番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED12,LED13が直列接続される。
34番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED14,LED15が直列接続される。
36番端子の駆動電流端子DIに対応する系統では単色LEDチップであるLED16,LED17が直列接続される。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れることになる。フルカラーLEDチップの場合は、シリアルデータ信号DATAに基づいてG、R、Bのそれぞれの光量(階調)が制御されることで、多様な発光色を得ることができる。
以上のLED基板790では次の構成を有する。
・上流から送信されてくるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAをLEDドライバ791で用いて発光部792の発光駆動を行う。
・コネクタCN1Xにより12V直流電圧(DC12VB)を受け取り、動作電源としている。
なおLED基板790では、以上に言及したもの以外にも、図24に示すとおり、所要箇所に抵抗R1X、R2X・・・、コンデンサC1X、C2X・・・等の電子素子が接続される。また、図示の通りタップTP1X、TP2Xが設けられ所要箇所との接続に用いられる。
なおLED基板790にはLEDドライバ791と発光部792が搭載されるがバッファ回路は搭載されていない。このため図23のLED基板780のコネクタCN2Nから図24のLED基板790のコネクタCN1Xには12V直流電圧(DC12VB)だけ供給され、5V直流電圧(DC5V)は供給されない。
[5.8 LED基板920]

LED基板920の構成を図25に示す。
LED基板1600にはコネクタCN1Yが搭載される。
コネクタCN1Yは、上流の中継基板910(図11参照)におけるコネクタとの間を接続する伝送線路H31の伝送線路端が接続される。
このコネクタCN1Yは“1”~“12”の数字を付したように第1ピンから第12ピンまでの7端子構成である。第1ピン、第2ピン、第4ピン、第6ピン、第7ピン、第8ピンはグランド端子、第3ピンはシリアルデータ信号DATAの端子、第5ピンはクロック信号CLKの端子、第9ピン、第10ピン、第11ピン、第12ピンは12V直流電圧(DC12VB)の端子となっている。
なお、コネクタCN1Wのハウジングにおける導体点P1,P2は取り付け強度のためにグランドに接続されている。
LED基板920にはLEDドライバ921が搭載される。LEDドライバ921に対する電源電圧としてコネクタCN1Yからの12V直流電圧(DC12VB)が用いられる。
LED基板1600における各種信号の流れについて説明する。
上流の基板からコネクタCN1Wに供給されるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAは、LEDドライバ921に供給される。LEDドライバ921は、クロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAに応じた発光駆動電流を出力する。
LEDドライバ921は24個の駆動電流端子DIを備え、その内で17番端子,18番端子,19番端子,21番端子,22番端子,23番端子,24番端子,25番端子,26番端子,27番端子,28番端子,29番端子,31番端子,32番端子,33番端子,35番端子,36番端子,37番端子として、18個の駆動電流端子DIを発光部922の発光駆動のために用いている。
そして18個の駆動電流端子DIは17番端子から37番端子に向けて順に「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」「G」「R」「B」として割り当てられている。つまりフルカラーLEDチップに対するアサインとして、端子番号の順に「G」「R」「B」という特定の色順序が繰り返す割当となっている。
これら18個の駆動電流端子DIは、発光部922として形成された6系統のLED回路のそれぞれに接続され、発光駆動電流を流す。
発光部622の各系統のLED回路は、それぞれ図示のとおり、1つのフルカラーLEDチップ、又は2つ或いは3つのフルカラーLEDチップの直列接続と、抵抗素子により構成されている。
17番端子,18番端子,19番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED2,LED3が直列接続される。
21番端子,22番端子,23番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED4,LED5,LED6が直列接続される。
24番端子,25番端子,26番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED7,LED8,LED9が直列接続される。
27番端子,28番端子,29番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED10が接続される。
31番端子,32番端子,33番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED11,LED12,LED13が直列接続される。
35番端子,36番端子,37番端子の各駆動電流端子DIに対応する系統ではフルカラーLEDチップであるLED14,LED15,LED16が直列接続される。
この例ではLED2~LED16は、全て同じ型番のフルカラーLEDチップである。
これらの各系統のLED回路は並列とされ、それぞれアノード側に12V直流電圧(DC12VB)が印加され、カソード側が駆動電流端子DIに接続される。従って、駆動電流端子DIの電圧に応じて、12V直流電圧(DC12VB)側からLED回路を介して駆動電流端子DI側に発光駆動電流が流れる。各駆動電流端子DIの電圧がシリアルデータ信号DATAに基づいてPWM制御されることで、フルカラーLEDチップにおけるG、R、Bの各光量が制御され、多様な発光色が得られる。
以上の通り、LED基板920は次の構成を有する。
・上流から送信されてくるクロック信号CLK、シリアルデータ信号DATAに基づいてLEDドライバ921が発光部922の発光駆動を行う。
・コネクタCN1Yにより12V直流電圧(DC12VB)を受け取りLEDドライバ921及び発光部922の動作電源としている。
なおLED基板920では、以上に言及したもの以外にも、図25に示すとおり、所要箇所に抵抗R1Y、R2Y・・・、コンデンサC1Y、C2Y・・・等の電子素子が接続される。また図示の通りタップTP1Y、TP2Y・・・が設けられ所要箇所との接続に用いられる。
<6.LEDドライバの端子構成>

ここまで、遊技機1における一部の基板の回路構成を説明してきたが、説明した基板についていえば図15のLEDドライバ605、図19のLEDドライバ621、図20のLEDドライバ631、図21のLEDドライバ661、図22のLEDドライバ663、図23のLEDドライバ782、図24のLEDドライバ791は、同じドライバICチップを使用している。
そのドライバICチップの端子構成を図26Aで説明する。
当該ドライバICチップ(LEDドライバ631等)の端子としては、方形の各辺に1番端子(VREF)から12番端子(A1)、13番端子(A2)から24番端子(LEDG3)、25番端子(LEDB3)から36番端子(LEDR6)、37番端子(LEDG6)から48番端子(SVCC)が設けられている。
1番端子(VREF)は5Vのレファレンス電圧出力端子である。
2番端子(SCLK)はクロック信号CLKの入力端子である。
3番端子(SDATA)はシリアルデータ信号DATAの入力端子である。
4番端子(SDEN)はイネーブル信号入力端子である。
5番端子(CTLSCT)はシリアルバス通信設定端子であるが、1番端子からのレファレンス電圧、つまりHレベルが入力されて所定モードに設定される。
6番端子(OUTSCT)はLED駆動電流の出力方式制御端子であり、本例ではグランド接続されることでLレベルとされ、所定モード、例えば定電流出力に設定される。
7番端子(RESET)はリセット信号RESETの入力端子である。
8番端子(RT1)は基準電流設定のための抵抗接続端子である。本例では抵抗R1Tが接続される。
9番端子及び31番端子(NC)はダミー端子である(内部接続なし)。
10番端子(SGND)はグランド端子である。
11番端子から15番端子(A0~A4)はスレーブアドレスを設定するアドレス端子である。
5ビットのスレーブアドレスが設定可能とされる。
A0~A4の各端子は、グランドに接続されることでそのビットは「0」、1番端子(VREF)に接続されることでそのビットは「1」に設定される。
16番端子から45番端子まで(30番端子、31番端子を除く)には、駆動電流端子DIとグランド端子(PGND1~PGND4)が形成される。
46番端子、47番端子はテスト端子とされ、グランド接続される。
上述のように48番端子(SVCC)は動作電源端子であり、30番端子(VLED)はLED駆動出力の保護用端子である。
なお図26Bは、後述の図42等で参照するためにドライバICチップを裏面から見た状態で示している。
各LEDドライバ、少なくとも同じシリアルデータが送信されるLEDドライバには、固有のスレーブアドレスが設定される。本実施の形態では、図11のようにシリアル出力回路30dから2系統のシリアルデータが出力されるため、少なくとも遊技盤3側の系統のシリアルデータが送信される先の基板のLEDドライバは、それぞれ固有のスレーブアドレスが設定され、また内枠2及び扉6側のシリアルデータが送信される先の基板のLEDドライバは、それぞれ固有のスレーブアドレスが設定される。
但し本実施の形態では、これら遊技盤3側と内枠2及び扉6側の2つのシリアルデータ系統をまとめて、同じスレーブアドレスのLEDドライバが存在しないようにしている。
11番端子から15番端子(A0~A4)で設定される各LEDドライバのスレーブアドレスは各図の配線からわかるように、次のとおりである。
なお、11番端子(A0)がLSB(最下位ビット)、15番端子(A5)がMSB(最上位ビット)である。以下はMSB側からA4,A3,A2,A1,A0の順で示している。
・図15のLEDドライバ605:01001
・図19のLEDドライバ621:11011
・図20のLEDドライバ631:11000
・図21のLEDドライバ661:10011
・図22のLEDドライバ663:10100
・図23のLEDドライバ782:00011
・図24のLEDドライバ791:00010
図25のLEDドライバ921としては、以上のドライバICチップとは異なるドライバICチップを用いている。
LEDドライバ921として採用しているドライバICチップの端子構成を図27Aで説明する。
なお、例示はしていないが、遊技機1において回路を不図示の基板に搭載するLEDドライバで、LEDドライバ921と同じドライバICチップを用いる場合もある。
また、LEDドライバ921が、LEDドライバ605等と異なるドライバICチップとしているのは一例であり、同じドライバICチップを採用してもよい。
当該ドライバICチップ(LEDドライバ921等)の端子としては、方形の各辺に1番端子(SVCC)から12番端子(A1)、13番端子(A2)から24番端子(LEDR3)、25番端子(LEDG3)から36番端子(LEDG6)、37番端子(LEDB6)から48番端子(SCLK)が設けられる。
1番端子(SVCC)は電源端子である。
2番端子(VREF)は5Vレファレンス電圧の出力端子である。
3番端子(CTLSCT)はシリアル信号制御の設定端子である。
4番端子(CTLSCT)はLED出力方式の設定端子である。
5番端子(RESET)はリセット信号入力端子である。
6番端子(Ilef_B)、7番端子(Ilef_G)、8番端子(Ilef_R)は、B、G、RのLED電流設定のための抵抗接続端子である。
9番端子(SGND)はグランド端子である。
10番端子はテスト端子とされ、グランド接続される。
11番端子から16番端子(A0~A5)はスレーブアドレスを設定するアドレス端子である。この場合、6ビットでスレーブアドレス設定が可能とされる。
A0~A5の各端子は、グランドに接続されることでそのビットは「0」、2番端子(VREF)に接続されることでそのビットは「1」に設定される。
11番端子(A0)がLSB(最下位ビット)、15番端子(A5)がMSB(最上位ビット)である。従ってLEDドライバ921のスレーブアドレスは、図25からわかるように、「000101」である。
なお、スレーブアドレスのMSBを用いずに5ビットとして用いることで、遊技機1内に図26と図27のドライバICチップが混在しても問題ない。
17番端子から44番端子まで(34番端子を除く)には、駆動電流端子DIとLED出力用のグランド端子(PGND1~PGND3)が形成される。
34番端子(LVCC)はLED出力端子用保護回路電源の端子である。
45番端子(SDO)はダミー端子である。
46番端子(SDEN)はイネーブル信号の入力端子である。
47番端子(SDATA)はシリアルデータ信号DATAの入力端子である。
48番端子(SCLK)はクロック信号CLKの入力端子である。
なお図27Bは、後述の図45等で参照するためにドライバICチップを裏面から見た状態で示している。
<7.LEDドライバとLEDのパターン配線>
[7.1 発光制御信号の伝送]

遊技機1における発光制御信号の伝送について説明する。図11で説明したように、演出制御基板30はシリアル出力回路30dから下流の基板にシリアルデータとしてLEDやモータに対する駆動データを送信する。具体的には、上述の各基板に供給されるシリアルデータ信号DATAである。
シリアルデータ信号DATAをフルカラーLEDチップに対する発光駆動データとして考えた場合、シリアルデータ信号DATAには、G用の駆動データ、R用の駆動データ、B用の駆動データが含まれている。これら各色の駆動データは、例えば各色について8ビットで256階調の発光輝度を指定するもので、所定のシリアルデータフォーマットにおいて、各ドライバICチップのスレーブアドレス、レジスタアドレス等とともに伝送される。レジスタアドレスは、駆動電流端子DIの端子番号に対応してシリアルデータ信号DATA内の階調値を格納するレジスタのアドレスである。
図28に演出制御基板30からLEDドライバへのシリアルデータ信号DATAの転送を模式的に示している。
演出制御基板30におけるROM30bには、各種の演出シナリオに応じて多様な発光パターンに応じた駆動データが格納されている。演出制御基板30では、実行すべき演出シナリオに応じてROM30bの所定のアドレスから必要な駆動データを読み出し、シリアルデータ化して、シリアル出力回路30dから下流の基板に送信する。
この場合に、ROM30bには図示のように、フルカラーLEDチップに対する駆動データは、「G」「R」「B」という特定の色順序で記憶されている。
そして「G」「R」「B」の順で読み出される駆動データは、そのままの色順序でシリアルデータ化されて出力される。
シリアルデータの伝送先として図28ではLEDドライバ110、111を示している。
LEDドライバ110は、第1発光駆動手段としてのLEDドライバを示す。例えばLEDドライバ605、621、631、661、663、782、791が、このLEDドライバ110に相当する。
LEDドライバ111は、第2発光駆動手段としてのLEDドライバを示す。例えばLEDドライバ921が、このLEDドライバ111に相当する。
なお、第1発光駆動手段とは、第1種チップを駆動するLEDドライバという意味であり、第2発光駆動手段とは第2種チップを駆動するLEDドライバという意味である。つまり異なる種別や型番のLEDドライバを示すものではない。
第1発光駆動手段としたLEDドライバ631等は図26の構成で、第2発光駆動手段としてLEDドライバ921は図27の構成としたのは一例にすぎない。例えばLEDドライバ921として図26の構成のドライバICは用いられていてもよい。
LEDドライバ110は基板112に搭載され、LEDドライバ111は基板113に搭載されているとする。
LEDドライバ110、111における「○」は駆動電流端子DIを示している。
LEDドライバ110、111のいずれも、複数の駆動電流端子DIについては、端子番号の若い順に「G」「R」「B」という特定の色順序で各色が割り当てられている。従って、シリアルデータで伝送されてくる駆動データは、LEDドライバ110、111のそれぞれにおいて、順に各端子に対応するデータとしてレジスタに取り込まれる。
なお図26,図27には、端子番号の若い順を示す矢印SCを示している。本実施の形態において例示した各LEDドライバ605、621、631、661、663、782、791、921は、それらの回路図(図15、図19、図20、図21、図22、図23、図24、図25)を参照してもわかるように、矢印SCの方向で各駆動電流端子DIに「G」「R」「B」の順で割り当てられている。
ところで、図26,図27で駆動電流端子DIとした端子は、ドライバICチップの製造者により、特定の色の端子名が付されていることが多い。
例えばドライバICチップの製品のデータシート上の端子名として24個の端子に順番に「LEDR1」「LEDG1」「LEDB1」・・・「LEDR8」「LEDG8」「LEDB8」などの端子名称である。これらは「R」「G」「B」の順の割り当てを示すようであるが、各端子に対する割り当ては、ドライバICチップを用いる遊技機製造者側で任意に行うことができる。例えば「LEDR1」に「G」や「B」を割り当てて使用しても問題ない。本発明では、仮に製品仕様上で端子番号が若い順に「LEDR1」「LEDG1」「LEDB1」・・・と端子名称が付されていた場合において「LEDR1」にG、「LEDG1」にR、「LEDB1」にBを割り当てた場合に、各駆動電流端子DIに上述の特定の色順序を割り当てたということになる。
つまり本実施の形態における駆動電流端子DIの色の割り当てとは、製品仕様上の端子名称による割り当てではなく、実際のフルカラーLEDチップとの接続に対して設定した割り当てのことである。
図28では、フルカラーLEDチップとして第1種チップ115、第2種チップ116を示している。第1種チップ115と第2種チップ116は、各色端子(例えば各色のカソード端子)の配置順序が互いに異なるフルカラーLEDチップである。
例えば図の状態で、第1種チップ115は、LEDドライバ110の駆動電流端子DIに対向した状態で各色端子が「G」「R」「B」の色順序となっており、一方第2種チップ116はLEDドライバ111の駆動電流端子DIに対向した状態で各色端子が「B」「R」「G」の色順序となっている。
基板112に搭載される第1種チップ115は、LEDドライバ110によって発光駆動される。この第1種チップ115は、その各色端子(例えば各色のカソード端子)が、LEDドライバ110の駆動電流端子DIと対向状態としたときに、割当色が一致する相互関係である。
つまり「G」に割り当てられた駆動電流端子DIと「G」のカソード端子が向かい合い、「R」に割り当てられた駆動電流端子DIと「R」のカソード端子が向かい合い、「B」に割り当てられた駆動電流端子DIと「B」のカソード端子が向かい合う関係である。
このため図では、LEDドライバ110の駆動電流端子DIと第1種チップ115の対応する端子を結ぶ直線は交差しない。これは、基板112上の「G」「R」「B」のパターン配線が、交差しないことを意味する。
基板113に搭載される第2種チップ116は、LEDドライバ111によって発光駆動される。この第2種チップ116は、その各色端子(例えば各色のカソード端子)が、LEDドライバ111の駆動電流端子DIと対向状態としたときに、割当色が一致しない相互関係である。
この例では、「G」に割り当てられた駆動電流端子DIと「B」のカソード端子が向かい合い、「R」に割り当てられた駆動電流端子DIと「R」のカソード端子が向かい合い、「B」に割り当てられた駆動電流端子DIと「G」のカソード端子が向かい合う関係となっている。
このため図では、LEDドライバ110の駆動電流端子DIと第1種チップ115の対応する端子(同じ色の端子)を結ぶ直線は交差している。これは、基板112上の「G」「R」「B」のパターン配線が、交差することを意味する。
なお図28ではシリアルデータの伝送路を1系統のみ示しているが、これは図11の複数のシリアルデータの伝送路の一方を示したものと理解されたい。
また、LEDドライバ110に対するシリアルデータの伝送路と、LEDドライバ111に対するシリアルデータの伝送路が、別のシリアルデータ送信系統と考えてもよい。例えばLEDドライバ110は遊技盤3側のもので、LEDドライバ111は、内枠2/扉6側のものと考えてもよい。
ここで遊技機1の設計の事情について説明する。
多くの遊技機1では、部品の共通化、再利用、コストや在庫の事情などにより1つの機種内に複数種類のフルカラーLEDチップを使用している。
使用するフルカラーLEDチップの種類が、アタッカー、電チュー、ハンドル、サイドユニットなどの部品ごとに異なり、また、フルカラーLEDチップのR端子、G端子、B端子の並びもLEDメーカーによって異なる場合がある。
一方で、開発過程において、LED発光パターンデータの作成、LED関連の制御プログラム、LEDを実装した基板の設計は、夫々違うスタッフや部署が担当している。この開発過程では、搭載する複数種類のカラーLEDチップ、つまりR、G、Bの端子の並びの違いを考慮して設計を行う必要がある。
このようなフルカラーLEDチップの端子の並びの違いを、LED発光パターンデータの作成時またはプログラムで合わせる場合、人為的ミスが起こりやすい。
そこで本実施の形態の遊技機1では、ROM30bにおける色順序、シリアルデータ(シリアルデータ信号DATA)における色順序、LEDドライバ110、111における駆動電流端子DIへ割り当てる色順序を、全て特定の色順序とする。ここまで説明してきた例で言えば、特定の色順序とは「G」「R」「B」の順である。
また、この特定の色順序は、LEDドライバ111の駆動電流端子DIと対向状態としたときの第1種チップ115の端子と割当色を一致させる色順序である。
このようにすることで、ROM30bから第1種チップ115までの間で、色の並びが統一され、人為的ミスが起こりにくくなる。
但し、第2種チップ116は各色端子の並びが異なる。そこで基板113上のパターン配線で並びの違いを吸収する。
これにより、少なくともROM30bから各LEDドライバ110,111までの間で、色の並びが統一されることになる。
そして第2種チップ116を搭載する基板の設計者のみが、不一致の状態の色順序に注意してパターン設計をすればよい。
このようにすることで、設計上で人為的ミスが起こりにくく、設計も効率化される。またメンテナンス時の作業にも適している。
[7.2 LEDドライバとフルカラーLEDチップの対向状態]

以下図29から図40により、LEDドライバ5000と各種のフルカラーLEDチップ6000,6001,6002,6003,6004,6005をモデルとして、LEDドライバの各駆動電流端子DIと、フルカラーLEDチップの各色端子を対向状態としたときの相互関係が一致する場合、不一致の場合を示すとともに、各場合のパターン配線例を示す。
図29から図40の各図のLEDドライバ5000は、上述のLEDドライバ110、111のいずれにも相当するものとし、つまり、駆動電流端子DIが矢印SCで示す端子番号順に「G」「R」「B」の順でアサインされているLEDドライバである。これはLEDドライバ5000のチップ上面を上にした状態で駆動電流端子DIを正面から見たときに、左から「G」「R」「B」の順に割り当てられていることになる。
フルカラーLEDチップ6000,6001,6002,6003,6004,6005は、それぞれ各色の端子の順番が異なるフルカラーLEDチップであるとする。
またLEDドライバの各駆動電流端子DIと、フルカラーLEDチップの各色端子を対向状態としたときの相互関係とは、各駆動電流端子DIとフルカラーLEDチップの端子の並びによるだけでなく、LEDドライバとフルカラーLEDチップが基板の同一面にあるか異なる面にあるかでも変わる。それらの観点で、対向状態での割当色が一致する場合と不一致の場合を示す。
各図ではLEDドライバ5000が基板の表面に配置され、フルカラーLEDチップは表面か裏面のいずれかに配置されるとする。
基板の表面側のチップや配線は実線で示し、裏面側のチップや配線は破線で示す。
以下、「タイプ1A」から「タイプ6B」を説明するが、「A」を付したタイプは、LEDドライバとフルカラーLEDチップが同一面に配置されるケース、「B」を付したタイプは、LEDドライバとフルカラーLEDチップが異なる面に配置されるケースである。
・図29(タイプ1A)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6000は、基板の同一面に配置される。
フルカラーLEDチップ6000はカソード端子を正面からみると、左から「G」「R」「B」の並びである。
この場合、端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、対向状態での色の並びは不一致となる。このため、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として図示のようにLEDドライバ5000からの一部のパターン配線(この例ではG、R)の途中にスルーホールTHを設け、基板の裏面で破線のような配線を形成し、表面と裏面で交差する交差配線CRSにより色の並びをフルカラーLEDチップ6000に対応させる。そしてスルーホールTHで表面側に戻して、フルカラーLEDチップ6000の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ1Aの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図30(タイプ1B)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6000は、基板の異なる面に配置される。
フルカラーLEDチップ6000はカソード端子を正面からみると、左から「G」「R」「B」の並びであるが、裏面であるため、裏面を上として考えると左から「B」「R」「G」となる。
この場合、端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは一致する。
従って、図示のようにLEDドライバ5000からのG、R、Bの各パターン配線を、スルーホールTHで裏面に導き、そのまま裏面でフルカラーLEDチップ6000の各端子に至るパターン配線を形成すればよい。
このタイプ1Bの割当色の関係は、図28の第1発光駆動手段(LEDドライバ110)と第1種チップ115の関係の一例となる。
・図31(タイプ2A)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6001は、基板の同一面に配置される。
フルカラーLEDチップ6001はカソード端子を正面からみると、左から「G」「B」「R」の並びである。
この場合、端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となる。このため、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として図示のようにLEDドライバ5000からの一部のパターン配線(この例ではG)の途中にスルーホールTHを設け、基板の裏面の配線により表面と裏面で交差する交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6001に対応させる。そしてスルーホールTHで表面側に戻して、フルカラーLEDチップ6001の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ2Aの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図32(タイプ2B)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6001は、基板の異なる面に配置される。
フルカラーLEDチップ6001は裏面であるためカソード端子を正面からみると、左から「R」「B」「G」の並びである。
端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となる。このため、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として、図示のようにLEDドライバ5000からのG、R、Bのパターン配線をスルーホールTHで裏面に導くが、そのスルーホールTHの位置を各パターン配線でずらすことで交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6001に対応させる。そしてフルカラーLEDチップ6001の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ2Bの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図33(タイプ3A)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6002は、基板の同一面に配置される。
フルカラーLEDチップ6002はカソード端子を正面からみると、左から「B」「G」「R」の並びである。
この場合、端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となり、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として図示のようにLEDドライバ5000からの一部のパターン配線(この例ではG)の途中にスルーホールTHを設け、基板の裏面の配線により交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6002に対応させる。そしてスルーホールTHで表面側に戻して、フルカラーLEDチップ6002の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ3Aの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図34(タイプ3B)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6002は、基板の異なる面に配置される。
フルカラーLEDチップ6002は裏面であるためカソード端子を正面からみると、左から「R」「G」「B」の並びである。
端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となり、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として、図示のようにLEDドライバ5000からのG、R、Bのパターン配線をスルーホールTHで裏面に導くが、そのスルーホールTHの位置を工夫することで交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6002に対応させる。そしてフルカラーLEDチップ6002の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ3Bの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図35(タイプ4A)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6003は、基板の同一面に配置される。
フルカラーLEDチップ6003はカソード端子を正面からみると、左から「B」「R」「G」の並びである。
この場合、端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは一致する。
従って、図示のようにLEDドライバ5000からのG、R、Bの各パターン配線としては、そのままフルカラーLEDチップ6003の各端子に至るようなパターン配線を形成すればよい。
このタイプ4Aの割当色の関係は、図28の第1発光駆動手段(LEDドライバ110)と第1種チップ115の関係の一例となる。
・図36(タイプ4B)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6003は、基板の異なる面に配置される。
フルカラーLEDチップ6003は裏面であるためカソード端子を正面からみると、左から「G」「R」「B」の並びである。
端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となり、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として、図示のようにLEDドライバ5000からのG、R、Bのパターン配線をスルーホールTHで裏面に導くが、そのスルーホールTHの位置を工夫することで交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6003に対応させる。そしてフルカラーLEDチップ6003の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ4Bの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図37(タイプ5A)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6004は、基板の同一面に配置される。
フルカラーLEDチップ6004はカソード端子を正面からみると、左から「R」「G」「B」の並びである。
この場合、端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となり、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として図示のようにLEDドライバ5000からの一部のパターン配線(この例ではB)の途中にスルーホールTHを設け、基板の裏面の配線により交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6004に対応させる。そしてスルーホールTHで表面側に戻して、フルカラーLEDチップ6004の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ5Aの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図38(タイプ5B)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6004は、基板の異なる面に配置される。
フルカラーLEDチップ6004は裏面であるためカソード端子を正面からみると、左から「B」「G」「R」の並びである。
端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となり、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として、図示のようにLEDドライバ5000からのG、R、Bのパターン配線をスルーホールTHで裏面に導くが、そのスルーホールTHの位置を工夫することで交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6004に対応させる。そしてフルカラーLEDチップ6004の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ5Bの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図39(タイプ6A)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6005は、基板の同一面に配置される。
フルカラーLEDチップ6005はカソード端子を正面からみると、左から「R」「B」「G」の並びである。
この場合、端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となり、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として図示のようにLEDドライバ5000からの一部のパターン配線(この例ではR)の途中にスルーホールTHを設け、基板の裏面の配線により交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6005に対応させる。そしてスルーホールTHで表面側に戻して、フルカラーLEDチップ6005の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ6Aの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
・図40(タイプ6B)
LEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6005は、基板の異なる面に配置される。
フルカラーLEDチップ6005は裏面であるためカソード端子を正面からみると、左から「G」「B」「R」の並びである。
端子同士を対向状態とすると、図の下方に示すように、色の並びは不一致となり、不一致に対応する配線が必要になる。
一例として、図示のようにLEDドライバ5000からのG、R、Bのパターン配線をスルーホールTHで裏面に導くが、そのスルーホールTHの位置を各パターン配線でずらすことで交差配線CRSを形成して色の並びをフルカラーLEDチップ6005に対応させる。そしてフルカラーLEDチップ6005の各端子に至るパターン配線を形成する。
このタイプ6Bの割当色の関係は、図28の第2発光駆動手段(LEDドライバ111)と第2種チップ116の関係の一例となる。
[7.3 対向関係一致の場合の配線の具体例]

LEDドライバ5000の駆動電流端子DIの色の割当順序を例えば「G」「R」「B」で固定した場合、LEDチップとの対向状態での色の並び関係としては、以上のタイプ1Aからタイプ6Bまでの12種類が考えられる。
ここでは、図30のタイプ1B、図35のタイプ4Aのように対向関係で割当色が一致する場合の具体例を説明する。
具体例としてサイドユニット上LED基板630を挙げる。
図41はサイドユニット上LED基板630の表面層の導電体パターンを示し、図42は裏面層の導電体パターンを示している。
なお、図42の裏面層は、図41の表面層側からみた透視図として示しており、導電体パターンや基板管理番号は、基板裏面を通常視認する状態から左右反転した状態で図示している。図41、図42では基板上に印刷される部品の識別番号等は図示を省略した。「○○+×××△」として示した部分は、実際には基板管理番号が表示される。
図41の表面層、図42の裏面層ではベタグランドとしてのグランドパターン633や図20の回路構成を実現するパターン配線が形成されている。
図41(表面層)における「pLED1」~「pLED10」は、図20のフルカラーLEDチップであるLED1~LED10がそれぞれ配置される位置(パッド)を示している。
図42(裏面層)における「p631」は、LEDドライバ631が配置される位置(パッド)を示し、「pCN1T」はコネクタCN1Tが配置される位置(パッド)を示している。
「p631」に配置されるLEDドライバ631は図26Aで説明した方形状のチップ部品である。LEDドライバ631は裏面層に配置され、この図42は表面層からの透視図として示しているため、端子番号は図に拡大して示すように、LEDドライバ631を裏から見ている状態となる。図26Bに、この裏から見た状態で各端子の割当を示している。上述したように、16番端子から34番端子までの間の駆動電流端子DIに対する色の割当は、端子番号が若い順に「G」「R」「B」である。
「pLED1」~「pLED10」に配置されるフルカラーLEDチップである図20のLED1~LED10は、カソード端子を正面からみると、左から「G」「R」「B」の並びである。そしてこの場合、LED1~LED10は、LEDドライバ631とは異なる面に配置されている。
従って、図30のタイプ1Bに相当する関係となっている。
なお図30は、LEDドライバ5000が表面層、フルカラーLEDチップ6000が裏面層の例とし、サイドユニット上LED基板630とは逆であるが、対向状態での割当色の関係に、どちらが表面層でどちらが裏面層であるかは無関係である。あくまで同一面か異なる面かが関係する。従って、サイドユニット上LED基板630は図30のタイプ1Bに相当する関係といえる。
サイドユニット上LED基板630では、図20からわかるように、各駆動電流端子DIは、LED1,LED3,LED5,LED7,LED9のカソード端子と、それぞれ接続される。
サイドユニット上LED基板630において、裏面層におけるLEDドライバ631と、LED1,LED3,LED5,LED7,LED9の間の配線を抜き出して示したものが図43である。表面層側の各フルカラーLEDチップ及びパターン配線は実線で示し、裏面層におけるLEDドライバ631及びパターン配線は破線で示している。
また表面層側からの視点での色割当として、LEDドライバ631の16番端子から34番端子までの色割当を拡大した模式図に示し、各フルカラーLEDチップについてのカソード端子の色割当も示している。
図の配線中における「○」はスルーホールTHである。符号「TH」を全て付すと図が煩雑になりかえって見づらくなるため、一部のみ付している。
図43からわかるように、LEDドライバ631の駆動電流端子DIである16番端子、17番端子、18番端子は、LED1と接続されるが、これらの配線は、裏面層からスルーホールTHで表面層側に導かれ、そのまま並行に、交差せず、LED1の各カソード端子に達する。
20番端子,21番端子,22番端子とLED3の配線も同様である。
23番端子,24番端子,25番端子とLED5の配線、27番端子,28番端子,29番端子とLED7の配線、32番端子,33番端子,34番端子とLED9の配線も同様である。
このようにサイドユニット上LED基板630では、LEDドライバ631とフルカラーLEDチップ(LED1,LED3,LED5,LED7,LED9)は、図28のLEDドライバ110と第1種チップ115の関係である。従って、演出制御基板30におけるROM30bからフルカラーLEDチップまでで、色順序が「G」「R」「B」という特定の色順序に維持されている。
ここでは、サイドユニット上LED基板630のLEDドライバ631とフルカラーLEDチップの例を挙げたが、図15のサイドユニット右上LED基板600、図19のサイドユニット右下LED基板620、図21のボタンLED基板660、図23のLED基板780、図24のLED基板790も、LEDドライバとフルカラーLEDチップの関係が同様の例、つまり図30のタイプ1B又は図35のタイプ4Aの例となる。
なお、サイドユニット上LED基板630は、図41,図42,図43は、LEDドライバ631とフルカラーLEDチップ(LED1~LED10)が異なる面に搭載される例であるため、図30のタイプ1Bに相当するとした。
このサイドユニット上LED基板630や、サイドユニット右上LED基板600、サイドユニット右下LED基板620、ボタンLED基板660、LED基板780、LED基板790等は、LEDドライバとフルカラーLEDチップが同じ面に搭載され、タイプ4Aに相当するものとする構成例も考えられる。
[7.4 対向関係不一致で異なる面の場合の配線の具体例]

次に、対向関係で割当色が一致しない場合の具体例を説明する。例としてLED基板920を挙げるが、これは図36のタイプ4Bに相当する例である。
図44はLED基板920の表面層の導電体パターンを示し、図45は裏面層の導電体パターンを示している。
図45の裏面層は、図44の表面層側からみた透視図として示しており、導電体パターンや基板管理番号は、基板裏面を通常視認する状態から左右反転した状態で図示している。また基板上に印刷される部品の識別番号等は図示を省略した。「○○+△××△」として示した部分は、実際には基板管理番号が表示される。
図44の表面層、図42の裏面層ではベタグランドとしてのグランドパターン926や図25の回路構成を実現するパターン配線が形成されている。
図44(表面層)における「pLED2」~「pLED16」は、図25のフルカラーLEDチップであるLED2~LED16がそれぞれ配置される位置(パッド)を示している。
図45(裏面層)における「p921」は、LEDドライバ921が配置される位置(パッド)を示し、「pCN1Y」はコネクタCN1Yが配置される位置(パッド)を示している。
「p921」に配置されるLEDドライバ921は図27Aで説明した方形状のチップ部品である。LEDドライバ921は裏面層に配置され、この図45は表面層からの透視図として示しているため、端子番号は図に拡大して示すように、LEDドライバ921を裏から見ている状態となる。図27Bに、この裏から見た状態で各端子の割当を示している。上述したように、17番端子から37番端子までの間の駆動電流端子DIに対する色の割当は、端子番号が若い順に「G」「R」「B」である。
「pLED2」~「pLED16」に配置されるフルカラーLEDチップである図25のLED2~LED16は、カソード端子を正面からみると、左から「B」「R」「G」の並びである。図44下部に模式的に示している。
そしてこの場合、LED2~LED16は、LEDドライバ921とは異なる面に配置されている。従って、図36のタイプ4Bに相当する関係となっている。
LED基板920では、図25からわかるように、各駆動電流端子DIは、LED2,LED4,LED7,LED10,LED11,LED14のカソード端子と、それぞれ接続される。
LED基板920において、裏面層におけるLEDドライバ921と、表面層におけるLED2,LED4,LED7,LED10,LED11,LED14の間の配線を抜き出して示したものが図46である。表面層側の各フルカラーLEDチップ及びパターン配線は実線で示し、裏面層におけるLEDドライバ921及びパターン配線は破線で示している。
図の配線中における「○」はスルーホールTHである。ここでも符号「TH」を全て付すと図が煩雑になりかえって見づらくなるため、一部のみ付している。
LEDドライバ921と、LED2,LED4,LED7,LED10,LED11,LED14のそれぞれの間の接続を、さらに図47~図52に示す。これらの図では表面層側からの視点で、LEDドライバ921の駆動電流端子DIの割当色と、フルカラーLEDチップについてのカソード端子の色割当を示している。
図46におけるLEDドライバ921とLED2の接続を図47Aに示している。LEDドライバ921の駆動電流端子DIである17番端子、18番端子、19番端子がLED2の各カソード端子と接続される。これらの端子間の関係はタイプ4Bの関係となる。
裏面層のLEDドライバ921の17番端子、18番端子、19番端子からの配線はスルーホールTHで表面層に導かれる。そしてスルーホールTHの表面層側でB配線、R配線を回り込ませて表裏各面による交差配線CRSを形成して色の並びをLED2に対応させる。そしてLED2の各端子に至るパターン配線を形成する。
この図47Aの配線例では、LEDドライバ921とLED2の配線長の中央点CTよりLEDドライバ921側となる位置にスルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図47Bは配線の変型例であり、中央点CTよりLED2側となる位置で、スルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図46におけるLEDドライバ921とLED4の接続を図48Aに示している。LEDドライバ921の駆動電流端子DIである21番端子、22番端子、23番端子とLED4の各カソード端子とが、タイプ4Bの関係で接続される。
裏面層のLEDドライバ921の21番端子、22番端子、23番端子からの配線はスルーホールTHで表面層に導かれる。そしてスルーホールTHの表面層側で交差配線CRSを形成して色の並びをLED4に対応させ、LED4の各端子に至るパターン配線を形成する。
この配線例では、LEDドライバ921とLED4の配線長の中央点CTよりLED4側となる位置にスルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図48Bは配線の変型例であり、中央点CTよりLEDドライバ921側となる位置で、スルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図46におけるLEDドライバ921とLED7の接続を図49Aに示している。LEDドライバ921の駆動電流端子DIである24番端子、25番端子、26番端子とLED7の各カソード端子とが、タイプ4Bの関係で接続される。
裏面層のLEDドライバ921の24番端子、25番端子、26番端子からの配線はスルーホールTHで表面層に導かれる。そしてスルーホールTHの表面層側で交差配線CRSを形成して色の並びをLED7に対応させ、LED7の各端子に至るパターン配線を形成する。
この配線例では、LEDドライバ921とLED7の配線長の中央点CTよりLEDドライバ921側となる位置にスルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図49Bは配線の変型例であり、中央点CTよりLED7側となる位置で、スルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図46におけるLEDドライバ921とLED10の接続を図50Aに示している。LEDドライバ921の駆動電流端子DIである27番端子、28番端子、29番端子とLED10の各カソード端子とが、タイプ4Bの関係で接続される。
裏面層のLEDドライバ921の27番端子、28番端子、29番端子からの配線はスルーホールTHで表面層に導かれる。そしてスルーホールTHの表面層側で交差配線CRSを形成して色の並びをLED10に対応させ、LED10の各端子に至るパターン配線を形成する。
この配線例では、LEDドライバ921とLED10の配線長の中央点CTよりLED10側となる位置にスルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図50Bは配線の変型例であり、中央点CTよりLEDドライバ921側となる位置で、スルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図46におけるLEDドライバ921とLED11の接続を図51Aに示している。LEDドライバ921の駆動電流端子DIである31番端子、32番端子、33番端子とLED11の各カソード端子とが、タイプ4Bの関係で接続される。
裏面層のLEDドライバ921の31番端子、32番端子、33番端子からの配線はスルーホールTHで表面層に導かれる。そしてスルーホールTHの表面層側で交差配線CRSを形成して色の並びをLED11に対応させ、LED11の各端子に至るパターン配線を形成する。
この配線例では、LEDドライバ921とLED11の配線長の中央点CTよりLED11側となる位置にスルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図51Bは配線の変型例であり、中央点CTよりLEDドライバ921側となる位置で、スルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
図46におけるLEDドライバ921とLED14の接続を図52Aに示している。LEDドライバ921の駆動電流端子DIである35番端子、36番端子、37番端子とLED14の各カソード端子とが、タイプ4Bの関係で接続される。
裏面層のLEDドライバ921の35番端子、36番端子、37番端子からの配線はスルーホールTHで表面層に導かれる。そしてスルーホールTHの表面層側で交差配線CRSを形成して色の並びをLED14に対応させ、LED14の各端子に至るパターン配線を形成する。
この配線例では、LEDドライバ921とLED14の配線長の中央点CTよりLED11側となる位置にスルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。但しこの場合は、スルーホールTHは、ほぼ配線長の中央とも評価できる。
図52Bは配線の変型例であり、中央点CTよりLEDドライバ921側となる位置で、スルーホールTHを形成して、裏面層から表面層への移行と交差配線CRSを形成している。
[7.5 対向関係不一致で同一面の場合の配線の具体例]

以上のLED基板920の例は、LEDドライバ921とフルカラーLEDチップ(LED2~LED16)が異なる面に搭載される場合の配線例とした。ここでは、LED基板920の変型例として、LEDドライバ921とフルカラーLEDチップが同一面に搭載される場合の配線例を図53~図58で説明する。すなわち図29のタイプ1Aに相当する例である。
各図では、LEDドライバ921とフルカラーLEDチップがいずれも表面層にあるとして、実線で示している。破線は裏面側の配線を示す。
LEDドライバ921とLED2の接続を図53に示している。LEDドライバ921の17番端子、18番端子、19番端子とLED2の各カソード端子がタイプ1Aの関係で接続される。
LEDドライバ921の17番端子、18番端子、19番端子からの配線はスルーホールTHを介して裏面層側に導かれ、交差配線CRSが形成される。そして裏面層の配線を経て他のスルーホールTHで表面層側に導かれ、LED2の各端子に至るパターン配線が形成される。
LEDドライバ921とLED4の接続を図54に示している。LEDドライバ921の21番端子、22番端子、23番端子とLED4の各カソード端子がタイプ1Aの関係で接続される。
LEDドライバ921の21番端子、22番端子、23番端子からの配線はスルーホールTHで裏面層に導かれる。この場合、裏面層の配線を経て他のスルーホールTHで表面層に至る。ここで交差配線CRSを形成し、LED4の各端子に至るパターン配線を形成している。
LEDドライバ921とLED7の接続を図55に示している。LEDドライバ921の24番端子、25番端子、26番端子とLED7の各カソード端子がタイプ1Aの関係で接続される。
LEDドライバ921の24番端子、25番端子、26番端子からの配線はスルーホールTHで裏面層に導かれる。そして裏面層の配線を経て他のスルーホールTHで表面層に至る。ここで交差配線CRSを形成し、LED4の各端子に至るパターン配線を形成している。
LEDドライバ921とLED10の接続を図56A、図56Bに示している。
図56A、図56Bのいずれの例も、LEDドライバ921の27番端子、28番端子、29番端子とLED10の各カソード端子がタイプ1Aの関係で接続される。LEDドライバ921の27番端子、28番端子、29番端子からの配線はスルーホールTHを介して裏面層側に導かれ、交差配線CRSが形成される。そして裏面層の配線を経て他のスルーホールTHで表面層側に導かれ、LED10の各端子に至るパターン配線が形成される。
ここで図56Aの例は、配線長の中央点CTよりLEDドライバ921側で交差配線CRSを形成した例とした。
一方、図56Bの例は、配線長の中央点CTよりLED10側で交差配線CRSを形成した例とした。
LEDドライバ921とLED11の接続を図57A、図57Bに示している。
図57A、図57Bのいずれの例も、LEDドライバ921の31番端子、32番端子、33番端子とLED11の各カソード端子がタイプ1Aの関係で接続される。LEDドライバ921の31番端子、32番端子、33番端子からの配線はスルーホールTHを介して裏面層側に導かれ、交差配線CRSが形成される。そして裏面層の配線を経て他のスルーホールTHで表面層側に導かれ、LED11の各端子に至るパターン配線が形成される。
ここで図57Aの例は、配線長の中央点CTよりLEDドライバ921側で交差配線CRSを形成した例とした。
一方、図57Bの例は、配線長の中央点CTよりLED10側で交差配線CRSを形成した例とした。
LEDドライバ921とLED14の接続を図58に示している。LEDドライバ921の35番端子、36番端子、37番端子とLED14の各カソード端子がタイプ1Aの関係で接続される。LEDドライバ921の35番端子、36番端子、37番端子からの配線はスルーホールTHを介して裏面層側に導かれ、交差配線CRSが形成される。そして裏面層の配線を経て他のスルーホールTHで表面層側に導かれ、LED10の各端子に至るパターン配線が形成される。
以上の図53~図58のいずれの配線例でも、LEDドライバ921からの配線は、LEDドライバ921付近のスルーホールTHにより、裏面層の配線に導かれる。そしてそのスルーホールTHか、或いは再び表面層に戻るスルーホールTHのいずれかの部分で交差配線CRSを形成して、色の並びをフルカラーLEDチップの各色端子に合わせるようにしている。
ここまで、LEDドライバとフルカラーLEDチップの関係がタイプ4A、4B、1Aの場合の具体例を説明してきたが、LEDドライバとフルカラーLEDチップの関係がタイプ1B、2A、2B、3A、3B、5A、5B、6A、6Bのような基板も想定される。そのような場合も、各タイプの説明で述べたように、交差配線CRSにより割当色を一致させるようにすればよい。
<8.実施の形態の特徴的な構成及び効果>

ここまで実施の形態の遊技機1について説明してきたが、この遊技機1は、以下に述べる(構成A1-1)から(構成A9-2)の構成を備えている。
(構成A1-1)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線と、
を有し、
前記第2発光駆動用パターン配線では、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、割当色の関係を一致させるための配線が行われている。
この(構成A1-1)や後述の各構成の構成要素と、実施の形態の遊技機1における対応は次のようになる。
・発光制御手段:演出制御基板30
・第1種チップ:図28の第1種チップ115、サイドユニット上LED基板630のLED1~LED10等
・第2種チップ:図28の第2種チップ116、LED基板920のLED2~LED16等
・第1発光駆動手段:図28のLEDドライバ110、サイドユニット上LED基板630のLEDドライバ631等
・第2発光駆動手段:図28のLEDドライバ111、LED基板920のLEDドライバ921等
・第1発光駆動用パターン配線:図43に示した、LEDドライバ631と、LED1,LED3,LED5,LED7,LED9の間の配線
・第2発光駆動用パターン配線:図46に示した、LEDドライバ921と、LED2,LED4,LED7,LED10,LED11,LED14の間の配線
・特定の色順序:「G」「R」「B」の順序
なお、第1発光駆動手段と第2発光駆動手段は、必ずしも型番が異なるLEDドライバでなくてもよい。実施の形態でLEDドライバ631等と、LEDドライバ921が、異なるICチップとしたのは一例にすぎない。
例えばLEDドライバ921として、LEDドライバ631等と同じ図26のようなドライバICが用いられていてもよい。
第1発光駆動手段と第2発光駆動手段は、あくまでも駆動電流端子DIの色の割り当て順序が同じにされているものを指し、チップの種類/型番の異同は関係ない。
発明の考え方としては、あくまでも、第1種チップを駆動するLEDドライバが第1発光駆動手段であり、第2種チップを駆動するLEDドライバが第2発光駆動手段である。
上記の(構成A1-1)により、遊技機1において色の並びの異なる複数種類のフルカラーLEDを用いた場合でも、ROM30bからの駆動データの読み出し、シリアルデータ化、シリアル信号伝送、LEDドライバ端子までにおいて、各割当色の順番を共通化できる。これにより各段階の開発・設計に便利で、かつミスが起きにくい。
ドライバの端子とフルカラーLEDチップの端子で配線に影響する色の順番が異なる場合は、基板上の配線で並びを合わせることで対応可能となる。
ROM30bからのLEDドライバ端子まで発光駆動データの色順序が共通であることは、メンテナンスの効率化にもつながる。
なお、「割当色の関係を一致させるための配線」とは、電気的に接続される端子どうしの割当色を一致させるための配線であることである。すなわちGに割り当てられた駆動電流端子DIとGのカソード端子を接続し、Rに割り当てられた駆動電流端子DIとRのカソード端子を接続し、Bに割り当てられた駆動電流端子DIとBのカソード端子を接続するように、R、G、Bの配線の左右関係を調整することを指す。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A1-1)に加えて、次の(構成A1-2)を有する。
(構成A1-2)
前記第2発光駆動用パターン配線は、基板の異なる層を用いた交差配線を含むパターン配線が行われているものを含む。
例えば図47から図52に示したように交差配線CRSで割当色の関係を一致させる。
これによりシンプルな基板上の配線パターンで、第2発光駆動手段の各駆動電流端子と第2種チップの各色端子との割当色の関係を一致させることができる。ジャンパー線を用いたり、配線長を要する回り込み配線をしたりすることなどが不要となるためである。
なお、基板上の第2発光駆動用パターン配線の少なくとも一部で、基板の異なる層を用いた交差配線CRSが行われることで、配線パターンのシンプル化に有効である。
もちろん1つの基板上の全ての第2発光駆動用パターン配線で、基板の異なる層を用いた交差配線CRSが行われてもよい。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A1-1)に加えて、或いは(構成A1-1)と(構成A1-2)に加えて、次の(構成A1-3)を有する。
(構成A1-3)
前記第1発光駆動手段又は前記第2発光駆動手段の駆動電流端子に直列接続される複数の前記フルカラーLEDチップは、各色端子の配置順序が同じで、かつ基板上の同一面に配置されているチップである。
即ち実施の形態のLEDドライバは、1つの端子に接続されるLEDは同種としている。
例えば図20、図41からわかるように、第1発光駆動手段であるLEDドライバ631の駆動電流端子DIには、複数のフルカラーLEDチップが直列接続されており、それらは、各色端子の配置順序が同じで、かつ基板上の同一面に配置されているチップである。
また図25、図44からわかるように、第2発光駆動手段であるLEDドライバ921の駆動電流端子DIには、1又は複数のフルカラーLEDチップが直列接続されており、複数のフルカラーLEDチップが直列接続されている系統では、それらは、各色端子の配置順序が同じで、かつ基板上の同一面に配置されているチップである。
これらのように、1つの駆動電流端子DIからの複数のLEDが直列接続されている場合に、その直列接続されている各フルカラーLEDチップが、各色端子の配置順序が同じで、かつ基板上の同一面に配置されていることで、基板上の配線パターンをシンプルにすることができる。つまり直列の複数のフルカラーLEDチップ間で互いにアノード端子とカソード端子を接続する部分では、割当色の関係を一致させるための配線(交差配線CRS)が必要ないためである。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A1-1)(構成A1-2)(構成A1-3)のいずれかに加えて、次の(構成A1-4)を有する。
(構成A1-4)
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第1種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致する相互関係である。
つまり第1発光駆動手段である例えばサイドユニット上LED基板630のLEDドライバ631と、第1種チップである例えばサイドユニット上LED基板630のLED1~LED10をみると、タイプ1Bに相当し、対向状態としたときに割当色が一致する相互関係である。この場合、第1発光駆動用パターン配線に相当する、LEDドライバ631と、LED1,LED3,LED5,LED7,LED9の間の配線(図43参照)は、割当色の関係を一致させるための交差配線CRSは必要ない。
このように第1発光駆動用パターン配線側では LEDドライバと第1種チップを対向状態としたときに割当色が一致する相互関係であることで、ROM30bからの駆動データの読み出し、シリアルデータ化、シリアル信号伝送、LEDドライバ端子、さらにはフルカラーLEDチップまでにおいて、各割当色の順番を共通化できる。従って、このような基板では、より設計ミスが起こりにくくなり、(構成A1-1)の効果を促進できる。
なお、第1発光駆動手段の各駆動電流端子と、第1種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係という構成もあり得る。例えばサイドユニット上LED基板630のLED1~LED10が別の型番のフルカラーLEDチップとされ、LEDドライバ631との関係が、タイプ2B、タイプ3Bなどのようになる場合である。その場合は、第1発光駆動用パターン配線に相当する、LEDドライバ631と、LED1,LED3,LED5,LED7,LED9の間の配線も、第2発光駆動用パターン配線のように、割当色の関係を一致させるための交差配線CRSを行うようにする。それにより少なくとも(構成A1-1)の効果を得ることができる。
(構成A2)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられ、前記フルカラーLEDチップとしては前記第1種チップのみが接続された第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられ、前記フルカラーLEDチップとしては前記第2種チップのみが接続された第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第1種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致する相互関係であり、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線と、
を有し、
前記第2発光駆動用パターン配線では、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、割当色の関係を一致させるための配線が行われている。
この(構成A2)の場合、第1発光駆動手段は、フルカラーLEDチップとしては第1種チップのみが接続されたものとし、第2発光駆動手段は、フルカラーLEDチップとしては第2種チップのみが接続されたものとしている。
第1発光駆動手段に相当するサイドユニット上LED基板630のLEDドライバ631におけるフルカラーLEDチップであるLED1~LED10は、図41からわかるように、いずれも第1種チップである。
第2発光駆動手段に相当するLED基板920のLEDドライバ921におけるフルカラーLEDチップであるLED2~LED16は、図44からわかるように、いずれも第2種チップである。
この(構成A2)によれば、上述の(構成A1-1)と同様の効果が得られることに加え、1つのLEDドライバによって駆動されるフルカラーLEDチップを同種のものとすることで、あるLEDドライバから、一部のフルカラーLEDチップに対しては交差配線CRSをし、他のフルカラーLEDチップに対しては交差配線CRSを設けないといったようなことはなくなる。従ってLEDドライバからシンプルな配線ができるとともに、設計ミスの削減にも寄与する。
この(構成A2)に加えて、上述の(構成A1-2)(構成A1-3)のいずれかの特徴を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
(構成A3)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第1種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致する相互関係であり、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記フルカラーLEDチップとしては前記第1種チップのみを搭載し、前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線が設けられた第1基板と、
前記フルカラーLEDチップとしては前記第2種チップのみを搭載し、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線が設けられた第2基板と、
を有し、
前記第2発光駆動用パターン配線では、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、割当色の関係を一致させるための配線が行われている。
この(構成A3)の第1基板とは、例えばサイドユニット上LED基板630であり、第2基板はLED基板920である。
サイドユニット上LED基板630は、フルカラーLEDチップとしてLED1~LED10を搭載しており、図41からわかるように、いずれも第1種チップである。
LED基板920はフルカラーLEDチップとしてLED2~LED16を搭載しており、図44からわかるように、いずれも第2種チップである。
この(構成A3)によれば、上述の(構成A1-1)と同様の効果が得られることに加え、複数種類のフルカラーLEDを併用する場合でも、第2基板において、第2発光駆動手段からのパターン配線で並びを修正することで対応できる。
1つの基板上には、第1種チップと第2種チップが混在しないことで、基板の設計者にとっても設計がしやすく、ミスが発生しにくい。
例えばある基板のパターン設計をするスタッフにとってみれば、その基板に搭載されるフルカラーLEDチップが第1種チップのみであれば、交差配線CRSを考えなくてよく、また、その基板に搭載されるフルカラーLEDチップが第2種チップのみであれば、全て交差配線CRSを考えればよいためである。
この(構成A3)に加えて、上述の(構成A1-2)(構成A1-3)(構成A2)のいずれかの特徴を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
(構成A4-1)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
記憶手段に記憶された前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記記憶手段では、前記第1種チップについての各色の駆動データと前記第2種チップについての各色の駆動データが共通の色順序で記憶されており、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線と、
を有し、
前記第2発光駆動用パターン配線では、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、割当色の関係を一致させるための配線が行われている。
この発光制御手段に相当する例が演出制御基板30であるが、演出制御基板30は、記憶手段に相当するROM30bやシリアル出力回路30dを有している。なお、記憶手段は演出制御基板30の外部メモリであってもよい。
図28の説明で述べたように、演出制御基板30では、ROM30bに記憶された、LEDドライバに供給する各色の駆動データを、特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路30dから出力する。
またROM30bでは、第1種チップ115についての各色の駆動データと第2種チップ116についての各色の駆動データが共通の色順序で記憶されている。
これにより、記憶させる駆動データの書き込み、シリアルデータ生成のアルゴリズムなどは、搭載するフルカラーLEDチップの種別によらず共通化でき、演出制御基板30の設計やソフトウェア制作は極めて容易化される。
すなわち色の並びの異なる複数種類のフルカラーLEDを用いても、ROMからの駆動データの読み出し、シリアルデータ化、シリアル信号伝送、LEDドライバの駆動電流端子DIまでにおいて、各割当色の順番を共通化できる。これにより各段階の開発・設計に便利で、かつミスが起きにくい。
LEDドライバの駆動電流端子DIとフルカラーLEDチップの端子で配線に影響する色の順番が異なる場合は、基板上の配線で並びを合わせることで対応可能となる。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A4-1)に加えて、次の(構成A4-2)を有する。
(構成A4-2)
前記発光制御手段では、前記記憶手段から読み出した各色の駆動データについて、色順序を並び替えずにシリアルデータを生成して前記シリアル出力回路から出力する。
記憶手段(例えばROM30b)にも、例えば第1種チップ115に対応する特定の色順序で各色の駆動データを記憶するようにしておけば、読み出してそのまま順序を変更せずにシリアルデータとして出力できる。これにより設計の容易性を向上させ、ヒューマンエラーの低減に有効である。
以上の(構成A4-1)に加えて、構成上可能な場合は、上述の(構成A1-2)(構成A1-3)(構成A1-4)(構成A2)(構成A3)のいずれかの構成要素を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
(構成A5-1)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線と、
を有し、
前記第2発光駆動用パターン配線は、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、端子間のパターン配線長の中央点よりも前記第2種チップ側で割当色の関係を一致させる配線が行われているものを含む。
第2発光駆動用パターン配線の例としての、LED基板920におけるLEDドライバ921とフルカラーLEDチップの間の配線をみてみる(図25,図44~図52参照)。
図50A,図51A,図52Aには、端子間のパターン配線長の中央点CTを示した。そして交差配線CRSは、この中央点CTよりフルカラーLEDチップ(LED10,LED11,LED14)側で形成されている。
また図47B、図48A、図49Bの例も中央点CTよりもLED2,LED4,LED7側で交差配線CRSが形成されている。
また図54、図56B、図57Bの例も中央点CTよりもLED10,LED11側で交差配線CRSが形成されている。
この構成は、LEDドライバ921の近辺は、それぞれG、R、Bの3本の配線が比較的長い配線長の区間、並行なパターンを保って進行することを意味する。
これによって配線が密集するドライバ近辺で、発光駆動電流の配線をわかりやすくすることができ、設計時やメンテナンス時の配線の確認がしやすくなるという利点が得られる。従って上述の(構成A1-1)と同様の効果を、より顕著にすることができる。
特にLED10,LED11,LED14のようにLEDドライバ921から比較的離れているフルカラーLEDチップに対する配線の場合、このような構成にすると、設計時等のパターン配線の視認性が向上し、好適である。
また、第2発光駆動用パターン配線の全てが、端子間のパターン配線長の中央点よりも第2種チップ側で割当色の関係を一致させる配線が行われていなければならないものではない。少なくとも第2発光駆動用パターン配線の一部において行われるとよい。
例えば図46に示した6つの第2発光駆動用パターン配線のうち、図48A,図50A,図51A,図52Aに抽出して示した4つの第2発光駆動用パターン配線が、中央点CTより第2種チップ側で割当色の関係を一致させる配線を行っている。このように該当するのが一部の第2発光駆動用パターン配線であっても、それらにおいて配線の確認が容易となるため、上記効果は有効である。
もちろん1つの基板上の全ての第2発光駆動用パターン配線で、中央点CTより第2種チップ側で割当色の関係を一致させる配線を行ってもよい。
なお、配線長の中央点CTとは、G、R、Bのそれぞれの配線について、全長の半分の地点としてもよいが、それほど厳密でなくとも上記効果が得られる。
G、R、Bの個別の配線毎に中央点CTを考えてもよいが、例えばG、R、Bのうちの真ん中の配線、図50A、図51A、図52Aの場合はR配線における中央点としてもよいし、G配線かB配線を基準に考えてもよい。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A5-1)に加えて、次の(構成A5-2)を有する。
(構成A5-2)
前記第2発光駆動用パターン配線は、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、端子間のパターン配線長の前記第2種チップ側の1/3地点よりも前記第2種チップ側で割当色の関係を一致させる配線が行われているものを含む。
図50A,図51Aには、第2種チップ側の1/3地点TTを示した。この1/3地点TTよりもLED10,LED11側で割当色の関係を一致させる交差配線CRSが形成されている。
これは、上記(構成A5-1)よりも、よりLEDドライバ921から遠ざけた位置で交差配線CRSを形成するものであり、3本の並行配線を長くする意味を持つ。つまり上記(構成A5-1)の効果をより顕著にするものである。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A5-1)や(構成A5-2)に加えて、次の(構成A5-3)を有する。
(構成A5-3)
前記第2発光駆動手段と前記第2種チップは、基板の同一面に配置されている。
例えば図57B、図58Bには、第2発光駆動手段であるLEDドライバ921と第2種チップであるLED10,LED11が、LED基板920の同一面に配置されている例を挙げた。そしてこれらの場合、交差配線CRSは、中央点CTよりLED10,LED11側、さらには1/3地点TTよりLED10,LED11側で、交差配線CRSが形成されている。
特にLEDドライバ921とフルカラーLEDチップが基板の同一面にある場合は、LEDドライバ921近辺の配線を並行にすることで、設計者等による配線認識が容易となり、設計時等の利点が大きい。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A5-1)や(構成A5-2)或いは(構成A5-3)に加えて、次の(構成A5-4)を有する。
(構成A5-4)
割当色の関係を一致させる配線とは、基板上で前記第2発光駆動手段が配置された面とは異なる面又は層を用いた交差配線である。
例えば図48A、図50A、図51A、図52A、図57B、図58Bの各例は、LEDドライバ921が配置された面とは異なる面を用いた交差配線CRSを形成している。
配線をスルーホールでLEDドライバ921とは異なる面に導き、他の面の配線を介して、又はスルーホールと配線を介してフルカラーLEDチップに導くことで、割当色の対応関係を直すことができる。
なお、LED基板920は内層を有さない基板としているが、表面層、1又は複数の内層、裏面層と有する多層基板を用いる場合には、交差配線CRSは内層を用いて形成してもよい。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A5-1)や(構成A5-2)や(構成A5-3)或いは(構成A5-4)に加えて、次の(構成A5-5)を有する。
(構成A5-5)
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第1種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致する相互関係である。
つまり、(構成A5-1)から(構成A5-4)において、第1発光駆動手段であるLEDドライバ631の各駆動電流端子DIと、第1種チップであるサイドユニット上LED基板630におけるLED1~LED10は、タイプ4Aのように対向関係で割当色が一致する関係である。
これにより、ROM30bの駆動データの色順序、シリアルデータの色順序からLEDドライバの出力までは、第1種チップの端子の色の並びに合わせた共通の並びにして、第2種チップに対しては基板の配線で合わせることになる。従って第1種チップ以外のLEDを使う部分のみ、配線で並びを直すという意識を持って設計できることになりヒューマンエラーを低減できる。
なお以上の(構成A5-1)から(構成A5-5)に加えて、構成上可能な場合は、上述の(構成A1-2)から(構成A4-2)のいずれかの特徴を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
(構成A6)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線が設けられた第1基板と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線が設けられた第2基板と、
を有し、
前記第2基板では、第1面に前記第2発光駆動手段、第2面に前記第2種チップが搭載され、
前記第2発光駆動用パターン配線は、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、スルーホールの形成位置によって前記第2面側で割当色の関係を一致させる配線が行われているものを含む。
第2発光駆動用パターン配線の例としての、LED基板920におけるLEDドライバ921とフルカラーLEDチップの間の配線をみてみる(図25,図44~図52参照)。
図47A、図47B、図48A、図48B、図49A、図49B、図50A、図50B、図51A、図51B、図52A、図52Bのいずれも、スルーホールTHの形成位置によって第2面側(これらの例の場合、表面層側)で割当色の関係を一致させる配線(交差配線CRS)が行われている。
つまりG、R、Bの3本の配線について、スルーホールTHの形成位置をずらすことで、スルーホールTHを介した他方の面側で、そのまま色順序が第2種チップの配置に合わせられている。
例えば図47Bを見てみると、裏面層でLEDドライバ921から連続する配線は、B配線が最も図面上左側に達し、次にR配線で、G配線は図面上最も右の位置までとされ、その状態でそれぞれスルーホールTHが形成される。すると表面層側では、スルーホールTHの出口部分で、既にB、R、Gの配置関係が、LED2のカソード端子の割り当てに合う状態になっている。
このようにスルーホールTHの形成位置により、G、R、Bの3本の配線の並び順の変更が容易に実現できる。例えばR、G、B毎にスルーホールの形成位置をずらすことで、第1面、第2面とも3つの配線が並走する状態のまま、割当色の関係を一致させることができる。従って上述の(構成A1-1)と同様の効果に加え、配線のシンプル化を促進することができる。
なお、基板上の第2発光駆動用パターン配線の少なくとも一部で、スルーホールの形成位置によって第2面側で割当色の関係を一致させる配線が行われていることで、以上の効果を得ることができる。
もちろん1つの基板上の全ての第2発光駆動用パターン配線で、スルーホールの形成位置によって第2面側で割当色の関係を一致させる配線を行ってもよい。
以上の(構成A6)に加えて、構成上可能な場合は、上述の(構成A1-2)から(構成A5-5)のいずれかの特徴を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
(構成A7-1)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線が設けられた第1基板と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線が設けられた第2基板と、
を有し、
前記第2基板では、第1面に前記第2発光駆動手段が搭載され、
前記第2発光駆動用パターン配線は、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、前記第1面以外の層を用いた交差配線によって割当色の関係を一致させる配線が行われているものを含む。
第2基板及び第2発光駆動用パターン配線の例としての、LED基板920におけるLEDドライバ921とフルカラーLEDチップの間の配線をみてみる(図25,図44~図52、図53~図58参照)。
図47A、図47B、図48A、図48B、図49A、図49B、図50A、図50B、図51A、図51B、図52A、図52Bのいずれも、第1面(この場合は裏面層)にLEDドライバ921が搭載され、第1面以外の層(この場合は表面層)を用いた交差配線CRSによって割当色の関係を一致させる配線が行われている。
また図53、図54、図55、図56A、図56B、図57A、図57B、図58のいずれも、第1面(この場合は表面層)にLEDドライバ921が搭載され、第1面以外の層(この場合は裏面層)を用いた交差配線CRSによって割当色の関係を一致させる配線が行われている。
この構成により、LEDドライバ921が搭載された層で、G、R、Bのうちの一部の配線の回り込みなどにより、左右関係を直さなくてもよい。
このように配線が密集しやすいLEDドライバ搭載面とは異なる面(層)を用いることで、配線パターンの並びをフルカラーLEDチップの端子に合わせ込むことが比較的容易に実現できる。またLEDドライバ周辺の配線パターンの密集状態を緩和することができる。
ところで図53~図58の配線例はタイプ1Aの例として、G、R、Bの3本をそれぞれ第2面に導く例としたが、LEDドライバ921とフルカラーLEDチップが同一面の場合、図29に示したように、3本のうちの一部の配線のみを第2面に導いて、交差配線CRSを形成するようにしてもよい。
図31のタイプ2A、図33のタイプ3A、図37のタイプ5A、図39のタイプ6Aの場合も同様である。つまりG、R、Bの3本全部を第2面に導出してもよいし、一部のみでもよい。図53~図58のように3本全部を第2面側に導く構成によれば、LEDドライバ搭載面の配線密集の緩和に有効である。
なお、LED基板920は内層を有さない基板としているが、表面層、1又は複数の内層、裏面層と有する多層基板を用いる場合には、交差配線CRSは内層を用いて形成してもよい。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A7-1)に加えて、次の(構成A7-2)を有する。
(構成A7-2)
前記第2基板では、前記第1面に前記第2種チップが搭載されている。
つまり第2発光駆動手段と第2種チップが同一面であるということである。
図53~図58の配線例は、LEDドライバ921とフルカラーLEDチップが同一面である場合の例である。
この場合に第2面を用いて交差配線CRSを形成することで、第1面の配線の密集緩和により好適である。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A7-1)に加えて、次の(構成A7-3)を有する。
(構成A7-3)
前記第2基板では、前記第1面とは異なる第2面に前記第2種チップが搭載されている。
つまり第2発光駆動手段と第2種チップが異なる面であるということである。
図44~図54の配線例は、LEDドライバ921とフルカラーLEDチップが異なる面である場合の例である。
この場合に第2面を用いて交差配線CRSを形成することで、LEDドライバ921の配置面の配線の密集緩和に好適である。
以上の(構成A7-1)から(構成A7-3)に加えて、構成上可能な場合は、上述の(構成A1-2)から(構成A6)のいずれかの特徴を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
(構成A8)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線が設けられた第1基板と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線が設けられた第2基板と、
を有し、
前記第2基板では、第1面に前記第2発光駆動手段が搭載され、
前記第2発光駆動用パターン配線は、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、スルーホールの形成位置によって第2面側で割当色の関係を一致させる配線が行われ、前記スルーホールの位置は、前記第2発光駆動手段の駆動電流端子と前記第2種チップの対応する端子の間のパターン配線の配線長の中央位置よりも前記第2発光駆動手段に近い位置であるものを含む。
第2基板及び第2発光駆動用パターン配線の例としての、LED基板920におけるLEDドライバ921とフルカラーLEDチップの間の配線をみてみる(図25,図44~図52、図53~図58参照)。
図47A、図48B、図49A、図50B、図51B、図52B、図53、図55、図56A、図57A、図58の各例では、交差配線CRSは、この中央点CTよりLEDドライバ921側にあるスルーホールTHの形成位置で、割当色の関係を一致させる交差配線CRSが形成されている。
この構成は、スルーホールTHをなるべくLEDドライバ921に近い位置に形成し、LEDドライバ921の駆動電流端子DIからの配線を、短い距離で基板の他の面に導くという意味がある。これにより、LEDドライバ921周辺の配線の密集状態を緩和することができる。配線の密集を避け、LEDドライバ921の周辺の配線の視認性をよくすることで、設計時やメンテナンス時の配線の確認がしやすくなるという利点が得られる。従って上述の(構成A1-1)と同様の効果を、より顕著にすることができる。
なお、基板上の第2発光駆動用パターン配線の少なくとも一部で、スルーホールの形成位置をLEDドライバ921に近い位置として、割当色の関係を一致させる配線が行われていることで、以上の効果を得ることができる。第2発光駆動用パターン配線の一部であっても配線の密集緩和を促進できるためである。
もちろん1つの基板上の全ての第2発光駆動用パターン配線で、スルーホールの形成位置をLEDドライバ921に近い位置として、割当色の関係を一致させる配線が行われるようにしてもよい。
なお以上の(構成A8)に加えて、構成上可能な場合は、上述の(構成A1-2)から(構成A7-3)のいずれかの特徴を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
(構成A9-1)
遊技機1は、
フルカラーLEDチップと、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
を有する遊技機であって、
前記シリアル出力回路は、
各色の駆動データが前記特定の色順序で並ぶ第1系統のシリアルデータと、各色の駆動データが前記特定の色順序で並ぶ第2系統のシリアルデータを少なくとも出力し、
前記フルカラーLEDチップは、
第1種チップと、
各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
を含み、
前記発光駆動手段は、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
を含み、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線と、
前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線と、
を有し、
前記第2発光駆動用パターン配線では、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、割当色の関係を一致させるための配線が行われている。
図11に示したように、演出制御基板30のシリアル出力回路30dからは、遊技盤3側の基板に対して第1系統のシリアルデータを送信し、また内枠2及び扉6側の基板に対して第2系統のシリアルデータを送信する構成である。
第1系統、第2系統のシリアルデータは、それぞれ特定の色順序である、例えば「G」「R」「B」の順で駆動データをシリアルデータ化したものである。
第1種チップを駆動する第1発光駆動手段としては、LEDドライバ631の他に、LEDドライバ605、621、631、661、663、782、791を例示した。
第2種チップを駆動する第2発光駆動手段としては、LEDドライバ921を例示した。
このうちで遊技盤側のものは、LEDドライバ782、791、921である。
すると、この例の場合は、遊技盤3側のシリアルデータ送信系統についていえば、図28の構成を採っていることになる。つまりLEDドライバ782、791は、図28のLEDドライバ110に相当し、LEDドライバ921は、図28のLEDドライバ111に相当する。
一方で、内枠2及び扉6側の基板に対するシリアルデータ送信系統について言えば、LEDドライバ605、621、631、661、663は全て第1種チップに対応する第1発光駆動手段である。
但し前枠LED接続基板500や、図示しない他の基板で、第2種チップが搭載され、それを駆動する第2発光駆動手段が搭載されてもよい。
つまり、複数のシリアルデータ送信系統のそれぞれは、それぞれが、第1種チップを搭載した基板と、第2種チップを搭載した基板が含まれる系統となることもあるし、例えば一部の系統は第1種チップを搭載した基板のみ、或いは第2種チップを搭載した基板のみとなることもあり得る。
これらの場合に、いずれの系統も、ROM30bからLEDドライバの駆動電流端子DIまで色順序を共通にすることで、設計の効率化を実現し、またミスも起こりにくいようにすることができる。
また実施の形態の遊技機1は、(構成A9-1)に加えて、次の(構成A9-2)を有する。
(構成A9-2)
前記シリアル出力回路は、前記第1系統と前記第2系統のシリアルデータの一方は枠側の基板に送信し、他方は遊技盤側の基板に送信する回路である。
一方のシリアルデータ送信系統を遊技盤3側、他方のシリアルデータ送信系統を内枠2及び扉6側とすることで、演出制御基板30から遊技盤3側の各基板までのシリアルデータ伝送設計、及び演出制御基板30から内枠2及び扉6側の各基板までのシリアルデータ伝送設計を理解しやすくすることができ、これも設計の効率化を促進できる。
ところで、例えば遊技盤3側の各基板はすべて第2種チップを搭載し、一方で内枠2及び扉6側の基板は、実施の形態の例のように、全て第1種チップを搭載するものとすることも考えられる。
つまり、内枠2及び扉6側の基板のLEDドライバは全て第1発光駆動手段、遊技盤3側の各基板のLEDドライバは全て第2発光駆動手段とする構成である。
このように遊技盤3側と内枠2及び扉6側で切り分ける構成とすると、全体としても配線構成がわかりやすくなる。
即ち遊技盤3側のシリアルデータ送信系統では、基板上の配線によって色順序の並びを合わせ、内枠2及び扉6側のシリアルデータ送信系統では、色順序の並びはROM30bからフルカラーLEDチップまで共通であるという認識で、設計やメンテナンスを行うことができる。従って、設計者や技術者が理解しやすく、ミスが起こりにくい遊技機とすることができる。
なお以上の(構成A9-1)(構成A9-2)に加えて、構成上可能な場合は、上述の(構成A1-2)から(構成A8)のいずれかの特徴を備えてもよく、その場合、それらによる効果も追加される。
<9.その他>
以上、実施の形態を説明してきたが、上記(構成A1-1)から(構成A9-2)までの各構成例は、各種の組み合わせが可能で、任意に組み合わせることでそれぞれの構成で説明した効果を兼ね備える遊技機1とすることができる。
またそれ以外に実施の形態で説明した構成や動作を組み合わせることも可能である。
また各種例示した具体例は、各構成を実現する一態様にすぎない。特に明示していない具体例も各種考えられる。
フルカラーLEDチップとしては、G、R、Bの3原色のLEDを有するチップとしたが、G、R、B、W(ホワイト)のLEDを有するチップなど、他の種のフルカラーLEDチップを採用する場合も本発明は有効である。
実施の形態では、特定の色順序を「G」「R」「B」の順としたが、これは一例である。主に搭載されるフルカラーLEDチップの端子構成に応じて、特定の色順序が設定されればよい。即ち、なるべく第1種チップと第1発光駆動手段の関係となるフルカラーLEDチップとLEDドライバが多くなるように、特定の色順序を決めることで、より設計の容易性やミスの低減に有利となる。
また実施の形態では、フルカラーLEDチップのカソード端子がLEDドライバに接続される構成としたが、アノード端子がLEDドライバに接続される構成の場合も、本発明は有効である。
ところで実施の形態では、基板の複数の面(層)を用いた交差配線CRSにより割当色の関係を一致させるようにした例を述べた。割当色の関係を一致させる配線としては他の配線例もある。
図59Aに、LEDドライバ5000の或る駆動電流端子DIに対して、2つのフルカラーLEDチップ6005が直列接続される例を示している。図39のタイプ6Aを想定する。
但しこの場合は、フルカラーLEDチップ6005のカソード端子が、抵抗R100,R101,R102を介して駆動電流端子DIに接続される例としている。
このLEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6005の関係は、図39で述べたように対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係である。この場合に、実際の基板上では、図59Bのような配線が可能である。
図59Bでは、LEDドライバ5000の3つの駆動電流端子DIは、端子番号順である矢印SCの方向に「G」「R」「B」の順序で割り当てられている。この3つの駆動電流端子DIからの配線は、抵抗R100,R101,R102の一端のパッドに接続される。なお抵抗R100,R101,R102は破線で示しパッドを黒塗りで示している。
この場合に、抵抗R101の他端側のパッドからの配線は、抵抗R100の下を通すように形成されることで、フルカラーLEDチップ6010のカソード端子の割当色(図の下から「G」「B」「R」の順序)に一致させている。
例えばこのように配線上の抵抗器の接続箇所で割当色の関係を一致させる配線を行うこともできる。
また抵抗器のパッドをスルーホールTHにより他の層に延長させる場合もある。その場合、抵抗器の一端を、上述のスルーホールTHと同様に利用して、交差配線CRSが形成されるようにすることもできる。
例えば図60では図36のタイプ4Bを想定してLEDドライバ5000とフルカラーLEDチップ6003の配線例を示している。
この場合、この3つの駆動電流端子DIからの配線は、抵抗R100,R101,R102の一端のパッドに接続される。抵抗R100,R101,R102の他端はパッドがスルーホール(図示せず)により裏面層に導通されるようにする。この場合に抵抗R100,R101,R102の配置を図のようにずらすことで、裏面層でフルカラーLEDチップ6030のカソード端子の割当色(図の下から「B」「R」「G」の順序)に一致させる。これも、抵抗器の接続箇所で割当色の関係を一致させる配線となる。
なお以上のような抵抗器の配置部分で割当色の関係を一致させる配線を行う場合でも、その抵抗器をLEDドライバの近辺に配置すること、或いはフルカラーLEDチップの近辺に配置することで、それぞれスルーホールTHの位置の例(図46~図58)で述べた利点が得られる。
また実施の形態はパチンコ遊技機で説明したが、いわゆるスロット遊技機のような回胴型遊技機にも本発明は適用できる。
回胴型遊技機の場合も、枠部材と、枠部材に対して開閉可能に設けられた扉部材と、枠部材に対して交換可能に取り付けられた交換部材を有する。
例えば回胴型遊技機では、枠部材に相当する構成としての枠筐体、扉部材に相当する構成としての扉、交換部材に相当する構成としてのリールユニットを有することになる。例えば枠筐体は回胴型遊技機の本体を構成し、リールユニットは枠筐体に対して直接又は板金等を介してネジ止めなどにより取り付けられる。扉は、枠筐体に対して開閉可能に取り付けられている。
このような回胴型遊技機においても、枠部材、扉部材、交換部材などでフルカラーLEDチップが用いられる。その場合に各構成例で説明したようなフルカラーLEDチップとLEDドライバ、及びその間の配線に関する構成例等を採用できる。
1 遊技機
300 電源基板
400 内枠LED中継基板
500 前枠LED接続基板
550 中継基板
600 サイドユニット右上LED基板
620 サイドユニット右下LED基板
625 LED基板
630 サイドユニット上LED基板
631 LEDドライバ
640 ボタンLED接続基板
660 ボタンLED基板
661,663 700 LED接続基板
720 盤裏左中継基板
740 装飾基板
760 中継基板
780 LED基板
790 LED基板
800 盤裏下中継基板
820 装飾基板
920 LED基板
921 LEDドライバ

Claims (2)

  1. フルカラーLEDチップと、
    複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が特定の色順序で割り当てられた発光駆動手段と、
    前記発光駆動手段に供給する各色の駆動データを、前記特定の色順序で並ぶシリアルデータとして生成してシリアル出力回路から出力する発光制御手段と、
    を有する遊技機であって、
    前記フルカラーLEDチップは、
    第1種チップと、
    各色端子の配置順序が前記第1種チップと異なる第2種チップと、
    を含み、
    前記発光駆動手段は、
    複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第1発光駆動手段と、
    複数の駆動電流端子に前記フルカラーLEDチップの各色の駆動電流が前記特定の色順序で割り当てられた第2発光駆動手段と、
    を含み、
    前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第2種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致しない相互関係であり、
    前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第1種チップの各色端子を電気的に接続する第1発光駆動用パターン配線が設けられた第1基板と、
    前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子を電気的に接続する第2発光駆動用パターン配線が設けられた第2基板と、
    を有し、
    前記第2基板では、第1面に前記第2発光駆動手段、第2面に前記第2種チップが搭載され、
    前記第2発光駆動用パターン配線は、前記第2発光駆動手段の各駆動電流端子と前記第2種チップの各色端子について、スルーホールの形成位置によって前記第2面側で割当色の関係を一致させる配線が行われているものを含む
    遊技機。
  2. 前記第1発光駆動手段の各駆動電流端子と、前記第1種チップの各色端子は、対向状態としたときに割当色が一致する相互関係である
    請求項1に記載の遊技機。
JP2021211148A 2021-12-24 2021-12-24 遊技機 Active JP7410924B2 (ja)

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