JP7466149B2 - 遮断システム - Google Patents

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Description

本発明は、各種電気機器に使用される遮断システムに関するものである。
以下、従来の遮断システムについて説明する。従来の遮断システムでは、電源から負荷へ電力を供給するにあたり、電力供給および遮断の冗長性のために複数のリレーを用いることで、遮断システムの動作の安定性や信頼性を確保していた。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば特許文献1が知られている。
特開2017-224550号公報
しかしながら、従来の遮断システムでは、リレーを駆動する電源に関する冗長性が十分ではないため、遮断システム全体として信頼性が低下するおそれがあるという課題を有するものであった。
そこで本発明は遮断システムの動作信頼性を向上させることを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、導電路と、前記導電路に設けられた継電器と、前記継電器が駆動可能となる電力を供給する駆動部と、前記駆動部の動作を制御する遮断制御部と、前記遮断制御部から前記駆動部へ発信される遮断制御信号と前記継電器の動作状態との検知が可能で、蓄電部を有するバックアップ電源部と、を備え、前記バックアップ電源部は、前記遮断制御信号による前記駆動部から前記継電器へと電力を供給させるための指示と、前記継電器の動作状態とが不一致となったと検知したとき、前記蓄電部の電力を用いて前記継電器へ前記継電器が動作可能となる電力を供給する、
ことを特徴としたものである。
本発明によれば、継電器を駆動するための駆動電源、もしくは駆動電源に電力を供給するための電源に異常が生じた場合であっても、少なくとも一時的に継電器に必要な動作を実行させることが可能となる。この結果として、遮断システムの動作信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態における遮断システムの構成を示す回路ブロック図 本発明の実施の形態における遮断システムを搭載した車両の構成を示すブロック図
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態における遮断システムの構成を示す回路ブロック図である。遮断システム1は、導電路2と継電器3と駆動部4と遮断制御部5とバックアップ電源部6と含む。
継電器3は導電路2に設けられている。また、駆動部4は継電器3を駆動可能な電力を継電器3へ供給する。また、遮断制御部5は駆動部4の動作を制御する。またさらに、バックアップ電源部6は、蓄電部7を有し、遮断制御部5から駆動部4へ発信される遮断制御信号S1と継電器3の動作状態との検知が可能である。
バックアップ電源部6は、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したとき、蓄電部7の電力を用いて継電器3へ継電器3が動作可能となる電力を供給する。
以上の構成および動作により、継電器3を駆動するための駆動電源8、もしくは駆動電源8に電力を供給するための電源(図示せず)に異常が生じた場合であっても、少なくとも一時的に継電器3に必要な動作を実行させることが可能となる。この結果として、遮断システム1の動作信頼性を向上させることができる。
以下、図2の本発明の実施の形態における遮断システムを搭載した車両の構成を示すブロック図を用いて説明する。車両9は、導電路2と継電器3と駆動部4と遮断制御部5とバックアップ電源部6と駆動電源8と車両推進用電源10と負荷11とを搭載している。
ここで、遮断システム1は導電路2と継電器3と駆動部4と遮断制御部5とバックアップ電源部6と含んだ形態であっても、遮断システム1は導電路2と継電器3と駆動部4と遮断制御部5とバックアップ電源部6と駆動電源8とを含んだ形態であってもよい。さらに、遮断システム1は導電路2と継電器3と駆動部4と遮断制御部5とバックアップ電源部6と駆動電源8と車両推進用電源10と負荷11とを含んだ形態であってもよい。
車両推進用電源10は負荷11へ電力を供給するための直流電源である。負荷11は車両9を推進動作させるための、モータ(図示せず)や、モータ(図示せず)へ交流電力を供給するためにDCAC変換を実行するインバータ回路(図示せず)を含む。
車両推進用電源10は、負荷11へ導電路2を通じて電力を供給している。導電路2には継電器3が設けられている。いいかえると、車両推進用電源10から負荷11への電力供給経路上に継電器3が設けられていることで、継電器3は車両推進用電源10から負荷11への電力の供給状態と電力の遮断状態とを切り替える。継電器3は、車両推進用電源10の正電極から負荷11への導電路2に設けられても、あるいは、車両推進用電源10の負電極から負荷11への導電路2に設けられてもよい。またあるいは、継電器3は、車両推進用電源10の正電極から負荷11への導電路2と、車両推進用電源10の負電極から負荷11への導電路2との双方に設けられてもよい。
継電器3が駆動可能となるための電力は、駆動部4によって供給される。また、遮断制御部5は、駆動部4の動作を制御することで、継電器3を駆動させるための電力の供給状態を制御する。継電器3は、駆動部4からの電力供給がある時に接続状態となり駆動部4からの電力供給がないとき時に遮断状態となる形態であっても、あるいは、駆動部4からの電力供給がある時に遮断状態となり駆動部4からの電力供給がないとき時に接続状態となる形態であっても何れであってもよい。ここでの実施の形態における動作例として、主に継電器3は、駆動部4からの電力供給がある時に接続状態となり駆動部4からの電力供給がないとき時に遮断状態となる場合を用いて説明する。
駆動部4および遮断制御部5を動作させるための電力は駆動電源8によって供給される。駆動電源8は12Vの直流電圧を出力する車両用補機バッテリーであっても、あるいは駆動電源8は、補機バッテリーの電圧を駆動部4および遮断制御部5が動作するために適切な電圧に変換する電源装置であってもよい。
また、バックアップ電源部6は、蓄電部7とバックアップ制御部12とを有し、遮断制御部5から駆動部4へ発信される遮断制御信号S1と継電器3の動作状態との検知が可能である。遮断制御信号S1と継電器3の動作状態との検知はバックアップ制御部12が行う。
さらに、バックアップ電源部6は、蓄電部7に駆動部4や駆動電源8からの電力を充電するための充電部13と、蓄電部7に蓄えられた電力を放電して継電器3や遮断制御部5に供給するための放電部14とを有する。充電部13と放電部14との動作はバックアップ制御部12によって制御される。ここで、充電部13は降圧コンバータとして動作しても、あるいは昇圧コンバータとして動作しても、何れであってもよい。同様に、放電部14は昇圧コンバータとして動作しても、あるいは降圧コンバータとして動作しても、何れであってもよい。
バックアップ電源部6のバックアップ制御部12は、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したとき、蓄電部7の電力を用いて継電器3へ継電器3が駆動可能となる電力を供給する。この動作では、まずバックアップ電源部6のバックアップ制御部12は予め、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と継電器3の動作状態との関係性を認識、記憶している。そして、バックアップ制御部12が、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったことを検知するのは、予め記憶されていた、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と継電器3の動作状態との関係性と、継電器3の実際の動作状態との間にズレが生じたときであり、駆動電源8もしくは駆動部4が正常な動作が不可能な状態となった場合に相当する。
そして、バックアップ電源部6のバックアップ制御部12は、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したとき、放電部14が動作することにより蓄電部7の電力を用いて継電器3へ継電器3が駆動可能となる電力を供給する。これにより、継電器3を駆動するための駆動電源8、もしくは駆動電源8に電力を供給するための電源(図示せず)に異常が生じた場合であっても、少なくとも一時的に継電器3に必要な動作を実行させることが可能となる。いいかえると、バックアップ電源部6は継電器3へ継電器3は遮断制御信号S1の指示と一致した動作が可能となる電力を供給する。この結果として、遮断システム1の動作信頼性を向上させることができる。
ここで、蓄電部7に用いられる蓄電素子には、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタなどの短時間に大きな電流密度の出力が可能な素子が適している。これにより、継電器3を動作させるために大きな電流が必要な場合がであっても、バックアップ電源部6は継電器3を正確に動作させることができる。
また、バックアップ電源部6は、バックアップ制御部12が、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したとき、放電部14が動作することにより蓄電部7の電力を用いて継電器3へ継電器3が駆動するために間欠的に供給される電力や電圧を用いてもよい。いい
かえると、バックアップ電源部6は継電器3の動作を維持させるために、完全な一定の直流電圧を供給する必要は無い。
これにより、単位時間あたりで蓄電部7から放電される電力は抑制される。いいかえると蓄電部7からバックアップ電源部6の負荷である継電器3への電力供給は長い期間にわたって対応することが可能となる。
ここでは、バックアップ電源部6が継電器3に供給する電力や電圧を間欠的として説明しているが、バックアップ電源部6が継電器3に供給する電力は方形波のような理想的な間欠状態でなく、高い電圧を供給する期間と低い電圧を供給する期間とが交互に生じる脈流が、間欠的に供給される電力に含められてもよい。これにより、単位時間あたりで蓄電部7から放電される電力は抑制される。いいかえると蓄電部7からバックアップ電源部6の負荷である継電器3への電力供給は長い期間にわたって対応することが可能となる。
また、バックアップ電源部6は、バックアップ制御部12が、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したとき、放電部14が動作することにより蓄電部7の電力を用いて継電器3へ継電器3が駆動するために間欠的に供給され、間欠的に供給される電力や電圧はパルス幅変調されていてもよい。
これにより、単位時間あたりで蓄電部7から放電される電力は抑制される。いいかえると蓄電部7からバックアップ電源部6の負荷である継電器3への電力供給は長い期間にわたって対応することが可能となる。さらに、多くの電力が必要となるタイミングでデューティーを1.0が含まれるような高い値とし、少ない電力を継電器3に供給することで継電器の動作が可能となるときはデューティーを小さな値とすればよい。
例えば、バックアップ電源部6の負荷である継電器3へパルス幅変調された間欠的な電力や電圧を供給するのは、継電器3が遮断状態から接続状態へと切り替えるときなどの、チャタリングが生じ易いタイミング実施してよい。これにより安定した継電器3の切り替えが可能となる。そして、蓄電部7からバックアップ電源部6の負荷である継電器3への電力供給は長い期間にわたって対応することが可能となる。
バックアップ電源部6が間欠的な電力を出力するにあたっては、放電部14が間欠出力可能な機能を有しても、あるいは、バックアップ制御部12から開閉の指示をうけるスイッチ(図示せず)が、放電部14と継電器3との間に配置されてもよい。
バックアップ制御部12が、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電流、電圧、電力の少なくとも何れか一つを供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したとき、蓄電部7の電力を用いて継電器3へ継電器3が駆動可能となる電力を供給する際の動作としては以下の形態としても構わない。
バックアップ制御部12は車両9が起動しているときには常時において遮断制御部5から発せられる遮断制御信号S1を監視している。車両9の起動に関しては車両9の起動スイッチ(図示せず)によって、あるいは遮断制御部5などから発せられる起動信号によってバックアップ制御部12が検出すればよい。バックアップ制御部12は、遮断制御信号S1を監視し、かつ、駆動部4から継電器3に供給される電流、電圧、電力の少なくとも何れか一つを検出している。
先にも述べたように、バックアップ制御部12は予め、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、駆動部4が継電器3へ供給する電流
、電圧、電力の少なくとも何れか一つとの関係性を認識、記憶している。
ここで、バックアップ制御部12は、遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1が継電器3を遮断させることに相当している状態であるにもかかわらず、駆動部4から継電器3に供給される電流や電圧や電力が閾値よりも大きく、継電器3が接続状態となる場合、バックアップ制御部12は蓄電部7の電力を放電して、継電器3を遮断状態となるように動作させる。例えば、継電器3を遮断状態とするにはバックアップ電源部6から出力される電力によって、駆動部4と継電器3とを接続するヒューズ(図示せず)を遮断させるとよい。いいかえると、例えば駆動部4から継電器3に流す開閉制御のための電流がバックアップ電源部6を用いることによって過電流状態とされることで、駆動部4と継電器3とを接続するヒューズ(図示せず)が溶断されることなどで遮断させられるとよい。
この結果、バックアップ電源部6は駆動部4から継電器3に流れる電力を遮断させることが可能となり、継電器3は遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1による遮断指示に一致した対応となって遮断状態となる。ここで、バックアップ電源部6からの電力を用いることによって継電器3を遮断させる場合、上記のヒューズ(図示せず)が遮断される方法に限ったものではない。
特に、継電器3が遮断制御部5からの指示により遮断状態となるべく状態であるにもかかわらず、継電器3が接続状態となっている場合、車両9の安全性を確保するために、バックアップ電源部6が継電器3を遮断状態へと切り替えることが可能なように電力を出力することとなる。よって、バックアップ電源部6は、継電器3は遮断状態となるべく状態であるにもかかわらず継電器3が接続状態となっているときに、継電器3を遮断状態へと切り替えるときだけに動作するように設定してもよい。
この一方で、バックアップ制御部12は、遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1が継電器3を接続させることに相当している状態であるにもかかわらず、駆動部4から継電器3に供給される電流や電圧や電力が閾値よりも小さく、継電器3が遮断状態となる場合、バックアップ制御部12は蓄電部7の電力を放電して、継電器3を接続状態となるように動作させる。例えば、継電器3を接続状態とするにはバックアップ電源部6から出力される電力によって、継電器3が正常に接続状態となる水準の電流あるいは電圧、あるいは電力が供給されることで継電器3を接続させるとよい。
この結果、バックアップ電源部6は駆動部4から継電器3への電力を供給することが可能となり、継電器3は遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1による接続指示に一致した対応となって接続状態となる。またその後、遮断制御部5から発せられる遮断制御信号S1が継電器3を接続させることに相当している状態から、継電器3を遮断させることに相当している状態へと切り替わった場合、バックアップ電源部6は電圧や電力の出力を停止すればよい。
したがって、バックアップ電源部6から放電される電力は、遮断制御信号S1が継電器3を遮断させることに相当している状態であるにもかかわらず継電器3が接続状態となる場合の電力W1と、遮断制御信号S1が継電器3を接続させることに相当している状態であるにもかかわらず継電器3が遮断状態となる場合の電力W2と、は異なり、電力W1は電力W2よりも大きな値となる。
ここで、駆動部4から継電器3に供給される電流を検出する場合は、駆動部4から継電器3に電力供給される経路に電流センサ(図示せず)を設けるとよい。駆動部4から継電器3に供給される電圧を検出する場合は、駆動部4の出力部あるいは継電器3の入力部の電圧が検出されるとよい。さらに駆動部4から継電器3に供給される電力を検出する場合
は、先に述べた電流と電圧とを検出したうえで、それらの値を用いてバックアップ制御部12において演算されることによって電力が求められるとよい。
これにより、継電器3を駆動するための駆動部4あるいは、駆動電源8や駆動電源8に電力を供給するための車両用補機バッテリー(図示せず)に異常が生じた場合であっても、少なくとも非常時などに一時的に遮断制御部5からの遮断制御信号S1にによる指示と一致した継電器3の動作を実行させることが可能となる。この結果として、遮断システム1の動作信頼性を向上させることができる。
バックアップ制御部12が、予め記憶されていた遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と継電器3の動作状態との関係性と、継電器3の実際の動作状態との間にズレが生じているか否かの検出については以下の手順で対応してもよい。バックアップ制御部12は車両9が起動しているときには常時において遮断制御部5から発せられる遮断制御信号S1を監視している。車両9の起動に関しては車両9の起動スイッチ(図示せず)によって、あるいは遮断制御部5などから発せられる起動信号によってバックアップ制御部12が検出すればよい。これは先に述べた動作と同じである。
ここで、バックアップ制御部12は、遮断制御信号S1を監視し、かつ、導電路2に流れる電流を検出していてもよい。この場合、導電路2に電流センサ(図示せず)が設けられるとよい。また、バックアップ制御部12は予め、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、導電路2に流れる電流との関係性を認識、記憶している。
ここで、バックアップ制御部12は、遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1が継電器3を遮断させることに相当している状態であるにもかかわらず、継電器3を通じて導電路2に電流が閾値よりも大きく、継電器3が接続状態となる場合、バックアップ制御部12は蓄電部7の電力を放電して、継電器3を遮断状態となるように動作させる。ここでも、継電器3を遮断状態とするにはバックアップ電源部6から出力される電力によって、駆動部4と継電器3とを接続するヒューズを遮断させるとよい。いいかえると、例えば駆動部4から継電器3に流す開閉制御のための電流がバックアップ電源部6を用いることによって過電流状態とされることで、駆動部4と継電器3とを接続するヒューズが遮断させられるとよい。この結果、バックアップ電源部6は駆動部4から継電器3に供給される電力を遮断させることが可能となり、継電器3は遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1による遮断指示に一致した対応となって遮断状態となる。
この一方で、バックアップ制御部12は、遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1が継電器3を接続させることに相当している状態であるにもかかわらず、継電器3を通じて導電路2に電流が閾値よりも小さく、継電器3が遮断状態となる場合、バックアップ制御部12は蓄電部7の電力を放電して、継電器3を接続状態となるように動作させる。例えば、継電器3を接続状態とするには、バックアップ電源部6から出力される電力によって、継電器3が正常に接続状態となる水準の電流あるいは電圧、あるいは電力が供給されるとよい。この結果、バックアップ電源部6は継電器3に電力を供給することが可能となり、継電器3は遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1による接続指示に一致した対応となって接続状態となる。
ここでも、バックアップ電源部6から放電される電力は、遮断制御信号S1が継電器3を遮断させることに相当している状態であるにもかかわらず継電器3が接続状態となる場合の電力W1と、遮断制御信号S1が継電器3を接続させることに相当している状態であるにもかかわらず継電器3が遮断状態となる場合の電力W2と、は異なり、電力W1は電
力W2よりも大きな値となる。
これにより、継電器3を駆動するための駆動部4あるいは、駆動電源8や駆動電源8に電力を供給するための車両用補機バッテリー(図示せず)に異常が生じた場合であっても、少なくとも非常時などに一時的に遮断制御部5からの遮断制御信号S1による指示に一致した継電器3の動作を実行させることが可能となる。この結果として、遮断システム1の動作信頼性を向上させることができる。
また、バックアップ電源部6は、バックアップ制御部12が、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したとき、蓄電部7の電力を用いて継電器3へ継電器3が動作可能となる電力を供給し、さらに、遮断制御部5へ遮断制御部5が駆動可能な電力を供給してもよい。
ここで、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と継電器3の動作状態とが不一致となったことに対する検知は、先にも述べたように、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、駆動部4が継電器3へ供給する電流、電圧、電力の少なくとも何れか一つとの関係性を対象にしてよい。あるいは、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と継電器3の動作状態とが不一致となったことに対する検知は、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、導電路2に流れる電流との関係性を対象にしてよい。
またあるいは、バックアップ制御部12が、遮断制御信号S1による駆動部4から継電器3へと電力を供給させるための指示と、継電器3の動作状態とが不一致となったと検知したときに、バックアップ制御部12が、駆動電源8や駆動電源8に電力を供給するための車両用補機バッテリー(図示せず)の電圧を検出し、この電圧が所定の閾値以下となっていること検出した場合に、遮断制御部5へ遮断制御部5が駆動可能な電力を供給してもよい。
これにより、バックアップ電源部6は、継電器3のみでなく遮断制御部5に対しても、それぞれが動作するために必要な電力を安定的に供給することができ、動作を実行させることが可能となる。この結果として、遮断システム1の動作信頼性を向上させることができる。
ここまで、継電器3は、駆動部4からの電力供給がある時に接続状態となり駆動部4からの電力供給がないとき時に遮断状態となる形態を一例として用いたが、駆動部4からの電力供給がある時に遮断状態となり駆動部4からの電力供給がないとき時に接続状態となる形態であっても何れであってもよい。この場合、バックアップ制御部12は、遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1が継電器3を接続させることに相当している状態であるにもかかわらず、駆動部4から継電器3に供給される電流や電圧や電力が閾値よりも大きく、継電器3が遮断状態となる場合、バックアップ制御部12は蓄電部7の電力を放電して、継電器3を接続状態となるように動作させる。例えば、継電器3を遮断状態とするにはバックアップ電源部6から出力される電力によって、駆動部4と継電器3とを接続するヒューズ(図示せず)を遮断させるとよい。
この一方で、バックアップ制御部12は、遮断制御部5から発せされる遮断制御信号S1が継電器3を遮断させることに相当している状態であるにもかかわらず、駆動部4から継電器3に供給される電流や電圧や電力が閾値よりも小さく、継電器3が接続状態となる場合、バックアップ制御部12は蓄電部7の電力を放電して、継電器3を遮断状態となるように動作させる。例えば、継電器3を遮断状態とするにはバックアップ電源部6から出
力される電力によって、継電器3が正常に遮断状態となる水準の電流あるいは電圧、あるいは電力が供給されることで継電器3を遮断させるとよい。
先にも述べたように、継電器3が遮断制御部5からの指示により遮断状態となるべく状態であるにもかかわらず、継電器3が接続状態となっている場合、車両9の安全性を確保するために、バックアップ電源部6が継電器3を遮断状態へと切り替えることが可能なように継電器3へ電力を供給することとなる。よって、バックアップ電源部6は、継電器3は遮断状態となるべく状態であるにもかかわらず継電器3が接続状態となっているときに、継電器3を遮断状態へと切り替えるときだけに動作するように設定してもよい。
以上の説明で用いたバックアップ制御部12は、記憶部(図示せず)や演算部(図示せず)や信号検出部(図示せず)を有した制御部として説明しているが、記憶部(図示せず)や演算部(図示せず)や信号検出部(図示せず)は単一の素子としてパッケージされた状態であっても、記憶部(図示せず)や演算部(図示せず)や信号検出部(図示せず)は分散配置されていても構わない。
また、遮断制御部5は車両9に設けられた車両制御部(図示せず)に含まれていても、あるいは、遮断制御部5は車両9に設けられた車両制御部(図示せず)とは個別に設けられていてもよい。
本発明の遮断システムは、動作信頼性が向上するという効果を有し、各種電気機器において有用である。
1 遮断システム
2 導電路
3 継電器
4 駆動部
5 遮断制御部
6 バックアップ電源部
7 蓄電部
8 駆動電源
9 車両
10 車両推進用電源
11 負荷
12 バックアップ制御部
13 充電部
14 放電部

Claims (6)

  1. 導電路と、
    前記導電路に設けられた継電器と、
    前記継電器が駆動可能となる電力を供給する駆動部と、
    前記駆動部の動作を制御する遮断制御部と、
    前記遮断制御部から前記駆動部へ発信される遮断制御信号と前記継電器の動作状態との検知が可能で、蓄電部を有するバックアップ電源部と、
    を備え、
    前記バックアップ電源部は、
    前記遮断制御信号による前記駆動部から前記継電器へと電力を供給させるための指示と、前記継電器の動作状態とが不一致となったと検知したとき、
    前記蓄電部の電力を用いて前記継電器へ前記継電器が動作可能となる電力を供給する、
    遮断システム。
  2. 前記バックアップ電源部が、
    前記蓄電部の電力を用いて前記継電器へ前記継電器が動作可能となるために供給する電力は、間欠的に供給される電力を用いた、
    請求項1に記載の遮断システム。
  3. 前記バックアップ電源部が、
    前記蓄電部の電力を用いて前記継電器へ前記継電器が動作可能となるために供給する電力は、パルス幅変調された間欠的に供給される電力を用いた、
    請求項2に記載の遮断システム。
  4. 前記バックアップ電源部における、
    前記継電器の動作状態に対する検知は、
    前記駆動部から前記継電器に供給される電流、電圧、電力の少なくとも何れか一つに基づいて実行される、
    請求項1に記載の遮断システム。
  5. 前記バックアップ電源部における、
    前記継電器の動作状態に対する検知は、
    前記導電路に設けられた電流検出器による電流検出信号によって実行される、
    請求項1に記載の遮断システム。
  6. 前記バックアップ電源部は、
    前記遮断制御信号による前記駆動部から前記継電器へと電力を供給させるための指示と、前記継電器の動作状態とが不一致となったと検知したとき、
    前記蓄電部の電力を用いて前記継電器へ前記継電器が動作可能となる電力を供給し、
    さらに、前記遮断制御部へ前記遮断制御部が駆動可能な電力を供給する、
    請求項1に記載の遮断システム。
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