JP7465977B2 - 摺動装置、プランジャポンプ、送液装置および液体クロマトグラフィー装置 - Google Patents

摺動装置、プランジャポンプ、送液装置および液体クロマトグラフィー装置 Download PDF

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Description

本開示は、摺動装置に関し、例えば血液透析治療に用いられる透析液、液体クロマトグラフィー装置で用いられる溶媒等の流体の移送を行うプランジャポンプ、該プランジャポンプを用いる送液装置および液体クロマトグラフィー装置に関する。
摺動装置としてプランジャポンプが知られている。プランジャポンプは、プランジャをシリンダ室内で、回転運動しながら往復運動させることによって、シリンダに設けた吸入口から流体を吸入し、吐出口から流体を吐出させる動作を交互に行うようにしたものである。
図13(a)~(e)は、通常のプランジャポンプの動作を示しており、スタート時(同図(a))には、プランジャ101の先端部の切り欠き部104は、シリンダ100の吸入口102近傍に位置しており、吸入口102はプランジャ101によって塞がれている。
この状態から、プランジャ101をシリンダ室内で回転させながら上昇させると(図13(b))、切り欠き部104が吸入口102を通過し、吸入口102より流体がシリンダ100内に吸入され、吸い込みを完了する(図13(c))。続いて、プランジャ101を回転させながら下降させると、流体が吐出口103から吐出され(図13(d)、(e))、吐出完了と同時にプランジャ101をシリンダ室内で回転させながら上昇させ、図13(a)~(e)の動作を繰り返す。
このようなプランジャポンプは移送する流体の析出性や固着性が高い場合、流体の析出や固着によってシリンダ100に対してプランジャ101が摺動できなくなり、プランジャポンプが停止することがある。図14に示すように、プランジャポンプ120の停止を防ぐために、特許文献1では、シリンダ100の先端側に位置する吸込口102および吐出口103に加え、外部から洗浄液を供給するための固着防止ポート104a,104bをシリンダ100の基端側に備えたプランジャポンプ120が記載されている。
洗浄液が固着防止ポート104a,104bを介して供給されると、洗浄液は、シリンダ100の内周面105とプランジャ101の外周面106との間を通過する析出性や固着性の高い流体を排出し、プランジャポンプ120の停止を防ぐようにしている。
シリンダ100の基端側には、ポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる複数のリップシール107およびバックシート108が装着されている。
リップシール107はシリンダ100の基端側の端面およびプランジャ101の外周面106と密着し、軸方向にバックシート108を介した状態で、ポリプロピレン樹脂からなるナット109によって、ポンプブラケット110の基端側のねじ部にねじ止めされている。
ポンプブラケット110はシリンダ100を収容するためのものである。ポンプブラケット110の基端側には、フレーム(図示しない)に取り付けるためのフランジ111が設けられている。このフランジ111には、補強のために、例えばアルミニウムからなるインサートフランジ111Aが内装されている。リップシール107、バックシート108およびナット109は、プランジャ101とシリンダ100との隙間を通過した流体が、ポンプブラケット110の外部に漏れ出さないようするものである。また、リップシール107は、シリンダ100内へ外部からの大気の侵入によって引き起される流体の析出や固着を防ぐ。
特許第5981669号公報
本開示の摺動装置は、第1セラミックスからなる第1摺動部材と、該第1摺動部材に対して摺接する第2セラミックスからなる第2摺動部材とからなり、該第2摺動部材に対する前記第1摺動部材の第1摺接面の粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと、前記第1摺接面の粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差を切断レベル差Rδc1とし、前記第1摺動部材に対する前記第2摺動部材の第2摺接面の粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと、前記第2摺接面の粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差を切断レベル差Rδc2としたときに、前記切断レベル差Rδc1は、前記切断レベル差Rδc2よりも大きい。
本開示のプランジャポンプは、径方向に伸びる第1貫通孔および第2貫通孔を有するシリンダと、該シリンダの内部空間であるシリンダ室に挿入され、前記シリンダに対して、往復運動および回転運動の少なくともいずれかが可能なプランジャと、を備えてなり、該プランジャは上記摺動装置の前記第1摺動部材からなり、前記シリンダは上記摺動装置の前記第2摺動部材からなる。
本開示のプランジャポンプは、径方向に伸びる第1貫通孔および第2貫通孔を有するシリンダと、該シリンダの内部空間であるシリンダ室に挿入され、先端部の外周面に切り欠き部を有し、前記シリンダに対して、往復運動および回転運動の少なくともいずれかが可能なプランジャと、を備えてなり、該プランジャは上記摺動装置の前記第1摺動部材からなり、前記シリンダは上記摺動装置の前記第2摺動部材からなる。
本開示の送液装置は、上記プランジャポンプと、該プランジャポンプの前記プランジャを往復運動および回転運動の少なくともいずれかをさせる駆動部とを備えてなる。
本開示の液体クロマトグラフィー装置は、上記送液装置を備えてなる。
(a)は本開示の第1実施形態に係るプランジャポンプを示す斜視図、(b)はその縦断面図である。 第1実施形態におけるプランジャを示す側面図である。 (a)は第1実施形態におけるシリンダの縦断面図、(b)は(a)の状態から90°回転させたシリンダの縦断面図である。 (a)は本開示の第2実施形態に係るプランジャポンプの縦断面図、(b1)はプランジャの側面図、(b2)は(b1)の状態から90°回転させたプランジャの側面図、(b3)はプランジャの斜視図である。 本開示の第3実施形態に係るプランジャポンプの縦断面図である。 (a)は本開示の第4実施形態におけるシリンダの縦断面図、(b)は(a)の状態から90°回転させたシリンダの縦断面図である。 (a)は本開示の第5実施形態におけるシリンダの縦断面図、(b)は(a)の状態から90°回転させたシリンダの縦断面図である。 (a)は本開示の第6実施形態におけるプランジャの側面図、(b)は(a)の状態から90°回転させたプランジャの側面図、(c)はプランジャの斜視図である。 本開示の第7実施形態における低圧グラジエント方式の液体クロマトグラフィー装置の概略構成を示す模式図である。 図9に示すプランジャポンプ43Aの縦断面図である。 (a)および(b)は本開示の実施形態におけるプランジャを示す側面図、(c)はシリンダの縦断面図である。 本開示の第8実施形態におけるエンジンの概略構成を示す模式図である。 (a)~(e)はプランジャポンプの動作を示す説明図である。 従来のプランジャポンプを示す縦断面図である。
特許文献1に記載されたプランジャポンプ120は、その構造上、プランジャ101がシリンダ100に対して往復運動するため、僅かずつではあるが、流体がプランジャポンプ120の外部にリークする。
また、リップシール107等が摩耗や劣化した場合にも、流体は外部にリークする。
本開示は、シリンダの内周面とプランジャの外周面との隙間を通過する流体の流量を維持しつつ、外部への流体のリークを抑制することができるプランジャポンプ等の摺動装置を提供する。
本開示の摺動装置は、第1摺動部材および第2摺動部材の互いの摺接面間の隙間を通過する流体の流量を維持しつつ、外部への流体のリークを抑制することができる。
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態に係る摺動装置がプランジャポンプである場合について、図1~図3に基づいて説明する。図1(a)、(b)に示すように、プランジャポンプ20は、径方向に伸びる第1貫通孔2aおよび第2貫通孔2bを有するシリンダ1と、シリンダ1の内部空間であるシリンダ室5に挿入され、シリンダ1に対して、往復運動および回転運動の少なくともいずれかが可能なプランジャ11と、を備えてなり、プランジャ11は第1摺動部材からなり、シリンダ1は第2摺動部材からなる。
シリンダ1は、シリンダ室5の底部近傍に、シリンダ室5につながる吸入口2a(第1貫通孔)および吐出口2b(第2貫通孔)を有する。吸入口2aおよび吐出口2bは、シリンダ1の軸心を介して相対向する位置に設けられている。なお、吸入口2aおよび吐出口2bは、その機能を奏する限り、例示した位置に限定されない。
プランジャ11は、先端部の外周面に切り欠き部14を有する(図2参照)。そのため、プランジャ11をシリンダ1に対して回転運動させながら往復運動(以下、回転往復運動ということがある。)させることにより、切り欠き部14が吸入口2aおよび吐出口2bを交互に連通させる。これによって図13に示した動作と同様の動作で流体の移送が可能となる。プランジャ11の後端部には、プランジャ11に回転往復運動を行わせるための取付部10が設けられる。
図1~3に示すプランジャポンプ20は、例えば、析出性や固着性が高い流体の移送に用いられる。このような流体としては、医療用分析装置等で使用される生理食塩水に近いバッファ液(緩衝液)や、人工透析装置で使用される透析液などの析出や固着が発生しやすい液体が挙げられる。
図1~3に示すプランジャポンプ20等の摺動装置は、第1セラミックスからなるプランジャ(第1摺動部材)11と、プランジャ(第1摺動部材)11に対して摺接する第2セラミックスからなるシリンダ(第2摺動部材)1とからなり、シリンダ(第2摺動部材)1に対するプランジャ(第1摺動部材)11の外周面(第1摺接面)の粗さ曲線における切断レベル差Rδc1は、プランジャ(第1摺動部材)11に対するシリンダ(第2摺動部材)1の内周面(第2摺接面)の粗さ曲線における切断レベル差Rδc2よりも大きい。
ここで、切断レベル差Rδc1および切断レベル差Rδc2は、いずれも粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと、粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差である。
切断レベル差Rδc1が切断レベル差Rδc2よりも大きいと、流体が軸方向の外部に流出しようとしても、シリンダ1の内周面に対してプランジャ11の外周面は、流動抵抗として作用する箇所、即ち、楔となる部分が増えるので、長期間に亘ってリークを抑制することができる。
例えば、切断レベル差Rδc2は、0.35μm以上0.63μm以下であり、切断レベル差Rδc1と切断レベル差Rδc2との差ΔRδc1は、0.1μm以上0.3μm以下であるとよい。切断レベル差Rδc2および上記差ΔRδc1がいずれもこの範囲であれば、シリンダ1の内周面とプランジャ11の外周面との隙間を通過する流体の流量を維持しつつ、外部への流体のリークを抑制することができる。
ここで、隙間は、例えば、1μm以上4μm以下であり、プランジャ11の円筒度は0.5μm以上0.9μm以下である。
切断レベル差Rδc1および切断レベル差Rδc2は、JIS B 0601:2001に準拠し、形状解析レーザ顕微鏡((株)キーエンス製、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK-X1100またはその後継機種))を用いて測定することができる。
測定条件としては、照明方式を同軸照明、倍率を240倍、カットオフ値λsを無し、カットオフ値λcを0.08mm、カットオフ値λfを無し、終端効果の補正を有り、測定対象とする外周面(第1摺接面)および内周面(第2摺接面)からそれぞれ1か所当たりの測定範囲を、例えば、710μm×533μmに設定して、各測定範囲毎に、測定範囲の長手方向に沿って測定対象とする線を4本引いて、線粗さ計測を行えばよい。計測の対象とする線1本当たりの長さは、例えば、560μmである。測定範囲は、軸方向に沿って略等間隔に2箇所設定し、測定対象とする線は合計8本とする。
第1セラミックスおよび第2セラミックスは、例えば酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、サイアロン、ジルコニア分散アルミナ(ZTA)、アルミナ分散ジルコニア(ATZ)等を主成分とするセラミックスであればよい。このようなセラミックスでプランジャ(第1摺動部材)11と、シリンダ(第2摺動部材)1を形成すると、高精度、高剛性、高耐磨耗性、高耐食性のプランジャポンプ20とすることができる。
第1セラミックスおよび第2セラミックスの主成分とは、それぞれのセラミックスを構成する成分の合計100質量%のうち、80質量%以上を占める成分をいい、特に、90質量%以上であるとよい。ジルコニア分散アルミナ(ZTA)とは、第1セラミックスおよび第2セラミックスをそれぞれ構成する全成分100質量%のうち、酸化ジルコニウムを10質量%以上含み、酸化アルミニウムおよび酸化ジルコニウムの合計の含有量が80質量%以上を占めるセラミックスである。アルミナ分散ジルコニア(ATZ)とは、第1セラミックスおよび第2セラミックスをそれぞれ構成する全成分100質量%のうち、酸化アルミニウムを10質量%以上含み、酸化ジルコニウムおよび酸化アルミニウムの合計の含有量が80質量%以上を占めるセラミックスである。
第1セラミックスおよび第2セラミックスを構成する成分は、それぞれCuKα線を用いたX線回折装置(XRD)を用いて同定した後、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、元素の含有量を求め、同定された成分の含有量に換算すればよい。
また、第1セラミックスの結晶粒子の平均粒径は、第2セラミックスの結晶粒子の平均粒径よりも大きくてもよい。より具体的には、第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の平均値は、第2セラミックスの結晶粒子の円相当径の平均値よりも大きくてもよい。
結晶粒子の円相当径の平均値が大きいと、結晶粒子よりも流体に浸食されやすい粒界相が占める面積が相対的に小さくなるため、シリンダ1の内周面よりも流体に晒される時間が長いプランジャ11の外周面の浸食が抑制される。結晶粒子の円相当径の平均値が小さいと、機械的強度が高くなるため、シリンダ1は周囲から強く締め付けられても変形しにくくなる。
例えば、第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の平均値は、5μm以上20μm以下であり、第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の平均値と、第2セラミックスの結晶粒子の円相当径の平均値との差は、1μm以上4μm以下である。
第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の歪度は、第2セラミックスの結晶粒子の円相当径の歪度よりも大きくてもよい。結晶粒子の円相当径の分布をヒストグラムで表した場合、円相当径の歪度が大きいと、円相当径の最頻値(モード)は相対的に大きくなり、円相当径の歪度が小さいと、円相当径の最頻値(モード)は相対的に小さくなる。第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の歪度が、第2セラミックスの結晶粒子の円相当径の歪度よりも大きいと、結晶粒子よりも流体に浸食されやすい粒界相が占める面積が相対的に小さくなるため、プランジャ11の外周面は浸食されにくくなる。
第1セラミックスの結晶粒子の円相当径は、以下のようにして求めることができる。まず、プランジャ(第1摺動部材)11の外周面(第1摺接面)から厚み方向に0.6mmの深さまで、平均粒径(D50)が3μmのダイヤモンド砥粒を用いて銅盤にて研磨する。その後、平均粒径(D50)が0.5μmのダイヤモンド砥粒を用いて錫盤にて研磨する。これらの研磨によって得られる研磨面を、結晶粒子と粒界相とが識別可能になるまで1480℃で熱処理して、観察面とする。熱処理は、例えば30分程度行う。
観察面を光学顕微鏡で観察し、例えば400倍の倍率で撮影する。撮影された画像のうち、面積が4.8747×102μmの範囲を計測範囲とする。この計測範囲を、画像解析ソフト(例えば、三谷商事(株)製、Win ROOF)を用いて解析することによって、個々の結晶粒子の円相当径が求められ、この円相当径から平均値を算出することができる。円相当径を求めるに当たり、円相当径の閾値は、0.21μmとし、0.21μm未満の円相当径は平均値および以下に述べる歪度の算出の対象とはしない。
第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の歪度は、Excel(登録商標、Microsoft Corporation)に備えられている関数Skewを用いて求めればよい。
ここで、歪度とは、分布が正規分布からどれだけ歪んでいるか、即ち、分布の左右対称性を示す指標(統計量)であり、歪度が0よりも大きい場合、分布の裾は右側に向かい、歪度が0の場合、分布は左右対称となり、歪度が0よりも小さい場合、分布の裾は左側に向かう。
第2セラミックスの結晶粒子の円相当径および歪度は、シリンダ(第2摺動部材)1の内周面(第2摺接面)から厚み方向に研磨する以外、上述した方法と同じ方法で求めればよい。
第1セラミックスおよび第2セラミックスは、いずれも酸化アルミニウムが主成分であるとよい。主成分が酸化アルミニウムであると、高精度、高剛性、高耐磨耗性および高耐食性であるとともに、安価なプランジャポンプ20とすることができる。
第1セラミックスおよび第2セラミックスは、いずれも酸化アルミニウムを主成分とし、少なくともマグネシウムを含むセラミックスであり、マグネシウムを酸化物に換算した含有量は、第2セラミックスの方が第1セラミックスよりも多くてもよい。
マグネシウムの酸化物は、セラミックスの焼成工程では焼結助剤として作用し、異常な粒成長を抑止する効果も備えている。
マグネシウムを酸化物に換算した含有量が多くなると、セラミックスの結晶粒子の円相当径の尖度が大きくなり、円相当径のばらつきが小さくなる。
マグネシウムを酸化物に換算した含有量が、第2セラミックスの方が第1セラミックスよりも多いと、第2セラミックスの方が第1セラミックスよりも結晶粒子の円相当径の尖度が大きくなり、円相当径のばらつきが小さくなる。その結果、第2セラミックスの方が第1セラミックスよりも機械的強度が高くなる。一方、第1セラミックスの方が第2セラミックスよりも部分的に大きな結晶粒子が存在するようになり、結晶粒子よりも流体に浸食されやすい粒界相が占める面積が相対的に小さくなるため、常時流体に晒されるプランジャ11の外周面はさらに浸食されにくくなる。
例えば、第1セラミックスに含まれるマグネシウムを酸化物に換算した含有量は、第1セラミックスを構成する成分の合計100質量%のうち、0.2質量%以上0.5質量%以下であり、第2セラミックスに含まれるマグネシウムを酸化物に換算した含有量との差は0.5質量%以上0.8質量%以下である。
第1セラミックスおよび第2セラミックスは、いずれも酸化アルミニウムを主成分とし、少なくともカルシウムを含むセラミックスであってもよい。また、第1セラミックスおよび第2セラミックスは、いずれもカルシウムを酸化物に換算した含有量が0.3質量%以下であるのがよい。カルシウムを酸化物に換算した含有量が0.3質量%以下であると、クエン酸消毒液(クエン酸が添加された熱水による消毒液)に対して耐食性が向上するため、シリンダ1やプランジャ11をクエン酸消毒液で洗浄しても、プランジャポンプ20は、ポンプ機能を長期間にわたって維持することができる。カルシウムを酸化物に換算した含有量は、第1セラミックスの方が第2セラミックスより少ないとよい。結晶粒子よりも流体に浸食されやすい粒界相が占める面積が相対的に小さくなるため、常時流体に晒されるプランジャ11を形成する第1セラミックスは浸食されにくくなり、長期間に亘って用いることができる。
特に、第1セラミックスは、カルシウムを酸化物に換算した含有量が0.04質量%以下であるのがよい。
第1セラミックスおよび第2セラミックスは、いずれも酸化アルミニウムを主成分とし、少なくとも珪素を含むセラミックスであってもよい。また、第1セラミックスおよび第2セラミックスは、いずれも珪素を酸化物に換算した含有量が0.4質量%以下であるのがよい。珪素を酸化物に換算した含有量が0.4質量%以下であると、クエン酸消毒液(クエン酸が添加された熱水による消毒液)に対して耐食性が向上するため、シリンダ1やプランジャ11をクエン酸消毒液で洗浄しても、プランジャポンプ20は、ポンプ機能を長期間にわたって維持することができる。珪素を酸化物に換算した含有量は、第1セラミックスの方が第2セラミックスより少ないとよい。結晶粒子よりも流体に浸食されやすい粒界相が占める面積が相対的に小さくなるため、常時流体に晒されるプランジャ11を形成する第1セラミックスは浸食されにくくなり、長期間に亘って用いることができる。
特に、第1セラミックスは、珪素を酸化物に換算した含有量が0.06質量%以下であるのがよい。
なお、第1セラミックスおよび第2セラミックスは、カルシウム、珪素およびマグネシウム以外に、カリウムやナトリウムを含むものであってもよいことはいうまでもない。
第1セラミックスおよび第2セラミックスの相対密度は、いずれも95%以上であるとよい。相対密度が上記範囲であれば、開気孔が少なくなるため、摺接しても第1摺接面および第2摺接面に位置するそれぞれの開気孔の周囲から脱粒が生じにくくなる。
相対密度は、同定された主成分のセラミックスの理論密度に対する、JIS R 1634-1998に準拠して求めたセラミックスの見掛密度の百分率(割合)として表される。
シリンダ1の内周面には、図1(b)に示すように、先端が吸入口2aに連通し、吸入口2aから後端側に延びる螺旋溝3(第1溝部)が設けられていてもよい。この螺旋溝3は、図3(a)、(b)に示すように、シリンダ1の内周面を1周、すなわち360°回る長さを有する。螺旋溝3の後端は、シリンダ1の内周面に周方向に沿って全周にわたって形成された周溝4(第2溝部)に連通する。
このように、シリンダ1の内周面に、吸入口2aに連通した螺旋溝3が設けられていると、吸入口2aから吸入された流体の一部が螺旋溝3内に浸入し、この螺旋溝3からシリンダ1とプランジャ11との隙間に流体が供給された状態に維持されるので、洗浄液の使用頻度を少なくして、流体の固着を防止することができる。
また、螺旋溝3としたことで、回転往復運動に対し、螺旋溝3とそれ以外の部位との間に境界ができにくくなり、流体が固着、結晶化して堆積するのが抑制される。
なお、螺旋溝3の先端は、吸入口2aでなく、吐出口2bに連通していてもよく、さらに螺旋溝3を2つ並設し、それぞれの先端を吸入口2aおよび吐出口2bに連通させてもよい。
シリンダ1の軸方向に沿った螺旋溝3の長さ、すなわち図3(a)に示す長さL1は、螺旋溝3の先端からシリンダ1の後端までの長さL0に対して、30~80%、好ましくは40~60%であるのがよい。この範囲内であれば、螺旋溝3が半周(すなわち180°)であってもよく、複数周りであってもよい。加工の精度や流体の固着防止を図るうえで、螺旋溝3は1/3周以上2周以下であるのが好ましい。
螺旋溝3の軸方向におけるピッチ(間隔)Pは、螺旋溝3の幅Wの3倍以上20倍以下であるとよい。(図10を参照)
また、螺旋溝3の後端を周溝4と連通させることにより、流体をシリンダ1の内周面に沿って貯留・保持することができ、シリンダ1とプランジャ11との隙間に流体がなくなって乾燥状態になるのを長期間に亘って回避することができる。
周溝4の幅は、特に限定されず、プランジャ11の往復運動において、シリンダ1の後端から一部または全部が露出してもよく、あるいは露出しなくてもよい。螺旋溝3および周溝4の深さは、同一であっても異なっていてもよく、流体を保持するのに充分な深さであればよい。深さは、通常、0.1mm~3mmであればよく、好ましくは0.5mm~1mmの範囲であるのがよい。この範囲であれば、流体を保持しやすい。
周溝4(第2溝部)は、周溝4を挟んで互いに対向する第1側面4aおよび第2側面4bと、第1側面4aおよび第2側面4bを接続する底面4cとを有しており、第1側面4aおよび第2側面4bにおける結晶粒子の円相当径の最大値は、底面4cにおける結晶粒子の円相当径の最大値よりも小さいとよい。
このような構成であると、第1側面4aおよび第2側面4bから脱粒が生じにくい。また、第1側面4aおよび第2側面4bにおける圧縮強度が高くなるため、プランジャ11がシリンダ1に繰り返し摺接してもクラックが発生しにくく、長期間に亘って用いることができる。
第1側面4aおよび第2側面4bにおける結晶粒子の円相当径の最大値と、底面4cにおける結晶粒子の円相当径の最大値との差が0.2μm以上であるとよい。
このような構成であると、第1側面4aおよび第2側面4bから脱粒がさらに生じにくくなる。また、第1側面4aおよび第2側面4bにおける圧縮強度が高くなるため、プランジャ11がシリンダ1に繰り返し摺接してもクラックがさらに発生しにくく、長期間に亘って用いることができる。
第1側面4a、第2側面4bおよび底面4cにおける結晶粒子の円相当径の最大値は、上述した方法と同じ方法を用いて求めればよい。
第1側面4aおよび第2側面4bは、底面4cよりも粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差を表す、粗さ曲線における切断レベル差(ΔRδc2)が小さいとよい。
第1側面4aおよび第2側面4bは、底面4cよりも粗さ曲線における算術平均粗さ(Ra)が小さいとよい。
なお、切断レベル差(ΔRδc2)および算術平均粗さ(Ra)は、第1側面4a、第2側面4bおよび底面4cから法線方向に0.6mmまで研磨した後、上述した方法と同じ方法で求めればよい。
次に、本実施形態のプランジャポンプ20の製造方法の一例を説明する。
まず、主成分が酸化アルミニウムである第1セラミックスおよび第2セラミックスを得る場合、酸化アルミニウム粉末(純度が99.9質量%以上)と、水酸化マグネシウム、酸化珪素および炭酸カルシウムの各粉末とを粉砕用ミルに溶媒(イオン交換水)および分散剤とともに投入して、粉末の平均粒径(D50)が1.5μm以下になるまで粉砕した後、有機結合剤、可塑剤および離型剤を添加、混合してスラリーを得る。
ここで、第1セラミックスを得る場合、上記粉末の合計100質量%における水酸化マグネシウム粉末の含有量は0.48~1.2質量%、酸化珪素粉末の含有量は0.039~0.06質量%、炭酸カルシウム粉末の含有量は0.020~0.1質量%であり、残部が酸化アルミニウム粉末および不可避不純物である。
第2セラミックスを得る場合、上記粉末の合計100質量%における水酸化マグネシウム粉末の含有量は1.2~1.92質量%、酸化珪素粉末の含有量は0.06~0.4質量%、炭酸カルシウム粉末の含有量は0.1~0.75質量%であり、残部が酸化アルミニウム粉末および不可避不純物である。
有機結合剤としては、例えばアクリルエマルジョン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド等が使用可能である。
次に、スラリーを噴霧造粒して顆粒を得た後、静水圧プレス成形装置を用いて、成形圧を78Mpa以上128MPa以下として加圧することによりシリンダ1となる円筒状の成形体およびプランジャ11となる円柱状の成形体をそれぞれ得る。
なお、シリンダ1は、有底円筒状でもよく、円筒状のものに別体の底を接続したものでもよい。また、シリンダ1は有底筒状体でもよく、筒状体に別体である底部を接続したものでもよい。別体の底部は、セラミックスでもよく、セラミックス以外の材質であってもよく、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのエンジニアリングプラスチックであれば、耐食性がよく、加工もしやすくなる。
次に、シリンダ1となる成形体の内周面を切削して螺旋溝3を形成する。この成形体の外周面から内周面に向かって、焼成後にそれぞれ第1貫通孔および第2貫通孔となる下穴を切削により形成する。必要に応じて、焼成後に第3貫通孔となる下穴を切削により形成してもよい。一方、プランジャ11となる成形体の先端部の外周面を切削して切り欠き部14を形成する。
次に、切削後、焼成温度を1500℃以上1650℃以下、保持時間を4時間以上6時間以下として、成形体を焼成することによって焼結体を得ることができる。
次に、センタレス研削盤を用いて、粒度が#320以上#600以下のダイヤモンド砥粒を備えた砥石でシリンダ1となる焼結体の内周面を研削する。
また、内面研削盤を用いて、粒度が#320以上#600以下のダイヤモンド砥粒を備えた砥石でプランジャ11となる焼結体の外周面を研削する。ここで、粒度は、JIS R6001-2:2017に準拠し、シリンダ1となる焼結体の内周面およびプランジャ11となる焼結体の外周面は同じ粒度のダイヤモンド砥粒を備えた砥石で研削するとよい。上記焼結体を研削した後、研削によって周溝4を得る。
上記のように、焼成前に螺旋溝3を形成していても、シリンダ1の内周面の研削加工時に砥石が螺旋溝3内に落ち込むことがない。そのため、高効率で且つ高精度で加工することができる。
なお、本実施形態では、シリンダ1の内周面に、螺旋溝3と連通する周溝4を設けたが、周溝4に代えて、プランジャ11の外周面に、螺旋溝3と連通可能で、シリンダ1の周方向に全周にわたって延びる周溝を設けてもよい。ここで、螺旋溝3と連通可能とは、シリンダ1に対してプランジャ11が回転往復運動する範囲のいずれかの位置で周溝が螺旋溝3と連通することをいう。このような場合でも、螺旋溝3から流体が周溝に浸入し、流体を保持することができる。
(第2実施形態)
本開示の第2実施形態に係るプランジャポンプを図4(a)、(b1)~(b3)に基づいて説明する。以下の説明において、第1実施形態における部材と同じ部材には同一符号を付して説明を省略する。
この実施形態に係るプランジャポンプ21において、シリンダ1’は上記と同様に吸入口2aおよび吐出口2bを有する。一方、プランジャ11’は切り欠き部14を有すると共に、外周面に螺旋溝12(第1溝部)およびその後端に螺旋溝12と連通する周溝13(第2溝部)が形成されている。
螺旋溝12は、プランジャ11’の外周面を半周、すなわち180°回る長さを有する。螺旋溝12の先端は、本実施形態ではプランジャ11’の切り欠き部14の反対側で切り欠き部14の後端14aと等しい位置にあるが、それよりも先端側にあってもよい。
螺旋溝12は、プランジャ11’の外周面に1周またはそれ以上であってもよく、好ましくは1/3周以上2周以下である。
本実施形態では、螺旋溝12は、シリンダ1’の吸入口2aおよび吐出口2bと常時連通はしていないが、プランジャ11’の回転往復運動により吸入口2aおよび吐出口2bと順次連通するようになる。この連通状態で流体が螺旋溝12内に浸入し、さらに周溝13に貯まって、シリンダ1’とプランジャ11’との隙間に流体がなくなって固着するのを回避することができる。
その他は、前述の実施形態と同様である。
なお、本実施形態では、プランジャ11’の外周面に、螺旋溝12と連通する周溝13を設けたが、当該周溝13に代えて、シリンダ1’の内周面に、螺旋溝12と連通可能で、シリンダ1’の周方向に全周にわたって延びる周溝を設けてもよい(図11(c)を参照)。ここで、螺旋溝12と連通可能とは、シリンダ1’に対してプランジャ11’が回転往復運動する範囲のいずれかの位置で周溝が螺旋溝12と連通することをいう。このような場合でも、螺旋溝12から流体が周溝に浸入し、流体を保持することができる。
(第3実施形態)
本開示の第3実施形態に係るプランジャポンプを図5に基づいて説明する。以下の説明において、第1実施形態および第2実施形態における部材と同じ部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプランジャポンプ22は、第1実施形態におけるシリンダ1(図3(a)、(b)を参照)と、このシリンダ1のシリンダ室5に挿入される第2実施形態におけるプランジャ11’(図4(b1)~(b3)を参照)とを備えたものである。
本実施形態では、シリンダ1の内周面およびプランジャ11’の外周面にそれぞれ螺旋溝3,12が形成され、さらに周溝4,13が形成されているので、流体のシリンダ1とプランジャ11’との隙間への流体供給量が増大されるため、より固着防止に有効である。その他は、前述の実施形態と同様である。
(第4実施形態)
本開示の第4実施形態に係るプランジャポンプを図6(a)、(b)に基づいて説明する。以下の説明において、前述の実施形態における部材と同じ部材には同一符号を付して説明を省略する。
図6(a)は本実施形態におけるシリンダ15の縦断面図であり、同図(b)は(a)の状態から90°回転させたシリンダ15の縦断面図である。図6(a)、(b)に示すように、シリンダ15の内周面には、先端が吸入口2aに連通し、吸入口2aから後端側に延びる螺旋溝23(第1溝部)のみが設けられており、第1実施形態における周溝4が形成されていない。
このように、螺旋溝23のみであっても、吸入口2aから流体が螺旋溝23に浸入するので、シリンダ15とプランジャ11または11’との隙間において流体が乾燥して固着するのを抑制することができる。その他は、前述の実施形態と同様である。
(第5実施形態)
本開示の第5実施形態に係るプランジャポンプを図7(a)、(b)に基づいて説明する。以下の説明において、前述の実施形態における部材と同じ部材には同一符号を付して説明を省略する。
図7(a)は本実施形態におけるシリンダ16の縦断面図であり、同図(b)は(a)の状態から90°回転させたシリンダ16の縦断面図である。図7(a)、(b)に示すように、シリンダ16の内周面には、先端が吸入口2aに連通し、吸入口2aから後端側に延びる螺旋溝24(第1溝部)が設けられている。螺旋溝24の後端は、周溝17(第2溝部)と連通している。
周溝17には、シリンダ16の外周面から内周面に達する貫通孔6(第3貫通孔)が連通している。これにより、使用流体とは別の洗浄液を貫通孔6より導入することができる。
なお、周溝17を形成せずに、貫通孔6を螺旋溝24とその長手方向のいずれかの位置で直接連通させてもよい。その他は、前述の実施形態と同様である。
また、第2実施形態のように、プランジャ11’に螺旋溝12および周溝13を設ける場合であっても、シリンダ1’に前記した貫通孔6を設けて、周溝13を介して、または螺旋溝12に直接連通可能にしてもよい。
(第6実施形態)
本開示の第6実施形態に係るプランジャポンプを図8(a)~(c)に基づいて説明する。以下の説明において、前述の実施形態における部材と同じ部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるプランジャ11’’は、第2実施形態におけるプランジャ11’と同様に、外周面に螺旋溝12を有するが、螺旋溝12の後端に周溝13を有さない点で第2実施形態と異なる。このような態様でも、螺旋溝12によって流体をシリンダ1または1’とプランジャ11’’との間に浸入させることができるので、流体の乾燥固着を抑制することができる。その他は、前述の実施形態と同様である。
以上のように、本開示のプランジャポンプ等の摺動装置は、第2摺動部材に対する第1摺動部材の第1摺接面の粗さ曲線における切断レベル差Rδc1は、第1摺動部材に対する第2摺動部材の第2摺接面の粗さ曲線における切断レベル差Rδc2よりも大きいので、流体が軸方向の外部に流出しようとしても、第2摺動部材(シリンダ)の内周面に対して第1摺動部材(プランジャ)の外周面は、流動抵抗として作用する箇所、即ち、楔となる部分が増えるので、長期間に亘ってリークを抑制することができる。
(第7実施形態)
本開示の第7実施形態に係るプランジャポンプを図9、10に基づいて説明する。
図9は、低圧グラジエント方式の液体クロマトグラフィー装置の概略構成を示す模式図である。
図9に示す液体クロマトグラフィー装置30は、分析対象となる試料を溶解する複数の溶媒を選択する切替装置31と、選択された複数の溶媒を吸引口から吸引し、吸引口から吐出口の間で溶媒を混合して、吐出口から試料注入装置33に送液する送液装置32と、送液された溶媒に分析対象となる試料を注入する試料注入装置33と、試料注入装置33から送られた溶媒に注入された試料を成分毎に分離する分離カラム34と、分離カラム34で分離された試料の成分を検出する検出器35と、を備えている。
組成の異なる溶媒は容器36毎に収容され、分析対象となる試料に応じて溶媒が切替装置31によって選択され、送液装置32により吸引されて、試料注入装置33に送液される。切替装置31は、切替弁37を有しており、切替弁37の開度やタイミングを変えて溶媒の量および混合比を変化させることができる。
分析対象となる試料は、送液された溶媒に試料注入装置33によって注入される。注入された試料は分離カラム34にて成分毎に分離され、各成分は時間差を生じて検出器35に送られ、検出される。
送液装置32から送液される溶媒の流量の制御、切替弁37の開度の制御、試料注入装置33の試料注入のタイミングの制御および検出器35の動作指令と検出データの受信は、制御装置38によって行われる。
送液装置32は、シリンダ室と、シリンダ室の内周面から外周面に向けてそれぞれ開口する第1貫通孔および第2貫通孔とを有するシリンダ39、40と、シリンダ室に挿入され、シリンダ室に対して、往復運動が可能なプランジャ41、42と、を具備するプランジャポンプ43A、43Bと、プランジャ41、42を往復運動させる駆動部(モータ)44とを備えている。図9に示す例では、シリンダ39が第1シリンダであり、シリンダ40が第2シリンダである。また、プランジャ41が第1プランジャであり、プランジャ42が第2プランジャである。
モータ44の回転運動は、ベルト45によってカムシャフト46へ伝達され、第1カム47により第1プランジャ41が、第2カム48により第2プランジャ42がそれぞれ往復運動する。カムシャフト46の回転数は、カムシャフト46に装着されたスリット付きの円板46aがカムシャフト46とともに回転し、光学方式、静電容量方式、磁力線方式などによる回転センサ49がスリットを検知することで計測される。
容器36内の溶媒が吸入路50を介して送液装置32へ吸引されるとき、まず逆止弁51が開き、第1プランジャ41が図10の下方へ移動することで溶媒の吸引を開始し、第1シリンダ39のシリンダ室が溶媒で満たされると、第1プランジャ41が図10の上方へ移動して押し込み動作が開始される。このとき、逆止弁51が閉じるとともに逆止弁52が開き、第2プランジャ42が、第1プランジャ41の押し込み動作に同期して吸引動作を行い、第2シリンダ40のシリンダ室を溶媒で満たす。次に、第2プランジャ42の押し込み動作が開始されると、逆止弁52が閉鎖して、第2シリンダ40のシリンダ室の溶媒が送出路53を介して試料注入装置33に送出される。
送出路53は配管であり、この配管内の圧力を計測する圧力センサ54が設けられており、計測された配管内の圧力の値は制御装置38へ送られる。また、カムシャフト46の回転数の値も回転センサ49で計測されて制御装置38へ送られる。これら2つの値に基づいて、制御装置38は、モータ44の回転数を制御する。さらに、複数の溶媒の混合比を時間とともに徐々に変化させるグラジエント方式では、制御装置38は、該当する溶媒に対応する切替弁37の開閉タイミング、開度を変化させる制御を行う。
図10は、図9に示すプランジャポンプ43Aの縦断面図である。
第1プランジャ41の往復運動により、溶媒は第1貫通孔(吸入口)55から吸引され、第2貫通孔(吐出口)56から吐出される。第1シリンダ39の内周面に、第1貫通孔(吸入口)55および第2貫通孔(吐出口)56の少なくとも一方に連通する螺旋状の第1溝部57が設けられている。このような構成であると、複数の溶媒の結晶化による固着、堆積が抑制されるとともに、溶媒が吸引、吐出される間に、溶媒の混合が促進される。第2シリンダ40についても同様の構造とすることで、複数の溶媒の結晶化による固着、堆積の抑制と、溶媒の混合を促進することができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は以上の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更や改良が可能である。
例えば、第1~第7実施形態におけるプランジャおよびシリンダを相互に組み合わせて、他のプランジャポンプを構成してもよい。また、第1~第7実施形態におけるプランジャおよびシリンダと、図11に示すプランジャおよびシリンダを相互に組み合わせて、他のプランジャポンプを構成してもよい。
例えば、第1実施形態におけるプランジャ11は、切り欠き部14を有するが、プランジャは、切り欠き部14を有する構成に限定されない。プランジャは、切り欠き部14を有していなくてもよい。図11(a)に示すプランジャ25は、切り欠き部14を有していない。このプランジャ25を、第1実施形態におけるシリンダ1と組み合わせてもよい。
また、第4実施形態におけるシリンダ15に組み合わせるプランジャは、例えば、図11(b)に示すプランジャ26であってもよい。プランジャ26は、切り欠き部を有していない。また、プランジャ26は、周溝13(第2溝部)を有する。
第6実施形態におけるプランジャ11’’に組み合わせるシリンダは、例えば、図11(c)に示すシリンダ27であってもよい。シリンダ27は、周溝4(第2溝部)を有する。
また、上記の実施形態では、摺動装置としてプランジャポンプを例にとって説明したが、摺動装置は、他の用途にも適用可能である。
例えば、自動車、船舶、農作業機等に用いられるエンジンに適用させることも可能であり、本開示の第8実施形態に係るエンジンを図12に基づいて説明する。
図12は、エンジンの概略構成を示す模式図である。エンジン60は、シリンダ61と、シリンダ61の内部空間であるシリンダ室62に挿入され、シリンダ61に対して、往復運動が可能なピストン63と、を備えてなり、ピストン63は上述した第1摺動部材からなり、シリンダ61は上述した第2摺動部材からなる。ピストン63は、ピストンピン64によって、第1コンロッド65に連結されている。第1コンロッド65は、第1連結ピン66によって、第2コンロッド67と揺動可能に連結されている。第2コンロッド67は、クランクピン68によって、クランクシャフト69と回転可能に連結されている。また、第2コンロッド67は、第1連結ピン66の近傍に配置された第2連結ピン70によって、コントロールシャフト71と揺動可能に連結されている。コントロールシャフト71は、第2連結ピン70と反対側に位置する第3連結ピン72によって、制御機構73と連結されている。制御機構73は、第3連結ピン72の可動範囲を変更することができる。
ピストン63が往復運動すると、まず、第1コンロッド65が揺動し、続いて、第2コンロッド67がクランクシャフト69の先端部が描く円周上で回転運動する。第2コンロッド67は、コントロールシャフト71の揺動範囲内で、第1コンロッド65に対する角度を変えることによって、動力がクランクシャフト69へ伝達される。制御機構73が第3連結ピン72の可動範囲を変更することによって、上記角度は調整され、ピストン63の可動範囲が決められる。
このようなエンジンは、例えば、圧縮比を連続的に変化させることができる可変圧縮比エンジンである。
他の用途としては、例えば、(a)スイッチ、遮断器(例えば真空遮断器やガス遮断器)、開閉器、断路器、接触器等の電力開閉装置の操作機構部(例えば操作リンク機構)等を構成する摺動装置、(b)旋盤やボール盤等の切削機械の摺動部、軸受部等を構成する摺動装置などが挙げられ得る。
1、1’ シリンダ
2a 吸入口(第1貫通孔)
2b 吐出口(第2貫通孔)
3 螺旋溝(第1溝部)
4 周溝(第2溝部)
4a 第1側面
4b 第2側面
4c 底面
5 シリンダ室
6 貫通孔
10 取付部
11、11’、11’’ プランジャ
12 螺旋溝(第1溝部)
13 周溝(第2溝部)
14 切り欠き部
15、16 シリンダ
17 周溝(第2溝部)
20、21、22 プランジャポンプ
23 螺旋溝(第1溝部)
24 螺旋溝(第1溝部)
25 プランジャ
26 プランジャ
27 シリンダ
30 液体クロマトグラフィー装置
31 切替装置
32 送液装置
33 試料注入装置
34 分離カラム
35 検出器
36 容器
37 切替弁
38 制御装置
39、40 シリンダ
41、42 プランジャ
43A、43B プランジャポンプ
44 モータ
45 ベルト
46 カムシャフト
46a 円板
47 第1カム
48 第2カム
49 回転センサ
50 吸入路
51、52 逆止弁
53 送出路
54 圧力センサ
55 吸入口(第1貫通孔)
56 吐出口(第2貫通孔)
60 エンジン
61 シリンダ
62 シリンダ室
63 ピストン
64 ピストンピン
65 第1コンロッド
66 第1連結ピン
67 第2コンロッド
68 クランクピン
69 クランクシャフト
70 第2連結ピン
71 コントロールシャフト
72 第3連結ピン
73 制御機構
100 シリンダ
101 プランジャ
102 吸入口
103 吐出口
104 切り欠き部
107 リップシール
108 バックシート
109 ナット
110 ポンプブラケット
111 フランジ
120 プランジャポンプ

Claims (20)

  1. 第1セラミックスからなる第1摺動部材と、該第1摺動部材に対して摺接する第2セラミックスからなる第2摺動部材とからなり、
    該第2摺動部材に対する前記第1摺動部材の第1摺接面の粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと、前記第1摺接面の粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差を切断レベル差Rδc1とし、
    前記第1摺動部材に対する前記第2摺動部材の第2摺接面の粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと、前記第2摺接面の粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差を切断レベル差Rδc2としたときに、
    前記切断レベル差Rδc1は、前記切断レベル差Rδc2よりも大きく、
    前記第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の平均値は、前記第2セラミックスの結晶粒子の円相当径の平均値よりも大きい、摺動装置。
  2. 前記第1セラミックスの結晶粒子の円相当径の歪度は、前記第2セラミックスの結晶粒子の円相当径の歪度よりも大きい、請求項1に記載の摺動装置。
  3. 前記第1セラミックスおよび前記第2セラミックスは、いずれも酸化アルミニウムを主成分とし、少なくともマグネシウムを含むセラミックスであり、マグネシウムを酸化物に換算した含有量は、第2セラミックスの方が第1セラミックスよりも多い、請求項1または2に記載の摺動装置。
  4. 前記第1セラミックスおよび前記第2セラミックスは、いずれも酸化アルミニウムを主成分とし、少なくともカルシウムを含むセラミックスであり、カルシウムを酸化物に換算した含有量は、第1セラミックスの方が第2セラミックスよりも少ない、請求項1~のいずれかに記載の摺動装置。
  5. 前記第1セラミックスおよび前記第2セラミックスは、いずれも酸化アルミニウムを主成分とし、少なくとも珪素を含むセラミックスであり、珪素を酸化物に換算した含有量は、第1セラミックスの方が第2セラミックスよりも少ない、請求項1~のいずれかに記載の摺動装置。
  6. 径方向に伸びる第1貫通孔および第2貫通孔を有するシリンダと、該シリンダの内部空間であるシリンダ室に挿入され、前記シリンダに対して、往復運動および回転運動の少なくともいずれかが可能なプランジャと、を備えてなり、該プランジャは請求項1~のいずれかに記載の摺動装置の前記第1摺動部材からなり、前記シリンダは請求項1~のいずれかに記載の摺動装置の前記第2摺動部材からなる、プランジャポンプ。
  7. 前記シリンダの内周面は、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の少なくとも一方に連通する螺旋状の第1溝部を有する、請求項に記載のプランジャポンプ。
  8. 前記シリンダの内周面は、前記第1溝部と連通し、シリンダの周方向に全周にわたって延びる第2溝部を有する、請求項に記載のプランジャポンプ。
  9. 前記プランジャの外周面は、前記第1溝部と連通可能で、シリンダの周方向に全周にわたって延びる第2溝部を有する、請求項に記載のプランジャポンプ。
  10. 前記第2溝部は、該第2溝部を挟んで互いに対向する第1側面および第2側面と、前記第1側面および前記第2側面を接続する底面とを有しており、前記第1側面および前記第2側面における結晶粒子の円相当径の最大値は、前記底面における結晶粒子の円相当径の最大値よりも小さい、請求項8または9に記載のプランジャポンプ。
  11. 前記第1側面および前記第2側面における結晶粒子の円相当径の最大値と、前記底面における結晶粒子の円相当径の最大値との差が0.2μm以上である、請求項10に記載のプランジャポンプ。
  12. 径方向に伸びる第1貫通孔および第2貫通孔を有するシリンダと、該シリンダの内部空間であるシリンダ室に挿入され、先端部の外周面に切り欠き部を有し、前記シリンダに対して、往復運動および回転運動の少なくともいずれかが可能なプランジャと、を備えてなり、該プランジャは請求項1~のいずれかに記載の摺動装置の前記第1摺動部材からなり、前記シリンダは請求項1~のいずれかに記載の摺動装置の前記第2摺動部材からなる、プランジャポンプ。
  13. 前記プランジャの外周面は、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の少なくとも一方に連通する螺旋状の第1溝部を有する、請求項12に記載のプランジャポンプ。
  14. 前記プランジャの外周面は、前記第1溝部と連通し、シリンダの周方向に全周にわたって延びる第2溝部を有する、請求項13に記載のプランジャポンプ。
  15. 前記シリンダの内周面は、前記第1溝部と連通可能で、シリンダの周方向に全周にわたって延びる第2溝部を有する、請求項13に記載のプランジャポンプ。
  16. 前記第2溝部は、該第2溝部を挟んで互いに対向する第1側面および第2側面と、前記第1側面および前記第2側面を接続する底面とを有しており、前記第1側面および前記第2側面における結晶粒子の円相当径の最大値は、前記底面における結晶粒子の円相当径の最大値よりも小さい、請求項14または15に記載のプランジャポンプ。
  17. 前記第1側面および前記第2側面における結晶粒子の円相当径の最大値と、前記底面における結晶粒子の円相当径の最大値との差が0.2μm以上である、請求項16に記載のプランジャポンプ。
  18. 請求項6~17のいずれかに記載のプランジャポンプと、該プランジャポンプの前記プランジャを往復運動および回転運動の少なくともいずれかをさせる駆動部とを備えてなる送液装置。
  19. 請求項18に記載の送液装置を備えてなる液体クロマトグラフィー装置。
  20. シリンダと、該シリンダの内部空間であるシリンダ室に挿入され、前記シリンダに対して、往復運動が可能なピストンと、を備えてなり、該ピストンは請求項1~のいずれかに記載の摺動装置の前記第1摺動部材からなり、前記シリンダは請求項1~のいずれかに記載の摺動装置の前記第2摺動部材からなる、エンジン。
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