JP7465020B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、演出を制御する演出制御手段を備える遊技機に関する。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機では、始動口に遊技球が入賞すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かが判定され、図柄を変動表示した後に上記判定の結果を示す図柄が停止表示される。この種の遊技機の中には、図柄の変動表示中にステップアップ演出やセリフ予告といった各種の予告演出を実行するものがある(例えば特許文献1参照)。
特開2020-39398号公報
ところで、従来の遊技機で行われる演出は必ずしも十分な興趣性を有しているとは言えず、更なる興趣性の向上が求められている。
それ故に、本発明の目的は、興趣性が高い演出を実行可能な遊技機を提供することである。
前述の課題を解決するための第1発明の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われると、所定の特別図柄表示手段に特別図柄を変動表示させてから当該判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果に基づいて、前記特別遊技が実行されることを報知する当たり報知演出と、所定の演出画像が示す数字が大きくなるように当該演出画像を変化させる変化表示と、所定の発光手段を発光させることによって前記変化表示が実行されることを示唆する示唆演出と、第1リーチ演出と、当該第1リーチ演出よりも前記当たり報知演出が実行される可能性が高い第2リーチ演出と、を実行可能であり、
前記示唆演出には、前記発光手段を第1発光色で発光させる第1発光演出と、前記発光手段を第2発光色で発光させる第2発光演出と、があり、
前記第2発光演出が実行される場合の方が、前記第1発光演出が実行される場合よりも前記当たり報知演出が実行される可能性が高く、
前記演出制御手段は、
1回の前記特別図柄の変動表示中に、当該特別図柄の変動表示の開始時に行われた前記判定の結果を報知する演出図柄を当該特別図柄の変動時間よりも短い時間で変動させる短変動表示を複数回実行し、実行中の短変動表示が何回目の短変動表示であるかを示唆する示唆画像を表示することが可能であり、
前記変化表示は、前記示唆画像とは異なる前記演出画像を用いて実行される演出であり、
前記演出制御手段は、
前記示唆演出が前記第1発光演出と前記第2発光演出のどちらであっても前記変化表示を必ず実行し、
前記演出画像が第1の数字を示す演出画像に変化する前記変化表示を実行した場合は、前記第1リーチ演出を実行する一方、前記演出画像が前記第1の数字よりも大きい第2の数字を示す演出画像に変化する前記変化表示を実行した場合は、前記第1リーチ演出を実行することなく前記第2リーチ演出を実行する特定演出制御を実行可能である、ことを特徴とするものである。
この発明によれば、興趣性が高い演出を実行可能である。
遊技機1の正面図 遊技盤2の正面図 図2における主表示器40の拡大図 遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 遊技機1の遊技状態について説明するための説明図 通常遊技状態における演出の流れについて説明するための説明図 擬似連演出について説明するための説明図 第1演出モードおよび第2演出モードにおける演出の流れについて説明するための説明図 第2演出モード専用予告演出の流れについて説明するための説明図 第2演出モード専用予告演出の複数の演出パターンを例示するタイムチャート 第1演出モード専用予告演出の流れについて説明するための説明図 第1演出モード専用予告演出の複数の演出パターンを例示するタイムチャート 増加演出を構成する一連の演出の流れについて説明するための説明図 増加演出等の大当たり信頼度について説明するための説明図 ノーマルリーチからSPSPリーチに直発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図(その1) ノーマルリーチからSPSPリーチに直発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図(その2) ノーマルリーチからSPSPリーチに直発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図(その3) ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図(その1) ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図(その2) ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図(その3) メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図 メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図22のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャート 図23のステップS211,219における事前判定処理の詳細フローチャート 図22のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図25のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図25のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャート 図25のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャート メイン制御基板80において大当たり遊技終了時に実行される遊技状態設定処理を例示するフローチャート サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図30のステップS40における操作受付け処理の詳細フローチャート 図31のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図32のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャート 図32のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャート 図34のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャート 図34のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャート(その1) 図34のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャート(その2) 画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャート 図38のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係る遊技機(パチンコ遊技機)1について説明する。
[遊技機1の構成例]
まず、図1,2を参照しつつ、遊技機1の構成例について説明する。ここで、図1は遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図である。図1,2に示されるように、遊技機1は、遊技機枠30と、遊技機枠30内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠30は、装飾面を有する前面枠31と、遊技盤2等を取り付けるための本体枠と、遊技機1をホールの島設備に固定するための外枠とを有して構成されている。前面枠31は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置されたガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域3が形成されている。
また、図1に示されるように、前面枠31には、遊技球を発射させるための発射ハンドル32と、発射装置(不図示)へ供給される遊技球を貯留する上皿33と、上皿33に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿34とが設けられている。遊技者が発射ハンドル32を握って時計回りに回転させると、上皿33に貯留されていた遊技球が発射装置へと案内され、発射ハンドル32の回転角度に応じた発射強度で発射される。発射された遊技球は、遊技領域3の左側に位置するレール部材4に沿って移動した後に遊技領域3の上部位置へと案内され、遊技領域3に設けられた遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する。
なお、レール部材4の終端には球戻り防止片6が設けられており、この球戻り防止片6によって、一旦遊技領域3に進入した遊技球が発射装置側に戻ることが防止される。また、発射ハンドル32と近接する位置に停止ボタンが設けられており、遊技者は、この停止ボタンを操作することによって、発射ハンドル32を初期姿勢に戻さなくても遊技球の発射を一時的に停止させることが可能である。
遊技者が発射ハンドル32を小さい回転角度だけ回転させる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い発射強度で発射され、この遊技球は、左遊技領域3Lを流下する。一方、遊技者が発射ハンドル32を大きい回転角度だけ回転させる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い発射強度で発射され、この遊技球は、センター装飾体10の右上方に位置するレール部材4に沿って移動した後に右遊技領域3Rを流下する。
左遊技領域3Lにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、開閉部材23、及び3つの一般入賞口24が設けられている(図2参照)。また、右遊技領域3Rにおける遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口22、上記開閉部材23、1つの一般入賞口24、ゲート25、第1大入賞口26、開閉部材27、第2大入賞口28、及び開閉部材29が設けられている(図2参照)。
発射装置から発射された遊技球は、遊技盤2に沿って遊技領域3を流下する過程で、第1始動口21、第2始動口22、一般入賞口24、第1大入賞口26、及び第2大入賞口28のいずれかに入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿33または下皿34に払い出される。なお、いずれにも入賞しなかった遊技球は、遊技盤2の下端部に形成された排出口を介して遊技領域3から排出される。
なお、遊技盤2の中央に形成された開口部には、センター装飾体10が設けられている。このセンター装飾体10は、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11と、ワープ入口およびワープ出口を両端とするワープ部12とを有して構成されている。左遊技領域3Lを流下する遊技球は、ワープ入口からワープ部12に進入する場合があり、この遊技球は、ワープ出口から排出されてステージ部11へと案内される。このステージ部11の左右中央の位置には、ステージ部11上を転動する遊技球を第1始動口21に向けて落下させる案内溝が形成されている。このため、ワープ部12を介してステージ部11へと案内された遊技球は、ワープ部12を通過することなく左遊技領域3Lを流下する遊技球に比べて、第1始動口21に入賞し易い。
第1始動口21は、常時開放されている始動領域である。第2始動口22は、普通電動役物としての開閉部材23が作動していないときには閉塞されており、開閉部材23が作動することによって開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かが判定される。そして、後述する第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において、図柄が変動表示され、上記判定の結果を示す図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示される。ここで、大当たり図柄が停止表示された場合、第1大入賞口26または第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。
なお、以下の説明では、第1始動口21に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口22に対する遊技球の入賞に応じて実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらを総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口26は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第1大入賞口26の開口部には、第1大入賞口26を開閉するプレートである開閉部材27が設けられている。第1大入賞口26は、通常はこの開閉部材27によって閉塞されている。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に所定の大当たり図柄が停止表示された場合、開閉部材27を作動させて第1大入賞口26を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材27が第1大入賞口26を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから第1大入賞口26を閉塞する閉姿勢に戻る長開放ラウンド遊技が複数回行われる。なお、第1大入賞口26を開放する各長開放ラウンド遊技は、本実施形態では、第1大入賞口26に10個の遊技球が入賞するか、或いは、第1大入賞口26が開放されてから25秒が経過するまで継続する。
第2大入賞口28は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この第2大入賞口28の開口部には、第2大入賞口28を開閉する羽根部材である開閉部材29が設けられている。第2大入賞口28は、通常はこの開閉部材29によって閉塞されている。これに対して、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に所定の大当たり図柄が停止表示された場合、開閉部材29を作動させて第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技中は、開閉部材29が第2大入賞口28を開放する開姿勢(図2参照)を維持してから第2大入賞口28を閉塞する閉姿勢に戻る長開放ラウンド遊技が複数回行われる。なお、第2大入賞口28を開放する各長開放ラウンド遊技は、本実施形態では、第2大入賞口28に10個の遊技球が入賞するか、或いは、第2大入賞口28が開放されてから25秒が経過するまで継続する。
このように、大当たり遊技中は第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)を長開放する複数回の長開放ラウンド遊技が行われるため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
なお、説明の便宜上、図2には、画像表示装置7の表示画面70において演出図柄が変動表示されているときに、開閉部材27,29が大入賞口26,28を開放する開姿勢となっている状態が図示されているが、実際には、演出図柄の変動表示中に開閉部材27,29が開姿勢となることはない。また、長開放ラウンド遊技では、第1大入賞口26および第2大入賞口28のいずれか一方が用いられるため、実際には、図2に示されるようにこれらの大入賞口が同時に開放されることはない。また、第1大入賞口26と第2大入賞口28のどちらの大入賞口を用いて大当たり遊技を行うかは、大当たりの種類に応じて予め設定されている。
第2始動口22には開閉部材23(図2参照)が近接配置されている。この開閉部材23は、開閉部材23が第2始動口22を閉塞する閉姿勢と、第2始動口22を開放する開姿勢(図2参照)とに姿勢変化可能である。
第2始動口22は、通常は開閉部材23によって閉塞されている。これに対して、遊技者が右打ちした遊技球がゲート25を通過すると、賞球は払い出されないものの、第2始動口22を開放するか否かの判定が行われる。ここで、第2始動口22を開放すると判定された場合、開閉部材23が所定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口22は、開閉部材23が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、開閉部材23が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、ゲート25に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
一般入賞口24は、第1始動口21と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。ただし、第1始動口21等とは異なり、一般入賞口24に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[主表示器40の構成例]
図3は、図2における主表示器40の拡大図である。図3に例示されるように、主表示器40は、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、「i~p」で示す8個のLEDを有して構成されており、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第1特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.6秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第2特別図柄表示器42は、「a~h」で示す8個のLEDを有して構成されており、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記8個のLEDを順に点灯させることで図柄の変動表示を行い、第2特別図柄判定の判定結果に応じた組み合わせで各LEDを所定の確定時間(例えば0.6秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。
第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)には、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す図柄として、大当たりであることを報知する「大当たり図柄」、又はハズレであることを報知する「ハズレ図柄」が停止表示される。なお、遊技機1では、大当たりの種類によって互いに異なる複数の大当たり図柄が用意されており、大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口26または第2大入賞口28を開放する大当たり遊技が行われる。
普通図柄表示器43は、「s~t」で示す2個のLEDを有して構成されており、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。具体的には、例えば、上記2個のLEDを交互に点灯させることで図柄の変動表示を行い、普通図柄判定の判定結果に応じた点灯態様で各LEDを所定時間(例えば0.5秒間)点灯させることによって図柄を停止表示する。ここで、当たり図柄が停止表示された場合、現在の遊技状態に応じた開放パターンで開閉部材23を動作させることによって第2始動口22を開放する補助遊技が行われる。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器43に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
第1特図保留表示器44は、「u~v」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特図保留表示器45は、「w~x」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって第2特別図柄判定の保留数を表示する。なお、本実施形態では、これらの保留数の上限がいずれも「4」に設定されている。普図保留表示器46は、「q~r」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって普通図柄判定の保留数を表示する。
ラウンド表示器47は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、その大当たり図柄に対応する大当たりに応じて実行される大当たり遊技における長開放ラウンド遊技のラウンド数を表示する。このラウンド表示器47は、4R用LEDと、6R用LEDと、8R用LEDと、10R用LEDとを有して構成されており、これらのLEDのいずれかが点灯することによって、長開放ラウンド遊技のラウンド数が報知される。
遊技状態表示器48は、「a1~a3」で示す3個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技機1の遊技状態を表示する。発射方向表示器49は、「y~z」で示す2個のLEDを有して構成されており、これらのLEDの点灯態様によって遊技球の発射方向を表示する。すなわち、左打ちを行うべき状態であるか、或いは右打ちを行うべき状態であるかを表示する。
[遊技機1が備える演出手段の構成例]
図1,2に例示されるように、遊技盤2や前面枠31には、各種の演出を行うものとして、装飾部材13、可動装飾部材14、枠ランプ37、スピーカ38、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等が設けられている。また、遊技盤2の後方には、画像表示装置7が設けられている。
装飾部材13は、複数のLEDを有して構成される盤面ランプ5(図4参照)を内蔵しており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
可動装飾部材14は、画像表示装置7の前方であって且つ装飾部材13の後方に配置されている。この可動装飾部材14には複数のLEDが内蔵されており、可動装飾部材14は、可動装飾部材14自体の動きと光の両方或いは一方によって所定の演出を行う。本実施形態では、遊技盤2と画像表示装置7の表示画面70との間に、可動装飾部材14が動作可能な所定の空間が設けられており、可動装飾部材14は、表示画面70に沿って上下動可能に構成されている。可動装飾部材14は、通常は、その大部分が装飾部材13の後ろに隠れて可動装飾部材14の下端部だけが視認可能な初期位置(図2参照)に配置されている。これに対して、可動装飾部材14は、例えば、画像表示装置7やスピーカ38を用いて大当たり信頼度が相対的に高い予告演出が実行される際や、大当たりを示唆する際に、所定の発光パターンで発光すると共に表示画面70の大部分を覆う動作位置へと落下する。
枠ランプ37は、前面枠31の各所に内蔵された複数のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各LEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
画像表示装置7は、その表示画面70に演出画像を表示する液晶表示装置であり、遊技者は、遊技盤2の中央部に形成された開口部を通して表示画面70を視認可能である。この表示画面70には、特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄、キャラクタやアイテム、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数と同じ数だけ表示される保留画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像(当該アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置7は、演出画像を表示可能なものであれば液晶表示装置に限らず、EL表示装置等の他の画像表示装置であってもよい。
スピーカ38は、表示画面70上で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音といった演出音を出力して音による演出を行う。
演出表示器125は、2個のLEDを有して構成されており、特別図柄および演出図柄の変動表示に伴って図柄を変動表示し、特別図柄および演出図柄の停止表示に伴って特別図柄判定の判定結果を報知する図柄を停止表示する。この演出表示器125は、各LEDの点灯・消灯の組み合わせや点灯色によって、特別図柄判定の判定結果を報知する。
演出第1特図保留表示器126は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第1特図保留表示器44に表示されるのと同じ第1特別図柄判定の保留数を表示する。演出第2特図保留表示器127は、2個のLEDを有して構成されており、各LEDの点灯・消灯の組み合わせによって、第2特図保留表示器45に表示されるのと同じ第2特別図柄判定の保留数を表示する。
[遊技機1が備える入力手段の構成例]
図1に例示されるように、前面枠31には、遊技者による入力が可能な入力手段として、第1演出ボタン35および第2演出ボタン36が設けられている。第1演出ボタン35は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。第2演出ボタン36は、遊技者が第2演出ボタン36の把持部を把持して第2演出ボタン36を押し込むことによって操作情報を入力するための押ボタンである。遊技機1では、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36の操作に応じた演出が行われることがある。
また、第1演出ボタン35には、第1演出ボタン35を発光させる複数のLEDから構成される第1演出ボタンランプ352(図4参照)が内蔵され、第2演出ボタン36には、第2演出ボタン36を発光させる複数のLEDから構成される第2演出ボタンランプ362(図4参照)が内蔵されている。遊技機1では、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間中に第1演出ボタン35の操作を遊技者に促すために、第1演出ボタンランプ352が複数の発光色のうちのいずれかの発光色で発光する。また、この第1演出ボタン35には、第1演出ボタン35を振動させる偏心モータから構成される振動モータ353が内蔵されており、遊技機1では、大当たりを報知する演出図柄が表示画面70に表示されるのに伴って第1演出ボタン35が振動することで大当たりが報知される。また、遊技機1では、第2演出ボタン36の操作が有効な有効期間中に第2演出ボタン36の操作を遊技者に促すために、第2演出ボタンランプ362が複数の発光色のうちのいずれかの発光色で発光する。
なお、入力手段の構成は本実施形態で例示するものに限らず、他のものであってもよい。すなわち、例えば、本実施形態では、遊技機1が2つの入力手段を備える場合について説明するが、入力手段は1つ或いは3つ以上であってもよい。また、押ボタンに限らず、遊技者のタッチ操作を検知可能なタッチパネル、例えば表示画面70に対してかざされた遊技者の手を検知可能な光センサ、前後左右に動かして位置や方向を指定するジョイスティック、遊技者が把持して姿勢変化させることが可能な入力手段といった他の入力手段であってもよい。
[遊技機1が備える制御装置の構成]
図4は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏側には、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図4に例示されるように、遊技機1の制御装置は、遊技球を用いる遊技の進行を制御するメイン制御基板80、メイン制御基板80からの情報に基づいて演出を統括的に制御するサブ制御基板90、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板100、各種のランプや可動部材による演出を制御するランプ制御基板120等から構成されている。本実施形態では、メイン制御基板80が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、サブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が演出を制御する演出制御部として機能する。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えばサブ制御基板90、画像音響制御基板100、及びランプ制御基板120が1つの基板で構成されていてもよい。
<メイン制御基板80の構成例>
メイン制御基板80は、メインCPU81、メインROM82、及びメインRAM83を備えている。メインCPU81は、メインROM82に記憶されているプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM83は、メインCPU81が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
メイン制御基板80には、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、一般入賞口センサ241、第2始動口ソレノイド222、第1大入賞口ソレノイド262、第2大入賞口ソレノイド282が接続されている。なお、本実施形態の遊技機1は、4つの一般入賞口24に対応する4つの一般入賞口センサ241を備えているが、図4では、説明の便宜上、一般入賞口センサ241が1つだけ表記されている。
第1始動口センサ211は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2始動口センサ221は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。ゲートセンサ251は、ゲート25に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第1大入賞口センサ261は、第1大入賞口26に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。第2大入賞口センサ281は、第2大入賞口28に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。一般入賞口センサ241は、一般入賞口24に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号をメイン制御基板80に出力する。
第2始動口ソレノイド222は、開閉部材23に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材23を動作させて、第2始動口22を開閉する。第1大入賞口ソレノイド262は、開閉部材27に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材27を動作させて、第1大入賞口26を開閉する。第2大入賞口ソレノイド282は、開閉部材29に対して駆動力を伝達可能に連結された電動ソレノイドであり、メイン制御基板80からの制御信号に基づいて開閉部材29を動作させて、第2大入賞口28を開閉する。
図には示されていないが、遊技機1は、遊技盤2の裏面側に設けられた球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御して上皿33又は下皿34に遊技球を供給する払出制御基板を備えている。メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、第1大入賞口センサ261、第2大入賞口センサ281、又は一般入賞口センサ241からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した箇所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板に指示し、また、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、メインCPU81は、第1始動口センサ211からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU81は、第2始動口センサ221からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。ここで、各種乱数とは、具体的には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数である。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有り演出を行うか或いはリーチ無し演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU81は、第1始動口21(又は第2始動口22)に遊技球が入賞したタイミングでこれらの乱数を取得し、先ず、取得した大当たり乱数が、メインROM82に記憶されている所定の乱数値(当選値)と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり乱数が当選値と一致したことに基づいて大当たり遊技を実行すると判定した場合、上記大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、メインROM82に記憶されている(図柄乱数と比較される)所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
ここで、大当たりの種類としては、4回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技を実行した後に確変遊技状態で遊技が制御される「4R確変大当たり」、6回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技を実行した後に確変遊技状態で遊技が制御される「6R確変大当たり」、8回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技を実行した後に確変遊技状態で遊技が制御される「8R確変大当たり」、10回の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技を実行した後に確変遊技状態で遊技が制御される「10R確変大当たり」が一例として挙げられる。
一方、メインCPU81は、取得した大当たり乱数が当選値と一致しなかったことに基づいて大当たり遊技を実行しないと判定した場合、その大当たり乱数と一緒に取得したリーチ乱数が、メインROM82に記憶されている(リーチ乱数と比較される)所定の乱数値(リーチ有りに対応する乱数値)と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU81は、大当たり乱数に基づく判定の結果に関わらず、大当たり乱数と一緒に取得した変動パターン乱数に基づいて、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU81は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、第1大入賞口ソレノイド262(又は第2大入賞口ソレノイド282)を介して第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)の開閉を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU81は、ゲートセンサ251からの検知信号が入力されたタイミングで乱数(普通図柄乱数)を取得し、取得した普通図柄乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、この普通図柄判定の結果として第2始動口22を開放すると判定した場合、第2始動口ソレノイド222を介して第2始動口22の開閉を制御することによって、第2始動口22を開放する補助遊技を実行する。
また、メイン制御基板80には、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、普通図柄表示器43、第1特図保留表示器44、第2特図保留表示器45、普図保留表示器46、ラウンド表示器47、遊技状態表示器48、発射方向表示器49が接続されている。
メインCPU81は、主表示器40を構成するこれらの表示器41~49を制御して、図3に基づいて上述した表示処理を実行させる。
<サブ制御基板90の構成例>
サブ制御基板90は、サブCPU91、サブROM92、サブRAM93、及びRTC(リアルタイムクロック)94を備えている。サブCPU91は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM93は、サブCPU91が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。RTC94は、現時点の日時(日付や時刻)を計測する。
サブ制御基板90には、第1演出ボタン35(図1参照)が操作(押下)された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する第1演出ボタン検知センサ351が接続されている。例えば、遊技者によって押下される第1演出ボタン35の操作部材には遮光片が設けられており、第1演出ボタン検知センサ351は、操作部材が押し下げられた操作位置に配置された際に上記遮光片を検知して、その検知信号(操作信号)をサブ制御基板90に出力するフォトインタラプタにより構成されている。サブCPU91は、有効期間中に第1演出ボタン検知センサ351からの操作信号が1回入力されたことに基づいて、第1演出ボタン35が「単押し」されたことを特定可能である。また、サブCPU91は、有効期間中に第1演出ボタン検知センサ351からの操作信号が断続的に複数回入力されたことに基づいて、第1演出ボタン35が「連打」されたことを特定可能である。また、第1演出ボタン検知センサ351からは、操作(押下)されていた第1演出ボタン35の操作部材が操作位置から初期位置に復帰した場合に、その旨を示す操作情報(復帰信号)がサブ制御基板90に出力される。このため、サブCPU91は、第1演出ボタン検知センサ351からの操作信号が入力されてから所定時間(例えば0.8秒)が経過しても復帰信号が入力されなかったことに基づいて、第1演出ボタン35が「長押し」されていることを特定可能である。
また、サブ制御基板90には、第2演出ボタン36(図1参照)が操作された場合に、その旨を示す操作情報(操作信号)をサブ制御基板90に出力する第2演出ボタン検知センサ361が接続されている。遊技者によって前方に押し込まれる第2演出ボタン36の操作部材には遮光片が設けられており、第2演出ボタン検知センサ361は、操作部材が押し込まれた操作位置に配置された際に上記遮光片を検知して、その検知信号(操作信号)をサブ制御基板90に出力するフォトインタラプタにより構成されている。
サブCPU91は、メイン制御基板80から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、第1演出ボタン35や第2演出ボタン36からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU91は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信する。
<画像音響制御基板100の構成例>
画像音響制御基板100は、画像表示装置7による画像表示の制御と、スピーカ38による演出音の出力の制御とを行うものである。この画像音響制御基板100は、本実施形態では、画像音響制御CPU101、制御ROM102、制御RAM103、VDP(Video Display Processor)104、CGROM105、VRAM106、音響DSP(Digital Signal Processor)107、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110を備えている。
制御ROM102は、マスクROMで構成されており、画像音響制御CPU101の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、ディスプレイリストを作成する処理に使用されるディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブルが記憶されている。ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。制御RAM103は、画像音響制御CPU101が上記制御プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御CPU101は、上記制御プログラムやディスプレイリスト作成テーブル等の各種テーブル、サブ制御基板90から受信したコマンド等に基づいて、VDP104に対して、CGROM105に記憶されている画像データ(演出データ)を画像表示装置7に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。また、画像音響制御CPU101は、音響DSP107に対して、音響ROM108に記憶されている音響データをスピーカ38から出力させる指示を行う。
CGROM105は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出等を実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM105は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM105は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM105に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM106は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、図には示されていないが、ディスプレイリスト記憶領域、展開記憶領域、フレームバッファ等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域は、画像音響制御CPU101から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域は、CGROM105から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファは、表示画面70に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP104は、CGROM105に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域に格納する。また、VDP104は、ディスプレイリスト記憶領域に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域に格納した画像データを用いて、フレームバッファに対する描画処理を行う。また、VDP104は、フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成して、生成したRGB信号を画像表示装置7に出力する。
音響DSP107には、音響ROM108、SDRAM109、及びアンプ110が接続されている。音響ROM108は、楽曲や音声、効果音、警告音等に関する各種音響データを記憶している。SDRAM109は、音響DSP107によるデータ処理等の作業領域として使用されるものである。音響DSP107は、画像音響制御CPU101からの指示に対応する音響データを音響ROM108からSDRAM109に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ110を介して)スピーカ38に出力する。アンプ110は、画像音響制御CPU101から音響DSP107を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ38に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
<ランプ制御基板120の構成例>
ランプ制御基板120は、ランプCPU121、ランプROM122、及びランプRAM123を備え、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127、第1演出ボタンランプ352、第2演出ボタンランプ362、及び振動モータ353が接続されている。ランプROM122は、ランプCPU121によって実行されるプログラム、発光パターンデータ、動作パターンデータ、振動パターンデータ等を記憶している。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動装飾部材14等の動作パターンを示すデータである。振動パターンデータは、振動モータ353の駆動力によって振動する第1演出ボタン35の振動パターンを示すデータである。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されているプログラムに基づいて、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14、演出表示器125、演出第1特図保留表示器126、演出第2特図保留表示器127等の動作を制御する際の演算処理を行う。
ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている発光パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM123に読み出して、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14に内蔵されたLED、第1演出ボタンランプ352、第2演出ボタンランプ362の発光を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている動作パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM123に読み出して、可動装飾部材14を動作させるモータの駆動を制御する。また、ランプCPU121は、ランプROM122に記憶されている振動パターンデータの中から、サブ制御基板90から受信したコマンドに対応する振動パターンデータをランプRAM123に読み出して、振動モータ353の駆動を制御する。
また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出表示器125における図柄の変動表示および停止表示を制御する。また、ランプCPU121は、サブ制御基板90からのコマンドに基づいて、演出第1特図保留表示器126による第1特別図柄判定に係る保留数の表示、演出第2特図保留表示器127による第2特別図柄判定に係る保留数の表示を制御する。
[遊技状態について]
次に、図5を参照しつつ、遊技機1の遊技状態や遊技の流れについて説明する。ここで、図5は、遊技機1の遊技状態について説明するための説明図である。図5に例示されるように、遊技機1は、本実施形態では、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」の3つの遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、第2始動口22に対する遊技球の入賞をサポートするサポート機能(いわゆる「電サポ」等と呼ばれる機能)が付与されない遊技状態である。通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/200)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば20秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、上記サポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/80)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上記低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、上記サポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/200)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口22を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば11/11)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば1.5秒)に設定され、且つ第2始動口22を開放すると判定された場合の第2始動口22の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.5秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動時間に関してこれらの遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」における特別図柄の変動時間に比べて、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」における特別図柄の変動時間の方が相対的に短い時間に設定され易い。なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率(大当たり確率)、第2始動口22を開放すると判定される確率(普通図柄判定の当選確率)、普通図柄の変動時間、第2始動口22の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、上記サポート機能が付与されていることによって第2始動口22への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、サポート機能が付与されていないことによって第2始動口22への遊技球の入賞が困難な状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。
[遊技の流れ]
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口21には入賞せず、第2始動口22に入賞し得る。しかしながら、低ベース状態のときには、第2始動口22が開放され難く、開放されたとしてもその開放時間は極めて短い。このため、低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口21を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口21に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。
ここで、ハズレ図柄が停止表示された場合は、大当たり遊技が行われることはなく、遊技状態も変化しない。一方、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄に応じた所定回数の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
なお、特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを報知する大当たり図柄(特別図柄)としては、確変大当たりを報知する「確変図柄」と、通常大当たりを報知する「通常図柄」とが用意されている。そして、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを報知する大当たり図柄として、「確変図柄」が停止表示された場合は大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御され、「通常図柄」が停止表示された場合は大当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御される(図5参照)。
また、大当たり遊技終了を契機として遊技状態が確変遊技状態または時短遊技状態に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にする上記のサポート機能によって、第1始動口21よりも第2始動口22の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態(本実施形態では「確変遊技状態」または「時短遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口22を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。このため、確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的には、第2特別図柄判定が行われる。
また、本実施形態の遊技機1は、実質的に次回の大当たりまで確変遊技状態が継続するように構成されており、この確変遊技状態において第2特別図柄として「確変図柄」が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後に再び確変遊技状態で遊技が制御される。一方、確変遊技状態において第2特別図柄として「通常図柄」が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御される。
また、時短遊技状態において第2特別図柄として「確変図柄」が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後は確変遊技状態で遊技が制御され、「通常図柄」が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後は再び時短遊技状態で遊技が制御される。一方、時短遊技状態のときに規定回数(本実施形態では100回)の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合は、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
[変動演出について]
次に、通常遊技状態において第1特別図柄が変動表示されてから停止表示されるのに伴って、表示画面70等を用いて行われる変動演出について説明する。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。表示画面70には、第1特別図柄判定の判定結果を報知する演出図柄が表示される演出図柄表示領域73(図2参照)が設けられており、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示に伴って、演出図柄の変動表示を含む変動演出が行われる(図2参照)。そして、第1特別図柄判定が実行された際に選択された変動パターンに応じた変動時間だけ第1特別図柄が変動表示されると、この第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄が停止表示される。
このような演出図柄の変動表示中には、いわゆるリーチ演出が行われる場合がある。具体的には、表示画面70の演出図柄表示領域73には、例えば、1~9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された演出図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へスクロールするように変動表示(スクロール表示)される(例えば、図15(A)及び(B)参照)。これに対して、リーチ演出が行われる場合には、全ての演出図柄が停止表示されるのに先立って、まず、例えば左列の演出図柄(左図柄)と右列の演出図柄(右図柄)が順番に、或いは同時に、完全には停止しないように擬似停止する。図2には、左図柄として3図柄が擬似停止すると共に右図柄として同じく3図柄が擬似停止し、中列の図柄列がスクロール表示を継続している状態が例示されている。なお、擬似停止とは、演出図柄をほとんど移動させずにその場で揺動させる演出であり、以下の説明では、演出図柄を完全に静止させる本停止(単に「停止表示」と呼ぶ場合もある)と区別する場合には、擬似停止と呼ぶ場合がある。
左図柄および右図柄として同じ演出図柄が有効ライン上に擬似停止するとリーチ成立となり、同一の演出図柄が3つ揃うことを遊技者に期待させるリーチ演出が行われる。このリーチ演出は、例えば、リーチ図柄(左図柄および右図柄)を擬似停止させた状態で中列の図柄列をスクロールさせ、最終的に、リーチ図柄と共通する中図柄、又はリーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に停止させて当落を報知する演出である。
なお、詳細な説明は省略するが、このようなリーチ演出には、演出図柄の他に、キャラクタやアイテムといった他の表示オブジェクトが用いられる。また、以下の説明では、リーチ演出が行われる変動演出において、リーチが成立するまでに行われる演出を「リーチ前演出」と呼ぶ場合がある。
リーチ演出の種類については後に詳述するが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「323」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってリーチ演出が行われない場合には、ハズレを報知すべくバラケ目(例えば「629」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示すリーチハズレ目またはバラケ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレ(大当たり遊技が実行されないこと)を報知するハズレ報知演出が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は大当たり遊技が実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、所定の確定時間(例えば0.6秒間)だけ第1特別図柄および演出図柄が停止表示されるとその第1特別図柄判定が行われて、第1特別図柄の次の変動表示が直ちに開始される。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、第1特別図柄の変動表示中に大抵はリーチ演出が実行され、大当たりを報知すべくゾロ目(例えば「333」)を示す3つの演出図柄が擬似停止し、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、これら3つの演出図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たり(大当たり遊技が実行されること)を報知する当たり報知演出が実行される。この当たり報知演出が実行された場合、大当たり遊技が実行される。
[表示画面70の画面構成]
図2には、通常遊技状態における表示画面70の画面構成が例示されている。通常遊技状態で遊技が制御されているときには、図2に例示されるように、保留アイコン表示領域71、当該アイコン表示領域72、及び演出図柄表示領域73が表示画面70上に形成される。演出図柄表示領域73は、上述したように、左列の図柄列を構成する左図柄と、中列の図柄列を構成する中図柄と、右列の図柄列を構成する右図柄とが表示される表示領域である。
<保留アイコン表示領域71>
保留アイコン表示領域71(図2参照)は、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留アイコンが表示される表示領域である。遊技機1では、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった、特別図柄判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口21に遊技球が入賞した場合には、第1特別図柄判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。
このように、第1特別図柄判定の権利が保留された場合、保留アイコン表示領域71には、第1特図保留表示器44が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図2には、第1特別図柄判定の保留数が「2」であることを示唆するために、保留アイコン表示領域71に2個の保留アイコンが表示された状態が例示されている。
なお、後述するSPSPリーチ(図6(G)参照)といった高信頼度のリーチ演出が行われているときに保留アイコン表示領域71に保留アイコンを表示していると、リーチ演出に用いる表示領域が制限されるだけでなく、保留アイコンの表示がリーチ演出の興趣性を低下させる可能性がある。このため、本実施形態の遊技機1では、リーチ前演出中や後述するノーマルリーチ中、キャラリーチ中は保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを表示する一方、SPリーチ中やSPSPリーチ中、ストーリーリーチ中は、保留アイコン表示領域71を構成する表示オブジェクトや保留アイコンを表示しないといった構成が採用されている。
また、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的に第2始動口22に遊技球が入賞することがない。このため、通常遊技状態では、基本的には、第2特別図柄判定の権利が保留されることもなく、表示画面70に第2特別図柄判定に係る保留アイコンが表示されたり、この保留アイコンを表示するための表示領域が形成されたりすることはない。
<当該アイコン表示領域72>
当該アイコン表示領域72は、第1特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像としての当該アイコンを表示する表示領域である。当該アイコンは、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って当該アイコン表示領域72に表示され、例えば、第1特別図柄が停止表示されるタイミングで当該アイコン表示領域72から消去される。ただし、当該アイコンの消去タイミングはこれに限定されるものではなく、第1特別図柄の変動表示中に当該アイコンを消去してもよく、例えば、後述するSPSPリーチ発展時やSPSPリーチの途中で当該アイコンを消去するようにしてよい。
ところで、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ特別図柄判定の権利が保留されていない状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、第1特別図柄の変動表示の開始に伴い、当該アイコン表示領域72に当該アイコンが表示される。一方、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されている状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する図柄の変動表示が終了すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(当該アイコン表示領域72に最も近い位置に表示されている保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の実行に応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、最先の保留アイコンが保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72へシフトして、新たな当該アイコンとして表示されることになる。このように、当該アイコン表示領域72にシフトした保留アイコン(ここでは、当該アイコン)は、保留アイコン表示領域71に表示されていたときに比べて大きく表示される(図2参照)。このため、遊技者に対して、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンよりも、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに注目させることが可能である。
なお、上記最先の保留アイコンとは異なる他の保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されている場合、当該アイコン表示領域72への最先の保留アイコンのシフトに伴い、保留アイコン表示領域71において、他の保留アイコンが当該アイコン表示領域72へ近づく方向へシフトする。ここまでの説明から明らかなように、遊技機1では、保留アイコン表示領域71に表示されていた保留アイコンに対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域72に表示される場合があるため、以下の説明では、保留アイコンと当該アイコンとを区別しない場合には、これらを総称して単に「アイコン」と呼ぶ場合がある。
(アイコン変化演出について)
ところで、保留アイコンは、通常は白色の保留アイコン(デフォルトの保留アイコン)として表示される。これに対して、保留アイコン表示領域71に保留アイコンが表示されているときにその保留アイコンの色が変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。このアイコン変化演出が行われた場合、白色の保留アイコンが、青色、緑色、赤色といった大当たり信頼度を示唆する色の保留アイコンに変化する。ここで例示した大当たり信頼度を示唆する色は、大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並んでいる。赤色は、その赤色の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となる場合や、「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定される場合に選択され易い。緑色は、「大当たり」となる場合や「ハズレ」となるものの特別図柄の変動時間が中程度の時間に設定される場合に選択され易い。青色は、「ハズレ」となる場合や「ハズレ」であって且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定される場合に選択され易い。本実施形態では、白色の保留アイコンの大当たり信頼度が約1%に設定され、青色の保留アイコンの大当たり信頼度が約3%に設定され、緑色の保留アイコンの大当たり信頼度が約15%に設定され、赤色の保留アイコンの大当たり信頼度が約45%に設定されている。
なお、ここでは、保留アイコンが保留アイコン表示領域71に表示されているときにその表示色が1回だけ変化するアイコン変化演出が行われる場合を例に説明したが、本実施形態の遊技機1では、他のアイコン変化演出が行われる場合もある。すなわち、例えば、白色の保留アイコンが、保留アイコン表示領域71に表示されているときに、青色の保留アイコンに変化し、更に緑色の保留アイコンに変化するというように、1つの保留アイコンを対象としてその保留アイコンの表示色が複数回変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコン表示領域71から当該アイコン表示領域72にシフトした白色の保留アイコンが当該アイコンとして表示されているときに、その表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、保留アイコン表示領域71に表示されている保留アイコンの表示色が変化し、その後、その保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトして当該アイコンとして表示されているときにその表示色が変化するというように、保留アイコン表示領域71と当該アイコン表示領域72の両方でアイコンの表示色が変化するアイコン変化演出が行われる場合もある。また、保留アイコンが最初から白色以外の表示色(例えば青色)で表示されるアイコン変化演出や、その初期色が白色以外である保留アイコンの表示色を変化させるアイコン変化演出が行われる場合もある。
このように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄判定の権利が保留されていることを示す保留情報を表示画面70に表示し、その保留情報の表示態様を変化させることが可能である。なお、以下の説明では、表示色が白色以外の色である保留アイコンや当該アイコンを「特別アイコン」と呼んで、表示色が白色である通常の保留アイコンや当該アイコンと区別する場合がある。
[保留情報の表示制御に関する変形例]
なお、保留情報の表示制御は、本実施形態で例示するものに限らず、以下のようなものであってもよい。すなわち、本実施形態では、説明の便宜上、アイコン(保留アイコンと当該アイコン)の表示色が白色、青色、緑色、及び赤色の4色である場合を例に説明するが、他の実施形態では、赤色よりも更に大当たり信頼度が高いことを示唆する金色や、「大当たり」となる場合にしか選択されない虹色といった他の色が用意されていてもよい。
また、本実施形態では、アイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示色を変化させるアイコン変化演出を行う場合を例に説明するが、アイコン変化演出は、アイコンの表示態様を変化させる演出であれば本実施形態で例示される演出に限らず、アイコンの形状や大きさを変化させるアイコン変化演出、アイコンの形状や大きさに加えて表示色を変化させるアイコン変化演出等であってもよい。
また、本実施形態では、保留アイコン表示領域71に表示された保留アイコンを対象とするアイコン変化演出に加えて、当該アイコン表示領域72に表示された当該アイコンを対象とするアイコン変化演出を実行可能な場合について説明するが、他の実施形態では、当該アイコン表示領域72を設けることなく(当該アイコンを表示することなく)、前者のアイコン変化演出のみを実行可能な構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、保留情報としての保留アイコンを表示画面70に表示して、その保留アイコンの表示色を変化させる場合を例に説明する。これに対して、他の実施形態では、例えば、発光色を変更可能な4つのカラーLEDを設けて第1特別図柄判定の保留数と同数のLEDを点灯させ、いずれかのLEDの発光色を変化させることによって、保留情報の表示態様を変化させるようにしてもよい。
[第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れ]
次に、図6を参照しつつ、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れについて説明する。ここで、図6は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴う演出の流れを例示する説明図である。
通常遊技状態のときに第1特別図柄判定が実行されると、第1特別図柄表示器41では、第1特別図柄が変動表示され、第1特別図柄判定の結果を示す第1特別図柄が停止表示される。これに対して、表示画面70では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、演出図柄表示領域73(図2参照)における3つの図柄列の変動表示が開始される(図6(A)参照)。具体的には、演出図柄表示領域73には、例えば「1」~「9」の数字が下から上へ縦方向に連続して記された演出図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、図15(A)及び(B)に例示されるように、これらの図柄列(例えば、左列、中列、及び、右列)が上から下へスクロールするように、3つの図柄列のスクロール表示が開始される。
ここで、第1特別図柄の変動表示開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、リーチ演出を実行しないことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示の終盤でバラケ目(例えば「458」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出が行われる(図6(B)参照)。
一方、第1特別図柄判定の結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であるもののリーチ演出を行うことが決定されている場合、すなわち、第1特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出が実行される変動パターンが選択されている場合、第1特別図柄の変動表示中に、1又は複数のリーチ演出が行われる。リーチ演出が行われる場合、先ずはノーマルリーチ演出(ノーマルリーチ)が行われる(図6(D)参照)。このノーマルリーチが行われる場合、ノーマルリーチの開始に先立って、演出図柄表示領域73にある左図柄を有効ライン上に擬似停止させ、左図柄と共通する右図柄が有効ライン上へと移動するように右列の図柄列を低速でスクロール表示させるリーチ前演出が行われる(図6(C)参照)。そして、このリーチ前演出が行われた結果として、互いに共通する左図柄および右図柄が有効ライン上に擬似停止するとリーチ成立となり、有効ライン上にリーチ図柄として擬似停止している左図柄および右図柄と共通する中図柄がこれらのリーチ図柄の間に停止することを期待させるように中列の図柄列を変動表示するノーマルリーチが行われる。
なお、リーチが成立していない状態で演出図柄が変動表示されるリーチ前演出中には、当たり報知演出が実行される可能性があることを予告する予告演出が実行されることがある。この予告演出としては、例えば、セリフ予告演出やステップアップ予告演出が例として挙げられる。セリフ予告演出は、例えば、所定のキャラクタがセリフを発する様子を表す演出表示を含む演出であり、そのセリフの内容や表示色によって大当たり信頼度を示唆する演出である。ステップアップ予告演出は、所定の段階数以下のいずれかの段階まで段階的に変化可能な演出であって、最終的に何段階目まで演出が変化するかによって、大当たり信頼度を示唆する演出である。
ただし、この種の予告演出は、リーチ前演出中に限らず、リーチ成立時や上記5種類のリーチ演出のうちのいずれかのリーチ演出中に実行される場合もある。例えば、多数のキャラクタが表示画面70上を所定方向に移動する様子を表す群予告と呼ばれる予告演出がリーチ成立時に実行される場合がある。また、第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン35の操作に応じて所定のカットイン画像を表示する演出であって、カットイン画像の種類によって大当たり信頼度を示唆するカットインと呼ばれる演出がSPSPリーチの終盤で実行される場合がある。
本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、ノーマルリーチを含めて、キャラリーチ(キャラリーチ演出)、SPリーチ(SPリーチ演出)、SPSPリーチ(SPSPリーチ演出)、及びストーリーリーチ(ストーリーリーチ演出)の5種類のリーチ演出が用意されている。
上述したノーマルリーチ(図6(D)参照)は、上記5種類のリーチ演出の中で大当たり信頼度が最も低いリーチ演出である(例えば、大当たり信頼度:約1%)。このノーマルリーチは、後述するSPリーチやSPSPリーチ、ストーリーリーチに比べて演出実行時間が短いリーチ演出であり、リーチが成立すると、先ずはノーマルリーチが行われる。このノーマルリーチ中は、1回の第1特別図柄の変動表示中に複数回の演出図柄の変動表示が行われているように見せ掛ける擬似連演出が行われる場合がある。この擬似連演出については、図7等に基づいて後に詳述する。
例えば、第1特別図柄の変動表示の開始時に、ノーマルリーチで当落を報知する演出図柄の変動演出パターンが設定されている場合、ノーマルリーチの終盤で当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が行われる(図6(E)参照)。具体的には、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、リーチ図柄(例えば、左2図柄と右2図柄)と同じ中図柄(例えば、中2図柄)を有効ライン上に擬似停止させることでゾロ目(例えば「222」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させた後に、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄をそのまま本停止させる当たり報知演出が行われる。一方、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、リーチ図柄(例えば、左2図柄と右2図柄)とは異なる中図柄(例えば、中3図柄)を有効ライン上に擬似停止させることでリーチハズレ目(例えば「232」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させた後に、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、これら3つの演出図柄をそのまま本停止させるハズレ報知演出が行われる。
一方、ノーマルリーチから他のリーチ演出に発展する変動演出パターンが設定されている場合、以下のような演出が行われる。例えば、ノーマルリーチ(図6(D)参照)からキャラリーチ(図6(I)参照)に発展してキャラリーチにて当落を報知する変動演出パターンが設定されている場合、ノーマルリーチの終盤でキャラリーチへの発展を示唆する所定の発展示唆演出が行われると共に中列の図柄列の高速スクロールが再開されて、キャラリーチへとリーチ演出が発展する。図には示されていないが、このキャラリーチでは、例えば、表示画面70の中央領域にて所定のキャラクタが図柄揃い、或いは、図6(G)に例示されるSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)への発展を期待させる所定の演出表示が行われる。すなわち、ノーマルリーチからキャラリーチへと発展すると、キャラリーチで当落報知演出が実行される場合(図6(I)及び(H)参照)と、キャラリーチからSPSPリーチに発展する場合(図6(I)及び(G)参照)と、キャラリーチからストーリーリーチに発展する場合(図6(I)及び(G)参照)と、がある。
キャラリーチは、上記5種類のリーチ演出の中でノーマルリーチの次に大当たり信頼度が低いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約2%)、大抵の場合、キャラリーチから他のリーチ演出(ここでは、SPSPリーチまたはストーリーリーチ)に発展せずにキャラリーチにてハズレ報知演出(図6(H)参照)が行われるが、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であれば、キャラリーチにて当たり報知演出(図6(H)参照)が行われる場合もある。また、キャラリーチから他のリーチ演出(本実施形態では、SPSPリーチまたはストーリーリーチ)に発展する変動演出パターンが設定されている場合には、キャラリーチからSPSPリーチ(図6(G)参照)またはストーリーリーチ(図6(G)参照)にリーチ演出が発展することになる。
一方、第1特別図柄の変動表示の開始時に設定された変動演出パターンによっては、ノーマルリーチ(図6(D)参照)からSPリーチ(図6(F)参照)へとリーチ演出が発展する場合もある。ここで、SPリーチは、キャラリーチよりも大当たり信頼度が高いものの、SPSPリーチやストーリーリーチよりも大当たり信頼度が低いリーチ演出である(例えば、大当たり信頼度:約13%)。ノーマルリーチからSPリーチに発展する場合、以下のような演出が行われる。すなわち、リーチ図柄と同じ中図柄が有効ライン上を通過した後に中列の図柄列の高速スクロールが再開され、有効ライン上に擬似停止しているリーチ図柄(左図柄および右図柄)が、リーチ状態を維持したまま縮小されつつ、表示画面70の左上方領域および右上方領域へとそれぞれ移動する(図18(B)及び(C)参照)。そして、表示画面70の中央領域にSPリーチ演出画像が表示されて(図18(D)参照)、大当たりを期待させる所定の演出表示が行われる。
このSPリーチへと発展すると、SPリーチで当落報知演出が実行される場合(図6(F)及び(H)参照)と、SPリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)へとリーチ演出が発展する場合(図6(F)及び(G)参照)と、がある。なお、上記の通り、SPリーチの大当たり信頼度は相対的に低いため、SPリーチで当たり報知演出が実行されたり、SPリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展したりする可能性は低めであり、SPリーチでハズレ報知演出が実行され易いという特徴がある。
ここまで、ノーマルリーチからキャラリーチへとリーチ演出が発展する場合や、ノーマルリーチからSPリーチへとリーチ演出が発展する場合の演出の流れについて説明したが、第1特別図柄の変動開始時に選択される第1特別図柄の変動パターンによっては、ノーマルリーチ(図6(D)参照)からキャラリーチやSPリーチを経由せずに、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)へとリーチ演出が直接発展(直発展)する場合もある(図6(D)及び(G)参照)。
ここで、ストーリーリーチ(図6(G)参照)は、図6に例示される上記5種類のリーチ演出の中で大当たり信頼度が最も高いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約45%)、SPSPリーチ(図6(G)参照)は、ストーリーリーチの次に大当たり信頼度が高いリーチ演出(すなわち、大当たり信頼度がSPリーチよりも高くストーリーリーチよりも低いリーチ演出)である(例えば、大当たり信頼度:約27%)。
詳細な説明は省略するが、SPSPリーチでは、表示画面70にSPSPリーチ演出画像が表示されて、例えば、自キャラと敵キャラとがバトルするバトル演出が実行される。そして、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、自キャラが敵キャラに勝利する勝利演出および当たり報知演出が実行され、「ハズレ」である場合は、自キャラが敵キャラに敗北する敗北演出およびハズレ報知演出が実行される。
なお、後に詳述するが、ノーマルリーチへと発展した場合に、表示画面70における右下方の表示領域にパワーアイコン(所定の演出画像の一例)が表示される場合がある(例えば、図15(D)参照)。このパワーアイコンは、敵キャラとのバトルを行う自キャラのパワーの溜まり具合を示すアイコンであって、「00」~「100」のうちのいずれかの数字を示すアイコンである。ノーマルリーチ中には、このパワーアイコンが示す数字を増加させる増加演出(変化表示の一例)が実行され、自キャラのパワーがMAXに到達した場合(MAX到達の場合)、すなわち、パワーアイコンが示す数字が「100」に到達した場合、その時点で、ノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)への発展が確定する。図17(B)~(E)には、パワーアイコンが示す数字が「100」に到達したことに応じて、ノーマルリーチからSPSPリーチへとリーチ演出が発展する様子が例示されている。
一方、パワーアイコンが示す数字がノーマルリーチ中にMAXに到達しなかった場合(MAX非到達の場合)は、ノーマルリーチ中に当落報知演出が実行される場合(図6(D)及び(H)参照)と、ノーマルリーチからキャラリーチに発展する場合(図6(D)及び(I)参照)と、ノーマルリーチからSPリーチに発展する場合(図6(D)及び(F)参照)と、がある。
ここで、パワーアイコンが表示された状態でSPリーチに発展すると、このパワーアイコンが示す数字を増加させる増加演出がSPリーチ中にも実行され、パワーアイコンが示す数字がSPリーチ中にMAX(本実施形態では「100」)に到達した場合は、SPリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展し(図6(F)及び(G)参照)、パワーアイコンが示す数字がSPリーチ中にMAXに到達しなかった場合は、SPリーチで当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が実行されることになる(図6(F)及び(H)参照)。
一方、パワーアイコンが表示された状態でキャラリーチに発展すると、キャラリーチとして、所定のキャラクタがMAXの文字を含むアイコン(MAXアイコン)の獲得を狙う様子を表すリーチ演出が実行される場合がある。ここで、所定のキャラクタが獲得したMAXアイコンを表示するMAXアイコン表示演出が行われた場合は、このMAXアイコンがパワーアイコンへと移動してパワーアイコンが示す数字を「100」に変化させる変化演出表示が行われ、その後は、キャラリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)へと発展することになる(図6(I)及び(G)参照)。逆に、所定のキャラクタがMAXアイコンを獲得できずにMAXアイコンが非表示となった場合は、キャラリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)へと発展することはなく、キャラリーチにて当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が実行されることになる(図6(I)及び(H)参照)。
[擬似連演出について]
次に、図7を参照しつつ、擬似連演出について説明する。ここで、図7は、擬似連演出について説明するための説明図である。本実施形態の遊技機1では、リーチ成立前、或いは、リーチ成立後において、擬似連演出が実行される場合がある。擬似連演出は、1回の特別図柄(例えば、第1特別図柄)の変動表示中において、演出図柄の変動表示が複数回行われたように見せ掛けるための演出であり、本実施形態では、擬似連演出として、中7図柄(数字が7である中列の演出図柄)を含む、左図柄、中図柄、及び、右図柄の3つの演出図柄を擬似停止表示する演出が行われる(例えば、図15(H)参照)。
なお、図7において、特別図柄の「変動」は、通常遊技状態のときに行われる第1特別図柄の変動表示を意味し、特別図柄の「停止」は、第1特別図柄の変動表示に続いて行われる第1特別図柄の停止表示を意味するものとする。また、演出図柄の「変動」は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示を意味し、演出図柄の「擬似停止」は、上記の擬似連演出を意味し、演出図柄の「停止」は、演出図柄の本停止を意味するものとする。
(擬似連演出が実行されない場合)
図7(A)には、擬似連演出が実行されない場合の演出図柄の変動表示が例示されている。擬似連演出が実行されない場合、図7(A)に例示されるように、1回の第1特別図柄の変動表示中に演出図柄の変動表示が1回行われる。このように、擬似連演出が実行されない場合は、大当たり信頼度が相対的に低く(例えば、大当たり信頼度:約1%)、大抵の場合、リーチ無し演出(リーチ演出を含まない変動演出)が行われてハズレ報知演出が実行されたり(図6(A)及び(B)参照)、或いは、リーチ演出が実行されたとしても大当たり信頼度が低いノーマルリーチやキャラリーチしか実行されずに、これらの低信頼度リーチでハズレ報知演出が実行されたりすることになる。
(擬似2連目まで発展する擬似連演出が実行される場合)
図7(B)には、1回の特別図柄の変動表示中に擬似連演出が1回だけ実行される場合の演出図柄の変動表示が例示されている。本実施形態の遊技機1では、1回の第1特別図柄の変動表示中に擬似連演出が1回だけ実行された場合の大当たり信頼度が、擬似連演出が実行されない場合に比べると高いものの、約6%という比較的低い確率に設定されている。
1回の第1特別図柄の変動表示中に1回の擬似連演出が実行される場合は、図7(B)に例示されるように、第1特別図柄の変動表示が開始されてから(第1特別図柄の変動時間よりも短い)所定時間を掛けて、演出図柄に係る擬似1連目の変動演出である第1短変動が行われ、この第1短変動に続いて擬似連演出が実行される。この擬似連演出は、本実施形態では、中7図柄を含む3つの演出図柄を所定時間(例えば、3秒間)擬似停止表示する演出として構成されており、擬似連演出の開始から所定時間が経過すると、3つの図柄列の変動表示(例えば、スクロール表示)が再開されて、演出図柄に係る擬似2連目の変動演出である第2短変動が開始される。図15(H)及び(I)には、第1短変動に続く擬似連演出が実行されたことに応じて、擬似2連目の変動演出が開始される様子が例示されている。
図7(B)に例示されるように、変動演出が擬似3連目以降に発展しない場合は、第2短変動が最終の短変動となることから、第1特別図柄の変動表示の途中から第1特別図柄の変動表示が終了するまでの期間に亘って、第2短変動が継続することになる。
なお、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態で遊技が制御されているときに行われる第1特別図柄の変動表示に関して、リーチ演出が実行されない(リーチ無し演出が実行される)第1特別図柄の変動パターンが選択された場合には、擬似連演出を実行せず、リーチ演出が実行される(リーチ有り演出が実行される)第1特別図柄の変動パターンが選択された場合の一部に関して、1又は複数回の擬似連演出を実行するといった構成が採用されている。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に擬似連演出が実行された場合は、何かしらのリーチ演出が実行されることになる。また、リーチ演出の開始前には擬似連演出が実行されず、リーチ演出(例えば、図6(D)に例示されるノーマルリーチ中)の実行中に擬似連演出が実行される場合もある。
図7(B)に例示されるように、第2短変動が最終の短変動となる場合は、第2短変動においてリーチ演出が行われることになる。このため、擬似2連目の変動演出である第2短変動に掛かる時間の方が、擬似1連目の変動演出である第1短変動に掛かる時間よりも長くなり易いという特徴がある(図7(B)参照)。
(擬似3連目まで発展する擬似連演出が実行される場合)
図7(C)には、1回の第1特別図柄の変動表示中に擬似連演出が2回実行される場合の演出図柄の変動表示が例示されている。本実施形態の遊技機1では、1回の第1特別図柄の変動表示中に擬似連演出が2回実行された場合の大当たり信頼度が、約20%という相対的に高い確率に設定されている。
1回の第1特別図柄の変動表示中に2回の擬似連演出が実行される場合は、図7(B)に基づいて上述した1回の擬似連演出が実行される場合と同様に、先ずは第1短変動が行われ、この第1短変動に続いて、1回目の擬似連演出が実行される(図7(C)参照)。この1回目の擬似連演出は、図7(B)に基づいて上述したものと同様の擬似連演出であり、1回目の擬似連演出の開始から所定時間が経過すると、3つの図柄列の変動表示(例えば、スクロール表示)が再開されて、演出図柄に係る擬似2連目の変動演出である第2短変動が開始される(例えば、図15(H)及び(I)参照)。
図7(C)に例示されるように、変動演出が最終的に擬似3連目まで発展する場合は、第2短変動に続いて2回目の擬似連演出が実行される(例えば、図16(D)参照)。そして、この2回目の擬似連演出の開始から所定時間が経過すると、3つの図柄列の変動表示(例えば、スクロール表示)が再開されて、演出図柄に係る擬似3連目の変動演出である第3短変動が開始される(図7(C)、図16(E)参照)。図7(C)に例示されるように、この第3短変動は、第1特別図柄の変動表示の途中から第1特別図柄の変動表示が終了するまで継続される。
なお、本実施形態の遊技機1には、1回の第1特別図柄の変動表示中に実行される擬似連演出の回数が多くなるほど、大当たり信頼度が相対的に高いリーチ演出(例えば、SPSPリーチやストーリーリーチ)に発展し易いという特徴がある。このため、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に2回の擬似連演出が実行された場合は、例えば、ノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展したり、ノーマルリーチからSPリーチ(又はキャラリーチ)に発展したりして、その後に、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展することがある。本実施形態の遊技機1は、ノーマルリーチ(図6(D)参照)中に1回または2回の擬似連演出を実行することが可能であり、ノーマルリーチ中に擬似連演出を実行することによって、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
なお、本実施形態の遊技機1は、例えば、ノーマルリーチ中に2回の擬似連演出が実行された場合は、ノーマルリーチから、ノーマルリーチよりも大当たり信頼度が高いリーチ演出(高信頼度リーチ)の必ず発展するという構成が採用されている。このため、高信頼度リーチが行われる第3短変動(図7(C)参照)に掛かる時間は、図7(B)に基づいて上述した第2短変動に掛かる時間よりも長くなり易く、また、同一変動内で行われる第1短変動や第2短変動に掛かる時間よりも長いという特徴がある(図7(B)及び(C)参照)。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態の遊技機1では、1回の第1特別図柄の変動表示中に、この第1特別図柄の変動時間よりも短い時間を掛けて演出図柄を変動表示する複数回の短変動表示が実行される場合があり、1回の第1特別図柄の変動表示中に実行される短変動表示の回数が多いほど、大当たり遊技が実行され易いといった構成が採用されている。このため、遊技者は、同一変動内で行われる短変動表示の回数がより多くなることを期待しながら遊技を楽しむことができ、また、短変動表示の回数に基づいて大当たり信頼度がどの程度であるかを認識することが可能である。
[演出モードについて]
図には示されていないが、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態で遊技が制御されているときにサブCPU91によって制御される演出に係る演出モードとして、通常演出モードと、第1演出モードと、第2演出モードと、が用意されており、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、通常演出モードから第1演出モード(又は第2演出モード)へと演出モードが変化する場合がある。すなわち、第1特別図柄の変動表示が開始されてから(第1特別図柄の変動時間よりも短い)所定時間が経過するまでは、通常演出モードで演出が制御され、所定時間が経過して以降は、第1演出モード(又は第2演出モード)で演出が制御される場合がある。
本実施形態の遊技機1では、例えば、第1特別図柄の変動時間が第1時間である第1の変動パターンが選択された場合は、通常演出モードから第1演出モードへと演出モードを変化させ、第1特別図柄の変動時間が第2時間である第2の変動パターンが選択された場合は、通常演出モードから第2演出モードへと演出モードを変化させることが予め設定されている。サブCPU91は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始時にメイン制御基板80から送信される変動開始コマンドに基づいて第1特別図柄の変動パターンを特定し、その特定結果に基づいて演出モードを制御する。
なお、詳細な説明は省略するが、通常演出モードから第1演出モード(又は第2演出モード)へと演出モードが変化すると、表示画面70に全画面表示される背景画像、演出図柄の変動表示に伴ってスピーカ38から出力される演出音(変動演出音)、演出図柄の表示態様等が変化することになる。ただし、本実施形態では、通常演出モード、第1演出モード、第2演出モードに関して大当たり信頼度に差異がなく、通常演出モードから第1演出モードへと演出モードが変化したり、通常演出モードから第2演出モードへと演出モードが変化したりしても、大当たり信頼度が変化する(高くなる)ことはない。
その一方で、第1演出モードで演出が制御されているときには、通常演出モードや第2演出モードで演出が制御されているときには実行されない第1演出モードに特有の専用演出が実行され、第2演出モードで演出が制御されているときには、通常演出モードや第1演出モードで演出が制御されているときには実行されない第2演出モードに特有の専用演出が実行される、という特徴がある。
[モード専用演出について]
次に、図8を参照しつつ、第1演出モードの専用演出および第2演出モードの専用演出について説明する。ここで、図8は、第1演出モードおよび第2演出モードにおける演出の流れについて説明するための説明図である。
<第1演出モードの専用演出>
本実施形態の遊技機1では、図8(B),(C),(E)に例示されるように、第1演出モードの専用演出として、第1演出モード移行演出、第1演出モード専用予告演出、及び、第1演出モード専用ミッション演出が用意されている。
第1演出モード移行演出は、通常演出モードから第1演出モードへと演出モードが変化することを報知する演出であり、本実施形態では、例えば、「123」といった順目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示する演出である。通常遊技状態における第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されると(図8(A)参照)、左1図柄、右3図柄、中2図柄を順番に擬似停止させる第1演出モード移行演出(図8(B)参照)が実行される場合があり、この第1演出モード移行演出が実行されたことを契機として、第1演出モード専用予告演出(図8(C)参照)が開始される。
図11および図12に基づいて後に詳述するが、第1演出モード専用予告演出(第1演出の一例:図8(C)参照)は、第1演出モード専用ミッション演出(図8(E)参照)に発展するか否かを予告する演出であり、第1演出モード専用予告演出の演出結果によって、第1演出モード専用ミッション演出に発展する場合(図8(C)及び(E)参照)と、第1演出モード専用ミッション演出に発展せずにハズレ報知演出が実行される場合(図8(C)及び(D)参照)と、がある。
第1演出モード専用ミッション演出(図8(E)参照)は、第1演出モードで演出が制御されているときにしか実行されないミッション演出であり、前段演出および後段演出から構成されている。ここで、前段演出は、所定のキャラクタがミッションを行う様子を表す演出である。後段演出は、そのミッションの成否を報知する演出であり、前段演出に続いて(ミッション成功を報知する)後段演出が実行される成功パターンの第1演出モード専用ミッション演出が実行される場合と、前段演出に続いて(ミッション失敗を報知する)後段演出が実行される失敗パターンの第1演出モード専用ミッション演出が実行される場合と、がある。
このように、第1演出モード専用ミッション演出として、成功パターンおよび失敗パターンが用意されており、成功パターンの第1演出モード専用ミッション演出が実行されると当たり報知演出が実行され(図8(E)及び(F)参照)、失敗パターンの第1演出モード専用ミッション演出が実行されるとハズレ報知演出が実行される(図8(E)及び(D)参照)。このため、遊技者は、第1演出モード専用ミッション演出を構成する後段演出の演出内容に基づいて、当たり報知演出が実行されるか否かを容易に認識することができる。
<第2演出モードの専用演出>
本実施形態の遊技機1では、図8(G),(H),(J)に例示されるように、第2演出モードの専用演出として、第2演出モード移行演出、第2演出モード専用予告演出、及び、第2演出モード専用ミッション演出が用意されている。
第2演出モード移行演出は、通常演出モードから第2演出モードへと演出モードが変化することを報知する演出であり、本実施形態では、例えば、「321」といった逆順目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示する演出である。通常遊技状態における第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されると(図8(A)参照)、左3図柄、右1図柄、中2図柄を順番に擬似停止させる第2演出モード移行演出(図8(G)参照)が実行される場合があり、この第2演出モード移行演出が実行されたことを契機として、第2演出モード専用予告演出(図8(H)参照)が開始される。
図9および図10に基づいて後に詳述するが、第2演出モード専用予告演出(第2演出の一例:図8(H)参照)は、第2演出モード専用ミッション演出(図8(J)参照)に発展するか否かを予告する演出であり、第2演出モード専用予告演出の演出結果によって、第2演出モード専用ミッション演出に発展する場合(図8(H)及び(J)参照)と、第2演出モード専用ミッション演出に発展せずにハズレ報知演出が実行される場合(図8(H)及び(I)参照)と、がある。
第2演出モード専用ミッション演出(図8(J)参照)は、第2演出モードで演出が制御されているときにしか実行されないミッション演出であり、第1演出モード専用ミッション演出と同様に、前段演出および後段演出から構成されている。ここで、前段演出は、所定のキャラクタがミッションを行う様子を表す演出である。後段演出は、そのミッションの成否を報知する演出であり、前段演出に続いて(ミッション成功を報知する)後段演出が実行される成功パターンの第2演出モード専用ミッション演出が実行される場合と、前段演出に続いて(ミッション失敗を報知する)後段演出が実行される失敗パターンの第2演出モード専用ミッション演出が実行される場合と、がある。
このように、第2演出モード専用ミッション演出として、成功パターンおよび失敗パターンが用意されており、成功パターンの第2演出モード専用ミッション演出が実行されると当たり報知演出が実行され(図8(J)及び(F)参照)、失敗パターンの第2演出モード専用ミッション演出が実行されるとハズレ報知演出が実行される(図8(J)及び(I)参照)。このため、遊技者は、第2演出モード専用ミッション演出を構成する後段演出の演出内容に基づいて、当たり報知演出が実行されるか否かを容易に認識することができる。
本実施形態では、第1演出モード専用ミッション演出(図8(E)参照)および第2演出モード専用ミッション演出(図8(J)参照)の大当たり信頼度が、いずれも、ノーマルリーチやキャラリーチよりも高い約10%に設定されている。このため、たとえ、第1演出モード専用ミッション演出や第2演出モード専用ミッション演出には発展しないとしても、第1演出モード移行演出や第2演出モード移行演出を実行したり、これらのモード移行演出に続いて第1演出モード専用予告演出(又は第2演出モード専用予告演出)を実行したりすることによって、大当たりに対する遊技者の期待感を適度に高めることが可能である。
このように、本実施形態の遊技機1では、図6に基づいて上述した5種類のリーチ演出が実行されない場合であっても当たり報知演出が実行されることがあり、第1演出モードの専用演出や第2演出モードの専用演出を実行することによって、リーチが成立しない場合であっても大当たりを遊技者に期待させることができ、演出図柄によるリーチが成立しない期間が長く続くことに起因して大当たりに対する遊技者の期待感が著しく低下するといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
なお、本実施形態の遊技機1は、第1演出モード移行演出(又は第2演出モード移行演出)に先立って、1又は複数回の擬似連演出が実行される場合があり、擬似連演出が実行されない場合(図7(A)参照)、1回の擬似連演出が実行される場合(図7(B)参照)、2回の擬似連演出が実行される場合(図7(C)参照)の順に、第1演出モード移行演出(又は第2演出モード移行演出)の後に第1演出モード専用ミッション演出(又は第2演出モード専用ミッション演出)に発展する可能性が高くなるように構成されている。
このため、擬似連演出を実行してから第1演出モード移行演出(又は第2演出モード移行演出)を実行することによって、第1演出モード専用ミッション演出(又は第2演出モード専用ミッション演出)に発展することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(第2演出モード専用予告演出の具体例)
次に、図9および図10を参照しつつ、第2演出モード専用予告演出(図8(H)参照)の具体例について説明する。ここで、図9は、第2演出モード専用予告演出の流れについて説明するための説明図である。図10は、第2演出モード専用予告演出の複数の演出パターンを例示するタイムチャートである。通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始時には、メイン制御基板80からサブ制御基板90に変動開始コマンドが送信される。この変動開始コマンドには、第1特別図柄の変動パターンを示す情報が含まれており、サブCPU91は、この情報に基づいて、第2演出モードの専用演出に関して、以下の3つの演出パターンのいずれかを設定して、設定した演出パターンの演出の実行を画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に指示する場合がある。
ここで、1つ目の演出パターンは、図8(G),(H),(I)に例示されるように、第2演出モード移行演出および第2演出モード専用予告演出を実行してから、第2演出モード専用ミッション演出を実行することなく、ハズレ報知演出を実行する演出パターンである。2つ目の演出パターンは、図8(G),(H),(J),(F)に例示されるように、第2演出モード移行演出、第2演出モード専用予告演出、及び、第2演出モード専用ミッション演出を実行してから、当たり報知演出を実行する演出パターンである。3つ目の演出パターンは、図8(G),(H),(J),(I)に例示されるように、第2演出モード移行演出、第2演出モード専用予告演出、及び、第2演出モード専用ミッション演出を実行してから、ハズレ報知演出を実行する演出パターンである。
これら3つの演出パターンのうちのいずれかの演出パターンがサブCPU91によって設定された場合、第2演出モード専用予告演出として、以下のような演出が実行される。すなわち、例えば、「321」といった逆順目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示する第2演出モード移行演出(図8(G)参照)が実行されると、演出図柄の「小図柄短変動表示」が開始される(図9(A)参照)。
図7に基づいて上述した擬似連演出が実行される場合は、表示画面70上で各種の演出を行うための表示領域を確保するために、演出図柄が表示画面70における右上領域に小図柄表示される場合があるものの(例えば、図15(C)~(G)参照)、少なくとも擬似連演出が行われる前後においては、演出図柄表示領域73(図2参照)に演出図柄が大きく表示される(例えば、図15(H)~(I)参照)。これに対して、第2演出モード専用予告演出の実行中においては、演出図柄が表示画面70における右上方の領域において、終始小図柄表示される。また、図10に例示されるように、第2演出モード専用予告演出が実行される第2変動期間中においては、演出図柄の変動表示と擬似停止表示(図10中においては「擬似停」と表記)とが交互に繰り返されるため、演出図柄の変動表示は、今回の第1特別図柄の変動時間よりも短い時間を掛けて行われる短変動表示となっている。
上記の演出図柄の「小図柄短変動表示」(図9(A)参照)とは、表示画面70における右上方の領域において演出図柄を小図柄表示し、且つ、第1特別図柄の変動時間よりも短い時間を掛けて行われる、演出図柄の変動表示のことを言い、図10(A)~(D)には、図9(A)のステップで開始される演出図柄の「小図柄短変動表示」が、「短変動A」として表記されている。
図9(A)に例示される演出図柄の「小図柄短変動表示」(短変動A)が開始されると、自キャラが味方キャラを探索する様子を表すキャラ探索演出が実行される(図9(B)参照)。本実施形態では、短変動Aに伴うキャラ探索演出として、探索したものの味方キャラの発見に失敗する様子を表すキャラ探索演出(図10(B)~(D)における「探索(発見失敗)」参照)が実行される場合がある。この短変動Aに伴うキャラ探索演出は、図10(A)~(D)に例示されるように、短変動Aが開始されてから、短変動Aに続いて演出図柄が(小図柄表示されたままの状態で)擬似停止表示される期間(以下、「擬似停止期間」ともいう。)が終了するまでの6秒間において実行される。このことは、短変動B以降の短変動に伴ってキャラ探索演出を実行する場合についても同様である。
ここまで、味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出について説明したが、この味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出が実行された場合は、次の小図柄短変動表示においても、キャラ探索演出が実行される場合がある。すなわち、図9(A)及び(B)に例示される演出が実行された後に、図9(A)及び(B)に例示される演出が再度実行される場合がある。
図10(C)には、味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出が短変動Aに伴って実行された後に、同じく味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出が(短変動Aの次の)短変動Bでも実行される演出の流れが例示されている。また、図10(D)には、味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出が短変動Aに伴って実行された後に、同じく味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出が短変動Bでも実行され、更に、味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出が(短変動Bの次の)短変動Cでも実行される演出の流れが例示されている。
一方、図9(A)に例示される演出図柄の「小図柄短変動表示」(短変動A)が開始され、短変動Aに伴って、味方キャラの発見に成功するキャラ探索演出(図9(D)参照)が実行される場合もある。図10(A)には、短変動Aおよび(短変動Aに続く)演出図柄の擬似停止表示に伴って、味方キャラの1人であるキャラAの発見に成功するキャラ探索演出が実行される演出の流れが例示されている。
図10(A)には、味方キャラの発見に成功するキャラ探索演出が最も早く実行される演出パターンが例示されているが、味方キャラの発見に失敗するキャラ探索演出(図9(B)参照)が実行された後に、演出図柄の「小図柄短変動表示」が再開され(図9(C)参照)、この再開された小図柄短変動表示に伴って、味方キャラの発見に成功するキャラ探索演出(図9(D)参照)が実行される場合もある。
図10(B)には、味方キャラの発見に失敗する1回のキャラ探索演出が実行された後に、味方キャラの1人であるキャラBの発見に成功するキャラ探索演出が実行される演出の流れが例示されている。また、図10(C)には、味方キャラの発見に失敗する2回のキャラ探索演出が実行された後に、味方キャラの1人であるキャラCの発見に成功するキャラ探索演出が実行される演出の流れが例示されている。また、図10(D)には、味方キャラの発見に失敗する3回のキャラ探索演出が実行された後に、味方キャラの1人であるキャラDの発見に成功するキャラ探索演出が実行される演出の流れが例示されている。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態の遊技機1は、第2演出モード専用予告演出として、図10(A)~(D)のどの演出パターンで演出が進行したとしても、最終的には、味方キャラの発見に成功するキャラ探索演出が実行されるように構成されている。
図9(D)に例示されるように、味方キャラの発見に成功するキャラ探索演出が実行されると、図9(C)と同様に、小図柄短変動が再開され(図9(E)参照)、発見キャラ対応示唆演出が実行される(図9(F)参照)。この発見キャラ対応示唆演出は、当たり報知演出が実行されることを遊技者に期待させる期待演出であって、発見したキャラのアクションによって、第2演出モード専用予告演出(図8(H)参照)から第2演出モード専用ミッション演出(図8(J)参照)に発展するか否かを示唆する演出である。
この発見キャラ対応示唆演出には、図10に示されるように、キャラ探索演出によって発見される味方キャラの種類によって、第2演出モード専用ミッション演出に発展する発展期待度が異なっており、キャラDによる発見キャラ対応示唆演出、キャラCによる発見キャラ対応示唆演出、キャラBによる発見キャラ対応示唆演出、キャラAによる発見キャラ対応示唆演出の順に、第2演出モード専用ミッション演出に発展することを示唆する発見キャラ対応示唆演出の実行確率が高くなる(第2演出モード専用ミッション演出への発展期待度が高くなる)。すなわち、キャラAによる発見キャラ対応示唆演出が実行される場合が、第2演出モード専用ミッション演出に発展することが示唆される確率が最も高く、キャラBによる発見キャラ対応示唆演出、キャラCによる発見キャラ対応示唆演出、キャラDによる発見キャラ対応示唆演出の順に、第2演出モード専用ミッション演出に発展しないことを示唆する発見キャラ対応示唆演出の実行確率が高くなっていく。
なお、本実施形態では、キャラAの発見に成功するキャラ探索演出が実行された場合は、24秒間(=6秒×4)継続する短変動Bに伴ってキャラA対応示唆演出が実行され(図10(A)参照)、キャラBの発見に成功するキャラ探索演出が実行された場合は、18秒間(=6秒×3)継続する短変動Cに伴ってキャラB対応示唆演出が実行される(図10(B)参照)。また、キャラCの発見に成功するキャラ探索演出が実行された場合は、12秒間(=6秒×2)継続する短変動Dに伴ってキャラC対応示唆演出が実行され(図10(C)参照)、キャラDの発見に成功するキャラ探索演出が実行された場合は、6秒間(=6秒×1)継続する短変動Eに伴ってキャラD対応示唆演出が実行される(図10(D)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、図9~図10に基づいて説明したように、第2演出モードにおいて第1特別図柄が変動表示される第2変動期間中に、演出図柄の複数回の短変動表示(短変動A~短変動E)と、各キャラの発見キャラ対応示唆演出(期待演出の一例)と、を第2演出モードに特有の第2の演出パターンで行う第2演出モード専用予告演出(図10参照:第2演出の一例)を実行可能である。
図10の表記から明らかなように、本実施形態における第2演出モード専用予告演出には、味方キャラの発見に成功するキャラ探索演出の実行タイミングが早くなるほど、第2演出モード専用ミッション演出への発展期待度が高くなるという特徴がある。このため、遊技者は、より早い段階で味方キャラの発見に成功することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、図10の表記から明らかなように、本実施形態における第2演出モード専用予告演出には、発見したキャラに対応する対応示唆演出の実行時間が長くなるほど、第2演出モード専用ミッション演出への発展期待度が高くなるという特徴がある。このため、遊技者は、対応示唆演出の実行時間に基づいて、第2演出モード専用ミッション演出への発展期待度の高低を容易且つ感覚的に認識することが可能である。
(第1演出モード専用予告演出の具体例)
次に、図11および図12を参照しつつ、第1演出モード専用予告演出(図8(C)参照)の具体例について説明する。ここで、図11は、第1演出モード専用予告演出の流れについて説明するための説明図である。図12は、第1演出モード専用予告演出の複数の演出パターンを例示するタイムチャートである。通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示の開始時にメイン制御基板80から送信される変動開始コマンドには、第1特別図柄の変動パターンを示す情報が含まれており、サブCPU91は、この情報に基づいて、第1演出モードの専用演出に関して、以下の3つの演出パターンのいずれかを設定して、設定した演出パターンの演出の実行を画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に指示する場合がある。
ここで、1つ目の演出パターンは、図8(B),(C),(D)に例示されるように、第1演出モード移行演出および第1演出モード専用予告演出を実行してから、第1演出モード専用ミッション演出を実行することなく、ハズレ報知演出を実行する演出パターンである。2つ目の演出パターンは、図8(B),(C),(E),(F)に例示されるように、第1演出モード移行演出、第1演出モード専用予告演出、及び、第1演出モード専用ミッション演出を実行してから、当たり報知演出を実行する演出パターンである。3つ目の演出パターンは、図8(B),(C),(E),(D)に例示されるように、第1演出モード移行演出、第1演出モード専用予告演出、及び、第1演出モード専用ミッション演出を実行してから、ハズレ報知演出を実行する演出パターンである。
これら3つの演出パターンのうちのいずれかの演出パターンがサブCPU91によって設定された場合、第1演出モード専用予告演出として、以下のような演出が実行される。すなわち、例えば、「123」といった順目を示す3つの演出図柄を擬似停止表示する第1演出モード移行演出(図8(B)参照)が実行されると、演出図柄の短変動が開始される(図11(A)参照)。
図11(A)における演出図柄の短変動では、図には示されていないが、演出図柄表示領域73(図2参照)に演出図柄が大きく表示された状態で、今回の第1特別図柄の変動時間よりも短い時間を掛けて演出図柄が変動表示される。このことは、後述する図11(F)における演出図柄の短変動についても同様であり、図12(A)~(D)における短変動1、短変動2、短変動3、短変動4が、これらの演出図柄の短変動に相当し、本実施形態では、短変動1~4に要する時間がいずれも4秒に固定されている(図12参照)。
図11(A)に例示される演出図柄の短変動が開始されてから4秒が経過すると、演出図柄が非表示となる(図11(B)参照)。図12における「非表示」は、短変動1の直後、短変動2の直後、短変動3の直後、短変動4の直後において、それぞれ演出図柄が非表示となる期間を表しており、本実施形態では、演出図柄が非表示となる非表示時間が3秒に固定されている。
ここで、演出図柄の変動表示に関して、第1演出モード専用予告演出(図12参照)と擬似連演出(図7参照)とを比較すると、第1特別図柄の変動時間よりも短い時間を掛けて演出図柄が短変動表示される点では、両者は共通している。その一方で、擬似連演出では、演出図柄の短変動表示(図7(A)~(C)における第1短変動、第2短変動)が行われた直後に、中7図柄を含む3つの演出図柄が擬似停止表示されるのに対して、第1演出モード専用予告演出では、演出図柄の短変動(図12(A)~(D)における短変動1~短変動4)が行われた直後に、演出図柄が非表示となる点で、両者は相違している。
なお、第1演出モード専用予告演出において、演出図柄が非表示となる期間(非表示期間)が設けられているのは、演出図柄が非表示となることによって確保された表示領域を用いて、非表示期間中に各種の演出を行うためであるが、一時的であっても演出図柄を非表示とした場合、今回の第1特別図柄の変動表示が継続しているのか否かを遊技者が容易に判別できなくなる可能性がある。このため、他の実施形態においては、各種の演出の妨げにならず、且つ、今回の第1特別図柄の変動表示が継続していることを遊技者が容易に認識できるように、非表示期間を、小図柄表示された演出図柄を変動表示する期間としてもよい。
図11の説明に戻り、演出図柄が非表示となる非表示期間が開始されると、この非表示期間中に、ポイント加算演出(図11(C)参照)、到達予告(成功)(図11(D)参照)、又は、到達予告(失敗)(図11(E)参照)のいずれかの演出が実行される。図12では、ポイント加算演出が「ポイント加算」と表記され、到達予告(成功)が「到達予告(成功)」と表記され、到達予告(失敗)が「到達予告(失敗)」と表記されている。
本実施形態における第1演出モード専用予告演出では、短変動1が開始されるのに伴い、所定の表示領域(例えば、当該アイコン表示領域72の直上であって、演出図柄表示領域73における演出図柄の短変動の妨げとならない表示領域)にポイント画像が表示される。このポイント画像は、後述するジャッジ演出(図11(H)、図12(C)及び(D)参照)に発展するか否かを報知する演出画像である。
上記のポイント加算演出では、ポイント画像が示すポイントに加算される加算ポイントを表示し、この加算ポイントを加算した値を示すようにポイント画像の表示を更新する演出表示が行われる。例えば、「15pt」の文字を表すポイント画像が表示された状態でポイント加算演出が行われる場合、例えば「+28」の文字が加算ポイントとして表示され、「15pt」の文字に代えて「43pt」(=15+28)の文字を示すようにポイント画像の表示が更新される。
このようなポイント加算演出は、第1演出モード専用予告演出が実行される第1変動期間において、1又は複数回実行され、加算ポイントは可変である。第1変動期間中は、1又は複数回のポイント加算演出が実行され、ポイント画像が示す最終的なポイントが「100」に到達した場合は、ジャッジ演出(図11(H)参照)に発展する。一方、ポイント画像が示す最終的なポイントが「100」に到達しなかった場合は、ジャッジ演出に発展しない。このジャッジ演出は、第1演出モード専用ミッション演出に発展するか否かのジャッジを行い、そのジャッジの結果を報知する演出として構成されており、「合格」とジャッジされた場合には第1演出モード専用ミッション演出に発展し(図11(H)及び(I)参照)、「不合格」とジャッジされた場合には、第1演出モード専用ミッション演出に発展することなく、ハズレ報知演出が実行されることになる(図11(H)及び(G)参照)。
このように、ジャッジ演出は、第1演出モード専用ミッション演出に発展するか否かをジャッジしてそのジャッジの結果を報知する演出であり、ジャッジ演出で「合格」とジャッジされなければ、第1演出モード専用ミッション演出が実行されることはない。また、本実施形態の第1演出モード専用予告演出は、ポイント画像が示す最終的なポイントが「100」に到達しなければ、ジャッジ演出に発展しないように構成されている。このため、ポイント画像が示す最終的なポイントが「100」に到達しなかった場合は、ジャッジ演出だけでなく第1演出モード専用ミッション演出も実行されず、ハズレ報知演出が実行されることになる。
到達予告(成功)(図11(D)参照)は、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達することを予告する演出であり、到達予告(成功)が実行された場合は、ポイント画像が示す最終的なポイントが必ず「100」に到達する。このため、到達予告(成功)が実行されると、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達して、少なくともジャッジ演出には発展することになる。図12(C)には、短変動1に続く非表示期間中に到達予告(成功)が実行され、その後の短変動2に続く非表示期間中に実行されるポイント加算演出、及び、短変動3に続く非表示期間中に実行されるポイント加算演出によって、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達し、結果として、短変動4の開始に伴ってジャッジ演出が開始される一連の演出の流れが例示されている。
また、図12(D)には、短変動1に続く非表示期間中に到達予告(失敗)が実行され、短変動2に続く非表示期間中にポイント加算演出が実行され、短変動3に続く非表示期間中に到達予告(成功)が実行され、図12(D)には表れていないが、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達して、短変動4の開始に伴ってジャッジ演出が開始される一連の演出の流れが例示されている。
図12(C)と図12(D)との比較から明らかなように、到達予告(成功)が実行された場合に、ポイント画像が示すポイントが直ぐには「100」に到達せずに、その後のポイント加算演出によって「100」に到達するパターン(図12(C)に例示されるパターン)と、その後にポイント加算演出が実行されることなく、到達予告(成功)が実行された直後にポイント画像が示すポイントが「100」に到達するパターン(図12(D)に例示されるパターン)と、がある。
到達予告(失敗)(図11(E)参照)は、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達しないことを予告する、到達予告(成功)のガセ演出として機能する演出である。ただし、到達予告(失敗)が実行されたからといって、ポイント画像が示すポイントが必ずしも「100」に到達しない訳ではなく、到達予告(失敗)が実行されてポイント画像が示すポイントが「100」に到達しないパターン(図12(B)参照)の他に、到達予告(失敗)の後に実行されるポイント加算演出によってポイント画像が示すポイントが「100」に到達し、結果としてジャッジ演出に発展するパターン(図12(C)参照)や、到達予告(失敗)の後に実行される到達予告(成功)によってポイント画像が示すポイントが「100」に到達し、結果としてジャッジ演出に発展するパターン(図12(D)参照)もある。また、図12(A)に例示されるように、第1変動期間中に到達予告(失敗)が一度も実行されないパターンもある。
なお、到達予告(成功)と到達予告(失敗)は、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達する可能性の有無を遊技者が容易に認識可能なものであれば、どのような演出であっても構わないが、例えば、到達予告(成功)としては、「100」の数字が表記されたプラカードを所定のキャラクタがかざす様子を表す表示演出が一例として挙げられ、到達予告(失敗)としては、「100」の数字が表記されたプラカードを所定のキャラクタがかざすことなく立ち去る様子を表す表示演出が一例として挙げられる。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態の第1演出モード専用予告演出では、短変動1、短変動2、短変動3、及び、短変動4のいずれかの短変動に続く演出図柄の非表示期間(図11(B)参照)において、ポイント加算演出(図11(C)参照)、到達予告(成功)(図11(D)参照)、又は、到達予告(失敗)(図11(E)参照)が実行される。そして、短変動4に続く非表示期間中に行われたポイント加算演出でもポイント画像が示すポイントが「100」に到達しなかった場合(図12(A)参照)や、短変動4に続く非表示期間(図12参照)中に到達予告(失敗)が実行された場合(図12(B)参照)は、第1演出モード専用ミッション演出(図11(I)参照)に発展することなく、ハズレ報知演出(図11(G)参照)が実行されることになる。
一方、ポイント加算演出(図11(C)参照)、到達予告(成功)(図11(D)参照)、又は、到達予告(失敗)(図11(E)参照)が、短変動4に続く非表示期間よりも前の非表示期間、すなわち、短変動1に続く非表示期間、短変動2に続く非表示期間、又は、短変動3に続く非表示期間中に実行された場合は、演出図柄が再度表示されて、演出図柄の短変動(図11(F)参照)が実行される。
例えば、図11(C)のポイント加算演出として、図12(A)における短変動1に続く非表示期間中に1回目のポイント加算演出が実行された場合は、図11(F)における演出図柄の短変動として、短変動2が実行される(図12(A)参照)。この場合、その後に、図11(B)、図11(C)の順に演出が進行して、短変動2に続く非表示期間中に、2回目のポイント加算演出が実行される(図12(A)参照)。また、例えば、図11(D)の到達予告(成功)として、図12(D)における短変動3に続く非表示期間中に到達予告(成功)が実行された場合、図11(F)における演出図柄の短変動として、短変動4が実行される(図12(D)参照)。この場合、短変動4の開始に伴ってジャッジ演出(図11(H)、図12(D)参照)が開始され、第1演出モード専用ミッション演出に発展するか否かが報知される。
また、例えば、図11(E)の到達予告(失敗)として、図12(B)における短変動2に続く非表示期間中に1回目の到達予告(失敗)が実行された場合、図11(F)における演出図柄の短変動として、短変動3が実行される(図12(B)参照)。この場合、その後に、図11(B)、図11(C)の順に演出が進行して、短変動3に続く非表示期間中に、2回目のポイント加算演出が実行される(図12(B)参照)。
第1演出モード専用予告演出において、ジャッジ演出(図11(H)参照)へと演出が進行した場合、そのジャッジ演出で「不合格」とジャッジされると、第1演出モード専用ミッション演出には発展せず、ハズレ報知演出が実行される(図11(H)及び(G)参照)。一方、ジャッジ演出で「合格」とジャッジされると、第1演出モード専用ミッション演出(図11(I)参照)に発展し、この第1演出モード専用ミッション演出によって当落が示唆された後、当たり報知演出(又はハズレ報知演出)が実行される(図11(I)及び(J)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、図11~図12に基づいて説明したように、第1演出モードにおいて第1特別図柄が変動表示される第1変動期間中に、演出図柄の複数回の短変動表示(短変動1~短変動4)と、ポイント加算演出と、到達予告(成功)と、到達予告(失敗)と、ジャッジ演出と、を第1演出モードに特有の第1の演出パターンで行う第1演出モード専用予告演出(図12参照:第1演出の一例)を実行可能である。なお、ここでの第1の演出パターンは、他の演出モードで演出が制御されているときには選択されず、第1演出モードで演出が制御されているときに選択され得る演出パターンの総称であり、図12(A)~(D)にその一部が例示されているが、第1の演出パターンとしては、多数の演出パターンが用意されている。
図12には表れていないが、本実施形態の第1演出モード専用予告演出では、ポイント加算演出が1又は複数回実行されることによって、ポイント画像が示すポイントが上昇して行くことになる。このため、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達して、ジャッジ演出を介して第1演出モード専用ミッション演出に発展することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることができ、結果として、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、複数回のポイント加算演出が実行された結果として、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達する場合もあれば、1回のポイント加算演出によって、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達する場合もある。また、1又は複数回のポイント加算演出が実行されたとしても、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達しない(すなわち、ジャッジ演出が実行されないため、第1演出モード専用ミッション演出にも発展しない)場合もある。
また、本実施形態の第1演出モード専用予告演出では、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達するという第1の条件と、ジャッジ演出において「合格」とジャッジされるという第2の条件と、の両方が満たされなければ第1演出モード専用ミッション演出に発展しない。このため、第1演出モード専用ミッション演出に発展するための条件が1つしかないことに起因して、第1演出モード専用予告演出が単調になって第1演出モード専用予告演出の演出効果が低下するといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
また、本実施形態の第1演出モード専用予告演出では、到達予告(成功)によって、ポイント画像が示すポイントが「100」に到達すること、すなわち、ジャッジ演出に発展することが事前に示唆され、到達予告(成功)が実行されると、ポイント画像が示すポイントが必ず「100」に到達する。このため、ポイント加算演出と到達予告(成功)との相乗効果によって、ジャッジ演出が実行されることを効果的に示唆することが可能である。
本実施形態における遊技機1では、第1演出モードで当たり報知演出が実行される場合は、ジャッジ演出(図11(H)参照)および第1演出モード専用ミッション演出(図11(I)参照)を必ず経由する。そして、ジャッジ演出は、ポイント加算演出(図11(C)参照)や到達予告(成功)(図11(D)参照)が実行された結果として実行される演出であるため、これらのポイント加算演出や到達予告(成功)は、第1演出モードにおいて、当たり報知演出が実行されることを期待させる「期待演出」であると言える。
図12には、本実施形態の遊技機1で実行される第1演出モード専用予告演出の多数の演出パターンのうちの一部の演出パターンが例示されているが、図12の表記から明らかなように、ポイント加算演出や到達予告(成功)が開始される開始タイミング(期待演出開始タイミング)は、選択される演出パターンによって可変である。
第1演出モード専用予告演出には、当たり報知演出が実行されること(すなわち、大当たり)に対する遊技者の期待感を高めるタイミング(期待演出の開始タイミング)が複数設けられており、また、選択される演出パターンによって、そのタイミングの数や組み合わせが変化する。例えば、図12(A)に例示される演出パターンでは、1回目のポイント加算演出が開始される(短変動1に続く)非表示期間の開始タイミングと、2回目のポイント加算演出が開始される(短変動2に続く)非表示期間の開始タイミングと、3回目のポイント加算演出が開始される(短変動3に続く)非表示期間の開始タイミングと、4回目のポイント加算演出が開始される(短変動4に続く)非表示期間の開始タイミングと、の4つのタイミングで大当たりに対する遊技者の期待感を向上させることが可能である。また、例えば、図12(D)に例示される演出パターンでは、ポイント加算演出が開始される(短変動2に続く)非表示期間の開始タイミングと、到達予告(成功)が開始される(短変動3に続く)非表示期間の開始タイミングと、の2つのタイミングで大当たりに対する遊技者の期待感を向上させることが可能である。
このため、本実施形態の第1演出モード専用予告演出によれば、大当たりに対する遊技者の期待感を高めるタイミングやその数が固定されている演出に比べて、極めて高い演出効果を得ることが可能である。
また、本実施形態の遊技機1では、ポイント加算演出が実行されたとしても、その後にジャッジ演出が実行されない場合がある(例えば、図12(A)及び(B)参照)のに対して、到達予告(成功)が実行されると、その後にジャッジ演出が必ず実行される(例えば、図12(C)及び(D)参照)。このため、遊技者は、大当たりを期待させる期待演出に関して、ポイント加算演出よりも到達予告(成功)が実行されることを期待しながら第1演出モード専用予告演出を楽しむことが可能である。
なお、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に第1演出モード専用予告演出が実行される場合、この第1特別図柄の変動表示の開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であれば、ジャッジ演出が必ず実行され、且つ必ず「合格」とジャッジされることになる。そして、その後は、第1演出モード専用ミッション演出に発展して、当たり報知演出が実行されることになる(図11(H)~(J)参照)。一方、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」の場合は、第1特別図柄の変動時間が長くなるほどジャッジ演出が実行され易く、逆に、第1特別図柄の変動時間が短くなるほどジャッジ演出が実行され難くなる。また、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であってジャッジ演出が実行される場合、第1特別図柄の変動時間が長くなるほど「合格」とジャッジされ易く、逆に、第1特別図柄の変動時間が短くなるほど「不合格」とジャッジされ易くなる。ここで、「合格」とジャッジされた場合は、第1演出モード専用ミッション演出に発展するものの、変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であるため、第1演出モード専用ミッション演出の後にハズレ報知演出が実行される(図11(H)~(J)参照)。
なお、サブCPU91は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に第1演出モードへと演出モードを移行させて第1演出モード専用予告演出(図8(C)参照)を実行する場合、この第1特別図柄の変動表示の開始時にメイン制御基板80から送信される変動開始コマンドに基づいて、第1変動期間(図12参照)中に短変動表示が行われる回数である第1短変動回数(本実施形態では、短変動1~短変動4の4回に固定)と、ポイント加算演出(図11(C)参照)が行われる場合はその開始タイミング(期待演出開始タイミング)と、到達予告(成功)(図11(D)参照)が行われる場合はその開始タイミング(期待演出開始タイミング)と、到達予告(失敗)(図11(E)参照)が行われる場合はその開始タイミングと、ジャッジ演出(図11(H)参照)が行われる場合はその開始タイミングと、を設定する。
一方、サブCPU91は、通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中に第2演出モードへと演出モードを移行させて第2演出モード専用予告演出(図8(H)参照)を実行する場合、この第1特別図柄の変動表示の開始時にメイン制御基板80から送信される変動開始コマンドに基づいて、第2変動期間(図10参照)中に短変動表示が行われる回数である第2短変動回数(本実施形態では、短変動A~Bの2回~短変動A~Eの5回のいずれか:図10参照)と、第2変動期間中に行われる発見キャラ対応示唆演出の演出内容(キャラA~キャラDのどのキャラに対応する発見キャラ対応示唆演出を実行するか)と、を設定する。
本実施形態の遊技機1では、第1演出モード(又は第2演出モード)への演出モードの変化を伴う第1特別図柄の変動表示の開始時にメイン制御基板80から送信される変動開始コマンドに基づいて、第1演出モード専用予告演出の演出パターン(又は、第2演出モード専用予告演出の演出パターン)が、サブCPU91によって、第1特別図柄判定の判定結果に応じた適切な演出パターンに設定される。このため、興趣性が高い第1演出モード専用予告演出と第2演出モード専用予告演出を実行することが可能である。
[増加演出について]
次に、図13,14を参照しつつ、本実施形態の遊技機1で実行される増加演出について説明する。ここで、図13は、増加演出を構成する一連の演出の流れについて説明するための説明図である。図14は、増加演出等の大当たり信頼度について説明するための説明図である。
図6に基づいて上述したように、ノーマルリーチ(図6(D)参照)に発展すると、敵キャラとのバトルを行う自キャラのパワーの溜まり具合を示すパワーアイコン(例えば、図15(D)参照)が表示されて、このパワーアイコンが示す数字を増加させる増加演出が実行される場合がある(図13(B)参照)。このパワーアイコンは、図6(G)に例示されるSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展するか否かを報知する機能を有しており、パワーアイコンが示す数字が「100」に到達すると、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展し、パワーアイコンが示す数字が最終的に「100」に到達しなければ、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)には発展しないという特徴がある。
本実施形態における増加演出は、第1増加演出(図13(C)参照)、第2増加演出(図13(E)参照)、第3増加演出(図13(J)参照)、及び、第4増加演出(図13(K)参照)から構成され、これら4つの増加演出が全て実行される場合もあれば、これら4つの増加演出のうちの一部の増加演出しか実行されない場合もある。
(前兆演出)
なお、増加演出が実行される場合は、第1増加演出が必ず実行され、第1増加演出が実行される場合の一部に関して、第1増加演出の実行に先立って前兆演出(図13(A)参照)が実行されることがある。第1増加演出が実行される場合、第1増加演出に使用されるパワーアイコンが表示されるが(図13(B)参照)、図13(A)~(C)の表記から明らかなように、前兆演出が実行されることなく、パワーアイコンが表示されて第1増加演出が実行されるパターンと、前兆演出が実行されてから、パワーアイコンが表示されて第1増加演出が実行されるパターンと、がある。
前兆演出は、第1増加演出が実行されることを事前に示唆する演出であって、第1増加演出が実行されない場合には前兆演出が行われないという特徴がある。本実施形態における前兆演出は、盤面ランプ5(図4参照)を所定の発光色で発光させる演出であって、図14(A)に例示されるように、盤面ランプ5を青色で発光させる前兆演出と、盤面ランプ5を緑色で発光させる前兆演出と、盤面ランプ5を赤色で発光させる前兆演出と、がある。なお、図には表れていないが、盤面ランプ5が青色で発光する際には所定の青色対応演出音がスピーカ38から出力され、盤面ランプ5が緑色で発光する際には所定の緑色対応演出音がスピーカ38から出力され、盤面ランプ5が赤色で発光する際には所定の赤色対応演出音がスピーカ38から出力される。
図14(A)に例示されるように、盤面ランプ5を青色で発光させる前兆演出の大当たり信頼度が約7%に設定され、盤面ランプ5を緑色で発光させる前兆演出の大当たり信頼度が約10%に設定され、盤面ランプ5を赤色で発光させる前兆演出の大当たり信頼度が約21%に設定されている。このため、遊技者は、前兆演出が実行されたことに基づいて、第1増加演出が実行されることを事前に認識することができ、前兆演出が実行された図柄変動で当たり報知演出が実行される可能性がどの程度あるかを、前兆演出における盤面ランプ5の発光色(及びスピーカ38から出力される演出音)に基づいて容易に認識することが可能である。
なお、本実施形態では、前兆演出が実行されると、その後に第1増加演出が必ず実行される場合を例に説明するが、他の実施形態では、第1増加演出が実行されない場合でも、前兆演出が実行されることがあるといった構成、言い換えれば、前兆演出の後に第1増加演出が実行されるときと、前兆演出の後に第1増加演出が実行されないときと、があるといった構成を採用してもよい。このような構成を採用する場合、例えば、盤面ランプ5を青色で発光させる前兆演出が実行された場合は、その後に第1前兆演出が実行される可能性が相対的に低く、盤面ランプ5を緑色で発光させる前兆演出が実行された場合は、その後に第1前兆演出が実行される可能性が中程度であり、盤面ランプ5を赤色で発光させる前兆演出が実行された場合は、その後に第1前兆演出が実行される可能性が相対的に高い(或いは、第1前兆演出が必ず実行される)、といった構成を併せて採用することが考えられる。
また、本実施形態では、前兆演出に盤面ランプ5およびスピーカ38の2つの演出手段が使用される場合を例に説明するが、前兆演出に使用される演出手段の種類や数は、本実施形態で例示したものに限定されるものではない。すなわち、他の実施形態では、前兆演出に1つ或いは3つ以上の演出手段を使用してもよいし、例えば、表示画面70や枠ランプ37、可動装飾部材14といった、盤面ランプ5やスピーカ38とは異なる演出手段を使用してもよい。また、前兆演出に複数の演出手段を使用する場合における演出手段の組み合わせも適宜変更可能である。
(第1増加演出)
図13の説明に戻り、増加演出が実行される場合、前兆演出(図13(A)参照)が実行された後に、或いは、前兆演出が実行されることなく、パワーアイコンが表示される(図13(B)参照)。パワーアイコンは、敵キャラとのバトルを行う自キャラのパワーの溜まり具合を数字で示す演出画像であり、第1増加演出は、このパワーアイコンが示す数字が増加していくようにパワーアイコンの表示を更新する(変化させる)演出である(例えば、図15~図17、図18~図20参照)。なお、パワーアイコンが示す数字の初期値は「00」であるため、パワーアイコンが表示されてから初めて第1増加演出が実行される場合は、パワーアイコンが示す数字が「00」から「00」よりも大きな数字へと変化するようにパワーアイコンの表示を更新する第1増加演出が実行される(例えば、図15(D)~(G)参照)。
なお、本実施形態の遊技機1は、複数回の第1増加演出を実行可能であり、図7に基づいて上述した擬似連演出の実行回数に応じて、第1増加演出の実行回数も変化するよう構成されている。例えば、ノーマルリーチ中に擬似連演出が実行されない場合は、第1増加演出が実行されるとしても、その実行回数は1回である。
一方、ノーマルリーチ中に1回の擬似連演出が実行される場合は、擬似連演出が行われる前の演出図柄の変動表示が、演出図柄に係る擬似1連目の変動表示である第1短変動(図7(B)参照)となり、擬似連演出が行われて以降の演出図柄の変動表示が、演出図柄に係る擬似2連目の変動表示である第2短変動(図7(B)参照)となる。このように、ノーマルリーチ中において、1回の擬似連演出を挟んで、第1短変動および第2短変動の2回の短変動が行われる場合は、第1短変動中に1回目の第1増加演出が実行され、第2短変動中に2回目の第1増加演出が実行され、結果として、2回の第1増加演出が実行されることになる。
また、ノーマルリーチ中に2回の擬似連演出が実行される場合は、1回目の擬似連演出が行われる前の演出図柄の変動表示が、演出図柄に係る擬似1連目の変動表示である第1短変動(図7(C)参照)となり、1回目の擬似連演出が行われてから2回目の擬似連演出が行われるまでの演出図柄の変動表示が、演出図柄に係る擬似2連目の変動表示である第2短変動(図7(C)参照)となる。そして、2回目の擬似連演出が行われて以降の演出図柄の変動表示が、演出図柄に係る擬似3連目の変動表示である第3短変動(図7(C)参照)となる。このように、ノーマルリーチ中において、第1短変動、1回目の擬似連演出、第2短変動、2回目の擬似連演出、第3短変動が順に行われる場合は、第1短変動中に1回目の第1増加演出が実行され、第2短変動中に2回目の第1増加演出が実行され、第3短変動中に3回目の第1増加演出が実行され、結果として、3回の第1増加演出が実行されることになる。
図13には、第1増加演出(図13(C)参照)が実行された後に擬似連演出(図13(D)参照)が実行され、その後に、第1増加演出(図13(C)参照)が再度実行される演出の流れが例示されている。また、図15(E)~(G)には、1回目の第1増加演出によって、パワーアイコンが示す数字が「00」から「19」に増加する様子が例示され、図16(A)~(C)には、2回目の第1増加演出によって、パワーアイコンが示す数字が「19」から「45」に増加する様子が例示され、図16(F)~(H)には、3回目の第1増加演出によって、パワーアイコンが示す数字が「45」から「89」に増加する様子が例示されている。
例えば、ノーマルリーチ中に1回の第1増加演出が実行される第1の場合(擬似連演出が実行されない場合)と、ノーマルリーチ中に2回の第1増加演出が実行される第2の場合(1回の擬似連演出が実行される場合)と、を比較した場合、第2の場合の方が、第1の場合よりも、パワーアイコンが示す数字がより大きな値となり易いという特徴がある。また、第2の場合と、ノーマルリーチ中に3回の第1増加演出が実行される第3の場合(2回の擬似連演出が実行される場合)と、を比較した場合、第3の場合の方が、第2の場合よりも、パワーアイコンが示す数字がより大きな値となり易いという特徴がある。
本実施形態の遊技機1では、擬似連演出の実行回数が多くなるほど大当たり信頼度が高くなるが、上記のように、擬似連演出の実行回数が多くなるほど第1増加演出の実行回数が多くなるというように、擬似連演出と第1増加演出との間には相関関係がある。このため、第1増加演出の実行回数を多くすることによってSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展することに対する遊技者の期待感を向上させつつ、擬似連演出の実行回数を多くすることによって、その変動で当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させることができ、擬似連演出と第1増加演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
図13の説明に戻り、このように、ノーマルリーチ中に1又は複数回の第1増加演出を実行した結果、パワーアイコンが示す数字がMAX(本実施形態では「100」)に到達した場合は、ノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)へとリーチ演出が直発展することになる(図13(C)及び(G)、図6(D),(G)参照)。
(第2増加演出)
一方、ノーマルリーチ中に1又は複数回の第1増加演出が実行された結果、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなかった場合(MAX非到達の場合)、第2増加演出が実行される場合がある(図13(C)及び(E)参照)。この第2増加演出は、第1増加演出によって増加したパワーアイコンが示す数字を更に増加させる演出である。図16(I)、図17(A)~(B)には、第1増加演出によって「89」まで増加したパワーアイコンが示す数字がMAXに到達する第2増加演出が実行される様子が例示されている。
ここで、第1増加演出と第2増加演出には、以下のような相違点がある。すなわち、第1増加演出は、パワーアイコンが表示されると必ず1回は実行されるのに対して、第2増加演出は、実行される場合と実行されない場合とがあるという点で、第1増加演出と相違する。また、第1増加演出は、上記のように実行回数が可変であるのに対して、第2増加演出は、その実行回数が1回に固定されている。また、1又は複数回の第1増加演出が実行された場合は、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達するときと到達しないときとがあるのに対して、第2増加演出が実行された場合は、パワーアイコンが示す数字が必ずMAXに到達する。
上記の説明から明らかなように、第2増加演出は、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達することを確定的に報知する確定報知演出として機能する演出である。このため、ノーマルリーチ中において、第1増加演出の後に第2増加演出が実行された場合は、ノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展して、発展先のリーチ演出にて当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が実行される(図13(C),(E),(G),(H)、図6(D),(G),(E)参照)。
1又は複数回の第1増加演出が実行されたもののパワーアイコンが示す数字がMAXに到達せず(MAX非到達)、且つ、第2増加演出が実行されない場合は、ノーマルリーチでそのまま当落報知演出が実行される場合(図13(C)及び(F)、図6(D)及び(E)参照)と、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達していない状態(MAX非到達の状態)で、ノーマルリーチからSPリーチに発展する場合(図13(C)及び(I)、図6(D)及び(F)参照)と、がある。
このように、本実施形態の遊技機1では、ノーマルリーチ中にパワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなかった場合は、そのままハズレ報知演出が実行されることがある一方で、SPリーチに発展することもある。このため、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなかった場合は必ずハズレ報知演出を実行するといった構成を採用することによって、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなかったことに起因して遊技者の大当たりに対する期待感を著しく低下させてしまう、といった問題が生じるのを効果的に抑制することができ、大当たりに対する遊技者の期待感を長期に亘って持続させることが可能である。
(第3増加演出)
上記のように、パワーアイコンが示す数字がMAX非到達の状態でSPリーチに発展すると、SPリーチ中に第3増加演出が実行される(図13(I)及び(J)参照)。この第3増加演出は、1又は複数回の第1増加演出によって増加したパワーアイコンの数字を更に増加させる演出である。図18には、ノーマルリーチ中の第1増加演出によって「38」まで増加したパワーアイコンの数字が、第3増加演出によって段階的に増加する様子を表す一連の演出表示が例示されている。
上述した第1増加演出および第2増加演出は、遊技者による第1演出ボタン35(又は第2演出ボタン36)の操作とは無関係に行われる演出である。これに対して、第3増加演出は、遊技者による操作に応じて行われる演出であって、第1演出ボタン操作促進演出と、パワー加算演出と、から構成されている。第1演出ボタン操作促進演出(例えば、図18(E)参照)は、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す演出あって、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、を表示する演出である。パワー加算演出(例えば、図18(F)~(G)参照)は、有効期間中における第1演出ボタン35の操作に応じて、パワーアイコンが示す数字に加算される数字(加算数)を表示してから、パワーアイコンが示す数字がその加算数を加算した数字を表すようにパワーアイコンの表示を更新する演出である。図18(F)~(G)には、加算数として「+13」が表示された後、「38」を示すパワーアイコンが加算数を加算した「51」(=38+15)を表すようにパワーアイコンの表示が更新される様子が例示されている。
第3増加演出では、このような第1演出ボタン操作促進演出とパワー加算演出とが交互に繰り返されることによって、パワーアイコンが示す数字が段階的に増加することになる。このような複数回のパワー加算演出を有して構成される第3増加演出が実行された結果、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達した場合は、後述する第4増加演出(図13(K)参照)が実行されることなく、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展して、発展先のリーチ演出にて当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が実行されることになる(図13(J),(L),(M)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1では、パワーアイコンが示す数字がノーマルリーチ中にMAXに到達した場合に限らず、パワーアイコンが示す数字がSPリーチ中にMAXに到達した場合にも、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展することになる。このため、パワーアイコンが示す数字がノーマルリーチ中にMAXに到達しなかったとしても、SPリーチ中にもパワーアイコンを表示して第3増加演出を実行することにより、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展することを遊技者に期待させて、大当たりに対する遊技者の期待感を長期に亘って持続させることが可能である。
(第4増加演出)
なお、図13に例示されるように、第3増加演出(例えば、図13(J)参照)が実行された場合は、その後に、第4増加演出(図13(K)参照)が実行されるときと実行されないときとがある。第4増加演出(例えば、図20(A)参照)は、第3増加演出が実行されたにも拘わらずパワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなかった場合の一部に関して実行される演出であって、パワーアイコンが示す数字を必ずMAXに到達させる機能を有している。すなわち、上述した第2増加演出がノーマルリーチ中に実行されるのに対して、第4増加演出は、ノーマルリーチとは異なるSPリーチ中に実行されるという点で第2増加演出とは異なるものの、パワーアイコンが示す数字を必ずMAXに到達させるという点で第2増加演出と共通しており、第2増加演出と同様に、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達することを確定的に報知する確定報知演出として機能する演出であると言える。
一方、第3増加演出の後に第4増加演出が実行されない場合は、第3増加演出によってパワーアイコンが示す数字がMAXに到達すれば、SPSPリーチに発展し(図13(J)及び(L)参照)、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなければ、SPリーチにて当落報知演出(当たり報知演出またはハズレ報知演出)が実行されることになる(図13(J)及び(M)参照)。
ここまで、ノーマルリーチで当落報知演出が実行される場合、ノーマルリーチからSPリーチに発展して当落報知演出が実行される場合、ノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展して当落報知演出が実行される場合、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展して当落報知演出が実行される場合に実行される増加演出について説明した。これに対して、ノーマルリーチからキャラリーチ(図6(I)参照)に発展した場合は、パワーアイコンを使用する演出として、図13に基づいて上述した増加演出とは異なる演出がキャラリーチ中に実行される。
具体的には、キャラリーチとして、所定のキャラクタがMAXの文字を含むアイコン(MAXアイコン)の獲得を狙う様子を表すリーチ演出が実行される。ここで、所定のキャラクタがMAXアイコンの獲得に成功すると、そのMAXアイコンが表示画面70の中央領域に大きく表示され、このMAXアイコンがパワーアイコンへと移動してパワーアイコンが示す数字を「100」に変化させる変化演出表示が行われる。この変化演出表示が実行されると、パワーアイコンが示す数字が「100」未満のどの数字であったとしても、その数字がMAX(すなわち、「100」)に到達することになる。
このように、キャラリーチ中にMAXアイコンが大きく表示されて上記の変化演出表示が行われると、所定の発展演出が行われて、キャラリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)へと発展することになる(図6(I)及び(G)参照)。
一方、所定のキャラクタがMAXアイコンの獲得に失敗すると、MAXアイコンが表示画面70の中央領域に大きく表示されることなく、「100」未満の数字を示すパワーアイコンの表示が継続されることによって、キャラリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展しないことが報知される。この場合、大抵は、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が実行されるが、可能性は極めて低いものの、ゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が実行されることもある(図6(I)及び(H)参照)。
(パワーアイコンの大当たり信頼度について)
図14(B)には、パワーアイコンのランク別の大当たり信頼度が例示されている。図13等に基づいて上述したパワーアイコンには、第1増加演出~第4増加演出のうちの一部の増加演出が実行されることによって、パワーアイコンが示す数字が増加して行くという特徴がある。そして、パワーアイコンが示す数字が最終的にMAXに到達することによって、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展することが報知され、パワーアイコンが示す数字が最終的にMAXに到達しないことによって、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展するしないことが報知される。
このように、数字がMAXに到達するか否かによってSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展するか否かを報知するパワーアイコンには、その数字が変化したことに応じて表示色が変化する場合があるという他の特徴もある。本実施形態では、図13に基づいて上述した増加演出によって、パワーアイコンの表示色を、青色、黄色、緑色、赤色、金色、虹色の順に変化させることが可能であり、逆に、パワーアイコンの表示色が黄色から青色に変化したり、金色から緑色に変化したりすることがないようにパワーアイコンの表示が制御される。
図14に例示されるように、パワーアイコンは、その表示色および数値範囲によって、第1ランク、第2ランク、第3ランク、第4ランク、第5ランク、及び、第6ランクの6つのランクに分類される。第1ランクのパワーアイコンは、その表示色が青色であって、「00」~「19」のいずれかの数値を取り得る。また、第1ランク(青色)のパワーアイコンを表示する演出の大当たり信頼度は約1%であり、パワーアイコンのランクが第1ランクからより上位のランクへとランクアップしなかった場合は、当たり報知演出が実行される可能性が極めて低い。また、第1ランク(青色)のパワーアイコンが示す数字は、最大でも「19」である。このため、第1ランク(青色)のパワーアイコンが表示された状態でノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展することはなく、ノーマルリーチで当落報知演出が実行されるか(図6(D)及び(E)参照)、ノーマルリーチからSPリーチに発展するか(図6(D)及び(F)参照)、或いは、ノーマルリーチからキャラリーチに発展する(図6(D)及び(I)参照)ことになる(図14(B)参照)。
第2ランクのパワーアイコンは、その表示色が黄色であって、「20」~「50」のいずれかの数値を取り得る。また、第2ランク(黄色)のパワーアイコンを表示する演出の大当たり信頼度は約3%であり、パワーアイコンのランクが第2ランクからより上位のランクへとランクアップしなかった場合は、当たり報知演出が実行される可能性はかなり低い。また、第2ランク(黄色)のパワーアイコンが示す数字は、最大でも「50」である。このため、第2ランク(黄色)のパワーアイコンが表示された状態でノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展することはなく、ノーマルリーチで当落報知演出が実行されるか(図6(D)及び(E)参照)、ノーマルリーチからSPリーチに発展するか(図6(D)及び(F)参照)、或いは、ノーマルリーチからキャラリーチに発展する(図6(D)及び(I)参照)ことになる(図14(B)参照)。
第3ランクのパワーアイコンは、その表示色が緑色であって、「51」~「99」のいずれかの数値を取り得る。また、第3ランク(緑色)のパワーアイコンを表示する演出の大当たり信頼度は約7%であり、パワーアイコンのランクが第3ランクからより上位のランクへとランクアップしなかった場合は、当たり報知演出が実行される可能性は相対的に低い。また、第3ランク(緑色)のパワーアイコンが示す数字は、最大でも「99」である。このため、第3ランク(緑色)のパワーアイコンが表示された状態でノーマルリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展することはなく、ノーマルリーチで当落報知演出が実行されるか(図6(D)及び(E)参照)、ノーマルリーチからSPリーチに発展するか(図6(D)及び(F)参照)、或いは、ノーマルリーチからキャラリーチに発展する(図6(D)及び(I)参照)ことになる(図14(B)参照)。
第4ランクのパワーアイコンは、その表示色が赤色であって、そのパワーアイコンが示す数字は「100」のみである。また、第4ランク(赤色)のパワーアイコンを表示する演出の大当たり信頼度は約23%であり、パワーアイコンのランクが第4ランクからより上位のランクへとランクアップしなかった場合は、当たり報知演出が実行される可能性は高めであり、概ね、第4ランクのパワーアイコンが表示された場合の4回に1回程度で当たり報知演出が実行されることになる。また、第4ランク(赤色)のパワーアイコンが示す数字は「100」であるため、第4ランク(赤色)のパワーアイコンが表示された時点で、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)への発展が濃厚となり、第4ランク(赤色)のパワーアイコンがSPリーチ中に表示された場合は、その後にSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展し、第4ランク(赤色)のパワーアイコンがノーマルリーチ中に表示された場合は、SPリーチ等の他のリーチ演出を経由することなく、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展することになる。
第5ランクのパワーアイコンは、その表示色が金色であって、そのパワーアイコンが示す数字は、第4ランクのパワーアイコンと同じ「100」のみである。また、第5ランク(金色)のパワーアイコンを表示する演出の大当たり信頼度は約49%であり、パワーアイコンのランクが第5ランクからより上位のランクへとランクアップしなかった場合は、当たり報知演出が実行される可能性は極めて高く、概ね、第5ランクのパワーアイコンが表示された場合の2回に1回程度で当たり報知演出が実行されることになる。また、第5ランク(金色)のパワーアイコンが示す数字は「100」であるため、第5ランク(金色)のパワーアイコンが表示された時点で、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)への発展が濃厚となり、第5ランク(金色)のパワーアイコンがSPリーチ中に表示された場合は、その後にSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展し、第5ランク(金色)のパワーアイコンがノーマルリーチ中に表示された場合は、SPリーチ等の他のリーチ演出を経由することなく、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展することになる。
第6ランクのパワーアイコンは、その表示色が虹色であって、そのパワーアイコンが示す数字は「77」又は「100」である。「77」の数字を示す第6ランク(虹色)のパワーアイコンは、第3ランク(緑色)のパワーアイコンの数字が上昇する過程において、その数字が虹色の「77」で停止したものである。第6ランク(虹色)のパワーアイコンを表示する演出の大当たり信頼度は100%であり、第6ランク(虹色)のパワーアイコンが表示された時点で、大当たり濃厚となる。「100」の数字を示す第6ランク(虹色)のパワーアイコンがノーマルリーチ中に表示された場合は、SPリーチを経由することなくSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展して、発展先のリーチ演出で必ず当たり報知演出が実行されることになる。また、「100」の数字を示す第6ランク(虹色)のパワーアイコンがSPリーチ中に表示された場合は、その後にSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展し、発展先のリーチ演出で必ず当たり報知演出が実行されることになる。
また、「77」の数字を示す第6ランク(虹色)のパワーアイコンがノーマルリーチ中に表示されると、その数字が虹色の「77」のまま維持され、SPリーチに発展することになる。そして、SPリーチ中もその数字が虹色の「77」のまま維持されると、SPリーチで当たり報知演出が必ず実行されることになる。一方、本実施形態の遊技機1では、SPリーチ中にパワーアイコンが示す数字が虹色の「77」から虹色の「100」に変化する場合があり、この場合は、SPリーチからSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展して、発展先のリーチ演出で必ず当たり報知演出が実行されることになる。
なお、例えば、第1ランク(青色:第1表示色の一例)のパワーアイコンが表示された状態で増加演出(例えば、第1増加演出)を実行した後に、第1ランク(青色:共通表示色の一例)のパワーアイコンを表示する第1の場合と、第2ランク(黄色:第2表示色の一例)のパワーアイコンを表示する第2の場合と、がある。ここでの第1の場合と第2の場合とを比較すると、第2の場合の方が第1の場合よりも、当たり報知演出が実行される可能性が高く(大当たり信頼度が高く)、また、パワーアイコンが示す数字がより大きい数字となる(MAXにより近い数字となる)ことから、SPSPリーチやストーリーリーチが実行される可能性も高いということが言える。また、パワーアイコンのランクは、必ずしも1段階ずつ上がる訳ではなく、例えば、第1ランク(青色)のパワーアイコンが第3ランク(緑色)のパワーアイコンに変化する場合や、第1ランク(青色)のパワーアイコンが第4ランク(赤色)のパワーアイコンに変化する場合もある。
(可動装飾発光演出の大当たり信頼度について)
本実施形態の遊技機1では、パワーアイコンが示す数字がノーマルリーチ中にMAXに到達してSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に直発展する際と、パワーアイコンが示す数字がSPリーチ中にMAXに到達してSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展する際と、キャラリーチ中のMAXアイコンによる変化演出表示によってパワーアイコンが示す数字がMAXに到達してSPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展する際に、可動装飾発光演出が実行される場合がある。この可動装飾発光演出は、可動装飾部材14を初期位置から動作位置へと移動させて、動作位置に配置されている可動装飾部材14(可動装飾部材14に内蔵されたカラーLED)を所定の発光色で発光させる演出である。
可動装飾発光演出では、可動装飾部材14が白色で発光する場合と赤色で発光する場合とがあり、図14(C)に例示されるように、可動装飾部材14が白色で発光する可動装飾発光演出の大当たり信頼度は約21%であり、可動装飾部材14が赤色で発光する可動装飾発光演出の大当たり信頼度は約60%である。
なお、本実施形態では、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展する際に、可動装飾発光演出が必ず実行される場合を例に説明するが、可動装飾部材14が白色で発光する可動装飾発光演出が実行されるときと、可動装飾部材14が赤色で発光する可動装飾発光演出が実行されるときと、可動装飾発光演出が実行されないときと、がある、といった構成を採用してもよい。このような構成を採用することで、可動装飾発光演出をいわゆるチャンスアップの演出として機能させることが可能である。
(ノーマルリーチからSPSPリーチに直発展する場合の増加演出)
次に、図15~図17を参照しつつ、ノーマルリーチからSPSPリーチに直発展する場合に行われる増加演出の具体例について説明する。ここで、図15~図17は、ノーマルリーチ(図6(D)参照)からSPSPリーチ(図6(G)参照)に直発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図である。
図15(A)には、表示画面70において、保留アイコン表示領域71に2つの保留アイコンが表示された状態で、当該アイコン表示領域72に表示されている当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知すべく、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、「836」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止した状態が例示されている。このように、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されてから所定の確定時間(本実施形態では、0.6秒)が経過すると、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコン(ここでは、緑色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行される。そして、この第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、第1特別図柄の変動パターンとして、ノーマルリーチからSPSPリーチに直発展する変動演出パターンが選択された場合は、以下のような演出が行われる。
すなわち、最先の保留アイコン(ここでは、緑色の保留アイコン)に対応する第1特別図柄判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域71に表示されている最先の保留アイコンが当該アイコン表示領域72にシフトし、保留アイコン表示領域71に表示されている残りの保留アイコンが保留アイコン表示領域71内で当該アイコン表示領域72側にシフトし、3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図15(A)及び(B)参照)。
この3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間が経過すると、所定のキャラクタがセリフを発する様子を表すセリフ予告演出画像を表示画面70に表示すると共に、そのセリフをスピーカ38から出力するセリフ予告演出が実行される(図15(C)参照)。このセリフ予告演出は、所定のキャラクタの種類、所定のキャラクタが発するセリフの内容、セリフの文字色等によって大当たり信頼度を示唆する予告演出であり、図15(C)には、大当たり信頼度が若干高めであることを示唆すべく、「この変動はチャンスかも!?」というセリフを所定のキャラクタが発する様子を表すセリフ予告演出画像が表示された状態が例示されている。なお、このセリフ予告演出の開始に伴い、3つの図柄列が表示画面70における右上方の領域に小図柄表示された状態で変動表示されることになり、その結果として確保された表示画面70における中央領域を用いて各種の演出が行われる。
セリフ予告演出が実行されてから所定時間が経過すると、パワーアイコンが表示画面70における右下方の領域に表示される(図15(D)、図13(B)参照)。このパワーアイコンは、上述したように、敵キャラとのバトルを行う自キャラのパワーの溜まり具合を示すアイコンであって、その初期値は「00」である。このため、図15(D)には、「00」の数字を示すパワーアイコンが表示された状態が例示されている。なお、「00」の数字を示すパワーアイコンは、第1ランクに分類されるパワーアイコンであるため、その表示色は青色であって、大当たり信頼度は約1%である(図15(D)、図14(B)参照)。
なお、図15には表れていないが、パワーアイコンが表示されるのに先立って、盤面ランプ5およびスピーカ38を用いる前兆演出が実行される場合がある。この前兆演出については、図13(A)等に基づいて上述した通りである。
上記のように初期値の「00」を示すパワーアイコンが表示されると、その数字が「00」から「00」よりも大きな数字へと変化するようにパワーアイコンの表示を更新すべく、1回目の第1増加演出が実行される(図15(E)~(G)参照)。第1増加演出は、パワーアイコンが示す数字を増加させるものであればどのような演出であっても構わないが、本実施形態では、所定のキャラクタがパワーアイコンに1つのアイテムを投げつけて、パワーアイコンが示す数字を上昇させる演出として構成されている。図15(E)~(G)には、パワーアイコンが示す数字を「00」から「19」へと増加させる第1増加演出が実行される様子が例示されている。
なお、1回目の第1増加演出が実行された直後のパワーアイコンは、図15(G)に例示されるように「19」を示しており、図14(B)に例示されるように、第1ランクに分類されるパワーアイコンである。図15(E)~(G)に例示される第1増加演出が実行される前後では、パワーアイコンが示す数字が「00」から「19」に増加しているものの、パワーアイコンのランクはランク1のまま変化していない。このため、1回目の第1増加演出では、パワーアイコンの表示色が青色から変化しておらず、パワーアイコンが示す大当たり信頼度は約1%のままである(図14(B)、図15(E)及び(G)参照)。
このように、演出図柄に係る擬似1連目の変動表示である第1短変動が行われると、擬似連演出が実行される(図15(H)参照)。具体的には、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば、左2図柄)が擬似停止し、次に、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば右3図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して、擬似連演出の実行を報知する中図柄として7図柄(中7図柄)が擬似停止する演出表示が行われる。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、演出図柄に係る擬似1連目の変動表示(第1短変動)に続く擬似2連目の変動表示(第2短変動)が開始される(図15(H)及び(I)参照)。具体的には、擬似2連目の変動表示の開始を示唆する「×2」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が表示画面70の左上方領域に移動して小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が再開される。
このように発展した第2短変動では、2回目の第1増加演出が実行される(図16(A)~(C)参照)。2回目の第1増加演出では、所定のキャラクタがパワーアイコンに2つのアイテムを投げつけて、パワーアイコンが示す数字を「19」から「45」へと増加させる演出表示が行われる。
なお、2回目の第1増加演出が実行される直前のパワーアイコンは、図16(A)に例示されるように「19」を示しており、第1ランクに分類されるパワーアイコンである(図14(B)参照)。一方、2回目の第1増加演出が実行された直後のパワーアイコンは、図16(C)に例示されるように「45」を示しており、第2ランクに分類されるパワーアイコンである(図14(B)参照)。2回目の第1増加演出では、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達していないので、遊技者は、そのパワーアイコンを見て、現時点では、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展しない可能性が高いことを容易に認識することが可能である。その一方で、ここでの2回目の第1増加演出は、第1ランクのパワーアイコンを第2ランクのパワーアイコンに変化させる増加演出であるため、パワーアイコンの表示色が青色から黄色に変化しており(図15(G)、図16(C)参照)、遊技者は、変化後のパワーアイコンの表示色に基づいて、大当たり信頼度が約3%に増加したことを容易に認識することが可能である。
このように、第2短変動において2回目の第1増加演出が実行されると、その後に、2回目の擬似連演出が実行される(図16(D)参照)。具体的には、左列の図柄列のスクロール速度が低下して左図柄(例えば、左4図柄)が擬似停止し、次に、右列の図柄列のスクロール速度が低下して(先に擬似停止した左図柄とは異なる)右図柄(例えば右5図柄)が擬似停止し、その後、中列の図柄列のスクロール速度が低下して中7図柄が擬似停止する演出表示が行われる。
このように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に中7図柄が擬似停止すると、演出図柄に係る擬似2連目の変動表示(第2短変動)に続く擬似3連目の変動表示(第3短変動)が開始される(図16(D)及び(E)参照)。具体的には、擬似3連目の変動表示の開始を示唆する「×3」の文字が表示画面70の中央領域に大きく表示された後に、この「×3」の文字が表示画面70の左上方領域に移動して小さく表示され、これに伴い、演出図柄表示領域73における3つの図柄列のスクロール表示が再開される。
このように発展した第3短変動では、3回目の第1増加演出が実行される(図16(F)~(H)参照)。3回目の第1増加演出では、所定のキャラクタがパワーアイコンに3つのアイテムを投げつけて、パワーアイコンが示す数字を「45」から「89」へと増加させる演出表示が行われる。
なお、3回目の第1増加演出が実行される直前のパワーアイコンは、図16(F)に例示されるように「45」を示しており、第2ランクに分類されるパワーアイコンである(図14(B)参照)。一方、3回目の第1増加演出が実行された直後のパワーアイコンは、図16(H)に例示されるように「89」を示しており、第3ランクに分類されるパワーアイコンである(図14(B)参照)。3回目の第1増加演出では、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達していないので、遊技者は、そのパワーアイコンを見て、現時点では、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展しない可能性が高いことを容易に認識することが可能である。その一方で、ここでの3回目の第1増加演出は、第2ランクのパワーアイコンを第3ランクのパワーアイコンに変化させる増加演出であるため、パワーアイコンの表示色が黄色から緑色に変化しており(図16(C)及び(H)参照)、遊技者は、変化後のパワーアイコンの表示色に基づいて、大当たり信頼度が約7%に増加したことを容易に認識することが可能である。
図16(I)には、3回の第1増加演出が実行されたものの、パワーアイコンが示す数字が「100」に到達せず、所定のキャラクタが「残念・・・」という言葉を発しながら落胆している様子を表す失敗示唆演出が行われている様子が例示されている。ここで、3回の第1増加演出(図13(C)参照)の後に第2増加演出(図13(E)参照)を実行することが今回の第1特別図柄の変動表示開始時に設定されている場合、以下のような演出が行われる。
すなわち、第1増加演出が実行されたにも拘わらずパワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなかった場合、その数字をMAXに到達させる第2増加演出が実行される(図17(A)及び(B)参照)。図17(A)及び(B)には、第1増加演出に登場した所定のキャラクタの仲間である仲間キャラが登場し、その仲間キャラがパワーアイコンに対して光線銃で攻撃を加えて、パワーアイコンの数字をMAXの「100」に変化させる第2増加演出が実行される様子が例示されている。また、図17(B)には、第2増加演出が実行された結果として、パワーアイコンの数字がMAXに到達したことを所定のキャラクタが喜んでいる様子が併せて例示されている。
なお、図17(B)には、第2増加演出が実行された結果として、「100」の数字を示す第4ランク(赤色)のパワーアイコンが表示されている様子が例示されているが、第4ランク(赤色)ではなく、「100」の数字を示す第5ランク(金色)のパワーアイコン、又は「100」の数字を示す第6ランク(虹色)のパワーアイコンが表示されることもある。
このように、ノーマルリーチ中に第2増加演出が実行されて、パワーアイコンの数字がMAXに到達すると、所定の発展演出が行われる(図17(C)及び(D)参照)。具体的には、演出図柄表示領域73(図2参照)において、例えば、左3図柄および右3図柄がほぼ同時に擬似停止してリーチが成立した状態になると共に、中列の図柄列の低速スクロール表示が行われた状態となる(図17(C)参照)。その際、中列の図柄列を構成する演出図柄が一時的に視認可能な状態となるが、その後に、中列の図柄列のスクロール速度が上昇して中図柄の識別が困難な状態となる。そして、左3図柄が縮小されながら表示画面70の左上方領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから左上方領域へと移動し、同時に、右3図柄が縮小されながら表示画面70の右上方領域へと移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから右上方領域へと移動する(図17(C)及び(D)参照)。その後は、今回の第1特別図柄の変動表示の終盤まで、左3図柄は左上方領域において擬似停止表示され、右3図柄は右上方領域において擬似停止表示された状態が維持される(図17(E)~(H)参照)。
このようにして発展演出が行われると、SPSPリーチに係る演出画像であるSPSPリーチ演出画像が表示画面70に表示されて、SPSPリーチが開始される(図17(D)及び(E)参照)。これにより、図17(E)には表れていないが、例えば、パワーがMAXまで溜まった自キャラが敵キャラとのバトルを行う様子を表す演出表示が行われる。その後、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン35の操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図17(F)参照)。具体的には、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示される。
この第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、カットインが発生する(図17(G)参照)。このカットインは、大当たりの可能性があることを予告する予告演出の1つであり、例えば、表示画面70に表示されている(リーチ図柄以外の)演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示させる演出である。このカットインには、1人のキャラクタを表す弱カットイン画像を重畳表示する弱カットインと、2人のキャラクタを表す中カットイン画像を重畳表示する中カットインと、3人のキャラクタを表す強カットイン画像を重畳表示する強カットインと、があり、これらのカットインを大当たり信頼度が低いものから高いものの順に並べると、弱カットイン、中カットイン、強カットインの順となる。図17(G)には、これら3種類のカットインのうちの、強カットインが発生した様子が例示されている(図17(G)参照)。
このようにカットインが発生してSPSPリーチの終盤になると、第2演出ボタン36の操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出が行われる(図17(H)参照)。第2演出ボタン操作促進演出では、その有効期間中に、第2演出ボタン36を模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン36の操作内容を示す文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示される。
この第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されると、その操作に応じた操作対応演出として、ゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が行われる(図17(H)及び(I)参照)。
なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるために、操作対応演出として当たり報知演出が行われるが、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、操作対応演出として、リーチハズレ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる。
(ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合の増加演出)
次に、図18~図20を参照しつつ、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する場合に行われる増加演出の具体例について説明する。ここで、図18~図20は、ノーマルリーチ(図6(D)参照)からSPリーチ(図6(F)参照)を経由してSPSPリーチ(図6(G)参照)に発展する場合に行われる増加演出の具体例を示す画面図である。ここでは、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、第1特別図柄の変動パターンとして、ノーマルリーチからSPリーチを経由してSPSPリーチに発展する変動演出パターンが選択された場合において、ノーマルリーチ中に1又は複数回の第1増加演出が実行された後の演出の流れについて説明する。
図18(A)には、ノーマルリーチ中において、1又は複数回の第1増加演出が実行されたもののパワーアイコンが示す数字がMAXに到達せず、図16(I)に基づいて上述したのと同様に、失敗示唆演出が実行されている様子が例示されている。ここでのパワーアイコンが示す数字は「38」であり、第2ランクに分類されるパワーアイコンであることから、その表示色は黄色である。
失敗示唆演出(図18(A)参照)が実行された後に、第2増加演出(図13(E)参照)が実行されるのではなく、SPリーチに発展する場合がある(図13(I)参照)。この場合、失敗示唆演出(図18(A)参照)に続いて発展演出(図18(B)及び(C)参照)が実行されて、SPリーチが開始されることになる(図18(D)参照)。なお、ここでの発展演出は、発展先がSPSPリーチではなくSPリーチであるという点を除いて、図17(C)及び(D)に基づいて上述した発展演出と同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
このようにして発展演出が行われると、SPリーチに係る演出画像であるSPリーチ演出画像が表示画面70に表示されて、SPリーチが開始される(図18(C)及び(D)参照)。このようにしてSPリーチが開始されると、第3増加演出が実行される(図13(I)及び(J)参照)。この第3増加演出は、第1演出ボタン操作促進演出とパワー加算演出とを交互に繰り返す演出であり、パワー加算演出が実行される毎に、パワーアイコンが示す数字が段階的に増加することになる。
図18(E)には、第3増加演出を構成する1回目の第1演出ボタン操作促進演出が行われている様子が例示されており、この第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中には、第1演出ボタン35を模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン35の操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、が表示される。この1回目の第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されるか、或いは、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了すると、パワー加算演出が行われる(図18(F)及び(G)参照)。具体的には、パワーアイコンが示す数字に加算される加算数として「+13」が表示画面70の中央領域に表示され、その直後に、「38」を示すパワーアイコンが加算数を加算した「51」(=38+15)を表すように、パワーアイコンの表示が更新される。この更新後のパワーアイコンが示す数字は「51」であるため、ここでのパワーアイコンは、第3ランク(緑色)のパワーアイコンとして表示される。
このようにして1回目のパワー加算演出が実行されると、2回目の第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図18(H)参照)。なお、ここでの第1演出ボタン操作促進演出は、図18(E)に基づいて上述した1回目の第1演出ボタン操作促進演出と同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
2回目の第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されるか、或いは、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了すると、パワー加算演出が行われる(図18(I)、図19(A)参照)。具体的には、パワーアイコンが示す数字に加算される加算数として「+16」が表示画面70の中央領域に表示され、その直後に、「51」を示すパワーアイコンが加算数を加算した「67」(=51+16)を表すように、パワーアイコンの表示が更新される。この更新後のパワーアイコンが示す数字は「67」である。このため、ここでのパワーアイコンは第3ランク(緑色)のパワーアイコンであり、その数字は「51」から「67」へと増加しているものの、表示色は緑色のままである。
このようにして2回目のパワー加算演出が実行されると、3回目の第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図19(B)参照)。なお、ここでの第1演出ボタン操作促進演出は、図18(E)に基づいて上述した1回目の第1演出ボタン操作促進演出と同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
3回目の第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されるか、或いは、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了すると、パワー加算演出が行われる(図19(C)及び(D)参照)。具体的には、パワーアイコンが示す数字に加算される加算数として「+22」が表示画面70の中央領域に表示され、その直後に、「67」を示すパワーアイコンが加算数を加算した「89」(=67+22)を表すように、パワーアイコンの表示が更新される。この更新後のパワーアイコンが示す数字は「89」である。このため、ここでのパワーアイコンは第3ランク(緑色)のパワーアイコンであり、その数字は「67」から「89」へと増加しているものの、表示色は緑色のままである。
このようにして3回目のパワー加算演出が実行されると、4回目の第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図19(E)参照)。なお、ここでの第1演出ボタン操作促進演出は、図18(E)に基づいて上述した1回目の第1演出ボタン操作促進演出と同様に行われるため、ここでの詳細な説明は省略する。
4回目の第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されるか、或いは、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了すると、パワー加算演出が行われる(図19(F)及び(G)参照)。具体的には、パワーアイコンが示す数字に加算される加算数として「+9」が表示画面70の中央領域に表示され、その直後に、「89」を示すパワーアイコンが加算数を加算した「98」(=89+9)を表すように、パワーアイコンの表示が更新される。この更新後のパワーアイコンが示す数字は「98」である。このため、ここでのパワーアイコンは第3ランク(緑色)のパワーアイコンであり、その数字は「89」から「98」へと増加しているものの、表示色は緑色のままである。
図19(F)及び(G)に例示されるパワー加算演出は、第3増加演出を構成する複数回のパワー加算演出のうちの最後のパワー加算演出である。この最後のパワー加算演出が実行されたものの、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達しなかった場合、図18(A)に基づいて上述したのと同様に、失敗示唆演出が実行されることがある(図19(H)参照)。
なお、ここでは、SPリーチからSPSPリーチへとリーチ演出を発展させる演出パターンが設定されているため、パワーアイコンが示す数字をMAXに到達させるべく、第4増加演出が実行される(図19(I)及び図20(A)参照)。図19(I)及び図20(A)には、第2増加演出(図17(A)参照)に登場した仲間キャラとは別の仲間キャラが登場し、登場した仲間キャラが「+2」の数字をプレゼントして、パワーアイコンの数字を「98」から「100」に変化させる第4増加演出が実行される様子が例示されている。また、図20(A)には、第4増加演出が実行された結果として、パワーアイコンの数字がMAXに到達したことを所定のキャラクタが喜んで仲間キャラにお礼を言っている様子が併せて例示されている。
なお、図20(A)には、第4増加演出が実行された結果として、「100」の数字を示す第4ランク(赤色)のパワーアイコンが表示されている様子が例示されているが、第4ランク(赤色)ではなく、「100」の数字を示す第5ランク(金色)のパワーアイコン、又は「100」の数字を示す第6ランク(虹色)のパワーアイコンが表示されることもある。
このように、SPリーチ中に第4増加演出が実行されて、パワーアイコンの数字がMAXに到達すると、発展演出が実行される(図20(A)及び(B)参照)。具体的には、SPリーチからSPSPリーチへとリーチ演出が発展する様子を表す所定の発展演出画像が表示画面70に表示される。そして、SPSPリーチに係る演出画像であるSPSPリーチ演出画像が表示画面70に表示されて、SPSPリーチが開始される(図20(B)及び(C)参照)。これにより、図20(C)には表れていないが、例えば、パワーがMAXまで溜まった自キャラが敵キャラとのバトルを行う様子を表す演出表示が行われる。その後、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、図17(F)に基づいて上述したのと同様に、第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図20(D)参照)。
そして、この第1演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン35が操作されたタイミング、又は、第1演出ボタン35が操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、カットインが発生する(図20(E)参照)。図20(E)には、上述した弱カットイン、中カットイン、及び、強カットインのうちの弱カットインが発生した様子が例示されているが、中カットインまたは強カットインが発生する場合もある。
このようにカットインが発生してSPSPリーチの終盤になると、図17(H)に基づいて上述したのと同様に、第2演出ボタン操作促進演出が行われる(図20(F)参照)。これに対して、この第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン36が操作されると、その操作に応じた操作対応演出として、リーチハズレ目(ここでは、「454」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる(図20(G)参照)。
なお、ここでは、今回の第1特別図柄の変動表示開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であるために、操作対応演出としてハズレ報知演出が行われる場合を例に説明したが、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、操作対応演出として、ゾロ目を示す3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が行われる。
(増加演出に関する変形例)
ここまで、増加演出の具体例について説明したが、増加演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。すなわち、本実施形態では、パワーアイコンが示す数字の初期値が「00」に固定されている場合を例に説明するが、パワーアイコンが示す数字の初期値は可変であってもよい。すなわち、パワーアイコンが示す数字を「00」から「00」よりも大きな数字へと変化させる第1増加演出の他に、パワーアイコンが示す数字を「00」よりも大きい所定値(例えば、「15」)からその所定値よりも大きな数字へと変化させる第1増加演出を実行可能な構成を採用してもよい。
このような構成を採用する場合、所定値は、パワーアイコンが示す数字の最小値である「00」から最大値である「100」の間の数字であればどのような数字であってもよく、例えば、第1特別図柄判定の判定結果や選択される第1特別図柄の変動パターンに応じて、所定値を適宜変化させるようにすればよい。この場合、例えば、演出抽選によって初期値を決定する構成とし、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は所定値が相対的に大きな値に決定され易く、「ハズレ」である場合は所定値が相対的に小さな値に決定され易いといった構成を併せて採用することが考えられる。加えて、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い第1特別図柄の変動パターンが選択された場合は、所定値が相対的に小さな値に決定され易く、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い第1特別図柄の変動パターンが選択された場合は、所定値が相対的に大きな値に決定され易いといった構成を採用すれば、パワーアイコンが示す数字の初期値(ここでは、所定値)によって、大当たり信頼度を示唆可能である。
また、本実施形態では、遊技者による操作とは無関係に第1増加演出を実行する場合を例に説明したが、他の実施形態では、ノーマルリーチ中に複数の有効期間を設けると共に、この有効期間中に第1演出ボタン操作促進演出を実行し、有効期間中の第1演出ボタン35の操作が行われる毎に第1増加演出を実行するといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、擬似連演出の実行回数に応じて第1増加演出の実行回数が変化する場合を例に説明したが、他の実施形態では、擬似連回数の実行回数とは無関係に第1増加演出の実行回数が変化するといった構成や、第1増加演出の実行回数が固定であるといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、第2増加演出が実行されると、パワーアイコンが示す数字が必ずMAXに到達する場合を例に説明したが、他の実施形態では、第2増加演出が実行された場合に、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達するときとMAXに到達しないときとがあるといった構成を採用してもよい。また、本実施形態では、第4増加演出が実行されると、パワーアイコンが示す数字が必ずMAXに到達する場合を例に説明したが、他の実施形態では、第4増加演出が実行された場合に、パワーアイコンが示す数字がMAXに到達するときとMAXに到達しないときとがあるといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、パワーアイコンが示す数字の最大値が「100」である場合を例に説明するが、最大値はこれに限らず、例えば、「1000」や「10000」といった他の値であってもよいことは言うまでもない。
以下、図6~図20の図面に基づいて説明した演出を実現するためのメイン制御基板80のRAM構成や、各制御基板で行われる処理について説明する。
[メインRAM83の構成例]
図21は、メインRAM83の記憶領域と各記憶領域に記憶される情報について説明するための説明図である。図21(A)に例示されるように、メインRAM83には、第1始動口21に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、特図1・第2保留記憶領域832、特図1・第3保留記憶領域833、及び特図1・第4保留記憶領域834が設けられている。また、メインRAM83には、第2始動口22に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、上記判定用記憶領域830、特図2・第1保留記憶領域835、特図2・第2保留記憶領域836、特図2・第3保留記憶領域837、及び特図2・第4保留記憶領域838が設けられている。
判定用記憶領域830は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。そして、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、第2特別図柄判定の方が第1特別図柄判定よりも優先消化される。このため、判定用記憶領域830には、保留されている特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている各種情報がシフトされる。
図21(B)に例示されるように、保留記憶領域831~838は、特別図柄判定の権利を保留するための情報を記憶する領域であって、それぞれ、メインCPU81によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
ここで、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数については、上述した通りである。事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図24参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口21に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
遊技機1では、第1始動口21に遊技球が入賞する毎に、図21(B)に基づいて説明した5つの情報が、特図1・第1保留記憶領域831から順に、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかに格納される。また、第2始動口22に遊技球が入賞する毎に、上記5つの情報が、特図2・第1保留記憶領域835から順に、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかに格納される。
例えば、判定用記憶領域830に情報が記憶されると共に特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれにも情報が記憶されていない状態で、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第1保留記憶領域831に格納される。また、例えば、判定用記憶領域830、特図1・第1保留記憶領域831、及び特図1・第2保留記憶領域832のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて新たに取得された第1特別図柄判定に係る5つの情報が特図1・第3保留記憶領域833に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832以降の第1特別図柄判定に係る保留記憶領域に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831側にシフトされる。例えば、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第3保留記憶領域833のそれぞれに情報が記憶された状態で特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報が判定用記憶領域830にシフトされると、特図1・第2保留記憶領域832に記憶されている情報が特図1・第1保留記憶領域831にシフトされ、特図1・第3保留記憶領域833に記憶されている情報が特図1・第2保留記憶領域832にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838においても同様に行われる。なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち特図1・第1保留記憶領域831と特図2・第1保留記憶領域835の両方に情報が記憶されている場合、特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834を対象とするシフト処理に先立って、特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838を対象とするシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中に第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。このため、メインCPU81は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域831~838のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU81は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域830に直接格納する。
[メイン制御基板80による割込み処理]
次に、図22を参照しつつ、メイン制御基板80において実行される割込み処理について説明する。ここで、図22は、メイン制御基板80において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。メイン制御基板80は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図22に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図22以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御基板80の処理は、メインROM82に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU81が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU81は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU81は、第1始動口センサ211、第2始動口センサ221、ゲートセンサ251の各センサからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むセンサ検知処理を実行する(ステップS2)。このセンサ検知処理については、図23に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図25に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器43に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU81は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口22を開放すると判定した場合に、開閉部材23を動作させる第2始動口ソレノイド222を制御して第2始動口22を開閉する第2始動口開閉制御処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS3の特別図柄処理において実行される大当たり判定処理で「大当たり」であると判定した場合に、第1大入賞口ソレノイド262(又は第2大入賞口ソレノイド282)を制御して第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)を開閉する大入賞口開閉制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU81は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM83にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報をサブ制御基板90に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[メイン制御基板80によるセンサ検知処理]
図23は、図22のステップS2におけるセンサ検知処理の詳細フローチャートである。図23に例示されるように、メインCPU81は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、ゲートセンサ251からの検知信号の入力の有無に基づいて、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知したと判定した場合(ステップS201:YES)、メインRAM83に記憶されている普通図柄判定の保留数Fが、予め設定されている普通図柄判定の最大保留数Fmax(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS202)。
メインCPU81は、保留数Fが「4」未満であると判定した場合(ステップS202:YES)、保留数Fを「1」加算した値に更新し(ステップS203)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される普通図柄乱数に関して、ゲート25に対する遊技球の通過を検知したタイミングの値を取得して、メインRAM83の所定領域に格納する(ステップS204)。
一方、メインCPU81は、ステップS204の処理を実行した場合、ゲートセンサ251がゲート25に対する遊技球の通過を検知していないと判定した場合(ステップS201:NO)、保留数Fが「4」未満ではないと判定した場合(ステップS202:NO)、第2始動口センサ221からの検知信号の入力の有無に基づいて、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS206)。ここで、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS206:YES)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が、予め設定されている第2特別図柄判定の最大保留数T2max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS207)。
メインCPU81は、保留数T2が「4」未満であると判定した場合(ステップS207:YES)、保留数T2を「1」加算した値に更新し(ステップS208)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS209)。
このように、保留数T2が最大保留数T2max未満の状態で第2始動口22に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第2特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図2・第1保留記憶領域835~特図2・第4保留記憶領域838のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS209の処理を実行した場合、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS210)。メインRAM83には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口22に遊技球が入賞し難い低ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「OFF」に設定され、第2始動口22に遊技球が入賞し易い高ベース状態となるように開閉部材23の動作を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU81は、ステップS210において、この時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU81は、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、第2特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS211)。具体的には、第2始動口22に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図26参照)や変動パターン選択処理(図27参照)が実行されるのに先立って、ステップS209の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第2特別図柄判定が実行された際に第2特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第2特別図柄判定の保留数T2が「0」の状態で第2始動口22に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第2特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第2特別図柄判定は保留されないため、第2特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図24に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS211の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS210:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS212)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS211の事前判定処理が行われることなくステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS211の事前判定処理が行われた後にステップS212の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、ステップS212の処理を実行した場合、第2始動口センサ221が第2始動口22に対する遊技球の入賞を検知していないと判定した場合(ステップS206:NO)、第2特別図柄判定の保留数T2が「4」未満ではないと判定した場合(ステップS207:NO)、第1始動口センサ211からの検知信号の入力の有無に基づいて、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したか否かを判定する(ステップS214)。ここで、第1始動口センサ211が第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したと判定した場合(ステップS214:YES)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が、予め設定されている第1特別図柄判定の最大保留数T1max(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS215)。
メインCPU81は、保留数T1が「4」未満であると判定した場合(ステップS215:YES)、保留数T1を「1」加算した値に更新し(ステップS216)、ステップS1の乱数更新処理が行われる毎に更新される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に関して、第1始動口21に対する遊技球の入賞を検知したタイミングの値をそれぞれ取得する(ステップS217)。
このように、保留数T1が最大保留数T1max未満の状態で第1始動口21に対する遊技球の入賞が検知されるという取得条件の成立に応じて、第1特別図柄判定に係る各種の乱数が取得される。なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域830に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種の乱数が取得された場合には、これらの乱数は特図1・第1保留記憶領域831~特図1・第4保留記憶領域834のいずれかの領域に格納される。
メインCPU81は、ステップS217の処理を実行した場合、ステップS210の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS218)。ここで、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、第1特別図柄判定の保留に係る事前判定処理を実行する(ステップS219)。具体的には、第1始動口21に遊技球が入賞したことに応じて取得した各種乱数に基づいて、後述する大当たり判定処理(図26参照)や変動パターン選択処理(図27参照)が実行されるのに先立って、ステップS217の処理で取得された各種乱数に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行された際に第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるかを事前判定する事前判定処理を実行する。この事前判定処理の結果である事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数等が記憶されているのと同じ保留記憶領域に格納される。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1が「0」の状態で第1始動口21に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域830に直接格納されて、これらの乱数に基づく第1特別図柄判定が直ちに実行される。この場合、第1特別図柄判定は保留されないため、第1特別図柄判定に係る事前判定処理は行われない。このような事前判定処理については、図24に基づいて後に詳述する。
メインCPU81は、ステップS219の処理を実行した場合、又は高ベース状態であると判断した場合(ステップS218:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS220)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。なお、ステップS219の事前判定処理が行われることなくステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まない保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。一方、ステップS219の事前判定処理が行われた後にステップS220の処理が行われた場合には、事前判定情報を含む保留コマンドがサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による事前判定処理]
以下、図24を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図24は、図23のステップS211,219における事前判定処理の詳細フローチャートである。なお、ここでは、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に行われる事前判定処理を例に説明を行うが、使用される乱数やテーブルが異なる点を除き、第2特別図柄判定の権利が保留された場合にも同様の事前判定処理が行われる。
メインCPU81は、図23のステップS210の処理で高ベース状態であると判断した場合(ステップS210:YES)、又は図23のステップS218の処理で高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS218:NO)、大当たり判定処理を実行する(ステップS2191)。具体的には、低確率状(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする。そして、図23のステップS209の処理(又は図23のステップS217の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM83にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU81は、ステップS2191の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2192)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2192:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2193)。
一方、メインCPU81は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2192:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2194)。具体的には、ステップS2191の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU81は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2194:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS2195)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後では第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な第1特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないとメインCPU81によって判定された場合には(ステップS2194:NO)、後述するステップS2196の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2197に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2196)。具体的には、ステップS2191の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM83にセットされている変動パターン選択テーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる特別図柄判定で選択されることになる特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU81は、ステップS2196の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2194:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM83に格納する(ステップS2197)。この事前判定情報が格納される領域については、図21に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU81は、遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
[メイン制御基板80による特別図柄処理]
次に、図25を参照しつつ、メイン制御基板80によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図25は、図22のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図25に例示されるように、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM83に記憶されている第2特別図柄判定の保留数T2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数T2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数T2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU81は、保留数T2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数T1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、保留数T1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
メインCPU81は、ステップS304の処理またはステップS306の処理を実行した場合、情報シフト処理を実行する(ステップS307)。具体的には、ステップS304の処理に続いてステップS307の処理を実行する場合、特図2・第1保留記憶領域835に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図2・第2保留記憶領域836以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図2・第1保留記憶領域835側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。一方、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合、特図1・第1保留記憶領域831に記憶されている情報を判定用記憶領域830にシフトさせるシフト処理を実行する。その際、特図1・第2保留記憶領域832以降の保留記憶領域にも情報が記憶されている場合には、これらの情報を特図1・第1保留記憶領域831側にシフトさせるシフト処理も併せて実行する。
メインCPU81は、ステップS307のシフト処理によって大当たり乱数や図柄乱数等の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)に必要な情報を判定用記憶領域830に格納すると、これらの情報に基づいて、ステップS308の大当たり判定処理とステップS309の変動パターン選択処理を実行する。
なお、大当たり遊技中ではなく、特別図柄の変動表示中でもなく、第1特別図柄判定の保留数T1と第2特別図柄判定の保留数T2が両方とも「0」の状態で遊技球が第1始動口21(又は第2始動口22)に入賞した場合、その入賞に応じて取得された大当たり乱数や図柄乱数等の情報が判定用記憶領域830に直接格納される。このような場合は、ステップS307のシフト処理が実行されることなく、大当たり判定処理および変動パターン選択処理が実行されることになる。
メインCPU81は、判定用記憶領域830に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS308)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類(大当たり図柄)が決定されることになる。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM83にセットされる。この大当たり判定処理については、図26に基づいて後に詳述する。
ステップS308の大当たり判定処理に続いて、メインCPU81は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS309)。この変動パターン選択処理については、図27に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS308の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS309の処理で選択した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS310)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70における演出図柄の変動表示を含む変動演出が開始されることになる。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS310の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS311)。その際、判定用記憶領域830に第1特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41における第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、判定用記憶領域830に第2特別図柄判定に係る情報が記憶された状態でステップS308~ステップS310の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42における第2特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU81は、ステップS311における特別図柄の変動表示を開始してからの経過時間の計測を開始する(ステップS312)。メインCPU81は、ステップS312の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS312の処理で計測を開始した経過時間が、ステップS309の変動パターン選択処理で選択された変動パターンの変動時間に到達したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、経過時間が変動時間に到達していないと判定された場合(ステップS313:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU81は、経過時間が変動時間に到達したと判定した場合(ステップS313:YES)、特別図柄の変動表示が終了することを通知する変動終了コマンドをメインRAM83にセットする(ステップS314)。この変動終了コマンドは、ステップS8における送信処理によってサブ制御基板90に送信される。これにより、表示画面70に変動表示されていた演出図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU81は、ステップS311の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS315)。具体的には、ステップS308の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば0.6秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU81は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU81は、上記ステップS312の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む特図停止時処理を実行する(ステップS317)。この特図停止時処理については、図28に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU81は、第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS305:NO)、大当たり遊技中ではなく、特別図柄判定の権利が保留されておらず、且つ、特別図柄が変動表示されていない入賞待ち状態になったことを通知する入賞待ちコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS318)。なお、図25には示されていないが、このステップS318の処理が実行されると、メインRAM83に記憶されている入賞待ち状態フラグが「ON」に設定される。メインCPU81は、第1特別図柄判定の保留数T1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS305:NO)、入賞待ち状態フラグが「ON」に設定されているか否かを判定し、入賞待ちフラグが「ON」に設定されている場合は、入賞待ちフラグをセット済みであるため、ステップS318の処理が実行されることなく、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
[メイン制御基板80による大当たり判定処理]
図26は、図25のステップS308における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、まず、判定用記憶領域830に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3081)。具体的には、判定用記憶領域830に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では「確変遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU81は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域830に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3081の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判断する(ステップS3082)。ここで、大当たり判定の判定結果が「大当たり」ではないと判断した場合(ステップS3082:NO)、すなわち大当たり判定の判定結果が「ハズレ」である場合、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3083)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されることになる。この場合、大当たり遊技は行われない。
一方、メインCPU81は、大当たり判定の判定結果が「大当たり」であると判断した場合(ステップS3082:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される大当たり図柄を選択する大当たり図柄選択処理を実行する(ステップS3084)。具体的には、ステップS3081の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域830に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。また、図柄乱数が第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの大当たり図柄の乱数値と一致するかに基づいて、いずれかの大当たり図柄を選択する。
そして、メインCPU81は、選択した大当たり図柄の設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3085)。これにより、上記ステップS315の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示され、その後、その大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
[メイン制御基板80による変動パターン選択処理]
図27は、図25のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、図25のステップS308における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3081の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3091)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3091:YES)、大当たり用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3092)。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3091:NO)、判定用記憶領域830に記憶されているリーチ乱数がメインROM82に記憶されているリーチ乱数の当選値(リーチ有り演出に対応する乱数値)と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3093)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3093:YES)、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3094)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3093:NO)、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルをメインROM82から読み出してメインRAM83にセットする(ステップS3095)。
メインCPU81は、ステップS3092の処理、ステップS3094の処理、又はステップS3095の処理によってメインRAM83にセットされた変動パターン選択テーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3096)。具体的には、大当たり用変動パターン選択テーブル又はリーチハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、判定用記憶領域830に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。また、リーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルがメインRAM83にセットされた場合、メインRAM83に記憶されている第1特別図柄判定の保留数T1(又は第2特別図柄判定の保留数T2)に基づいて保留数を特定し、特定した保留数に対応する変動パターンをリーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルから読み出すことによって、1の変動パターンを選択する。このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU81は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM83にセットする(ステップS3097)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS308の大当たり判定処理によってメインRAM83にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれてサブ制御基板90に送信される。
[メイン制御基板80による特図停止時処理]
図28は、図25のステップS317における特図停止時処理の詳細フローチャートである。メインCPU81は、上記ステップS316の処理によって経過時間をリセットした後、図28に例示されるように、ステップS3082(図26参照)の処理と同様に、大当たりであるか否かを判断する(ステップS3171)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3171:YES)、メインRAM83に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
次に、メインCPU81は、メインRAM83に記憶されている確変遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS3173)、同じくメインRAM83に記憶されている時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3174)。ここで、確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態の遊技機1では、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を「確変遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定される。また、遊技状態を「通常遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。また、遊技状態を「時短遊技状態」に制御する場合には、確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定される。
ステップS3174の処理に続いて、メインCPU81は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM83にセットする(ステップS3175)。このオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の第1大入賞口26(又は第2大入賞口28)の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によってサブ制御基板90に送信される。
一方、メインCPU81は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3171:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3176)。ここで、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3176:YES)、すなわち特別図柄判定が高確率状態で行われている場合、メインRAM83に記憶されている高確率遊技残回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3177)。この高確率遊技残回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3177の処理に続いて、メインCPU81は、高確率遊技残回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3178)。ここで、高確率遊技残回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3178:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3179)。これにより、特別図柄判定が低確率状態で行われるようになる。
メインCPU81は、ステップS3179の処理を実行した場合、確変遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3176:NO)、又は高確率遊技残回数Kが「0」ではないと判定した場合(ステップS3178:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3180)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3180:YES)、メインRAM83に記憶されている時短遊技残回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3181)。この時短遊技残回数Jは、時短状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3181の処理に続いて、メインCPU81は、時短遊技残回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3182)。ここで、時短遊技残回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3182:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3183)。これにより、第2始動口22への遊技球の入賞を容易にするサポート機能が付与されなくなる。
[メイン制御基板80による遊技状態設定処理]
図29は、メイン制御基板80において大当たり遊技終了時に実行される遊技状態設定処理を例示するフローチャートである。遊技機1では、ステップS6の大入賞口開閉制御処理によって大当たり遊技が実行されるが、この大当たり遊技におけるエンディング期間が終了すると、大当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理が実行される。
メインCPU81は、大当たり遊技中において、大当たり遊技におけるエンディング期間が終了したか否かを判定する(ステップS631)。ここで、エンディング期間が終了したと判定した場合(ステップS631:YES)、例えば、メインRAM83にセットした図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たりが確変大当たりであるか否かを判定する(ステップS632)。ここで、確変大当たりであると判定した場合(ステップS632:YES)、確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS633)、高確率遊技残回数Kを例えば「10000」に設定する(ステップS634)。これらのステップS633の処理およびステップS634の処理が行われることにより、10000回の特別図柄判定が実行されるまで高確率状態が継続することになる。
次に、メインCPU81は、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS635)、時短遊技残回数Jを例えば「10000」に設定する(ステップS636)。これらのステップS635の処理およびステップS636の処理が行われることにより、10000回の特別図柄判定が実行されるまで高ベース状態が継続することになる。このように、ステップS633~ステップS636の一連の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから10000回の特別図柄判定が実行されるまで確変遊技状態で遊技が制御されることになる。
一方、メインCPU81は、今回の大当たりが確変大当たりではないと判定した場合(ステップS632:NO)、すなわち今回の大当たりが通常大当たりである場合、ステップS635の処理と同様に時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS637)、時短遊技斬回数Jを例えば「100」に設定する(ステップS638)。このように、ステップS637の処理およびステップS638の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまで時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
[サブ制御基板90による割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、サブ制御基板90のサブCPU91は、後述する割込み処理を行う周期である割込み周期を設定する。そして、サブCPU91は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を割込み周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU91は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、割込み周期で割込み処理を繰り返す。
以下、図30を参照しつつ、サブ制御基板90において実行される割込み処理について説明する。ここで、図30は、サブ制御基板90において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80で行われる割込み処理(図22参照)と同様に、図30に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図30以降のフローチャートに基づいて説明するサブ制御基板90で行われる処理は、サブROM92に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU91が発行する命令に従って行われる。
サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からコマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図32に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU91は、第1演出ボタン35または第2演出ボタン36が操作された場合にその操作に応じた処理を行う操作受付け処理を実行する(ステップS40)。この操作受付け処理については、図31に基づいて後に詳述する。
ステップS40の処理に続いて、サブCPU91は、コマンド送信処理を実行する(ステップS50)。具体的には、ステップS10のコマンド受信処理やステップS40の処理によってサブRAM93にセットされたコマンドを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信する。このコマンド送信処理が実行されることによって、画像表示や演出音の出力等による演出の実行が画像音響制御基板100に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物等による演出の実行がランプ制御基板120に対して指示される。
ステップS50の処理に続いて、サブCPU91は、データ転送処理を実行する(ステップS60)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板100から送信されるので、そのデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、画像表示装置7(表示画面70)およびスピーカ38で行われる演出と同期するように、枠ランプ37、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の演出手段による演出がランプ制御基板120によって制御される。
[サブ制御基板90による操作受付け処理]
図31は、図30のステップS40における操作受付け処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS10のコマンド受信処理(図30参照)に続いて、図31に例示されるように、有効期間中であるか否かを判定する(ステップS401)。具体的には、サブRAM93にセットされる有効期間の設定情報と、特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間とに基づいて、有効期間中であるか否かを判定する。なお、有効期間の設定情報がサブRAM93にセットされていない場合は、有効期間中ではないと判定される。ステップS401において、有効期間中ではないと判定された場合(ステップS401:NO)、操作受付け処理が終了してステップS50(図30参照)のコマンド送信処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、有効期間中であると判定した場合(ステップS401:YES)、第1演出ボタン35が操作されたことを示す操作信号が第1演出ボタン検知センサ351から入力されたか否かに基づいて、第1演出ボタン検知センサ351が「ON」になったか否かを判定する(ステップS402)。ここで、第1演出ボタン検知センサ351が「ON」になっていない判定された場合(ステップS402:NO)、すなわち、第1演出ボタン35が操作されたことを示す操作信号が入力されていない場合、後述するステップS405に処理が進められる。
サブCPU91は、第1演出ボタン検知センサ351が「ON」になったと判定した場合(ステップS402:YES)、すなわち、第1演出ボタン35が操作されたことを示す操作信号が入力された場合、その第1演出ボタン35の操作が有効操作であるか否かを判定する(ステップS403)。具体的には、サブRAM93にセットされている有効期間の設定情報が第1演出ボタン35に関する有効期間の設定情報であるか否かに基づいて、第1演出ボタン35の操作が有効操作であるか否かを判定する。
サブCPU91は、第1演出ボタン35の操作が有効操作であると判定した場合(ステップS403:YES)、第1演出ボタン35が操作されたことを通知する第1演出ボタン操作通知コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS404)。この第1演出ボタン操作通知コマンドは、ステップS50のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されて、第1演出ボタン35の操作に応じた操作対応演出が実行されることになる。
サブCPU91は、ステップS404の処理を実行した場合、第1演出ボタン検知センサ351が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS402:NO)、又は、第1演出ボタン35の操作が有効操作ではないと判定した場合(ステップS403:NO)、第2演出ボタン36が操作されたことを示す操作信号が第2演出ボタン検知センサ361から入力されたか否かに基づいて、第2演出ボタン検知センサ361が「ON」になったか否かを判定する(ステップS405)。ここで、第2演出ボタン検知センサ361が「ON」になっていないと判定された場合(ステップS405:NO)、一連の操作受付け処理が終了してステップS50のコマンド送信処理に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、第2演出ボタン検知センサ361が「ON」になったと判定した場合(ステップS405:YES)、第2演出ボタン35が操作されたことを通知する第2演出ボタン操作通知コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS406)。この第2演出ボタン操作通知コマンドは、ステップS50のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されて、第1演出ボタン35の操作に応じた操作対応演出が実行されることになる。
[サブ制御基板90によるコマンド受信処理]
図32は、図30のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図32に例示されるように、サブCPU91は、まず、メイン制御基板80からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、上述したステップS40に処理が進められる。
サブCPU91は、メイン制御基板80からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドが図23のステップS212の処理またはステップS220の処理に応じてメイン制御基板80から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、保留コマンドではないと判定された場合(ステップS12:NO)、後述するステップS15に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。この保留コマンド受信処理については、図33に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドが図25のステップS310の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS15)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS15:NO)、後述するステップS17に処理が進められる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この変動開始コマンド受信処理については、図34に基づいて後に詳述する。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS15:NO)、そのコマンドが図25のステップS314の処理に応じてメイン制御基板80から送信された変動終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS17)。サブCPU91は、変動終了コマンドであると判定した場合(ステップS17:YES)、演出図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す態様で演出図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS18)。
この変動演出終了コマンドがステップS50のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す演出図柄が表示画面70に停止表示されることになる。
サブCPU91は、受信したコマンドが変動終了コマンドではないと判定した場合(ステップS17:NO)、そのコマンドが図28のステップS3175の処理に応じてメイン制御基板80から送信されたオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS19)。ここで、受信したコマンドがオープニングコマンドであると判定した場合(ステップS19:YES)、大当たり遊技のオープニング期間において大当たりの種類を報知したり遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出の開始を画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に指示するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS20)。
一方、サブCPU91は、受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS19:NO)、そのコマンドが図25のステップS318の処理に応じてメイン制御基板80から送信された入賞待ちコマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。ここで、受信したコマンドが入賞待ちコマンドであると判定した場合(ステップS21:YES)、入賞待ち状態に移行したことを画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に通知する入賞待ち状態通知コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS22)。逆に、受信したコマンドが入賞待ちコマンドではないと判定した場合(ステップS21:NO)、その他の処理を実行する(ステップS23)。
[サブ制御基板90による保留コマンド受信処理]
図33は、図32のステップS13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、図33に例示されるように、サブRAM93に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS131)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
サブCPU91は、ステップS131の処理に続いて、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれているか否かを判定する(ステップS132)。ここで、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていないと判定した場合(ステップS132:NO)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS133)。この保留アイコン表示コマンドは、アイコン変化演出の設定情報(後述するアイコン変化演出パターン情報)を含まない保留アイコンの表示を指示するコマンドであって、ステップS50のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。
画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、例えば、アイコン変化演出の設定情報を含まない第1特別図柄判定に係る保留アイコン表示コマンドを受信した場合、VDP104による描画処理を制御して、保留アイコン表示領域71に白色の保留アイコンを表示させる。そして、この白色の保留アイコンに関しては、アイコン変化演出に関する設定がなされていないため、上述したアイコン変化演出は行われない。
一方、サブCPU91は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていると判定した場合(ステップS132:YES)、その事前判定情報をサブRAM93に格納する(ステップS134)。次に、サブCPU91は、アイコン変化演出抽選を実行する(ステップS135)。具体的には、まず、アイコン変化演出乱数を取得してサブRAM93に格納する。このアイコン変化演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU91は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン変化演出乱数として取得し、その変化演出乱数が予めサブROM92に記憶されているアイコン変化演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否か否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM92には、第1特別図柄判定に係る事前判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、アイコン変化演出乱数に関する乱数値と、が対応付けられたテーブルが記憶されている。サブCPU91は、このテーブルを参照して、取得したアイコン変化演出乱数が、ステップS134の処理でサブRAM93に格納した事前判定情報から特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する。なお、このテーブルでは、第1特別図柄判定に係る事前判定結果に関して、「ハズレ」よりも「大当たり」に対してより多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が長い変動パターンほど、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態における遊技機1では、大当たり信頼度が高いほどアイコン変化演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほどアイコン変化演出が実行され難くなっている。
サブCPU91は、ステップS135の抽選結果に基づいて、アイコン変化演出を実行するか否かを判定し(ステップS136)、アイコン変化演出を実行すると判定した場合(ステップS136:YES)、例えば乱数を用いた演出抽選を行って、複数あるアイコン変化演出の演出パターンの中からいずれか1つの演出パターンを選択し、選択したアイコン変化演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする(ステップS137)。
なお、ここでは、アイコン変化演出を実行するか否かを決定する抽選と、アイコン変化演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、アイコン変化演出を実行するか否かと、実行する場合にはアイコン変化演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
サブCPU91は、ステップS137の処理を実行した場合、又は、アイコン変化演出を実行しないと判定した場合(ステップS136:NO)、保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS138)。具体的には、ステップS137の処理によって、アイコン変化演出の演出パターンを示す情報(アイコン変化演出パターン情報)がサブRAM93にセットされている場合は、アイコン変化演出の設定情報として、そのアイコン変化演出パターン情報を含む保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする。一方、アイコン変化演出パターン情報がサブRAM93にセットされていない場合は、ステップS133の処理と同様に、アイコン変化演出パターン情報を含まない保留アイコン表示コマンドをサブRAM93にセットする)。
ステップS138の処理でサブRAM93にセットされた保留アイコン表示コマンドは、ステップS50(図30参照)のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信される。これに対し、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、受信した保留アイコン表示コマンドにアイコン変化演出パターン情報が含まれている場合は、そのアイコン変化演出パターン情報をアイコン変化演出の設定情報として制御RAM103に格納し、この設定情報に基づいて、アイコン変化演出を実現するために必要な処理の実行をVDP104および音響DSP107に指示する。
[サブ制御基板90による変動開始コマンド受信処理]
図34は、図32のステップS16における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、メイン制御基板80から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図34に例示される一連の変動開始コマンド受信処理を実行する。
すなわち、サブCPU91は、サブ制御基板90における乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、メイン制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM93に格納する(ステップS161)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する変動開始コマンド解析処理を実行する(ステップS162)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU91は、変動開始コマンドを解析すると、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS163)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、擬似連演出の有無(演出図柄の短変動表示の有無)、リーチ図柄を構成する演出図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、擬似連演出の内容(短変動表示の回数)、停止表示される演出図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS163の処理に続いて、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンで演出図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出(例えば、ステップアップ演出やセリフ予告、群予告やカットイン等)に関する設定を行う予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS164)。この予告演出パターン設定処理については、図36,37に基づいて後に詳述する。
次に、サブCPU91は、ステップS163の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、及びステップS164の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM93にセットする(ステップS167)。
この変動演出開始コマンドは、少なくとも、ステップS163の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS164の処理によって設定された予告演出パターンを示す情報と、を含むものであり、ステップS50のコマンド送信処理によって画像音響制御基板100およびランプ制御基板120に送信される。これにより、サブ制御基板90において演出パターンが決定された変動演出および予告演出が、画像音響制御基板100およびランプ制御基板120によって実現されることになる。
ステップS167の処理に続いて、サブCPU91は、サブRAM93に記憶されている保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS168)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄の変動表示の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[サブ制御基板90による変動演出パターン設定処理]
図35は、図34のステップS163における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU91は、ステップS162の処理に続いて、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の停止表示に伴って表示画面70に最終的に確定表示(本停止)させる演出図柄を設定する(ステップS1631)。具体的には、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、図柄変動の終了時に大当たりを示す特別図柄(大当たり図柄)が停止表示されるのか、或いはハズレを示す特別図柄(ハズレ図柄)が停止表示されるのかを特定する。そして、大当たり図柄が停止表示されることを特定した場合には、本停止させる演出図柄として大当たりを報知するための演出図柄(例えばゾロ目を示す演出図柄)を設定し、ハズレ図柄が停止表示されることを特定した場合には、ハズレを報知するための演出図柄を設定する。なお、ハズレを報知するための演出図柄を設定する際に、リーチ演出を行ってからハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための演出図柄としてリーチハズレ目を設定し、リーチ演出を行うことなくハズレを報知する場合には、ハズレを報知するための演出図柄としてバラケ目を設定する。
次に、サブCPU91は、受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンの設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判定する(ステップS1632)。例えば、特別図柄の変動時間が所定時間以上である変動パターンが選択された場合にはリーチ演出を実行し、特別図柄の変動時間が所定時間未満である変動パターンが選択された場合にはリーチ演出を実行しないことを定める設定情報をサブROM92に記憶しておけば、受信した変動開始コマンドに基づいて特定した特別図柄の変動時間と、サブROM92に記憶されている所定時間と、の大小関係を比較することによって、リーチ有り演出を行う必要があるか否かを判定することが可能である。
ここで、リーチ有り演出を行う必要があると判定した場合(ステップS1632:YES)、リーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1633)。例えば、特別図柄判定の判定結果と特別図柄の変動パターンとの組み合わせのそれぞれに対して複数種類のリーチ有り演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ有り演出用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
一方、サブCPU91は、リーチ有り演出を行う必要が無いと判断した場合(ステップS1632:NO)、リーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1634)。例えば、特別図柄の変動パターン毎に複数種類のリーチ無し演出の変動演出パターンが対応付けられたリーチ無し用変動演出パターン選択テーブルから、ステップS161の処理で取得した演出乱数に対応するいずれか1つの変動演出パターンを読み出して、その変動演出パターンを示す情報をサブRAM93にセットする。
本実施形態の遊技機1では、ステップS1633の処理またはステップS1634の処理が行われることによって、演出図柄をどのような変動パターンで変動表示するか、リーチ演出を行う場合にどのリーチ演出を行うか、リーチ演出を発展させる場合にはどのような流れでリーチ演出を発展させるか、演出モードを変化させるか否か、演出モードを変化させる場合にはどのようなパターンで演出モードを変化させるか等が決定されることになる。
[サブ制御基板90による予告演出パターン設定処理]
図36は、図34のステップS164における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートであり、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る変動開始コマンドを受信した場合に行われる処理を例示するものである。サブCPU91は、ステップS163の処理に続いて、増加演出を実行するか否かを判定する(ステップS1641)。本実施形態の遊技機1では、リーチ無し演出を実行する場合と、ノーマルリーチを実行する場合であっても第1特別図柄の変動時間が所定時間未満である場合には増加演出を実行しないこととしている。このため、サブCPU91は、ステップS163の変動演出パターン設定処理によって設定した変動演出パターンに基づいて、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを実行するかを特定し、リーチ無し演出を実行すると特定した場合には、増加演出を実行しないと判定する。また、リーチ有り演出を実行することを特定した場合であっても、変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の変動時間が所定時間未満であれば、増加演出を実行しないと判定する。このステップS1641において、増加演出を実行しないと判定された場合(ステップS1641:NO)、後述するステップS1648に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、増加演出を実行すると判定した場合(ステップS1641:YES)、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS1642)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS1642:YES)、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1643)、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS1642:NO)、ハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1644)。
これらの増加演出関連演出パターン選択テーブルは、前兆演出(図14(A)参照)、増加演出(図13参照)、及び、可動装飾発光演出(図14(C)参照)の演出パターンを選択するために参照されるテーブルである。サブCPU91は、ステップS1643の処理またはステップS1644の処理によってサブRAM93にセットした増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照して、前兆演出、増加演出、可動装飾発光演出の演出パターンを選択する増加演出関連演出パターン選択処理を実行する(ステップS1645)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている増加演出関連演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄の変動パターンと、前兆演出の演出パターンと、増加演出の演出パターンと、可動装飾発光演出の演出パターンと、乱数値と、が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1645の処理において、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドにより特定される第1特別図柄の変動パターンと、ステップS161の処理で取得した演出乱数と、に対応する前兆演出の演出パターン、増加演出の演出パターン、及び、可動装飾発光演出の演出パターンをサブRAM93にセットされている増加演出関連演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、前兆演出、増加演出、可動装飾発光演出のそれぞれの1の演出パターンを選択する。
そして、サブCPU91は、増加演出関連演出パターン情報、すなわち、ステップS1645の処理で選択した、前兆演出の演出パターン、増加演出の演出パターン、及び、可動装飾発光演出の演出パターンを増加演出関連演出(前兆演出、増加演出、可動装飾発光演出)の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1646)。本実施形態の遊技機1では、この増加演出関連演出パターン情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、サブCPU91によって設定された演出パターンでの前兆演出、増加演出、可動装飾発光演出が実現されることになる。
なお、前兆演出に関して、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルとハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルとを比較すると、以下のような傾向がある。すなわち、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照した方が、ハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照する場合に比べて、前兆演出が実行され易いという特徴がある。また、図14(A)に基づいて上述したように、前兆演出には、盤面ランプ5を青色で発光させる前兆演出(青前兆演出:大当たり信頼度は約7%)と、盤面ランプ5を緑色で発光させる前兆演出(緑前兆演出:大当たり信頼度は約10%)と、盤面ランプ5を赤色で発光させる前兆演出(赤前兆演出:大当たり信頼度は約21%)と、があり、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照して前兆演出の演出パターンを選択する場合、これらの前兆演出を選択確率が高いものから低いものの順に並べると、赤前兆演出、緑前兆演出、青前兆演出の順となる。一方、ハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照して前兆演出の演出パターンを選択する場合、上記3つの前兆演出を選択確率が高いものから低いものの順に並べると、青前兆演出、緑前兆演出、赤前兆演出の順となる。
また、増加演出に関して、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルとハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルとを比較すると、以下のような傾向がある。すなわち、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照した方が、ハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照する場合に比べて、パワーアイコンの最終的なランクがより上位のランクになり易いという特徴がある。また、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照した場合には、パワーアイコンの最終的なランクが第6ランク(虹色:図14(B)参照)になることがあるのに対して、ハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照した場合には、パワーアイコンの最終的なランクが第6ランク(虹色)になることがないという特徴がある。
また、可動装飾発光演出に関して、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルとハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルとを比較すると、以下のような傾向がある。すなわち、本実施形態の遊技機1では、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展する際にしか可動装飾発光演出が実行されないため、SPSPリーチ(又はストーリーリーチ)に発展しない変動演出パターンがステップS163の処理によって設定されている場合には、どちらの増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照したとしても、可動装飾発光演出が実行されないという特徴がある。
また、図14(C)に基づいて上述したように、可動装飾発光演出には、可動装飾部材14が白色で発光する可動装飾発光演出(白可動装飾発光演出:大当たり信頼度は約21%)と、可動装飾部材14が赤色で発光する可動装飾発光演出(赤可動装飾発光演出:大当たり信頼度は約60%)と、があり、大当たり用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照して可動装飾発光演出の演出パターンを選択する場合、これらの可動装飾発光演出を選択確率が高いものから低いものの順に並べると、白可動装飾発光演出、赤可動装飾発光演出の順となる。一方、ハズレ用増加演出関連演出パターン選択テーブルを参照して可動装飾発光演出の演出パターンを選択する場合、上記2つの可動装飾発光演出を選択確率が高いものから低いものの順に並べると、白可動装飾発光演出、赤可動装飾発光演出の順となる。
図36の説明に戻り、ステップS1646の処理を実行した場合、又は、増加演出を実行しないと判定した場合(ステップS1641:NO)、サブCPU91は、今回の第1特別図柄の変動表示中に第1演出モードに移行するか否かを判定する(ステップS1648)。図8等に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、第1演出モードに移行する場合、少なくとも第1演出モード移行演出(図8(B)参照)および第1演出モード専用予告演出(図8(C)参照)を含む、第1演出モード専用の演出が行われるが、この第1演出モード専用の演出が行われる第1特別図柄の変動パターンは、予め定められている。このため、サブCPU91は、上記ステップS1648において、例えば、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される今回の第1特別図柄の変動パターンが、第1演出モード専用の演出を行うことが予め定められた変動パターンであるか否かに基づいて、第1演出モードに移行するか否かを判定する。ここで、第1演出モードに移行しないと判定された場合(ステップS1648:NO)、後述するステップS1658(図37参照)に処理が進められる。
サブCPU91は、第1演出モードに移行すると判定した場合(ステップS1648:YES)、例えば、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS1649)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS1649:YES)、大当たり用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1650)、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS1649:NO)、ハズレ用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1651)。
これらの第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルは、図11,12等に基づいて上述した第1演出モード専用予告演出の演出パターンを選択するために参照されるテーブルである。サブCPU91は、ステップS1650の処理またはステップS1651の処理によってサブRAM93にセットした第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照して、第1演出モード専用予告演出の演出パターンを選択する第1演出モード専用予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS1652)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄の変動パターンと、第1演出モード専用予告演出の演出パターンと、乱数値と、が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1652の処理において、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドにより特定される第1特別図柄の変動パターンと、ステップS161の処理で取得した演出乱数と、に対応する第1演出モード専用予告演出の演出パターンをサブRAM93にセットされている第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、第1演出モード専用予告演出の1の演出パターンを選択する。
そして、サブCPU91は、第1演出モード専用予告演出パターン情報、すなわち、ステップS1652の処理で選択した第1演出モード専用予告演出の演出パターンを第1演出モード専用予告演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1653)。本実施形態の遊技機1では、この第1演出モード専用予告演出パターン情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、サブCPU91によって設定された演出パターンでの第1演出モード専用予告演出が実現されることになる。
本実施形態の遊技機1では、このようなステップS1652,S1653の処理によって、第1変動期間(図12参照)中に短変動表示が行われる回数である第1短変動回数(本実施形態では、短変動1~短変動4の4回に固定)が設定されることになる。また、ポイント加算演出(図11(C)及び図12参照)が実行される場合には、そのポイント加算演出の1又は複数の開始タイミング(期待演出開始タイミング)が併せて設定される。また、到達予告(成功)(図11(D)及び図12参照)が実行される場合には、その到達予告(成功)の開始タイミング(期待演出開始タイミング)が併せて設定される。また、到達予告(成功)のガセ演出である到達予告(失敗)(図11(E)及び図12参照)が実行される場合には、その到達予告(失敗)の1又は複数の開始タイミングが併せて設定される。
なお、第1演出モード専用予告演出に関して、大当たり用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルとハズレ用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルとを比較すると、以下のような傾向がある。すなわち、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であって、第1特別図柄の変動表示の途中で第1演出モードに移行する場合は、ミッション成功を報知する後段演出が実行される成功パターンの第1演出モード専用ミッション演出(図11(I)参照)が必ず実行される。すなわち、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、第1演出モード専用ミッション演出に必ず発展するため、大当たり用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照した場合は、「合格」とジャッジされたことを報知するジャッジ演出(図11(H)参照)が実行される第1演出モード専用予告演出パターンが選択され、「不合格」とジャッジされたことを報知するジャッジ演出(図11(H)参照)が実行される第1演出モード専用予告演出パターンが選択されることがないという特徴がある。
一方、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」の場合は、第1演出モード専用ミッション演出(図11(I)参照)に発展するときと発展しないときとがあり、ハズレ用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルが参照された場合は、「合格」とジャッジされたことを報知するジャッジ演出(図11(H)参照)が実行される第1演出モード専用予告演出パターンが選択されるときと、「不合格」とジャッジされたことを報知するジャッジ演出が実行される第1演出モード専用予告演出パターンが選択されるときと、ジャッジ演出が実行されずに第1演出モード専用予告演出が終了する第1演出モード専用予告演出パターンが選択されるときと、がある。
また、到達予告(成功)(図12(C)及び(D)参照)に関しては、大当たり用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照した場合の方が、ハズレ用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照する場合に比べて、到達予告(成功)が実行される確率が高いという特徴がある。また、ハズレ用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照した場合にも、到達予告(成功)が実行される第1演出モード専用予告演出パターンが選択されることがあるが、大当たり用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照した場合の方が、ハズレ用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照する場合に比べて、到達予告(成功)がより早いタイミングで実行される第1演出モード専用予告演出パターンが選択され易いという特徴がある。
このように、本実施形態に遊技機1では、「大当たり」の場合の方が「ハズレ」の場合よりも到達予告(成功)が実行され易く、且つ、その発生タイミングもより早いものとなっている。また、複数回のポイント加算演出が実行される第1演出モード専用予告演出の演出パターンに関して、大当たり用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルとハズレ用第1演出モード専用予告演出パターン選択テーブルとを比較した場合、前者のテーブルの方が後者のテーブルに比べて、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、「大当たり」の場合の方が「ハズレ」の場合よりもポイント加算演出の実行回数が多くなり易いという特徴がある。したがって、大当たりを期待する遊技者は、到達予告(成功)ができるだけ早いタイミングで発生することや、より多くのポイント加算演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
ステップS1653の処理に続いて、サブCPU91は、第1演出モード専用ミッション演出を実行するか否かを判定する(ステップS1654)。本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄の変動パターンとして、第1演出モード専用予告演出(図8(C)参照)が実行された後に第1演出モード専用ミッション演出(図8(E)参照)が実行されない変動パターンAと、第1演出モード専用予告演出が実行された後に第1演出モード専用ミッション演出が実行される(変動パターンAよりも変動時間が長い)変動パターンBと、が用意されている。このため、サブCPU91は、ステップS1654において、例えば、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動パターンBであるか否かに基づいて、第1演出モード専用ミッション演出を実行するか否かを判定する。ここで、第1演出モード専用ミッション演出を実行しないと判定された場合(ステップS1654:NO)、後述するステップS1658に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、第1演出モード専用ミッション演出を実行すると判定した場合(ステップS1654:YES)、第1演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1655)、サブRAM93にセットした第1演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルを参照して、第1演出モード専用ミッション演出の演出パターンを選択する第1演出モード専用ミッション演出パターン選択処理を実行する(ステップS1656)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている第1演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、第1演出モード専用ミッション演出の演出パターンと、乱数値と、が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1656の処理において、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドにより特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンと、ステップS161の処理で取得した演出乱数と、に対応する第1演出モード専用ミッション演出の演出パターンをサブRAM93にセットされている第1演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、第1演出モード専用ミッション演出の1の演出パターンを選択する。
そして、サブCPU91は、第1演出モード専用ミッション演出パターン情報、すなわち、ステップS1656の処理で選択した第1演出モード専用ミッション演出の演出パターンを第1演出モード専用ミッション演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1657)。本実施形態の遊技機1では、この第1演出モード専用ミッション演出パターン情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、サブCPU91によって設定された演出パターンでの第1演出モード専用ミッション演出が実現されることになる。
サブCPU91は、ステップS1657の処理を実行した場合、第1演出モードに移行しないと判定した場合(ステップS1648:NO)、又は、第1演出モード専用ミッション演出を実行しないと判定した場合(ステップS1654:NO)、図37に例示されるように、今回の第1特別図柄の変動表示中に第2演出モードに移行するか否かを判定する(ステップS1658)。図8等に基づいて上述したように、本実施形態の遊技機1では、第2演出モードに移行する場合、少なくとも第2演出モード移行演出(図8(G)参照)および第2演出モード専用予告演出(図8(H)参照)を含む、第2演出モード専用の演出が行われるが、この第2演出モード専用の演出が行われる第1特別図柄の変動パターンは、予め定められている。このため、サブCPU91は、上記ステップS1658において、例えば、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される今回の第1特別図柄の変動パターンが、第2演出モード専用の演出を行うことが予め定められた変動パターンであるか否かに基づいて、第2演出モードに移行するか否かを判定する。ここで、第2演出モードに移行しないと判定された場合(ステップS1658:NO)、一連の予告演出パターン設定処理が終了して、上述したステップS167(図34参照)に処理が進められる。
サブCPU91は、第2演出モードに移行すると判定した場合(ステップS1658:YES)、例えば、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する(ステップS1659)。ここで、「大当たり」であると判定した場合(ステップS1659:YES)、大当たり用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1660)、「大当たり」ではないと判定した場合(ステップS1659:NO)、ハズレ用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットする(ステップS1661)。
これらの第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルは、図9,10等に基づいて上述した第2演出モード専用予告演出の演出パターンを選択するために参照されるテーブルである。サブCPU91は、ステップS1660の処理またはステップS1661の処理によってサブRAM93にセットした第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照して、第2演出モード専用予告演出の演出パターンを選択する第2演出モード専用予告演出パターン選択処理を実行する(ステップS1662)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄の変動パターンと、第2演出モード専用予告演出の演出パターンと、乱数値と、が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1662の処理において、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドにより特定される第1特別図柄の変動パターンと、ステップS161の処理で取得した演出乱数と、に対応する第2演出モード専用予告演出の演出パターンをサブRAM93にセットされている第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、第2演出モード専用予告演出の1の演出パターンを選択する。
そして、サブCPU91は、第2演出モード専用予告演出パターン情報、すなわち、ステップS1662の処理で選択した第2演出モード専用予告演出の演出パターンを第2演出モード専用予告演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1663)。本実施形態の遊技機1では、この第2演出モード専用予告演出パターン情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、サブCPU91によって設定された演出パターンでの第2演出モード専用予告演出が実現されることになる。
本実施形態の遊技機1では、このようなステップS1662,S1663の処理によって、第2変動期間(図10参照)中に短変動表示が行われる回数である第2短変動回数(本実施形態では、短変動A~Bの2回~短変動A~Eの5回のいずれか:図10参照)と、第2変動期間中に行われる発見キャラ対応示唆演出の演出内容(キャラA~キャラDのどのキャラに対応する発見キャラ対応示唆演出を実行するか)と、が設定されることになる。なお、図10の表記から明らかなように、本実施形態では、発見キャラ対応示唆演出の演出内容によって、第2演出モード専用予告演出が開始されてから、発見キャラ対応示唆演出が開始されるまでの時間が固定されている。例えば、キャラAの発見キャラ対応示唆演出(図10(A)参照)は、第2演出モード専用予告演出が開始されてから6秒が経過したタイミングで開始される(図10参照)。また、例えば、キャラCの発見キャラ対応示唆演出(図10(C)参照)は、第2演出モード専用予告演出が開始されてから18秒(=6秒×3)が経過したタイミングで開始される(図10参照)。このため、画像音響制御基板100の画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90から受信した変動演出開始コマンドに含まれている第2演出モード専用予告演出パターン情報に基づいて、実行すべき発見キャラ対応示唆演出の種類およびその開始タイミングを容易に特定することが可能である。
なお、第2演出モード専用予告演出に関して、大当たり用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルとハズレ用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルとを比較すると、以下のような傾向がある。すなわち、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であって、第1特別図柄の変動表示の途中で第2演出モードに移行する場合は、ミッション成功を報知する後段演出が実行される成功パターンの第2演出モード専用ミッション演出(図9(H)参照)が必ず実行される。すなわち、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合は、第2演出モード専用ミッション演出に必ず発展するため、大当たり用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルを参照した場合は、第2演出モード専用ミッション演出に発展することを示唆する発見キャラ対応示唆演出が実行される第2演出モード専用予告演出パターンが選択され、第2演出モード専用ミッション演出に発展しないこと(非発展)を示唆する発見キャラ対応示唆演出が実行される第2演出モード専用予告演出パターンは選択されないという特徴がある。
一方、今回の第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」の場合は、第2演出モード専用ミッション演出(図9(H)参照)に発展するときと発展しないときとがあり、ハズレ用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルが参照された場合は、第2演出モード専用ミッション演出への発展を示唆する発見キャラ対応示唆演出(図9(F)参照)が実行される第2演出モード専用予告演出パターンが選択されるときと、第2演出モード専用ミッション演出への非発展を示唆する発見キャラ対応示唆演出(図9(F)参照)が実行される第2演出モード専用予告演出パターンが選択されるときと、がある。
また、第2演出モード専用ミッション演出への発展を示唆する発展示唆態様の発見キャラ対応示唆演出に関しては、以下のような特徴がある。すなわち、大当たり用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルと、ハズレ用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルと、のどちらを参照したとしても、第2演出モード専用ミッション演出への発展を示唆する発展示唆態様の発見キャラ対応示唆演出が実行され得るが、発展示唆態様の発見キャラ対応示唆演出に関して、選択確率が高いものから低いものの順に並べると、キャラAによる発見キャラ対応示唆演出、キャラBによる発見キャラ対応示唆演出、キャラCによる発見キャラ対応示唆演出、キャラDによる発見キャラ対応示唆演出の順となる。逆に、第2演出モード専用ミッション演出に発展しないこと(すなわち、非発展)を示唆する非発展示唆態様の発見キャラ対応示唆演出に関しては、選択確率が高いものから低いものの順に並べると、キャラDによる発見キャラ対応示唆演出、キャラCによる発見キャラ対応示唆演出、キャラBによる発見キャラ対応示唆演出、キャラAによる発見キャラ対応示唆演出の順となる。
大当たり用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルおよびハズレ用第2演出モード専用予告演出パターン選択テーブルがこのように構成されていることから、第2演出モード専用ミッション演出への発展期待度が低いものから高いものの順に並べると、キャラDによる発見キャラ対応示唆演出、キャラCによる発見キャラ対応示唆演出、キャラBによる発見キャラ対応示唆演出、キャラAによる発見キャラ対応示唆演出の順となる。
ステップS1663の処理に続いて、サブCPU91は、第2演出モード専用ミッション演出を実行するか否かを判定する(ステップS1664)。本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄の変動パターンとして、第2演出モード専用予告演出(図8(H)参照)が実行された後に第2演出モード専用ミッション演出(図8(J)参照)が実行されない変動パターンCと、第2演出モード専用予告演出が実行された後に第2演出モード専用ミッション演出が実行される(変動パターンCよりも変動時間が長い)変動パターンDと、が用意されている。このため、サブCPU91は、ステップS1664において、例えば、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドに基づいて特定される第1特別図柄の変動パターンが、変動パターンDであるか否かに基づいて、第2演出モード専用ミッション演出を実行するか否かを判定する。ここで、第2演出モード専用ミッション演出を実行しないと判定された場合(ステップS1664:NO)、一連の予告演出パターン設定処理が終了して、ステップS167(図34参照)に処理が進められる。
一方、サブCPU91は、第2演出モード専用ミッション演出を実行すると判定した場合(ステップS1664:YES)、第2演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルをサブROM92から読み出してサブRAM93にセットし(ステップS1665)、サブRAM93にセットした第2演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルを参照して、第2演出モード専用ミッション演出の演出パターンを選択する第2演出モード専用ミッション演出パターン選択処理を実行する(ステップS1666)。
図には示されていないが、サブROM92に記憶されている第2演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルでは、第1特別図柄判定の判定結果と、第1特別図柄の変動パターンと、第2演出モード専用ミッション演出の演出パターンと、乱数値と、が対応付けられている。サブCPU91は、ステップS1666の処理において、メイン制御基板80から受信した変動開始コマンドにより特定される第1特別図柄判定の判定結果および第1特別図柄の変動パターンと、ステップS161の処理で取得した演出乱数と、に対応する第2演出モード専用ミッション演出の演出パターンをサブRAM93にセットされている第2演出モード専用ミッション演出パターン選択テーブルから読み出すことによって、第2演出モード専用ミッション演出の1の演出パターンを選択する。
そして、サブCPU91は、第2演出モード専用ミッション演出パターン情報、すなわち、ステップS1666の処理で選択した第2演出モード専用ミッション演出の演出パターンを第2演出モード専用ミッション演出の設定情報としてサブRAM93にセットする(ステップS1667)。本実施形態の遊技機1では、この第2演出モード専用ミッション演出パターン情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板100(及びランプ制御基板120)に送信されることによって、サブCPU91によって設定された演出パターンでの第2演出モード専用ミッション演出が実現されることになる。
なお、予告演出パターン設定処理では、例えば、セリフ予告や群予告といった他の予告演出の演出パターンを設定する処理も行われるが、これらの処理については従来と同様に行われるため、ここでの説明は省略する。
[画像音響制御基板100による割込み処理]
次に、図38を参照しつつ、画像音響制御基板100において実行される割込み処理について説明する。ここで、図38は、画像音響制御基板100において実行される割込み処理を例示するフローチャートである。画像音響制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図38に例示される一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90から受信したコマンドに基づいて表示画面70における画像表示を制御する画像表示制御処理を実行する(ステップS71)。この画像表示制御処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS71の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、表示画面70で行われる画面表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ38から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS72)。
ステップS72の処理に続いて、画像音響制御CPU101は、データ送信制御処理を実行する(ステップS73)。具体的には、画像音響制御基板100において行われる画像音響制御に関するデータをサブ制御基板90に送信する。これに対して、サブ制御基板90は、図30のステップS60におけるデータ転送処理によって、画像音響制御基板100から受信したデータをランプ制御基板120に転送する。これにより、表示画面70およびスピーカ38によって実行される演出と同期するように、枠ランプ37や盤面ランプ5、可動装飾部材14等が制御される。
[画像音響制御基板100による画像表示制御処理]
図39は、図38のステップS71における画像表示制御処理の詳細フローチャートである。画像音響制御CPU101は、まず、サブ制御基板90から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS711)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS711:NO)、ステップS72に処理が進められる。
一方、画像音響制御CPU101は、サブ制御基板90からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS711:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御RAM103にセットする(ステップS712)。そして、制御RAM103にセットした設定情報に基づいて、表示画面70に演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP104の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御RAM103の所定領域に格納し(ステップS713)、そのディスプレイリストをVRAM106のディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS714)。このディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいてVDP104が描画処理を実行することによって、サブ制御基板90から指示された演出表示が実現されることになる。
[他の変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、本発明をいわゆる確変ループタイプと呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を、いわゆるST機と呼ばれる1種タイプのパチンコ遊技機や、いわゆる1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機等の他の遊技機に適用してもよい。
また、上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、乱数値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した図面等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
[参考発明]
以下、本明細書で開示した実施形態に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1)
参考発明1-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
所定の特別図柄表示手段に特別図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果に基づいて、前記特別遊技が実行されることを報知する当たり報知演出と、当該当たり報知演出が実行されることを期待させる期待演出と、前記特別図柄の変動表示中に当該特別図柄の変動時間よりも短い時間を掛けて演出図柄を変動表示する複数回の短変動表示と、を実行可能であり、
前記特別図柄が変動表示される第1変動期間中に、演出図柄の前記複数回の短変動表示と、前記期待演出(例えば、ポイント加算演出や到達予告(成功):図12(A)~(D)参照)と、を第1の演出パターンで行う第1演出(例えば、第1演出モード専用予告演出:図12参照)を実行するときと、
前記特別図柄が変動表示される第2変動期間中に、演出図柄の前記複数回の短変動表示と、前記期待演出(例えば、図10(A)~(D)に例示される発見キャラ対応示唆演出)と、を前記第1の演出パターンとは異なる第2の演出パターンで行う第2演出(例えば、第2演出モード専用予告演出:図10参照)を実行するときと、があることを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1変動期間中と第2変動期間中とで、演出図柄の複数回の短変動表示と期待演出とが互いに異なる演出パターンで実行される。このため、第1演出と第2演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明1-2の遊技機は、参考発明1-1の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記第1演出を実行するときは、前記第1変動期間中に前記複数回の短変動表示が行われる回数である第1短変動回数と、当該第1変動期間中に前記期待演出(例えば、ポイント加算演出や到達予告(成功))が開始される期待演出開始タイミングと、を設定し、
前記第2演出を実行するときは、前記第2変動期間中に前記複数回の短変動表示が行われる回数である第2短変動回数と、当該第2変動期間中に行われる前記期待演出(例えば、発見キャラ対応示唆演出)の演出内容と、を設定する、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、第1短変動回数、期待演出開始タイミング、第2短変動回数、及び、期待演出の演出内容をそれぞれ適切なものに設定することによって、興趣性が高い第1演出および第2演出を実行することが可能である。
(参考発明2)
参考発明2-1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果に基づいて、前記特別遊技が実行されることを報知する当たり報知演出と、所定の演出画像が示す数字が大きくなるように当該演出画像を変化させる変化表示と、を実行可能であり、
第1表示色の前記演出画像が表示された状態で前記変化表示を実行した後に、前記第1表示色と共通する共通表示色の前記演出画像を表示する第1の場合と、前記第1表示色とは異なる第2表示色の前記演出画像を表示する第2の場合と、があり、
前記第2の場合の方が、前記第1の場合よりも前記当たり報知演出が実行される可能性が高い、ことを特徴とするものである。
この遊技機によれば、所定の演出画像が表す数字が大きくなるのに伴って、その演出画像の表示色が維持される場合と変化する場合と、があり、表示色が変化した場合の方が、表示色が維持される場合に比べて、当たり報知演出が実行される可能性が高い。このため、遊技者に対して、所定の演出画像が表す数字の大きさだけでなくその演出画像の表示色に注目させることができ、また、変化表示の前後で数字の表示色を異ならせることによって、当たり報知演出が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させることができ、結果として、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、上記参考発明1~2の発明を組み合せてもよい。
1 遊技機(パチンコ遊技機)、7 画像表示装置、21 第1始動口、22 第2始動口、23 開閉部材、26 第1大入賞口、28 第2大入賞口、35 第1演出ボタン、36 第2演出ボタン、41 第1特別図柄表示器、42 第2特別図柄表示器、70 表示画面、80 メイン制御基板、81 メインCPU、90 サブ制御基板、91 サブCPU、100 画像音響制御基板、101 画像音響制御CPU、120 ランプ制御基板、121 ランプCPU、211 第1始動口センサ、221 第2始動口センサ、351 第1演出ボタン検知センサ、352 第1演出ボタンランプ、361 第2演出ボタン検知センサ、362 第2演出ボタンランプ。

Claims (1)

  1. 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
    前記判定が行われると、所定の特別図柄表示手段に特別図柄を変動表示させてから当該判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段と、
    前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    演出を制御する演出制御手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記判定の結果に基づいて、前記特別遊技が実行されることを報知する当たり報知演出と、所定の演出画像が示す数字が大きくなるように当該演出画像を変化させる変化表示と、所定の発光手段を発光させることによって前記変化表示が実行されることを示唆する示唆演出と、第1リーチ演出と、当該第1リーチ演出よりも前記当たり報知演出が実行される可能性が高い第2リーチ演出と、を実行可能であり、
    前記示唆演出には、前記発光手段を第1発光色で発光させる第1発光演出と、前記発光手段を第2発光色で発光させる第2発光演出と、があり、
    前記第2発光演出が実行される場合の方が、前記第1発光演出が実行される場合よりも前記当たり報知演出が実行される可能性が高く、
    前記演出制御手段は、
    1回の前記特別図柄の変動表示中に、当該特別図柄の変動表示の開始時に行われた前記判定の結果を報知する演出図柄を当該特別図柄の変動時間よりも短い時間で変動させる短変動表示を複数回実行し、実行中の短変動表示が何回目の短変動表示であるかを示唆する示唆画像を表示することが可能であり、
    前記変化表示は、前記示唆画像とは異なる前記演出画像を用いて実行される演出であり、
    前記演出制御手段は、
    前記示唆演出が前記第1発光演出と前記第2発光演出のどちらであっても前記変化表示を必ず実行し、
    前記演出画像が第1の数字を示す演出画像に変化する前記変化表示を実行した場合は、前記第1リーチ演出を実行する一方、前記演出画像が前記第1の数字よりも大きい第2の数字を示す演出画像に変化する前記変化表示を実行した場合は、前記第1リーチ演出を実行することなく前記第2リーチ演出を実行する特定演出制御を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。
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