次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。尚、以下では、図柄の変動表示の終了に伴い当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)を付与可能な当り遊技を実行可能なパチンコ遊技機に、本発明を適用した例を説明する。
図1乃至図3に示すように、第1実施例のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されている。そして、外枠53は島設備に対して固定され、前面枠51及び本体枠52は、外枠に対して、上下の枠ヒンジ56、56を介して取り付けられている。また、前面枠51及び本体枠52は、上下方向の一側端側(図1紙面左側)で軸支されており、一側端側を軸にして、外枠53に対して夫々開閉可能に構成されている。また、図1及び図2に示す閉状態から、前面枠51だけを開状態(開放する)こともできるし、前面枠51及び本体枠52の両方を開状態(開放する)こともできる。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに、遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられている。複数の演出ボタンは、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例1の態様に限らず、遊技者からの入力を検知できるものであればたり、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力検知手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力検知手段(光電式等)であってもよい。
また、前面枠51には、装飾用の枠ランプ66、スピーカ67及び画像表示装置(第2画像表示装置71、第3画像表示装置72)が設けられている。また、図1に示すように、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、その表示画面71a、72aを遊技者が視認し易いように、前面枠51の前方(遊技者側)に向けて突出するように、且つ、外側方向に傾斜状に設置されている。また、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、後述する画像表示装置7と同様に、遊技の実行・非実行や、遊技の状況や、実行される遊技演出等に応じて、遊技演出(キャラクタや演出図柄等)や、デモ演出や、遊技に関する情報(獲得出玉情報、ラウンド数、連荘回数、遊技状態の残り期間、遊技モード、遊技演出の信頼度・説明等)や、遊技機の設定に関する情報(音量設定情報、輝度設定情報等)が表示される。また、第2画像表示装置71と、第3画像表示装置72とで、これらの情報のうち、異なる情報を表示する場合と、同じ情報を表示する場合とがある。また、画像表示装置7(第1画像表示装置)と、第2画像表示装置71と、第3画像表示装置72とで、これらの情報のうち、異なる情報を表示する場合と、同じ情報を表示する場合とがある。また、画像表示装置7(第1画像表示装置)と、第2画像表示装置71と、第3画像表示装置72とのうち、何れか2個で同じ情報を表示し、残り1個で異なる情報を表示する場合もある。尚、画像表示装置7、第2画像表示装置71および第3画像表示装置72のいずれか又は全部を指して単に「画像表示装置」ということもある。
また、画像表示装置7は遊技盤2に形成される遊技領域3の内側領域に設けられており、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72は、遊技領域3の外側領域に設けられている。また、図1に示すように、(非開放側端部に設けられる)第2画像表示装置71は、前面枠51に対して、第2画像表示装置用ヒンジ75(ヒンジ部)を介して取り付けられている。そのため、上下の第2画像表示装置用ヒンジ75を軸として、左右方向に回動可能となっている。より具体的には、図1に示す状態(通常状態)から右方向に所定角度(45度程度)回動可能な構成とされている。これは、前面枠51や本体枠52を、上下の枠ヒンジ56、56を軸として開状態とした際に、前面枠51の前方に突出して設けられている第2画像表示装置71が、パチンコ遊技機1の枠ヒンジ56側(図1紙面左側)に隣接して設けられているホール設備(球貸機、台間設備等)に衝突して破損してしまうのを防ぐための構成である。一方、(開放側端部に設けられる)第3画像表示装置72は、前面枠51に対して、固定して設けられ、回動不能となっている。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されている。また、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられており、一旦遊技領域へ誘導された遊技球が発射装置側へ戻るのを防止することが可能となる。
また、遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。尚、画像表示装置7は遊技盤2の裏面側から遊技盤2に対して取り付けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄」ともいう)が左右方向に並んで表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、演出図柄8L、8C、8Rは、遊技状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態、低確高ベース状態、高確高ベース状態)に応じて、当該遊技状態で遊技の主体として設定されている特別図柄(後述の第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示に同期して変動表示を行う。尚、演出図柄8Lのことを「左図柄」ともいい、演出図柄8Cのことを「中図柄」ともいい、演出図柄8Rのことを「右図柄」ともいう。
図3に示す演出図柄表示領域7bの表示態様は、遊技状態が通常状態(後述する低確低ベース状態、状態A)にあるときの1場面を示すものである。詳しくは後述するが、この低確低ベース状態では、始動口(第2始動口21)への遊技球の入球頻度が高ベース状態と比較して低く設定されていると共に、特別図柄の当否判定確率(第1特別図柄当否判定及び第2特別図柄当否判定)が低確率(「所定確率」ともいう)で、且つ、第2特別図柄の変動時間が第1特別図柄の変動時間よりも長く(2倍以上)設定されている(外れ変動は全て10分)。そのため、通常状態では、右遊技領域3B(第2遊技領域)に遊技球を発射して第2始動口21に入球させて第2特別図柄を変動表示させるよりも、左遊技領域3A(第1遊技領域)に遊技球を発射して第1始動口20に入球させて第1特別図柄を変動表示させる遊技を行う方が、遊技者に有利とされている。すなわち、通常状態では、第1特別図柄(演出図柄)が主体となって変動表示する遊技状態といえる。このため、通常状態(状態A)では、演出図柄表示領域7b上の演出図柄8L、8C、8Rは、第1特別図柄と同期して変動表示及び停止表示を行うものとされている。
また、演出図柄8L、8C、8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示(導出表示)される左、中、右の演出図柄の表示態様(停止表示態様)によって、後述(図4参照)の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果、及び、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果(特別図柄当否判定の結果)を、遊技者が認識し易いように表示(報知)する。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、及び、演出図柄のいずれか(又は全部)を指して単に「図柄」や「識別情報」ということもある。また、特別図柄当否判定を単に「当否判定」や「第1当否判定」ともいう。また、特別図柄当否判定を実行する制御部(主制御部80)を「当否判定実行手段」や「第1当否判定実行手段」ともいう。
例えば、特別図柄当否判定の結果が大当り(第1特定当り)となった場合には、「777」等の3桁同一の図柄(ゾロ目)で演出図柄を停止表示する(「大当り図柄」ともいう)。また、小当り(第2特定当り)となった場合には、「135」等の予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの小当り専用図柄(「小当り図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示する。尚、小当りとなった際に、小当り専用図柄を停止表示する態様に変えて、小当り図柄と外れ図柄とで同じ態様の図柄を停止表示してもよい。また、小当りとして、複数の小当り(第1小当り、第2小当り等)を有する場合には、それらを区別可能に、異なる小当り図柄(第1小当り図柄、第2小当り図柄)を停止表示してもよいし、それらを区別困難なように、同じ(共通の)小当り図柄を停止表示してもよい。
また、特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合には、「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ図柄で演出図柄を停止表示する(「外れ図柄」ともいう)。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況(特別図柄当否判定の結果)を容易に把握することができる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様や、第1演出図柄表示部7bのみを用いて演出表示する態様や第1演出図柄表示部7bに加えて第2演出図柄表示部71a及び第3演出図柄表示部72aの一方又は両方を用いて演出表示する態様を有している。また、これに加えて、第2演出図柄表示部71a又は第3演出図柄表示部72aのみを用いて演出表示する態様を有していてもよい。
また、画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)に伴って実行される当り遊技演出(大当り遊技演出、小当り遊技演出)や、客待ち用のデモ演出などが表示される。尚、演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。また、詳細は後述するが、遊技状態(状態A、状態B又は状態C)や、左遊技領域3Aに遊技球を発射して遊技を行う状態か、右遊技領域3Bに遊技球を発射して遊技を行う状態か等によって、演出図柄表示領域7b上の表示態様が異なる態様とされる。また、本実施例1のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄と第2特別図柄との両方を並行して(同時に)変動表示することが可能な遊技機であり、この様なタイプの遊技機を「同時変動機(並行変動機)」ともいう。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とがある。演出保留表示領域における第1演出保留9a又は第2演出保留9bの表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数及び第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。尚、第1演出保留表示部の表示位置や第2演出保留表示部の表示位置は、遊技状態、遊技モード又は実行する遊技演出(リーチ演出等)によって変化する場合がある。また、第1演出保留表示部及び第2演出保留表示部のうち、何れか一方だけ(例えば、主体となる特別図柄に対応する演出保留表示部だけ)を表示する場合がある。
また、図3に示すように、遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材14が下方に落下し(所定の動作態様で動作し)、当該可動装飾部材14が表示画面7aの前面を覆い、当該可動装飾部材14の大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は遊技興趣を高めると共に、当りへの期待感を高める。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に、第1特別図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に当否判定の結果に基づいて第1特別図柄が停止表示する。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)の上方には、遊技球が通過可能(入球可能)なゲート28(普図始動口や通過口や入球口や特定始動口ともいう)が設けられている。ゲート28の上流側から入球した遊技球は、ゲート28を通過し、遊技領域3を下流方向に流下する。尚、このゲート28は、大当り遊技を開始するための開始ゲート29(役連ゲートや作動ゲートともいう)を兼用している。つまり、本ゲートは、ゲート28であり、開始ゲート29でもある。ゲート28に遊技球が入球(通過)すると、当該遊技球がゲートセンサ28aで検知され、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動条件)が成立すると、普通図柄当否判定(「第2当否判定」ともいう)を実行すると共に、普通図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に普通図柄当否判定の結果に基づいて普通図柄が停止表示する。当り普通図柄が停止表示すると、可動部材23が動作(開動作)して第2始動口21が開状態となる。また、可動部材23を動作(開動作)させて第2始動口21を開状態とするか否かの普通図柄当否判定を実行する制御部(主制御部80)を「当否判定実行手段」や「第2当否判定実行手段」ともいう。尚、このゲートセンサ28aは、大当り遊技を開始するための開始ゲートセンサ29aを兼用している。つまり、本ゲートへの入球を検知するセンサは、ゲートセンサ28aであり、開始ゲートセンサ29aでもある。
また、詳しくは後述するが、ゲート28(開始ゲート29)を通過した際に、開始ゲート29としての機能が発揮されるのは、大当り遊技を実行可能な条件が成立しているとき(大当り実行可能状態や大当り待機状態ともいう)だけである。そのため、当該条件(大当り待機状態)が成立していないときに、ゲート28(開始ゲート29)を遊技球が通過した場合には、普通図柄に関する制御処理がなされ、大当り開始処理は実行されない。また、当該条件が成立しているときに(大当り待機状態で)、開始ゲート29(ゲート28)を遊技球が通過した場合には、待機中の大当り遊技が開始し、所定の大入賞口(第1大入賞口30)が開状態(入球可能状態)となるラウンド遊技が開始する。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、ゲート28(開始ゲート29)の下方(下流)の遊技領域には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31(「第1可変入球口」ともいう)が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉する。開閉部材32は、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第1大入賞口30の入口を閉鎖すると共に、当該開閉部材32上面を遊技球が通過可能となっている。また、図3に示すように、開閉部材32の上面は、上流側から下流側へ(紙面左から右へ)傾斜状に形成されている。これにより、開閉部材32が閉状態のとき、第1大入賞口30の入口部に流下してきた遊技球は、第1大入賞口30に入球することなく、開閉部材32の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動され、開閉部材32が遊技盤3裏面方向に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた開閉部材32の上面がなくなる。これにより、開閉部材32が開状態のとき、第1大入賞口30の入口部に流下してきた遊技球は、第1大入賞口30に入球することとなる。このように、第1大入賞口30の入口を開閉する開閉部材32は、出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第1大入賞口30内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(後述する第2始動口21)に誘導することが可能となる。尚、第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1大入賞装置31(第1可変入球口)は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、第1大入賞口30の下方(下流)の遊技領域には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第3始動口26を備える第2固定入賞装置25が設けられている。第3始動口26への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第2特別図柄に係る当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に当否判定の結果に基づいて第2特別図柄が停止表示する。尚、第1大入賞口30の下方(下流)で遊技球通路が分岐しており(上段、下段)、第3始動口26が設けられる上段側遊技球通路と、第2始動口31及び第2大入賞口35が設けられる下段側遊技球通路と、が形成されている。また、図3に示す通り、上段側遊技球通路に誘導された遊技球は、第3始動口26の近傍に設けられた遊技釘16に接触する等して第3始動口26に入球するか、第3始動口26に入球することなく下流に流下して、アウト口34に流入する。また、第3始動口26は常時入球可能な固定式の入賞装置であるので、左打ち遊技で大当りとなって(所謂、初当り)、1回目の大当り遊技を右打ち遊技で実行した場合、当該大当り遊技中に遊技球を第3始動口26に入球させ(保留し)、当該大当り遊技終了直後から第2特別図柄の変動表示を実行することが可能となる。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、第1大入賞口30の下方(下流)の遊技領域には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」や「可変始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件(変動開始条件)が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間経過後に当否判定の結果に基づいて第2特別図柄が停止表示する。
可変入賞装置22は、可動部材23(「開閉部材」ともいう)を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。本実施例1では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
また、可動部材23は、開閉部材32と同様に、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第2始動口21の入口を閉鎖すると共に、当該可動部材23上面を遊技球が通過可能となっている。また、図3に示すように、可動部材23の上面は、上流側から下流側へ(紙面右から左へ)傾斜状に形成されている。これにより、可動部材23が閉状態のとき、第2始動口21の入口部に流下してきた遊技球は、第2始動口21に入球することなく、可動部材23の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動され、可動部材23が遊技盤3裏面方向(遊技盤面と垂直方向)に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた可動部材23が第2始動口21の入口部からなくなる。これにより、可動部材23が開状態のとき、第2始動口21の入口部に流下してきた遊技球は、第2始動口21に入球することとなる。このように、第2始動口21の入口を開閉する可動部材23は、開閉部材32と同様の出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第2始動口21内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(後述する第2大入賞口35)に誘導する。
また、遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域(右遊技領域3B)であって、第2始動口21の下方(下流)の遊技領域には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36(「第2可変入球口」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉する。開閉部材37は、開閉部材32と同様に、上面が略長方形状(長板状)の遊技球通路とされており、閉状態では、第2大入賞口35の入口を閉鎖すると共に、当該開閉部材37上面を遊技球が通過可能となっている。また、図3に示すように、開閉部材37の上面は、上流側から下流側へ(紙面右から左へ)傾斜状に形成されている。これにより、開閉部材37が閉状態のとき、第2大入賞口35の入口部に流下してきた遊技球は、第2大入賞口35に入球することなく、開閉部材37の上面を通過して、遊技領域の下流方向に流下する。
また、開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5参照)により駆動され、開閉部材37が遊技盤3裏面方向(遊技盤面と垂直方向)に引っ込むことで、遊技球通路を形成していた開閉部材37が第2大入賞口35の入口部からなくなる。これにより、開閉部材37が開状態のとき、第2大入賞口35の入口部に流下してきた遊技球は、第2大入賞口35に入球することとなる。このように、第2大入賞口35の入口を開閉する開閉部材37は、開閉部材32と同様の出没式の開閉部材とされており、開状態(開放時)のときは流下してきた遊技球を円滑に第2大入賞口35内に入球させると共に、閉状態(閉鎖時)のときは流下してきた遊技球を、傾斜状の上面通路によって、任意の方向(アウト口34)に誘導することが可能となる。尚、第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2大入賞装置36(第2可変入球口)は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3におけるセンター装飾体10の左側領域(左遊技領域3A)の下方の遊技領域には、複数(3個)の一般入球口27が設けられている。このように各種入球口等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちといい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際の通常状態(低確低ベース状態、状態A)は左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。すなわち、遊技開始時の通常状態は、左打ちによる第1始動口20への入球(第1特別図柄当否判定)を主体とした左打ち遊技となる。
一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定(第1特別図柄当否判定)において大当りとなると、大当り遊技、並びに、大当り遊技(特別遊技)終了後(低確高ベース状態又は高確低ベース状態)は、右打ちにて、ゲート28、第1大入賞口30、第2始動口21、又は、第2大入賞口35への入球を狙う遊技となる。すなわち、大当り遊技、並びに、低確高ベース状態(状態B)又は高確低ベース状態(状態C)は、右打ちによって第2始動口21への入球(第2特別図柄当否判定)を主体とする右打ち遊技となる。そして、第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、及び一般入球口27に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(「賞球」、「遊技利益」ともいう)が払い出される(付与される)。本実施例では、第1大入賞口30への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)を、第2大入賞口35への入球に基づいて払い出される賞球の個数(遊技利益の量)よりも多く設定している。具体的に、第1大入賞口30は、1個の入球に対して15個の賞球を払い出すものとしており、第2大入賞口35は、1個の入球に対して10個の賞球を払い出すものとしている。
また、図3及び図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示及び停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄を変動表示及び停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)、及び、普通図柄(「特定識別情報」ともいう)を変動表示及び停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、及び、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
また主表示器40には、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に、実行される当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46、及び、遊技球の発射方向、すなわち右打ちすべき状態か左打ちすべき状態かを示す発射方向表示器47が含まれている。これら主表示器40に含まれる各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球に基づいて行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球に基づいて行われる。尚、以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後停止表示し、停止表示(導出表示)された特別図柄(停止図柄)によって、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づく当否判定(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合(すなわち、大当り図柄や小当り図柄である場合)には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンで、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われる。尚、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が、第1大当り(4R第1大当り)となった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する。また、第2大当り(4R第2大当り)となった場合には、「jnkl」の4個のLEDを点灯し、残りを消灯する。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯し、残りを消灯することができる。また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。停止表示態様については、第1特別図柄表示器41bと同様に、第2特別図柄当否判定の結果(大当り、小当り、外れ)に応じて夫々異なる表示態様に定められている。また、特別図柄が停止表示される前(導出表示前)には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば予め定められた順序で、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。
ここで、特別図柄や演出図柄の停止表示態様(変動表示の表示結果)のうち、特別図柄当否判定の結果が当り(大当り又は小当り)の場合に対応する停止表示態様のことを「当り態様」、「特定態様」、「特定表示態様」又は「特定表示結果」ともいい、特別図柄当否判定の結果が外れの場合に対応する停止表示態様のことを「外れ態様」、「非特定態様」、「非特定表示態様」又は「非特定表示結果」ともいう。また、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に対応する停止表示態様のことを「大当り態様」ともいい、特別図柄当否判定の結果が小当りの場合に対応する停止表示態様のことを「小当り態様」ともいう。さらに、画像表示装置、第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)及び特別図柄表示部41の何れか又は全部を指して「変動表示手段」や「識別情報表示手段」ともいう。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部80のRAMに形成される特図保留記憶部85に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球に基づいて取得した情報であれば第1特図保留(「第1取得情報」ともいう)として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得した情報であれば第2特図保留(「第2取得情報」ともいう)として第2特図保留記憶部85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値はそれぞれ4個となっている。これら第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bを、夫々「第1取得情報記憶手段」及び「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち、夫々の特別図柄の変動表示の実行中や、何れかの特別図柄当否判定に基づく特別遊技の実行中は、所定個数(夫々4個)を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保(保留)することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bに表示される。具体的に、第1特図保留表示器43aは、「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「u□v●」というようにuのLEDを消灯vのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が2の場合は「u●v□」というようにuのLEDを赤色で点灯させvのLEDを消灯する表示態様とすることができる。また、保留数が3の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が4(上限数)の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。また、第2特図保留表示器43bは、「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数1〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過(ゲートセンサ28aでの検知)に基づいて行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技(「特定遊技」ともいう)が行われる。また、補助遊技(特定遊技)を実行する手段(主制御部)を補助遊技実行手段(特定遊技実行手段)ともいう。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また、判定結果が外れである場合には、「s□t■」というようにtのLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。普通図柄が停止表示する前には、予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行される。その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1は、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部80のRAMに形成される普図保留記憶部86に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値は4個となっている。普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示が、その通過時にすぐ実行できない場合、すなわち、普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中は、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保(保留)することができる。
この普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的に、普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。例えば、保留数が0の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「q□r●」というようにqのLEDを消灯し、rのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数2〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に、図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」や「メイン制御部」や「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う副制御基板90(「副制御部」や「サブ制御部」や「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7に表示される演出図柄8、演出表示器102に表示される図柄、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上には副制御基板90を収納した副制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a(開始ゲートセンサ29a)、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、及び一般入球口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28a(開始ゲートセンサ29a)は、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。一般入球口センサ27aは、各一般入球口27内にそれぞれ設けられて一般入球口27に入球した遊技球を検知するものである。
またソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、及び、第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。さらに、主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47、及び当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81(主制御部80)によりなされる。
また、主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及び、カードユニット135が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1参照)が含まれる。尚、カードユニット135とは、パチンコ遊技機1の一端側(通常は図1紙面左側)に隣接して設置され、遊技者が所定の球貸出操作を行うことで、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするものである。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。尚、遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御される。
また、主制御基板80は、副制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80と副制御基板90との接続は、主制御基板80から副制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向(一方向)通信接続となっている。すなわち、主制御基板80と副制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。また、図5に示すように、副制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って遊技演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
副制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。副制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPU(VDP)に、画像表示装置7(第1画像表示装置)、第2画像表示装置71、第3画像表示装置72、演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU(VDP)は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、そのうち一方のLEDが第1特別図柄の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、他方のLEDが第2特別図柄の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、対応するLEDの点灯・消灯、又は色により、第1特別図柄又は第2特別図柄の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、第3演出保留表示器103a、及び第4演出保留表示器103bも同様に、夫々2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、第3演出保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数及び第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、第4演出保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数及び第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。
キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の一部又は略全体に表示したり、可動装飾部材14を表示画面7a(演出図柄表示部)の前方に動作させて表示画面7a(演出図柄表示部)の一部又は略全体を被覆したりすることで、演出図柄8、第1演出保留表示部9c、又は、第2演出保留表示部9dの一部又は全部が視認できない状態になることがある。このような被覆状態となった際も、確実に演出図柄の変動表示及び停止表示、保留個数等を確認可能なように、補助的に、これら演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び、第4演出保留表示器103bを設けている。尚、演出表示器102、第3演出保留表示器103a、及び、第4演出保留表示器103bの表示態様は、可動装飾部材14の動作等によって視認が阻害されることなく、常に視認できる状態となっている。また、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えてVDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、副制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。尚、可動装飾部材14は、図1では一部分のみ視認可能となっているが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミック(可動部材)のことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、副制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また、副制御基板90には、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチから副制御基板90に対して信号が出力される。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1における特別図柄当否判定に係る制御について説明する。特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」を有している。「大当り」のときには、特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示される。また「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示される。また「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」と言い、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」と言う。
当りには複数の種別があり、特別図柄当否判定の結果(特定結果)によって、当該結果(特定結果)に対応する当り種別が実行される。すなわち、特別図柄当否判定の結果が、第1特定結果であるのか、第2特定結果であるのか、第3特定結果であるのか、若しくは他の特定結果であるのか等によって、異なる当り種別(大当り、小当り含む)となる。また、当り種別によって、実行される特別遊技も異なる場合があり、当該特別遊技によって獲得可能な遊技利益量が異なったり、特別遊技終了後の遊技状態が異なったりする。具体的に、図6に示すように当りの種別としては、「4R(ラウンド)第1大当り」、「4R第2大当り」、「15R第3大当り」、「4R第4大当り」、「2R第5大当り」、「2R第6大当り」、「2R第7大当り」、及び、「2R第8大当り」がある。「15R第3大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が15回である。また、「4R第1大当り」、「4R第2大当り」、「4R第4大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が4回である。「2R第5大当り」、「2R第6大当り」、「2R第7大当り」、及び、「2R第8大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数(ラウンド数)が2回である。このように、大当りでは、全て第1大入賞口30を開放し、第2大入賞口35を開放しない。このことから、第1大入賞口30を「大当り用大入賞口(大当り用可変入球口)」ともいう。
また、「4R第1大当り」、「15R第3大当り」、「4R第4大当り」、「2R第5大当り」、「2R第6大当り」は、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる(確変機能を作動させる)。従って、この5種類の大当りを「確変大当り(高確率大当り)」ともいう。この高確率状態(確変機能)は、次回の大当りが発生するまで継続する。また、「4R第2大当り」、「2R第7大当り」、「2R第8大当り」は、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の低確率状態に移行させる(確変機能を作動しない)。従って、この3種類の大当りを「低確大当り(低確率大当り、通常大当り)」ともいう。
また、「4R第1大当り」、「15R第3大当り」、「4R第4大当り」は、その大当り遊技の終了後に、第2特別図柄の変動時間を短時間に設定する「第2特別図柄時短機能」を作動させ、高ベース発生機能を作動させない。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、高確低ベース状態(状態C)となる。この高確低ベース状態は、次回の大当りが発生するまで継続する。また、高確低ベース状態(状態C)の遊技性については、詳しくは後述するが、前述したように各種入球口を配置した右遊技領域3Bに右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄当否判定を行って、小当りを発生させ、前回の大当りと次回の大当りとの間の期間(大当り間)に遊技球を増加させることが可能な期間である。また、この大当り間の高確低ベース状態において小当りを頻発させることで、小当りによって短期間に多くの遊技球の獲得も期待できる。すなわち、遊技者にとって有利な期間であり、遊技興趣を高めることが可能な期間である。
また、「4R第2大当り」、「2R第7大当り」、「2R第8大当り」は、その大当り遊技の終了後に、「第2特別図柄時短機能」及び「高ベース発生機能」を作動させる。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、低確高ベース状態となる。「4R第2大当り」及び「2R第8大当り」の場合、低確高ベース状態は、次回の大当りが発生するか、若しくは、特別図柄の変動表示が100回実行されることに基づいて終了する。特別図柄の変動表示が100回実行されることに基づいて終了した場合には、遊技状態は、低確低ベース状態(通常状態)に設定される。また、「2R第7大当り」の場合、低確高ベース状態は、次回の大当りが発生するか、若しくは、特別図柄の変動表示が50回実行されることに基づいて終了する。特別図柄の変動表示が50回実行されることに基づいて終了した場合には、遊技状態は、低確低ベース状態(通常状態)に設定される。また、詳しくは後述するが、低確高ベース状態では、前述したように各種入球口を配置した右遊技領域3Bに右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄当否判定を行って、次の大当りの発生に期待して遊技を行う期間である。
また、「2R第5大当り」及び「2R第6大当り」は、その大当り遊技の終了後に、「第2特別図柄時短機能」及び「高ベース発生機能」を作動させる。これにより、これらの大当り遊技終了後の遊技状態は、高確高ベース状態となる。「2R第5大当り」の場合、「第2特別図柄時短機能」は次回の大当りが発生するまで継続し、「高ベース発生機能」は、次回の大当りが発生するか、若しくは、特別図柄の変動表示が50回実行されることに基づいて終了する。また前述した通り、「確変機能」は次回の大当りが発生するまで継続する。すなわち、「2R第5大当り」の場合、大当り遊技終了後、特別図柄の変動表示が50回を経過するまでは、高確高ベース状態とされ、50回を経過しても大当りが発生しないと、遊技状態が高確低ベース状態に設定される。
高確高ベース状態は、低確高ベース状態と同様に、右遊技領域3Bに右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄当否判定を行って、次の大当りの発生に期待して遊技を行う期間であり、高確低ベース状態は、前述した通り、右打ち遊技によって小当りを頻発させることで、小当りによって短期間に多くの遊技球の獲得も期待できる遊技者にとって有利な期間である。尚、高確高ベース状態において獲得可能な遊技球よりも、高確低ベース状態において獲得可能な遊技球の方が多いものとされる。従って、大当り遊技終了後の特別図柄の変動表示回数が50回を経過するまで大当りが発生しない場合、遊技状態がそれまでよりも有利な遊技状態(特定遊技状態)に変化することとなる。
また、「2R第6大当り」は、大当り遊技終了後、特別図柄の変動表示が100回を経過するまでは、高確高ベース状態とされ、100回を経過しても大当りが発生しないと、遊技状態が高確低ベース状態に設定される点、すなわち、遊技状態が変化する期間が異なることを除き、「2R第5大当り」と同様である。また、「2R第5大当り」は、「2R第6大当り」よりも、遊技状態が高確高ベース状態から高確低ベース状態に変化する時期が早く設定されている。従って、「2R第5大当り」は、「2R第6大当り」よりも、遊技者にとって有利な大当りであるといえる。
また、「2R第5大当り」に係る大当り遊技(2R第5大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第7大当り」に係る大当り遊技(2R第7大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第1遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、遊技者に何れの遊技状態かを認識困難とする。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、両遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「2R第5大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回経過した後に、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第7大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回経過した後に、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となるため、遊技者は、非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。
また、「2R第6大当り」に係る大当り遊技(2R第6大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第8大当り」に係る大当り遊技(2R第8大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第2遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、遊技者に何れの遊技状態かを認識困難とする。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、両遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「2R第6大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後に、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第8大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後に、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となるため、遊技者は、非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。
また、「2R第5大当り」に係る大当り遊技(2R第5大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第7大当り」に係る大当り遊技(2R第7大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、「2R第6大当り」に係る大当り遊技(2R第6大当り遊技)終了後の高確高ベース状態と、「2R第8大当り」に係る大当り遊技(2R第8大当り遊技)終了後の低確高ベース状態と、において、共通の遊技演出(第2遊技演出:背景や遊技モードやキャラクタ絵柄やリーチ演出等)を実行することで、遊技者に何れの遊技状態かを認識困難とする。図9に示すように、これらの遊技状態を状態Bとして、共通の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する。これにより、これらの遊技状態を、遊技状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を報知しない(認識困難とする)非報知状態とする。
大当りの種別が「2R第5大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回経過した後に、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第7大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が50回経過した後に、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。また、大当りの種別が「2R第6大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後に、遊技状態が高確低ベース状態(遊技者にとって有利な有利状態)となり、「2R第8大当り」であった場合には、特別図柄の変動表示が100回経過した後に、遊技状態が低確低ベース状態(遊技者にとって不利な通常状態)となる。このため、遊技者は、非報知状態において、何れの遊技状態であったとしても、特別図柄の変動表示が50回経過する際に、高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。
また、高確低ベース状態に移行しない場合であっても、低確低ベース状態に移行することなく、少なくとも高ベース状態が継続する(すなわち、非報知状態が継続する)ことに期待して遊技を行う。特別図柄の変動表示が50回経過後に、非報知状態が継続した場合には、大当りの発生に期待すると共に、特別図柄の変動表示が100回を経過する際に、高確低ベース状態に移行することに期待して遊技し、遊技興趣を高めることとなる。このように、非報知状態において、遊技者の期待感を高めるポイントが複数回設定されており、より遊技興趣を高めると共に、高い遊技興趣を長期間維持することが可能となる。
また、第2特別図柄当否判定の結果として発生しうる小当りは、大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数が6回とされ、他の大当りと比較して、1回(及びトータル)の開放時間も短く設定されている。具体的に、0.3秒の6回開放で、合計1.8秒の開放を行う。そのため、大当り遊技(例えば、15R第3大当り遊技や4R第4大当り遊技等)と比較して、1回の小当り遊技で獲得可能な遊技球は少なく設定されている。しかしながら、小当りを複数回(多数回)発生させることで、複数回の小当り遊技を実行し、より多くの遊技球を獲得可能となっている。また、小当りでは、全て第2大入賞口35を開放し、第1大入賞口30を開放しない。このことから、第2大入賞口35を「小当り用大入賞口(小当り用可変入球口)」ともいう。尚、小当り(小当り遊技)では、大当り(大当り遊技)と異なり、大入賞口の開放回数をラウンド数とは言わず、単に開放回数という。また、小当りの発生に基づいて、確変機能が作動することはなく、小当り発生時の遊技状態が高確率状態であれば、小当り遊技終了後も高確率状態とされ、小当り発生時の遊技状態が低確率状態であれば、小当り遊技終了後も低確率状態とされる。また同様に、第2特別図柄の時短機能及び高ベース発生機能についても、小当りの発生に基づいて作動しないものとしている。
尚、第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りへの振分確率は、4R第1大当りが65%、4R第2大当りが35%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定における大当りは、15R第3大当りが50%、4R第4大当りが5%、2R第5大当りが5%、2R第6大当りが5%、2R第7大当りが25%、2R第8大当りが10%となっている。すなわち、後述の第2特別図柄時短機能の作動により、変動頻度が向上した第2始動口21への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)により大当りとなった場合には、15R大当り(15R第3大当り)となって、短期間に多量の遊技球を獲得可能となる。このように、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄当否判定)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄当否判定)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる(多量の遊技球を獲得できる)可能性が高くなるように設定されている。また、遊技者は、15R第3大当りの発生と共に、小当りによって遊技球を増加可能な高確低ベース状態の発生に期待して遊技を行う。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は0〜629までの範囲で値をとる。大当り種別決定用乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。尚、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数及び大当り種別決定用乱数の他に、「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。また、変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間を含む変動パターン(変動態様)を決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜198までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄当否判定)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜240までの範囲で値をとる。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能(確変機能)、特別図柄及び普通図柄に対する変動時間短縮機能、及び、第2始動口の開放延長機能の各機能が作動状態又は非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「低確率状態」という。高確率状態(大当り確率:1/315)では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が低確率状態(大当り確率:1/63)よりも高くなっている。すなわち、低確率状態では低確率状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。尚、特別図柄当否判定の確率(大当り確率)として高確率又は低確率を設定する手段(主制御部)を「確率設定手段」という。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、第2特別図柄の変動時間の長短が遊技者の有利・不利に特に関係するため、図6に示すように「第2特別図柄時短機能」として設定している。第2特別図柄時短機能が作動していない場合、すなわち、図9に示す状態Aのとき、遊技者が右打ち遊技を行って第2始動口21に遊技球を入球させると、第2特別図柄当否判定が実行されると共に、第2特別図柄が変動表示する。しかしながら、状態Aにおける第2特別図柄の変動時間は、非常に長い時間(外れ10分、大当り3分、小当り2分)に設定しているため、スムーズに遊技を進行できない(このような状態を「第1条件状態」ともいう)。従って、状態Aにおいて右打ち遊技を行っても、遊技者が多量の遊技球を獲得することは困難となっている。そのため、状態Aでは、特別図柄の変動時間が適切な長さに設定される第1始動口20を狙って、左打遊技で遊技を進行することとなる。一方で、本実施例のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、同時に(並行して)実行することが可能な遊技機であるので、状態Aのときに、誤って第2特別図柄を変動表示させた場合でも、当該第2特別図柄の変動表示が終了するのを待つことなく、第1始動口20に遊技球を入球させて、第1特別図柄を変動表示させることが可能となっている。
第2特別図柄時短機能が作動している場合、すなわち、図9に示す状態B又は状態Cのとき(このような状態を「第2条件状態」ともいう)、図9に示すように、第2特別図柄の変動時間が短時間となるため、遊技者は、右打ち遊技を行うことで、左打ち遊技に比して持ち球を減らすことなく(状態Bにおいては維持又は微減で、状態Cにおいては増加させながら)、円滑に遊技(第2特別図柄当否判定、第2特別図柄の変動遊技)を実行することが可能となる。また、本実施例では、第2特別図柄時短機能が作動している期間は、第1特別図柄時短機能も作動させているが、第1特別図柄時短機能については作動させなくともよい。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能(第2特別図柄時短機能)とは同時に作動する。そして、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、高ベース発生機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)において作動し、低ベース状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態)において作動しない。よって、高ベース状態(状態B)では、普通図柄当否判定における当り確率は、低ベース状態よりも高くなっている(「普図高確率状態」ともいう)。すなわち、高ベース状態(状態B)では、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が、低ベース状態(状態A、C)で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い状態B用の普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また、高ベース状態では、普通図柄の変動時間が低ベース状態よりも短くなっている。本実施例1では、普通図柄の変動時間は低ベース状態では3秒であるが、高ベース状態では1秒である(図8(E)参照)。さらに、高ベース状態では、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、低ベース状態よりも長くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動している。具体的に、低ベース状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が0.9秒の開放動作を3回(開放時間:2.7秒)行い、開放動作を行っている期間において第2始動口が開状態となる。また、高ベース状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が6.0秒の開放動作を1回(開放時間:6.0秒)行うものとされる。また、低ベース状態における開放動作間の閉鎖時間は0.1秒とされている。尚、本実施例では、低ベース状態のときと高ベース状態のときとで、開閉部材37の開放動作の回数を異ならせたが、開放動作の回数を同じにしてもよい。例えば、低ベース状態の開放動作を2.7秒の一回開放としたり、高ベース状態の開放動作を2.0秒の3回開放としたりしてもよい。また、高ベース状態の開放動作を1.0秒の6回開放とし、低ベース状態の開放回数よりも多くしてもよい。このような場合を、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動するともいう。
高ベース状態では、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動することにより、これらの機能が作動していない低ベース状態に比して、第2始動口21が開放している期間が長くなり(単位時間当りの開放時間が長くなる)、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、第2特別図柄当否判定の実行頻度が高くなる。尚、前述した通り、高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
また、同じ開放時間であれば、開放回数が少ない方が、遊技球が第2始動口21を通過する可能性を低減することが可能となる。本実施例では、高ベース状態における第2始動口21の開放態様を、6.0秒の1回開放とし、更に普通図柄の変動時間を極短時間(1秒)としている。尚、普通図柄の変動中は、第2始動口21が閉状態となるため、普通図柄の変動時間は、閉状態の第2始動口21の可動部材23の上面を、遊技球が流下し始めてから当該上面を通過してしまう前に、第2始動口21の可動部材23が開動作する程度の時間に設定する。閉状態の可動部材23の上面を流下中に、可動部材23が開状態となると、可動部材23の上面を流下中の遊技球は開状態となった第2始動口21に入球する。また、可動部材23の上面を流下中の遊技球が可動部材23の上面を通過してしまうのを防ぐため、可動部材23の上面(遊技球通路)を構成する素材を、その手前側の遊技球通路を構成する素材よりも、摩擦係数の高い素材としている(素材が異なる)。これにより、可動部材23の上面の遊技球流下速度を、その手前側の遊技球通路の遊技急流か速度よりも遅い速度としている。また、流下速度を低減する態様として、その他、傾斜角度を緩くしてもよいし、流下速度を低減する阻害部材(突起等)を設けてもよい。またこれにより、高ベース状態において、第2始動口21まで流下してきた遊技球が、第2始動口21に入球することなく(可動部材23の上面を流下して)、第2大入賞口35に流下する可能性をより低減している。すなわち、高ベース状態においては、小当りとなり第2大入賞口35が開状態(入球可能状態)となったとしても、流下してきた遊技球は第2始動口21に入球し、第2大入賞口35に入球するのが困難となっている。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」という。
前述した通り、本実施例1のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の当否判定よりも第2特別図柄の当否判定の方が遊技者にとって有利であるので、遊技者は第1特別図柄を変動表示させることなく、第2特別図柄を変動表示させようとする可能性がある。すなわち、通常状態(低確低ベース状態)であっても、右打ち遊技を行おうとする可能性がある。しかしながら、前述したように、通常状態(低確低ベース状態)では、第2特別図柄の変動時間(平均変動時間)を、第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)と比べて極めて長期間に設定しているため、通常状態で第2特別図柄を変動表示させても、多くの回数変動表示させることができず、遊技効率が非常に悪いものとなっている。すなわち、右打ち遊技により第2特別図柄を変動表示させるよりも、左打ち遊技によって第1特別図柄を変動表示させる方が、遊技者に有利となる。ここで、「第1特別図柄が遊技中でない状態(非遊技状態)」とは、第1特別図柄が変動表示中でなく(確定停止表示時間含む)且つ第1特別図柄の保留数が「0」であることをいう。また、「第2特別図柄が遊技中でない状態(非遊技状態)」とは、第2特別図柄が変動表示中でなく(確定停止表示時間含む)且つ第2特別図柄の保留数が「0」であることをいう。
また、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態、並びに、高確低ベース状態では、第2特別図柄時短機能により、第2特別図柄の変動時間が短時間となり、右打ち遊技による遊技効率がよくなる。このような場合には、右打ち遊技を行って遊技者にとって有利な第2特別図柄当否判定を行った方が、有利に遊技を進行できる。また、高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。
また、高確低ベース状態においては、第2始動口21への入球頻度は、低確低ベース状態(通常状態)と同様であるものの、第2始動口21への入球に基づいて実行される第2特別図柄の変動時間が短時間に変化しているため、第1特別図柄当否判定よりも遊技者に有利な第2特別図柄当否判定を実行可能な右打ち遊技を行う。また、高確低ベース状態では、普通図柄についての確率変動機能、変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能が何れも作動していないため、第2始動口21への入球頻度が高ベース状態と比較して低い。そのため、第2始動口21への入球に基づく賞球は、高ベース状態ほど得ることができない。しかしながら、その代わりに、第2特別図柄当否判定によって、高い確率で発生する小当り(小当り確率:300/630)によって、大当り間に遊技球が減少することを防ぎ、むしろ小当りを頻発させる(複数回発生させる)ことによって、持ち球を増加させることも可能である。
すなわち、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)においては、右打ち遊技によって、第2始動口21への入球を頻発させることで、持ち球を大きく減らすことなく、第2特別図柄当否判定によって次の大当りの発生を狙う。尚、本実施例では、第2始動口21への入球に基づく賞球数が1個に設定されており、右打ちした遊技球が全て第2始動口21に入球したとしても、遊技球が増加することはない(維持となる)。また、本実施例では、右打ちした遊技球の約90〜95%が第2始動口21に入球するような設定とされているため、他の入球口に入球しない限り、高ベース状態を長期間継続すると、若干ではあるが持ち球を減少する仕様となっている。
一方、高確低ベース状態においては、右打ち遊技によって、第2始動口21への入球に基づく第2特別図柄当否判定によって高頻度で小当りを発生させて小当り遊技での持ち球の増加を図ると共に、第2特別図柄当否判定によって次の大当りの発生を狙う。尚、本実施例1のパチンコ遊技機では、高確低ベース状態においては、次の大当りが発生しない期間が長いほど(高確低ベース状態の期間が長く続くほど)、多数の小当り発生させる(小当り遊技を実行する)機会が多くなり、遊技者に有利となる。
[盤面構成と遊技状態の説明]
また、図3に示すように、右遊技領域3B(第2遊技領域)には、各種入球口が、遊技領域の上流側からゲート28(開始ゲート29)、第1大入賞口30、第2始動口21、第2第入賞口35の順に、最適な順序で配置されている。また、右遊技領域3Bの遊技球流下通路が図3に示すように形成されているため、これらの各入賞口が閉状態のときは、右遊技領域3Bに発射した遊技球のほとんど(90%以上)は、ゲート28(開始ゲート29)を通過し、その後第1大入賞口30の開閉部材32上面を流下し、その後第2始動口21の可動部材23上面を流下し、その後第2第入賞口35の開閉部材37上面を流下し、アウト口34への流下する構成とされている。そして、その流下途中に開状態の入賞口がある場合には、当該入賞口に入球し、当該入賞口から遊技盤裏面に排出され、入球した遊技球は、それより下流の遊技領域にはいかない構成となっている。
ゲート28を最上流に配置したことで、開放した第2始動口21等によって、ゲート28に遊技球が到達するのが阻害されるといった事態の発生を防止することができる。また、普通図柄保留が「0」となって、待ち時間(普通図柄が変動しないといった状態)が発生してしまうのを極力防止できる。すなわち、右遊技領域の最上流にゲート28を配置したことで、他の入賞口の開放の有無に関係なく、右打ちしたほとんど全ての遊技球をゲート28に通過させることができる。また、ゲート28を通過した遊技球は、そのまま右遊技領域を下流側に流下するため、ゲート28の存在が他の入賞口への入球を阻害することもない。
高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)において右打ち遊技を行うと、まず遊技球がゲート28を通過し、第2始動口21を開状態とするかどうかの判定が実行される。高ベース状態では、普通図柄の変動時間が短時間(1秒)に設定され、且つ、普通図柄当り確率もほぼ当りとなる高確率(239/240)に設定されているため、遊技球がゲートを通過した後すぐに(1秒後に)、可動部材23が動作して第2始動口21が開状態となる。すなわち、ゲート28を遊技球が通過して普通図柄当否判定が実行され、普通図柄が変動表示する場合、当該ゲートを通過した当該遊技球が第2始動口21の入口に到達する前に、第2始動口21は開状態となる。また、第2始動口21の開放時間も6.0秒の1回開放とされるため、右打ち遊技を継続する限り、第2始動口21は、1秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後6.0秒の1回開放を行う、1秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後6.0秒の1回開放を行う、というサイクルを繰り返すこととなる(1秒閉鎖→6.0秒開放→1秒閉鎖→約6.0秒開放→・・・)。
従って、高ベース状態で右打ち遊技を行うと、第2始動口21がほぼ開放した状態となり、右遊技領域3Bを流下する遊技球は、ほとんど(約80〜90%)第2始動口21に入球することとなる。また、遊技球が第2始動口21に入球すると、第2特別図柄当否判定が実行される。第2特別図柄当否判定では、高確高ベース状態においては、1/63の確率で大当りとなり、30/63の確率で小当りとなり、32/63の確率で外れとなる。
まず、第2特別図柄当否判定の結果が外れとなった場合、右遊技領域3Bを流下する遊技球は、ゲート28を通過した後、ほとんど(約80〜90%)の遊技球は開状態となる第2始動口21に入球し、その他の遊技球は第2始動口21の手前で分岐する遊技球通路から下流に流下し、第2始動口21に流下することなく、第3始動口26に入球するか、アウト口34に流入する。これにより、第2特別図柄当否判定が連続的に実行される。尚、第2始動口21に1個入球したことによって、1個の賞球が排出されるため、持ち球をほとんど減らすことなく、第2特別図柄当否判定を実行し、次の大当りを狙うことが可能となる。また、第3始動口26に1個入球したことによっても、1個の賞球が排出される。
次に、第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合、第2始動口21の上流側の第1大入賞口30が、図6に示す大当り種別に応じた態様で開状態となる。また、第2始動口21の下流側に設けられた第2大入賞口35は、大当り遊技において開状態としない。これにより、大当り遊技か開始されると、右打ちに遊技よって流下する遊技球は、第2始動口21等の他の入賞口によって入球を阻害されることなく、円滑に第1大入賞口30に入球する。ここで、第2始動口21を第1大入賞口30よりも上流に配置した場合、大当り遊技中は低ベース状態に移行するものの、本実施例では、低ベース状態でも第2始動口21が頻繁に開状態となる仕様としているため、大当り遊技中に右遊技領域を流下する遊技球が、第2始動口21に先に入球してしまい、第2始動口21に入球しなかった遊技球だけが第2大入賞口30に入球するといった事態が生じる。
しかも、第2始動口21への入球に基づく賞球は1個とされているため、大当り遊技の実行時間が徒に長期間化するだけで、遊技者には何らのメリットもない。むしろ、遊技が冗長となり、円滑に進まず、遊技興趣を低下させる虞がある。そこで、本実施例のように、第1大入賞口30を、第2始動口21の上流側に配置することで、そのような事態を防止し、大当り遊技を円滑に進行することが可能となる。尚、大当り遊技中以外は第1大入賞口30が開放することはないため、大当り遊技中以外のときに、第1大入賞口30が第2始動口21への入球を阻害することもない。
次に、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合、第2始動口21の下流側の第2大入賞口35が、図6に示す小当り用の開閉態様で開状態となる。具体的には、0.3秒の開動作を6回実行する(開動作間の閉鎖時間は0.1秒)。しかしながら、前述した通り、高ベース状態では、ほとんどの期間、第2始動口21が開状態となっている。そのため、第2始動口21まで流下する遊技球のうち、およそ99%(ほとんど全て)の遊技球が、第2大入賞口35の上流側に配置される第2始動口21に入球する。従って、高ベース状態においては、小当りとなり、第2大入賞口35を開状態とする小当り遊技が実行された場合でも、上流側の第2始動口21によって、下流側の第2大入賞口35への入球が阻害され、第2大入賞口35への入球が困難な状態となっている。尚、数は少ないが(可能性は低いが)、高ベース状態であっても、第2始動口21が閉状態のときに第2始動口21の可動部材23の上面を通過した遊技球が第2大入賞口35に到達した際に、第2大入賞口35が開状態となっていれば当該遊技球は第2大入賞口35に入球しうる。
次に、高確低ベース状態について説明する。高確低ベース状態は、低ベース状態であるが、第2特別図柄の変動時間が短時間となるため、右打ちで遊技を進行するのが遊技者にとって有利となっている。高確低ベース状態において右打ち遊技を行うと、まず遊技球がゲート28を通過し、第2始動口21を開状態とするかどうかの判定(普通図柄当否判定)が実行される。低ベース状態(高確低ベース状態)では、普通図柄の変動時間が高ベース状態と比べて長時間(3秒)に設定され、且つ、普通図柄当り確率も高ベース状態の半分ほどの確率(120/240)に設定されているため、遊技球がゲートを通過した後、少し時間をおいて(3秒後に)、当りとなれば可動部材23が動作して第2始動口21が開状態となる。当りとなる確率は1/2程度であるので、当りと外れがおよそ半々で発生する。
すなわち、ゲート28を遊技球が通過して普通図柄当否判定が実行され、普通図柄が変動表示する場合、当該ゲートを通過した当該遊技球が第2始動口21の入口を通過した後に、第2始動口21は開状態となる。また、第2始動口21の開放時間も0.9秒の3回開放(開放間の閉鎖時間は0.1秒)とされるため、右打ち遊技を継続する限り、第2始動口21は、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、当りになると、その後0.9秒の3回開放を行い、外れになると再度3秒の普通図柄変動時間となる。当りと外れとが交互に発生する例でみると、第2始動口21は、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、その後0.9秒の3回開放を行い、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、外れとなり、3秒の普通図柄変動時間中は閉鎖し、というサイクルを繰り返すこととなる(3秒閉鎖→約2.7秒開放→3秒閉鎖→3秒閉鎖→約2.7秒開放→3秒閉鎖→3秒閉鎖→約2.7秒開放→・・・・・・)。
従って、高確低べース状態で右打ち遊技を行うと、第2始動口21が開状態となる期間がおよそ30%程度、閉状態となる期間がおよそ70%程度で発生することとなる。従って、高確低ベース状態は、第2始動口21が開状態となる期間がおよそ90%程度、閉状態となる期間がおよそ10%程度で発生する高ベース状態と比較して、第2始動口21入口まで流下してきた遊技球が、第2始動口21に入球することなく、可動部材23の上面を通過して第2大入賞口35入口まで到達する可能性が高く設定されている。尚、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなる可能性は、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)であっても、高確低ベース状態であっても変わらない。すなわち、小当り確率は遊技状態にかかわらず、変化しない(小当り確率:300/630)。また、左打ち遊技において実行される第1特別図柄当否判定の結果には小当りを有しておらず、右打ち遊技において実行される第2特別図柄当否判定の結果にだけ小当りを有している。
前述した通り、高確低ベース状態では、右遊技領域を流下する(第2始動口21まで流下した)遊技球のうち、およそ70%程度の遊技球が、第2始動口21に入球することなく、第2始動口21の下流に設けられた第2大入賞口35まで流下する。これにより、第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなった場合には、第2始動口21の下流側の第2大入賞口35が、図6に示す小当り用の開閉態様で開状態となる。具体的には、0.3秒の開動作を6回実行する(開動作間の閉鎖時間は0.1秒、総開放時間1.8秒)。そして、ゲート28を通過した遊技球は、第1大入賞口30の開閉部材32の上面を通過して第2始動口21まで流下し、第2始動口21が開状態となっていれば第2始動口21に入球し、第2始動口21が閉状態となっていれば第2始動口21の可動部材23の上面を通過して第2大入賞口35まで流下し、小当り遊技によって開状態の第2大入賞口35に入球する。
第2大入賞口35への入球に基づく賞球は、1個の入球に対して10個の賞球とされているため、小当り遊技中に第2大入賞口35に入球させることで、高確低ベース状態中に持ち球を増加させることが可能となる。また、高確低ベース状態は、少なくとも、特別図柄当否判定(右打ち遊技を続ける限り第2特別図柄当否判定だけ実行される)によって次の大当りが発生するまで継続するため、高確低ベース状態が長期間継続するほど、遊技者は、持ち球を増加させることが可能となる。尚、本実施例では、1回の小当り遊技の発生により、平均して約20個の賞球(2個の入球)を獲得可能としている。この小当り遊技を次の大当りが発生するまでの期間に複数回(多数回)発生させることで、多量の遊技球を増加させる(例えば、10回で200個)ことも可能となる。またこれにより、右打ち遊技を継続する「連荘期間」の総獲得球として、大当り遊技の獲得球に加えて小当り遊技の獲得球を加算でき、より大量の遊技球を獲得可能となる。またこれにより、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、ゲート28、大当り用(大当り専用)の第1大入賞口30及び第2始動口21よりも下流(これらのなかで最下流)に配置した第2大入賞口35は、小当り用(小当り専用)の大入賞口とされている。また、小当り用の大入賞口である第2大入賞口35を、第2始動口21よりも下流に配置することで、第2始動口21の開動作(開閉制御)によって、第2大入賞口35に到達する遊技球の数(割合)を制御可能としている。具体的には、第2始動口21の開閉制御(開状態となる時間、普通図柄の変動時間、普通図柄当否判定の当り確率)によって、小当り遊技が実行された場合に、高ベース状態(低確高ベース状態、高確高ベース状態)よりも、高確低ベース状態の方が、第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性を高くしている。また、本実施例では、図3に示すように、第2始動口21を(入球することなく)通過しない限り、第2大入賞口35へは到達しない流路を形成することで、第2始動口21の開閉制御による効果を、より効果的なものとしている。
またこれにより、同じ右打ち遊技であっても、第2始動口21に遊技球を入球させて持ち球をほぼ維持(微増又は微減を含む)しながら(又は、持ち球減少の速度を抑制しながら)、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(有利な大当り)となることに期待して遊技する状態(高ベース状態)と、第2始動口21に遊技球を入球させて小当り発生時に第2大入賞口35に入球させて持ち球を増加させながら、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(有利な大当り)となることに期待して遊技する状態(高確低ベース状態)と、を有し、遊技性を多様化している。またこれにより、遊技興趣を高めることが可能となる。尚、遊技者にとっては、高ベース状態よりも、持ち球の増加を図ることが可能な高確低ベース状態の方が有利な遊技状態となる。
また、図6に示すように、大当り遊技後の遊技状態が高確高ベース状態に設定された場合、当該高確高ベース状態において、予め定められた回数(50又は100)の特別図柄の変動表示が終了するまで大当りにならなかったときは、遊技状態が高確低ベース状態に変化するものとしている。また、大当り遊技終了後の遊技状態が、高ベース状態に設定された場合、演出図柄表示部等において、当該高ベース状態が、低確高ベース状態なのか高確高ベース状態なのかを認識困難な表示態様で遊技演出を実行する。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が、高確低ベース状態でなく、高ベース状態であったとしても、その後、予め定められた変動回数の後に、高確低ベース状態に変化することに期待して遊技を行うことが可能となる。またこれにより、遊技興趣を長期間維持することが可能となる。
また、本実施例では、高確高ベース状態から高確低ベース状態に移行する大当りの種別として、「2R第5大当り」と「2R第6大当り」とを有している。「2R第5大当り」は、50回の特別図柄の変動表示を経過すると高確高ベース状態から高確低ベース状態に移行し、「2R第6大当り」は、100回の特別図柄の変動表示を経過すると高確高ベース状態から高確低ベース状態に移行する。また、高確低ベース状態として、「2R第7大当り」と「2R第8大当り」とを有している。「2R第7大当り」は、50回の特別図柄の変動表示を経過すると低確高ベース状態から低確低ベース状態(通常状態)に移行し、「2R第8大当り」は、100回の特別図柄の変動表示を経過すると低確高ベース状態から低確低ベース状態(通常状態)に移行する。本実施例では、これら「2R第5大当り」と「2R第6大当り」と「2R第7大当り」と「2R第8大当り」との4個の大当り種別に係る大当り遊技及び大当り遊技後の高ベース状態において、共通演出を実行することで、何れの遊技状態であるかを遊技者が認識困難としている。すなわち、遊技状態を報知しない非報知状態としている。
本実施例では、非報知状態となるこれら「2R第5大当り」、「2R第6大当り」、「2R第7大当り」、「2R第8大当り」の振分率(発生率)により、50回を経過しても高ベース状態(非報知状態)が継続した場合には、50回で高ベース状態が終了する場合よりも、高い可能性で100回経過の際に高確低ベース状態に移行するものとしている。これにより、遊技者は、50回経過の際に高確低ベース状態に移行することに期待すると共に、50回経過後も高確低ベース状態に移行することなく高ベース状態が継続した場合(非報知状態が継続した場合)であっても、高確低ベース状態への期待感をより高めることが可能となる。これにより、遊技興趣を長期間維持することが可能となる。
尚、このような態様に変えて、50回経過時に移行する場合であっても100回経過時に移行する場合であっても、高確低ベース状態に移行する可能性を同じに設定してもよいし、逆に、50回経過時に移行する場合の方が、100回経過時に移行する場合よりも、高確低ベース状態に移行する可能性を高くしてもよい。これにより、50回を経過しても高ベース状態が継続する場合には、高確低ベース状態移行への期待感を低下させることとなる。また、更に他の大当り種別を設け、第1所定回数の特別図柄の変動表示を経過しても高ベース状態が継続する場合には、第1所定回数よりも多い第2所定回数の経過後に(それまでに大当りとならなければ)高確低ベース状態に移行することを確定させてもよい。また逆に、第1所定回数の特別図柄の変動表示を経過しても高ベース状態が継続する場合には、第1所定回数よりも多い第2所定回数の経過後に(それまでに大当りとならなければ)高確低ベース状態に移行しないことを確定させてもよい。また、高ベース状態の非報知状態の途中で、所定条件(乱数抽選等)が成立すると、遊技者に遊技状態を認識容易なキャラクタや文字を表示する(確定演出を実行する)ことで、遊技状態を報知してもよい。
また、高確低ベース状態において、第2特別図柄当否判定の結果が、大当りとなった場合、及び、外れとなった場合については、前述した高ベース状態において第2特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合、及び、外れとなった場合と同様である。
また、開始ゲート29は、ゲート28と兼用することで、右遊技領域3Bにおいて最上流に設けている。これにより、大当り待機状態となった場合に、第2始動口21等によって開始ゲート29への通過を阻害されることなく、任意のタイミングで遊技球を開始ゲート29に通過させ、大当り遊技を開始することが可能となる。尚、開始ゲート29及びゲート28は別個に設けてもよいが、その場合、開始ゲート29はゲート28より上流であっても下流であっても構わないが、第1大入賞口30、第2始動口21、第2大入賞口35よりは上流に設けることを要する。
また、右打ち遊技を行うべき状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域へ発射すべきことを報知する。また、左打遊技を行うべき状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域へ発射すべきことを報知する。具体的に、発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
ここで、本実施例のパチンコ遊技機1では、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が行われるときの遊技状態を「低確低ベース状態」、「高確低ベース状態」、「低確高ベース状態」及び「高確高ベース状態」の何れかに制御可能としているが、そのうち、低確低ベース状態のことを「通常遊技状態」ともいい、高確低ベース状態のことを「特定遊技状態」ともいう。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図46に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。図10に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では、例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。また、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。尚、実施例及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」や「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」や「第2特図」ということがある。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4msec周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、図11を用いて割り込み処理(S105)について説明する。割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、副制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a,第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、一般入球口センサ27a等(図5参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、余剰球受皿62(「下皿」ともいう)の満杯を検知する下皿満杯スイッチからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次いで、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)を実行する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同様の処理である。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。これにより、各種乱数の取得値にランダム性を持たせている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図1動作処理(S207)、特図2動作処理(S208)、保留球数処理(S209)、及び、電源断監視処理(S210)を実行する。その後、その他の各種処理(S211)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80(主制御部)のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは、主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
次に、図12を用いて、始動口センサ検知処理(S204)について説明する。始動口センサ検知処理(S204)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。ゲート28を遊技球が通過したと判定した場合(S301でYES)、次いで、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否か判定する(S302)。一方、S301、遊技球がゲート28を通過していないと判定した場合(S301でNO)、S305に進む。
S302で、普通図柄保留球数が4以上であると判定した場合(S302でYES)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4以上でないと判定した場合(S302でNO)、記憶されている普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行い、S305に進む。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報、普図取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。S305で、第1始動口20に遊技球が入球していないと判定した場合(S305でNO)、S309に進む。一方、S305で、第1始動口20に遊技球が入球したと判定した場合(S305でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S306)。そして、S306で、特図1保留球数が4個に達していると判定した場合(S306でYES)、S309に進む。S306で、特図1保留球数が4個未満であると判定した場合(S306でNO)、記憶されている特図1保留球数に1を加算し(S307)、特図1関係乱数取得処理を行い(S308)、S309に進む。
特図1関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(図7(A)に示す乱数の値)、それら取得乱数値(取得情報、特図取得情報)を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S309では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。S309で、第2始動口21に遊技球が入球していないと判定した場合(S309でNO)、処理を終える。一方、S309で、第2始動口21に遊技球が入球したと判定した場合(S309でYES)、次いで、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S310)。そして、S310で、特図2保留球数が4個に達していると判定した場合(S310でYES)、処理を終える。S310で、特図2保留球数が4個未満であると判定した場合(S310でNO)、記憶されている特図2保留球数に「1」を加算し(S311)、特図2関係乱数取得処理を行い(S312)、処理を終える。
特図2関係乱数取得処理(S312)では、特図1関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、及び、変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(図7(A)に示す乱数値)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
次に、図13を用いて、始動入球時処理(S205)について説明する。遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで始動入球時処理(S205)を行う。図13に示すように、始動入球時処理(S205)ではまず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。そして、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S315でYES)、S316の処理に移行する。これは、第2始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S315でNO)、S319の処理に移行する。
S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S316)。次いで、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S317)。S317では、読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態(低確率状態か高確率状態か)に応じて大当りか外れかを判定(事前判定)し、当該判定の結果が大当りである場合には、さらに大当りの種別を判定(事前判定)する。このS317による判定(事前判定)は、特図2保留についての当否判定(大当りか否かの判定)を、後述の特図2当否判定処理における当否判定に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
尚、大当りか否かの事前判定は、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定することが可能である。また、他の事前判定態様として、変動パターン情報を判定可能な変動パターン情報判定テーブルとして、通常状態用(低確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、高確率状態用(高確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、を有するものとする。そして、事前判定においては、取得乱数値(特別図柄当否判定用乱数カウンタの値等)と、遊技状態に応じた変動パターン情報判定テーブルと、に基づいて、所定の変動パターン情報を選択するものとすることが可能である。そして、この選択した変動パターン情報から、大当りかどうかや大当り種別、大当り信頼度の高い遊技演出が実行されるかどうか等を識別可能とすることができる。
次いでS318では、S317による判定の結果に係る遊技情報(事前判定情報)、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを示す情報(大当り情報)や、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報(大当り種別情報)、特別図柄当否判定用乱数値が小当り判定値と一致するか否かを示す情報(小当り情報)、変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報等を含むコマンドデータを、特図2始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S318)。尚、特図2始動入球コマンドとして、S316で読み出した特図2取得乱数の値の一部または全部を、そのまま副制御基板に送信するようにしてもよいし、特図2取得乱数の値はそのまま送信せず、特図2取得乱数の値に基づいて取得した遊技情報(例えば、前述の変動パターン情報等)を送信するようにしてもよい。
また、主制御部80から送信した特図2始動入球コマンドをサブ制御部90で解析することで、大当りに係る情報であるかどうか、大当り種別は何れであるか、小当りに係る情報であるかどうか等を、サブ制御部90が識別できる。また、本実施例では、これに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、及び、低確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、を特定可能としている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドを保留(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該演出保留情報を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているかどうかを判定することが可能となる。
尚、不正防止の観点から、S316で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報と、を含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、これをセットすることが可能である。
次いでS319では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。そして、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S319でYES)、S321の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、S319で、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S319でNO)、そのまま処理を終える。S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値について事前判定を行う(S322)。そして、この事前判定に係る遊技情報を含むコマンドデータを特図1始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S323)。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理における当否判定に先立って行うものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42および可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401,S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401,S403,S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
次に、図15を用いて普通図柄待機処理(S402)について説明する。普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、S501で「0」であると判定した場合(S501でYES)、処理を終える。一方、S501で、「0」でないと判定した場合(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が高ベース状態(状態B)であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が低ベース状態(状態A、C)であれば、普通図柄の変動時間が3秒の普通図柄変動パターンを選択する。また、普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで、後述の普通図柄乱数シフト処理を行い(S504)、次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理(S505)では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始すると共に、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理では、副制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
次に、図16を用いて普通図柄当否判定処理(S502)について説明する。普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、状態BフラグがONか否か、すなわち、遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態又は高確高ベース状態)であるか否かを判定する(S602)。S602で、状態BフラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定された場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち状態B用のテーブル(当り判定値が「0」〜「238」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。
一方、S602で、状態BフラグがONでない、すなわち、低ベース状態であると判定された場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち状態A(状態C)用のテーブル(当り判定値が「0」〜「119」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603、S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
次に、図17を用いて普通図柄乱数シフト処理(S504)について説明する。普普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
次に、図18を用いて普通図柄変動中処理(S404)について説明する。図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していないと判定した場合(S801でNO)処理を終える。一方、経過したと判定した場合(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットし(S802)、普図動作ステータスを「3」にセットし(S803)、次いで、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行い(S804)、処理を終える。
[普通図柄確定処理]
次に、図19を用いて普通図柄確定処理(S406)について説明する。普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでないと判定した場合(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、処理を終える。一方、普図当りフラグがONであると判定した場合(S901でYES)、次いで、状態BフラグがONであるか否か、すなわち、高ベース状態か否かを判定する(S902)。S902で、状態BフラグがONであると判定した場合(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして状態B用(高ベース状態用)の開放パターンをセットし(S903)、S904に移行する。状態B用(高ベース状態用)の開放パターンとは、前述の通り、1.8秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、状態BフラグがONでないと判定した場合(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして状態A及び状態C用(低ベース状態用)の開放パターンをセットし(S906)、S904に移行する。状態A及び状態C用(低ベース状態用)の開放パターンとは、前述の通り、0.9秒の開放を3回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。S904では、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
次に、図20を用いて普通電動役物処理(S407)について説明する。普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。普図当り終了フラグがONでないと判定した場合(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。S1002で、第2始動口が開放中でないと判定した場合(S1002でNO)、次いで、第2始動口21を開放させる時期に至ったか否かを判定し(S1003)、開放時期に至っていないと判定した場合(S1003でNO)、処理を終える。一方、S1003で、第2始動口の開放時期であると判定した場合(S1003でYES)、第2始動口を開放する制御を実行し(S1004)、処理を終える。また、S1002で、第2始動口21の開放中であると判定した場合(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖する時期かどうか(すなわち、第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したかどうか)を判定し(S1005)、第2始動口の閉鎖時期でないと判定した場合(S1005でNO)、処理を終える。S1005で、第2始動口の閉鎖時期であると判定した場合(S1005でYES)、第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする処理を行い(S1006)、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、S1008の処理に移行する。
S1008では、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。S1008で、開放カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方、S1008で、開放カウンタの値が「0」であると判定した場合(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行い(S1009)、普図当り終了フラグをセットし(S1010)、処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、状態B(高ベース状態)中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、状態A及び状態C(低ベース状態)中も第2始動口21の開放が3回なされると「0」になる。これに対してS1001で、普図当り終了フラグがONであると判定した場合(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにし(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットし(S1013)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図14)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図1動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S206)に次いで特図1動作処理(S207)を行う。この特図1動作処理を図21〜図29を用いて説明する。特図1動作処理(S207)では、図21に示すように、特別図柄表示部41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図1動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図1動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄1待機処理(S1102)を行い、「特図1動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄1変動中処理(S1104)を行い、「特図1動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄1確定処理(S1106)を行い、「特図1動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図1動作ステータス」が「5」である場合には(S1101、S1103、S1105、S1107の全てがNO)、処理を終える。尚、特図1動作ステータスは、初期設定では「1」である。また、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを設定していないため、特図1動作処理では特別電動役物処理2を実行しないが、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを設定してもよい。この場合、「特図1動作ステータス」が「5」のときに、小当り遊技としての特別電動役物処理2を実行する。
[特別図柄1待機処理]
次に、図22を用いて特別図柄1待機処理(S1102)について説明する。特別図柄1待機処理(S1102)ではまず、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。S1201で、特図1保留球数が「0」である、すなわち、第1始動口20への入球に基づいて取得した乱数カウンタ値の記憶がないと判定した場合(S1201でYES)、次いで、特図2が遊技中か否かを判定する(S1207)。そして、S1207で、特図2が遊技中であると判定した場合(S1207でYES)、処理を終える。一方、S1207で、特図2が遊技中でないと判定した場合(S1207でNO)、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1208)、待機画面中であると判定した場合(S1208でYES)、処理を終える。一方、S1208で、待機画面中でないと判定した場合(S1208でNO)、待機画面を表示するための待機画面設定処理を実行し(S1209)、処理を終える。
また、S1201で、特図1保留球数が「0」でない、すなわち、第1始動口20への入球に基づいて取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上あると判定した場合(S1201でNO)、後述する特図1当否判定処理(S1203)、特図1変動パターン選択処理(S1204)、特図1乱数シフト処理(S1205)、特図1変動開始処理(S1206)をこの順に行う。ここで「特図2(第2特別図柄)が遊技中でない」とは、特図2が変動表示中でなく(確定停止表示時間を含む)且つ特図2保留球数が「0」であることを意味する。もちろん、特図2に係る大当り遊技や小当り遊技も実行されていないことを意味する。
[特図1当否判定処理]
次に、図23を用いて特図1当否判定処理(S1203)について説明する。特図1当否判定処理(S1203)ではまず、判定値として、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1601)。次いで、特図2大当り変動フラグがONか否か、すなわち、第2特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中であるか否かを判定する(S1602)。S1602で、特図2大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1602でYES)、S1607の処理に移行する。
すなわち、本実施例1のパチンコ遊技機1では、一方の特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中の場合、他方の特別図柄の当否判定において、大当りかどうかの判定を行わず、小当り又は外れのいずれかとされる(すなわち、大当りと判定されることはない)。尚、第1特別図柄当否判定の結果として小当りを有していないので、第2特別図柄が大当りに係る変動表示を実行中の場合、その間に実行する第1特別図柄当否判定の結果は、全て外れとなる。S1602で、特図2大当り変動フラグがONでない、すなわち第2特別図柄は大当りに係る変動表示を実行していないと判定した場合(S1602でNO)、次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1603)。S1603で、確変フラグがONでない、すなわち、低確率状態であると判定した場合(S1603でNO)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用(低確率状態用)の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1604)。一方、確変フラグがONであると判定した場合(S1603でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1605)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
S1606では、大当り判定(S1604、S1605)の結果が「大当り」かどうかを判定し(S1606)、大当りと判定された場合(S1606でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1608)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1609)、特図1大当り変動フラグをONにし(S1610)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。また、第1特別図柄(特図1)の当否判定で大当りと判定した場合、4R第1大当り、及び、4R第2大当りのうち何れかが実行される。また、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定された場合は、15R第3大当り、4R第4大当り、2R第5大当り、2R第6大当り、2R第7大当り、2R第8大当りのうち何れかが実行される(図8(B))。一方、大当り判定(S1604、S1605)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1606でNO)、S1607の処理に移行する。S1607では、外れ図柄を決定し(S1607)、処理を終える。
ここで、本実施例1では、大当り変動フラグとして、第1特別図柄が大当りに係る変動表示(大当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第1大当り変動フラグと、第2特別図柄が大当りに係る変動表示(大当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第2大当り変動フラグと、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる大当り変動フラグ記憶手段に該当するフラグがセットされる。また、小当り変動フラグとして、第2特別図柄が小当りに係る変動表示(小当り図柄が停止表示することとなる変動表示)を実行中であることを示す第2小当り変動フラグと、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる小当り変動フラグ記憶手段に該当するフラグがセットされる。そして、一方の特別図柄について、大当り変動フラグがセットされている場合(すなわち、大当りに係る変動表示中の場合)には、他方の特別図柄当否判定においては、大当りか否かを判定する処理を行わない。すなわち、両方の特別図柄が大当りに係る変動表示を並行して実行するような制御は行われない。これにより、遊技者に対して極短時間であまりに多量の遊技利益を付与するといった事態を防止し、射幸性を適度に抑制することが可能となる。
[特図1変動パターン選択処理]
特別図柄1待機処理(図22)では、特図1当否判定処理(S1203)に次いで、特図1変動パターン選択処理を行う(S1204)。図24及び図25に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1204)ではまず、遊技状態が状態Aか否か(低確低ベース状態か否か)を判定する(S1701)。そして、S1701で、状態Aであると判定した場合(S1701でYES)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1702)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1702でYES)、状態A大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1703)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。また、本実施例1では、状態A大当り用テーブルによって、変動時間の長さが異なる変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。
一方、特図1大当り変動フラグがONでないと判定した場合(S1702でNO)、次いで、保留球数(保留数)が1又は2の何れかであるかどうかを判定する(S1705)。S1705で、保留数が1又は2の何れかであると判定した場合(S1705でYES)、状態A第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ外れ且つ保留数1,2に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。また、S1705で、保留数が1又は2の何れでもない、すなわち、保留数が3又は4の何れかであると判定した場合(S1705でNO)、状態A第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態A且つ外れ且つ保留数3,4に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。
これにより、第1特別図柄の保留球数が「3」又は「4」のときは、第1特別図柄の保留球数が「1」又は「2」のときと比較して、変動時間の短い変動パターンが選択される可能性が高くなっている。本実施例1では、変動パターンP8乃至P11が選択される。これにより、保留球数に応じた短縮変動の機能が働き、平均変動時間が短くなる。
また、S1701で、遊技状態が状態A(低確低ベース状態)でないと判定した場合(S1701でNO)、次いで、遊技状態が状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)かどうかを判定する(S1708)。S1708で、状態Bであると判定した場合(S1708)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1709)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1709でYES)、状態B大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態B且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1710)。S1709で、特図1大当り変動フラグがOFFであると判定した場合(S1709でNO)、状態B外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態B且つ外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1711)。
また、S1708で、遊技状態が状態B(低確高ベース状態、高確高ベース状態)でない、すなわち、遊技状態が状態C(高確低ベース状態)であると判定した場合(S1708でNO)、次いで、特図1大当り変動フラグがONか否かを判定し(S1712)、特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S1712でYES)、状態C大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態C且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1710)。S1712で、特図1大当り変動フラグがOFFであると判定した場合(S1712でNO)、状態C外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち状態C且つ外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1714)。
尚、状態B及び状態Cにおいては、右打ち遊技によって第2特別図柄の変動表示を主体として遊技を行う遊技状態であるため、遊技指示(右打ち又は左打ち)に従って遊技を行えば、第1特別図柄の変動表示が実行されることはほとんどない。そのため、状態B及び状態Cにおける第1特別図柄の変動時間は、簡易なものとしている(種類を少なく、変動時間も短時間としている)。状態Bにおいて、大当りの場合は変動パターンP15とされ、外れの場合は変動パターンP16とされる。また状態Cにおいて、大当りの場合は変動パターンP23とされ、外れの場合は変動パターンP24とされる。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図24に示すその他の処理を実行し(S1704)、処理を終える。尚、その他の処理(S1704)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)により副制御基板90に送られる。
[特図1乱数シフト処理]
次に、図26を用いて特図1乱数シフト処理(S1205)について説明する。特図1乱数シフト処理(S1205)ではまず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第1特図保留記憶部85aがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1802)。そして、第1特図保留記憶部85aの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。特図1乱数シフト処理(S1205)を実行した後は、図22の特図1変動開始処理(S1206)を実行する。特図1変動開始処理(S1206)では、特図1動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄1変動中処理]
次に、図27を用いて特別図柄1変動中処理(S1104)について説明する。図27に示すように、特別図柄1変動中処理(S1104)ではまず、特図1の変動時間(図22のS1204で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。S1901で、特図1の変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、特図1変動中断処理を行い(S1914)、処理を終える。一方、S1901で、特図1の変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、S1903に移行する。S1903では、特図1変動停止コマンドをセットし(S1903)、S1904の処理に移行する。
次に、S1904では、状態BフラグがONか否かを判定する(S1905)。S1904で、状態BフラグがONであると判定した場合(S1904でYES)、状態B(高ベース状態)中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする状態Bカウンタ(状態B変動カウンタ)の値を1減算し(S1905)、次いで、状態Bカウンタの値が「0」か否かを判定する(S1906)。S1906で、状態Bカウンタの値が「0」であると判定した場合(S1906でYES)、状態BフラグをOFFにし(S1907)、S1908の処理に進む。状態BフラグをOFFにすることで、遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に移行する。具体的に、低確高ベース状態であれば低確低ベース状態(通常状態)に移行し、高確高ベース状態であれば高確低ベース状態(有利状態)に移行する。
S1908では、特図1動作ステータスを「3」にセットし(S1908)、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1909)、処理を終える。
[特図1変動中断処理]
図27及び図28に示すように、特図1変動中断処理(S1902)は、特図1の変動表示中に、特図2に係る大当り遊技又は小当り遊技が実行された場合、変動表示中の特別図柄1の変動時間の計測を一時的に中断し、大当り遊技又は小当り遊技が終了すると、中断していた計測を再開する処理である。これにより、一方の特別図柄に係る大当り遊技又は小当り遊技の実行中は、他方の特別図柄に係る当否判定処理や変動表示を実行しないものとしている。
図28を用いて特図1変動中断処理(S1902)について説明する。特図1変動中断処理(S1902)ではまず、特図1中断フラグがONか否かを判定し(S2901)、特図1中断フラグがONでないと判定した場合(S2901でNO)、次いで、特図2大当りフラグがONであるか否か、すなわち、特図2に係る大当り遊技が実行中であるか否かを判定する(S2902)。S2902で、特図2大当りフラグがONでないと判定した場合(S2902でNO)、次いで、特図2小当りフラグがONであるか否か、すなわち、特図2に係る小当り遊技が実行中であるか否かを判定する(S2909)。S2909で、特図2小当りフラグがONでない、すなわち、特図2に係る大当り遊技も小当り遊技も実行されていないと判定した場合(S2909でNO)、処理を終了する。そして、特図1の変動表示を継続する。一方、S2902で、特図2大当りフラグがONであると判定した場合(S2902でYES)、及びS2909で特図2小当りフラグがONであると判定した場合(S2909でYES)、特図1中断フラグをONにし(S2903)、特図1変動時間の計測を中断し(S2904)、処理を終える。これにより、特図1の変動表示を一時的に中断することができる。
また、S2901で、特図1中断フラグがONである、すなわち、既に第1特別図柄の変動表示を中断中であると判定した場合(S2901でYES)、特図2大当りフラグがONか否かを判定する(S2905)。S2905で、特図2大当りフラグがONであると判定した場合(S2905でYES)、未だ特図2に係る大当り遊技の実行中であると判断して、処理を終える。一方、S2905で特図2大当りフラグがONでないと判定した場合(S2905でNO)、次いで、特図2小当りフラグがONであるか否かを判定する(S2906)。S2906で、特図2小当りフラグがONであると判定した場合(S2906でYES)、未だ特図2に係る小当り遊技の実行中であると判断して、処理を終える。一方、S2906で、特図2小当りフラグがONでないと判定した場合(S2906でNO)、特図2に係る大当り遊技又は小当り遊技が終了したと判断し、特図1中断フラグをOFFにし(S2907)、特図1変動時間の計測を再開し(S2908)、処理を終える。これにより、中断していた第1特別図柄の変動表示(変動時間の時間計測)を再開することができる。
ここで、本実施例1では、中断フラグとして、第1特別図柄の変動表示が中断中であることを示す特図1中断フラグ(「第1中断フラグ」ともいう)と、第2特別図柄の変動表示が中断中であることを示す特図2中断フラグ(「第2中断フラグ」ともいう)と、を有しており、主制御部80のRAMに設けられる中断フラグ記憶手段に該当するフラグがセット(記憶)される。
[特別図柄1確定処理]
次に、図29を用いて特別図柄1確定処理(S1106)について説明する。図29に示すように、特別図柄1確定処理(S1106)ではまず、特図1大当り変動フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。特図1大当り変動フラグがONであると判定した場合(S2001でYES)、第1特別図柄に係る大当り変動表示中であることを示す特図1大当り変動フラグをOFFにし(S2002)、第1特別図柄に係る大当り遊技の実行を示す特図1大当りフラグをONにし(S2003)、S2004の処理に移行する。これにより、特図1において、大当りに係る変動表示を終了し(大当りを確定し)、大当り遊技に移行することを示すことができる。
S2004では、大当り遊技中に実行するラウンド(1ラウンド1回開放の態様では、1回のラウンドは大入賞口の開放から閉塞まで)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を「4」にセットし(S2004)、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットし(S2005)、特図1動作ステータスを「4」にセットし(S2006)、処理を終える。また、変動表示する特別図柄の停止タイミングで、停止コマンドを副制御基板90に送信する。副制御基板90は、この停止コマンドを受信することで、特別図柄の変動表示が終了したことを把握することが可能となる。尚、これにより、大当り待機状態となる。また、S2001で、特図1大当り変動フラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、大当り遊技も小当り遊技も開始しない、すなわち、外れに係る変動表示であるため、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S2007)、処理を終える。
ここで、本実施例1では、大当りフラグとして、第1特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなり当該大当りに係る大当り遊技が実行中であることを示す特図1大当りフラグ(「第1大当りフラグ」ともいう)と、第2特別図柄に係る当否判定の結果が大当りとなり当該大当りに係る大当り遊技が実行中であることを示す特図2大当りフラグ(「第2大当りフラグ」ともいう)と、を有し、大当り遊技が実行される際には、主制御部80のRAMに設けられた大当りフラグ記憶手段に対応する大当りフラグがセット(記憶)される。また、小当りフラグとして、第2特別図柄に係る当否判定の結果が小当りとなり当該小当りに係る小当り遊技が実行中であることを示す特図2小当りフラグ(「小当りフラグ」ともいう)を有し、小当り遊技が実行される際には、主制御部80のRAMに設けられた小当りフラグ記憶手段に対応する小当りフラグがセット(記憶)される。
ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプと4R用ランプと15R用ランプとの3個のLEDで構成されており、大当り図柄が確定表示するタイミングで、対応するランプが点灯表示される。具体的には、4R第1大当りとなった場合、「2R△4R▲15R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。次に、図30〜図39を用いて、特図2動作処理(S211)等について説明するが、特図2動作処理(S211)では、図21〜図29に示した特図1動作処理(S206)等と同様の流れで処理を行うため、以下簡略化して説明する。
[特図2動作処理]
図30に示すとおり、特図2動作処理(S208)は、図21に示す特図1動作処理(S207)と同様の流れで処理を行う。図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図1動作処理(S207)に次いで特図2動作処理(S208)を行う。本実施例1のパチンコ遊技機1は、これら特図1動作処理と特図2動作処理とにより、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して変動表示を実行可能としている。すなわち、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化と(「第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示と」、「第1特別図柄当否判定と第2特別図柄当否判定と」)が並行して実行可能とされている。また、本実施例1では、第2始動口への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)の方が、第1始動口への入球に基づく当否判定(第1特別図柄当否判定)よりも、遊技者にとって利益の大きい(獲得可能な利益量が多い)大当りになりやすくなっている(図8(B))。
図30に示すように、特図1動作処理(S207)と同様に、特別図柄表示部41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図2動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図2動作ステータス」が「1」である場合には(S1151でYES)、特別図柄2待機処理(S1152)を行い、「特図2動作ステータス」が「2」である場合には(S1151でNO、S1153でYES)、特別図柄2変動中処理(S1154)を行い、「特図2動作ステータス」が「3」である場合には(S1151、S1153で共にNO、S1155でYES)、特別図柄2確定処理(S1156)を行い、「特図2動作ステータス」が「4」である場合には(S1151、S1153、S1155で共にNO、S1157でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図2動作ステータス」が「5」である場合には(S1151、S1153、S1155、S1157の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図2動作ステータスは、初期設定では「1」である。第2特別図柄当否判定の結果に小当りがあるため、特図2動作処理では、特図1動作処理にはない特別電動役物処理2(S1109)を有している。
ここで、特別電動役物処理1(S1108)は、特図1動作処理(S206)と特図2動作処理(S211)とで共通の処理とされ、特別電動役物処理2(S1109)は、特図2動作処理(S211)のみの処理とされる。これは、本実施例1のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能とするものの、第1特別図柄に係る大当り遊技と第2特別図柄に係る大当り遊技とは並行して実行不能(何れか一方のみを実行可能)としているからである。尚、本実施例では第1特別図柄当否判定の結果に小当りを有していないが、他の態様として、第1特別図柄当否判定の結果に小当りを有してもよい。この場合には、大当り遊技と同様に、第1特別図柄に係る小当り遊技と第2特別図柄に係る小当り遊技とも並行して実行不能(何れか一方のみを実行可能)とする。
[特別図柄2待機処理]
図31に示す特別図柄2待機処理(S1152)は、図22に示す特別図柄1待機処理(S1102)と同様の流れで処理を行うものであるので、説明を省略する。
[特図2当否判定処理]
図32に示す特図2当否判定処理(S1253)は、図23に示す特図1当否判定処理(S1203)と同様の流れで処理を行うものである。但し、本処理は特別図柄2に関する処理であるので、S1301では、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す。また、第2特別図柄当否判定の結果に小当りを有しているので、第2特別図柄当否判定の結果が大当りでないと判定した場合(S1304)、次いで、S1305で、第2特別図柄当否判定の結果が小当りどうかを判定する(S1305)。S1305で小当りであると判定した場合(S1305でYES)、小当り図柄を決定し(S1306)、特図2小当り変動フラグをONにし(S1307)、処理を終える。その他の処理は、特図1当否判定処理(S1203)と同様である。
[特図2変動パターン選択処理]
図33及び図34に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1254)では、図24及び図25に示した特図1変動パターン選択処理(S1204)と同様の流れで処理(S1401〜S1420)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、本処理は第2特別図柄に関する処理であるので、図9に示す変動パターンテーブルの第2特別図柄に該当する欄を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する。また、第2特別図柄当否判定の結果に小当りを有しているので、小当り変動フラグがONであると判定した場合、遊技状態に応じて小当り用テーブルから変動パターンを選択する。
また、状態B及び状態Cでは、第2特別図柄の変動表示(第2特別図柄当否判定)を主体として遊技を行う。そのため、状態B及び状態Cでは、第1特別図柄の変動パターンよりも変動パターン(変動時間)の種類が多く、比較的長い時間の変動パターンを選択可能としている。一方、状態Aでは、第1特別図柄の変動表示(第1特別図柄当否判定)を主体として遊技を行う。そのため、状態Aでは、第1特別図柄の変動パターンの方が、第2特別図柄の変動パターンよりも変動パターン(変動時間)の種類が多く、比較的長い時間の変動パターンを選択可能としている。従って、状態Aでは、第2特別図柄の変動パターンを簡易(種類が少なく、時間も短い)なものとしている。
この特図2変動パターン選択処理(S1254)において、変動パターンの選択を行った後は、その他の処理(S1404)を行って、この処理を終える。その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)により副制御基板90に送られる。
[特図2乱数シフト処理]
図35に示すように、特図2乱数シフト処理(S1255)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。特図2乱数シフト処理(S1255)を実行した後は、図31の特図2変動開始処理(S1256)を実行する。特図2変動開始処理(S1256)では、特図2動作ステータスを「2」にセットすると共に、特図2変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄2変動中処理]
図36に示す特別図柄2変動中処理(S1154)は、図27に示す特別図柄1変動中処理(S1104)と同様の流れで処理(S1951〜S1959)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。
[特図2変動中断処理]
図37に示す特図2変動中断処理(S1952)は、図28に示す特図1変動中断処理(S1902)と同様の流れで処理(S2951〜S2959)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。
[特別図柄2確定処理]
図38に示す特別図柄2確定処理(S1156)は、図29に示す特別図柄1確定処理(S1106)と同様の流れで処理(S2051〜S2067)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、特別図柄2確定処理(S1156)は、特図2に関する処理であるので、特別図柄1確定処理(S1106)とは、大当り種別(ラウンドカウンタ設定処理)や、特図2小当り変動フラグがONであると判定した場合の処理が異なっているが、図38に示す通りである。
[特別電動役物処理1(大当り遊技)]
次に、図39を用いて、特別電動役物処理1(S1108)について説明する。特別電動役物処理1(S1108)ではまず、後述する大当り遊技開始処理を実行し(S2101)、S2102の処理に移行する。S2102では、大当り開始フラグがONかどうかを判定し(S2102)、大当り開始フラグがONでないと判定した場合(S2102でNO)、処理を終える。一方、S2102で、大当り開始フラグがONであると判定した場合(S2102でYES)、次いで、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。ここで、大当り開始フラグは、大当り待機状態で、遊技者が任意のタイミングで遊技球を右遊技領域3Bに発射し、開始ゲート29に遊技球を通過させた場合に、ONとなるフラグである。特別図柄が大当り図柄で確定停止表示して大当りとなった後に、遊技球を開始ゲートに通過させることで、大当り開始フラグをONにし、大当り遊技が進行する(ラウンド遊技が開始する)。ここで、大当りとなった後に、開始ゲート29に遊技球を通過させない場合、遊技機は大当りを実行可能な大当り待機状態のまま維持される。この間に、遊技者は席を離れ、トイレやドリンクや電話等の休憩をとることが可能となる。そして、休憩終了後に、遊技者の任意のタイミングで遊技球を発射し、開始ゲート29に遊技球を通過させることで、大当り遊技を進行することが可能となる。また、大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31)の開放が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。
S2103で、大当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2103でNO)、次いで、大入賞口(第1大入賞口30)が開放中か否かを判定し(S2104)、開放中でないと判定した場合(S2104でNO)、大入賞口(第1大入賞口30)を開放する時期(ラウンド開始時期)かどうか、すなわち、開始ゲート29を通過させて1ラウンド目を開始する時期に至ったか、又は、ラウンド間のインターバルの時間が経過して次ラウンド(次の開放)を開始する時期に至ったかを判定する(S2105)。S2105で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2105でNO)、処理を終える。一方、S2105で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2105でYES)、ラウンド開始コマンドをセットし(S2106)、大入賞口開放処理を行い(S2107)、処理を終える。これにより、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第1大入賞口30を開放させる。
S2104で、大入賞口(第1大入賞口30)の開放中であると判定した場合(S2104でYES)、そのラウンドにおける大入賞口への入球個数が規定の最大入球個数(本実施例1では1ラウンド当り10個)に達しているか否かを判定する(S2111)。規定入球個数(10個)に達していないと判定した場合(S2111でNO)、次いで、大入賞口(第1大入賞口30)を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち、大入賞口を開放してから予め定められた開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2112)。S2112で、大入賞口の開放時間が経過していないと判定した場合(S2112でNO)、処理を終える。
これに対して、S2111で、規定入球個数(10個)に達したと判定した場合(S2111でYES)、又は、大入賞口の開放時間が経過したと判定した場合(S2112でYES)、すなわち、2つのラウンド終了条件のうちの何れかが成立したと判定した場合、大入賞口(第1大入賞口30)を閉鎖する処理を行う(S2113)。次いで、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2114)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2115)。S2115で、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定された場合(S2115でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。
一方、S2115で、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2115でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットし(S2116)、大当りのエンディング期間を開始し(S2117)、大当り終了フラグをONにし(S2118)、処理を終える。また、S2105で、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、最終ラウンドが終了しているので、次いで、大当りのエンディング期間が経過したか否かを判定する(S2119)。S2119で、予め定めたエンディング時間が経過していないと判定した場合(S2119でNO)、処理を終える。一方、S2119で、エンディング期間が経過したと判定した場合(S2119でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2120)、後述の遊技状態設定処理を行い(S2121)、大当りフラグをOFFにし(S2122)、大当り開始フラグをOFFにし(S2123)、後述の特図動作ステータス設定処理1を行い(S2124)、処理を終える。
[大当り遊技開始処理]
次に、図40を用いて、大当り遊技開始処理(S2101)について説明する。大当り遊技開始処理(S2101)ではまず、大当り開始フラグがONか否かを判定し(S2151)、大当り開始フラグがONでない、すなわち、未だ大当り待機状態において開始ゲート29を通過させていないと判定した場合(S2151でNO)、次いで、確変フラグがONか否かを判定し(S2152)、確変フラグがONであると判定した場合(S2152でYES)、確変フラグをOFFとし(S2102)、S2154の処理に移行する。S2154では、状態BフラグがONか否かを判定し(S2103)、状態BフラグがONである判定した場合(2154でYES)、状態BフラグをOFFとし(S2104)、S2156の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態、且つ、低ベース状態に制御するため、大当り遊技(ラウンド遊技)の開始前に、確変フラグ及び状態BフラグをOFFにする。
また、S2152で確変フラグがONでないと判定した場合(S2152でNO)、確変フラグをOFFにすることなく、S2154の処理に移行する。また、S2154で状態BフラグがONでないと判定した場合(S2154でNO)、状態BフラグをOFFにすることなく、S2156の処理に移行する。S2156では、開始ゲートを遊技球が通過したか否かを判定し(S2156)、開始ゲートを通過したと判定した場合(S2156でYES)、大当り遊技を開始する(ラウンド遊技を開する)ための大当り開始フラグをONにし(S2157)、処理を終える。一方、S2156で、開始ゲートを通過していないと判定した場合(S2156でNO)、処理を終える。これにより、遊技機を大当り待機状態のまま継続する。また、S2151で、大当り開始フラグがONであると判定した、すなわち、既に大当り遊技を開始していると判定した場合(S2151)、処理を終える。これにより、遊技者は任意のタイミングで大当り遊技を開始する(進行させる)ことが可能となる。
[遊技状態設定処理]
次に、図41を用いて、遊技状態設定処理(S2121)について説明する。遊技状態設定処理(S2121)ではまず、今回終了した大当り遊技が確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。本実施例では、前述したように、4R第1大当り、15R第3大当り、4R第4大当り、2R第5大当り、及び、2R第6大当りの5種類を確変大当りとしており、S2201では、大当り遊技がこれら5種類のうちの何れかに該当するか否かを判定する。そして、今回終了したのが確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにし(S2202)、次いで、終了した大当り遊技が2R第5大当りであるかを判定する(S2203)。S2203で、終了した大当り遊技が2R第5大当りであると判定した場合(S2203でYES)、状態BフラグをONにし(S2204)、状態Bカウンタに「50」をセットし(S2205)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長50回の高ベース状態が設定され、高確高ベース状態となる。
一方、S2203で、終了した大当り遊技が2R第5大当りでないと判定した場合(S2203でNO)、次いで、終了した大当り遊技が2R第6大当りか否かを判定する(S2209)。S2209で、終了した大当り遊技が2R第6大当りであると判定した場合(S2209でYES)、状態BフラグをONにし(S2210)、状態Bカウンタに「100」をセットし(S2211)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長100回の高ベース状態が設定され、高確高ベース状態となる。S2209で、終了した大当り遊技が2R第6大当りでない、すなわち、4R第1大当り、15R第3大当り、4R第4大当りの何れかであると判定した場合(S2209でNO)、状態BフラグをOFFのまま、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後の遊技状態が高確低ベース状態となる。
S2201で、終了したのが確変大当りでない、すなわち、低確大当り(低確率大当り、通常大当り)であると判定した場合(S2201でNO)、次いで、終了した大当り遊技が2R第7大当りであるかを判定する(S2206)。S2206で、終了した大当り遊技が2R第7大当りであると判定した場合(S2206でYES)、状態BフラグをONにし(S2207)、状態Bカウンタに「100」をセットし(S2208)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長100回の高ベース状態が設定され、低確高ベース状態となる。一方、S2206で、終了した大当り遊技が2R第7大当りでない、すなわち、4R第2大当り又は2R第8大当りであると判定した場合(S2206でNO)、状態BフラグをONにし(S2204)、状態Bカウンタに「50」をセットし(S2205)、処理を終える。これにより、大当り遊技終了後に最長50回の高ベース状態が設定され、低確高ベース状態となる。
[特図動作ステータス設定処理1]
次に、図42を用いて、特図動作ステータス設定処理1(S2122)について説明する。特図動作ステータス設定処理1(S2122)ではまず、特図1大当りフラグがONか否かを判定し(S3001)、特図1大当りフラグがONである、すなわち、今回発生した大当り遊技は特別図柄1に係るものであると判定した場合(S3001でYES)、特図1大当りフラグをOFFにし(S3002)、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S3003)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図1動作処理として再び特別図柄1待機処理が実行されることになる。一方、S3001で、特図1大当りフラグがONでない、すなわち、特図2大当りフラグがONである、すなわち、今回発生した大当り遊技は特別図柄2に係るものであると判定した場合(S3001でNO)、特図2大当りフラグをOFFにし(S3004)、特図2動作ステータスを「1」にセットし(S3005)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図2動作処理として再び特別図柄2待機処理が実行される。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]
次に、図43を用いて、特別電動役物処理2(S1109)について説明する。特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において大入賞装置(第2大入賞装置36)の開放が全て終了したことを示すフラグである。小当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2301でNO)、大入賞口(第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S2302)。S2302で、大入賞口が開放中でないと判定した場合(S2302でNO)、大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる時期に至ったか否か、すなわち、小当りのオープニング時間が経過して1回目の開放動作を開始する時期に至ったか、又は、複数回にわたる開放の間のインターバルの時間が経過して次の開放動作を開始する時期に至ったか否かを判定する(S2303)。尚、小当り遊技については、開始ゲートの通過にかかわらず、小当り図柄の確定停止表示後、所定時間経過後に小当り遊技(開放動作)が開始する。つまり、遊技者は大当り遊技の開始時期は開始ゲートによって任意に決定できるが、小当りの開始時期については任意に決定することはできない。
S2303で、大入賞口の開放時期でないと判定した場合(S2303でNO)、そのまま処理を終える。一方、S2303で、大入賞口の開放時期であると判定した場合(S2303でYES)、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35の開放処理を行い(S2304)、処理を終える。S2302で、大入賞口(第2大入賞口35)の開放中であると判定した場合(S2302でYES)、6回の開放動作中における大入賞口への入球個数、すなわち、6回の開放動作において入球した遊技球を全て足した数が、規定の最大入球個数(本実施例1では10個)に達しているか否かを判定する(S2306)。S2306で、規定入球個数(10個)に達していないと判定した場合(S2306でNO)、大入賞口を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち、大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否かを判定する(S2307)。そして、S2307で、大入賞口の開放時間が経過していないと判定した場合(S2307でNO)、処理を終える。
これに対して、6回の開放動作中における大入賞口への入球個数が規定入球個数(10個)に達したと判定した場合(S2306でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2314)、S2311の小当り終了処理に移行する。一方、S2307で、大入賞口の開放時間が経過したと判定した場合(S2307でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2308)、小当り用開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2309)、小当り用開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2310)。S2310で、小当り用開放カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2310でNO)、次の開放動作を開始するため、そのまま処理を終える。
一方、S2310で、小当り用開放カウンタの値が「0」であると判定した場合(S2310でYES)、S2311の小当り終了処理に移行する。S2311では、小当り遊技を終了させる小当り終了処理として、小当りのエンディングコマンドをセットし(S2311)、小当りのエンディング期間を開始し(S2312)、小当り終了フラグをセットし(S2313)、処理を終える。尚、小当り用開放カウンタは、大入賞口の開放が6回なされると「0」になる。
また、S2301で、小当り終了フラグがONであると判定した場合(S2301でYES)、6回の開放動作が終了している(若しくは、規定数の遊技球が入球している)ので、小当りのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2315)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2315でNO)、処理を終える。一方、S2315で、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2315でYES)、小当り終了フラグをOFFにし(S2316)、特図動作ステータス設定処理2を行い(S2317)、処理を終える。高確低ベース状態において、小当り遊技を発生させることで、持ち球を増やしながら次の大当りを狙うことが可能となり、遊技興趣を高める。尚、小当り遊技の開始に際して確変フラグや状態BフラグをONからOFFに切り変えたり、OFFからONに切替えたりすることはない。また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において遊技状態(確率状態、ベース状態)を変化させない。
[特図動作ステータス設定処理2]
次に、図44を用いて、特図動作ステータス設定処理2(S2317)について説明する。特図動作ステータス設定処理2(S2317)ではまず、特図1小当りフラグがONか否かを判定し(S3101)、特図1小当りフラグがONである、すなわち、今回発生した小当り遊技は特別図柄1に係るものであると判定した場合(S3101でYES)、特図1小当りフラグをOFFにし(S3102)、特図1動作ステータスを「1」にセットし(S3103)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図1動作処理として再び特別図柄1待機処理が実行される。一方、特図1小当りフラグがONでない、すなわち、特図2小当りフラグがONである、すなわち、今回発生した小当り遊技は特別図柄2に係るものであると判定した場合(S3101でNO)、特図2小当りフラグをOFFにし(S3104)、特図2動作ステータスを「1」にセットし(S3105)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図2動作処理として再び特別図柄2待機処理が実行される。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図2動作処理(S208)に次いで保留球数処理(S209)を行う。図45に示すように、保留球数処理(S209)ではまず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報を副制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットし(S2502)、処理を終える。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S209)に次いで電源断監視処理(S210)を行う。図48に示すように、電源断監視処理(S210)ではまず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がないと判定した場合(S2601でNO)、処理を終える。一方、S2601で、電源断信号の入力があると判定した場合(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変かどうか、当り遊技中かどうか、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶し(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理(無限ループ)を行う。
以上詳細に説明したように、本実施例1のパチンコ遊技機1は前述した特徴的な構成を備えることで、従来のパチンコ遊技機にはない特有の効果、乃至、従来のパチンコ遊技機に比して顕著な効果を奏する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定において大当りとなること(第1特別図柄(「第1識別情報」ともいう)又は第2特別図柄(「第2識別情報」ともいう)が大当り図柄(「特定の表示態様」ともいう)で停止表示すること)に基づいて、高確率状態が発生し(特典が付与され)、予め定められた所定の条件が成立すると高確率状態(特典)が終了するものとされる。
この高確率状態(特典)を付与する処理(遊技状態設定処理(S2121))を「特典付与手段」ということもできる。尚、第1特別図柄と演出図柄8とが連動(同期)して、第2特別図柄と演出図柄8とが連動(同期)して、変動表示及び停止表示し、同じ当否判定結果を示すので、「特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)が大当り図柄で停止表示すること」を、「演出図柄が当り演出図柄(特定の表示態様)で停止表示すること」と置き換えることができる。
[サブ制御メイン処理]
次に、図47〜図52に基づいて、演出制御用マイコン91の動作(サブ制御部90による制御処理)について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、副制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。副制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、副制御基板90のROMから図47に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まず、CPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
続いて、S4002で、電源断信号がONでかつ副制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、副制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、副制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、副制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例1では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S209)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータが副制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、副制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値は、副制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や、予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。尚、乱数の更新に際して、乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、副制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、副制御基板90のRAM内の出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106およびランプ制御基板107のうち、対応するコマンド送信先となる制御基板に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、当り遊技に係る特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7(第1画像表示装置)、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72の各表示画面上で実行される演出図柄等の表示制御や、各種ランプの点灯制御や、可動装飾部材の動作制御や、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
次に、図48を用いて、受信割り込み処理(S4008)について説明する。受信割り込み処理(S4008)ではまず、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドを副制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
次に、図49を用いて、2msタイマ割り込み処理(S4009)について説明する。2msタイマ割り込み処理(S4009)では、副制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。次いで、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプを発光させるためのランプデータを出力するランプデータ出力処理(S4202)と、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理(S4203)とを行う。尚、ランプデータおよび駆動データは、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
次に、図50を用いて、10msタイマ割り込み処理(S4010)について説明する。10msタイマ割り込み処理(S4010)は、副制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして副制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
次に、図51を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)について説明する。受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、S4403の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、演出保留情報記憶処理(S4402)を行って、S4403の処理に移行する。演出保留情報記憶処理(S4402)は、S4401で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式で副制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。副制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、副制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。
次に、S4403では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4403)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4403でYES)、後述する変動演出開始処理(S4404)を行って、S4405の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4403でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4405の処理に移行する。S4405では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4405)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4405でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4406)。変動演出終了処理(S4406)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4405で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4405でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4407の処理に移行する。尚、変動演出とは、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
続いて、S4407では、主制御基板80から当り遊技関連コマンドを受信したか否かを判定する(S4407)。ここで、当り遊技関連コマンドとは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)の実行にあたり主制御基板80から送信されるコマンドのことであり、具体的には、大当り遊技の開始(大当りの発生)に際して送信されるオープニングコマンド、ラウンドの開始に際して送信されるラウンド開始コマンド、ラウンドの終了に際して送信されるラウンド終了コマンド、大当り遊技の終了に際して送信されるエンディングコマンド、ラウンド遊技での第1大入賞口30への入球に基づき送信される第1大入賞口入球コマンド、小当り遊技での第2大入賞口への入球に基づき送信される第2大入賞口入球コマンド等が該当する。S4407では、これらの大当り遊技関連コマンドの何れかを受信したか否かを判定し、受信していなければ(S4407でNO)、S4409の処理に移行し、受信していれば(S4407でYES)、当該受信したコマンドの種類に応じた演出(大当り遊技演出、小当り遊技演出)の実行に係る処理を行う(S4408)。
例えば、受信したコマンドがオープニングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたオープニング演出を指定するオープニング演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、ラウンド開始コマンドであれば、当該コマンドに基づき特定されるラウンドに応じたラウンド演出を指定するラウンド演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、エンディングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたエンディング演出を指定するエンディング演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。また、受信したコマンドが大入賞口入球コマンド(第1大入賞口入球コマンド、第2大入賞口入球コマンド)であれば、当該コマンドに基づき特定される大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)への入球に応じた入球演出を指定する入球演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。これらのセットした当り遊技に係る各種の演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、当り遊技の進行状況に合わせて、オープニング演出やラウンド演出、入球演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。最後にS4409の処理を行い、本処理を終える。S4409では、その他の処理として、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行う(S4409)。
[変動演出開始処理]
次に、図52を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。変動演出開始処理(S4402)ではまず、変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングでS4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値(取得情報)に基づいて、実行する演出図柄遊技演出(変動演出)の態様や予告演出の態様(予告演出の有無を含む)、停止表示する演出図柄等を決定する。
次いで、S4502では、受信した変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターン指定コマンドには、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P33)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の判定結果や、大当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8を参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかを判別することが可能となる。尚、変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いで、S4503では、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。具体的には、モードステータス「1」が演出モードAに対応し、モードステータス「2」が演出モードBに対応し、モードステータス「3」が演出モードCに対応し、モードステータス「4」が演出モードDに対応し、モードステータス「5」が演出モードEに対応する。現在のモードステータスを参照することで、現在の演出モードを特定することが可能である。
ここで演出モードとは、画像表示装置7を主とする演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、演出図柄8の態様(例えば、図柄デザイン、数字デザインなど)が異なったり、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なったりする等、画像表示装置7に表示される画像が演出モードによって異なるものとされる。また、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができ、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能とすることができる。本実施例では、演出モードA,Bは低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードC,Dは高確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードEは低確高ベース状態に制御されているときと高確高ベース状態に制御されているときに実行される。従って、演出モードがA〜Dの何れかである場合、遊技者は演出モードを確認することで、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるのか高確低ベース状態であるのかを把握することが可能となる。一方、演出モードがEである場合、遊技者は演出モードを確認しても、現在の遊技状態が低確高ベース状態であるのか、高確高ベース状態であるのかを把握することは困難である。その意味において演出モードEは、遊技状態非報知モードといえる。
次いで、S4504では、画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等を用いて行うものであって、サブ制御部90が主体となって制御する変動演出のパターン(変動演出パターン、演出図柄遊技演出)を決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示を省略)及び予告演出決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブル、及び、予告演出決定テーブルをセットする。すなわち、複数の変動演出パターン決定テーブル、及び、複数の予告演出決定テーブルを備えており、それらから遊技状態(演出モード)等に基づいて、所定の変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した大当り時変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルがセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、演出モード(モードステータス)に対応する複数の変動演出パターン決定テーブル(図示せず)が副制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。
次いで、S4505では、S4501において取得した変動演出決定用乱数、及び、S4504においてセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、主に演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)や、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)等が決定される。尚、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L、8C、8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L、8C、8Rのうちの2個が大当り態様を構成する図柄(同じ演出図柄)で停止表示(仮停止表示)され、残り1個が変動表示(スクロール表示)を続けている状態で、当該残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄(3個の同じ演出図柄)で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。この際、演出図柄の変動表示に伴って所定のキャラクタを用いて遊技演出を実行し、演出図柄が大当り態様で停止表示されるかどうかを、当該所定のキャラクタが所定の目的を達成するかどうかの演出で示すことも可能である。このような遊技演出(後述するリーチ演出やキャラクタ演出)を、ストーリー演出(特定遊技演出)や目的演出(特定遊技演出)ということもできる。これにより、遊技者の大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、S4505では、S4501において取得した演出図柄決定用乱数および図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄8は、特別図柄当否判定の結果が外れであって、リーチ有り外れの場合は「787」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目とされ、リーチ無し外れのときは「635」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目とされる
また、S4506では、変動演出パターン(演出図柄遊技演出)に伴って実行される予告演出を決定する。また、この実行される予告演出を含めて演出図柄遊技演出ともいう。この予告演出は、実行中の演出図柄遊技演出の結果が大当り態様で停止表示する可能性を、演出図柄が停止表示(確定停止表示)する前(演出図柄の変動表示中)に示す演出(事前報知演出)である。S4506では、S4501において取得した予告演出決定用乱数およびS4504においてセットした予告演出決定テーブルに基づいて、指定された変動パターン及び決定された変動演出パターンに適合した予告演出を選択し、これを設定する(S4506)。
そして、S4507で、S4505及びS4506において設定した変動演出パターン及び予告演出に基づいて、演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドを副制御基板90のRAM内の出力バッファにセットし(S4507)、変動演出開始処理を終了する。S4507でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。
[演出図柄遊技演出の概要]
次に、本実施例の演出図柄遊技演出(変動演出)の概要について説明する。前述したように、S4505で設定された変動演出パターン等に基づく演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドが副制御基板90から画像制御基板100に送信されると、画像表示装置7の表示画面7a上で演出図柄8の変動表示が開始される。この演出図柄8の変動表示の開始から終了(停止)までの一連の演出として、演出図柄遊技演出(変動演出)が構成される。
演出図柄8の変動表示は、原則、「1」→「2」→「3」・・・→「7」→「8」→「9」の順(昇順)で図柄を縦方向にスクロール表示(縦スクロール)し、「9」まで到達したら再度「1」に戻って縦スクロールを繰り返すことにより行われる。こうした演出図柄8の変動表示の態様は、前述の変動演出パターン決定テーブルに格納される変動演出パターンによって定められる。このため、変動表示の態様については、縦スクロールの他にも、例えば、横方向のスクロール表示(横スクロール)や、図柄(数字)がスクロールせずにその場で順次切り替わる切替表示等、種々の態様を変動演出パターンとして設けることが可能である。また、「1」〜「9」の図柄が降順で変動表示する態様を設けることも可能である。さらに、演出モードや遊技状態によって変動表示の態様を設定することも可能である。
また、演出図柄8の変動表示は、特別図柄の変動パターンにより定まる変動時間にしたがって行われ、変動時間の経過に伴って変動表示を停止するが、本実施例では、変動表示を停止する際の態様として複数の停止態様(停止パターン)を有している。具体的に、主な停止態様として、(1)演出図柄8L(左図柄)、8C(中図柄)、8R(右図柄)の各図柄の停止順序(「停止順」ともいう)が「左図柄→中図柄→右図柄」とされる停止態様(「第1停止態様」ともいう)と、(2)各図柄の停止順が「左図柄→右図柄→中図柄」とされる停止態様(「第2停止態様」ともいう)と、(3)各図柄のすべての停止時期(停止タイミング)が略同じ(「同時停止」ともいう)とされる停止態様(「第3停止態様」ともいう)と、(4)左図柄と右図柄の停止時期が略同じでその後に中図柄が停止するものとされる停止態様(「第4停止態様」ともいう)と、を有している。これら停止態様(停止パターン)は、演出図柄遊技演出の実行態様に含まれるものであり、S4505にて選択(設定)される変動演出パターンによって、何れの停止態様で変動表示を停止するのかが決まるものとなっている。つまり、本実施例では、変動演出パターンの選択・決定(設定)が、停止態様(停止パターン)の選択・決定(設定)を兼ねている。但し、変動演出パターンの選択・決定(設定)と停止態様(停止パターン)の選択・決定(設定)を分けて処理することも可能である。尚、停止順が1番目の停止図柄のことを「第1停止図柄」ともいい、停止順が2番目の停止図柄のことを「第2停止図柄」ともいい、停止順が3番目の停止図柄のことを「第3停止図柄」や「最終停止図柄」ともいう。
第1乃至第4停止態様のうち、第1停止態様(左図柄→中図柄→右図柄)は、主に演出モードC(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「小当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示が行われる場合の当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)は、主に(1)演出モードA、B(状態A)のときに、第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示が行われる場合、(2)演出モードE(状態B)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がリーチ有りの変動態様(「リーチ変動」ともいう)又はリーチ無しの変動態様(「ノーマル変動」ともいう)で行われる場合、及び(3)演出モードC、D(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がリーチ変動又はノーマル変動で行われる場合の、当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
第3停止態様(全図柄同時停止)は、主に(1)演出モードA、B(状態A)のときに、特図保留球数に応じた短縮変動の機能が働く状況下(変動開始時の特図1保留球数が「3」又は「4」)で第1特別図柄当否判定の結果が「外れ」となり、かつ、これに基づいて演出図柄8の変動表示がノーマル変動で行われる場合、(2)演出モードE(状態B)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「小当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がノーマル変動で行われる場合、(3)演出モードC、D(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がノーマル変動で行われる場合、及び(4)演出モードD(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「小当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示が行われる場合の、当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
第4停止態様(左・右図柄同時停止→中図柄)は、主に演出モードD(状態C)のときに、第2特別図柄当否判定の結果が「外れ」又は「大当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示がリーチ変動で行われる場合の当該変動表示の停止に際して実行可能な停止態様である。
このように演出図柄8の変動表示を停止する際の停止態様を、演出モード(遊技状態)や特別図柄当否判定の結果に基づく変動表示の態様、結果(停止表示態様)に応じて複数設けることで、停止態様を遊技の状況に応じて異ならせて多様にすることが可能となる。また、遊技者にとっては、演出図柄8の変動表示が停止する際の停止態様に注目して、その後に表示(導出表示)される演出図柄8の表示態様(停止表示態様)を推測することが可能となり、その停止態様を通じて、実行され得る特別遊技の種類やその実行有無、可能性等を推測することも可能となる。これにより、変動表示が停止する際の停止態様に遊技者を注目させて、その後の特別遊技に対する期待感を煽ることが可能となる。
尚、上記第1乃至第4停止態様の他にも、例えば、演出図柄8を構成する3つの図柄の停止順が「右図柄→左図柄→中図柄」とされる停止態様(第5停止態様)や、左図柄と中図柄の停止時期が略同じでその後に右図柄が停止するものとされる停止態様(第6停止態様)等、種々の停止態様を設けることが可能であり、各停止態様が実行される条件も本実施例に限定されるものではなく、様々に定めることが可能である。
また、本実施例では、演出図柄8を構成する「1」〜「9」の図柄を色別に分類できるように彩色を施しており、その色により図柄の種類(図柄種)を定めている。この図柄種は、図53に示すように、遊技状態(演出モード)に対応するものとなっている。具体的に、状態A(演出モードA、B)では、奇数図柄のうち「7」を赤色の図柄(以下「赤図柄」ともいう)、これ以外の奇数図柄である「1」、「3」、「5」、「9」を緑色の図柄(以下「緑図柄」ともいう)とし、偶数図柄である「2」、「4」、「6」、「8」を青色の図柄(以下「青図柄」ともいう)としている。一方、状態B、C(演出モードC、D、E)では、奇数図柄のうち「3」、「5」、「7」を赤図柄、これ以外の奇数図柄である「1」、「9」を緑図柄とし、偶数図柄である「2」、「4」、「6」、「8」を青図柄としている。
尚、図53に示す本実施例に係る図柄と色の対応関係はあくまでも一例であり、これ以外の対応関係を採ることが可能であり、色の種類も本実施例に限定されるものではなく、他の色を用いることが可能である。また、本実施例では色により図柄種(赤図柄、緑図柄、青図柄)を定めているが、色以外の要素によっても定めることが可能である。例えば、演出図柄にキャラクタが付されている場合のキャラクタの種類や、数字を表した演出図柄(数字図柄)の他に所定の文字を表した演出図柄(文字図柄)を有する場合の数字図柄と文字図柄によって、図柄種を定めてもよく、さらには、単に奇数図柄と偶数図柄によって図柄種を定めもよい。
演出図柄8の変動表示が行われ、前述した停止態様にしたがって変動表示を停止したときに表示(導出表示)される演出図柄8(8L、8C、8R)の図柄組合せ(停止表示態様)により、当該変動表示の結果が報知される。本実施例では、基本的な図柄組合せ(停止表示態様)として、3つの演出図柄8L、8C、8Rがすべて異なる図柄(数字)となる「完全バラケ目」(「124」等)と、演出図柄8L(左図柄)と演出図柄8R(右図柄)とが同じ図柄(数字)であり残りの演出図柄8C(中図柄)が他と異なる図柄(数字)である「リーチバラケ目」(「343」等)を、当り遊技の実行契機とならない外れ態様(非特定態様)としている。一方、3つの演出図柄8L、8C、8Rがすべて同一となる「ゾロ目」(「777」等)を、4R以上の大当り遊技(図6参照)の実行契機となる大当り態様(特定態様)としている。
このような基本的な図柄組合せを前提に、本実施例では、バラケ目のうち「リーチバラケ目」を、2Rの大当り遊技(図6参照)の実行契機となる2R大当り態様にも兼用している。これは、2Rの大当り遊技は、4R以上の大当り遊技(4R大当り遊技、15R大当り遊技)に比べて遊技者が獲得できる賞球の個数(獲得賞球数)が少ないことや、状態C(高確低ベース状態)に比して小当り遊技での賞球獲得(持ち球増加)が困難となる状態B(高ベース状態)の設定契機となる特別遊技であること、すなわち、遊技者にとっての有利度合(利益量)が相対的に低い特別遊技であること等の理由によるものである。また、バラケ目のうち「完全バラケ目」を、状態B(高ベース状態)での小当り遊技(第2特別図柄)の実行契機となる小当り態様にも兼用している。これは、前述したように、状態Bでは、ほとんどの期間、第2始動口21が開状態となっているため、第2始動口21の下流側に位置する小当り用大入賞口(第2大入賞口35)への入球は困難となり、小当りによる利益を得られる可能性が極めて低い(限りなくゼロに近い)からである(実質的に外れと同等)。さらに、バラケ目のうち後述する「特定のバラケ目」を、状態C(高確低ベース状態)での小当り遊技(第2特別図柄の小当り)の実行契機となる小当り態様としている。ここで、小当り態様(特定のバラケ目)のことを「第1表示態様」ともいい、大当り態様(ゾロ目)のことを「第2表示態様」ともいい、外れ態様(完全バラケ目、リーチバラケ目)のうちリーチバラケ目のことを「第3表示態様」ともいい、外れ態様(完全バラケ目、リーチバラケ目)のうち完全バラケ目のことを「第4表示態様」ともいう。
尚、状態A(低確低ベース状態)は、左打ち遊技を行うのが基本とされる遊技状態であるため、主として第1特別図柄当否判定(第1特別図柄の変動表示)が行われるのであり、第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄当否判定(第2特別図柄の変動表示)が行われることは稀であることから、このような状況下で第2特別図柄当否判定が行われた場合には、これに対応する演出図柄8の変動表示を画像表示装置7の表示画面7a上で行うことはなく、演出表示器102による変動表示(及び停止表示)だけを行うものとしている。同様に、状態B(高ベース状態)及び状態C(高確低ベース状態)は、右打ち遊技を行うのが基本とされる遊技状態であるため、主として第2特別図柄当否判定(第2特別図柄の変動表示)が行われるのであり、第2特別図柄の変動表示中に第1特別図柄当否判定(第1特別図柄の変動表示)が行われることは稀であることから、このような状況下で第1特別図柄当否判定が行われた場合には、これに対応する演出図柄8の変動表示を画像表示装置7の表示画面7a上で行うことはなく、演出表示器102による変動表示(及び停止表示)だけを行うものとしている。但し、現在の遊技状態(左打ち遊技、右打ち遊技)に反する特別図柄当否判定が行われて「大当り」の判定結果が得られた場合(例えば、状態Cにて第1特別図柄当否判定が行われて大当りとなった場合)、画像表示装置7、第2画像表示装置71及び第3画像表示装置72のうち一又は二以上の表示装置にて、その大当りの発生を示唆する演出表示を行う。これにより、現在の遊技状態(主たる特別図柄の変動表示)に対応する演出図柄8の演出表示(変動演出)が表示画面7a上で主として行われるなか、主たる特別図柄の変動表示と並行して行われる特別図柄の変動表示の結果が大当りである旨を遊技者に知らしめることが可能となる。また、そうした大当りの発生の示唆を行うことで、大当りの発生に遊技者が気付くことなく遊技を止める等して利益獲得の機会を逸してしまうといった事態を回避することが可能となる。
[状態Aの遊技演出]
次に、遊技状態が状態A(低確低ベース状態)に制御されているときに行われる遊技演出について説明する。状態Aで行われる遊技演出は、主に、第1特別図柄当否判定の結果に基づいて、第1特別図柄の変動表示に同期して行われる演出図柄遊技演出(変動演出)である。前述したように、状態Aでは、演出モードとして「A」又は「B」が設定される。このため、状態Aの演出図柄遊技演出は、画像表示装置7の表示画面7aに演出モードA又はBに対応する背景画像等(図示せず)が表示された状況下で行われる。本実施例では、状態Aでの演出モードの設定や移行を、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御のもと、予め定められたモード制御条件にしたがって自動的に行うものとしている。このため、状態Aにおける演出モードの設定について遊技者が関与することはできないものとなっている。
また、状態Aでは、演出図柄8として、青図柄からなる「2」、「4」、「6」、「8」の図柄と、緑図柄からなる「1」、「3」、「5」、「9」の図柄と、赤図柄からなる「7」の図柄が表示される(図53参照)。これら各図柄の表示は、画像制御用マイコン101が、画像制御基板100のROMから対応する図柄の画像データ(図柄データ)を読み出して、これを画像表示装置7の表示画面7aに表示することにより実行される。
こうした演出モードおよび図柄種のもと、図54に示すように、演出図柄8の変動表示が開始されると(図54(a)参照)、その変動表示は、基本的には第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止され(図54(b)→(c)→(d)、(e)→(f)参照)、特図1保留球数に応じた短縮変動の機能が働くとき(図9、図24のS1707を参照)には第3停止態様(同時停止)で停止される(図54(g)参照)。ここで、左図柄(演出図柄8L)と右図柄(演出図柄8R)とが同じ図柄で停止するとリーチ成立となり(図54(f)参照)、その後、中図柄(演出図柄8C)が変動表示を停止するまでの間、画像表示装置等でリーチ演出が実行される。リーチ演出では主に、中図柄(最終停止図柄)が、先に停止した図柄と同じ図柄で停止するか否か(大当り態様が表示されるか否か)を示す演出が展開される。このリーチ成立やリーチ演出に関しては、状態B、Cにおいても同様である。
こうして演出図柄8の変動表示が行われるなか、変動表示の結果として演出図柄8がバラケ目(完全バラケ目またはリーチバラケ目)で表示された場合は「外れ」となる。一方、変動表示の結果として演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で表示されると、大当り遊技が実行可能となり、大当り遊技が開始されると、画像表示装置7の表示画面7a上の表示内容が、第1特別図柄に係る4R大当り用の大当り遊技演出に切り換わる。そして、当該大当り遊技が「4R第1大当り」に係るものである場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態が状態C(高確低ベース状態)となり、「4R第2大当り」に係るものである場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態が状態B(低確高ベース状態)となる(図6参照)。
[状態Bの遊技演出]
次に、遊技状態が状態B(低確高ベース状態又は高確高ベース状態)に制御されているときに行われる遊技演出について説明する。尚、高確高ベース状態は、状態C(高確低ベース状態)において「2R第5大当り」又は「2R第6大当り」が発生した場合に、これに基づく大当り遊技の終了後に設定される。
状態Bで行われる遊技演出は、主に、第2特別図柄当否判定の結果に基づいて、第2特別図柄の変動表示に同期して行われる演出図柄遊技演出(変動演出)である。前述したように、状態Bでは、演出モードとして「E」が設定される。このため、状態Bの演出図柄遊技演出は、画像表示装置7の表示画面7aに演出モードEに対応する背景画像等(図示せず)が表示された状況下で行われる。本実施例では、状態Bに対応する演出モードEの設定を、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御のもと、状態Bへの移行に伴って自動的に行うものとしている。このため、演出モードEの設定について遊技者が関与することはできないものとなっている。
また、状態Bでは、演出図柄8として、青図柄からなる「2」、「4」、「6」、「8」の図柄と、緑図柄からなる「1」、「9」の図柄と、赤図柄からなる「3」、「5」、「7」の図柄が表示される(図53参照)。これら各図柄の表示は、画像制御用マイコン101が、画像制御基板100のROMから対応する図柄の画像データ(図柄データ)を読み出して、これを画像表示装置7の表示画面7aに表示することにより実行される。尚、本実施例では、状態Aと状態Bとで演出図柄8の態様(デザイン)が異なるものとしている。
こうした演出モードおよび図柄種のもと、図55に示すように、演出図柄8の変動表示が開始されると(図55(a)参照)、その変動表示は、基本的には第3停止態様(同時停止)で停止される(図55(b)参照)。これは、状態Bでは、第2特別図柄時短機能および高ベース発生機能が作動することから、リーチ無しの外れ変動や小当り変動を極力短時間で消化して遊技を円滑に進行できるようにするためである。変動表示が第3停止態様(同時停止)で停止する場合、遊技者にとっては、その停止をもって直ぐに特別遊技(大当り遊技)の実行可能性がないことが明らかになるので、遊技者の期待感を徒に煽ることはない。一方、リーチ有りの外れ変動または大当り変動(つまり「リーチ変動」)が行われる場合や、リーチ変動と見せかけて実はノーマル変動である「リーチ煽り外れ変動」(リーチ無しの変動態様の一種)が行われる場合には、演出図柄8の変動表示は第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止される(図55(c)→(d)、(c)→(e)→(f)参照)。
こうして演出図柄8の変動表示が行われるなか、変動表示の結果として演出図柄8が外れ態様(バラケ目)で表示された場合は「外れ」となる。一方、変動表示の結果として演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で表示されると大当り遊技が実行可能となり、大当り遊技が開始されると、表示画面7a上の表示内容が大当り遊技演出に切り換わり、大当り遊技の進行に合わせてラウンド演出等が行われる。状態Bにて演出図柄8がゾロ目の大当り態様で表示された場合の大当り遊技は「15R第3大当り」又は「4R第4大当り」に係るものであるため、大当り遊技演出としては、15R第3大当り用の大当り遊技演出又は4R第4大当り用の大当り遊技演出が行われる。そして、当該大当り遊技終了後の遊技状態は状態C(高確低ベース状態)となる(図6参照)。
また、変動表示の結果として演出図柄8が2R大当り態様(リーチバラケ目)で表示された場合には、大当り遊技の開始に伴い、表示画面7a上の表示内容が2R大当り用の大当り遊技演出に切り換わる。そして、開始された大当り遊技が「2R第5大当り」又は「2R第6大当り」に係るものである場合には、当該大当り遊技終了後の遊技状態は高確高ベース状態(状態B)となり、その大当り遊技が「2R第7大当り」又は「2R第8大当り」に係るものである場合には、当該大当り遊技終了後の遊技状態は低確高ベース状態(状態B)となる(図6参照)。
さらに、状態Bにて第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなり、これに基づく演出図柄8の変動表示が行われる場合、その変動表示はノーマル変動で行われて第3停止態様で停止される。そして、変動表示の結果として演出図柄8が完全バラケ目(外れ態様)で表示される(図55(b)参照)。状態Bにて小当りとなった場合、小当り遊技が実行されるが、当該小当り遊技が開始されても、表示画面7a上の表示内容は演出図柄遊技演出ののまま(ここでは演出図柄8が完全バラケ目で表示された状態)となり、小当り遊技中の演出(小当り遊技演出)は特に行われない。これは、前述したように、状態Bにおける小当りは実質的に外れと同等だからである。そして、当該小当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄の変動回数に基づく遊技状態の移行タイミングと重ならない限り、状態Bのままとなる。
尚、状態Bである低確高ベース状態において、大当りが発生することなく特別図柄(主に第2特別図柄)の変動表示が所定回数(本実施例では50回又は100回)行われた場合、その所定回数目の変動表示(外れ変動)の終了(停止)をもって遊技状態が状態A(低確低ベース状態)に移行し、演出モードが「E」から「A」又は「B」に移行する。また、状態Bである高確高ベース状態において大当りが発生することなく特別図柄(主に第2特別図柄)の変動表示が所定回数(本実施例では50回又は100回)行われた場合、その所定回数目の変動表示(外れ変動)の終了(停止)をもって遊技状態が状態C(高確低ベース状態)に移行し、演出モードが「E」から「C」又は「D」に移行する。
[状態Cの遊技演出]
次に、遊技状態が状態C(高確低ベース状態)に制御されているときに行われる遊技演出について説明する。状態Cで行われる遊技演出は、主に、第2特別図柄当否判定の結果に基づいて、第2特別図柄の変動表示に同期して行われる演出図柄遊技演出(変動演出)と、小当り発生に伴う演出(小当り遊技演出)である。状態Cは、次の大当りが発生するまで小当りを頻発させることで、大当り間において小当りによる多くの賞球獲得が期待できる有利な遊技状態(特定遊技状態)である。このことから、状態Cでは、演出図柄遊技演出と小当り遊技演出とを連携させた特別な演出を行うこととしている。この点についての詳細は後述する。
また、前述したように、状態Cでは、演出モードとして「C」又は「D」が設定される。このため、状態Cの遊技演出は、画像表示装置7の表示画面7aに演出モードC又はDに対応する背景画像等が表示された状況下で行われる。状態Cにおける演出モードの設定等は、前述の状態Aや状態Bと同様にサブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御下で行われるが、本実施例では、後述するモード選択期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを操作して演出モードを選択することが可能となっており、その選択結果に基づいて演出モードC又はDが設定されるものとなっている。また、状態Cでは、状態Bと同様に、演出図柄8として、青図柄からなる「2」、「4」、「6」、「8」の図柄と、緑図柄からなる「1」、「9」の図柄と、赤図柄からなる「3」、「5」、「7」の図柄が表示される(図53参照)。尚、本実施例では、状態Bと状態Cとで演出図柄8の態様(デザイン)を同様のものとしている。
ここで、状態Cにおける「演出モードC」と「演出モードD」とでは、画像表示装置7の表示画面7a上で展開される遊技演出の内容(演出の仕様)が大きく異なるものとなっている。そこで、以下では、「演出モードC」と「演出モードD」に分けて、各演出モードにおける遊技演出について説明する。
[演出モードC]
図56(a)に示すように、演出モードCでは、画像表示装置7の表示画面7aの中央近傍に演出図柄8が表示され、演出図柄8の背後に、演出モードCに対応する背景画像として所定のキャラクタが表示される。ここで表示されるキャラクタには、味方キャラクタ(第1キャラクタ)と敵キャラクタ(第2キャラクタ)があり、両キャラクタが対峙するようにして表示される。これらのキャラクタは、図柄の変動表示が行われていないときにも表示される。味方キャラクタと敵キャラクタには、それぞれ複数種のキャラクタが存在し、そのうちの一の味方キャラクタ(「味方キャラ」ともいう)及び一の敵キャラクタ(「敵キャラ」ともいう)が、演出モードCの設定の際に表示される。キャラクタによる演出(キャラクタ演出)としては、例えば、味方キャラが敵キャラに攻撃を加えたり、味方キャラが敵キャラからの攻撃を受けたりする等の態様で演出表示が行われる。こうしたキャラクタによる演出(キャラクタ演出)は、変動演出パターンに基づく変動演出として行われる場合(識別情報の変動表示に伴って行われる場合)と、変動表示の結果が小当りとなって小当り遊技が行われるときの小当り遊技演出として行われる場合(変動表示終了後の特別遊技に伴って行われる場合)とがある。
また、表示画面7aの右上部には、右打ちを指示する右打ち指示画像Mが表示され、表示画面7aの右下部(第1表示部)には、獲得賞球数(獲得利益量)を示す賞球カウント画像C1が表示される。本実施例の賞球カウント画像C1は、「00000」〜「99999」の5桁の数字を表示可能な画像(数字画像)と、「pt」の文字画像とからなる。この賞球カウント画像C1は、主に、大当り遊技や小当り遊技等により遊技者が獲得した賞球数(獲得賞球数)を示すものであり、大当り遊技後の遊技状態が状態B又は状態Cとなった場合には、その後に遊技状態が状態A(大当り遊技中を除く)に戻るまで、その間の獲得賞球数(所謂、連荘期間中の獲得賞球数)を示すものとしている。また、状態C(高確低ベース状態)は、小当りが頻発する(小当り遊技の実行頻度が高くなる)有利状態であることから、小当り遊技での賞球獲得(持ち球増加)を演出するために賞球カウント画像C1を表示することとしている。つまり、小当り遊技演出として、賞球カウント画像C1による演出表示(入球演出)を行うこととしている。小当り発生に伴う演出についての詳細は後述する。
こうした画面構成の演出モードCにおける演出図柄8の変動表示(変動演出)の基本的な流れについて、図57を用いて説明する。尚、図57では、説明の便宜上、演出保留(保留図柄)や右打ち指示画像M、背景等の一部表示内容を省略している。図57に示すように、演出図柄8の変動表示が開始されると(図57(a)参照)、その変動表示は、基本的には第3停止態様(同時停止)で停止される(図57(b)参照)。これは、状態Cでは、第2特別図柄時短機能が作動することから、リーチ無しの外れ変動を極力短時間で消化して遊技を円滑に進行できるようにするためである。演出図柄8の変動表示が第3停止態様(同時停止)で停止した場合、遊技者にとっては、その停止をもって直ちに特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)の実行可能性がないことが明らかとなる。このため、変動表示が第3停止態様で停止する場合は遊技者の期待感を高めるための演出(煽り演出)が行われることはない。一方、リーチ変動(外れ又は大当り)やリーチ煽り外れ変動が行われる場合には、演出図柄8の変動表示は第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止される(図57(c)→(d)、(c)→(e)→(f)参照)。また、第2特別図柄当否判定の結果が「小当り」であることに基づいて演出図柄8の変動表示が行われる場合、演出図柄8の変動表示は第1停止態様(左図柄→中図柄→右図柄)で停止される(図57(g)→(h)→(i)参照)。
こうして演出図柄8の変動表示が行われるなか、変動表示の結果として演出図柄8が外れ態様(バラケ目)で表示された場合は「外れ」となる。一方、変動表示の結果として演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で表示されると大当り遊技が実行可能となり、大当り遊技が開始されると、表示画面7a上の表示内容が大当り遊技演出に切り換わり、大当り遊技の進行に合わせてラウンド演出等が行われる。状態Cにて演出図柄8がゾロ目の大当り態様で表示された場合の大当り遊技は「15R第3大当り」又は「4R第4大当り」に係るものであるため、この場合、15R第3大当り用の大当り遊技演出又は4R第4大当り用の大当り遊技演出が行われる。そして、当該大当り遊技終了後の遊技状態は状態C(高確低ベース状態)となる(図6参照)。
また、変動表示の結果として演出図柄8が2R大当り態様(リーチバラケ目)で表示された場合には、大当り遊技の開始に伴い、表示画面7a上の表示内容が2R大当り用の大当り遊技演出に切り換わる。この場合の大当り遊技演出としては、状態Cの終了、すなわち、小当りが頻発する有利状態の終了を示す内容の演出表示が、2R大当り遊技の開始から終了にかけて行われる。そして、開始された大当り遊技が「2R第5大当り」又は「2R第6大当り」に係るものである場合には、当該大当り遊技終了後の遊技状態は高確高ベース状態(状態B)となり、その大当り遊技が「2R第7大当り」又は「2R第8大当り」に係るものである場合には、当該大当り遊技終了後の遊技状態は低確高ベース状態(状態B)となる(図6参照)。
また、演出モードC(状態C)にて第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなり、これに基づく演出図柄8の変動表示が行われる場合、その変動表示はノーマル変動で行われて第1停止態様(左図柄→中図柄→右図柄)で停止される。そして、変動表示の結果として演出図柄8が特定のバラケ目(小当り態様)で表示される(図57(i)参照)。ここで、本実施例では、左図柄、中図柄および右図柄がすべて赤図柄であって3つの図柄のうち隣り合う2つの図柄が同じで残り1つが異なる図柄組合せ(「335」、「355」、「557」等)を、特定のバラケ目(小当り態様)としている。特定のバラケ目(小当り態様)を構成する図柄組合せは、リーチ成立とはならないものの、隣り合う2つの図柄が同じ図柄(数字)となる組合せを構成することから、このような図柄組合せのことを「リーチ配列」ともいう。
特定のバラケ目(第1表示態様)を構成する図柄(「3」、「5」、「7」)のうち、「3」と「5」の図柄は、状態Aでは特定のバラケ目を構成し得ない緑図柄(第1図柄種)であるが、状態Cでは、特定のバラケ目を構成し得る赤図柄(第2図柄種)となっている(図53参照)。つまり、「3」と「5」の図柄は、遊技状態によって図柄種が変化する図柄となっている。これにより、演出図柄の図柄種(本例では色の種類)に遊技者を注目させて、遊技に対する興味を惹くことが可能となる。
尚、本実施例では、状態Aにて緑図柄とされる演出図柄(「1」、「3」、「5」、「9」)の一部を、状態Cでは特定のバラケ目(第1表示態様)を構成し得る赤図柄としているが、例えば、状態Aにて青図柄とされる演出図柄(「2」、「4」、「6」、「8」)の一部を赤図柄としたり、状態Aにて青図柄とされる演出図柄(「2」、「4」、「6」、「8」)と、緑図柄とされる演出図柄(「1」、「3」、「5」、「9」)のそれぞれの一部(例えば「4」と「5」)を赤図柄としたりすることも可能である。また、図柄種として、状態Aでは存在しない状態C専用の図柄種を設け、この専用の図柄種に属する図柄により特定のバラケ目(第1表示態様)を構成するようにしてもよい。例えば、状態C専用の図柄種として金色の図柄(金図柄)を設け、状態Aにて緑図柄とされる演出図柄の一部を、状態Cにおいて金図柄とすることができる。これにより、特定のバラケ目を構成し得る図柄種をより際立たせて、遊技者の注目を集めやすくすることが可能となる。あるいは、本実施例では、状態Aで緑図柄(第1図柄種)とされる「3」と「5」の図柄が状態Cでは赤図柄(第2図柄種)とされるが、この場合において、状態Aでは当初から赤図柄(第2図柄種)であった「7」の図柄を、状態Cでは金図柄とするように構成してもよい。この場合、赤図柄(第2図柄種)である「3」と「5」の図柄を、特定のバラケ目を構成し得る図柄とし、金図柄(第3図柄種)である「7」の図柄を、大当りのうち15R第3大当りに対応する15R大当り態様(「7」のゾロ目)とすることができる。これにより、特定のバラケ目(小当り態様)を構成し得る図柄種(赤図柄)と、特定のゾロ目(15R大当り態様)を構成する図柄種(金図柄)とを明確に区別して、当り種別と図柄種との対応を分かりやすく示すことが可能となる。
また、本実施例では、演出モードCでの小当り態様(赤図柄のリーチ配列)の導出表示(変動表示の停止)に際して、他の演出モードでは出現し得ない第1停止態様(左図柄→中図柄→右図柄の停止順)で、演出図柄8の変動表示を停止するものとしている。このため、小当り態様(赤図柄のリーチ配列)だけでなく、その小当り態様が表示される契機となる変動表示の停止態様にも遊技者を注目させるものとなっている。さらに、演出モードCでは、小当り態様の導出表示(変動表示の停止)に際して、小当り態様(赤図柄のリーチ配列)の表示を強調する演出表示を行うものとしている。具体的には、小当り態様を構成する各図柄(赤図柄)の中央を通って第1停止態様の停止順に沿って横方向(水平方向)に延びる一本のライン画像と、各図柄の周囲を飾る画像(飾り画像)とからなる、エフェクト画像E(演出効果画像)を表示するものとしている。これにより、小当り態様の表示(小当り遊技が実行されること)を、第1停止態様による変動表示の停止に際して強調して示すことが可能となり、変動表示が第1停止態様で停止する際の演出効果を高めることが可能となる。尚、エフェクト画像Eの態様は本実施例に限定されるものではなく、他の様々な態様を採ることが可能である。
加えて、小当り態様の表示を契機として実行される小当り遊技にて遊技球が第2大入賞口35に入球すると、その入球ごとに、賞球カウント画像C1により示される獲得賞球数(数字画像)が加算表示(更新)される。本実施例では、第2大入賞口35への入球に基づく賞球は、1個の入球に対して10個の賞球とされているため、賞球カウント画像C1により示される獲得賞球数は10個単位で加算される。さらに、小当り態様の表示を契機として小当り遊技が実行される場合、当該小当り遊技の実行に伴って、表示画面7aに背景画像として表示される味方キャラ(第1キャラクタ)と敵キャラ(第2キャラクタ)による演出表示(キャラクタ演出)を行うものとしている。具体的には、味方キャラと敵キャラの何れか一方(例えば味方キャラ)が他方(例えば敵キャラ)に攻撃を加えたり仕掛けたりする態様の演出表示(「第1演出」ともいう)を行うものとしている。この場合のキャラクタ演出(「キャラクタ演出表示」ともいう)は、両キャラクタの対決シーンを描いた後述のバトル演出を含まない。小当り遊技の実行期間は、小当り用大入賞口(第2大入賞口35)の開放時間に準じて定まるが、小当り遊技での第2大入賞口35の開放時間は通じて1.8秒であるため、この時間でバトル演出の実行時間を確保するのは困難だからである。このように実行時間の短い小当り遊技に伴ってキャラクタ演出を行うことにより、当該キャラクタ演出と、後述の変動演出として行うキャラクタ演出とを関連性のある演出とすることが容易となり、変動表示から小当り遊技にかけて、味方キャラと敵キャラによる一体感のある演出(キャラクタ演出)を得ることが可能となる。ここで、小当りに伴う賞球カウント画像C1の加算表示は、第2大入賞口センサ35aによる遊技球の検知に基づいて主制御部80から送信される第2大入賞口入球コマンドをサブ制御部90が受信することに基づいて行われ、小当りに伴うキャラクタ演出表示は、主制御部80から送信される小当りのオープニングコマンド(S2066)をサブ制御部90が受信することに基づいて行われることから、これらの演出は何れも小当り遊技演出に該当するものである(S4407,S4408)。尚、賞球カウント画像C1により示す獲得賞球数(獲得利益量)を加算表示する演出のことを「第1利益演出」ともいう。
このように演出モードC(状態C)では、演出図柄8の第1停止態様での停止や小当り態様(赤図柄のリーチ配列)の表示が高頻度で発生し、これに伴い小当り遊技での賞球カウント画像C1の加算表示やキャラクタ演出表示が高頻度で実行され得るため、こうした演出図柄遊技演出(変動演出)と小当り遊技演出との連携により、小当りの発生を遊技者に強く印象付けることが可能となる。これにより、小当り頻発による賞球獲得(持ち球増加)に対する期待感を煽り、演出モードC(状態C)の遊技興趣を高めることが可能となる。尚、小当りに伴うキャラクタ演出表示を、賞球カウント画像C1の加算表示と同様に、主制御部80からの第2大入賞口入球コマンドをサブ制御部90が受信することに基づいて行うように構成してもよい。この場合、小当り遊技にて遊技球が第2大入賞口35に入球しなければキャラクタ演出は行われないため、第2大入賞口35に遊技球が入球した場合の当該入球を遊技者に強く印象付けることが可能となり、また、小当り遊技にて遊技球が第2大入賞口35に入球したか否かの判別が容易となる。
次に、演出モードCでリーチ変動(外れ又は大当り)やリーチ煽り外れ変動が行われる場合の演出表示の内容(演出態様)について説明する。前述したように、演出モードCでは、味方キャラ(第1キャラクタ)と敵キャラ(第2キャラクタ)が表示画面7aに背景として表示された状態で、演出図柄遊技演出(演出図柄8の変動表示等)が行われる(図56(a)参照)。また、リーチ変動(外れ又は大当り)が行われる場合と、リーチ煽り外れ変動が行われる場合には、演出図柄8の変動表示が第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)で停止する(図57(c)→(d)、(c)→(e)→(f)参照)。こうした状況下で、リーチ変動またはリーチ煽り外れ変動の変動演出パターンに基づいて演出図柄8の変動表示が開始されると、その後、第2停止態様にしたがって左図柄(演出図柄8L)が最初に停止するが(図57(c)参照)、左図柄(第1停止図柄)が停止すると、背景に表示される味方キャラと敵キャラの何れかが相手方に対して攻撃を仕掛けるシーンを描いた演出表示(第1演出)が行われる。この場合の第1演出は、右図柄(演出図柄8R、第2停止図柄)が停止する前に行われるキャラクタ(味方キャラ、敵キャラ)による演出(キャラクタ演出)である。この第1演出には、大別すると、味方キャラが敵キャラに対して攻撃を仕掛けるパターン(「第1演出パターンA」ともいう)と、敵キャラが味方キャラに対して攻撃を仕掛けるパターン(「第1演出パターンB」ともいう)の2つのパターンがあり、さらに、各パターンについて、それぞれ、仕掛ける攻撃の内容(種類)やその攻撃の成否等を定めた複数のパターンが存在する。こうした複数種のパターンを設けることで、第1演出が行われたときの当該演出内容により、今回の変動表示(当該変動)に関する情報(大当り信頼度、後に実行され得る演出の内容等)の示唆(予告)を行うものとしている。尚、第1演出は、味方キャラと敵キャラの何れか一方が他方に攻撃を仕掛けて終わる演出であり、後述のバトル演出を含まない。
例えば、第1演出のパターン(「第1演出パターン」ともいう)が第1演出パターンA(味方キャラが攻撃を仕掛けるパターン)である場合、少なくとも、当該変動表示の結果として2R大当り態様が表示されないこと、すなわち、小当りが頻発する有利状態である状態Cの終了契機となる大当りが発生しないことを示唆する。この場合、当該変動では、その後、リーチが成立することなく右図柄(第2停止図柄)、中図柄(第3停止図柄)が停止して演出図柄8が完全バラケ目(外れ態様)で表示されるか(リーチ煽り外れ変動)、リーチ成立となってリーチ演出に発展したものの最終的に中図柄が左右図柄と異なる図柄で停止して演出図柄8がリーチバラケ目(外れ態様)で表示されるか(リーチ外れ変動)、または、リーチ演出を経て演出図柄8がゾロ目(大当り態様)で表示される(大当り変動)。一方、第1演出パターンが、それとは逆の第1演出パターンB(敵キャラが攻撃を仕掛けるパターン)である場合、当該変動表示の結果として状態Cの終了契機となる2R大当り態様が表示される可能性があることを示唆する。この場合、当該変動では、その後、リーチが成立することなく右図柄(第2停止図柄)、中図柄(第3停止図柄)が停止して演出図柄8が完全バラケ目(外れ態様)で表示されるか(リーチ煽り外れ変動)、リーチ成立となってリーチ演出に発展したものの最終的に中図柄が左右図柄と異なる図柄で停止して演出図柄8がリーチバラケ目(外れ態様又は2R大当り態様)で表示されるか(リーチ外れ変動又は2R大当り変動)、または、リーチ演出を経て演出図柄8がゾロ目(大当り態様)で表示される(大当り変動)。このように、左図柄(第1停止図柄)が停止することで行われる第1演出により、当該変動のその後の展開(リーチ成立の有無、遊技者にとって有利な展開となるか否か等)を示唆することが可能となっている。そして、第1演出パターンBよりも第1演出パターンAの方が、その後の展開が遊技者にとって有利となる可能性が高いことを示唆するものとなっている。このような第1演出パターンは、変動演出パターンに含まれるものであり、前述のS4505にて設定(選択)される変動演出パターンによって、複数種のパターンのうち何れのパターンで第1演出を実行するのかが決まるものとなっている。
こうして左図柄(演出図柄8L、第1停止図柄)が停止した後(第1演出の実行後)、第2停止態様にしたがって右図柄(演出図柄8R、第2停止図柄)が停止するが、このとき停止する右図柄が左図柄と異なる図柄(数字)となれば、リーチ不成立となり、その後、中図柄(演出図柄8C、第3停止図柄)が停止して変動表示の終了となり、演出図柄8が完全バラケ目(外れ態様)で表示される。この場合、当該変動はリーチ煽り外れ変動ということになる(図57(c)→(e)→(f)参照)。
一方、左図柄に続いて停止する右図柄が左図柄と同一の図柄(数字)となれば、リーチ成立となる。この時点で当該変動はリーチ変動ということになる(図57(c)→(d)参照)。リーチが成立すると、表示画面7aでは、所定のリーチ演出(「第2演出」ともいう)が行われる。第2演出は、リーチ成立後(第1演出の実行後)、中図柄(演出図柄8C、第3停止図柄)が未だ変動している状態で行われるキャラクタ(味方キャラ、敵キャラ)による演出(キャラクタ演出)であり、本実施例では、それまで背景として表示されていた味方キャラと敵キャラとの対決シーンを描いたバトル演出として行われる。この第2演出(バトル演出)には、大別すると、味方キャラが対決(バトル)に勝利するパターン(「第2演出パターンA」ともいう)と、味方キャラが対決(バトル)に敗北するパターン(「第2演出パターンB」ともいう)と、勝敗が決することなく対決(バトル)を終えるパターン(「第2演出パターンC」ともいう)との3つのパターンがあり、さらに各パターンについて、敵キャラの種類、味方キャラと敵キャラのどちらが先に攻撃をするのか(先制攻撃するキャラクタの種類)、その攻撃の内容、成否等を定めた複数のパターンが存在する。こうした複数種のパターンを設けることで、第2演出(バトル演出)が行われたときの当該演出内容により、今回の変動表示(当該変動)に関する情報(大当り信頼度等)の示唆を行うものとしている。
例えば、図64(a)に示すように、第2演出のパターン(「第2演出パターン」ともいう)のうち、第2演出パターンA(味方勝利パターン)には、味方キャラが先制攻撃をしてそのまま勝利するパターンと、敵キャラが先制攻撃をして最終的に味方キャラが勝利するパターンとがある。また、第2演出パターンB(味方敗北パターン)には、敵キャラが先制攻撃をして味方キャラが敗北するパターンがある。さらに、第2演出パターンC(勝敗未決着パターン)には、味方キャラが先制攻撃をするものの敵キャラがその攻撃をかわすパターンと、敵キャラが先制攻撃をして味方キャラがその攻撃に耐えるパターンとがある。これらの第2演出パターンに基づく第2演出(バトル演出)は、いずれも味方キャラ又は敵キャラの先制攻撃から始まるものとなり、その後の対決結果(バトル結果)が明らかになるまでの演出内容(対決シーン等)が、各パターンに応じて予め定められている。このような第2演出パターンは、変動演出パターンに含まれるものであり、前述のS4505にて設定(選択)される変動演出パターンによって、複数種のパターンのうち何れのパターンで第2演出(バトル演出)を実行するのかが決まるものとなっている。
本実施例では、演出モードCでのリーチ変動が、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(15R第3大当り又は4R第4大当り)であることに基づく大当り変動として行われる場合、すなわち、変動表示の結果として演出図柄8がゾロ目(大当り態様)で表示される場合、その大当り態様の表示前(導出表示前)に、第2演出パターンA(味方勝利パターン)に基づく第2演出(バトル演出)が行われる。この場合、当該変動表示の停止後(大当り態様の表示後)に15R又は4Rの大当り遊技が行われ、当該大当り遊技後に遊技状態が再び状態C(高確低ベース状態)となる。このため、遊技者は、大当り遊技後に、再び、小当りが頻発する有利状態(状態C)での遊技を行うことが可能となる。このように大当り遊技を経て状態Cでの遊技を引き続き行えることから、第2演出パターンAは味方キャラが勝利するパターンとなっている。
また、演出モードCでのリーチ変動が、第2特別図柄当否判定の結果が外れであることに基づく外れ変動(リーチ外れ変動)として行われる場合、すなわち、変動表示の結果として演出図柄8がリーチバラケ目(外れ態様)で表示される場合、その外れ態様の表示前(導出表示前)に、第2演出パターンC(勝敗未決着パターン)に基づく第2演出(バトル演出)が行われる。この場合、当該変動表示の停止後(外れ態様の表示後)は、状態Cでの遊技が継続されることとなる。このように状態Cでの遊技が継続することから、第2演出パターンCは勝敗が決することなく対決(バトル)を終えるパターンとなっている。
さらに、演出モードCでのリーチ変動が、第2特別図柄当否判定の結果が2R大当り(2R第5乃至第8大当りの何れか)であることに基づく2R大当り変動として行われる場合、すなわち、変動表示の結果として演出図柄8がリーチバラケ目(2R大当り態様)で表示される場合、その2R大当り態様の表示前(導出表示前)に、第2演出パターンB(味方敗北パターン)に基づく第2演出(バトル演出)が行われる。この場合、当該変動表示の停止後(2R大当り態様の表示後)に2Rの大当り遊技が行われ、当該大当り遊技後に遊技状態が状態B(高ベース状態)となる。このため、遊技者にとっては、2R大当りの発生を契機として、小当りが頻発する有利状態(状態C)での遊技を終えることとなる。このように遊技状態が状態Cから2R大当りを経由して状態Bに移行することから、第2演出パターンBは味方キャラが敗北するパターンとなっている。
ここで、第2演出パターンA〜Cのうち、味方キャラが先制攻撃をする内容を含むパターンは、第2演出パターンA(味方勝利パターン)と第2演出パターンC(勝敗未決着パターン)であるため(図64(a)参照)、遊技者にしてみれば、表示画面7a上でリーチ成立後にバトル演出(第2演出)が開始され、そのバトル演出での対決(バトル)が味方キャラの先制攻撃から始まった場合には、その時点で、少なくとも、2R大当りの可能性、すなわち、状態Cの終了の可能性はないと推測することができる。一方、敵キャラが先制攻撃をする内容を含むパターンは、第2演出パターンA〜Cのすべてが該当するため(図64(a)参照)、遊技者にしてみれば、表示画面7a上でリーチ成立後にバトル演出(第2演出)が開始され、そのバトル演出での対決(バトル)が敵キャラの先制攻撃から始まった場合には、その時点で2R大当りの可能性(状態Cの終了の可能性)を排除することはできない。そして、敵キャラの先制攻撃の後、味方キャラが敗北してバトル演出が終了した場合、当該バトル演出(第2演出)のパターンは第2演出パターンBということになるので、当該変動は2R大当り変動ということになり、その結果、状態Cでの遊技は終了となる。これに対し、敵キャラの先制攻撃の後、味方キャラが最終的に勝利してバトル演出が終了した場合、当該バトル演出(第2演出)のパターンは第2演出パターンAということになるので、当該変動は15R又は4Rの大当り変動ということになり、また、味方キャラが敵キャラの先制攻撃をかわしてバトル演出が終了した場合、当該バトル演出(第2演出)のパターンは第2演出パターンCということになるので、当該変動は外れ変動ということになり、これらの場合は、何れも状態Cでの遊技が引き続き実行可能となる。このように演出モードCにおけるリーチ変動では、第2演出パターンA〜Cに基づく第2演出(バトル演出)を行うことで、小当りが頻発する有利状態(状態C)が継続(勝利、未決着)するのか終了(敗北)するのかといった、遊技者の期待と不安を掻き立てる演出効果を得ることが可能となる。これにより、第1演出から第2演出(バトル演出)にかけての変動演出(キャラクタ演出)に遊技者の興味を惹きつけることが可能となり、演出モードC(状態C)の遊技興趣を高めることが可能となる。
[演出モードD]
図56(b)に示すように、演出モードDでは、画像表示装置7の表示画面7aの右上に演出図柄8が演出モードC等の他の演出モードに比して小さいサイズ(縮小サイズ)で表示され(「縮小表示」ともいう)、表示画面7aの略中央に戦闘機を模した主画像Xが表示される。このような画面構成を採る演出モードDでは、普段は、画面右上にて演出図柄8の変動表示を行いつつ、主として戦闘機が飛行する様子を表した演出表示が表示画面7a上で展開されるものとなっている。そして、リーチ変動が行われる場合に、演出図柄8が前述した演出モードCのように画面略中央に大きく表示され、リーチ成立を経て所定のリーチ演出(発展演出等)が表示画面の略全体を使って実行可能とされている。尚、本実施例では、演出モードDでの主たる演出画像として戦闘機を模した主画像Xを表示するものとしているが、これ以外のものをモチーフとした画像を主たる演出画像として表示することも可能である。また、演出モードDにおいても、演出モードCと同様に、右打ち指示画像Mおよび賞球カウント画像C1が表示される。
こうした画面構成の演出モードDにおける演出図柄8の変動表示(変動演出)の基本的な流れについて、図58を用いて説明する。尚、図58においても、説明の便宜上、演出保留(保留図柄)等の一部表示内容を省略している。まず、演出モードDでは、通常、主画像Xが飛行するシーンを描いた動画像が表示される。この動画像は図柄の変動表示が行われていないときにも表示される。演出図柄8の変動表示が開始されると(図58(a)参照)、その変動表示は、基本的には、ノーマル変動(外れ又は小当り)の場合に第3停止態様(同時停止)で停止される(図58(b)参照)。第3停止態様で停止するのは、前述した演出モードCと同様の趣旨によるものである。尚、演出モードDでは、表示画面7aの右上で演出図柄8の変動表示を行う場合の当該変動表示の態様を、図柄(数字)がスクロールせずにその場で順次切り替わっていく切替表示としている。一方、リーチ変動(外れ又は大当り)やリーチ煽り外れ変動が行われる場合には、主画像Xが非表示となって、それまで画面右上に小さく表示(縮小表示)されていた演出図柄8が表示画面7aの略中央に大きく表示され、その変動表示が縦スクロールで行われる(図58(c)参照)。その後、演出図柄8の変動表示が第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)又は第4停止態様(左・右図柄同時停止→中図柄)で停止される(図58(c)→(d)→(e)、(c)→(e)、(d)→(f)→(g)参照)。尚、変動表示が第4停止態様(左・右図柄同時停止→中図柄)で停止する場合、主画像Xが非表示となった後、演出図柄8が表示画面7aの略中央に大きく表示されるタイミングで、左図柄と右図柄とが略同時に停止して中図柄が変動表示(スクロール表示)するようしてもよい。
こうして演出図柄8の変動表示が行われるなか、変動表示の結果として演出図柄8が外れ態様(バラケ目)で表示された場合は「外れ」となる。一方、変動表示の結果として演出図柄8が大当り態様(ゾロ目)で表示されると4R又は15R大当り遊技が実行可能となり、2R大当り態様(リーチバラケ目)で表示されると2R大当り遊技が実行可能となる。これらの大当り遊技中の演出や大当り遊技後の遊技状態については、演出モードCの場合と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
また、演出モードD(状態C)にて第2特別図柄当否判定の結果が小当りとなり、これに基づく演出図柄8の変動表示(小当り変動)が行われる場合、その変動表示は画面右上にてノーマル変動で行われて第3停止態様(同時停止)で停止される(図58(b)参照)。このとき、変動表示の結果として演出図柄8が特定のバラケ目(小当り態様)で表示される(図58(b)参照)。ここで、演出モードCでは、小当りに伴う変動表示を他の演出モードでは出現し得ない第1停止態様で停止したり、その停止に際してエフェクト画像E(演出効果画像)を表示したりする等、演出図柄8の表示を主にして小当りの発生を強調して示すものとしていた。これに対し、演出モードDでは、表示画面7aの右上に演出図柄8を特定のバラケ目(小当り態様)で表示することで、演出図柄8の停止表示態様による小当り発生の報知は然程目立たない態様で行うものとしているが、その際、演出図柄8とは別の演出画像を表示可能としており、当該演出画像の表示により小当りの発生を遊技者に示唆(予告)することがあるものとしている。
具体的に、図59(a)に示すように、小当り変動の開始に伴い、表示画面7aの略中央に標的画像Yを複数表示することが可能となっている。標的画像Yは、1回の小当り遊技で第2大入賞口35に入球し得る遊技球の数に準じて表示されるもので、本実施例では、1回の小当り遊技につき概ね2乃至3個の遊技球が第2大入賞口35に入球し得る設計(ゲージ構成)としているので、このことに対応して、3個の標的画像Yを表示するものとしている。この標的画像Yの表示は、演出モードDでの変動演出パターンに基づくもの(演出図柄遊技演出)であり、前述のS4505にて標的画像Yの表示を含む変動演出パターン(演出モードD用の小当り変動演出パターン)が選択(設定)された場合に、その変動演出の実行にあたり標的画像Yが表示される。このように標的画像Yが表示されることで、遊技者は当該変動表示の結果が小当りであることを推測することが可能となる。したがって、標的画像Yは、小当りの発生を予告する予告演出画像ともいえる。尚、標的画像Yの表示を変動演出パターンに含めずに、前述のS4506にて設定される予告演出パターンに含めることも可能である。
そして、小当り変動(演出図柄8の変動表示)が停止して小当り態様(「355」等)が表示されると小当り遊技が開始され、当該小当り遊技にて開放する第2大入賞口35に遊技球が入球すると、その入球ごとに標的画像Yが破壊される様子を表した演出表示(「破壊演出」ともいう)が行われる(図59(b)参照)。破壊演出は、第2大入賞口センサ35aによる遊技球の検知に基づいて主制御部80から送信される第2大入賞口入球コマンドをサブ制御部90が受信することに基づいて行われるものであり、小当り遊技演出に該当する(S4407,S4408)。尚、本実施例では、破壊演出を、戦闘機(主画像X)からのミサイル攻撃により標的画像Yが破壊される様子を表したものとしている。また、演出モードCと同様に、第2大入賞口35への入球に基づく賞球カウント画像C1の加算表示も行われる。
こうした小当り変動の開始から小当り遊技にかけての演出が、演出モードDにおける小当り発生に伴う基本的な演出であるが、これに加えて演出モードDでは、小当りに係る演出として、前述のS4402で記憶された演出保留情報に基づく演出、すなわち、所謂「保留先読み演出」を行うものとしている。この小当りに係る保留先読み演出(「小当り先読み演出」ともいう)は、図60に示す小当り先読み演出処理(S5000)により実現される。すなわち、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)は、演出モードDにて演出図柄8の変動表示(変動演出)を開始するときに、図60に示す小当り先読み演出処理(S5000)を行うように構成されており、具体的には、前述の変動演出開始処理(S4402)における変動演出パターンの設定(S4505)に際して、図60に示す小当り先読み演出処理(S5000)を行う。
小当り先読み演出処理(S5000)では、まず、特定期間フラグがOFFであるか否かを判定する(S5001)。詳細は後述するが、特定期間フラグは、演出モードD(状態C)での遊技中に所定の特定期間開始条件が成立した場合に、後述のS5006にてONに設定され得るフラグであり、特定期間中は小当りに関し特別な演出が行われるものとなっている。S5001にて特定期間フラグがONであると判定した場合(S5001でNO)、S5002以降の処理を行うことなく本処理を終える。一方、特定期間フラグがOFFである(特定期間中でない)と判定した場合(S5001でYES)、現在記憶されている第2特別図柄の保留(第2特図保留)として、第2特別図柄当否判定結果が小当りとなる保留(「小当り保留」ともいう)が記憶されているか否かを判定する(S5002)。この判定は、前述のS4402にて記憶した演出保留情報(事前判定結果等)、すなわち、副制御基板90の演出保留情報記憶領域(取得情報記憶手段)の記憶内容を参照して行うものであり、これから開始する演出図柄8の変動表示(「当該変動」ともいう)に対応する第2特図保留を含めて、小当り保留の有無を判定する(S5002)。尚、小当り保留のことを「特定取得情報」ともいう。
S5002にて小当り保留(特定取得情報)が記憶されていないと判定した場合(S5002でNO)、S5003以降の処理を行うことなく本処理を終え、小当り保留(特定取得情報)が記憶されていると判定した場合(S5002でYES)、当該変動(これから開始する変動表示)を含め、変動表示の結果として小当りが3回以上連続して発生するか否かを判定する(S5003)。つまり、当該変動に対応する第2特図保留を含め、小当り保留が3個以上連続して記憶されているか否かを判定する(S5003)。この判定も、前述のS4402にて記憶した演出保留情報(演出保留情報記憶領域の記憶内容)を参照して行うことができる。
S5003にて、小当り保留が3個以上連続して記憶されていないと判定した場合(S5003でNO)、S5004以降の処理を行うことなく本処理を終える。この場合、小当り先読み演出処理(S5000)に基づく小当り先読み演出(小当り連続予告)が開始されることはない。但し、当該変動が小当り保留に対応する小当り変動である場合には、前述したように、当該変動に係る変動演出パターンとして標的画像Yの表示を含む変動演出パターンが設定されることで、当該変動(小当り変動)にて、複数(本例では3つ)の標的画像Yの表示を伴う変動演出が行われる(図59(a)参照)。つまり、当該変動での小当り発生を示唆する演出(当該変動予告)として、3個の標的画像Yが表示される場合がある。
これに対し、S5003にて小当り保留が3個以上連続して記憶されていると判定した場合(S5003でYES)、特定期間を開始するか否かを判定する(S5004)。ここで、特定期間とは、小当りに係る演出として特別な演出が行われる期間のことを指す。本実施例では、小当り遊技が連続して3回以上行われることが確定している場合、すなわち、連続する3回以上の変動表示の各々の結果として小当りが導出されることが確定している場合に(S5003でYES)、特定期間を開始可能(実行可能)としている。サブ制御部90(演出制御用マイコン91)は、その特定期間を開始するか否かの判定として、特定期間の開始抽選(演出決定用の乱数抽選の一種)を行うものとしており、当該開始抽選に当選した場合に(S5004でYES)、特定期間を開始するにあたってのS5005〜S5007の処理を行うものとしている。したがって、本実施例では、(1)小当り保留が3個以上連続して記憶されていること及び(2)特定期間の開始抽選に当選することの2つの条件を満たした場合に、特定期間が開始される。つまり、それら(1)及び(2)2つの条件が特定期間の開始条件となっている。
S5004にて特定期間を開始すると判定した場合(S5004でYES)、特定期間カウンタをセットするとともに(S5005)、特定期間フラグをONにし(S5006)、小当り先読み演出パターンAをセットする(S5007)。一方、特定期間を開始しないと判定した場合(S5004でNO)、特定期間カウンタ等をセットすることなく、小当り先読み演出パターンBをセットする(S5008)。ここで、特定期間カウンタとは、特定期間の終期を定めるためのカウンタであり、S5005では、S5003にて判定した小当り保留の個数に相当する値がセットされる。本実施例では「3」または「4」がセットされる(S5005)。S5005にて特定期間カウンタをセットした後、その特定期間カウンタの値は、その後に変動表示(小当り変動)が停止(終了)するごとに1減算される。また、特定期間フラグとは、特定期間中であることを示すフラグであり、主に、変動演出の開始時(S4404,S5001等)や第2特図保留発生(特図2始動入球コマンド受信)に基づく演出保留情報の記憶時(S4402)等に参照されるフラグである。特定期間フラグは、S5006にてONになった後、特定期間カウンタの値がゼロになることでOFFになる。
尚、本実施例では、小当り保留が3個以上連続して記憶されており(S5003でYES)、かつ、特定期間を開始しない場合(S5004でNO)、小当り先読み演出パターンBをセットすることとしているが、さらに、小当り先読み演出パターンBをセットするか否かについて判定し、肯定判定の場合に当該演出パターンBをセットするように構成してもよい。こうすれば、小当り保留が3個以上連続して記憶されているときに、小当り先読み演出が実行される場合と実行されない場合とを設けることが可能となり、演出の多様化を図れるようになる。
S5007又はS5008にて小当り先読み演出パターン(A又はB)をセットすると、当該セットした演出パターンに基づく小当り先読み演出を演出図柄遊技演出とともに開始するための変動演出開始コマンドが画像制御基板100に送信され、これにより画像表示装置7の表示画面7a上で小当り先読み演出が演出図柄遊技演出とともに開始される。このとき、特定期間が開始され、小当り先読み演出パターンAに基づく演出が行われる場合には、図61に示すように、演出図柄8の変動表示(1回目の小当り変動)の開始に伴い、主画像X(図56(b)参照)が非表示となり、表示画面7a上に「連続GETしろ!!」の文字が表示される(図61(a)参照)。
その後、当該変動表示の停止による1回目の小当り態様(「355」等)の表示に伴って、特定期間中の獲得賞球数を示す賞球カウント画像C2を表示する特定期間表示領域T(第2表示部)が、表示画面7a上の左側に出現する(図61(b)参照)。特定期間表示領域Tに表示される賞球カウント画像C2は、「000」〜「999」の3桁の数字を表示可能な画像(数字画像)と「pt」の文字画像とからなる。そして、小当り態様の表示を契機に実行される小当り遊技にて第2大入賞口35に遊技球が1個入球するごとに、その1個の入球に対して払い出される賞球数(本実施例では10個)を示す賞球数画像Sが特定期間表示領域Tの右側に表示され(図61(c)参照)、その賞球数画像Sにより示された賞球数が、特定期間表示領域Tの賞球カウント画像C2(獲得賞球数)に加算表示される(図61(d)参照)。また、特定期間中は、第2大入賞口35だけでなく、第3始動口26に遊技球が入球した場合にも、その入球ごと(1個入球するごと)に払い出される賞球数(本実施例では1個)を示す賞球数画像Sが表示画面7aに表示され(図61(c)参照)、その賞球数画像Sにより示された賞球数が賞球カウント画像C2(獲得賞球数)に加算表示される(図61(d)参照)。これにより、特定期間中は賞球数画像Sの表示および賞球カウント画像C2の加算表示が行われやくなり、これら入球演出による演出効果を高めることが可能となる。尚、賞球カウント画像C2により示す獲得賞球数(獲得利益量)を加算表示する演出のことを「第2利益演出」ともいう。
こうした賞球数画像Sの表示および賞球カウント画像C2の加算表示は、第3始動口センサ26aや第2大入賞口センサ35aによる遊技球の検知に基づいて主制御部80から送信される入球コマンド(特図2始動入球コマンド、第2大入賞口入球コマンド)をサブ制御部90が受信することに基づいて行われる(S4407,S4408)。尚、第3始動口26への入球は小当り遊技中以外にも発生し得るため、第3始動口26への入球に基づく賞球数画像Sの表示および賞球カウント画像C2の加算表示は、例えば先の小当り遊技とこれに続く後の小当り遊技との間における変動表示中の演出としても実行され得る。また、特定期間中は、画面右下部(第1表示部)に表示している賞球カウント画像C1の加算表示は行わないものとしている。これは、小当り遊技が3回以上連続して行われる特定期間中(小当り連荘期間中)の獲得賞球数を、特定期間でないときの小当り遊技による獲得賞球数と区別して示すためである。
以上のような賞球数画像Sの表示および賞球カウント画像C2の加算表示が、特定期間の開始時に記憶されていた小当り保留の全部(本実施例では3個又は4個の小当り保留)に対応する小当り変動および小当り遊技が完了するまで行われる。そして、すべての小当り保留に対応する小当り変動および小当り遊技が完了すると、特定期間が終了し、当該終了に基づいて、それまで表示していた特定期間表示領域Tが画面上から消去されるとともに賞球カウント画像C2が画面上に拡大して表示され(図61(e)参照)、その賞球カウント画像C2により示された獲得賞球数が、画面右下(第1表示部)に表示される賞球カウント画像C1により示された獲得賞球数に加算(合算)される演出表示が行われる(図61(e)→(f)参照)。このような小当り先読み演出パターンAに基づく演出によれば、獲得賞球数(獲得利益量)の表示態様に変化を持たせて、利益演出(第1利益演出、第2利益演出)の演出効果を高めることが可能となる。尚、表示画面7aに表示される小当り先読み演出パターンAに基づく演出表示の態様(文字画像、特定期間表示領域T、賞球数画像S等の表示位置、大きさ、形状等)は図61に示す例に限定されるものではなく、例えば、特定期間表示領域Tを横長として表示画面7a上の左上部寄りに表示するとともに、その特定期間表示領域Tの下部に賞球数画像Sを表示する等、種々の表示態様を採ることが可能である。
一方、特定期間が開始されず(S5004でNO)、小当り先読み演出パターンBに基づく演出(所定演出)が行われる場合には、演出図柄8の変動表示(小当り変動)の開始に伴い、前述の標的画像Y(図59(a)参照)が表示画面7aに複数表示される。この場合に表示される標的画像Yは、当該変動表示が開始される時点で記憶されている小当り保留の数(3個又は4個)に相当する回数の小当り遊技で第2大入賞口35に入球し得る遊技球の数に準じて表示される。前述したように、本実施例では、1回の小当り遊技につき3個の標的画像Yを表示することから(図59(a)参照)、小当り先読み演出パターンBに基づく演出(所定演出)では9個又は12個の標的画像Yが表示される。つまり、記憶されている小当り保留の数によって標的画像Yの表示数(所定演出の演出態様)が異なるものとなっている。こうした標的図柄Yの表示により、当該変動表示を含めて複数回(本例では3回又は4回)連続して行われる変動表示の結果がいずれも小当り(特定表示結果)となること(小当りの連続発生)を、遊技者に示唆することが可能となる。この後、小当り先読み演出パターンBに基づく演出の開始時点での小当り保留数に相当する回数分の小当り遊技が行われる間、第2大入賞口35に遊技球が入球するごとに、標的画像Yの破壊演出(図59(b)参照)が行われる。
尚、小当り先読み演出パターンBに基づく演出(所定演出)は、本実施例のような標的画像Yの表示やその標的画像Yの破壊演出に限定されるものではない。例えば、記憶されている小当り保留の個数を直接的に示す数字やレベルメータ等の画像を表示画面に表示し、その数字やレベルメータの表示態様を第2大入賞口35への入球に基づいて更新していく演出や、小当り保留に基づく小当り変動が行われる間にわたって所定のキャラクタ画像を表示し、そのキャラクタ画像の表示態様(キャラクタの動き等)が第2大入賞口35への入球に基づいて変化する演出等、様々な演出を所定演出とすることが可能である。また、小当り先読み演出パターンBに相当する演出パターン(所定演出の演出パターン)を複数種設け、そのうちの何れかを選択して設定するように構成することも可能である。こうすれば、小当り先読み演出を多様にすることが可能となる。
このように演出モードD(状態C)では、主画像Xによる演出表示が主として行われるなか(図56(b)参照)、小当りが頻発することで、第2大入賞口35への入球に基づく演出(第1利益演出、第2利益演出)も高頻度で実行され得るため、小当りに係る演出に遊技者の興味を惹きつけて、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。特に、小当り保留が複数(本実施例では「3」以上)存在する状況下で、小当り先読み演出の一種として特定期間が開始されて特定期間表示領域Tが表示された場合には、その小当り保留がすべて消化されて特定期間が終了するまで、賞球数画像Sの表示と賞球カウント画像C2の加算表示(第2利益演出)が行われるため、賞球数画像Sの表示および賞球カウント画像C2の加算表示の実行機会を確保し、それら表示が行われることの確実性を増すことが可能となる。そして、特定期間の終了後には、賞球カウント画像C2により示された獲得賞球数(特定期間中の獲得賞球数)が、元々画面右下(第1表示部)に表示されている賞球カウント画像C1の獲得賞球数に加算(合算)される。また、小当り保留が複数(本実施例では「3」以上)存在する状況下で、特定期間が開始されないとしても、小当り先読み演出の一種として複数の標的画像Yが表示画面7aに表示される演出(小当り先読み演出パターンB、所定演出)が行われ、その演出態様(本実施例では標的画像Yの表示数)は小当り保留の記憶数によって異なるものとなっている。これにより、小当りに伴い実行される演出(小当り先読み演出、第1利益演出、第2利益演出等)による演出効果を高め、演出モードD(状態C)の遊技興趣を高めることが可能となる。
次に、演出モードDでリーチ変動(外れ又は大当り)やリーチ煽り外れ変動が行われる場合の演出表示の内容(演出態様)について説明する。前述したように、演出モードDでは、表示画面7aの略中央に主画像Xが表示され、表示画面7aの右上に演出図柄8が縮小表示された状態で、演出図柄遊技演出(演出図柄8の変動表示等)が行われる(図56(b)、図58(a)参照)。また、リーチ変動(外れ又は大当り)が行われる場合と、リーチ煽り外れ変動が行われる場合には、演出図柄8の変動表示の開始後に主画像Xが非表示となって、それまで画面右上に表示されていた演出図柄8が画面略中央に大きく表示されて縦スクロールで変動表示を行い、その後、演出図柄8の変動表示が第2停止態様(左図柄→右図柄→中図柄)又は第4停止態様(左・右図柄同時停止→中図柄)で停止する(図58(c)以降を参照)。このとき、左図柄と右図柄が同じ図柄(数字)で停止した場合(図58(e)参照)、リーチ成立となり、この後、変動表示の結果が表示(導出表示)される前に所定のリーチ演出が行われる。リーチ演出は、前述のS4505にて設定される変動演出パターンに基づいて実行されるもので、変動演出パターンの種類に応じてリーチ演出の内容が異なる。
ここで、演出モードDで実行されるリーチ演出(「第3演出」ともいう)は、前述の演出モードCにてリーチ演出として実行される第2演出と同様に、味方キャラと敵キャラとの対決シーンを描いたバトル演出(対決演出)となっており、当該バトル演出の内容が異なるパターンを複数の第3演出パターン備えている。すなわち、図64(b)に示すように、演出モードDにおける第3演出(バトル演出)についても、大別すると、味方キャラが勝利するパターン(「第3演出パターンA」ともいう)と、味方キャラが敗北するパターン(「第3演出パターンB」ともいう)と、勝敗が決することなく対決(バトル)を終えるパターン(「第3演出パターンC」ともいう)との3つのパターンがある。そして、これら3つのパターンの各々について、敵キャラの種類、先制攻撃するキャラクタの種類、その攻撃の成否等を定めた複数のパターンが存在する。尚、第3演出パターンA(味方勝利パターン)のことを「第1変動演出パターン」ともいい、第3演出パターンB(味方敗北パターン)のことを「第2変動演出パターン」ともいい、第3演出パターンC(勝敗未決着パターン)のことを「第3変動演出パターン」ともいう。加えて、第3演出(バトル演出)パターンには、味方キャラと敵キャラのそれぞれの攻撃内容(例えば攻撃の際に使用する武器の種類、技の種類等)について、攻撃力の強いパターン(「強パターン」ともいう)と、攻撃力の弱いパターン(「弱パターン」ともいう)と、を設けてある。本実施例では、味方キャラが敵キャラを攻撃するパターンのうち強パターン(「味方強パターン」ともいう)は、弱パターン(「味方弱パターン」ともいう)に比して味方キャラが勝利する可能性の高いことを示すものとしている。また、敵キャラが味方キャラを攻撃するパターンのうち強パターン(「敵強パターン」ともいう)は、弱パターン(「敵弱パターン」ともいう)に比して敵キャラが勝利する可能性の高いことを示すものとしている。これらの強パターンや弱パターンにより、バトル演出の展開や結果等を遊技者に示唆することが可能となっている。
また、演出モードDでリーチ変動又はリーチ煽り外れ変動が行われる場合、当該変動におけるリーチ演出を経て実行される可能性のあるその後の遊技の内容を予告(示唆)する画像(「予告画像」ともいう)が表示可能に構成されている(図65参照)。予告画像の表示は、前述のS4505にて設定される演出モードDでの変動演出パターンに応じて、前述のS4506で設定される予告演出(予告演出パターン)の一種であり、予め設けられた予告演出決定テーブル(図示せず)に基づいて当該予告画像の表示による予告演出(演出モードD用の予告演出パターン)が選択(設定)された場合に、その変動表示(変動演出)の実行にあたり所定の予告画像が表示される。予告画像の表示開始タイミングは、変動表示の開始時やリーチ成立時、リーチ成立後等、様々なタイミングがあり、このタイミングも予告演出の態様(予告演出パターン)に応じて設定される。但し、リーチ煽り外れ変動での予告画像の表示開始タイミングは、変動表示の開始からリーチが成立しないこと(リーチ不成立)が確定するまで(例えば第2停止図柄が停止するまで)の間に定められる。リーチ煽り外れ変動ではリーチが成立しないからである。本実施例では、リーチ煽り外れ変動での予告画像の表示開始タイミングを変動表示の開始時としている。予告画像の表示により、遊技者は当該変動の後に実行され得る遊技の展開を推測することが可能となる。尚、予告画像の表示を予告演出パターンによるものとせず、前述のS4505にて設定される変動演出パターンに含めることも可能である。また、予告画像は「当該変動表示の終了後の遊技に関する情報」といえ、その予告画像を表示する演出のことを「情報表示演出」ともいう。
本実施例では、予告画像を表示する場合、図65(a)に示すように、表示画面7aの下部を予告画像表示領域Uとし、当該領域に予告画像を表示するように構成されている。尚、図65(a)では、リーチ成立により停止した左図柄(演出図柄8L)及び右図柄(演出図柄8R)がそれぞれ表示画面7aの左右上部に小さく表示されて、画面中央を主としてリーチ演出が行われる状態(リーチ状態)を示している。予告画像表示領域Uに表示可能な予告画像として、図65(b)に示すように、大当り(15R第3大当り又は4R第4大当り)の発生(実行)を予告(示唆)する第1予告画像501(第1情報)と、演出モードD(状態C)の継続を予告(示唆)する第2予告画像502(第2情報)と、演出モードE(状態B)への移行を予告(示唆)する第3予告画像503(第3情報)との3種類の予告画像を有している。そして、予告画像の表示開始(情報表示演出の開始)にあたっては、そのうちの少なくとも2種類の予告画像が予告画像表示領域Uに表示可能となっている。こうした予告画像の表示により、遊技者にとっては、後の遊技展開に関し択一的な推測が可能となるため、表示される予告画像の内容(種類)に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。また、第1乃至第3予告画像が示唆する内容は、演出モードD(状態C)での遊技を基準(ベース)とする内容であるため、こうした予告画像の表示により、演出モードD(状態C)での遊技を基準とした後の遊技展開を予告(示唆)することとなり、演出モードD(状態C)の遊技興趣を高めることが可能となる。尚、予告画像表示領域Uの態様(表示位置、大きさ、形状等)は図65に示す例に限定されるものではなく、例えば、図65に示す横長の予告画像表示領域Uを表示画面7aの上部に設けたり、縦長の予告画像表示領域Uを表示画面7aの左部又は右部に設けるとともに、その予告画像表示領域U内に第1〜第3予告画像を縦方向(上下方向)に並べて表示可能としたりする等、種々の態様を採ることが可能である。
第1予告画像501は「大当り」の文字を含んで構成され、第2予告画像502は「継続」の文字を含んで構成され、第3予告画像503は「モードE」の文字を含んで構成される。本実施例では、予告画像を表示する場合、2種類の予告画像を表示するが、その表示パターン(予告画像組合せ)、すなわち予告演出パターンとして、図65(c)に示す「第1予告画像501及び第2予告画像502」を表示する第1表示パターンと、図65(d)に示す「第2予告画像502及び第3予告画像503」を表示する第2表示パターンと、を有している。尚、この他にも、「第1予告画像501及び第3予告画像503」を表示する表示パターンを設けてもよい。また、本実施例では3種類の予告画像を有するものとしているが、例えば、15R第3大当りと4R第4大当りとを分けて(区別して)予告したり、さらに大当りの種類が存在する場合にその大当りの種類に応じて予告画像を設けたりする等、より多くの種類の予告画像を備えていてもよい。この場合にも、少なくとも2種類の予告画像が予告画像表示領域Uに表示されるように構成すればよく、予告画像の表示パターン(予告演出パターン)も任意に定めることが可能である。
第1予告画像501、第2予告画像502及び第3予告画像503のうち、どの予告画像を表示するかは、前述のS4506にて設定する予告演出の種類(予告演出パターン)により決まる。例えば、リーチ煽り外れ変動が行われる場合(リーチ煽り外れ変動演出パターン)、当該変動の開始時から、第1予告画像501及び第2予告画像502(第1表示パターン)又は第2予告画像502及び第3予告画像503(第2表示パターン)が予告画像表示領域U(表示画面7aの上部)に表示され、この表示が、左図柄(演出図柄8L)と右図柄(演出図柄8R)の停止によりリーチ不成立が確定するまで行われる。そして、予告画像の表示開始後(情報表示演出の開始後)、リーチ不成立が確定すると、それまで表示されていた予告画像が画面上から消去される。この場合、その後にリーチ演出が行われることなく演出図柄8の変動表示は終了(停止)する。
ここで、予告画像を表示する場合の表示パターンの決定(選択)は、S4506にて当該予告画像の表示による予告演出を設定する際に参照される図66に示す表示パターン決定テーブルと、0〜99の範囲で値をとる表示パターン決定用乱数とに基づいて行うものとしている。この表示パターン決定テーブルにより定められる第1表示パターン及び第2表示パターンの各々の選択率に準じて、各表示パターンの実行可能性が定められる。図66に示すように、リーチ煽り外れ変動では、第1表示パターンによる予告画像の表示と、第2表示パターンによる予告画像の表示の何れもが実行可能となっており、本実施例では、前者よりも後者の方が実行可能性を高くしている(第1表示パターンの選択率「30%」、第2表示パターンの選択率「70%」)。
一方、リーチ変動が行われる場合(リーチ変動演出パターン)であって、当該変動が、第2特別図柄当否判定の結果が大当り(15R第3大当り又は4R第4大当り)であることに基づく大当り変動として行われる場合、すなわち、変動表示の結果として演出図柄8がゾロ目(大当り態様)で表示される場合(大当り変動演出パターン)、その大当り態様の表示前(導出表示前)に、第3演出パターンA(味方勝利パターン)に基づく第3演出(第1変動演出パターンに基づく変動演出)が行われる。尚、当該変動表示の停止後(大当り態様の表示後)は、大当り遊技が行われるとともに、その後に状態Cでの遊技を引き続き行えることから、第3演出パターンA(第1変動演出パターン)は味方キャラが勝利するパターンとなっている。そして、当該変動(大当り変動)では、例えば当該変動の開始時やリーチ成立時など、第3演出(バトル演出)が開始する前の当該変動中の所定時期に予告画像の表示(情報表示演出)が開始される。この場合の予告画像の表示は、第1表示パターン又は第2表示パターンに基づいて実行可能である。そのうち第1表示パターンに基づいて第1予告画像501及び第2予告画像502の表示が開始された場合(図65(c)参照)、遊技者は、当該変動(バトル演出)の結果として、少なくとも2R大当りが発生する可能性、すなわち、状態Cでの遊技が終了する可能性(後の遊技展開が不利になる可能性)はないと推測することができる。これに対し、第2表示パターンに基づいて第2予告画像502及び第3予告画像503の表示が開始された場合(図65(d)参照)、その時点で遊技者は、2R大当りが発生する可能性(後の遊技展開が不利になる可能性)を排除することはできないこととなる。
ここで、本実施例では、大当り変動にて第3演出パターンAに基づく第3演出(味方勝利となるバトル演出)が実行される場合の予告画像の表示を、第2表示パターンよりも第1表示パターンで実行する可能性が高くなるようにしている(図66参照)。このため、第1表示パターンによる予告画像の表示の方が、第2表示パターンによる予告画像の表示に比べ、バトル演出での味方勝利の期待度、すなわち演出図柄8が大当り態様で表示されて大当り遊技(15R大当り遊技又は4R大当り遊技)が実行される期待度(大当り信頼度)が高いといえる。また、大当り変動にて第3演出パターンAに基づくバトル演出が「味方強パターン」に基づいて実行される場合には、第1表示パターンによる予告画像の表示の実行可能性がより高くなるようにしている(図66参照)。
また、第3演出パターンAに基づく第3演出が「味方強パターン」であって予告画像の表示が第1表示パターンである場合、その予告画像の表示開始後の所定時期(例えば味方キャラと敵キャラの対決開始時、対決中等のバトル終了前の所定時期)に、予告画像表示領域U内で第1予告画像501(大当り)が表示開始当初に比べ拡大して表示される場合があるものとしている(図65(e)参照)。この予告画像の拡大表示は、前述のS4506で設定される予告演出パターンに基づくものであり、予告画像の拡大表示を含む予告演出パターンが選択(設定)された場合に、予告画像の拡大表示が行われる。また、第1予告画像501の拡大表示に伴って、第2予告画像502(継続)が表示開始当初に比べ小さくして表示されるか、もしくは、消去される(本実施例では消去)。つまり、予告画像表示領域Uに表示中の予告画像の表示態様が変化する。これにより、実行される第3演出(バトル演出)が味方強パターンによるものであることや、当該変動(バトル演出)の結果として大当り(15R第3大当り又は4R第4大当り)が発生する可能性の高いことを遊技者に示唆して、遊技者の期待感や安心感等を高めることが可能となる。尚、第1予告画像501を拡大表示して第2予告画像502を消去する場合、当該表示をもって大当り確定を予告するもの(大当り確定報知)としてもよい。また、第1予告画像501を拡大するとともに第2予告画像502を縮小して表示した後、さらに第1予告画像501を拡大したり第2予告画像502を消去したりする等、予告画像表示領域Uに表示中の予告画像の表示態様を段階的に変化させてもよい。また、予告画像の表示態様の変化として、例えば、第1予告画像501の「大当り」の文字を、15R大当りを示唆する「超大当り」としたり、「大当り」の文字やその背景の色を他の色に変更したりする等、予告画像を構成する文字や色、形状等を変化させるものであってもよい。さらに、こうした文字等の変化と本実施例の表示サイズ変化(拡大表示、縮小表示等)とを組み合わせて実行可能に構成してもよい。
一方、第3演出パターンAに基づく第3演出が「味方強パターン」以外のパターン、すなわち、「味方弱パターン」、「敵強パターン」又は「敵弱パターン」に基づいて実行される場合には、それら3つのパターンの何れにおいても、第1予告画像501の拡大表示は行われず、予告画像の表示態様は変化しない。こうした予告画像表示領域Uにおける予告画像の表示は、第3演出(バトル演出)または当該変動表示の終了まで行われる。尚、第3演出パターンAに基づく第3演出が「味方強パターン」以外の場合にも、第1予告画像501の拡大表示を行うことは可能であり、この場合、「味方強パターン」の場合に比べ拡大表示(表示態様変化)の実行可能性を低くすればよい。こうすれば、バトル演出パターン(強パターン、弱パターン)と予告画像の拡大表示(表示態様変化)との関係性が分かりやすくなる。
また、リーチ変動が行われる場合(リーチ変動演出パターン)であって、当該変動が、第2特別図柄当否判定の結果が外れであることに基づく外れ変動(リーチ外れ変動)として行われる場合、すなわち、変動表示の結果として演出図柄8がリーチバラケ目(外れ態様)で表示される場合(リーチ外れ変動演出パターン)、その外れ態様の表示前(導出表示前)に、第3演出パターンC(勝敗未決着パターン)に基づく第3演出(第3変動演出パターンに基づく変動演出)が行われる。尚、当該変動表示の停止後(外れ態様の表示後)は、状態Cでの遊技が継続されるため、第3演出パターンC(第3変動演出パターン)は勝敗が決することなく対決(バトル)を終えるパターンとなっている。そして、当該変動(リーチ外れ変動)では、例えば当該変動の開始時やリーチ成立時など、第3演出(バトル演出)が開始する前の当該変動中の所定時期に、第1予告画像501及び第2予告画像502(第1表示パターン)の表示または第2予告画像502及び第3予告画像503(第2表示パターン)の表示が開始される。このとき、第1表示パターンによる予告画像の表示が行われた場合、遊技者は、当該変動(バトル演出)の結果として、少なくとも2R大当りが発生する可能性(状態Cの終了可能性)はないと推測することができる。一方、第2表示パターンによる予告画像の表示が行われた場合、遊技者は、当該変動(バトル演出)の結果として、少なくとも大当り(15R第3大当り又は4R第4大当り)が発生する可能性はないと推測することができる。尚、本実施例では、リーチ外れ変動にて第3演出パターンCに基づく第3演出(勝敗未決着のバトル演出)が実行される場合の予告画像の表示を、第1表示パターンと第2表示パターンとで実行可能性が同じとなるように、各パターンの選択率をそれぞれ50%としている(図66参照)。
ここで、第1表示パターンによる予告画像の表示(大当り又は継続)は、その後も状態Cでの遊技が実行可能である旨を示唆する表示でもあることから、状態Cでの遊技が終了してしまうといった不安を遊技者に与えることはない。これに対し、第2表示パターンによる予告画像の表示(継続又は演出モードE)は、2R大当りが発生する可能性を排除することはできず、状態Cでの遊技を継続することができなくなる可能性も含んでいることから、そうした不安を遊技者に与えるものとなる。このようなリーチ外れ変動における第1表示パターン又は第2表示パターンによる予告画像の表示は、その表示開始後の所定時期(例えば味方キャラと敵キャラの対決中や対決終了時等の所定時期)に、第2予告画像502(継続)だけが表示され、他の予告画像(第1予告画像501又は第3予告画像503)は消去される(予告画像の表示態様変化)。これにより、遊技者は、当該変動(バトル演出)の結果として大当り(15R第3大当り又は4R第4大当り)が発生せずに外れとなり、状態Cでの遊技が引き続き行われることを認識することができる。このように第2予告画像502(継続)だけが予告画像表示領域Uに最終的に残る予告画像の表示は、当該変動表示の終了まで行われる。
尚、リーチ外れ変動では、当該変動表示の結果として大当り態様が表示されること(大当りが発生すること)はないので、第1表示パターンによる予告画像の表示にて前述のような第1予告画像501の拡大表示が行われることはない。また、リーチ外れ変動において、第1表示パターン又は第2表示パターンによる予告画像の表示を開始した後、そのうちの第2予告画像502の拡大表示を実行可能に構成してもよい。第2予告画像502は、小当りが頻発する状態Cの継続を予告(示唆)する予告画像であり、第2予告画像502の拡大表示は、遊技者にとっては大当り発生による利益は得られないもの状態Cの継続可能性が高いことを予告(示唆)することになるため、状態Cでの遊技が終了してしまうといった遊技者の不安を緩和することが可能となる。
また、リーチ変動が行われる場合(リーチ変動演出パターン)であって、当該変動が、第2特別図柄当否判定の結果が2R大当り(2R第5乃至第8大当りの何れか)であることに基づく2R大当り変動として行われる場合、すなわち、変動表示の結果として演出図柄8がリーチバラケ目(2R大当り態様)で表示される場合(2R大当り変動演出パターン)、その2R大当り態様の表示前(導出表示前)に、第3演出パターンB(味方敗北パターン)に基づく第3演出(第2変動演出パターンに基づく変動演出)が行われる。尚、当該変動表示の停止後(2R大当り態様の表示後)には2Rの大当り遊技が行われ、当該大当り遊技後の遊技状態が状態B(高ベース状態)となり、状態Cでの遊技を継続できなくなるため、第3演出パターンB(第2変動演出パターン)は味方キャラが敗北するパターンとなっている。そして、当該変動(2R大当り変動)では、例えば当該変動の開始時やリーチ成立時など、第3演出(バトル演出)が開始する前の当該変動中の所定時期に、第2予告画像502及び第3予告画像503(第2表示パターン)の表示が開始される。この第2予告画像502及び第3予告画像503の表示により、遊技者は、当該変動(バトル演出)の結果として、2R大当りの発生可能性(状態Cの終了可能性)があることを推測することができる。尚、本実施例では、2R大当り変動にて第3演出パターンBに基づく第3演出(味方敗北のバトル演出)が実行される場合の予告画像の表示を、第1表示パターンでは実行せず、第2表示パターンだけで実行するものとしている(図66参照)。これは、第1表示パターンによる予告画像の表示(相対的に有利な遊技展開を示唆する予告演出)が行われたにもかかわらず、2R大当りの発生により状態Cでの遊技が終了する(相対的に不利な遊技展開となる)のでは、遊技者にとって酷だからである。こうすることで、予告画像の表示と第3演出(バトル演出)との整合図り、予告画像の表示(情報表示演出)および第3演出(バトル演出)を実行するに際し、遊技者に違和感や不信感等を抱かせないようにすることが可能となる。
この後、当該変動(2R大当り変動)における第2表示パターンによる予告画像の表示は、その表示開始後の所定時期(例えば味方キャラと敵キャラの対決中や対決終了時等の所定時期)に、第3予告画像503(演出モードE)だけが表示され、第2予告画像502(継続)は消去される(予告画像の表示態様変化)。これにより、遊技者は、当該変動(バトル演出)の結果として2大当り(2R第5乃至第8大当りの何れか)が発生し、状態Cでの遊技が終了を迎えたことを認識することができる。このように第3予告画像503(演出モードE)だけが予告画像表示領域Uに最終的に残る予告画像の表示は、当該変動表示の終了まで行われる。
このように、演出モードDでは、リーチ変動又はリーチ煽り外れ変動が行われる場合、当該変動に係る変動演出パターンに基づいて、当該変動後に実行され得る遊技の内容(遊技展開)を予告(示唆)する予告画像が表示画面7a(予告画像表示領域U)に表示される。この予告画像には、状態C(高確低ベース状態)の設定契機となる大当り(15R第3大当り又は4R第4大当り)の発生を予告(示唆)する第1予告画像501(第1情報)と、状態Cの継続を予告(示唆)する第2予告画像502(第2情報)と、2R大当りを契機に遊技状態が状態Bに移行すること(状態Cでの遊技終了)を予告(示唆)する第3予告画像503(第3情報)とがあり、これら予告画像の表示パターンには、第1予告画像501及び第2予告画像502の組合せからなる第1表示パターンと、第2予告画像502及び第3予告画像503の組合せからなる第2表示パターンとがある。このような第1表示パターン又は第2表示パターンに基づく予告画像の表示を、リーチ煽り外れ変動では当該変動の開始時からリーチ不成立が確定する前、リーチ変動では当該変動の開始時から第3演出(バトル演出)の結果が明らかになる前(バトル演出または当該変動の終了前)の所定時期に開始することで、当該変動を契機として状態C(小当りが頻発する有利状態)が継続(勝利、未決着)するのか終了(敗北)するのかといった、遊技者の期待と不安を掻き立てる演出効果を得ることが可能となる。また、リーチ変動が大当り変動である場合には、当該変動での第3演出(バトル演出)の態様(味方強パターン、味方弱パターン等)によっては、予告画像の表示開始後、第3演出実行中(バトル演出中)の所定時期に、そのとき表示されている予告画像の表示態様が変化し得るものとなっている。こうした表示態様の変化により、表示中の予告画像に遊技者の興味を惹きつけ、後の遊技展開が遊技者にとって有利となる可能性が高いことを当該変動終了前の早い段階で示唆したり、遊技者の期待感や安心感等を高めたりすることが可能となる。
[モード選択期間]
次に、状態Cの演出モードを選択するモード選択期間について説明する。前述のように、遊技状態が状態C(高確低ベース状態)に制御されているときには、演出モードC,Dの何れかが設定されるものとなっており、その設定される演出モードの選択を、遊技者による第1演出ボタン63aの操作に基づいて行えるように構成されている。この演出モードの選択は、状態C(高確低ベース状態)の設定契機となる大当りが発生した場合の所定時期に実行可能となる。本パチンコ遊技機1では、「4R第1大当り」、「15R第3大当り」及び「4R第4大当り」が状態C(高確低ベース状態)の設定契機となる大当りであるため(図6参照)、これらの大当りが発生した場合の所定時期に演出モードC,Dの選択が可能となる。
本実施例では、大当り遊技開始後の所定時期に、当該大当り遊技が終了した後の演出モードを、2つの演出モードC,Dの中から選択することが可能となるモード選択期間を発生させる。このモード選択期間の発生時期(発生タイミング)は、「4R第1大当り」及び「4R第4大当り」と、「15R第3大当り」とで異なるものとなっている。尚、モード選択期間の発生や、モード選択期間中における第1演出ボタン63aの操作に基づく演出モードの選択等、演出モード選択に係る制御処理は、サブ制御部90(演出制御用マイコン91)による制御下で実行され、具体的には、受信コマンド解析処理(S4302)の当り遊技演出処理(S4408)により実行される。
まず、状態A(左打ち遊技)にて大当り図柄(特定表示結果)が表示されて「4R第1大当り」が発生した場合、すなわち初当りとして「4R第1大当り」が発生した場合と、状態B又はC(右打ち遊技)にて大当り図柄(特定表示結果)が表示されて「4R第4大当り」が発生した場合、すなわち連荘当りとして「4R第4大当り」が発生した場合のモード選択期間は、4R大当り遊技のすべてのラウンドが終了した後のエンディング期間にて発生する。ここで、前述したように、大当り遊技の最終ラウンドが終了すると(ラウンドカウンタの値が「0」になると)、主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2116)、大当りのエンディング期間を開始する(S2117)。そのエンディングコマンドをサブ制御部90が受信することにより、サブ制御部側でエンディング期間の開始を認識することが可能となる。尚、エンディングコマンドは、例えば、「4R第1大当り」及び「4R第4大当り」に対しては「4Rエンディングコマンド」、「15R第3大当り」に対しては「15Rエンディングコマンド」のように、大当りの種類に応じて設けられている。エンディング期間は、予め定められたエンディング時間が経過するまで実行されるもので、本実施例では、4R大当り遊技に係るエンディング時間を「15秒」としており、15R大当り遊技に係るエンディング時間を「5秒」としている。尚、本実施例で示すエンディング時間は一例であり、遊技機のスペックや遊技性等を考慮して任意に定めることが可能である。
サブ制御部90は、エンディングコマンドを受信すると、その受信したエンディングコマンドに対応するエンディング演出コマンドを画像制御基板100(画像制御部)に送信する。これを受けて、画像表示装置7の表示画面7aではエンディング演出が実行される。このエンディング演出が4Rエンディングコマンドを契機とするものである場合、図62に示すように、エンディング演出としてモード選択画面700が表示画面7aの全体に表示される。モード選択画面は、主に、「演出モードC」を示す画像701(以下「モードC選択画像」ともいう)と、「演出モードD」を示す画像702(以下「モードD選択画像」ともいう)とを左右に並べて配置し、その左右の間に第1演出ボタン63aを模した画像703(以下「ボタン画像」ともいう)を配した画面構成となっている。このようなモード選択画面700の表示により、モード選択期間中であることが遊技者に報知される。
モード選択画面700の表示中、遊技者が第1演出ボタン63aを操作すると、その操作毎に、選択対象となる画像701(モードC選択画像)と画像702(モードD選択画像)とが交互に強調して表示され、その強調表示されている画像(つまり、演出モード)を選択中として表すものとしている(図62(a)、(b)参照)。本実施例では、選択中のモード選択画像(演出モード)を太枠で囲む態様として表示(強調表示)し、未選択のモード選択画像(演出モード)を暗めに表示(暗転表示)するものとしている。よって、遊技者は、所望する演出モードに対応するモード選択画像が強調表示されるように第1演出ボタン63aを操作することで、その後の状態C(高確低ベース状態)の演出モードを選択することができる。
また、本実施例では、4R終了後のモード選択期間を、エンディング期間の開始から10秒間としている。そして、モード選択期間の開始(エンディング期間の開始)から12秒が経過したタイミングで、モード選択期間終了までの残り期間を示すカウントダウン表示が、ボタン画像の上側で開始される(図62(c)参照)。カウントダウン表示は、数字画像704を「3」→「2」→「1」と1ずつ減算して表示する態様で行われる。このカウントダウン表示により、モード選択期間が間もなく終了することが遊技者に報知される(選択期間終了前報知)。カウントダウン表示にて数字画像704が「1」になると、その後間もなくしてカウントダウン表示が終了し、これによりモード選択期間が終了する。このとき、強調表示されている(太枠で囲まれている)モード選択画像が、選択済の演出モード(選択結果)として表示される。この後、エンディング期間が終了するまで、状態Cへの移行を示す演出表示(図示せず)が表示画面7a上で実行される。こうして選択された演出モード(C又はD)が、その後に実行(開始)される状態Cの演出モードとして設定され、以後、状態Cでは、その設定(選択)された演出モード(C又はD)のもと演出図柄遊技演出が実行される。
これに対し、状態B又はC(右打ち遊技)にて大当り図柄(特定表示結果)が表示されて「15R第3大当り」が発生した場合、すなわち連荘当りとして「15R第3大当り」が発生した場合のモード選択期間は、15R大当り遊技中の所定ラウンド遊技にて発生する。具体的に、本実施例では、1R〜15Rのうち、14Rの開始時から15Rの途中までを、モード選択期間としている。ここで、前述したように、ラウンド遊技の開始に伴い、主制御部80(遊技制御用マイコン81)はラウンド開始コマンドをセットし(S2106)、そのラウンド開始をサブ制御部90が受信することにより、サブ制御部側でラウンド遊技の開始を認識することが可能となる。ラウンド開始コマンドは、例えば、「1R開始コマンド」、「2R開始コマンド」・・・「15R開始コマンド」のように、開始(実行)するラウンド数に応じて設けられている。
サブ制御部90は、モード選択期間の開始ラウンドである14R(所定ラウンド遊技)の1つ前のラウンド遊技の開始、すなわち、13Rの開始を指定する「13R開始コマンド」を受信すると、これに対応するラウンド演出コマンドを画像制御基板100(画像制御部)に送信する。これを受けて、画像表示装置7の表示画面7aでは、13Rのラウンド演出が実行される。13Rのラウンド演出では、図63(a)に示すように、表示画面7aの全体に13Rのラウンド演出画面800が表示されるとともに、ラウンド演出画面800の一部(本実施例では画面左上側)に次ラウンド(14R)からモード選択が可能となる旨を示す報知画面810が表示される。この報知画面810の表示により、次ラウンド(本実施例では14R)からモード選択期間が開始されることが遊技者に報知される(選択期間開始前報知、第1報知手段)。このように、演出モードの選択が可能なる(モード選択期間が開始される)ことを事前に報知した上で、演出モードの選択期間の発生(開始)を迎えるといった新規な態様での演出モードの選択が可能となる。これにより、演出モード選択に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。
尚、ラウンド演出画面800には、所定のラウンド演出画像(図示せず)や、現在のラウンド数を示す画像、賞球カウント画像C1等も表示される。ここで表示される賞球カウント画像C1は、大当り遊技中の第1大入賞口30への入球(第1大入賞口入球コマンドの受信)に基づいて、その入球ごとに加算表示されるようになっており、当該大当り遊技が終了した後の状態Cにおいても継続して表示され、その後の小当り遊技での第2大入賞口35への入球や大当り遊技での第1大入賞口30への入球によっても加算表示される。したがって、賞球カウント画像C1は、初当りから連荘期間中の通算の獲得賞球数を表示することとなる。
次いで、サブ制御部90は、モード選択期間の開始ラウンドである14Rの開始を指定する「14R開始コマンド」を受信すると、これに対応するラウンド演出コマンドを画像制御基板100(画像制御部)に送信する。これを受けて、画像表示装置7の表示画面7aでは、14Rのラウンド演出が実行される。14Rのラウンド演出では、図63(b)に示すように、表示画面7aの全体に14Rのラウンド演出画面800が表示されるとともに、ラウンド演出画面800の一部(本実施例では画面左上側)にモード選択画面900が表示される。このモード選択画面900は、前述した4R大当り遊技のエンディング期間中に発生するモード選択期間でのモード選択画面700(図62参照)と同様の画面構成としており、モード選択画面700を縮小したものとしている。このモード選択画面900の表示により、モード選択期間中であることが遊技者に報知される(選択期間中報知、第2報知手段)。モード選択画面900での演出モード選択(モード選択画像の上下入れ替え)は、図62(a)、(b)に基づいて説明した前述のモード選択画面700での演出モード選択と同じ要領である。よって、14Rでの演出モード選択についての詳細な説明は省略する。尚、モード選択画面900の画面構成(表示内容)を、エンディング期間中のモード選択期間で表示するモード選択画面700の一部又は全部と異なるものとしてもよく、また、表示画面7aの全体にモード選択画面900を表示するようにしてもよい。
次いで、サブ制御部90は、モード選択期間の開始ラウンド(14R)に続く15Rの開始を指定する「15R開始コマンド」を受信すると、これに対応するラウンド演出コマンドを画像制御基板100(画像制御部)に送信する。これを受けて、画像表示装置7の表示画面7aでは、15Rのラウンド演出が実行される。15Rのラウンド演出では、図63(c)に示すように、表示画面7aの全体に15Rのラウンド演出画面800が表示されるとともに、ラウンド演出画面800の一部(本実施例では画面左上側)にモード選択画面900が表示される。このときモード選択画面900では、15Rの開始とともにカウントダウン表示が開始される。このカウントダウン表示は、前述したエンディング期間中のモード選択画面700でのカウントダウン表示(図62(c)を参照)と同様であり、15Rの進行に伴って数字画像が「3」→「2」→「1」と減っていく(図63(d)を参照)。このカウントダウン表示により、モード選択期間が間もなく終了することが遊技者に報知される(選択期間終了前報知、第3報知手段)。そして、15Rの途中(15Rの開始から約3秒が経過した時点)でカウントダウン表示が終了し、これによりモード選択期間が終了する。
この後、15Rが終了するまで、表示画面7aにはラウンド演出画面800とともにモード選択画面900が表示され、モード選択画面900に選択済の演出モード(選択結果)が表示される。この選択済の演出モード(C又はD)が、その後に実行(開始)される状態Cの演出モードとして設定され、以後、状態Cでは、その設定(選択)された演出モード(C又はD)のもと演出図柄遊技演出が実行される。
このように、状態C(高確低ベース状態)の設定契機となる大当りが発生した場合、その大当りに係る大当り遊技が開始された後の所定時期に、状態Cの演出モードを「演出モードC」又は「演出モードD」の中から選択するモード選択期間が発生する。このモード選択期間の発生時期(開始時期)に関し、状態A(左打ち遊技)にて4R第1大当りが発生した場合と、状態B又はC(右打ち遊技)にて15R第3大当りが発生した場合とで、その発生時期が異なるものとなっている。つまり、左打ち遊技を行う遊技状態である状態Aでの初当りと、右打ち遊技を行う遊技状態である状態B又はCでの連荘当りの場合とで、モード選択期間の発生時期が異なるものとなっている。また、別の捉え方をすると、実行される大当り遊技の種類(大当りの種類)、すなわち、4R大当り遊技(4R第1大当り、4R第4大当り)であるか15R大当り遊技(15R第3大当り)であるかによって、モード選択期間の発生時期が異なるものとなっている。このため、大当りが発生したときの遊技状態(初当りなのか連荘当りなのか)や、実行される大当り遊技の種類によって、演出モード選択が可能となる時期を異ならせたり、演出モード選択の態様を異ならせたりすることが可能となる。
特に、本実施例では、4R大当り遊技が実行される場合、すべてのラウンド遊技が終了した後のエンディング期間中にモード選択期間が発生してモード選択画面700が表示される(図62参照)。一方、15R大当り遊技が実行される場合、その大当り遊技中の14Rから15R(最終R)の途中にかけてモード選択期間が発生(開始)するが、モード選択期間の発生前(開始前)の13Rでは、次ラウンドからモード選択期間が開始される旨を報知する報知画面810が表示され(選択期間開始前報知、図63(a)参照)、14Rではモード選択期間が発生してモード選択画面900が表示され(選択期間中報知、図63(b)参照)、15Rではカウントダウン表示が実行される(選択期間終了前報知、図63(c)、(d)参照)。このように、4R大当り遊技では、すべてのラウンド遊技の終了後に演出モード選択の機会が遊技者に与えられ、15R大当り遊技では、すべてのラウンド遊技が終了するまでに演出モード選択の機会が遊技者に与えられる。これにより、演出モード選択が単調になるのを防ぐことが可能となり、演出モード選択に関し遊技者に違った印象を与えることが可能となる。
また、ラウンド数が相対的に少ない4R大当りのエンディング期間を、ラウンド数が相対的に多い15R大当りのエンディング期間よりも長くし、4R大当りでは、そのエンディング期間を利用してモード選択期間を発生させている。このため、15R大当りに比してラウンド数(獲得賞球数)が少なく大当り遊技の実行期間が短いといった遊技者にとってのマイナスイメージをできる限り払拭し、遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、15R大当り遊技が実行される場合、複数のラウンド遊技(本実施例では13R〜15R)に亘って当該大当り遊技後の演出モードの選択を遊技者に促すようになっている。このため、演出モード選択に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。また、モード選択期間は14R(所定ラウンド遊技)の開始から15R(次のラウンド遊技)の途中までとなっており、そのモード選択期間の開始前から終了にかけて、演出モード選択に係る報知(選択期間開始前報知、選択期間中報知、選択期間終了前報知)が行われるものとなっている。これにより、遊技者がモード選択期間の発生に気付かずに演出モード選択の機会を逸してしまうことのないようにすることが可能となる。
[低確低ベース状態での演出]
以下、図67〜図70を参照しつつ、低確低ベース状態のときに行われる主要な演出について説明する。ここで、図67は、低確低ベース状態のときに行われる演出の流れを例示する説明図である。図68は、低確低ベース状態のときに行われる演出の具体例を示す画面図(その1)である。図69は、低確低ベース状態のときに行われる演出の具体例を示す画面図(その2)である。図70は、低確低ベース状態のときに行われる演出の具体例を示す画面図(その3)である。
なお、図1に示されるように、本実施形態のパチンコ遊技機1には、第2画像表示装置71および第3画像表示装置72として、これらの表示画面71a,72aの縦幅が、(第1画像表示装置7の)第1表示画面7aの縦幅よりも十分に狭い画像表示装置が設けられている。この構成を前提として、第1表示画面7a、第2表示画面71a、及び第3表示画面72aを一緒に図示した場合、表示画面71a,72aに表示される画像が小さくなってしまい、その視認が困難になることが懸念される。そこで、図68以降の画面図では、説明の便宜上、第2表示画面71aおよび第3表示画面72aの縦幅を、第1表示画面7aの縦幅と略同じにして、必要に応じて、これらの表示画面に表示される画像を図示している。
また、図67〜図84に基づく以下の説明では、説明の便宜上、第1特別図柄当否判定が保留されていることを示す第1演出保留9aを単に「保留アイコン」と呼び、この保留アイコンが表示される表示領域を(第1演出保留表示領域9cに代えて)保留アイコン表示領域9cと呼ぶものとする。また、第1特別図柄および第1演出図柄8の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像としての「当該アイコン」が当該アイコン表示領域9e(例えば図68(A)参照)に表示されるものとして説明を行う。
また、図67〜図84に基づいて説明する各演出は、図52のステップS4505における変動演出パターン設定処理によって設定された変動演出パターンでの変動演出と、図52のステップS4506における予告演出設定処理によって設定された予告演出との実行を指示する変動演出開始コマンドを副制御基板90から画像制御基板100へ送信し、画像制御基板100がこの変動演出開始コマンドに基づく処理を行うこと等によって実現される。
図68(A)には、当該アイコン表示領域9eに表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄当否判定の結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「526」のバラケ目を示す第1演出画像8が停止表示されている状態が例示されている。これに対して、保留アイコン表示領域9cに表示されている最先の保留アイコン(図68(A)において黒丸で示される保留アイコン)に対応する第1特別図柄当否判定が実行されると、第1特別図柄表示器41aにおいて、第1特別図柄が変動表示され、第1特別図柄当否判定の結果を示す第1特別図柄が停止表示される。これに対して、第1表示画面7aでは、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域9cに表示されている最先の保留アイコンを当該アイコン表示領域9eにシフトさせるシフト処理が行われると共に、演出図柄表示領域7bにおける3つの図柄列の変動表示が開始される(図67(A)、図68(B)参照)。具体的には、演出図柄表示領域7bには、「1」〜「9」の数字が下から上へ縦方向に連続して記された演出図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、これらの図柄列が上から下へスクロールするように、3つの図柄列のスクロール表示が開始される。
ここで、第1特別図柄の変動表示開始時に行われた第1特別図柄当否判定の結果が「ハズレ」であり、リーチ演出を実行しないことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示の終盤でバラケ目(例えば「458」)を示す3つの演出図柄を擬似停止させ、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴ってこれら3つの演出図柄を本停止させるハズレ報知演出(図67(B)参照)が行われる。
ここで、「擬似停止」とは、演出図柄をほとんど移動させずにその場で揺動させることを言い、「本停止」とは、演出図柄を完全に静止させることを言う。
一方、第1特別図柄当否判定の結果が「大当たり」である場合や、「ハズレ」であるもののリーチ演出を行うことが決定されている場合、第1特別図柄の変動表示中に、例えば、演出図柄表示領域7bの左列に所定の左図柄(例えば4図柄)を擬似停止させ、続いて、演出図柄表示領域7bの右列に左図柄と同じ演出図柄を示す右図柄(例えば4図柄)を擬似停止させるリーチ前演出が行われる。そして、このようなリーチ前演出の結果として、同一の左図柄および右図柄が擬似停止するとリーチ成立となる(図67(C)参照)。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、このようなリーチ成立前のリーチ前演出として、いわゆる擬似連演出が行われる場合がある。この擬似連演出は、1回の特別図柄の変動表示中において、演出図柄表示領域7bにおいて演出図柄が複数回変動表示されたように見せ掛ける演出である。リーチ成立前にこの擬似連演出が実行される場合、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、第1特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、先ずは左図柄(例えば4図柄)が擬似停止し(図68(C)参照)、続いて、右図柄とは異なる右図柄(例えば1図柄)が擬似停止し(図68(D)参照)、その後に、擬似連演出の実行を報知する中図柄として7図柄が擬似停止する(図68(E)参照)。
なお、本実施形態では、中列に7図柄を擬似停止させることによって擬似連演出の実行を報知する場合について説明するが、他の実施形態では、例えば「NEXT」といった擬似連演出を遊技者が認識可能な特殊図柄を中列に擬似停止させることによって、擬似連演出の実行を報知するようにしてもよい。
上記のように、左図柄および右図柄として互いに異なる演出図柄が擬似停止した後に、中列に7図柄が擬似停止すると、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出が開始される。具体的には、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が第1表示画面7aの左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図68(F)参照)。
そして、今回の第1特別図柄の変動表示開始時に、擬似2連目の変動演出中にリーチを成立させる変動演出パターンが設定されている場合、擬似2連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、先ずは左列に左図柄(例えば2図柄)が擬似停止し(図68(G)参照)、続いて左図柄と同じ右図柄(例えば2図柄)が擬似停止してリーチが成立する(図68(H)参照)。
なお、ここまで、リーチ成立前に7図柄を中列に擬似停止させて擬似連演出を実行する「リーチ前擬似連」が行われる場合を例に説明したが、左図柄および右図柄として同一の演出図柄を擬似停止させた後に7図柄を中列に擬似停止させて擬似連演出を実行する「リーチ後擬似連」が行われる場合もある。
上記のように、左図柄および右図柄として同一の演出図柄が擬似停止してリーチが成立すると、これらの演出図柄(リーチ図柄)と同一の演出図柄が中列に停止することを遊技者に期待させる所定のリーチ演出が行われる。本実施形態では、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示に伴って実行され得るリーチ演出として、図67に例示されるように、ノーマルショートリーチ、ノーマルロングリーチ、第1SPリーチ、第2SPリーチ、及びSPSPリーチの5種類のリーチ演出が用意されている。
ノーマルショートリーチ(図67(F)参照)は、上記5種類のリーチ演出の中で大当たり信頼度が最も低いリーチ演出である(例えば、大当たり信頼度:約2%)。このノーマルショートリーチは、後述するノーマルロングリーチに比べて演出実行時間が短いリーチ演出であり、リーチが成立すると、先ずはノーマルショートリーチが行われる(図67(C)及び(F)参照)。このノーマルショートリーチが行われる場合、リーチが成立すると中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していき、リーチを形成する左図柄および右図柄の間にリーチ図柄と同じ中図柄またはリーチ図柄とは異なる中図柄を擬似停止させる中図柄列のスクロール表示が行われる(図68(I)参照)。図68(I)には、リーチ図柄よりも「1」少ない1図柄が左図柄および右図柄の間の有効ライン上を通過して、リーチ図柄と同じ中図柄(ここでは2図柄)が有効ラインに近づいていく様子が例示されている。
ここで、ノーマルショートリーチ(図67(F)参照)で当落を報知する変動演出パターンが設定されている場合、ノーマルショートリーチにて当落報知演出(図67(G)参照)が行われる。具体的には、今回の第1特別図柄当否判定の結果が「大当たり」である場合には、リーチ図柄と同じ中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでゾロ目(例えば「222」)の演出図柄を擬似停止させた後に、これらの演出図柄をそのまま本停止させる当たり報知演出が行われる。一方、今回の第1特別図柄当否判定の結果が「ハズレ」である場合には、リーチ図柄と異なる中図柄を有効ライン上に擬似停止させることでリーチハズレ目(例えば「232」)の演出図柄を擬似停止させた後に、これらの演出図柄をそのまま本停止させるハズレ報知演出が行われる。
一方、ノーマルショートリーチから他のリーチ演出に発展する変動演出パターンが設定されている場合には、以下のような演出が行われる。例えば、ノーマルショートリーチ(図67(F)参照)からノーマルロングリーチ(図67(H)参照)に発展してノーマルロングリーチにて当落を報知する変動演出パターンが設定されている場合、ノーマルショートリーチの終盤でノーマルロングリーチへの発展を示唆するロング発展示唆演出(図69(A)参照)が行われると共に中列の図柄列の高速スクロールが再開されて、ノーマルロングリーチ(図67(H)参照)へとリーチ演出が発展する。このノーマルロングリーチでは、図69(B)に例示されるように、第1表示画面7aの中央領域にて所定のキャラクタが図柄揃いを期待させる演出表示が行われる。
なお、ノーマルロングリーチは、上記5種類のリーチ演出の中でノーマルショートリーチの次に大当たり信頼度が低いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約2%)、大抵の場合、ノーマルロングリーチから他のリーチ演出に発展せずにノーマルロングリーチにてハズレ報知演出(図67(G)参照)行われるが、今回の第1特別図柄当否判定の結果が大当たりであれば、ノーマルロングリーチにて当たり報知演出(図67(G)参照)が行われる場合もある。また、ノーマルロングリーチから他のリーチ演出に発展する変動演出パターンが設定されている場合には、ノーマルロングリーチから第1SPリーチ(図67(I)参照)またはSPSPリーチ(図67(N)参照)にリーチ演出が発展することになる。
ここで、第1SPリーチは、ノーマルロングリーチの次に大当たり信頼度が低いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約11%)、ノーマルロングリーチから第1SPリーチに発展する場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、リーチ図柄と同じ中図柄が有効ライン上を通過した後に中列の図柄列の高速スクロールが再開され、演出図柄表示領域7bに擬似停止しているリーチ図柄(左図柄および右図柄)が、リーチ状態を維持したまま縮小されつつ、第1表示画面7aの左上方の領域および右上方の領域へとそれぞれ移動する。そして、第1表示画面7aの中央領域にて、大当たりを期待させる所定の演出表示が行われる。
このように、第1SPリーチに発展した場合、この第1SPリーチにて当落を報知する当落報知演出(図67(K)参照)が行われる場合と、第1SPリーチから所定の発展ギミック演出(図67(L)参照)を介してSPSPリーチ(図67(N)参照)に発展する場合とがある。
一方、本実施形態のパチンコ遊技機1では、ノーマルショートリーチ(図67(F)参照)からノーマルロングリーチを経由せずに上記の第1SPリーチ(図67(I)参照)に発展する場合や、ノーマルショートリーチから第2SPリーチ(図67(J)参照)に直接発展する場合がある。
ここで、第2SPリーチは、第1SPリーチよりも大当たり信頼度が若干高いリーチ演出であり(例えば、大当たり信頼度:約12%)、ノーマルショートリーチから第2SPリーチに発展する場合、以下のような演出表示が行われる。すなわち、リーチ図柄と同じ中図柄が有効ライン上を通過した後に中列の図柄列の高速スクロールが再開され、演出図柄表示領域7bに擬似停止しているリーチ図柄(左図柄および右図柄)が、リーチ状態を維持したまま縮小されつつ、第1表示画面7aの左上方の領域および右上方の領域へとそれぞれ移動する。そして、第1表示画面7aの中央領域にて、大当たりを期待させる所定の演出表示が行われる。
このように、第1SPリーチと第2SPリーチとは、同様の画面構成にて大当たりを期待させる演出表示が行われるが、これらのリーチ演出は、その演出内容が互いに異なっている。具体的には、第1SPリーチ(図67(I)参照)では、自キャラが敵キャラの攻撃を防ぎ切ったら大当たりとなり、逆に、自キャラが敵キャラの攻撃を防ぎ切れなければハズレとなる演出表示が行われる。一方の第2SPリーチ(図67(J)参照)はミッション演出として構成されており、自キャラがミッションに成功すると大当たりとなり、逆に、自キャラがミッションに失敗するとハズレとなる演出表示が行われる。
第1SPリーチや第2SPリーチに発展した場合、これらのリーチ演出の大当たり信頼度が相対的に低いことから、当落報知演出(図67(K)参照)にてハズレ報知演出の方が当たり報知演出よりも実行され易い。このため、第1SPリーチや第2SPリーチに発展した場合は、遊技者は、ノーマルロングリーチに発展した場合と同様に、発展ギミック演出(図67(L)参照)を経由してSPSPリーチ(図67(N)参照)に発展することを期待することになる。
ここで、SPSPリーチは、上記5種類のリーチ演出の中で最も大当たり信頼度が高いリーチ演出である。このSPSPリーチ(図67(N)参照)には、本実施形態では、SPSPリーチへの発展を示唆する発展ギミック演出(図67(L)参照)を必ず経由して発展し、その演出パターンとしては、図67に例示されるように、リーチ成立直後に発展ギミック演出が発生してSPSPリーチに発展する演出パターンと、ノーマルロングリーチ中に発展ギミック演出が発生してSPSPリーチに発展する演出パターンと、第1SPリーチ中に発展ギミック演出が発生してSPSPリーチに発展する演出パターンと、第2SPリーチ中に発展ギミック演出が発生してSPSPリーチに発展する演出パターンとがある。
このため、遊技者は、第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示中におけるどこかのタイミングで発展ギミック演出が行われることを期待しながら、遊技を楽しむことができる。なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立前やリーチ成立直後のタイミング、ノーマルロングリーチ中、第1SPリーチ中、第2SPリーチ中等に、大当たり信頼度が相対的に高いことを示唆する第1大チャンス予告(図67(E)参照)と呼ばれる大当たり信頼度が相対的に高い予告演出(大当たり信頼度:約33%(図75(B)参照))が行われる場合があり、この第1大チャンス予告が発生した場合には、高信頼度のリーチ演出(本実施形態ではSPSPリーチ)に発展し易いという特徴がある。
このため、遊技者は、第1特別図柄の変動表示中に先ずは第1大チャンス予告(図67(E)参照)が発生し、その後に発展ギミック演出(図67(L)参照)が発生することを期待しながら遊技を楽しむことができる。なお、この第1大チャンス予告や第1大チャンス予告の発生を示唆可能なランクアップ演出については、図72〜図75に基づいて後に詳述する。
また、図67の表記から明らかなように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、発展ギミック演出からSPSPリーチに直接発展する場合と、発展ギミック演出から第2大チャンス予告(図67(M)参照)を経由してSPSPリーチに発展する場合とがある。この第2大チャンス予告は、大当たり信頼度が極めて高い(当たり報知演出が実行される可能性が相対的に高い)ことを示唆する予告演出であることから(大当たり信頼度:約58%:図75(B)参照)、遊技者は、発展ギミック演出が発生した場合に、続いて第2大チャンス予告が発生することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
続いて、ノーマルロングリーチの終盤で発展ギミック演出が発生し、第2大チャンス予告を経由してSPSPリーチに発展する場合に行われる演出の具体例について説明する。ノーマルロングリーチから第1SPリーチを経由せずにSPSPリーチに直接発展する場合、例えば、ノーマルロングリーチ(図69(B)参照)の終盤において、リーチハズレ目を示す演出図柄を擬似停止させてハズレと見せ掛ける擬似ハズレ演出(図69(C)参照)が行われる。その後、発展先となるSPSPリーチの種類を選択する発展先選択演出が行われることを示唆する「ルーレットチャンス」の文字が第1表示画面7aに表示され(図80(H)参照)、発展先選択演出(図69(D)参照)が行われる。
発展先選択演出に発展した場合、図69(D)に例示されるように、大当たり信頼度が互いに異なる4種類のSPSPリーチのそれぞれに対応するパネルが表示される。具体的には、自キャラが敵キャラAとバトルするAバトルに対応するパネルと、自キャラが敵キャラBとバトルするBバトルに対応するパネルと、自キャラが敵キャラCとバトルするCバトルに対応するパネルと、自キャラが敵キャラXとバトルするXバトルに対応するパネルとが第1表示画面7aに表示される。なお、図69(D)の表記から明らかなように、4つのパネルは、いずれも対応するSPSPリーチに発展した場合に勝利演出が行われる期待度が星の数によって示唆されており、これにより、勝利演出が行われて大当たり遊技状態となる期待度が互いに異なることが示唆されている。
また、発展先選択演出に発展すると、上記4つのパネルに加えて、第1演出ボタン63aを模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン63aの操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。発展先選択演出に発展した場合、有効期間が始まるのに先立って、上記4つのパネルを順番にハイライト表示するルーレット演出が開始される。なお、図69(D)には、Aバトルに対応するパネルがハイライト表示された状態が例示されている。このように、ルーレット演出が行われている状態で有効期間が開始され、有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを操作すると、ルーレット演出が終了して、いずれかのパネルがハイライト表示された状態となる。そして、ここで、例えばAバトルに対応するパネルがハイライト表示された状態となった場合、Aバトルに対応するパネルを第1表示画面7aの中央領域に拡大表示する発展先示唆演出(図69(E)参照)が行われる。
なお、発展先選択演出では、遊技者が第1演出ボタン63aを操作したタイミングでハイライト表示されていたSPSPリーチが必ずしも選択される訳ではなく、今回の図柄変動開始時に設定された演出パターンに基づいて、いずれかのパネルが選択される。
このようにいずれかのSPSPリーチに発展することを示唆する発展先示唆演出が行われると、発展ギミック演出(図67(L)、図69(F)参照)が必ず行われる。この発展ギミック演出は、演出役物としての可動装飾部材14を用いてSPSPへの発展を示唆する演出である。発展ギミック演出では、図69(F)には示されていないが、可動装飾部材14が初期位置から第1表示画面7aの中央領域を覆う演出位置へと落下するように移動し、第1表示画面7aにおいて可動装飾部材14に覆われていない周辺領域に所定の発展ギミック演出画像が表示され、これらの演出に対応する発展ギミック演出音がスピーカ67から出力される。
次に、発展ギミック演出から第2大チャンス予告に発展する場合、可動装飾部材14が初期位置に復帰して所定時間が経過すると、第1表示画面7a、第2表示画面71a、及び第3表示画面72aに「激アツ」の文字を含む所定の第2大チャンス予告画像を表示すると共に、所定の第2大チャンス予告音をスピーカ67から出力する第2大チャンス予告が行われる。なお、この第2大チャンス予告は、大当たり信頼度が極めて高いことを遊技者が認識可能であればどのような態様の演出であってもよく、例えば、可動装飾部材14の動作を伴うものであってもよい。また、他の実施形態では、前面枠51または外枠53に設けられた演出役物の動作を伴うものであってもよい。
このように、発展ギミック演出に続いて第2大チャンス予告が行われると、SPSPリーチが開始される。このSPSPリーチでは、先ず、SPSPリーチの種類を報知するタイトル表示が行われる(図69(H)参照)。なお、図69に示す例では、発展ギミック演出に先立って行われ得る発展先選択演出によってAバトルに対応するパネルが選択されているので、図69(H)には、自キャラが敵キャラAとバトルするSPSPリーチ(Aバトル)に発展することを示唆するタイトル表示が行われている様子が例示されている。
なお、SPSPリーチの開始時に行われるタイトル表示では、タイトル表示を構成する文字が白色で表示される場合と、赤色で表示される場合と、虹色で表示される場合とがある。
一方、タイトル表示が行われてからSPSPリーチの終盤に差し掛かるまでは、自キャラと敵キャラ(ここでは、敵キャラA)とが攻防を繰り返す様子を表す演出表示が行われる。そして、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出(図69(I)参照)が行われる。具体的には、第1演出ボタン63aを模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン63aの操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
この第1演出ボタン操作促進演出では、有効期間中の遊技者が第1演出ボタン63aを操作したタイミング、又は、第1演出ボタン63aが操作されることなく有効期間が終了したタイミングで、第1表示画面7a、第2表示画面71a、及び第3表示画面72aに表示されている演出画像に所定のカットイン画像を重畳表示させるカットインと呼ばれる演出が行われる。このカットインは、大当たり信頼度がどの程度であるかを示唆する予告演出であって、本実施形態では、緑色のカットイン画像を重畳表示させる緑カットイン(図70(A)参照)が行われる場合と、赤色のカットイン画像を重畳表示させる赤カットイン(図70(B)参照)が行われる場合と、金色のカットイン画像を重畳表示させる金カットイン(図70(C)参照)が行われる場合とがある。
このようにカットインが発生してSPSPリーチの終盤になると、第2演出ボタン63bの操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出(図70(D)〜(F)参照)が行われる。この第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中には、第2演出ボタン63bを模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン63bの操作内容を示す文字と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。なお、本実施形態では、第2演出ボタン画像として、小さい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像が表示される場合(図70(D)参照)と、中程度の大きさの第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像が表示される場合(図70(E)参照)と、大きい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像が表示される場合(図70(F)参照)とがある。
このような第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中に遊技者が第2演出ボタン63bを操作した場合、その操作に応じた操作対応演出として、当落報知演出(図67(O)参照)が行われる。すなわち、今回の第1特別図柄当否判定の結果が大当たりである場合には、自キャラが敵キャラに勝利する様子を表す勝利演出と、ゾロ目の演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出とが行われる。一方、今回の第1特別図柄当否判定の結果がハズレである場合には、自キャラが敵キャラに敗北する様子を表す敗北演出と、リーチハズレ目の演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出とが行われる。
なお、第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中に表示される第2演出ボタン画像が示す第2演出ボタン63bの大きさは大当たり信頼度に対応しており、中程度の大きさの第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像が表示される場合(図70(E)参照)の方が、小さい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像が表示される場合(図70(D)参照)に比べて、操作対応演出として当たり報知演出(図70(G)参照)が実行され易いという特徴がある。また、小さい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像が表示される場合(図70(D)参照)の方が、中程度の大きさの第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像が表示される場合(図70(E)参照)に比べて、操作対応演出としてハズレ報知演出(図70(H)参照)が実行され易いという特徴がある。
また、大きい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像は、今回の第1特別図柄当否判定の結果が当たりである場合には表示され得る一方で、ハズレである場合には表示されないという特徴がある。このため、大きい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像を表示する第2演出ボタン操作促進演出は、大当たり信頼度が100%の予告演出と言える。
[SPSPリーチ中のチャンスアップについて]
次に、図71を参照しつつ、SPSPリーチ中のチャンスアップについて説明する。ここで、図71は、SPSPリーチ中のチャンスアップについて説明するための説明図である。
SPSPリーチの序盤で行われるタイトル表示(図69(H)参照)は、図71に例示されるように、そのタイトル表示を構成する文字の色が白色である場合は大当たり信頼度が約15%であり、文字の色が赤色である場合は大当たり信頼度が約37%であり、文字の色が虹色である場合の大当たり信頼度は100%である。
なお、本実施形態では、タイトル表示を構成する文字を白色または赤色で表示する場合の大当たり信頼度がSPSPリーチの種類に関わらず固定されている場合について説明するが、他の実施形態では、タイトル表示を構成する文字を白色または赤色で表示する場合の大当たり信頼度を、SPSPリーチの種類によって異ならせるようにしてもよい。
また、図には示されていないが、SPSPリーチの中盤において、自キャラと敵キャラとが攻防を繰り返す様子を表す演出表示が行われるときに、枠ランプ66を所定の発光色で発光させると共に、スピーカ67から所定の効果音を出力する枠フラッシュと呼ばれる演出が行われる場合があり、枠ランプ66を赤色で発光させる枠フラッシュの大当たり信頼度は約53%であり、枠ランプ66を虹色で発光させる枠フラッシュの大当たり信頼度は100%である。
また、図には示されていないが、SPSPリーチ中は、SPSPリーチに対応する所定の楽曲がスピーカ67から出力される。これに対して、SPSPリーチ中に、この所定の楽曲を他の特別な楽曲に変更する楽曲変化と呼ばれるチャンスアップの演出が発生する場合があり、この楽曲変化は、大当たり信頼度が約70%のチャンスアップ演出となっている。
また、図71に例示されるように、SPSPリーチ中の第1演出ボタン操作促進演出(図69(I)参照)の有効期間中における第1演出ボタン63aの操作に対して、緑カットインが発生した場合の大当たり信頼度は約7%であり、赤カットインが発生した場合の大当たり信頼度は約56%であり、金カットインが発生した場合の大当たり信頼度は約71%である。
なお、本実施形態では、青カットイン、赤カットイン、及び金カットインの大当たり信頼度がSPSPリーチの種類に関わらず固定されている場合について説明するが、他の実施形態では、上記3種類のカットインの大当たり信頼度を、SPSPリーチの種類によって異ならせるようにしてもよい。
一方、図71に例示されるように、SPSPリーチの終盤における第2演出ボタン操作促進演出に関して、小さい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像を表示する演出(図70(D)参照)の大当たり信頼度は約16%であり、中程度の第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像を表示する演出(図70(E)参照)の大当たり信頼度は約55%であり、大きい第2演出ボタン63bを示す第2演出ボタン画像を表示する演出(図70(F)参照)の大当たり信頼度は100%である。なお、図には示されていないが、第1演出ボタン63aおよび第2演出ボタン63bと近接する位置にこれらの演出ボタンを振動させる振動モータが設けられており、SPSPリーチ終盤の第2演出ボタン操作促進演出において、その有効期間が始まる前から第1演出ボタン63aや第2演出ボタン63bが振動するチャンスアップの演出が行われる場合がある。この振動モータを利用したチャンスアップの演出は、今回の第1特別図柄当否判定の結果が大当たりである場合に実行され得る一方で、ハズレである場合には実行されない大当たり信頼度が100%の演出となっている。
[ランクアップ演出について]
次に、図72〜図74を参照しつつ、ランクアップ演出について説明する。ここで、図72は、ランクアップ演出の流れを例示する説明図である。図73は、ランクアップ演出の具体例を示す画面図(その1)である。図74は、ランクアップ演出の具体例を示す画面図(その2)である。
ランクアップ演出は、第1特別図柄の変動表示中に行われる予告演出であって、キャラクタ画像(例えば図73(D)参照)の表示態様を段階的に変化させる段階演出として構成されている。このランクアップ演出は、本実施形態では、第5段階を上限として、5段階以下のいずれかの段階まで段階的に変化可能である。すなわち、本実施形態では、第1段階で開始されたランクアップ演出が第1段階のまま終了する場合と、第1段階で開始されたランクアップ演出が最終的に第2段階まで発展して終了する場合と、第1段階で開始されたランクアップ演出が最終的に第3段階まで発展して終了する場合と、第1段階で開始されたランクアップ演出が最終的に第4段階まで発展して終了する場合と、第1段階で開始されたランクアップ演出が最終的に第5段階まで発展して終了する場合とがある。
以下、第1段階で開始されたランクアップ演出が最終的に第5段階まで発展して終了する場合を例に、ランクアップ演出の具体例について説明する。
図73(A)には、当該アイコン表示領域9eに表示されていた当該アイコンに対応する第1特別図柄当否判定の結果が「ハズレ」であることを報知すべく、「445」のバラケ目を示す演出図柄が停止表示された状態が例示されている。これに対して、保留アイコン表示領域9cに表示されている最先の保留アイコン(図73(A)において黒丸で示される保留アイコン)に対応する第1特別図柄当否判定が実行されると、第1特別図柄表示器41aにおいて、第1特別図柄が変動表示され、第1特別図柄当否判定の結果を示す第1特別図柄が停止表示される。これに対して、第1表示画面7aでは、第1特別図柄の変動表示が開始されるのに伴い、保留アイコン表示領域9cに表示されている最先の保留アイコンを当該アイコン表示領域9eにシフトさせるシフト処理が行われると共に、演出図柄表示領域7bにおける3つの図柄列の変動表示が開始される(図73(B)参照)。なお、図73(C)以降の画面図では、説明の便宜上、第1表示画面7aに表示される演出図柄の表記が省略されている。
ここで、今回の第1特別図柄の変動表示中にランクアップ演出を実行することが設定されている場合、3つの図柄列の変動表示が開始されて所定時間(例えば2秒)が経過すると、ランクアップ演出に用いられる白色のキャラクタ画像が第1表示画面7aの中央領域に表示される(図73(C)参照)。このように、ランクアップ演出に用いられる白色のキャラクタ画像が表示されると、この白色のキャラクタ画像を第1表示画面7aから第2表示画面71aに移動させるキャラ移動演出(図72(A)参照)が行われる。具体的には、第1表示画面7aの中央領域に表示されている白色のキャラクタ画像を左方向(図73(C)中の矢印で示される方向)に移動させ、第1表示画面7aの左端まで移動した白色のキャラクタ画像を第1表示画面7aから消去するのと同時に、白色のキャラクタ画像を第2表示画面71aに表示させる(図73(C)及び(D)参照)。
このようなキャラ移動演出を行うことによって、第1表示画面7aに表示されていた白色のキャラクタ画像が第2表示画面71aに移動したように見せ掛けることが可能である。なお、ランクアップ演出が実行される場合には、キャラ移動演出後に第2表示画面71aに表示されるキャラクタ画像に比べて大きいキャラクタ画像が第1表示画面7aの中央領域に表示されて、ランクアップ演出が開始される。
このため、遊技者は、第2表示画面71aにキャラクタ画像を表示してキャラ移動演出を行うことなくランクアップ演出を開始する場合に比べて、キャラクタ画像が表示されたことに気付き易く、ランクアップ演出が開始されたことを効果的に報知することが可能である。
キャラ移動演出が行われた直後は、ランクアップ演出が第1段階にあって、第2表示画面71aには、第1段階に対応する白色のキャラクタ画像が表示されいてる(図73(D)参照)。これに対して、ランクアップ演出を第2段階以降に段階的に変化させる場合、所定のチャージ演出(図72(B)参照)が行われる。具体的には、図73(E)に例示されるように、第2表示画面71aに表示されているキャラクタ画像と同じ白色の他のキャラクタ画像(以下、「雪だるま画像」と呼ぶ)が第1表示画面7aに表示され、第2表示画面71aのキャラクタ画像にエネルギーを注入すべく、雪だるま画像がキャラクタ画像に対して白色の星形アイテムを投げつける様子を表す演出表示が行われる。そして、ランクアップ演出を第2段階に発展させる場合には、キャラクタ画像の膝から下の部分を第2段階に対応する青色に変化させるキャラ色変化成功演出(図72(C)、図73(F)参照)が行われる。
一方、ランクアップ演出を第2段階に発展させない場合には、チャージ演出が行われてもキャラクタ画像の表示色が白色から変化しないキャラ色変化失敗演出(図72(D)参照)が行われる。
ランクアップ演出を第2段階から第3段階に発展させる場合、2回目のチャージ演出(図72(B)参照)が行われる。具体的には、図73(G)に例示されるように、第2表示画面71aに表示されているキャラクタ画像と同じ青色の雪だるま画像が第1表示画面7aに表示され、キャラクタ画像に更なるエネルギーを注入すべく、雪だるま画像がキャラクタ画像に対して青色の星形アイテムを投げつける様子を表す演出表示が行われる。そして、ランクアップ演出を第3段階に発展させる場合には、両足の膝から下が青色であったキャラクタ画像を両足が(第3段階に対応する)緑色であるキャラクタ画像に変化させるキャラ色変化成功演出(図72(C)、図73(H)参照)が行われる。
一方、ランクアップ演出を第3段階に発展させない場合には、チャージ演出が行われてもキャラクタ画像の表示色が青色から変化しないキャラ色変化失敗演出(図72(D)参照)が行われる。
ランクアップ演出を第3段階から第4段階に発展させる場合、3回目のチャージ演出(図72(B)参照)が行われる。具体的には、図73(I)に例示されるように、第2表示画面71aに表示されているキャラクタ画像と同じ緑色の雪だるま画像が第1表示画面7aに表示され、キャラクタ画像に更なるエネルギーを注入すべく、雪だるま画像がキャラクタ画像に対して緑色の星形アイテムを投げつける様子を表す演出表示が行われる。そして、ランクアップ演出を第4段階に発展させる場合には、両足が緑色であったキャラクタ画像を両手以外が(第4段階に対応する)赤色であるキャラクタ画像に変化させるキャラ色変化成功演出(図72(C)、図74(A)参照)が行われる。
一方、ランクアップ演出を第4段階に発展させない場合には、チャージ演出が行われてもキャラクタ画像の表示色が緑色から変化しないキャラ色変化失敗演出(図72(D)参照)が行われる。
ランクアップ演出を第4段階から上限の第5段階に発展させる場合、4回目のチャージ演出(図72(B)参照)が行われる。具体的には、図74(B)に例示されるように、第2表示画面71aに表示されているキャラクタ画像と同じ赤色の雪だるま画像が第1表示画面7aに表示され、キャラクタ画像に更なるエネルギーを注入すべく、雪だるま画像がキャラクタ画像に対して赤色の星形アイテムを投げつける様子を表す演出表示が行われる。そして、ランクアップ演出を第5段階に発展させる場合には、両手以外が赤色であったキャラクタ画像を全体が(第5段階に対応する)金色であるキャラクタ画像に変化させるキャラ色変化成功演出(図72(C)、図74(C)参照)が行われる。
このように、本実施形態では、ランクアップ演出を実行する場合には、キャラクタ画像を第1表示画面7aの中央領域に表示してランクアップ演出を開始させ、ランクアップ演出の開始後は、キャラクタ画像を第2表示画面71aに表示してキャラクタ画像を変化させるといった構成が採用されている。このように、第2表示画面71aにキャラクタ画像が表示されるのに先立って第1表示画面7aにキャラクタ画像が表示されることから、ランクアップ演出の開始を分かり易く報知することが可能である。また、キャラクタ画像が第1表示画面7aから第2表示画面71aに移動するように見せ掛ける移動演出が行われるため、第1表示画面7aを注視している遊技者の視線を第2表示画面71aに誘導することが可能である。
ここまで、ランクアップ演出が上限の第5段階まで発展する場合について説明したが、本実施形態では、ランクアップ演出が第5段階まで発展したことに応じて、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する第1大チャンス予告を実行するといった構成が採用されている。具体的には、ランクアップ演出が最終的に第4段階以下の段階まで発展して終了する場合、すなわち、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色以下の色まで変化してランクアップ演出が終了する場合は、ランクアップ演出が終了した後に、第1大チャンス予告が実行されるときと(図72(G)参照)、第1大チャンス予告が実行されないときとがある。
その一方で、ランクアップ演出が最終的に第5段階まで発展して終了する場合、すなわち、キャラクタ画像の表示色が最終的に金色まで変化してランクアップ演出が終了する場合は、ランクアップ演出が終了した後に、第1大チャンス予告が必ず実行される(図72(C)及び(F)参照)。このことから、第1大チャンス予告が実行されない第1特別図柄の変動表示中にランクアップ演出を実行する場合には、最終的に第5段階まで発展するランクアップ演出が実行されることはなく、最終的に第4段階以下までしか発展しないランクアップ演出が実行されることになる。
このように、本実施形態では、最終的に上限の第5段階まで発展して終了するランクアップ演出を実行した場合には、その後に第1大チャンス予告を必ず実行するといった構成が採用されていることから、キャラクタ画像の表示色が金色に変化すると、第1大チャンス予告が開始される直前までの残り時間をカウントダウン表示するカウントダウン演出(図72(E)参照)を実行するといった構成が併せて採用されている。
このため、キャラクタ画像の表示色を金色に変化させるキャラクタ色変化成功演出(図74(C)参照)が行われると、「大チャンス予告まで」という文言が第1表示画面7aから第2表示画面71aに移動しているように見せる移動表示が行われる(図74(D)〜(G)参照)。そして、当該アイコン表示領域9eの直上に、第1大チャンス予告(図74(I)参照)が実行される直前のタイミングまでの残り時間が4秒であることを示す白色の「4」の数字を示すカウントダウン演出画像が表示され(図74(D)参照)、カウントダウン演出画像が表示されてから1秒が経過する毎に、カウントダウン演出画像が示す数字を「4」、「3」、「2」、「1」、「0」の順でカウントダウンさせるカウントダウン演出が行われる(図74(D)〜(G)参照)。
なお、図74には、キャラクタ画像の表示色が金色に変化してから第1大チャンス予告が実行される直前のタイミングまでの残り時間が4秒であるために、カウントダウン演出画像が示す数字の初期値が「4」である場合が例示されているが、キャラクタ画像の表示色が金色に変化してから第1大チャンス予告が実行される直前のタイミングまでの残り時間が可変であるため、カウントダウン演出画像が示す数字の初期値も可変である。すなわち、例えば、「5」からカウントダウン演出が行われる場合や、「3」からカウントダウン演出が行われる場合がある。
このように、ランクアップ演出に係るカウントダウン演出が行われて、そのカウントダウン演出画像が示す数字が「0」になると、金色に変化したキャラクタ画像が第2表示画面71aから第1表示画面7aに移動するように見せ掛けるキャラ移動演出(図74(H)参照)が行われる。そして、このキャラクタ移動演出によって金色のキャラクタ画像が第1表示画面7aの中央領域まで移動すると、キャラクタ画像に力がみなぎっている様子を表す演出画像が第1表示画面7aに表示されると共に、「大チャンス」の文字が第2表示画面71aおよび第3表示画面72aに表示され(図74(I)参照)、スピーカ67からは、第1大チャンス予告に対応する所定の効果音が出力される。
この第1大チャンス予告は、ランクアップ演出が行われなくても実行される場合があるが、第1表示画面7aにおける当該アイコン表示領域9eの直上にランクアップ演出に係るカウントダウン演出画像が表示され、このカウントダウン演出画像が示す数字をカウントダウンさせるカウントダウン演出が実行された場合には、カウントダウン演出の終了に応じて、第1大チャンス予告が実行される。
なお、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色以下までしか変化しない場合にも、第1大チャンス予告が実行されることがあるが、第1大チャンス予告が実行されないこともある。このため、本実施形態では、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色以下までしか変化しない場合には、たとえ第1大チャンス予告が実行されるとしても、第1大チャンス予告が実行される直前のタイミングを基準とする上記のカウントダウン演出を実行しないこととしている。
このように、第1特別図柄の変動表示中に第1大チャンス予告が発生した場合は、その後に第2大チャンス予告(図67(M)参照)が発生したり、SPSPリーチの終盤で金カットイン(図70(C)参照)が発生したりする場合がある。このため、第1大チャンス予告が発生した場合に、遊技者は、第2大チャンス予告や金カットインが複合することを期待しながら、遊技を楽しむことが可能である。
なお、ここでは、図73〜図74を参照しつつ、ランクアップ演出が1段階ずつ発展していく場合を例に説明したが、1回のチャージ演出およびキャラ色変化演出で、ランクアップ演出が複数段階発展する場合もある。例えば、第2表示画面71aに表示されている青色のキャラクタ画像に雪だるま画像が青色の星形アイテムを投げつける様子を表すチャージ演出(図73(G)参照)が行われた場合に、両手を除くキャラクタ画像の一部が赤色に変化するキャラ色変化成功演出(図74(A)参照)が行われる場合がある。また、例えば、第2表示画面71aに表示されている青色のキャラクタ画像に雪だるま画像が青色の星形アイテムを投げつける様子を表すチャージ演出(図73(G)参照)が行われた場合に、キャラクタ画像の全体が金色に変化するキャラ色変化成功演出(図74(C)参照)が行われる場合がある。
(ランクアップ演出による作用効果)
本実施形態の遊技機1によれば、ランクアップ演出が開始される際にキャラクタ画像が第1表示画面7aの中央領域に表示されるため、第1表示画面7aを注視している遊技者がランクアップ演出の開始に気付かないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。また、ランクアップ演出の開始後は、キャラクタ画像が(第1表示画面7aの中央領域に代えて)第2表示画面71aに表示されることから、キャラクタ画像が表示される表示領域が固定されている場合に比べて変化に富んだ興趣性が高いランクアップ演出を実行することが可能である。また、ランクアップ演出の開始後は、キャラクタ画像が第1表示画面7aの中央領域に代えて第2表示画面71aに表示されることから、例えば、第1表示画面7aの中央領域を用いて他の演出を実行することが可能であり、ランクアップ演出と他の演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、第1表示画面7aの中央領域に表示されるキャラクタ画像の方が、第2表示画面71aに表示されるキャラクタ画像よりも大きい。このため、これらの演出画像の大きさが同じである場合や、第2表示画面71aに表示されるキャラクタ画像の方が第1表示画面7aの中央領域に表示されるキャラクタ画像よりも大きい場合に比べて、ランクアップ演出が開始されたことを遊技者が認識し易く、ランクアップ演出が開始されたことに遊技者が気付かないことに起因してランクアップ演出本来の演出効果が得られないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
また、ランクアップ演出が第5段階まで発展すると第1大チャンス予告が実行されることから、ランクアップ演出が上限の第5段階まで発展することを遊技者に期待させることができ、ランクアップ演出と第1大チャンス予告との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
(ランクアップ演出の特徴)
図75は、ランクアップ演出等の各種予告演出の大当たり信頼度について説明するための説明図であり、図75(A)には、ランクアップ演出の特徴が例示されている。図75(A)に例示されるように、キャラクタ画像の表示色が最終的に白色になるランクアップ演出が行われた場合、その大当たり信頼度は約1%であり、キャラクタ画像の表示色が最終的に青色になるランクアップ演出が行われた場合、その大当たり信頼度は約2%である。また、キャラクタ画像の表示色が最終的に緑色になるランクアップ演出が行われた場合、その大当たり信頼度は約4%であり、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色になるランクアップ演出が行われた場合、その大当たり信頼度は約23%であり、キャラクタ画像の表示色が最終的に金色になるランクアップ演出が行われた場合、その大当たり信頼度は約45%である。
また、図75(A)に例示されるように、キャラクタ画像の表示色が最終的に金色になるランクアップ演出が行われた場合は、第1大チャンス予告が実行される直前のタイミングまでの残り時間をカウントダウン表示するカウントダウン演出が行われ、その一方で、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色以下になるランクアップ演出が行われた場合、その後に第1大チャンス予告が行われるとしても、上記のカウントダウン演出は行われないという特徴がある。
また、図75(A)に例示されるように、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色になるランクアップ演出が行われた場合、又はキャラクタ画像の表示色が最終的に金色になるランクアップ演出が行われた場合には、その後にSPSPリーチに必ず発展するという特徴がある。言い換えれば、最終的にSPSPリーチに発展する変動演出パターンが設定されている場合に限り、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色または金色になるランクアップ演出が行われるという特徴がある。
また、図75(A)に例示されるように、キャラクタ画像の表示色が最終的に金色になるランクアップ演出が行われた場合には、その後に100%の確率で第1大チャンス予告が発生することになる。これについては、上述した通りである。一方、キャラクタ画像の表示色が最終的に白色のままである場合は、その後に第1大チャンス予告が発生する確率が極めて低く、キャラクタ画像の表示色が最終的に青色になるランクアップ演出が行われた場合、キャラクタ画像の表示色が最終的に緑色になるランクアップ演出が行われた場合、キャラクタ画像の表示色が最終的に赤色になるランクアップ演出が行われた場合の順で、後に第1大チャンス予告が発生する確率が高くなっていく。
すなわち、本実施形態の遊技機1は、大当たり遊技が実行される可能性が相対的に高いことを示唆する第1大チャンス予告(図74(I)参照)を実行可能である。そして、ランクアップ演出において、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆するキャラクタ画像として、白色のキャラクタ画像を表示するときと、青色のキャラクタ画像を表示するときと、緑色のキャラクタ画像を表示するときと、赤色のキャラクタ画像を表示するときと、金色のキャラクタ画像を表示するときとがあり、金色のキャラクタ画像が表示される場合が、第1大チャンス予告が最も実行され易くなっている。
(ランクアップ演出に関する変形例)
なお、ランクアップ演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、キャラクタ画像とは異なる雪だるま画像を用いてキャラクタ画像の表示色を変化させるチャージ演出を行う場合を例に説明したが、他の実施形態では、例えば、第2表示画面71aに表示されているキャラクタ画像と共通するキャラクタ画像(共通キャラクタ画像)を第1表示画面7aに表示し、この共通キャラクタ画像がキャラクタ画像へ向けて移動してキャラクタ画像と一体化する様子を表すチャージ演出を行って、キャラクタ画像の表示色を変化させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、キャラクタ画像の表示色を段階的に変化させる場合を例に説明したが、他の実施形態では、キャラクタ画像の大きさを段階的に変化させたり、キャラクタ画像の形状を段階的に変化させたりしてもよい。また、他の実施形態では、キャラクタ画像の表示色、大きさ、及び形状のうちのいずれか2つを段階的に変化させたり、或いは、キャラクタ画像の表示色、大きさ、及び形状の3つを段階的に変化させたりしてもよい。
また、本実施形態では、キャラクタ画像の一部の表示色を段階的に変化させる場合を例に説明したが、他の実施形態では、キャラクタ画像の全体の表示色を段階的に変化させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、段階演出画像としてキャラクタ画像を段階的に変化させる場合を例に説明したが、段階演出画像はキャラクタ画像に限定されるものではなく、例えば、所定のアイテムを段階的に変化させるようにしてもよい。
(各演出パターンの大当たり信頼度)
図75(B)には、各予告演出が単独で行われた場合の大当たり信頼度や、各予告演出が複合した場合の大当たり信頼度が例示されている。図75(B)に例示されるように、第1大チャンス予告が単独で実行された場合、その大当たり信頼度は約33%である。これに対して、同じく図75(B)に例示されるように、キャラクタ画像の表示色が最終的に金色になるランクアップ演出が行われてから第1大チャンス予告が行われた場合には、これら2種類の予告演出による大当たり信頼度は約49%となり、第1大チャンス予告が単独で実行される場合よりも大当たり信頼度が高くなる。
このため、キャラクタ画像の表示色が最終的に金色になるランクアップ演出と、第1大チャンス予告とが複合することを遊技者に期待させることができ、これらの予告演出の相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、本実施形態の遊技機1は、大当たり遊技が実行される可能性が相対的に高いことを示唆する予告演出として、図75(B)に例示されるように、第1大チャンス予告の他に、第2大チャンス予告が行われる場合や、金カットインが行われる場合があり、第2大チャンス予告が単独で実行されるとその大当たり信頼度は約58%であり、金カットインが単独で実行されるとその大当たり信頼度は約58%である。
一方、第1大チャンス予告(図67(E)参照)と第2大チャンス予告(図67(M)参照)とが同一変動内で複合した場合には、これら2種類の予告演出による大当たり信頼度は約66%となり、第1大チャンス予告が単独で実行される場合(大当たり信頼度:約33%)や、第2大チャンス予告が単独で実行される場合(大当たり信頼度:約58%)よりも、大当たり信頼度が高くなる。このため、第1大チャンス予告および第2大チャンス予告のいずれか一方が実行されるのではなく、これらの予告演出が複合することを遊技者に期待させることができ、第1大チャンス予告および第2大チャンス予告の相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、第1特別図柄当否判定の結果が大当たりである場合には、この当否判定に対応する図柄の変動表示中において、第1大チャンス予告、第2大チャンス予告、及び金カットインの3種類の予告演出を複合させることが可能である。一方、第1特別図柄当否判定の結果がハズレである場合には、この当否判定に対応する図柄の変動表示中において、上記3種類の予告演出を複合させる予告演出パターンが設定されることはない。すなわち、第1特別図柄当否判定の結果がハズレである場合には、上記3種類の予告演出を複合させる予告演出パターンの選択が制限される。このため、第1大チャンス予告および第2大チャンス予告が同一変動内で複合した場合は、大当たり信頼度が約66%であるのに対して、第1大チャンス予告、第2大チャンス予告、及び金カットインが同一変動内で複合した場合は、これらの予告演出による大当たり信頼度は100%となる。
このため、第1大チャンス予告が発生した場合には、第2大チャンス予告が発生することを期待し、これらの大チャンス予告が発生した場合には、金カットインが発生することを期待するというように、これら3種類の予告演出が複合することを遊技者に期待させることができ、これら3種類の予告演出の相乗効果によって、極めて高い演出効果を得ることが可能である。
[第1カウントダウン演出の具体例]
次に、図76〜図77を参照しつつ、第1カウントダウン演出の具体例について説明する。ここで、図76,77は、第1カウントダウン演出の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示中に、第1表示画面7aに所定の数字を示す第1カウントダウン演出画像を表示して、その第1カウントダウン演出画像が示す数字をカウントダウンさせる第1カウントダウン演出が実行される場合がある。この第1カウントダウン演出が実行された場合は、第1カウントダウン演出の終了に応じて、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する所定の第1示唆演出が実行される。
以下、低確低ベース状態における1回の第1特別図柄の変動表示中に、3回の第1カウントダウン演出が実行される場合を例に、第1カウントダウン演出の具体例について説明する。
図76(A)は、保留アイコン表示領域9cに表示されていた保留アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域9eにシフトされ、この当該アイコンに対応する演出図柄の変動表示が開始された状態が例示されている。この演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば2秒)が経過すると、第1表示画面7aにおける保留アイコン表示領域9cの直上の表示領域に、第1カウントダウン演出に用いられる第1カウントダウン演出画像が表示される(図76(B)参照)。なお、1回目の第1カウントダウン演出が開始されていない状態にあることから、図76(B)には、「待機中」の文字を示す第1カウントダウン演出画像が保留アイコン表示領域9cの直上領域に表示された状態が例示されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、1回の第1特別図柄の変動表示中に複数回の第1カウントダウン演出が実行される場合に、その旨を示唆するために、第1カウントダウン演出の実行が保留されていることを示唆する示唆画像を第2表示画面71aに表示し得る構成が採用されており、図76(B)には、3回の第1カウントダウン演出の実行が保留されていることを示唆すべく、「待機中」の文字を含む3個の示唆画像が第2表示画面71aに表示された状態が例示されている。
1回目の第1カウントダウン演出に係る第1カウントダウン演出画像が表示された後、この1回目の第1カウントダウン演出の開始タイミングになると、「待機中」の文字を示していた第1カウントダウン演出画像が、第1カウントダウン演出の終了に応じて第1示唆演出が実行される直前のタイミングまでの残り時間を示す第1カウントダウン演出画像に変化する(図76(B)及び(C)参照)。なお、ここでは、1回目の第1カウントダウン演出が開始されていることから、図76(B)及び(C)には、第2表示画面71aに表示されていた(1回目の第1カウントダウン演出に対応する)示唆画像が第2表示画面71aから消去される様子が例示されている。
図76(C)には、1回目の第1カウントダウン演出に対応する示唆画像が消去された直後の状態が例示されているが、第2表示画面71aには2個の示唆画像が表示されたままの状態になっていることから、遊技者は、1回目の第1カウントダウン演出が終了した後に、2回の第1カウントダウン演出が行われることを容易に認識することが可能である。
なお、図76(C)には、第1示唆演出が実行される直前のタイミングまでの残り時間が8.51秒であることを示すべく、「8:51」の数字を示す第1カウントダウン演出画像が表示された状態が例示されているが、本実施形態では、この数字が白色で表示される場合と、赤色で表示される場合とがあり、後者の方が前者に比べて大当たり信頼度が高いという特徴がある。
このようにして1回目の第1カウントダウン演出が開始されると、時間の経過に伴って、第1カウントダウン演出画像が示す数字が減少していき、最終的には「0:00」の数字を示す状態となる(図76(D)参照)。そして、ここでは、1回目の第1カウントダウン演出が終了した直後に(第1示唆演出として)上述した擬似連演出が実行されることから、第1カウントダウン演出画像が示す「0:00」の数字が「NEXT」の文字に切り替わり(図76(D)及び(E)参照)、「NEXT」の文字が所定時間(例えば1秒間)表示されると、擬似連演出が実行されるのに先立って、第1カウントダウン演出画像が第1表示画面7aから消去される(図76(E)及び(F)参照)。
次に、第1カウントダウン演出画像が第1表示画面7aから消去されると、図76(F)に例示されるように、左6図柄と、右2図柄と、中7図柄とを同時に擬似停止させる擬似連演出が行われる。そして、擬似1連目の変動演出に続く擬似2連目の変動演出を開始させるべく、擬似2連目の変動演出の開始を示唆する「×2」の文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示された後に、この「×2」の文字が第1表示画面7aの左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図76(F)及び(G)参照)。
擬似2連目の変動演出が開始されると、保留されていた2回目の第1カウントダウン演出が直ちに開始される。このため、図76(F)及び(G)に例示されるように、「8:51」の数字を示す第1カウントダウン演出画像が第1表示画面7aにおける保留アイコン表示領域9cの直上領域に新たに表示されると共に、第2表示画面71aに表示されていた2回目の第1カウントダウン演出に対応する示唆画像が消去される。
このようにして擬似2連目の変動演出の開始に伴って2回目の第1カウントダウン演出が開始されると、第1カウントダウン演出画像が示す数字がカウントダウンされていく。そして、例えば、1図柄でリーチが成立した直後のタイミングで、第1カウントダウン演出画像が示す数字が「0:00」となり(図76(H)参照)、その直後に、第1カウントダウン演出画像が示す「0:00」の数字が「NEXT」の文字に切り替わり(図76(H)及び(I)参照)、この「NEXT」の文字が所定時間(例えば1秒間)表示されると、擬似連演出が実行されるのに先立って、第1カウントダウン演出画像が第1表示画面7aから消去される(図76(I)及び図77(A)参照)。
次に、第1カウントダウン演出画像が第1表示画面7aから消去されると、図77(A)に例示されるように、先に擬似停止していた左1図柄および右1図柄の間に中7図柄を擬似停止させる2回目の擬似連演出が行われる(図77(A)参照)。そして、擬似2連目の変動演出に続く擬似3連目の変動演出を開始させるべく、擬似3連目の変動演出の開始を示唆する「×3」の文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示された後に、この「×3」の文字が第1表示画面7aの左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、3つの図柄列のスクロール表示が再開される(図77(A)及び(B)参照)。
擬似3連目の変動演出が開始されると、保留されていた3回目の第1カウントダウン演出が直ちに開始される。このため、図77(A)及び(B)に例示されるように、「29:71」の数字を示す第1カウントダウン演出画像が保留アイコン表示領域9cの直上領域に新たに表示されると共に、第2表示画面71aに表示されていた3回目の第1カウントダウン演出に対応する示唆画像が消去される。
このようにして擬似3連目の変動演出の開始に伴って3回目の第1カウントダウン演出が開始されると、第1カウントダウン演出画像が示す数字がカウントダウンされていく(図77(C)参照)。この図77(C)には、擬似3連目の変動演出が開始された後に3図柄でリーチが成立して、ノーマルショートリーチ中に3回目の第1カウントダウン演出が実行されている様子が例示されている。
ここで、ノーマルショートリーチ(図67(F)参照)から第1SPリーチ(図67(I)参照)に発展する変動演出パターンが設定されている場合、第1SPリーチ中に第1カウントダウン演出画像が示す数字が「0:00」に到達し(図77(D)参照)、その直後に、第1カウントダウン演出画像が示す「0:00」の数字が「SPSP」の文字に切り替わる(図77(D)及び(E)参照)。そして、この「SPSP」の文字が所定時間(例えば1秒間)表示されると、SPSPリーチへの発展を報知する発展ギミック演出が実行されるのに先立って、第1カウントダウン演出画像が第1表示画面7aから消去される(図77(E)及び(F)参照)。そして、図67(L)や図69(F)に基づいて上述した発展ギミック演出が実行され(図77(F)参照)、SPSPリーチに発展すると、その序盤でタイトル表示が行われる(図77(G)参照)。この図77(G)には、自キャラが敵キャラXとバトルするSPSPリーチ(Xバトル)に発展することを示唆するタイトル表示が行われている様子が例示されている。このようにしてSPSPリーチに発展すると、その終盤に掛けて、カットイン(図77(I)参照)を発生させるための第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図77(H)参照)。なお、この第1演出ボタン操作促進演出やカットインについては、図69(I)や図70(A)〜(C)に基づいて上述した通りである。
(第1カウントダウン演出の特徴)
図78は、第1カウントダウン演出の特徴を説明するための説明図である。図78(A)に例示されるように、第1カウントダウン演出画像が示す数字が「0:00」に到達すると、その直後に、「0:00」の数字が擬似連演出の実行を示唆する「NEXT」の文字に切り替わる場合と、「0:00」の数字がSPSPリーチへの発展を示唆する「SPSP」の文字に切り替わる場合と、「0:00」の数字がSPSPリーチのXバトルへの発展を示唆する「最終バトル」の文字に切り替わる場合とがある。
図78(A)に例示されるように、「0:00」の数字が「NEXT」の文字に切り替わる第1カウントダウン演出が実行された場合、その大当たり信頼度は約6%である。また、「0:00」の数字が「SPSP」の文字に切り替わる第1カウントダウン演出が実行された場合、その大当たり信頼度は約30%である。また、「0:00」の数字が「最終バトル」の文字に切り替わる第1カウントダウン演出が実行された場合、その大当たり信頼度は約55%である。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、擬似連演出の実行を示唆する第1カウントダウン演出が実行される場合と、SPSPリーチへの発展を示唆する第1カウントダウン演出が実行される場合と、SPSPリーチのXバトルへの発展を示唆する第1カウントダウン演出が実行される場合とがあり、3つ目の第1カウントダウン演出が実行される場合が最も大当たり信頼度が高く、2つ目の第1カウントダウン演出が実行される場合が次に大当たり信頼度が高い。このため、遊技者は、第1カウントダウン演出画像が示す数字が「0:00」に到達した直後に、「最終バトル」や「SPSP」の文字が表示されることを期待しながら、遊技を楽しむことができる。
これらの「NEXT」の文字、「SPSP」の文字、「最終バトル」の文字が表示されるタイミングは特に限定されるものではないが、「NEXT」の文字は、例えば、リーチ前擬似連が実行される直前のタイミングや、リーチ後擬似連が実行される直前のタイミングで表示される。また、「SPSP」の文字は、例えば、発展ギミック演出が実行される直前のタイミングや、ノーマルロングリーチの終盤、第1SPリーチの終盤、第2SPリーチの終盤といった様々なタイミングで表示され得る。また、「最終バトル」の文字は、例えば、発展ギミック演出が行われてからSPSPリーチに発展するまでの間に表示され得る。
なお、ここまで、他の予告演出の実行を示唆する第1カウントダウン演出について説明したが、第1カウントダウン演出画像が示す「0:00」の数字が、「好機」や「激アツ」といった、大当たり遊技が実行される可能性があって、その可能性がどの程度であるかを示す文字に変化する第1カウントダウン演出が行われる場合もある。最終的に「好機」の文字を表示する第1カウントダウン演出の大当たり信頼度は約8%であり、最終的に「激アツ」の文字を表示する第1カウントダウン演出の大当たり信頼度は約71%である。そして、これらの文字は、例えば、発展ギミック演出(図67(L)参照)が実行される直前のタイミングや、SPSPリーチ中の所定のタイミングで表示される。このため、遊技者は、これらのタイミングで「好機」ではなく「激アツ」の文字が表示されることを期待しながら遊技を楽しむことが可能である。
また、図78(B)に例示されるように、本実施形態の遊技機1では、低確低ベース状態における第1特別図柄の1回の変動表示中に、第1カウントダウン演出が1回実行される場合と、第1カウントダウン演出が2回実行される場合と、図76〜図77に基づいて上述したように第1カウントダウン演出が3回実行される場合とがある。そして、同一変動内で第1カウントダウン演出が1回実行された場合の大当たり信頼度は約7%であり、同一変動内で第1カウントダウン演出が2回実行された場合の大当たり信頼度は約14%であり、同一変動内で第1カウントダウン演出が3回実行された場合の大当たり信頼度は約65%である。加えて、同一変動内で第1カウントダウン演出が3回実行された場合には、4種類のSPSPリーチの中で大当たり信頼度が最も高いXバトルへの発展が濃厚になるという特徴がある。
このため、遊技者は、第1カウントダウン演出が発生した場合に、同一変動内で更に2回の第1カウントダウン演出が発生することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、図76に基づいて上述したように、第1カウントダウン演出の実行が保留されていることを示唆する示唆画像を第2表示画面71aに表示することによって、第1カウントダウン演出が直ちに実行されずにストックされる場合があり、同時に2個の第1カウントダウン演出がストックされた場合の大当たり信頼度は約20%であり、同時に3個の第1カウントダウン演出がストックされた場合(図76(B)参照)の大当たり信頼度は約69%である。そして、同時に3個の第1カウントダウン演出がストックされた場合には、同一変動内で3回の第1カウントダウン演出が実行されることになることから、この場合にもXバトルへの発展が濃厚になる。
(第1カウントダウン演出に関する変形例)
なお、第1カウントダウン演出に関して、以下のような構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、第1カウントダウン演出の実行が保留されている場合に、その旨を示唆する示唆画像を第2表示画面71aに表示する場合を例に説明したが、他の実施形態では、この示唆画像を第1表示画面7aに表示してもよい。この場合、例えば、第1表示画面7aにおける当該アイコン表示領域9eの上方の領域に示唆画像を表示するといった構成を採用することが考えられる。
また、図76(B)及び(C)では、1回目の第1カウントダウン演出に関して、「待機中」の文字を示す第1カウントダウン演出画像を表示し、その後に「待機中」の文字を「8:51」の数字に切り替えてから第1カウントダウン演出を開始する場合を例に説明したが、「待機中」の文字を表示しないようにして、第1カウントダウン演出画像を表示したら第1カウントダウン演出を直ちに開始するようにしてもよい。
また、図76,77では、2回目以降の第1カウントダウン演出に関しては、その実行を保留させない(「待機中」の文字を表示しない)場合を例に説明したが、2回目以降の第1カウントダウン演出に関しても、1回目の第1カウントダウン演出と同様に、第1カウントダウン演出の実行を保留し得る構成を採用してもよい。
[第2カウントダウン演出の第1の具体例]
次に、図79を参照しつつ、第2カウントダウン演出の第1の具体例について説明する。ここで、図79は、第2カウントダウン演出の第1の具体例を示す画面図である。
本実施形態の遊技機1では、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示中に、第1表示画面7aに所定の数字を示す第2カウントダウン演出画像(図79(B)参照)を表示して、その第2カウントダウン演出画像が示す数字をカウントダウンさせる第2カウントダウン演出が実行される場合がある。この第2カウントダウン演出が実行された場合は、第2カウントダウン演出の終了に応じて、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する所定の第2示唆演出が実行される。
図79(A)は、保留アイコン表示領域9cに表示されていた保留アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域9eにシフトされ、この当該アイコンに対応する演出図柄の変動表示が開始された状態が例示されている。この演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば2秒)が経過すると、第1表示画面7aの中央領域に第2カウントダウン演出に用いられる第2カウントダウン演出画像が表示される(図79(B)参照)。図79(B)には、第2カウントダウン演出が示す数字の初期値として大きな赤色の「5」の数字が表示された状態が例示されている。
このようにして第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が表示されると、第2カウントダウン演出画像が示す数字が4→3→2→1の順に「1」ずつ減少していき、最終的には「1」の数字を示す状態となる(図79(C)参照)。そして、この「1」の数字を示す第2カウントダウン演出画像が表示されてから約1秒が経過すると、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図79(D)参照)。この第1演出ボタン操作促進演出の有効期間が始まると、図79(D)に例示されるように、第1演出ボタン63aを模した第1演出ボタン画像と、この有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
これに対して、第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを操作すると、このボタン操作に応じた操作対応演出として、擬似2連目の変動演出が開始されることを示唆する「×2」の文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示されると共に、後述する嵐モードへと演出モードが移行したことを示唆する「嵐モード」の文字が第3表示画面72aに表示される(図79(E)参照)。そして、図79(F)に例示されるように、この「×2」の文字が第1表示画面7aの左上方の領域に小さく表示され、これに伴い、3つの図柄列のスクロール表示が再開されて、擬似2連目の変動演出が開始されることになる。
なお、この第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されなかった場合には、この有効期間が終了するタイミングで、有効期間中に第1演出ボタン63aが操作された場合と同じ演出(図79(E)に例示される操作対応演出)が行われる。
[第2カウントダウン演出の第2の具体例]
次に、図80を参照しつつ、第2カウントダウン演出の第2の具体例について説明する。ここで、図80は、第2カウントダウン演出の第2の具体例を示す画面図である。図80(A)は、保留アイコン表示領域9cに表示されていた保留アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域9eにシフトされ、この当該アイコンに対応する演出図柄の変動表示が開始された状態が例示されている。この演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば15秒)が経過すると、第1表示画面7aの中央領域に第2カウントダウン演出に用いられる第2カウントダウン演出画像が表示される(図80(B)参照)。なお、第2カウントダウン演出画像が示す数字の初期値は「5」に固定されており、図80(B)には、図79(B)と同様に、大きな赤色の「5」の数字を示す第2カウントダウン演出画像が表示された状態が例示されている。
このようにして第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が表示されると、図79に基づいて上述した第1の具体例と同様に、第2カウントダウン演出画像が示す数字が「1」つ減少していき、最終的には「1」の数字を示す状態となる(図80(C)参照)。そして、この「1」の数字を示す第2カウントダウン演出画像が表示されてから約1秒が経過すると、図79(D)と同様の第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図80(D)参照)。
これに対して、第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを操作すると、このボタン操作に応じた操作対応演出として、第2カウントダウン演出が再び実行されることを示唆する赤色の「5」の数字を示す第2カウントダウン演出画像が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示される(図80(E)参照)。このように、第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が表示されると、2回目の第2カウントダウン演出が行われることになる(図80(E)〜(F)参照)。
その後、2回目の第2カウントダウン演出が進行して、第2カウントダウン演出画像が示す数字が「1」になると、その直後に、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す2回目の第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図80(G)参照)。
これに対して、2回目の第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを操作すると、操作対応演出として、発展先選択演出が実行されることを示唆する「ルーレットチャンス」の文字が第1表示画面7aの中央領域に表示され(図80(H)参照)、図69(D)に基づいて上述したのと同様の発展先選択演出が行われる(図80(I)参照)。
なお、この第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されなかった場合には、この有効期間が終了するタイミングで、有効期間中に第1演出ボタン63aが操作された場合と同じ演出(図80(H)に例示される操作対応演出)が行われる。
[カウントダウン演出の比較]
次に、図81を参照しつつ、ランクアップ演出のカウントダウン演出(図74(D)〜(G)参照)、第1カウントダウン演出(図76,77参照)、及び第2カウントダウン演出(図79,80参照)の一致点・相違点について説明する。ここで、図81は、各種カウントダウン演出の特徴を説明するための説明図である。
ランクアップ演出のカウントダウン演出と、第1カウントダウン演出と、第2カウントダウン演出とを比較した場合、以下のことが言える。すなわち、図81に例示されるように、ランクアップ演出のカウントダウン演出では、第1大チャンス予告が実行される直前のタイミングまでの残り時間を示す数字(カウントダウン演出画像)が当該アイコン表示領域9eの直上領域に表示される(図74(D)参照)。これに対して、第1カウントダウン演出では、第1示唆演出が実行される直前のタイミングまでの残り時間を示す数字(第1カウントダウン演出画像)が保留アイコン表示領域9cの直上領域に表示される(図76(C)参照)。一方、第2カウントダウン演出では、第2示唆演出が実行される直前のタイミングまでの残り時間を示す数字(第2カウントダウン演出画像)が第1表示画面7aの中央領域に表示される(図79(B)参照)。このように、ランクアップ演出のカウントダウン演出と、第1カウントダウン演出と、第2カウントダウン演出とを比較した場合、それぞれのカウントダウン演出画像が表示される表示領域が互いに異なっているという特徴がある。
また、各カウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字の桁数については、以下のことが言える。すなわち、図81に例示されるように、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字は1桁の数字である(図74(D)〜(G)参照)。これに対して、第1カウントダウン演出に係る第1カウントダウン演出画像が示す数字は、3桁または4桁の数字である(図76(C)、図77(B)参照)。一方、第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が示す数字は、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字と同様に、1桁の数字である(図79(B)参照)。このように、各カウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字を比較した場合、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字と、第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が示す数字は、いずれも1桁の数字であるのに対して、第1カウントダウン演出に係る第1カウントダウン演出画像が示す数字のみ、桁数が異なっている。
また、各カウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字の数字色については、以下のことが言える。すなわち、図81に例示されるように、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字の数字色は白色である(図74(D)参照)。これに対して、第1カウントダウン演出に係る第1カウントダウン演出画像が示す数字の数字色は、黄色または赤色である(図76(C)参照)。一方、第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が示す数字の数字色は、第1カウントダウン演出画像が示す数字の一方の数字色と同じ赤色である(図79(B)参照)。
また、各カウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字の大きさについては、以下のことが言える。すなわち、図81に例示されるように、第1カウントダウン演出画像が示す数字(図76(B)参照)が最も小さく、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字(図74(D)参照)の大きさは中程度であり、第2カウントダウン演出画像が示す数字(図79(B)参照)が最も大きいという特徴がある。
また、各カウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字の初期値については、以下のことが言える。すなわち、図81に例示されるように、第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が示す数字は、その初期値が「5」に固定されている(図79(B)、図80(B)、図80(E)参照)。これに対して、第1カウントダウン演出に係る第1カウントダウン演出画像が示す数字は、その初期値が可変である(図76(C)、図77(B)参照)。また、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字も、その初期値が可変である。
また、各カウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字のカウントダウン速度については、以下のことが言える。すなわち、図81に例示されるように、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像が示す数字は、1秒間に「1」ずつ減少していき、そのカウントダウン速度は不変である。また、第1カウントダウン演出に係る第1カウントダウン演出画像が示す数字も、1秒間に「1」ずつ減少していき、そのカウントダウン速度は不変である。一方、第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が示す数字は、例えば、1.3秒掛けて「1」減少したり、0.7秒掛けて「1」減少したりする場合があり、そのカウントダウン速度は可変である。
また、各カウントダウン演出のカウントダウン演出をストックするストック機能については、以下のことが言える。すなわち、第1カウントダウン演出は、同一変動内で2回実行されたり、同一変動内で3回実行されたりする場合があり、第1カウントダウン演出には、第1カウントダウン演出の実行を保留して第1カウントダウン演出をストックする機能がある(図76(C)参照)。一方、ランクアップ演出のカウントダウン演出や、第2カウントダウン演出には、カウントダウン演出の実行を保留してカウントダウン演出をストックする機能は無い。
(各カウントダウン演出による作用効果)
本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、上記3種類のカウントダウン演出を比較した場合に、それぞれのカウントダウン演出画像が互いに異なる表示領域に表示され、且つ、カウントダウン演出が終了した場合に互いに異なる示唆演出が実行され得る。このため、カウントダウン演出画像の表示領域が1つである場合や、カウントダウン演出の終了に応じて実行される演出が1種類である場合に比べて、演出のバリエーションが豊富になり、結果として、興趣性が高い演出を実行可能である。
また、本実施形態によれば、各カウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像の表示態様(例えば、表示位置、桁数、数字色、数字の大きさ)が互いに異なるので、例えば、上記3種類のカウントダウン演出のいずれか2つのカウントダウン演出が同時に実行されるような場合であっても、遊技者は、これらのカウントダウン演出を明確に識別することが可能である。このため、2種類のカウントダウン演出が同時に実行されていることを遊技者が認識できていないことが原因で本来の演出効果が得られないといった問題が生じるのを容易に抑制することが可能である。
また、本実施形態によれば、ランクアップ演出のカウントダウン演出に係るカウントダウン演出画像(又は第1カウントダウン演出に係る第1カウントダウン演出画像)が示す数字をカウントダウンさせる速度と、第2カウントダウン演出に係る第2カウントダウン演出画像が示す数字をカウントダウンさせる速度とが互いに異なっている。このため、カウントダウン演出が何度も行われることによって演出が単調になってしまい、結果として演出の興趣性が低下してしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
[演出モードについて]
次に、図82を参照しつつ、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示中の演出モードについて説明する。ここで、図82は、低確低ベース状態における演出モードについて説明するための説明図である。
図82に例示されるように、低確低ベース状態での第1特別図柄の変動表示中における演出モードとして、通常モード、嵐モード、大嵐モード、レスキューゾーン、大チャンス演出発生ゾーンを含む複数の演出モードが用意されている。これらの演出モードは、例えば、第1表示画面7aに表示される背景画像、第1表示画面7aに表示されるキャラクタの種類、スピーカ67から出力される変動演出音等が互いに異なっている。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、通常は、低確低ベース状態における第1特別図柄および演出図柄の変動表示中において、通常モードにて演出が実行される。第1特別図柄当否判定が行われると、上述したように、変動演出パターンを設定する図52のステップS4505の処理や、予告演出パターンを設定する図52のステップS4506の処理が行われる。そして、今回の第1特別図柄当否判定の結果や、これらの処理の結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に演出モードを通常モードから他の演出モードに移行させるモード移行演出を行うか否かや、モード移行演出を行う場合にどの演出モードに演出モードを移行させるか等が併せて決定される。そして、これらの演出モードに係る決定結果に基づいて、第1特別図柄および演出図柄の変動表示中における演出モードが制御される。
通常モード、嵐モード、大嵐モード、レスキューゾーン、及び大チャンス演出発生ゾーンには、以下のような特徴がある。すなわち、通常モードは、基本となる演出モードであって、大当たりの可能性があることを示唆しない通常の演出モードである。これに対して、嵐モードは、通常モードとは演出態様を異ならせることによって、通常モードよりも当たり報知演出が実行される可能性が高いことを示唆する演出モードであって、その大当たり信頼度は約15%に設定されている。この嵐モードは、図79(E)に例示したように、擬似連演出の実行に伴って移行する演出モードである。
なお、図79(E)には、擬似1連目の変動演出の終盤で行われる擬似連演出の実行に伴って演出モードが通常モードから嵐モードに移行する様子が例示されているが、擬似2連目の変動演出の終盤までは通常モードの演出が実行され、擬似2連目の変動演出の終盤で行われる擬似連演出の実行に伴って演出モードが通常モードから嵐モードに移行する場合もある。
また、嵐モードからは、嵐モードよりも大当たり信頼度が高い(嵐モードの)上位モードである大嵐モードに移行する場合があるという特徴がある。具体的には、例えば、擬似1連目の変動演出の終盤で(擬似2連目への発展を示唆する)1回目の擬似連演出が実行されるのに伴って、演出モードが通常モードから嵐モードに移行し、擬似2連目の変動演出の終盤で(擬似3連目への発展を示唆する)2回目の擬似連演出が実行されるのに伴って、演出モードが嵐モードから大嵐モードに移行する移行パターンが一例として挙げられる。
この大嵐モードは、通常モードよりも当たり報知演出が実行される可能性が高いことを示唆する演出モードであって、その大当たり信頼度は約50%に設定されている。この大嵐モードは、嵐モードと同様に、擬似連演出の実行が移行契機となる演出モードであって、上記のように、嵐モードから移行する場合の他に、通常モードから嵐モードを経由せずに直接大嵐モードに移行する移行パターンもある。具体的には、擬似1連目の変動演出の終盤で(擬似2連目への発展を示唆する)1回目の擬似連演出が実行されるのに伴って、演出モードが通常モードから大嵐モードに移行する移行パターンと、擬似2連目の変動演出の終盤で(擬似3連目への発展を示唆する)2回目の擬似連演出が実行されるのに伴って、演出モードが通常モードから大嵐モードに移行する移行パターンとがある。
レスキューゾーンは、通常モードよりも当たり報知演出が実行される可能性が高いことを示唆する演出モードであって、その大当たり信頼度は約25%に設定されている。このレスキューゾーンには、擬似1連目の変動演出の終盤で(擬似2連目への発展を示唆する)1回目の擬似連演出が実行されるのに伴って通常モードから移行する移行パターン、擬似2連目の変動演出の終盤で(擬似3連目への発展を示唆する)2回目の擬似連演出が実行されるのに伴って通常モードから移行する移行パターン、第1SPリーチ中(又は第2SPリーチ中)にレスキューゾーンに対応する特殊図柄が第1表示画面7aに表示されたことを契機として通常モードから移行する移行パターン等が用意されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、大嵐モード中に上記の特殊図柄が第1表示画面7aに表示されて、この特殊図柄の表示を契機としてレスキューゾーンに移行する移行パターンも用意されている。なお、このレスキューゾーンには、嵐モードに対する大嵐モードのように、レスキューゾーンの上位モードとなる演出モードは用意されておらず、第3表示画面72aに表示される演出画像の表示態様によって、大当たり信頼度が変化するという特徴がある。具体的には、レスキューモードに移行すると、敵キャラとバトルする自キャラを応援する味方キャラが第3表示画面72aに表示されるが、この味方キャラの背景画像が赤色である場合は大当たり信頼度が約23%であり、味方キャラの背景画像が金色である場合は大当たり信頼度が約50%となる。
このため、遊技者は、第1表示画面7aで行われるレスキューゾーンの演出に加えて、第3表示画面72aに表示される味方キャラの背景画像にも注目しながら、レスキューモードの演出を楽しむことが可能である。
大チャンス演出発生ゾーンは、通常モードよりも当たり報知演出が実行される可能性が高いことを示唆する演出モードであって、その大当たり信頼度は約48%に設定されている。この大チャンス演出発生ゾーンに突入した場合には、その後に必ずSPSPリーチに発展するという特徴がある。言い換えれば、大当たり信頼度が相対的に低い他のリーチ演出からSPSPリーチに発展する変動演出パターンが設定されている場合に限り、演出モードが大チャンス演出発生ゾーンに移行し得るという特徴がある。
また、大チャンス演出発生ゾーンは、上述した第2大チャンス予告(図67(M)参照)が実行されることを示唆可能な大チャンス演出発生ゾーンに専用の段階演出が実行される演出モードであり、段階演出の段階が上限のレベルMAXに到達した場合には、その後に(必ず)第2大チャンス予告が実行されるという特徴がある。このため、大チャンス発生ゾーンに演出モードが移行した場合に、遊技者は、段階演出の段階がレベルMAXに到達することを期待しながら、段階演出を楽しむことができる。なお、この段階演出の具体例については、図83,84に基づいて後に詳述する。
また、大チャンス演出発生ゾーンには、段階演出の途中で、枠ランプ66を金色に発光させると共に、スピーカ67から所定の効果音を出力する枠フラッシュが発生した場合にも、段階演出が終了した後に(必ず)第2大チャンス予告が発生するという特徴がある。
すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機1では、大チャンス演出発生ゾーンに移行し、後に第2大チャンス演出が実行される場合には、最終的にレベルMAXに到達する段階演出か、段階演出の途中で枠フラッシュ<金>が発生する演出のどちらかが実行される。
また、大チャンス演出発生ゾーンの段階演出が行われているときには、ポイントの溜まり具合を示す5桁の数字が表示され、この数字の5桁目と4桁目が最終的に同じ数字を示す状態となった場合には、その後に(必ず)当たり報知演出が実行されるという特徴がある。
[大チャンス演出発生ゾーンの演出の具体例]
続いて、図83,84を参照しつつ、大チャンス演出発生ゾーンの演出の具体例について説明する。ここで、図83,84は、大チャンス演出発生ゾーンに係る演出の具体例を示す画面図である。
図83(A)は、保留アイコン表示領域9cに表示されていた保留アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域9eにシフトされ、この当該アイコンに対応する演出図柄の変動表示が開始された状態が例示されている。この演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば10秒)が経過すると、左列および右列に同一の演出図柄が擬似停止して、リーチが成立する(図83(B)参照)。その後、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図83(C)参照)。この第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中には、図83(C)に例示されるように、第1演出ボタン63aを模した第1演出ボタン画像と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、第1演出ボタン63aに対して遊技者が行う操作の内容を示す「押せ!」の文字とが表示される。
これに対して、第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを操作すると、その操作に応じた操作対応演出として、大チャンス演出発生ゾーンに突入することを報知する「大チャンス演出発生ゾーン」の文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示される(図83(D)参照)。なお、大チャンス演出発生ゾーンに突入した場合には、図82に基づいて上述したように、その後にSPSPリーチに必ず発展することから、保留アイコンや保留アイコン表示領域9cを構成する演出画像が第1表示画面7aから消去される(図83(C)及び(D)参照)。
次に、大チャンス演出発生ゾーン中に遊技者が行うべきミッションの内容を示す「ボタン長押しでレベルMAXを目指せ!」という説明文を第1表示画面7aに表示する説明演出が行われる(図83(E)参照)。そして、大チャンス演出発生ゾーンにおける1回目の長押し演出が行われる(図83(F)参照)。この1回目の長押し演出の有効期間が始まると、第3表示画面72aには、自キャラのレベルがレベル1であることを示すレベル1画像と、自キャラのレベルがレベル2であることを示すレベル2画像と、自キャラのレベルがレベル3であることを示すレベル3画像と、自キャラのレベルがレベルMAXであることを示すレベルMAX画像とが表示され、1回目の長押し演出の開始時には、自キャラのレベルが初期値のレベル1であることから、図83(F)に例示されるように、レベル1画像がハイライト表示される。
また、1回目の長押し演出の有効期間中には、図83(F)に例示されるように、第1演出ボタン63aを模した第1演出ボタン画像と、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージと、第1演出ボタン63aに対して遊技者が行うべき操作の内容を示す「長押し!」の文字と、第1演出ボタン63aの操作に応じて増加していく5桁の数字から構成されるポイント画像とが表示される。なお、図83(F)には、1回目の長押し演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを長押しして、この長押しによって撃破した敵機の数に応じてポイントが138ポイント溜まった状態が例示されている。また、大チャンス演出発生ゾーンに移行していることを示唆すべく、「大チャンス演出発生ゾーン」の文字が第1表示画面7aの左上方の領域に小さく表示される(図83(F)参照)。
なお、遊技者による第1演出ボタン63aの長押しによって増加していくポイント画像が示す数値と、レベル1画像〜レベルMAX画像とには、以下のような関係性がある。すなわち、ポイント画像が示す数字が「0」〜「25000」の間にあるときにはレベル1画像がハイライト表示され、ポイント画像が示す数字が「25001」〜「50000」の間にあるときにはレベル2画像がハイライト表示され、ポイント画像が示す数字が「50001」〜「75000」の間にあるときにはレベル3画像がハイライト表示され、ポイント画像が示す数字が「75001」〜「99999」の間にあるときにはレベルMAX画像がハイライト表示されるという関係性がある。
次に、1回目の長押し演出の有効期間が終了すると、この有効期間中における遊技者の長押し操作に対する結果を報知する結果演出が行われる(図83(G)参照)。具体的には、1回目の長押し演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを長押しした結果として、ポイント画像が示す数字が「38000」に達しており、この数字がレベル2に対応する「25001」〜「50000」の間の値となっていることから、レベル2に到達したことを報知すべく、「レベル2到達!」という文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示される(図83(G)参照)。
このようにして、1回目の長押し演出に対する結果演出が行われると、2回目の長押し演出が行われる(図83(H)参照)。この2回目の長押し演出の有効期間中には、1回目の長押し演出の有効期間中と共通する演出表示が行われるが、ここでは、2回目の長押し演出の有効期間中における第1演出ボタン63aの更なる長押しによってポイント画像が示す数字が「39138」に達している点と、1回目の長押し演出に対する第1演出ボタン63aの長押しに応じて自キャラのレベルがレベル2に到達しているので、レベル1画像に代えてレベル2画像がハイライト表示されている点で、1回目の長押し演出の有効期間中とは異なる演出表示が行われている(図83(F)及び(H)参照)。
次に、2回目の長押し演出の有効期間が終了すると、この有効期間中における遊技者の長押し操作に対する結果を報知する結果演出が行われる(図83(I)参照)。具体的には、2回目の長押し演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを長押しした結果として、ポイント画像が示す数字が「64000」に達しており、この数字がレベル3に対応する「50001」〜「75000」の間の値となっていることから、レベル3に到達したことを報知すべく、「レベル3到達!」という文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示される(図83(I)参照)。
このようにして、2回目の長押し演出に対する結果演出が行われると、3回目の長押し演出が行われる(図84(A)参照)。この3回目の長押し演出の有効期間中には、2回目の長押し演出の有効期間中と共通する演出表示が行われるが、ここでは、3回目の長押し演出の有効期間中における第1演出ボタン63aの更なる長押しによってポイント画像が示す数字が「76328」に達している点と、2回目の長押し演出に対する第1演出ボタン63aの長押しに応じて自キャラのレベルがレベル3に到達しているので、レベル2画像に代えてレベル3画像がハイライト表示されている点で、2回目の長押し演出の有効期間中とは異なる演出表示が行われている(図83(H)及び図84(A)参照)。
次に、3回目の長押し演出の有効期間が終了すると、この有効期間中における遊技者の長押し操作に対する結果を報知する結果演出が行われる(図84(B)参照)。具体的には、3回目の長押し演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを長押しした結果として、ポイント画像が示す数字が「76328」に達しており、この数字がレベルMAXに対応する「75001」〜「99999」の間の値となっていることから、レベルMAXに到達したことを報知すべく、「レベルMAX到達!」という文字が第1表示画面7aの中央領域に大きく表示される(図84(B)参照)。
このようにして、3回目の長押し演出に対する結果演出が行われると、4回目の長押し演出が行われる(図84(C)参照)。この4回目の長押し演出の有効期間中には、3回目の長押し演出の有効期間中と共通する演出表示が行われるが、ここでは、4回目の長押し演出の有効期間中における第1演出ボタン63aの更なる長押しによってポイント画像が示す数字が「99641」に達している点と、3回目の長押し演出に対する第1演出ボタン63aの長押しに応じて自キャラのレベルがレベルMAXに到達しているので、レベル3画像に代えてレベルMAX画像がハイライト表示されている点で、3回目の長押し演出の有効期間中とは異なる演出表示が行われている(図84(A)及び(C)参照)。
次に、4回目の長押し演出の有効期間が終了すると、この時点でポイント画像が示す数字の5桁目および4桁目が同じ数値を示しているので(図84(C)参照)、この時点で大当たり濃厚となっている。
なお、4回目の長押し演出の有効期間中に、自キャラのレベルがレベルMAXに到達しており、レベルMAX画像がハイライト表示されることによって、第2大チャンス予告が発生することが示唆されているので、4回目の長押し演出の有効期間が終了したタイミングで、図69(F)に基づいて上述した発展ギミック演出が行われる(図84(D)参照)。そして、自キャラのレベルがレベルMAXに到達しているので、発展ギミック演出に続いて、図69(G)に基づいて上述した第2大チャンス予告が実行される(図84(E)参照)。
その後、SPSPリーチの序盤では、SPSPリーチに発展したことを報知するタイトル表示が行われ(図84(F)参照)、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、図84(H)のカットインを発生させるための第1演出ボタン操作促進演出(図84(G)参照)が行われる。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、大チャンス演出発生ゾーンの演出として、4段階を上限として4段階以下のいずれかの段階まで段階的に発展可能な段階演出が実行され、上限の4段階まで発展する(自キャラのレベルがレベルMAXに到達する)段階演出を実行することによって、その後に第2大チャンス予告が実行されることを予告することが可能である。なお、後に第2大チャンス予告が実行される場合には、上限の4段階まで発展して終了する段階演出が実行される一方で、後に第2大チャンス予告が実行されない場合には、4段階未満の段階まで発展して終了する段階演出が実行されることになる。
なお、この大チャンス演出発生ゾーンは、約48%と大当たり信頼度が極めて高い演出モードであることから、遊技者は、最終的に4段階未満の段階までしか発展しない段階演出が行われたとしても、当たり報知演出が実行されることに対する期待感を低下させることなく、遊技を楽しむことが可能である。
(大チャンス演出発生ゾーンの演出による作用効果)
本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、大チャンス演出発生ゾーンが、通常モードよりも当たり報知演出が実行される可能性が高いことを示唆する演出モードであり、また、大チャンス演出発生ゾーンで行われる段階演出によって、第2大チャンス予告が実行されることが予告される場合がある。このため、大チャンス演出発生ゾーンでの演出を実行することによって、単に大当たりに対する遊技者の期待感を高めるだけでなく、第2大チャンス予告が発生することに対する期待感も高めることが可能であり、結果として、高い演出効果を得ることが可能である。
また、本実施形態によれば、大チャンス演出発生ゾーン中に第4段階まで発展して終了する段階演出が実行されると、第2大チャンス予告が(必ず)実行される。このため、第2大チャンス予告が実行されることを期待する遊技者に対して、段階演出が第4段階まで発展することを期待させることができ、段階演出および第2大チャンス予告の相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
[群予告について]
本実施形態のパチンコ遊技機1は、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示中に、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する可能性示唆演出として、「群予告」と呼ばれる予告演出が実行される場合がある。この群予告は、複数のキャラクタが第1表示画面7a上を所定方向に移動する移動演出であり、この移動演出に伴って、複数のキャラクタの移動を演出する所定の演出音がスピーカ67から出力される。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1は、上記の群予告として、多数の第1キャラクタが第1表示画面7a上を左方向に移動する第1群予告(図85参照)と、多数の第2キャラクタが第1表示画面7a上を右方向に移動する第2群予告(図87参照)とを実行可能である。
<第1群予告の具体例>
以下、図85を参照しつつ、第1群予告の具体例について説明する。ここで、図85は、第1群予告の具体例を示す画面図である。図85(A)には、第1表示画面7aにおける当該アイコン表示領域9eに表示色が緑色である当該アイコン(緑アイコン)が表示された状態で、緑アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中に2回目の擬似連演出(リーチ前擬似連)が実行されて、擬似3連目の変動演出が開始された直後の状態が例示されている。このように、擬似3連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、先ずは左列に左図柄(例えば3図柄)が擬似停止し(図85(B)参照)、続いて左図柄と同じ右図柄(例えば3図柄)が擬似停止してリーチが成立する(図85(C)参照)。
そして、このようにしてリーチが成立した直後に、第1群予告が行われる(図85(D)〜(F)、図85(G)〜(I)参照)。具体的には、多数の第1キャラクタが第1表示画面7aの右端から出現して左端へと走り去る様子を表す演出表示が行われると共に、複数の第1キャラクタの移動を演出する第1群予告音がスピーカ67から出力される。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、図85(D)〜(F)に例示されるように、第1群予告が開始されてから終了するまでの間に当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われない場合と、図85(G)〜(I)に例示されるように、第1群予告が開始されてから終了するまでの間に当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われる場合とがある。言い換えれば、第1群予告中に、当該アイコンの表示態様が変化しない場合と変化する場合とがある。
<アイコン変化演出について>
上述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1は、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中といった特別図柄当否判定および特別図柄の変動表示を直ちに開始できない状況で第1始動口20に遊技球が入賞した場合に、第1特別図柄当否判定の権利が所定数(本実施形態では4つ)を上限として保留される。そして、このようにして第1特別図柄当否判定の権利が保留された場合、保留アイコン表示領域9cには、第1特別図柄当否判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。図85の各画面図には、第1特別図柄当否判定の保留数が「1」であることを示唆するために、保留アイコン表示領域9cに1つの保留アイコンが表示された状態が例示されている。
ところで、保留アイコンは、通常は白色で且つ円形の保留アイコンとして表示される(例えば図85(A)参照)。これに対して、保留アイコン表示領域9cに保留アイコンが表示されているときに、その保留アイコンの表示態様(例えば、保留アイコンの色および形状の両方或いはいずれか一方)が変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。
図86には、保留アイコンや当該アイコンがなり得るアイコンの種別、アイコンの表示態様、各アイコンの大当たり信頼度が例示されている。保留アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われた場合、例えば、白色の保留アイコン(白アイコン)が、青色の保留アイコン(青アイコン)、緑色の保留アイコン(緑アイコン)、赤色の保留アイコン(赤アイコン)、金色の保留アイコン(金アイコン)、虹色の保留アイコン(虹アイコン)といった大当たり信頼度を示唆する表示色の保留アイコンに変化する。本実施形態では、白アイコンは大当たり信頼度を示唆しておらず、青アイコンの大当たり信頼度が約1%に設定され、緑アイコンの大当たり信頼度が約5%に設定され、赤アイコンの大当たり信頼度が約30%に設定され、金アイコンの大当たり信頼度が約75%に設定され、虹アイコンの大当たり信頼度が100%に設定されている。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、アイコン変化演出を実行すると決定された1の保留アイコンを対象として、その保留アイコンの表示態様を変化させるアイコン変化演出が1回だけ行われる場合の他に、その保留アイコンの表示態様を変化させるアイコン変化演出が複数回行われる場合がある。具体的には、例えば、アイコン変化演出の対象である1の保留アイコンが保留アイコン表示領域9cに表示されている場合に、その保留アイコンが白アイコンから青アイコンに変化するアイコン変化演出が行われ、その後に、その保留アイコンが青アイコンから赤アイコンに変化するというように、1の保留アイコンを対象として複数回のアイコン変化演出が行われる場合がある。また、保留アイコンが当初から白アイコン以外のアイコン(例えば青アイコン)として表示され始める場合や、その白アイコン以外のアイコンとして表示され始めた保留アイコンを対象として1または複数回のアイコン変化演出が行われる場合もある。
また、保留アイコン表示領域9cから当該アイコン表示領域9eにシフトした保留アイコンが当該アイコンとして当該アイコン表示領域9eに表示されているときに、その当該アイコンの表示態様が変化するアイコン変化演出が1または複数回行われる場合もある。ここで、アイコン変化演出に関して保留アイコンと当該アイコンとを比較した場合、両者には以下のような一致点・相違点がある。すなわち、保留アイコンおよび当該アイコンは、いずれも、図86に例示される青アイコン、緑アイコン、赤アイコン、金アイコン、及び虹アイコンに変化可能であるという一致点がある。その一方で、当該アイコンは、図86に例示される緑飛翔アイコン、赤飛翔アイコン、金飛翔アイコン、虹飛翔アイコンに変化し得るのに対して、保留アイコンは、これらの飛翔アイコンには変化し得ないという点で、両者の間には相違点がある。
ここで、飛翔アイコンは、飛行が可能な乗り物を模したアイコンであって、緑飛翔アイコンはヘリコプターを模した緑色のアイコン、赤飛翔アイコンはプロペラ機を模した赤色のアイコン、金飛翔アイコンは大型の旅客機を模した金色のアイコン、虹飛翔アイコンは宇宙船を模した虹色のアイコンである。なお、本実施形態では、緑飛翔アイコンの大当たり信頼度が約25%に設定され、赤飛翔アイコンの大当たり信頼度が約55%に設定され、金飛翔アイコンの大当たり信頼度が約78%に設定され、虹飛翔アイコンの大当たり信頼度が100%に設定されている。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出として、例えば、当該アイコンが白アイコンから緑アイコンに変化するアイコン変化演出、当該アイコンが青アイコンから緑アイコンに変化するアイコン変化演出、当該アイコンが緑アイコンから虹アイコンに変化するアイコン変化演出、当該アイコンが青アイコンから金アイコンに変化するアイコン変化演出が行われる場合がある。また、当該アイコンは、当該アイコン表示領域9eに表示され始めた当初は、飛翔アイコンではないアイコンとして表示されており、その当該アイコンを対象とするアイコン変化演出として、例えば、当該アイコンが緑アイコンから緑飛翔アイコンに変化するアイコン変化演出、当該アイコンが赤アイコンから赤飛翔アイコンに変化するアイコン変化演出、当該アイコンが赤飛翔アイコンから金飛翔アイコンに変化するアイコン変化演出が行われる。
なお、保留アイコンが保留アイコン表示領域9cに表示されているときにその保留アイコンを対象として1または複数回のアイコン変化演出を行い、その保留アイコンが当該アイコン表示領域9eにシフトして当該アイコンとして表示されているときにその当該アイコンを対象として1または複数回のアイコン変化演出を行うというように、1つのアイコンを対象として、保留アイコン表示領域9cおよび当該アイコン表示領域9eの両方でアイコン変化演出が行われる場合もある。
ところで、本実施形態の遊技機1では、高信頼度のリーチ演出であるSPSPリーチ(図67(N)参照)で当落を報知する場合には、SPSPリーチの終盤で第2演出ボタン操作促進演出を行い、その第2演出ボタン操作促進演出に対する第2演出ボタン63bの操作に応じて当たり報知演出(又はハズレ報知演出)を実行するといった構成が採用されている(図70参照)。そして、SPSPリーチに比べて低信頼度のリーチ演出であるノーマルショートリーチ(図67(F)参照)、ノーマルロングリーチ(図67(H)参照)、第1SPリーチ(図67(I)参照)、第2SPリーチ(図67(J)参照)のいずれかで当落を報知する場合には、遊技者による第2演出ボタン63bの操作とは無関係に当たり報知演出を実行するといった構成が併せて採用されている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機1には、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われた結果として、当該アイコンが緑飛翔アイコン、赤飛翔アイコン、金飛翔アイコン、及び虹飛翔アイコンのいずれかの飛翔アイコンに変化した場合に、その飛翔アイコンが第2演出ボタン操作促進演出に用いられる第2演出ボタン画像に変化するボタン画像変化演出(図89,90参照)が行われるという更なる構成が採用されている。
このため、第1特別図柄の変動表示中に当該アイコンを図86に例示される4種類の飛翔アイコンのいずれかの飛翔アイコンに変化させることによって、最終的にSPSPリーチに発展して当落が報知されることを遊技者が認識することが可能であり、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
一方、保留アイコンを上記4種類の飛翔アイコンのいずれかに変化させるアイコン変化演出を行ってしまうと、その保留アイコンに対応する第1特別図柄の変動表示中にリーチ演出が最終的にSPSPリーチに発展するといったリーチ演出の流れを、かなり早い段階から遊技者が認識できることから、却ってリーチ演出の興趣性を低下させてしまう可能性がある。そこで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、このような問題が生じるのを避けるために、当該アイコンは飛翔アイコンに変化し得る一方、保留アイコンは飛翔アイコンに変化し得ないという構成が採用されている。
(事前判定処理について)
次に、アイコン(保留アイコンまたは当該アイコン)を対象とするアイコン変化演出を実現するための事前判定処理について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄当否判定が保留された場合に、その第1特別図柄当否判定が行われるのに先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定する事前判定処理が行われる場合がある。具体的には、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20に遊技球が入賞したことに応じて特別図柄当否判定用乱数を取得し、この特別図柄当否判定用乱数に基づいて、第1特別図柄の変動開始時に行われる第1特別図柄当否判定処理に先立って同様の当否判定処理を行い、第1特別図柄当否判定処理が実行された場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前に判定する。また、特別図柄当否判定用乱数と一緒に取得された変動パターン乱数に基づいて、第1特別図柄当否判定が実行された場合にどの変動パターンが選択されることになるかを事前に判定する。
このように、遊技制御用マイコン81は、第1特別図柄当否判定の権利が保留されたことに応じて事前判定処理を行った場合、その事前判定結果を含む特図1始動入球コマンドを副制御基板90に送信する。これに対して、副制御基板90の演出制御用マイコン91は、特図1始動入球コマンドに含まれている事前判定結果等に基づいて、上述したアイコン変化演出を実行するか否かを決定する。そして、アイコン変化演出を実行すると決定した場合、どのような変化パターンでアイコン(保留アイコンや当該アイコン)の表示態様を変化させるかを決定し、その決定結果に基づくアイコン変化演出を画像制御基板100に実行させる。
(第1群予告に伴うアイコン変化演出について)
当該アイコンを対象としてアイコン変化演出を実行すると決定された場合、リーチ成立直後にその当該アイコンの表示態様を変化させる変化パターンが決定される場合がある。具体的には、例えば、当該アイコン表示領域9eに当該アイコンとして表示されている緑アイコンをリーチ成立直後に金アイコンに変化させる変化パターンが決定される場合がある。また、その一方で、この当該アイコンに対応する第1特別図柄の変動開始時に行われるステップS4506の予告演出設定処理(図52参照)によって、第1群予告を行う予告演出パターンが設定される場合がある。
このように、リーチ成立直後に当該アイコンを緑アイコンから金アイコンに変化させる変化パターンのアイコン変化演出の実行が指示され、且つ、リーチ成立直後に第1群予告を実行する予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドが画像制御基板100に送信された場合、リーチ成立直後に第1群予告が開始されてから終了するまでの期間中に、当該アイコンが緑アイコンから金アイコンに変化することになる(図85(G)〜(I)参照)。
一方、リーチ成立直後に当該アイコンを緑アイコンから他のアイコンに変化させるアイコン変化演出の実行が指示されず、且つ、リーチ成立直後に第1群予告を実行する予告演出パターンでの予告演出の実行を指示する変動演出開始コマンドが画像制御基板100に送信された場合、リーチ成立直後に、当該アイコンのアイコン変化演出を伴うことなく、第1群予告が行われることになる(図85(D)〜(F)参照)。
なお、ここまで、リーチ成立直後に第1群予告が行われる場合を例に説明したが、リーチ成立直後に第2群予告が行われる場合もある。
<第2群予告の具体例>
以下、図87を参照しつつ、第2群予告の具体例について説明する。ここで、図87は、第2群予告の具体例を示す画面図である。図87(A)には、第1表示画面7aにおける当該アイコン表示領域9eに当該アイコンとして赤アイコンが表示された状態で、上述した発展ギミック演出(図67(L)参照)が行われている様子が例示されている。この発展ギミック演出が行われると、上述した第2大チャンス予告(図67(M)、図69(G)参照)が発生するのを遊技者に期待させるために、黒一色の背景画像にリーチ図柄(例えば左5図柄と右5図柄)と当該アイコンのみを表示して他の演出画像を非表示にする暗転演出が行われる(図87(B)参照)。
この暗転演出が行われると、続いて第2大チャンス予告が行われる場合があるが、第2大チャンス予告が行われなかった場合、暗転演出に続いて、SPSPリーチにおいて敵キャラとのバトルを行う自キャラが登場する様子を表す演出表示を行う自キャラ登場演出が行われる(図87(C)参照)。
そして、この自キャラ登場演出が行われた直後に、第2群予告が行われる(図87(D)〜(F)、図87(G)〜(I)参照)。具体的には、多数の第2キャラクタが第1表示画面7aの左端から出現して右端へと走り去る様子を表す演出表示が行われると共に、複数の第2キャラクタの移動を演出する第2群予告音がスピーカ67から出力される。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、図87(D)〜(F)に例示されるように、第2群予告が開始されてから終了するまでの間に当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われない場合と、図87(G)〜(I)に例示されるように、第2群予告が開始されてから終了するまでの間に当該アイコンを対象とするアイコン変化演出が行われる場合とがある。言い換えれば、第2群予告中に、当該アイコンの表示態様が変化しない場合と変化する場合とがある。なお、図87(G)〜(I)には、第2群予告中に当該アイコンが赤アイコンから金飛翔アイコンに変化する様子が例示されている。
このように、リーチ成立直後に限らず、SPSPリーチが開始される直前に群予告が行われる場合がある。また、図87に基づいて、SPSPリーチが開始される直前に第2群予告が行われる場合を例に説明したが、SPSPリーチが開始される直前に第1群予告が行われる場合もある。また、群予告は、リーチ成立後やSPSPリーチが開始される直前に限らず、例えば、第1SPリーチが開始される直前や、第2SPリーチが開始される直前にも実行可能である。ただし、同一変動内で複数回の群予告が行われることはない。
(群予告に関する特徴)
図85〜87に基づくここまでの説明から明らかなように、演出制御用マイコン91は、当該アイコンの表示中に群予告が実行されるのに伴って、当該アイコンの表示態様を第1表示態様から(大当たり遊技が実行される可能性が第1表示態様よりも高いことを示唆する)第2表示態様に変化させることが可能である。
また、図85(D)〜(F)に示される例では、第1群予告中に当該アイコンの表示態様が変化しないのに対して、図85(G)〜(I)に示される例では、第1群予告中に当該アイコンが緑アイコン(大当たり信頼度:約5%)から金アイコン(大当たり信頼度:約75%)に変化している。また、図87(D)〜(F)に示される例では、第2群予告中に当該アイコンの表示態様が変化しないのに対して、図87(G)〜(I)に示される例では、第2群予告中に当該アイコンが赤アイコン(大当たり信頼度:約30%)から金飛翔アイコン(大当たり信頼度:約78%)に変化している。
これらのことから明らかなように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1群予告(又は第2群予告)に伴って当該アイコンの表示態様が第1表示態様から第2表示態様に変化する第1の場合(図85(G)〜(I)、図87(G)〜(I)参照)と変化しない第2の場合(図85(D)〜(F)、図87(D)〜(F)参照)とがあって、第1の場合の方が、第2の場合に比べて、大当たり遊技が実行される確率が高いという特徴がある。
(群予告の大当たり信頼度)
次に、図88を参照しつつ、群予告の大当たり信頼度について説明する。ここで、図88は、各群予告の大当たり信頼度を例示する説明図である。本実施形態のパチンコ遊技機1は、図88に例示される4種類の群予告を実行可能に構成されている。ここで、1つ目の群予告は、多数の第1キャラクタが登場する第1群予告(図85参照)であり、その大当たり信頼度は約45%に設定されている。2つ目の群予告は、(第1キャラクタとは異なる)多数の第2キャラクタが登場する第2群予告(図87参照)であり、本実施形態では、その大当たり信頼度は第1群予告と同じ約45%に設定されている。
3つ目の群予告(第3群予告)は、多数の第1キャラクタが左方向に移動した直後に、これらの第1キャラクタの後を追うように特別キャラクタ(例えば自キャラ)が同方向に移動していく演出表示が行われる群予告である。すなわち、第1群予告は、複数のキャラクタに第1キャラクタは含まれるものの自キャラが含まれていない演出パターンの群予告であるのに対して、第3群予告は、複数のキャラクタに第1キャラクタと自キャラの両方が含まれる演出パターンの群予告であるという点で、両者は相違している。なお、第3群予告の大当たり信頼度は、本実施形態では100%に設定されている。
4つ目の群予告(第4群予告)は、多数の第2キャラクタが右方向に移動した直後に、これらの第2キャラクタの後を追うように特別キャラクタ(例えば自キャラ)が同方向に移動していく演出表示が行われる群予告である。すなわち、第2群予告は、複数のキャラクタに第2キャラクタは含まれるものの自キャラが含まれていない演出パターンの群予告であるのに対して、第4群予告は、複数のキャラクタに第2キャラクタと自キャラの両方が含まれる演出パターンの群予告であるという点で、両者は相違している。なお、第4群予告の大当たり信頼度は、本実施形態では100%に設定されている。
このように、第1群予告および第2群予告の大当たり信頼度が約45%に設定され、第3群予告および第4群予告の大当たり信頼度が100%に設定されていることから明らかなように、演出制御用マイコン91は、遊技制御用マイコン81によって大当たり遊技を実行すると判定された場合には、第1群予告〜第4群予告の4種類の群予告の実行が可能である。これに対して、演出制御用マイコン91は、遊技制御用マイコン81によって大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、第1群予告と第2群予告の実行は可能であるものの、第3群予告と第4群予告の実行は不可能である。
このような群予告の実行制御は、例えば、以下の構成により実現することが可能である。演出制御用マイコン91を構成するROMには、群予告を実行するか否かを決定するための群予告実行決定テーブルが記憶されている。この群予告実行決定テーブルでは、大当たりとハズレのそれぞれに対して乱数値が対応付けられており、ハズレよりも大当たりの方がより多くの乱数値が対応付けられている。また、演出制御用マイコン91を構成するROMには、群予告を実行すると決定された場合にその種類を選択するための当たり用群予告選択テーブルおよびハズレ用群予告選択テーブルが記憶されている。当たり用群予告選択テーブルでは、第1群予告〜第4群予告の4種類の群予告のそれぞれに乱数値が対応付けられている。一方のハズレ用群予告選択テーブルでは、第1群予告〜第4群予告のうちの第3群予告と第4群予告には乱数値が対応付けられておらず、第1群予告と第2群予告に対して乱数値が対応付けられている。
演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が起動している間、群予告を実行するか否かを決定するための群予告実行決定乱数や、群予告の種類を選択するための群予告選択乱数といった演出パターンを決定するための各種演出乱数を更新する乱数更新処理を所定の周期で繰り返し実行している。演出制御用マイコン91は、第1特別図柄当否判定に係る変動開始コマンドを受信すると、上記乱数更新処理によって適宜更新される群予告実行決定乱数に関して、主制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を群予告実行決定乱数として取得する。また、同様に、上記乱数更新処理によって適宜更新される群予告選択乱数に関して、主制御基板80から変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を群予告選択乱数として取得する。
次に、演出制御用マイコン91は、受信した変動開始コマンドに第1特別図柄当否判定の判定結果が「大当たり」であることを示す情報が含まれている場合には、取得した群予告実行決定乱数が、群予告実行決定テーブルにおいて大当たりに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、群予告を実行するか否かを決定する。一方、受信した変動開始コマンドに第1特別図柄当否判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す情報が含まれている場合には、取得した群予告実行決定乱数が、群予告実行決定テーブルにおいてハズレに対応付けられている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、群予告を実行するか否かを決定する。
そして、演出制御用マイコン91は、受信した変動開始コマンドに第1特別図柄当否判定の判定結果が「大当たり」であることを示す情報が含まれていて、群予告を実行すると決定した場合には、変動開始コマンドを受信した際に取得した群予告選択乱数が、当たり用群予告選択テーブルに規定されている第1群予告〜第4群予告のどの群予告に対応付けられている乱数値と一致するかに基づいて、第1群予告〜第4群予告のいずれかの群予告を選択する。一方、受信した変動開始コマンドに第1特別図柄当否判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す情報が含まれていて、群予告を実行すると決定した場合には、変動開始コマンドを受信した際に取得した群予告選択乱数が、ハズレ用群予告選択テーブルに規定されている第1群予告〜第2群予告のどの群予告に対応付けられている乱数値と一致するかに基づいて、第1群予告または第2群予告を選択する。
ここまでの説明から明らかなように、今回の第1特別図柄当否判定の判定結果が「大当たり」である場合に参照される当たり用群予告選択テーブルでは、第1群予告〜第4群予告のそれぞれに乱数値が対応付けられているので、第1群予告〜第4群予告のどの群予告でも実行することが可能である。その一方で、今回の第1特別図柄当否判定の判定結果が「ハズレ」である場合に参照されるハズレ用群予告選択テーブルでは、第1群予告および第2群予告には乱数値が対応付けられているものの、第3群予告および第4群予告には乱数値が対応付けられていない。このため、今回の第1特別図柄当否判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、第1群予告または第2群予告の実行が可能である一方で、第3群予告と第4群予告の実行は制限される。
このように、第3群予告と第4群予告は、今回の第1特別図柄当否判定の判定結果が「大当たり」である場合には選択され得る一方で、「ハズレ」である場合には選択されないため、第3群予告または第4群予告が出現した時点で、大当たりが濃厚となる。
(群予告による作用効果)
本実施形態の遊技機1によれば、群予告が実行されるのに伴って、当該アイコンの表示態様が第1表示態様から第2表示態様に変化させるアイコン変化演出が実行されることがある。このため、群予告と、当該アイコンを対象とするアイコン変化演出との相乗効果によって、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能であり、結果として、高い演出効果を得ることができる。
また、第1群予告が実行された場合(例えば図85参照)、第1群予告中に当該アイコンが緑アイコン(大当たり信頼度:約5%)から金アイコン(大当たり信頼度:約75%)に変化する方が、第1群予告中に当該アイコンが緑アイコンから変化しない場合に比べて、大当たり遊技が実行され易い。また、第2群予告が実行された場合(例えば図87参照)、第2群予告中に当該アイコンが赤アイコン(大当たり信頼度:約30%)から金飛翔アイコン(大当たり信頼度:約78%)に変化する方が、第2群予告中に当該アイコンが赤アイコンから変化しない場合に比べて、大当たり遊技が実行され易い。このように、群予告に伴って当該アイコンの表示態様が変化する方が、変化しない場合に比べて大当たり遊技が実行され易く、また、群予告を実行することで遊技者に当該アイコンにも注目させることが可能であることから、群予告とは無関係に当該アイコンを対象とするアイコン変化演出を実行する場合に比べて、高い演出効果を得ることが可能である。
また、第1群予告と第2群予告が、第1特別図柄当否判定の判定結果に関わらず実行可能であるのに対して、第3群予告と第4群予告は、第1特別図柄当否判定の判定結果が大当たりである場合に限って実行可能である。このため、第1群予告や第2群予告よりも第3群予告や第4群予告が実行されることを遊技者に期待させることが可能であり、群予告として第1群予告と第2群予告しか用意されていない場合に比べて、演出のバリエーションが豊富で且つより興趣性が高い群予告を実行することが可能である。
(群予告に関する変形例)
なお、群予告に関して以下の構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立後の様々なタイミングで群予告の実行が可能である場合について説明したが、他の実施形態では、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立前に群予告を実行可能な構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、群予告が開始されてから終了するまでの間に当該アイコンの表示態様を変化させる場合について説明したが、例えば、群予告が開始される直前に当該アイコンの表示態様を変化させたり、群予告の開始と同時に当該アイコンの表示態様を変化させたり、群予告の終了と同時に当該アイコンの表示態様を変化させたり、群予告が終了した直後に当該アイコンの表示態様を変化させたりしてもよい。
また、本実施形態では、当該アイコンは飛翔アイコンに変化可能である一方で、保留アイコンは飛翔アイコンに変化し得ない場合を例に説明したが、他の実施形態では、保留アイコンを飛翔アイコンに変化させるアイコン変化演出の実行が可能な構成を採用してもよい。
また、ここでは、可能性示唆演出が群予告である場合を例に説明したが、可能性示唆演出は、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する演出であれば、群予告以外の演出であってもよい。すなわち、可能性示唆演出は、例えば、第1大チャンス予告(図74(I)参照)や第2大チャンス予告(図69(G)参照)であってもよい。この場合、第1大チャンス予告中に当該アイコンの表示態様を変化させたり、或いは、第2大チャンス予告中に当該アイコンの表示態様を変化させたりするといった構成を併せて採用することが考えられる。また、可能性示唆演出は、高信頼度のリーチ演出であるSPSPリーチであってもよく、この場合、SPSPリーチ中に当該アイコンの表示態様を変化させるといった構成を採用することが考えられる。また、可能性示唆演出は、嵐モードへの移行を示唆する擬似連演出(図79(E)参照)であってもよく、この擬似連演出に伴って当該アイコンの表示態様を変化させてもよい。また、可能性示唆演出は、大チャンス演出発生ゾーンへの突入を報知する報知演出(図83(D)参照)であってもよく、この報知演出中に当該アイコンの表示態様を変化させてもよい。
[ボタン画像変化演出について]
上述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、高信頼度のリーチ演出であるSPSPリーチに発展し、SPSPリーチの終盤に差し掛かると、第1演出ボタン操作促進演出(図69(I)参照)が行われて、第1演出ボタン操作促進演出の有効期間中に遊技者が第1演出ボタン63aを操作するとカットイン(図70(A)〜(C)参照)が発生する。そして、その後に第2演出ボタン操作促進演出(図70(D)〜(F)参照)が行われて、この第2演出ボタン操作促進演出の有効期間中に遊技者が第2演出ボタン63bを操作すると、当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる。
なお、図69(H)〜(I)の表記や、図70の表記から明らかなように、飛翔アイコンではない当該アイコンが表示されたまま第2演出ボタン操作促進演出の開始タイミングになると、当該アイコンが表示された状態のまま、当該アイコンとは無関係に、第2演出ボタン操作促進演出に係る操作促進画像が第1表示画面7aに表示される。ここでの操作促進画像とは、具体的には、第2演出ボタン63bを模した第2演出ボタン画像、「押せ!」という第2演出ボタン63bの操作内容を示す文字、有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージである。
その一方で、本実施形態のパチンコ遊技機1には、SPSPリーチ終盤の第2演出ボタン操作促進演出が開始されるまでに当該アイコンが飛翔アイコンに変化している場合には、その当該アイコンを当該アイコン表示領域9eから移動させて第2演出ボタン63bの操作を遊技者に促す操作促進画像に変化させるボタン画像変化演出が行われるという特徴がある(図89,90参照)。
<ボタン画像変化演出の第1の具体例>
図89は、ボタン画像変化演出の第1の具体例を示す画面図である。図89(A)には、当該アイコン表示領域9eに金飛翔アイコンが表示された状態で、自キャラが敵キャラCとバトルするSPSPリーチ(Cバトル)に発展することを示唆するタイトル表示が行われている様子が例示されている。このようにしてSPSPリーチが開始された後にその終盤に差し掛かると、上述した第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図89(B)参照)。具体的には、当該アイコン表示領域9eに金飛翔アイコンが表示された状態で、第1演出ボタン63aを模した第1演出ボタン画像と、第1演出ボタン63aの操作が有効な有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。
この第1演出ボタン操作促進演出が行われると、その有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されたタイミング、又は第1演出ボタン63aが操作されることなくその有効期間が終了したタイミングで、カットインが発生する(図89(C)参照)。図89(C)には、第1表示画面7a、第2表示画面71a、及び第3表示画面72aを用いて金カットインが行われている様子が例示されているが、当該アイコン表示領域9eに表示されている当該アイコンと、第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて発生するカットインには、以下のような関係性がある。
すなわち、SPSPリーチに発展する前に当該アイコンが赤飛翔アイコンまたは金飛翔アイコンに変化している場合には、第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて、赤カットインまたは金カットインが発生し、緑カットインは発生しないという関係性がある。図86に基づいて上述したように、本実施形態では、赤飛翔アイコンの大当たり信頼度が約55%に設定され、金飛翔アイコンの大当たり信頼度が約78%に設定されている。これに対して、緑カットインの大当たり信頼度は約7%に設定されており(図71参照)、赤飛翔アイコンまたは金飛翔アイコンが表示された状態で緑カットインを発生させてしまうと、大当たりに対する遊技者の期待感を著しく低下させてしまうだけでなく、当該アイコンとして赤飛翔アイコンや金飛翔アイコンを表示する演出の演出効果を著しく低下させてしまう可能性がある。そして、これらのことが、カットインの後に行われる第2演出ボタン操作促進演出に対して第2演出ボタン63bを操作する遊技者の意欲を低下させることにも繋がりかねない。このため、本実施形態では、SPSPリーチ発展前に当該アイコンが赤飛翔アイコンまたは金飛翔アイコンに変化している場合には、第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて、赤以上のカットインを発生させる(緑カットインを発生させない)という上記の構成が採用されている。
一方、SPSPリーチ発展前に当該アイコンが(大当たり信頼度が100%である)虹飛翔アイコンに変化している場合は、虹飛翔アイコンが表示された時点で大当たり濃厚となることから、第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて、緑カットイン、赤カットイン、又は金カットインが発生する。
また、飛翔アイコンとは異なる当該アイコンが表示された状態でSPSPリーチに発展した場合には、第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて赤カットインまたは金カットインが発生すれば、その後に、当該アイコンが赤飛翔アイコン以上の飛翔アイコンに変化するという関係性がある。すなわち、当該アイコンとして、例えば、緑アイコン(大当たり信頼度:約5%)や赤アイコン(大当たり信頼度:約30%)が表示された状態で赤カットイン(大当たり信頼度:約56%)や金カットイン(大当たり信頼度:約81%)が発生した場合には、カットイン発生後に、当該アイコンが緑飛翔アイコン以外の飛翔アイコンに変化するアイコン変化演出が行われる。これについては、図90に基づいて後に詳述する。
図89の説明に戻り、当該アイコンとして金飛翔アイコンが表示された状態で金カットイン(又は赤カットイン)が発生すると、第2演出ボタン操作促進演出(図89(H)参照)に先立って、ボタン画像変化演出が行われる(図89(D)〜(H)参照)。具体的には、金飛翔アイコンが当該アイコン表示領域9eから右方向へと移動した後に上空で旋回して、金飛翔アイコンが第1表示画面7aの画面中央へと移動していく様子を表す演出表示が行われる(図89(D)〜(F)参照)。そして、金飛翔アイコンが第1表示画面7aの画面中央に移動すると、金飛翔アイコンが2つに割れて第2演出ボタン画像に変形する様子を表す演出表示(変形アクション)が行われる。なお、ここでは、金飛翔アイコンが第2演出ボタン画像に変化するボタン画像変化演出を例に説明したが、当該アイコンとして、緑飛翔アイコン、赤飛翔アイコン、又は虹飛翔アイコンが表示されている場合にも、同様のボタン画像変化演出が行われる。
ところで、飛翔アイコンを当該アイコン表示領域9eから移動させるボタン画像変化演出が行われると、当該アイコン表示領域9eに表示されていた当該アイコンが非表示になり、その結果、ボタン画像変化演出が行われた後に、遊技者が当該アイコンの表示色を視認できなくなるといった問題が生じる可能性がある。このため、本実施形態では、この問題が生じるのを防止するために、以下の構成が採用されている。
すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第2演出ボタン操作促進演出に先立って当該アイコン表示領域9eに飛翔アイコンが表示されている場合に、第2演出ボタン操作促進演出に係る操作促進画像を構成する第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン63bの操作内容を示す文字とを、飛翔アイコンと同じ色で表示する構成を採用している。例えば、図89に例示されるように、第2演出ボタン操作促進演出に先立って当該アイコン表示領域9eに金飛翔アイコンが表示されている場合には、金飛翔アイコンの変形アクションが完了すると、金色の第2演出ボタン画像と、「押せ!」という金色の文字が表示される(図89(H)参照)。
なお、第2演出ボタン操作促進演出に係る有効期間ゲージの色を、飛翔アイコンの色に応じて変化させてしまうと、背景画像の表示色との関係で有効期間ゲージの視認性が低下してしまい、結果として、遊技者が有効期間の残り時間を正確に把握できなくなる可能性がある。このため、本実施形態では、第2演出ボタン画像および操作内容を示す文字を飛翔アイコンと同色で表示する一方、有効期間ゲージについては、飛翔アイコンの表示色に関わらず所定色(例えば白色)を用いて表示することとしている。
このように、第2演出ボタン操作促進演出に係る操作促進画像が表示され(図89(H)参照)、その有効期間内に第2演出ボタン63bが操作されると、当落報知演出が行われる(図89(図89(I)参照)。具体的には、ゾロ目を形成する3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出、又は、リーチハズレ目を形成する3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる。
<ボタン画像変化演出の第2の具体例>
図90は、ボタン画像変化演出の第2の具体例を示す画面図である。図89では、SPSPリーチ発展前から当該アイコン表示領域9eに飛翔アイコンが表示されている場合を例に説明したが、ここでは、飛翔アイコンとは異なる当該アイコン(例えば赤アイコン)が表示された状態でSPSPリーチに発展した場合に行われるボタン画像変化演出について説明する。
図90(A)には、当該アイコン表示領域9eに赤アイコンが表示された状態で、自キャラが敵キャラBとバトルするSPSPリーチ(Bバトル)に発展することを示唆するタイトル表示が行われている様子が例示されている。このようにしてSPSPリーチが開始された後にその終盤に差し掛かると、図89(B)に基づいて上述したのと同様に、第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図90(B)参照)。
この第1演出ボタン操作促進演出が行われると、その有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されたタイミング、又は第1演出ボタン63aが操作されることなくその有効期間が終了したタイミングで、カットインが発生する(図90(C)参照)。図90(C)には、第1表示画面7a、第2表示画面71a、及び第3表示画面72aを用いて赤カットインが行われている様子が例示されている。
ところで、本実施形態のパチンコ遊技機1には、上述したように、飛翔アイコンとは異なる当該アイコンが表示された状態でSPSPリーチに発展し、第1演出ボタン操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて赤カットインまたは金カットインが発生した場合には、その後に、当該アイコンが赤飛翔アイコン以上の飛翔アイコンに変化するという特徴がある。このため、第1演出ボタン63aの操作に応じて赤カットイン(又は金カットイン)が発生すると、その直後に、当該アイコンを飛翔アイコンではないアイコンから飛翔アイコンに変化させるアイコン変化演出が行われる。具体的には、例えば、図90(D)〜(E)に例示されるように、当該アイコンとしての赤アイコンに落雷が直撃して、そのエネルギーによって、当該アイコンが赤アイコンから赤飛翔アイコンに変化する様子を表すアイコン変化演出が行われる。
なお、図90(D)〜(E)には、当該アイコンが赤アイコンから(より大当たり信頼度が高い)赤飛翔アイコンに変化する様子が例示されているが、当該アイコンが赤アイコンから金飛翔アイコンに変化したり、当該アイコンが赤アイコンから虹飛翔アイコンに変化したりする場合もある。また、当該アイコンとして緑アイコンが表示されている場合には、緑アイコンよりも大当たり信頼度が高い飛翔アイコンである、緑飛翔アイコン、赤飛翔アイコン、金飛翔アイコン、又は虹飛翔アイコンに変化する。また、当該アイコンとして金アイコンが表示されている場合には、金アイコンよりも大当たり信頼度が高い飛翔アイコンである、金飛翔アイコンまたは虹飛翔アイコンに変化する。
このように、飛翔アイコンではない当該アイコンは、その当該アイコンよりも大当たり信頼度が高い複数の飛翔アイコンのいずれかに変化する。
図90の説明に戻り、当該アイコンが赤アイコンから赤飛翔アイコンに変化すると、その赤飛翔アイコンを用いてボタン画像変化演出が行われる(図90(F)〜(I)参照)。このボタン画像変化演出は、図89(D)〜(H)に基づいて上述したボタン画像変化演出と同様の演出であるが、具体的には、赤飛翔アイコンが当該アイコン表示領域9eから右方向へと移動した後に上空で旋回して、赤飛翔アイコンが第1表示画面7aの画面中央へと移動していく様子を表す演出表示が行われる(図90(F)〜(H)参照)。そして、図90には示されていないが、赤飛翔アイコンが第1表示画面7aの画面中央に移動すると、赤飛翔アイコンが2つに割れて第2演出ボタン画像に変形する様子を表す演出表示(変形アクション)が行われる。
このように、赤飛翔アイコンを第2演出ボタン操作促進演出に係る操作促進画像に変化させるボタン画像変化演出が行われると、その操作促進画像として、赤色の第2演出ボタン画像と、「押せ!」という赤色の文字が表示される(図90(I)参照)。そして、第2演出ボタン操作促進演出の有効期間内に第2演出ボタン63bが操作されると、ゾロ目を形成する3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出、又は、リーチハズレ目を形成する3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる。
(ボタン画像変化演出による作用効果)
本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、当該アイコンが操作促進画像に変化するボタン画像変化演出が実行される場合がある。このため、当該アイコンが、第1特別図柄の変動表示中であることを示唆する機能と、操作促進画像に変化する機能とを併せ持つことになり、当該アイコンを用いる演出の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
また、本実施形態では、SPSPリーチ中にボタン画像変化演出の実行が可能である一方で、SPSPリーチに発展する前に行われるノーマルショートリーチ、ノーマルロングリーチ、第1SPリーチ、第2SPリーチといった低信頼度のリーチ演出中にはボタン画像変化演出が実行されないという特徴がある。このため、SPSPリーチ中にボタン画像変化演出が実行されない場合に比べて、SPSPリーチに発展することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
また、SPSPリーチに発展する前には、例えば図68に例示されるように、当該アイコンおよび保留アイコンの両方が第1表示画面7aに表示される。これに対して、SPSPリーチ中には、第1表示画面7aに保留アイコンが表示されることなく当該アイコンが表示された状態(例えば図89,90参照)で、この当該アイコンが操作促進画像に変化するボタン画像変化演出が行われる。このため、SPSPリーチ中に保留アイコンが表示されている場合に比べて、遊技者を当該アイコンに注目させることが可能であり、例えば、遊技者が保留アイコンに注目していたことが原因でボタン画像変化演出を見落としてしまうといった問題が生じるのを容易に抑制することが可能である。
また、本実施形態では、ボタン画像変化演出が行われてから第2演出ボタン操作促進演出が行われる場合に、ボタン画像変化演出が行われる前に当該アイコン表示領域9eに表示されていた当該アイコンと同色の第2演出ボタン画像が、大当たり信頼度を示唆する大きさで第1表示画面7aに表示される(図71、図89(H)、図90(I)参照)。このため、遊技者は、第2演出ボタン画像の大きさに基づいて大当たり信頼度がどの程度かを把握することができ、且つ、第2演出ボタン画像の表示色に基づいて、ボタン画像変化演出が行われる前の当該アイコン(飛翔アイコン)の表示色を把握することが可能である。
(ボタン画像変化演出に関する変形例)
なお、ボタン画像変化演出に関して以下の構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、当該アイコンが変化した操作促進画像(第2演出ボタン画像)の表示中に第2演出ボタン63bが操作されたことに応じて、操作対応演出として当落報知演出が行われる場合について説明したが、他の実施形態では、例えば、この操作対応演出としてカットインを行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、当該アイコンを操作促進画像としての第2演出ボタン画像に変化させる場合について説明したが、他の実施形態では、当該アイコンを第1演出ボタン画像に変化させ、この第1演出ボタン画像の表示中に第1演出ボタン63aが操作されたことに応じて、操作対応演出を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、SPSPリーチ以外のリーチ演出中にはボタン画像変化演出が実行されない構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、例えば、第1SPリーチや第2SPリーチといったSPSPリーチ以外のリーチ演出中にもボタン画像変化演出の実行が可能な構成を採用してもよい。
[特殊リーチ演出について]
図67には示されていないが、本実施形態のパチンコ遊技機1では、ノーマルロングリーチから特殊リーチ演出に発展したり、SPSPリーチに発展すると見せ掛けて特殊リーチ演出に発展したりする場合がある。この特殊リーチ演出(図91〜93参照)は、遊技者に第1演出ボタン63aおよび第2演出ボタン63bを操作させるリーチ演出である。特殊リーチ演出中には、遊技者に第1演出ボタン63aを操作させる4回の有効期間と、遊技者に第2演出ボタン63bを操作させる1回の有効期間が設定される。そして、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する可能性示唆画像の表示態様が、上記4回の有効期間のそれぞれで第1演出ボタン63aが操作される毎に更新されて、可能性示唆画像の最終的な表示態様によって大当たり信頼度が示唆され、その後、上記1回の有効期間中に第2演出ボタン63bが操作されたことに応じて、当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる。
<特殊リーチ演出の具体例>
以下、図91〜93を参照しつつ、特殊リーチ演出の具体例について説明する。ここで、図91〜93は、特殊リーチ演出の具体例を示す画面図である。図91(A)には、当該アイコンとして赤アイコンが表示された状態で(図69(B)等に基づいて)上述したノーマルロングリーチが行われている様子が例示されている。ここで、ノーマルリングリーチから特殊リーチ演出に発展する変動演出パターンが、今回の第1特別図柄の変動開始時に設定されている場合、以下のような演出が行われる。
すなわち、まず、ノーマルロングリーチにおいてハズレ報知演出が行われると見せ掛けるために、例えば「565」といったリーチハズレ目を形成する3つの演出図柄を擬似停止表示させる類似ハズレ演出が行われる(図91(B)参照)。そして、これらのリーチハズレ目を形成する3つの演出図柄を含む演出画像を縮小表示し、この演出画像を時計回りに回転させる発展演出が行われる(図91(C)〜(D)参照)。この発展演出には、特殊リーチ演出への発展に成功する成功演出と、特殊リーチ演出への発展に失敗する失敗演出とがある。
図には示されていないが、ノーマルロングリーチの終盤で失敗演出を行ってからハズレ報知演出を行う変動演出パターンが設定されている場合には、上記縮小画像が時計回りに回転せずに元の姿勢に戻ると共に、この縮小画像に含まれている3つの演出図柄のサイズも元に戻る失敗演出が行われて、これら3つの演出図柄がそのまま本停止することになる。
一方、ノーマルロングリーチから成功演出を経由して特殊リーチ演出に発展する変動演出パターンが設定されている場合には、上記縮小画像が所定角度(例えば360度)以上時計回りに回転する様子を表示する成功演出が行われる。この成功演出が行われると、「信頼度上昇チャンス」といった特殊リーチ演出に係るタイトル表示が行われる(図91(E)参照)。そして、このタイトル表示に続いて、「ボタンを押して信頼度を押し上げろ!」といった遊技者が行うべき操作の内容を説明するメッセージを第1表示画面7aに表示する説明演出が行われる(図91(F)参照)。なお、図91〜93の表記から明らかなように、特殊リーチ演出中は、リーチ図柄が表示されることなく、特殊リーチ演出に係る演出表示が行われる。
説明演出が行われてから所定時間が経過すると、1回目の操作促進演出が行われる(図91(G)参照)。この1回目の操作促進演出は、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出であって、第1表示画面7aには、第1演出ボタン63aを模した第1演出ボタン画像と、1回目の有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。また、特殊リーチ演出は、第1演出ボタン63aを遊技者に4回操作させ、その後に第2演出ボタン63bを遊技者に1回操作させるというように、計5回の操作を遊技者に行わせる演出であって、未だ1回も操作が行われていない状態であることから、1回目の操作促進演出が行われているときには、特殊リーチ演出中に初めての操作が行われるまでの間、「あと5回」の文字が第3表示画面72aに表示される。
なお、本実施形態では、「あと5回」といった特殊リーチ演出中に遊技者が行うべき操作の残り回数が第3表示画面72aに表示される場合を例に説明するが、この操作の残り回数を第2表示画面71aに表示したり、或いは、第2表示画面71aおよび第3表示画面72aの両方に表示したりしてもよい。
次に、1回目の操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されると、1回目の信頼度上昇演出が行われる(図91(H)参照)。この1回目の信頼度上昇演出では、「00%」といった可能性示唆画像としての信頼度文字が第1表示画面7aの画面中央に表示され、この信頼度文字に自キャラが光線銃でエネルギーを注入して、信頼度文字が示す数値を上昇させる様子を表す演出表示が行われる。なお、図91(H)には、1回目の信頼度上昇演出において、自キャラが単体で信頼度文字にエネルギーを注入する様子が例示されているが、自キャラが味方キャラと協同で信頼度文字にエネルギーを注入する場合もある。また、図91(H)に示される例では、信頼度文字が「00%」といった大当たり信頼度の極めて低い数値を示していることから、信頼度文字が青色で表示されている。
このように、1回目の信頼度上昇演出が行われると、その信頼度上昇演出の結果演出として、1回目の結果表示演出が行われる(図91(I)参照)。図91(I)には、大当たり信頼度が6%まで上昇したことを示す「06%」の信頼度文字が表示されている様子が例示されているが、信頼度文字が、大当たり信頼度が依然として極めて低いことを示していることから、1回目の信頼度上昇演出が行われているときと同様に、青色の信頼度文字が表示される。
なお、図91(I)には、大当たり信頼度が6%まで上昇したことを示す結果表示演出が行われている様子が例示されているが、信頼度文字が示す大当たり信頼度の上昇幅は可変であり、1回目の操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて、信頼度文字が示す大当たり信頼度が3%までしか上昇しない場合や、信頼度文字が示す大当たり信頼度が8%まで上昇するような場合もある。
また、信頼度文字が示す大当たり信頼度の上昇幅と、信頼度上昇演出に登場するキャラクタの数には相関関係があって、信頼度上昇演出に登場するキャラクタの数が多いほど、信頼度文字が示す大当たり信頼度の上昇幅が大きくなり易いという関係性がある。
次に、1回目の結果表示演出が行われてから所定時間が経過すると、2回目の操作促進演出が行われる(図92(A)参照)。この2回目の操作促進演出は、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出であって、1回目の操作促進演出と同様に、第1演出ボタン画像および有効期間ゲージが第1表示画面7aに表示される。そして、1回目の操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて、信頼度文字が示す大当たり信頼度が6%まで上昇していることから、2回目の操作促進演出中には、「06%」の文字を示す青色の信頼度文字も併せて表示される。また、ここでは、計5回の操作に対して既に1回の操作が行われた状態にあることから、遊技者が行うべき残りの操作回数を示す「あと4回」の文字が第3表示画面72aに表示される。
この2回目の操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されると、2回目の信頼度上昇演出が行われる(図92(B)参照)。この2回目の信頼度上昇演出では、まずは「06%」の文字を示す信頼度文字が第1表示画面7aの画面中央に表示され、この信頼度文字に自キャラと第1の味方キャラとが協同して信頼度文字が示す数値を上昇させる様子を表す演出表示が行われる。
このように、2回目の信頼度上昇演出が行われると、その信頼度上昇演出の結果演出として、2回目の結果表示演出が行われる(図92(C)参照)。図92(C)には、大当たり信頼度が19%まで上昇したことを示す「19%」の信頼度文字が表示されている様子が例示されているが、信頼度文字が、大当たり信頼度が依然として低いことを示していることから、「19%」の文字を示す信頼度文字が青色で表示される。
なお、1回目の信頼度上昇演出(図91(H)参照)では、自キャラしか登場していなかったために、信頼度文字が示す大当たり信頼度が6%しか上昇していないのに対して、2回目の信頼度上昇演出(図92(B)参照)では、自キャラと第1の味方キャラの2人のキャラクタが登場しているために、信頼度文字が示す大当たり信頼度が13%(=19%−6%)上昇している。このように、信頼度上昇演出に登場するキャラクタの数が多くなるほど、信頼度文字が示す大当たり信頼度がより多く上昇するため、遊技者は、第1演出ボタン63aの操作に応じてより多くのキャラクタが登場することを期待しながら、特殊リーチ演出を楽しむことが可能である。
次に、2回目の結果表示演出が行われてから所定時間が経過すると、3回目の操作促進演出が行われる(図92(D)参照)。この3回目の操作促進演出は、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出であって、1回目や2回目の操作促進演出と同様に、第1演出ボタン画像および有効期間ゲージが第1表示画面7aに表示される。そして、2回目の操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて、信頼度文字が示す大当たり信頼度が19%まで上昇していることから、3回目の操作促進演出中には、「19%」の文字を示す青色の信頼度文字も併せて表示される。また、ここでは、計5回の操作に対して既に2回の操作が行われた状態にあることから、遊技者が行うべき残りの操作回数を示す「あと3回」の文字が第3表示画面72aに表示される。
この3回目の操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されると、3回目の信頼度上昇演出が行われる(図92(E)参照)。この3回目の信頼度上昇演出では、まずは「19%」の文字を示す信頼度文字が第1表示画面7aの画面中央に表示され、この信頼度文字に自キャラが単独で信頼度文字が示す数値を上昇させる様子を表す演出表示が行われる。
このように、3回目の信頼度上昇演出が行われると、その信頼度上昇演出の結果演出として、3回目の結果表示演出が行われる(図92(F)参照)。図92(F)には、大当たり信頼度が27%まで上昇したことを示す「27%」の信頼度文字が表示されている様子が例示されているが、信頼度文字が、大当たり信頼度が中程度であることを示していることから、「27%」の文字を示す信頼度文字が緑色で表示される。
次に、3回目の結果表示演出が行われてから所定時間が経過すると、4回目の操作促進演出が行われる(図92(G)参照)。この4回目の操作促進演出は、第1演出ボタン63aの操作を遊技者に促す第1演出ボタン操作促進演出であって、1回目〜3回目の操作促進演出と同様に、第1演出ボタン画像および有効期間ゲージが第1表示画面7aに表示される。そして、3回目の操作促進演出に対する第1演出ボタン63aの操作に応じて、信頼度文字が示す大当たり信頼度が27%まで上昇していることから、4回目の操作促進演出中には、「27%」の文字を示す緑色の信頼度文字も併せて表示される。また、ここでは、計5回の操作に対して既に3回の操作が行われた状態にあることから、遊技者が行うべき残りの操作回数を示す「あと2回」の文字が第3表示画面72aに表示される。
この4回目の操作促進演出に係る有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されると、4回目の信頼度上昇演出が行われる(図92(H)参照)。この4回目の信頼度上昇演出では、まずは「27%」の文字を示す信頼度文字が第1表示画面7aの画面中央に表示され、この信頼度文字に対して、自キャラ、第1の味方キャラ、第2の味方キャラの3人のキャラクタが協同して信頼度文字が示す数値を上昇させる様子を表す演出表示が行われる。
このように、4回目の信頼度上昇演出が行われると、その信頼度上昇演出の結果演出として、4回目の結果表示演出が行われる(図92(I)参照)。図92(I)には、大当たり信頼度が52%まで上昇したことを示す「52%」の信頼度文字が表示されている様子が例示されているが、信頼度文字が、大当たり信頼度が相対的に高いことを示していることから、「52%」の文字を示す信頼度文字が赤色で表示される。
なお、4回目の信頼度上昇演出(図92(H)参照)では、3人のキャラクタが登場しているために、信頼度文字が示す大当たり信頼度が25%(=52%−27%)上昇している。本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示中に、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する信頼度文字(可能性示唆画像)が表示され、第1演出ボタン63aの操作に応じて、信頼度文字が示唆する大当たりの可能性が高くなっていくように、可能性示唆画像を変化させる演出表示が行われる。
続いて、4回目の結果表示演出が行われると、この結果表示演出中に第1表示画面7aの画面中央に表示されていた信頼度文字が拡大表示される(図93(A)参照)。このため、第1演出ボタン63aの4回の操作によって大当たり信頼度が52%まで上昇したという感覚を遊技者に感じさせることが可能であり、また、信頼度文字が示す大当たり信頼度が、2回に1回は大当たりになることを示す相対的に高い値であることから、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることができ、また、特殊リーチ演出の終盤で第2演出ボタン63bを操作することに関して、強い動機付けを遊技者に与えることが可能である。
信頼度文字が拡大表示されると、「レバーを押し込んで大当たりをつかみ取れ!」といった遊技者が行うべき操作の内容を説明するメッセージを第1表示画面7aに表示する説明演出が行われる(図93(B)参照)。その後、説明演出が行われてから所定時間が経過すると、5回目の操作促進演出が行われる(図93(C)参照)。この5回目の操作促進演出は、第2演出ボタン63bの操作を遊技者に促す第2演出ボタン操作促進演出であって、第1表示画面7aには、第2演出ボタン63bを模した第2演出ボタン画像と、「押せ!」という第2演出ボタン63bの操作内容を示す文字と、5回目の有効期間の残り時間を示す有効期間ゲージとが表示される。また、ここでは、計5回の操作に対して既に4回の操作が行われた状態にあることから、遊技者が行うべき残りの操作回数が1回であることを示す「ラスト」の文字が第3表示画面72aに表示される。
ここで、今回の第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄当否判定の判定結果が「大当たり」である場合には、5回目の操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン63bが操作されたことに応じて、例えば「555」といったゾロ目を形成する3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させる当たり報知演出が行われる(図93(D)〜(F)参照)。一方、今回の第1特別図柄の変動開始時に行われた第1特別図柄当否判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、5回目の操作促進演出に係る有効期間中に第2演出ボタン63bが操作されたことに応じて、例えば「565」といったリーチハズレ目を形成する3つの演出図柄を擬似停止させてから本停止させるハズレ報知演出が行われる(図93(G)〜(I)参照)。
(信頼度文字の大当たり信頼度について)
図94は、特殊リーチ演出の大当たり信頼度を例示する説明図である。本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1演出ボタン63aの4回目の操作に応じて表示される最終的な信頼度文字の表示色が青色である場合の大当たり信頼度は、約15%に設定されている。また、最終的な信頼度文字の表示色が緑色である場合の大当たり信頼度は約35%に設定され、最終的な信頼度文字の表示色が赤色である場合の大当たり信頼度は約35%に設定されている。また、最終的な信頼度文字の表示色が金色である場合の大当たり信頼度は約75%に設定され、最終的な信頼度文字の表示色が虹色である場合の大当たり信頼度は100%に設定されている。
この説明から明らかなように、本実施形態のパチンコ遊技機1には、例えば、信頼度文字の表示色が最終的に青色になる変化パターンで信頼度文字が変化する場合と、信頼度文字の表示色が最終的に金色になる変化パターンで信頼度文字が変化する場合とがあり、後者の場合の方が、前者の場合に比べて、大当たり遊技が実行される可能性が高くなっている。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、最終的な信頼度文字の表示色によって大当たり信頼度が報知されるため、遊技者は、大当たり信頼度がどの程度であるかを直感的に認識することが可能である。
(特殊リーチ演出による作用効果)
本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、第1演出ボタン63aの操作に応じて、信頼度文字が示唆する大当たりの可能性が高くなっていくように信頼度文字が変化するため、大当たり遊技が実行される可能性を自分で高めているといった感覚を遊技者に感じさせることが可能であり、第1演出ボタン63aを用いる演出の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
また、本実施形態では、信頼度文字の変化パターンによって、大当たり遊技が実行される可能性が互いに異なる。このため、信頼度文字がどのように変化するかを遊技者に注目させることが可能であり、信頼度文字を変化させるより効果的な演出を実行することが可能である。
また、本実施形態では、信頼度文字を変化させた後の第2演出ボタン63bの操作に応じて、当たり報知演出またはハズレ報知演出が実行される。このため、遊技者は、変化後の信頼度文字を見て、大当たり遊技が実行される可能性がどの程度であるかを推測しながら、第2演出ボタン63bを操作することが可能である。
(特殊リーチ演出に関する変形例)
なお、特殊リーチ演出に関して以下の構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、断続的な複数の有効期間を設けて、これらの有効期間と同数の第1演出ボタン63aの操作に応じて、信頼度文字が示唆する大当たりの可能性が高くなっていくように信頼度文字を変化させる場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、第1演出ボタン63aを遊技者に操作させる有効期間を1つだけ設けて、この有効期間中における第1演出ボタン63aの長押し操作に応じて、信頼度文字を連続的に変化させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、最終的な信頼度文字の表示色によって大当たり信頼度を示唆する場合について説明したが、他の実施形態では、最終的な信頼度文字が示す数字によって大当たり信頼度を示唆するようにしてもよい。この場合、例えば、最終的な信頼度文字が示す数字が「77」や「100」になれば、5回目の操作促進演出に対して第2演出ボタン63bが操作されたことに応じて、必ず当たり報知演出が実行される構成を併せて採用することが考えられる。
また、本実施形態では、4回目の第1演出ボタン63aの操作に応じて表示される信頼度文字の最終的な表示色によって大当たり信頼度を示唆し、その直後の第2演出ボタン63bの操作に応じて当たり報知演出またはハズレ報知演出を実行する場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、最終的な信頼度文字が表示された直後に第2演出ボタン操作促進演出(図93(C)参照)を行う代わりに、最終的な信頼度文字が表示された後に、例えば、第1リーチから第4リーチのいずれかのリーチ演出に発展する構成を採用してもよい。この場合、例えば、最終的な信頼度文字が示す数字が所定の数字(例えば70)になった場合には、4種類のリーチ演出の中で最も大当たり信頼度が高い第4リーチに発展するといった構成を併せて採用することが考えられる。
また、本実施形態では、信頼度上昇演出に登場するキャラクタの数が多いほど、信頼度文字が示す大当たり信頼度の上昇幅が大きくなり易い場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、例えば、第1演出役物、第2演出役物、第3演出役物といった複数の可動役物を設けて、信頼度上昇演出中に第1演出役物が動作するよりも第2演出役物が動作した方が、信頼度文字が示す大当たり信頼度の上昇幅が大きく、信頼度上昇演出中に第2演出役物が動作するよりも第3演出役物が動作した方が、信頼度文字が示す大当たり信頼度の上昇幅が大きくなるといった他の構成を採用することが考えられる。
また、本実施形態では、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する可能性示唆画像として信頼度文字を表示する場合について説明したが、可能性示唆画像は信頼度文字に限定されるものではなく、例えば、1回の有効期間における第1演出ボタン63aの操作(連打または長押し)に応じて点灯箇所が増加していくゲージ画像であってもよい。
ここまで、パチンコ遊技機1が第1演出ボタン63aおよび第2演出ボタン63bを備えており、特殊リーチ演出中に、第1演出ボタン操作促進演出と第2演出ボタン操作促進演出とを行う場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、第1演出ボタン63aおよび第2演出ボタン63bのうちの第1演出ボタン63aのみを設け、本実施形態で説明した第2演出ボタン操作促進演出を第1演出ボタン操作促進演出に差し替えるようにしてもよい。
[発光演出について]
次に、図95〜図97を参照しつつ、スピーカランプ671や第1始動口ランプ201等を用いて行われる発光演出について説明する。ここで、図95(A)は、スピーカランプ671について説明するためのパチンコ遊技機1の部分正面図であり、同図(B)は、第1始動口ランプ201について説明するための遊技盤2の部分正面図である。図96は、発光演出の特徴について説明するための説明図である。図97は、発光演出に係る演出制御の具体例を示すタイムチャートである。
図95(A)に例示されるように、スピーカ67は、その周縁部に設けられた半透明の装飾部材に対して、複数のカラーLEDを有して構成されるスピーカランプ671が内蔵されている。図95(A)には、このスピーカランプ671が所定色(例えば青色)で発光している様子が例示されている。このスピーカランプ671は、各カラーLEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各カラーLEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
また、図95(B)に例示されるように、遊技盤2における第1始動口20の直下には、盤ランプとしての第1始動口ランプ201が設けられている。この第1始動口ランプ201は、複数のカラーLEDを有して構成されており、第1始動口20の直下に設けられた半透明の装飾部材に内蔵されている。この第1始動口ランプ201は、各カラーLEDの点灯や点滅のパターンを変更したり、各カラーLEDの発光色を変更したりすることによって、光による各種の演出を行う。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、低確低ベース状態において第1特別図柄が変動表示されているときに第1始動口20に遊技球が入賞したことに応じて、当該入賞に応じて第1特別図柄当否判定が行われる前に、スピーカランプ671や第1始動口ランプ201等を用いた発光演出が行われる場合がある。この発光演出は、低確低ベース状態における第1特別図柄の変動表示中に第1始動口20に遊技球が入賞して第1特別図柄当否判定の権利が保留された場合に、その入賞タイミングで発生する、いわゆる保留先読み演出である。本実施形態のパチンコ遊技機1では、発光演出として、スピーカランプ671を青色点滅させる青色点滅パターンの発光演出が行われる場合(図96、図97(A)参照)と、スピーカランプ671を緑色点滅させる緑色点滅パターンの発光演出が行われる場合(図96、図97(B)参照)と、スピーカランプ671を赤色点滅させる赤色点滅パターンの発光演出が行われる場合(図96、図97(C)参照)とがある。
(青色点滅パターンの発光演出の特徴)
青色点滅パターンの発光演出は、その大当たり信頼度が約7%に設定されており(図96参照)、第1始動口20に遊技球が入賞するのとほぼ同時に、スピーカランプ671の青色点滅が開始される(図97(A)参照)。このため、遊技者は、スピーカランプ671が青色で点滅しているのを見て、保留された第1特別図柄当否判定が実行されたことに応じて「大当たり」が報知される可能性が相対的に低いことを容易に認識することが可能である。
ところで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、スピーカランプ671が第1表示画面7aから離れた位置に設けられている。このため、例えば、遊技者が第1表示画面7aを注視しているような場合に、スピーカランプ671が青色点滅し始めたことに気付かない可能性がある。このことは、スピーカランプ671が緑色点滅する場合や、スピーカランプ671が赤色点滅する場合についても同様である。このため、本実施形態のパチンコ遊技機1では、スピーカランプ671が点滅し始めるタイミングで、その点滅色に対応する対応入賞音がスピーカ67から所定時間(例えば2秒間)出力される。すなわち、スピーカランプ671が青色点滅する場合には、青色に対応する青色対応入賞音(青対応音)がスピーカ67から出力される。これにより、遊技者の視線をスピーカ67の周辺に誘導することが可能であり、発光演出が開始されたことに遊技者が気付き易いという利点がある。
なお、図97(A)に例示されるように、青色点滅パターンの発光演出の実行契機となった第1特別図柄当否判定の保留が消化されるのに伴い、図中の先読み対象の第1特別図柄の変動表示中に、リーチ前演出からノーマルショートリーチを経由してノーマルロングリーチへとリーチ演出が発展するような場合、青色点滅パターンの発光演出が開始される前から、ノーマルロングリーチが開始されるまでの間、通常のBGMがスピーカ67から出力される。そして、ノーマルロングリーチが開始されると、スピーカ67から出力される演出音が通常BGMからノーマルロングリーチに係るノーマルロングリーチ演出音(NLリーチ演出音)に切り替えられる。
このように、当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる可能性があるリーチ演出に発展した場合、遊技者を第1表示画面7aで行われているリーチ演出(ここでは、ノーマルロングリーチ)に注目させるのが好ましい。このため、本実施形態では、先読み対象である第1特別図柄の変動表示中にノーマルショートリーチからノーマルロングリーチへとリーチ演出が発展するような場合には、ノーマルロングリーチに発展するタイミングで、スピーカランプ671の青色点滅を終了させることとしている。このことは、ノーマルロングリーチに発展する前にスピーカランプ671が赤色点滅(又は緑色点滅)している場合についても同様である(図97(C)参照)。
また、図96に例示されるように、発光演出が実行される場合、スピーカランプ671の発光色に関わらず、スピーカランプ671の点滅に同期するように、第1始動口ランプ201が白色で点滅する。この第1始動口ランプ201は、当該アイコン表示領域9eに表示される(第1特別図柄の変動表示に係る)当該アイコンとして、大当たり信頼度を示唆する色の当該アイコン(通常アイコンである白アイコンを除く当該アイコン:図86参照)が表示された場合に、その当該アイコンと同色で点滅するという機能を有している。このため、例えば、当該アイコンとしての白アイコンが青アイコンに変化した場合には、第1始動口ランプ201が青色点滅し、当該アイコンとしての青アイコンが赤アイコンに変化した場合には、第1始動口ランプ201の青色点滅が赤色点滅に変化する。また、当該アイコンとしての赤アイコンが金飛翔アイコンに変化した場合には、第1始動口ランプ201の赤色点滅が金色点滅に変化する。そして、図86に例示されるいずれかの飛翔アイコン(例えば金飛翔アイコン)が当該アイコン表示領域9eから移動して第2演出ボタン画像に変化するボタン画像変化演出が行われている期間中も、その飛翔アイコンと同色で点滅する。
このため、遊技者は、当該アイコン表示領域9eに当該アイコンが表示されていない期間中においても、第1始動口ランプ201の発光色(点滅色)に基づいて、当該アイコンの表示色を容易に認識することが可能である。
一方、当該アイコンとして白アイコンが表示されている場合には、第1始動口ランプ201を当該アイコンと同じ色で点滅させる必要はなく、第1始動口ランプ201に別の役割を持たせることが好ましい。このため、本実施形態のパチンコ遊技機1では、発光演出の実行中に当該アイコンが白アイコンから(青アイコン等の)色付きアイコンに変化する場合には、当該アイコンが色付きアイコンに変化するまで第1始動口ランプ201の白色点滅を継続させる一方、発光演出の実行中に当該アイコンが色付きアイコンに変化しなかった場合には、発光演出(スピーカランプ671の点滅)が終了するまで第1始動口ランプ201の白色点滅を継続させることとしている。
なお、図97(A)〜(C)の比較から明らかなように、緑色点滅パターンの発光演出や赤色点滅の発光演出が実行される場合には、発光演出が開始されるタイミングで、スピーカ67から出力されるBGMが変化するのに対して、青色点滅パターンの発光演出が実行される場合には、大当たり信頼度が相対的に低いことから、発光演出が開始されるタイミングで、スピーカ67から出力されるBGMが変化することがないという特徴がある。
また、青色点滅パターンの発光演出が実行された場合に関しては、先読み対象の図柄の変動表示中に大当たりが報知される可能性が相対的に低く、第1SPリーチや第2SPリーチ、SPSPリーチといった大当たり信頼度が相対的に高いリーチ演出に発展し難いという特徴がある。
(緑色点滅パターンの発光演出の特徴)
緑色点滅パターンの発光演出は、その大当たり信頼度が約23%に設定されており(図96参照)、第1始動口20に遊技球が入賞するのとほぼ同時に、スピーカランプ671の緑色点滅が開始される(図97(B)参照)。このため、遊技者は、スピーカランプ671が緑色で点滅しているのを見て、保留された第1特別図柄当否判定が実行されたことに応じて「大当たり」が報知される可能性が相対的に高いことを容易に認識することが可能である。
また、緑色点滅パターンの発光演出では、スピーカランプ671が緑色で点滅し始めるタイミングで、緑色に対応する緑色対応入賞音(緑対応音)がスピーカ67から所定時間(例えば2.5秒間)出力される。この緑色対応入賞音は、青色対応入賞音よりも音量が大きく、青色対応入賞音よりも遊技者がより認識し易い演出音である。また、緑色点滅パターンの発光演出が実行される場合、青色点滅パターンの発光演出が実行される場合と同様に、スピーカランプ671の点滅(ここでは緑色点滅)と同期するように、第1始動口ランプ201が白色で点滅する。この第1始動口ランプ201の白色点滅は、緑色点滅パターンの発光演出の実行中に当該アイコンが白アイコンから色付きアイコンに変化する場合には、当該アイコンが色付きアイコンに変化するまで継続し、緑色点滅パターンの発光演出の実行中に当該アイコンが色付きアイコンに変化しない場合には、緑色点滅パターンの発光演出が終了するまで継続する。
なお、緑色点滅パターンの発光演出の大当たり信頼度は約23%と相対的に高く、緑色点滅パターンの発光演出の実行契機となった第1特別図柄当否判定の保留が消化されるのに伴い、大当たり信頼度が相対的に高い高信頼度のリーチ演出が実行され易い(図97(B)参照)。このため、図97(B)に例示されるように、スピーカ67から出力されていた通常BGMが、緑色点滅パターンの発光演出が開始されるタイミングで、緑色点滅パターンの発光演出に対応する第1特別BGMに変化する。そして、図中の先読み対象の第1特別図柄の変動表示中に、リーチ前演出から発展ギミック演出(図67(L)参照)を契機としてSPSPリーチのAバトルに発展する場合、スピーカ67から出力されていた第1特別BGMが、発展ギミック演出の開始に伴って(発展ギミック演出に対応する)対応演出音に変化し、Aバトルの開始に伴って(Aバトルに対応する)Aバトル演出音へと更に変化する。
ところで、発展ギミック演出が行われる場合、その後に第2大チャンス予告(図67(M)参照)が行われる可能性があることから、遊技者を第1表示画面7aに注目させるのが好ましい。このため、本実施形態では、先読み対象である第1特別図柄の変動表示中に、リーチ前演出から(ノーマルショートリーチ等を経由せずに)発展ギミック演出が行われるような場合には、発展ギミック演出が開始されるタイミングで、スピーカランプ671の緑色点滅を終了させることとしている。このことは、発展ギミック演出の開始前にスピーカランプ671が赤色点滅(又は青色点滅)している場合についても同様である。
また、緑色点滅パターンの発光演出が実行された場合に関しては、先読み対象の図柄の変動表示中に大当たりが報知される可能性が相対的に高く、先読み対象の図柄の変動表示中に2回の擬似連演出が行われて、擬似3連目に発展し易いという特徴がある。ただし、緑色点滅パターンの発光演出が実行されたとしても、先読み対象の図柄の変動表示中に擬似3連目に発展しない場合(擬似連演出が1回も行われない場合や、擬似連演出が1回だけ行われる場合)があり、この場合、同一変動内において、最終的にSPSPリーチ演出に発展するか、或いは、特殊リーチ演出(図91〜図94参照)に発展することになる。
(赤色点滅パターンの発光演出の特徴)
赤色点滅パターンの発光演出は、その大当たり信頼度が約70%に設定されており(図96参照)、第1始動口20に遊技球が入賞するのとほぼ同時に、スピーカランプ671の赤色点滅が開始される(図97(C)参照)。このため、遊技者は、スピーカランプ671が赤色で点滅しているのを見て、保留された第1特別図柄当否判定が実行されたことに応じて「大当たり」が報知される可能性が極めて高いことを容易に認識することが可能である。
また、赤色点滅パターンの発光演出では、スピーカランプ671が赤色で点滅し始めるタイミングで、赤色に対応する赤色対応入賞音(赤対応音)がスピーカ67から所定時間(例えば3秒間)出力される。この赤色対応入賞音は、青色対応入賞音や緑色対応入賞音よりも音量が大きく、青色対応入賞音や緑色対応入賞音よりも遊技者がより認識し易い演出音である。また、赤色点滅パターンの発光演出が実行される場合、青色点滅パターンの発光演出や緑色点滅パターンの発光演出が実行される場合と同様に、スピーカランプ671の赤色点滅と同期するように、第1始動口ランプ201が白色で点滅する。この第1始動口ランプ201の白色点滅は、赤色点滅パターンの発光演出の実行中に当該アイコンが白アイコンから色付きアイコンに変化する場合には、当該アイコンが色付きアイコンに変化するまで継続し、赤色点滅パターンの発光演出の実行中に当該アイコンが色付きアイコンに変化しない場合には、赤色点滅パターンの発光演出が終了するまで継続する。
なお、赤色点滅パターンの発光演出の大当たり信頼度は約70%と極めて高く、赤色点滅パターンの発光演出の実行契機となった第1特別図柄当否判定の保留が消化されるのに伴って、SPSPリーチの中で最も大当たり信頼度が高いXバトルに発展することになる。言い換えれば、赤色点滅パターンの発光演出には、先読み対象の図柄の変動表示中にXバトルに発展しない場合には実行されないという特徴がある。
このように、赤色点滅パターンの発光演出が実行された場合には、高信頼度のXバトルに発展することから、図97(C)に例示されるように、スピーカ67から出力されていた通常BGMが、赤色点滅パターンの発光演出が開始されるタイミングで、赤色点滅パターンの発光演出に対応する第2特別BGMに変化する。そして、図中の先読み対象の第1特別図柄の変動表示中に、リーチ前演出からノーマルショートリーチ(図67(F)参照)、ノーマルロングリーチ(図67(H)参照)、及び第1SPリーチ(図67(I)参照)を経由してSPSPリーチのXバトルに発展する場合、スピーカ67から出力されていた第2特別BGMが、ノーマルロングリーチの開始に伴ってノーマルロングリーチ演出音(NLリーチ演出音)に変化し、第1SPリーチの開始に伴って第1SPリーチ演出音に変化し、更に、Xバトルの開始に伴って(Xバトルに対応する)Xバトル演出音に変化する。
また、赤色点滅パターンの発光演出が実行された場合に関しては、大当たりが報知される可能性が相対的に高く、先読み対象の図柄の変動表示中にXバトルに発展する。このため、赤色点滅パターンの発光演出が開始されるのに伴って、枠ランプ66(図95(A)参照)が赤色で点滅する。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、ノーマルショートリーチと、ノーマルショートリーチの後に行われ得るノーマルロングリーチと、ノーマルショートリーチまたはノーマルロングリーチの後に行われ得る第1SPリーチと、ノーマルショートリーチの後に行われ得る第2SPリーチと、これら4種類のリーチ演出の後に行われ得るSPSPリーチとを実行可能であり、第1特別図柄の変動表示中にSPSPリーチの1つであるXバトルが実行される場合に、この第1特別図柄の変動表示が開始される前に、スピーカランプ671がXバトルに対応する赤色(特定色の一例)で点滅すると共に、スピーカ67から赤色対応入賞音が出力される。
(発光演出を実現するための処理について)
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記3種類の発光演出を実現するために、以下のような処理が行われる。すなわち、パチンコ遊技機1では、低確低ベース状態において第1特別図柄が変動表示されているときに第1始動口20に遊技球が入賞すると、第1特別図柄当否判定の権利が保留される。このように、第1特別図柄当否判定の権利が保留されると、遊技制御用マイコン81は、上述した事前判定処理を実行する。具体的には、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20に遊技球が入賞したことに応じて特別図柄当否判定用乱数を取得し、この特別図柄当否判定用乱数に基づいて、第1特別図柄の変動表示開始時に行われる第1特別図柄当否判定処理に先立って同様の当否判定処理を行い、第1特別図柄当否判定処理が実行された場合に「大当たり」と判定されることになるか否かを事前に判定する。また、特別図柄当否判定用乱数と一緒に取得された変動パターン乱数に基づいて、第1特別図柄当否判定が実行された場合に(第1特別図柄の変動パターンとして)どの変動パターンが選択されることになるかを事前に判定する。
このように、遊技制御用マイコン81は、第1特別図柄当否判定の権利が保留されたことに応じて事前判定処理を行った場合、その事前判定結果(第1特別図柄当否判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを示す情報や、特別図柄の変動パターンを示す情報など)を含む特図1始動入球コマンドを副制御基板90に送信する。これに対して、副制御基板90の演出制御用マイコン91は、特図1始動入球コマンドに含まれている事前判定結果等に基づいて、赤色点滅パターンの発光演出を実行するか否かを決定する。
ここではまず、第1特別図柄の変動表示が開始される際に行われる変動演出開始処理(図52参照)において変動演出パターンを設定する処理の詳細について説明する。演出制御用マイコン91は、主制御部80からの変動開始コマンドを受信すると、図52のステップS4504において、その変動開始コマンドに含まれている変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンに対応する変動演出パターン決定テーブルを副制御基板90のROMから読み出して副制御基板90のRAMにセットする。
例えば、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンが、第1特別図柄の変動時間が120秒である変動パターンである場合、演出図柄の変動態様が互いに異なる一方で、擬似3連目に発展してからノーマルショートリーチおよびノーマルロングリーチを経由してSPSPリーチのXバトルに発展してそのXバトルにて当落を報知する点で共通する複数の変動演出パターンのそれぞれに対して、互いに異なる乱数値が対応付けられた120秒用変動演出パターン決定テーブルを副制御基板90のROMから読み出してRAMにセットする。また、例えば、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンが、第1特別図柄の変動時間が60秒である変動パターンである場合、演出図柄の変動態様が互いに異なる一方で、擬似2連目に発展してからノーマルショートリーチを経由して第1SPリーチに発展してその第1SPリーチにて当落を報知する点で共通する複数の変動演出パターンのそれぞれに対して、互いに異なる乱数値が対応付けられた60秒用変動演出パターン決定テーブルを副制御基板90のROMから読み出してRAMにセットする。
そして、演出制御用マイコン91は、ステップS4505において、RAMにセットした変動演出パターン決定テーブルから、ステップS4501の処理で取得した変動演出決定用乱数に対応する変動演出パターンを読み出すことによって、1の変動演出パターンを選択する。
このように、第1特別図柄の変動表示が開始される際には、擬似連演出の有無、擬似連演出が実行される場合の擬似連演出の実行回数、リーチ演出が実行される場合のリーチ演出の種類や流れ等が共通する変動演出パターンが規定された変動演出パターン決定テーブルを用いて変動演出パターンが選択される。このため、変動パターン指定コマンドによって指定されることになる変動パターンを予め特定することができれば、第1特別図柄の変動表示が開始される前に、その第1特別図柄の変動表示中にXバトルが行われるか否かを判定することが可能である。
そこで、演出制御用マイコン91は、赤色点滅パターンの発光演出を実行するか否かを決定するために以下のような処理を実行する。すなわち、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から送信された特図1始動入球コマンドを受信した場合に、その特図1始動入球コマンドに含まれている事前判定結果に基づいて、保留された第1特別図柄当否判定が行われたことに応じて選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。そして、特定した変動パターンに対応する変動演出パターン決定テーブルを参照して、その変動演出パターン決定テーブルに基づいて変動演出パターンを選択した場合に、SPSPリーチ演出のXバトルが行われるか否かを判定する。
演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が起動している間、上述した群予告実行決定乱数や群予告選択乱数の他にも、発光演出を実行するか否かを決定するための発光演出実行決定乱数といった各種演出乱数を更新する乱数更新処理を所定の周期で繰り返し実行している。演出制御用マイコン91は、第1特別図柄当否判定に係る特図1始動入球コマンドを受信すると、上記乱数更新処理によって適宜更新される発光演出実行決定乱数に関して、主制御基板80から特図1始動入球コマンドを受信した時点のカウント値を発光演出実行決定乱数として取得する。
ここで、赤色点滅パターンの発光演出は、図96や図97(C)に例示されるように、SPSPリーチのXバトルに発展することを示唆する保留先読み演出である。このため、演出制御用マイコン91は、上記のように、事前判定処理によって特定した変動パターン、及びその変動パターンに対応する変動演出パターン選択テーブルに基づいて、Xバトルが行われないと判定した場合には、赤色点滅パターンの発光演出を実行しないと決定する。一方、演出制御用マイコン91は、Xバトルが行われると判定した場合、特図1始動入球コマンドを受信した際に取得した発光演出実行決定乱数が、演出制御基板90のROMに記憶されている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、赤色点滅パターンの発光演出を実行するか否かを決定する。具体的には、取得した発光演出実行決定乱数がいずれかの乱数値と一致した場合には、赤色点滅パターンの発光演出を実行すると決定し、取得した発光演出実行決定乱数がいずれの乱数値とも一致しない場合には、赤色点滅パターンの発光演出を実行しないと決定する。
演出制御用マイコン91は、赤色点滅パターンの発光演出を実行すると決定した場合、赤色点滅パターンの発光演出の実行を指示するコマンドを、ランプ制御基板107および音声制御基板106に送信する。これに対して、ランプ制御基板107は、スピーカランプ671の赤色点滅と、第1始動口ランプ201の白色点滅と、枠ランプ66の赤色点滅とを同期させ、音声制御基板106は、スピーカ67に赤色対応入賞音を出力させると共に、スピーカ67から出力されていた通常BGMを(赤色点滅パターンの発光演出に対応する)第2特別BGMに変化させる。
一方、演出制御用マイコン91は、赤色点滅パターンの発光演出を実行しないと決定した場合、緑色点滅パターンの発光演出を実行するか否かを決定する。ここで、緑色点滅パターンの発光演出は、図96や図97(B)に例示されるように、擬似3連目に発展することを示唆したり、擬似3連目に発展することなくSPSPリーチか特殊リーチ演出に発展することを示唆したりする保留先読み演出である。このため、演出制御用マイコン91は、上記のように、事前判定処理によって特定した変動パターン、及びその変動パターンに対応する変動演出パターン選択テーブルに基づいて、先読み対象である第1特別図柄の変動表示中に、2回の擬似連演出が行われて擬似3連目まで発展するか、或いは、擬似3連目に発展することなくSPSPリーチか特殊リーチ演出に発展するか否かを判定する。
ここで、演出制御用マイコン91は、擬似3連目まで発展せず、また、擬似3連目に発展することなくSPSPリーチか特殊リーチ演出に発展することもないと判定した場合、緑色点滅パターンの発光演出を実行しないと決定する。一方、演出制御用マイコン91は、擬似3連目に発展するか、或いは、擬似1連目(又は擬似2連目)からSPSPリーチか特殊リーチ演出に発展すると判定した場合には、特図1始動入球コマンドを受信した際に取得した発光演出実行決定乱数が、演出制御基板90のROMに記憶されている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、緑色点滅パターンの発光演出を実行するか否かを決定する。具体的には、取得した発光演出実行決定乱数がいずれかの乱数値と一致した場合には、緑色点滅パターンの発光演出を実行すると決定し、取得した発光演出実行決定乱数がいずれの乱数値とも一致しない場合には、緑色点滅パターンの発光演出を実行しないと決定する。
演出制御用マイコン91は、緑色点滅パターンの発光演出を実行すると決定した場合、緑色点滅パターンの発光演出の実行を指示するコマンドを、ランプ制御基板107および音声制御基板106に送信する。これに対して、ランプ制御基板107は、スピーカランプ671の緑色点滅と、第1始動口ランプ201の白色点滅とを同期させ、音声制御基板106は、スピーカ67に緑色対応入賞音を出力させると共に、スピーカ67から出力されていた通常BGMを(赤色点滅パターンの発光演出に対応する)第1特別BGMに変化させる。
また、演出制御用マイコン91は、緑色点滅パターンの発光演出を実行しないと決定した場合、青色点滅パターンの発光演出を実行するか否かを決定する。この青色点滅パターンの発光演出は、図96や図97(A)の表記から明らかなように、先読み対象である第1特別図柄の変動表示中に行われる演出を何ら示唆しない保留先読み演出である。このため、演出制御用マイコン91は、特図1始動入球コマンドを受信した際に取得した発光演出実行決定乱数が、演出制御基板90のROMに記憶されている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、青色点滅パターンの発光演出を実行するか否かを決定する。具体的には、取得した発光演出実行決定乱数がいずれかの乱数値と一致した場合には、青色点滅パターンの発光演出を実行すると決定し、取得した発光演出実行決定乱数がいずれの乱数値とも一致しない場合には、青色点滅パターンの発光演出を実行しないと決定する。
演出制御用マイコン91は、青色点滅パターンの発光演出を実行すると決定した場合、青色点滅パターンの発光演出の実行を指示するコマンドを、ランプ制御基板107および音声制御基板106に送信する。これに対して、ランプ制御基板107は、スピーカランプ671の青色点滅と、第1始動口ランプ201の白色点滅とを同期させ、音声制御基板106は、スピーカ67に青色対応入賞音を出力させる。
なお、図96の表記から明らかなように、青色点滅パターンの発光演出では、青色対応入賞音の出力、第1始動口ランプ201の白色点滅という2つの演出変化が複合し、緑色点滅パターンの発光演出では、緑色対応入賞音の出力、第1始動口ランプ201の白色点滅、BGM変化という3つの演出変化が複合し、赤色点滅パターンの発光演出では、赤色対応入賞音の出力、第1始動口ランプ201の白色点滅、BGM変化、枠ランプ66の赤色点滅という4つの演出変化が複合するというように、大当たり信頼度が高い発光演出ほど、発光演出において複合する演出変化が多くなるという特徴がある。このため、遊技者は、発光演出において複合する演出変化の多少に基づいて、大当たり信頼度を感覚的に認識することが可能である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、Xバトルで自キャラが敵キャラXに勝利して大当たりが報知されると、4R第1大当たり(図6参照)となり、大当たり遊技が終了した後は、高確低ベース状態となり、この高確低ベース状態は、次回の大当たりまで小当たりが頻発する、多くの賞球の獲得が期待できる遊技者にとって有利な状態である。このため、高確低ベース状態への移行契機となり得るXバトルの実行を示唆する赤色点滅パターンの発光演出を実行することによって、高確低ベース状態に移行することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
(発光演出による作用効果)
本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、スピーカランプ671(及び枠ランプ66)が赤色(特定色の一例)で発光する場合があり、遊技者は、SPSPリーチのXバトルが実行されることを事前に認識することが可能である。このため、Xバトルが開始されるよりも前から、Xバトルが実行されることを遊技者に期待させることが可能であり、Xバトルと、スピーカランプ671(及び枠ランプ66)を赤色で発光させる演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、Xバトルが実行される第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示が開始される前にスピーカランプ671(及び枠ランプ66)が赤色で発光する場合がある。このため、第1特別図柄(及び演出図柄)の変動表示が開始されてからXバトルが開始されるまでの間にスピーカランプ671(及び枠ランプ66)が赤色(特定色の一例)で発光する場合に比べて、遊技者は、より早い段階で、Xバトルが実行されることを認識することが可能であり、より一層高い演出効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、スピーカランプ671が赤色で発光するのに伴って、スピーカ67から赤色対応入賞音が出力されることから、スピーカランプ671が赤色で発光しているのを遊技者が見落としたことが原因で、Xバトルが実行されることを遊技者が事前に認識することができないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(発光演出に関する変形例)
なお、発光演出に関して以下の構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、先読み対象の第1特別図柄の変動表示が開始される前(保留されている第1特別図柄当否判定が実行される前)に、スピーカランプ671の赤色点滅を開始させる場合について説明したが、他の実施形態では、先読み対象の第1特別図柄の変動表示が開始されてから、スピーカランプ671の赤色点滅を開始させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、先読み対象の第1特別図柄の変動表示中にXバトルが実行される場合に限って、赤色点滅パターンの発光演出を実行する場合について説明したが、他の実施形態では、Xバトルに限らず、いずれかのSPSPリーチが実行される場合に、赤色点滅パターンの発光演出を実行するようにしてもよい。
また、各発光演出に係るスピーカランプ671の発光パターンや発光色は本実施形態で例示したものに限定されるものではなく、他の発光パターンや発光色であってもよい。例えば、赤色点滅パターンの発光演出に関して、スピーカランプ671の赤色発光と白色発光とを交互に繰り返す発光パターンでスピーカランプ671を発光させたり、スピーカランプ671を赤色で継続発光させたりしてもよい。
また、本実施形態では、発光手段(本実施形態ではスピーカランプ671)が演出音を出力するスピーカ67と近接配置されている場合について説明するが、他の実施形態では、発光手段がスピーカ67と離れた位置に配置されていてもよい。
[ミニキャラバトル演出について]
次に、図98〜図101を参照しつつ、本実施形態のパチンコ遊技機1で行われるミニキャラバトル演出について説明する。ここで、図98は、ミニキャラバトル演出で獲得可能なアイコンを例示する説明図である。図99〜図101は、ミニキャラバトル演出の具体例を示す画面図である。
上述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する示唆演出として、アイコン変化演出(図87等を参照)、擬似連演出(例えば図68参照)、SPSPリーチへの発展契機となる発展ギミック演出(図67(L)参照)、第2大チャンス予告(図67(M)参照)、Xバトル(図77(G)参照)が行われる。これに対して、ミニキャラバトル演出は、小さな自キャラであるミニ自キャラと、小さな敵キャラであるミニ敵キャラとが第1表示画面7a上でバトルを行い、ミニ自キャラがミニ敵キャラに勝利した場合に、上記の示唆演出が実行されることを予告するアイコンをミニ自キャラが獲得して、そのアイコンを第1表示画面7aに表示する予告演出である(図99〜図101参照)。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、このミニキャラバトル演出でミニ自キャラが獲得可能なアイコンとして、図98に例示されるように、保留変化アイコン、NEXTアイコン、発展ギミック演出アイコン、第2大チャンス予告アイコン、Xバトルアイコンが用意されている。ここで、保留変化アイコンは、保留アイコンまたは当該アイコンを対象とする上記アイコン変化演出が実行されることを予告するアイコンである。NEXTアイコンは、上記擬似連演出が実行されることを予告するアイコンである。発展ギミック演出アイコンは、上記発展ギミック演出が実行されることを予告するアイコンである。第2大チャンス予告アイコンは、上記第2大チャンス予告が実行されることを予告するアイコンである。Xバトルアイコンは、上記Xバトルが実行されることを予告するアイコンである。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、先読み対象である第1特別図柄の変動表示である「対象変動」が行われる期間と、対象変動よりも前に行われる第1特別図柄の変動表示である「対象前変動」とを用いてミニキャラバトル演出が行われる。具体的には、対象変動の1つ前の対象前変動において、ミニ自キャラとミニ敵キャラとの1回目のバトルを行い、対象変動において、ミニ自キャラとミニ敵キャラとの1回目のバトルを行う。具体的には、以下の通りである。
図99(A)には、第1特別図柄当否判定に係る1つの保留アイコンが保留アイコン表示領域9cに表示された状態で、当該アイコン表示領域9eに表示された当該アイコンに対応する演出図柄(及び第1特別図柄)の変動表示が行われている様子が例示されている。このように、演出図柄の変動表示が行われている状態で第1始動口20に遊技球が入賞すると、その入賞に応じて取得された特別図柄当否判定用乱数や変動パターン乱数等に基づいて、上述した事前判定処理が実行される。そして、この事前判定処理の結果である事前判定結果に基づいて、上述したアイコン変化演出を実行するか否かが決定される。
図99(B)には、アイコン変化演出を実行すると決定され、2つ目の保留アイコンとして、保留アイコン表示領域9cに赤アイコン(図86参照)が新たに表示された状態が例示されている。なお、詳細については後述するが、上記のように事前判定処理が実行された場合、その事前判定結果に基づいて、ミニキャラバトル演出を実行するか否かも併せて決定され、ミニキャラバトル演出を実行すると決定された場合、以下のような演出が行われる。
すなわち、図99(A)及び(B)に例示されるように、先読み対象である第1特別図柄当否判定の権利が保留されたことを示す保留アイコン(ここでは赤アイコン)が保留アイコン表示領域9cに表示されるのとほぼ同時に、左図柄、中図柄、及び右図柄が表示される演出図柄表示領域7b(第1表示領域の一例:図3参照)が、演出図柄表示領域7bよりも狭い演出図柄表示領域7c(第2表示領域の一例:図99(B)参照)に変更される。言い換えれば、演出図柄表示領域7bにおいて演出図柄を変動表示させる第1表示制御から、演出図柄表示領域7cにおいて演出図柄を変動表示させる第2表示制御へと表示制御が切り替えられる。これにより、第1表示画面7aに表示される3つの図柄列を構成する各演出図柄が縮小表示されるようになる。そして、例えば演出図柄表示領域7cの上方に、ミニキャラバトル演出に用いられるミニ自キャラやミニ敵キャラ等を表示するためのミニキャラバトル演出画像表示領域7d(第3表示領域の一例:図99(B)参照)が確保される。図99(B)には、ミニキャラバトル演出画像表示領域7dが確保されるのとほぼ同時に、ミニ自キャラとミニ敵キャラとがミニキャラバトル演出画像表示領域7dに表示される様子が例示されている。
次に、先読み対象としての第1特別図柄当否判定に対応する2つ目の保留アイコン(ここでは赤アイコン:以下「先読み対象アイコン」とも言う)が新たに表示されたタイミングで行われている第1特別図柄および演出図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、左5図柄が擬似停止し、右8図柄が擬似停止する(図99(C)参照)。そして、左5図柄および右8図柄が擬似停止した状態で中3図柄が擬似停止し、第1特別図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過するのに伴い、これら3つの演出図柄が本停止する(図99(D)参照)。なお、当該アイコン表示領域9eに表示されていた当該アイコンは、3つの演出図柄が本停止する直前に当該アイコン表示領域9eから消去される。
続いて、第1特別図柄および3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば0.6秒)が経過すると、1つ目の保留アイコンに対応する第1特別図柄当否判定が実行され、保留アイコン表示領域9cに表示されている各保留アイコンに対するシフト処理が行われる。具体的には、保留アイコン表示領域9cに表示されている1つ目の保留アイコン(白アイコン)が当該アイコンとして当該アイコン表示領域9eにシフトされると共に、保留アイコン表示領域9cに表示されている先読み対象アイコン(赤アイコン)が当該アイコン表示領域9e側にシフトして1つ目の保留アイコンとして表示される。そして、第1特別図柄当否判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、演出図柄表示領域7cにおける演出図柄の変動表示が開始される(図99(D)及び(E)参照)。すなわち、演出図柄が表示される表示領域が演出図柄表示領域7bから演出図柄表示領域7cに変更されたままの状態(演出図柄が縮小されたままの状態)で、演出図柄の変動表示が開始される。
このように、対象変動の1つ前の対象前変動が開始されると、ミニ自キャラとミニ敵キャラとの1回目のバトルが開始される(図99(E)参照)。図99(E)には、ミニ自キャラが恐竜タイプのミニ敵キャラを光線銃で攻撃する様子が例示されている。このミニ自キャラの攻撃がミニ敵キャラにヒットすると、その様子を表す所定の演出表示が行われる(図99(F)参照)。そして、ミニ自キャラが勝利すると、敗れたミニ敵キャラがミニキャラバトル演出画像表示領域7dから消去され、ミニ敵キャラが表示されていた位置にアイテムが表示される(図99(G)参照)。図99(G)には、対象変動において2回の擬似連演出が実行されることを予告する2つのNEXTアイコンが表示された様子が例示されている。
なお、図99(G)には、2つのNEXTアイコンを獲得した様子が例示されているが、NEXTアイコンとは異なるアイコンを獲得する場合もある。また、1回のバトルで獲得するアイコンは2個に限らず、1個のアイコンを獲得する場合や、3個以上のアイコンを獲得する場合もある。また、1回目のバトルにおいて、ミニ自キャラがミニ敵キャラからの攻撃を受けてしまい、結果として、アイコンを獲得できない場合もある。
次に、ミニ敵キャラに代えて2つのNEXTアイコンが表示されると、これらのNEXTアイコンは、第1表示画面7aにおける右側領域に移動する(図99(G)及び(H)参照)。その際、ミニ自キャラが勝利して喜ぶ様子が表示される。なお、この右側領域における各アイコンの表示は、対応する示唆演出が実行されるまで継続される。
対象変動の1つ前の対象前変動が開始されてから所定時間が経過すると、演出図柄表示領域7cにおいて、例えば、左2図柄が擬似停止し(図99(G)参照)、続いて右6図柄が擬似停止する(図99(H)参照)。そして、中列の図柄列のスクロール表示が行われている期間において、ミニ自キャラが2回目のバトルで戦う次の(怪獣タイプの)ミニ敵キャラがミニキャラバトル演出画像表示領域7dに新たに表示される(図99(I)参照)。
なお、ここでは、対象変動の1つ前の対象前変動の終盤で、2回目のバトルでミニ自キャラと戦うミニ敵キャラが表示される場合について説明するが、対象変動が開始されてから、2回目のバトルでミニ自キャラと戦うミニ敵キャラが表示される場合もある。
続いて、左2図柄が擬似停止して右6図柄が擬似停止すると、中4図柄が擬似停止し、第1特別図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過するのに伴い、これら3つの演出図柄が本停止する(図100(A)参照)。なお、当該アイコン表示領域9eに表示されていた当該アイコンは、3つの演出図柄が本停止する直前に当該アイコン表示領域9eから消去される。
対象変動の1つ前の対象前変動に関して、第1特別図柄および3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば0.6秒)が経過すると、先読み対象アイコンに対応する第1特別図柄当否判定が実行され、保留アイコン表示領域9cに表示されている保留アイコンに対するシフト処理が行われる。具体的には、保留アイコン表示領域9cに表示されている先読み対象アイコン(ここでは赤アイコン)が当該アイコンとして当該アイコン表示領域9eにシフトされる(図100(A)及び(B)参照)。そして、先読み対象の第1特別図柄当否判定が実行されたことに応じて第1特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、演出図柄表示領域7cにおける演出図柄の変動表示が開始される(図100(A)及び(B)参照)。
このように、対象変動が開始されると、ミニ自キャラとミニ敵キャラとの2回目のバトルが開始される(図100(C)参照)。図100(C)には、ミニ自キャラが(2体目の)ミニ敵キャラを光線銃で攻撃する様子が例示されている。このミニ自キャラの攻撃がミニ敵キャラにヒットすると、その様子を表す所定の演出表示が行われる(図100(D)参照)。そして、ミニ自キャラが勝利すると、敗れたミニ敵キャラがミニキャラバトル演出画像表示領域7dから消去され、ミニ敵キャラが表示されていた位置にアイテムが表示される(図100(E)参照)。図100(E)には、対象変動において第2大チャンス予告が実行されることを予告する「激アツ」の文字を含む第2大チャンス予告アイコン(図98参照)が表示された様子が例示されている。
なお、図100(E)には、第2大チャンス予告アイコンを獲得した様子が例示されているが、第2大チャンス予告アイコンとは異なるアイコン(例えば、発展ギミック演出アイコン、Xバトルアイコン)を獲得する場合もある。また、2回のバトルで獲得するアイコンは1個に限らず、2個以上のアイコンを獲得する場合もある。また、2回目のバトルにおいて、ミニ自キャラがミニ敵キャラからの攻撃を受けてしまい、結果として、アイコンを獲得できない場合もある。
次に、ミニ敵キャラに代えて第2大チャンス予告アイコンが表示されると、この第2大チャンス予告アイコンは、第1表示画面7aにおける右側領域に移動する(図100(E)及び(F)参照)。なお、右側領域には、1回目のバトルで獲得した2個のNEXTアイコンが表示されているので、第2大チャンス予告アイコンは、これらのアイコンの上方に表示される。このように、2回目のバトルで獲得したアイコンの移動表示が行われるとミニキャラバトル演出が終了となり、ミニキャラバトル演出に登場したミニ自キャラが第1表示画面7a上から立ち去る様子を表す、ミニキャラバトル演出に係る終了演出が行われる(図100(F)参照)。
このように、ミニキャラバトル演出に係る終了演出が行われると、演出図柄表示領域7cにおいて演出図柄を変動表示させる第2表示制御から、演出図柄表示領域7bにおいて演出図柄を変動表示させる第1表示制御へと表示制御が切り替えられる(図100(F)及び(G)参照)。これにより、第1表示画面7aに表示される3つの図柄列を構成する各演出図柄が元の大きさで表示されるようになる。なお、第1表示画面7aにおける右側領域に表示された各アイコンは、ミニキャラバトル演出が終了した後も同じ位置に表示され続ける(図100(F)及び(G)参照)。
対象変動中にミニキャラバトル演出が終了すると、演出図柄表示領域7bにおいて、先ずは左6図柄が擬似停止し(図100(G)参照)、続いて右4図柄が擬似停止する(図100(H)参照)。そして、図には示されていないが、これらの左6図柄および右4図柄の滑りが発生して、左列および右列の図柄列のスクロール表示が再開される。このようにして、左列および右列の図柄列のスクロール表示が再開されると、その直後に擬似連演出が実行される(図100(I)及び図101(A))。具体的には、図100(I)に例示されるように、左6図柄、中7図柄(擬似連図柄)、及び右4図柄が有効ラインに向けてゆっくりと移動していく様子を表す演出表示が行われる。そして、図101(A)に例示されるように、これら3つの演出図柄が有効ライン上に擬似停止するのとほぼ同時に、第1表示画面7aの右側領域に表示されている2つのNEXTアイコンのうちの1つが第1表示画面7aの中央領域へと移動して、そのNEXTアイコンが中7図柄に対して重畳表示される。
このように、ミニキャラバトル演出でストックしていた1つ目のNEXTアイコンの放出を伴う形で1回目の擬似連演出が実行されると、擬似2連目の変動演出が開始される(図101(B)参照)。この擬似2連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、左6図柄および右6図柄が擬似停止してリーチ成立となる(図101(C)参照)。そして、その直後にリーチ図柄(ここでは6図柄)の間に中7図柄が擬似停止する(図101(D)参照)。その際、図101(D)に例示されるように、第1表示画面7aの右側領域に残されていた2つ目のNEXTアイコンが第1表示画面7aの中央領域へと移動して、そのNEXTアイコンが中7図柄に対して重畳表示される。
そして、ミニキャラバトル演出でストックしていた2つ目のNEXTアイコンの放出を伴う形で2回目の擬似連演出が実行されると、擬似3連目の変動演出が開始される(図101(E)参照)。なお、ここでは、2つのNEXTアイコンに対して、リーチ前擬似連とリーチ後擬似連とが1回ずつ行われる場合を例に説明したが、2回のリーチ前擬似連が行われる場合や、2回のリーチ後擬似連が行われる場合もある。
擬似3連目の変動演出が開始されてから所定時間(例えば4秒)が経過すると、例えば、第1表示画面7aにおける左上方の領域および右上方の領域にリーチ図柄(ここでは6図柄)を擬似停止させた状態で、発展ギミック演出が実行される(図101(F)参照)。図101(F)には、当該アイコン表示領域9eに先読み対象アイコンとしての赤アイコンが表示された状態で、上述した発展ギミック演出(図67(L)参照)が行われている様子が例示されている。この発展ギミック演出が行われると、第2大チャンス予告が発生することを遊技者に期待させる暗転演出(図87(B)参照)が行われる(図101(G)参照)。
この暗転演出が行われると、第2大チャンス予告が行われる場合と、第2大チャンス予告が行われない場合とがあるが、ここでは、第1表示画面7aにおける右側領域に(第2大チャンス予告の実行を予告する)第2大チャンス予告アイコンが表示されているので、暗転演出に続いて、第2大チャンス予告が必ず実行される。具体的には、第1表示画面7aの右側領域に表示されていた第2大チャンス予告アイコンが第1表示画面7aの中央領域へと移動し(図101(H)参照)、移動した第2大チャンス予告アイコンが中央領域にて所定時間(例えば1秒間)表示されると、図67(M)や図69(G)に基づいて上述した第2大チャンス予告が実行される(図101(I)参照)。
このように、第2大チャンス予告が実行されると、SPSPリーチに発展し、そのSPSPリーチにおいて、当たり報知演出またはハズレ報知演出が実行される。
ここまでの説明から明らかなように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、対象変動の1つ前の対象前変動が行われる期間と、対象変動が行われる期間とに亘って、第1表示画面7aの演出図柄表示領域7cにおいて演出図柄を変動表示させる第2表示制御が実行されているときに、演出図柄表示領域7cとは異なるミニキャラバトル演出画像表示領域7dを用いて、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する示唆演出が実行されることを予告する予告演出(本実施形態では、ミニキャラバトル演出)を実行可能である。
(ミニキャラバトル演出を実現するための処理について)
次に、ミニキャラバトル演出を実現するためにパチンコ遊技機1で実行される処理について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示中に第1始動口20に遊技球が入賞して、第1特別図柄当否判定の権利が保留されると、遊技制御用マイコン81は、入賞に応じて取得した特別図柄当否判定用乱数や変動パターン乱数等に基づいて、上述した事前判定処理を実行し、その事前判定結果を含む特図1始動入球コマンドを副制御基板90に送信する。これに対して、副制御基板90の演出制御用マイコン91は、特図1始動入球コマンドに含まれている事前判定結果等に基づいて、ミニキャラバトル演出を実行するか否かを決定する。
ここで、本実施形態におけるミニキャラバトル演出は、対象変動と、対象変動の1つ前の対象前変動との2変動を用いて行われる予告演出である。このため、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から送信された特図1始動入球コマンドを受信した場合に、特図1始動入球コマンドが、2つ目以降の保留アイコンの表示を指示するコマンドであるか否かを判定する。ここで、2つ目以降の保留アイコンの表示を指示するコマンドではないと判定された場合、すなわち、1つ目の保留アイコンの表示を指示するコマンドである場合、ミニキャラバトル演出の1回目のバトルを実行できない可能性があるため、演出制御用マイコン91は、ミニキャラバトル演出を実行しないと決定する。
一方、演出制御用マイコン91は、受信した特図1始動入球コマンドが2つ目以降の保留アイコンの表示を指示するコマンドであると判定した場合、その特図1始動入球コマンドに含まれている事前判定結果に基づいて、事前判定結果に基づいて、保留された第1特別図柄当否判定が行われたことに応じて選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。そして、特定した変動パターンに対応する変動演出パターン決定テーブルを参照して、その変動演出パターン決定テーブルに基づいて変動演出パターンを選択した場合に、擬似連演出、発展ギミック演出、第2大チャンス予告、及びXバトルの少なくとも1つが行われるか否かを判定する。また、演出制御用マイコン91は、上述したように、アイコン変化演出を実行するか否かを決定し、アイコン変化演出を実行すると決定した場合に、対象変動、又は対象変動の1つ前の対象前変動においてアイコンの表示態様を変化させる変化パターンが設定されているか否かを判定する。
ここで、擬似連演出、発展ギミック演出、第2大チャンス予告、Xバトル、及び(対象変動またはその1つ前の対象前変動における)アイコン変化演出がいずれも行われない場合には、仮にミニキャラバトル演出を行ったとしても、2回のバトルでミニ自キャラが2回とも敗れるミニキャラバトル演出しか行うことができない。このため、演出制御用マイコン91は、擬似連演出、発展ギミック演出、第2大チャンス予告、Xバトル、及び(対象変動またはその1つ前の対象前変動における)アイコン変化演出がいずれも行われないと判定した場合には、ミニキャラバトル演出を実行しないと決定する。
なお、ミニキャラバトル演出の演出パターンとしては、ミニ自キャラが2回のバトルの両方で勝利する第1の演出パターンと、ミニ自キャラが1回目のバトルで勝利して2回目のバトルでは敗北する第2の演出パターンと、ミニ自キャラが1回目のバトルでは敗北して2回目のバトルでは勝利する第3の演出パターンとが用意されている。このため、上記の各演出がいずれか1つでも実行される場合には、ミニキャラバトル演出の実行が可能である。
一方、演出制御用マイコン91は、上述した乱数更新処理において、上述した群予告実行決定乱数や群予告選択乱数、発光演出実行決定乱数の他にも、ミニキャラバトル演出を実行するか否かを決定するためのミニキャラバトル演出実行決定乱数を更新する処理を所定の周期で繰り返し実行している。演出制御用マイコン91は、第1特別図柄当否判定に係る特図1始動入球コマンドを受信すると、上記乱数更新処理によって適宜更新されるミニキャラバトル演出実行決定乱数に関して、主制御基板80から特図1始動入球コマンドを受信した時点のカウント値をミニキャラバトル演出実行決定乱数として取得する。
そして、演出制御用マイコン91は、擬似連演出、発展ギミック演出、第2大チャンス予告、Xバトル、及び(対象変動またはその1つ前の対象前変動における)アイコン変化演出がいずれか1つでも実行されると判定した場合に、特図1始動入球コマンドを受信した際に取得したミニキャラバトル演出実行決定乱数が、演出制御基板90のROMに記憶されている乱数値のいずれかと一致するか否かに基づいて、ミニキャラバトル演出を実行するか否かを決定する。具体的には、取得したミニキャラバトル演出実行決定乱数がいずれかの乱数値と一致した場合には、ミニキャラバトル演出を実行すると決定し、取得したミニキャラバトル演出実行決定乱数がいずれの乱数値とも一致しない場合には、ミニキャラバトル演出を実行しないと決定する。
ここで、演出制御用マイコン91は、ミニキャラバトル演出を実行すると決定した場合、ミニキャラバトル演出の演出パターンを設定する。例えば、擬似連演出、発展ギミック演出、第2大チャンス予告、Xバトル、及びアイコン変化演出のうち、実行される示唆演出がいずれか1つである場合には、ミニ自キャラが1回目のバトルで勝利してその示唆演出が実行されることを予告するアイコンを獲得して、2回目のバトルでは敗北する上記第2の演出パターンか、或いは、ミニ自キャラが1回目のバトルで敗北した後に、2回目のバトルでは勝利して上記いずれか1つの示唆演出が実行されることを予告するアイコンを獲得する上記第2の演出パターンを設定する。一方、実行される示唆演出が複数ある場合には、ミニ自キャラが2回のバトルの両方で勝利して、それぞれのバトルで各示唆演出の実行を予告するアイテムを獲得する上記第1の演出パターンを設定する。
そして、演出制御用マイコン91は、ミニキャラバトル演出の演出パターンを示す設定情報を含んだ、ミニキャラバトル演出の実行を指示するコマンドを画像制御基板100、ランプ制御基板107、及び音声制御基板106に送信する。これに対して、画像制御基板100、ランプ制御基板107、及び音声制御基板106は、指示されたミニキャラバトル演出を実現するために必要な演出制御を行う。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、ランクアップ演出(図72〜図74参照)によって、第1大チャンス予告(図74(I)参照)が実行される可能性がどの程度あるかが示唆される。これに対して、ミニキャラバトル演出において、第1大チャンス予告が実行されることを予告するアイコンを表示してしまうと、ランクアップ演出の機能を大きく損なってしまい、ランクアップ演出の興趣性を著しく低下させてしまう可能性がある。このため、本実施形態のパチンコ遊技機1では、ミニキャラバトル演出において、第1大チャンス予告が実行されることを予告するアイコンが表示されることはない。
(ミニキャラバトル演出による作用効果)
本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、第1表示画面7aの演出図柄表示領域7cで演出図柄が変動表示されているときに、(演出図柄表示領域7cとは異なる)ミニキャラバトル演出画像表示領域7dを用いて、(大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する)示唆演出が実行されることを予告する予告演出(本実施形態では、ミニキャラバトル演出)が実行される。このため、演出図柄の変動表示に支障を来すことなくミニキャラバトル演出を実行することができ、演出図柄を変動表示させる変動演出と、ミニキャラバトル演出との相乗効果によって、興趣性が高い演出を実行することが可能である。
また、このような遊技機によれば、第1特別図柄当否判定の権利が保留された状態で第1特別図柄が変動表示される期間(対象前変動が行われる期間)と、その第1特別図柄当否判定が行われたことに応じて第1特別図柄が変動表示される期間(対象変動が行われる期間)とに亘って、ミニキャラバトル演出が実行される。このため、後者の期間だけを用いてミニキャラバトル演出を実行する場合に比べて、ミニキャラバトル演出が時間的な制約を受けにくく、演出実行時間がより長い多彩なミニキャラバトル演出を実行することが可能である。
(ミニキャラバトル演出に関する変形例)
なお、ミニキャラバトル演出に関して以下の構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、対象変動の1つ前の対象前変動で1回目のバトルを行い、対象変動で2回目のバトルを行うというように、計2回のバトルの結果で示唆演出の実行を予告する場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、対象変動および対象変動の1つ前の対象前変動のいずれか一方において、バトルを1回だけ行うようにしてもよい。また、例えば、対象変動と、対象変動の1つ前の対象前変動と、対象変動の2つ前の対象前変動とを用いて、計3回のバトルを行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、1回目のバトルに敗北しても2回目のバトルに発展する場合を例に説明したが、1回目のバトルに敗北すると2回目のバトルには発展しないようにしてもよい。また、上記のように計3回のバトルを行う構成を採用した場合には、2回目のバトルに敗北した場合には3回目のバトルに発展せず、1回目のバトルに敗北した場合には2回目以降のバトルに発展しないといった構成を併せて採用することが考えられる。
また、本実施形態では、演出図柄表示領域7bが保留アイコン表示領域9cおよび当該アイコン表示領域9eの上方の表示領域であり、演出図柄表示領域7cが第1表示画面7aの略中央を中心にして演出図柄表示領域7bを縮小した表示領域であり、ミニキャラバトル演出画像表示領域7dが演出図柄表示領域7cの上部領域である場合を例に説明したが、これらの表示領域の大きや位置は本実施形態で例示したものに限らず、他の大きさや位置であってもよい。
また、本実施形態では、ミニキャラバトル演出画像表示領域7dにおいて、バトルを行ってから(示唆演出が実行されることを予告する)アイテムを表示する場合について説明したが、他の実施形態では、バトルを行うことなく1または複数個のアイテムを表示するようにしてもよい。すなわち、示唆演出が実行されることを予告する予告演出は、バトルの結果に応じて示唆演出の実行を予告する演出に限らず、例えば、Xバトルに発展するような場合に、単に敵キャラXを表示するといった(示唆演出に関連性がある)他の予告演出であってもよい。
[演出図柄の変動表示の具体例]
以下、図102〜図105を参照しつつ、演出図柄の変動表示の具体例について説明する。ここで、図102〜図105は、演出図柄の変動表示の具体例を示す画面図である。
ここまでは、演出図柄の変動表示に係る説明を必要以上に複雑にしないという説明の便宜上、各演出図柄が数字のみから構成されているものとして、変動演出に係る説明を行ったが、3つの図柄列を構成するそれぞれの演出図柄は、他の演出図柄とは異なる数を表す数字と、その数字に対応するキャラクタを示すキャラクタ画像と、数字およびキャラクタ画像の背景として機能する縦長のパネル画像とを有して構成されている(図102(A)参照)。
図102(A)には、保留アイコン表示領域9cに3つの保留アイコンが表示された状態で、第1特別図柄当否判定の判定結果がハズレであることを報知する「835」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止した状態が例示されている。この3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば0.6秒)が経過すると、保留アイコン表示領域9cに表示されている1つ目の保留アイコンに対応する第1特別図柄当否判定が実行され、これに応じて、第1特別図柄の変動表示および3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図102(B)参照)。これに伴い、1つ目の保留アイコンを保留アイコン表示領域9cから当該アイコン表示領域9eにシフトさせると共に、保留アイコン表示領域9cに表示されている残りの保留アイコンを当該アイコン表示領域9e側にシフトさせるシフト処理が行われる(図102(A)及び(B)参照)。
第1特別図柄の変動表示および3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば左4図柄が擬似停止する(図102(C)参照)。具体的には、図102(C)に例示されるように、左列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して「0」になることで左4図柄が表示されると、左4図柄を構成するパネル画像が、3つの図柄列のスクロール方向(下方向)を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動する。これに伴い、左4図柄を構成する「4」の数字が上記スクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転し、図には示されていないが、左4図柄を構成するキャラクタ画像が示すキャラクタDが所定のアクションを行う。
このようにして、左4図柄を構成する「4」の数字がスクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転すると、その後は、左4図柄を構成する「4」の数字、キャラクタDを示すキャラクタ画像、及び左4図柄を構成するパネル画像が一体となって上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動することにより、左4図柄の擬似停止が継続される(図102(D)参照)。
左4図柄が擬似停止してから所定時間が経過すると、例えば右6図柄が擬似停止する(図102(D)参照)。具体的には、図102(D)に例示されるように、右列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して「0」になることで例えば右6図柄が表示されると、右6図柄を構成するパネル画像が上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動する。これに伴い、右6図柄を構成する「6」の数字が上記スクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転し、図には示されていないが、右6図柄を構成するキャラクタ画像が示すキャラクタFが所定のアクションを行う。そして、右6図柄を構成する「6」の数字がスクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転すると、その後は、右6図柄を構成する「6」の数字、キャラクタFを示すキャラクタ画像、及び右6図柄を構成するパネル画像が一体となって上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動することにより、右6図柄の擬似停止が継続される(図102(E)参照)。
次に、右6図柄が擬似停止してから所定時間が経過すると、中1図柄が擬似停止する(図102(E)参照)。具体的には、図102(E)に例示されるように、中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して「0」になることで例えば中1図柄が表示されると、中1図柄を構成するパネル画像が上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動する。これに伴い、中1図柄を構成する「1」の数字が上記スクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転し、図には示されていないが、中1図柄を構成するキャラクタ画像が示すキャラクタAが所定のアクションを行う。そして、中1図柄を構成する「1」の数字がスクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転すると、その後は、中1図柄を構成する「1」の数字、キャラクタAを示すキャラクタ画像、及び中1図柄を構成するパネル画像が一体となって上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動することにより、中1図柄の擬似停止が継続される。
ここで、今回の第1特別図柄当否判定の判定結果が「ハズレ」であり、第1特別図柄の変動パターンとして、リーチ演出を実行することなくハズレ報知演出を実行する変動時間が短い変動パターンが設定されている場合、擬似停止した左4図柄、右6図柄、及び中1図柄がそのまま本停止して、ハズレが報知される(図102(F)参照)。
このように、「416」のバラケ目を示す3つの演出図柄が本停止してから所定の確定時間(例えば0.6秒)が経過すると、保留アイコン表示領域9cに表示されている1つ目の保留アイコンに対応する第1特別図柄当否判定が実行され、これに応じて、第1特別図柄および3つの図柄列のスクロール表示が開始される(図102(G)参照)。これに伴い、この1つ目の保留アイコンを保留アイコン表示領域9cから当該アイコン表示領域9eにシフトさせると共に、保留アイコン表示領域9cに表示されている残りの保留アイコンを当該アイコン表示領域9e側にシフトさせるシフト処理が行われる(図102(F)及び(G)参照)。
1つ目の保留アイコンが保留アイコン表示領域9cから当該アイコン表示領域9eにシフトして当該アイコンとして表示されると、その直後に、当該アイコン(ここでは白アイコン)を例えば緑アイコンに変化させるアイコン変化演出が行われる場合がある(図102(G)及び(H)参照)。
この当該アイコン(ここでは緑アイコン)に対応する第1特別図柄の変動表示および3つの図柄列のスクロール表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば左6図柄が擬似停止する(図102(I)参照)。具体的には、図102(I)に例示されるように、左列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して「0」になることで例えば左6図柄が表示されると、左6図柄を構成するパネル画像が上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動する。これに伴い、左6図柄を構成する「6」の数字が上記スクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転し、図には示されていないが、左6図柄を構成するキャラクタ画像が示すキャラクタFが所定のアクションを行う。
このようにして、左6図柄を構成する「6」の数字がスクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転すると、その後は、左6図柄を構成する「6」の数字、キャラクタFを示すキャラクタ画像、及び左6図柄を構成するパネル画像が一体となって上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動することにより、左6図柄の擬似停止が継続される(図103(A)参照)。
左6図柄が擬似停止してから所定時間が経過すると、例えば右2図柄が擬似停止する(図103(A)参照)。具体的には、図103(A)に例示されるように、右列の図柄列のスクロール速度が乗除に低下して「0」になることで例えば右2図柄が表示されると、右2図柄を構成するパネル画像およびキャラクタ画像が上下に揺動する。これに伴い、右2図柄を構成する「2」の数字が上記スクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転する。すると、その直後に右2図柄の滑りが発生して右列の図柄列のスクロール表示が再開され(図103(B)参照)、その直後に擬似連演出が発生する(図103(C)〜(E)参照)。具体的には、右列の図柄列および中列の図柄列のスクロール速度が急速に低下して、右2図柄および中7図柄(擬似連図柄)が一緒に降下してくる様子を表す演出表示が行われる(図103(C)及び(D)参照)。そして、これらの図柄が左6図柄と略同じ高さまで移動するのとほぼ同時に、左6図柄および右3図柄が非表示となり、中7図柄が擬似停止する(図103(E)参照)。具体的には、図103(E)に例示されるように、中7図柄を構成するパネル画像およびキャラクタ画像が上下方向に揺動すると共に、中7図柄を構成する「7」の数字がスクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転する。
このようにして1回目の擬似連演出が行われると、3つの図柄列のスクロール表示が再開されて、擬似2連目の変動演出が開始される(図103(F)参照)。続いて、擬似2連目の変動演出が開始されてから所定時間が経過すると、例えば左4図柄が擬似停止する(図103(G)参照)。具体的には、図103(G)に例示されるように、左列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して「0」になると左4図柄が表示され、左4図柄を構成するパネル画像が上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動するのに伴い、左4図柄を構成する「4」の数字が上記スクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転する。その際、図には示されていないが、左4図柄を構成するキャラクタ画像が示すキャラクタDが所定のアクションを行う。そしてその後は、左4図柄を構成する「4」の数字、キャラクタDを示すキャラクタ画像、及び左4図柄を構成するパネル画像が一体となって上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動することにより、左4図柄の擬似停止が継続される(図103(H)参照)。
次に、左4図柄が擬似停止してから所定時間が経過すると、例えば右4図柄が擬似停止する(図103(H)参照)。具体的には、図103(H)に例示されるように、右列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下して「0」になると右4図柄が表示され、右4図柄を構成するパネル画像が上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動するのに伴い、右4図柄を構成する「4」の数字が上記スクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転する。その際、図には示されていないが、右4図柄を構成するキャラクタ画像が示すキャラクタDが所定のアクションを行う。そしてその後は、右4図柄を構成する「4」の数字、キャラクタDを示すキャラクタ画像、及び右4図柄を構成するパネル画像が一体となって上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動することにより、右4図柄の擬似停止が継続される。
このように、左図柄および右図柄として同じ4図柄が擬似停止してリーチが成立すると(図103(H)参照)、第1表示画面7aの中央にリーチ演出に係る演出画像を表示する領域を確保すべく、左4図柄が左方向にシフトすると共に、右4図柄が右方向にシフトする(図103(I)参照)。その後、左4図柄を構成する数字、キャラクタ画像、及びパネル画像が一体となって上下に揺動すると共に、右4図柄を構成する数字、キャラクタ画像、及びパネル画像が一体となって上下に揺動した状態で、所定のノーマルショートリーチが行われる(図104(A)参照)。
このノーマルショートリーチの終盤になると、図69(A)に基づいて上述したのと同様に、ノーマルロングリーチへの発展を示唆するロング発展示唆演出が行われて(図104(B)参照)、ノーマルロングリーチへとリーチ演出が発展する場合がある(図104(C)参照)。このノーマルロングリーチに発展すると、数字、キャラクタ画像、及びパネル画像から構成されていた演出図柄が、数字、キャラクタ画像、及びパネル画像から構成されていたときに比べて大きい数字のみから構成される演出図柄として第1表示画面7aに表示される。図104(C)には、リーチ図柄として(数字のみから構成される)左4図柄および右4図柄が上下に揺動するように擬似停止した状態で、所定のキャラクタが図柄揃いを期待させる演出表示が行われている様子が例示されている。
次に、このノーマルロングリーチ中に、上記所定のキャラクタが、擬似連演出の実行に伴って演出モードが通常モードから嵐モードに移行することを報知する特殊図柄である嵐図柄をリーチ図柄の間に停止させる場合がある(図104(D)参照)。この嵐図柄が表示されると、今回の図柄変動における2回目の擬似連演出としてのリーチ後擬似連が発生して、擬似3連目の変動演出が開始される(図104(E)参照)。なお、図104には示されていないが、嵐モードに移行すると、「嵐モード」の文字が第3表示画面72aに表示される(図79(E)参照)。
擬似3連目に発展してから所定時間が経過すると、左3図柄および右3図柄が擬似停止してリーチが成立する(図104(F)参照)。このリーチが成立した状態では、ノーマルロングリーチや第1SPリーチ、第2SPリーチといったノーマルショートリーチに比べて大当たり信頼度が高いリーチ演出が行われていない状態であるため、「3」の数字、キャラクタCを示すキャラクタ画像、及びパネル画像から構成される2つの3図柄が、リーチ図柄として上下に揺動するように擬似停止する。
そして、リーチ成立から所定時間(例えば3秒)が経過すると、第1SPリーチへと繋がる発展演出が行われる(図104(G)〜(I)参照)。具体的には、まず、図104(G)に例示されるように、左3図柄を構成する「3」の数字がスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転すると共に、左3図柄を構成するキャラクタ画像およびパネル画像が同じくスクロール方向を軸方向として時計回りに2回転して、キャラクタ画像およびパネル画像が「3」の数字から分離する様子を表す演出表示が行われる。これに伴い、右3図柄を構成する「3」の数字がスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転すると共に、右3図柄を構成するキャラクタ画像およびパネル画像が同じくスクロール方向を軸方向として反時計回りに2回転して、キャラクタ画像およびパネル画像が「3」の数字から分離する様子を表す演出表示が行われる。
このようにして、左3図柄および右3図柄のそれぞれからキャラクタ画像およびパネル画像が分離すると、図104(H)に例示されるように、これらの画像が第1表示画面7aからフェードアウトすると共に、「3」の数字のみから構成される左3図柄および右3図柄が拡大表示される。そして、図104(I)に例示されるように、左3図柄が縮小されながら第1表示画面7aの左上方の領域へ移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから左上方の領域へと移動し、同時に、右3図柄が縮小されながら第1表示画面7aの右上方の領域へ移動する過程でスクロール方向を軸方向として時計回りに1回転してから右上方の領域へと移動する。第1表示画面7aにおける左上方の領域および右上方の領域に移動したリーチ図柄は、上記スクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに回動することによって、擬似停止表示される。このリーチ図柄の擬似停止表示は、SPSPリーチの終盤まで継続される(図70,71参照)。
ところで、数字、キャラクタ画像、及びパネル画像から構成されるリーチ図柄(左図柄および右図柄)を、左上方の領域および右上方の領域にそれぞれそのまま縮小表示してしまうと、リーチ図柄を構成する数字が必要以上に小さくなってしまい、結果として、どの演出図柄でリーチが成立しているのかを遊技者が容易に視認できなくなる可能性がある。このため、本実施形態のパチンコ遊技機1では、数字、キャラクタ画像、及びパネル画像から構成される演出図柄からキャラクタ画像およびパネル画像を分離させ、数字のみからなる演出図柄をリーチ図柄として縮小表示することとしている。
リーチ図柄としての左図柄および右図柄が第1表示画面7aの左上方の領域および右上方の領域に縮小表示されると、第1表示画面7aの中央領域を用いて、第1SPリーチが実行される(図105(A)参照)。図105(A)に例示されるように、第1SPリーチに発展するのに伴い、保留アイコンおよび保留アイコン表示領域9cを構成する演出画像(本実施形態では、各保留アイコンの台座)が消去される。ここで、例えば第1SPリーチからXバトルに発展する変動演出パターンが設定されている場合、以下のような演出が行われる。すなわち、例えば、第1SPリーチの終盤に差し掛かると、リーチ図柄とは異なる中図柄(ここでは中4図柄)を第1表示画面7aの中央領域に擬似停止させる類似ハズレ演出が行われる(図105(B)参照)。
この類似ハズレ演出が行われた場合、図105には示されていないが、「343」のリーチハズレ目を示す3つの演出図柄が本停止すると見せ掛けておいて、第1表示画面7aの中央領域に「ルーレットチャンス」の文字が表示される場合がある(図80(H)参照)。そして、この「ルーレットチャンス」の文字が表示されると、発展先となるSPSPリーチの種類を選択する発展先選択演出が行われる(図105(C)参照)。この発展先選択演出については、図69(D)等に基づいて上述した通りである。
この発展先選択演出に係る有効期間中に第1演出ボタン63aが操作されると、発展先選択演出に係る4つのパネルのうちのいずれか1つのパネル(ここではXバトルのパネル)がハイライト表示された状態となり、発展先選択演出の終了に伴い、そのハイライト表示されたパネルを第1表示画面7aの中央領域に拡大表示する発展先示唆演出が行われる(図105(D)参照)。
このように、いずれかのSPSPリーチ(ここではXバトル)に発展することを示唆する発展先示唆演出が行われると、図69(F)等に基づいて上述した発展ギミック演出が行われる(図105(E)参照)。そして、図105には示されていないが、図87(B)等に基づいて上述した暗転演出が行われ、続いて、図69(G)等に基づいて上述した第2大チャンス予告が実行される(図105(F)参照)。なお、図105には、暗転演出に続いて第2大チャンス予告が行われる場合が例示されているが、暗転演出に続いて(第2大チャンス予告ではなく)自キャラ登場予告(図87(C)参照)が行われる場合もあり、前者の方が後者よりも大当たり信頼度が高い。
ところで、本実施形態のパチンコ遊技機1では、低確低ベース状態における第1特別図柄当否判定の判定結果が(大当たり遊技終了後に小当たりが頻発して次回大当たりまで多くの賞球を獲得可能な高確低ベース状態に移行する)4R第1大当たり(図6参照)である場合に、Xバトルで自キャラが敵キャラXに勝利する勝利演出を行い、大当たり遊技終了後に低確高ベース状態に移行する4R第2大当たり(図6参照)であった場合には、SPSPリーチに発展する場合であってもXバトル自体を行わない、すなわち、SPSPリーチの他のバトルを行うという構成が採用されている。そして、低確低ベース状態のときに7図柄揃いの大当たりとなった場合には、大当たり遊技終了後に必ず高確低ベース状態に移行するという構成が併せて採用されている。
このため、第1表示画面7aの左上方の領域および右上方の領域に7図柄以外のリーチ図柄(ここでは3図柄)が表示された状態でXバトルに発展した場合には、Xバトルのタイトル表示(図105(G)参照)が行われるときに、リーチ図柄を7図柄に変化させることとしている(図105(F)及び(G)参照)。図105(F)及び(G)には、リーチ図柄が3図柄から7図柄に変化する様子が例示されている。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、低確低ベース状態における第1特別図柄当否判定の判定結果が4R第1大当たり(図6参照)である場合に、ノーマルショートリーチ、ノーマルロングリーチ、第1SPリーチ、第2SPリーチ、SPSPリーチのXバトル以外のバトルにて7図柄以外の図柄揃いとなる当たり報知演出が行われる場合がある。これらの場合、4Rの大当たり遊技が行われているときに、自キャラと敵キャラ(例えば敵キャラX)とのバトルが行われて、(大当たり遊技終了後に高確低ベース状態に移行することを報知すべく)そのバトルで自キャラが勝利する様子を表す勝利演出が行われる。一方、低確低ベース状態における第1特別図柄当否判定の結果が4R第2大当たり(図6参照)である場合も、4R大当たり遊技中に同様のバトルが行われるが、大当たり遊技終了後に高確低ベース状態には移行せず低確高ベース状態に移行するため、そのバトルで自キャラが敗北する様子を表す敗北演出が行われる。また、Xバトルで自キャラが敵キャラXに勝利した場合には、大当たり遊技中に上記の勝利演出を行う必要がないことから、大当たり遊技中は、上記の自キャラと敵キャラとのバトルとは異なる所定の大当たり演出が行われる。
このように、本実施形態では、第1表示画面7aの左上方の領域および右上方の領域に7図柄以外のリーチ図柄が表示された状態でXバトルに発展する場合には、Xバトルに発展する際にリーチ図柄を7図柄に変化させる図柄変化演出が行われるが、他の実施形態では、以下のような図柄変化演出を行うようにしてもよい。すなわち、Xバトルのタイトル表示に関して、自キャラの勝利期待度を示す4つの星を表示することなく「VS 敵キャラX」のタイトルを表示する。そして、このタイトルを消去した後に、自キャラの勝利期待度を示す4つの星を表示すると共に、左図柄および右図柄を(例えば4つの星の高さまで)下方に移動させながら徐々に拡大していく拡大移動表示を行い、この拡大移動表示の過程で、2つのリーチ図柄を7図柄に変化させる。そして、拡大移動表示が完了すると、リーチ図柄として、第1表示画面7aの左上方の領域および右上方の領域に7図柄を表示させる。
本実施形態のように、第1表示画面7aの左上方の領域および右上方の領域に表示されているリーチ図柄を、その表示位置を変化させることなく7図柄に変化させた場合、例えば、遊技者が第1表示画面7aにおける他の箇所を注視していた場合に、リーチ図柄が7図柄に変化する図柄変化演出に遊技者が気付かず、図柄変化演出による十分な演出効果が得られないことが考えられる。これに対して、上述した拡大移動表示に伴う図柄変化演出を行うようにすれば、図柄変化演出が行われていることに遊技者が気付き易く、図柄変化演出による十分な演出効果が得られないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
図105の説明に戻り、Xバトルが開始されると、Xバトル中は、自キャラと敵キャラXとが攻防を繰り広げる様子を表すXバトルリーチ演出画像が第1表示画面7aに表示される(図105(H)参照)。そして、Xバトルの終盤に差し掛かると、図69(I)等に基づいて上述したのと同様に、第1演出ボタン操作促進演出が行われる(図105(I)参照)。この第1演出ボタン操作促進演出が行われた後の演出は、図70,71に基づいて説明した演出と同様である。
図102〜105に基づくここまでの説明から明らかなように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、左列、中列、及び右列の図柄列を構成する演出図柄である1図柄〜9図柄が、数字、キャラクタ画像、及びパネル画像を有して構成されており、演出図柄が擬似停止する際に、その演出図柄を構成する数字がスクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転する。これに伴い、演出図柄を構成するパネル画像が、各図柄列のスクロール方向を軸方向として時計回りおよび反時計回りに交互に回動し、キャラクタ画像が示すキャラクタが所定のアクションを行う。
(演出図柄の変動表示による作用効果)
本実施形態のパチンコ遊技機1によれば、演出図柄が擬似停止表示される際に、演出図柄を構成する数字が変動方向(スクロール方向)とは異なる第1方向(スクロール方向を軸方向とする反時計回りの方向)に変動するので、演出図柄が擬似停止することを遊技者が容易に認識することが可能であり、また、例えば演出図柄を単に揺動させることによって擬似停止させる場合に比べて、演出図柄を用いる演出の興趣性を向上させることが可能である。
また、演出図柄が擬似停止表示される際に、演出図柄を構成する数字、キャラクタ画像、及びパネル画像が互いに異なる方向に動作するので、演出図柄のこれらの構成要素が同方向に変動する場合に比べて、演出図柄を用いる演出の興趣性を飛躍的に向上させることが可能である。
(演出図柄の変動表示に関する変形例)
なお、演出図柄の変動表示に関して以下の構成を採用してもよい。
すなわち、本実施形態では、演出図柄が擬似停止する際に、演出図柄を構成する数字がスクロール方向を軸方向として反時計回りに1回転する場合について説明したが、数字の回転角度は360度に限定されるものではない。すなわち、例えば、右斜め前方を向いていた数字が、その数字を有して構成される演出図柄が擬似停止する際に、スクロール方向を軸方向として反時計回りに例えば10度だけ回転してパチンコ遊技機1の正面を向くというように、数字の回転角度は小さい角度であってもよい。また、逆に、演出図柄が擬似停止する際に、その演出図柄を構成する数字を2回転させるというように、360度よりも大きい角度だけ回転させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、演出図柄を構成する数字の回転方向が(スクロール方向を軸方向とした)反時計回りの方向である場合について説明したが、数字の回転方向は、スクロール方向を軸方向とした時計回りの方向といった他の方向であってもよい。
また、本実施形態では、各図柄列を構成する1図柄〜9図柄の全ての演出図柄にキャラクタ画像やパネル画像が付加されている場合について説明したが、他の実施形態では、1図柄〜9図柄の一部の演出図柄に対してキャラクタ画像やパネル画像が付加されており、残りの演出画像にはキャラクタ画像やパネル画像が付加されていないといった構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、演出画像が数字、キャラクタ画像、及びパネル画像から構成されている場合について説明したが、演出図柄が(パネル画像を含まない)数字およびキャラクタ画像から構成されていてもよい。この場合、演出図柄が擬似停止する際に、演出図柄を構成するキャラクタ画像が示すキャラクタに所定のアクションを行われると共に、この演出図柄を構成する数字を(スクロール方向を軸方向として)反時計回りに1回転させるといった表示制御を行うことが一例として挙げられる。
また、左列および右列の図柄列を構成する演出図柄は数字のみから構成される演出図柄とし、中列の図柄列は数字およびキャラクタ画像から構成される演出図柄としてもよい。この場合、左列の演出図柄が擬似停止する際にその数字をスクロール方向と異なる方向に動作させ、右列の演出図柄が擬似停止する際にその数字をスクロール方向と異なる方向に動作させ、中列の演出図柄が擬似停止する際にその数字をスクロール方向と異なる方向に動作させると共にキャラクタに所定のアクションを行わせるといった表示制御を行うことが考えられる。
また、図柄列がスクロール表示されているときには、キャラクタ画像を有していない数字から構成される演出図柄を表示し、その演出図柄が擬似停止する際に、演出図柄を構成する数字にキャラクタ画像を付加するといった構成を採用してもよい。この場合、演出図柄が擬似停止する際に、演出図柄を構成する数字をスクロール方向とは異なる方向に動作させ、同時に、数字に付加されたキャラクタ画像が示すキャラクタに所定のアクションを行わせるといった表示制御を行うことが考えられる。
[他の態様]
本実施例では、演出図柄表示部に表示される演出図柄8L、8C、8Rを、遊技状態に応じて、当該遊技状態で遊技の主体として設定されている特別図柄(後述の第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示に同期して変動表示するものとした。すなわち、演出図柄表示部に1の演出図柄(3桁)を表示し、遊技状態に応じて第1特別図柄及び第2特別図柄の一方に同期させることで、第1特別図柄に同期している場合と、第2特別図柄に同期している場合と、を有している。このような態様に変えて、第1演出図柄と第2演出図柄とを表示し、第1演出図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に同期させ、第2演出図柄を第2特別図柄の変動表示に同期させて変動表示を行うものとしてもよい。また、第1演出図柄及び第2演出図柄の両方を表示する場合には、遊技状態で遊技の主体として設定されている特別図柄(一方の特別図柄)に対応する演出図柄を大きく表示し(主体として表示し)、遊技の主体とされない特別図柄(他方の特別図柄)に対応する演出図柄を小さく表示してもよい。具体的には、1/5以下の表示面積とされている。また、常時、第1演出図柄及び第2演出図柄の両方を表示するのではなく、遊技状態や遊技状況に応じて、第1演出図柄及び第2演出図柄の両方を表示する場合と、第1演出図柄及び第2演出図柄の一方(主体となる図柄)を表示する場合とがあってもよい。
また、前述の遊技機の構成に対して、遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な「可変入球口」と、第1当否判定又は第2当否判定の結果が当りになると可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行可能な「特別遊技実行手段」と、を備えるものとすることができる。また、「第2始動口」を、第1態様と第1態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変式始動口としてもよい。また、可変式始動口への遊技球の入球頻度が所定の頻度の遊技状態(第1の遊技状態)と、当該遊技状態よりも可変式始動口への遊技球の入球頻度が高い遊技状態(第2の遊技状態)とに設定する「遊技状態設定手段」とを備えるものとすることができる。ここで、「所定の頻度」には0を含むものとする。
また、本実施例では、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を1回としているが、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を複数回としてもよいし、異なる開放回数のラウンドを有するようにしてもよい。また、本実施例では、第1特図保留及び第2特図保留が同時変動可能な制御処理となっているが、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先の制御処理や、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処置、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。
また、確率設定手段を備えていない(高確率状態のない)タイプのパチンコ遊技機であって、内部に特定領域を有し、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な大入賞口を備え、大入賞口は、始動口への入球に基づく当否判定の結果が小当りとなると所定時間入球可能状態とされ、この入球可能状態となった大入賞口に遊技球が入球し、特定領域を遊技球が通過すると、大当りとなり大当り遊技が実行され、所定の特典が付与されるパチンコ遊技機にも適用される。このパチンコ遊技機は所謂1種2種混合機と呼ばれ、始動口への入球に基づく当否判定の結果が大当りになると、特定領域への通過を要せず、大当り遊技が実行される。また、特典としては、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態を発生することが挙げられる。また、第1始動口と第2始動口とを有し、第2始動口への入球頻度を高める高ベース状態を発生するものとすることができる。本発明はこれらあらゆるタイプの遊技機に適用することができる。
また、前述の実施例では、確率変動機能の非作動・作動により、大当り確率を低確率(第1確率)または高確率(第2確率)に設定可能としていたが、大当り確率の種類(数)はこれに限定されるものではなく、例えば、低確率(第1確率)よりも高く高確率(第2確率)よりも低い中確率(第3確率)等、3種類以上の確率を設定可能としてもよい。さらに、第1低確率と第1高確率(第1確率条件)、第2低確率と第2高確率(第2確率条件)、第3低確率と第3高確率(第3確率条件)など、低確率と高確率との関係を定めた複数種の確率条件を設け、当該複数種の確率条件のうちの何れかを、例えば、遊技機の電源投入時に任意に設定可能(選択可能)としてもよい。
また、前述の実施例では、始動入球に基づく事前判定について、特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出して、当該読み出した取得乱数値(取得情報)を判定(事前判定)するものとしていたが(「始動入球時処理(S205)」。図11、図13等を参照)、事前判定の手法はこれに限定されるものではない。例えば、特図保留記憶部に加え、事前判定の対象となる取得情報(つまり、始動入球に基づいて取得された取得情報)を記憶する領域(取得情報記憶手段)を主制御部やサブ制御部のRAMに設け、当該記憶領域(事前判定用記憶部)に記憶した取得情報を判定(事前判定)するものとしてもよい。この場合、事前判定の結果を主制御部やサブ制御部のRAMに記憶することで、事前判定に用いた取得情報(別の記憶領域に記憶した取得情報)を消去することも可能である。あるいは、特図保留記憶部に記憶した取得情報について事前判定するのではなく、始動入球に基づいて取得された取得情報について事前判定するものとしてもよい。つまり、取得情報を特図保留記憶部に記憶する前に事前判定するようにしてもよい。この場合、特図保留記憶部と別に、事前判定の対象となる取得情報を記憶する領域を設ける必要はなく、また、特図保留記憶部に記憶した取得情報を事前判定のために読み出す必要もない。
また、前述の実施例では、演出モードD(状態C、特定遊技状態)において、小当り保留が3個以上連続して記憶されている状況下で特定期間が開始された場合、その特定期間中は、小当り用大入賞口等への入球に基づいて賞球数画像Sの表示および賞球カウント画像C2の加算表示(第2利益演出)が行われ、特定期間が終了すると、その賞球カウント画像C2により示された獲得賞球数が、賞球カウント画像C1の獲得賞球数(通算の獲得賞球数、総獲得賞球数)に加算(合算)される演出が行われるものとなっていた。これに対し、特定期間中に新たな第2特図保留(第3始動口26への入球)が発生し、その保留が事前判定(保留先読み)により小当り保留であると判定された場合、現在実行中の特定期間が延長されるように構成してもよい。例えば、小当り保留が連続して4個記憶されている状況下で特定期間が開始され、その開始後、小当り保留が2個消化されたとする。このとき、特図2保留球数は「2」となる。その状況下で、新たな第2特図保留が発生して特図2保留球数が「3」となり、その保留が小当り保留であると事前判定された場合、特定期間カウンタ(S5005参照)を「+1」(1加算)する。これにより、新たに発生した(記憶された)小当り保留が消化されて当該小当り保留に係る小当り遊技が完了するまで、特定期間が延長される。あるいは、同じように特定期間が開始された後、小当り保留が2個消化されて特図2保留球数が「2」となった状況下で、特図2保留球数「3」に対応する第2特図保留と、特図2保留球数「4」に対応する第2特図保留とが立て続けに発生したとする。そして、特図2保留球数「3」に対応する第2特図保留は外れ保留であり、特図2保留球数「4」に対応する第2特図保留が小当り保留であると事前判定されたとする。この場合、特定期間カウンタ(S5005参照)を「+2」(2加算)することで、特図2保留球数「4」に対応する小当り保留が消化されて小当り変動および小当り遊技が完了するまで、特定期間が延長されるようにすることができる。このように、特定期間の開始後に、その特定期間が延長されるようにすることで、賞球数画像Sの表示と賞球カウント画像C2の加算表示(第2利益演出)が行われる期間が延びることとなるため、利益演出の演出効果をより高めることが可能となる。
また、前述の実施例では、(1)小当り保留が3個以上連続して記憶されていること、(2)特定期間の開始抽選に当選すること、の2つの条件を、特定期間の開始条件としていたが、特定期間の開始条件はこれに限定されるものではない。例えば、連続ではないものの複数(例えば2個以上)の小当り保留が記憶されていることや、連続しているか否かに関わらず所定数以上(例えば3個以上)の小当り保留が記憶されていることを特定期間の開始条件としてもよい。この場合、特定期間の開始条件が実施例に比して緩和され、特定期間がより発生しやすい(開始されやすい)ものとなる。また、特定期間の開始条件を前述した(1)と(2)のうち(1)だけとしてもよい。
また、前述の実施例では、状態C(高確低ベース状態)の設定契機となる大当りが発生した場合、状態Cに移行する前に、その状態Cの演出モードを選択するためのモード選択期間が発生するものとなっており、その大当りが4R大当り(4R第1大当り、4R第4大当り)である場合には、大当り遊技のエンディング期間中にモード選択期間が発生し、15R大当り(15R第3大当り)である場合には、所定のラウンド遊技(本実施例では14R開始〜15R途中)にてモード選択期間が発生するものとしていた。これに対し、状態Cの設定契機となる大当りのラウンド数が、例えば10ラウンドの1種類である場合、その10R大当りが発生したときの遊技状態が状態A(左打ち遊技)であればエンディング期間中にモード選択期間が発生し、状態B又はC(右打ち遊技)であれば所定のラウンド遊技(例えば、9R開始〜10R途中)にてモード選択期間が発生するようにしてもよい。このうち、後者の場合には、モード選択期間が発生する前のラウンドで、次ラウンドからモード選択期間が開始される旨の報知(選択期間開始前報知)を行うするようにしてもよい。また、大当り遊技中のラウンド遊技にてモード選択期間を発生させる場合の発生時期、すなわち、モード選択期間となるラウンドは実施例に限定されるものではなく、例えば、5R開始〜6R終了までとしたり、最終ラウンドのみとしたりする等、どのラウンドで発生させてもよい。さらに、大当りのエンディング期間中にモード選択期間を発生させる場合、エンディング期間開始前の最終ラウンドのラウンド演出にて、このあとモード選択期間が開始される旨の報知(選択期間開始前報知)行うようにしてもよい。
また、前述の実施例では、モード選択期間での演出モード選択(演出モードC又はDの選択)を、演出ボタンの操作に基づいて実行可能としていた。これに対し、モード選択期間での演出モード選択を、予め定められた複数の演出モードの中から何れかがサブ制御側の抽選等により自動的に選択されるようにしてもよい。この場合、例えば、モード選択期間の開始に伴い、画像表示装置の表示画面上に、複数の演出モードをルーレット状に区分けして示すルーレット画像(モード選択画面の一態様)を表示し、そのうちの一の演出モードがルーレット抽選により決定(選択)される演出(ルーレット演出)を、モード選択期間中の演出(モード選択演出)として行うようにしてもよい。また、本実施例では、状態Cの演出モードを2種類(演出モードCとD)としていたが、3種類以上として、その中から一の演出モードを選択可能としてもよい。
また、前述の実施例で示した演出図柄の変動表示に係る態様(変動態様、停止態様、リーチ演出の態様等)、状態C(演出モードC、D)での小当りに伴い実行される演出(小当り先読み演出、第1利益演出、第2利益演出等)の態様、演出モードDにおける予告演出(予告画像の表示)の態様、モード選択期間に係る報知画面やモード選択画面の態様等、各種演出の態様はあくまでも一例であり、本発明に係る演出の態様は実施例に限定されるものではない。
また、前述の実施例では、演出モードDにおいて予告画像を表示する場合、画像表示装置7の表示画面7a(予告画像表示領域U)に予告画像を表示するものとしていた。これに対し、第2画像表示装置71の表示画面71aや第3画像表示装置72の表示画面72aなど、当該遊技機が備える他の画像表示装置に予告画像を表示するように構成してもよい。さらに、液晶表示器からなる画像表示装置の他に、ドット表示器やドラム表示器等の他の演出用の表示手段(演出表示装置)を設け、その表示手段を用いて前述の演出モードDでの予告画像の表示に相当する予告演出を実行可能に構成してもよい。
[その他]
以下、本明細書で開示した実施形態(実施例)に関連する発明を参考発明として開示しておく。
(参考発明1)
従来、識別情報の変動表示を行う表示手段を備え、その変動表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。この種の遊技機では、識別情報の変動表示を停止したときに表示(導出表示)される識別情報の表示態様によって、変動表示の結果を遊技者に示す(報知する)ことが可能とされている(例えば、特開2008−370号公報を参照)。
前述のような表示手段を備えた遊技機では、遊技者は、表示手段に表示される識別情報に注目して遊技を進めることとなる。しかしながら、遊技者にとっては、識別情報の変動表示が何度も繰り返されるうちに遊技に飽きを感じるようになってしまい、遊技に対する興味を持続させることが難しくなる。本参考発明1は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、識別情報の表示に関し、遊技者の興味を惹く新たな態様の表示を実現し、遊技興趣の向上を図ることにある。
前述の課題を解決するための参考発明1−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、変動表示を停止したときの識別情報の表示態様により変動表示の結果を報知することが可能とされた遊技機であって、
識別情報の変動表示を実行可能な変動表示手段を備え、
前記変動表示手段は、
識別情報の変動表示を停止する際に所定の停止態様で変動表示を停止するものであり、
変動表示を停止することで表示される識別情報の表示態様によって、変動表示を停止する際の停止態様を異ならせることが可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、変動表示手段にて識別情報の変動表示が行われるなか、変動表示を停止する際、所定の停止態様で変動表示を停止する。そして、変動表示の停止により表示(導出表示)されることとなる識別情報の表示態様によって、その停止態様を異ならせることが可能となっている。このため、遊技者は、識別情報の変動表示が停止する際の停止態様に注目して、その後に表示(導出表示)される識別情報の表示態様を推測することが可能となる。これにより、変動表示が停止する際の停止態様に遊技者の興味を惹きつけて、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
参考発明1−2の遊技機は、前述した参考発明1−1の遊技機において、
前記識別情報は複数の図柄で構成され、
識別情報の変動表示を停止する際の停止態様として、少なくとも、前記複数の図柄の停止順が所定の第1停止順とされる第1停止態様と、前記複数の図柄の停止順が前記第1停止順と異なる第2停止順とされる第2停止態様と、を有し、
変動表示を停止したときの識別情報の表示態様として、少なくとも、所定の特別遊技の実行契機となる第1表示態様と、前記所定の特別遊技と異なる他の特別遊技の実行契機となる第2表示態様と、特別遊技の実行契機とならない第3表示態様と、を有し、
前記変動表示手段は、
変動表示を停止することで表示される識別情報の表示態様が前記第1表示態様である場合、変動表示を前記第1停止態様で停止可能であり、
変動表示を停止することで表示される識別情報の表示態様が前記第2表示態様または前記第3表示態様である場合、変動表示を前記第2停止態様で停止可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報が複数の図柄によって構成されており、これら図柄の変動表示によって識別情報の変動表示が行われる。このような構成において、識別情報の変動表示を停止する際の停止態様、すなわち、複数の図柄の変動表示を停止する際の停止態様として、少なくとも、複数の図柄の停止順が第1停止順とされる第1停止態様と、第1停止順(第1停止態様)と異なる第2停止順とされる第2停止態様と、を有しており、また、変動表示を停止したときの識別情報(複数の図柄)の表示態様として、少なくとも、所定の特別遊技の実行契機となる第1表示態様と、その特別遊技とは異なる他の特別遊技の実行契機となる第2表示態様と、特別遊技の実行契機とならない第3表示態様と、を有している。そして、変動表示の停止により表示(導出表示)されることとなる識別情報(複数の図柄)の表示態様が第1表示態様である場合には、複数の図柄の変動表示を第1停止順(第1停止態様)で停止することが可能であり、第2表示態様または第3表示態様である場合には、複数の図柄の変動表示を第2停止順(第2停止態様)で停止することが可能となっている。このため、遊技者は、識別情報の変動表示が停止する際の停止態様を通じて、実行され得る特別遊技の種類やその実行有無、可能性等を推測することが可能となる。これにより、識別情報の変動表示が停止する際の停止態様に遊技者を注目させて、その後の特別遊技に対する期待感を煽ることが可能となる。
参考発明1−3の遊技機は、前述した参考発明1−2の遊技機において、
変動表示を停止したときの識別情報の表示態様として、さらに、特別遊技の実行契機とならない第4表示態様を有し、
識別情報の変動表示を停止する際の停止態様として、さらに、前記複数の図柄の停止時期が略同じとされる第3停止態様を有し、
前記変動表示手段は、
変動表示を停止することで表示される識別情報の表示態様が第4表示態様である場合、変動表示を前記第2停止態様または前記第3停止態様で停止可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報(複数の図柄)の変動表示の停止により表示(導出表示)されることとなる識別情報(複数の図柄)の表示態様として、さらに、特別遊技の実行契機とならない第4表示態様を有しており、変動表示の停止により表示(導出表示)されることとなる識別情報(複数の図柄)の表示態様が第4表示態様である場合には、前述の第2停止態様または複数の図柄の停止時期(停止タイミング)が略同じとなる第3停止態様で、複数の図柄の変動表示を停止することが可能なっている。このため、特別遊技の実行契機とならない表示態様が導出表示される場合の変動表示の停止態様に、特別遊技の実行可能性がないことを直ぐに認識し得る態様(第3停止態様)を含めることが可能となる。これにより、識別情報の変動表示が停止する際の停止態様を多様にしつつ、遊技者の特別遊技の実行に対する期待感を徒に煽ることのないようにすることが可能となる。
参考発明1−4の遊技機は、前述した参考発明1−2または参考発明1−3の遊技機において、
識別情報の変動表示を前記第1停止態様で停止するときに所定の演出表示を実行する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示を第1停止態様で停止する場合、すなわち、変動表示を停止することで表示(導出表示)される識別情報の表示態様が第1表示態様である場合、これに合わせて所定の演出表示を実行するものとなっている。このため、識別情報が第1表示態様で表示(導出表示)されること、すなわち、第1表示態様の表示を契機とする特別遊技が実行されることを、遊技者に強調して示すことが可能となる。これにより、識別情報の変動表示が第1停止態様で停止する場合の演出効果を高めることが可能となる。
参考発明1−5の遊技機は、前述した参考発明1−2から参考発明1−4の何れか一つの遊技機において、
識別情報の変動表示が行われるときの遊技状態を制御可能な状態制御手段を備え、
前記遊技状態として、少なくとも、第1遊技状態と第2遊技状態とを有し、
前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態に比して、変動表示を停止することで表示される識別情報の表示態様が前記第1表示態様となる頻度が高い
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示が行われるときの遊技状態として、少なくとも、第1遊技状態と第2遊技状態とを有しており、第2遊技状態は第1遊技状態に比べ、変動表示の停止により表示される識別情報の表示態様が第1表示態様となる頻度が高いものとなっている。つまり、第2遊技状態は第1表示態様に比べ、第1表示態様の表示を実行契機とする特別遊技(所定の特別遊技)の実行頻度が高いものとなっている。このため、第2遊技状態では、識別情報の変動表示が第1停止態様で停止する頻度が高くなる。これにより、第2遊技状態では、識別情報の変動表示が第1停止態様で停止されるか否かに遊技者を注目させて、第1表示態様の表示が契機となる特別遊技に対する期待感を煽ることが可能となる。
参考発明1−6の遊技機は、前述した参考発明1−5の遊技機において、
前記識別情報を構成する図柄の種類として、少なくとも、第1図柄種と第2図柄種とを有し、
前記第1表示態様は、前記第1図柄種および前記第2図柄種のうち第2図柄種の図柄で構成され、
前記第1遊技状態にて前記第1図柄種に含まれる図柄の少なくとも一部が、前記第2遊技状態にて第2図柄種とされる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報を構成する図柄の種類として、少なくとも、第1図柄種と第2図柄種とを有しており、これら第1図柄種および第2図柄種のうち、第2図柄種の図柄によって第1表示態様が構成されており、第1遊技状態にて第1図柄種に含まれる図柄の少なくとも一部が、第2遊技状態にて第2図柄種とされるものとなっている。このため、第1遊技状態では第1図柄種の図柄であるために第1表示態様を構成し得ない図柄が、第2遊技状態になることで、第1表示態様を構成し得る図柄に変化することとなる。これにより、識別情報の変動表示が停止する際の停止態様だけでなく図柄種にも遊技者を注目させることが可能となる。
以上の参考発明1によれば、識別情報の表示に関し、遊技者の興味を惹く新たな態様の表示を実現し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明2)
従来、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果になると可変入球口(例えば大入賞口)への遊技球の入球が可能となり、その可変入球口に遊技球が入球することに基づいて遊技者に所定の遊技利益(例えば賞球)が付与される遊技機が知られている。この種の遊技機において、可変入球口への遊技球の入球に応じて付与される遊技利益の量、すなわち遊技者が獲得することとなる遊技利益の量(獲得利益量)を、所定の表示領域に表示するものが知られている(例えば、特開2010−35664号公報を参照)。
しかしながら、前述したような獲得利益量の表示は既に多くの遊技機が採用しており、新鮮味に欠ける演出となっている。本参考発明2は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、獲得利益量を表示する演出として新規な態様の演出を実現し、遊技興趣の向上を図ることにある。
前述の課題を解決するための参考発明2−1の遊技機は、
遊技球が入球不能な状態と入球可能な状態とに変化可能な可変入球口と、
前記可変入球口への入球に基づいて所定の遊技利益を付与可能な利益付与手段と、
前記利益付与手段により遊技利益が付与される場合の獲得利益量を表示する利益演出を実行可能な利益演出実行手段と、
遊技状態を制御可能な状態制御手段と、を備え、
前記状態制御手段は、制御条件の成立に基づいて遊技状態を特定遊技状態に制御可能であり、
前記利益演出実行手段は、少なくとも、前記特定遊技状態での前記可変入球口への入球に基づいて獲得利益量を加算表示する第1利益演出と、前記特定遊技状態における特定期間での前記可変入球口への入球に基づいて獲得利益量を加算表示する第2利益演出と、を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定遊技状態に制御されているときに遊技球が可変入球口に入球し、これに応じて遊技者に所定の遊技利益が付与される場合に、その付与される遊技利益の量(獲得利益量)を表示する演出(利益演出)として、第1利益演出と第2利益演出の少なくとも2種類の演出が実行可能となっており、そのうち第2利益演出については、特定遊技状態中の特定期間に実行されるものとなっている。これにより、特定遊技状態における可変入球口への入球に基づいて実行される利益演出に遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
参考発明2−2の遊技機は、前述した参考発明2−1の遊技機において、
前記利益演出実行手段は、前記特定期間以外の期間では前記第2利益演出を実行せず前記第1利益演出を所定の第1表示部で実行可能であるとともに、前記特定期間では前記第1利益演出を実行せず前記第2利益演出を所定の第2表示部で実行可能であり、
前記特定期間の終了後、該特定期間での前記第2利益演出により前記第2表示部に表示された獲得利益量を、前記第1表示部に表示される獲得利益量に加算表示する演出を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定遊技状態中、特定期間以外の期間では、可変入球口への入球に基づいて第1利益演出が第1表示部にて実行され、特定期間では、可変入球口への入球に基づいて第2利益演出が第2表示部にて実行される。また、特定期間が終了すると、その特定期間にて実行された第2利益演出により加算表示された獲得利益量(第2表示部に表示された獲得利益量)を、第1利益演出が行われる第1表示部に表示される獲得利益量に加算表示(合算)する演出が実行される。これにより、特定遊技状態中の獲得利益量の表示態様に変化を持たせて、利益演出の演出効果を高めることが可能となる。
参考発明2−3の遊技機は、前述した参考発明2−1または参考発明2−2の遊技機において、
取得条件の成立に基づいて取得された取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
取得情報に基づいて識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、
前記変動表示の実行前に取得情報が特定取得情報であるか否かの事前判定を実行可能な事前判定手段と、を備え、
前記変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて前記可変入球口への入球が可能となるものであり、
前記特定取得情報は、前記変動表示の表示結果として前記特定表示結果を導出する取得情報であり、
前記特定期間は、前記特定遊技状態での前記事前判定の結果、所定数の特定取得情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていることとなった場合に開始可能な期間である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、取得条件の成立に基づいて取得された取得情報が記憶可能となっており、取得情報に基づいて識別情報の変動表示が実行可能となっている。変動表示の実行前には、取得情報が特定取得情報であるか否かの事前判定が実行可能となっており、取得情報が特定取得情報である場合、その特定取得情報に基づく変動表示の表示結果として特定表示結果が導出され、これを契機に可変入球口への入球が可能となる。そして、特定遊技状態における特定期間は、所定数の特定取得情報が記憶されている状況下で開始可能な期間となっている。つまり、所定数の特定取得情報を契機に可変入球口への入球が可能になることが確定している状況下で開始可能な期間となっている。これにより、特定遊技状態中、特定期間の開始に伴う第2利益演出の実行機会を確保して、利益演出の演出効果を高めることが可能となる。
参考発明2−4の遊技機は、前述した参考発明2−3の遊技機において、
前記特定期間は、その開始の際に前記取得情報記憶手段に記憶されている特定取得情報を契機として前記可変入球口への入球が可能となった後に終了する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定期間の開始の際に記憶されている特定取得情報に基づく変動表示の実行を経て特定表示結果が導出され、これに基づいて可変入球口への入球が可能となった後、特定期間が終了する。これにより、特定期間中に第2利益演出が実行されることの確実性を増すことが可能となる。
参考発明2−5の遊技機は、前述した参考発明2−3または参考発明2−4の遊技機において、
前記事前判定手段は、前記特定期間中も前記事前判定を実行可能であり、
前記特定期間中の前記事前判定により、新たに特定取得情報である旨の判定結果が得られたことに基づいて、前記特定期間が延長される
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定期間中も事前判定が実行可能となっており、特定期間中に新たに取得された取得情報について事前判定が実行され、その取得情報が特定取得情報である旨の判定結果が得られた場合には、特定期間が延長されるものとなっている。これにより、第2利益演出が実行される期間が延びることとなるため、利益演出の演出効果をより高めることが可能となる。
参考発明2−6の遊技機は、前述した参考発明2−3から参考発明2−5の何れか一つの遊技機において、
前記特定遊技状態において、前記事前判定により特定取得情報である旨の判定結果が得られたことに基づいて所定演出を実行可能であり、
所定演出を実行する場合、そのとき記憶されている特定取得情報の数によって、実行する所定演出の演出態様が異なる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定遊技状態において、取得情報が特定取得情報である旨の事前判定の結果が得られることに基づいて、所定演出が実行可能となっており、その所定演出の演出態様は、所定演出を実行するときの特定取得情報の記憶数によって異なるものとなっている。これにより、特定遊技状態中は利益演出と所定演出による演出効果を奏することが可能となり、その結果、特定遊技状態の興趣を高めることが可能となる。
以上の参考発明2によれば、獲得利益量を表示する演出として新規な態様の演出を実現し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明3)
従来、識別情報の変動表示を行い、その変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて特別遊技が実行可能となる遊技機が広く知られている。この種の遊技機において、複数の演出モードの何れかを手動入力操作により選択できるように構成したものが存在する(例えば特許文献1を参照)。演出モードの選択が可能となる時期としては、例えば、識別情報の変動表示中、待機画面(デモ画面)の表示中、特別遊技中(例えば大当り遊技中)など、様々な時期に設定することが可能である。また、特別遊技中に演出モードの選択が可能となる構成では、当該特別遊技後の演出モードが選択の対象とされるものがある(例えば、特開2006−174956号公報を参照)。
しかしながら、特別遊技後の演出モードを特別遊技中に選択可能とした従来の構成では、その選択可能な時期の発生態様やその発生を示す報知態様が画一的であり、新鮮味に欠けるという問題があった。本参考発明3は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、特別遊技後の演出モードの選択を新規な態様で行うものとし、遊技興趣の向上を図ることにある。
前述の課題を解決するための参考発明3−1の遊技機は、
遊技球が入球不能な状態と入球可能な状態とに変化可能な可変入球口と、
識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、を備え、
前記特別遊技は所定回数のラウンド遊技により構成され、
前記ラウンド遊技にて前記可変入球口への入球が可能となるように構成された遊技機であって、
識別情報の変動表示が行われるときの演出モードとして複数の演出モードを有し、
前記特別遊技の開始後の所定時期に、当該特別遊技が終了した後の演出モードを前記複数の演出モードの中から選択可能とする選択期間を発生可能な選択期間発生手段と、
前記特別遊技中の所定ラウンド遊技にて前記選択期間を発生させる場合に、当該所定ラウンド遊技の前のラウンド遊技にて選択期間開始前の報知を行う第1報知手段と、を備える
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技が開始された後の所定時期に、当該特別遊技が終了した後の演出モードを複数の演出モードの中から選択可能とする選択期間が発生可能となっており、その選択期間が当該特別遊技中の所定ラウンド遊技で発生する場合には、その所定ラウンド遊技の前のラウンド遊技にて、選択期間開始前の報知が行われるものとなっている。このため、特別遊技中の所定ラウンド遊技にて演出モード選択が可能になる(選択期間が発生する)ことを、それより前のラウンド遊技にて事前に報知した上で、演出モードの選択期間の発生(開始)を迎えるといった、新規な態様での演出モード選択が可能となる。これにより、特別遊技後の演出モードの選択に遊技者の興味を惹きつけることが可能となり、延いては遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
尚、選択期間における演出モードの選択には、例えば、遊技機に設けられた所定の入力手段を用いて遊技者が複数の演出モードの何れかを選択入力する手動選択や、複数の演出モードの何れかが自動的に選択される自動選択が含まれる。
参考発明3−2の遊技機は、前述した参考発明3−1の遊技機において、
前記特別遊技中の所定ラウンド遊技にて前記選択期間を発生させる場合に、当該所定ラウンド遊技にて選択期間中の報知を行う第2報知手段と、
前記所定ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されると、選択期間終了前の報知を行う第3報知手段と、を備え、
前記選択期間は、前記第3報知手段による報知が行われるラウンド遊技中に終了する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、所定ラウンド遊技にて演出モードの選択期間が発生すると、その所定ラウンド遊技では選択期間中の報知が行われ、その後に所定ラウンド遊技が終了して次のラウンド遊技が開始されると、そのラウンド遊技(所定ラウンド遊技の次のラウンド遊技)では選択期間終了前の報知が行われる。そして、選択期間終了前の報知が行われるラウンド遊技中(所定ラウンド遊技の次のラウンド遊技中)に、選択期間が終了するものとなっている。このため、所定ラウンド遊技にて演出モードの選択期間が発生する場合には、その所定ラウンド遊技の前のラウンド遊技で行われる選択期間開始前の報知(第1報知手段による報知)と、その所定ラウンド遊技で行われる選択期間中の報知(第2報知手段による報知)と、その所定ラウンド遊技の次のラウンド遊技で行われる選択期間終了前の報知(第3報知手段による報知)により、特別遊技後の演出モードの選択を遊技者に促すことが可能となる。このように、複数のラウンド遊技に亘って特別遊技後の演出モードの選択を遊技者に促すといった新規な報知態様を採ることにより、演出モード選択に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。また、演出モードの選択期間は、所定ラウンド遊技の開始から次のラウンド遊技の途中までとなっており、選択期間の開始前から終了にかけて前述の報知が行われるので、遊技者が演出モードの選択期間の発生に気付かずに演出モード選択の機会を逸してしまうことのないようにすることが可能となる。
参考発明3−3の遊技機は、前述した参考発明3−1または参考発明3−2の遊技機において、
識別情報の変動表示が行われるときの遊技状態を制御可能な状態制御手段を備え、
前記遊技状態として、少なくとも、第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、を有し、
前記第1遊技状態にて前記変動表示の表示結果が特定表示結果となって前記特別遊技が実行される場合と、前記第2遊技状態にて前記変動表示の表示結果が特定表示結果となって前記特別遊技が実行される場合とで、前記選択期間の発生時期が異なる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態にて変動表示の表示結果が特定表示結果となって特別遊技が実行される場合と、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態にて変動表示の表示結果が特定表示結果となって特別遊技が実行される場合とで、演出モードの選択期間の発生時期が異なるものとなっている。これにより、特定表示結果が導出されたときの遊技状態によってその後の演出モード選択可能時期を異ならせるといった、新規な態様での演出モード選択が可能となり、演出モード選択が単調になるのを防ぐことが可能となる。
参考発明3−4の遊技機は、前述した参考発明3−3の遊技機において、
前記第1遊技状態にて前記変動表示の表示結果が特定表示結果となって前記特別遊技が実行される場合、当該特別遊技を構成するラウンド遊技のすべてが終了した後に前記選択期間が発生するとともに選択期間中の報知が行われ、
前記第2遊技状態にて前記変動表示の表示結果が特定表示結果となって前記特別遊技が実行される場合、当該特別遊技中の所定ラウンド遊技にて前記選択期間が発生する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態にて変動表示の表示結果が特定表示結果となって特別遊技が実行される場合には、当該特別遊技を構成するラウンド遊技のすべてが終了した後に演出モードの選択期間が発生して、選択期間中の報知が行われるものとなっている。他方、第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態にて変動表示の表示結果が特定表示結果となって特別遊技が実行される場合には、当該特別遊技中の所定ラウンド遊技にて演出モードの選択期間が発生するものとなっており、この場合、前述の第1報知手段による報知(選択期間開始前の報知)、第2報知手段による報知(選択期間中の報知)および第3報知手段による報知(選択期間終了前の報知)がそれぞれ行われることとなる。このため、第1遊技状態にて特定表示結果が導出されて特別遊技が実行される場合は、すべてのラウンド遊技の終了後に演出モード選択の機会を遊技者に与えることとなり、第2遊技状態にて特定表示結果が導出されて特別遊技が実行される場合は、すべてのラウンド遊技が終了するまでに演出モード選択の機会を遊技者に与えることとなる。これにより、特定表示結果が導出されたときの遊技状態が第1遊技状態であるのか第2遊技状態であるのかによって、演出モード選択の態様を異ならせることが可能となり、遊技者に違った印象を与えることが可能となる。
参考発明3−5の遊技機は、前述した参考発明3−1から参考発明3−4の何れか一つの遊技機において、
前記特別遊技として複数種の特別遊技を有し、
実行される特別遊技の種類によって前記選択期間の発生時期が異なる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて実行される特別遊技の種類によって、演出モードの選択期間の発生時期が異なるものとなっている。これにより、実行される特別遊技の種類によって演出モード選択可能時期を異ならせるといった、新規な態様での演出モード選択が可能となり、演出モード選択が単調になるのを防ぐことが可能となる。
参考発明3−6の遊技機は、前述した参考発明3−5の遊技機において、
前記複数種の特別遊技として、少なくとも、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりもラウンド遊技の回数が多い第2特別遊技と、を有し、
前記第1特別遊技が実行される場合、当該第1特別遊技を構成するラウンド遊技のすべてが終了した後に前記選択期間が発生するとともに選択期間中の報知が行われ、
前記第2特別遊技が実行される場合、当該第2特別遊技中の所定ラウンド遊技にて前記選択期間が発生する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技を構成するラウンド遊技の回数が相対的に少ない第1特別遊技が実行される場合には、当該第1特別遊技を構成するラウンド遊技のすべてが終了した後に演出モードの選択期間が発生して、選択期間中の報知が行われるものとなっている。他方、特別遊技を構成するラウンド遊技の回数が相対的に多い第2特別遊技が実行される場合には、当該第2特別遊技中の所定ラウンド遊技にて演出モードの選択期間が発生するものとなっており、この場合、前述の第1報知手段による報知(選択期間開始前の報知)、第2報知手段による報知(選択期間中の報知)および第3報知手段による報知(選択期間終了前の報知)がそれぞれ行われることとなる。このため、第1特別遊技(ラウンド遊技の回数が相対的に少ない特別遊技)が実行される場合は、すべてのラウンド遊技の終了後に演出モード選択の機会を遊技者に与えることとなり、第2特別遊技(ラウンド遊技の回数が相対的に多い特別遊技)が実行される場合は、すべてのラウンド遊技が終了するまでに演出モード選択の機会を遊技者に与えることとなる。これにより、第1特別遊技が実行される場合と第2特別遊技が実行される場合とで、演出モード選択の態様を異ならせることが可能となり、遊技者に違った印象を与えることが可能となる。
以上の参考発明3によれば、特別遊技後の演出モードの選択を新規な態様で行うことにより、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明4)
また、特許文献1(特開2017−055811)では、第2始動口を可変式の始動口とし、低ベース状態においては入球頻度を低くし、高ベース状態においては入球頻度を高めることで、低ベース状態では第1始動口を狙って遊技し、高ベース状態では第2始動口を狙って遊技するものがあった。また、大当り遊技や高ベース状態になると、遊技領域の右側領域を狙って遊技する所謂右打ち遊技を行う遊技機があった。このような遊技機では、低ベース状態では、左打ち遊技を行い、一旦有利状態になると、当該有利状態が終了するまで右打ち遊技で遊技を行うものとし、有利状態の遊技にメリハリをつけるものであった。
然しながら、特許文献1の遊技機では、各種入球口が単に右打ち領域に配されており、効率的な遊技を進行できているとはいいがたいものであった。前述の事情に鑑みて、従来の遊技機とは異なり、所定の遊技領域において、各種入球口を所定の位置に配することで、遊技性の多様化を可能にすると共に、遊技効率を高め且つ遊技興趣を高める遊技機を提供する。
参考発明4−1の遊技機は、
遊技球が入球可能な特定始動口と、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技球の入球可能性が高い第2状態とに変化可能な可変始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第1可変入球口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第2可変入球口と、
前記特定始動口への入球に基づいて変動表示する特定識別情報と、
前記可変始動口への入球に基づいて変動表示する識別情報と、
前記特定識別情報が特定態様で停止表示すると、前記可変始動口が第2状態となる特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
前記識別情報が特別態様で停止表示すると、前記第1可変入球口又は前記第2可変入球口が入球可能状態となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
を備えた遊技機であって
遊技領域の上流から特定始動口、第1可変入球口、可変始動口、第2可変入球口の順に配置したことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技領域の所定の個所に、特定始動口、第1可変入球口、可変始動口、第2可変入球口とを設けており、これらを遊技領域の上流から下流に、特定始動口、第1可変入球口、可変始動口、第2可変入球口の順に配置する。これにより、効率的な遊技の進行を可能とする。
具体的に、遊技を円滑に進行するためには、まずは、特別遊技の実行に係る可変始動口を第2状態(開状態)とする必要があり、これに係る特定始動口を、これらの入球口のなかで最上流に配置する。これにより、まず可変始動口を第2状態(開状態)とする可能性を高める。また、特定始動口を入球(通過)した遊技球がその後も遊技領域を流下するゲートタイプ(ゲート28)とすることで、その後の遊技も円滑に進行する。また、特定始動口の下流に第1可変入球口を配置したことで、特別遊技が実行された際の入球を迅速にし、短期間で多量の遊技球の獲得を可能にする。また、第1可変入球口を可変始動口よりも上流に設けることで、特別遊技中に第2状態となった可変始動口に遊技球が入球して、第1可変入球口への入球が阻害されるといった事態も防止することが可能となる。
また、可変始動口を第1可変入球口の下流に配置することで、特別遊技において第1可変入球口が入球可能状態となっている場合を除き、第2状態の可変始動口に、流下する遊技球を他の入球口に優先して入球させることが可能となる。これにより、可変始動口が第2状態となっているにもかかわらず、当該可変始動口に入球しないといった事態を極力防止することが可能となる。また、第2可変入球口を可変始動口の下流に配置することで、可変始動口の第1状態と第2状態との変化に基づいて第2可変入球口への遊技球の入球頻度が変化することとなり、多様な遊技性を付加することが可能となる。これにより、円滑な遊技の進行を提供しつつ、遊技性の多様化を可能とする。
また、参考発明4−2の遊技機は、参考発明4−1の遊技機において、
前記特別態様として、第1特別態様と第2特別態様とを有し、
前記特別遊技として、第1特別遊技と第2特別遊技とを有し、
前記識別情報が前記第1特別態様で停止表示すると、前記第1特別遊技が実行され、前記識別情報が前記第2特別態様で停止表示すると、前記第2特別遊技が実行され、
前記第1特別遊技は、前記第2特別遊技よりも獲得可能な遊技利益が多いものとされ、
前記第1可変入球口は前記第1特別遊技において入球可能状態となり、前記第2可変入球口は前記第2特別遊技において入球可能状態となることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技を実行することとなる識別情報の停止表示の態様として、第1特別態様と第2特別態様とを有し、特別遊技として、第1特別遊技と第2特別遊技とを有している。そして、第1特別遊技を第2特別遊技よりも獲得可能な遊技利益が多い特別遊技とし、第1特別遊技では第1可変入球口を入球可能状態(開状態)とし、第2特別遊技では第2可変入球口を入球可能状態とする。
具体的に、まずは、可変始動口を第2状態(開状態)とするため、これに係る特定始動口を、これらの入球口のなかで最上流に配置している。次に、特定始動口の下流に第1可変入球口を配置したことで、遊技利益量の大きい第1特別遊技が実行された際の入球を迅速にし、短期間で多量の遊技球の獲得を可能にする。また、次に、可変始動口を第1可変入球口の下流に配置することで、特別遊技において第1可変入球口が入球可能状態となっている場合を除き、第2状態の可変始動口に、流下する遊技球を他の入球口に優先して入球させることが可能となる。また、遊技利益量の小さい第2特別遊技において入球可能状態となる第2可変入球口は、可変始動口の下流に配置し、多様な遊技性を付加することが可能となる。これにより、円滑な遊技の進行を提供しつつ、遊技性の多様化を可能とする。
尚、第1特別態様と第2特別態様として、例えば、異なる停止図柄を例示できる。また、第1特別遊技と第2特別遊技として、例えば、実行態様(ラウンド数や開放時間や獲得可能な利益や開状態とする可変入球口)の異なる特別遊技を例示できる。
また、参考発明4−3の遊技機は、参考発明4−2の遊技機において、
前記可変始動口への遊技球の入球頻度が所定頻度の第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を備え、
前記第2遊技状態において、遊技領域の上流側に配置される前記可変始動口に遊技球を入球させて、前記可変始動口よりも下流側に配置される前記第2可変入球口への入球を困難とすることで、
前記第2特別遊技が発生した際の前記第2可変入球口への遊技球の入球可能性を、前記第2遊技状態よりも前記第1遊技状態の方が高いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可変始動口への遊技球の入球頻度が低い第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能とし、上流側に配置した可変始動口が第2状態(開状態)になることによって、下流側に配置した第2可変入球口への遊技球の入球を困難としている。これにより、第2特別遊技で第2可変入球口が入球可能状態(開状態)となった際に、第1遊技状態の方が、第2遊技状態よりも、第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高いものとしている。またこれにより、第2特別遊技が発生した際の遊技状態によって、第2可変入球口への入球頻度を異ならせ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明4−4の遊技機は、参考発明4−3の遊技機において、
前記可変始動口への入球によって獲得する遊技利益よりも、前記第2可変入球口への入球によって獲得する遊技利益の方が多いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技球が入球したことによって獲得可能な遊技利益(例えば、遊技球が1球入球したことにより付与される賞球)を、可変始動口よりも第2可変入球口の方を多くする。前述したように、第2特別遊技が発生した際に、可変始動口が第2状態となり難い第1遊技状態では、流下してきた遊技球は下流側の第2可変入球口に入球し易く、可変始動口が第2状態となり易い第2遊技状態では、上流側の可変始動口に入球し易くなる。これにより、遊技者は、可変始動口よりも獲得可能な遊技利益が多くなる第2可変入球口への入球に期待し、第1遊技状態で第2特別遊技が発生することに期待し、遊技興趣を高める。また、これにより、第1遊技状態と第2遊技状態とで、同じ第2特別遊技が発生した際の、獲得可能な遊技利益を異ならせ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明4−5の遊技機は、参考発明4−4の遊技機において、
前記第2特別遊技の実行に基づいて遊技状態は変化しないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2特別遊技の実行によって遊技状態を変化しない、すなわち、第2特別遊技実行前の遊技状態と第2特別遊技実行後の遊技状態を同じ遊技状態とする。これにより、第1遊技状態で第2特別遊技を実行可能な状態となれば、当該第1遊技状態において第2特別遊技の実行後も第1遊技状態が継続するため、複数回の第2特別遊技を発生させることで、より多くの遊技利益を獲得することが可能となる。
また、参考発明4−6の遊技機は、参考発明4−2乃至参考発明4−5の遊技機において、
前記第1特別遊技は大当り遊技であり、前記第2特別遊技は小当り遊技であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1特別遊技は大当り遊技であり、第2特別遊技は小当り遊技である。
また、参考発明4−7の遊技機は、参考発明4−1乃至参考発明4−6の遊技機において、
遊技球が入球可能な第1始動口と、
前記第1始動口への入球に基づいて変動表示する第1識別情報と、を備え、
前記第1識別情報と前記識別情報とを並行して変動表示可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1始動口への入球に基づいて変動表示する第1識別情報と、可変始動口への入球に基づいて変動表示する識別情報と、を並行して(同時に)変動表示可能とされる。これにより、第1識別情報と識別情報とを並行して(同時に)変動表示できる同時変動遊技機(同時変動機)において、円滑な遊技の進行を提供しつつ、遊技性の多様化を可能とする。
本参考発明の遊技機によれば、円滑な遊技の進行を可能にしつつ、遊技性を多様化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明5)
また、特許文献1(特開2017−055811)では、遊技状態として、複数の遊技状態を有しており、大当り遊技の実行を契機として、通常状態から遊技者に有利な確変状態や時短状態に移行する遊技機となっている。また、有利状態において、図柄が所定回数変動表示する間に次回の大当り遊技が発生しない場合には、有利状態を終了させて、通常状態に戻るといった設定となっている。このような遊技機では、遊技状態の移行によって遊技の飽きを防止するといった一定の効果を発揮していた。
然しながら、特許文献1の遊技機や従来の遊技機では、遊技状態の移行態様や移行後の遊技状態が画一的で、遊技興趣を高めるに至っていなかった。本参考発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、遊技状態の移行態様に特徴を持たせることで、遊技性を多様化し、遊技興趣を高める遊技機を提供するものである。
参考発明5−1の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動口と、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技球の入球可能性が高い第2状態とに変化可能な第2始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第1可変入球口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第2可変入球口と、
前記第1始動口への入球に基づいて変動表示する第1識別情報と、
前記第2始動口への入球に基づいて変動表示する第2識別情報と、
前記可変始動口への遊技球の入球頻度が所定頻度の第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記第1可変入球口又は前記第2可変入球口が入球可能状態となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となる確率として、所定確率と、前記所定確率よりも高い高確率と、を設定可能な確率設定手段と、を備えた遊技機であって、
前記特定結果として、第1特定結果を有し、
前記第1特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記高確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が特定回数になると、遊技状態が前記高確率且つ前記第1遊技状態に変化する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、所定確率と高確率とを設定可能な確率設定手段と、を備えている。そして、特別遊技終了後の遊技状態が、高確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該高確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が特定回数になると、遊技状態が高確率且つ第2遊技状態から、高確率且つ第1遊技状態に変化する。これにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明5−2の遊技機は、参考発明5−1の遊技機において、
前記特定結果として、第2特定結果を有し、
前記第2特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記所定確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が前記特定回数になると、遊技状態が前記所定確率且つ前記第1遊技状態に変化するものとされ、
前記特別遊技終了後の遊技状態が前記所定確率且つ前記第2遊技状態に設定された場合と、前記特別遊技終了後の遊技状態が前記高確率且つ前記第2遊技状態に設定された場合とで、共通の演出を実行することで、遊技状態が前記所定確率且つ前記第2遊技状態か前記高確率且つ前記第2遊技状態かを遊技者に認識困難とすることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技終了後の遊技状態が、所定確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該所定確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が特定回数になると、遊技状態が所定確率且つ第2遊技状態から、所定確率且つ第1遊技状態に変化する。また、所定確率且つ第2遊技状態と高確率且つ第2遊技状態とで、共通の演出(例えば、背景演出が同じ、出現するキャラクタが同じ、モードが同じ等)を実行することで、遊技者が、所定確率且つ第2遊技状態か、高確率且つ第2遊技状態か、を認識困難としている。これにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。またこれにより、遊技者は共通の演出の実行中において、特定回数が経過の際に、遊技状態が高確率且つ第2遊技状態に変化することに期待し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明5−3の遊技機は、参考発明5−1又は参考発明5−2の遊技機において、
前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも、前記高確率且つ前記第1遊技状態の方が、獲得可能な遊技利益が多いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、高確率且つ第2遊技状態よりも、高確率且つ第1遊技状態の方が、獲得可能な遊技利益を多い遊技状態としている。これにより、遊技者は、特定回数の経過によって、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態に変化することに期待し、遊技興趣を高める。
また、参考発明5−4の遊技機は、参考発明5−1乃至参考発明5−3の遊技機において、
遊技領域の上流側に前記第2始動口を設け、前記第2始動口の下流側に前記第2可変入球口を設け、
前記高確率且つ前記第2遊技状態において、遊技領域の上流側に配置される前記第2始動口に遊技球を入球させて、前記第2始動口よりも下流側に配置される前記第2可変入球口への入球を困難とすることで、前記第2特別遊技が発生した際の前記第2可変入球口への遊技球の入球可能性を、前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも前記高確率且つ前記第1遊技状態を高くしたことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技領域の上流側に第2始動口を設け、第2始動口の下流側に第2可変入球口を設ける。そして、上流側に配置した第2始動口が第2状態(開状態)になることによって、下流側に配置した第2可変入球口への遊技球の入球を困難としている。これにより、第2特別遊技で第2可変入球口が入球可能状態(開状態)となった際に、高確率且つ第1遊技状態の方が、高確率且つ第2遊技状態よりも、第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高いものとしている。またこれにより、第2特別遊技が発生した際の遊技状態によって、第2可変入球口への入球頻度を異ならせ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明5−5の遊技機は、参考発明5−1乃至参考発明5−4の遊技機において、
前記特別遊技として、第1特別遊技と第2特別遊技とを有し、
前記第1特別遊技は、当該第1特別遊技終了後の遊技状態を変化可能とし、
前記第2特別遊技は、当該第2特別遊技終了後の遊技状態を変化しないものとし、
前記第1可変入球口は前記第1特別遊技において入球可能状態となり、前記第2可変入球口は前記第2特別遊技において入球可能状態となることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1可変入球口を入球可能状態とする第1特別遊技は、第1特別遊技終了後の遊技状態を変化可能とする。また、第2可変入球口を入球可能状態とする第2特別遊技は、第2特別遊技終了後の遊技状態を変化しないものとする。すなわち、第2特別遊技実行前の遊技状態と第2特別遊技実行後の遊技状態を同じ遊技状態とする。これにより、高確率且つ第1遊技状態になると、当該高確率且つ第1遊技状態において第2特別遊技の実行後も高確率且つ第1遊技状態が継続するため、複数回の第2特別遊技を発生させることで、より多くの遊技利益を獲得することが可能となる。
本参考発明5の遊技機によれば、遊技性を多様化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明6)
参考発明6−1の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動口と、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技球の入球可能性が高い第2状態とに変化可能な第2始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第1可変入球口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第2可変入球口と、
前記第1始動口への入球に基づいて変動表示する第1識別情報と、
前記第2始動口への入球に基づいて変動表示する第2識別情報と、
前記可変始動口への遊技球の入球頻度が所定頻度の第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記第1可変入球口又は前記第2可変入球口が入球可能状態となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となる確率として、所定確率と、前記所定確率よりも高い高確率と、を設定可能な確率設定手段と、
所定の発射強度で遊技球を遊技領域に発射する発射装置と、を備えた遊技機であって、
前記第1始動口は、第1発射強度で発射した遊技球が入球可能な第1遊技領域に設けられ、
前記第2始動口は、前記第1発射強度と異なる第2発射強度で発射した遊技球が入球可能な第2遊技領域に設けられ、
前記特定結果として、第1特定結果を有し、
前記第1特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記高確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が特定回数になると、遊技状態が前記高確率且つ前記第1遊技状態に変化し、
前記第1始動口への入球に基づく前記第1識別情報の変動表示の結果として、前記第1特定結果を有しておらず、
前記第2始動口への入球に基づく前記第2識別情報の変動表示の結果として、前記第1特定結果を有する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、所定確率と高確率とを設定可能な確率設定手段と、を備えている。また、第1始動口は第1発射強度で入球可能な第1遊技領域に設けられており、第2始動口は、第2発射強度で入球可能な第2遊技領域に設けられている。そして、第1特定結果になると、特別遊技終了後の遊技状態が、高確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該高確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が特定回数になると、遊技状態が高確率且つ第2遊技状態から、高確率且つ第1遊技状態に変化する。これにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。また、第1識別情報の変動表示の結果としては第1特定結果を有しておらず、第2識別情報の変動表示の結果として第1特定結果を有している。これにより、第1始動口に遊技球を入球させた場合と、第2始動口に遊技球を入球させた場合とで、異なる遊技性を提供でき、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明6−2の遊技機は、参考発明6−1の遊技機において、
前記特定結果として、第2特定結果を有し、
前記第2特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記所定確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が前記特定回数になると、遊技状態が前記所定確率且つ前記第1遊技状態に変化するものとされ、
前記特別遊技終了後の遊技状態が前記所定確率且つ前記第2遊技状態に設定された場合と、前記特別遊技終了後の遊技状態が前記高確率且つ前記第2遊技状態に設定された場合とで、共通の演出を実行することで、遊技状態が前記所定確率且つ前記第2遊技状態か前記高確率且つ前記第2遊技状態かを遊技者に認識困難とするものであって、
前記第2始動口への入球に基づく前記第2識別情報の変動表示の結果として、前記第2特定結果を有することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2識別情報の変動表示の結果として第2特定結果を有している。そして、特別遊技終了後の遊技状態が、所定確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該所定確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が特定回数になると、遊技状態が所定確率且つ第2遊技状態から、所定確率且つ第1遊技状態に変化する。また、所定確率且つ第2遊技状態と高確率且つ第2遊技状態とで、共通の演出(例えば、背景演出が同じ、出現するキャラクタが同じ、モードが同じ等)を実行することで、遊技者が、所定確率且つ第2遊技状態か、高確率且つ第2遊技状態か、を認識困難としている。これにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。またこれにより、遊技者は共通の演出の実行中において、特定回数が経過の際に、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態に変化することに期待し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明6−3の遊技機は、参考発明6−1又は参考発明6−2の遊技機において、
前記特定結果として、第3特定結果を有し、
前記第3特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記高確率且つ前記第1遊技状態に設定され、当該遊技状態において、次に前記特定結果となるまで遊技状態を変化しないものとされ、
前記第1始動口への入球に基づく前記第1識別情報の変動表示の結果として、前記第3特定結果を有することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1識別情報の変動表示の結果として第2特定結果を有している。そして、第3特定結果となって特別遊技終了後の遊技状態が、高確率且つ第1遊技状態に設定された場合、次に特定結果となるまで遊技状態を高確率且つ第1遊技状態で維持するものとしている。これにより、第1識別情報の変動表示の結果としては、高確率且つ第2遊技状態から特定回数の変動表示に基づいて高確率且つ第1遊技状態に変化するものを有しないと共に、特別遊技終了後から次回特定結果となるまで、高確率且つ第1遊技状態の遊技状態を保証するものを有している。またこれにより、第1識別情報の変動表示を伴う遊技においては、安心感をもって遊技を行うことを可能にすると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明6−4の遊技機は、参考発明6−1乃至参考発明6−3の遊技機において、
前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも、前記高確率且つ前記第1遊技状態の方が、獲得可能な遊技利益が多いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、高確率且つ第2遊技状態よりも、高確率且つ第1遊技状態の方が、獲得可能な遊技利益を多い遊技状態としている。これにより、遊技者は、特定回数の経過によって、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態に変化することに期待し、遊技興趣を高める。
また、参考発明6−5の遊技機は、参考発明6−1乃至参考発明6−4の遊技機において、
前記第2遊技領域の上流側に前記第2始動口を設け、前記第2始動口の下流側に前記第2可変入球口を設け、
前記高確率且つ前記第2遊技状態において、遊技領域の上流側に配置される前記第2始動口に遊技球を入球させて、前記第2始動口よりも下流側に配置される前記第2可変入球口への入球を困難とすることで、前記第2特別遊技が発生した際の前記第2可変入球口への遊技球の入球可能性を、前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも前記高確率且つ前記第1遊技状態を高くしたことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技領域の上流側に第2始動口を設け、第2始動口の下流側に第2可変入球口を設ける。そして、上流側に配置した第2始動口が第2状態(開状態)になることによって、下流側に配置した第2可変入球口への遊技球の入球を困難としている。これにより、第2特別遊技で第2可変入球口が入球可能状態(開状態)となった際に、高確率且つ第1遊技状態の方が、高確率且つ第2遊技状態よりも、第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高いものとしている。またこれにより、第2特別遊技が発生した際の遊技状態によって、第2可変入球口への入球頻度を異ならせ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明6−6の遊技機は、参考発明6−1乃至参考発明6−5の遊技機において、
前記特別遊技として、第1特別遊技と第2特別遊技とを有し、
前記第1特別遊技は、当該第1特別遊技終了後の遊技状態を変化可能とし、
前記第2特別遊技は、当該第2特別遊技終了後の遊技状態を変化しないものとし、
前記第1可変入球口は前記第1特別遊技において入球可能状態となり、前記第2可変入球口は前記第2特別遊技において入球可能状態となることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1可変入球口を入球可能状態とする第1特別遊技は、第1特別遊技終了後の遊技状態を変化可能とする。また、第2可変入球口を入球可能状態とする第2特別遊技は、第2特別遊技終了後の遊技状態を変化しないものとする。すなわち、第2特別遊技実行前の遊技状態と第2特別遊技実行後の遊技状態を同じ遊技状態とする。これにより、高確率且つ第1遊技状態になると、当該高確率且つ第1遊技状態において第2特別遊技の実行後も高確率且つ第1遊技状態が継続するため、複数回の第2特別遊技を発生させることで、より多くの遊技利益を獲得することが可能となる。
本参考発明6の遊技機によれば、遊技性を多様化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明7)
また、参考発明7−1の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動口と、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技球の入球可能性が高い第2状態とに変化可能な第2始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第1可変入球口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第2可変入球口と、
前記第1始動口への入球に基づいて変動表示する第1識別情報と、
前記第2始動口への入球に基づいて変動表示する第2識別情報と、
前記可変始動口への遊技球の入球頻度が所定頻度の第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記第1可変入球口又は前記第2可変入球口が入球可能状態となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となる確率として、所定確率と、前記所定確率よりも高い高確率と、を設定可能な確率設定手段と、を備えた遊技機であって、
前記特定結果として、第1特定結果と、第4特定結果と、を有し、
前記第1特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記高確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が第1回数になると、遊技状態が前記高確率且つ前記第1遊技状態に変化し、
前記第4特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記高確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が第2回数になると、遊技状態が前記高確率且つ前記第1遊技状態に変化する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、所定確率と高確率とを設定可能な確率設定手段と、を備えている。そして、第1特定結果となって、特別遊技終了後の遊技状態が高確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該高確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が第1回数になると、遊技状態が高確率且つ第2遊技状態から、高確率且つ第1遊技状態に変化する。また、第4特定結果となって、特別遊技終了後の遊技状態が高確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該高確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が第2回数になると、遊技状態が高確率且つ第2遊技状態から、高確率且つ第1遊技状態に変化する。これにより、遊技状態の変化タイミングを多様化して遊技興趣を長期間維持することが可能となる。またこれにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、本態様では、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が第1回数又は第2回数になった場合に、遊技状態を高確率且つ第2遊技状態から高確率且つ第1遊技状態に変化するものとした。他の態様として、第1識別情報の変動表示回数は無関係に、第2識別情報の変動表示の回数が第1回数又は第2回数になった場合に、遊技状態を高確率且つ第2遊技状態から高確率且つ第1遊技状態に変化するものとしてもよい。また他の態様として、第2識別情報の変動表示回数は無関係に、第1識別情報の変動表示の回数が第1回数又は第2回数になった場合に、遊技状態を高確率且つ第2遊技状態から高確率且つ第1遊技状態に変化するものとしてもよい。
また、参考発明7−2の遊技機は、参考発明7−1の遊技機において、
前記特定結果として、第2特定結果と、第5特定結果と、を有し、
前記第2特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記所定確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が前記第1回数になると、遊技状態が前記所定確率且つ前記第1遊技状態に変化し、
前記第5特定結果となると、前記特別遊技終了後の遊技状態が、前記所定確率且つ前記第2遊技状態に設定され、当該遊技状態において、前記第1識別情報と前記第2識別情報との変動表示の回数が前記第2回数になると、遊技状態が前記所定確率且つ前記第1遊技状態に変化するものとされ、
前記特別遊技終了後の遊技状態が前記所定確率且つ前記第2遊技状態に設定された場合と、前記特別遊技終了後の遊技状態が前記高確率且つ前記第2遊技状態に設定された場合とで、共通の演出を実行することで、遊技状態が前記所定確率且つ前記第2遊技状態か前記高確率且つ前記第2遊技状態かを遊技者に認識困難とすることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2特定結果となって、特別遊技終了後の遊技状態が所定確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該所定確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が第1回数になると、遊技状態が所定確率且つ第2遊技状態から、所定確率且つ第1遊技状態に変化する。また、第5特定結果となって、特別遊技終了後の遊技状態が所定確率且つ第2遊技状態に設定された場合、当該所定確率且つ第2遊技状態において、第1識別情報と第2識別情報との変動表示の回数が第2回数になると、遊技状態が所定確率且つ第2遊技状態から、所定確率且つ第1遊技状態に変化する。また、所定確率且つ第2遊技状態と高確率且つ第2遊技状態とで、共通の演出(例えば、背景演出が同じ、出現するキャラクタが同じ、モードが同じ等)を実行することで、遊技者が、所定確率且つ第2遊技状態か、高確率且つ第2遊技状態か、を認識困難としている。これにより、遊技状態の変化タイミングを多様化して遊技興趣を長期間維持することが可能となる。またこれにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。またこれにより、遊技者は共通の演出の実行中において、第1回数が経過の際及び第2回数が経過の際に、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態に変化することに期待し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明7−3の遊技機は、参考発明7−2の遊技機において、
前記第2回数は前記第1回数よりも多い数であり、
前記第1回数で遊技状態が変化する場合よりも、前記第2回数で遊技状態が変化する場合の方が、遊技状態が前記高確率且つ前記第1遊技状態に変化する可能性が高いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2回数は第1回数よりも多い数とされ、遊技状態の変化タイミングが第1回数のときよりも、第2回数のときの方が、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態に変化する可能性が高いものする。これにより、遊技者は、第1回数に到達する際に、遊技状態が変化することなく維持されることに期待して遊技を行い、遊技状態が第2遊技状態のまま第2回数に到達する際には、高確率且つ第1遊技状態に変化することへの期待感を高め、遊技を行う。これにより、第2遊技状態において、複数回の期待感を高めるポイントを有する。またこれにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明7−4の遊技機は、参考発明7−2の遊技機において、
前記第2回数は前記第1回数よりも多い数であり、
前記第2回数で遊技状態が変化する場合よりも、前記第1回数で遊技状態が変化する場合の方が、遊技状態が前記高確率且つ前記第1遊技状態に変化する可能性が高いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2回数は第1回数よりも多い数とされ、遊技状態の変化タイミングが第2回数のときよりも、第1回数のときの方が、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態に変化する可能性が高いものする。これにより、遊技者は、第1回数に到達する際に、遊技状態が変化することに期待して遊技を行い、遊技状態が第2遊技状態のまま第2回数に到達する際には、可能性は第1回数のときよりも低いものの高確率且つ第1遊技状態に変化することに期待して、遊技を行う。これにより、第2遊技状態において、複数回の期待感を高めるポイントを有する。またこれにより、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明7−5の遊技機は、参考発明7−1乃至参考発明7−4の遊技機において、
前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも、前記高確率且つ前記第1遊技状態の方が、獲得可能な遊技利益が多いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、高確率且つ第2遊技状態よりも、高確率且つ第1遊技状態の方が、獲得可能な遊技利益を多い遊技状態としている。これにより、遊技者は、特定回数の経過によって、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態に変化することに期待し、遊技興趣を高める。
また、参考発明7−6の遊技機は、参考発明7−1乃至参考発明7−5の遊技機において、
遊技領域の上流側に前記第2始動口を設け、前記第2始動口の下流側に前記第2可変入球口を設け、
前記高確率且つ前記第2遊技状態において、遊技領域の上流側に配置される前記第2始動口に遊技球を入球させて、前記第2始動口よりも下流側に配置される前記第2可変入球口への入球を困難とすることで、前記第2特別遊技が発生した際の前記第2可変入球口への遊技球の入球可能性を、前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも前記高確率且つ前記第1遊技状態を高くしたことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技領域の上流側に第2始動口を設け、第2始動口の下流側に第2可変入球口を設ける。そして、上流側に配置した第2始動口が第2状態(開状態)になることによって、下流側に配置した第2可変入球口への遊技球の入球を困難としている。これにより、第2特別遊技で第2可変入球口が入球可能状態(開状態)となった際に、高確率且つ第1遊技状態の方が、高確率且つ第2遊技状態よりも、第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高いものとしている。またこれにより、第2特別遊技が発生した際の遊技状態によって、第2可変入球口への入球頻度を異ならせ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明7−7の遊技機は、参考発明7−1乃至参考発明7−4の遊技機において、
前記特別遊技として、第1特別遊技と第2特別遊技とを有し、
前記第1特別遊技は、当該第1特別遊技終了後の遊技状態を変化可能とし、
前記第2特別遊技は、当該第2特別遊技終了後の遊技状態を変化しないものとし、
前記第1可変入球口は前記第1特別遊技において入球可能状態となり、前記第2可変入球口は前記第2特別遊技において入球可能状態となることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1可変入球口を入球可能状態とする第1特別遊技は、第1特別遊技終了後の遊技状態を変化可能とする。また、第2可変入球口を入球可能状態とする第2特別遊技は、第2特別遊技終了後の遊技状態を変化しないものとする。すなわち、第2特別遊技実行前の遊技状態と第2特別遊技実行後の遊技状態を同じ遊技状態とする。これにより、高確率且つ第1遊技状態になると、当該高確率且つ第1遊技状態において第2特別遊技の実行後も高確率且つ第1遊技状態が継続するため、複数回の第2特別遊技を発生させることで、より多くの遊技利益を獲得することが可能となる。
本参考発明7の遊技機によれば、遊技性を多様化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明8)
また、参考発明8−1の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動口と、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技球の入球可能性が高い第2状態とに変化可能な第2始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第1可変入球口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第2可変入球口と、
前記第1始動口への入球に基づいて変動表示する第1識別情報と、
前記第2始動口への入球に基づいて変動表示する第2識別情報と、
前記可変始動口への遊技球の入球頻度が所定頻度の第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記第1可変入球口又は前記第2可変入球口が入球可能状態となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となる確率として、所定確率と、前記所定確率よりも高い高確率と、を設定可能な確率設定手段と、
前記第2識別情報の変動表示の時間を第1条件に基づいて決定する第1条件状態と、前記第2識別情報の変動表示の時間を第2条件に基づいて決定する第2条件状態と、を設定可能な第2識別情報変動時間決定手段と、を備えた遊技機であって、
前記第2条件状態は、前記第1条件状態よりも、決定される前記第2識別情報の変動表示の時間の平均時間が短くなるものとされ、
遊技状態として、前記所定確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第1条件状態と、前記所定確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態と、前記高確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第2条件状態と、前記高確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態と、を有する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、所定確率と高確率とを設定可能な確率設定手段と、第1条件状態と第2識別情報の変動表示時間の平均時間が第1条件状態よりも短くなる第2条件状態とを設定可能な第2識別情報変動時間決定手段と、を備えている。また、遊技状態として、所定確率且つ第1遊技状態且つ第1条件状態と、所定確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態と、高確率且つ第1遊技状態且つ第2条件状態と、高確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態と、を有しており、第1条件状態が設定されている遊技状態では第2識別情報の変動表示時間は比較的長時間に設定され、第2条件状態が設定されている遊技状態では、第2識別情報の変動表示時間は比較的短時間に設定される。これにより、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明8−2の遊技機は、参考発明8−1の遊技機において、
前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となる場合の方が、前記第1識別情報の変動表示の結果が特定結果となる場合よりも、遊技者にとって有利となる可能性が高いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となる場合の方が、第1識別情報よりも、遊技者にとって有利となる可能性が高いものとする。例えば、特定結果となって実行される特別遊技によって得られる遊技利益を多くしたり、多くなる可能性を高くしたり、特別遊技終了後に有利状態となる可能性を高くしたりすることが可能である。これにより、遊技者は、第2識別情報の変動表示を多く実行できる状態、すなわち、第2識別情報の変動表示の時間が比較的短時間となる第2条件状態に設定されることに期待して遊技を行うこととなる。また、このような第2条件状態においても、複数の遊技状態を設定しており、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明8−3の遊技機は、参考発明8−1又は参考発明8−2の遊技機において、
遊技球が入球可能な第3始動口を備え、
前記第3始動口への入球に基づいて前記第2識別情報が変動表示することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技球の入球に基づいて第2識別情報が変動表示する第3始動口を備えるものとする。これにより、第2識別情報は、可変式の第2始動口と第3始動口との何れかに入球することによって変動表示することとなり、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明8−4の遊技機は、参考発明8−1又は参考発明8−2の遊技機において、
所定の発射強度で遊技球を遊技領域に発射する発射装置を備え、
前記第1始動口は、第1発射強度で発射した遊技球が入球可能な第1遊技領域に設けられ、
前記第2始動口、前記第1可変入球口、及び、前記第2可変入球口は、前記第1発射強度と異なる前記第2発射強度で発射した遊技球が入球可能な第2遊技領域に設けられ、
遊技状態が、前記所定確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第1条件状態のときは、前記第1遊技領域に遊技球を発射することで、前記第1識別情報を変動表示させて遊技を行い、
遊技状態が、前記所定確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態、前記高確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第2条件状態、又は、前記高確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態のときは、前記第2遊技領域に遊技球を発射することで、前記第2識別情報を変動表示させて遊技を行うことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1始動口は、第1発射強度で入球可能な第1遊技領域に設け、第2始動口、第1可変入球口及び第2可変入球口は、第2発射強度で入球可能な第2遊技領域に設けられている。そして、遊技状態が、所定確率且つ第1遊技状態且つ第1条件状態のときは、第1遊技領域に遊技球を発射し第1識別情報を変動表示させて遊技を行うものとされる。また、遊技状態が、所定確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態、高確率且つ第1遊技状態且つ第2条件状態、又は、高確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態のときは、第2遊技領域に遊技球を発射し第2識別情報を変動表示させて遊技を行うものとされる。すなわち、第1条件状態のときは第1遊技領域に遊技球を発射して第1識別情報を変動表示させて遊技を行うものとし、第2条件状態のときは第2遊技領域に遊技球を発射して第2識別情報を変動表示させて遊技を行うものとしている。
これにより、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。また、第2識別情報の変動表示の方が遊技者にとって有利の場合には、第2識別情報を変動表示することとなる第2条件状態が設定されることに期待して遊技を行うこととなる。また、このような第2条件状態においても、複数の遊技状態を設定しており、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明8−5の遊技機は、参考発明8−3の遊技機において、
所定の発射強度で遊技球を遊技領域に発射する発射装置を備え、
前記第1始動口は、第1発射強度で発射した遊技球が入球可能な第1遊技領域に設けられ、
前記第2始動口、前記第3始動口、前記第1可変入球口、及び、前記第2可変入球口は、前記第1発射強度と異なる第2発射強度で発射した遊技球が入球可能な第2遊技領域に設けられ、
遊技状態が、前記所定確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第1条件状態のときは、前記第1遊技領域に遊技球を発射することで、前記第1識別情報を変動表示させて遊技を行い、
遊技状態が、前記所定確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態、前記高確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第2条件状態、又は、前記高確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態のときは、前記第2遊技領域に遊技球を発射することで、前記第2識別情報を変動表示させて遊技を行うことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1始動口は、第1発射強度で入球可能な第1遊技領域に設け、第2始動口、第3始動口、第1可変入球口及び第2可変入球口は、第2発射強度で入球可能な第2遊技領域に設けられている。そして、遊技状態が、所定確率且つ第1遊技状態且つ第1条件状態のときは、第1遊技領域に遊技球を発射し第1識別情報を変動表示させて遊技を行うものとされる。また、遊技状態が、所定確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態、高確率且つ第1遊技状態且つ第2条件状態、又は、高確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態のときは、第2遊技領域に遊技球を発射し第2識別情報を変動表示させて遊技を行うものとされる。すなわち、第1条件状態のときは第1遊技領域に遊技球を発射して第1識別情報を変動表示させて遊技を行うものとし、第2条件状態のときは第2遊技領域に遊技球を発射して第2識別情報を変動表示させて遊技を行うものとしている。
これにより、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。また、第2識別情報の変動表示の方が遊技者にとって有利の場合には、第2識別情報を変動表示することとなる第2条件状態が設定されることに期待して遊技を行うこととなる。また、このような第2条件状態においても、複数の遊技状態を設定しており、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明8−6の遊技機は、参考発明8−1乃至参考発明8−5の遊技機において、
前記高確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態よりも、前記高確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第2条件状態の方が、獲得可能な遊技利益が多いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、高確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態よりも、高確率且つ第1遊技状態且つ第2条件状態の方が、獲得可能な遊技利益を多い遊技状態としている。これにより、遊技者は、遊技状態が高確率且つ第1遊技状態且つ第2条件状態に設定されることに期待して遊技を進行し、遊技興趣を高める。
また、参考発明8−7の遊技機は、参考発明8−1乃至参考発明8−6の遊技機において、
前記第2遊技領域の上流側に前記第2始動口を設け、前記第2始動口の下流側に前記第2可変入球口を設け、
前記高確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態において、前記第2遊技領域の上流側に配置される前記第2始動口に遊技球を入球させて、前記第2始動口よりも下流側に配置される前記第2可変入球口への入球を困難とすることで、前記第2可変入球口への遊技球の入球可能性を、前記高確率且つ前記第2遊技状態且つ前記第2条件状態よりも前記高確率且つ前記第1遊技状態且つ前記第2条件状態を高くしたことを特徴とすることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技領域の上流側に第2始動口を設け、第2始動口の下流側に第2可変入球口を設ける。そして、上流側に配置した第2始動口が第2状態(開状態)になることによって、下流側に配置した第2可変入球口への遊技球の入球を困難としている。これにより、第2特別遊技で第2可変入球口が入球可能状態(開状態)となった際に、高確率且つ第1遊技状態且つ第2条件状態の方が、高確率且つ第2遊技状態且つ第2条件状態よりも、第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高いものとしている。またこれにより、第2特別遊技が発生した際の遊技状態によって、第2可変入球口への入球頻度を異ならせ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
本参考発明8の遊技機によれば、遊技性を多様化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明9)
また、参考発明9−1の遊技機は、
遊技球が入球可能な第1始動口と、
第1状態と、前記第1状態よりも遊技球の入球可能性が高い第2状態とに変化可能な第2始動口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第1可変入球口と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な第2可変入球口と、
前記第1始動口への入球に基づいて変動表示する第1識別情報と、
前記第2始動口への入球に基づいて変動表示する第2識別情報と、
前記可変始動口への遊技球の入球頻度が所定頻度の第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記第1可変入球口又は前記第2可変入球口が入球可能状態となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記第1識別情報又は前記第2識別情報の変動表示の結果が特定結果となる確率として、所定確率と、前記所定確率よりも高い高確率と、を設定可能な確率設定手段と、を備えた遊技機であって、
遊技状態として、前記所定確率且つ前記第1遊技状態と、前記所定確率且つ前記第2遊技状態と、前記高確率且つ前記第1遊技状態と、前記高確率且つ前記第2遊技状態と、を有し、
前記第2可変入球口は、遊技状態が前記高確率且つ前記第1遊技状態になると遊技球の入球頻度が高くなる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、所定確率と高確率とを設定可能な確率設定手段と、を備えている。また、遊技状態として、所定確率且つ第1遊技状態と、所定確率且つ第2遊技状態と、高確率且つ第1遊技状態と、高確率且つ第2遊技状態と、を有しており、そのうちの高確率且つ第1遊技状態になると第2可変入球口への入球頻度が高くなるものとする。これにより、遊技者は高確率且つ第1遊技状態の発生に期待して遊技を進行する。またこれにより、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明9−2の遊技機は、参考発明9−1の遊技機において、
所定の発射強度で遊技球を遊技領域に発射する発射装置を備え、
前記第1始動口は、第1発射強度で発射した遊技球が入球可能な第1遊技領域に設けられ、
前記第2始動口、前記第1可変入球口、及び、前記第2可変入球口は、前記第1発射強度と異なる第2発射強度で発射した遊技球が入球可能な第2遊技領域に設けられ、
遊技状態が、前記所定確率且つ前記第1遊技状態のときは、前記第1遊技領域に遊技球を発射することで、前記第1識別情報を変動表示させて遊技を行い、
遊技状態が、前記所定確率且つ前記第2遊技状態、前記高確率且つ前記第1遊技状態、又は、前記高確率且つ前記第2遊技状態のときは、前記第2遊技領域に遊技球を発射することで、前記第2識別情報を変動表示させて遊技を行う遊技機であって、
前記第2遊技領域に遊技球を発射することで、前記第2識別情報を変動表示させて遊技を行う遊技状態において、
前記第2可変入球口への遊技球の入球頻度は、前記所定確率且つ前記第2遊技状態、及び、前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも、前記高確率且つ前記第1遊技状態の方が高いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1始動口は、第1発射強度で入球可能な第1遊技領域に設け、第2始動口、第1可変入球口及び第2可変入球口は、第2発射強度で入球可能な第2遊技領域に設けられている。そして、遊技状態が、所定確率且つ第1遊技状態のときは、第1遊技領域に遊技球を発射し第1識別情報を変動表示させて遊技を行うものとされる。また、遊技状態が、所定確率且つ第2遊技状態、高確率且つ第1遊技状態、又は、高確率且つ第2遊技状態のときは、第2遊技領域に遊技球を発射し第2識別情報を変動表示させて遊技を行うものとされる。また、第2遊技領域に遊技球を発射させて遊技を行う遊技状態、すなわち、所定確率且つ第2遊技状態、高確率且つ第1遊技状態、及び、高確率且つ第2遊技状態において、第2可変入球口への遊技球の入球頻度が最も高い遊技状態を、高確率且つ第1遊技状態としている。
これにより、遊技者は、第2遊技領域に遊技球を発射させて遊技を行う遊技状態になると、当該遊技状態が、高確率且つ第1遊技状態であることに期待して遊技を進行する。これにより、遊技状態を多様化すると共に、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明9−3の遊技機は、参考発明9−1又は参考発明9−2の遊技機において、
前記第2遊技領域の上流側に前記第2始動口を設け、前記第2始動口の下流側に前記第2可変入球口を設け、
前記高確率且つ前記第2遊技状態において、遊技領域の上流側に配置される前記第2始動口に遊技球を入球させて、前記第2始動口よりも下流側に配置される前記第2可変入球口への入球を困難とすることで、前記第2特別遊技が発生した際の前記第2可変入球口への遊技球の入球可能性を、前記高確率且つ前記第2遊技状態よりも前記高確率且つ前記第1遊技状態を高くしたことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技領域の上流側に第2始動口を設け、第2始動口の下流側に第2可変入球口を設ける。そして、上流側に配置した第2始動口が第2状態(開状態)になることによって、下流側に配置した第2可変入球口への遊技球の入球を困難としている。これにより、第2特別遊技で第2可変入球口が入球可能状態(開状態)となった際に、高確率且つ第1遊技状態の方が、高確率且つ第2遊技状態よりも、第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高いものとしている。またこれにより、第2特別遊技が発生した際の遊技状態によって、第2可変入球口への入球頻度を異ならせ、遊技性を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
本参考発明9の遊技機によれば、遊技性を多様化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明10)
従来、所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、当該変動表示の表示結果が特定表示結果になると、遊技者に所定の利益が付与され得る特別遊技が実行可能となる遊技機が広く知られている。この種の遊技機では、識別情報の変動表示中に、遊技者の期待感を高めるための様々な演出を行うことで、遊技興趣の向上が図られている。そのような演出として、例えば、現在実行中の識別情報の変動表示やその後に実行される識別情報の変動表示等に関する情報(例えば、表示結果が特定表示結果となる期待度(信頼度)、表示結果が導出されるまでの変動(演出)態様等)を表示(予告)する演出が知られている(例えば、特開2002−239122号公報を参照)。
しかしながら、前述したような識別情報の変動表示中に行われる演出は、既に多くの遊技機に採用されており、その演出態様も画一的となっている。このため、遊技興趣を高めることが難しくなってきている。本参考発明10は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、識別情報の変動表示中に行われる演出として遊技者の興味を惹きつけることが可能な演出を実現し、遊技興趣の向上を図ることにある。
前述の課題を解決するための参考発明10−1の遊技機は、
識別情報の変動表示を実行可能な変動表示手段と、
識別情報の変動表示が行われるときの遊技状態を制御可能な状態制御手段と、
識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて、所定の遊技利益が付与され得る特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
識別情報の変動表示中に、当該変動表示の終了後の遊技に関する情報を表示する情報表示演出を実行可能な情報表示演出実行手段と、を備え、
前記情報として、少なくとも、第1情報と第2情報と第3情報とを有し、
前記第1情報は、当該変動表示の終了後に特別遊技が実行される旨を示すものであり、
前記第2情報は、現在の遊技状態が当該変動表示の終了後も継続される旨を示すものであり、
前記第3情報は、当該変動表示の終了後に遊技状態が現在よりも不利な遊技状態となる旨を示すものであり、
前記情報表示演出実行手段は、前記情報表示演出の開始に際し、前記第1乃至第3情報のうち少なくとも2つの情報を表示可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示中に、当該変動表示の終了後の遊技に関する情報を表示する情報表示演出を実行する場合、その情報表示演出の開始にあたり、当該変動表示の終了後に特別遊技が実行される旨を示す第1情報と、現在の遊技状態が当該変動表示の終了後も継続される旨を示す第2情報と、当該変動表示の終了後に遊技状態が現在よりも不利な遊技状態となる旨を示す第3情報とのうち、少なくとも2つの情報を表示することが可能となっている。このため、遊技者は、識別情報の変動表示中に情報表示演出が開始された場合、そのとき表示される情報の種類(内容)をもとに、後の遊技展開に関し択一的な推測が可能となる。これにより、情報表示演出の開始に際して表示される情報に遊技者の興味を惹きつけ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
参考発明10−2の遊技機は、前述した参考発明10−1の遊技機において、
前記情報表示演出実行手段は、前記情報表示演出の開始に際し、前記第1情報及び前記第2情報を表示する場合と、前記第2情報及び前記第3情報を表示する場合とがある
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、情報表示演出の開始に際し、第1情報及び第2情報を表示する場合と、第2情報及び第3情報を表示する場合とがある。このため、遊技者は、情報表示演出の開始に際し、第1情報及び第2情報が表示された場合には、後の遊技展開が不利になる可能性はないと推測することができ、第2情報及び第3情報が表示された場合には、後の遊技展開が不利になる可能性を排除することができないこととなる。これにより、遊技者の期待と不安を掻き立てる演出効果を得ることが可能となる。
参考発明10−3の遊技機は、前述した参考発明10−1または参考発明10−2の遊技機において、
前記特別遊技として、少なくとも第1特別遊技と第2特別遊技とを有し、
前記遊技状態として、少なくとも第1遊技状態と第2遊技状態とを有し、
前記第2特別遊技は、前記第1特別遊技よりも付与可能な遊技利益が多い特別遊技であり、
前記第2遊技状態は、前記第2遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であり、
前記状態制御手段は、前記第1特別遊技の終了後の遊技状態を前記第1遊技状態に制御し、前記第2特別遊技の終了後の遊技状態を前記第2遊技状態に制御するものであり、
前記情報表示演出実行手段は、前記第2遊技状態にて前記情報表示演出を実行可能であり、
前記第1情報は、当該変動表示の終了後に前記第2特別遊技が実行される旨を示すものであり、
前記第2情報は、現在の第2遊技状態が当該変動表示の終了後も継続される旨を示すものであり、
前記第3情報は、当該変動表示の終了後に遊技状態が前記第1遊技状態となる旨を示すものである
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技として、少なくとも第1特別遊技と第2特別遊技とを有し、遊技状態として、少なくとも第1遊技状態と第2遊技状態とを有し、第2特別遊技は、第1特別遊技よりも獲得可能な遊技利益が多い特別遊技となっており、第2遊技状態は、第1遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。また、第1特別遊技が終了した後の遊技状態は第1遊技状態となり、第2特別遊技が終了した後の遊技状態は第2遊技状態となる。そして、情報表示演出は第2遊技状態(有利状態)にて実行可能であり、その情報表示演出で表示する情報のうち、第1情報は、第2特別遊技が実行される旨を、第2情報は、現在の第2遊技状態が当該変動表示の終了後も継続される旨を、第3情報は、遊技状態が第1遊技状態となる旨を、それぞれ示すものとなっている。このため、情報表示演出により、第2遊技状態での遊技(識別情報の変動表示)を基準とした後の遊技に関する情報(遊技展開)を表示することとなる。これにより、第2遊技状態の遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
参考発明10−4の遊技機は、前述した参考発明10−3の遊技機において、
識別情報の変動表示中に変動演出を実行可能な変動演出実行手段を備え、
前記変動演出実行手段は、所定の変動演出パターンに基づいて変動演出を実行可能であり、
前記変動演出パターンとして、少なくとも、第1変動演出パターンと第2変動演出パターンと第3変動演出パターンとを有し、
識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となることで前記第2特別遊技が実行可能となる場合、当該変動表示中に前記第1変動演出パターンに基づく変動演出を実行可能であり、
識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となることで前記第1特別遊技が実行可能となる場合、当該変動表示中に前記第2変動演出パターンに基づく変動演出を実行可能であり、
識別情報の変動表示の表示結果が非特定表示結果となる場合、当該変動表示中に前記第3変動演出パターンに基づく変動演出を実行可能であり、
前記情報表示演出実行手段は、
前記第1変動演出パターンに基づく変動演出が実行される場合と、前記第3変動演出パターンに基づく変動演出が実行される場合に、前記第1情報及び前記第2情報を表示可能であり、
前記第2変動演出パターンに基づく変動演出が実行される場合に、前記第2情報及び前記第3情報を表示可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示中に所定の変動演出パターンに基づく変動演出が実行可能となっており、変動演出パターンとして、少なくとも、第1変動演出パターンと第2変動演出パターンと第3変動演出パターンとを有している。識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となることで第2特別遊技が実行可能となる場合、当該変動表示中に第1変動演出パターンに基づく変動演出を、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となることで第1特別遊技が実行可能となる場合、当該変動表示中に第2変動演出パターンに基づく変動演出を、識別情報の変動表示の表示結果が非特定表示結果となる場合、当該変動表示中に前記第3変動演出パターンに基づく変動演出を、それぞれ実行することが可能となっている。そして、識別情報の変動表示中に、第1変動演出パターンに基づく変動演出が実行される場合と、第3変動演出パターンに基づく変動演出が実行される場合とに、当該変動表示での情報表示演出の開始に際して第1情報及び第2情報を表示することが可能となっており、第2変動演出パターンに基づく変動演出が実行される場合に、当該変動表示での情報表示演出の開始に際して第2情報及び第3情報を表示することが可能となっている。このため、第2変動演出パターンに基づく変動演出が実行される場合には、第1情報及び第2情報を表示する情報表示演出は行われないこととなる。これにより、識別情報の変動表示中に実行される情報表示演出と変動演出との整合を図ることが可能となる。
参考発明10−5の遊技機は、前述した参考発明10−1から参考発明10−4の何れか一つの遊技機において、
前記情報表示演出実行手段は、前記情報表示演出の開始後、該情報表示演出による情報の表示態様を変化させることが可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示中に情報表示演出が開始された後、その情報表示演出による情報の表示態様が変化し得るものとなっている。このため、遊技者は、識別情報の変動表示中に情報表示演出が開始された場合、その後の情報の表示態様によって、その後の遊技展開がどのようになるのかを認識することが可能となる。これにより、情報表示演出の開始後も当該情報表示演出に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。
以上の参考発明10によれば、識別情報の変動表示中に行われる演出として遊技者の興味を惹きつけることが可能な演出を実現し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明11)
従来、所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、当該変動表示の表示結果が特定表示結果になると、遊技者に所定の遊技利益が付与され得る特別遊技が実行可能となる遊技機が広く知られている。この種の遊技機では、識別情報の変動表示や特別遊技等の遊技の進行に伴って様々な演出を行うのが一般的である。このような遊技機において、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを示す演出(リーチ演出等)を、所定のキャラクタによるキャラクタ演出として行うものがある(例えば、特開2016−154657号公報を参照)。
しかしながら、リーチ演出等でキャラクタ演出を行う構成は既に多くの遊技機に採用されており、その実行態様も画一的となっている。このため、遊技興趣を高めることが難しくなってきている。本参考発明11は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、キャラクタ演出の実行態様に特徴を持たせて、キャラクタ演出を備えた遊技機の遊技興趣の向上を図ることにある。
前述の課題を解決するための参考発明11−1の遊技機は、
識別情報の変動表示を実行可能な変動表示手段と、
識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果となることに基づいて、所定の遊技利益が付与され得る特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備えた遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出として、所定の表示部に表示されるキャラクタによるキャラクタ演出を実行可能であり、
識別情報の変動表示に伴ってキャラクタ演出を実行する場合と、特別遊技に伴ってキャラクタ演出を実行する場合とがある
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、所定の表示部に表示されるキャラクタによるキャラクタ演出を、識別情報の変動表示に伴って実行する場合と、特別遊技に伴って実行する場合とがある。これにより、識別情報の変動表示に伴う演出と特別遊技に伴う演出とに関連性を持たせることが可能となり、その結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
参考発明11−2の遊技機は、前述した参考発明11−1の遊技機において、
遊技状態を制御可能な状態制御手段を備え、
前記状態制御手段は、前記識別情報の変動表示が行われるときの遊技状態を特定遊技状態に制御可能であり、
前記特定遊技状態になると前記所定の表示部に所定のキャラクタが表示され、
前記演出実行手段は、前記特定遊技状態にて前記所定の表示部に表示されるキャラクタによるキャラクタ演出を実行可能である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示が行われるときの遊技状態が特定遊技状態になると、表示部に所定のキャラクタが表示され、そのキャラクタによるキャラクタ演出を、識別情報の変動表示に伴って実行する場合と、特別遊技に伴って実行する場合とがあるものとなる。これにより、特定遊技状態の遊技興趣を高めることが可能となる。
参考発明11−3の遊技機は、前述した参考発明11−1または参考発明11−2の遊技機において、
前記特定表示結果として、第1特定表示結果と第2特定表示結果とを有し、
前記特別遊技として、第1特別遊技と第2特別遊技とを有し、
前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第1特定表示結果となることに基づいて、前記第1特別遊技が実行可能となり、
前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第2特定表示結果となることに基づいて、前記第2特別遊技が実行可能となり、
前記第1特別遊技は、前記第2特別遊技よりも付与可能な遊技利益が多いものとされ、
前記演出実行手段は、
前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第1特定表示結果となって前記第1特別遊技が実行可能となる場合、当該変動表示に伴ってキャラクタ演出を実行し、
前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第2特定表示結果となって前記第2特別遊技が実行可能となる場合、当該第2特別遊技に伴ってキャラクタ演出を実行する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示の表示結果が第1特定表示結果となって、遊技者に付与され得る遊技利益が相対的に多いものとされる第1特別遊技が実行可能となる場合には、当該変動表示に伴ってキャラクタ演出を実行し、識別情報の変動表示の表示結果が第2特定表示結果となって、遊技者に付与され得る遊技利益が相対的に少ないものとされる第2特別遊技が実行可能となる場合には、当該第2特別遊技に伴ってキャラクタ演出を実行する。これにより、第1特別遊技の実行契機となる(変動表示の表示結果が第1特定表示結果となる)識別情報の変動表示が行われる場合や、第2特別遊技が行われる場合の遊技興趣を高めることが可能となる。
参考発明11−4の遊技機は、前述した参考発明11−3の遊技機において、
遊技球が入球不能な状態と入球可能な状態とに変化可能な第1可変入球口と、
遊技球が入球不能な状態と入球可能な状態とに変化可能な第2可変入球口と、を備え、
前記第1特別遊技では、前記第1可変入球口への遊技球の入球が可能となり、
前記第2特別遊技では、前記第2可変入球口への遊技球の入球が可能となり、
前記特定遊技状態では、前記特定遊技状態以外の遊技状態よりも、前記第2特別遊技に伴う前記第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高くなり、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態にて前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第1特定表示結果となって前記第1特別遊技が実行可能となる場合、当該変動表示に伴ってキャラクタ演出を実行し、
前記特定遊技状態にて前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第2特定表示結果となって前記第2特別遊技が実行可能となる場合、当該第2特別遊技に伴ってキャラクタ演出を実行する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示の表示結果が第1特定表示結果となることで実行される第1特別遊技では、第1可変入球口への遊技球の入球が可能となり、識別情報の変動表示の表示結果が第2特定表示結果となることで実行される第2特別遊技では、第2可変入球口への遊技球の入球が可能となる、そして、特定遊技状態では、特定遊技状態以外の遊技状態よりも、第2特別遊技に伴う第2可変入球口への遊技球の入球頻度が高くなるものとなっている。これにより、第1特別遊技の実行契機となる(変動表示の表示結果が第1特定表示結果となる)識別情報の変動表示が実行され得る状況下で、第2特別遊技に伴う第2可変入球口への遊技球の入球とキャラクタ演出の実行に遊技者の興味を惹きつけて、特定遊技状態の遊技興趣を高めることが可能となる。
参考発明11−5の遊技機は、前述した参考発明11−3または参考発明11−4の遊技機において、
前記第1特別遊技は大当り遊技であり、前記第2特別遊技は小当り遊技である
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1特別遊技は大当り遊技とされ、第2特別遊技は小当り遊技とされる。これにより、大当り遊技と小当り遊技を備えた遊技機の遊技興趣を高めることが可能となる。
参考発明11−6の遊技機は、前述した参考発明11−3から参考発明11−5の何れか一つの遊技機において、
前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第1特定表示結果となる確率として、所定確率と、前記所定確率よりも高い高確率と、を設定可能な確率設定手段を備え、
前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第2特定表示結果となる確率は、前記高確率よりも高い
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示の表示結果が第1特定表示結果となる確率(第1特別遊技の実行確率)として、所定確率と、所定確率よりも高い高確率と、を設定することが可能であり、識別情報の変動表示の表示結果が第2特定表示結果となる確率(第2特別遊技の実行確率)は、その高確率よりも高いものとなっている。このため、第2特別遊技が実行される可能性が高くなり、これに伴い第2特別遊技に伴うキャラクタ演出の実行可能性も高くなる。これにより、第2特別遊技が行われる場合の遊技興趣を高めることが可能となる。
参考発明11−7の遊技機は、前述した参考発明11−6の遊技機において、
前記特定遊技状態では、前記識別情報の変動表示の表示結果が前記第1特定表示結果となる確率が前記高確率に設定される
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定遊技状態では、識別情報の変動表示の表示結果が第1特定表示結果となる確率が高確率となるため、第2特別遊技に伴うキャラクタ演出の実行可能性が高い状況下で、識別情報の変動表示に伴うキャラクタ演出の実行に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。これにより、特定遊技状態の遊技興趣を高めることが可能となる。
参考発明11−8の遊技機は、前述した参考発明11−1から参考発明11−7の何れか一つの遊技機において、
前記所定の表示部に表示されるキャラクタとして、第1キャラクタと第2キャラクタとを有し、
前記キャラクタ演出として、第1キャラクタ演出と第2キャラクタ演出とを有し、
前記第1キャラクタ演出は、前記第1キャラクタ及び前記第2キャラクタによる第1演出と、該第1演出後の前記第1キャラクタ及び前記第2キャラクタによる第2演出と、を含む演出であり、
前記第2キャラクタ演出は、前記第1キャラクタ及び前記第2キャラクタによる演出であって前記第2演出を含まない演出であり、
前記演出実行手段は、
前記識別情報の変動表示に伴ってキャラクタ演出を実行する場合、前記第1キャラクタ演出を実行し、
前記特別遊技に伴ってキャラクタ演出を実行する場合、前記第2キャラクタ演出を実行する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、表示部には第1キャラクタと第2キャラクタが表示され、これら第1キャラクタと第2キャラクタによるキャラクタ演出が実行される。キャラクタ演出には、第1キャラクタ演出と第2キャラクタ演出とがあり、第1キャラクタ演出は、第1キャラクタ及び第2キャラクタによる第1演出と該第1演出後の第1キャラクタ及び第2キャラクタによる第2演出とを含む演出となっており、第2キャラクタ演出は、第1キャラクタ及び第2キャラクタによる演出であるものの第2演出を含まない演出となっている。そして、識別情報の変動表示に伴ってキャラクタ演出を実行する場合には第1キャラクタ演出を実行し、特別遊技に伴ってキャラクタ演出を実行する場合には第2キャラクタ演出を実行する。これにより、遊技の状況に適した態様でキャラクタ演出を実行することが可能となり、キャラクタ演出に遊技者の興味を惹きつけることが可能となる。
以上の参考発明11によれば、キャラクタ演出の実行態様に特徴を持たせて、キャラクタ演出を備えた遊技機の遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(参考発明12)
また、参考発明12−1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づく演出を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
数字を示す第1演出画像を第1表示領域に表示して、当該第1演出画像が示す数字をカウントダウンさせる第1カウントダウン演出と、
前記第1カウントダウン演出の終了に応じて、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第1示唆演出と、
数字を示す第2演出画像を第2表示領域に表示して、当該第2演出画像が示す数字をカウントダウンさせる第2カウントダウン演出と、
前記第2カウントダウン演出の終了に応じて、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する第2示唆演出とを実行可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1カウントダウン演出および第2カウントダウン演出を比較した場合に、それぞれの演出画像が互いに異なる表示領域に表示され、且つ、カウントダウン演出が終了した場合に互いに異なる示唆演出が実行され得る。このため、カウントダウン演出に係る演出画像の表示領域が1つである場合や、カウントダウンの終了に応じて実行される演出が1つである場合に比べて、演出のバリエーションが豊富になり、結果として、興趣性が高い演出を実行可能である。
また、参考発明12−2の遊技機は、参考発明12−1の遊技機において、
前記第1演出画像の表示態様と、前記第2演出画像の表示態様とが互いに異なることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1演出画像の表示態様と第2演出画像の表示態様とが互いに異なるので、例えば、第1カウントダウン演出と第2カウントダウン演出とが同時に実行されるような場合であっても、遊技者は、これらのカウントダウン演出を明確に識別することが可能である。このため、2種類のカウントダウン演出が同時に実行されていることを遊技者が認識できていないことが原因で演出の興趣性が低下するといった問題が生じるのを容易に抑制することが可能である。
また、参考発明12−3の遊技機は、参考発明12−1または参考発明12−2の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記第1演出画像が示す数字をカウントダウンさせる速度と、前記第2演出画像が示す数字をカウントダウンさせる速度とを互いに異ならせることが可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1演出画像が示す数字をカウントダウンさせる速度と、第2演出画像が示す数字をカウントダウンさせる速度とが互いに異なるため、カウントダウン演出が何度も行われることによって演出が単調になってしまい、結果として演出の興趣性が低下してしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
また、参考発明12−4の遊技機は、参考発明12−1から参考発明12−3のいずれかの遊技機において、
前記第2演出画像が示す数字の初期値が固定されている一方、前記第1演出画像が示す数字の初期値は可変であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1演出画像が示す数字の初期値が可変であることから、この数字が固定されていることによって第1カウントダウン演出が単調になってしまい、結果として演出の興趣性が低下してしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(参考発明13)
また、参考発明13−1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づく演出を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記特別遊技が実行される可能性が相対的に高いことを示唆する第1特定演出を実行可能であり、
前記可能性があることを示唆する可能性示唆画像として、第1表示態様の可能性示唆画像を表示するときと、当該第1表示態様に比べて前記可能性が高いことを示唆する第2表示態様の可能性示唆画像を表示するときとがあり、
前記第2表示態様の可能性示唆画像が表示される方が、前記第1表示態様の可能性示唆画像が表示されるよりも、前記第1特定演出が実行され易いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2表示態様の可能性示唆画像が表示される方が、第1表示態様の可能性示唆画像が表示されるよりも、第1特定演出が実行され易い。このため、可能性示唆画像が第1表示態様ではなく第2表示態様で表示されることを遊技者に期待させることができ、可能性示唆画像を表示する演出と第1特定演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明13−2の遊技機は、参考発明13−1の遊技機において、
前記判定手段による判定が行われると、所定の図柄表示手段において図柄を変動表示してから前記判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記可能性が相対的に高いことを示唆する、前記第1特定演出とは異なる複数の第2特定演出を実行可能であり、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合には、当該判定に対応する前記図柄の変動表示中において、前記第1特定演出と前記複数の第2特定演出との両方を実行可能である一方、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行しないと判定された場合には、当該判定に対応する前記図柄の変動表示中において、前記第1特定演出と前記複数の第2特定演出との両方が実行されるのを制限することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技を実行すると判定された場合に限って、第1特定演出と複数の第2特定演出とが実行されることから、1回の図柄の変動表示中において、第1特定演出に加えて複数の第2特定演出が行われることを遊技者に期待させることができ、第1特定演出および第2特定演出の相乗効果によって、より一層高い演出効果を得ることが可能である。
(参考発明14)
また、参考発明14−1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づく演出を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
所定の段階演出画像を段階的に変化させる段階演出を実行可能であり、
前記段階演出を実行する場合に、前記段階演出画像を所定の第1表示領域に表示して前記段階演出を開始させ、当該段階演出の開始後は、前記段階演出画像を前記第1表示領域とは異なる第2表示領域に表示して当該段階演出画像を変化させることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、段階演出が開始される際に段階演出画像が第1表示領域に表示されるため、第1表示領域を注視している遊技者が段階演出の開始に気付かないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。また、段階演出の開始後は、段階演出画像が第1表示領域に代えて第2表示領域に表示されることから、段階演出画像が表示される表示領域が固定されている場合に比べて変化に富んだ興趣性が高い段階演出を実行することが可能である。また、段階演出の開始後は、段階演出画像が第1表示領域に代えて第2表示領域に表示されることから、例えば、第1表示領域を用いて他の演出を実行することが可能であり、段階演出と他の演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明14−2の遊技機は、参考発明14−1の遊技機において、
前記第1表示領域に表示される段階演出画像の方が、前記第2表示領域に表示される段階演出画像よりも大きいことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1表示領域に表示される段階演出画像の方が、第2表示領域に表示される段階演出画像よりも大きいため、これらの演出画像の大きさが同じである場合や、第2表示領域に表示される段階演出画像の方が第1表示領域に表示される段階演出画像よりも大きい場合に比べて、段階演出が開始されたことを遊技者が認識し易く、段階演出が開始されたことに遊技者が気付かないことに起因して段階演出本来の演出効果が得られないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
また、参考発明14−3の遊技機は、参考発明14−1または参考発明14−2の遊技機において、
前記段階演出は、所定の段階数を上限として当該所定の段階数以下のいずれかの段階まで段階的に変化可能な演出であり、
前記演出制御手段は、
前記段階演出が前記所定の段階数の段階まで変化したことに応じて、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する示唆演出を実行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、段階演出が所定の段階数の段階まで変化すると示唆演出が実行されることから、段階演出が上限の所定の段階数の段階まで変化することを遊技者に期待させることができ、段階演出と示唆演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
(参考発明15)
また、参考発明15−1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定されたことを報知する当たり報知演出、又は前記判定手段によって前記特別遊技を実行しないと判定されたことを報知するハズレ報知演出を実行する報知演出実行手段と、
前記判定手段の判定結果に基づく演出を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記当たり報知演出が実行される可能性が相対的に高いことを示唆する示唆演出を実行可能であり、
第1演出モードおよび当該第1演出モードよりも前記当たり報知演出が実行される可能性が高いことを示唆する第2演出モードを含む複数の演出モードのいずれかの演出モードで演出を実行し、
前記第2演出モードで行われる演出によって、前記示唆演出が実行されることを予告可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2演出モードが、第1演出モードよりも当たり報知演出が実行される可能性が高いことを示唆する演出モードであり、また、第2演出モードで行われる演出によって、示唆演出が実行されることが予告される場合がある。このため、第2演出モードで演出を実行することによって、示唆演出および当たり報知演出が行われることを遊技者に期待させることができ、高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明15−2の遊技機は、参考発明15−1の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記第2演出モードで行われる演出として、所定の段階数を上限として当該所定の段階数以下のいずれかの段階まで段階的に発展可能な段階演出を実行可能であり、
前記示唆演出が実行されない場合に、前記所定の段階数未満の段階まで発展して終了する前記段階演出を実行し、
前記示唆演出が実行される場合に、前記所定の段階数の段階まで発展して終了する前記段階演出を実行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2演出モード中に所定の段階数の段階まで発展して終了する段階演出が実行されると、示唆演出が実行される。このため、示唆演出が実行されることを期待する遊技者に対して、段階演出が所定の段階数の段階まで発展することを期待させることができ、段階演出および示唆演出の相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
(参考発明16)
また、参考発明16−1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて演出を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像を表示可能であると共に、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する可能性示唆演出を実行可能であり、
前記変動示唆画像の表示中に前記可能性示唆演出が実行されるのに伴って、当該変動示唆画像の表示態様を第1表示態様から前記特別遊技が実行される可能性が前記第1表示態様よりも高いことを示唆する第2表示態様に変化させることが可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可能性示唆演出が実行されるのに伴って、変動示唆画像の表示態様が第1表示態様から第2表示態様に変化することがある。このため、可能性示唆演出と、変動示唆画像の表示態様の変化との相乗効果によって、特別遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能であり、結果として、高い演出効果を得ることができる。
また、参考発明16−2の遊技機は、参考発明16−1の遊技機において、
前記変動示唆画像の表示中に前記可能性示唆演出が実行されるのに伴って、当該変動示唆画像の表示態様が前記第1表示態様から前記第2表示態様に変化する第1の場合と変化しない第2の場合とがあり、
前記第1の場合の方が前記第2の場合に比べて前記特別遊技が実行される確率が高いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可能性示唆演出が実行されるのに伴って変動示唆画像の表示態様が第1表示態様から第2表示態様に変化する方が、変化しない場合に比べて特別遊技が実行され易い。このため、可能性示唆演出を実行することで、遊技者を変動示唆画像に注目させることが可能であり、可能性示唆演出とは無関係に変動示唆画像の表示態様を変化させる場合に比べて、より高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明16−3の遊技機は、参考発明16−1または参考発明16−2の遊技機において、
前記可能性示唆演出は、複数のキャラクタが表示画面上を移動する移動演出であって、
前記移動演出には、前記複数のキャラクタに特定のキャラクタが含まれない第1演出パターンの移動演出と、前記複数のキャラクタに特定のキャラクタが含まれる第2演出パターンの移動演出とがあり、
前記演出制御手段は、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合には、前記第1演出パターンの移動演出と、前記第2演出パターンの移動演出との両方を実行可能であり、
前記判定手段によって前記特別遊技を実行しないと判定された場合には、前記第1演出パターンの移動演出を実行可能である一方、前記第2演出パターンの移動演出の実行を制限することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1演出パターンの移動演出が、特別遊技を実行すると判定された場合と実行しないと判定された場合の両方で実行可能であるのに対して、第2演出パターンの移動演出は、特別遊技を実行しないと判定された場合には実行されず、特別遊技を実行すると判定された場合に実行されるという特徴がある。このため、第1演出パターンの移動演出が行われるよりも第2演出パターンの移動演出が行われることを遊技者に期待させることが可能であり、移動演出の演出パターンとして第1演出パターンしか用意されていない場合に比べて、演出のバリエーションが豊富で且つより興趣性が高い移動演出を実行することが可能である。
(参考発明17)
また、参考発明17−1の遊技機は、
遊技者による操作が可能な操作手段と、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて演出を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中であることを示唆する変動示唆画像を表示可能であり、
前記変動示唆画像の表示中に、当該変動示唆画像を前記操作手段の操作を遊技者に促す操作促進画像に変化させる変化演出を実行可能であり、
前記操作促進画像の表示中に前記操作手段が操作されたことに応じて、所定の操作対応演出を実行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、変動示唆画像が操作促進画像に変化する変化演出が実行される場合がある。このため、変動示唆画像が、図柄の変動表示中であることを示唆する機能と、操作促進画像に変化する機能とを併せ持つことになり、変動示唆画像を用いる演出の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
また、参考発明17−2の遊技機は、参考発明17−1の遊技機において、
前記図柄の変動表示中に実行されるリーチ演出には、第1リーチ演出と、当該第1リーチ演出の後に行われ得る第2リーチ演出とがあり、
前記演出制御手段は、
前記変化演出を前記第2リーチ演出中に実行可能である一方、前記変化演出が前記第1リーチ演出中に実行されるのを制限することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2リーチ演出に発展しなければ変化演出が実行されないため、第2リーチ演出中に変化演出が実行されない場合に比べて、第2リーチ演出に発展することに対する遊技者の期待感を効果的に向上させることが可能である。
また、参考発明17−3の遊技機は、参考発明17−2の遊技機において、
前記判定手段による判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利が保留されている場合にその旨を示す保留画像を表示し、
前記図柄の変動表示中における前記第2リーチ演出の開始前は、前記変動示唆画像および前記保留画像の両方を表示する一方、前記第2リーチ演出中は、前記保留画像を表示せずに前記変動示唆画像を表示することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2リーチ演出中には、保留画像が表示されずに変動示唆画像が表示され、この変動示唆画像が操作促進画像に変化する変化演出が行われる。このため、第2リーチ演出中に保留画像が表示されている場合に比べて、遊技者を変動示唆画像に注目させることが可能であり、例えば、遊技者が保留画像に注目していたことが原因で変化演出を見落としてしまうといった問題が生じるのを容易に抑制することが可能である。
(参考発明18)
また、参考発明18−1の遊技機は、
遊技者による操作が可能な操作手段と、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて演出を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中に、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する可能性示唆画像を表示し、前記操作手段の操作に応じて、当該可能性示唆画像が示唆する前記可能性が高くなっていくように、前記可能性示唆画像を変化させることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、操作手段の操作に応じて、可能性示唆画像が示唆する(特別遊技が実行される)可能性が高くなっていくように可能性示唆画像が変化するため、特別遊技が実行される可能性を自分で高めているといった感覚を遊技者に感じさせることが可能であり、操作手段を用いる演出の興趣性を効果的に向上させることが可能である。
また、参考発明18−2の遊技機は、参考発明18−1の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記可能性示唆画像を第1の変化パターンで変化させる場合と第2の変化パターンで変化させる場合とがあり、
前記可能性示唆画像が前記第1の変化パターンで変化した場合と前記第2の変化パターンで変化した場合とで、前記特別遊技が実行される確率が互いに異なることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可能性示唆画像の変化パターンによって、特別遊技が実行される可能性が互いに異なるため、可能性示唆画像がどのように変化するかを遊技者に注目させることが可能であり、可能性示唆画像を変化させるより効果的な演出を実行することが可能である。
また、参考発明18−3の遊技機は、参考発明18−1または参考発明18−2の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記可能性示唆画像を変化させた後の前記操作手段の操作に応じて、前記特別遊技が実行されることを報知する当たり報知演出、又は前記特別遊技が実行されないことを報知するハズレ報知演出を実行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可能性示唆画像を変化させた後の操作手段の操作に応じて、当たり報知演出またはハズレ報知演出が実行される。このため、遊技者は、変化後の可能性示唆画像を見て、特別遊技が実行される可能性がどの程度であるかを推測しながら、操作手段を操作することが可能である。
(参考発明19)
また、参考発明19−1の遊技機は、
発光手段と、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
前記図柄の変動表示中に、第1リーチ演出と、当該第1リーチ演出の後に行われ得る第2リーチ演出とを実行可能であり、
前記図柄の変動表示中に前記第2リーチ演出が実行される場合に、当該第2リーチ演出の開始に先立って、前記発光手段を前記第2リーチ演出に対応する特定色で発光させることが可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、発光手段が特定色で発光する場合があり、遊技者は、第2リーチ演出が実行されることを事前に認識することが可能である。このため、第2リーチ演出が開始されるよりも前から、第2リーチ演出が実行されることを遊技者に期待させることが可能であり、第2リーチ演出と、発光手段を特定色で発光させる演出との相乗効果によって、高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明19−2の遊技機は、参考発明19−1の遊技機において、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記権利に対して前記判定が行われる前に、前記発光手段を前記特定色で発光させることが可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2リーチ演出が実行される図柄の変動表示が開始される前に発光手段が特定色で発光する場合がある。このため、図柄の変動表示が開始されてから第2リーチ演出が開始されるまでの間に発光手段が特定色で発光する場合に比べて、遊技者は、より早い段階で、第2リーチ演出が実行されることを認識することが可能であり、より一層高い演出効果を得ることが可能である。
また、参考発明19−3の遊技機は、参考発明19−1または参考発明19−2の遊技機において、
前記発光手段は、演出音を出力するスピーカと近接配置されており、
前記演出制御手段は、
前記発光手段を前記特定色で発光させるのに伴って、前記スピーカから特定の演出音を出力させることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、発光手段が特定色で発光するのに伴って、スピーカから特定の演出音が出力されることから、発光手段が特定色で発光しているのを遊技者が見落としたことが原因で、第2リーチ演出が実行されることを遊技者が事前に認識できないといった問題が生じるのを効果的に抑制することが可能である。
(参考発明20)
また、参考発明20−1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段に特別図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段と、
演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
所定の画像表示手段において、前記特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示させ、前記特別図柄の停止表示に伴って前記判定の結果を示す演出図柄を停止表示させ、
前記特別図柄の変動表示中に、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する示唆演出と、前記画像表示手段の第1表示領域において前記演出図柄を変動表示させる第1表示制御と、前記画像表示手段の前記第1表示領域とは異なる第2表示領域において前記演出図柄を変動表示させる第2表示制御とを実行可能であり、
前記第2表示制御を実行しているときに、前記画像表示手段の前記第2表示領域とは異なる第3表示領域を用いて、前記示唆演出が実行されることを予告する予告演出を実行可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、画像表示手段の第2表示領域で演出図柄が変動表示されているときに、画像表示手段の(第2表示領域とは異なる)第3表示領域を用いて、(特別遊技が実行される可能性があることを示唆する)示唆演出が実行されることを予告する予告演出が実行される。このため、演出図柄の変動表示に支障を来すことなく予告演出を実行することができ、演出図柄を変動表示させる演出と、予告演出との相乗効果によって、興趣性が高い演出を実行することが可能である。
また、参考発明20−2の遊技機は、参考発明20−1の遊技機において、
前記判定の権利を所定数まで保留可能な保留手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記判定の権利が保留された状態で前記特別図柄が変動表示される期間と、当該判定が行われたことに応じて前記特別図柄が変動表示される期間とに亘って、前記予告演出を実行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、判定の権利が保留された状態で特別図柄が変動表示される期間と、その判定が行われたことに応じて特別図柄が変動表示される期間とに亘って、予告演出が実行される。このため、後者の期間だけを用いて予告演出を実行する場合に比べて、予告演出が時間的な制約を受けにくく、演出実行時間がより長い多彩な予告演出を実行することが可能である。
(参考発明21)
また、参考発明21−1の遊技機は、
遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定が行われると、所定の図柄表示手段に特別図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段と、
演出の実行を制御する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段は、
所定の画像表示手段において、前記特別図柄の変動表示に伴って演出図柄を変動表示させ、前記特別図柄の停止表示に伴って前記判定の結果を示す演出図柄を停止表示させ、
前記演出図柄は、当該演出図柄を他の演出図柄と識別可能な識別情報を有して構成され、
前記演出制御手段は、
前記判定の結果を示す演出図柄が停止表示されるのに先立って、演出図柄を擬似停止表示させることが可能であり、
前記演出図柄を擬似停止表示させる際に、当該演出図柄を構成する識別情報を、当該演出図柄が変動していた変動方向とは異なる第1方向に変動させることが可能であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、演出図柄が擬似停止表示される際に、演出図柄を構成する識別情報が変動方向とは異なる第1方向に変動するので、演出図柄が擬似停止することを遊技者が容易に認識することが可能であり、また、例えば演出図柄を単に揺動させることによって擬似停止させる場合に比べて、演出図柄を用いる演出の興趣性を向上させることが可能である。
また、参考発明21−2の遊技機は、参考発明21−1の遊技機において、
前記演出図柄は、前記識別情報および装飾画像を有して構成され、
前記演出制御手段は、
前記演出図柄が擬似停止表示される際に、前記識別情報を前記第1方向に変動させると共に、前記装飾画像を前記変動方向と異なり且つ前記第1方向とも異なる第2方向に変動させることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、演出図柄が擬似停止表示される際に、演出図柄を構成する識別情報と装飾画像とが互いに異なる方向に変動するので、これらが同方向に変動する場合に比べて、演出図柄を用いる演出の興趣性を向上させることが可能である。