JP7464802B2 - 表層除去方法および表層除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表層除去方法および表層除去装置に関する。
従来、レーザ光の照射によって構造物の表面の塗膜や付着物を除去する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2019-141909号公報
特許文献1の方法では、レーザ光の焦点を加工対象の表面からずらすことにより、スポット径を拡大し、これにより、処理時間の短縮や、エネルギ密度の緩和を図っている。
しかしながら、このように焦点をずらした場合、スポットの中心部分と周辺部分との間でエネルギ密度の差が大きくなるため、処理した表面において、処理状態のむら、すなわち場所による処理状態のばらつきが大きくなってしまう場合があった。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、処理状態の場所によるばらつきを低減できたり、処理時間を短縮できたりするような、より改善された新規な表層除去方法および表層除去装置を得ること、である。
本発明の表層除去方法は、例えば、加工対象に複数のビームを含むレーザ光を照射して当該加工対象の表層を除去する表層除去方法であって、前記加工対象の表面において、複数のビームによって形成された複数のスポットを第一方向に並べた状態で当該第一方向と交差した第二方向に走査することにより、前記加工対象の表層を除去する。
前記表層除去方法では、複数の前記スポットの前記第一方向における配置間隔は、当該スポットを単独で前記第二方向に走査した場合に前記表層が除去される除去領域の前記第一方向の幅以下であってもよい。
前記表層除去方法では、複数の前記スポットは、前記第一方向に延びた一つの列を形成するように配置されてもよい。
前記表層除去方法では、複数の前記スポットは、前記第一方向に延びて前記第二方向にずれた複数の列を形成するように配置されてもよい。
前記表層除去方法では、前記複数の列は、複数の前記スポットが、前記第一方向に間隔をあけて配置された第一の列と、複数の前記スポットが、前記第一方向に間隔をあけて、前記第一方向において前記第一の列に配置された複数の前記スポットとは異なる位置に配置された第二の列と、を含んでもよい。
前記表層除去方法では、前記複数のスポットのうち強度が最小となるスポットの強度の、前記複数のスポットのうち強度が最大となるスポットの強度に対する比は、0.8以上であってもよい。
前記表層除去方法では、光源からのレーザ光をビームシェイパによって前記複数のスポットに分割してもよい。
前記表層除去方法では、前記ビームシェイパは、回折光学素子であってもよい。
前記表層除去方法では、前記加工対象の材料は、表面が錆びた金属であって、前記スポットの強度は、25[J/cm]以上であってもよい。
前記表層除去方法では、前記スポットの強度は、3.8×10[J/cm]未満であってもよい。
前記表層除去方法では、前記加工対象の材料は、コンクリートまたはモルタルであって、前記スポットの強度は、1.2×10[J/cm]以上であってもよい。
前記表層除去方法では、前記加工対象の材料は、金属であって、前記スポットの強度は、5.7×10[J/cm]未満であってもよい。
前記表層除去方法では、前記加工対象の材料は、表面が塗膜で覆われた金属であって、前記スポットの強度は、5.3×10[J/cm]より大きくてもよい。
前記表層除去方法では、前記スポットの強度は、1.3×10[J/cm]より小さくてもよい。
本発明の表層除去装置は、例えば、加工対象に複数のビームを含むレーザ光を照射して当該加工対象の表層を除去する表層除去装置であって、レーザ光を出力する発光装置と、前記発光装置からのレーザ光を伝送するデリバリ光ファイバと、前記デリバリ光ファイバからのレーザ光を前記加工対象の表面に照射する光学ヘッドと、前記加工対象の表面において、前記複数のビームによって形成された複数のスポットを走査する走査機構と、を備え、前記加工対象の表面において、前記複数のスポットを第一方向に並べた状態で当該第一方向と交差した第二方向に走査することにより、前記加工対象の表層を除去する。
前記表層除去装置では、前記複数のスポットの前記第一方向における配置間隔は、当該スポットを単独で前記第二方向に走査した場合に前記表層が除去される除去領域の前記第一方向の幅以下であってもよい。
前記表層除去装置では、前記発光装置は、光ファイバレーザを有してもよい。
前記表層除去装置では、前記デリバリ光ファイバから出力されたレーザ光のMビーム品質は、10以下であってもよい。
前記表層除去装置では、前記デリバリ光ファイバは、コアと、当該コアを取り囲むクラッドとを有し、前記コアの外径は、50[μm]以上であってもよい。
前記表層除去装置では、前記コアの外径は、80[μm]以上であってもよい。
前記表層除去装置では、前記コアの直径は、100[μm]以上であってもよい。
前記表層除去装置では、前記デリバリ光ファイバの長さは、5[m]以上であってもよい。
前記表層除去装置では、光源からのレーザ光を前記複数のスポットに分割するビームシェイパを備えてもよい。
前記表層除去装置では、前記ビームシェイパは、回折光学素子であってもよい。
本発明によれば、例えば、より改善された新規な表層除去方法および表層除去装置を得ることができる。
図1は、実施形態の表層除去装置の例示的な概略構成図である。 図2は、実施形態の表層除去装置に含まれる回折光学素子の原理の概念を示す説明図である。 図3は、実施形態の表層除去装置に含まれる光ファイバレーザの例示的な概略構成図である。 図4は、実施形態の表層除去装置によって加工対象の表面上に形成される複数のスポットのパターンの一例を示す模式図である。 図5は、実施形態の表層除去装置によって加工対象の表面上に一つのビームを走査した場合に表層が除去される除去領域の一例を示す模式図である。 図6は、実施形態の表層除去装置によって加工対象の表面上に形成される複数のスポットのパターンの別の一例を示す模式図である。 図7は、実施形態の表層除去装置によって形成された除去領域の一例の平面図(写真画像)である。 図8は、参考例の表層除去装置によって形成された除去領域の平面図(写真画像)である。 図9は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としての金属部材の表面上に除去領域が形成されなかった状態を示す平面図(写真画像)である。 図10は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としての金属部材の表面上に好適な除去領域が形成された状態を示す平面図(写真画像)である。 図11は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としての金属部材の表面上が溶融した状態を示す平面図(写真画像)である。 図12は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としてのコンクリートの表面上に除去領域が形成されていない状態を示す平面図(写真画像)である。 図13は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としてのコンクリートの表面上に好適な除去領域が形成された状態を示す平面図(写真画像)である。 図14は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としてのコンクリートの表面が部分的にガラス化した状態を示す平面図(写真画像)である。 図15は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としての金属部材の表面をクリーニングしたものの汚れが残存してしまった状態を示す平面図(写真画像)である。 図16は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としての金属部材の表面の塗膜の最外層が除去された状態を示す平面図(写真画像)である。 図17は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としての金属部材の表面の塗膜の最外層および内層が除去され母材が露出した状態を示す平面図(写真画像)である。 図18は、実施形態の表層除去装置によって加工対象としての金属部材の表面の塗膜の最外層および内層が除去されたものの母材が溶けてしまった状態を示す平面図(写真画像)である。
以下、本発明の例示的な実施形態および変形例が開示される。以下に示される実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態および変形例に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
以下の実施形態および変形例は、同様の構成要素を有している。以下では、それら同様の構成要素については、共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する場合がある。
また、各図において、X方向を矢印Xで表し、Y方向を矢印Yで表し、Z方向を矢印Zで表している。X方向、Y方向、およびZ方向は、互いに交差するとともに直交している。
また、本明細書において、序数は、方向等を区別するために便宜上付与されており、優先度や順番を示すものではない。
[表層除去装置およびレーザ溶接の概要]
図1は、実施形態の表層除去装置100の概略構成を示す図である。図1に示されるように、表層除去装置100は、発光装置110と、光学ヘッド120と、デリバリ光ファイバ130と、を備えている。
表層除去装置100は、表層を除去する対象物Wの表面Waにレーザ光Lを照射する。適切な条件下で処理を実行することにより、表面Wa上の、レーザ光Lが照射された場所およびその近傍において、当該レーザ光Lのエネルギによってレーザアブレーションが生じ、表層が薄く除去される。この際、対象物Wの表面Waを含むボディ(母材)を構成する材料とともに、当該表面Wa上の汚れや錆、塗膜、塗料等の塗布物等が除去される。対象物Wは、加工対象の一例である。なお、レーザ光Lの照射による表層除去処理に先立ち、光学ヘッド120と対象物Wとは、表面Waにおける表層除去処理の対象領域にレーザ光Lが照射されうる相対的な位置関係が得られるよう、セットされる。
対象物Wは、例えば、建物や、建造物、建築物、建材、製品、部品、物体等、多岐に亘る。また、対象物Wを構成する材料は、例えば、金属や、コンクリート、モルタル等であるが、これらには限定されない。
発光装置110は、レーザ発振器を備えており、一例としては、6000[W]のパワーのレーザ光を出力できるよう構成されている。発光装置110については後に詳しく述べる。
デリバリ光ファイバ130は、コアおよび当該コアを取り囲むクラッド(いずれも不図示)を有した光ファイバであって、発光装置110と光学ヘッド120とを光学的に接続している。言い換えると、デリバリ光ファイバ130は、発光装置110から出力されたレーザ光を光学ヘッド120に導く。
建物や、建造物、建築物のような比較的大きな対象物Wへの適用のため、発光装置110と光学ヘッド120との距離を比較的長く確保できるよう、デリバリ光ファイバ130の長さは、例えば5[m]以上かつ100[m]以下に設定される。このような長距離でのレーザ光の伝送を実現するため、デリバリ光ファイバ130のコアの直径は、50[μm]以上であるのが好ましく、80[μm]以上であるのがより好ましく、100[μm]以上であるのがさらに好ましい。
また、処理むらが少なく形状精度が高いような高品質な処理面(表層除去面)を得るためには、デリバリ光ファイバ130から光学ヘッド120へ出力されるレーザ光を高品質に維持するのが肝要である。このような観点から、デリバリ光ファイバ130は、上述した長さおよび直径を有したスペックにおいて、当該デリバリ光ファイバ130から出力されるレーザ光のMビーム品質が10以下となるよう、構成される。Mビーム品質は、Mファクタとも称されうる。
光学ヘッド120は、発光装置110から入力されたレーザ光を、対象物Wに向けて適宜に照射するための光学装置である。光学ヘッド120は、コリメートレンズ121と、集光レンズ122と、ミラー123と、DOE125と、ガルバノスキャナ126と、を有している。コリメートレンズ121、集光レンズ122、ミラー123、DOE125、およびガルバノスキャナ126は、光学部品とも称されうる。
コリメートレンズ121は、それぞれ、デリバリ光ファイバ130を介して入力されたレーザ光をコリメートする。コリメートされたレーザ光は、平行光になる。
ミラー123は、コリメートレンズ121で平行光となった第一レーザ光を反射し、ガルバノスキャナ126へ向かわせる。なお、他の光学系の配置によっては、ミラー123が不要となる場合もある。
ガルバノスキャナ126は、複数のミラー126a,126bを有している。複数のミラー126a,126bの角度を変更することで、光学ヘッド120からのレーザ光Lの出射方向を切り替え、これにより、対象物Wの表面Wa上でレーザ光Lの照射位置を変更することができる。ミラー126a,126bの角度は、それぞれ、例えば制御装置(不図示)によって制御されたモータのような駆動機構(不図示)によって変更される。レーザ光Lを照射しながら、レーザ光Lの出射方向を変更することにより、対象物Wの表面上で、レーザ光Lを走査することができる。ガルバノスキャナ126は、走査機構の一例である。
集光レンズ122は、ガルバノスキャナ126から到来した平行光としてのレーザ光を集光し、レーザ光L(出力光)として、対象物Wへ照射する。
DOE125(DOE:diffractive optical element、回折光学素子)は、コリメートレンズ121で平行光となった第一レーザ光のビームを成形する。DOE125は、ビームシェイパの一例である。
図2は、DOE125の原理の概念を示す説明図である。図2に概念的に例示されるように、DOE125は、例えば、周期の異なる複数の回折格子125aが重ね合わせられた構成を備えている。DOE125は、平行光を、各回折格子125aの影響を受けた方向に曲げたり、重ね合わせたりすることにより、ビーム形状を成形することができる。
DOE125のようなビームシェイパを有することにより、光学ヘッド120において、レーザ光は複数のビームに分割される。光学ヘッド120からは、複数のビームを有したレーザ光Lが出力され、表面Wa上には、当該複数のビームによって複数のスポットが形成される。なお、スポットは、互いに離間していてもよいし、繋がっていてもよい。
[発光装置]
図3は、発光装置110の一例の概略構成図である。発光装置110は、複数の光源装置10と、複数の出力光ファイバ11と、光合波カプラ12と、を有している。
光源装置10は、レーザ発振器とも称されうる。また、図3の光源装置10は、一例として、連続的にレーザ光を出力し得るCWレーザである。
光源装置10は、光ファイバレーザであって、複数の半導体励起光源1と、複数の光ファイバ2と、光合波器3と、ファイバブラッググレーティング(FBG)4と、増幅用光ファイバ5と、複数の半導体励起光源6と、FBG7と、光合波器8と、複数の光ファイバ9と、を備えている。各要素は適宜光ファイバで接続されている。
励起光源である複数の半導体励起光源1は、それぞれ、増幅用光ファイバ5に供給する励起光を出力する。励起光は、増幅用光ファイバ5を光励起できる波長、例えば915[nm]の波長を有している。複数の光ファイバ2は、それぞれ、各半導体励起光源1から出力された励起光を伝搬し、光合波器3に出力する。
光合波器3は、本実施形態ではTFB(tapered fiber bundle)として構成されている。光合波器3は、各光ファイバ2から入力された励起光を、信号光ポートの光ファイバに合波し、増幅用光ファイバ5へ出力する。
増幅用光ファイバ5は、石英系ガラスで作られたコア部に増幅物質であるイッテルビウム(Yb)イオンが添加されたYDF(ytterbium doped fiber)であり、コア部の外周には石英系ガラスで作られた内側クラッド層と樹脂等で作られた外側クラッド層とが順次形成されたダブルクラッド型の光ファイバである。なお、増幅用光ファイバ5のコア部はNAが例えば0.08であり、Ybイオンの発光、例えば波長1070[nm]の光をシングルモードで伝搬するように構成されている。増幅用光ファイバ5のコア部の吸収係数は、例えば波長915[nm]において200[dB/m]である。また、コア部に入力された励起光からレーザ発振光へのパワー変換効率は例えば70%である。
後端側反射手段であるFBG4は、光合波器3の信号光ポートの光ファイバと増幅用光ファイバ5との間に接続されている。FBG4は、中心波長が例えば1070[nm]であり、中心波長およびその周辺の約2[nm]の幅の波長帯域における反射率が約100%であり、波長915[nm]の光は殆ど透過する。また、出力側反射手段であるFBG7は、光合波器8の信号光ポートの光ファイバと増幅用光ファイバ5との間に接続されている。FBG7は、中心波長がFBG4と略同じである例えば1070[nm]であり、中心波長における反射率が10%~30%程度であり、反射波長帯域の半値全幅が約1[nm]であり、波長915[nm]の光は殆ど透過する。
FBG4,7は、増幅用光ファイバ5の両端のそれぞれに対して配置され、波長1070[nm]の光に対して光ファイバ共振器を構成する。
励起光源である複数の半導体励起光源6は、それぞれ、増幅用光ファイバ5に供給する励起光を出力する。励起光は、増幅用光ファイバ5を光励起できる波長、例えば915[nm]の波長を有している。複数の光ファイバ9は、それぞれ、各半導体励起光源6から出力された励起光を伝搬し、光合波器8に出力する。
光合波器8は、光合波器3と同様に、本実施形態ではTFBで構成されている。光合波器8は、各光ファイバ9から入力された励起光を信号光ポートの光ファイバに合波し、増幅用光ファイバ5へ出力する。
増幅用光ファイバ5は、励起光によってコア部のYbイオンが光励起されることにより、波長1070[nm]を含む帯域の光を発光する。波長1070[nm]の光は、増幅用光ファイバ5の光増幅作用とFBG4,7によって構成される光共振器の作用とによってレーザ発振する。
出力光ファイバ11は、光合波器8に対してFBG7とは反対側に配置され、光合波器8の信号光ポートの光ファイバに接続されている。発振したレーザ光(レーザ発振光)は出力光ファイバ11から出力される。
複数の光源装置10から出力されたレーザ光は、出力光ファイバ11を経由して光合波カプラ12に入力され、当該光合波カプラ12で合波され、デリバリ光ファイバ130を経由して、光学ヘッド120に入力される。
[スポットパターンおよび走査]
図4は、表面Wa上に形成されたスポットLsのパターンの一例を示す図である。図4に示されるように、表面Wa上には、レーザ光Lの複数のスポットLsが形成される。上述したように、レーザ光Lは、DOE125のようなビームシェイパによって分割された複数のビームを含んでいる。スポットLsは、それぞれ、レーザ光Lに含まれるビームに対応している。
複数のスポットLsは、Y方向に延びた一つの列を形成するように配置されている。複数のスポットLsは、Y方向に一定の間隔Diで配置されている。間隔Diは、配置間隔の一例である。
光学ヘッド120は、表面Wa上で、図4に示されるように複数のスポットLsをY方向に並べた状態で、X方向に走査することにより、対象物Wの表層を除去する。これにより、一つの小さなスポットLsを反復して走査する場合に比べて、より広い幅で表層を除去することができる分、走査回数を減らすことができ、処理時間の短縮を図ることができる。Y方向は、第一方向の一例であり、X方向は、第二方向の一例である。
図5は、図4のスポットLsを図4の照射と同じ照射条件で単独でX方向に走査した場合に表面Wa上に形成される除去領域Abを示す。除去領域Abは、スポットLsの照射および走査によって表層が除去された領域である。図5に示されるように、スポットLsを単独で照射しながら走査した場合、表面Wa上には、Y方向に略一定の幅でX方向に延びた帯状の除去領域Abが形成される。スポットLsの照射により、当該スポットLsによって照射された領域に加えて当該領域周辺の領域においても表層が除去されるため、除去領域Abの幅wbは、スポットLsの直径Ds(幅)よりも大きくなる。
本実施形態では、このように、除去領域Abの幅wbがスポットLsの幅(直径Ds)よりも大きくなることを考慮した上で、図4のパターンでの走査において、スポットLsの間隔Di(図4)を、除去領域Abの幅wb(図5)以下に設定する。仮に、間隔Diが幅wbよりも大きいと、Y方向に隣り合うスポットLsに対応した除去領域Ab間に、表層が除去されない領域が生じてしまう。この点、本実施形態のように、間隔Diを幅wb以下に設定すれば、Y方向に隣り合うスポットLsに対応した除去領域Abが互いに接するかあるいは重なり合うことになり、表層が除去されない領域が生じない。
図6は、表面Wa上に形成されたスポットLsのパターンの別の一例(変形例)を示す図である。図6の例では、表面Wa上で、複数のスポットLsは、Y方向に延びた複数の列を形成するように配置される。複数の列は、X方向にずれている。また、X方向に隣り合う二つの列において、複数のスポットLsは、互い違いに配置されている。すなわち、当該二つの列は、スポットLsがY方向に間隔をあけて並んだ第一の列と、スポットLsがY方向に間隔をあけて並ぶとともにY方向において当該第一の列とは異なる位置に並んだ第二の列と、を含んでいる。そして、複数のスポットLsのY方向における間隔Di、すなわち、Y方向における位置が近い二つのスポットLs間の間隔Diは、図4,5の例の場合と同様、除去領域Abの幅wb以下に設定される。図6の例の場合、図4の例と比較して、表面Wa上におけるスポットLsの密度を減らすことができる分、局所的な過度な温度上昇を抑制できるという利点がある。
また、発明者らは、実験的な研究により、複数のスポットLsを表面Wa上で走査する場合に、スポットLs間で強度のばらつきが大きいと、除去領域において場所による表層の除去の程度の差が生じ、処理状態のむら、すなわち、錆や塗布物の除去状態に差が生じたり、ボディ(母材)に凹凸が生じたりするという知見を得た。この観点において、複数のスポットLsのうち強度が最小となるスポットLsの強度の、強度が最大となるスポットLsの強度に対する比は、0.8以上であるのが好ましく、0.9以上であるのがより好ましいことが判明した。
[実験結果(参考例との比較)]
図7は、本実施形態の表層除去装置100を用いて形成した四角形状の除去領域Abの一例を示す平面図(写真画像)である。図7の除去領域Abは、図6に示されるスポットパターンを、Y方向に位置をずらしながら複数回X方向に走査することにより、形成された。スポットパターンのY方向の全長(幅)は、2.6[mm]であり、除去領域Abは、30[mm]×30[mm]の長方形状の領域であった。また、レーザ光Lの出力は500[W]であり、走査速度は、0.5[m/s]であった。なお、上述した表層除去装置100によれば、図7の除去領域Abを、0.9[sec](所要時間)で形成することができた。
図8は、参考例の除去領域Abrの平面図(写真画像)である。図8の除去領域Abrは、デフォーカスによって拡大された点状のスポットを、Y方向に位置をずらしながら複数回X方向に走査することにより、形成された。点状のスポットの直径は、3[mm]であり、除去領域Abrの大きさは、図7の場合の除去領域Abと略同じであった。また、レーザ光Lの出力は500[W]であり、走査速度は、0.1[m/s]であった。
図8の除去領域Abrには、Y方向に略一定の間隔で、X方向に延びた筋状の模様、すなわち「むら」が形成された。これは、デフォーカスによってスポットサイズを拡大したため、各スポットの中心部分と周縁部分とでパワー密度の差が大きくなり、スポットの中心部分での表層の除去量とスポットの周縁部分での表層の除去量との差が大きくなったためであると推定できる。また、図8に示されるように、除去領域Abrの周囲の輪郭Abr1は、真っ直ぐな直線にはならず、ぼけたりギザギザが生じたりした。
これに対し、本実施形態における図7の除去領域Abには、図8の除去領域Abrで生じたような「むら」がほぼ無く、輪郭Ab1は、真っ直ぐで明瞭な線状に形成された。これは、デリバリ光ファイバ130によって伝送された高品質なレーザ光から、光学ヘッド120が、DOE125のようなビームシェイパを用いて、強度のばらつきが少なくかつ間隔Diが適宜に調整された複数のスポットLsを形成し、当該複数のスポットLsを走査したことによる効果であると言える。
[実験結果(強度条件)]
また、発明者らの実験的な研究により、対象物Wのボディ(母材)が金属材料であり、かつ表面が錆びている場合、スポットLsの強度は、25[J/cm]以上であり、かつ3.8×10[J/cm]未満であるのが好ましいことが判明した。図9~11は、それぞれ、一つのスポットLsが走査された表面Waの平面図(写真画像)である。図9は、強度が10[J/cm]、すなわち25[J/cm]よりも小さい場合、図10は、強度が6.4×10[J/cm]、すなわち25[J/cm]以上であり、かつ3.8×10[J/cm]未満である場合、また、図11は、強度が3.8×10[J/cm]、すなわち3.8×10[J/cm]以上である場合、を示す。図9のように、スポットLsの強度が25[J/cm]よりも小さい場合には、表層が除去されなかった。図10のように、スポットLsの強度が25[J/cm]以上であり、かつ3.8×10[J/cm]未満である場合には、好適に表層が除去された。また、図11のように、スポットLsの強度が3.8×10[J/cm]以上である場合には、表面Waには材料が溶融した溶融痕Amが出現した。なお、図9~11の例において、対象物Wのボディ(母材)は、例えば、鋼板で作られている。また、錆の層の厚さは、例えば、400[μm]である。ただし、母材の材質や錆の層の厚さは、これらには限定されない。
また、対象物Wのボディ(母材)がコンクリートまたはモルタルである場合、スポットLsの強度は、1.2×10[J/cm]以上であり、かつ5.7×10[J/cm]未満であるのが好ましいことが判明した。図12~14は、それぞれ、一つのスポットLsが走査された表面Waの平面図(写真画像)である。図12は、強度が0.5×10[J/cm]、すなわち1.2×10[J/cm]よりも小さい場合、図13は、強度が1.1×10[J/cm]、すなわち1.2×10[J/cm]以上であり、かつ5.7×10[J/cm]未満である場合、また、図14は、強度が5.7×10[J/cm]、すなわち5.7×10[J/cm]以上である場合、を示す。図12のように、スポットLsの強度が1.2×10[J/cm]よりも小さい場合には、表層が除去されなかった。図13のように、スポットLsの強度が1.2×10[J/cm]以上であり、かつ5.7×10[J/cm]未満である場合には、好適に表層が除去された。また、図14のように、スポットLsの強度が5.7×10[J/cm]以上である場合には、材料がレーザの照射により高温状態になった後に急冷されることで表層がガラス質となり、表面Waにガラス化領域Agが出現した。
また、対象物Wが、表面が塗膜で覆われた金属材料である場合、スポットLsの強度は、5.3×10[J/cm]より大きく、1.3×10[J/cm]より小さいのが好ましいことが判明した。図15~18は、二重の塗膜を有した金属板の同じサンプルに対し、それぞれ異なる強度でレーザ光のスポットLsを走査した各場合の平面図(写真画像)である。図15~18のサンプルでは、母材201(金属板)の表面上に、第一層202(塗膜)が塗布され、当該第一層202上に第二層203(塗膜)が塗布されている。なお、母材201は、例えば、鋼板で作られ、第一層202は、例えば、エポキシ樹脂塗料で作られ、第二層203は、例えば、アクリル樹脂塗料で作られている。また、第一層202の厚さは、例えば、300[μm]であり、第二層203の厚さは、例えば、100[μm]である。ただし、母材201、第一層202、および第二層203の材料や厚さは、これらには限定されない。
(1)図15は、強度が5.3×10[J/cm]である場合、また、図16は、強度が1.5×10[J/cm]である場合を示す。図15では、スポットLsが照射された領域A1内において、第二層203が薄く除去されている。ただし、当該領域A1内には、局所的に汚れDが残存しており、クリーニングとしては不十分(強度不足)である。他方、図16では、スポットLsが照射された領域A1では第二層203が除去されてしまい、第一層202が露出している。これは、クリーニングとしては不適(強度過多)である。すなわち、表面の汚れを除去するクリーニングを行う場合、強度は、5.3×10[J/cm]より大きく、かつ1.5×10[J/cm]より小さいのが好ましい。
(2)図17は、強度が3.1×10[J/cm]である場合、また、図18は、強度が1.3×10[J/cm]である場合を示す。図17は、スポットLsが照射された領域A1内において、第二層203が除去され、母材201が露出した、良好な状態を示す。他方、図18では、図17と同様、スポットLsが照射された領域A1内において、第二層203が除去され、母材201が露出しているものの、強度が強すぎて、母材201が溶けてしまっている。すなわち、表層の塗膜を除去する場合、強度は、3.1×10[J/cm]以上であり、かつ1.3×10[J/cm]より小さいのが好ましい。
上述したように、上記実施形態および変形例によれば、例えば、処理状態の場所によるばらつきを低減できたり、処理時間を短縮できたりするような、より改善された新規な表層除去方法および表層除去装置100を得ることができる。
以上、本発明の実施形態および変形例が例示されたが、上記実施形態および変形例は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、型式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
本発明は、表層除去方法および表層除去装置に利用することができる。
1…半導体励起光源
2…光ファイバ
3…光合波器
4…ファイバブラッググレーティング(FBG)
5…増幅用光ファイバ
6…半導体励起光源
7…FBG
8…光合波器
9…光ファイバ
10…光源装置
11…出力光ファイバ
12…光合波カプラ
100…表層除去装置
110…発光装置
120…光学ヘッド
121…コリメートレンズ
122…集光レンズ
123…ミラー
125…DOE(ビームシェイパ)
125a…回折格子
126…ガルバノスキャナ(走査機構)
126a,126b…ミラー
130…デリバリ光ファイバ
201…母材
202…第一層(塗膜)
203…第二層(塗膜)
A1…領域
Ab…除去領域
Ab1…輪郭
Abr…除去領域
Abr1…輪郭
Ag…ガラス化領域
Am…溶融痕
D…汚れ
Di…間隔(配置間隔)
Ds…直径(幅)
L…レーザ光
Ls…スポット
W…対象物(加工対象)
Wa…表面
wb…幅
X…方向(第二方向)
Y…方向(第一方向)
Z…方向

Claims (22)

  1. 加工対象に複数のビームを含むレーザ光を照射して当該加工対象の表層を除去する表層除去方法であって、
    前記加工対象の表面において、複数のビームによって形成された複数のスポットを第一方向に並べた状態で当該第一方向と交差した第二方向に走査することにより、前記加工対象の表層を前記第一方向の所定幅で前記第二方向に延びた領域において全体的に除去し、
    複数の前記スポットの前記第一方向における配置間隔は、当該スポットを単独で前記第二方向に走査した場合に前記表層が除去される除去領域の前記第一方向の幅以下であり、
    前記スポットのそれぞれに対応した複数の前記除去領域が前記第二方向に延びるとともに前記配置間隔で前記第一方向に並び、
    前記第一方向に隣接する二つの前記除去領域が互いに接するか、あるいは前記第一方向に隣接する二つの前記除去領域の端部同士が互いに部分的に重なり合う、表層除去方法。
  2. 前記第一方向に隣接する二つの前記スポットが、前記第二方向にずれて配置された、請求項1に記載の表層除去方法。
  3. 複数の前記スポットは、前記第一方向に延びて前記第二方向にずれた二つの列を形成するとともに、当該二つの列において互い違いに配置された、請求項2に記載の表層除去方法。
  4. 複数の前記スポットは、前記第一方向に延びた一つの列を形成するように配置された、請求項1に記載の表層除去方法。
  5. 前記加工対象の材料は、表面が錆びた金属であって、前記表層除去方法により前記表面の錆を除去し、
    前記スポットの強度は、25[J/cm]以上かつ3.8×10 [J/cm ]未満である、請求項1、2、4のうちいずれか一つに記載の表層除去方法。
  6. 前記加工対象の材料は、コンクリートまたはモルタルであって、前記表層除去方法により前記コンクリートまたはモルタルの表層を除去し、
    前記スポットの強度は、1.2×10[J/cm]以上かつ5.7×10 [J/cm ]未満である、請求項1、2、4のうちいずれか一つに記載の表層除去方法。
  7. 前記加工対象の材料は、表面が塗膜で覆われた金属であって、前記表層除去方法により前記塗膜を除去し、
    前記スポットの強度は、5.3×10[J/cm]より大きくかつ1.3×10 [J/cm ]より小さい、請求項1、2、4のうちいずれか一つに記載の表層除去方法。
  8. 前記複数のスポットのうち強度が最小となるスポットの強度の、前記複数のスポットのうち強度が最大となるスポットの強度に対する比は、0.8以上である、請求項1、2、4のうちいずれか一つに記載の表層除去方法。
  9. 光源からのレーザ光をビームシェイパによって前記複数のスポットに分割する、請求項1、2、4のうちいずれか一つに記載の表層除去方法。
  10. 前記ビームシェイパは、回折光学素子である、請求項に記載の表層除去方法。
  11. 加工対象に複数のビームを含むレーザ光を照射して当該加工対象の表層を除去する表層除去装置であって、
    レーザ光を出力する発光装置と、
    前記発光装置からのレーザ光を伝送するデリバリ光ファイバと、
    前記デリバリ光ファイバからのレーザ光を前記加工対象の表面に照射する光学ヘッドと、
    前記加工対象の表面において、前記複数のビームによって形成された複数のスポットを走査する走査機構と、
    を備え、
    前記加工対象の表面において、前記複数のスポットを第一方向に並べた状態で当該第一方向と交差した第二方向に走査することにより、前記加工対象の表層を前記第一方向の所定幅で前記第二方向に延びた領域において全体的に除去し、
    複数の前記スポットの前記第一方向における配置間隔は、当該スポットを単独で前記第二方向に走査した場合に前記表層が除去される除去領域の前記第一方向の幅以下であり、
    前記スポットのそれぞれに対応した複数の前記除去領域が前記第二方向に延びるとともに前記配置間隔で前記第一方向に並び、
    前記第一方向に隣接する二つの前記除去領域が互いに接するか、あるいは前記第一方向に隣接する二つの前記除去領域の端部同士が互いに部分的に重なり合う、表層除去装置。
  12. 前記第一方向に隣接する二つの前記スポットが、前記第二方向にずれて配置された、請求項11に記載の表層除去装置。
  13. 複数の前記スポットは、前記第一方向に延びて前記第二方向にずれた二つの列を形成するとともに、当該二つの列において互い違いに配置された、請求項12に記載の表層除去装置。
  14. 複数の前記スポットは、前記第一方向に延びた一つの列を形成するように配置された、請求項11に記載の表層除去装置。
  15. 前記発光装置は、光ファイバレーザを有した、請求項11、12、14のうちいずれか一つに記載の表層除去装置。
  16. 前記デリバリ光ファイバから出力されたレーザ光のMビーム品質は、10以下である、請求項11、12、14のうちいずれか一つに記載の表層除去装置。
  17. 前記デリバリ光ファイバは、コアと、当該コアを取り囲むクラッドとを有し、
    前記コアの直径は、50[μm]以上である、請求項11、12、14のうちいずれか一つに記載の表層除去装置。
  18. 前記コアの直径は、80[μm]以上である、請求項17に記載の表層除去装置。
  19. 前記コアの直径は、100[μm]以上である、請求項18に記載の表層除去装置。
  20. 前記デリバリ光ファイバの長さは、5[m]以上である、請求項19に記載の表層除去装置。
  21. 光源からのレーザ光を前記複数のスポットに分割するビームシェイパを備えた、請求項11、12、14のうちいずれか一つに記載の表層除去装置。
  22. 前記ビームシェイパは、回折光学素子である、請求項21に記載の表層除去装置。
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