JP7464073B2 - 印刷装置、印刷方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

印刷装置、印刷方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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本技術は、ノズルから液体を吐出する印刷装置に関する。
ノズルのピエゾ素子を駆動させる駆動信号として、振幅の異なる第1駆動パルス~第4駆動パルスを生成するプリンタがある。1画素を印刷する1周期の間に、第1駆動パルス~第4駆動パルスが連続的に生成される。第1駆動パルス~第4駆動パルスのうちの1つが選択され、各ノズルのピエゾ素子に印加される。ノズルは、選択された駆動パルスの振幅に対応した量のインクを噴射し、所望の大きさのドットが形成される(特許文献1参照)。
特開2010-142978号公報
一周期の間に四つの駆動パルスが連続的に生成されるが、選択される駆動パルスは一つだけである。そのため、選択されなかった三つの駆動パルスに割り当てられた時間はノズルの待機時間となる。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、エネルギー付与素子に与えられる駆動波形の振幅を調整し、ノズルの待機時間を削減することができる印刷装置を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る印刷装置は、エネルギー付与素子によって液体を吐出するノズルと、少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成する多重化部と、該多重化部にて生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離する分離部とを備え、前記エネルギー付与素子は、前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動され、前記分離部は、前記多重化部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチを含み、前記多重化部は、前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を生成し、前記分離用スイッチに送信する分離信号生成部と、前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する遅延時間検出部とを備える。
本開示の一実施形態に係る印刷方法は、エネルギー付与素子の駆動によってノズルから液体を吐出させて印刷を行う印刷方法において、少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成し、生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離し、前記エネルギー付与素子を前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動し、前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を分離信号生成部にて生成し、前記分離信号生成部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチに、前記第1分離信号及び前記第2分離信号を送信し、前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する。
本開示の一実施形態に係るコンピュータプログラムは、エネルギー付与素子の駆動によってノズルから液体を吐出させて印刷を行う印刷装置にて実行されるコンピュータプログラムにおいて、前記印刷装置に、少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成し、生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離し、前記エネルギー付与素子を前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動し、前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を分離信号生成部にて生成し、前記分離信号生成部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチに、前記第1分離信号及び前記第2分離信号を送信し、前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する処理を実行させる。
本開示の一実施形態に係る印刷装置、印刷方法及びコンピュータプログラムにあっては、互いに異なる駆動波形を示す複数のデータから、時分割多重信号を生成する。生成された時分割多重信号から、いずれか1つの駆動波形に対応した駆動波形信号を分離する。エネルギー付与素子は、分離された駆動波形信号によって駆動される。いずれか1つの駆動波形信号を分離することによって、エネルギー付与素子に与えられる駆動波形の形状を調整することができる。また1画素を印刷する1周期には、いずれか1つの駆動波形の周期のみが含まれ、他の駆動波形の周期は含まれない。そのため、ノズルの待機時間を削減することができる。
実施の形態1に係る印刷装置1の略示平面図である。 インクジェットヘッドの平面透視図である。 ヘッドユニットの略示部分拡大断面図である。 制御装置のブロック図である。 駆動波形の一例を説明する説明図である。 時系列データ、アナログ信号及び時分割多重信号の一例を説明する説明図である。 時分割多重信号と、同期信号との関係を説明する説明図である。 第nスイッチの開閉によってアクチュエータに入力される駆動波形の模式図である。 実施の形態2に係る印刷装置の略示平面図である。 制御装置による印刷処理を説明するフローチャートである。 制御装置による遅延処理を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係る制御装置のブロック図である。 実施の形態4に係る制御装置のブロック図である。 実施の形態5に係る時分割多重信号と、同期信号との関係を説明する説明図である。
(実施の形態1)
以下本発明を実施の形態1に係る印刷装置を示す図面に基づいて説明する。図1は、印刷装置1の略示平面図である。以下の説明では、図1に示す前後左右を使用する。図1の表側が上側に対応し、裏側が下側に対応し、上下も使用する。印刷装置1は、ケース102内に収容されたプラテン103、四つのインクジェットヘッド8、二つの搬送ローラ105、106、及び制御装置50(図4参照)等を備える。プラテン103の上面を、記録用紙200が通過する。四つのインクジェットヘッド8は、プラテン103の上方において、搬送方向に並んでいる。各インクジェットヘッド8は、いわゆるラインタイプのヘッドである。インクジェットヘッド8には、インクタンク(図示略)からインクが供給される。四つのインクジェットヘッド8には、異なる色のインクが供給される。インクジェットヘッド8はプラテン103とフラッシング受け(図示略)との間を移動可能である。
図1に示すように、二つの搬送ローラ105、106は、プラテン103に対して後側と前側にそれぞれ配置されている。二つの搬送ローラ105、106は、図示しないモータによってそれぞれ駆動され、プラテン103上の記録用紙200を前方へ搬送する。
印刷装置1は制御装置50を備える。制御装置50は、CPU又はロジック回路(例えばFPGA)、不揮発性メモリ及びRAM等のメモリ55等を備える。制御装置50は、外部装置100からネットワークインターフェース(不図示)を介して印刷ジョブ及び駆動波形データを受信して、メモリ55に記憶する。制御装置50は、印刷ジョブに基づいて、インクジェットヘッド8及び搬送ローラ105、106等の駆動を制御し、印刷処理を実行する。
図2は、インクジェットヘッド8の平面透視図である。インクジェットヘッド8は複数のヘッドユニット8Aを備える。各ヘッドユニット8Aは複数のノズル80を備える。
図3は、ヘッドユニット8Aの略示部分拡大断面図である。各ヘッドユニット8Aは、複数の圧力室81を備える。複数の圧力室81は、複数の圧力室列を構成する。圧力室81の上側には振動板82が形成されている。振動板82の上側には、層状の圧電体83が形成されている。各圧力室81の上側であって、圧電体83と振動板82との間に第1共通電極84が形成されている。
圧電体83の内部に第2共通電極86が設けられている。第2共通電極86は各圧力室81の上側且つ第1共通電極84よりも上側に配置されている。第2共通電極86は、第1共通電極84と対向しない位置に配置されている。各圧力室81の上側であって、圧電体83の上面に個別電極85が形成されている。個別電極85と、第1共通電極84及び第2共通電極86とは圧電体83を挟んで上下に対向する。振動板82、圧電体83、第1共通電極84、個別電極85及び第2共通電極86はアクチュエータ88を構成する。
各圧力室81の下部にノズルプレート87が設けられている。ノズルプレート87には、上下に貫通した複数のノズル80が形成されている。各ノズル80は、各圧力室81の下側に配置されている。複数のノズル80は、圧力室列に沿って延びた複数のノズル列を構成する。
第1共通電極84はCOM端子、本実施例ではグランドに接続され、第2共通電極86は、VCOM端子に接続される。VCOM電圧はCOM電圧よりも高い。個別電極85は、スイッチ群54(図4参照)に接続される。個別電極85にHIgh又はLow電圧が印加され、圧電体83が変形し、振動板82が振動する。振動板82の振動によって、ノズル80を介して、圧力室81からインクが吐出される。
図4は、制御装置50のブロック図である。制御装置50は、制御回路51、D/Aコンバータ52、アンプ53、スイッチ群54及びメモリ55を備える。メモリ55には、駆動波形データが記憶されている。駆動波形データは、個別電極85に印加される電圧波形、即ちアクチュエータ88を駆動させる駆動波形を示すデータであり、量子化されたデータである。本実施例においては、駆動波形データDa、Db、Dcがメモリ55に記憶されている。
D/Aコンバータ52はデジタル信号をアナログ信号に変換する。アンプ53はアナログ信号を増幅させる。スイッチ群54は、複数の第nスイッチ54(n)(n=1、2、・・・)を備える。第nスイッチ54(n)は、例えばアナログスイッチICによって構成される。複数の第nスイッチ54(n)の一端は、共通バスを介して、アンプ53に接続される。各第nスイッチ54(n)の他端は、複数のノズル80に対応した各個別電極85に接続される。つまり、第nスイッチ54(n)は、1つのアクチュエータ88に対して、1つ設けられている。
個別電極85、第1共通電極84、及び圧電体83によって第1コンデンサ89aが構成されている。個別電極85、第2共通電極86、及び圧電体83によって第2コンデンサ89bが構成されている。
図5は、駆動波形A、B、Cの一例を説明する説明図である。駆動波形A、B、Cは、圧電体83を変形させ、振動板82が振動し、振動板82の振動によって、ノズル80を介して、圧力室81にあるインクを、ディセンダーを通過させてから吐出させるための波形である。例えば、駆動波形Aは、大玉を吐出するための波形であり、駆動波形Bは、中玉を吐出するための波形であり、駆動波形Cは、大玉を吐出するための波形であるが、駆動波形Aとは吐出タイミングが異なる。図5において、右側は左側よりも過去の状態を示す。図6~図8、及び図14も同様である。駆動波形データDaは、駆動波形Aの量子化データであり、駆動波形データDbは、駆動波形Bの量子化データであり、駆動波形データDcは、駆動波形Cの量子化データである。駆動波形データDaは量子化されたデータAk(k=0、1、2、・・・)を有し、駆動波形データDbは量子化されたデータBkを有し、駆動波形データDcは量子化されたデータCkを有する。
図6は、時系列データ、アナログ信号及び時分割多重信号の一例を説明する説明図である。図5において、A、B、Cは、駆動波形A、B、Cにそれぞれ対応することを示す。アクチュエータ88を駆動させる場合、制御回路51はメモリ55にアクセスして、駆動波形データDa、Db、Dcを取得し、時系列データを作成する。時系列データは、データAk、Bk、Ckを時間間隔Δtを設けて順に並べたものであり、A0、B0、C0、A1、B1、C1、・・・、Ak、Bk、Ckの順に並べたものである。時系列データはデジタル信号である。なお、時間間隔Δtは、所定のサンプリング周波数の逆数である。量子化されたデータAk、Bk、Ckは、所定のサンプリング周波数の逆数に対応する時間ごとに、A0、B0、C0、A1、B1、C1、・・・、Ak、Bk、Ckの順に並べられる。言い換えると、量子化されたデータAk、Bk、Ckのデータ長は、所定のサンプリング周波数の逆数に対応する長さ以下である。また、量子化されたデータA0と量子化されたデータB0とは連続し、量子化されたデータB0と量子化されたデータC0とは連続し、量子化されたデータC0と量子化されたデータA1とは連続する。つまり、量子化されたデータA0と量子化されたデータB0との間に、量子化されたデータC0、その他の量子化されたデータ及びその他の波形のデータがない。また、量子化されたデータB0と量子化されたデータC0との間に、量子化されたデータA0、その他の量子化されたデータ及びその他の波形のデータがない。また、量子化されたデータC0と量子化されたデータA1との間に、量子化されたデータB0、その他の量子化されたデータ及びその他の波形のデータがない。なお、サンプリング周波数は、24MHzであり、量子化されたデータAk、Bk、Ckのデータ長は、約41nsである。
制御回路51は時系列データをD/Aコンバータ52に出力する。図6に示すように、D/Aコンバータ52は時系列データをアナログ信号に変換し、アンプ53に出力する。アンプ53は、入力されたアナログ信号を増幅させて、スイッチ群54に出力する。図6に示すように、アンプ53にて増幅されたアナログ信号は時分割多重信号を構成する。つまり、時分割多重信号は、データAkのみに対応するアナログ信号、データBkのみに対応するアナログ信号、データCkのみに対応するアナログ信号ではない。
また、時分割多重信号は、少なくとも、1つのデータAk、1つのデータBk、1つのデータCkの合計3つのデータの組に対応するアナログ信号、1つのデータAk+1、1つのデータBk+1、1つのデータCk+1の合計3つのデータの組に対応するアナログ信号、が時系列で連続する信号である。例えば、時分割多重信号は、図6において、1つである。図6において、データC0に対応するアナログ信号が孤立しているように見えるが、データA0、データB0、データC0の合計3つのデータの組に対応するアナログ信号であってデータA0及びデータB0が0の状態のアナログ信号が、データA1、データB1、データC1の合計3つのデータの組に対応するアナログ信号であってデータA1が0の状態のアナログ信号に時系列的に連続する結果である。
また、データAk及びデータBkの組に対応するアナログ信号が孤立しているように見えるが、データAk―1、データBk―1、データCk―1の合計3つのデータの組に対応するアナログ信号であってデータCk―1が0の状態のアナログ信号が、データAk、データBk、データCkの合計3つのデータの組に対応するアナログ信号に時系列的に連続する結果である。また、データAk―1及びデータBk―1の組に対応するアナログ信号が孤立しているように見える理由も同様である。
よって、図6のアナログ信号を、1つの時分割多重信号として取り扱うことができる。時分割多重信号において、データAk-1に対応する部分を第1部分、データAkに対応する部分を第2部分、データBk-1に対応する部分を第3部分、データBkに対応する部分を第4部分とすると、第1部分と第2部分との間に第3部分があり、第3部分と第4部分との間に第2部分がある。言い換えると、第1部分と第3部分とは連続し、第3部分と第2部分とは連続し、第2部分と第4部分とは連続する。つまり、時分割多重信号において、第1部分と第3部分との間には、第2部分、第4部分及び他の波形はない。
また、時分割多重信号において、第3部分と第2部分との間には、第1部分、第4部分及び他の波形はない。また、時分割多重信号において、第2部分と第4部分との間には、第1部分、第3部分及び他の波形はない。なお、データAk及びCkとの間でも同様な関係が成立し、データBk及びCkとの間でも同様な関係が成立する。制御回路51、D/Aコンバータ52、アンプ53及びメモリ55は多重化部を構成する。1つの時分割多重信号は、1つの吐出駆動周期に収まる。例えば、吐出駆動周波数(噴射周波数)が100kHzであれば、1つの吐出駆動周期(噴射周期)は、10μSであり、1つの時分割多重信号は、10μS未満の長さである。データAk、データBk及びデータCkは、1つの時分割多重信号に各々3個以上あることが好ましい。理由を後述する。
制御回路51は、複数の第nスイッチ54(n)の開閉を制御するスイッチ制御信号S1と、駆動波形Aに対応した同期信号S2aと、駆動波形Bに対応した同期信号S2bと、駆動波形Cに対応した同期信号S2cとをスイッチ群54に送信する。なお三つの同期信号S2a、S2b及びS2cを単に同期信号S2とも表す(図4参照)。スイッチ制御信号S1は、複数の第nスイッチ54(n)のいずれかを選択することを示す第一選択情報と、三つの同期信号S2a、S2b、S2cのいずれかを選択することを示す第二選択情報とを含む。第一選択情報及び第二選択情報は紐づけられている。
図7は、時分割多重信号と、同期信号S2a、S2b及びS2cとの関係を説明する説明図である。同期信号S2a、S2b及びS2cはパルス波である。同期信号S2aのパルスの立ち上がり時点と、同期信号S2bのパルスの立ち上がり時点との間には時間間隔Δtが設けられている。また同期信号S2bのパルスの立ち上がり時点と、同期信号S2cのパルスの立ち上がり時点との間に時間間隔Δtが設けられ、同期信号S2cのパルスの立ち上がり時点と、同期信号S2aのパルスの立ち上がり時点との間に時間間隔Δtが設けられている。前述したように、時系列データを構成するデータAk、Bk、Ckは時間間隔Δtを設けて順に並べられている。
そのため、同期信号S2aのパルスの立ち上がり時点において、時分割多重信号にアクセスした場合、データAkに対応し、駆動波形Aを示す駆動波形信号Paを取得することができる。同期信号S2bのパルスの立ち上がり時点において、時分割多重信号にアクセスした場合、データBkに対応し、駆動波形Bを示す駆動波形信号Pbを取得することができる。同期信号S2cのパルスの立ち上がり時点において、時分割多重信号にアクセスした場合、データCkに対応し、駆動波形Cを示す駆動波形信号Pcを取得することができる。換言すれば、1つの第nスイッチ54(n)は、1種類の時分割多重信号を入力され、駆動波形Aを示す駆動波形信号Pa、駆動波形Bを示す駆動波形信号Pb、駆動波形Cを示す駆動波形信号Pcのいずれか1つを分離する。
スイッチ群54は、選択された同期信号S2a~S2cが示す開閉タイミングで、選択された第nスイッチ54(n)を開閉させる。換言すれば、スイッチ群54は、所定のサンプリング周波数によって、第nスイッチ54(n)を開閉させる。
図8は、第nスイッチ54(n)の開閉によってアクチュエータ88に入力される駆動波形の模式図である。同期信号S2aが選択された場合、スイッチ群54は、同期信号S2aのパルスがハイレベル区間の場合、第nスイッチ54(n)を閉じ、同期信号S2aのパルスがローレベル区間の場合、第nスイッチ54(n)を開ける。第1コンデンサ89a及び第2コンデンサ89bによって、第nスイッチ54(n)を閉じたときに個別電極85に印加された電荷が保持され、図8に示すように、駆動波形A1がアクチュエータ88に入力される。換言すれば、所定のサンプリング周波数によって、時分割多重信号から駆動波形信号Paが分離されて、駆動波形信号Paによってアクチュエータ88が駆動される。なお、駆動波形信号Paの凹凸を表すために、データAkを3個以上必要とする。
同期信号S2bが選択された場合、スイッチ群54は、同期信号S2bのパルスがハイレベル区間の場合、第nスイッチ54(n)を閉じ、同期信号S2bのパルスがローレベル区間の場合、第nスイッチ54(n)を開ける。第1コンデンサ89a及び第2コンデンサ89bによって、第nスイッチ54(n)を閉じたときに個別電極85に印加された電荷が保持され、図8に示すように、駆動波形B1がアクチュエータ88に入力される。換言すれば、所定のサンプリング周波数によって、時分割多重信号から駆動波形信号Pbが分離されて、駆動波形信号Pbによってアクチュエータ88が駆動される。なお、駆動波形信号Pbの凹凸を表すために、データBkを3個以上必要とする。
同期信号S2cが選択された場合、スイッチ群54は、同期信号S2cのパルスがハイレベル区間の場合、第nスイッチ54(n)を閉じ、同期信号S2cのパルスがローレベル区間の場合、第nスイッチ54(n)を開ける。第1コンデンサ89a及び第2コンデンサ89bによって、第nスイッチ54(n)を閉じたときに個別電極85に印加された電荷が保持され、図8に示すように、駆動波形C1がアクチュエータ88に入力される。換言すれば、所定のサンプリング周波数によって、時分割多重信号から駆動波形信号Pcが分離されて、駆動波形信号Pcによってアクチュエータ88が駆動される。なお、駆動波形信号Pcの凹凸を表すために、データCkを3個以上必要とする。
制御回路51による遅延処理について説明する。図4に示すように、制御回路51は、計時部51aと、分離信号生成部51bとを備える。計時部51aは時間を計測する。分離信号生成部51bは、スイッチ制御信号S1と、同期信号S2とを生成し、スイッチ制御回路56に送信する。スイッチ制御回路56はレベルシフタ56aを備える。スイッチ制御回路56はスイッチ制御信号S1をスイッチ群54に送信する。レベルシフタ56aは同期信号S2を受信し、同期信号S2のレベルを調整して、スイッチ群54に送信する。
前述したように、第nスイッチ54(n)の他端と個別電極85とが接続される。第nスイッチ54(n)の他端と、計時部51aとは配線58によって接続される。配線58には抵抗57の一端が接続される。抵抗57の他端はグランドに接続される。即ち抵抗57はプルアップ抵抗として機能する。
制御装置50は、例えば印刷処理中に遅延処理を実行する。なお後述するように、制御電圧信号がスイッチ群54に送信され、低電圧がアクチュエータ88に印加される。アクチュエータ88が低電圧、例えば、3.3V又は5Vで駆動しても、ノズル80からインクは吐出されない。そのため、印刷処理中に、即ちアクチュエータ88の駆動中に遅延処理を実行しても、記録用紙200にインクは付着せず、印刷品質は低下しない。制御回路51は、D/Aコンバータ52に、駆動波形データDa、Db、Dcに基づくデジタル信号を送信し、同時に分離信号生成部51bからスイッチ制御信号S1及び同期信号S2をスイッチ群54に送信する。なおスイッチ制御信号S1は第nスイッチ54(n)を選択することを示す。第nスイッチ54(n)は検出用スイッチに対応し、その他のスイッチは駆動スイッチに対応する。分離信号生成部51bは、スイッチ制御信号S1及び同期信号S2の送信と略同時に、計時部51aに計時開始信号を送信する。計時部51aは、計時開始信号を受信したとき、計時を開始する。
D/Aコンバータ52はデジタル信号をアナログ信号に変換し、アンプ53に送信する。アンプ53はアナログ信号を、制御回路51において使用される電圧に増幅する。即ち、アンプ53は制御回路51において使用される電圧(例えば、3.3V又は5V)を有する制御電圧信号を生成する。アンプ53は制御電圧信号をスイッチ群54に送信する。
スイッチ群54は、スイッチ制御信号S1に基づいて第nスイッチ54(n)を選択し、同期信号S2に基づいて第nスイッチ54(n)を開閉させる。第nスイッチ54(n)が最初に閉じ、第nスイッチ54(n)を経由した制御電圧信号を計時部51aが受信したとき、計時部51aは計時を終了する。同期信号S2は閉信号に対応する。制御回路51は、計時部51aによって計測された時間に基づいて、分離信号生成部51bがスイッチ群54にスイッチ制御信号S1及び同期信号S2を送信してから、スイッチ群54がスイッチ制御信号S1及び同期信号S2を受信するまでの間に生じる遅延時間を演算する。制御回路51は、計時部51aによって計測された時間に係数を掛け算して、遅延時間を演算してもよい。制御回路51は、演算した遅延時間をメモリ55またはメモリ55以外のメモリに記憶させる。即ち制御回路51は、遅延時間を検出する。
制御装置50は、演算された遅延時間に基づいて、スイッチ制御信号S1及び同期信号S2の送信タイミングを遅延時間分早めるか、又は駆動波形データDa、Db、Dcに基づくデジタル信号の送信タイミングを遅延時間分遅くする。
レベルシフタ56a等によって、スイッチ制御回路56にて信号の遅延が発生することがある。上述の遅延時間は信号の遅延によって生じる時間である。遅延が発生した場合、同期信号S2のパルスの立ち上がり時点において、選択されたスイッチが閉じても、所望のデータAk、Bk又はCkに対応した駆動波形信号Pa、Pb又はPcを印刷装置1は取得できない。
本実施例において、制御装置50は遅延時間に基づいて、スイッチ制御信号S1及び同期信号S2の送信タイミングを遅延時間分早めるか、又は駆動波形データDa、Db、Dcに基づくデジタル信号の送信タイミングを遅延時間分遅くする。そのため、同期信号S2のパルスの立ち上がり時点にて、選択されたスイッチが閉じることによって、所望のデータAk、Bk又はCkに対応した駆動波形信号Pa、Pb又はPcを印刷装置1は取得することができる。
制御装置50は、ノズル80の駆動数が所定数以下であるか否か判定し、ノズル80の駆動数が所定数以下であると判定した場合に、遅延処理を実行し、遅延時間を検出してもよい。多数のノズル80が駆動している場合、配線58にノイズが発生しやすくなる。前記ノイズに基づく信号が計時部51aに入力された場合、計時部51aは、第nスイッチ54(n)から送信された制御電圧信号が入力されたと判断し、計時を終了するおそれがある。ノズル80の駆動数が所定数以下であると判定した場合に、制御装置50が遅延処理を実行することによって、遅延時間の測定精度を向上させることができる。なお所定数はメモリ55等の記憶部に予め記憶される。
制御装置50は、印刷ジョブの受信後、前記印刷ジョブを実行する前に、印刷処理を実行してもよい。制御装置50は、印刷処理の実行中であって、アクチュエータ88が停止している間に、遅延処理を実行してもよい。例えば、印刷ジョブがラベル印刷を行う処理である場合、ラベルの印刷終了後、次のラベルの印刷開始前に、即ち、印刷ジョブの終了後、次の印刷ジョブの実行前であって、アクチュエータ88の停止中に、遅延処理を実行してもよい。連続する二つの印刷ジョブの間であって、アクチュエータ88の停止中に遅延処理を実行することができる。実施の形態1において、制御回路51は分離信号生成部51bを含むが、分離信号生成部は制御回路51とは別の回路、即ち多重化部とは異なる回路として構成されてもよい。また実施の形態1において、制御回路51は計時部51aを含むが、計時部は制御回路51とは別の回路、即ち多重化部とは異なる回路として構成されてもよい。
(実施の形態2)
以下本発明を実施の形態2に係る印刷装置1Aを示す図面に基づいて説明する。実施の形態2に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図9は、印刷装置1の略示平面図である。図9において、前後方向は搬送方向に対応し、左右方向は走査方向に対応する。実施の形態1に係る印刷装置1はいわゆるラインヘッド方式の印刷装置であるが、実施の形態2に係る印刷装置1Aは、いわゆるシリアル方式の印刷装置である。
図9に示すように、印刷装置1Aは、プラテン2と、インク吐出装置3と、搬送ローラ4、5等を備える。プラテン2の上面には、記録媒体である記録用紙200が載置される。インク吐出装置3は、プラテン2に載置された記録用紙200に対してインクを吐出して画像を記録する。インク吐出装置3は、キャリッジ6と、サブタンク7と、四つのインクジェットヘッド8と、循環ポンプ等を備える。
プラテン2の上側には、キャリッジ6を案内する左右に延びた2本のガイドレール11、12が設けられている。キャリッジ6には、左右に延びた無端ベルト13が連結されている。無端ベルト13は、キャリッジ駆動モータ14によって駆動される。無端ベルト13の駆動によって、キャリッジ6は、ガイドレール11、12に案内され、プラテン2に対向する領域において、走査方向に往復移動される。より具体的には、キャリッジ6は、四つのインクジェットヘッド8を支持した状態で、走査方向において、左方から右方へとある位置から他の位置へ前記ヘッドを移動させる第1移動と、走査方向において、右方から左方へと他の位置からある位置へ前記ヘッドを移動させる第2移動とを行う。
ガイドレール11、12の間に、キャップ20及びフラッシング受け21が設けられている。キャップ20及びフラッシング受け21は、インク吐出装置3よりも下側に配置されている。キャップ20はガイドレール11、12の右端部に配置され、フラッシング受け21はガイドレール11、12の左端部に配置されている。なお、キャップ20及びフラッシング受け21は、左右逆に配置されてもよい。
サブタンク7及び四つのインクジェットヘッド8はキャリッジ6に搭載され、キャリッジ6と共に走査方向に往復移動する。サブタンク7はカートリッジホルダ15とチューブ17を介して接続されている。カートリッジホルダ15には、一又は複数色(本実施例においては4色)のインクカートリッジ16が装着される。4色としては、例えばブラック、イエロー、シアン及びマゼンタが挙げられる。
サブタンク7の内部には、四つのインク室(図示略)が形成されている。四つのインク室には、四つのインクカートリッジ16から供給された4色のインクがそれぞれ貯留される。
四つのインクジェットヘッド8は、サブタンク7の下側において、走査方向に並んでいる。各インクジェットヘッド8の下面には、複数のノズル80(図3参照)が形成されている。一つのインクジェットヘッド8は、1色のインクに対応し、一つのインク室に接続されている。すなわち、四つのインクジェットヘッド8は、4色のインクにそれぞれ対応し、四つのインク室にそれぞれ接続されている。
インクジェットヘッド8には、インク供給口と、インク排出口とが設けられている。インク供給口及びインク排出口は、チューブ等を介してインク室に接続されている。インク供給口及びインク室の間には、循環ポンプが介装されている。
循環ポンプによってインク室から送出されたインクは、インク供給口を通ってインクジェットヘッド8に流入し、ノズル80から吐出される。ノズル80から吐出されないインクは、インク排出口を通って、インク室に戻る。インクは、インク室及びインクジェットヘッド8の間を循環する。四つのインクジェットヘッド8は、キャリッジ6と共に走査方向に移動しながら、サブタンク7から供給された4色のインクを記録用紙200に吐出する。
図1に示すように、搬送ローラ4は、プラテン2よりも搬送方向上流側(後側)に配置されている。搬送ローラ5は、プラテン2よりも搬送方向下流側(前側)に配置されている。二つの搬送ローラ4、5は、モータ(図示略)によって、同期して駆動する。二つの搬送ローラ4、5は、プラテン2に載置された記録用紙200を、走査方向と直交する搬送方向に搬送する。印刷装置1は制御装置50を備える。制御装置50は、CPU又はロジック回路(例えばFPGA)、不揮発性メモリ及びRAM等のメモリ55等を備える。制御装置50は、例えば印刷処理の実行中に遅延処理を実行する。
図10は、制御装置50による印刷処理を説明するフローチャートである。制御装置50は外部装置100から印刷ジョブを受信したか否か判定する(S1)。印刷ジョブを受信していない場合(S1:NO)、制御装置50はステップS1に処理を戻す。印刷ジョブを受信した場合(S1:YES)、制御装置50は上述の遅延処理を実行する(S2)。即ち、制御装置50は印刷ジョブの受信後、印刷ジョブの実行前に遅延処理を実行する。遅延処理の詳細は後述する。
制御装置50は、フラッシング処理を実行する(S3)。フラッシング処理は印刷目的以外でノズル80からインクを吐出する処理であり、例えばフラッシング受け21にて実行される。
制御装置50は、1印刷タスクを実行する(S4)。印刷タスクは、印刷ジョブを構成する単位である。具体的には、インクジェットヘッド8が右方又は左方に記録用紙200の左右幅分移動する間に行う液体吐出処理である。次に制御装置50は、1印刷タスクが完了したか否か判定する(S5)。なお1印刷タスクにおいて、キャリッジ6は1走査する。1印刷タスクが完了していない場合(S5:NO)、ステップS5に処理を戻す。1印刷タスクが完了した場合(S5:YES)、制御装置50は、印刷ジョブが完了したか否か判定する(S6)。
1印刷タスクが完了した場合(S6:YES)、制御装置50はフラッシング処理を実行し(S9)、印刷処理を終了する。1印刷タスクが完了していない場合(S6:NO)、制御装置50はフラッシング処理を行うタイミングであるか否か判定する(S7)。1印刷タスクにおいて、時分割多重信号は、アナログ信号のみで、アナログ信号の種類は変化せず、3種類のアナログ信号により構成される。時分割多重信号が1吐出駆動周期内で立ち上がってから立ち下がるまでの1サイクルにおいても、時分割多重信号は、アナログ信号の種類は変化せず、3種類のアナログ信号により構成される。フラッシング処理はノズル80のメンテナンスの為に、定期的に実行される。フラッシング処理を行うタイミングである場合(S7:YES)、制御装置50は、フラッシング処理を実行し(S8)、ステップS4に処理を戻す。フラッシング処理を行うタイミングでない場合(S7:NO)、制御装置50は、非吐出フラッシング処理を実行するタイミングであるか否か判定する(S10)。
非吐出フラッシング処理は、インクの吐出を行わずに、ノズル80の乾燥を防止する為の処理であり、詳細には、圧電体83を僅かに変形させて、インクの表面(メニスカス)を揺らす処理であり、例えばキャップ20にて実行される。非吐出フラッシング処理は定期的に実行される。非吐出フラッシング処理を実行するタイミングである場合(10:YES)、制御装置50は非吐出フラッシング処理を実行し(S11)、ステップS4に処理を戻す。ステップS11において、制御装置50は、非吐出フラッシング処理に対応した駆動波形を個別電極85に供給する。非吐出フラッシング処理を実行するタイミングでない場合(S10:NO)、制御装置50は、ステップS4に処理を戻す。
図11は、制御装置50による遅延処理を説明するフローチャートである。上述のステップS2において、制御回路51はデジタル信号をスイッチ群54に送信し、分離信号生成部51bはスイッチ制御信号S1及び同期信号S2をスイッチ群54に送信する(S21)。デジタル信号、スイッチ制御信号S1及び同期信号S2は同時的に送信される。分離信号生成部51bは計時部51aに、スイッチ制御信号S1及び同期信号S2の送信と略同時に、計時開始信号を送信する(S22)。
計時開始信号を受信した計時部51aは、計時を開始する(S23)。計時部51aは、制御電圧信号を受信したか否か判定する(S24)。制御電圧信号を受信していない場合(S24:NO)、計時部51aはステップS24に処理を戻す。制御電圧信号を受信した場合(S24:YES)、計時部51aは計時を終了する(S25)。
制御回路51は、計時部51aによって計測された時間に基づいて、分離信号生成部51bがスイッチ群54にスイッチ制御信号S1及び同期信号S2を送信してから、スイッチ群54がスイッチ制御信号S1及び同期信号S2を受信するまでの間に生じる遅延時間を演算する(S26)。即ち遅延時間を検出する。制御回路51は、演算された遅延時間に基づいて、スイッチ制御信号S1及び同期信号S2の送信タイミングを遅延時間分早めるか、又は駆動波形データDa、Db、Dcに基づくデジタル信号の送信タイミングを遅延時間分遅くする。即ち、制御回路51は送信タイミングを調整する(S27)、ステップS3に処理を戻す。
実施の形態2において、制御装置50は遅延処理をステップS1とS3との間に実行しているが、印刷ジョブの受信後、印刷ジョブの実行前に遅延処理を実行し、遅延時間を検出すればよく、ステップS3とS4との間に実行してもよい。制御装置50は、複数の印刷ジョブを実行する場合、印刷ジョブの実行後、次の印刷ジョブの実行前に、即ち印刷処理の実行中であって、アクチュエータ88が停止している間に、遅延処理を実行してもよい。制御装置50は、印刷タスクの実行後、次の印刷タスクの実行前に、即ち印刷処理の実行中であって、アクチュエータ88が停止している間に、遅延処理を実行してもよい。連続する二つの印刷タスクの間において、アクチュエータ88は停止しており、アクチュエータ88の停止中に遅延処理を実行することができる。制御装置50は、印刷処理の実行中に、即ちアクチュエータ88の駆動中に遅延処理を実行し、遅延時間を検出してもよい。上述したように、アクチュエータ88に低電圧が印加されても、インクは吐出されないからである。
(実施の形態3)
以下本発明を実施の形態3に係る印刷装置を示す図面に基づいて説明する。実施の形態3に係る構成の内、実施の形態1又は2と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図12は、制御装置50のブロック図である。
配線58には、第1抵抗57aが直列に設けられている。第1抵抗57aの一端は、前述した第nスイッチ54(n)の他端に接続される。第1抵抗57aの他端は計時部51aに接続される。第1抵抗57aの他端に第2抵抗57bの一端が接続される。第2抵抗57bの他端はグランドに接続される。第1抵抗57a及び第2抵抗57bは分圧回路又は分圧器として機能する。第1抵抗57a及び第2抵抗57bは、電圧を変換する変換器の一例である。
アンプ53はアナログ信号を増幅させて時分割多重信号をスイッチ群54に送信する。時分割多重信号の電圧は例えば24Vであり、制御回路51において使用される電圧(例えば、3.3V又は5V)よりも高い。時分割多重信号の電圧がアクチュエータ88に印加された場合、ノズル80からインクが吐出される。
スイッチ群54は、スイッチ制御信号S1に基づいて第nスイッチ54(n)を選択し、同期信号S2に基づいて第nスイッチ54(n)を開閉させる。第nスイッチ54(n)が最初に閉じたとき、第nスイッチ54(n)は時分割多重信号の電圧を有する信号、即ち駆動電圧信号を送信する。第1抵抗57a及び第2抵抗57bは駆動電圧信号を受信し、制御回路51において使用される電圧を有する信号、即ち制御電圧信号に変換して計時部51aに送信する。計時部51aは、制御電圧信号を受信して、計時を終了する。
制御装置50は、例えば印刷ジョブの受信後、前記印刷ジョブの実行前に遅延処理を実行する。制御装置50は、印刷ジョブの実行後、次の印刷ジョブの実行前に、又は印刷タスクの実行後、次の印刷タスクの実行前に遅延処理を実行してもよい。即ち制御装置50は、印刷処理の実行中であって、アクチュエータ88が停止している間に、遅延処理を実行する。
実施の形態3においては、アンプ53にて制御電圧信号を生成することなく、遅延処理を実行することができ、アンプ53の構成を簡素化させることができる。
(実施の形態4)
以下本発明を実施の形態4に係る印刷装置を示す図面に基づいて説明する。実施の形態4に係る構成の内、実施の形態1~3と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図13は、制御装置50のブロック図である。スイッチ制御回路56はサーミスタ56bを備える。サーミスタ56bはスイッチ制御回路56の温度を検出し、制御回路51に送信する。
制御回路51は書き換え可能な記憶部(図示略)を有し、受信した温度を経時的に順に記憶する。記憶部には閾値が記憶される。制御回路51は、サーミスタ56bにて今回測定された温度と前回測定された温度との差分が閾値以上であるか否か判定する。前記差分が閾値以上であると判定した場合、遅延処理を実行する。即ち遅延時間を検出する。遅延処理は、例えば前記差分が閾値以上であると判定した後であって、印刷ジョブを実行する前に実行される。
スイッチ制御回路56の温度が閾値以上に変化した場合、遅延時間も変化する可能性がある。実施の形態4においては、スイッチ制御回路56の温度が閾値以上に変化した場合、制御装置50は遅延処理を実行し、遅延時間の変化を信号の送信タイミングに反映させることができる。
(実施の形態5)
以下本発明を実施の形態5に係る印刷装置を示す図面に基づいて説明する。図14は、時分割多重信号と、同期信号S2a、S2b及びS2cとの関係を説明する説明図である。同期信号S2a、S2b及びS2cはパルス波である。図14において、t1aは駆動波形Aを示す駆動波形信号Paのオン開始時点を示し、t2aは駆動波形信号Paが目標値に到達した時点を示し、t3aは駆動波形信号Paのオン終了時点を示す。t1bは駆動波形Bを示す駆動波形信号Pbのオン開始時点を示し、t2bは駆動波形信号Pbが目標値に到達した時点を示し、t3bは駆動波形信号Pbのオン終了時点を示す。t1cは駆動波形Cを示す駆動波形信号Pcのオン開始時点を示し、t2cは駆動波形信号Pcが目標値に到達した時点を示し、t3cは駆動波形信号Pcのオン終了時点を示す。なお図6において、同期信号S2aに対応する位置にある駆動波形信号であって、駆動波形信号Pa以外の駆動波形信号は、駆動波形信号Paと同様に、駆動波形Aを示す駆動波形信号であり、t1a、t2a及びt3aを備える。また駆同期信号S2bに対応する位置にある駆動波形信号であって、駆動波形信号Pb以外の駆動波形信号は、駆動波形信号Pbと同様に、駆動波形Bを示す駆動波形信号であり、t1b、t2b及びt3bを備える。また同期信号S2cに対応する位置にある駆動波形信号であって、駆動波形信号Pc以外の駆動波形信号は、駆動波形信号Pcと同様に、駆動波形Cを示す駆動波形信号であり、t1c、t2c及びt3cを備える。
t1aとt2aとの間の時間、t1bとt2bとの間の時間、及びt1cとt2cとの間の時間は、いわゆる過渡応答の時間であり、それぞれ過渡応答時間tdとなる。過渡応答時間tdは予めメモリ55に記憶されている。t2aは同期信号S2aのパルスの立ち上がり時点(オン時点)である。t2bは同期信号S2bのパルスの立ち上がり時点(オン時点)である。t2cは同期信号S2cのパルスの立ち上がり時点(オン時点)である。t3aは同期信号S2aのパルスの立ち下がり時点である。t3bは同期信号S2bのパルスの立ち下がり時点である。t3cは同期信号S2cのパルスの立ち下がり時点である。
同期信号S2aのパルスの立ち上がり時点と、同期信号S2bのパルスの立ち上がり時点との間には時間間隔Δtが設けられている。また同期信号S2bのパルスの立ち上がり時点と、同期信号S2cのパルスの立ち上がり時点との間に時間間隔Δtが設けられ、同期信号S2cのパルスの立ち上がり時点と、同期信号S2aのパルスの立ち上がり時点との間に時間間隔Δtが設けられている。時間間隔Δtは、各駆動波形信号Pa、Pb、Pcの周期に対応する。
t2aとt3aとの間の時間Δt-tdは同期信号S2aの周期に対応し、駆動波形信号Paの周期Δtよりも短い。t2bとt3bとの間の時間Δt-tdは同期信号S2bの周期に対応し、駆動波形信号Pbの周期Δtよりも短い。t2cとt3cとの間の時間Δt-tdは同期信号S2cの周期に対応し、駆動波形信号Pcの周期Δtよりも短い。
前述したように、時系列データを構成するデータAk、Bk、Ckは時間間隔Δtを設けて順に並べられている。また過渡応答時間tdの経過後に、駆動波形信号Paは目標値(データAkの値に対応した値)に到達する。過渡応答時間tdの経過後に、駆動波形信号Pbは目標値(データBkの値に対応した値)に到達する。過渡応答時間tdの経過後に、駆動波形信号Pcは、目標値(データCkの値に対応した値)に到達する。
そのため、同期信号S2aのパルスの立ち上がり時点t2aにおいて、時分割多重信号にアクセスした場合、データAkに対応し、駆動波形Aを示す駆動波形信号Paを取得することができる。同期信号S2bのパルスの立ち上がり時点t2bにおいて、時分割多重信号にアクセスした場合、データBkに対応し、駆動波形Bを示す駆動波形信号Pbを取得することができる。同期信号S2cのパルスの立ち上がり時点t2cにおいて、時分割多重信号にアクセスした場合、データCkに対応し、駆動波形Cを示す駆動波形信号Pcを取得することができる。換言すれば、1つの第nスイッチ54(n)は、1種類の時分割多重信号を入力され、駆動波形信号Pa、駆動波形信号Pb、駆動波形信号Pcのいずれか1つを分離する。
制御回路51は、遅延処理を実行する場合に、D/Aコンバータ52に、駆動波形データDa、Db、Dcに基づくデジタル信号を送信し、同時に分離信号生成部51bから、スイッチ制御信号S1及び上述の同期信号S2a~S2cをスイッチ群54に送信する。即ち、制御回路51は各駆動波形信号Pa、Pb、Pcの周期よりも短い周期の同期信号S2a~S2cをスイッチ群54に送信する。制御回路51は、同期信号S2a~S2cをスイッチ群54に送信してから、スイッチ群54が受信するまでの間に生じる遅延時間を演算する。即ち遅延時間を検出する。
各駆動波形信号Pa、Pb及びPcの目標値が異なることがある。例えば、駆動波形信号Paの出力後に、駆動波形信号Pbが出力される場合であって、駆動波形信号Paの目標値と、駆動波形信号Pbの目標値とが異なる場合、駆動波形信号Pbの値が、駆動波形信号Paの目標値から駆動波形信号Pbの目標値に至るまでに所定時間(過渡応答時間)を要する。この過渡応答時間の間に、同期信号S2bのパルスが立ち上がると、駆動波形信号Pbの目標値とは異なる値が取得され、吐出波形が目標とした波形を形成せず、インクの吐出量が目標吐出量から増減しやすい。実施の形態5に係る印刷装置にあっては、前記所定時間、即ち遅延時間が経過した後、同期信号S2bのパルスが立ち上がるので、駆動波形信号Pbの目標値を取得することができる。即ち、吐出波形が目標とした波形を形成し、インクの吐出量が目標吐出量から増減しにくくなる。また各駆動波形信号Pa、Pb、Pcの周期よりも短い周期の同期信号S2a~S2cを使用して、遅延時間を検出することができる。
なお上述した各実施の形態にあっては、遅延処理において、制御回路51は時分割多重信号をスイッチ群54に送信しているが、時分割多重信号に代えて、遅延時間検出用の信号、例えば一定電圧の信号をスイッチ群54に送信してもよい。この場合、制御回路51は、例えば遅延時間検出用の信号と略同時に、第nスイッチ54(n)を選択することを示すスイッチ制御信号S1及び第nスイッチ54(n)を閉じるための同期信号S2をスイッチ群54に送信する。即ち、インクを吐出するための時分割多重信号及び同期信号S2を使用せずに、遅延時間検出用の専用信号を使用して、遅延処理を実行してもよい。
実施の形態1では、制御回路51は、計時部51aと、分離信号生成部51bとを備えていたが、これに限られない。制御回路51は、分離信号生成部51bを備え、計時部51aは、制御回路51と別の回路であってもよい。この場合、計時部51aは、制御回路51と、信号線で電気的かつ通信可能に接続される。また、制御回路51は、計時部51aを備え、分離信号生成部51bは、制御回路51と別の回路であってもよい。この場合、分離信号生成部51bは、制御回路51と、信号線で電気的かつ通信可能に接続される。
実施の形態1では、制御回路51は、計時部51aによって計測された時間に基づいて、分離信号生成部51bがスイッチ群54にスイッチ制御信号S1及び同期信号S2を送信してから、スイッチ群54がスイッチ制御信号S1及び同期信号S2を受信するまでの間に生じる遅延時間を演算していたが、これに限られない。制御回路51は、計時部51aによって計測された時間をそのまま遅延時間としてもよい。
実施の形態4では、スイッチ制御回路56はサーミスタ56bを備えていたが、これに限られない。サーミスタ56bは、スイッチ制御回路56と別の基板に取り付けられてもよい。なお、サーミスタ56bは、スイッチ制御回路56の温度変化を検知可能な距離にある。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
1、1A 印刷装置
50 制御装置
51 制御回路
51a 計時部
51b 分離信号生成部
52 D/Aコンバータ
53 アンプ
54 スイッチ群
55 メモリ
56 スイッチ制御回路
56a レベルシフタ
56b サーミスタ
57 抵抗
57a 第1抵抗
57b 第2抵抗

Claims (16)

  1. エネルギー付与素子によって液体を吐出するノズルと、
    少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成する多重化部と、
    該多重化部にて生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離する分離部と
    を備え、
    前記エネルギー付与素子は、前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動され、
    前記分離部は、前記多重化部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチを含み、
    前記多重化部は、
    前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を生成し、前記分離用スイッチに送信する分離信号生成部と、
    前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する遅延時間検出部と
    を備える印刷装置。
  2. 前記遅延時間検出部が検出した遅延時間に基づいて、前記分離信号生成部は前記第1分離信号又は第2分離信号を送信するタイミングを早めるか、又は前記多重化部は前記時分割多重信号を送信するタイミングを遅らせる
    請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記遅延時間検出部が検出した遅延時間に基づいて、前記第1分離信号のうち前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための部分又は前記第2分離信号の前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための部分を短くする
    請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記ノズルを複数備え、
    前記複数のノズルの駆動数が所定数以下の場合、前記遅延時間検出部は前記遅延時間を検出する
    請求項1から3のいずれか一つに記載の印刷装置。
  5. 前記遅延時間検出部は計時部を含み、
    前記分離用スイッチは、
    前記ノズルと前記多重化部とを接続する駆動スイッチと、
    前記駆動スイッチと前記ノズルとの間と、前記計時部とを接続する検出用スイッチと
    を含み、
    前記駆動スイッチ及び前記検出用スイッチは前記分離信号生成部からの信号を受信した場合に閉じ、
    前記計時部は、前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに信号を送信したことを示す開始信号を前記分離信号生成部から受信した場合、計時を開始し、前記多重化部が送信した信号を前記検出用スイッチから受信した場合、計時を終了し、
    前記遅延時間検出部は、計測した時間に基づいて前記遅延時間を検出する
    請求項1に記載の印刷装置。
  6. 前記多重化部は、前記遅延時間検出部にて使用される電圧を有する制御電圧信号を前記駆動スイッチに送信し、
    前記計時部は前記検出用スイッチを経由した前記制御電圧信号を受信した場合、計時を終了する
    請求項5に記載の印刷装置。
  7. 前記多重化部は、前記時分割多重信号を前記駆動スイッチに送信し、
    前記検出用スイッチから前記時分割多重信号の電圧を有する駆動電圧信号を、前記遅延時間検出部にて使用される電圧を有する制御電圧信号に変換する変換器を備え、
    前記計時部は前記変換器により変換された前記制御電圧信号を受信した場合、計時を終了する
    請求項5に記載の印刷装置。
  8. 前記遅延時間検出部は印刷処理の実行中に前記遅延時間を検出する
    請求項6に記載の印刷装置。
  9. 前記遅延時間検出部は、印刷処理の実行中であって、前記エネルギー付与素子が停止している間に、前記遅延時間を検出する
    請求項6又は7に記載の印刷装置。
  10. 前記エネルギー付与素子を駆動させるための印刷ジョブを受信するジョブ受信部を備え、
    前記遅延時間検出部は、前記ジョブ受信部にて前記印刷ジョブの受信後、前記印刷ジョブの実行前に、前記遅延時間を検出する
    請求項1に記載の印刷装置。
  11. 前記分離信号生成部にて生成された信号の電圧を変更して、前記分離用スイッチに信号を送信するレベルシフタと、温度を検出する温度検出部とを含み、前記レベルシフタからの信号に基づいて前記分離用スイッチを制御するスイッチ制御回路
    を備え、
    前記遅延時間検出部は、前記温度検出部にて今回測定された温度と前回測定された温度との差分が閾値以上の場合、前記遅延時間を検出する
    請求項1に記載の印刷装置。
  12. 前記第1分離信号は、前記第1部分の周期よりも短い周期の第1パルス信号と、前記第2部分の周期よりも短い周期の第2パルス信号とを含み、
    前記第2分離信号は、前記第3部分の周期よりも短い周期の第3パルス信号と、前記第4部分の周期よりも短い周期の第4パルス信号とを含み、
    前記エネルギー付与素子は、前記分離部にて前記第1パルス信号と、前記第2パルス信号とを用いて分離された第1分離波形信号又は前記分離部にて前記第3パルス信号と、前記第4パルス信号とを用いて分離された第2分離波形信号によって駆動され、
    前記遅延時間検出部は、前記分離信号生成部が前記第1パルス信号、前記第2パルス信号、前記第3パルス信号又は前記第4パルス信号を前記分離用スイッチに送信してから、前記分離用スイッチが受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する
    請求項1に記載の印刷装置。
  13. エネルギー付与素子の駆動によってノズルから液体を吐出させて印刷を行う印刷方法において、
    少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成し、
    生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離し、
    前記エネルギー付与素子を前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動し、
    前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を分離信号生成部にて生成し、
    前記分離信号生成部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチに、前記第1分離信号及び前記第2分離信号を送信し、
    前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する
    印刷方法。
  14. エネルギー付与素子の駆動によってノズルから液体を吐出させて印刷を行う印刷装置にて実行されるコンピュータプログラムにおいて、
    前記印刷装置に、
    少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成し、
    生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離し、
    前記エネルギー付与素子を前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動し、
    前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を分離信号生成部にて生成し、
    前記分離信号生成部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチに、前記第1分離信号及び前記第2分離信号を送信し、
    前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する
    処理を実行させるコンピュータプログラム。
  15. エネルギー付与素子によって液体を吐出するノズルと、
    少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成する多重化部と、
    該多重化部にて生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離する分離部であって、記多重化部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチを含む分離部と、
    前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を生成し、前記分離用スイッチに送信する分離信号生成部と、
    を備え、
    前記エネルギー付与素子は、前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動され、
    前記多重化部は、前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する遅延時間検出部を備え、
    前記分離信号生成部は、前記多重化部と異なる回路である印刷装置。
  16. エネルギー付与素子によって液体を吐出するノズルと、
    少なくとも第1駆動波形を示す第1データ及び前記第1駆動波形とは異なる第2駆動波形を示す第2データに基づいて、前記第1駆動波形の一部である第1部分と前記第1駆動波形の一部である第2部分との間に、前記第2駆動波形の一部である第3部分があり、前記第3部分と前記第2駆動波形の一部である第4部分との間に前記第2部分があるように並べられ、前記第1データと前記第2データとを1つの信号線で送信可能な時分割多重信号を生成する多重化部と、
    該多重化部にて生成された前記時分割多重信号から、前記第1駆動波形を示す第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形を示す第2駆動波形信号を分離する分離部であって、記多重化部から前記時分割多重信号を受信する分離用スイッチを含む分離部と、
    を備え、
    前記エネルギー付与素子は、前記第1駆動波形信号又は前記第2駆動波形信号によって駆動され、
    前記多重化部は、前記時分割多重信号から前記第1駆動波形信号を分離するための第1分離信号又は前記時分割多重信号から前記第2駆動波形信号を分離するための第2分離信号を生成し、前記分離用スイッチに送信する分離信号生成部を備え、
    前記多重化部と異なる回路である遅延時間検出部であって、前記分離信号生成部が前記分離用スイッチに前記分離用スイッチを閉じる閉信号を送信してから、前記分離用スイッチが前記閉信号を受信するまでの間に生じる遅延時間を検出する遅延時間検出部
    を備える印刷装置。
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