JP7463100B2 - 摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラム - Google Patents

摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラム Download PDF

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Description

本開示は、摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムに関するものである。
従来、石炭やバイオマス燃料等の固体燃料(炭素含有固体燃料)は、粉砕機(ミル)で所定粒径範囲内の微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、回転テーブルへ投入された石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、回転テーブルとローラの間で噛み砕くことで粉砕する。そして、回転テーブルの外周から供給される搬送用ガスによって、粉砕されて微粉状となった燃料を分級機で所定粒径範囲内のものを選別し、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、該蒸気により蒸気タービンを回転駆動して、蒸気タービンに接続した発電機を回転駆動することで発電が行われる。
固体燃料の粉砕により、ローラやテーブルに摩耗が発生する。このため、摩耗状態によって適切にメンテナンスを行う必要がある。例えば石炭の硬さについて、特許文献1には、ローラのリフト量の減少により硬さが低下したことを検知することが記載されている。
特開平11-10025号公報
例えば、ミルのローラや回転テーブルのメンテナンスまでの余寿命の推定のために摩耗評価を実施するにあたり、ミルの運転条件を設計計画条件(例えば、発電プラントの定格負荷運転時に使用する石炭の炭種や給炭量等の運転条件など)で一定と仮定して評価を行った場合には、実際の発電プラントの運転時に発生する運転状態の変化や炭種の変更等の影響が十分に反映されないため、精度の高い余寿命の推定のための摩耗評価を行うことが困難である。また、実際の発電プラントの運転により発生する摩耗量を直接計測するためには、通常の手法ではミルの運転を停止する必要があり、頻繁に摩耗量の直接計測を行うことが出来ないために、精度の高い余寿命を推定可能とする摩耗評価には限界がある。また、実際に使用する石炭の炭種の変更を都度反映して、摩耗評価を予想して余寿命評価を行う場合には、あらかじめ使用予定の炭種に関する摩耗性指標を別途準備しておいた上で、炭種の変更の都度に、対応する指標を選択する必要があるため、ヒューマンエラーが発生すると、摩耗評価の予想が変わってしまい余寿命推定を見誤る場合がある。このため、精度の高い余寿命の推定のためには、運転状態や石炭性状を正確に反映して、より精度よく摩耗評価を行うことが望まれている。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、より精度よく摩耗評価を行うことのできる摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムを提供することを目的とする。
本開示の第1態様は、粉砕部において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の摩耗評価システムであって、前記固体燃料粉砕装置における運転状態に関する計測値を取得する取得部と、固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する特定部と、特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部における摩耗評価を行う評価部と、を備え、前記クラスは、各前記固体燃料の前記粉砕部に対する摩耗性に関する類似度に従って設定された区分けであり、前記摩耗性評価情報は、前記固体燃料に含まれる摩耗成分の種類や分量を示す因子である摩耗性評価因子である摩耗評価システムである。
本開示の第2態様は、粉砕部において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の摩耗評価方法であって、前記固体燃料粉砕装置における運転状態に関する計測値を取得する工程と、固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する工程と、特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部における摩耗評価を行う工程と、を有し、前記クラスは、各前記固体燃料の前記粉砕部に対する摩耗性に関する類似度に従って設定された区分けであり、前記摩耗性評価情報は、前記固体燃料に含まれる摩耗成分の種類や分量を示す因子である摩耗性評価因子である摩耗評価方法である。
本開示の第3態様は、粉砕部において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の摩耗評価プログラムであって、前記固体燃料粉砕装置における運転状態に関する計測値を取得する処理と、固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する処理と、特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部における摩耗評価を行う処理と、をコンピュータに実行させ、前記クラスは、各前記固体燃料の前記粉砕部に対する摩耗性に関する類似度に従って設定された区分けであり、前記摩耗性評価情報は、前記固体燃料に含まれる摩耗成分の種類や分量を示す因子である摩耗性評価因子である摩耗評価プログラムである。
本開示によれば、より精度よく摩耗評価を行うことができるという効果を奏する。
本開示の第1実施形態に係る固体燃料粉砕装置およびボイラを示す構成図である。 本開示の第1実施形態に係るローラ周りを示した部分拡大縦断面図である。 本開示の第1実施形態に係る制御部のハードウェア構成図である。 本開示の第1実施形態に係る制御部が備える機能を示した機能ブロック図である。 本開示の第1実施形態に係る対応情報の一例を示した図である。 本開示の第1実施形態に係るミル負荷率とハードグローブ粉砕性指数の対応関係を例示した図である。 本開示の第1実施形態に係るミル負荷率と摩耗性の対応関係を例示した図である。 本開示の第1実施形態に係る複数種類の石炭の炭種についてのミルモータ負荷率と摩耗性との対応関係を例示した図である。 本開示の第1実施形態に係るローラの摩耗量とテーブルライナの摩耗量との対応関係を例示した図である。 本開示の第1実施形態に係る摩耗評価処理のフローチャートを示した図である。 本開示の第1実施形態に係る摩耗評価処理の効果を示す図である。 本開示の第2実施形態に係る制御部が備える機能を示した機能ブロック図である。 本開示の第2実施形態に係る余寿命の予測結果を示す図である。 本開示の第3実施形態に係る制御部が備える機能を示した機能ブロック図である。 本開示の第3実施形態に係るメンテナンス計画に係るシステムの例を示す図である。
〔第1実施形態〕
以下に、本開示に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムの第1実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、摩耗評価システムが発電プラント1の固体燃料粉砕装置100に適用される場合について説明する。
本実施形態に係る発電プラント1は、図1に示すように、固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを備えている。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、一例として石炭やバイオマス燃料等の固体燃料(炭素含有固体燃料)を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ部(燃焼装置)220へ供給する装置である。図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含む発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ部220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、図1に示すように、ミル(粉砕部)10と、給炭機(燃料供給機)20と、送風部(搬送用ガス供給部)30と、状態検出部(状態検出装置)40と、制御部(制御装置)60とを備えている。
なお、本実施形態では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示している。
ボイラ200に供給する石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を微粉状の固体燃料である微粉燃料へと粉砕するミル10は、石炭のみを粉砕する形式であっても良いし、バイオマス燃料のみを粉砕する形式であっても良いし、石炭とともにバイオマス燃料を粉砕する形式であってもよく、固体燃料の種類は限定されない。ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ミル10は、ハウジング11と、回転テーブル12と、ローラ(粉砕ローラ)13と、駆動部14と、回転式分級機16と、燃料供給部17と、回転式分級機16を回転駆動させる分級機モータ18とを備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、回転テーブル12とローラ13と回転式分級機16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。ハウジング11の天井部42の中央部には、燃料供給部17が取り付けられている。この燃料供給部17は、バンカ21から導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の略中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11の底面部41付近には、ミルモータ14aに減速機が連結された駆動部14が設置され、この駆動部14から伝達される駆動力により回転する回転テーブル12が回転自在に配置されている。回転テーブル12は、平面視円形の部材であり、燃料供給部17の下端部が対向するように配置されている。回転テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。燃料供給部17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の回転テーブル12に向けて供給し、回転テーブル12は供給された固体燃料をローラ13との間で粉砕するもので、粉砕テーブルとも呼ばれる。回転テーブル12の上にはテーブルライナ12aが設置されている。すなわち、固体燃料は、テーブルライナ12aとローラ13との間で粉砕される。本実施形態では、回転テーブル12の上にテーブルライナ12aが設置されている場合を例として説明するが、回転テーブル12とテーブルライナ12aとが一体のテーブルとして形成されることとしてもよい。
固体燃料が燃料供給部17から回転テーブル12の略中央領域へ向けて投入されると、回転テーブル12の回転による遠心力によって固体燃料は回転テーブル12の外周側へと導かれ、ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は、搬送用ガス流路(以降は、一次空気流路と記載する)100aから導かれた搬送用ガス(以降は、一次空気と記載する)によって上方へと吹き上げられ、回転式分級機16へと導かれる。すなわち、回転テーブル12の外周には、一次空気流路100aから流入する一次空気をハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示省略)が設けられている。吹出口にはベーン(図示省略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。ベーンにより旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、回転テーブル12上で粉砕された固体燃料をハウジング11内の上方の回転式分級機16へと導く。なお、一次空気に混合した固体燃料の粉砕物のうち、所定粒径より大きいものは回転式分級機16により分級されて、または、回転式分級機16まで到達することなく、落下して回転テーブル12に戻されて、再びローラ13との間で粉砕される。
ローラ13は、燃料供給部17から回転テーブル12に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。ローラ13は、回転テーブル12の上面に押圧されて回転テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。図1では、ローラ13が代表して1つのみ示されているが、回転テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数のローラ13が対向して配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つのローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つのローラ13が回転テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、回転テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
ローラ13は、ジャーナルヘッド45によって、上下に揺動可能となっており、回転テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。ローラ13は、外周面が回転テーブル12の上面の固体燃料に接触した状態で、回転テーブル12が回転すると、回転テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。燃料供給部17から固体燃料が供給されると、ローラ13と回転テーブル12(すなわちテーブルライナ12a)との間で固体燃料が押圧されて粉砕されて、微粉燃料となる。粉砕によってローラ13とテーブルライナ12aとには摩耗が発生するため、定期的に補修や交換が必要となる。このため、後述の制御部60では、摩耗評価が行われる。
ジャーナルヘッド45の支持アーム47は、中間部が水平方向に沿った支持軸48によって、ハウジング11の側面部に支持軸48を中心としてローラ13を上下方向に揺動可能に支持されている。また、支持アーム47の鉛直上側にある上端部には、押圧装置49が設けられている。押圧装置49は、ハウジング11に固定され、ローラ13の外周面を回転テーブル12に押し付けるように、支持アーム47等を介してローラ13に荷重を付与する。
ローラ13の詳細な構成の例を図2(ローラ13周りを示した部分拡大縦断面図)に示す。ローラ13は、ローラ支持部55によってハウジング11に支持されている。ローラ支持部55は、ローラ13を取り付ける支持軸52と、支持軸52を保持する本体56と、本体56の側部に固定して取り付けられた支持軸48と、本体56の上面に上方へ延在するように取り付けられた支持アーム47と、本体56の下面に下方に突出するように設けられた突起部57を備える。
ローラ13の中心には、略円筒形状をした中空のハブ51が取り付けられている。ローラ13は、ハブ51を介して、支持軸52の先端部に取り付けられる。すなわち、ローラ13は支持軸52に対してジャーナル軸受(ローラジャーナル軸受)59を介して取り付けられることによって、ローラ13は、支持軸52を中心に周方向に回転可能となっている。支持軸48は、軸線が略水平方向であり、回転テーブル12の円形形状の接線方向に延在するように配置されている。ローラ支持部55は支持軸48を中心に回動可能となっており、支持軸48を中心に回動することにより、回転テーブル12に対するローラ13の距離が変化する。
ハウジング11には、支持アーム47の上端部を押圧する押圧装置49が取り付けられている。押圧装置49は、長手方向に移動可能な状態でハウジング11に取り付けられた中間ピストン53と、ハウジング11の外周に取り付けられ中間ピストン53の外側端部を押圧する油圧荷重部54を備える。中間ピストン53の内側端部は、支持アーム47の上端部外周側に接触している。押圧装置49は、油圧荷重部54によって油圧荷重を発生させ、中間ピストン53を長手方向に移動させることにより、ローラ支持部55を、支持軸48を中心に揺動させる。すなわち、ローラ13は、押圧装置49によって回転テーブル12に押圧されている。
突起部57は、ローラ支持部55が支持軸48を中心に一定の位置まで揺動した場合に、ストッパ58に突き当たる。ストッパ58は、ローラ13の回転テーブル12を押圧する方向への移動量を制限する制限部材として機能する。
駆動部14は、回転テーブル12に駆動力を伝達し、回転テーブル12を中心軸(回転軸)回りに回転させる装置である。駆動部14は、ミルモータ14aに連結されており、回転テーブル12を回転させる駆動力を発生する。
回転式分級機16は、ハウジング11の上部に設けられ中空状の略逆円錐形状の外形を有している。回転式分級機16は、その外周位置に上下方向に延在する複数のブレード16aを備えている。各ブレード16aは、回転式分級機16の中心軸線周りに所定の間隔(均等間隔)で設けられている。また、回転式分級機16は、ローラ13により粉砕された固体燃料を所定粒径(例えば、石炭では70~100μm)より大きいもの(以下、所定粒径を超える粉砕された固体燃料を「粗粉燃料」という。)と所定粒径以下のもの(以下、所定粒径以下の粉砕された固体燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。回転により分級する回転式分級機16は、ロータリセパレータとも呼ばれ、制御部60によって制御される分級機モータ18により回転駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する円筒軸(図示省略)を中心に燃料供給部17の周りを回転する。
回転式分級機16に到達した粉砕された固体燃料において、ブレード16aの回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな径の粗粉燃料は、ブレード16aによって叩き落とされ、回転テーブル12へと戻されて再び粉砕され、微粉燃料はハウジング11の天井部42にある出口19に導かれる。
回転式分級機16によって分級された微粉燃料は、出口19から供給流路100bへ排出され、一次空気とともに後工程へと搬送される。供給流路100bへ流出した微粉燃料は、ボイラ200のバーナ部220へ供給される。
燃料供給部17は、ハウジング11の上端を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、燃料供給部17の上部から投入される固体燃料を回転テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
給炭機20は、搬送部22と、給炭機モータ23とを備える。搬送部22は、給炭機モータ23から与えられる駆動力によってバンカ21の直下にあるダウンスパウト部24の下端部から排出される固体燃料を搬送し、ミル10の燃料供給部17に導かれる。
通常、ミル10の内部には、粉砕した固体燃料である微粉燃料を搬送するための一次空気が供給されて、圧力が高くなっている。バンカ21の直下にある上下方向に延在する管であるダウンスパウト部24には内部に燃料が積層状態で保持されていて、ダウンスパウト部24内に積層された固体燃料層により、ミル10側の一次空気と微粉燃料が逆流入しないようなシール性を確保している。
ミル10へ供給する固体燃料の供給量は、搬送部22のベルトコンベアのベルト速度で調整されてもよい。
一方、粉砕前のバイオマス燃料のチップやペレットは、石炭燃料(すなわち粉砕前の石炭の粒径は、例えば、粒径が2~50mm程度)に比べて、粒径が一定であり(ペレットのサイズは、例えば、直径6~8mm程度、長さは40mm以下程度)、かつ、軽量である。このため、バイオマス燃料がダウンスパウト部24内に貯留されている場合は、石炭燃料の場合に比べて、各バイオマス燃料間に形成される隙間が大きくなる。
従って、ダウンスパウト部24内のバイオマス燃料のチップやペレットの間には隙間があることから、ミル10内部から吹き上げる一次空気と微粉燃料が各バイオマス燃料間に形成される隙間を通過して、ミル10内部の圧力が低下する可能性がある。また、一次空気がバンカ21の貯留部へと吹き抜けると、固体燃料粉砕装置100におけるバイオマス燃料の搬送性の悪化や給炭機20内部及びバンカ21上部での粉塵発生、バンカ21及びダウンスパウト部24内に積層されたバイオマス燃料の着火や、また、ミル10内部の圧力が低下すると、微粉燃料のバーナ部220への搬送量が低下するなど、ミル10の運転に種々の問題が生じる可能性がある。このため、給炭機20から燃料供給部17の途中にロータリバルブ(図示省略)を設けて、一次空気と微粉燃料が給炭機20及びバンカ21へ向けて吹き上げることを抑制するようにしてもよい。
送風部30は、ローラ13により粉砕された固体燃料を乾燥させるとともに回転式分級機16へ供給するための一次空気をハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11へ送風される一次空気を適切な温度に調整するために、本実施形態では、一次空気通風機(PAF:Primary Air Fan)31と、熱ガス流路30aと、冷ガス流路30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
本実施形態では、熱ガス流路30aは、一次空気通風機31から送出された空気(外気)の一部を、例えば空気予熱器などの熱交換器(加熱器)34を通過して加熱せられた熱ガスとして供給する。熱ガス流路30aの下流側には熱ガスダンパ30c(第1送風部)が設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は制御部60によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量が決定する。
冷ガス流路30bは、一次空気通風機31から送出された空気の一部を常温の冷ガスとして供給する。冷ガス流路30bの下流側には冷ガスダンパ(第2送風部)30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は制御部60によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量が決定する。
一次空気の流量は、本実施形態では、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量と冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス流路30aから供給する熱ガスと冷ガス流路30bから供給する冷ガスの混合比率で決まり、制御部60によって制御される。
また、熱ガス流路30aから供給する熱ガスに、図示しないガス再循環通風機を介してボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合気とすることで、一次空気流路100aから流入する一次空気の酸素濃度を調整してもよい。
本実施形態では、ミル10の状態検出部40により、計測または検出したデータを制御部60に送信する。本実施形態の状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路100aからミル10内部へ一次空気が流入する部分及びミル10内部から供給流路100bへ一次空気及び微粉燃料が排出する出口19との差圧をミル10内の差圧(ミル10内へ流入するガスとミル10から排出されるガスとの差圧)として計測する。例えば、回転式分級機16の分級性能により、ミル10内部を回転式分級機16付近と回転テーブル12付近の間で循環する粉砕された固体燃料の循環量の増減とこれに対するミル10内の差圧の上昇低減が変化する。すなわち、ミル10の内部に供給する固体燃料に対して、出口19から排出させる微粉燃料を調整して管理することができるので、微粉燃料の粒度がバーナ部220の燃焼性に影響しない範囲で、ミル10へ投入された固体燃料の供給量に対応した量の微粉燃料をボイラ200に設けられたバーナ部220に安定して供給することができる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ローラ13により粉砕された固体燃料を回転式分級機16へ吹き上げるためにハウジング11の内部に供給する一次空気の温度と、ハウジング11の内部において出口19までの一次空気の温度を検出して、上限温度を超えないように送風部30を制御する。なお、一次空気は、ハウジング11内において、粉砕物を乾燥しながら搬送することによって冷却されるので、ハウジング11の上部空間から出口19での温度は、例えば約60~90度程度となる。
ボイラ200は、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させる。このため、ボイラ200は、火炉210とバーナ部220とを備えている。
バーナ部220は、供給流路100bから供給される微粉燃料を含む一次空気と、押込気通風機(FDF:Feed Draft Fan)32から送出される空気(外気)を熱交換器34で加熱して供給される二次空気とを用いて微粉燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器,過熱器,節炭器などの熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、電気集塵機などで図示省略)で所定の処理を行うとともに、例えば空気予熱器などの熱交換器34で一次空気通風機31から送出される空気と押込気通風機32から送出される空気との熱交換が行われ、誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)33を介して煙突(図示省略)へと導かれて外気へと放出される。熱交換器34において燃焼ガスにより加熱された一次空気通風機31から送出される空気は、前述した熱ガス流路30aに供給される。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、節炭器(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、発電部である蒸気タービン(図示省略)へと送られて蒸気タービンを回転駆動し、蒸気タービンに接続した発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われ、発電プラント1を構成する。
制御部60は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。制御部60は、例えば、ミルモータ14aに駆動指示を伝達することによりミル10の運転に対する回転テーブル12の回転速度を制御してもよい。制御部60は、例えば回転式分級機16の分級機モータ18へ駆動指示を伝達して回転速度を制御することで、分級性能を調整することにより、ミル10内の差圧を所定の範囲に適正化して微粉燃料の供給を安定化させることができる。また、制御部60は、例えば給炭機20の給炭機モータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料の供給量(給炭量)を調整することができる。また、制御部60は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を制御することができる。具体的には、制御部60は、搬送ガスの流量と出口温度が、固体燃料種別毎に給炭量に対して設定された所定値となるように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dを制御する。また、制御部60は、押圧装置49の油圧荷重部54に付加する油圧を、例えば、固体燃料の供給量や回転式分級機16の回転数に応じて制御することで、ローラ13が回転テーブル12に押圧される力を適正化し、安定した固体燃料の粉砕を可能とする。
また、制御部60は、ミル10におけるローラ13の寿命や回転テーブル12上に設置されたテーブルライナ12aの余寿命の推定のための摩耗評価を行う。すなわち、制御部60は、余寿命の推定のための摩耗評価システムとしての機能を有している。ミル10において摩耗が発生する部位であるローラ13とテーブルライナ12aは、耐摩耗性の高い素材で作られているが、それでも長時間の使用に伴い摩耗が進行する。このため、定期的な点検を行い、補修や交換が必要である。ミル10はテーブルライナ12aへ投入された石炭やバイオマス燃料等の固体燃料をテーブルライナ12aとローラ13の間で噛み砕くことで微粉燃料へ粉砕する。ミル10は、ローラ13やテーブルライナ12aが固体燃料と接触することにより摩耗が発生して、摩耗量が増加すると粉砕性能が低下するため、適切な時期にメンテナンス・交換などを行う必要がある。
このため、制御部60は、ミル10におけるローラ13とテーブルライナ12aに対して摩耗評価を行う。本実施形態では、ローラ13とテーブルライナ12aをそれぞれ個別に評価する場合について説明するが、いずれか一方を評価することとしてもよい。また、摩耗評価とは、固体燃料の粉砕によって生じる摩耗に関する評価であり、摩耗量評価や摩耗速度評価、摩耗による寿命評価(余寿命評価)等を含むものである。本実施形態では、摩耗評価としては、摩耗による余寿命を評価する場合について説明する。なお、余寿命推定システムとしての機能は、制御部60とは別の制御装置に設けることとしてもよい。精度の高い余寿命の推定にあたり、本実施形態による摩耗評価を行う。
図3は、本実施形態に係る制御部60のハードウェア構成の一例を示した図である。
図3に示すように、制御部60は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、例えば、CPU110と、CPU110が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)120と、各プログラム実行時のワーク領域として機能するRAM(Random Access Memory)130と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)140と、ネットワーク等に接続するための通信部150とを備えている。これら各部は、バス180を介して接続されている。なお、大容量記憶装置としては、ソリッドステートドライブ(SSD)を用いることもできる。
また、制御部60は、キーボードやマウス等からなる入力部や、データを表示する液晶表示装置等からなる表示部などを備えていてもよい。
なお、CPU110が実行するプログラム等を記憶するための記憶媒体は、ROM120に限られない。例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の他の補助記憶装置であってもよい。
後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式でHDD140等に記録されており、このプログラムをCPU110がRAM130等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROM120やその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。また、HDD140はソリッドステートディスク(SSD)等で置き換えられてもよい。
図4は、制御部60が備える摩耗評価システムに関する機能を示した機能ブロック図である。図4に示されるように、制御部60は、取得部62と、特定部63と、評価部64とを備えている。
取得部62は、固体燃料粉砕装置100における運転状態に関する計測値を取得する。すなわち、取得部62は、運転状態に係る予め設定されたパラメータについての計測値を取得する。本実施形態では、回転テーブル12を回転駆動するミルモータ14aの入力電流(以下、「ミルモータ電流」という。)を、ミルモータ14aの電源供給部(図示省略)に設けた電流計(図示省略)によって計測し、取得部62において該ミルモータ電流の計測値を取得する場合について説明する。ミルモータ電流によることで、あらかじめ準備されたミルモータ14aの電流と出力動力の特性より、ミルモータ14aの出力動力、すなわち駆動部14への入力動力(以下、「ミルモータ動力」という。)を運転状態として得ることができる。なお、ミルモータ動力は、ミルモータへ供給される電流値からの換算ではなく、ミルモータ14aへの入力電力(動力)もしくは、ミルモータ14aの出力動力を直接計測してもよい。
本実施形態では、運転状態としてミルモータ動力(ミルモータ電流)を用いる場合を説明するが、ミル10における摩耗と相関関係を有するミル10の運転状態を表すパラメータであれば、ミルモータ動力に限定されず用いることができる。すなわち、摩耗評価を行う際の運転状態とは、ミル10における負荷状態を表すパラメータを用いることができる。ミル10に供給する固体燃料の性状や供給量によってミル10の負荷状態が変化するため、運転状態としてミル10の負荷状態を用いることができる。より具体的には、運転状態として用いるミル10の負荷状態は、“ミル10の動力指標”、“ミル10の粉砕負荷指標”、及び“ミル10のテーブル差圧”の少なくともいずれか1つを含むことができる。
ミル10の動力指標とは、ミル10において粉砕に要する動力の指標値であり、例えば上述のようなミルモータ動力となる。また、ミル10の負荷状態に対応した動力であれば、粉砕方法に応じてミルモータ動力に限定されず用いることができる。
ミル10の粉砕負荷指標とは、ミルモータ負荷率やミル容量負荷率である。ミルモータ負荷率とは、ミルモータ14aにおけるモータ定格動力に対する特定の運転条件におけるミルモータ動力の比(特定運転条件におけるミルモータ動力/モータ定格動力)であり、ミルモータ14aに対する負荷状態を示している。ミル容量負荷率は、ミル10の定格容量(ミル10の設計計画条件におけるミル容量)に対する、特定の運転状態におけるミル10の処理容量の比率(特定運転条件におけるミル容量/ミル定格容量)となる。具体的には、ミル容量負荷率は、ミル10の設計計画条件における基準の粉砕能力(ミル定格容量、ton/h)に対する、現在の粉砕能力(ton/h)の比と理解できる。
ミル10のテーブル差圧は、ミル10内へ流入するガスとミル10から排出されるガスとの差圧値であるが、他の情報と同様に比率とする場合にはテーブル差圧は、定格テーブル差圧(ミル10の設計計画条件におけるテーブル差圧)に対する、特定の運転条件におけるテーブル差圧の比(特定運転条件におけるテーブル差圧/定格テーブル差圧)としてもよい。
このように、取得部62で取得される運転状態としては、ミル10の負荷状態に関する物理量であれば上述の他に適宜に設定することが可能である。本実施形態では、運転状態をミルモータ動力とする場合について例示する。他の運転状態を用いた場合であっても同様に適用することが可能である。
なお、運転状態として用いるミル10の負荷状態の精度を向上するにあたり、運転状態において、固体燃料の供給量(給炭量)、及び固体燃料の水分情報の少なくともいずれか1つを含むことも可能である。
水分情報とは、ミル10へ供給されている固体燃料の水分量の推定値等である。水分情報については、水分量の推定値を給炭量、一次空気流量、ミル出口温度、及びミル入口温度等の情報から算出したマスヒートバランスに基づいて算出することができる。例えば、ミル容量負荷率を、給炭量や水分情報に基づいて補正を行うことによって、より正確なミル容量負荷率を算出することが可能となる。例えば、給炭量が一定の場合は固体燃料の水分量が大きい方がミル10の負荷状態は高く、一方、固体燃料の水分量が一定の場合は給炭量が大きい方がミル10の負荷状態は高いと判断する。このように、ミル10の負荷状態に対して給炭量や水分情報を反映することによって、より正確に負荷状態を推定することができ、後述するように摩耗評価をより正確に行うことが可能となる。
また、ミル10の負荷状態に対してミル10から排出される固体燃料の微粉度(粒径情報)の計測結果を反映することとしてもよい。例えば、給炭量と固体燃料の水分量が一定の場合は、微粉度が高い(粒径サイズが小さい)方がミル10の負荷状態は高いと判断する。
特定部63は、固体燃料の種別(石炭の炭種の相違を含む)に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、ミル10の運転状態と摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、計測値に対応する摩耗性評価情報を特定する。具体的には、特定部63は、例えば評価表などに分類して整理した対応情報に基づいて、ミル10の運転状態に対応する摩耗性評価情報を特定する。摩耗性評価情報とは、固体燃料の粉砕によるミル10の摩耗状態を評価するための情報であり、例えば各パラメータ因子に対する値などによる。
石炭等の固体燃料は、種別の違いに応じて摩耗成分(例えばシリカ)の含有量の違い等に起因して、ミル10の摩耗に対する影響が異なる。しかしながら、複数の固体燃料種(炭種など)に対応した発電プラント1では、固体燃料粉砕装置100に供給する炭種を切り替えて運転が行われる場合がある。すなわち、ミル10の摩耗をより正確に評価するためには、炭種の切り替えによる影響(すなわち使用する石炭など固体燃料種の性状による影響)を十分に考慮する必要がある。このため、特定部63では、各炭種に応じて複数のクラスが設定された対応情報を用いてもよい。なお、対応情報については、制御部60において記憶部に格納しておくこととしてもよいし、遠隔の装置に格納された対応情報のデータを評価実行時にダウンロード等して参照することとしてもよい。
図5は、対応情報の一例を示した図である。図5では、クラスが例えばA、B、Cの3段階に分かれている場合を例示しているが、クラス数については限定されない。使用が予定されている固体燃料の種類数よりもクラスの数の方が少ない方が好ましい。これは、発電プラント1の要求設計要件によっては、使用予定とされる固体燃料の種類の候補が数百種に及ぶ場合があるため、摩耗評価時において選定すべき炭種のクラスを誤って選定することを抑制し、摩耗性評価を誤判断することを回避することができる。例えば、クラスは2以上5以下程度に分けられることが好ましい。なお、各炭種に対応してクラスを設定することも可能である。また、クラスごとに摩耗性評価情報が設定されており、運転状態から、対応する摩耗性評価情報を特定することができれば、表形式で構成される場合に限定されない。
図5では、固体燃料のクラスとして、例えばA、B、Cが設定されている。クラスとは、発電プラント1において使用が予定されている複数の種類の固体燃料を、ミル10に対する摩耗性に関する類似度に従って設定された区分けである。摩耗性に関する類似度とは、ミル10の摩耗への影響度(摩耗性評価)が類似していることを示す指標である。図5では、Aがミル10の摩耗への影響度(摩耗性評価)が低いクラスであり、Bがミル10の摩耗への影響度(摩耗性評価)がAとCの中間となるクラスであり、Cがミル10の摩耗への影響度(摩耗性評価)が高いクラスとなる。換言すると、ミル10の摩耗の生じやすさに応じてクラス分けがされており、図5の例では、A、B、Cの順にミル10の摩耗の度合いが高いクラスとなる。
クラス分けについて、具体的には、各固体燃料のハードグローブ粉砕性指数に従って設定されてもよい。ハードグローブ粉砕性指数(HGI)とは、固体燃料の粉砕のし易さを示す指標である。ハードグローブ粉砕性指数が高いほど粉砕がし易く、一方、摩耗に対しては、ハードグローブ粉砕性指数が低いほどミル10の摩耗が発生し易いことを示している。このため、Aがハードグローブ粉砕性指数が高(石炭では例えば55より大きい)の場合のクラスとなり、Bがハードグローブ粉砕性指数が中(石炭では例えば45以上55以下)の場合のクラスとなり、Cがハードグローブ粉砕性指数が低(石炭では例えば45より小さい)の場合のクラスとなる。
クラス分けについては、ハードグローブ粉砕性指数に基づいて区分けする場合に限定されず、例えば、ミルモータ動力や、ミルモータ負荷率、ミル容量負荷率、テーブル差圧等のミル10の負荷状態を示すパラメータに基づいて区分けすることとしてもよい。
図5では、各クラスに対応してミルモータ負荷率、ミル容量負荷率、及びテーブル差圧についても設定されている。ミルモータ負荷率については、Aがミルモータ負荷率が低(例えば40%以上60%未満)の場合のクラスとなり、Bがミルモータ負荷率が中(例えば60%以上80%未満)の場合のクラスとなり、Cがミルモータ負荷率が高(例えば80%以上100%未満)の場合のクラスとなる。ミル容量負荷率については、Aがミル容量負荷率が低の場合のクラスとなり、Bがミル容量負荷率が中の場合のクラスとなり、Cがミル容量負荷率が高の場合のクラスとなる。テーブル差圧については、Aがテーブル差圧が低(石炭では例えば1.5kPa以上2.5kPa未満)の場合のクラスとなり、Bがテーブル差圧が中(石炭では例えば2.5kPa以上3.5kPa未満)の場合のクラスとなり、Cがテーブル差圧が高(石炭では例えば3.5kPa以上4.5kPa未満)の場合のクラスとなる。このように、対応情報は各クラスに対応して、運転状態(ミル10の負荷状態)が区分けされて設定されている。
例えば、ある特定の給炭量におけるミルモータ負荷率と、HGI(ハードグローブ粉砕性指数)とは図6のような対応関係となる。すなわち、HGIが高いほど、ミルモータ負荷率は低くなる。HGIが高いほど固体燃料は粉砕し易いため、ミル10における負荷状態は低くなる。ミルモータ負荷率とHGIとは図6のように対応しているため、それぞれ対応してクラス分けをすることができる。また、ミルモータ負荷率が低い場合はミル容量負荷率は低く、ミルモータ負荷率が高い場合はミル容量負荷率は高くなる。横軸をミル動力指標(ミルモータ動力値)、ミル容量負荷率、テーブル差圧としても同様のクラス分けが可能である。
例えば、ある特定の給炭量におけるミルモータ負荷率と、ミル10の摩耗性とは図7のような対応関係となる。すなわち、ミルモータ負荷率が高いほど、ミル10の摩耗性は高くなる。ミルモータ負荷率が高いほど、ミル10における負荷状態は高くなる。ミルモータ負荷率とミル10の摩耗性とは図7のように対応しているため、それぞれ対応してクラス分けをすることができる。また、ミルモータ負荷率が低い場合はミル容量負荷率が低く、ミルモータ負荷率が高い場合はミル容量負荷率が高くなる。横軸をミル動力指標(ミルモータ動力値)、ミル容量負荷率、テーブル差圧としても同様のクラス分けが可能である。
そして、対応情報では、図5のように、各クラスに対応して、摩耗性評価情報が設定されている。摩耗性評価情報とは、固体燃料の粉砕によるミル10の摩耗状態を評価するための情報であり、例えば各パラメータ因子に対する値が設定されている。具体的には、本実施形態では、後述の式(1)等によって摩耗評価を行うため、摩耗性評価情報としては、式(1)等において代入するパラメータ(摩耗性評価因子)の値となる。摩耗性評価因子とは、固体燃料に含まれる摩耗成分の種類や分量を示す因子である。対応情報では、各クラスに対応して、摩耗性評価因子が設定されている。具体的には、摩耗性評価因子としては、後述する式(1)、式(2)、及び式(3)において用いるパラメータ(ASH、Fe、SiO、Al、Ig)である。すなわち、Aのクラスに対応して、各パラメータ(ASH(A)、Fe(A)、SiO(A)、Al(A)、Ig(A))が設定され、Bのクラスに対応して各パラメータ(ASH(B)、Fe(B)、SiO(B)、Al(B)、Ig(B))が設定され、Cのクラスに対応して各パラメータ(ASH(C)、Fe(C)、SiO(C)、Al(C)、Ig(C))が設定されている。各クラスに対応する摩耗性評価因子については、各クラスの代表的な固体燃料性状に基づいて設定されることとしてもよい。代表的な固体燃料の摩耗性評価因子の値の設定方法は、例えば各クラス内での平均的な固体燃料摩耗性評価因子の値としてもよいし、各クラス内において最もミル10の摩耗が発生し易い固体燃料の摩耗性評価因子の値としてもよい。
このように、対応情報では、各クラスに対応して、運転状態と、摩耗性評価情報(摩耗性評価因子)とが対応付けられている。このため、特定部63では、対応情報を参照することにより、取得部62において取得した運転状態に関する計測値に対応するクラスを選択して、対応する摩耗性評価因子の値を特定することが可能となる。
具体的には、取得部62においてミルモータ電流が取得されると、ミルモータ動力が導出され、ミルモータ14aのモータ定格動力(ミルモータ定格動力)に対するミルモータ動力の比として、ミルモータ負荷率が算出される。そして算出されたミルモータ負荷率に対応するクラスが判定され、該クラスにおける摩耗性評価情報が特定される。このようにして、特定部63では、現在の運転状態(例えばミルモータ負荷率)に対応した摩耗性評価情報としての摩耗性評価因子を特定することができる。
対応情報によれば、事前に区分けされたクラスに対応した摩耗性評価情報を特定することができる。すなわち、取得した運転状態(ミル10の負荷状態)から自動的にクラス判別をして対応する摩耗性評価情報を取得することが可能となる。
図8は、複数の発電プラント(プラントP1からプラントP5)で使用され、合計すると100種類を超える石炭の炭種につき、ミルモータの負荷率と摩耗性の対応関係を例示したものである。対応情報において、固体燃料の種類数よりもクラスの数の方が少ないこととすることが好ましい。例えば、発電プラント1において使用する炭種が図8に示すように100種類を超えるものを予定していても、類似度によって100種類よりも少ない数のクラスへ区分けすることができる。例えば、使用を予定する炭種が100種類を超える場合にあっても3段階程度のクラス分けを行うことも可能となる。このため、使用を予定する固体燃料の全ての炭種に対して個々に炭種判別をして個々の摩耗性評価情報を用いて摩耗評価をする場合と比較して、より効率的に摩耗性評価情報の特定を行うことが可能となる。また、運転状態(ミル10の負荷状態)より適切なクラスに対応した摩耗性評価情報の特定を行うため、複数種類の炭種を混合して粉砕を行う場合等においても、対応する摩耗性評価情報を適切に特定することが可能となる。
特定部63において特定された摩耗評価情報(摩耗性評価因子)については、後述する評価部64において、余寿命の推定にあたっての摩耗評価に使用される。
評価部64は、特定された摩耗性評価情報に基づいて、ミル10における摩耗評価を行う。具体的には、評価部64は、特定された摩耗性評価因子を使用して、摩耗評価として余寿命推定を行う。
評価部64は、以下の式(1)を用いて、摩耗速度Vwを算出する。摩耗速度Vwとは、単位時間当たりに進行する摩耗量を示している。
Figure 0007463100000001
上記式(1)において、Vwはローラ13とテーブルライナ12aの合計摩耗速度、Kは係数であり、Pはミルモータ負荷率(ミルモータ動力/ミルモータ定格動力)であり、Iwは使用する固体燃料に含まれる摩耗成分に基づいて設定される値であり、Igは固体燃料の粉砕性(HGI:ハードグローブ粉砕性指数)に基づいて設定される値である。Iwについては、以下の式(2)により算出される。
Figure 0007463100000002
式(2)において、a、b、c、d、eは予め設定された定数であり、ASHは固体燃料中の灰分の割合であり、Feは灰分中のFeの割合であり、SiOは灰分中のSiOの割合であり、Alは灰分中のAlの割合である。
すなわち、特定された摩耗性評価因子においてASH、Fe、SiO、Alの値を用いて、式(2)によりIwが算出され、該Iwと、摩耗性評価因子におけるIg、所定の係数であるKおよび取得部で取得されるミルモータ負荷率Pを用いて式(1)より摩耗速度Vwが算出される。なお、図5においては摩耗性評価因子の1つであるIgは、摩耗性評価因子としてクラスごとに石炭のHGIが異なることに対応してIgも異なる値として設定することとしてもよい。
そして、評価部64では、ミル10を構成するローラ13とテーブルライナ12aとの摩耗比率に基づいて、ローラ13とテーブルライナ12aのそれぞれに対して評価を行う。図9は、ローラ13の摩耗量とテーブルライナ12aの摩耗量について、過去の計測実績値や過去の経験から事前に把握してある摩耗量との関係を示した図であり、実線はローラ13の摩耗量を、破線はテーブルライナ12aの摩耗量を示している。図9のように、ローラ13の摩耗量は、テーブルライナ12aの摩耗量に対して、ある比率(1以上)倍となる。該比率は、例えば、過去実績値から1.2倍以上2.5倍以下の範囲にあり、途中に実施される開放メンテナンスの機会に摩耗量を計測しておくことで、適切な比率の値を選定することが出来る。このように、ローラ13の摩耗量とテーブルライナ12aの摩耗量との間には相関関係(摩耗比率)がある。このため、例えば、式(1)で算出した摩耗速度を、図9の関係に基づいて(比率で分配することによって)、ローラ13とテーブルライナ12aの摩耗速度をそれぞれ算出することができる。
このように、式(1)より得た、ローラ13とテーブルライナ12aの摩耗速度Vwと、ローラ13の摩耗量とテーブルライナ12aの摩耗量との間の相関関係(摩耗比率)を用いて、ローラ13の摩耗速度Vwrが算出されると、以下の式(3)によりローラ13の余寿命θRCが算出される。
Figure 0007463100000003
式(3)において、δRrは、ローラ13の許容最大摩耗量であり、ミル10の設計により決定される。すなわち、式(3)において、ローラ13の摩耗速度Vwrと、設計値である許容最大摩耗量δRrとを用いて、ローラ13の余寿命θRCrが推定される。
同様にテーブルライナ12aの摩耗速度Vwtが算出されると、以下の式(4)によりテーブルライナ12aの余寿命θRCtが算出される。
Figure 0007463100000004
式(4)において、δRtは、テーブルライナ12aの許容最大摩耗量であり、ミル10の設計により決定される。すなわち、式(4)において、テーブルライナ12aの摩耗速度Vwtと、設計値である許容最大摩耗量δRtとを用いて、テーブルライナ12aの余寿命θRCtが推定される。
これにより、ローラ13の余寿命θRCrとテーブルライナ12aの余寿命θRCtの評価を別々に高い精度で行うことができ、各々に適したメンテナンス計画を提案可能となる。
上記例では摩耗性評価情報に基づいてミル10の余寿命を評価する場合を説明したが、摩耗性評価情報に基づいて摩耗速度を推定し、摩耗速度に基づいてミル10の摩耗量を評価することとしてもよい。
次に、上述の制御部60による摩耗評価処理の一例について図10を参照して説明する。図10は、本実施形態に係る摩耗評価処理の手順の一例を示すフローチャートである。図10に示すフローは、例えば、運転員等によって摩耗評価の開始指示がされた場合に実行される。なお、摩耗評価処理は、運転員等による開始指示がなくとも、定期的に実行されることとしてもよい。
まず、運転状態に関する計測値を取得する(S101)。例えば、S101では、ミルモータ電流が取得される。
そして、対応情報に基づいて、運転状態に対応する摩耗性評価情報を特定する(S102)。例えば、S102では、取得したミルモータ電流からミルモータ負荷率を算出し、対応情報において、算出したミルモータ負荷率に対応するクラスの摩耗性評価情報として、摩耗性評価因子の値が特定される。
そして、摩耗性評価情報としての摩耗性評価因子の値に基づいて、ミル10における摩耗評価を行う(S103)。例えば、S103では、摩耗性評価因子により式(1)~式(4)や図9の相関関係(摩耗比率)に基づいて、ローラ13及びテーブルライナ12aの摩耗評価がそれぞれ行われる。摩耗評価については、ローラ13及びテーブルライナ12aの余寿命推定が行われる。また、摩耗速度や摩耗量を評価することとしてもよい。
次に、上述の摩耗評価処理による効果について図11を参照して説明する。図11は、縦軸を摩耗量及びミルモータ動力として、横軸を時間としている。そして、図11には、本実施形態における摩耗評価処理により推定したミル10の摩耗量の推移をL1として実線で示している。図11では、発電プラント1の運転で炭種の切り替えを考慮しないで余寿命を推定した場合を参考例とし、参考例の場合において推定されたミル10の摩耗量の推移をLeとして一点鎖線で示している。
図11に示すように、時間T1、T2、T3において発電プラント1の運転で炭種の切り替えが行われており、炭種の切り替えに伴ってミルモータ動力も変動する。すなわち、ミルモータ動力が低い場合にはクラスがAと推定され、ミルモータ動力が中の場合にはクラスがBと推定され、ミルモータ電力が高い場合にはクラスがCと推定される。すなわち、炭種の切り替えに伴ってクラスがA、B、C、Aの順に切り替わっている。参考例のミル10の摩耗量の推移Leでは、炭種の切り替えを認識することができないため、例えば一定の炭種を想定して、時間に比例してミル10の摩耗量の推移Leが単調に増加するように推定がされる。一方で、本実施形態における摩耗評価処理により推定したミル10の摩耗量の推移L1では、炭種の切り替わりに伴ってクラス判別を行う。このため、それぞれのクラスに対応した摩耗性評価情報により摩耗評価を行うことができる。すなわち、図11に示すように、炭種の切り替えに対応するようにミル10の摩耗量の増加の推移L1を推定することが可能となる。より正確にミル10の摩耗量を評価できるため、余寿命推定も精度を高く行うことができる。なお、図11において、例えば給炭量によってもミルモータ動力が変動するが、単純化するために給炭量を一定とした場合の例を示している。例えば、ミルモータ動力を給炭量で除して単位給炭量あたりのミルモータ動力で評価を行えば、給炭量の変動による影響を考慮した摩耗評価が可能となる。
このように、摩耗評価処理では、ミル10の運転状態の変化や実際に使用する固体燃料の途中変更などを反映してより正確に摩耗評価を行うことが可能となる。すなわち、摩耗評価の信頼性が低い場合を想定して余裕をもって交換等を行う場合にはメンテナンスコスト等が増加する場合もあるが、信頼性の高い摩耗評価が可能となるため、余寿命推定も精度を高く行うことができる。これにより、余裕をもった交換等のメンテナンス実施時期をより適切な時期に効率的にメンテナンスを行うことができ、メンテナンスコストの低減や部品の交換やメンテナンス工事に伴う廃棄物発生の抑制等を図ることができる。運転状態に関する計測値によって摩耗評価を行うため、運転を停止してミル10の摩耗量を直接計測する必要がなく、運転中であってもリアルタイムに摩耗評価を行うことが可能となる。このため、ミル10の稼働率の低下を抑制し、固体燃料粉砕装置100の稼働率の低下を抑制することができる。そして、運転状態に関する計測値によってクラス判別が行われるため、運転員等によって個々の固体燃料の種別に対して摩耗評価が行われる場合と比較して、摩耗性評価情報の選定におけるヒューマンエラーの発生を抑制することができ正確に摩耗評価を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムによれば、固体燃料の種別に応じてクラスが設定されており、それぞれのクラスにおいて、固体燃料粉砕装置100の運転状態と、ミル10の摩耗性評価情報とが関連付けられているため、取得した運転状態に関する計測値から、運転状態に対応する摩耗性評価情報を特定することができる。すなわち、運転状態に対応して、固体燃料の種別に応じた摩耗性評価情報を特定することができ、摩耗性評価情報に基づくことで、固体燃料の粉砕によって生じるミル10の摩耗評価を行うことができる。摩耗性評価情報とは、固体燃料の粉砕によるミル10の摩耗状態を評価するための情報である。
運転状態に関する計測値によって摩耗評価を行うため、固体燃料粉砕装置100を停止することなく評価を行うことが可能となる。すなわち、安定的に運転を継続することが可能となり、固体燃料粉砕装置100の稼働率の向上を図ることもできる。また、運転状態に関する計測値により摩耗性評価情報が特定されるため、個々の固体燃料の種別に対して摩耗性評価情報の選定に係る労力の低減や選定に係わるヒューマンエラーを抑制することができ、正確に摩耗評価を行うことが可能となる。
クラスに対応して摩耗評価を行うことができるため、発電プラント1で炭種を切り替えて運転を行うような場合であっても、各炭種(性状)に対応して摩耗評価を行うことができる。すなわち、使用予定の多数の固体燃料に対して個々に同一ベースに摩耗性評価因子を設定してミルモータ動力に関連付けたミル10の摩耗量の算出を実施する場合には多大な労力が発生するが、固体燃料を類似のクラス毎に分けて、ミル10の運転状態と摩耗性評価情報を関連付けることで、効率よく余寿命の推定精度を向上することができる。より正確に評価を行うことが可能となるため、メンテナンス時期や頻度等をより適切に設定することができる。すなわち、ミル10をより長く使用することが可能となる。
固体燃料の種類数よりも前記クラスの数の方が少ないこととすることで、効率的に摩耗評価を行うことが可能となる。例えば、固体燃料の全ての種類に対応して摩耗性評価情報の対応付けを行う場合と比較して、処理の煩雑性を抑制することができる。
ローラ13とテーブルライナ12aの余寿命を個別に推定して管理することで、それぞれのメンテナンス時期をより正確に予測することが可能となるため、余寿命の予想精度を考慮して余寿命の余裕時間を少なくすることができる。このため、各部の交換サイクルが延長されて、ミル稼働率を向上してメンテナンスコストを低減することができるとともに、交換時に発生する廃棄物を削減できる。
〔第2実施形態〕
次に、本開示の第2実施形態に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムについて説明する。
本実施形態では、将来の余寿命の変化推移を推定する。以下、本実施形態に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムについて、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
本実施形態における制御部60では、図12に示すように、予測部65をさらに備える。
予測部65は、ミル10の運転状態(運転状態データ)と、運転状態に対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベースに基づいて、評価部64において推定した余寿命の推移より将来の余寿命の推移を予測する。余寿命推定特性とは、運転状態によって推移する余寿命の特性を示した情報であり、具体的には図13のA、B、Cに示すような運転時間と余寿命との相関関係を示した曲線特性(直線でもよい)である。すなわち、データベースには、ミル10の過去または現在までの運転情報が格納されている。データベースには、寿命推定対象のミル10の過去または現在までの運転データを格納することとしてもよいし、構成が類似する他のミル10の過去運転データを格納することとしてもよい。また、実運転データだけでなく、仮想的にシミュレーションしたデータをデータベースに格納することとしてもよい。データベースは制御部60に設けられてもよい(記憶部)し、別装置に設けられることとしてもよい。運転状態は、固体燃料の種類(炭種情報や燃料種類情報など)、固体燃料の供給量(給炭量)、ローラ13に掛かる荷重に関する情報(油圧荷重等の粉砕のために付加する荷重)、ミル10に設けられた分級機(回転式分級機16)の回転数(分級機回転数)、ミル10内へ流入するガス(搬送用ガス)とミル10から排出されるガス(微粉燃料と搬送用ガスの混合ガス)との差圧(テーブル差圧)、ミル10のミルモータ動力、及び運転時間の少なくともいずれか1つを含む。差圧は、ミル10内の差圧(テーブル差圧)であり、ミル10の負荷状態を示す指標となる。例えば、テーブル差圧は、回転テーブル12の上側雰囲気と下側雰囲気との間で発生する。なお、運転状態としては、ローラ13やテーブルライナ12aの寿命に影響を与えるパラメータであれば上記に限定されず含むことができる。また、類似する運転状態同士で運転時間に対する余寿命の変化が所定の範囲内で一致していることで判断する。所定の範囲内で一致とは、例えば、明らかに突飛と判断される運転情報(推定する余寿命)を除いて±10%以内での一致があり、さらに好ましくは±5%以内での一致である。所定の範囲内で一致があれば、類似した運転状態のデータの中でも優先順位を上げて類似していると判断してもよい。
具体的には、予測部65は、データベースを参照して、余寿命推定対象となっているミル10の運転状態に類似した運転状態のデータを選定し、類似した運転状態のデータに対応する余寿命推移特性を選定及び取得する。類似した運転状態のデータとは、余寿命推定対象となっているミル10の運転状態に対して、余寿命推定に対する余寿命影響度が類似すると推定される運転状態のデータである。例えば、運転状態として固体燃料の種類を用いて選定する場合には、余寿命推定対象となっているミル10の固体燃料に対して、余寿命影響度の観点から運転時間に対する余寿命の変化への影響が似ていると想定される固体燃料を含む運転状態が、類似する運転状態となる。なお、運転状態の各パラメータにおいて、類似判断の優先順位を設定し、優先順位の高いパラメータ(例えば、固体燃料の種類やHGIなど)について類似判断へのウエイトを大きくして判断を行うこととしてもよい。
図13は、余寿命推定対象となっているミル10に対して、類似した運転状態の余寿命推移特性を複数選定した例である。図13では、余寿命推移特性として、選定された例として特性Aを実線で示し、特性Bを破線で示し、及び特性Cを一点鎖線で示している。また、後述の余寿命を推定する推移特性Eは、余寿命を評価した結果の推移を太実線で示している。そして、図13では、余寿命推定対象となっているミル10に対して実施した運転時間が経過した際の余寿命の推定結果であるE1(1回目の推定結果)、E2(2回目の推定結果)、En(n回目の推定結果)を示している。
予測部65は、選定した余寿命推移特性(A、B、C)の中から、余寿命推定対象となっているミル10に対して実施した余寿命の推定結果のE1からEnまでの推定結果を基にした推移特性Eに類似する推移特性をもつ余寿命推移特性(A、B、C)を特定する。図13の例では、推定結果であるE1からEnまでの余寿命の推移特性Eが、特性Bに類似しているため、特性Bが特定される。このため、余寿命推定対象となっているミル10は、将来的に特性Bのように運転時間に対する余寿命特性が推移し、寿命到達時期Tbに達すると推定される。このように過去または現在までのデータベースに対して推移特性Eを参照することで、将来の余寿命推移をミル10の運転状態も加味して予測することができるため、より精度よく余寿命を推定することが可能となる。余寿命推定対象となっているミル10に対して実施した余寿命の推定結果の推移特性Eについては、竣工時から現在までの推移特性としてもよいし、現在から過去所定期間における推移特性としてもよいし、運転状態が大きく変化した(例えば固体燃料の種類が変化した)期間を選定して推移特性としてもよい。
なお、図13の例のように、余寿命推定対象となっているミル10に対して実施した余寿命の推定結果の推移特性と、選定した余寿命推移特性とで完全に対応する場合でなくても、選定した余寿命推移特性の中から類似する推移特性が選定されればよい。また、選定した余寿命推移特性の中に余寿命推定対象となっているミル10に対して実施した余寿命の推定結果の推移特性と類似する推移特性が過去または現在までのデータベースにない場合には、選定した余寿命推移特性に基づいて予測をすることとしてもよい。例えば、図13において、余寿命推定対象となっているミル10に対する余寿命の推定結果の推移特性が特性Aと特性Bの間に特性A側との差と特性B側との差の比で位置している場合には、特性Aと特性Bとに基づいて、余寿命推定対象となっているミル10の将来の余寿命推移を予測することとしてもよい。この場合には、例えば、特性Aと特性Bの中間線を特性A側との差と特性B側との差の案分比が継続されると仮定し生成して余寿命推移予測を行うことでもよい。
なお、予測部65による処理(データベースにおける類似した運転状態の選定や、選定した余寿命推移特性における余寿命推定対象となっているミル10に対してした余寿命の推定結果の推移特性に類似する推移特性をもつ余寿命推移特性の選定や、選定した余寿命推移特性に基づく将来の余寿命推移の予測)については、予め設定したアルゴリズムで処理してもよいし、AIを用いて適切に処理することとしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムによれば、運転状態と余寿命推移特性とが対応づけられたデータベースに基づくことで、評価部64において推定した余寿命の推移結果の推移特性に類似する推移特性をもつ余寿命推移特性を選定することにより、将来の余寿命の推移を予測することができる。将来の余寿命の推移をより正確に予測することができ、より適切なタイミングでメンテナンス(補修や交換等)を実施することができる。すなわち、より長くローラ13やテーブルライナ12aを使用することができるため、ミル10のメンテナンス頻度を低減させることができる。このため、メンテナンスコストを低減することができる。また、ミル10および発電プラント1の稼働率を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
次に、本開示の第3実施形態に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムについて説明する。
本実施形態では、推定された余寿命に基づいてメンテナンス計画を作成する。以下、本実施形態に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムについて、第1実施形態及び第2実施形態と異なる点について主に説明する。
本実施形態における制御部60では、図14に示すように、計画部66をさらに備える。
計画部66は、推定された余寿命推移特性に基づいて、メンテナンス計画を行う。具体的には、評価部64において推定した余寿命や、予測部65において推定した余寿命から、将来のどの時期に寿命を完全に消費するかを判断して、計画部66でメンテナンス計画を行う。なお、上述のようにより正確に余寿命を推定することができるため、従来のような余裕をもった交換等のメンテナンス実施時期よりも、寿命を完全に消費する以前のより適切な時期に適正な余裕をもって効率的なメンテナンス計画を立てることが可能となる。
計画部66では、例えば、推定される寿命到達時期に対して、所定期間前にメンテナンス計画を行う。所定期間とは、例えばメンテナンスを行うローラ13やテーブルライナ12aの手配から交換に要する時間までを所定期間とする等のメンテナンスを安全で効率的な工程で行うために必要な期間に基づいて所定期間を設定される。メンテナンス計画では、例えば、メンテナンス内容、メンテナンス時期に加えて、メンテナンス時期を調整するための運転方案、及び複数台のミル10における負荷分担調整の少なくとも1つを含んで計画を行う。
メンテナンス時期とは、推定された余寿命推移特性に基づいて設定されるローラ13やテーブルライナ12aの交換や補修をすべき適切な時期(推奨時期)である。メンテナンス時期は、例えば推定される寿命到達時期に対して過剰とならない所定の適正な余裕度を加味して設定される。
メンテナンス時期を調整するための運転方案とは、ミル10に対する運転方案であり、メンテナンス時期までの時間を調整するためのものである。例えば、ユーザのもとでメンテナンス時期がすでに設定されており、推定される寿命到達時期よりも後の時期に設定されている場合には、寿命を延長するための運転方案が計画される。具体的には、固体燃料の種類の変更や、固体燃料に粉砕する微粉度の緩和等である。運転状態を適切に変更することで、より安全で効率的な工程にてミル10の交換すべき部位の寿命を延ばし、適切な時期にメンテナンスを行うことが可能となる。なお、予め設定されたメンテナンス時期が推定される寿命到達時期よりも前の時期に設定されている場合には、余寿命の余裕が大きくならないようにミル10の負荷(粉砕処理をする固体燃料量、ミル容量負荷率)を上げる運転方案を計画することで、余寿命を有効に活用することとしてもよい。
複数台のミル10における負荷分担調整とは、発電プラント1に複数台設けられたミル10間で負荷分担を適切に調整することである。例えば、複数台におけるミル10のメンテナンス時期を合わせる、または段階的に時期を設定する(例えば、メンテナンス間隔を複数のミル10で等間隔とする)等のために各ミル10の負荷分担の調整を計画する。例えば固体燃料粉砕装置100として供給可能な微粉燃料の必用量の計画に対して、複数台のミル10のうち1台のミル10に対して予想された寿命到達時期が他のミル10と比較して早い場合には、該ミル10の負荷(ミル容量負荷率)を低減して寿命到達時期を遅延させ、他のミル10の負荷(ミル容量負荷率)を上昇して負担させることによって寿命到達時期を加速させるようにして、複数台のミル10の寿命到達時期を合わせるように調整して、複数台のミル10を同時期に停止するメンテナンスを計画的に実施することができる。
図15は、メンテナンス計画に係るシステムの例である。図15のように、ユーザ側において、ミル10の余寿命推定情報が情報集約システム101に集約されており、装置メーカ側のサーバ102において、集約システムに集約された情報を取得し、計画システム103でメンテナンス計画を行い、ユーザへ提案を行う。またメンテナンス計画は複数のパターンについての複数のメンテナンス計画を行って、ユーザへ提案を行ってもよい。メンテナンス計画は、複数台のミル10に対して、停止してメンテナンスを実施するミル10の台数と時期、並びにメンテナンスまでのミル10の運転方案計画を組み合わせたメンテナンス計画である。ユーザは複数のメンテナンス計画から発電プラント1の運転計画に対して固体燃料粉砕装置100の最も適するメンテナンス実施時期を比較しながら選定することが出来る。なお、図15では計画部66が計画システム103として装置メーカ側に設けられる場合を例示しているが、ユーザにおける固体燃料粉砕装置側に設けられることとしてもよい。また、情報集約システム101が装置メーカ側に設けられることとしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムによれば、推定された余寿命によりメンテナンス計画を行うことで、メンテナンスを設定する時期を複数の計画の選択案があるので余裕をもって計画を立てることができる。このため、ミル10及び発電プラント1の稼働率を向上させることができる。
本開示は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施が可能である。なお、各実施形態を組み合わせることも可能である。すなわち、上記の第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態については、それぞれ組み合わせることも可能である。
以上説明した各実施形態に記載の摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラムは例えば以下のように把握される。
本開示に係る摩耗評価システムは、粉砕部(10)において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置(100)の摩耗評価システムであって、前記固体燃料粉砕装置(100)における運転状態に関する計測値を取得する取得部(62)と、固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部(10)の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する特定部(63)と、特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部(10)における摩耗評価を行う評価部(64)と、を備える。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、固体燃料の種別に応じてクラスが設定されており、それぞれのクラスにおいて、固体燃料粉砕装置(100)の運転状態と、粉砕部(10)の摩耗性評価情報とが事前に関連付けられているため、取得した運転状態に関する計測値から、運転状態に対応する摩耗性評価情報を容易に特定することができる。すなわち、運転状態に対応して、固体燃料の種別に応じた摩耗性評価情報を特定することができ、摩耗性評価情報に基づくことで、固体燃料の粉砕によって生じる粉砕部(10)の摩耗評価を行うことができる。摩耗性評価情報とは、例えば、固体燃料の粉砕による粉砕部(10)の摩耗状態を評価するための摩耗性評価因子の値に対する情報である。
運転状態に関する計測値によって摩耗評価を行うため、固体燃料粉砕装置(100)を停止することなく評価を行うことが可能となる。すなわち、安定的に固体燃料粉砕装置(100)の運転を継続することが可能となり、稼働率の向上を図ることもできる。また、運転状態に関する計測値により摩耗性評価情報が特定されるため、摩耗性評価情報の選定に係る労力の低減や摩耗性評価情報の選定におけるヒューマンエラーを抑制して正確に摩耗評価を行うことが可能となる。
クラスに対応して摩耗評価を行うことができるため、固体燃料種を切り替えて運転を行うような場合であっても、各固体燃料種(性状)に対応して摩耗評価を行うことができる。すなわち、摩耗評価として粉砕部の摩耗量や余寿命推定を行う場合には、評価精度をより向上させることができる。より正確に評価を行うことが可能となるため、メンテナンス時期や頻度等をより適切に設定することができる。すなわち、粉砕部(10)をより長く使用することが可能となる。信頼性の高い摩耗評価が可能となることで、摩耗評価として粉砕部の摩耗量や余寿命推定も精度を高く行うことができる。これにより余裕をもった交換等のメンテナンス実施時期をより適切な時期に効率的にメンテナンスを行うことができ、メンテナンスコストの低減や部品の交換やメンテナンス工事に伴う廃棄物発生の抑制等を図ることができる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記運転状態とは、前記固体燃料粉砕装置(100)における負荷状態であることとしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、運転状態として固体燃料粉砕装置(100)における負荷状態を使用することによって、より効果的に摩耗性評価情報と対応付けをすることが可能となる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記運転状態は、前記粉砕部(10)の動力指標、前記粉砕部(10)の負荷指標、及び前記粉砕部(10)内へ流入するガスと前記粉砕部(10)から排出されるガスとの差圧の少なくともいずれか1つを含むこととしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、運転状態の負荷状態として、粉砕部(10)の動力指標、粉砕部(10)の負荷指標、及び粉砕部(10)内へ流入するガスと粉砕部(10)から排出されるガスとの差圧の少なくともいずれか1つを使用することによって、固体燃料粉砕装置(100)を停止開放して実際の摩耗量を計測することなく、運転しながら運転状態の変化や実際に使用する固体燃料の途中変更などを反映して、より効果的に摩耗性評価情報と対応付けをして、より正確に摩耗評価を行うことが可能となる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記運転状態は、固体燃料の給炭量、及び固体燃料の水分情報の少なくともいずれか1つを含むこととしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、固体燃料の給炭量や固体燃料の水分情報を使用することによって、運転状態をより正確に推定して、より正確に適切な摩耗性評価情報の特定を行い、より正確に摩耗評価を行うことが可能となる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記対応情報において、固体燃料の種類数よりも前記クラスの数の方が少ないこととしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、固体燃料の種類数よりも前記クラスの数の方が少ないため、効率的に摩耗評価を行うことが可能となる。例えば、使用を予定する固体燃料の全ての種類に対応して個々に炭種判別をして個々の摩耗性評価情報を用いて摩耗性評価情報の対応付けを行う場合と比較して、処理の煩雑性を抑制することができる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記対応情報において、各前記クラスは、各固体燃料の前記粉砕部(10)に対する摩耗性に関する類似度に従って設定されていることとしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、各固体燃料の粉砕部(10)に対する摩耗性に関する類似度に従って対応情報のクラスを設定することによって、摩耗性評価情報との対応付けをより適切に行い、より正確に摩耗評価を行うことができる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記対応情報において、各前記クラスは、各固体燃料のハードグローブ粉砕性指数に従って設定されていることとしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、固体燃料のハードグローブ粉砕性指数(HGI)に従って対応情報のクラスを設定することによって、摩耗性評価情報との対応付けをより適切に行い、より正確に摩耗評価を行うことができる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記評価部(64)は、前記粉砕部(10)を構成するローラ(13)とテーブル(12a)との摩耗量の比である摩耗比率に基づいて、前記ローラ(13)と前記テーブル(12a)のそれぞれに対して摩耗評価を行うこととしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、粉砕部(10)を構成するローラ(13)とテーブル(12a)とについて、過去の開放メンテナンスの際に計測した摩耗量などにより事前に把握した摩耗量の比である摩耗比率に基づくことによって、ローラ(13)とテーブル(12a)のそれぞれに対して個別に評価を行うことが可能となる。すなわち、より詳細な摩耗評価を行うことが可能となる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記評価部(64)は、前記摩耗性評価情報に基づいて摩耗速度を推定し、前記摩耗速度に基づいて前記粉砕部(10)の摩耗量を評価することとしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、摩耗性評価情報に基づいて摩耗速度することによって、固体燃料の性状に対応した粉砕部の摩耗量をより正確に評価することが可能となる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記評価部(64)は、前記摩耗性評価情報に基づいて前記粉砕部(10)の余寿命を評価することとしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、摩耗性評価情報に基づくことで、固体燃料の性状に対応した余寿命をより正確に評価することが可能となる。信頼性の高い摩耗評価が可能となるため、余寿命の推定も精度を高く行うことができる。これにより余裕をもった交換等のメンテナンス実施時期をより適切な時期に効率的にメンテナンスを行うことができる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記固体燃料粉砕装置(100)の運転状態データと、前記運転状態データに対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベースに基づいて、前記余寿命を評価した結果の推移より将来の余寿命の推移を予測する予測部(65)を備えることとしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、運転状態データと余寿命推移特性とが対応づけられたデータベースに基づくことで、余寿命の評価した結果の推移より将来の余寿命の推移を予測することができる。将来の余寿命の推移をより正確に予測することができ、より適切なタイミングでメンテナンス(交換等)を実施することができる。すなわち、より長く粉砕部(10)を使用することがでるため、メンテナンス頻度を低減させることができる。このため、メンテナンスコストを低減することができる。また、稼働率を向上させることができる。
本開示に係る摩耗評価システムは、前記運転状態データは、固体燃料の種類、固体燃料の供給量、粉砕のために付加する荷重、前記粉砕部(10)に設けられた分級機の回転数、前記粉砕部(10)内へ流入するガスと前記粉砕部(10)から排出されるガスとの差圧、前記粉砕部(10)の動力、及び運転時間の少なくともいずれか1つを含むこととしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、固体燃料の種類、固体燃料の供給量、粉砕のために付加する荷重、粉砕部(10)に設けられた分級機の回転数、粉砕部(10)内へ流入するガスと粉砕部(10)から排出されるガスとの差圧、粉砕部(10)の動力、及び運転時間は、余寿命に影響を与える因子である。このため、運転状態データとして、固体燃料の種類、固体燃料の供給量、粉砕のために付加する荷重、粉砕部(10)に設けられた分級機の回転数、粉砕部(10)内へ流入するガスと粉砕部(10)から排出されるガスとの差圧、粉砕部(10)の動力、及び運転時間の少なくともいずれか1つを用いることで、効果的に将来の余寿命の推移を予測することができる。
本開示に係る摩耗評価システムは、推定された前記粉砕部(10)の余寿命に基づいて、メンテナンス計画を行う計画部(66)を備えることとしてもよい。
本開示に係る摩耗評価システムによれば、推定された余寿命によりメンテナンス計画を作成することで、メンテナンス時期に余裕をもって計画を立てることができる。またメンテナンス計画を複数提案することもできる。このため、適切なメンテナンス計画を選定して稼働率を向上させることができる。メンテナンス計画では、例えば、メンテナンス時期や、メンテナンス時期を調整するための運転方案(例えば炭種変更等)、複数台の粉砕部(10)における負荷分担調整などを行うことができる。
本開示に係る固体燃料粉砕装置(100)は、テーブル(12a)と、前記テーブル(12a)との間で固体燃料を粉砕するローラ(13)と、上記の摩耗評価システムと、を備える。
本開示に係る摩耗評価方法は、粉砕部(10)において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置(100)の摩耗評価方法であって、前記固体燃料粉砕装置(100)における運転状態に関する計測値を取得する工程と、固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部(10)の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する工程と、特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部(10)における摩耗評価を行う工程と、を有する。
本開示に係る摩耗評価プログラムは、粉砕部(10)において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置(100)の摩耗評価プログラムであって、前記固体燃料粉砕装置(100)における運転状態に関する計測値を取得する処理と、固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部(10)の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する処理と、特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部(10)における摩耗評価を行う処理と、をコンピュータに実行させる。
1 :発電プラント
10 :ミル(粉砕部)
11 :ハウジング
12 :回転テーブル
12a :テーブルライナ
13 :ローラ
14 :駆動部
14a :ミルモータ
16 :回転式分級機
16a :ブレード
17 :燃料供給部
18 :分級機モータ
19 :出口
20 :給炭機
21 :バンカ
22 :搬送部
23 :給炭機モータ
24 :ダウンスパウト部
30 :送風部
30a :熱ガス流路
30b :冷ガス流路
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
31 :一次空気通風機
32 :押込気通風機
34 :熱交換器
40 :状態検出部
41 :底面部
42 :天井部
45 :ジャーナルヘッド
47 :支持アーム
48 :支持軸
49 :押圧装置
51 :ハブ
52 :支持軸
53 :中間ピストン
54 :油圧荷重部
55 :ローラ支持部
56 :本体
57 :突起部
58 :ストッパ
60 :制御部(摩耗評価システム)
62 :取得部
63 :特定部
64 :評価部
65 :予測部
66 :計画部
100 :固体燃料粉砕装置
100a :一次空気流路
100b :供給流路
101 :情報集約システム
102 :サーバ
103 :計画システム
110 :CPU
120 :ROM
130 :RAM
140 :HDD
150 :通信部
180 :バス
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ部

Claims (15)

  1. 粉砕部において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の摩耗評価システムであって、
    前記固体燃料粉砕装置における運転状態に関する計測値を取得する取得部と、
    固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する特定部と、
    特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部における摩耗評価を行う評価部と、
    を備え、
    前記クラスは、各前記固体燃料の前記粉砕部に対する摩耗性に関する類似度に従って設定された区分けであり、
    前記摩耗性評価情報は、前記固体燃料に含まれる摩耗成分の種類や分量を示す因子である摩耗性評価因子である、
    摩耗評価システム。
  2. 前記運転状態とは、前記固体燃料粉砕装置における負荷状態である請求項1に記載の摩耗評価システム。
  3. 前記運転状態は、前記粉砕部の動力指標、前記粉砕部の負荷指標、及び前記粉砕部内へ流入するガスと前記粉砕部から排出されるガスとの差圧の少なくともいずれか1つを含む請求項1または2に記載の摩耗評価システム。
  4. 前記運転状態は、固体燃料の給炭量、及び固体燃料の水分情報の少なくともいずれか1つを含む請求項3に記載の摩耗評価システム。
  5. 前記対応情報において、固体燃料の種類数よりも前記クラスの数の方が少ない請求項1から4のいずれか1項に記載の摩耗評価システム。
  6. 前記対応情報において、各前記クラスは、各固体燃料のハードグローブ粉砕性指数、または、ミルモータ動力、ミルモータ負荷率、ミル容量負荷率及びテーブル差圧のいずれか一つである前記粉砕部の負荷状態を示すパラメータに従って設定されている請求項1から5のいずれか1項に記載の摩耗評価システム。
  7. 前記評価部は、前記粉砕部を構成するローラとテーブルとの摩耗量の比である摩耗比率に基づいて、前記ローラと前記テーブルのそれぞれに対して摩耗評価を行う請求項1からのいずれか1項に記載の摩耗評価システム。
  8. 前記評価部は、前記摩耗性評価情報に基づいて摩耗速度を推定し、前記摩耗速度に基づいて前記粉砕部の摩耗量を評価する請求項1からのいずれか1項に記載の摩耗評価システム。
  9. 前記評価部は、前記摩耗性評価情報に基づいて前記粉砕部の余寿命を評価する請求項1からのいずれか1項に記載の摩耗評価システム。
  10. 前記固体燃料粉砕装置の運転状態データと、前記運転状態データに対応した余寿命推移特性とが予め蓄積されたデータベースに基づいて、前記余寿命を評価した結果の推移より将来の余寿命の推移を予測する予測部を備える請求項に記載の摩耗評価システム。
  11. 前記運転状態データは、固体燃料の種類、固体燃料の供給量、粉砕のために付加する荷重、前記粉砕部に設けられた分級機の回転数、前記粉砕部内へ流入するガスと前記粉砕部から排出されるガスとの差圧、前記粉砕部の動力、及び運転時間の少なくともいずれか1つを含む請求項10に記載の摩耗評価システム。
  12. 推定された前記粉砕部の余寿命に基づいて、メンテナンス計画を行う計画部を備える請求項から11のいずれか1項に記載の摩耗評価システム。
  13. テーブルと、
    前記テーブルとの間で固体燃料を粉砕するローラと、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の摩耗評価システムと、
    を備える固体燃料粉砕装置。
  14. 粉砕部において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の摩耗評価方法であって、
    前記固体燃料粉砕装置における運転状態に関する計測値を取得する工程と、
    固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する工程と、
    特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部における摩耗評価を行う工程と、
    を有し、
    前記クラスは、各前記固体燃料の前記粉砕部に対する摩耗性に関する類似度に従って設定された区分けであり、
    前記摩耗性評価情報は、前記固体燃料に含まれる摩耗成分の種類や分量を示す因子である摩耗性評価因子である、
    摩耗評価方法。
  15. 粉砕部において固体燃料を粉砕する固体燃料粉砕装置の摩耗評価プログラムであって、
    前記固体燃料粉砕装置における運転状態に関する計測値を取得する処理と、
    固体燃料の種別に応じて設定された複数のクラスのそれぞれにおいて、前記運転状態と、前記粉砕部の摩耗性評価情報とが関連付けられた対応情報に基づいて、前記計測値に対応する前記摩耗性評価情報を特定する処理と、
    特定された前記摩耗性評価情報に基づいて、前記粉砕部における摩耗評価を行う処理と、
    をコンピュータに実行させ
    前記クラスは、各前記固体燃料の前記粉砕部に対する摩耗性に関する類似度に従って設定された区分けであり、
    前記摩耗性評価情報は、前記固体燃料に含まれる摩耗成分の種類や分量を示す因子である摩耗性評価因子である、
    摩耗評価プログラム。
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