JP7461313B2 - 逆走検出装置 - Google Patents

逆走検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7461313B2
JP7461313B2 JP2021018019A JP2021018019A JP7461313B2 JP 7461313 B2 JP7461313 B2 JP 7461313B2 JP 2021018019 A JP2021018019 A JP 2021018019A JP 2021018019 A JP2021018019 A JP 2021018019A JP 7461313 B2 JP7461313 B2 JP 7461313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
road sign
vehicle
road
ecu
millimeter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021018019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022120947A (ja
Inventor
直人 吉沢
恵一 ▲高▼▲柳▼
穣 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Astemo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Astemo Ltd filed Critical Hitachi Astemo Ltd
Priority to JP2021018019A priority Critical patent/JP7461313B2/ja
Publication of JP2022120947A publication Critical patent/JP2022120947A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7461313B2 publication Critical patent/JP7461313B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、自車両の逆走を検出する逆走検出装置に関する。
特許文献1が開示する逆走検出装置は、カメラの撮影画像により、現在走行している道路に中央分離帯があることを検出したとき、道路を中心とした所定の位置について、予め設定入力している道路標識の形状及び表面の標識、或いは裏側の色の物体が存在するかを検出し、更に、検出した道路標識らしきものの画像位置に応じた大きさを検出する。
そして、右側の道路標識が正常走行時より大きいとき、或いは左側の道路標識が正常走行時より小さいときに、逆走の警報を出力する。
また、中央分離帯がないことを検出したときには、道路の車線数を検出し、ナビゲーション装置による車線数と一致しているとき、自車よりも右側の車線が左側の車線より少ないときには逆走の警報出力をする。
特開2007-140883号公報
ところで、撮影装置の画像から、道路標識形状の物体が、道路標識を表示しているか道路標識の裏面の色であるかを判別して、自車両の逆走を検出する場合、豪雨、豪雪、濃霧、逆光などの悪天候(換言すれば、視界不良)のとき、道路標識の表裏を早期かつ正確に検出することが困難になり、逆走警報の出力が遅れたり、誤って逆走警報が出力されたりするおそれがあった。
本発明は、従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、悪天候であっても、道路標識の表裏、引いては、逆走の有無を早期かつ正確に検出することができる、逆走検出装置を提供することにある。
そのため、本発明に係る逆走検出装置は、その一態様として、自車両の前方を撮影する撮影装置の画像から検出した道路標識に対してミリ波レーダからミリ波を照射し、前記道路標識からの反射波信号に基づき、ミリ波を照射した前記道路標識の面が表であるか裏であるかを判別し、前記道路標識の表裏の判別結果に基づき、自車両が道路を逆走しているか否かを判定する。
また、本発明の別の態様によれば、自車両の前方を撮影する撮影装置の画像に基づく道路標識の認識結果、及び、前記反射波信号に基づく表裏の判別結果に基づき、自車両が道路を逆走しているか否かを判定するよう構成され、前記撮影装置の画像に基づく道路標識の認識結果と、前記反射波信号に基づく表裏の判別結果とが整合したときに、自車両が道路を逆走しているか否かの判定を確定させる。
また、本発明の別の態様によれば、自車両の前方を撮影する撮影装置の画像に基づく道路標識の認識結果、及び、前記反射波信号に基づく表裏の判別結果に基づき、自車両が道路を逆走しているか否かを判定するよう構成され、前記反射波信号に基づき道路標識の裏を検出したときに、当該道路標識についての前記撮影装置の画像に基づく位置判定に基づき、道路標識と道路標識以外の表示物とを区別する。
上記発明によると、悪天候であっても、道路標識の表裏、引いては、逆走の有無を早期かつ正確に検出することができる。
逆走検出装置の一態様を示すブロック図である。 道路標識の表面にミリ波を照射したときの反射波信号を示す図である。 道路標識の裏面にミリ波を照射したときの反射波信号を示す図である。 撮影装置とミリ波レーダとを組み合わせて行う逆走検出処理の一態様を示すフローチャートである。 道路標識以外の表示物と道路標識とを判別して逆走検出を行なう処理の一態様を示すフローチャートである。 道路標識以外の表示物と道路標識とを判別して逆走検出を行なう処理の一態様を示すフローチャートである。 表裏の道路標識が混在している場合での逆走検出処理の一態様を示すフローチャートである。 表裏の道路標識が混在している場合での逆走検出処理の一態様を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、逆走検出装置の一態様を示すブロック図である。
なお、逆走検出装置による逆走検出処理で識別する道路標識には、案内標識、警戒標識、規制標識、指示標識が含まれる。
図1に示す車両100は、前車追従走行、レーンキープアシスト、後側方警報、被害軽減ブレーキなどの機能とともに、車両100が道路を逆走しているか否かを判定する逆走検出装置としての機能を備えたADAS110(先進運転支援システム)を搭載する。
ここで、ADAS110は、車両100の前方を撮影する撮影装置200と、車両100の前方にミリ波を照射して車両100の前方の物体を検出するミリ波レーダ300と、ADAS110の各機能の対象認識、状況評価、制御判断機能を有したECU(Electronic Control Unit)400と、ECU400からの指令に応じて作動する警報装置500と、車両100の現在位置や目的地への経路案内などを行うナビゲーション装置600と、を有する。
撮影装置200は、単眼タイプのカメラ、又は、ステレオカメラなどの可視光カメラを備え、画像認識によって、車両100の周囲の物体や歩行者、信号機や道路標識の認識などを行う。
ミリ波レーダ300は、シンセサイザーでミリ波の信号を生成してTXアンテナから送信し、対象物で反射して戻ってきた電波(反射信号)をRXアンテナで受信して、受信した電波に基づき対象物との距離などの情報を取得する。
ミリ波レーダ300が用いるミリ波は、雨、霧、雪などに対して信号の減衰性が小さく、ミリ波レーダ300は、撮影装置200やLiDAR(Light Detection and Ranging)などと比較して耐環境性に強いセンサであって、雨、霧、雪などによる視界不良時にも物体検出が可能である。
また、ミリ波レーダ300は、夜間、逆光、対向車のライトが照射されるなどの照度が大きく変化する場面でも、対象物の検出が可能である。
また、撮影装置200やLiDARは、検知距離が100m程度までの近、中距離であるのに対し、ミリ波レーダ300は、周波数によって検知距離が250m程度までになり、遠距離確認性に優れている。
更に、ミリ波レーダ300が79GHzの周波数を用いる場合、帯域幅が4GHzと超広帯域であるため、高い分解能、詳細には、4~5cmの距離分解能を実現できる。
ナビゲーション装置600は、GPS(Global Positioning System)受信部や地図データベースなどを備え、車両100の現在位置や目的地までの経路の案内などを行う。
警報装置500は、スピーカ(ブザー)による警報音や音声案内、ディスプレイにおける文字や絵の表示、警告ランプなどによって、逆走状態の警報などを車両100の運転者に対して行う装置である。
ECU400は、撮影装置200やミリ波レーダ300などから取得した情報に基づいて演算を行なって演算結果を出力するマイクロコンピュータ400A(換言すれば、マイクロコントローラ或いは演算処理装置)を備える。
そして、ECU400は、逆走検出機能によって車両100が逆走状態であることを検知すると、警報装置500を作動させ、車両100が逆走状態であることを車両100の運転者に警報する。
以下では、ECU400の逆走検出機能を詳細に説明する。
ECU400は、道路標識の表裏の判別(詳細には、表裏による形状の違い)に基づき車両100が逆走しているか否かを判定する。
道路標識は、車両100が本来の方向(順方向)に向けて走行しているときに、車両100の運転者が、車両100の前方に位置する道路標識の表が見えるように道路脇や道路上に設置される。
なお、道路標識の表とは、案内、警戒、規制、指示などの情報を示す図形(マーク)や文字が印刷された面である。
したがって、車両100が逆走したときは、車両100の運転者からは、前方の道路標識の裏が見えることになる。
そこで、ECU400は、車両100の前方に位置している道路標識が、車両100に対して表を向けているか裏を向けているか、換言すれば、車両100の運転者から道路標識の表が見えているか裏が見えているかを判定することで、車両100が本来の方向に向けて走行しているか逆走しているかを判断する。
つまり、ECU400は、車両100の前方に位置している道路標識が車両100に対して表を向けていれば、車両100が本来の方向(順方向)に向けて走行している(正常走行)と判定し、車両100の前方に位置している道路標識が車両100に対して裏を向けていれば、車両100が逆走していると判定する。
ここで、ECU400は、撮影装置200の画像から道路標識の表の図形や文字を識別することが可能であり、図形や文字を識別したときは、撮影装置200の画像は、道路標識の表面を撮影した画像であると判断できる。
しかし、ECU400が、撮影装置200の画像から道路標識の表の図形や文字を識別するためには、識別可能な距離にまで道路標識に接近する必要があり、道路標識が接近するまでの間、逆走検出が遅れることになる。
また、雨、霧、雪による視界不良時や逆光のときなどの悪天候時には、たとえ道路標識と撮影装置200との距離が十分短くなっていても、撮影装置200の画像に基づく道路標識の表裏の識別精度が低下する。
一方、ミリ波レーダ300は、撮影装置200に比べて検知距離が長く、また、視界不良時や逆光のときでも、検出精度を維持できる。
このため、ミリ波レーダ300を用いて道路標識の表裏を判別できれば、視界不良時などであっても、道路標識の表裏を早期にかつ正確に検出することが可能となる。
図2及び図3は、ミリ波レーダ300から道路標識700にミリ波を照射したときの反射波の特性を示す図である。
道路標識700の標示板701の表面703にミリ波を照射した場合(図2参照)、ミリ波は平である標示板701の表面703からに反射し、ミリ波の入射角度が道路標識の表面に対して垂直であるときに、反射波の強度が最も強くなる。
一方、道路標識700の標示板701の裏面704にミリ波を照射した場合(図3参照)、標示板701の裏面704には、一般的に標示板701を裏から支えるための支柱702があって、支柱702にもミリ波が照射されることになる。
円柱状の支柱702では、支柱702の外表面に対してミリ波が垂直に入射される部分を除いて反射波の強度は弱くなる。
このため、標示板701の裏面704にミリ波を照射したときは、表面703にミリ波を照射したときよりも、反射波の強度は弱くなる。
このように、標示板701の表面703と裏面704とでは、支柱702の有無によって反射波の強度に違いが生じるので、ECU400は、支柱702の有無に因る反射波の強度に違いに基づき、道路標識700の表裏、つまり、車両100が逆走しているか否かを判別することができる。
ここで、道路標識700の大きさは決まっているので、道路標識700の表面703にミリ波を照射したときの反射波の強度(換言すれば、レーダ反射断面積)を実験などによって求め、求めた反射波強度の情報を、基準の反射波強度として、ECU400が備える不揮発性メモリに記録しておく。
そして、ECU400は、車両100の走行中に得た道路標識700からの反射波強度の情報と、不揮発性メモリに記録してある道路標識700の表面703にミリ波を照射したときの反射波強度の情報とを比較することで、道路標識700の表裏を判別することができる。
つまり、ECU400は、車両100の走行中に得た道路標識700からの反射波強度が、不揮発性メモリに記録してある道路標識の表面にミリ波を照射したときの反射波強度と同程度であれば、道路標識700の表面703からの反射波であると判断し、車両100の走行中に得た道路標識700からの反射波強度が、不揮発性メモリに記録してある道路標識700の表面703にミリ波を照射したときの反射波強度よりも低い場合、道路標識700の裏面704からの反射波であると判断する。
換言すれば、ECU400は、車両100の走行中に得た道路標識700からの反射波強度から、平面である表面703からの反射波を得たことを示す平面判定結果、又は、支柱702によって立体となる裏面704からの反射波を得たことを示す立体判定結果を得る。
なお、不揮発性メモリに記録させる反射波強度の情報は、道路標識700の裏面704にミリ波を照射したときの情報とすることができ、更に、道路標識700の表面703にミリ波を照射したときの反射波強度の情報、及び、道路標識700の裏面704にミリ波を照射したときの反射波強度の情報を不揮発性メモリに記録しておくことができる。
更に、ECU400は、基準の反射波強度の情報を、車両100の走行中に得た道路標識700からの反射波強度に基づく学習することができる。
ここで、ECU400は、撮影装置200の画像から検出した道路標識に対してミリ波を照射させることができる。
また、ECU400は、ナビゲーション装置600の道路データから道路標識の設置情報を取得し、撮影装置200の画像から検出した道路標識との整合をとって、道路標識に向けたミリ波の照射を行わせることができる。
そして、ECU400は、同じ道路標識について、撮影装置200の画像に基づく表裏の検出結果と、ミリ波レーダ300による表裏の検出結果とが、共に裏(逆走状態)で一致するときに、車両100の逆走状態を確定させ、警報装置500を作動させることができる。
また、撮影装置200の画像に基づく道路標識の認識精度は、悪天候時(換言すれば、豪雨、豪雪、濃霧、逆光などによる視界不良時)に低下する。
そこで、ECU400は、撮影装置200の画像や気象情報などに基づき、撮影装置200の画像に基づく道路標識の認識精度が低下する悪天候時(視界不良時)であるか否か、換言すれば、撮影装置200の画像に基づく道路標識の検出精度が低下する条件であるか否かを判断する。
そして、ECU400は、撮影装置200の画像に基づく道路標識の認識精度が低下する条件であるとき、ミリ波レーダ300で道路標識を検出し、更に、検出した道路標識の表裏をミリ波レーダ300による反射波の強度に基づき判断することができる。
また、ECU400は、道路標識の裏面を検出している間において警報装置500を作動させて、車両100の運転者に対して逆走していることを警報し、更に、道路標識の裏面を検出しなくなった後も、一定時間は警報装置500の作動を継続させる。
また、通行止めなどによって、車両100が一時的に反対車線を走行することになる場合がある。
このような状況において、ECU400は、ナビゲーション装置600などから通行止めなどの情報を得て、通行止めなどによって車両100が一時的に反対車線を走行していると認める場合は、前方の道路標識が裏であることを出しても、警報装置500を作動させない。
また、ECU400は、ミリ波レーダ300によって得られる道路標識までの距離情報に用いて、逆走検出機能を向上させることができる。
撮影装置200の画像に基づき道路標識の図形(マーク)や文字を認識することが可能な最大距離は、ミリ波レーダ300で道路標識の表裏を判別できる最大距離よりも短い。
そこで、ECU400は、撮影装置200の画像に基づき道路標識の図形や文字を認識することが可能な最大距離を超える距離だけ離れている道路標識については、ミリ波レーダ300を用いて道路標識の表裏を判別する。
そして、ECU400は、ミリ波レーダ300を用いた表裏判別処理で道路標識が表であることを判別した場合、当該道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判別処理の優先度を下げて他の処理に移行することで、撮影装置200を効率的に使用できる。
一方、ECU400は、ミリ波レーダ300を用いた識別処理で道路標識が裏であることを判別した場合、当該道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判別処理の優先度を他の標識判定よりも優先させ、当該道路標識が裏であることを、撮影装置200を用いて早期に確認させることができる。
なお、ECU400は、逆走検出にとどまらず、通常の道路標識の認識処理においても、ミリ波レーダ300による距離情報を用い、図形や文字の認識処理を実施する道路標識の順番を決定することができ、たとえば、車両100から近い道路標識ほど優先して認識処理を行うことができる。
また、たとえば街路樹が植えられた道路の場合、車両100から道路標識までが遠いと、街路樹の木の葉で道路標識の一部が隠れることで、撮影装置200の画像からは道路標識の表裏判別ができず、道路標識が完全に露出する距離まで近づかないと撮影装置200の画像に基づく表裏判別ができない場合がある。
ここで、ミリ波は木の葉を透過できるため、街路樹の木の葉で道路標識の一部が隠れている状況でも、当該道路標識の表裏を、ミリ波レーダ300を用いて判別できる。
図4は、ECU400が、撮影装置200とミリ波レーダ300とを組み合わせて行う逆走検出処理の一態様を示すフローチャートである。
つまり、ECU400は、撮影装置200とミリ波レーダ300とを組み合わせて用いることで、撮影装置200単体の場合よりも、道路標識の表裏(逆走の有無)を判別する処理の確度を向上させる。
ECU400は、まず、ステップS1001で、撮影装置200の画像から道路標識を検出(抽出)する。
ここで、対象とする道路標識まで距離が遠いと、撮影装置200の画像から道路標識を抽出できても、道路標識の図形や文字を詳細に認識することは難しい。
次いで、ECU400は、ステップS1002で、撮影装置200で検出した道路標識に対してミリ波を照射する。
そして、ECU400は、次のステップS1003で、対象とする道路標識からの反射波の強度判定を行う。
なお、道路標識における一般的な円柱状支柱の直径は、79GHzでのミリ波波長よりも大きいため、ビームの照射角に拘らず、反射波を安定して受信できる。
前述したように、道路標識の裏にミリ波を照射したときの反射波の強度は、道路標識を裏から支える支柱からの反射波が標識板からの反射波の信号強度よりも弱くなることで、道路標識の表にミリ波を照射したときよりも弱くなる。
そこで、ECU400は、ステップS1003で、道路標識の表にミリ波を照射したときの反射波の強度である基準の反射波強度(設定強度)と、実際に得た反射波の強度とを比較する。
そして、ECU400は、実際に得た反射波の強度が基準の反射波強度と同等以上である場合、ステップS1004に進み、対象とした道路標識の図形や文字が印刷された表面にミリ波を照射したこと、つまり、対象とした道路標識の表面が車両100に向けられていると判断する。
換言すれば、ECU400は、実際に得た反射波の強度が基準の反射波強度と同等以上である場合、車両100が本来の方向(順方向)に向けて走行していて逆走状態ではないと暫定的に判断する。
一方、ECU400は、実際に得た反射波の強度が基準の反射波強度よりも小さい場合、ステップS1009に進み、対象とした道路標識の裏面にミリ波を照射したこと、つまり、対象とした道路標識の裏面が車両100に向けられていると判断する。
換言すれば、ECU400は、実際に得た反射波の強度が基準の反射波強度よりも小さい場合、車両100が道路を逆走しているため、車両100の前方の道路標識の裏面が見えていると暫定的に判断する。
ECU400は、ステップS1004で、対象の道路標識が表であると判断すると、次にステップS1005に進む。
ECU400は、ステップS1005で、ミリ波レーダ300により表であると判別した当該道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判別処理の優先度を下げ、次のステップS1006で他の道路標識の判定処理を実施することで、撮影装置200を効率的に使用する。
つまり、ミリ波レーダ300により道路標識が表であると判別していて、逆走状態ではない可能性が高いので、ECU400は、撮影装置200による表裏判定を急ぐ状態ではないと判断して、撮影装置200を他の処理に充当させる。
更に、ECU400は、次のステップS1007で、ミリ波レーダ300で表と判断した道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判定の結果が表であるか否かを判断する。
ここで、撮影装置200を用いた表裏判定の結果が表であって、ミリ波レーダ300による表裏の判別結果と撮影装置200による表裏の判別結果とが、共に表で一致した場合、ECU400は、ステップS1008に進んで、車両100が本来の方向(順方向)に向けて走行しているという判断を確定させる。
一方、撮影装置200を用いた表裏判定の結果が裏である場合、ミリ波レーダ300による表裏の判別結果と撮影装置200による表裏の判別結果とが相反することになる。
そこで、撮影装置200を用いた表裏判定の結果が裏である場合、ECU400は、ステップS1002に戻り、当該道路標識について、ミリ波レーダ300による表裏判別処理及び撮影装置200による表裏判別処理を再度実施する。
また、ECU400は、ステップS1009で、対象とした道路標識が裏であることを判定すると、次にステップS1010に進む。
ECU400は、ステップS1010で、ミリ波レーダ300により裏であると判別した当該道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判別処理の優先度を上げて、撮影装置200を用いた表裏判別処理を早期に実施し、逆走状態の早期確定を図る。
そして、ECU400は、次のステップS1011で、ミリ波レーダ300で裏と判断した道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判定の結果が裏であるか否かを判断する。
ここで、撮影装置200を用いた表裏判定の結果が裏であって、ミリ波レーダ300による表裏の判別結果と撮影装置200による表裏の判別結果とが、共に裏で一致した場合、ECU400は、ステップS1012に進んで、車両100が逆走しているという判断を確定させ、警報装置500を作動させる。
一方、撮影装置200を用いた表裏判定の結果が表である場合、ミリ波レーダ300による表裏の判別結果と撮影装置200による表裏の判別結果とが相反することになる。
そこで、撮影装置200を用いた表裏判定の結果が表である場合、ECU400は、ステップS1002に戻り、当該道路標識について、ミリ波レーダ300による表裏判別処理及び撮影装置200による表裏判別処理を再度実施する。
以下では、撮影装置200とミリ波レーダ300との組み合わせによる協調制御の詳細部分を説明する。
まず、撮影装置200による外界認識が視界不良(豪雪、濃霧、豪雨など)で不能になった場合について説明する。
撮影装置200による外界認識が不能である場合、撮影装置200によって検出した道路標識に向けてミリ波を照射することができない。
そこで、ECU400は、ミリ波を両路肩方面に照射する。
そして、ECU400は、道路標識の他、ガードレールやガードポールなどの車両防護柵からの反射波を検知することにより、車両100が走行している車線の路肩を認識する。
ここで、道路標識の設置高さは、たとえば路側式の場合、「標示板の設置高さ(路面から標示板の下端までの高さ)は、1.80mを標準とし、著名地点を表示する案内標識については、標示板の設置高さを1.0mまで低くすることができる。」と定められている。
したがって、ECU400は、車線の路肩を認識すると、前述した設置高さに向けてミリ波を照射して、路側式の道路標識の検出を行なう。
また、片持式や門型式で道路標識を車線上に設置する場合、「標示板の設置高さは、4.7m以上とすることが望ましく、5.0mを標準とする。」と定められている。
したがって、ECU400は、車線上の前述した設置高さに向けてミリ波を照射して、片持式や門型式の道路標識の検出を行なう。
そして、ECU400は、ミリ波の照射によって検出した道路標識からの反射波に、道路標識を支持する支柱の特性があれば、車両100の逆走を判定する。
なお、撮影装置200で道路標識を検出できない状況でも、ミリ波レーダ300で道路標識の存在を確認できれば、予め撮影装置200での認識範囲を限定して設定することができ、視界が開けたときに早期に撮影装置200による道路標識の認識処理を行わせることができる。
また、ECU400は、撮影装置200による道路標識の認識を、ミリ波レーダ300で検証することができる。
たとえば、ECU400は、撮影装置200で道路標識を認識する際、予め登録されている図形と類似する図形を認識する場合がある。
このとき、ECU400は、当該対象物に対してミリ波を照射し、標識板での反射波信号を得られれば道路標識と認識し、それ以外の反射波信号の場合は、道路標識と認識しない処理を行うことができる。
係る処理により、道路標識の誤判定を抑止できる。
また、ECU400は、撮影装置200の露出などの状況(換言すれば、悪天候時であるか視界良好時であるか)に応じて、道路標識からの反射波信号の閾値(基準の反射波強度)を変更することができる。
つまり、ECU400は、悪天候時(視界不良時)は、視界良好時に比べて裏判定し易くなる方向に、反射波信号の閾値を変更する。
また、ECU400は、照度の条件に応じて逆走検出処理の変更或いは補正を行うことができる。
たとえば、朝日や西日などによる逆光のときで、撮影装置200での外界認識が実質的に不能である場合、ECU400は、ミリ波レーダ300での表裏判別結果を重視し、逆走検出(裏判定)の確度に応じて警告を行なう。
つまり、ECU400は、複数の道路標識においてミリ波レーダ300での逆走検出があった場合は逆走検出の確度を大に設定し、ミリ波レーダ300での逆走検出が単一の道路標識でのみあった場合は逆走検出の確度を小に設定する。
そして、ECU400は、警報装置500を作動させるときに、確度の大きさに応じて、警告音のボリューム、ディスプレイの絵、警告ランプの色、音声案内の内容の変更などを行って、車両100の運転者に警報する。
また、夜間であって車両100のヘッドライトが対象の道路標識を照らしていない場合、撮影装置200による正確な表裏判別が不能になる。
そこで、ECU400は、ミリ波レーダ300で検出した道路標識の付近を自車のヘッドライトで照らすように光軸を変更する指令を、ヘッドライトの光軸を制御する制御装置に対して与える。
係る光軸制御によって、対象の道路標識が車両100のヘッドライトで照らされ、撮影装置200の画像に基づく表裏判別が可能となるため、逆走検出の確度が向上する。
ところで、道路には、道路標識以外の表示物(たとえば、行先表示板)などが設置されるが、ECU400は、道路標識以外の表示物に基づいて逆走判定を行わないようにすることで、逆走検出の精度を向上させる。
図5及び図6は、道路標識以外の表示物と道路標識とを判別して逆走検出を行なう処理の一態様を示すフローチャートである。
ECU400は、ステップS2001で、撮影装置200の画像から道路標識を含む表示物の検出を行なう。
次いで、ECU400は、ステップS2002で、撮影装置200の画像から検出した表示物に対してミリ波を照射する。
そして、ECU400は、ステップS2003で、反射波の信号から表裏の判別を行なう。
ここで、ECU400は、反射波の信号に基づく判別結果が表である場合、ステップS2004に進み、撮影装置200の画像に基づく判別結果も表であるか否かを判断する。
そして、撮影装置200の画像に基づく判別結果も表であれば、ECU400は、ステップS2005に進んで、車両100が本来の方向に向けて走行している正常走行状態であると判定する。
一方、ECU400は、反射波の信号に基づく判別結果が表で、撮影装置200の画像に基づく判別結果が裏であった場合、ステップS2004からステップS2002に戻って、対象の表示物に再度ミリ波を照射し、ミリ波レーダ300による表裏判別を再度実施する。
また、ECU400は、反射波の信号に基づく判別結果が裏である場合、ステップS2003からステップS2006に進み、撮影装置200の画像に基づき、対象の表示物が、路肩上に設置されているか車線上に設置されているかを判別する。
そして、対象の表示物が車線上に設置されている場合、ECU400は、ステップS2007に進み、対象の表示物の路面からの設置高さが、片持式や門型式での道路標識の設置高さである4.7m以上であるか否かを、撮影装置200の画像に基づき判断する。
対象の表示物の路面からの設置高さが4.7m未満である場合、道路標識の設置基準を満たさないから、ECU400は、ステップS2008に進んで、対象の表示物が道路標識以外(行先表示板など)であると判定する。
そして、ECU400は、ミリ波レーダ300から対象の表示物の裏を判定したものの、逆走判定を行うことなく処理を終了させ、道路標識以外の表示物に基づく逆走判定を回避する。
一方、対象の表示物の路面からの設置高さが4.7m以上である場合、道路標識の設置基準を満たすから、ECU400は、対象の表示物が道路標識であると判断して、ステップS2011に進む。
ECU400は、ステップS2011で、撮影装置200の画像に基づく判別結果も、ミリ波レーダ300に基づく判別結果と同じ裏であるか否かを判断する。
ここで、対象の道路標識について、ミリ波レーダ300に基づく表裏判別結果が裏で、撮影装置200の画像に基づく表裏判別結果も裏である場合、ECU400は、ステップS2012に進んで、車両100が逆走しているという判断を確定させ、警報装置500を作動させる。
また、ECU400は、ステップS2006で、対象の表示物が路肩上に設置されていると判断すると、ステップS2009に進み、対象の表示物の設置高さが、1.8m未満であるか否かを判断する。
路側式の道路標識の設置高さは1.8mを基準とするから、対象の表示物の設置高さが1.8m以上であれば、対象の表示物は道路標識である蓋然性が高い。
そこで、ECU400は、対象の表示物の設置高さが1.8m以上である場合、対象の表示物が道路標識であると判断して、ステップS2011に進み、対象の表示物(道路標識)の表裏判別を撮影装置200の画像に基づき行なって逆走の有無を判断する。
一方、ECU400は、対象の表示物の設置高さが1.8m未満である場合、ステップS2010に進み、対象の表示物の設置高さが1.0m未満であるか否かを判断する。
路側式の道路標識であって著名地点を表示する案内標識は、標示板の高さを1.0mまで低くすることができるが、1.0m未満の高さに設置されることはない。
したがって、対象の表示物の設置高さが1.0m未満であれば、ECU400は、対象の表示物は道路標識以外の表示物(行先表示板など)であると判断して、ステップS2013に進む。
ECU400は、ステップS2013で、対象の表示物が道路標識以外であると判定し、ミリ波レーダ300から対象の表示物の裏を判定したものの、逆走判定を行うことなく処理を終了させ、道路標識以外の表示物に基づく逆走判定を回避する。
また、ECU400は、ステップS2010で、対象の表示物の設置高さが1.0m以上であると判断すると、対象の表示物が道路標識であると判断して、ステップS2011に進み、対象の表示物(道路標識)の表裏判別を撮影装置200の画像に基づき行なって逆走の有無を判断する。
以上のように、ECU400は、道路標識についての撮影装置200の画像に基づく位置判定に基づき、道路標識と道路標識以外の表示物とを区別するので、撮影装置200の画像から道路標識以外の表示物を検出することがあっても、逆走検出の精度が低下することを抑止できる。
ここで、撮影装置200とミリ波レーダ300とを併用した逆走検出処理が効果を発揮する状況を具体的に説明する。
たとえば、道路標識の老朽化などによって標示板の記号や文字の撮影装置200による識別が難しくなる場合がある。
この場合、撮影装置200で標示板の記号や文字を識別して道路標識の表裏を判別するには、道路標識に接近する必要が生じたり、処理に時間を要したりする。
しかし、ECU400は、ミリ波レーダ300を併用することにより、撮影装置200による判定処理を補完して遠距離から表裏判定を行える。
また、積雪によって撮影装置200による道路標識の表裏判定が難しくなる場合がある。
しかし、ミリ波は雪を透過するため、標示板の支柱に雪が積もったとしても、ECU400は、支柱の有無による反射波の違いを検知でき、撮影装置200による判定処理を補完して表裏判定を行える。
また、車両100が高速道路を走行している場合、車両100の速度が速いので、ECU400は、車両100の逆走をできるだけ早く検出することが要求される。
撮影装置200による道路標識の表裏判別を行う場合、表裏判定可能な距離にまで道路標識に近づく必要があり、その間でリスクが高まる。
これに対し、ミリ波レーダ300による表裏判別は、撮影装置200による表裏判別よりも遠距離から可能であり、ECU400は、ミリ波レーダ300を併用することで、早期に逆走を検出することができ、逆走によるリスクを低減できる。
また、「進入禁止」などの道路標識と他の道路標識とが相互に逆向きで同じ位置に設置される場合、換言すれば、表裏の道路標識が混在している場合がある。
このとき、撮影装置200のみ或いはミリ波レーダ300のみによる表裏判別では、表裏が混在していることにより、逆走の有無を誤判定する可能性がある。
これに対し、撮影装置200とミリ波レーダ300とを併用すれば、ECU400は、撮影装置200の画像から「進入禁止」のマークを識別し、また、ミリ波レーダ300から各道路標識の表裏の判別を行なうなど、処理を分散させることができるため、道路標識の検知確度を向上させることができる。
図7及び図8は、表裏の道路標識が混在している場合での逆走検出処理の一態様を示すフローチャートである。
ECU400は、まず、ステップS3001で、撮影装置200の画像から同一地点に設置された複数の道路標識を検知する。
次いで、ECU400は、ステップS3002で、対象の道路標識に対してミリ波を照射する。
なお、ステップS3001から初めてステップS3002に進んだとき、ミリ波を照射する道路標識は、同一地点に設置された複数の道路標識の全てである。
また、複数の道路標識にミリ波を照射したとき、ECU400は、複数の道路標識からの反射波信号を一括りとして取得する。
そして、ECU400は、複数の道路標識が全て表であるときの反射波信号を基準強度として記憶しており、ステップS3003で、この基準強度と実際に取得した反射波信号の強度とを比較する。
ここで、実際に取得した反射波信号の強度が基準強度以上である場合、ECU400は、ステップS3004に進み、対象とする道路標識が全て表であると判定する。
ミリ波レーダ300を用いた表裏判別で全ての道路標識が表であると判定されたときは、車両100が逆走していない可能性が高く、撮影装置200を用いた表裏判定の緊急度は低い。
そこで、ECU400は、次のステップS3005で、対象としている道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判定処理の優先度を下げ、ステップS3006で他の判定処理を実施させる。
そして、対象としている道路標識についての撮影装置200を用いた表裏判定を実施すると、ECU400は、撮影装置200を用いた表裏判定で全て表であると判別されたか否かを判断する。
撮影装置200を用いた表裏判定で全て表であると判別された場合は、ミリ波レーダ300による表裏判別の結果と同じであって整合がとれているため、ECU400は、ステップS3008に進んで、車両100が本来の方向(順方向)に向けて走行している正常走行状態であるという判断を確定させる。
撮影装置200を用いた表裏判定で少なくとも一部が裏であると判別された場合は、ミリ波レーダ300による表裏判別の結果と整合しないため、ECU400は、ステップS3002に戻って、改めて道路標識へのミリ波照射による表裏判別を実施する。
一方、ECU400は、ステップS3003で、実際に取得した反射波信号の強度が基準強度未満であると判断した場合、つまり、反射波信号が、対象としている道路標識の少なくとも一部が裏であることを示している場合、ステップS3003からステップS3009に進む。
ECU400は、ステップS3009で、対象としている道路標識についての撮影装置200による認識の結果、対象としている道路標識が、表である「進入禁止」の道路標識が含んでいるか否かを判断する。
「進入禁止」の道路標識が車両100の前方に見えている状態で車両100が走行する状況は、車両100の逆走状態である可能性がある。
そこで、ECU400は、表である「進入禁止」の道路標識を検知した場合、逆走状態を更に検証するために、ステップS3011に進み、「進入禁止」の道路標識以外の道路標識にミリ波を照射する。
また、ECU400は、ステップS3009で、表である「進入禁止」の道路標識が検知されていないと判断すると、ステップS3010に進み、対象としている道路標識が、表である「自転車歩道通行可」の道路標識が含んでいるか否かを判断する。
「自転車歩道通行可」の道路標識が車両100の前方に見えている状態で車両100が走行する状況は、「進入禁止」の道路標識が車両100の前方に見えている状態と同様に、車両100の逆走状態である可能性がある。
そこで、ECU400は、表である「自転車歩道通行可」の道路標識を検知した場合、逆走状態を更に検証するために、ステップS3011に進み、「自転車歩道通行可」の道路標識以外の道路標識にミリ波を照射する。
次いで、ECU400は、ステップS3012で、反射波信号に基づき、「進入禁止」或いは「自転車歩道通行可」の道路標識以外の道路標識が裏であるものを含むか否かを、反射波信号から判断する。
ここで、裏である道路標識を検知した場合、「進入禁止」或いは「自転車歩道通行可」の道路標識と他の道路標識とが、相互に逆向きで同じ位置に設置されていることになる。
そして、「進入禁止」或いは「自転車歩道通行可」の道路標識が車両100の前方に見えている状態での車両100の走行が逆走である確度が高い。
そこで、ECU400は、「進入禁止」或いは「自転車歩道通行可」の道路標識以外の道路標識に裏であるものを含むと判断すると、ステップS3014に進み、車両100が逆走しているという判断を確定させ、警報装置500を作動させる。
一方、ECU400は、ステップS3012で、「進入禁止」或いは「自転車歩道通行可」の道路標識以外の道路標識に裏であるものがないと判断すると、表裏の道路標識が混在しているという認識結果と整合しないので、ステップS3002に戻って再検証を実施する。
また、ECU400は、「進入禁止」及び「自転車歩道通行可」の道路標識を共に検知しなかった場合、ステップS3010からステップS3013に進む。
ECU400は、ステップS3013で、撮影装置200を用いた複数の道路標識についての表裏判定で裏であると認識した道路標識が過半数であり、かつ、ミリ波レーダ300を用いた複数の道路標識についての表裏判定で裏であると認識した道路標識が過半数であるか否かを判断する。
ここで、車両100が正常走行していることを前提に、車両100の運転者に、案内、警戒、規制などの情報を伝達するための道路標識を設置するから、「進入禁止」や「自転車歩道通行可」などの道路標識と他の道路標識とが相互に逆向きで同じ位置に設置される場合、他の道路標識の方が多くなるのが一般的である。
また、「進入禁止」や「自転車歩道通行可」などの道路標識と他の道路標識とが相互に逆向きで同じ位置に設置される場合、車両100が正常走行していれば他の道路標識の表面が前方に見える状態で走行し、車両100が逆走すると「進入禁止」などの道路標識の表面が前方に見える状態で走行することになる。
したがって、車両100が逆走した場合、表裏が混在する複数の道路標識のうち、裏が見えている道路標識の数が、表が見えている道路標識の数よりも多くなる。
そこで、ECU400は、撮影装置200及びミリ波レーダ300によって、裏が見えている道路標識が過半数であると検知した場合、ステップS3014に進み、車両100が逆走しているという判断を確定させ、警報装置500を作動させる。
このように、ECU400は、「進入禁止」などの道路標識と他の道路標識とが相互に逆向きで同じ位置に設置される場合でも、車両100が逆走しているか否かを検出することができる。
次に、撮影装置200とミリ波レーダ300とを併用した逆走検出処理における、撮影装置200とミリ波レーダ300との優先順位の設定を説明する。
たとえば、車両100が停止状態から発進する場合、ECU400は、ミリ波レーダ300による逆走検出処理を優先させる。
つまり、天候不良等で視界が確保できずに停車する場合や、停車している間に照度変化によって道路標識の検知ができなくなっている場合などが想定されるため、ECU400は、視界不良や照度変化に影響を受けないミリ波レーダ300による逆走検出処理を優先させる。
また、車両100がカーブを走行している場合、ECU400は、撮影装置200による逆走検出処理を優先させる。
ミリ波レーダ300による逆走検出処理においては、カーブで道路標識の標示板に対するミリ波の入射角度が変化することで反射波信号の強度が変わり、表裏の判定精度が影響を受ける。
また、たとえばカーブでは、進入禁止の道路標識が、曲げて設置される場合がある。
このような要因のため、カーブではミリ波レーダ300による逆走検出処理を精度が低下する可能性があるため、ECU400は、撮影装置200による逆走検出処理を優先させる。
また、「進入禁止」などの道路標識の裏側に、別の道路標識が設置されている場合、つまり、背中合わせに2つの道路標識が設置されている場合、ECU400は、「進入禁止」などの道路標識を認識できていれば、撮影装置200による逆走検出処理を優先させる。
背中合わせに2つの道路標識が設置されている場合、係る道路標識からのミリ波の反射波強度は、単独の道路標識の表面にミリ波を照射したときよりも低く、単独の道路標識の裏面にミリ波を照射したときよりも高くなる。
そこで、単独の道路標識の表面にミリ波を照射したときの反射波強度に至らなくとも、単独の道路標識の裏面にミリ波を照射したときの反射波強度よりも高く、かつ、「進入禁止」の道路標識が検知できる場合、ECU400は、撮影装置200による逆走検出処理を優先させる。
次に、道路上に設置される自動車ナンバー自動読み取り装置(Nシステム)や速度違反自動取締装置(オービス)と、同じく道路上に設置される片持式や門型式の道路標識とを判別する方法を説明する。
自動車ナンバー自動読み取り装置や速度違反自動取締装置は、支柱に撮像用カメラを備え付けて構成されるため、ミリ波の反射は略支柱からに限られる。
これに対し、道路標識は、自動車ナンバー自動読み取り装置や速度違反自動取締装置の撮像用カメラに比べて大きな標示板を有し、ミリ波は標示板で反射することになる。
このため、自動車ナンバー自動読み取り装置や速度違反自動取締装置からの反射波強度は、道路標識からの反射波強度と比較して小さくなる。
したがって、ECU400は、反射波強度の比較に基づき、自動車ナンバー自動読み取り装置や速度違反自動取締装置と道路標識とを区別することが可能である。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
また、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
たとえば、ECU400は、車両100の逆走を検出したときに、周囲の車両や道路管制センターなどに対して自車が逆走していることを知らせる情報を無線送信することができる。
また、ECU400は、車両100の逆走を検出したときに、車両100のハザードランプを点灯させたり、車両100の加速や速度を制限したりすることができる。
また、ECU400は、逆走が発生し易い高速のインターチェンジやジャンクションの付近を自車が走行していることを、ナビゲーション装置600の位置情報などから検知したときに、逆走検出処理を起動させることができる。
また、ECU400は、撮影装置200による道路標識の裏側の色の検出と、ミリ波レーダ300による反射波強度(平面判定、立体判定)の情報とから、道路標識の表裏判別(逆走検出)を行なうことができる。
100…車両、110…ADAS、200…撮影装置、300…ミリ波レーダ、400…ECU(逆走検出装置)、500…警報装置

Claims (3)

  1. 自車両の逆走を検出する逆走検出装置であって、
    自車両の前方を撮影する撮影装置の画像から検出した道路標識に対してミリ波レーダからミリ波を照射し、
    前記道路標識からの反射波信号に基づき、ミリ波を照射した前記道路標識の面が表であるか裏であるかを判別し、
    前記道路標識の表裏の判別結果に基づき、自車両が道路を逆走しているか否かを判定する、
    逆走検出装置。
  2. 自車両の逆走を検出する逆走検出装置であって、
    自車両の前方の道路標識に対してミリ波レーダからミリ波を照射し、
    前記道路標識からの反射波信号に基づき、ミリ波を照射した前記道路標識の面が表であるか裏であるかを判別し、
    自車両の前方を撮影する撮影装置の画像に基づく道路標識の認識結果、及び、前記反射波信号に基づく表裏の判別結果に基づき、自車両が道路を逆走しているか否かを判定するよう構成され、
    前記撮影装置の画像に基づく道路標識の認識結果と、前記反射波信号に基づく表裏の判別結果とが整合したときに、自車両が道路を逆走しているか否かの判定を確定させる、
    逆走検出装置。
  3. 自車両の逆走を検出する逆走検出装置であって、
    自車両の前方の道路標識に対してミリ波レーダからミリ波を照射し、
    前記道路標識からの反射波信号に基づき、ミリ波を照射した前記道路標識の面が表であるか裏であるかを判別し、
    自車両の前方を撮影する撮影装置の画像に基づく道路標識の認識結果、及び、前記反射波信号に基づく表裏の判別結果に基づき、自車両が道路を逆走しているか否かを判定するよう構成され、
    前記反射波信号に基づき道路標識の裏を検出したときに、当該道路標識についての前記撮影装置の画像に基づく位置判定に基づき、道路標識と道路標識以外の表示物とを区別する、
    逆走検出装置。
JP2021018019A 2021-02-08 2021-02-08 逆走検出装置 Active JP7461313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021018019A JP7461313B2 (ja) 2021-02-08 2021-02-08 逆走検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021018019A JP7461313B2 (ja) 2021-02-08 2021-02-08 逆走検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022120947A JP2022120947A (ja) 2022-08-19
JP7461313B2 true JP7461313B2 (ja) 2024-04-03

Family

ID=82849802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021018019A Active JP7461313B2 (ja) 2021-02-08 2021-02-08 逆走検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7461313B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014157395A (ja) 2013-02-14 2014-08-28 Denso Corp 車両用運転支援システム及び運転支援方法
JP2015121952A (ja) 2013-12-24 2015-07-02 株式会社デンソー 逆走検出装置
JP2019172253A (ja) 2014-06-30 2019-10-10 エイディシーテクノロジー株式会社 車両制御装置
JP2019536184A (ja) 2016-12-16 2019-12-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 交通標識情報を用いた道路検出
JP2020034441A (ja) 2018-08-30 2020-03-05 トヨタ自動車株式会社 自車位置推定装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014157395A (ja) 2013-02-14 2014-08-28 Denso Corp 車両用運転支援システム及び運転支援方法
JP2015121952A (ja) 2013-12-24 2015-07-02 株式会社デンソー 逆走検出装置
JP2019172253A (ja) 2014-06-30 2019-10-10 エイディシーテクノロジー株式会社 車両制御装置
JP2019536184A (ja) 2016-12-16 2019-12-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 交通標識情報を用いた道路検出
JP2020034441A (ja) 2018-08-30 2020-03-05 トヨタ自動車株式会社 自車位置推定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022120947A (ja) 2022-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200341487A1 (en) System and Method to Operate an Automated Vehicle
US10186147B2 (en) Wrong-way determination apparatus
RU2660977C2 (ru) Способ обеспечения курсовой устойчивости и безопасности автомобиля и устройство для его осуществления
JP6250180B2 (ja) 車両用照射制御システムおよび画像照射の制御方法
US20120245832A1 (en) Method for Supporting the Driver of a Road-Bound Vehicle in Guiding the Vehicle
US11914041B2 (en) Detection device and detection system
US10223600B2 (en) Method and device for recognizing traffic signs for a vehicle
US20090306852A1 (en) Driving operation support device for a vehicle
US10960815B2 (en) Method for controlling the automatic display of a pictogram representative of the presence of a disruption in front of the vehicle
JP4614098B2 (ja) 周辺状況認識装置及び方法
KR102295992B1 (ko) 자동차 내의 운전자 보조 시스템을 지원하기 위한 방법 및 장치
KR20190115503A (ko) 자율주행을 위한 차로 인식 차선 및 이를 이용한 차로 유지 지원 시스템
US20120268600A1 (en) Methods for notifying a driver of a motor vehicle about a danger spot and driver assistance systems using such methods
CN104276075A (zh) 用于控制机动车辆前车前灯的光分布的方法
CN104325928A (zh) 控制转向指示器的装置
US11628764B2 (en) Lamp system for traffic lane indication using navigation link and method for traffic lane indication thereof
JP5361901B2 (ja) 前照灯制御装置
JP4247710B2 (ja) 車両用情報提供装置
JP2009122825A (ja) 走行状況判定装置
CN110356317B (zh) 车辆的提醒方法、系统及车辆
US20200175875A1 (en) Infrastructure sensor detection and optimization method
JP7461313B2 (ja) 逆走検出装置
US20210107396A1 (en) Shortening of light guiding functions
JP2019207655A (ja) 検知装置及び検知システム
JP4692831B2 (ja) 周辺状況認識装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7461313

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150