JP7460509B2 - 座席カバー、座席ユニット及び輸送用機器 - Google Patents

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Description

本開示は、座席カバー、座席ユニット及び輸送用機器に関する。
特許文献1には、座席のカバーなどを抗ウイルス性繊維で形成することが開示されている。抗ウイルス性繊維は、付着したウイルスを短時間で不活性化することができる。
国際公開第2005/083171号
ところで、各種の車両、航空機、船舶などのように所定の部屋(キャビン)に複数の座席を配置した状況においては、座席に座る人がウイルスに感染することを防ぐために、座席周囲における空気の流れを制御して、各座席を換気したり、くしゃみ等で発生するウイルスを含んだ飛沫が座席間で流れることを抑えたりする必要がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、座席に座る人がウイルスに感染することを抑制できる座席カバー、座席ユニット及び輸送用機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る座席カバーは、座席の背もたれを上部から覆う背もたれカバーと、該背もたれカバーにおける前記座席の幅方向の少なくとも一方の端部から前記座席の前方に向かって突出して上下方向に延びる板状をなすことで、前記座席に座る人の頭部に隣り合わせて配置される側部板と、前記背もたれカバーの上端から上方に突出して前記幅方向に延びる板状をなす上部板と、を備え、前記背もたれカバー、前記側部板及び前記上部板の表面が抗ウイルス性素材から形成されており、前記側部板が、前記座席の座面部から上方に離れて配置され、前記側部板の上端は、前記背もたれカバーの上端と同じ高さに位置する。
本開示に係る座席カバーは、座席の背もたれを上部から覆う背もたれカバーと、該背もたれカバーにおける前記座席の幅方向の少なくとも一方の端部から前記座席の前方に向かって突出して上下方向に延びる板状をなすことで、前記座席に座る人の頭部に隣り合わせて配置される側部板と、前記背もたれカバーの上端から上方に突出して前記幅方向に延びる板状をなす上部板と、を備え、前記背もたれカバー、前記側部板及び前記上部板の表面が抗ウイルス性素材から形成されており、前記背もたれカバーの下端に連ねて形成され、前記座席の座面部を上方から覆う座面部カバーをさらに備え、前記座面部の座面よりも下方において前記座面部カバーから床面に沿って前記座席から離れる方向に延びる板状をなし、前記床面の上方に位置して前記床面を覆う床面カバー板をさらに備え、前記床面カバー板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている。
本開示に係る座席ユニットは、前記座席カバーと、前記座席カバーが取り付けられる前記座席と、を備える。
本開示に係る輸送用機器は、前記座席ユニットと、内部に前記座席が配置される部屋を有する機器本体と、を備える。
本開示に係る座席カバーは、座席の座面部を上方から覆う座面部カバーと、前記座面部の座面よりも下方において前記座面部カバーから床面に沿って前記座席から離れる方向に延びる板状をなし、前記床面の上方に位置して前記床面を覆う床面カバー板と、を備え、前記座面部カバー及び前記床面カバー板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている。
本開示によれば、座席の周囲における空気の流れを制御して、座席に座る人がウイルスに感染することを抑制することができる。
本開示の第一実施形態に係る輸送用機器の要部を模式的に示す正断面図である。 本開示の第一実施形態に係る輸送用機器の要部を模式的に示す斜視図である。 本開示の第一実施形態に係る座席カバーの一例を示す斜視図である。 図3の座席カバーの展開図である。 図2の通路側座席カバーの第一例を示す上面図である。 図2の通路側座席カバーの第二例を示す上面図である。 本開示の第二実施形態に係る輸送用機器の要部を模式的に示す斜視図である。 本開示の第二実施形態に係る座席カバーの一例を示す斜視図である。 本開示の第三実施形態に係る輸送用機器の要部を模式的に示す斜視図である。 図9の通路側座席の近くにおける空気の流れの一例を拡大して示す図である。 本開示の第四実施形態に係る座席ユニットを示す斜視図である。
<第一実施形態>
(輸送用機器の構成)
以下、本開示の第一実施形態に係る輸送用機器について、図1~6を参照して説明する。
図1に示すように、輸送用機器1は、バスをはじめとする車両や船舶、航空機などのように複数の人を乗せて輸送するものである。図面においては、輸送用機器1の前後方向をX軸方向で示している。また、輸送用機器1の幅方向をY軸方向で示し、輸送用機器1の上下方向をZ軸方向で示している。輸送用機器1の前方はX軸正方向(図1において紙面の手前に向かう方向)であり、後方はX軸負方向である。また、輸送用機器1の上方はZ軸正方向(図1において上方向)であり、下方はZ軸負方向である。
輸送用機器1は、機器本体2と、座席ユニット3と、を備える。
(機器本体)
機器本体2は、内部に座席ユニット3が配置される部屋21(キャビン)を有する。部屋21の幅方向の両端部には窓22が設けられている。また、部屋21には、その前後方向に延びる通路23がある。
(座席ユニット)
図1,2に示すように、座席ユニット3は、機器本体2内の床面24に載置されている。図1において、座席ユニット3は、部屋21の幅方向に四つ(複数)並んでいる。具体的に、座席ユニット3は、部屋21の通路23の両側において幅方向に二つずつ並んでいる。また、図示しないが、座席ユニット3は、部屋21の前後方向に間隔をあけて複数並んでいる。
各座席ユニット3は、座席4と、座席カバー5と、を有する。
(座席)
図1,2に示すように、座席4は、座面部41(シートクッション)と、背もたれ42(シートバック)と、を有する。座面部41は、人が座る部位であり、床面24に載置される。背もたれ42は、座面部41の後方側の端部から上方に延びる。背もたれ42は、座面部41に座った人の背中を支持する部位である。以下の説明では、幅方向において通路23の隣に位置する座席4を通路側座席4Aと呼び、窓22の隣に位置する座席4を窓側座席4Bと呼ぶことがある。
(座席カバー)
図2,3に示すように、座席カバー5は、座席4に取り付けられるものであり、カバー本体51と、側部板52と、上部板53と、を備える。
(カバー本体)
本実施形態のカバー本体51は、座席4の背もたれ42を上部から覆う背もたれカバー54のみによって構成されている。背もたれカバー54は、下方に開口する袋状に形成され、前面カバー部541と、背面カバー部542と、側面カバー部543と、上面カバー部544と、を有する。
前面カバー部541は、背もたれ42の前面421を覆う。本実施形態の前面カバー部541は、背もたれ42の前面421の上端から下端に至る前面421の全体を覆う。なお、前面カバー部541は、例えば上下方向における背もたれ42の前面421の長さよりも短くてもよい。この場合、前面カバー部541は背もたれ42の前面421の下端側の領域を覆わない。
背面カバー部542は、前面カバー部541の後方側に間隔をあけて位置する。背面カバー部542は、背もたれ42の背面422を覆う。本実施形態において、上下方向における背面カバー部542の高さ寸法は、前面カバー部541の高さ寸法よりも短い。また、背面カバー部542の下端が前面カバー部541の下端よりも上方に位置する。このため、背面カバー部542は背もたれ42の背面422の下端側の領域を覆わない。なお、背面カバー部542の高さ寸法は、前面カバー部541の高さ寸法と同等であってもよい。この場合、背面カバー部542は背もたれ42の背面422の全体を覆う。
側面カバー部543は、幅方向の両端において前面カバー部541と背面カバー部542とを連結する。二つの側面カバー部543は、幅方向の両端に位置する背もたれ42の側面423を覆う。本実施形態において、二つの側面カバー部543の高さ寸法は、いずれも前面カバー部541の高さ寸法よりも短い。また、二つの側面カバー部543の下端は、いずれも前面カバー部541の下端よりも上方に位置する。さらに、二つの側面カバー部543のうち第一側面カバー部5431の高さ寸法は、背面カバー部542の高さ寸法よりも長い。一方、第二側面カバー部5432の高さ寸法は、背面カバー部542の高さ寸法と同じであり、第一側面カバー部5431の高さ寸法よりも短い。なお、二つの側面カバー部543の高さ寸法は、例えば互いに同じであってもよい。
上面カバー部544は、上記した前面カバー部541、背面カバー部542及び二つの側面カバー部543の上端に接続されている。上面カバー部544は、背もたれ42の上面424を覆う。
(側部板)
側部板52は、背もたれカバー54の幅方向の一方の端部(図3においては左側の端部)から前方に向かって突出して上下方向に延びる板状に形成されている。側部板52の下端は、前面カバー部541(背もたれカバー54)の下端よりも上方に位置する。また、側部板52の上端は上下方向において前面カバー部541(背もたれカバー54)の上端と同じ高さに位置する。このため、側部板52の高さ寸法は、前面カバー部541の高さ寸法よりも小さい。側部板52は、第一側面カバー部5431の前端に一体に形成されている。
なお、前面カバー部541が背もたれ42の前面421の下端側の領域を覆わないように構成されている場合、側部板52の下端は、例えば前面カバー部541の下端と同じ高さに位置してもよいし、前面カバー部541の下端よりも下方に位置してもよい。
側部板52は、座席カバー5を座席4に取り付けた状態において、座席4(特に背もたれ42)の幅方向の一方の端部から座席4の前方に向かって突出する。また、側部板52は、背もたれ42の前面421の下端(すなわち座面部41)から上方に離れて配置される。これにより、座面部41と側部板52との間には隙間が形成される。
側部板52は、重力によって下方に垂れ下がらず、また、小さな風力によって簡単に撓んだり曲がったりしないように、平板の形状に保つことができる程度の剛性を有する。
(上部板)
上部板53は、カバー本体51の上端から上方に突出して幅方向に延びる板状に形成されている。具体的に、上部板53は、カバー本体51の後端において上端から上方に突出している。また、上部板53の幅方向の寸法は、カバー本体51の幅方向の寸法と同じとなっている。また、上部板53は、背面カバー部542の上端に一体に形成されている。なお、上部板53は、例えばカバー本体51の後端以外の位置(例えば前端などの位置)において上端から上方に突出してもよい。
上部板53は、座席カバー5を座席4に取り付けた状態において、座席4の上端から上方に突出する。上部板53の高さ寸法は、例えば、座席4に座った人の頭部が背もたれ42の上端よりも上方に位置していても、当該頭部が上部板53によって後方から覆われる程度であってよい。
上部板53は、側部板52と同様に、重力によって下方に垂れ下がらず、また、小さな風力によって簡単に撓んだり曲がったりしないように、平板の形状に保つことができる程度の剛性を有する。
座席カバー5では、カバー本体51と側部板52及び上部板53とが、同じ素材で一体に形成されている。カバー本体51と側部板52及び上部板53とが同じ素材で形成される場合には、例えば、座席カバー5全体が、所定の剛性を有しながら折り曲げることができる板紙(例えば段ボール)で形成されてよい。
また、座席カバー5は、図4に示すように平板状に展開可能に構成されている。すなわち、図4に示す平板に折り曲げ加工を施すことで、図3に示す座席カバー5を形作ることができる。座席カバー5が平板状に展開可能であることで、座席カバー5の使用前あるいは使用後において、座席カバー5をコンパクトに収納することができる。
図4において点線で示す複数の第一仮想線L1は、全て山折り線(あるいは全て谷折り線)を示している。これら複数の第一仮想線L1において折り曲げることで図3に示すような座席カバー5を形作ることができる。図4において二点鎖線で示す第二仮想線L2は、一体に形成された第一側面カバー部5431と側部板52との境界線を示している。また、図4において二点鎖線で示す第三仮想線L3は、一体に形成された背面カバー部542と上部板53との境界線を示している。
上記した座席カバー5の表面は、抗ウイルス性素材から形成されている。座席カバー5の表面は、座席カバー5を座席4に取り付けた状態で座席4の外側に露出する面である。抗ウイルス性素材は、付着したウイルスを短時間(例えば2~3時間)で不活性化することが可能な素材であればよい。抗ウイルス性素材は、例えばセルロース素材や特許文献1に開示されている抗ウイルス性繊維などであってよい。
座席カバー5は、例えば座席カバー5を形作る板紙自体が抗ウイルス性素材であってもよいし、座席カバー5を形作る板紙の表面が抗ウイルス性素材によって覆われてもよい。
図2に示すように、座席カバー5には、通路側座席4Aに取り付けられる通路側座席カバー5Aと、窓側座席4Bに取り付けられる窓側座席カバー5Bと、がある。
(通路側座席カバー)
通路側座席カバー5Aでは、側部板52が幅方向において通路23側に位置する通路側座席4Aの端部(図2において右側の端部)のみに配置されている。すなわち、通路側座席カバー5Aのうち窓側座席4B側の端部には、側部板52が配置されていない。
通路側座席カバー5Aの側部板52は、例えば図5に示すように、前後方向に対して傾斜することなく、カバー本体51(通路側座席4A)の幅方向の端部から前方に延びてよい。また、通路側座席カバー5Aの側部板52は、例えば図6に示すように、カバー本体51(通路側座席4A)の幅方向の端部から前方に向かうにしたがって、幅方向において通路23側に向かうように傾斜して延びてもよい。
(窓側座席カバー)
図2に示すように、窓側座席カバー5Bでは、側部板52が幅方向において窓22側に位置する窓側座席4Bの端部(図2において左側の端部)のみに配置されている。すなわち、窓側座席カバー5Bのうち通路側座席4A側の端部には、側部板52が配置されていない。
窓側座席カバー5Bの側部板52は、幅方向において窓側座席4Bの隣にある窓22を覆う。窓側座席カバー5Bの側部板52は、当該窓22の一部を覆ってもよいし窓22全体を覆ってもよい。窓22を覆う側部板52は例えば透明な素材で形成されてもよい。窓側座席カバー5Bの側部板52が窓22を覆うことで、窓22にウイルスが付着することを抑制または防止することができる。
第一実施形態の輸送用機器1では、矢印D11,D17で示すように、通路23や座席4の上方の領域25において空気が後方に向けて流れる。この空気の流れは、例えば、輸送用機器1(バス)の部屋21の前端部及び後端部の窓22を開放した状態で輸送用機器1が前方に移動することで発生する。また、この空気の流れは、窓22が開放されていなくても不図示の空調装置によって発生させることもできる。
(作用効果)
次に、第一実施形態の輸送用機器1における座席4の換気について説明する。
図2に示すように、第一実施形態の輸送用機器1では、はじめに矢印D12で示すように、通路23において後方に向けて流れる空気の一部が、通路側座席4Aの座面部41と通路側座席カバー5Aの側部板52との隙間から、通路側座席4Aの座面部41上の領域に流入する。ここで、図6に例示したように通路側座席カバー5Aの側部板52が前後方向に対して傾斜する場合には、矢印D121で示すように、通路23において後方に流れる空気の一部を、側部板52によって通路側座席4A(特に座面部41上)に誘導することができる。すなわち、より多くの空気を通路23から通路側座席4Aの座面部41上の領域に流入させることができる。
次いで、図2に示すように、通路側座席4Aの座面部41上の領域に流入した空気の一部は、矢印D13で示すように、通路側座席4Aの背もたれ42の前面421に沿って上方に流れる。また、通路側座席4Aの座面部41上の領域に流入した空気の残部は、矢印D14で示すように、窓側座席4Bの背もたれ42の前面421に沿って上方に流れる。ここで、通路側座席4Aと窓側座席4Bとの間には側部板52が配置されていないため、窓側座席4Bにおいて上方に向かう空気の流れが、通路側座席4Aにおいて上方に向かう空気の流れよりも小さくなることを抑制することができる。すなわち、通路側座席4Aの座面部41上の領域に流入した空気を、通路側座席4A及び窓側座席4Bの両方の背もたれ42の前面421に沿って効率よく上方に流すことができる。
その後、通路側座席4A及び窓側座席4Bの背もたれ42の前面421の上端に到達した空気は、矢印D15,D16で示すように、背もたれ42の上面424に沿って後方に流れた上で、座席カバー5の上部板53によって上方に向けて流れる。上部板53よりも上方に流れた空気は、座席4の上方の領域25に到達して後方に流れる。
以上のようにして、通路側座席4A及び窓側座席4Bにおいてそれぞれ換気が行われる。
第一実施形態の座席カバー5、座席ユニット3及び輸送用機器1によれば、座席4の周囲における空気の流れを制御することで、座席4に座る人がウイルスに感染することを抑制することができる。
具体的には、通路側座席4Aの座面部41と通路側座席カバー5Aの側部板52との隙間を空気の入口とすることで、図2において矢印D12~D16で示したように、通路側座席4A及び窓側座席4Bの座面部41の上側の領域において空気を上方向に効率よく流すことができる。これにより、各座席4の座面部41の上側の領域を効率よく換気することができる。したがって、幅方向に隣り合う座席4に座る人同士でウイルスが感染することを抑制できる。例えば、通路側座席4A及び窓側座席4Bの一方に座った人のくしゃみ等による飛沫が、他方に座った人に到達することを抑制または防止して、幅方向に並んで座る人同士でウイルスが感染することを抑制できる。
また、背もたれ42の上端から上方に座席カバー5の上部板53が突出していることで、背もたれ42の直上において、座席4の前後方向に空気が流れることを抑制または防止することができる。これにより、所定の座席4に座る人の飛沫が、背もたれ42の直上において前後方向に流れて所定の座席4の前後に座る人に到達することを抑制または防止することができる。したがって、前後方向に並んで座る人同士でウイルスが感染することも抑制できる。
また、第一実施形態の座席カバー5(特にカバー本体51、側部板52、上部板53)の表面は、抗ウイルス性素材から形成されている。このため、座席カバー5にウイルスが付着しても当該ウイルスは不活性化されるため、ウイルスが付着した座席カバー5に人が触れてもウイルスに感染することを抑制または防止できる。すなわち、間接接触によるウイルス感染を抑制または防止することができる。
また、第一実施形態の座席カバー5では、換気を促したり飛沫の飛散を抑制したりする側部板52及び上部板53が、カバー本体51に一体に形成されている。これにより、カバー本体51、側部板52及び上部板53を座席4に対して一括で取り付けたり取り外したりすることができる。すなわち、側部板52及び上部板53をカバー本体51とともに簡単に交換することができる。また、側部板52及び上部板53がカバー本体51と別個に形成されている場合と比較して、座席4に対する側部板52及び上部板53の位置ずれを抑制または防止することができる。
また、第一実施形態の座席カバー5では、側部板52の下端が背もたれカバー54の下端よりも上方に位置する。これにより、座席カバー5を座席4に取り付けた状態で、側部板52を座面部41よりも上方に離れた位置に配置することができる。
また、第一実施形態の座席カバー5では、側部板52の下端を座席4の座面部41や背もたれカバー54の下端よりも上方に位置させたり、側部板52の上端を背もたれカバー54の上端と同じ高さに位置させたりすることで、側部板52を幅方向において座席4に座る人の頭部に隣り合わせて配置しやすくなる。これにより、くしゃみ等によって発生する座席4に座る人の飛沫(特に粒径が小さいことで、直ぐに沈降せずに漂う飛沫)を、側部板52によって遮蔽することができる。したがって、当該飛沫が、座席4から幅方向に拡散することを抑制することができる。なお、上記飛沫が漂う領域(座席4に座る人の頭部近傍の領域)においては、前述したように空気が上下方向に流れるため、上記飛沫が長時間にわたって漂うことはない。
第一実施形態の座席カバー5において、側部板52は、例えば座面部41に対して上方に離れずに位置してもよい。すなわち、座面部41と側部板52の下端との間には隙間が無くてもよい。このような構成であっても、通路23等において後方に向けて流れて座席4の座面部41上の領域に到達した空気を、側部板52に沿って上方向に流すことができる。これにより、上記した第一実施形態と同様に、座席4の座面部41の上側の領域を換気することができる。
第一実施形態の座席カバー5において、カバー本体51と側部板52及び上部板53とは、例えば互いに異なる素材で形成されてもよい。例えば、カバー本体51が可撓性を有するシート材で形成され、側部板52及び上部板53が所定の剛性を有する板材(例えば段ボールなど)で形成されてよい。そして、側部板52及び上部板53が、カバー本体51に対して接着等によって固定されてよい。このような座席カバー5であっても、座席カバー5を形作るシート材や板材自体が抗ウイルス性素材であってもよいし、座席カバー5を形作るシート材や板材の表面が、抗ウイルス性素材によって覆われてもよい。
<第二実施形態>
次に、本開示の第二実施形態について、図7,8を参照して説明する。第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図7に示すように、第二実施形態に係る輸送用機器1Dでは、第一実施形態と同様に、通路側座席4Aに通路側座席カバー5Aが取り付けられ、窓側座席4Bに窓側座席カバー5Bが取り付けられる。また、幅方向において通路23側に位置する通路側座席4Aの端部に通路側座席カバー5Aの側部板52が配置され、幅方向において窓22側に位置する窓側座席4Bの端部に窓側座席カバー5Bの側部板52が配置されている。そして、第二実施形態では、通路側座席4Aと窓側座席4Bとの間にも側部板52が配置されている。
このため、通路側座席カバー5A及び窓側座席カバー5Bのうち一方の座席カバー5は、図8に示すように、二つの側部板52を有する。二つの側部板52は、カバー本体51の幅方向の両方の端部からそれぞれ前方に向かって突出する。通路側座席カバー5A及び窓側座席カバー5Bのうち他方の座席カバー5は、一方の座席カバー5と同様に側部板52を二つ有してもよいし、一つだけ有してもよい。
図7に示すように、第二実施形態の輸送用機器1Dでは、矢印D21で示すように、空気が座席4の上方に位置する空調装置の吹出口26から座席4(特に座面部41)に向けて下方に流れる。図7において、空気は、吹出口26から窓側座席4Bのみに向けて流れているが、例えば吹出口26から通路側座席4Aにも向けて流れてよい。
第二実施形態の輸送用機器1Dでは、矢印D22で示すように、吹出口26から吹き出した空気が、窓側座席4Bの座面部41に向けて下方に流れた上で、窓側座席4Bの座面部41の座面411に沿って通路側座席4Aの座面部41上の領域に向けて流れる。この際、空気は、通路側座席4Aと窓側座席4Bとの間に配置された側部板52と座面部41との隙間を通して窓側座席4Bから通路側座席4Aに向けて流れる。そして、通路側座席4Aと窓側座席4Bとの間に側部板52が配置されていることで、窓側座席4Bから通路側座席4Aに向けて空気を勢いよく流すことができる。これにより、吹出口26から吹き出した空気を、窓側座席4Bから通路側座席4Aを通して通路23まで効率よく到達させることができる。
また、空気は、矢印D23で示すように、通路側座席4Aの座面部41に向けて下方に流れた上で、通路側座席4Aの座面部41の座面411に沿って通路23に向けて流れる。通路側座席4Aにおいて下方に向かう空気の流れは、例えば吹出口26から通路側座席4Aに向けて吹き出す空気によって誘起されてもよいし、例えば幅方向において窓側座席4Bから通路側座席4Aを通って通路23に到達する空気の流れによって誘起されてもよい。
以上のようにして、通路側座席4A及び窓側座席4Bにおいてそれぞれ換気が行われる。
第二実施形態の座席カバー5、座席ユニット3及び輸送用機器1Dによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
具体的には、通路側座席4Aの座面部41と通路側座席カバー5Aの側部板52との隙間を空気の出口とすることで、図7において矢印D22,D23で示したように、通路側座席4A及び窓側座席4Bの座面部41の上側の領域において空気を下方向に効率よく流すことができる。これにより、各座席4の座面部41の上側の領域を効率よく換気することができる。したがって、幅方向に隣り合う座席4に座る人同士でウイルスが感染することを抑制できる。
第二実施形態の座席カバー5において、側部板52は、例えば座面部41に対して上方に離れずに位置してもよい。すなわち、座面部41と側部板52の下端との間には隙間が無くてもよい。このような構成であっても、吹出口26から下方に吹き出した空気を、側部板52に沿って下方向に流すことができる。また、座面部41(座面411)に到達した空気を側部板52に沿って座席4の前方に流すことができる。これにより、上記した第二実施形態と同様に、座席4の座面部41の上側の領域を換気することができる。
<第三実施形態>
次に、本開示の第三実施形態について、図9,10を参照して説明する。第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図9に示すように、第三実施形態に係る輸送用機器1Eでは、各座席カバー5E(通路側座席カバー5EA、窓側座席カバー5EB)が、カバー本体51Eと、側部板52と、上部板53と、床面カバー板56と、を備える。
(カバー本体)
第三実施形態のカバー本体51Eは、第一実施形態と同様の背もたれカバー54に加えて、座面部41を上方から覆う座面部カバー55をさらに有する。座面部カバー55は、座面カバー部551と、側面カバー部552と、を有する。
(座面カバー部)
座面カバー部551は、座面部41の座面411を覆う。座面カバー部551は、背もたれカバー54の前面カバー部541の下端に連ねて形成されている。なお、座面カバー部551は、例えば前面カバー部541とは別個に形成されてもよい。
(側面カバー部)
側面カバー部552は、座面部41の側面412を覆う。側面カバー部552は、座面カバー部551の縁に連ねて形成され、座面カバー部551から下方に延びている。図9において、同一の座面部カバー55における側面カバー部552の数は三つである。三つの側面カバー部552は、それぞれ座面411の前方側に位置する側面412、及び、座面411の幅方向両端に位置する二つの側面412を覆う。なお、側面カバー部552は、少なくとも通路側座席4A及び窓側座席4Bのうち外側に露出する座面部41の側面412を覆えばよい。
(床面カバー板)
床面カバー板56は、座面カバー部551よりも下方において座面部カバー55から、上下方向に直交する方向(床面24に沿う方向)において側面カバー部552に対して座面カバー部551と逆向きに延びる板状に形成されている。具体的に、床面カバー板56は側面カバー部552の下端から延びている。これにより、床面カバー板56は、座席カバー5Eを座席4に取り付けた状態において、床面24に沿って座席4から離れる方向に延びる。また、床面カバー板56は、床面24の上方に間隔をあけて位置する。
図9において、床面カバー板56は、通路側座席4Aに取り付けられる通路側座席カバー5EAに設けられている。また、床面カバー板56は、通路23側に向く通路側座席カバー5EAの側面カバー部552の下端から幅方向において通路23側に延びている。
第三実施形態の座席カバー5Eでは、座面部カバー55と床面カバー板56とが、同じ素材で一体に形成されている。座面部カバー55と床面カバー板56とが同じ素材で形成される場合には、例えば、座席カバー5Eが所定の剛性を有しながら折り曲げることができる板紙(例えば段ボール)で形成されてよい。
なお、座面部カバー55と床面カバー板56とは、例えば互いに異なる素材で形成された上で、接着等によって互いに固定されてもよい。例えば、座面部カバー55が可撓性を有するシート材で形成され、床面カバー板56が所定の剛性を有する板材(例えば段ボールなど)で形成されてよい。
座面部カバー55及び床面カバー板56を含む第三実施形態の座席カバー5Eは、第一実施形態の座席カバー5Eと同様に、少なくともその表面が抗ウイルス性素材から形成されている。
図9に例示した第三実施形態の構成では、第一実施形態と同様に通路側座席4Aと窓側座席4Bとの間に側部板52が配置されていない。第三実施形態の構成には、通路側座席4Aと窓側座席4Bとの間に側部板52を配置した第二実施形態の構成が適用されてもよい。
第三実施形態の座席カバー5E、座席ユニット3E及び輸送用機器1Eによれば、第一、第二実施形態と同様の効果を奏する。
また、第三実施形態によれば、座席カバー5Eは、上下方向における座席4の座面411と床面24との間において、座面部カバー55から床面24に沿って座席4から離れる方向に延びる床面カバー板56を有する。これにより、床面24に付着したウイルスが座席4に座る人に到達することを抑制または防止することができる。以下、この点について図10を参照して説明する。
図10の矢印D31で示すように床面24に向けて空気が流れると、この空気流れは矢印D32で示すように床面24において反射して上方に向かうため、床面24に付着したウイルスが巻き上げられる。ここで、座席4の近くにおいては床面24が床面カバー板56によって覆われている。このため、床面24から上方に向かう空気の流れが、床面カバー板56によって遮蔽され、例えば矢印D33で示すように床面カバー板56の下面に沿って流れる。これにより、床面24のウイルスが座席4の近くで上方に巻き上げられることを抑制または防止することができる。したがって、床面24のウイルスが座席4に座る人(特に頭部や口)に到達することを抑制または防止することができる。
すなわち、第三実施形態によれば、第一、第二実施形態と同様に、座席4の周囲における空気の流れを制御することで、座席4に座る人がウイルスに感染することを抑制することができる。
<第四実施形態>
次に、本開示の第四実施形態について、図11を参照して説明する。
図11に示すように、第四実施形態に係る座席ユニット3Fは、床面24Fに載置される。この床面24Fは、例えば第一~第三実施形態と同様の輸送用機器の床面であってもよいし、病院などの建築物の部屋の床面などであってもよい。座席ユニット3Fは、座席4Fと、座席カバー5Fと、を備える。
(座席)
座席4Fは、人が座る座面部41Fと、複数(図示例では四つ)の脚部45Fと、を有するが、第一~第三実施形態のような背もたれ42(図2等参照)を有さない。複数の脚部45Fは、互いに離れて位置し、それぞれ座面部41Fの下端から下方(床面24F)に向けて延びている。これにより、座席4Fを床面24Fに載置した状態では、座面部41Fが複数の脚部45Fによって支持され、床面24Fの上方に間隔をあけて位置する。なお、座席4Fは、例えば座面部41Fのみを有し、座面部41Fが直接床面24Fに載置されてもよい。
図11においては、座席4Fの上下方向をZ軸方向で示している。また、座席4Fの前後方向をX軸方向で示し、座席4Fの幅方向をY軸方向で示している。図11に例示する座席4Fでは、幅方向の寸法が前後方向の寸法よりも大きいが、これに限ることはない。
(座席カバー)
座席カバー5Fは、座面部カバー55Fと、床面カバー板56Fと、を備える。
(座面部カバー)
座面部カバー55Fは、概ね第三実施形態の座面部カバー55と同様に、座席4Fの座面部41Fを上方から覆う。座面部カバー55Fは、座面部41Fの座面411Fを覆う座面カバー部551Fと、座面部41Fの側面412Fを覆う側面カバー部552Fと、を有する。
(側面カバー部)
側面カバー部552Fは、座面カバー部551Fの縁に連ねて形成され、座面カバー部551Fから下方に延びている。図11における側面カバー部552Fの数は四つである。四つの側面カバー部552Fのうち二つは、座面411Fの前後方向両端に位置する座面部41Fの二つの側面412Fを覆う。また、残り二つの側面カバー部552Fは、座面411Fの幅方向両端に位置する二つの側面412Fを覆う。
四つの側面カバー部552Fの下端は、いずれも座面部41F(側面412F)の下端よりも下方に位置する。このため、四つの側面カバー部552Fは座面部41Fの側面412Fだけではなく、座面部41Fと床面24Fとの間の空間も覆う。ただし、四つの側面カバー部552Fの下端は、いずれも床面24Fの上方に間隔をあけて位置する。
(床面カバー板)
床面カバー板56Fは、第三実施形態と同様に、座面部41Fの座面411Fよりも下方において座面部カバー55Fから、上下方向に直交する方向(床面24Fに沿う方向)において側面カバー部552Fに対して座面カバー部551Fと逆向きに延びる板状に形成されている。具体的に、床面カバー板56Fは側面カバー部552Fの下端から延びている。これにより、床面カバー板56Fは、座席カバー5Fを座席4Fに取り付けた状態において、床面24Fに沿って座席4Fから離れる方向に延びる。また、床面カバー板56Fは、床面24Fの上方に間隔をあけて位置する。
図11において、床面カバー板56Fは、座面カバー部551Fの幅方向の両端に位置する二つの側面カバー部552Fの下端に設けられている。なお、床面カバー板56Fは、例えば座面カバー部551Fの前後方向の両端に位置する二つの側面カバー部552Fの下端に設けられてもよい。
第四実施形態の座席カバー5F及び座席ユニット3Fによれば、第三実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、床面24Fに向けて空気が流れても、座席4Fの近くおいては、床面カバー板56Fが床面24Fから上方に向かう空気の流れを遮蔽する。これにより、床面24Fに付着したウイルスが座席4Fの近くで巻き上げられることを抑制または防止することができる。したがって、床面24Fのウイルスが座席4Fに座る人(特に頭部や口)に到達することを抑制または防止することができる。
すなわち、第四実施形態によれば、第一~第三実施形態と同様に、座席4Fの周囲における空気の流れを制御することで、座席4Fに座る人がウイルスに感染することを抑制することができる。
以上、本開示の各実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこれらの実施形態によって限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
<付記>
各実施形態に記載の座席カバー、座席ユニット、輸送用機器は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る座席カバーは、座席の背もたれを上部から覆う背もたれカバーと、該背もたれカバーにおける前記座席の幅方向の少なくとも一方の端部から前記座席の前方に向かって突出して上下方向に延びる板状をなす側部板と、前記背もたれカバーの上端から上方に突出して前記幅方向に延びる板状をなす上部板と、を備え、前記背もたれカバー、前記側部板及び前記上部板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている。
上記構成によれば、座席の周囲における空気の流れを制御して、座席に座る人がウイルスに感染することを抑制することができる。
具体的には、座席の座面部の上側の領域において、空気を座席カバーの側部板に沿って上下方向に流すことができる。これにより、座面部の上側の領域を換気することができる。したがって、座席に座る人がウイルスに感染することを抑制できる。
また、背もたれの上端から上方に座席カバーの上部板が突出していることで、背もたれの直上において、座席の前後方向に空気が流れることを抑制または防止することができる。これにより、くしゃみ等によって発生する座席に座る人の飛沫が、背もたれの直上において座席の前後方向に流れることを抑制または防止することができる。したがって、前後方向に並んで座る人同士でウイルスが感染することも抑制できる。
(2)第2の態様に係る座席カバーでは、前記側部板が、前記座席の座面部から上方に離れて配置される。
上記構成によれば、座席の座面部と座席カバーの側部板との隙間を空気の入口あるいは出口とすることで、座面部の上側の領域において空気を上下方向に効率よく流すことができる。これにより、座面部の上側の領域を効率よく換気して、座席に座る人がウイルスに感染することをより効果的に抑制できる。
(3)第3の態様に係る座席カバーでは、前記側部板の下端が、前記背もたれカバーの下端よりも上方に位置する。
上記構成によれば、座席カバーを座席に取り付けた状態で、側部板を座面部よりも上方に離れた位置に配置することができる。
(4)第4の態様に係る座席カバーでは、前記側部板の上端は、前記背もたれカバーの上端と同じ高さに位置する。
上記構成によれば、側部板を幅方向において座席に座る人の頭部に隣り合わせて配置しやすくなる。これにより、くしゃみ等によって発生する座席に座る人の飛沫(特に粒径が小さいことで、直ぐに沈降せずに漂う飛沫)を、側部板によって遮蔽することができる。したがって、当該飛沫が、座席から幅方向に拡散することを抑制することができる。
(5)第5の態様に係る座席カバーでは、前記背もたれカバーの下端に連ねて形成され、前記座席の座面部を上方から覆う座面部カバーをさらに備え、前記座面部の座面よりも下方において前記座面部カバーから床面に沿って前記座席から離れる方向に延びる板状をなし、前記床面の上方に位置して前記床面を覆う床面カバー板をさらに備え、前記床面カバー板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている。
上記構成によれば、床面に向けて空気が流れても、座席の近くおいては、床面カバー板が床面から上方に向かう空気の流れを遮蔽する。これにより、床面に付着したウイルスが座席の近くで巻き上げられることを抑制または防止することができる。したがって、床面のウイルスが座席に座る人(特に頭部や口)に到達することを抑制または防止することができる。
(6)第6の態様に係る座席ユニットは、前記座席カバーと、前記座席カバーが取り付けられる前記座席と、を備える。
(7)第7の態様に係る輸送用機器は、前記座席ユニットと、内部に前記座席が配置される部屋を有する機器本体と、を備える。
(8)第8の態様に係る座席カバーは、座席の座面部を上方から覆う座面部カバーと、前記座面部の座面よりも下方において前記座面部カバーから床面に沿って前記座席から離れる方向に延びる板状をなし、前記床面の上方に位置して前記床面を覆う床面カバー板と、を備え、前記座面部カバー及び前記床面カバー板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている。
上記構成によれば、座席の周囲における空気の流れを制御して、座席に座る人がウイルスに感染することを抑制することができる。具体的には、床面に向けて空気が流れても、座席の近くおいては、床面カバー板が床面から上方に向かう空気の流れを遮蔽する。これにより、床面に付着したウイルスが座席の近くで巻き上げられることを抑制または防止することができる。したがって、床面のウイルスが座席に座る人(特に頭部や口)に到達することを抑制または防止することができる。
1,1D,1E 輸送用機器
2 機器本体
3,3E,3F 座席ユニット
4,4F 座席
5,5E,5F 座席カバー
21 部屋
24 床面
41,41F 座面部
411,411F 座面
42 背もたれ
421 前面
51,51E カバー本体
541 前面カバー部
52 側部板
53 上部板
54 背もたれカバー
55,55F 座面部カバー
56,56F 床面カバー板

Claims (8)

  1. 座席の背もたれを上部から覆う背もたれカバーと、
    該背もたれカバーにおける前記座席の幅方向の少なくとも一方の端部から前記座席の前方に向かって突出して上下方向に延びる板状をなすことで、前記座席に座る人の頭部に隣り合わせて配置される側部板と、
    前記背もたれカバーの上端から上方に突出して前記幅方向に延びる板状をなす上部板と、
    を備え、
    前記背もたれカバー、前記側部板及び前記上部板の表面が抗ウイルス性素材から形成されており、
    前記側部板が、前記座席の座面部から上方に離れて配置され、
    前記側部板の上端は、前記背もたれカバーの上端と同じ高さに位置する座席カバー。
  2. 請求項に記載の座席カバーにおいて、
    前記背もたれカバーの下端に連ねて形成され、前記座席の座面部を上方から覆う座面部カバーをさらに備え、
    前記座面部の座面よりも下方において前記座面部カバーから床面に沿って前記座席から離れる方向に延びる板状をなし、前記床面の上方に位置して前記床面を覆う床面カバー板をさらに備え、
    前記床面カバー板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている座席カバー。
  3. 座席の背もたれを上部から覆う背もたれカバーと、
    該背もたれカバーにおける前記座席の幅方向の少なくとも一方の端部から前記座席の前方に向かって突出して上下方向に延びる板状をなすことで、前記座席に座る人の頭部に隣り合わせて配置される側部板と、
    前記背もたれカバーの上端から上方に突出して前記幅方向に延びる板状をなす上部板と、
    を備え、
    前記背もたれカバー、前記側部板及び前記上部板の表面が抗ウイルス性素材から形成されており、
    前記背もたれカバーの下端に連ねて形成され、前記座席の座面部を上方から覆う座面部カバーをさらに備え、
    前記座面部の座面よりも下方において前記座面部カバーから床面に沿って前記座席から離れる方向に延びる板状をなし、前記床面の上方に位置して前記床面を覆う床面カバー板をさらに備え、
    前記床面カバー板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている座席カバー。
  4. 請求項に記載の座席カバーにおいて、
    前記側部板が、前記座席の座面部から上方に離れて配置される座席カバー。
  5. 請求項1、2及び4のいずれか一項に記載の座席カバーにおいて、
    前記側部板の下端が、前記背もたれカバーの下端よりも上方に位置する座席カバー。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の座席カバーと、前記座席カバーが取り付けられる前記座席と、を備える座席ユニット。
  7. 請求項6に記載の座席ユニットと、内部に前記座席が配置される部屋を有する機器本体と、を備える輸送用機器。
  8. 座席の座面部を上方から覆う座面部カバーと、
    前記座面部の座面よりも下方において前記座面部カバーから床面に沿って前記座席から離れる方向に延びる板状をなし、前記床面の上方に位置して前記床面を覆う床面カバー板と、を備え、
    前記座面部カバー及び前記床面カバー板の表面が抗ウイルス性素材から形成されている座席カバー。
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