JP7458513B2 - 循環流動床反応器構成内の循環する床材料の閉塞を防止する方法 - Google Patents

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Description

[0002] 本発明は、添付の独立請求項のプリアンブルに従う、循環流動床反応器構成内の循環する床材料の閉塞を防止する方法に関する。よって、本発明は特に、循環流動床反応器の戻り路内、特に戻り路のガスロック内、の閉塞を防止することに関する。
[0004] 循環流動床ボイラーなどの循環流動床反応器は、一般に、炉と、炉の上部から発散する排気ガスから粒子を分離するための粒子分離器と、分離された粒子を粒子分離器から炉の下部部分に戻すための戻り路とを備え、戻り路は、戻り路内で上流に向かうガス流を防止するための壁シールまたはループシールなどのガスロックを備えている。
[0005] 循環流動床反応器で時折発生することのある1つの問題は、戻り路、大半の場合は戻り路内のガスロック、が閉塞状態になることである。そのような閉塞は種々の理由によって引き起こされる可能性があり、それらには、戻り路の上部からの堆積物の落下、ガスロックの適正な動作に必要とされる流動化のためには小さすぎる大きさへの床材料の粒子の微粉化、または、材料が流れるのを妨げる凝塊となる床材料の粒子の凝集が含まれる。戻り路の完全なまたはほぼ完全な閉塞は、通常、反応器の運転停止を引き起こし、それが手間と時間を要する保守作業につながり得る。多くの場合、発生した閉塞は、反応器を冷却し、その後戻り路を清掃し、最終的に反応器を再始動させることによってしか解消することができず、これは、通例は1日またはさらに長く続く反応器の生産の停止を引き起こすこともある。戻り路の閉塞および反応器の運転停止は、閉塞が近づいていることが予測され、適切な防止策が十分に前もって開始されれば、回避できる場合があることが判明している。
[0006] 特許文献KR101879637B1は、床内の測定された圧力差に基づいてループシール内の粒子床への流動化空気の供給を調整することにより、ループシールの動作を制御する方法を開示している。特に、固体粒子の連続的に流れる床の中でガスロック床圧力値Δpを測定する方法工程と、測定されたΔp値を、初期動作条件で測定および計算された参照圧力差のΔp値と比較する方法工程とが開示される。米国特許第8,292,977号は、システムの戻り路内のガス化チャンバおよび出口チャンバ内の圧力を制御するために、システムからの排ガスおよび生成物ガスの除去を制御することに基づいて、複合循環流動床システム内で循環する粒子の量を制御するための機構を開示している。これらの文献はいずれも、閉塞を観察することにも、あるいはループシールまたは戻り路内の近づきつつある閉塞を予測・防止することにも関係していない。
[0007] 特許文献、日本特許第4254004(B2)号は、測定された炉内の垂直方向圧力および温度分布、ボイラーの戻り路内の熱交換チャンバの入口および出口における圧力および温度、ならびに熱交換器に供給される水の量および熱交換器から得られる蒸気の温度に基づいて、循環流動床ボイラー内の砂の循環量をモデルによって推定するための構成を開示している。特許文献、日本特許第4443481(B2)号は、加圧流動ボイラーの床高さ調節デバイスに関係する床材料循環経路内の床材料の詰まりを診断するためのシステムを開示している。床材料循環経路は、複数の差分圧計、温度計、および圧送空気の流量計を、経路の選択された場所に備えている。詰まりの発生は、測定値と、詰まり発生箇所データベースとを使用することによって判定される。上記文献はどちらも、近づきつつある閉塞をどのようにして予測または防止するかは教示していない。
[0008] 床粒子の凝集や焼結によって流動床の有害な非流動化が引き起こされ得ることはよく知られており、したがって、この問題を回避するまたは最小にするために床材料のいくつかの提案がなされている。米国特許第4,075,953号は、流動床内で有機廃棄物を燃焼する際に、床材料が融解して固まる性質ならびに粒子の崩壊は、かんらん石砂を含む床材料を使用することによって低減できることを提案している。Gruborらは、Proc.of the 13th International Conference on Fluidized Bed Combustion,1995,‘Biomass FBC Combustion-Bed Agglomeration Problems’、515~522頁において、培養したバイオマスを流動床で燃焼する際の凝集および焼結の問題は、酸化第二鉄を床材料として使用することによって最小にできることを提案している。欧州特許第1075626B1号は、流動床内で難しい燃料を燃焼させる際の焼結のおそれは、5%未満の石英含有量を有する鉱物粒子からなる床材料を使用することによって低減できることを提案している。
[0009] 米国特許第4,544,375号は、例えば流動床内の圧力降下を測定することで床粒子の平均密度を監視することにより、床内の炭素含有量に対する灰含有量を測定し、炭素含有量に対する灰含有量が所定値を超えるときに流動床から灰を取り除くことにより、灰の焼結および流動床の非流動化を防止することを提案している。
[0010] 流動床内では急速な圧力揺らぎが発生し、この圧力変動は床内の気泡の大きさおよび数と相関することが一般に知られている。C.E.DaviesおよびK.Fentonは、Powder Technology、Volume88、1996年7月1日発行、89~93頁において、流動床内の圧力揺らぎは、粒径が大きくなるのに伴って減少することを示し、Chironeらは、Chem.Eng.J.123(2006)71~80において、凝集の開始時から、流動床内の圧力揺らぎの分散は、約2時間の間にその元の値の60~70%まで減少し、非流動化時の固定床への急な推移が、圧力分散に著しいピークを生じさせることを示している。よって、床内の圧力揺らぎの分散を監視して分析することにより、近づきつつある床の非流動化の早期の認識が可能になる。それに対応して、J.Shabanianらは、Procedia Engineering102(2015)1006~1015において、泡の増加に起因して、床内の差分圧力降下は、床が非流動化に近づきつつあるときに減少し、この効果を、気泡流動床内の非流動化条件の早期検出に使用できることを提案している。静止している流動床内の凝集を観察または防止するために使用される方法は、一般に、戻り路のガスロック内の連続的に流動している流動床の閉塞を観察・防止するためには、使用可能であるとしても効率的ではない。
[0011] 本発明の目的は、循環流動床反応器の戻り路内の循環する材料の閉塞を防止する方法であって、実際に使用するのが平易であり、上述された従来技術文献に開示された方法の制約が最小にされるかまたは解消される方法を提供することである。
[0012] 上記で引用された従来技術の問題は、添付の独立請求項に定められる解決法によって解決されるか、または少なくとも最小にされる。従属請求項は、本発明の有利な実施形態を定める。
[0013] 一態様によると、本発明は、循環流動床反応器構成内の循環する床材料の閉塞を防止する方法を提供し、方法は、反応器のデジタル制御システムにおいて反応器負荷を定める工程と、循環流動床反応器構成の炉に、反応器負荷に基づく予め定められた率で燃料および燃焼ガスを供給する工程と、炉内で燃料を燃焼ガスで燃焼させ、煙道ガスおよび固体粒子を炉から煙道ガスチャネル内に発散させる工程と、煙道ガスチャネル内に配置された粒子分離器で煙道ガスから固体粒子を分離し、固体粒子の流れを、粒子分離器から戻り路を介して循環させて炉に戻す工程と、固体粒子の連続的に流れる床を、戻り路内のガスロック内に収集する工程と、を含み、方法は、固体粒子の連続的に流れる床の中でガスロック床圧力値を測定する工程と、測定されたガスロック床圧力値に基づいて、ガスロック床高さ報知信号を形成する工程と、を含み、方法の定義段階が、デジタル制御システムにおいて定められた反応器負荷を、複数の負荷値に順次変化させる工程と、反応器負荷の関数として、正常な固体粒子循環流条件において形成される正常なガスロック床高さ報知信号の範囲を定めて、デジタル制御システムに記憶する工程と、反応器負荷に依存する警告基準を定めて、デジタル制御システムに記憶する工程であって、警告基準を満たすことは、固体粒子循環流の逸脱を示すために、現在のガスロック床高さ報知信号が、支配的な反応器負荷に対して正常なガスロック床高さ報知信号の範囲の外側にあることを含む、工程と、を含み、方法を使用する段階が、所定の間隔で、現在のガスロック床高さ報知信号を反応器負荷に依存する警告基準と比較する工程と、現在のガスロック床高さ報知信号が反応器負荷に依存する警告基準を満たす場合、ガスロックの閉塞を防止するために反応器負荷を低下させる工程と、を含む。
[0014] 本発明は、ガスロック内の連続的に流れる粒子の流動床の中で測定される圧力値は、運転停止を引き起こす閉塞が戻り路内で発生する数時間前にすでに異常な挙動を示すことがあるという発明者らの観察に基づく。ガスロック床圧力値は、通例、急速に揺らぐので、本発明により、測定されたガスロック床圧力値に基づいて、より滑らかに変動する床高さ報知信号が形成されるのが有利である。しかし、ガスロック床圧力の測定に使用される方法および機器によっては、ガスロック床圧力値それ自体をガスロック床高さ報知信号として使用することが可能な場合がある。
[0015] ガスロック内の流動床を介した固体粒子の連続的な流れのために、ガスロック床圧力値およびガスロック床高さ報知信号は、不規則的に振れる状態になることがあり、その場合、それらは、実際の閉塞の発生よりもかなり前に、相当に大きい振幅で増大と減少を繰り返す。したがって、ガスロック床高さ報知信号の異常な挙動が観察されるときに、悪影響が発生する前に戻り路の閉塞の重大な結果を回避するための対策を開始することが可能である。本発明による方法の鍵は、ガスロック床圧力値から得られるガスロック床高さ報知信号を監視および分析することである。
[0016] ガスロック内の連続的に流れる流動床は、炉から発散する煙道ガスから粒子分離器によって分離された粒子で形成されるので、ガスロック床の高さは、主として、反応器負荷、特に炉に燃焼ガスおよび燃料を供給する率に依存する。異常なガスロック床高さ報知信号を観察することを可能にするために、反応器負荷を複数の負荷値に順次変化させ、反応器負荷の関数として、正常な固体粒子循環流条件において床高さ報知信号を形成または測定することにより、ガスロック床高さ報知信号を較正することが必要である。そのようにして形成された一連の床高さ報知信号を使用することにより、正常なガスロック床高さ報知信号の、反応器負荷に依存する範囲を定めることが可能となり、それが反応器のデジタル制御システムに記憶される。そして、固体粒子循環流の異常または逸脱を認識するために、反応器負荷に依存する警告基準を定めてデジタル制御システムに記憶することが可能である。警告基準を満たすことは、有利には、少なくとも、ガスロック床高さ報知信号が、支配的な反応器負荷に対して、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲の外側にあることを含む。
[0017] 正常なガスロック床高さ報知信号の範囲を定めるために使用されるガスロック床高さ報知信号と、それに対応する反応器負荷に依存する警告基準とは、有利には、測定された差分ガスロック床圧力値に、すなわち、ガスロック内の流動床の下部部分で測定される圧力値と、例えば戻り路内のそれよりも高い場所で測定される圧力値との差に基づく。また、下記で説明されるように、反応器負荷に依存する警告基準が、例えば、ガスロック床圧力値の時間微分や変動性の変化または傾向を含む、ガスロック床圧力値のより複雑な関数として定められることも可能である。
[0018] 上述したように、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲は、炉に燃料および燃焼ガスを供給する率に依存する。しかし、不活性床材料が炉に供給される場合、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲は、不活性床材料の供給率にも依存する。炉に供給される燃料および不活性床材料の種類または粒径が変動する場合、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲は、通例、燃料および不活性床材料の種類または粒径にも依存する。そして、ガスロック圧力信号の正常範囲を、供給率の好適な範囲ならびに必要に応じて炉に供給される燃料および不活性床材料の種類によって定義されるデータベースとして、デジタル制御システムに記憶することが必要とされ得る。場合によっては、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲を、煙道ガスの再循環率など、反応器構成の他の動作パラメータの関数としても定めることが有用なことがある。この説明では、負荷に依存するという語は、一般に、上記のように反応器の任意の動作パラメータに依存することを意味する。
[0019] 循環流動床反応器のガスロック内の流動床は、一般に、床を通って上昇する泡のために、急速に揺らぐ床圧力を示す気泡床である。そのような床圧力の揺らぎは、例えば床の粒径に依存し得るが、一般に、ガスロック内の流動床を通る粒子の流れにおける問題には関係しない。従来技術の説明で述べたように、C.E.DaviesおよびK.Fentonは、Powder Technology、Volume88、1996年7月1日発行、89~93頁において、また、ChironeらはChem.Eng.J.123(2006)71~80において、気泡によって生じる床圧力の急速な揺らぎを分析することに基づいて、静止している流動床内の凝集を観察する方法を開示している。気泡によって生じる床圧力値の急速な圧力揺らぎは、固体粒子の流動化問題が、床の上からの堆積物の落下、適正な流動化のためには小さすぎる大きさへの床材料の粒子の微粉化、または流動化を阻止する大きな凝塊への床材料粒子の凝集などの異なる理由によって引き起こされる場合とは、異なる振る舞いをし得る。本発明の方法は、そのような急速な揺らぎではなく、変動する粒子の流れ条件によって引き起こされる実際の床高さの変化によって生じる床圧力のより滑らかな変化を観察・分析するという点で、これらの方法と異なる。循環する床材料内の流れ問題を認識するために床高さ報知信号を使用することの利点は、異なる理由によって引き起こされる、近づきつつある戻り路の閉塞の同様の示唆が得られることである。
[0020] 本発明に従って使用される、流動床を通る粒子の流れの異常な挙動を示すためのガスロック床圧力信号は、有利には、予め定められた時間、好ましくは少なくとも10秒、さらに好ましくは少なくとも30秒、にわたって平均される。それに対応して、反応器負荷に依存する警告基準、すなわち、ガスロックの閉塞が近づいている可能性があることを解釈するための基準は、ガスロック床圧力信号が予め定められた測定時間にわたって平均されることを含む。よって、そのようなガスロック床高さ報知信号が正常なガスロック床高さ報知信号の範囲の外側にある場合は、閉塞が近づきつつある可能性があると判断することができ、適切な対抗策が開始されるべきである。
[0021] 本発明の一実施形態によると、方法の定義段階は、ガスロック床高さ報知信号に対して、反応器負荷に依存する上限を定めて、デジタル制御システムに記憶することを含み、反応器負荷に依存する警告基準を満たすことは、現在のガスロック床高さ報知信号が、支配的な反応器負荷に対して上限よりも上にあることを含む。近づきつつある戻り路の閉塞は、その正常範囲を上回る床高さの一時的な増加を引き起こすことがあり、それがその後増大したガスロック床圧力値として観察される。この影響は、J.ShabanianらによってProcedia Engineering102(2015)1006~1015に報告されるように低下する床圧力として現れる、静止状態の流動床の近づきつつある凝集の影響とは反対であることに注目すべきである。
[0022] 本発明の一実施形態によると、方法は、ガスロック床高さ報知信号の振れを観察するためのアルゴリズムを含み、反応器負荷に依存する警告基準を満たすことは、振れが存在することを含む。例として、振れの存在は、適切に平均されたガスロック床高さ報知信号が、予め定められた時間、例えば5分、内に少なくとも3回、予め定められた上限よりも高くなるという観察に基づき得る。
[0023] 本発明の一実施形態によると、方法は、炉内、または言い換えると炉内の下部部分で、粒子の高速流動床内の炉床圧力信号を測定するさらなる工程を含む。そして、反応器負荷に依存する警告基準を満たすことは、有利には、ガスロック床圧力信号が増大傾向を呈するのと同時に炉床圧力信号が低下傾向を呈するという要件も含む。そのようなガスロック床圧力信号の増大傾向と同時の炉床圧力信号の低下傾向は、増大する量の粒子が戻り路に溜まりつつあるために、炉内の固体粒子の量が減りつつあることを示唆する。
[0024] 本発明の一実施形態によると、炉床圧力値の低下傾向の基準は、少なくとも5%単調減少する値が、少なくとも3つの連続した平均炉圧力値において観察されることを含む。それに対応して、ガスロック床高さ報知信号の増大傾向の基準は、少なくとも5%単調増加する値が、少なくとも3つの連続したガスロック床高さ報知信号において観察されることを含む。
[0025] 本発明によると、反応器負荷に依存する警告基準が満たされるとき、すなわち、近づきつつある閉塞の示唆が受け取られたときに、様々な対抗策を開始することができる。上述したように、閉塞は、ガスロック内に溜まった床を通る粒子の流れに関係するので、根本的な対抗策は、反応器負荷、すなわち、反応器の炉に燃焼ガスおよび燃料を供給する率、を下げることによって粒子の流れを減らすことである。粒子の流れを減らすことは、閉塞のおそれを解消して安定した粒子の流れを誘起するような形で、床を振とうさせ得る。負荷を下げることは、反応器の温度レベルも低下させ、それがひいては、アルカリ濃縮物質の場合に流れる粒子の粘着性を低減させ、結果としてガスロックシステム内の材料の流動性を改善する。
[0026] 近づきつつある閉塞の示唆が受け取られたとき、閉塞を防止するための別の好ましい対抗策は、炉への不活性床材料の供給を開始する、または不活性床材料の供給の率を増大させることである。不活性床材料の供給を増大させることは、燃料粒子によって引き起こされる、粘着性の化合物の形成などの有害な影響を低減し得る。床材料の平均組成を変化させることに加えて、不活性床材料の供給は、一般に床材料の交換も高める。不活性床材料の供給を増大させることは、有利には、炉からのボトムアッシュの排出を開始する、またはボトムアッシュの排出の率を増大させるというさらなる対抗策と同時に行われる。
[0027] 本発明のさらなる実施形態によると、方法は、反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、炉に供給される燃料の種類を別の種類の燃料に変更することを含む。代替として、または追加として、方法は、反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、炉への石灰岩の供給を開始する、または石灰岩の供給を増大させるさらなる工程を含んでよい。また、方法が、応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、低い融解温度を有するアルカリ性化合物の形成を減らすのに適した反応物の炉への供給を開始する、または供給を増大させる工程を含むことも可能である。適切な反応物には、粘度やカオリンなどのアルカリゲッターが含まれる。有利には、上記で説明された実施形態の任意のものが、反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、起こり得る閉塞についての警告をデジタル制御システム内で発するさらなる工程を含む。
[0028] 反応器負荷に依存する警告基準が満たされなくなった場合、方法は有利には、上記の対抗策のすべてまたは一部を取り除く工程を含み、特に、方法はその後、反応器負荷を増大させる工程を含む。
[0029] 上記の本発明の簡単な説明、ならびにさらに他の目的、特徴、および利点は、現在好ましいが、それでも例示的である本発明による実施形態の以下の詳細な説明を、添付図面と併せて参照することによって、より完全に理解されるであろう。
[0030]本発明による方法を使用するのに適した循環流動床反応器を模式的に示す図である。 [0031]閉塞が近づきつつある時の測定ガスロック床圧力値の例を示す図である。 [0031]正常な固体粒子循環流条件にある時の測定ガスロック床圧力値の例を示す図である。
[0032] 図1の図は、本発明の方法が使用されることが可能な、例示的な循環流動床反応器の構成である循環流動床ボイラーシステム10を模式的に示している。ボイラーシステムは炉12を備え、この炉の上部部分は、粒子分離器14とガス流接続されている。粒子分離器の上部は、煙道ガスを、例えば煙道ガスの浄化や蒸気の過熱に関係する従来のさらなる処理に搬送するために、煙道ガスチャネル16に接続されている。粒子分離器の下部は戻り路18に接続されており、これを通って、粒子分離器内で分離された粒子が搬送されて炉12の下部部分に戻されることができる。戻り18は、炉から戻りを介した粒子分離器14へのガスの流れを防止するために従来のガスシール20を備えている。ボイラーシステムは、当業者によく知られている多くの他の従来の要素も備えているが、それらは本発明に関連しないため、本特許出願においては説明されない。
[0033] ボイラーシステム10が動作している時、燃料が、図1には図示されない燃料供給から、供給シュートまたはスクリューコンベヤなどの燃料供給機22を介して炉に供給される。燃料は、ロックホッパーまたはスクリュー回転数駆動装置などの従来の制御装置24によって制御される率で供給される。不活性床材料が、それに応じて、供給シュートまたは搬送スクリューなどの不活性床材料供給機26を介して炉に供給される。燃料、燃料を燃焼させる際に形成される灰、および不活性床材料が、炉12内に粒子状固体物質の床を形成する。不活性床材料と、煙道ガスの浄化や床品質の向上に関係する石灰岩などの予想される補助剤とが、ロックホッパーまたはスクリュー回転数駆動装置などの補助材料供給制御装置28によって制御される率で、図1に図示されないそれぞれの供給から炉に供給されると有利である。ボイラーシステムが、異なる種類の燃料、不活性床材料、および補助剤を供給するための複数の別個のシステムを備えることが可能である。
[0034] 燃料は、炉に導入された燃焼ガスによって炉12内で燃焼され、燃焼ガスは、炉の下方に位置するウィンドボックス32および底部格子34を通る主燃焼ガスチャネル30を介して、および底部格子の上方で終端する副燃焼ガスチャネル36を介して、炉に導入される。主および副燃焼ガスチャネル30、36は、炉12に主および副燃焼ガスを供給する率をそれぞれ制御するために、図1に図示されない燃焼ガス供給と流れ接続している、ファンおよび/または制御弁などのガス流制御手段38を備えている。
[0035] 炉内に形成された粒子状固体物質の床は、床が、明確な上面を持たないが上方に向かって低下していく密度で炉12全体を満たす、いわゆる高速流動床を形成するような高い速度で、燃焼ガスによって流動化される。炉12内の高速流動床は、図1では、ジグザグの上層として記号的に描かれている。燃料供給制御手段24、補助材料供給制御装置28、および燃焼ガス流制御手段38は、ボイラーシステム10のデジタル制御システム40から制御信号を受信するように構成され、よって、デジタル制御システムは動作中にボイラーシステムの負荷を定めるために使用される。
[0036] 高速流動床であるため、燃焼過程で生じた煙道ガスは、比較的多量の固体粒子を同伴して炉から発散する。同伴された固体粒子の大半は、粒子分離器14内で煙道ガスから分離されて、戻り路18を介して炉に戻される。よって、ボイラーが動作している時には、戻り路を介した固体粒子の連続的な流れがある。ガスロック20は、有利には、粒子分離器14と直接に粒子流接続している下降路42と、上昇路44とを備え、上昇路44の下部は、下降路42の下部と粒子流接続している。よって、下降路42を下方に流れていく固体粒子は、上昇路を下降路から分離している第1の区画壁46の下縁の下方で、上昇路44に進む。その後、固体粒子は、上昇路44内を上方に流れ、上昇路の上部部分から、越流として、立下り管48を上昇路44から分離している第2の区画壁50の上縁を越えて、炉12に通じる立下り管48に流れる。
[0037] ガスロック20を介する固体粒子の連続的な流れは、下降路42の下部部分への第1の粒子床52と、上昇路44への第2の粒子床54とを作り出す。ガスロックは、有利には、それぞれ第1および第2の粒子床に流動化ガスを供給するための手段56、58を備えている。流動化ガスは、比較的低い率で第1および第2の粒子床52、54に供給され、それにより、第1および第2の粒子床は、明確な上面をもつ液体のように概ね振る舞う、いわゆる気泡床となる。
[0038] 第2の粒子床54の上面は、動作中は、常に第2の区画壁50の上縁の高さにある。摩擦、または第1および第2の流動床52、54を通る粒子の流れに対して妨げを生じる他の非理想的な流動化が全くなければ、第1の粒子床52の上面は、第2の粒子床54の上面の高さと同じに高さになる。しかし、実際には、第1の粒子床52の上面は、ボイラーシステムの動作中には常に、第2の粒子床54の上面の高さよりも高い高さにある。第1の粒子床52と第2の粒子床54の高さの差は、負荷、すなわちガスロックを通る粒子の流量、に依存し、また、粒子の流れに対して妨げを生じる、他の非理想的な流動化にも依存する。非理想的な流動化は、例えば、戻り路の上部から落下する堆積物、適正な流動化のためには小さすぎる大きさへの床材料の粒子の微粉化、または体物質の流れを妨げるような粒子の凝集に起因し得る。ガスロックの形状は、本発明の他の実施形態では図1に示されるものと異なってよいが、ボイラーシステムの動作中、ガスロック内に粒子床が形成されることが不可欠であり、その高さは、ガスロックを通る粒子流の率と、粒子流に対する起こり得る妨げとに依存する。
[0039] 第1および第2の粒子床52、54内の流動化の劣化は、次第に、循環する床材料の流れの閉塞につながり得るため、本発明は、流動化の状態と第1の粒子床の高さを監視および分析することに基づく。近づきつつある閉塞が早期に観察されるときには、間に合ううちに適切な対抗策を開始することにより、循環する床材料の流れの閉塞を防止することが可能である。近づきつつある閉塞の観察は、有利には、ガスロック内の連続的に流動する固体粒子床の中の、特に下降路42内の第1の流動床52の下部部分にある、圧力計60により、ガスロック床圧力値を測定することに基づく。測定されたガスロック床圧力値は、普通、急速に揺らぐので、近づきつつある閉塞の観察は、有利には、例えばガスロック床圧力値を10秒などの予め定められた時間にわたって平均することにより、測定されたガスロック床圧力値に基づいて形成されるガスロック床高さ報知信号に基づく。
[0040] ガスロック20を介する、特に第1の流動床52を介する、固体粒子の連続的で比較的激しい流れに起因して、圧力計60によって測定されるガスロック床圧力値およびガスロック床高さ報知信号は、小さな粒子流の妨げや非理想的な流動化の原因に起因して、不規則的に振れる状態になる傾向がある。それにより、ガスロック床高さ報知信号は、実際の閉塞の発生よりもかなり前に、相当に大きい振幅で増大と減少を繰り返す。したがって、ガスロック床高さ報知信号の異常な挙動が観察されるときは、戻り路18の閉塞を回避するための適切な対抗策を開始することが可能である。
[0041] 図2aは、循環流動床ボイラーの正常な固体粒子循環流条件で、約4.5時間の間に測定された平均差分ガスロック床圧力値の例を示し、ここでは、開始から約1.5時間~2.2時間の間に負荷を新しい値まで増大させた。図2bは、運転停止を引き起こす循環流動床ボイラーの戻り路の閉塞の数時間前に、約10分間の間に10秒間隔で測定された同様のガスロック床圧力値を示す。見て取れるように、図2bの差分床圧力は、図2aの対応する圧力値と比べたときに著しい変動を示している。図2bの場合、粒子循環は、異常な床圧力の変動から約12時間をかけて自然に回復したが、最終的に、床の流動化は、回復不可能な、運転停止を生じる状態まで劣化した。異常なガスロック床圧力が間に合うように観察されていれば、運転停止を回避することが可能であった可能性がある。
[0042] ガスロック20内の連続的に流れる流動床は、炉12から発散する煙道ガスから粒子分離器14によって分離された粒子で形成されるので、ガスロック床の高さは、ボイラー負荷、特に炉に供給される燃焼ガスおよび燃料を供給する率、に依存する。この影響は、図2aに示されるように、負荷変化の前後の平均された差分ガスロック床圧力値を比べることによっても見ることができる。よって、近づきつつある閉塞の観察は、支配的なガスロック床高さ報知信号を、ボイラー負荷に依存する範囲の正常なガスロック床高さ報知信号と定期的に比較することによって行うことができ、正常な報知信号の範囲は、複数のボイラー負荷条件で、正常な固体粒子循環流条件におけるガスロック床圧力または床高さ報知信号を測定することによって得られる。例として、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲は、図2aに示される例の場合、同図の右側のデータを得るために使用された負荷において、約0.13~約0.16であり得る。
[0043] 正常なガスロック床高さ報知信号のボイラー負荷に依存する範囲、ならびにボイラー負荷に依存する警告基準は、有利には、デジタル制御システム40に記憶される。そして、例えば、ガスロック床高さ報知信号が支配的なボイラー負荷に対して正常なガスロック床高さ報知信号の範囲の外側にある、という警告基準を満たすことは、固体粒子循環流の異常または逸脱を意味する。図2bの例では、平均された差分ガスロック床圧力値は、上記で示唆された、負荷の正常なガスロック床高さ報知信号のおよその範囲、すなわち0.13~0.16、から明らかに外側へのずれを生じている。また、ボイラー負荷に依存する警告基準が、例えばガスロック床圧力値の時間微分または傾向を含む、ガスロック床圧力値のより複雑な関数によって定められることも可能である。
[0044] 上記構成は、有利には、戻り路18のより高い高さに、通例は下降路42内の第1の流動床52の上の高さよりも上方に、圧力計62を備えてよい。すると、2つの圧力計60、62で測定された差分圧力に基づいて、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲と、それに対応するボイラー負荷に依存する警告基準とを定めることにより、圧力信号から一部の擾乱的変動を低減することが可能になる。また、異常な流れ条件の観察に、炉12の下方部分にある圧力計64、および/または炉のより高い部分にある圧力計66によって測定された圧力値を使用することも可能である。循環する粒子が一時的に戻り路18に蓄積している時には、炉内で低下する床圧力を観察し、それによって戻り路内の異常状態の確定を得られる可能性がある。
[0045] ガスロック床高さ報知信号は、反応器の負荷、すなわち炉に燃料および燃焼ガスを供給する率、に依存する。したがって、本方法の定義状態において、ガスロック床高さ報知信号を、デジタル制御システム40によって定められるいくつかの負荷条件で測定して、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲の負荷への依存性を定める。ガスロック床高さ信号は、実際には、ボイラーシステムの他の動作パラメータ、例えば炉に不活性床材料を供給する率、にも依存することがある。したがって、有利には、正常なガスロック床高さ報知信号の範囲を定めて、ボイラーシステムのすべての関連する動作変数、例えば燃料および補助材料の供給率および種類、のデータベースとしてデジタル制御システム40に記憶する。
[0046] 循環する床材料の近づきつつある閉塞が間に合うように観察された場合は、デジタル制御システム40を使用することによって適切な対抗策を開始することにより、ボイラーの運転停止を回避できる場合が多い。取り得る対抗策には、例えば、ボイラー負荷を低下させること、制御手段28による不活性床材料または補助剤の供給を増すこと、およびボトムアッシュ除去手段68により炉からボトムアッシュを除去する率を増すことが含まれる。床材料の循環が再びその正常状態になると、対抗策または少なくともその一部を終了することができる。
[0047] 本発明について、現在最も好ましいと考えられる実施形態との関連で説明したが、本発明は、開示された実施形態に制限されず、添付の特許請求の範囲よって定められる本発明の範囲内に含まれるその特徴およびいくつかの他の応用例の様々な組合せまたは変更を包含するように意図されていることが理解されるべきである。

Claims (15)

  1. 循環流動床反応器構成(10)内の循環する床材料の閉塞を防止する方法であって、
    前記循環流動床反応器構成のデジタル制御システム(40)において反応器負荷を定める工程と、
    - 前記循環流動床反応器構成の炉(12)に、前記反応器負荷に基づく予め定められた率で燃料および燃焼ガスを供給する工程と、
    - 前記炉内で前記燃料を前記燃焼ガスで燃焼させ、煙道ガスおよび固体粒子を前記炉から煙道ガスチャネル内に発散させる工程と、
    - 前記煙道ガスチャネル内に配置された粒子分離器(14)で前記煙道ガスから固体粒子を分離し、固体粒子の流れを、前記粒子分離器から戻り路(18)を介して循環させて前記炉に戻す工程と、
    - 前記固体粒子の連続的に流れる床(52、54)を前記戻り路内のガスロック内で収集する工程と、を含み、
    前記方法が、
    - 前記固体粒子の前記連続的に流れる床の中でガスロック床圧力値を測定する工程と、
    - 測定されたガスロック床圧力値に基づいて、ガスロック床高さ報知信号を形成する工程と、を含むことを特徴とし、
    前記方法の定義段階が、
    - 前記デジタル制御システムにおいて定められた前記反応器負荷を、複数の負荷値に順次変化させる工程と、
    - 前記反応器負荷の関数として、正常な固体粒子循環流条件において形成される正常なガスロック床高さ報知信号の範囲を定めて、前記デジタル制御システムに記憶する工程と、
    - 反応器負荷に依存する警告基準を定めて、前記デジタル制御システムに記憶する工程であって、前記警告基準を満たすことは、循環されている前記固体粒子の流れの中の逸脱を示すために、現在のガスロック床高さ報知信号が、支配的な反応器負荷に対して前記正常なガスロック床高さ報知信号の範囲の外側にあることを含む、工程と、を含み、
    前記方法を使用する段階が、
    - 所定の間隔で、現在のガスロック床高さ報知信号を前記反応器負荷に依存する警告基準と比較する工程と、
    - 前記現在のガスロック床高さ報知信号が前記反応器負荷に依存する警告基準を満たす場合、前記ガスロックの閉塞を防止するために前記反応器負荷を低下させる工程と、を含む、方法。
  2. 前記ガスロック床高さ報知信号は、予め定められた測定時間にわたって測定されたガスロック圧力値を平均することにより形成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記予め定められた測定時間が少なくとも10秒であることを特徴とする、請求項2に記載の方法に記載の方法。
  4. 前記予め定められた測定時間が少なくとも30秒であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記方法の前記定義段階が、前記ガスロック床高さ報知信号に対して反応器負荷に依存する上限を定めて、前記デジタル制御システムに記憶することを含み、前記反応器負荷に依存する警告基準を満たすことは、現在のガスロック床高さ報知信号が、前記支配的な反応器負荷に対して前記上限よりも上にあることを含むことを特徴とする、請求項1から4までのいずれかに記載の方法。
  6. 前記反応器負荷に依存する警告基準を満たすことは、現在のガスロック床高さ報知信号が、予め定められた時間内に少なくとも3回、予め定められた上限よりも高くなることを含むことを特徴とする、請求項1から5までのいずれかに記載の方法。
  7. 前記炉内の粒子床の中で炉床圧力値を測定する工程を含み、前記反応器負荷に依存する警告基準を満たすことは、前記ガスロック床高さ報知信号が増大傾向を呈するのと同時に前記炉床圧力値が低下傾向を呈することを含むことを特徴とする、請求項1から6までのいずれかに記載の方法。
  8. 前記炉床圧力値の低下傾向の基準は、少なくとも5%単調減少する値が、少なくとも3つの連続した平均炉圧力値において観察されることを含み、前記ガスロック床高さ報知信号の増大傾向の基準は、少なくとも5%単調増加する値が、少なくとも3つの連続した前記ガスロック床高さ報知信号において観察されることを含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記方法が、前記反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、前記炉への不活性床材料の供給を開始する、または不活性床材料の供給の率を増大させる工程を含むことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記方法が、前記反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、床材料の交換を高めるために、前記炉からのボトムアッシュの排出を開始する、またはボトムアッシュの排出の率を増大させる工程を含むことを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記方法が、前記反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、前記炉に供給される前記燃料の種類を変更する工程を含むことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記方法が、前記反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、前記炉への石灰岩の供給を開始する、または石灰岩の供給を増大させる工程を含むことを特徴とする、請求項1から11までのいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記方法が、前記反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、前記炉内で支配的な温度で溶融するかまたは粘着性になるアルカリ性化合物の形成を減らすのに適した反応物の供給を開始する、または供給を増大させる工程を含むことを特徴とする、請求項1から12までのいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記方法が、前記反応器負荷に依存する警告基準が満たされた場合、起こり得る閉塞についての警告を前記デジタル制御システム内で発する工程を含むことを特徴とする、請求項1から13までのいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記方法が、前記反応器負荷に依存する警告基準が満たされなくなった場合、前記反応器負荷を増大させるさらなる工程を含むことを特徴とする、請求項1から14までのいずれか一項に記載の方法。

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