JP7457233B2 - パワーシートのギヤボックス - Google Patents

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本発明は、モータなどの駆動源によって駆動されるギヤを備えたパワーシートのギヤボックスに関するものである。
従来、モータなどの駆動源によって駆動されるギヤを備えたパワーシートのギヤボックスに関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示されるパワースライド装置が知られている。このパワースライド装置は、モータのシャフトが嵌合するウォームと雌ねじ孔にスクリューロッドが螺合されたウォームホイルとが、アッパーレール内に組み付けられたギヤボックスにてそれぞれ軸支された状態で噛合するように構成されている。このように構成されるパワースライド装置では、モータによりウォーム及びウォームホイルが回転することで、ギヤボックス及びアッパーレールがスクリューロッド及びロアレールに対して相対移動するようにしてシートの前後方向位置が調整される。
特開2015-020712号公報
ところで、上記特許文献1の構成では、ウォーム及びウォームホイルは、左右対称をなす一方のギヤボックスと他方のギヤボックスとを組み付けることで軸支されている。具体的には、ウォームは、第一被支持軸にて一方のギヤボックスにより軸支されるとともに第二被支持軸にて他方のギヤボックスにより軸支されており、ウォームホイルは、前後の被支持軸にて、一方のギヤボックスに形成される前後一対の半円凹部と他方のギヤボックスに形成される前後一対の半円凹部との組み付けによって形成される2つの軸受部により軸支されている。
このように、2つの部材を組み付けて構成されるギヤボックスによりウォーム及びウォームホイル等のギヤ部材を軸支する構成では、2つの部材のそれぞれの加工精度を高めたとしても、両部品を組み付けた際の組み付け精度がばらつきやすいために、ギヤの軸受精度が低下してしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、軸支する複数のギヤの軸受精度を高め得る構成を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明に係るパワーシートのギヤボックス(20)は、
駆動源の回転軸に連結される第1ギヤ(30)と、
出力軸に連結される第2ギヤ(40)と、
噛合した状態の前記第1ギヤ及び前記第2ギヤを軸支するインナーケース(50)と、
前記インナーケースに組み付けられるアウターケース(60)と、
を備え、
前記第1ギヤは、前記第2ギヤに噛合する第1ギヤ部(31)と前記第1ギヤ部の軸方向両端にそれぞれ位置する2つの第1軸部(32,33)とを有し、
前記第2ギヤは、前記第1ギヤに噛合する第2ギヤ部(41)と前記第2ギヤ部の軸方向両端にそれぞれ位置する2つの第2軸部(42,43)とを有し、
前記インナーケースは、一方の前記第1軸部を軸支する第1軸受部(51)と、他方の前記第1軸部を軸支する第2軸受部(52)と、一方の前記第2軸部を軸支する第3軸受部(53)と、他方の前記第2軸部を軸支する第4軸受部(54)と、前記第1軸受部、前記第2軸受部、前記第3軸受部の下端部及び前記第4軸受部の下端部がそれぞれ一体に連結する連結部(55)とを有し、
前記アウターケースは、右側壁部と左側壁部と前側壁部と後側壁部とを備えて、前記第1軸受部及び前記第2軸受部にて前記第1ギヤの前記第1軸部がそれぞれ軸支されるとともに前記第3軸受部及び前記第4軸受部にて前記第2ギヤの前記第2軸部がそれぞれ軸支された状態の前記インナーケースに対して、前記右側壁部が内面にて前記第1軸受部の外側端面に面接触し、前記左側壁部が内面にて前記第2軸受部の外側端面に面接触し、前記前側壁部が内面にて前記第3軸受部の外側端面に面接触し、前記後側壁部が内面にて前記第4軸受部の外側端面に面接触することで、前記第1軸受部と前記第2軸受部との位置ずれ及び前記第3軸受部と前記第4軸受部との位置ずれを抑制するように外側から組み付けられ、
前記第3軸受部の上端と前記第4軸受部の上端とには、それぞれ同軸的に位置する円環部が形成されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、インナーケースは、駆動源の回転軸に連結される第1ギヤの一方の第1軸部を軸支する第1軸受部と他方の第1軸部を軸支する第2軸受部とを有するとともに、出力軸に連結される第2ギヤの一方の第2軸部を軸支する第3軸受部と他方の第2軸部を軸支する第4軸受部とを有し、さらに、第1軸受部、第2軸受部、第3軸受部及び第4軸受部がそれぞれ一体に連結する連結部とを有する。そして、アウターケースは、第1軸受部及び第2軸受部にて第1ギヤの両第1軸部がそれぞれ軸支されるとともに第3軸受部及び第4軸受部にて第2ギヤの両第2軸部がそれぞれ軸支された状態のインナーケースに対して、第1軸受部と第2軸受部との位置ずれ及び第3軸受部と第4軸受部との位置ずれを抑制するように外側から組み付けられる。
これにより、連結部との連結部分等を起点に互いに離れるように一時的に変形させた第1軸受部と第2軸受部との間に第1ギヤを配置してから、両第1軸部のそれぞれが軸支されるように第1軸受部と第2軸受部とで第1ギヤ部を挟み込むことで、第1ギヤをインナーケースに軸支させることができる。同様に、連結部との連結部分等を起点に互いに離れるように一時的に変形させた第3軸受部と第4軸受部との間に第2ギヤを配置してから、両第2軸部のそれぞれが軸支されるように第3軸受部と第4軸受部とで第2ギヤ部を挟み込むことで、第2ギヤをインナーケースに軸支させることができる。そして、第1軸受部、第2軸受部、第3軸受部及び第4軸受部は、連結部に対してそれぞれ一体に連結しているため、第1ギヤ及び第2ギヤをインナーケースの1部品で軸支することができるので、複数の部材を組み付けて軸支する構成と比較して、第1ギヤ及び第2ギヤの軸受精度を高めることができる。特に、インナーケースに組み付けられたアウターケースによって第1軸受部と第2軸受部との位置ずれ及び第3軸受部と第4軸受部との位置ずれが抑制されるので、組み付け後に第1ギヤ及び第2ギヤの軸受精度が低下し難くなる。したがって、軸支する第1ギヤ及び第2ギヤの軸受精度を高め得るギヤボックスを実現することができる。
本発明に係るシートレール装置の概略構成を示す側面図である。 図1のシートレール装置の分解斜視図である。 図2のギヤボックスの分解斜視図である。 図3のウォームギヤを拡大して示す斜視図である。 図3のヘリカルギヤを拡大して示す斜視図である。 図3のインナーケースを拡大して示す斜視図である。 図6のインナーケースを第1軸受部側から見た図である。 図6のインナーケースを第4軸受部側から見た図である。 図6のインナーケースの上面図である。 図3のアウターケースを拡大して示す斜視図である。 図10のアウターケースを左側壁部側から見た図である。 図10のアウターケースを後側壁部側から見た図である。 図10のアウターケースの上面図である。 図1に対してギヤボックス近傍を拡大して示す拡大断面図である。 図15(A)は、ヘリカルギヤを組み付ける前に第3軸受部と第4軸受部とが互いに離れるように変形させたインナーケースを概略的に示す説明図であり、図15(B)は、ヘリカルギヤを組み付ける際に第3軸受部と第4軸受部とで第2ギヤ部を挟み込むように変形させたインナーケースを概略的に示す説明図である。 図16(A)は、ウォームギヤを組み付ける前に第1軸受部と第2軸受部とが互いに離れるように変形させたインナーケースを概略的に示す説明図であり、図16(B)は、ウォームギヤを組み付ける際に第1軸受部と第2軸受部とで第1ギヤ部を挟み込むように変形させたインナーケースを概略的に示す説明図である。
以下、本発明に係るパワーシートのギヤボックス20を採用した車両用のシートレール装置10の一実施形態について図を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、シートレール装置10は、車両フロアに固定されるロアレール11、図略の車両用のパワーシートに固定されるアッパーレール12、アッパーレール12に回動可能に支持されるスクリューネジ13、ロアレール11に固定されるナット部材14、スクリューネジ13に回転を伝達するギヤボックス20をそれぞれ一対と、両ギヤボックス20にシャフトを介して上記回転を発生させる駆動源となるモータ(図示略)と備えている(図1及び図2では一方のみを図示する)。
シートレール装置10は、アッパーレール12に支持されるスクリューネジ13がギヤボックス20から伝達される回転力によって回転し、このスクリューネジ13に噛合するナット部材14がロアレール11に固定されることで、アッパーレール12がロアレール11に対して相対移動するように構成されている。
アッパーレール12は、その断面が下向きに開口した逆U字状でその端部から両外側に向かって鍔部を有するように形成されている。ロアレール11は、その断面が上向きに開口し上記アッパーレール12の鍔部を巻き込むように形成されている。そして、アッパーレール12及びロアレール11は、図略のスチールボールやローラー等の転動部材の介在により車両前後方向に摺動自在に組み合わされている。アッパーレール12の前側端部には、ギヤボックス20を組み付けるための一対の組付穴12aが形成されている。
スクリューネジ13は、アッパーレール12及びロアレール11の長手方向(摺動方向)に挿通するとともに、その先端部13aがアッパーレール12に取り付けられたギヤボックス20に連結されている。スクリューネジ13は、このギヤボックス20によりモータからの回転力が減速されて伝達されることで回転する。
スクリューネジ13は、前側支持部13b及び後側支持部13cにてアッパーレール12に回動可能に支持された状態で、アッパーレール12に対してその長手方向に沿って配設されている。具体的には、スクリューネジ13は、前側支持部13bにて、アッパーレール12に固定されたブラケット15aやダンパー16a、ブッシュ17a、ワッシャ18a等を利用して回動可能に支持されている。また、スクリューネジ13は、後側支持部13cにて、アッパーレール12に固定されたブラケット15bやダンパー16b、ブッシュ17b、ワッシャ18b等を利用して回動可能に支持されている。
スクリューネジ13の前側支持部13bと後側支持部13cとの間には、ナット部材14が噛合(挿通螺合)されている。このナット部材14は、スクリューネジ13に螺合するナットと、ナットをロアレール11に固定するためのホルダーと、ナットをホルダーに対してボールフローティング支持するための複数のボール及びリテーナーとを備えるように構成されている。
このようにスクリューネジ13に噛合しているナット部材14がロアレール11に固定されることで、ナット部材14は、回転するスクリューネジ13をその回転方向に応じてスライドさせるように機能する。
図3に示すように、ギヤボックス20は、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40と、噛合した状態のウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40を軸支するインナーケース50と、インナーケース50に組み付けられるアウターケース60と、2つのワッシャ71と、ブラケット72と、ピン73とを備えるように構成されている。
ウォームギヤ30は、モータの回転軸に連結される第1ギヤとして機能するもので、図4に示すように、ヘリカルギヤ40に噛合する第1ギヤ部31と第1ギヤ部31の軸方向両端にそれぞれ位置する2つの軸部(以下、右側軸部32及び左側軸部33ともいう)とを有するように構成される。このウォームギヤ30には、右側軸部32の端面から左側軸部33の端面にかけて、モータの回転軸が同軸的に係合するための係合孔34が形成されている。なお、右側軸部32は、「一方の第1軸部」の一例に相当し、左側軸部33は、「他方の第1軸部」の一例に相当し得る。
ヘリカルギヤ40は、出力軸となるスクリューネジ13に連結される第2ギヤとして機能するもので、図5に示すように、ウォームギヤ30に噛合する第2ギヤ部41と第2ギヤ部41の軸方向両端にそれぞれ位置する2つの軸部(以下、前側軸部42及び後側軸部43ともいう)とを有するように構成される。このヘリカルギヤ40には、前側軸部42の端面から後側軸部43の端面にかけて、スクリューネジ13の先端部13aが同軸的に螺合するための雌ねじ孔44が形成されている。なお、前側軸部42は、「一方の第2軸部」の一例に相当し、後側軸部43は、「他方の第2軸部」の一例に相当し得る。
インナーケース50は、弾性変形可能な合成樹脂製のケースであって、図6~図9に示すように、右側軸部32を軸支する第1軸受部51と、左側軸部33を軸支する第2軸受部52と、前側軸部42を軸支する第3軸受部53と、後側軸部43を軸支する第4軸受部54と、各軸受部51~54がそれぞれ一体に連結する連結部55とを有するように構成される。
第1軸受部51は、下端部が湾曲するようにして連結部55に連結される基部51aと、この基部51aよりも肉厚であって右側軸部32を軸支するための貫通孔51cが形成される上片部51bとを有するように形成されている。上片部51bの上面には、アウターケース60の開口(後述する)に係合可能な一対の係合爪51dが設けられている。
第2軸受部52は、下端部が湾曲するようにして連結部55に連結される基部52aと、この基部52aよりも肉厚であって左側軸部33を軸支するための貫通孔52cが形成される上片部52bとを有するように形成されている。上片部52bの上面には、第1軸受部51と同様に、アウターケース60の開口(後述する)に係合可能な一対の係合爪52dが設けられている。
このように形成される第1軸受部51及び第2軸受部52は、図8に示すように、連結部55を介して対称であって、貫通孔51cと貫通孔52cとが同軸的に位置するように、連結部55に連結されている。
第3軸受部53は、前側軸部42を軸支するための貫通孔53cが形成され下端部が連結部55に連結される円筒部53aと、下端にて円筒部53aの上端に連結し上端に円環部53dが形成される上片部53bとを有するように形成されている。
第4軸受部54は、後側軸部43を軸支するための貫通孔54cが形成され下端部が連結部55に連結される円筒部54aと、下端にて円筒部54aの上端に連結し上端に円環部54dが形成される上片部54bとを有するように形成されている。
このように形成される第3軸受部53及び第4軸受部54は、図7に示すように、連結部55を介して対称であって、貫通孔53cと貫通孔54cとが同軸的に位置するように、連結部55に連結されている。
連結部55は、略四角平板状に形成され、第1軸受部51の下端部が連結する外縁と第2軸受部52の下端部が連結する外縁とが対向し、第3軸受部53の下端部が連結する外縁と第4軸受部54の下端部が連結する外縁とが対向するように形成されている。第3軸受部53の下端部が連結する外縁には、アウターケース60の係合部(後述する)に係合可能な一対の係合爪55aが設けられ、第4軸受部54の下端部が連結する外縁には、アウターケース60の係合部に係合可能な一対の係合爪55bが設けられている。
アウターケース60は、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40を軸支した状態のインナーケース50に対して外側から組み付けられる合成樹脂製のケースである。このアウターケース60は、図10~図13に示すように、前後方向に貫通する貫通孔61aが形成された略直方体状の頂部61と、頂部61の下端に連結する略U字状のカバー部62と、を備えるように構成されている。
図14に示すように、カバー部62の前側壁部63は、その内面にて前側軸部42を軸支する第3軸受部53における円筒部53aの外側端面に面接触するように形成され、後側壁部64は、その内面にて後側軸部43を軸支する第4軸受部54における円筒部54aの外側端面に面接触するように形成されている。また、カバー部62の右側壁部は、その内面にて右側軸部32を軸支する第1軸受部51における上片部51bの外側端面に面接触するように形成され、左側壁部は、その内面にて左側軸部33を軸支する第2軸受部52における上片部52bの外側端面に面接触するように形成されている。
また、前側壁部63の下端には、両係合爪55aがそれぞれ係合可能な係合部63aが形成され、後側壁部64の下端には、両係合爪55bがそれぞれ係合可能な係合部64aが形成されている。また、後側壁部64には、スクリューネジ13の先端部13aが挿通する挿通穴64bが形成されるとともに、ギヤボックス20をアッパーレール12に固定するための固定部64cが形成される。この固定部64cの左右の壁部には、ブラケット72及びピン73とアッパーレール12の前側端部に設けられる一対の組付穴12aとを利用してギヤボックス20をアッパーレール12に組み付けるための貫通孔64dがそれぞれ形成される。
また、カバー部62には、上方から見て、頂部61の右側端面近傍に第1軸受部51の一対の係合爪51dが係合可能な開口65aが形成され、頂部61の左側端面近傍に第2軸受部52の一対の係合爪52dが係合可能な開口65bが形成されている。また、カバー部62には、上方から見て、頂部61の前側端面と前側壁部63との間となる位置に開口65cが形成され、頂部61の後側端面と後側壁部64との間となる位置に開口65dが形成されている。
開口65c及び開口65dは、両係合爪51d及び両係合爪52dが開口65a及び開口65bに係合するとともに両係合爪55a及び両係合爪55bが係合部63a及び係合部64aにそれぞれ係合した際に、上片部53b及び上片部54bが挿通するように形成されている。頂部61は、貫通孔61aが、上記係合状態で開口65c及び開口65dを挿通した上片部53bの円環部53dと上片部54bの円環部54dとの双方に同軸的に位置するように配置されている(図14参照)。
次に、ギヤボックス20の組み付けについて、図面を参照して説明する。
まず、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40をインナーケース50に組み付ける。具体的には、図15(A)に示すように、連結部55との連結部分等を起点に第3軸受部53と第4軸受部54とが互いに離れるように一時的に変形させてから、第3軸受部53と第4軸受部54との間にヘリカルギヤ40を配置する。そして、図15(B)に示すように、前側軸部42及び後側軸部43のそれぞれが軸支されるように第3軸受部53と第4軸受部54とで第2ギヤ部41を挟み込むことで、ヘリカルギヤ40をインナーケース50に軸支させることができる。
続いて、図16(A)に示すように、連結部55との連結部分等を起点に第1軸受部51と第2軸受部52とが互いに離れるように一時的に変形させてから、第1軸受部51と第2軸受部52との間にウォームギヤ30を配置する。その際、ウォームギヤ30の右側軸部32と左側軸部33とには、それぞれワッシャ71を挿通させる。そして、図16(B)に示すように、右側軸部32及び左側軸部33のそれぞれが軸支されるように第1軸受部51と第2軸受部52とで第1ギヤ部31を挟み込むことで、ウォームギヤ30をインナーケース50に軸支させることができる。なお、便宜上、図15では、第1軸受部51及び第2軸受部52等の図示を省略し、図16では、第3軸受部53及び第4軸受部54、ヘリカルギヤ40等の図示を省略する。
このようにヘリカルギヤ40及びウォームギヤ30が軸支されたインナーケース50に対して、両係合爪51d及び両係合爪52dを開口65a及び開口65bに係合させるとともに両係合爪55a及び両係合爪55bを係合部63a及び係合部64aにそれぞれ係合させて、開口65c及び開口65dを挿通した上片部53bの円環部53dと上片部54bの円環部54dが頂部61の貫通孔61aに対して同軸的に位置するように、アウターケース60を組み付ける。これにより、ギヤボックス20の組み付けが完了する(図2参照)。
このようにアウターケース60がインナーケース50に組み付けられることで、第1軸受部51における上片部51bの外側端面にカバー部62の右側壁部が内面にて面接触し、第2軸受部52における上片部52bの外側端面にカバー部62の左側壁部が内面にて面接触し、第3軸受部53における円筒部53aの外側端面にカバー部62の前側壁部63が内面にて面接触し、第4軸受部54における円筒部54aの外側端面にカバー部62の後側壁部64が内面にて面接触する。これにより、第1軸受部51と第2軸受部52との位置ずれ及び第3軸受部53と第4軸受部54との位置ずれが抑制される。
このように組み付けられたギヤボックス20は、図14に示すように、スクリューネジ13の先端部13aがヘリカルギヤ40の雌ねじ孔44に螺合した状態で、アウターケース60の貫通孔64dとブラケット72の組付穴72aとアッパーレール12の組付穴12aとにピン73を挿通させ、円環部53dと貫通孔61aと円環部54dとブラケット72の組付穴72bとに図略の挿通部材を挿通させることで、アッパーレール12に組み付けられる。
以上説明したように、本実施形態に係るギヤボックス20では、インナーケース50は、駆動源となるモータの回転軸に連結されるウォームギヤ30の右側軸部32を軸支する第1軸受部51と左側軸部33を軸支する第2軸受部52とを有するとともに、スクリューネジ13に連結されるヘリカルギヤ40の前側軸部42を軸支する第3軸受部53と後側軸部43を軸支する第4軸受部54とを有し、さらに、各軸受部51~54がそれぞれ一体に連結する連結部55とを有する。そして、アウターケース60は、第1軸受部51及び第2軸受部52にてウォームギヤ30の右側軸部32及び左側軸部33がそれぞれ軸支されるとともに第3軸受部53及び第4軸受部54にてヘリカルギヤ40の前側軸部42及び後側軸部43がそれぞれ軸支された状態のインナーケース50に対して、第1軸受部51と第2軸受部52との位置ずれ及び第3軸受部53と第4軸受部54との位置ずれを抑制するように外側から組み付けられる。
これにより、図15及び図16に示すようにして、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40の双方をインナーケース50に軸支させることができる。第1軸受部51、第2軸受部52、第3軸受部53及び第4軸受部54は、連結部55に対してそれぞれ一体に連結しているため、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40をインナーケース50の1部品で軸支することができるので、複数の部材を組み付けて軸支する構成と比較して、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40の軸受精度を高めることができる。特に、インナーケース50に組み付けられたアウターケース60によって第1軸受部51と第2軸受部52との位置ずれ及び第3軸受部53と第4軸受部54との位置ずれが抑制されるので、組み付け後にウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40の軸受精度が低下し難くなる。したがって、軸支するウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40の軸受精度を高め得るギヤボックスを実現することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)本発明は、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40を軸支するシートレール装置10のギヤボックス20に適用されることに限らず、他の種別の入力側の第1ギヤ及び出力側の第2ギヤを軸支するギヤボックス、例えば、車両用シートの前側や後側の高さを調整するためのハイト機構に用いるギヤボックスなど、少なくとも噛合する2つの第1ギヤ及び第2ギヤを軸支するギヤボックスに採用されてもよい。
(2)本発明に係るギヤボックスに軸支される第1ギヤ及び第2ギヤは、ウォームギヤ30及びヘリカルギヤ40のように軸方向が直交した状態で噛合するように軸支されることに限らず、軸方向が直交していない状態(例えば、軸方向が平行となる状態)で噛合するように軸支されてもよい。
(3)インナーケース50は、弾性変形可能な合成樹脂製として構成されることに限らず、図15(A)及び図16(A)の状態から図15(B)及び図16(B)の状態に変形可能な材料、例えば、金属材料によって構成されてもよい。また、アウターケース60は、合成樹脂製として構成されることに限らず、例えば、金属材料によって構成されてもよい。
10…シートレール装置
11…ロアレール
12…アッパーレール
13…スクリューネジ
20…ギヤボックス
30…ウォームギヤ(第1ギヤ)
31…第1ギヤ部
32…右側軸部(一方の第1軸部)
33…左側軸部(他方の第1軸部)
40…ヘリカルギヤ(第2ギヤ)
41…第2ギヤ部
42…前側軸部(一方の第2軸部)
43…後側軸部(他方の第2軸部)
50…インナーケース
51…第1軸受部
52…第2軸受部
53…第3軸受部
54…第4軸受部
55…連結部
60…アウターケース

Claims (1)

  1. 駆動源の回転軸に連結される第1ギヤと、
    出力軸に連結される第2ギヤと、
    噛合した状態の前記第1ギヤ及び前記第2ギヤを軸支するインナーケースと、
    前記インナーケースに組み付けられるアウターケースと、
    を備え、
    前記第1ギヤは、前記第2ギヤに噛合する第1ギヤ部と前記第1ギヤ部の軸方向両端にそれぞれ位置する2つの第1軸部とを有し、
    前記第2ギヤは、前記第1ギヤに噛合する第2ギヤ部と前記第2ギヤ部の軸方向両端にそれぞれ位置する2つの第2軸部とを有し、
    前記インナーケースは、一方の前記第1軸部を軸支する第1軸受部と、他方の前記第1軸部を軸支する第2軸受部と、一方の前記第2軸部を軸支する第3軸受部と、他方の前記第2軸部を軸支する第4軸受部と、前記第1軸受部、前記第2軸受部、前記第3軸受部の下端部及び前記第4軸受部の下端部がそれぞれ一体に連結する連結部とを有し、
    前記アウターケースは、右側壁部と左側壁部と前側壁部と後側壁部とを備えて、前記第1軸受部及び前記第2軸受部にて前記第1ギヤの前記第1軸部がそれぞれ軸支されるとともに前記第3軸受部及び前記第4軸受部にて前記第2ギヤの前記第2軸部がそれぞれ軸支された状態の前記インナーケースに対して、前記右側壁部が内面にて前記第1軸受部の外側端面に面接触し、前記左側壁部が内面にて前記第2軸受部の外側端面に面接触し、前記前側壁部が内面にて前記第3軸受部の外側端面に面接触し、前記後側壁部が内面にて前記第4軸受部の外側端面に面接触することで、前記第1軸受部と前記第2軸受部との位置ずれ及び前記第3軸受部と前記第4軸受部との位置ずれを抑制するように外側から組み付けられ、
    前記第3軸受部の上端と前記第4軸受部の上端とには、それぞれ同軸的に位置する円環部が形成されることを特徴とするパワーシートのギヤボックス。
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